JP2016122517A - 導電フィルムの製造方法および導電フィルム - Google Patents

導電フィルムの製造方法および導電フィルム Download PDF

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Abstract

【課題】 マイグレーションを改善し、かつ長期にわたり安定して製造することができる導電フィルムの製造方法および導電フィルムを提供する。
【解決手段】 導電フィルムの製造方法では、基板上に導電部と開口部を有する積層体を、アルカリ土類金属を0.03mM以上3mM以下含有する水と接触させて、開口部にアルカリ土類金属を付与する付与工程を有する。付与工程の前に、基板上にゼラチンを含む感光性層を形成し、露光および現像処理する露光現像工程を有することが好ましい。さらに、露光現像工程と前記付与工程の間に、基板上の感光性層が露光現像処理されたものをゼラチン分解処理し、積層体を得るゼラチン分解処理工程を有することが好ましい。
【選択図】図4

Description

本発明は、タッチパネル等に用いられる導電フィルムおよびその製造方法に関し、特に、マイグレーションを改善し、かつ長期にわたり安定して製造することができる導電フィルムの製造方法および導電フィルムに関する。
基板上に導電性細線が形成された導電フィルムは、太陽電池、無機EL素子、有機EL素子等の各種電子デバイスの透明電極、各種表示装置の電磁波シールド、タッチパネル、透明面状発熱体等に幅広く利用されている。特に、近年、携帯電話および携帯ゲーム機器等へのタッチパネルの搭載率が上昇しており、多点検出が可能な静電容量方式のタッチパネル用の導電フィルムの需要が急速に拡大している。
このような導電フィルムの形成方法としては、ハロゲン化銀写真感光材料の現像で得られる銀像から低抵抗の導電性細線を形成する方法が検討されている。例えば、特許文献1では、透明性と導電性が共に高く、かつ生産性の良い透明導電性材料を得る方法として、ゼラチンに作用する酵素を含有する酵素含有処理液で処理して、ゼラチンを分解する方法が提案されている。
特許第4895536号明細書
上述のハロゲン化銀写真感光材料より製造された銀を含む導電性細線は、イオンマイグレーションが発生しやすいという問題がある。このようなイオンマイグレーションが導電性細線間で起こると、導電性細線間が導通してしまい、回路機能を果たさなくなる。
特に、近年、製品の小型化および高性能化の要求の高まりから、配線間隔がより狭小化しており、イオンマイグレーションによる回路の導通がさらに生じやすくなっている。例えば、タッチパネル分野においては、バスバーおよび引き出し配線がパネルの縁からわずかな狭額縁範囲に収まるように形成することが望まれており、周辺配線部の配線間のスペース削減によりイオンマイグレーションによる導通が発生しやすい状況となっている。
それに対して、特許文献1に記載の方法で製造された導電シートは、上述した配線間隔が狭小化した場合においては、必ずしも充分な効果をもたらさず、更なる改良が必要である。
また、特許文献1では、ゼラチンを分解処理した後、水で洗浄している。洗浄の利用する水において、何ら考慮されないと、含まれる成分によってはマイグレーションを発生させたり、水の中に含まれるCa、Mg等が製造設備に付着して、製造工程において不具合を生じさせ、安定して製造することができない虞がある。
本発明の目的は、前述の従来技術に基づく問題点を解消し、マイグレーションを改善し、かつ長期にわたり安定して製造することができる導電フィルムの製造方法および導電フィルムを提供することにある。
上述の目的を達成するために、本発明は、基板上に導電部と開口部を有する積層体を、アルカリ土類金属を0.03mM以上3mM以下含有する水と接触させて、開口部にアルカリ土類金属を付与する付与工程を有することを特徴とする導電フィルムの製造方法を提供するものである。
付与工程の前に、基板上にゼラチンを含む感光性層を形成し、露光および現像処理する露光現像工程を有することが好ましい。また、露光現像工程と付与工程の間に、基板上の感光性層が露光現像処理されたものをゼラチン分解処理し、積層体を得るゼラチン分解処理工程を有することが好ましい。開口部に非水溶性高分子があることが好ましい。
本発明は、基板と、基板上に設けられた導電部と開口部を有し、開口部に少なくとも非水溶性高分子があり、かつ開口部にアルカリ土類金属原子の量で5×10−9モル/cm以上13×10−9モル/cm以下のアルカリ土類金属があることを特徴とする導電フィルムを提供するものである。
アルカリ土類金属がCaまたはMgを含むことが好ましい。
本発明によれば、マイグレーションが改善された導電フィルムを長期にわたり安定して製造することができる。また、本発明によれば、マイグレーションを改善した導電フィルムを得ることができる。
(a)は、本発明の実施形態の導電フィルムの模式的断面図であり、(b)は、本発明の実施形態の導電フィルムの使用形態の一例を示す模式的断面図である。 (a)は、本発明の実施形態の導電フィルムの他の例の模式的断面図であり、(b)は、本発明の実施形態の導電フィルムの他の例の使用形態の一例を示す模式的断面図である。 本発明の実施形態の導電フィルムの導電性細線により形成される導電部の一例を示す平面図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施形態の導電フィルムの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。 本発明の実施形態の導電フィルムの第1導電パターンの一例を示す模式図である。 本発明の実施形態の導電フィルムの第2導電パターンの一例を示す模式図である。 本発明の実施形態の導電フィルムの第1導電パターンと第2導電パターンとを対向配置させて得られる組合せパターンを示す模式図である。 マイグレーションの評価に用いたマイグレーション試験パターンを示す模式図である。
以下に、添付の図面に示す好適実施形態に基づいて、本発明の導電フィルムの製造方法および導電フィルムを詳細に説明する。本発明は、以下に示す導電フィルムの製造方法および導電フィルムの実施形態に限定されるものではない。
なお、以下において数値範囲を示す「〜」とは両側に記載された数値を含む。例えば、εが数値α〜数値βとは、εの範囲は数値αと数値βを含む範囲であり、数学記号で示せばα≦ε≦βである。
まず、導電フィルム10について説明する。
図1(a)は、本発明の実施形態の導電フィルムの模式的断面図であり、(b)は、本発明の実施形態の導電フィルムの使用形態の一例を示す模式的断面図である。図2(a)は、本発明の実施形態の導電フィルムの他の例の模式的断面図であり、(b)は、本発明の実施形態の導電フィルムの他の例の使用形態の一例を示す模式的断面図である。図3は、本発明の実施形態の導電フィルムの導電性細線により形成される導電部の一例を示す平面図である。
図1(a)に示す導電フィルム10は、基板12と、基板12の表面12aに設けられた複数の導電性細線14で構成された導電部16と、導電性細線14間の開口部18とを有する。導電フィルム10では、開口部18に少なくとも非水溶性高分子が存在し、かつ開口部18にアルカリ土類金属原子の量で5×10−9モル/cm以上13×10−9モル/cm以下のアルカリ土類金属が存在している。なお、開口部18に存在する非水溶性高分子およびアルカリ土類金属の形態は、特に限定されるものではなく、後述のようにして、測定されるものである。
導電フィルム10の構成としては、特に限定されるものではないが、開口部18に、例えば、バインダー部20がある。このバインダー部20は、少なくとも非水溶性高分子を含有する。
ここで、アルカリ土類金属とは、2族元素のことであり、より具体的にはMg、Ca、Sr、Ba、Raの各元素のことであり、特にMgまたはCaである。
なお、開口部18は、図1(a)にように導電性細線14間の領域だけでなく、広義には導電フィルム10で、導電部16が設けられた基板12上において導電性細線14で囲まれていない、後述する導電部16によるパターンが形成されていない領域59(図5参照)、領域69(図6参照)も開口部18に含まれる。このため、アルカリ土類金属原子の量は、領域59(図5参照)、領域69(図6参照)で測定した量でもよい。なお、開口部18のアルカリ土類金属原子の量等については、後に詳細に説明する。
図1(a)に示す導電フィルム10は、例えば、タッチセンサー、タッチパネルに用いることができる。この場合、導電フィルム10は、例えば、図1(b)に示すように2つ積層し、導電部16の保護のため、上側の導電フィルム10の表面12a側に保護部材19を設ける。なお、保護部材19は必ずしも設ける必要はない。
また、保護部材19は、導電部16を保護することができれば、特に限定されるものではない。保護部材19は、例えば、ガラス、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等で構成される。また、導電フィルム10と保護部材19との間に、光学的透明な粘着剤(OCA)またはUV硬化樹脂等の光学的透明な樹脂(OCR)を設けてもよい。
ここで、透明とは、光透過率が可視光波長(波長400nm〜800nm)において、少なくとも60%以上のことであり、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上、さらにより好ましくは95%以上のことである。
図1(a)に示す導電フィルム10は、基板12の表面12a側に導電部16を設ける構成としたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図2(a)に示す導電フィルム10aのように、基板12の表面12aと裏面12bとに導電部16を設ける構成としてもよい。なお、導電フィルム10aにおいて、図1(a)に示す導電フィルム10と同一構成物には、同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
図2(a)に示す導電フィルム10aも、図1(a)に示す導電フィルム10と同様に、タッチセンサー、タッチパネルに用いることができる。この場合、図2(b)に示すように、導電フィルム10aの裏面12b側に保護部材19が設けられる。なお、表面12a側と裏面12b側の両方に保護部材19を設けてもよい。また、導電フィルム10aと保護部材19との間に、上述の光学的透明な粘着剤(OCA)またはUV硬化樹脂等の光学的透明な樹脂(OCR)を設けてもよい。
基板12は、可撓性を有し、導電部16の導電性細線14を支持するものであり、電気絶縁材料で構成される。基板12は、例えば、プラスチックフィルム、プラスチック板、ガラス板等を用いることができる。プラスチックフィルムおよびプラスチック板は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル類、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン、エチレンビニルアセテート(EVA)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等のポリオレフィン類、ビニル系樹脂、その他、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド、ポリイミド、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等で構成することができる。光透過性、熱収縮性、および加工性等の観点から、ポリエチレンテレフタレート(PET)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)等のポリオレフィン類で構成することが好ましい。
基板12としては、大気圧プラズマ処理、コロナ放電処理、および紫外線照射処理のうち、少なくとも1つの処理が施された処理済基板を用いることもできる。上述の処理が施されることにより、処理済基板表面にはOH基等の親水性基が導入され、導電部16の導電性細線14との密着性がより向上する。上述の処理の中でも、導電部16の導電性細線14との密着性がより向上する点で、大気圧プラズマ処理が好ましい。
また、基板12には、表面12aに下塗り層を設けてもよい。また、上述の大気圧プラズマ処理に加えて、下塗り層を設けてもよい。
導電部16の導電性細線14は、例えば、導電フィルム10をタッチパネルに用いた場合には、検出電極として機能するものであり、導電性細線14の本数等は特に限定されるものではない。導電部16を構成する導電性細線14は、例えば、導電性を有する金属細線で構成される。導電性細線14の組成等については後に詳細に説明する。
導電性細線14の線幅は特に限定されるものではなく、30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましく、7μm以下が特に好ましく、4μm以下が最も好ましく、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。上述の範囲であれば導電部16の導電性細線14を比較的容易に低抵抗にできる。
導電性細線14がタッチパネル用導電フィルムにおける周辺配線(引き出し配線)として適用される場合には、導電性細線14の線幅は500μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下が特に好ましい。上述の範囲であれば、低抵抗のタッチパネル電極を比較的容易に形成できる。
導電性細線14の厚みは特に限定されるものではなく、0.001μm〜200μmが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましく、0.01〜9μmであることが特に好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。上述の範囲であれば、低抵抗の電極で、耐久性に優れた電極を比較的容易に形成できる。
導電性細線14で形成される導電パターンは特に限定されるものではなく、正三角形、二等辺三角形、直角三角形等の三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形等の四角形、(正)六角形、(正)八角形等の(正)n角形、円、楕円、星形等を組み合わせた幾何学図形であることが好ましく、これらの幾何学図形からなるメッシュ構造であることがさらに好ましい。メッシュ構造とは、図3に示すように、交差する導電性細線14により構成される複数の正方形状の格子22を含んでいる形状を意図する。この格子22で開口部18が形成される。このように、導電部16の導電性細線14により、例えば、メッシュ構造の導電パターンが形成される。
格子22の一辺の長さPaは特に限定されるものではなく、50〜500μmであることが好ましく、150〜400μmであることがさらに好ましい。単位格子の辺の長さが上述の範囲である場合には、さらに透明性も良好に保つことが可能であり、表示装置の前面にとりつけた際に、違和感なく表示を視認することができる。
可視光透過率の点から、導電性細線14より形成される導電パターンの開口部18の開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、導電性細線14が存在する領域を除いた基板上の領域が全体に占める割合に相当する。
導電部16をメッシュ構造とすることで、抵抗を低くでき、3次元形状に成形する際に断線しにくく、さらには断線が発生した場合にも検出電極の抵抗値への影響を低減できる。メッシュ構造の場合、メッシュ形状は同じ形が規則的に配列した定型形状でも良く、ランダム形状でも良い。定型形状の場合は、正方形、菱形、正六角形が好ましく、特に菱形が好ましい。菱形の場合、その鋭角の角度は、50°〜80°であることが、表示装置とのモアレを低減する観点から好ましい。メッシュピッチは50〜500μmであることが好ましく、メッシュの開口率は92%〜99%であることが好ましい。メッシュの開口率は、メッシュ部における導体細線の非占有面積率で定義される。
なお、メッシュ状金属電極としては、例えば、特開2011−129501号公報、および特開2013−149236号公報等に開示されている網目状のメッシュ状金属電極を用いることができる。これ以外にも、例えば、静電容量式のタッチパネルに用いられる検出電極を適宜用いることができる。
導電性細線14には、金属銀およびバインダーが含有される。なお、金属銀以外の金属、例えば、金、銅等が含まれていてもよい。
導電性細線14には、ゼラチンが含まれてもよい。
導電性細線14には、金属銀およびゼラチン以外の成分が含まれていてもよい。
例えば、導電性細線14には、後述するゼラチンとは異なる高分子が含まれていてもよい。ゼラチンとは異なる高分子が含まれる場合、導電性細線14中における金属銀とゼラチンとは異なる高分子の質量比(金属銀/ゼラチンとは異なる高分子)は特に限定されるものではなく、導電性細線の強度がより優れ、イオンマイグレーションがより抑制される点で、0.3〜0.9が好ましく、0.4〜0.7がより好ましい。ゼラチンおよびゼラチンとは異なる高分子は、バインダーに含まれる。
ゼラチンとは異なる高分子(以後、単に高分子とも称する)としては、タンパク質を含まない高分子であることが好ましい。言い換えると、タンパク質分解酵素により分解しない高分子であることが好ましい。
ゼラチンとは異なる高分子は、より具体的には、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリジエン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、セルロース系重合体およびキトサン系重合体、からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、または、これらの樹脂を構成する単量体からなる共重合体等が挙げられる。なかでも、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、および、ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、または、これらの樹脂を構成する単量体からなら共重合体等が挙げられる。
上述の高分子には、後述する架橋剤中の架橋性基と反応し得る反応性基が含まれていてもよい。反応性基の種類は特に限定されるものではなく、架橋性基を反応できればよいが、例えば、水酸基、イソシアネート基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。
なかでも、高分子の好適態様としては、水分の浸入をより防止できる点より、以下の一般式(1)で表されるポリマー(共重合体)が挙げられる。
一般式(1): −(A)x−(B)y−(C)z−(D)w−
なお、一般式(1)中、A、B、C、およびDはそれぞれ、下記繰り返し単位を表す。
1は、メチル基またはハロゲン原子を表し、好ましくはメチル基、塩素原子、臭素原子を表す。pは0〜2の整数を表し、0または1が好ましく、0がより好ましい。
2は、メチル基またはエチル基を表し、メチル基が好ましい。
3は、水素原子またはメチル基を表し、好ましくは水素原子を表す。Lは、2価の連結基を表し、好ましくは下記一般式(2)で表される基である。
一般式(2):−(CO−X1)r−X2
式中X1は、酸素原子または−NR30−を表す。ここでR30は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはアシル基を表し、それぞれ置換基(例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基等)を有してもよい。R30は、好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基等)である。X1として特に好ましいのは、酸素原子または−NH−である。
2は、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンアリーレン基、アリーレンアルキレン基、またはアルキレンアリーレンアルキレン基を表し、これらの基には−O−、−S−、−OCO−、−CO−、−COO−、−NH−、−SO2−、−N(R31)−、−N(R31)SO2−等が途中に挿入されてもよい。ここでR31は、炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を表し、メチル基、エチル基、イソプロピル基等が挙げられる。X2の好ましい例として、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、−CH2CH2OCOCH2CH2−、−CH2CH2OCO(C64)−等を挙げることができる。
rは0または1を表す。
qは0または1を表し、0が好ましい。
4は、炭素原子数5〜80のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を表し、好ましくは炭素数5〜50のアルキル基であり、より好ましくは炭素数5〜30のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数5〜20のアルキル基である。
5は、水素原子、メチル基、エチル基、ハロゲン原子、または−CH2COOR6を表し、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、−CH2COOR6が好ましく、水素原子、メチル基、−CH2COOR6がさらに好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
6は、水素原子または炭素原子数1〜80のアルキル基を表し、R4と同じでも異なってもよく、R6の炭素原子数は1〜70が好ましく、1〜60がさらに好ましい。
一般式(1)中、x、y、z、およびwは各繰り返し単位のモル比率を表す。
xとしては3〜60モル%、好ましくは3〜50モル%、より好ましくは3〜40モル%である。
yとしては、30〜96モル%、好ましくは35〜95モル%、特に好ましくは40〜90モル%である。
また、zが小さすぎるとゼラチンのような親水性保護コロイドとの親和性が減少するためマット剤の凝集・剥落故障の発生確率が高くなり、zが大きすぎると感光材料のアルカリ性の処理液に本発明のマット剤が溶解してしまう。そのため、zとしては0.5〜25モル%、好ましくは0.5〜20モル%、特に好ましくは1〜20モル%である。
wとしては、0.5〜40モル%、好ましくは0.5〜30モル%である。
一般式(1)において、xは3〜40モル%、yは40〜90モル%、zは0.5〜20モル%、wは0.5〜10モル%の場合が特に好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーとしては、下記一般式(2)で表されるポリマーが好ましい。
一般式(2)中、x、y、zおよびwは、上述の定義の通りである。
一般式(1)で表されるポリマーは、一般式(A)、(B)、(C)および(D)以外の他の繰り返し単位を含んでもよい。他の繰り返し単位を形成するためのモノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、オレフィン類、クロトン酸エステル類、イタコン酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、アクリルアミド類、不飽和カルボン酸類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、ビニル異節環化合物、グリシジルエステル類、不飽和ニトリル類等が挙げられる。これらのモノマーとしては特許第3754745号公報の[0010]〜[0022]にも記載されている。
疎水性の観点からアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類が好ましく、ヒドロキシエチルメタクリレート等のヒドロキシアルキルメタクリレートまたはヒドロキシアルキルアクリレートがより好ましい。一般式(1)で表されるポリマーは、上述の一般式(A)、(B)、(C)および(D)以外に下記一般式(E)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
上述の式中、LEはアルキレン基を表し、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基がより好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基がさらに好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーとしては、下記一般式(3)で表されるポリマーが特に好ましい。
上述の式中、a1、b1、c1、d1、およびe1は各モノマー単位のモル比率を表し、a1は3〜60(モル%)、b1は30〜95(モル%)、c1は0.5〜25(モル%)、d1は0.5〜40(モル%)、e1は1〜10(モル%)を表す。
a1の好ましい範囲は上述のxの好ましい範囲と同じであり、b1の好ましい範囲は上述のyの好ましい範囲と同じであり、c1の好ましい範囲は上述のzの好ましい範囲と同じであり、d1の好ましい範囲は上述のwの好ましい範囲と同じである。
e1は1〜10モル%であり、好ましくは2〜9モル%であり、より好ましくは2〜8モル%である。
一般式(1)で表されるポリマーの具体例を以下に示すが、これらに限定されない。
一般式(1)で表されるポリマーの重量平均分子量は、1000〜100万が好ましく、2000〜75万がより好ましく、3000〜50万がさらに好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーは、例えば、特許第3305459号および特許第3754745号公報等を参照して合成することができる。
なお、必要に応じて、導電フィルム10は、基板12と導電性細線14との間に他の層、例えば、下塗り層、アンチハレーション層を備えていてもよい。
下塗り層は、単層でもよく、2層以上でもよい。下塗り層は、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸等の中から選ばれた単量体を出発原料とする共重合体からなってもよく、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼラチン、ニトロセルロース、ゼラチンからなってもよいが、ゼラチンを含むことが好ましい。下塗り層は、基板を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロルフェノールとを含んでもよい。また、下塗り層がゼラチンを含む場合には、下塗り層は、ゼラチン硬化剤としてクロム塩(クロム明ばん等)、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、グルタールアルデヒド等)、イソシアネート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−S−トリアジン等)、エピクロルヒドリン樹脂、活性ビニルスルホン化合物等を含んでもよい。また、下塗り層は、マット剤として、SiO、TiO、無機物微粒子またはポリメチルメタクリレート共重合体微粒子を含んでもよい。
下塗り層は、アクリル系ラテックスを含有することが好ましい。アクリル系ラテックスとしては、アクリル酸のアルキルエステルおよびメタクリル酸のアルキルエステルから選ばれる少なくとも1種のモノマーを含む重合体の水系媒体中の分散物を好適に用いることができる。なかでもアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アセトキシエチルアクリレート、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アセトキシエチルメタクリレート等から選ばれる少なくとも1種のモノマーを含む重合体の水系媒体中の分散物が好ましい。
下塗り層は、バインダーとしてゼラチンを含有し、かつ、上述のアクリル系ラテックスを含有することが好ましいが、アクリル系ラテックスを含有する場合において、ゼラチンは必ずしも必要ではない。下塗り層中のアクリル系ラテックスとバインダーの質量比(アクリル系ラテックス/バインダー)は1/0〜1/1であることが好ましく、1/0〜2/1であることがより好ましく、1/0〜3/1であることがさらに好ましく。1/0〜4/1であることが特に好ましい。下塗り層がアクリル系ラテックスを含有することで、導電層を基板に、より強固に密着させることができる。
アンチハレーション層に用いる材料とその使用方法に関しては特に限定されるものではなく、例えば、特開2009−188360号公報の段落[0029]〜[0032]等に例示される。
バインダー部20は、開口部18にある。このバインダー部20は、基板12の表面12aにおいて導電性細線14が形成されていない領域、すなわち、広義の開口部18に設けてもよい。
バインダー部20は、少なくとも非水溶性高分子を含有する。バインダー部20は、後述するように、ゼラチンを含む感光性層を基に導電性細線14と一緒に形成される。バインダー部20は、感光性層に含まれるバインダーを含み、非水溶性高分子とは、例えばゼラチンとは異なる高分子である。バインダー部20は、感光性層に含まれるバインダーを含むことがあるため、導電性細線14に含有される異なる高分子が含まれることもある。なお、ゼラチンとは異なる高分子の定義は、上述の通りであるため、その詳細な説明は省略する。
バインダー部20の厚みは、特に限定されるものではないが、導電性細線14の厚みより薄い場合が多い。
上述のように、開口部18に存在するアルカリ土類金属は、アルカリ土類金属原子の量で5×10−9モル/cm以上13×10−9モル/cm以下であるが、このアルカリ土類金属原子の量は、バインダー部20に含まれる量であり、導電性細線14部は除いて算出される。開口部18に存在するアルカリ土類金属がアルカリ土類金属原子の量で5×10−9モル/cm以上13×10−9モル/cm以下であれば、マイグレーションが改善され、マイグレーションの発生を抑制することができる。
なお、開口部18におけるアルカリ土類金属原子の量は、導電フィルム10の開口部18を切り出し、マイクロウェーブを用いて灰化する。そして、ICP(Inductively Coupled Plasma:誘導結合プラズマ)発光分光分析装置(例えば、パーキンエルマー製Optimas7300DV)を用いて、灰化された開口部18に相当するもののアルカリ土類金属原子の量を測定する。開口部18の測定面積は100cm程度であることが好ましい。測定面積が100cm程度であれば、高い精度でアルカリ土類金属原子の量を測定することができる。
アルカリ土類金属原子の量の測定に際し、上述の図1(b)、図2(b)に示すように導電フィルム10、10aに保護部材19等を設けた場合には、保護部材19等を剥し、導電フィルム10、10a単体にした状態で開口部18を切り出し、上述のようにしてアルカリ土類金属原子の量の測定を行う。
上述の導電フィルム10、10aは、タッチセンサーおよびタッチパネル以外にも、種々の用途に用いることができる。例えば、タッチパネル用電極、無機EL素子用電極、有機EL素子用電極もしくは太陽電池用電極等の各種電極、発熱シート、またはプリント配線基板として使用することができる。なかでも、導電フィルム10は、上述のようにタッチパネルに用いられることが好ましく、静電容量方式のタッチパネルに用いられることが特に好ましい。その場合、導電部は、例えば、静電容量式タッチパネルの検出電極、検出電極に接続された引き出し配線等を構成していてもよい。
導電フィルム10の他の用途としては、パーソナルコンピュータおよびワークステーション等から発生する電波またはマイクロ波(極超短波)等の電磁波を遮断し、かつ静電気を防止する電磁波シールドとして用いることもできる。なお、パソコン本体に使用される電磁波シールド以外にも、映像撮影機器または電子医療機器等で使用される電磁波シールドとしても用いることができる。
さらには、導電フィルム10は、透明発熱体としても用いることができる。これらの中でも、タッチパネルへの応用が特に好ましい。
次に、導電フィルム10の製造方法について説明する。
図4(a)〜(d)は、本発明の実施形態の導電フィルムの製造方法を工程順に示す模式的断面図である。
<導電フィルム10の製造方法>
上述の導電フィルム10の製造方法は、基板12の表面12aにゼラチンを含むハロゲン化銀含有感光性層を形成する工程と、ハロゲン化銀含有感光性層に露光処理および現像処理を行う工程と、タンパク質分解酵素で酵素処理する工程とを少なくとも備える。これ以外の工程を備えていてもよいことはもちろんである。なお、以下にはハロゲン化銀含有感光層に露光処理、現像処理を行って製造する導電フィルム10の製造方法を例として記載するが、基板上に導電層を有する導電フィルムであって、導電部と非水溶性高分子を有する開口部を備える導電フィルムであれば、どんな製造方法であっても本発明を適用でき、開口部の非水溶性高分子にアルカリ土類金属を付与することでイオンマイグレーションを抑止することができる。
以下では、ハロゲン化銀含有感光層に露光処理、現像処理を行って製造する導電フィルム10の製造方法を例として各工程で使用される材料およびその手順について、図4(a)〜(d)を参照しながら詳述する。
[ハロゲン化銀含有感光性層形成工程]
ハロゲン化銀含有感光性層形成工程(以下、単に工程Aともいう)は、基板12の表面12aに、ハロゲン化銀とゼラチンとゼラチンとは異なる高分子とを含むハロゲン化銀含有感光性層を形成する工程(ハロゲン化銀含有感光性層形成工程)である。本工程Aにより、後述する露光処理が施される感光性層付き基板が製造される。
より具体的には、図4(a)に示すように、基板12上に、ハロゲン化銀30(例えば、臭化銀粒子、塩臭化銀粒子および沃臭化銀粒子)とゼラチンとゼラチンとは異なる高分子とを含むハロゲン化銀含有感光性層32を形成する。なお、図4(a)、(b)では、ハロゲン化銀30を「粒々」として表記してあるが、あくまでも本発明の理解を助けるために誇張して示したものであって、大きさおよび濃度等を示したものではない。なお、以後、ハロゲン化銀含有感光性層32のことを、単に感光性層32ともいう。
まず、本工程Aで使用される材料および部材について詳述し、その後、工程Aの手順について詳述する。なお、工程Aにおいて使用される基板12、ゼラチン、ゼラチンとは異なる高分子の定義は、上述の通りである。このため、その詳細な説明は省略する。
(ハロゲン化銀)
ハロゲン化銀30に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素のいずれであってもよく、これらを組み合わせでもよい。例えば、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられ、さらに臭化銀または塩化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられる。塩臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀もまた好ましく用いられる。より好ましくは、塩臭化銀、臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀であり、最も好ましくは、塩化銀50モル%以上を含有する塩臭化銀、沃塩臭化銀が用いられる。
なお、ここで、「臭化銀を主体としたハロゲン化銀」とは、ハロゲン化銀組成中に占める臭化物イオンのモル分率が50%以上のハロゲン化銀をいう。この臭化銀を主体としたハロゲン化銀粒子は、臭化物イオンのほかに沃化物イオン、塩化物イオンを含有していてもよい。
またはハロゲン化銀30の安定化および高感度化のために用いられるロジウム化合物、イリジウム化合物等の8〜10族、17族に属する金属化合物、パラジウム化合物の利用については、特開2009−188360号公報の段落[0039]〜段落[0042]の記載を参照することができる。さらに化学増感については、特開2009−188360号公報の段落[0043]の技術記載を参照することができる。
(その他)
ハロゲン化銀含有感光性層には、必要に応じて、上述した材料以外の他の材料が含まれていてもよい。例えば、ハロゲン化銀の安定化および高感度化のために用いられるロジウム化合物、イリジウム化合物等の8〜10族、17族に属する金属化合物が挙げられる。または、特開2009−004348号公報の段落[0220]〜[0241]に記載されるような、帯電防止剤、造核促進剤、分光増感色素、界面活性剤、カブリ防止剤、硬膜剤、黒ポツ防止剤、レドックス化合物、モノメチン化合物、ジヒドロキシベンゼン類等が挙げられる。さらには、物理現像核が含まれていてもよい。
(工程Aの手順)
工程Aにおいて上述の成分を含むハロゲン化銀含有感光性層を形成する方法は特に限定されるものではなく、生産性の点から、ハロゲン化銀とゼラチンと高分子とを含有する感光性層形成用組成物を基板上に接触させ、基板上にハロゲン化銀含有感光性層を形成する方法が好ましい。
以下に、工程Aで使用される感光性層形成用組成物の態様について詳述した後、工程Aの手順について詳述する。
(感光性層形成用組成物に含まれる材料)
感光性層形成用組成物には、上述したハロゲン化銀とゼラチンと高分子とが含有される。なお、高分子は、本発明の非水溶性高分子に相当し、ラテックスの形態で感光性層形成用組成物中に含まれていてもよい。
感光性層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒が含有される。
使用される溶媒としては、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、またはこれらの混合溶媒を挙げることができる。
感光性層形成用組成物と基板とを接触させる方法は特に限定されるものではなく、公知の方法を採用できる。例えば、感光性層形成用組成物を基板上に塗布する方法、および感光性層形成用組成物中に基板を浸漬する方法等が挙げられる。
(ハロゲン化銀含有感光性層)
ハロゲン化銀含有感光性層中におけるハロゲン化銀の含有量は特に限定されるものではなく、導電性細線の導電特性がより優れる点で、銀換算で3.0〜20.0g/m2が好ましく、5.0〜15.0g/m2がより好ましい。
またハロゲン化銀含有感光性層中の高分子の含有量は特に限定されるものではなく、イオンマイグレーション抑制能または導電部の密着性がより優れる点で、0.04〜2.0g/m2が好ましく、0.8〜0.4g/m2がより好ましく、0.1〜0.4g/m2がさらに好ましい。
[露光および現像工程]
露光および現像工程(以下、単に工程Bともいう)は、工程Aで得られたハロゲン化銀含有感光性層を露光した後、現像処理して金属銀を含有する導電性細線14からなる導電部16を形成する工程(露光・現像工程)である。本工程Bを実施することにより、ハロゲン化銀が還元され、金属銀を含む導電性細線14からなる導電部16が形成される。なお、通常、露光処理はパターン状に実施され、露光部では金属銀を含む導電性細線14からなる導電部16が形成される。一方、非露光部では、後述する現像処理によってハロゲン化銀が溶出され、上述のゼラチンおよび上述の高分子を含む非導電部が形成される。非導電部には実質的に金属銀が含まれておらず、非導電部とは導電性を示さない領域を意図する。
より具体的には、図4(b)に示すように、感光性層32に対して、所定の波長の光Lsを照射して露光を行う。すなわち、所定の露光パターンに対応したマスクパターン(図示せず)を介して光Lsを感光性層32に照射する。または感光性層32に対するデジタル書込み露光によって、感光性層32に所定の露光パターンを露光してもよい。ハロゲン化銀30は、光エネルギーを受けると感光して「潜像」と称される肉眼では観察できない微小な銀核を生成する。その後、潜像を肉眼で観察できる可視化された画像に増幅するために現像処理を行うことにより、図4(c)に示すように、導電性細線部34および非導電部36が形成される。このように基板12上の感光性層32に露光現像処理が施されて導電性細線部34および非導電部36が形成されたものを露光現像済み基板37という。
なお、ここで導電性細線部34にはゼラチンが多く含まれており、露光現像済み基板37に、後述する酵素処理工程(ゼラチン分解処理工程)が施されて、基板12上に導電性細線14を備える導電部16と開口部18を有する積層体38(図4(d)参照)が得られる。以下、本工程Bで実施される露光処理と現像処理とについて詳述する。
(露光処理)
露光処理は、感光性層32に露光を行う処理である。感光性層32に対してパターン状の露光を施すことにより、露光領域における感光性層32中のハロゲン化銀が潜像を形成する。この潜像が形成された領域は、後述する現像処理によって導電部16となる導電性細線部34を形成する。一方、露光がなされなかった未露光領域では、後述する現像処理の際にハロゲン化銀が溶解して感光性層32から流出し、透明な膜(非導電部36)が得られる。
露光の際に使用される光源は特に限定されるものではなく、可視光線、紫外線等の光、または、X線等の放射線等が挙げられる。
(現像処理)
現像処理の方法は特に限定されるものではなく、例えば、感光性層の種類に応じて以下の3通りの方式から選択することができる。
(1)物理現像核を含まない感光性層を化学現像または熱現像して金属銀を形成させる方式。
(2)物理現像核を含む感光性層を溶解物理現像して金属銀を形成させる方式。
(3)物理現像核を含まない感光性層と、物理現像核を含む非感光性層を有する受像シートを重ね合わせて拡散転写現像して金属銀を形成させる方式。
ここでいう化学現像、熱現像、溶解物理現像、および拡散転写現像は、当業界で通常用いられている用語どおりの意味であり、写真化学の一般教科書、例えば、菊地真一著「写真化学」(共立出版社刊行)、C.E.K.Mees編「The Theory of Photographic Process,4th ed.」(Mcmillan社、1977年刊行)に解説されている。また、例えば、特開2004−184693号公報、同2004−334077号公報、同2005−010752号公報等に記載の技術を参照することもできる。
現像処理の方法としては、例えば、銀塩写真フイルム、印画紙、印刷製版用フイルム、またはフォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。
現像、定着処理を施した感光性層は、水洗処理および安定化処理を施されるのが好ましい。上述の水洗処理または安定化処理においては、通常、水洗の水量は、感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0リットルも含む、すなわち、ため水洗)で行うこともできる。
[加熱工程]
加熱工程(以下、工程Cともいう)は、上述の工程Bで得られた、露光現像済み基板37(図4(c)参照)に対して、加熱処理を施す工程である。本工程Cを実施することにより、導電性細線部34および非導電部36中のゼラチンとは異なる高分子同士が融着し、より強固な層を構成する。より具体的には、ゼラチンとは異なる高分子同士粒子が融着しあい、均一なフィルムを形成する。このような均一な膜を形成すると、酵素処理工程でのタンパク質分解酵素によるゼラチン除去後も膜強度を維持でき、ヘイズ値の上昇を防ぐことができる。
以下では、本工程Cで実施される加熱処理について詳述する。
加熱処理の条件は、使用されるゼラチンとは異なる高分子の種類に応じて適宜最適な条件が選択されるが、ゼラチンとは異なる高分子のガラス転移点以上の加熱条件が好ましい。
加熱処理の方法の1つとしては、露光現像済み基板37を過熱蒸気に接触させる処理が挙げられる。過熱蒸気としては、過熱水蒸気でも、過熱水蒸気に他のガスを混合させたものでもよい。
[ゼラチン分解処理工程]
ゼラチン分解処理工程(以下、工程Dともいう)は、上述の工程Cを経た露光現像済み基板37において、さらにゼラチンを分解するタンパク質分解酵素で酵素処理する工程(ゼラチン分解処理工程)である。本工程Dを実施することにより、露光および現像処理が施された感光性層32(上述の導電性細線部34および非導電部36)からゼラチンが分解され、除去される。これにより、上述のように基板12上に導電性細線14を備える導電部16と開口部18を有する積層体38(図4(d)参照)が得られる。
以下では、まず、本工程Dで使用される材料について詳述し、その後本工程Dの手順について詳述する。
(タンパク質分解酵素)
タンパク質分解酵素(以降、酵素とも称す)は、ゼラチン等のタンパク質を加水分解できる植物性または動物性酵素で公知のものが用いられる。例えば、ペプシン、レンニン、トリプシン、キモトリプシン、カテプシン、パパイン、フィシン、トロンビン、レニン、コラゲナーゼ、ブロメライン、細菌プロテアーゼ等が挙げられる。この中でも特に、トリプシン、パパイン、フィシン、細菌プロテアーゼが好ましい。その中でも特に細菌プロテアーゼ(例えば、長瀬産業(株)製のビオプラーゼ)は安価に市販されており容易に入手が可能である。
(工程Dの手順)
工程Dの手順は、積層体38(図4(d)参照)と上述の酵素とを接触させることができれば、特に制限されない。特に、積層体38の導電部16および開口部18と、酵素とが接触できる方法であれば、特に制限されない。通常、上述の酵素を含む処理液(酵素液)と、積層体38の導電部16および開口部18とを接触させる方法が挙げられる。接触方法としては、例えば、積層体38の導電部16および開口部18に処理液を塗布する方法、および処理液中に積層体38の導電部16および開口部18を浸漬する方法等が挙げられる。
処理液中における酵素含有量は特に指定はなく、用いる酵素の能力と要求される性能によって任意に決めることができる。なかでも、ゼラチンの分解除去の程度が制御しやすい点で、処理液全量に対して酵素の含有量が0.05〜20質量%程度が適当であり、より好ましくは5〜10質量%である。
ゼラチン分解処理工程を終えた導電フィルム10においては、開口部18のゼラチンが実質的に除去されている。開口部18のゼラチンが実質的に除去されているとは、開口部18のゼラチン量が0.02g/m未満であることである。開口部18のゼラチンが実質的に除去されている場合、上述のように、開口部18のアルカリ土類金属原子の量が5×10−9〜13×10−9モル/cmであれば、開口部18のアルカリ土類金属原子が2000ppm以上40000ppm以下であることが好ましい。開口部18のゼラチン含有量は、BCA法(ビシコニン酸法)を用いて測定することができる。
[洗浄工程]
洗浄工程(以下、工程Eともいう)、上述の工程Dで酵素処理された積層体38(図4(d)参照)を洗浄処理する工程である。本工程Eを設けることにより、ゼラチン分解残渣およびタンパク質分解酵素の残部等を除去する。
酵素処理と洗浄処理により、金属銀とゼラチンとが所定比含まれる導電性細線14を備え、かつ導電性細線14間の開口部18にバインダー部20を備え、開口部18のアルカリ土類金属原子の量が5×10−9モル/cm以上13×10−9モル/cm以下の導電フィルム10(図1(a)参照)が製造される。得られた導電フィルム10は、導電性細線14間のマイグレーションが改善されたものである。
工程Eでは、純水にアルカリ土類金属を添加した水を洗浄水に用いる。アルカリ土類金属は、例えば、CaCO、CaCl、MgClの形態で純水に添加する。洗浄水は、アルカリ土類金属を0.03mM以上3mM以下含有する。洗浄水は、アルカリ土類金属を0.1mM以上1mM以下含有することが好ましい。洗浄水中のアルカリ土類金属の存在形態は、特に限定されるものではなく、例えば、塩等の化合物、またはイオンの形態で存在する。
洗浄水は、アルカリ土類金属を0.03mM以上3mM以下含有すれば、洗浄処理した後、最終的に得られる導電フィルム10の開口部18のアルカリ土類金属をアルカリ土類金属原子の量で5×10−9モル/cm以上13×10−9モル/cm以下にすることができ、マイグレーションが改善され、その発生を抑制することができる。しかも、洗浄処理において、水垢の発生を抑制し、長期にわたり安定して洗浄処理を実施することができる。
洗浄水のアルカリ土類金属の量が0.03mM未満では、マイグレーションが改善されない。また、洗浄水のアルカリ土類金属の量が3mMを超えると、洗浄処理において水垢が発生しやすくなり、長期にわたり安定して洗浄処理を実施することが困難になる。
洗浄方法は、特に限定されるものではなく、導電フィルム10と上述の洗浄水とを接触させることができればよく、例えば、上述の洗浄水中に導電フィルム10を浸漬する方法、および導電フィルム10上に上述の洗浄水を塗布する方法等が挙げられる。
上述の洗浄水の温度は使用されるタンパク質分解酵素の種類等に応じて適宜最適な温度が選択されるが、生産性の点から、20〜80℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
上述の洗浄水と導電フィルム10との接触時間(洗浄時間)は特に限定されるものではなく、生産性の点から、1〜600秒間が好ましく、30〜360秒間がより好ましい。
洗浄は、1度ではなく、2度行ってもよい。この場合、1度目の洗浄と温度および時間が同じでも、温度および時間のうち、少なくとも一方が異なっていてもよい。
上述のように、工程A〜工程Eを経ることにより、図1(a)に示す導電フィルム10を製造することができる。ここで、図2(a)に示す導電フィルム10aは、導電部16が基板12の両面にある構成である。この導電フィルム10aは、基板12の両面に感光性層32を形成し、各感光性層32に、それぞれパターン露光する点以外は、導電フィルム10と同様に形成することができる。このため、導電フィルム10aの製造方法について詳細な説明は省略する。
[導電フィルム10の製造方法の他の好適態様]
本発明の導電フィルム10の製造方法は、上述の工程A〜工程E以外にも他の工程を有していてもよい。以下、任意の工程について詳述する。
(ハロゲン化銀不含有層形成工程(工程F))
上述の工程Aの前に、基板12の表面12aに,ゼラチンとゼラチンとは異なる高分子とを含むハロゲン化銀不含有層(図示せず)を形成する工程Eをさらに有することが好ましい。本工程Fを実施することにより、基板12と上述の工程Aで形成されるハロゲン化銀含有感光性層32との間にハロゲン化銀不含有層が形成される。このハロゲン化銀不含有層は、いわゆるアンチハレーション層の役割を果たし、かつ導電部16と基板12との密着性向上に寄与する。
(保護層形成工程(工程G))
上述の工程Aの後で上述の工程Bの前に、ハロゲン化銀含有感光性層32上にゼラチンとゼラチンとは異なる高分子とを含む保護層(図示せず)を形成する工程Fをさらに有することが好ましい。保護層を設けることにより、感光性層32の擦り傷防止および力学特性を改良することができる。
保護層中におけるゼラチンと高分子との質量比(高分子の質量/ゼラチンの質量)は特に限定されるものではなく、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0超2.0以下が好ましく、0超1.0以下がより好ましく、0.05〜0.075がさらに好ましい。
(平滑化工程(工程H))
上述の工程Bの後で上述の工程Dの前、および/または上述の工程Dの後に、導電部16を平滑化処理する工程Hをさらに有することが好ましい。本工程Hを実施することにより、導電部16の導電性の向上、導電部16の密着性の向上または表面抵抗の低減が達成される。
平滑化処理の方法は、特に限定されるものではないが、例えば、カレンダーロールにより行うことができる。
(安定化工程(工程I))
上述の工程Dの後、導電部を有する基板とマイグレーション防止剤とを接触させる安定化工程(工程I)をさらに有することが好ましい。本工程Iを実施することにより、導電部中の金属銀の安定化が図られ、上述した酸化剤によるゼラチン分解処理の時間を短くしてもイオンマイグレーションが十分抑制される。
使用されるマイグレーション防止剤としては公知の材料を使用することができ、例えば、含窒素ヘテロ環化合物および有機メルカプト化合物が好ましく、中でも含窒素ヘテロ環化合物が好ましく用いられる。
含窒素ヘテロ環化合物の好ましい例は、5または6員環アゾール類が好ましく、中でも5員環アゾール類が好ましい。
ヘテロ環としては、例えば、テトラゾール環、トリアゾール環、イミダゾール環、チアジアゾール環、オキサジアゾール環、セレナジアゾール環、オキサゾール環、チアゾール環、ベンズオキサゾール環、ベンズチアゾール環、ベンズイミダゾール環、ピリミジン環、トリアザインデン環、テトラアザインデン環、ペンタアザインデン環等が挙げられる。
導電部を有する基板とマイグレーション防止剤とを接触させる方法は特に限定されるものではなく、例えば、マイグレーション防止剤を基板上に塗布する方法、およびマイグレーション防止剤中に導電部を有する基板を浸漬する方法等が挙げられる。
なお、必要に応じて、マイグレーション防止剤を溶媒に溶解させた溶液を用いてもよい。使用される溶媒の種類は特に限定されるものではなく、上述した感光性層形成用組成物で使用される溶媒が例示される。
接触時間は特に限定されるものではなく、0.5〜10分が好ましく、1.0〜3.0分がより好ましい。
本実施形態では、洗浄処理の洗浄水を、アルカリ土類金属を0.03mM以上3mM以下含有する水、好ましくはアルカリ土類金属を0.1mM以上1mM以下含有する水とすることで、得られる導電フィルム10の開口部18のアルカリ土類金属原子の量を5×10−9モル/cm以上13×10−9モル/cm以下にすることができる。これにより、マイグレーションが改善され、その発生を抑制することができる。しかも、洗浄処理において水垢の発生を抑止し、長期にわたり安定して洗浄処理を実施することができ、ひいては導電フィルムを長期にわたり安定して製造することができる。
次に、導電フィルム10(図1(a)参照)をタッチセンサー、タッチパネル等に用いた場合の導電部16のパターンについて説明する。
図5は、本発明の実施形態の導電フィルムの第1導電パターンの一例を示す模式図である。
図5に示すように、導電部16は導電性細線14による、X方向に延在する複数の格子50にて構成された第1導電パターン40を有する。複数の格子50は略均一な形状である。ここで略均一とは完全一致する場合に加えて、一見して格子50の形、大きさが同じであることを意味する。
各導電部16は、一端において第1電極端子42と電気的に接続される。各第1電極端子42は各第1の配線44の一方端と電気的に接続される。各第1の配線44は、他方端で端子(図示せず)と電気的に接続される。第1の第1導電パターン40aと第2の第1導電パターン40bは第1非導電パターン52により電気的に分離されている。
なお、視認性が求められるディスプレイの前に配置される透明導電膜として使用される場合には、第1非導電パターン52として、断線部を有する導電性細線14で構成されるダミーパターンが形成される。一方、視認性が特に求められないノートパソコン、タッチパッド等の前に配置される透明導電膜として使用される場合には、第1非導電パターン52として、金属細線で構成されるダミーパターンが形成されずスペースとして存在する。
図5に示す導電部16の第1導電パターン40では、上述のアルカリ土類金属原子の量を測定する場合、その機能を損なわず、また外観を損ねることがないように導電部16が形成されていない領域59を使って測定することができる。この領域59のアルカリ土類金属原子の量の測定方法は、上述の通りであるため、その詳細な説明は省略する。
次に、導電部16の第2導電パターン60について説明する。
図6は、本発明の実施形態の積層構造体の積層体の第2の導電層の第2導電パターンの一例を示す模式図である。
図6に示すように、第2導電パターン60は導電性細線14による多数の格子にて構成される。第2導電パターン60は、Y方向に延び、X方向に複数並列に導電部16が配列されている。各導電部16は第2非導電パターン62により電気的に分離される。
なお、視認性が求められるディスプレイの前に配置される透明導電膜として使用される場合には、第2非導電パターン62として、断線部を有する導電性細線14で構成されるダミーパターンが形成される。一方、視認性が特に求められないノートパソコン、タッチパッド等の前に配置される透明導電膜として使用される場合には、第2非導電パターン62として、導電性細線14で構成されるダミーパターンが形成されずスペースとして存在する。
各導電部16は一端において端子61と電気的に接続される。各端子61は導電性の第2の配線63と電気的に接続される。各第2の配線63は、他方端で端子(図示せず)と電気的に接続される。各第2導電パターン60において、導電部16はY方向に沿って、実質的に一定の幅を有する短冊構造で構成されるが、短冊形状に限定されるものではない。
第2導電パターン60は、他方端に、追加の第2電極端子64を設けてもよい。追加の第2電極端子64を設けることで各第2導電パターン60の検査を容易に行うことができる。
図6では、追加の第2電極端子64を備えていない導電部16と追加の第2電極端子64を備えている導電部16とを同一面上に形成したものを示している。しかしながら、上述の追加の第2電極端子64を備えている導電部16と第2電極端子64を備えていない導電部16を混在させる必要はなく、いずれか一方の導電部16のみが形成されていればよい。
図6に示す導電部16の第2導電パターン60では、上述のアルカリ土類金属原子の量を測定する場合、その機能を損なわず、また外観を損ねることがないように導電部16が形成されていない領域69を使って測定することができる。この領域69のアルカリ土類金属原子の量の測定方法は、上述の通りであるため、その詳細な説明は省略する。
上述の第1導電パターン40と第2導電パターン60とは積層されて使用される。
ここで、図7は、櫛形構造の第1導電パターン40と短冊構造の第2導電パターン60とを対向配置させて得られる組合せパターン70を示すものである。なお、図7では、領域59(図5参照)および領域69(図6参照)の図示は省略している。
図7に示す組合せパターン70は、ダミーパターンを有さない第1導電パターン40とダミーパターンを有さない第2導電パターン60とを直交して配置することで形成されたものである。
組合せパターン70において、上面視で、格子50と格子68とにより小格子72が形成される。つまり、格子50の交差部が格子68の開口領域のほぼ中央に配置される。なお、小格子72は、格子50および格子68の一辺の半分の長さに相当する長さの一辺を有する。その長さの一辺は、例えば、125μm以上、450μm以下の長さの一辺を有し、好ましくは150μm以上、350μm以下の長さである。
なお、導電フィルム10a(図2(a)参照)をタッチセンサー、タッチパネル等に用いる場合、例えば、表面12a側の導電部16のパターンを第1導電パターン40とし、裏面12b側の導電部16のパターンを第2導電パターン60とすることで、1つの導電フィルム10aで組合せパターン70を得ることができる。
本発明は、基本的に以上のように構成されるものである。以上、本発明の導電フィルムの製造方法および導電フィルムについて詳細に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良または変更をしてもよいのはもちろんである。
以下に本発明の導電フィルムの実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
本実施例では、以下に示す実施例1〜5および比較例1〜3のサンプルを作成し、マイグレーションおよび水垢の発生を評価した。
次に、実施例1〜5および比較例1〜3のサンプルについて説明する。
<実施例1>
(ハロゲン化銀乳剤の調製)
38℃、pH4.5に保たれた下記1液に、下記の2液および3液の各々90%に相当する量を攪拌しながら同時に20分間にわたって加え、0.16μmの核粒子を形成した。続いて下記4液および5液を8分間にわたって加え、さらに、下記の2液および3液の残りの10%の量を2分間にわたって加え、0.21μmまで成長させた。さらに、ヨウ化カリウム0.15gを加え、5分間熟成し粒子形成を終了した。
1液:
水 750ml
ゼラチン 8.6g
塩化ナトリウム 3g
1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg
クエン酸 0.7g
2液:
水 300ml
硝酸銀 150g
3液:
水 300ml
塩化ナトリウム 38g
臭化カリウム 32g
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム
(0.005%KCl 20%水溶液) 5ml
ヘキサクロロロジウム酸アンモニウム
(0.001%NaCl 20%水溶液) 7ml
4液:
水 100ml
硝酸銀 50g
5液:
水 100ml
塩化ナトリウム 13g
臭化カリウム 11g
黄血塩 5mg
その後、常法に従ってフロキュレーション法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に下げ、硫酸を用いてハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.6±0.2の範囲であった)。次に、上澄み液を約3リットル除去した(第一水洗)。さらに3リットルの蒸留水を加えてから、ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度、上澄み液を3リットル除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作をさらに1回繰り返して(第三水洗)、水洗・脱塩工程を終了した。水洗・脱塩後の乳剤をpH6.4、pAg7.5に調整し、ゼラチン3.9g、ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム10mg、ベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム3mg、チオ硫酸ナトリウム15mgと塩化金酸10mgを加え55℃にて最適感度を得るように化学増感を施し、安定剤として1,3,3a,7−テトラアザインデン100mg、防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)100mgを加えた。最終的に得られた乳剤は、沃化銀を0.08モル%含み、塩臭化銀の比率を塩化銀70モル%、臭化銀30モル%とする、平均粒子径0.22μm、変動係数9%のヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤であった。
(感光性層形成用組成物の調製)
上述の乳剤に1,3,3a,7−テトラアザインデン1.2×10−4モル/モルAg、ハイドロキノン1.2×10−2モル/モルAg、クエン酸3.0×10−4モル/モルAg、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩0.90g/モルAgを添加し、クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整して、感光性層形成用組成物を得た。
上述の塗布液に、含有するゼラチンに対して、先に例示した下記に示す(P−1)で表されるポリマーとジアルキルフェニルPEO硫酸エステルからなる分散剤を含有するポリマーラテックス(分散剤/ポリマーの質量比が2.0/100=0.02)とをポリマー/ゼラチン(質量比)=0.5/1になるように添加した。
さらに、架橋剤としてEPOXY RESIN DY 022(商品名:ナガセケムテックス社製)を添加した。なお、架橋剤の添加量は、後述するハロゲン化銀含有感光性層中における架橋剤の量が0.09g/mとなるように調整した。
以上のようにして感光性層形成用組成物を調製した。
なお、先に例示した下記に示す(P−1)で表されるポリマーは、特許第3305459号および特許第3754745号を参照して合成した。
(感光性層形成工程)
厚さ38μmのシクロオレフィンポリマー(COP)製のフィルムの表面にプラズマ処理を施した後、プラズマ処理した上述のフィルムの表面に、厚さ0.05μmの下塗り層を形成した。下塗り層の組成を以下に示す。なお、下塗り層は、バーコーターを用いて塗布乾燥した後下記組成となるよう塗布量を調整した。
(下塗り層の組成)
上記ポリマーラテックス・・・55mg/m
(上記(P−1)で表されるポリマーとジアルキルフェニルPEO硫酸エステルからなる分散剤を含有)
界面活性剤 ラビゾール A−90 (商品名:日油(株)製)・・・1.3mg/m
界面活性剤 ナロアクティCL−95 (商品名:三洋化成工業(株)製)・・・0.8mg/m
架橋剤 カルボジライトV−02−L2 (商品名:日清紡(株)製)・・・10mg/m
コロイダルシリカ(粒子サイズ40〜50nm) スノーテックスXL(商品名:日産化学工業(株)製)・・・1.3mg/m
カルナバワックス・・・2.5mg/m
次に、上記下塗り層上に、上記感光性層形成用組成物を塗布し、厚み2.5μmのハロゲン化銀含有感光性層を設けた。なお、ハロゲン化銀含有感光性層中のポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は0.5/1であり、ポリマーの含有量は0.22g/mであった。
次に、ハロゲン化銀含有感光性層上に、上記ポリマーラテックスとゼラチンとを混合した保護層形成用組成物を塗布して、厚み0.15μmの保護層を設けた。なお、ポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は0.1/1であり、ポリマーの含有量は0.015g/mであった。
(露光現像処理)
上述の感光性層に、図8に示すマイグレーション試験パターン100の現像銀像を与えうるフォトマスクを介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光した。マイグレーション試験パターン100は、IPC−TM650orSM840に準拠したパターンで、ライン幅が50μm、スペース幅が50μmで、ライン数は17本/18本である(以下くし型パターン電極と呼ぶ)。露光後、下記の現像液で現像し、さらに定着液(商品名:CN16X用N3X−R、富士フィルム社製)を用いて現像処理を行った後、純水でリンスし、乾燥させて、くし型パターン電極を有するサンプルAを得た。
なお、上記サンプルAのパターンのスペースに相当する導電性細線間には上記ポリマーを含むバインダー部があった。
(現像液の組成)
現像液1リットル中に、以下の化合物が含まれる。
ハイドロキノン 0.037モル/リットル
N−メチルアミノフェノール 0.016モル/リットル
メタホウ酸ナトリウム 0.140モル/リットル
水酸化ナトリウム 0.360モル/リットル
臭化ナトリウム 0.031モル/リットル
メタ重亜硫酸カリウム 0.187モル/リットル
(加熱処理(その1))
上述の得られたサンプルAを120℃の過熱蒸気槽に130秒間静置して、加熱処理を行った。
(ゼラチン分解液の調製)
タンパク質分解酵素(ナガセケムテックス社製ビオプラーゼ30L)の水溶液(タンパク質分解酵素の濃度:0.5質量%)に、トリエタノールアミン、硫酸を加えてpHを8.5に調製した。
(ゼラチン分解処理)
上述の得られたサンプルAを、タンパク質分解酵素水溶液(液温:40℃)に120秒浸漬した。サンプルAをタンパク質分解酵素水溶液から取り出し、温水(液温:50℃)に120秒間浸漬した。
(洗浄処理)
ゼラチン分解処理後、サンプルAを温水から取り出し、ゼラチン分解処理後のサンプルAを洗浄水(液温:50℃)に120秒間浸漬し、洗浄した。なお、洗浄水には、純水にCaClを0.1mM添加した水を用いた。
(加熱処理(その2))
上述の得られたサンプルAを120℃の過熱蒸気槽に130秒間静置して、加熱処理を行った。
(高分子架橋処理)
カルボジライトV−02−L2(商品名:日清紡社製)1%水溶液に上述の得られたサンプルAを、30秒浸漬し、水溶液から取り出し、純水(室温)に60秒間浸漬し、洗浄した。
[開口部に含有されるアルカリ土類金属原子の量の測定方法]
サンプルAについて、開口部に含有されるアルカリ土類金属としてCaとMgを測定し、その量をアルカリ土類金属原子の量とした。測定方法は、サンプルAにおいてマイグレーション試験パターン100が形成されていない部分から10cm角(100cm)の測定片を切り出し、マイクロウェーブを用いて灰化した。その後、ICP発光分光分析装置(パーキンエルマー製Optimas7300DV)を用いて、CaとMgをそれぞれ測定した。そしてCaとMgの合計量を求めた。CaとMgの合計量を下記表1ではCa+Mg量と表記する。
以下、マイグレーション評価と水垢試験について説明する。
[各種評価]
(マイグレーション評価)
上述の作製したくし型パターン電極を有するサンプルAを85℃85%RH(相対湿度)の湿熱雰囲気下に静置し、サンプルAの両端に配線を接続し、片側から直流18Vの電流を連続的に印加した。24時間後、85℃85%RHの雰囲気下から取り出し、顕微鏡で形態を観察し、以下の基準に従ってマイグレーションを評価した。
A:銀線の表面がギザギザしていない。デンドライトが発生していない。
B:銀線の表面がギザギザしているか、または1〜数本のデンドライトが発生している。
C:デンドライトが多数発生。
(水垢試験)
容積20リットルのタンクを用意し、タンクの底に塩化ビニルの試験片を設置したのち、「純水にCaClを0.1mM溶解した」洗浄水で満たした。このタンクにポンプを用いて、100cc/分の流量で「純水にCaClを0.1mM溶解した」洗浄水、5cc/分の流量で上記ゼラチン分解液を注入し続け、余分な液はタンクからオーバーフローするに任せた。2週間後、上記試験片を取り出し、以下の基準に従って評価した。
A:試験片に、目視で表面付着物を確認できず、試験片を拭ったベンコット(登録商標、旭化成せんい社製)にも、目視で付着物を確認できない。
B:試験片に、目視で表面付着物を確認できないが、試験片を拭ったベンコット(登録商標、旭化成せんい社製)には、付着物が若干確認できる。
C:試験片に、目視で表面付着物を確認できる。
実施例1について、開口部に含有されるアルカリ土類金属量、および各種評価の結果は表1にまとめて示す。
<実施例2>
実施例2は、実施例1に比して、洗浄水として、純水にCaClを1mM添加したものを用いた点以外は、アルカリ土類金属量の測定方法および各種評価を含め、上述の実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。実施例2の結果は表1にまとめて示す。
<実施例3>
実施例3は、実施例1に比して、洗浄水として、純水にCaClを0.04mM添加したものを用いた点以外は、アルカリ土類金属量の測定方法および各種評価を含め上述の実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。実施例3の結果は表1にまとめて示す。
<実施例4>
実施例4は、実施例1に比して、洗浄水として、純水にCaClを2.5mM添加したものを用いた点以外は、アルカリ土類金属量の測定方法および各種評価を含め上述の実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。実施例4の結果は表1にまとめて示す。
<実施例5>
実施例5は、実施例1に比して、洗浄水として、純水にCaClを0.45mM、およびMgClを0.14mM添加したものを用いた点以外は、アルカリ土類金属量の測定方法・各種評価を含め上述の実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。実施例5の結果は表1にまとめて示す。
<比較例1>
比較例1は、実施例1に比して、洗浄水に純水を用いた点以外は、アルカリ土類金属量の測定方法および各種評価を含め上述の実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。比較例1の結果は表1にまとめて示す。
<比較例2>
比較例2は、実施例1に比して、洗浄水として、純水にCaClを0.01mM添加したものを用いた点以外は、アルカリ土類金属量の測定方法および各種評価を含め上述の実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。比較例2の結果は表1にまとめて示す。
<比較例3>
比較例3は、実施例1に比して、洗浄水として、純水にCaClを10mM添加したものを用いた点以外は、アルカリ土類金属量の測定方法および各種評価を含め上述の実施例1と同じであるため、その詳細な説明は省略する。比較例3の結果は表1にまとめて示す。
ここで、実施例1〜5、比較例1〜3の開口部のゼラチン量を測定したところ、全て0.02g/m未満であった。開口部のゼラチン含有量は、BCA法(ビシコニン酸法)を用いて測定する。まず、検量線のための母液をゼラチン10gに対してイオン交換水115g、ゼラチン5gに対してイオン交換水120g、ゼラチン5gに対してイオン交換水245g、ゼラチン5gに対してイオン交換水495gの割合で混合し、それぞれ30分膨潤させた後、40℃で攪拌しながら30分溶解させて、「検量線用ゼラチン液」とする。「検量線用ゼラチン液」を試験管に2.5cc入れる。ゼラチン定量用の試料は、導電性細線を有さない開口部のみのサンプルをゼラチン分解処理した後に1cm×1cmに裁断して試験管に入れ、イオン交換水を2.5ccずつ入れる。
Thermo SCIENTIFIC社製Micro BCA Protein Assay Kit液の試薬A、試薬B、および試薬Cをそれぞれ25:24:1の体積比で混合した定量試薬を用意し、上記の「検量線用ゼラチン液」、ゼラチン定量用の試料が入った試験管に2.5ccずついれ、栓をして、よく攪拌する。全サンプルを恒温振とう槽を使用して、60℃にて1時間、振とう速度160往復/minの条件で発色させ、室温に冷却して10分後、(株)日立製作所製U−3300にてすみやかに波長562nmの吸光度を測定する。検量線用ゼラチン液の吸光度から、分析用試料のゼラチン量を計算する。このゼラチン量が開口部のゼラチン量に相当する。
上記表1から分かるように、本発明の製造方法で作製した本発明の導電フィルムは、マイグレーション評価良好かつ水垢試験が良好であることが確認された。
実施例1〜5と比較例1、2との比較から、洗浄水中のアルカリ土類金属が0.03mM以上の場合、マイグレーション評価が良い結果であった。また、実施例1〜5と比較例3との比較から、洗浄水中のアルカリ土類金属が3mM以下の場合、水垢試験が良い結果であった。
10 導電フィルム
12 基板
14 導電性細線
16 導電部
18 開口部
19 保護層
20 バインダー部
22、50、68 格子
30 ハロゲン化銀
32 ハロゲン化銀含有感光性層(感光性層)
34 導電性細線部
36 非導電部
38 積層体
40 第1導電パターン
52 第1非導電パターン
60 第2導電パターン
62 第2非導電パターン

Claims (6)

  1. 基板上に導電部と開口部を有する積層体を、アルカリ土類金属を0.03mM以上3mM以下含有する水と接触させて、前記開口部にアルカリ土類金属を付与する付与工程を有することを特徴とする導電フィルムの製造方法。
  2. 前記付与工程の前に、前記基板上にゼラチンを含む感光性層を形成し、露光および現像処理する露光現像工程を有する請求項1に記載の導電フィルムの製造方法。
  3. 前記露光現像工程と前記付与工程の間に、前記基板上の前記感光性層が露光現像処理されたものをゼラチン分解処理し、前記積層体を得るゼラチン分解処理工程を有する請求項2に記載の導電フィルムの製造方法。
  4. 前記開口部に非水溶性高分子が存在する請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電フィルムの製造方法。
  5. 基板と、基板上に設けられた導電部と開口部を有し、
    前記開口部に少なくとも非水溶性高分子が存在し、かつ前記開口部にアルカリ土類金属原子の量で5×10−9モル/cm以上13×10−9モル/cm以下のアルカリ土類金属が存在することを特徴とする導電フィルム。
  6. 前記アルカリ土類金属がCaまたはMgを含む請求項5に記載の導電フィルム。
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