JP6335148B2 - 導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、タッチパネル - Google Patents

導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、タッチパネル Download PDF

Info

Publication number
JP6335148B2
JP6335148B2 JP2015165283A JP2015165283A JP6335148B2 JP 6335148 B2 JP6335148 B2 JP 6335148B2 JP 2015165283 A JP2015165283 A JP 2015165283A JP 2015165283 A JP2015165283 A JP 2015165283A JP 6335148 B2 JP6335148 B2 JP 6335148B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gelatin
film
polymer
superheated steam
silver halide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015165283A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2017045155A (ja
Inventor
遼 外池
遼 外池
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2015165283A priority Critical patent/JP6335148B2/ja
Publication of JP2017045155A publication Critical patent/JP2017045155A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6335148B2 publication Critical patent/JP6335148B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は、導電性フィルムの製造方法、およびその製造方法により得られる導電性フィルム、並びにその導電性フィルムを備えるタッチパネルに関する。
支持体上に導電性細線が形成された導電性フィルムは、太陽電池、無機EL(エレクトロルミネッセンス)素子、有機EL素子などの各種電子デバイスの透明電極、各種表示装置の電磁波シールド、タッチパネル、透明面状発熱体などに幅広く利用されている。特に、近年、携帯電話や携帯ゲーム機器等へのタッチパネルの搭載率が上昇しており、多点検出が可能な静電容量方式のタッチパネル用の導電性フィルムの需要が急速に拡大している。
このような導電性フィルムの形成方法としては、例えば、特許文献1では、ハロゲン化銀写真感光材料から導電性細線を形成する方法として、支持体上にハロゲン化銀含有感光性層を形成する工程と、上記ハロゲン化銀含有感光性層の露光・現像工程と、過熱水蒸気による加熱工程と、ゼラチンを分解する工程と、をこの順に有する方法を開示している。
特開2014−209332号公報
ところで、導電性細線は、導電性細線中に残存するゼラチンの量が少ない程、相対的に金属成分の体積分率が大きくなるため低抵抗となる。したがって、低抵抗性の観点からは導電性細線中のゼラチンの残存量をより低減することが求められる。
本発明者は、特許文献1に記載の製造方法を参考にして導電性細線を形成したところ、ゼラチンの残存量を低減して所望の電気的特性を実現するには、ゼラチンの分解除去処理に長時間を要することを明らかにした。この原因として、過熱水蒸気による加熱工程においてゼラチン以外の高分子成分を融着させる際に、高分子成分が過度に熱を受けることによって過融着し、これにより後工程となるゼラチンの分解除去処理が長時間化することが考えられた。
一方、この過融着を抑制すべく過熱水蒸気温度を低くし、或いは過熱水蒸気による処理時間を短くした場合には、高分子成分の融着が不十分であるため金属成分の密着性が悪く、後工程のゼラチンの分解除去処理の際に金属成分の膜剥がれが生じることを知見した。
本発明は、上記実情に鑑みて、ゼラチンの分解除去効率が良好であり、金属成分の密着性にも優れた導電性フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、上記導電性フィルムの製造方法により製造された導電性フィルム、および上記導電性フィルムを備えるタッチパネルを提供することも目的とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、過熱水蒸気による加熱工程において高分子成分の過融着を抑制することで、所望の効果が得られることを見出した。
つまり、以下の構成により上記課題を解決できることを見出した。
(1) 導電性フィルムの製造方法であって、
支持体、並びに、上記支持体上に配置された、金属成分、ゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子を含む塗膜を有する前駆体フィルムに対して、115℃以上で予熱処理を施す第1工程と、
上記予熱処理が施された前駆体フィルムと、過熱水蒸気とを接触させる第2工程と、
上記過熱水蒸気と接触した前駆体フィルムの上記塗膜中の上記ゼラチンを除去する第3工程とを有する、導電性フィルムの製造方法。
(2) 上記過熱水蒸気の温度が1気圧で110℃以上である、(1)に記載の導電性フィルムの製造方法。
(3) 上記第1工程および上記第2工程がロール・トゥ・ロールにて実施される、(1)または(2)に記載の導電性フィルムの製造方法。
(4) 上記支持体を構成する材料が、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シクロオレフィンコポリマー、および、シクロオレフィンポリマーのいずれかから選択される、(1)〜(3)のいずれかに記載の導電性フィルムの製造方法。
(5) 上記支持体の厚みが10〜500μmである、(1)〜(4)のいずれかに記載の導電性フィルムの製造方法。
(6) 上記金属成分が、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫およびクロムから選ばれる少なくとも1種の金属を含む、(1)〜(5)のいずれかに記載の導電性フィルムの製造方法。
(7) 上記第1工程の前に、
上記支持体上に配置されたハロゲン化銀塩、ゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子を含む銀塩乳剤層を露光および現像して、上記前駆体フィルムを得る工程をさらに有する、(1)〜(6)のいずれかに記載の導電性フィルムの製造方法。
(8) (1)〜(7)のいずれかに記載の導電性フィルムの製造方法によって製造された導電性フィルムを用いてタッチパネルを製造する工程を有する、タッチパネルの製造方法。
本発明によれば、ゼラチンの分解除去効率が良好であり、金属成分の密着性にも優れた導電性フィルムの製造方法を提供することができる。
また、本発明によれば、上記導電性フィルムの製造方法により製造された導電性フィルム、および上記導電性フィルムを備えるタッチパネルを提供することもできる。
本発明の導電性フィルムの一実施形態の製造方法を示す工程図であり、第1工程および第2工程を説明する図である。 本発明の前駆体フィルムの一実施形態の断面図((A)および(B))である。 導電性細線により形成される導電部の一実施態様を示す一部平面図である。
以下に、本発明の導電性フィルムの製造方法、および、導電性フィルムの製造方法により得られる導電性フィルムについて説明する。
なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
まず、本発明の従来技術と比較した特徴点について詳述する。
本発明は、過熱水蒸気による加熱工程(第2工程)の直前に前駆体フィルムを115℃以上で加熱する工程(第1工程)を設けることを特徴とする。
第1工程を設けない従来技術では、常温近傍温度の前駆体フィルムを搬送して過熱水蒸気に晒すこととなる。過熱水蒸気に晒された前駆体フィルムの表面には蒸気が付着し、これが前駆体フィルムに冷却されて凝縮液となる一方で、前駆体フィルムはその熱エネルギー(凝縮熱)を受容することとなり、このときに、前駆体フィルム中のゼラチン以外の高分子成分の過融着が一気に進行すると考えられる。
本発明の製造方法においては、第1工程を設けて前駆体フィルムを所定温度以上に加熱して、前駆体フィルムと蒸気成分との温度ギャップを低減することで、凝縮熱の発生を抑制している。
本発明の導電性フィルムの製造方法によれば、上述の第1工程による作用効果により、ゼラチン以外の高分子成分の過融着が抑制されるため、続く第3工程におけるゼラチン分解除去処理の作業効率を向上させる(例えば、実施例欄に示すように、同じ処理時間でもゼラチン除去量を増大させる)ことが可能となる。一方、本発明の導電性フィルムの製造方法は、第2工程である過熱水蒸気による加熱工程の温度および処理時間は従来技術と同様に確保されているため、高分子成分の融着が不十分となることはなく、第2工程の後に実施される第3工程によってゼラチンが分解除去される際にも金属成分の膜剥がれ等が生じることがない(言い換えると、ゼラチンが分解除去された後も導電部の形状を維持できると共に、支持体に対する金属成分の密着性にも優れる)。
以下、本発明の導電性フィルムの製造方法の一例について、図面を参照しながら工程毎に詳細に説明する。なお、図1は、本発明の導電性フィルムの製造方法の第1工程および第2工程を説明するための図面であり、より具体的には、後述する第1工程と第2工程とをロール・トゥ・ロールで連続して実施可能な加熱装置50を用いた製造方法の一例を示す概略図である。なお、本発明は、この態様に限定されるものではない。
<第1工程>
第1工程は、支持体、並びに、上記支持体上に配置された、金属成分、ゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子を含む塗膜を有する前駆体フィルムに対して、115℃以上で予熱処理を施す工程である。
前駆体フィルムWは、搬送機構90(搬送機構90は、フィルムの繰り出しローラー92と巻き取りローラー94とで構成される)によって搬送方向MDに搬送されて、予熱処理部10が有する予熱処理槽11内に移動する。予熱処理槽11内に搬入された前駆体フィルムWは、予熱処理槽11内に設けられた予熱処理ユニット13により昇温される。
第1工程は、続く第2工程である過熱水蒸気による加熱工程の前に実施される工程であり、前駆体フィルムWを加熱する工程である。第1工程を実施することにより、第2工程において前駆体フィルムWを過熱水蒸気に晒した際にフィルム表面に付着した蒸気が凝縮液に変化しにくくなり、すなわち前駆体フィルムWに含まれる高分子成分への凝縮熱の影響が低減し、第2工程での高分子成分の過融着が抑制される。これにより、第3工程におけるゼラチン分解除去工程の処理効率を向上することが可能となる。
図1に示す前駆体フィルムWは、図2(A)に示すように、支持体12と、支持体12上に配置された細線状の塗膜14と、を有する。塗膜14は、上記支持体12上に設けられ、金属成分、ゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子が含有される。なお、図2(A)において、塗膜14は支持体12の一方の表面上にのみ形成されているがこの態様には限定されず、支持体12の両面に塗膜14が配置されていてもよい。また、塗膜14はパターン状(細線状)に配置されているが、図2(A)の態様に限定されるものではなく、支持体12全面に配置されていてもよい。
また、後段で詳述するように、前駆体フィルムWは図2(A)の態様に限定されず、例えば、図2(B)に示すように、支持体12と、支持体12上に配置された細線状の塗膜14と、支持体12上で、かつ、塗膜14間に配置されたバインダー層16を有する態様であってもよい。
以下では、まず、使用される前駆体フィルムWの構成について詳述し、その後、工程の手順について詳述する。
(支持体)
支持体としては、塗膜を支持できればその種類は制限されず、透明支持体であることが好ましく、特にプラスチックフィルムが好ましい。透明支持体を用いることで本発明の導電性フィルムは透明導電性フィルムとして好適に用いることができる。
支持体を構成する材料の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリル樹脂、シクロオレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、トリアセチルセルロースなどが挙げられ、透過率および耐熱性の観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シクロオレフィンコポリマー、および、シクロオレフィンポリマーのいずれかから選択される材料を用いることが好ましい。
支持体の全光線透過率は、85%〜100%であることが好ましい。
支持体の厚みは特に制限されないが、タッチパネルや電磁波シールドなどの用途への応用の点からは、通常、10〜500μmの範囲で任意に選択することができる。なお、支持体の機能の他にタッチ面の機能をも兼ねる場合は、500μmを超えた厚みで設計することも可能である。支持体の厚みは、熱容量の観点からは薄い方が好ましく、200μm以下が好ましく、150μm以下がより好ましい。支持体の厚みの下限値は、10μm以上であることが好ましく、30μm以上であることがより好ましい。熱容量およびハンドリング性を両立する観点からは、30μm〜100μmであることが好ましい。
支持体の好適態様の一つとしては、大気圧プラズマ処理、コロナ放電処理、および紫外線照射処理からなる群から選択される少なくとも一つの処理が施された処理済支持体が挙げられる。上記処理が施されることにより、処理済支持体表面にはOH基などの親水性基が導入され、後述する導電部の密着性がより向上する。
上記処理の中でも、導電部の密着性がより向上する点で、大気圧プラズマ処理が好ましい。
支持体の他の好適態様としては、その表面上に後述するゼラチンとは異なる高分子を含む下塗り層を有することが好ましい。この下塗り層上に感光性層(後述)が形成されることにより、導電部の密着性がより向上する。
下塗り層の形成方法は特に制限されないが、例えば、ゼラチンとは異なる高分子を含む下塗り層形成用組成物を支持体上に塗布して、必要に応じて加熱処理を施す方法が挙げられる。下塗り層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒が含まれていてもよい。溶媒の種類は特に制限されず、後述する感光性層形成用組成物で使用される溶媒が例示される。また、ゼラチンとは異なる高分子を含む下塗り層形成用組成物として、ゼラチンとは異なる高分子の微粒子を含むラテックスを使用してもよい。
下塗り層の厚みは特に制限されないが、導電部の密着性がより優れる点で、0.02〜0.3μmが好ましく、0.03〜0.2μmがより好ましい。
(金属成分)
金属成分としては、特に限定されず、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、クロム、アルミニウムおよびチタンなどの金属などを用いることができ、これらの中でも、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫およびクロムから選ばれる少なくとも1種の金属を含むことがより好ましく、銀を含むことがさらに好ましい。
金属成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
(ゼラチン)
ゼラチンの種類は特に制限されず、例えば、石灰処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチンの加水分解物、ゼラチン酵素分解物、アミノ基またはカルボキシル基を修飾したゼラチン(フタル化ゼラチン、アセチル化ゼラチン)を使用することもできる。
(ゼラチンと異なる高分子)
ゼラチンとは異なる高分子(以後、単に高分子とも称する)としては、タンパク質を含まない高分子であることが好ましい。言い換えると、タンパク質分解酵素により分解しない高分子であることが好ましい。
より具体的には、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリジエン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、セルロース系重合体およびキトサン系重合体、からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、または、これらの樹脂を構成する単量体からなる共重合体などが挙げられる。なかでも、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、および、ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、または、これらの樹脂を構成する単量体からなら共重合体などが挙げられる。
上記高分子には、後述する架橋剤中の架橋性基と反応し得る反応性基が含まれていてもよい。反応性基の種類は特に制限されず、架橋性基を反応できればよいが、例えば、水酸基、イソシアネート基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、ハロゲン化アルキル基などが挙げられる。
なかでも、高分子の好適態様としては、水分の浸入をより防止できる点より、以下の一般式(1)で表されるポリマー(共重合体)が挙げられる。
一般式(1): −(A)x−(B)y−(C)z−(D)w−
なお、一般式(1)中、A、B、C、およびDはそれぞれ、下記繰り返し単位を表す。
1は、メチル基またはハロゲン原子を表し、好ましくはメチル基、塩素原子、臭素原子を表す。pは0〜2の整数を表し、0または1が好ましく、0がより好ましい。
2は、メチル基またはエチル基を表し、メチル基が好ましい。
3は、水素原子またはメチル基を表し、好ましくは水素原子を表す。Lは、2価の連結基を表し、好ましくは下記一般式(2)で表される基である。
一般式(2):−(CO−X1)r−X2
式中X1は、酸素原子またはNR30−を表す。ここでR30は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはアシル基を表し、それぞれ置換基(例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基など)を有してもよい。R30は、好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基など)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基など)である。X1として特に好ましいのは、酸素原子またはNH−である。
2は、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンアリーレン基、アリーレンアルキレン基、またはアルキレンアリーレンアルキレン基を表し、これらの基には−O−、−S−、−OCO−、−CO−、−COO−、−NH−、−SO2−、−N(R31)−、−N(R31)SO2−などが途中に挿入されてもよい。ここでR31は炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を表し、メチル基、エチル基、イソプロピル基などがある。X2の好ましい例として、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、−CH2CH2OCOCH2CH2−、−CH2CH2OCO(C64)−などを挙げることができる。
rは0または1を表す。
qは0または1を表し、0が好ましい。
4は、炭素原子数5〜80のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を表し、好ましくは炭素数5〜50のアルキル基であり、より好ましくは炭素数5〜30のアルキル基であり、更に好ましくは炭素数5〜20のアルキル基である。
5は、水素原子、メチル基、エチル基、ハロゲン原子、またはCH2COOR6を表し、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、−CH2COOR6が好ましく、水素原子、メチル基、−CH2COOR6がさらに好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
6は、水素原子または炭素原子数1〜80のアルキル基を表し、R4と同じでも異なってもよく、R6の炭素原子数は1〜70が好ましく、1〜60がさらに好ましい。
一般式(1)中、x、y、z、およびwは各繰り返し単位のモル比率を表す。
xとしては3〜60モル%、好ましくは3〜50モル%、より好ましくは3〜40モル%である。
yとしては、30〜96モル%、好ましくは35〜95モル%、特に好ましくは40〜90モル%である。
また、zが小さすぎるとゼラチンのような親水性保護コロイドとの親和性が減少するためマット剤の凝集・剥落故障の発生確率が高くなり、zが大きすぎると感光材料のアルカリ性の処理液に本発明のマット剤が溶解してしまう。そのため、zとしては0.5〜25モル%、好ましくは0.5〜20モル%、特に好ましくは1〜20モル%である。
wとしては、0.5〜40モル%、好ましくは0.5〜30モル%である。
一般式(1)において、xは3〜40モル%、yは40〜90モル%、zは0.5〜20モル%、wは0.5〜10モル%の場合が特に好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーとしては、下記一般式(2)で表されるポリマーが好ましい。
一般式(2)中、x、y、zおよびwは、上記の定義の通りである。
一般式(1)で表されるポリマーは、一般式(A)、(B)、(C)および(D)以外の他の繰り返し単位を含んでもよい。他の繰り返し単位を形成するためのモノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、オレフィン類、クロトン酸エステル類、イタコン酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、アクリルアミド類、不飽和カルボン酸類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、ビニル異節環化合物、グリシジルエステル類、不飽和ニトリル類などが挙げられる。これらのモノマーとしては特許第3754745号公報の[0010]〜[0022]にも記載されている。
疎水性の観点からアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類が好ましく、ヒドロキシエチルメタクリレートなどのヒドロキシアルキルメタクリレートまたはヒドロキシアルキルアクリレートがより好ましい。一般式(1)で表されるポリマーは、上記一般式(A)、(B)、(C)および(D)以外に下記一般式(E)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
上記式中、LEはアルキレン基を表し、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基がより好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基が更に好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーとしては、下記一般式(3)で表されるポリマーが特に好ましい。
上記式中、a1、b1、c1、d1、およびe1は各モノマー単位のモル比率を表し、a1は3〜60(モル%)、b1は30〜95(モル%)、c1は0.5〜25(モル%)、d1は0.5〜40(モル%)、e1は1〜10(モル%)を表す。
a1の好ましい範囲は上記xの好ましい範囲と同じであり、b1の好ましい範囲は上記yの好ましい範囲と同じであり、c1の好ましい範囲は上記zの好ましい範囲と同じであり、d1の好ましい範囲は上記wの好ましい範囲と同じである。
e1は1〜10モル%であり、好ましくは2〜9モル%であり、より好ましくは2〜8モル%である。
一般式(1)で表されるポリマーの具体例を以下に示すが、これらに限定されない。
一般式(1)で表されるポリマーの重量平均分子量は、1000〜100万が好ましく、2000〜75万がより好ましく、3000〜50万が更に好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーは、例えば特許第3305459号および特許第3754745号公報などを参照して合成することができる。
上述したように、前駆体フィルムは予熱処理部に搬送され、予熱処理が施される。なお、搬送する際の速度は特に制限されず、例えば、10m/分以上100m/分以下の速度で搬送する。なお、本明細書では、「上流」、「下流」とは、前駆体フィルムの移動(搬送)方向に対して用いられる。ある基準に対して移動(搬送)方向側に位置する場合を「下流」、移動搬送方向と反対側に位置する場合を「上流」と定義される。
予熱処理部は、前駆体フィルムに対して、予熱処理を施す機構を有するものであれば特に限定されない。
上述したように、図1においては、予熱処理部10は、予熱処理槽11と、予熱処理槽11内に設けられた予熱処理ユニット13と、を有する。予熱処理槽11は、その内部に搬送された前駆体フィルムWの予熱処理を行う領域を有する。
予熱処理ユニット13としては、具体的には、公知の加熱手段、例えば熱風による対流乾燥方式、赤外線などの輻射熱による輻射乾燥方式等、種々の乾燥方式を採用することができる。
予熱処理槽11は、後述する第2工程で使用される過熱水蒸気処理部20の有する過熱水蒸気処理槽21と、物理的に連結されていることが好ましい。
これにより、過熱水蒸気処理槽21から過熱水蒸気が漏れ出ても、過熱水蒸気が予熱処理槽11の作用により蒸発するので、前駆体フィルムWが結露することを抑制できる。
なお、「物理的に連結している」とは、予熱処理槽11を構成する部材で囲まれた領域と、過熱水蒸気処理槽21を構成する部材で囲まれた領域と、が連通した状態にあることを指す。なお、上述した予熱処理ユニット13および過熱水蒸気発生ユニット23が一つの槽内に設けられたものも、物理的に連結している態様に含まれる。
第1工程において、前駆体フィルムWの予熱温度(加熱温度)は、115℃以上であり、120℃以上であることが好ましく、125℃以上であることが更に好ましい。また、前駆体フィルムへのダメージ軽減の観点から、その上限は200℃以下であることが好ましく、170℃以下であることがより好ましく、150℃以下であることが更に好ましい。なお、ここでいう「前駆体フィルムWの加熱温度」とは、予熱処理部10における予熱処理槽11の雰囲気温度を意味する。
また、前駆体フィルムWの予熱処理槽11での滞留時間は生産性の観点から30秒以下であることが好ましく、10秒以下であることがより好ましく、5秒以下であることが更に好ましい。
予熱処理部10を搬送された前駆体フィルムWは、過熱水蒸気処理部20に搬送される直前に、支持体側の表面温度が70℃以上となっていることが好ましく、80℃以上であることがより好ましく、85℃であることが更に好ましい。前駆体フィルムWの支持体側の表面温度は、熱電対等により測定することができる。過熱水蒸気処理部20に搬送される前駆体フィルムWの温度が高い程(100℃に近づく程)、凝縮熱の影響を抑制することができる。
<第2工程>
第2工程は、上記予熱処理が施された前駆体フィルムと、過熱水蒸気と、を接触させる工程である。
第2工程では、第1工程における予熱処理が行われた前駆体フィルムWが、搬送機構90によって搬送方向MDに搬送されて、過熱水蒸気処理部20が有する過熱水蒸気処理槽21内に移動する。過熱水蒸気処理槽21内に搬入された前駆体フィルムW(すなわち予熱処理が施された前駆体フィルムW)は、過熱水蒸気処理槽21内に設けられた過熱水蒸気発生ユニット23により発生した過熱水蒸気と接触する。これにより、前駆体フィルムW中のゼラチンとは異なる高分子同士が融着し、より強固な層を構成する。より具体的には、ゼラチンとは異なる高分子同士粒子が融着しあい、均一なフイルムを形成する。このような均一な膜を形成すると続く第3工程でのゼラチン分解除去においても金属成分の膜剥がれを生じさせずに膜強度を維持できる。
過熱水蒸気処理部は、上記予熱処理が施された前駆体フィルムに、過熱水蒸気を接触させることができる機構を有するものであれば特に限定されず、公知の過熱水蒸気発生装置を用いることができる。
上述したように、図1においては、過熱水蒸気処理部20は、過熱水蒸気処理槽21と、過熱水蒸気発生ユニット23と、を有する。過熱水蒸気処理槽21は、その内部に搬送された予熱処理後の前駆体フィルムWに過熱水蒸気を接触させる領域を有する。また、過熱水蒸気発生ユニット23は、過熱水蒸気処理槽21内に過熱水蒸気を発生させる機構を有する。
本発明においては、前駆体フィルムを構成する部材が溶解するなどのダメージを低減できるという点から、水を成分とする過熱蒸気(すなわち過熱水蒸気)を用いる。
過熱水蒸気の温度は、1気圧で110℃以上であることが好ましく、115℃以上であることがより好ましく、120℃以上であることが更に好ましく、125℃以上であることが特に好ましい。過熱水蒸気の温度の上限は、支持体の耐熱温度の観点から、180℃以下であることが好ましく、160℃以下であることがより好ましい。なお、本発明において「過熱水蒸気の温度」とは、過熱水蒸気処理槽21内の過熱水蒸気の温度を意味する。
第2工程における過熱水蒸気による処理時の前駆体フィルムの表面温度は、105〜160℃であることが好ましく、110〜155℃であることがより好ましく、120〜150℃であることが特に好ましい。
第2工程において前駆体フィルムと過熱水蒸気とを接触させる時間(過熱水蒸気処理の時間)としては、これに限定されないが、10秒以上70秒以下の範囲で前駆体フィルムの塗膜側に接触させることが好ましい。接触時間が10秒以上であると、導電率の向上の効果が大きい。また、70秒あたりから導電性の向上が飽和状態となるため、70秒よりの長い時間の設定は経済性の点から好ましくない。
また、第2工程における過熱水蒸気の供給量は特に制限されないが、500g/m3〜600g/m3の範囲が好ましい。
<後加熱処理工程>
上記第2工程の後、第2工程を施した前駆体フィルムが結露することを防止(または抑制)するために、前駆体フィルムを加熱する後加熱処理工程を有していてもよい。このような後加熱処理工程は、例えば、上述した第1工程と同様の装置や機構を用いて行うことができる。
具体的には、得られた前駆体フィルムWは、過熱水蒸気処理部20の導出部側(下流側)に搬送され、後加熱処理部30が有する後加熱処理槽31内に移動する。後加熱処理工程は、後加熱処理部30によって実施される。後加熱処理部30は、上述した予熱処理部10と同様の機構を有することができる。後加熱処理部30は、後加熱処理槽31と、後加熱処理槽31内に設けられた後加熱処理ユニット33と、を有する。後加熱処理槽31は、その内部に搬送された前駆体フィルムWの後加熱処理を行う領域である。
後加熱処理槽31と、過熱水蒸気処理部20の有する過熱水蒸気処理槽21とは、前駆体フィルムWの結露をより抑制できる観点から、物理的に連結されていることが好ましい。物理的に連結との意味は、上述した通りである。
後加熱処理ユニット33により加熱される後加熱処理槽31の雰囲気温度は、特に限定されないが、結露をより効果的に抑制できる観点から20℃以上に設定されることが好ましく、また、支持体の耐熱性の観点から180℃以下に設定されることが好ましい。
図1においては、後加熱処理槽31内に搬入された前駆体フィルムWは、後加熱処理槽31内に設けられた後加熱処理ユニット33により後加熱処理が行われた後、搬送機構90においてロール状に巻き取られる。
<第3工程>
第3工程は、過熱水蒸気と接触した前駆体フィルムの塗膜中のゼラチンを除去する工程である。本工程を実施することにより、導電特性に優れた、金属成分と高分子とを含む導電部を有する導電性フィルムが製造される。
本工程において、ゼラチンを除去する方法は特に制限されず、公知の方法を採用できるが、例えば、タンパク質分解酵素を用いる方法が挙げられる。以下、この方法について詳述する。
(タンパク質分解酵素)
タンパク質分解酵素(以降、酵素とも称す)は、ゼラチンなどのタンパク質を加水分解できる植物性または動物性酵素で公知のものが用いられる。例えば、ペプシン、レンニン、トリプシン、キモトリプシン、カテプシン、パパイン、フィシン、トロンビン、レニン、コラゲナーゼ、ブロメライン、細菌プロテアーゼ等が挙げられる。この中でも特に、トリプシン、パパイン、フィシン、細菌プロテアーゼが好ましい。その中でも特に細菌プロテアーゼ(例えば、長瀬産業(株)製のビオプラーゼ)は安価に市販されており容易に入手が可能である。
(工程の手順)
手順は、塗膜を有する支持体と上記酵素とを接触させることができれば、特に制限されない。通常、上記酵素を含む処理液(酵素液)(以後、単に「処理液」とも称する)と、塗膜を有する支持体とを接触させる方法が挙げられる。接触方法としては、例えば、塗膜を有する支持体上に処理液を塗布する方法や、処理液中に塗膜を有する支持体を浸漬する方法などが挙げられる。
処理液中における酵素含有量は特に指定はなく、用いる酵素の能力と要求される性能によって任意に決めることができる。なかでも、ゼラチンの分解除去の程度が制御しやすい点で、処理液全量に対して酵素の含有量が0.05〜20質量%程度が適当であり、より好ましくは5〜10質量%である。
この処理液には、上記酵素に加え、pH緩衝剤、抗菌性化合物、湿潤剤、保恒剤など必要に応じて含有させることができる。
処理液のpHは、酵素の働きが最大限得られるように実験により選ばれるが、一般的には、5〜7であることが好ましい。また処理液の温度も酵素の働きが高まる温度、具体的には25〜45℃であることが好ましい。
接触時間は特に制限されず、製造される導電性フィルムのイオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、10〜500秒間が好ましく、90〜360秒間がより好ましい。
なお、必要に応じて、処理液での処理後に、ゼラチン分解されて得られた導電性フィルムを温水にて洗浄する工程を設けることが好ましい。本工程を設けることにより、ゼラチン分解残渣、および、タンパク質分解酵素の残部などを除去でき、製造される導電性フィルムの抵抗値の上昇をより抑制することができる。
洗浄方法は特に制限されず、ゼラチン分解後の導電性フィルムと温水とを接触させることができればよく、例えば、温水中に上記導電性フィルムを浸漬する方法や、上記導電性フィルム上に温水を塗布する方法などが挙げられる。
温水の温度は使用されるタンパク質分解酵素の種類などに応じて適宜最適な温度が選択されるが、生産性の点から、20〜80℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
温水と上記導電性フィルムとの接触時間(洗浄時間)は特に制限されないが、生産性の点から、1〜600秒間が好ましく、30〜360秒間がより好ましい。
なお、上記では、ゼラチン除去処理工程として、タンパク質分解酵素を用いた方法について詳述したが、この方法には限定されず、酸化剤を用いる方法なども挙げられる。酸化剤を用いる方法としては、例えば、特開2014−112512号公報に記載の方法があげられる。
<その他の工程>
本発明の導電性フィルムの製造方法は、上記工程以外にもその他の工程を有していてもよい。以下に、その他の工程について詳述する。
<第4工程>
本発明の導電性フィルムの製造方法は、さらに、上記前駆体フィルムを形成する工程(以下、「第4工程」ともいう。)を有していてもよい。
第4工程の好ましい態様としては、上記第1工程の前に、支持体上に配置されたハロゲン化銀塩、ゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子を含む銀乳化剤層を露光および現像して、上記前駆体フィルムを得る工程である。
第4工程のより好ましい態様としては、これに限定されないが、生産性に優れる点で、支持体上に所定のハロゲン化銀含有感光性層を形成する工程Aと、ハロゲン化銀含有感光性層に露光および現像処理を行う工程Bと、を有するものが挙げられる。本工程を実施することにより得られる前駆体フィルムは、上述した図2(B)に示すように、未露光部がゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子を含むバインダー層を形成することとなる。より具体的には、例えば、図2(B)に示すように、細線状の塗膜14を形成した場合、得られた前駆体フィルムWは、支持体12と、支持体12上に配置された細線状の塗膜14と、支持体12上で、かつ、塗膜14間に配置されたバインダー層16とを有する。バインダー層16は、ゼラチンとは異なる高分子が含まれ、非導電部を構成する。
(工程A(ハロゲン化銀含有感光性層形成工程))
工程Aは、支持体上に、ハロゲン化銀と、ゼラチンと、ゼラチンとは異なる高分子とを含むハロゲン化銀含有感光性層(以後、単に「感光性層」とも称する)を形成する工程(ハロゲン化銀含有感光性層形成工程)である。本工程により、後述する露光処理が施される感光性層付き支持体が製造される。
まず、本工程Aで使用される材料・部材について詳述し、その後工程Aの手順について詳述する。
なお、使用される支持体、ゼラチン、ゼラチンとは異なる高分子の定義は、上述の通りである。
(ハロゲン化銀)
ハロゲン化銀に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素のいずれであってもよく、これらを組み合わせでもよい。例えば、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられ、さらに臭化銀や塩化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられる。塩臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀もまた好ましく用いられる。より好ましくは、塩臭化銀、臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀であり、最も好ましくは、塩化銀50モル%以上を含有する塩臭化銀、沃塩臭化銀が用いられる。
なお、ここで、「臭化銀を主体としたハロゲン化銀」とは、ハロゲン化銀組成中に占める臭化物イオンのモル分率が50%以上のハロゲン化銀をいう。この臭化銀を主体としたハロゲン化銀粒子は、臭化物イオンのほかに沃化物イオン、塩化物イオンを含有していてもよい。
ハロゲン化銀は固体粒子状であり、露光、現像処理後に形成される導電部のパターン性の観点からは、ハロゲン化銀の平均粒子サイズは、球相当径で0.1〜1000nm(1μm)であることが好ましく、0.1〜300nmであることがより好ましく、1〜200nmであることがさらに好ましい。
なお、ハロゲン化銀粒子の球相当径とは、粒子形状が球形の同じ体積を有する粒子の直径である。
ハロゲン化銀粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、立方体状、平板状(6角形平板状、三角形平板状、4角形平板状など)、八面体状、14面体状など様々な形状であることができる。
また、ハロゲン化銀の安定化や高感度化のために用いられるロジウム化合物、イリジウム化合物などのVIII族、VIIIB族に属する金属化合物、パラジウム化合物の利用については、特開2009−188360号の段落0039〜段落0042の記載を参照することができる。さらに化学増感については、特開2009−188360号の段落0043の技術記載を参照することができる。
(その他)
ハロゲン化銀含有感光性層には、必要に応じて、上述した材料以外の他の材料が含まれていてもよい。例えば、特開2009−004348号公報の段落[0220]〜[0241]に記載されるような、帯電防止剤、造核促進剤、分光増感色素、界面活性剤、カブリ防止剤、硬膜剤、黒ポツ防止剤、レドックス化合物、モノメチン化合物、ジヒドロキシベンゼン類などが挙げられる。さらには、物理現像核が含まれていてもよい。
なかでも、ハロゲン化銀含有感光性層には、上記高分子同士を架橋するために使用される架橋剤が含まれることが好ましい。架橋剤が含まれることにより、高分子同士間での架橋が進行し、ゼラチンが分解除去された際にも導電部中の金属銀同士の連結が保たれ、結果として導電特性に優れた導電膜が得られる。
使用される架橋剤の種類は特に制限されず、使用される高分子の構造に応じて適宜最適な架橋剤が選択される。通常、架橋剤は、高分子中に含まれる基(反応性基)と反応する架橋性基を少なくとも2つ有する。
例えば、上記高分子中の反応性基と、架橋剤中の架橋性基との好適な組み合わせとしては、反応性がより優れる点で、例えば、以下の(1)〜(8)の組み合わせが挙げられる。
(1)水酸基とイソシアネート基
(2)カルボン酸基とエポキシ基
(3)水酸基とカルボン酸無水物基
(4)カルボン酸基とイソシアネート基
(5)アミノ基とイソシアネート基
(6)水酸基とエポキシ基
(7)アミノ基とエポキシ基
(8)アミノ基とハロゲン化アルキル基
つまり、架橋性基としては、例えば、水酸基、イソシアネート基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、ハロゲン化アルキル基などが挙げられる。
架橋剤としては、ビニルスルホン類(例えば1,3−ビスビニルスルホニルプロパン)、アルデヒド類(例えばグリオキサール)、塩化ピリミジン類(例えば2,4,6−トリクロロピリミジン)、塩化トリアジン類(例えば塩化シアヌル)、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物等が挙げられる。なお、光照射により誘起される光化学反応を利用して架橋反応が進行する架橋剤であってもよい。
感光性層中における架橋剤の含有量は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0.02〜3.0g/m2が好ましく、0.05〜2.0g/m2がより好ましい。
ハロゲン化銀含有感光性層には、生産性の観点からゼラチン同士を架橋する硬膜剤が含まれることが好ましい。
硬膜剤の種類は特に制限されないが、例えば、ビニルスルホン類(例えば1,3−ビスビニルスルホニルプロパン)、アルデヒド類(例えばグリオキサール)、塩化ピリミジン類(例えば2,4,6−トリクロロピリミジン)、塩化トリアジン類(例えば塩化シアヌル)、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物等が挙げられる。
なお、硬膜剤は、上述した高分子同士を架橋させる架橋剤と同じ種類であってもよい。つまり、高分子同士を架橋させつつ、ゼラチン同士を架橋する化合物であってもよい。
(工程Aの手順)
工程Aにおいて上記成分を含むハロゲン化銀含有感光性層を形成する方法は特に制限されないが、生産性の点から、ハロゲン化銀とゼラチンと高分子とを含有する感光性層形成用組成物を支持体上に接触させ、支持体上にハロゲン化銀含有感光性層を形成する方法が好ましい。
以下に、この方法で使用される感光性層形成用組成物の態様について詳述した後、工程の手順について詳述する。
(感光性層形成用組成物に含まれる材料)
感光性層形成用組成物には、上述したハロゲン化銀とゼラチンと高分子とが含有される。なお、高分子は、ラテックスの形態で感光性層形成用組成物中に含まれていてもよい。
感光性層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒が含有される。
使用される溶媒としては、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、またはこれらの混合溶媒を挙げることができる。
使用される溶媒の含有量は特に制限されないが、ハロゲン化銀とゼラチンと高分子との合計質量に対して、30〜90質量%の範囲が好ましく、50〜80質量%の範囲がより好ましい。
感光性層形成用組成物と支持体とを接触させる方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、感光性層形成用組成物を支持体上に塗布する方法や、感光性層形成用組成物中に支持体を浸漬する方法などが挙げられる。
(ハロゲン化銀含有感光性層)
上記手順により形成されたハロゲン化銀含有感光性層中において、ゼラチンの質量Xと上記高分子の質量Yとの質量比(Y/X)が0.1以上であることが好ましい。なかでも、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0.2以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、通常、2.0以下の場合が多い。
ハロゲン化銀含有感光性層中におけるハロゲン化銀の含有量は特に制限されないが、同電部の導電特性がより優れる点で、銀換算で3.0〜20.0g/m2が好ましく、5.0〜15.0g/m2がより好ましい。
また、ハロゲン化銀含有感光性層中の高分子の含有量は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能または導電部の密着性がより優れる点で、0.04〜2.0g/m2が好ましく、0.08〜0.4g/m2がより好ましく、0.1〜0.4g/m2がさらに好ましい。
(工程B(露光・現像工程))
工程Bは、工程Aで得られたハロゲン化銀含有感光性層を露光した後、現像処理して金属銀を含有する塗膜を形成する工程(露光・現像工程)である。本工程を実施することにより、ハロゲン化銀が還元され、金属銀を含む塗膜が形成される。なお、通常、露光処理はパターン状に実施され、露光部では金属銀を含むパターン状の塗膜が形成される。一方、非露光部では、後述する現像処理によってハロゲン化銀が溶出され、上記ゼラチンおよび上記高分子を含むバインダー層(非導電部)が形成される。バインダー層には実質的に金属銀が含まれておらず、バインダー層は導電性を示さない領域に該当する。
以下では、本工程で実施される露光処理と現像処理とについて詳述する。
(露光処理)
露光処理は、感光性層に露光を行う処理である。感光性層に対してパターン状の露光を施すことにより、露光領域における感光性層中のハロゲン化銀が潜像を形成する。この潜像が形成された領域は、後述する現像処理によって塗膜を形成する。一方、露光がなされなかった未露光領域では、後述する現像処理の際にハロゲン化銀が溶解して感光性層から流出し、透明な膜(バインダー層)が得られる。
露光の際に使用される光源は特に制限されず、可視光線、紫外線などの光、または、X線などの放射線などが挙げられる。
パターン露光を行う方法は特に制限されず、例えば、フォトマスクを利用した面露光で行ってもよいし、レーザービームによる走査露光で行ってもよい。なお、パターンの形状は特に制限されず、形成したい塗膜のパターンに合わせて適宜調整される。
(現像処理)
現像処理の方法は特に制限されないが、例えば、銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。
現像処理の際に使用される現像液の種類は特に制限されないが、例えば、PQ(phenidone hydroquinone)現像液、MQ(Metol hydroquinone)現像液、MAA(メトール・アスコルビン酸)現像液等を用いることもできる。市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、またはそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。定着処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、25〜45℃がより好ましい。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、7秒〜50秒がより好ましい。
現像、定着処理を施した感光性層は、水洗処理や安定化処理を施されるのが好ましい。上記水洗処理または安定化処理においては、通常、水洗水量は感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0も含む、すなわちため水水洗)で行うこともできる。
現像処理後の露光部(塗膜)に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
(第5工程(ハロゲン化銀不含有層形成工程))
上記工程Aの前に、支持体上にゼラチンとゼラチンとは異なる高分子とを含むハロゲン化銀不含有層を形成する第5工程をさらに有することが好ましい。本工程を実施することにより、支持体とハロゲン化銀含有感光性層との間にハロゲン化銀不含有層が形成される。このハロゲン化銀不含有層は、いわゆるアンチハレーション層の役割を果たすと共に、導電部と支持体との密着性向上に寄与する。
ハロゲン化銀不含有層には、上述したゼラチンと高分子とが含まれる。一方、ハロゲン化銀不含有層には、ハロゲン化銀が含まれない。
ハロゲン化銀不含有層中におけるゼラチンと高分子との質量比(高分子の質量/ゼラチンの質量)は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0.1〜5.0が好ましく、1.0〜3.0がより好ましい。
ハロゲン化銀不含有層中の高分子の含有量は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0.03〜1.63g/m2が好ましく、0.325〜0.975g/m2がより好ましく、特に、酸化処理時の面質が優れる点で、0.50〜0.975g/m2がさらに好ましく、0.50〜0.900g/m2が特に好ましい。
ハロゲン化銀不含有層には、必要に応じて、上述した材料以外の他の材料が含まれていてもよい。例えば、上述したハロゲン化銀含有感光性層に含まれていてもよい他の材料(例えば、帯電防止剤、界面活性剤、カブリ防止剤、硬膜剤、黒ポツ防止剤など)が挙げられる。
ハロゲン化銀不含有層には、ハロゲン化銀含有感光性層と同様に、高分子同士を架橋するために使用される架橋剤が含まれることが好ましい。架橋剤が含まれることにより、高分子同士間での架橋が進行し、第3工程においてゼラチンが分解除去された際にも導電部中の金属銀同士の連結が保たれ、結果として導電特性に優れた導電部が得られる。架橋剤の種類は、上述の通りである。
さらに、ハロゲン化銀不含有層には、ハロゲン化銀含有感光性層と同様に、生産性の観点からゼラチンの同士を架橋する硬膜剤が含まれることが好ましい。硬膜剤の種類は、上述の通りである。
ハロゲン化銀不含有層の形成方法は特に制限されず、例えば、ゼラチンと高分子とを含有する層形成用組成物を支持体上に塗布して、必要に応じて加熱処理を施す方法が挙げられる。
層形成用組成物には、必要に応じて溶媒が含まれていてもよい。溶媒の種類は、上述した感光性層形成用組成物で使用される溶媒が例示される。
ハロゲン化銀不含有層の厚みは特に制限されないが、通常、0.05〜2.0μmが好ましく、0.65〜1.5μmがより好ましい。
(第6工程(保護層形成工程))
上記工程Aの後で上記工程Bの前に、ハロゲン化銀含有感光性層上にゼラチンとゼラチンとは異なる高分子とを含む保護層を形成する第6工程をさらに有することが好ましい。保護層を設けることにより、感光性層の擦り傷防止や力学特性を改良することができる。
保護層中におけるゼラチンと高分子との質量比(高分子の質量/ゼラチンの質量)は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0超2.0以下が好ましく、0超1.0以下がより好ましく、0.05〜0.075がさらに好ましい。
また、保護層中の高分子の含有量は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0g/m2超0.3g/m2以下が好ましく、0.075〜0.01g/m2がより好ましい。
保護層の形成方法は特に制限されず、例えば、ゼラチンと高分子とを含有する保護層形成用組成物をハロゲン化銀含有感光性層上に塗布して、必要に応じて加熱処理を施す方法が挙げられる。
保護層形成用組成物には、必要に応じて溶媒が含まれていてもよい。溶媒の種類は、上述した感光性層形成用組成物で使用される溶媒が例示される。
保護層の厚みは特に制限されないが、通常、0.03〜0.3μmが好ましく、0.075〜0.20μmがより好ましい。
保護層には、必要に応じて、上述した材料以外の他の材料が含まれていてもよい。例えば、上述したハロゲン化銀含有感光性層に含まれていてもよい他の材料(例えば、帯電防止剤、界面活性剤、カブリ防止剤、硬膜剤、黒ポツ防止剤など)が挙げられる。
また、保護層には、ハロゲン化銀含有感光性層と同様に、高分子同士を架橋するために使用される架橋剤が含まれることが好ましい。架橋剤が含まれることにより、高分子同士間での架橋が進行し、第3工程においてゼラチンが分解除去された際にも導電部中の金属銀同士の連結が保たれ、結果として導電特性に優れた導電部が得られる。架橋剤の種類は、上述の通りである。
さらに、保護層には、ハロゲン化銀含有感光性層と同様に、生産性の観点からゼラチンの同士を架橋する硬膜剤が含まれることが好ましい。硬膜剤の種類は、上述の通りである。
また、本発明の製造方法は、上述した工程以外にも、特開2014−209332号公報の段落0095に記載の還元工程、段落0096〜0097に記載の光照射工程、段落0098〜0100に記載の平滑化工程、段落0104〜0109に記載の安定化工程、段落0110〜0112に記載の有機溶媒接触工程、段落0113に記載の高分子架橋工程、段落0114に記載のその他の任意工程などをさらに有していてもよい。
<導電性フィルム>
以下に、本発明の導電性フィルムの製造方法により得られる導電性フィルムの構造について説明する。
導電性フィルムは、支持体と、支持体上に配置された導電部とを有する。導電部には、金属成分および高分子が含まれる。
導電部が細線状である場合(つまり、支持体上に導電性細線が配置される場合)、導電性細線の線幅は特に制限されないが、30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましく、9μm以下が特に好ましく、7μm以下が最も好ましく、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。上記範囲であれば、低抵抗の電極を比較的容易に形成できる。
導電性細線がタッチパネル用導電性フィルムにおける周辺配線(引き出し配線)として適用される場合には、導電性細線の線幅は500μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下が特に好ましい。上記範囲であれば、低抵抗のタッチパネル電極を比較的容易に形成できる。
また、導電性細線がタッチパネル用導電性フィルムにおける検出電極として適用される場合、検出電極をメッシュパターン電極とすることもでき、その場合、線幅は特に制限されないが、30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましく、9μm以下が特に好ましく、7μm以下が最も好ましく、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。
導電性細線の厚みは特に制限されないが、0.001mm〜0.2mmが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましく、0.01〜9μmであることが特に好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。上記範囲であれば、低抵抗の電極で、耐久性に優れた電極を比較的容易に形成できる。
導電性細線からなる導電部のパターンは特に制限されず、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形などの(正)n角形、円、楕円、星形などを組み合わせた幾何学図形であることが好ましく、これらの幾何学図形からなるメッシュ状であることが更に好ましい。メッシュ状とは、図3に示すように、交差する導電性細線40により構成される複数の正方形状の格子42を含んでいる形状を意図する。
格子42の一辺の長さPaは特に制限されないが、50〜500μmであることが好ましく、150〜300μmであることがより好ましい。単位格子の辺の長さが上記範囲である場合には、更に透明性も良好に保つことが可能であり、表示装置の前面にとりつけた際に、違和感なく表示を視認することができる。
可視光透過率の点から、導電性細線より形成される導電部の開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、導電性細線がある領域を除いた支持体上の領域が全体に占める割合に相当する。
<用途>
上記のようにして得られた導電性フィルムは、種々の用途に適用でき、タッチパネル(または、タッチパネルセンサー)、半導体チップ、各種電気配線板、FPC(Flexible Printed Circuits)、COF(Chip on Film)、TAB(Tape Automated Bonding)、アンテナ、多層配線基板、マザーボード等の種々の用途に適用することができる。なかでも、本発明の導電性フィルムは、タッチパネル(静電容量式タッチパネル)に用いることが好ましい。
本発明の導電性フィルムがタッチパネルに適用される場合には、タッチパネル用導電性フィルムにおける周辺配線(引き出し配線)または検出電極として導電性フィルムに含まれる導電性細線を用いることができる。
タッチパネルの構成については公知であるのでその説明を省略する。
以下に本発明の実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明する。なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<実施例1>
(ハロゲン化銀乳剤の調製)
38℃、pH4.5に保たれた下記1液に、下記の2液および3液の各々90%に相当する量を攪拌しながら同時に20分間にわたって加え、0.16μmの核粒子を形成した。続いて下記4液および5液を8分間にわたって加え、更に、下記の2液および3液の残りの10%の量を2分間にわたって加え、0.21μmまで成長させた。更に、ヨウ化カリウム0.15gを加え、5分間熟成し粒子形成を終了した。
1液:
水 750ml
ゼラチン 8.6g
塩化ナトリウム 3g
1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg
クエン酸 0.7g
2液:
水 300ml
硝酸銀 150g
3液:
水 300ml
塩化ナトリウム 38g
臭化カリウム 32g
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム
(0.005%KCl 20%水溶液) 5ml
ヘキサクロロロジウム酸アンモニウム
(0.001%NaCl 20%水溶液) 7ml
4液:
水 100ml
硝酸銀 50g
5液:
水 100ml
塩化ナトリウム 13g
臭化カリウム 11g
黄血塩 5mg
その後、常法にしたがってフロキュレーション法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に下げ、硫酸を用いてハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.6±0.2の範囲であった)。次に、上澄み液を約3リットル除去した(第一水洗)。更に3リットルの蒸留水を加えてから、ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度、上澄み液を3リットル除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作を更に1回繰り返して(第三水洗)、水洗・脱塩工程を終了した。水洗・脱塩後の乳剤をpH6.4、pAg7.5に調整し、ゼラチン2.5g、ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム10mg、ベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム3mg、チオ硫酸ナトリウム15mgと塩化金酸10mgを加え55℃にて最適感度を得るように化学増感を施し、安定剤として1,3,3a,7−テトラアザインデン100mg、防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)100mgを加えた。最終的に得られた乳剤は、沃化銀を0.08モル%含み、塩臭化銀の比率を塩化銀70モル%、臭化銀30モル%とする、平均粒子径0.22μm、変動係数9%のヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤であった。
(感光性層形成用組成物の調製)
上記乳剤に1,3,3a,7−テトラアザインデン1.2×10-4モル/モルAg、ハイドロキノン1.2×10-2モル/モルAg、クエン酸3.0×10-4モル/モルAg、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩0.90g/モルAg、微量の硬膜剤を添加し、クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整した。
上記塗布液に、含有するゼラチンに対して、下記で例示した(P−1)で表されるポリマーとジアルキルフェニルPEO(ポリエチレンオキシド)硫酸エステルからなる分散剤を含有するポリマーラテックス(分散剤/ポリマーの質量比が2.0/100=0.02)とをポリマー/ゼラチン(質量比)=0.5/1になるように添加した。
さらに、架橋剤としてEPOXY RESIN DY 022(商品名:ナガセケムテックス社製)を添加した。なお、架橋剤の添加量は、後述するハロゲン化銀含有感光性層中における架橋剤の量が0.09g/m2となるように調整した。
以上のようにして感光性層形成用組成物を調製した。
なお、下記(P−1)で表されるポリマーは、特許第3305459号および特許第3754745号を参照して合成した。
(感光性層形成工程)
40μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(「富士フイルム社製ロール状の長尺フィルム」)に上記ポリマーラテックスを塗布して、厚み0.05μmの下塗り層を設けた。この処理はロール・トゥ・ロールで行い、以下の各処理(工程)もこれと同様にロール・トゥ・ロールで行った。
次に、下塗り層上に、上記ポリマーラテックスとゼラチンとを混合したハロゲン化銀不含有層形成用組成物を塗布して、厚み1.0μmのハロゲン化銀不含有層を設けた。なお、ポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は2/1であり、ポリマーの含有量は0.65g/m2であった。
次に、ハロゲン化銀不含有層上に、上記感光性層形成用組成物を塗布し、厚み2.5μmのハロゲン化銀含有感光性層を設けた。なお、ハロゲン化銀含有感光性層中のポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は0.5/1であり、ポリマーの含有量は0.22g/m2であった。
次に、ハロゲン化銀含有感光性層上に、上記ポリマーラテックスとゼラチンとを混合した保護層形成用組成物を塗布して、厚み0.15μmの保護層を設けた。なお、ポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は0.1/1であり、ポリマーの含有量は0.015g/m2であった。
(露光・現像処理)
上記で作製した感光性層に、3.0μm/297μmの導電パターンを与える格子状のフォトマスクを介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光した(以下、適宜メッシュパターン電極と呼ぶ)。露光後、下記の現像液で現像し、さらに定着液(商品名:CN16X用N3X−R:富士フイルム社製)を用いて現像処理を行った後、純水でリンスし、その後乾燥して、3.0μm/297μmのメッシュパターン電極を有するサンプルAを得た。これを金属成分の膜剥がれ耐性(金属成分の密着性)評価に用いた。なお、このメッシュパターン電極は、金属成分、ゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子を含む塗膜に該当する。
メッシュパターン電極とは、導電部が図3に示すようなパターン形状を有する、いわゆるメッシュ状の電極のことをいう。メッシュ状とは、図3に示すように、交差する導電性細線40により構成される複数の正方形状の格子42を含んでいる形状を意図する。なお、図4におけるPaは格子42の一辺の長さを指しており、本実施例においてはスペース幅(297μm)に相当する。また、本実施例におけるライン幅(3.0μm)は、図2における導電性細線40の幅を指す。
また、導電性細線中のゼラチン定量を簡便におこなうため、全面が導電部となるようなフォトマスクを解して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光したサンプルを上記と同様に現像処理をおこない導電性細線のみで非導電部を有さないサンプルBを得た。
なお、上記サンプルAの導電性細線間には上記ポリマーを含むバインダー層があった。
(現像液の組成)
現像液1リットル(L)中に、以下の化合物が含まれる。
ハイドロキノン 0.037mol/L
N−メチルアミノフェノール 0.016mol/L
メタホウ酸ナトリウム 0.140mol/L
水酸化ナトリウム 0.360mol/L
臭化ナトリウム 0.031mol/L
メタ重亜硫酸カリウム 0.187mol/L
(第1工程(予熱処理))
上記で得られたサンプルA,Bそれぞれに対して、図1に示す装置により第1工程(予熱処理)、第2工程(過熱水蒸気処理)を施した。
第1工程は、フィルムを、雰囲気温度が123℃の予熱処理槽に5秒滞留させることにより行った。
(第2工程(過熱水蒸気処理))
第2工程が施されて搬出されたサンプルA,Bそれぞれを、110℃の過熱水蒸気処理槽に搬入し、30秒間静置して、過熱水蒸気処理を行った。
(ゼラチン分解液の調製)
タンパク質分解酵素(ナガセケムテックス社製ビオプラーゼ30L)の水溶液(タンパク質分解酵素の濃度:0.5質量%)に、トリエタノールアミン、硫酸を加えてpHを8.5に調製した。
(ゼラチン分解処理)
上記で得られたサンプルA,Bそれぞれを、タンパク質分解酵素水溶液(40℃)に120秒浸漬した。サンプルA,Bをそれぞれ水溶液から取り出し、サンプルAは温水(液温:50℃)に120秒間浸漬し、サンプルBは温水(液温:50℃)に40秒間浸漬し、洗浄した。
[各種評価]
(金属成分の膜剥がれ耐性(金属成分の密着性)評価)
ゼラチン分解処理において、ゼラチン分解処理が施されたメッシュパターン電極を有するサンプルAを、スプレー装置にて25℃の純水を圧力0.5MPaで5秒間吹きつけた。純水吹きつけ後のサンプルAをデジタルマイクロスコープ(例えばKEYENCE社製VHX-2000)にて1000μm×6cmの範囲を観察し、メッシュパターン部が一部だけでも剥がれ落ちている個数を以下の基準で評価した。
「5」: 剥がれ個数 0個
「4」: 剥がれ個数 1〜3個
「3」: 剥がれ個数 4〜10個
「2」: 剥がれ個数 11〜50個
「1」: 剥がれ個数 51個以上
(導電性細線中のゼラチン含有量の測定(ゼラチン抜け))
導電性細線中のゼラチン含有量は、モデルサンプルとしてサンプルBを用いて、評価した。
ゼラチン含有量は後述するBCA法を用いて測定した。BCA法は、タンパク質がアルカリ性Cu(II)をCu(I)に還元する性質を利用した測定法であるため、銀が存在すると銀が還元性を示すため、正確な値が得られない。そのため、下記方法を用いて脱銀処理した後に、後述するBCA法を用いて測定した。非導電部を有さない銀線部のみのサンプルBをゼラチン分解処理した後、(株)富士フイルム社製FR−1とイオン交換水を体積比1:2の割合で混合し、脱銀液を調製した。この脱銀液を25℃に保温しておき、サンプルHを10分間、窒素攪拌しながら浸漬させた後、イオン交換水に2秒浸したあと、水で15分間よく洗浄し、室温で乾燥させて、脱銀サンプルを得た。
下記の評価基準により、導電性細線中のゼラチン含有量の評価を行った。
「5」: 0.02g/m未満
「4」: 0.02g/m以上0.05g/m未満
「3」: 0.05g/m以上0.01g/m未満
「2」: 0.01g/m以上0.15g/m未満
「1」: 0.15g/m以上
(BCA法)
ゼラチン含有量は、BCA法(ビシコニン酸法)を用いて測定した。まず、検量線のための母液をゼラチン10gに対してイオン交換水115g、ゼラチン5gに対してイオン交換水120g、ゼラチン5gに対してイオン交換水245g、ゼラチン5gに対してイオン交換水495gの割合で混合し、それぞれ30分膨潤させた後、40℃で攪拌しながら30分溶解させて、「検量線用ゼラチン液」とした。「検量線用ゼラチン液」を試験管に2.5cc入れた。ゼラチン定量用の試料は、上記脱銀サンプルを1cm×1cmに裁断して試験管に入れ、イオン交換水を2.5ccずつ入れた。
Thermo SCIENTIFIC社製Micro BCA Protein Assay Kit液の試薬A、試薬B、試薬Cをそれぞれ25:24:1の体積比で混合した定量試薬を用意し、上記の「検量線用ゼラチン液」、ゼラチン定量用の試料が入った試験管に2.5ccずついれ、栓をして、よく攪拌した。全サンプルを恒温振とう槽を使用して、60℃にて1時間、振とう速度160往復/minの条件で発色させ、室温に冷却して10分後、(株)日立製作所製U−3300にてすみやかに562nmの吸光度を測定した。検量線用ゼラチン液の吸光度から、分析用試料のゼラチン量を計算した。このゼラチン量は、導電性細線中のゼラチン量に相当する。
<実施例2>
第1工程(予熱処理)の予熱処理槽の温度を128℃とした以外は、実施例1と同様の手順に従って、サンプルを作製し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
<実施例3>
第2工程(過熱水蒸気処理)において、過熱水蒸気処理槽の温度を116℃とし、フィルムを過熱水蒸気に晒す時間を15秒とした以外は、実施例2と同様の手順に従って、サンプルを作製し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
<比較例1>
第1工程(予熱処理)において予熱処理槽の温度を94℃とし、第2工程(過熱水蒸気処理)において過熱水蒸気処理槽の温度を126℃とし、フィルムを過熱水蒸気に晒す時間を120秒とした以外は、実施例1と同様の手順に従って、サンプルを作製し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
<比較例2>
第1工程(予熱処理)および第2工程(過熱水蒸気処理)を実施しなかった以外は、実施例1と同様の手順に従って、サンプルを作製し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
<比較例3>
第1工程(予熱処理)の予熱処理槽の温度を106℃とした以外は、実施例1と同様の手順に従って、サンプルを作製し、各種評価を実施した。結果を表1にまとめて示す。
表1に示すように、本発明の製造方法によればゼラチンの分解除去効率が良好であり、製造される導電性フィルムは金属成分の密着性に優れることが確認された。
また、実施例1および実施例2の対比により、第1工程における予熱温度を高めることで(好ましくは125℃以上)、ゼラチンの分解除去効率がより良好となることが確認された。
また、実施例2および実施例3の対比により、過熱水蒸気温度をより高める(好ましくは115℃以上)とすることで、製造される導電性フィルムの金属成分の密着性にも優れることが確認された。
一方、比較例1および比較例3の製造方法は、いずれも第1工程において予熱温度が115℃未満であるため、第2工程時において前駆体フィルムと過熱水蒸気の温度ギャップが大きくゼラチンの分解除去効率が悪い結果となった。一方、第1工程および第2工程をいずれも設けない比較例2の製造方法では、ゼラチンの分解除去効率は良好であるものの、高分子成分が融着されていないため、製造された導電性フィルムの金属成分の密着性が悪い結果となった。
W 前駆体フィルム、MD 搬送方向、Pa 格子42の一辺の長さ、10 予熱処理部、11 予熱処理槽、13 予熱処理ユニット、20 過熱水蒸気処理部、21 過熱水蒸気処理槽、23 過熱水蒸気発生ユニット、30 後加熱処理部(緩衝部)、31 後加熱処理槽、33 後加熱ユニット、50 加熱装置、90 搬送機構、92 繰り出しロール、94 巻き取りロール、12 支持体、14 塗膜 16 バインダー層(非導電部)、40 導電性細線、42 格子。

Claims (8)

  1. 導電性フィルムの製造方法であって、
    支持体、並びに、前記支持体上に配置された、金属成分、ゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子を含む塗膜を有する前駆体フィルムに対して、115℃以上で予熱処理を施す第1工程と、
    前記予熱処理が施された前駆体フィルムと、過熱水蒸気とを接触させる第2工程と、
    前記過熱水蒸気と接触した前駆体フィルムの前記塗膜中の前記ゼラチンを除去する第3工程とを有する、導電性フィルムの製造方法。
  2. 前記過熱水蒸気の温度が1気圧で110℃以上である、請求項1に記載の導電性フィルムの製造方法。
  3. 前記第1工程および前記第2工程がロール・トゥ・ロールにて実施される、請求項1または2に記載の導電性フィルムの製造方法。
  4. 前記支持体を構成する材料が、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シクロオレフィンコポリマー、および、シクロオレフィンポリマーのいずれかから選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  5. 前記支持体の厚みが10〜500μmである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  6. 前記金属成分が、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫およびクロムから選ばれる少なくとも1種の金属を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  7. 前記第1工程の前に、
    前記支持体上に配置されたハロゲン化銀塩、ゼラチン、および、ゼラチンとは異なる高分子を含む銀塩乳剤層を露光および現像して、前記前駆体フィルムを得る工程をさらに有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法によって製造された導電性フィルムを用いてタッチパネルを製造する工程を有する、タッチパネルの製造方法。
JP2015165283A 2015-08-24 2015-08-24 導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、タッチパネル Active JP6335148B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015165283A JP6335148B2 (ja) 2015-08-24 2015-08-24 導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、タッチパネル

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015165283A JP6335148B2 (ja) 2015-08-24 2015-08-24 導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、タッチパネル

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2017045155A JP2017045155A (ja) 2017-03-02
JP6335148B2 true JP6335148B2 (ja) 2018-05-30

Family

ID=58211396

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015165283A Active JP6335148B2 (ja) 2015-08-24 2015-08-24 導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、タッチパネル

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6335148B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008244067A (ja) * 2007-03-27 2008-10-09 Konica Minolta Holdings Inc 透明導電膜形成用感光材料、透明導電膜及びその製造方法、電磁波遮蔽材料
JP5181618B2 (ja) * 2007-10-24 2013-04-10 宇部興産株式会社 金属箔積層ポリイミド樹脂基板
JP6005090B2 (ja) * 2013-03-27 2016-10-12 富士フイルム株式会社 導電シートおよびその製造方法、タッチパネル

Also Published As

Publication number Publication date
JP2017045155A (ja) 2017-03-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6005090B2 (ja) 導電シートおよびその製造方法、タッチパネル
JP5990493B2 (ja) 導電シートの製造方法、導電シート
JP5827817B2 (ja) 導電シート、導電シートの製造方法、及び導電シートを用いた静電容量方式のタッチパネル
JP5840163B2 (ja) タッチパネルおよび保護層形成用樹脂組成物
JP7168691B2 (ja) 導電性基板の製造方法、導電性基板
JP2019152898A (ja) タッチパネル用導電性シート、タッチパネル用導電性シートの製造方法、及び、タッチパネル
JP6364555B2 (ja) 導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、および、タッチパネル
JP6335148B2 (ja) 導電性フィルムの製造方法、導電性フィルム、タッチパネル
JP6267109B2 (ja) 導電フィルムの製造方法および導電フィルム
JP2017045529A (ja) 導電性フィルムの製造方法およびタッチパネルの製造方法
JP2016020459A (ja) 粘着層付導電フィルムの製造方法、および導電フィルム
JP7324299B2 (ja) めっき液、めっきセット、導電性基板の製造方法
JP7352643B2 (ja) 導電性基板の製造方法
WO2023120297A1 (ja) 導電性基板、導電性基板の製造方法
WO2023210488A1 (ja) 導電性基板の製造方法
JP2020017381A (ja) 導電性フィルムの製造方法
WO2023120109A1 (ja) 導電性基板、導電性基板の製造方法
WO2022215465A1 (ja) 導電性基板
US11581106B1 (en) Conductive substrate and touch panel
WO2023228927A1 (ja) 導電性基板、タッチパネル
JP2021163735A (ja) 導電性部材の製造方法
JP6783944B2 (ja) 導電性フィルム、タッチパネル、及び、導電性フィルムの製造方法
JP2017130360A (ja) 導電シートの製造方法
JP2023034082A (ja) 導電性基板の製造方法及び導電性基板
JP2021055162A (ja) ロールフィルムの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170801

TRDD Decision of grant or rejection written
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180329

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180427

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6335148

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250