JP2017045529A - 導電性フィルムの製造方法およびタッチパネルの製造方法 - Google Patents

導電性フィルムの製造方法およびタッチパネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、導電性に優れた導電性フィルムの製造方法、およびこれにより得られた導電性フィルムを有するタッチパネルの製造方法を提供することである。
【解決手段】本発明の導電性フィルムの製造方法は、導電性フィルムの製造方法であって、支持体と、上記支持体上に配置された金属成分およびバインダーを含む導電部と、を有する前駆体フィルムに対して、乾燥空気を用いて予熱処理を施す第1工程と、上記予熱処理が施された前駆体フィルムと、過熱蒸気と、を接触させる第2工程と、を有し、上記過熱蒸気の温度Xと、上記乾燥空気の温度Yと、が下記の関係式を満たす。
X−Y≧−10℃
【選択図】図1

Description

本発明は、導電性フィルムの製造方法およびタッチパネルの製造方法に関する。
支持体上に導電性細線が形成された導電性フィルムは、太陽電池、無機EL(エレクトロルミネッセンス)素子、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子などの各種電子デバイスの透明電極、各種表示装置の電磁波シールド、タッチパネル、透明面状発熱体などに幅広く利用されている。特に、近年、携帯電話や携帯ゲーム機器等へのタッチパネルの搭載率が上昇しており、多点検出が可能な静電容量方式のタッチパネル用の導電性フィルムの需要が急速に拡大している。
このような導電性フィルムの製造方法として、例えば特許文献1には、フィルム上に形成された銅ペースト塗膜を過熱水蒸気により熱処理して導電性塗膜を形成することが開示されている。
特開2014−135010号公報
上記特許文献1に記載されている過熱水蒸気などの過熱蒸気を用いて処理を行う場合、過熱蒸気処理槽におけるフィルムの導入部や導出部で過熱蒸気が漏れ出て結露し、フィルム表面に水滴痕を残してしまうことがある。
このような過熱蒸気を用いた処理(過熱蒸気処理)によるフィルム表面の結露を抑制するために、過熱蒸気処理槽の導入部付近に乾燥空気を吹き付けて、フィルムや近傍の空気に予熱処理を行う予熱処理槽が設けられていることが多い。
しかしながら、過熱蒸気処理前に予熱処理を行った場合に、予熱処理における乾燥空気の温度によっては、得られる導電性フィルムの抵抗値が高くなってしまい、導電性が不十分になってしまうことがある。
そこで、本発明は、導電性に優れた導電性フィルムの製造方法、およびこれにより得られた導電性フィルムを用いるタッチパネルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題について鋭意検討した結果、過熱蒸気処理における過熱蒸気の温度と、予熱処理における乾燥空気の温度と、が所定の関係を満たすことで、抵抗値の低下を抑制でき、導電性に優れた導電性フィルムが得られることを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明者は、以下の構成により上記課題が解決できることを見出した。
[1]
導電性フィルムの製造方法であって、
支持体と、上記支持体上に配置された金属成分およびバインダーを含む導電部と、を有する前駆体フィルムに対して、乾燥空気を用いて予熱処理を施す第1工程と、
上記予熱処理が施された前駆体フィルムと、過熱蒸気と、を接触させる第2工程と、
を有し、
上記過熱蒸気の温度Xと、上記乾燥空気の温度Yと、が下記の関係式を満たす、導電性フィルムの製造方法。
X−Y≧−10℃
[2]
上記乾燥空気の温度が、20℃以上150℃未満である、上記[1]の導電性フィルムの製造方法。
[3]
上記第1工程および上記第2工程が、ロール・トゥ・ロールにて実施される、上記[1]または[2]に記載の導電性フィルムの製造方法。
[4]
上記第1工程で使用される予熱処理槽と、上記第2工程で使用される過熱蒸気処理槽とが、物理的に連結している、上記[1]〜[3]のいずれか1つに記載の導電性フィルムの製造方法。
[5]
上記支持体を構成する材料が、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シクロオレフィンコポリマー、および、シクロオレフィンポリマーのいずれかから選択される、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の導電性フィルムの製造方法。
[6]
上記支持体の厚みが、10〜500μmである、上記[1]〜[5]のいずれか1つに記載の導電性フィルムの製造方法。
[7]
上記金属成分が、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、および、クロムから選択される少なくとも1種を含む、上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の導電性フィルムの製造方法。
[8]
上記過熱蒸気の温度が、1気圧で100〜160℃である、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の導電性フィルムの製造方法。
[9]
上記第1工程の前に、
支持体上に配置されたハロゲン化銀塩およびバインダーを含む銀乳化剤層を露光および現像して、上記前駆体フィルムを得る第3工程をさらに有する、上記[1]〜[8]のいずれか1つに記載の導電性フィルムの製造方法。
[10]
上記[1]〜[9]のいずれか1つに記載の導電性フィルムの製造方法によって製造された導電性フィルムを用いてタッチパネルを製造する工程を有する、タッチパネルの製造方法。
以下に示すように、本発明によれば、導電性に優れた導電性フィルムの製造方法、およびこれにより得られた導電性フィルムを用いるタッチパネルの製造方法を提供することができる。
本発明の導電性フィルムの製造方法における各工程を説明するための模式図。 実施例欄での試験に用いるメッシュパターン電極を示す模式図。
以下に、本発明について説明する。
なお、本発明において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[導電性フィルムの製造方法]
本発明の導電性フィルムの製造方法は、支持体と、上記支持体上に配置された金属成分およびバインダーを含む導電部と、を有する前駆体フィルムに対して、乾燥空気を用いて予熱処理を施す第1工程と、上記予熱処理が施された前駆体フィルムと、過熱蒸気と、を接触させる第2工程と、を有し、上記過熱蒸気の温度Xと、上記乾燥空気の温度Yが下記の関係式を満たす。このようにして本発明の導電性フィルムが得られる。
X−Y≧−10℃
本発明の導電性フィルムの製造方法によれば、抵抗値の向上が抑制された、導電性に優れた導電性フィルムを製造できる。この理由の詳細は未だ明らかになっていないが、以下の理由によるものと推測される。
過熱蒸気処理(第1工程)で用いられる過熱蒸気の特徴の一つとしては、凝縮伝熱が挙げられる。凝縮伝熱とは、過熱蒸気と物体(本発明においては前駆体フィルム)とが接触した際に、水分が凝縮することで生じた熱が物体表面に伝わることをいう。
このように過熱蒸気処理は、凝縮伝熱などの作用によって前駆体フィルムに含まれる金属成分の融着を効果的に進めることができる反面、前駆体フィルム表面の結露が問題となる。そのため、過熱蒸気処理前に予熱処理を行って、物体の表面温度を高くすることが行われている。このとき、乾燥空気を用いると、物体の表面を乾燥させることができるので、凝縮伝熱が起こりやすい。
しかしながら、発明者らが検討した結果、予熱処理によってフィルムの温度が上昇しすぎると、凝縮伝熱の効果が十分に得られず、前駆体フィルムに含まれる金属成分の融着が進みにくいことを知見している。
このような観点から、フィルムの結露の抑制を予熱処理によって行うことを前提として、発明者らがさらに検討を進めたところ、過熱蒸気処理における過熱蒸気の温度と、予熱処理における乾燥空気の温度と、の関係を所定値にすることで、導電性に優れた導電性フィルムが得られることを見出した。このような導電性フィルムの導電性の向上は、凝縮伝熱の効果が良好に発現して、金属成分の融着が良好に進行したことによるものと推測される。
本発明の導電性フィルムの製造方法の一例について、図面を参照しながら工程毎に詳細に説明する。図1は、本発明の導電性フィルムの製造方法における各工程を説明するための模式図である。図1の例では、第1工程および第2工程は、加熱装置100を用いて行われるが、これに限定されるものではない。
<第1工程>
第1工程は、支持体と、上記支持体上に配置された金属成分およびバインダーを含む導電部と、を有する前駆体フィルムに対して、乾燥空気を用いて予熱処理を施す工程である。
図1の例では、前駆体フィルム10aは、支持体12と、支持体12上に配置された導電性細線14aを含む導電部14と、を有する。
前駆体フィルム10aは、搬送機構90(搬送機構90は、フィルムの繰り出しローラー92と巻き取りローラー94とで構成される)によって搬送方向MDに搬送されて、予熱処理部50が有する予熱処理槽52内に移動する。予熱処理槽52内に搬入された前駆体フィルム10aは、予熱処理槽52内に設けられた予熱処理ユニット54により乾燥空気が吹き付けられることで昇温する。このように、前駆体フィルム10aは、乾燥空気を用いた予熱処理が施される(第1工程)。なお、予熱処理部50は、後述する過熱蒸気処理部60から出る過熱蒸気が漏れ出ないようにするエアーカーテンの役割も担うことができる。
以下では、まず、使用される前駆体フィルムの構成について詳述し、その後、工程の手順について詳述する。
支持体としては、導電部を支持できればその種類は制限されず、透明支持体であることが好ましく、特にプラスチックフィルムが好ましい。透明支持体を用いることで本発明の導電性フィルムは透明導電性フィルムとして好適に用いることができる。
支持体を構成する材料の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ(メタ)アクリル樹脂、シクロオレフィンコポリマー、シクロオレフィンポリマー、ポリエチレンナフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、トリアセチルセルロースなどが挙げられ、後述する透過率および耐熱性に優れるという観点から、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シクロオレフィンコポリマー、および、シクロオレフィンポリマーのいずれかから選択される材料を用いることが好ましい。
支持体の全光線透過率は、85%〜100%であることが好ましい。
支持体の厚みは、10〜500μmであることが好ましく、30〜200μmであることがより好ましい。支持体の厚みが上記範囲内にあることで、前駆体フィルムの搬送性が良好となる。
支持体の好適態様の一つとしては、大気圧プラズマ処理、コロナ放電処理、および紫外線照射処理からなる群から選択される少なくとも一つの処理が施された処理済支持体が挙げられる。上記処理が施されることにより、処理済支持体表面にはOH基などの親水性基が導入され、導電部の密着性がより向上する。
上記処理の中でも、導電部の密着性がより向上する点で、大気圧プラズマ処理が好ましい。
支持体の他の好適態様としては、その表面上に後述するゼラチンとは異なる高分子を含む下塗り層を有することが好ましい。この下塗り層上に感光性層(後述)が形成されることにより、後述する導電部の密着性がより向上する。
下塗り層の形成方法は特に制限されないが、例えば、ゼラチンとは異なる高分子を含む下塗り層形成用組成物を支持体上に塗布して、必要に応じて加熱処理を施す方法が挙げられる。下塗り層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒が含まれていてもよい。溶媒の種類は特に制限されず、後述する感光性層形成用組成物で使用される溶媒が例示される。また、ゼラチンとは異なる高分子を含む下塗り層形成用組成物として、ゼラチンとは異なる高分子の微粒子を含むラテックスを使用してもよい。
下塗り層の厚みは特に制限されないが、導電部の密着性がより優れる点で、0.02〜0.3μmが好ましく、0.03〜0.2μmがより好ましい。
導電部は、上記支持体上に設けられる導電性細線を含み、導電性細線には金属成分およびバインダーが含有される。なお、図1において、導電部14は支持体12の一方の表面上にのみ形成されているがこの態様には限定されず、支持体12の両面に導電部14が配置されていてもよい。また、導電部14のパターン形状および導電性細線14aの数などは、図1の態様に限定されるものではない。
金属成分としては、特に限定されず、例えば、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、クロム、アルミニウムおよびチタンなどの金属などを用いることができ、これらの中でも、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫およびクロムから選ばれる少なくとも1種の金属を含むことがより好ましく、銀を含むことが特に好ましい。
金属成分は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
バインダーとしては、例えば、ゼラチン、およびゼラチンとは異なる高分子(後述)が挙げられ、少なくともゼラチンを含むことが好ましい。バインダーは、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
ゼラチンの種類は特に制限されず、例えば、石灰処理ゼラチンの他、酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチンの加水分解物、ゼラチン酵素分解物、アミノ基またはカルボキシル基を修飾したゼラチン(フタル化ゼラチン、アセチル化ゼラチン)を使用することもできる。
ゼラチンとは異なる高分子(以後、単に高分子とも称する)としては、タンパク質を含まない高分子であることが好ましい。言い換えると、タンパク質分解酵素により分解しない高分子であることが好ましい。
より具体的には、例えば、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリジエン系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、セルロース系重合体およびキトサン系重合体、からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、または、これらの樹脂を構成する単量体からなる共重合体などが挙げられる。なかでも、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、および、ポリエステル樹脂からなる群から選ばれる少なくともいずれかの樹脂、または、これらの樹脂を構成する単量体からなら共重合体などが挙げられる。
上記高分子には、後述する架橋剤中の架橋性基と反応し得る反応性基が含まれていてもよい。反応性基の種類は特に制限されず、架橋性基を反応できればよいが、例えば、水酸基、イソシアネート基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、ハロゲン化アルキル基などが挙げられる。
なかでも、高分子の好適態様としては、水分の浸入をより防止できる点より、以下の一般式(1)で表されるポリマー(共重合体)が挙げられる。
一般式(1): −(A)x−(B)y−(C)z−(D)w−
なお、一般式(1)中、A、B、C、およびDはそれぞれ、下記繰り返し単位を表す。
1は、メチル基またはハロゲン原子を表し、好ましくはメチル基、塩素原子、臭素原子を表す。pは0〜2の整数を表し、0または1が好ましく、0がより好ましい。
2は、メチル基またはエチル基を表し、メチル基が好ましい。
3は、水素原子またはメチル基を表し、好ましくは水素原子を表す。Lは、2価の連結基を表し、好ましくは下記一般式(2)で表される基である。
一般式(2):−(CO−X1)r−X2
式中X1は、酸素原子または−NR30−を表す。ここでR30は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはアシル基を表し、それぞれ置換基(例えば、ハロゲン原子、ニトロ基、ヒドロキシル基など)を有してもよい。R30は、好ましくは水素原子、炭素数1〜10のアルキル基(例えば、メチル基、エチル基、n−ブチル基、n−オクチル基など)、アシル基(例えば、アセチル基、ベンゾイル基など)である。X1として特に好ましいのは、酸素原子または−NH−である。
2は、アルキレン基、アリーレン基、アルキレンアリーレン基、アリーレンアルキレン基、またはアルキレンアリーレンアルキレン基を表し、これらの基には−O−、−S−、−OCO−、−CO−、−COO−、−NH−、−SO2−、−N(R31)−、−N(R31)SO2−などが途中に挿入されてもよい。ここでR31は炭素数1〜6の直鎖または分岐のアルキル基を表し、メチル基、エチル基、イソプロピル基などがある。X2の好ましい例として、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、o−フェニレン基、m−フェニレン基、p−フェニレン基、−CH2CH2OCOCH2CH2−、−CH2CH2OCO(C64)−などを挙げることができる。
rは0または1を表す。
qは0または1を表し、0が好ましい。
4は、炭素原子数5〜80のアルキル基、アルケニル基、またはアルキニル基を表し、好ましくは炭素数5〜50のアルキル基であり、より好ましくは炭素数5〜30のアルキル基であり、さらに好ましくは炭素数5〜20のアルキル基である。
5は、水素原子、メチル基、エチル基、ハロゲン原子、または−CH2COOR6を表し、水素原子、メチル基、ハロゲン原子、−CH2COOR6が好ましく、水素原子、メチル基、−CH2COOR6がさらに好ましく、水素原子であることが特に好ましい。
6は、水素原子または炭素原子数1〜80のアルキル基を表し、R4と同じでも異なってもよく、R6の炭素原子数は1〜70が好ましく、1〜60がさらに好ましい。
一般式(1)中、x、y、z、およびwは各繰り返し単位のモル比率を表す。
xとしては3〜60モル%、好ましくは3〜50モル%、より好ましくは3〜40モル%である。
yとしては、30〜96モル%、好ましくは35〜95モル%、特に好ましくは40〜90モル%である。
また、zが小さすぎるとゼラチンのような親水性保護コロイドとの親和性が減少するためマット剤の凝集・剥落故障の発生確率が高くなり、zが大きすぎると感光材料のアルカリ性の処理液に本発明のマット剤が溶解してしまう。そのため、zとしては0.5〜25モル%、好ましくは0.5〜20モル%、特に好ましくは1〜20モル%である。
wとしては、0.5〜40モル%、好ましくは0.5〜30モル%である。
一般式(1)において、xは3〜40モル%、yは40〜90モル%、zは0.5〜20モル%、wは0.5〜10モル%の場合が特に好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーとしては、下記一般式(2)で表されるポリマーが好ましい。
一般式(2)中、x、y、zおよびwは、上記の定義の通りである。
一般式(1)で表されるポリマーは、一般式(A)、(B)、(C)および(D)以外の他の繰り返し単位を含んでもよい。他の繰り返し単位を形成するためのモノマーとしては、例えば、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類、ビニルエステル類、オレフィン類、クロトン酸エステル類、イタコン酸ジエステル類、マレイン酸ジエステル類、フマル酸ジエステル類、アクリルアミド類、不飽和カルボン酸類、アリル化合物、ビニルエーテル類、ビニルケトン類、ビニル異節環化合物、グリシジルエステル類、不飽和ニトリル類などが挙げられる。これらのモノマーとしては特許第3754745号公報の[0010]〜[0022]にも記載されている。
疎水性の観点からアクリル酸エステル類、メタクリル酸エステル類が好ましく、ヒドロキシエチルメタクリレートなどのヒドロキシアルキルメタクリレートまたはヒドロキシアルキルアクリレートがより好ましい。一般式(1)で表されるポリマーは、上記一般式(A)、(B)、(C)および(D)以外に下記一般式(E)で表される繰り返し単位を含むことが好ましい。
上記式中、LEはアルキレン基を表し、炭素数1〜10のアルキレン基が好ましく、炭素数2〜6のアルキレン基がより好ましく、炭素数2〜4のアルキレン基がさらに好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーとしては、下記一般式(3)で表されるポリマーが特に好ましい。
上記式中、a1、b1、c1、d1、およびe1は各モノマー単位のモル比率を表し、a1は3〜60(モル%)、b1は30〜95(モル%)、c1は0.5〜25(モル%)、d1は0.5〜40(モル%)、e1は1〜10(モル%)を表す。
a1の好ましい範囲は上記xの好ましい範囲と同じであり、b1の好ましい範囲は上記yの好ましい範囲と同じであり、c1の好ましい範囲は上記zの好ましい範囲と同じであり、d1の好ましい範囲は上記wの好ましい範囲と同じである。
e1は1〜10モル%であり、好ましくは2〜9モル%であり、より好ましくは2〜8モル%である。
一般式(1)で表されるポリマーの具体例を以下に示すが、これらに限定されない。
一般式(1)で表されるポリマーの重量平均分子量は、1000〜100万が好ましく、2000〜75万がより好ましく、3000〜50万がさらに好ましい。
一般式(1)で表されるポリマーは、例えば特許第3305459号及び特許第3754745号公報などを参照して合成することができる。
予熱処理部は、前駆体フィルムに対して、乾燥空気を用いて予熱処理を施す機構を有するものであれば特に限定されない。
例えば、図1においては、予熱処理部50は、予熱処理槽52と、予熱処理槽52内に設けられた予熱処理ユニット54と、を有する。予熱処理槽52は、その内部に搬送された前駆体フィルム10aの予熱処理を行う領域を有する。また、予熱処理ユニット54は、予熱処理槽52内に乾燥空気を噴出させる機構を有する。なお、予熱処理ユニット54は、乾燥空気を噴出させて、槽内の温度および湿度を所望の範囲に保つ機構を有するものであるがこれに限定されず、例えば、予熱処理槽52内をヒーターなどで加熱して(すなわち、空気を噴出させないで)槽内の空気を乾燥させつつ所望の温度および湿度に保つ機構を有するものであってもよい。
予熱処理部50としては、具体的には、熱風ドライヤー装置、電熱ヒーター装置、赤外線ヒーター装置などを用いることができる。
予熱処理槽52は、後述する第2工程で使用される過熱蒸気処理部60の有する過熱蒸気処理槽62と、物理的に連結されていることが好ましい。
これにより、過熱蒸気処理槽62から過熱蒸気が漏れ出ても、過熱蒸気が予熱処理槽52内の乾燥空気の作用により蒸発するので、前駆体フィルム10aが結露することをより抑制できる。
なお、「物理的に連結している」とは、予熱処理槽52を構成する部材で囲まれた領域と、過熱蒸気処理槽62を構成する部材で囲まれた領域と、を有しており、これらの領域が連通した状態にあることを指す。なお、上述した予熱処理ユニット54および過熱蒸気発生ユニット64が一つの槽内に設けられたものも、物理的に連結している態様に含まれる。
第2工程(後述)における過熱蒸気の温度Xは、第1工程における乾燥空気の温度Yとの温度差が−10℃以上であり(すなわち、X−Y≧−10℃)、0℃以上であることが好ましく、5℃以上であることがより好ましく、15℃以上であることが特に好ましい。また、過熱蒸気の温度Xと乾燥空気の温度Yとの差(X−Y)の上限値は、150℃以下であることが好ましく(すなわち、150℃≧X−Y)、100℃以下であることがより好ましい。
X−Y≧−10℃の関係を満たすことで、凝縮伝熱の効果が良好に発揮され、導電性フィルムの導電性が優れたものになる。また、150℃≧X−Yの関係を満たすことで、導電性フィルム(前駆体フィルム)の結露の発生が効果的に抑制される。
第1工程における乾燥空気の温度Yは、20℃以上150℃未満であることが好ましく、70〜140℃であることがより好ましく、90〜130℃であることが特に好ましい。
乾燥空気の温度が20℃以上であることで、導電性フィルムの結露の発生をより抑制できる。また、乾燥空気の温度が150℃未満であることで、過熱蒸気による凝縮伝熱の効果がより効果的に発揮され、導電性フィルムの導電性がより優れたものとなる。
ここで、本発明における乾燥空気の温度とは、具体的には、前駆体フィルムが予熱処理槽内に搬送された際における槽内の温度(槽内の雰囲気温度)のことをいう。
乾燥空気の温度は、公知の温度計によって測定できる。
本発明において乾燥空気とは、80〜150℃の温度範囲における湿度(相対湿度)が20%RH以下である空気のことをいい、好ましくは80〜150℃の温度範囲における湿度(相対湿度)が0〜15%RHであり、より好ましくは80〜150℃の温度範囲における湿度(相対湿度)が0〜10%RHであり、特に好ましくは80〜150℃の温度範囲における湿度(相対湿度)が5%RH未満である。
また、本発明における乾燥空気の絶対湿度(絶対水分量)は、0.050kg/kg(DA)以下であることが好ましく、0.040kg/kg(DA)以下であることがより好ましく、0.030kg/kg(DA)未満であることが特に好ましい。なお、本発明において絶対湿度は、重量絶対湿度(kg/kg(DA))を意味し、単位中の「DA」は、「dry air」を意味する。
ここで、本発明における乾燥空気の相対湿度は、前駆体フィルムが予熱処理槽内に搬送された際に、槽内の温度を所定範囲に設定して、公知の湿度計(例えば、ロトロニック社製の温湿度センサ)を用いて測定される。
また、本発明における乾燥空気の絶対湿度は、前駆体フィルムが予熱処理槽内に搬送された際に、公知の湿度計(例えば、ロトロニック社製の温湿度センサ)を用いて測定される槽内の温度と相対湿度とから、公知の換算式を用いて算出される値である。
第1工程における乾燥空気による処理時の前駆体フィルムにおける支持体側の表面温度は、20〜150℃であることが好ましく、50〜120℃であることがより好ましく、60〜95℃であることが特に好ましい。前駆体フィルムにおける支持体側の表面温度とは、支持体における導電部などが形成されていない領域の表面温度のことをいう。
第1工程における支持体側の表面温度が60℃以上であることで、導電性フィルムの結露の発生をより抑制できる。また、第1工程における支持体側の表面温度が100℃以下であることで、過熱蒸気による凝縮伝熱の効果がより効果的に発揮され、導電性フィルムの導電性がより優れたものとなる。
支持体側の表面温度は、熱電対等により測定することができる。
予熱処理を行う時間としては、これに限定されないが、前駆体フィルムにおける支持体側の表面温度が上述した値(60℃以上)になるように適宜設定することが好ましく、具体的には、生産性の観点から、10秒以下であることが好ましく、5秒以下であることがより好ましい。
予熱処理を行うことで、導電性フィルムに設けられた導電部が過熱蒸気処理(後述)による凝縮伝熱を効果的に受け取ることができるので、過熱蒸気処理の時間を短くすることが可能となり、生産性の向上や、導電性フィルムを構成する各部材(例えば、支持体、導電部、バインダー)に対するダメージを抑制できるという利点がある。
<第2工程>
第2工程は、上記予熱処理が施された前駆体フィルムと、過熱蒸気と、を接触させる工程である。
図1の例では、導電性フィルム10は、支持体12と、支持体12上に配置された導電性細線14bを含む導電部14と、を有する。
第2工程では、第1工程における予熱処理が行われた前駆体フィルム10aが、繰り出しローラー92によって搬送方向MDに搬送されて、過熱蒸気処理部60が有する過熱蒸気処理槽62内に移動する。過熱蒸気処理槽62内に搬入された前駆体フィルム10a(すなわち予熱処理が施された前駆体フィルム10a)は、過熱蒸気処理槽62内に設けられた過熱蒸気発生ユニット64により発生した過熱蒸気と接触する。これにより、前駆体フィルム10aの導電性細線14aに含まれる金属成分の融着が促進されて、導電性細線14bを含む導電部14を有する導電性フィルム10が得られる。
また、得られた導電性フィルム10は、過熱蒸気処理部60の導出部側(下流側)に搬送され、後加熱処理部70が有する後加熱処理槽72内に移動する。後加熱処理槽72内に搬入された導電性フィルム10は、必要に応じて、後加熱処理槽72内に設けられた後加熱処理ユニット74により後加熱処理が行われた後、巻き取りローラー94によりロール状に巻き取られる。
過熱蒸気処理部は、上記予熱処理が施された前駆体フィルムに、過熱蒸気を接触させることができる機構を有するものであれば特に限定されず、公知の過熱蒸気発生装置を用いることができる。
例えば、図1においては、過熱蒸気処理部60は、過熱蒸気処理槽62と、過熱蒸気発生ユニット64と、を有する。過熱蒸気処理槽62は、その内部に搬送された予熱処理後の前駆体フィルム10aに過熱蒸気を接触させる領域を有する。また、過熱蒸気発生ユニット64は、過熱蒸気処理槽62内に過熱蒸気を発生させる機構を有する。
過熱蒸気としては、水、有機溶媒(例えば、ジクロロメタン、ガルデン(商品名、ソルベイスペシャルティポリマーズジャパン社製、フッ素系熱媒体)など)の蒸気を用いることができるが、前駆体フィルムを構成する部材が溶解するなどのダメージを低減できるという点から、水(すなわち過熱水蒸気)を用いることが好ましい。
第2工程における過熱蒸気の温度Xは、上記第1工程における乾燥空気の温度Yよりも−10℃以上高ければ特に限定されないが、1気圧下で100〜160℃であることが好ましく、1気圧下で105〜150℃であることがより好ましく、1気圧下で110〜140℃であることが特に好ましい。
第2工程における過熱蒸気の温度が100℃以上であることで、導電部に含まれる金属成分の融着がより進行しやすくなり、導電性フィルムの導電性がより優れたものとなる。また、第2工程における過熱蒸気の温度が160℃以下であることで、支持体などの前駆体フィルムを構成する部材の熱によるダメージを低減できる。
ここで、本発明における過熱蒸気の温度とは、過熱蒸気処理部に前駆体フィルムを搬入した際に、槽内に発生させた過熱蒸気の温度のことをいう。
過熱蒸気の温度は、公知の温度計によって測定できる。
第2工程における過熱蒸気による処理時において、前駆体フィルムにおける支持体側の表面温度は、100〜160℃であることが好ましく、105〜150℃であることがより好ましく、110〜140℃であることが特に好ましい。
第2工程における前駆体フィルムにおける支持体側の表面温度が100℃以上であることで、導電部に含まれる金属成分の融着がより進行しやすくなり、導電性フィルムの導電性がより優れたものとなる。また、第2工程における前駆体フィルムにおける支持体側の表面温度が160℃以下であることで、支持体などの前駆体フィルムを構成する部材の熱によるダメージを低減できる。
支持体側の表面温度は、熱電対等により測定することができる。
第2工程において前駆体フィルムと過熱蒸気とを接触させる時間(過熱蒸気処理の時間)としては、これに限定されないが、10〜120秒であることが好ましく、20〜60秒であることがより好ましい。
第2工程における過熱蒸気の供給量は、500〜600g/mであることが好ましい。
前駆体フィルムとしては、短尺状(枚葉)、長尺状のいずれの形態のフィルム(シート)を使用してもよいが、製造効率の観点から図1に示すように長尺状であることが好ましい。
第1工程および第2工程は、ロール・トゥ・ロールで実施されることが好ましい。これにより、効率的かつ大量な生産が可能となる。
<後加熱処理工程>
上記第2工程の後、導電性フィルムが結露することを抑制するために、導電性フィルムを加熱する後加熱処理工程を有していてもよい。このような後加熱処理工程は、例えば、上述した第1工程と同様の装置や機構を用いて行うことができ、この場合には各種条件についても上述した第1工程と同様に行うことができる。
具体的には、図1の例では、後加熱処理工程は、過熱蒸気処理部60の下流側に設けられた後加熱処理部70によって実施される。後加熱処理部70は、上述した予熱処理部50と同様の機構を有することができる。後加熱処理部70は、後加熱処理槽72と、後加熱処理槽72内に設けられた後加熱処理ユニット74と、を有する。後加熱処理槽72は、その内部に搬送された導電性フィルム10の後加熱処理を行う領域である。また、後加熱処理ユニット74は、後加熱処理槽72内に乾燥空気を噴出する機構を有する。
後加熱処理槽72と、過熱蒸気処理部60の有する過熱蒸気処理槽62とは、導電性フィルム10の結露をより抑制できる観点から、物理的に連結されていることが好ましい。物理的に連結との意味は、上述した通りである。
<第3工程(前駆体フィルムの形成工程)>
本発明の導電性フィルムの製造方法は、さらに、上記前駆体フィルムを形成する工程(以下、「第3工程」ともいう。)を有していてもよい。
第3工程の好ましい態様としては、上記第1工程の前に、支持体上に配置されたハロゲン化銀塩およびバインダーを含む銀乳化剤層を露光および現像して、上記前駆体フィルムを得る工程である。
第3工程のより好ましい態様としては、これに限定されないが、生産性に優れる点で、支持体上に所定のハロゲン化銀含有感光性層を形成する工程Aと、ハロゲン化銀含有感光性層に露光・現像処理を行う工程Bと、を有するものが挙げられる。
以下では、各工程で使用される材料およびその手順について詳述する。
(工程A(ハロゲン化銀含有感光性層形成工程))
工程Aは、支持体上に、ハロゲン化銀と、ゼラチンと、ゼラチンとは異なる高分子とを含むハロゲン化銀含有感光性層(以後、単に「感光性層」とも称する)を形成する工程(ハロゲン化銀含有感光性層形成工程)である。本工程により、後述する露光処理が施される感光性層付き支持体が製造される。
まず、本工程Aで使用される材料・部材について詳述し、その後工程Aの手順について詳述する。
なお、使用される支持体、ゼラチン、ゼラチンとは異なる高分子の定義は、上述の通りである。
(ハロゲン化銀)
ハロゲン化銀に含有されるハロゲン元素は、塩素、臭素、ヨウ素およびフッ素のいずれであってもよく、これらを組み合わせでもよい。例えば、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられ、さらに臭化銀や塩化銀を主体としたハロゲン化銀が好ましく用いられる。塩臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀もまた好ましく用いられる。より好ましくは、塩臭化銀、臭化銀、沃塩臭化銀、沃臭化銀であり、最も好ましくは、塩化銀50モル%以上を含有する塩臭化銀、沃塩臭化銀が用いられる。
なお、ここで、「臭化銀を主体としたハロゲン化銀」とは、ハロゲン化銀組成中に占める臭化物イオンのモル分率が50%以上のハロゲン化銀をいう。この臭化銀を主体としたハロゲン化銀粒子は、臭化物イオンのほかに沃化物イオン、塩化物イオンを含有していてもよい。
ハロゲン化銀は固体粒子状であり、露光、現像処理後に形成される導電部のパターン性の観点からは、ハロゲン化銀の平均粒子サイズは、球相当径で0.1〜1000nm(1μm)であることが好ましく、0.1〜300nmであることがより好ましく、1〜200nmであることがさらに好ましい。
なお、ハロゲン化銀粒子の球相当径とは、粒子形状が球形の同じ体積を有する粒子の直径である。
ハロゲン化銀粒子の形状は特に限定されず、例えば、球状、立方体状、平板状(6角形平板状、三角形平板状、4角形平板状など)、八面体状、14面体状など様々な形状であることができる。
また、ハロゲン化銀の安定化や高感度化のために用いられるロジウム化合物、イリジウム化合物などのVIII族、VIIIB族に属する金属化合物、パラジウム化合物の利用については、特開2009−188360号の段落0039〜段落0042の記載を参照することができる。さらに化学増感については、特開2009−188360号の段落0043の技術記載を参照することができる。
(その他)
ハロゲン化銀含有感光性層には、必要に応じて、上述した材料以外の他の材料が含まれていてもよい。例えば、特開2009−004348号公報の段落[0220]〜[0241]に記載されるような、帯電防止剤、造核促進剤、分光増感色素、界面活性剤、カブリ防止剤、硬膜剤、黒ポツ防止剤、レドックス化合物、モノメチン化合物、ジヒドロキシベンゼン類などが挙げられる。さらには、物理現像核が含まれていてもよい。
なかでも、ハロゲン化銀含有感光性層には、上記高分子同士を架橋するために使用される架橋剤が含まれることが好ましい。架橋剤が含まれることにより、高分子同士間での架橋が進行し、後述する第4工程においてゼラチンが分解除去された際にも導電部中の金属銀同士の連結が保たれ、結果として導電特性に優れた導電膜が得られる。
使用される架橋剤の種類は特に制限されず、使用される高分子の構造に応じて適宜最適な架橋剤が選択される。通常、架橋剤は、高分子中に含まれる基(反応性基)と反応する架橋性基を少なくとも2つ有する。
例えば、上記高分子中の反応性基と、架橋剤中の架橋性基との好適な組み合わせとしては、反応性がより優れる点で、例えば、以下の(1)〜(8)の組み合わせが挙げられる。
(1)水酸基とイソシアネート基
(2)カルボン酸基とエポキシ基
(3)水酸基とカルボン酸無水物基
(4)カルボン酸基とイソシアネート基
(5)アミノ基とイソシアネート基
(6)水酸基とエポキシ基
(7)アミノ基とエポキシ基
(8)アミノ基とハロゲン化アルキル基
つまり、架橋性基としては、例えば、水酸基、イソシアネート基、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、エポキシ基、アミノ基、ハロゲン化アルキル基などが挙げられる。
架橋剤としては、ビニルスルホン類(例えば1,3−ビスビニルスルホニルプロパン)、アルデヒド類(例えばグリオキサール)、塩化ピリミジン類(例えば2,4,6−トリクロロピリミジン)、塩化トリアジン類(例えば塩化シアヌル)、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物等が挙げられる。なお、光照射により誘起される光化学反応を利用して架橋反応が進行する架橋剤であってもよい。
感光性層中における架橋剤の含有量は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0.02〜3.0g/m2が好ましく、0.05〜2.0g/m2がより好ましい。
ハロゲン化銀含有感光性層には、生産性の観点からゼラチン同士を架橋する硬膜剤が含まれることが好ましい。
硬膜剤の種類は特に制限されないが、例えば、ビニルスルホン類(例えば1,3−ビスビニルスルホニルプロパン)、アルデヒド類(例えばグリオキサール)、塩化ピリミジン類(例えば2,4,6−トリクロロピリミジン)、塩化トリアジン類(例えば塩化シアヌル)、エポキシ化合物、カルボジイミド化合物等が挙げられる。
なお、硬膜剤は、上述した高分子同士を架橋させる架橋剤と同じ種類であってもよい。つまり、高分子同士を架橋させつつ、ゼラチン同士を架橋する化合物であってもよい。
(工程Aの手順)
工程Aにおいて上記成分を含むハロゲン化銀含有感光性層を形成する方法は特に制限されないが、生産性の点から、ハロゲン化銀とゼラチンと高分子とを含有する感光性層形成用組成物を支持体上に接触させ、支持体上にハロゲン化銀含有感光性層を形成する方法が好ましい。
以下に、この方法で使用される感光性層形成用組成物の態様について詳述した後、工程の手順について詳述する。
(感光性層形成用組成物に含まれる材料)
感光性層形成用組成物には、上述したハロゲン化銀とゼラチンと高分子とが含有される。なお、高分子は、ラテックスの形態で感光性層形成用組成物中に含まれていてもよい。
感光性層形成用組成物には、必要に応じて、溶媒が含有される。
使用される溶媒としては、例えば、水、有機溶媒(例えば、メタノール等のアルコール類、アセトン等のケトン類、ホルムアミド等のアミド類、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類、酢酸エチル等のエステル類、エーテル類等)、イオン性液体、またはこれらの混合溶媒を挙げることができる。
使用される溶媒の含有量は特に制限されないが、ハロゲン化銀とゼラチンと高分子との合計質量に対して、30〜90質量%の範囲が好ましく、50〜80質量%の範囲がより好ましい。
感光性層形成用組成物と支持体とを接触させる方法は特に制限されず、公知の方法を採用できる。例えば、感光性層形成用組成物を支持体上に塗布する方法や、感光性層形成用組成物中に支持体を浸漬する方法などが挙げられる。
(ハロゲン化銀含有感光性層)
上記手順により形成されたハロゲン化銀含有感光性層中において、ゼラチンの質量Xと上記高分子の質量Yとの質量比(Y/X)が0.1以上であることが好ましい。なかでも、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0.2以上がより好ましく、0.5以上がさらに好ましい。上限は特に制限されないが、通常、2.0以下の場合が多い。
ハロゲン化銀含有感光性層中におけるハロゲン化銀の含有量は特に制限されないが、導電性細線の導電特性がより優れる点で、銀換算で3.0〜20.0g/m2が好ましく、5.0〜15.0g/m2がより好ましい。
また、ハロゲン化銀含有感光性層中の高分子の含有量は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能または導電部の密着性がより優れる点で、0.04〜2.0g/m2が好ましく、0.08〜0.4g/m2がより好ましく、0.1〜0.4g/m2がさらに好ましい。
(工程B(露光・現像工程))
工程Bは、工程Aで得られたハロゲン化銀含有感光性層を露光した後、現像処理して金属銀を含有する導電性細線からなる導電部を形成する工程(露光・現像工程)である。本工程を実施することにより、ハロゲン化銀が還元され、金属銀を含む導電性細線からなる導電部が形成される。なお、通常、露光処理はパターン状に実施され、露光部では金属銀を含む導電性細線からなる導電部が形成される。一方、非露光部では、後述する現像処理によってハロゲン化銀が溶出され、上記ゼラチンおよび上記高分子を含む非導電部が形成される。非導電部には実質的に金属銀が含まれておらず、非導電部とは導電性を示さない領域を意図する。
工程Bにより、上記支持体と、上記支持体上に配置された金属成分およびバインダーを含む上記導電部と、を有する前駆体フィルムが得られる。上記図1では、前駆体フィルム10aとして非露光部が形成されていない状態を示したが、これに限定されず、導電部14(露光部)の各導電性細線14aの周囲に非露光部が形成されて(残存して)いてもよい。
以下では、本工程で実施される露光処理と現像処理とについて詳述する。
(露光処理)
露光処理は、感光性層に露光を行う処理である。感光性層に対してパターン状の露光を施すことにより、露光領域における感光性層中のハロゲン化銀が潜像を形成する。この潜像が形成された領域は、後述する現像処理によって導電部を形成する。一方、露光がなされなかった未露光領域では、後述する現像処理の際にハロゲン化銀が溶解して感光性層から流出し、透明な膜(非導電部)が得られる。
露光の際に使用される光源は特に制限されず、可視光線、紫外線などの光、または、X線などの放射線などが挙げられる。
パターン露光を行う方法は特に制限されず、例えば、フォトマスクを利用した面露光で行ってもよいし、レーザービームによる走査露光で行ってもよい。なお、パターンの形状は特に制限されず、形成したい導電性細線のパターンに合わせて適宜調整される。
(現像処理)
現像処理の方法は特に制限されないが、例えば、銀塩写真フィルム、印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる通常の現像処理の技術を用いることができる。
現像処理の際に使用される現像液の種類は特に制限されないが、例えば、PQ(phenidone hydroquinone)現像液、MQ(Metol hydroquinone)現像液、MAA(メトール・アスコルビン酸)現像液等を用いることもできる。市販品では、例えば、富士フイルム社処方のCN−16、CR−56、CP45X、FD−3、パピトール、KODAK社処方のC−41、E−6、RA−4、D−19、D−72等の現像液、またはそのキットに含まれる現像液を用いることができる。また、リス現像液を用いることもできる。
現像処理は、未露光部分の銀塩を除去して安定化させる目的で行われる定着処理を含むことができる。定着処理は、銀塩写真フィルムや印画紙、印刷製版用フィルム、フォトマスク用エマルジョンマスク等に用いられる定着処理の技術を用いることができる。
定着工程における定着温度は、約20℃〜約50℃が好ましく、25〜45℃がより好ましい。また、定着時間は5秒〜1分が好ましく、7秒〜50秒がより好ましい。
現像、定着処理を施した感光性層は、水洗処理や安定化処理を施されるのが好ましい。上記水洗処理または安定化処理においては、通常、水洗水量は感光材料1m2当り、20リットル以下で行われ、3リットル以下の補充量(0も含む、すなわちため水水洗)で行うこともできる。
現像処理後の露光部(導電部)に含まれる金属銀の質量は、露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上の含有率であることが好ましく、80質量%以上であることがさらに好ましい。露光部に含まれる銀の質量が露光前の露光部に含まれていた銀の質量に対して50質量%以上であれば、高い導電性を得ることができるため好ましい。
<第4工程(ゼラチン除去処理工程)>
本発明の導電性フィルムの製造方法は、上記第3工程において工程A(ハロゲン化銀含有感光性層形成工程)を行う場合において、ゼラチン除去処理工程(第4工程)を有することが好ましい。第4工程が行われる場合には、上記第2工程は、第4工程前および第4工程後の少なくとも一方のタイミングで行われることが好ましい。
なお、本発明の導電性フィルムの製造方法において、第4工程が第2工程前(過熱処理前)に行われる場合には、第4工程は、第1工程前に行われることが好ましい。
また、第4工程が第2工程後に行われる場合において、第2工程後に上述した後加熱処理工程が実施される場合には、第4工程は、後加熱処理工程の後に行われることが好ましい。
以下では、第4工程が第2工程後に行われる場合について説明する。
第4工程は、上記第2工程によって得られた導電性フィルムに対して、さらにゼラチンを分解するタンパク質分解酵素で処理する工程(ゼラチン除去処理工程)である。本工程を実施することにより、露光・現像処理が施された感光性層(上記導電部および非導電部)からゼラチンが分解・除去され、上述した金属銀とゼラチンとが所定比含まれる導電性細線を備えると共に、導電性細線間にバインダー部を備える導電性フィルムが製造され、導電性細線間のイオンマイグレーションがより抑制される。
すなわち、第4工程を経て得られる導電性フィルムは、第2工程で得られる導電性フィルムの好適態様である。
以下では、まず、本工程で使用される材料について詳述し、その後本工程の手順について詳述する。
(タンパク質分解酵素)
タンパク質分解酵素(以降、酵素とも称す)は、ゼラチンなどのタンパク質を加水分解できる植物性または動物性酵素で公知のものが用いられる。例えば、ペプシン、レンニン、トリプシン、キモトリプシン、カテプシン、パパイン、フィシン、トロンビン、レニン、コラゲナーゼ、ブロメライン、細菌プロテアーゼ等が挙げられる。この中でも特に、トリプシン、パパイン、フィシン、細菌プロテアーゼが好ましい。その中でも特に細菌プロテアーゼ(例えば、長瀬産業(株)製のビオプラーゼ)は安価に市販されており容易に入手が可能である。
(工程の手順)
第4工程の手順は、導電部を有する支持体と上記酵素とを接触させることができれば、特に制限されない。特に、支持体上の導電部および非導電部と酵素とが接触できる方法であれば、特に制限されない。通常、上記酵素を含む処理液(酵素液)(以後、単に「処理液」とも称する)と、導電部を有する支持体とを接触させる方法が挙げられる。接触方法としては、例えば、導電部を有する支持体上に処理液を塗布する方法や、処理液中に導電部を有する支持体を浸漬する方法などが挙げられる。
処理液中における酵素含有量は特に指定はなく、用いる酵素の能力と要求される性能によって任意に決めることができる。なかでも、ゼラチンの分解除去の程度が制御しやすい点で、処理液全量に対して酵素の含有量が0.05〜20質量%程度が適当であり、より好ましくは5〜10質量%である。
この処理液には、上記酵素に加え、pH緩衝剤、抗菌性化合物、湿潤剤、保恒剤など必要に応じて含有させることができる。
処理液のpHは、酵素の働きが最大限得られるように実験により選ばれるが、一般的には、5〜7であることが好ましい。また処理液の温度も酵素の働きが高まる温度、具体的には25〜45℃であることが好ましい。
接触時間は特に制限されず、導電性フィルムのイオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、10〜500秒間が好ましく、90〜360秒間がより好ましい。
なお、必要に応じて、処理液での処理後に、温水にて導電性フィルムを洗浄する工程をさらに設けてもよい。本工程を設けることにより、ゼラチン分解残渣、および、タンパク質分解酵素の残部などを除去でき、イオンマイグレーションがより抑制される。
洗浄方法は特に制限されず、導電性フィルムと温水とを接触させることができればよく、例えば、温水中に導電性フィルムを浸漬する方法や、導電性フィルム上に温水を塗布する方法などが挙げられる。
温水の温度は使用されるタンパク質分解酵素の種類などに応じて適宜最適な温度が選択されるが、生産性の点から、20〜80℃が好ましく、40〜60℃がより好ましい。
温水と導電性フィルムとの接触時間(洗浄時間)は特に制限されないが、生産性の点から、1〜600秒間が好ましく、30〜360秒間がより好ましい。
なお、上記では、ゼラチン除去処理工程として、タンパク質分解酵素を用いた方法について詳述したが、この方法には限定されず、酸化剤を用いる方法なども挙げられる。酸化剤を用いる方法としては、例えば、特開2014−112512号公報に記載の方法があげられる。
<その他の工程>
本発明の導電性フィルムの製造方法は、上記工程以外にもその他の工程を有していてもよい。以下に、その他の工程について詳述する。
(第5工程(ハロゲン化銀不含有層形成工程))
上記工程Aの前に、支持体上にゼラチンとゼラチンとは異なる高分子とを含むハロゲン化銀不含有層を形成する第5工程をさらに有することが好ましい。本工程を実施することにより、支持体と上記工程Aで形成されるハロゲン化銀含有感光性層との間にハロゲン化銀不含有層が形成される。このハロゲン化銀不含有層は、いわゆるアンチハレーション層の役割を果たすと共に、導電部と支持体との密着性向上に寄与する。
ハロゲン化銀不含有層には、上述したゼラチンと高分子とが含まれる。一方、ハロゲン化銀不含有層には、ハロゲン化銀が含まれない。
ハロゲン化銀不含有層中におけるゼラチンと高分子との質量比(高分子の質量/ゼラチンの質量)は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0.1〜5.0が好ましく、1.0〜3.0がより好ましい。
また、ハロゲン化銀不含有層中の高分子の含有量は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0.03〜1.63g/m2が好ましく、0.325〜0.975g/m2がより好ましく、特に、酸化処理時の面質が優れる点で、0.50〜0.975g/m2がさらに好ましく、0.50〜0.900g/m2が特に好ましい。
ハロゲン化銀不含有層には、必要に応じて、上述した材料以外の他の材料が含まれていてもよい。例えば、上述したハロゲン化銀含有感光性層に含まれていてもよい他の材料(例えば、帯電防止剤、界面活性剤、カブリ防止剤、硬膜剤、黒ポツ防止剤など)が挙げられる。
また、ハロゲン化銀不含有層には、ハロゲン化銀含有感光性層と同様に、高分子同士を架橋するために使用される架橋剤が含まれることが好ましい。架橋剤が含まれることにより、高分子同士間での架橋が進行し、第4工程においてゼラチンが分解除去された際にも導電部中の金属銀同士の連結が保たれ、結果として導電特性に優れた導電部が得られる。架橋剤の種類は、上述の通りである。
さらに、ハロゲン化銀不含有層には、ハロゲン化銀含有感光性層と同様に、生産性の観点からゼラチンの同士を架橋する硬膜剤が含まれることが好ましい。硬膜剤の種類は、上述の通りである。
ハロゲン化銀不含有層の形成方法は特に制限されず、例えば、ゼラチンと高分子とを含有する層形成用組成物を支持体上に塗布して、必要に応じて加熱処理を施す方法が挙げられる。
層形成用組成物には、必要に応じて溶媒が含まれていてもよい。溶媒の種類は、上述した感光性層形成用組成物で使用される溶媒が例示される。
ハロゲン化銀不含有層の厚みは特に制限されないが、通常、0.05〜2.0μmが好ましく、0.65〜1.5μmがより好ましい。
(第6工程(保護層形成工程))
上記工程Aの後で上記工程Bの前に、ハロゲン化銀含有感光性層上にゼラチンとゼラチンとは異なる高分子とを含む保護層を形成する第6工程をさらに有することが好ましい。保護層を設けることにより、感光性層の擦り傷防止や力学特性を改良することができる。
保護層中におけるゼラチンと高分子との質量比(高分子の質量/ゼラチンの質量)は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0超2.0以下が好ましく、0超1.0以下がより好ましく、0.05〜0.075がさらに好ましい。
また、保護層中の高分子の含有量は特に制限されないが、イオンマイグレーション抑制能がより優れる点で、0g/m2超0.3g/m2以下が好ましく、0.075〜0.01g/m2がより好ましい。
保護層の形成方法は特に制限されず、例えば、ゼラチンと高分子とを含有する保護層形成用組成物をハロゲン化銀含有感光性層上に塗布して、必要に応じて加熱処理を施す方法が挙げられる。
保護層形成用組成物には、必要に応じて溶媒が含まれていてもよい。溶媒の種類は、上述した感光性層形成用組成物で使用される溶媒が例示される。
保護層の厚みは特に制限されないが、通常、0.03〜0.3μmが好ましく、0.075〜0.20μmがより好ましい。
保護層には、必要に応じて、上述した材料以外の他の材料が含まれていてもよい。例えば、上述したハロゲン化銀含有感光性層に含まれていてもよい他の材料(例えば、帯電防止剤、界面活性剤、カブリ防止剤、硬膜剤、黒ポツ防止剤など)が挙げられる。
また、保護層には、ハロゲン化銀含有感光性層と同様に、高分子同士を架橋するために使用される架橋剤が含まれることが好ましい。架橋剤が含まれることにより、高分子同士間での架橋が進行し、第4工程においてゼラチンが分解除去された際にも導電部中の金属銀同士の連結が保たれ、結果として導電特性に優れた導電部が得られる。架橋剤の種類は、上述の通りである。
さらに、保護層には、ハロゲン化銀含有感光性層と同様に、生産性の観点からゼラチンの同士を架橋する硬膜剤が含まれることが好ましい。硬膜剤の種類は、上述の通りである。
また、本発明の製造方法は、上述した工程以外にも、特開2014−209332号公報の段落0095に記載の還元工程、段落0096〜0097に記載の光照射工程、段落0098〜0100に記載の平滑化工程、段落0104〜0109に記載の安定化工程、段落0110〜0112に記載の有機溶媒接触工程、段落0113に記載の高分子架橋工程、段落0114に記載のその他の任意工程などをさらに有していてもよい。
<導電性フィルム>
以下に、本発明の導電性フィルムの製造方法により得られる導電性フィルムの構造について説明する。
導電性細線の線幅は特に制限されないが、30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましく、9μm以下が特に好ましく、7μm以下が最も好ましく、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。上記範囲であれば、低抵抗の電極を比較的容易に形成できる。
導電性細線がタッチパネル用導電性フィルムにおける周辺配線(引き出し配線)として適用される場合には、導電性細線の線幅は500μm以下が好ましく、50μm以下がより好ましく、30μm以下が特に好ましい。上記範囲であれば、低抵抗のタッチパネル電極を比較的容易に形成できる。
また、導電性細線がタッチパネル用導電性フィルムにおける検出電極として適用される場合、検出電極をメッシュパターン電極とすることもでき、その場合、線幅は特に制限されないが、30μm以下が好ましく、15μm以下がより好ましく、10μm以下がさらに好ましく、9μm以下が特に好ましく、7μm以下が最も好ましく、0.5μm以上が好ましく、1.0μm以上がより好ましい。
導電性細線の厚みは特に制限されないが、0.001mm〜0.2mmが好ましく、30μm以下であることがより好ましく、20μm以下であることがさらに好ましく、0.01〜9μmであることが特に好ましく、0.05〜5μmであることが最も好ましい。上記範囲であれば、低抵抗の電極で、耐久性に優れた電極を比較的容易に形成できる。
導電性細線からなる導電部のパターンは特に制限されず、正三角形、二等辺三角形、直角三角形などの三角形、正方形、長方形、菱形、平行四辺形、台形などの四角形、(正)六角形、(正)八角形などの(正)n角形、円、楕円、星形などを組み合わせた幾何学図形であることが好ましく、これらの幾何学図形からなるメッシュ状であることが更に好ましい。メッシュ状とは、図2に示すように、交差する導電性細線14cにより構成される複数の正方形状の格子16を含んでいる形状を意図する。
格子16の一辺の長さPaは特に制限されないが、50〜500μmであることが好ましく、150〜300μmであることが更に好ましい。単位格子の辺の長さが上記範囲である場合には、更に透明性も良好に保つことが可能であり、表示装置の前面にとりつけた際に、違和感なく表示を視認することができる。
可視光透過率の点から、導電性細線より形成される導電部の開口率は85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましく、95%以上であることが最も好ましい。開口率とは、導電性細線がある領域を除いた支持体上の領域が全体に占める割合に相当する。
[用途]
上記のようにして得られた導電性フィルムは、種々の用途に適用でき、タッチパネル(または、タッチパネルセンサー)、半導体チップ、各種電気配線板、FPC(Flexible Printed Circuits)、COF(Chip on Film)、TAB(Tape Automated Bonding)、アンテナ、多層配線基板、マザーボード等の種々の用途に適用することができる。なかでも、本発明の導電性フィルムは、タッチパネル(静電容量式タッチパネル)に用いることが好ましい。
本発明の導電性フィルムがタッチパネルに適用される場合には、タッチパネル用導電性フィルムにおける周辺配線(引き出し配線)または検出電極として導電性フィルムに含まれる導電性細線を用いることができる。
タッチパネルの構成および製造方法については公知であるのでその説明を省略する。
以下に本発明の実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下の実施例に示される材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
<前駆体フィルムの形成>
(ハロゲン化銀乳剤の調製)
38℃、pH4.5に保たれた下記1液に、下記の2液および3液の各々90%に相当する量を攪拌しながら同時に20分間にわたって加え、0.16μmの核粒子を形成した。続いて下記4液および5液を8分間にわたって加え、さらに、下記の2液および3液の残りの10%の量を2分間にわたって加え、0.21μmまで成長させた。さらに、ヨウ化カリウム0.15gを加え、5分間熟成し粒子形成を終了した。
1液:
水 750ml
ゼラチン 8.6g
塩化ナトリウム 3g
1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−チオン 20mg
ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム 10mg
クエン酸 0.7g
2液:
水 300ml
硝酸銀 150g
3液:
水 300ml
塩化ナトリウム 38g
臭化カリウム 32g
ヘキサクロロイリジウム(III)酸カリウム
(0.005%KCl 20%水溶液) 5ml
ヘキサクロロロジウム酸アンモニウム
(0.001%NaCl 20%水溶液) 7ml
4液:
水 100ml
硝酸銀 50g
5液:
水 100ml
塩化ナトリウム 13g
臭化カリウム 11g
黄血塩 5mg
その後、常法にしたがってフロキュレーション法によって水洗した。具体的には、温度を35℃に下げ、硫酸を用いてハロゲン化銀が沈降するまでpHを下げた(pH3.6±0.2の範囲であった)。次に、上澄み液を約3リットル除去した(第一水洗)。さらに3リットルの蒸留水を加えてから、ハロゲン化銀が沈降するまで硫酸を加えた。再度、上澄み液を3リットル除去した(第二水洗)。第二水洗と同じ操作をさらに1回繰り返して(第三水洗)、水洗・脱塩工程を終了した。水洗・脱塩後の乳剤をpH6.4、pAg7.5に調整し、ゼラチン2.5g、ベンゼンチオスルホン酸ナトリウム10mg、ベンゼンチオスルフィン酸ナトリウム3mg、チオ硫酸ナトリウム15mgと塩化金酸10mgを加え55℃にて最適感度を得るように化学増感を施し、安定剤として1,3,3a,7−テトラアザインデン100mg、防腐剤としてプロキセル(商品名、ICI Co.,Ltd.製)100mgを加えた。最終的に得られた乳剤は、沃化銀を0.08モル%含み、塩臭化銀の比率を塩化銀70モル%、臭化銀30モル%とする、平均粒子径0.22μm、変動係数9%のヨウ塩臭化銀立方体粒子乳剤であった。
(感光性層形成用組成物の調製)
上記乳剤に1,3,3a,7−テトラアザインデン1.2×10-4モル/モルAg、ハイドロキノン1.2×10-2モル/モルAg、クエン酸3.0×10-4モル/モルAg、2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−1,3,5−トリアジンナトリウム塩0.90g/モルAg、微量の硬膜剤を添加し、クエン酸を用いて塗布液pHを5.6に調整した。
上記塗布液に、含有するゼラチンに対して、下記(P−1)で表されるポリマーとジアルキルフェニルPEO(ポリエチレンオキシド)硫酸エステルからなる分散剤を含有するポリマーラテックス(分散剤/ポリマーの質量比が2.0/100=0.02)とをポリマー/ゼラチン(質量比)=0.5/1になるように添加した。
さらに、架橋剤としてEPOXY RESIN DY 022(商品名:ナガセケムテックス社製)を添加した。なお、架橋剤の添加量は、後述するハロゲン化銀含有感光性層中における架橋剤の量が0.09g/m2となるように調整した。
以上のようにして感光性層形成用組成物を調製した。
なお、下記(P−1)で表されるポリマーは、特許第3305459号および特許第3754745号を参照して合成した。
(感光性層形成工程)
100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(富士フイルム社製ロール状の長尺フィルム)に上記ポリマーラテックスを塗布して、厚み0.05μmの下塗り層を設けた。この処理はロール・トゥ・ロールで行い、以下の各処理(工程)もこれと同様にロール・トゥ・ロールで行った。
次に、下塗り層上に、上記ポリマーラテックスとゼラチンとを混合したハロゲン化銀不含有層形成用組成物を塗布して、厚み1.0μmのハロゲン化銀不含有層を設けた。なお、ポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は2/1であり、ポリマーの含有量は0.65g/m2であった。
次に、ハロゲン化銀不含有層上に、上記感光性層形成用組成物を塗布し、厚み2.5μmのハロゲン化銀含有感光性層を設けた。なお、ハロゲン化銀含有感光性層中のポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は0.5/1であり、ポリマーの含有量は0.22g/m2であった。
次に、ハロゲン化銀含有感光性層上に、上記ポリマーラテックスとゼラチンとを混合した保護層形成用組成物を塗布して、厚み0.15μmの保護層を設けた。なお、ポリマーとゼラチンとの混合質量比(ポリマー/ゼラチン)は0.1/1であり、ポリマーの含有量は0.015g/m2であった。
(露光・現像処理)
上記で作製した感光性層に、3.0μm/297μm(ライン幅/スペース幅)の導電パターンを与える格子と測定用の端子部を有するフォトマスクを介して高圧水銀ランプを光源とした平行光を用いて露光した(以下、適宜メッシュパターン電極と呼ぶ)。露光後、下記の現像液で現像し、さらに定着液(商品名:CN16X用N3X−R:富士フイルム社製)を用いて現像処理を行った後、純水でリンスし、その後乾燥して、3.0μm/297μmメッシュパターン電極(導電部)を有するサンプルを得た。
メッシュパターン電極とは、導電部が図2に示すようなパターン形状を有する、いわゆるメッシュ状の電極のことをいう。メッシュ状とは、図2に示すように、交差する導電性細線14cにより構成される複数の正方形状の格子16を含んでいる形状を意図する。なお、図2におけるPaは格子16の一辺の長さを指しており、本実施例においてはスペース幅(297μm)に相当する。また、本実施例におけるライン幅(3.0μm)は、図2における導電性細線14cの幅を指す。
なお、上記サンプルの導電性細線間には上記ポリマーを含むバインダー部があった。
(現像液の組成)
現像液1リットル(L)中に、以下の化合物が含まれる。
ハイドロキノン 0.037mol/L
N−メチルアミノフェノール 0.016mol/L
メタホウ酸ナトリウム 0.140mol/L
水酸化ナトリウム 0.360mol/L
臭化ナトリウム 0.031mol/L
メタ重亜硫酸カリウム 0.187mol/L
<予熱処理>
上記で得られたサンプルをロール・トゥ・ロールで熱風循環式乾燥機の槽内に搬入して、第1表に示す各条件で5秒間予熱処理を行った。
ここで、第1表に記載の予熱温度とは、乾燥空気の温度を示しており、予熱処理装置において上記サンプルが槽内に搬入された際における槽内温度を指し、槽内に設置された温度計により測定された値である。
第1表に記載の相対湿度は、上記サンプルが槽内に搬送された際の湿度を示し、湿度計(ロトロニック社製の温湿度計)を用いて測定したものである。
第1表に記載の絶対湿度(絶対水分量)は、上記の温度と相対湿度から算出して得られた値であり、公知の換算式を用いて算出した。
<過熱処理>
上記の予熱処理後のサンプルをロール・トゥ・ロールで過熱蒸気処理装置の槽内に搬入して、第1表に示す各条件で30秒間過熱蒸気に接触させた。なお、上記熱風循環式乾燥機における槽と、上記過熱蒸気処理装置における槽とは、物理的に連結させている。
ここで、第1表における過熱蒸気の温度は、上記サンプルを槽内に搬入した際における槽内に発生させた過熱蒸気の温度を指し、槽内に設置された温度計により測定した。
<ゼラチン除去処理>
(ゼラチン分解液(タンパク質分解酵素水溶液)の調製)
タンパク質分解酵素(ナガセケムテックス社製ビオプラーゼ30L)の水溶液(タンパク質分解酵素の濃度:0.5質量%)に、トリエタノールアミン、硫酸を加えてpHを8.5に調製した。
(ゼラチン除去(分解))
過熱処理が施された上記の導電性フィルムを、タンパク質分解酵素水溶液(40℃)に120秒浸漬した。導電性フィルムを水溶液から取り出し、温水(液温:50℃)に120秒間浸漬し、洗浄した。
このようにして、実施例および比較例の各導電性フィルムを得た。
<評価試験>
(抵抗値の評価)
上記のようにして得られたメッシュパターン電極を有する上記各導電性フィルムを用いて、デジタルマイクロメータ(Picotest社製のデジタルマイクロメータ使用)にて10箇所において抵抗値を測定し、その値の平均値を抵抗値とした。
<評価結果>
上記の評価試験の結果を第1表に示す。
第1表の評価結果の通り、過熱蒸気処理における過熱蒸気の温度Xと、予熱処理における乾燥空気の温度Yとが、(過熱蒸気温度X)−(予熱処理温度Y)≧−10℃の関係を満たすことで、抵抗値が低く導電性に優れた導電性フィルムを製造できることが示された(実施例1〜実施例4)。
これに対して、(過熱蒸気温度X)−(予熱処理温度Y)<−10℃の関係であると、製造された導電性フィルムの抵抗値が高くなり、導電性フィルムの導電性が悪くなることが示された(比較例1〜比較例4)。
10 導電性フィルム
10a 前駆体フィルム
12 支持体
14 導電部
14a,14b,14c 導電性細線
16 格子
50 予熱処理部
52 予熱処理槽
54 予熱処理ユニット
60 過熱蒸気処理部
62 過熱蒸気処理槽
64 過熱蒸気発生ユニット
70 後加熱処理部
72 後加熱処理槽
74 後加熱処理ユニット
90 搬送機構
92 巻き出し部
94 巻き取り部
100 加熱装置
MD 搬送方向

Claims (10)

  1. 導電性フィルムの製造方法であって、
    支持体と、前記支持体上に配置された金属成分およびバインダーを含む導電部と、を有する前駆体フィルムに対して、乾燥空気を用いて予熱処理を施す第1工程と、
    前記予熱処理が施された前駆体フィルムと、過熱蒸気と、を接触させる第2工程と、
    を有し、
    前記過熱蒸気の温度Xと、前記乾燥空気の温度Yと、が下記の関係式を満たす、導電性フィルムの製造方法。
    X−Y≧−10℃
  2. 前記乾燥空気の温度Yが、20℃以上150℃未満である、請求項1の導電性フィルムの製造方法。
  3. 前記第1工程および前記第2工程が、ロール・トゥ・ロールにて実施される、請求項1または2に記載の導電性フィルムの製造方法。
  4. 前記第1工程で使用される予熱処理槽と、前記第2工程で使用される過熱蒸気処理槽とが、物理的に連結している、請求項1〜3のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  5. 前記支持体を構成する材料が、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリメタクリル酸メチル、シクロオレフィンコポリマー、および、シクロオレフィンポリマーのいずれかから選択される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  6. 前記支持体の厚みが、10〜500μmである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  7. 前記金属成分が、金、銀、銅、ニッケル、パラジウム、白金、鉛、錫、および、クロムから選択される少なくとも1種を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  8. 前記過熱蒸気の温度Xが、1気圧で100〜160℃である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  9. 前記第1工程の前に、
    支持体上に配置されたハロゲン化銀塩およびバインダーを含む銀乳化剤層を露光および現像して、前記前駆体フィルムを得る第3工程をさらに有する、請求項1〜8のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の導電性フィルムの製造方法によって製造された導電性フィルムを用いてタッチパネルを製造する工程を有する、タッチパネルの製造方法。
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