JP2016121076A - E−オレフィンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 医薬、農薬、液晶材料等の化成品の製造中間体及び原体として有用なE−オレフィン構造を有する化合物の製造方法を提供する。
【解決手段】 E−オレフィン誘導体及びZ−オレフィン誘導体を含有する組成物にアリールスルフィン酸を加熱下で作用させ、オレフィン誘導体におけるE−オレフィン誘導体の含有量が80質量%以上であるオレフィン誘導体組成物の製造することで、Z−オレフィン誘導体に対するE−オレフィン誘導体の比率(E体/Z体)のより高い組成物が得られ、従来法よりも高い比率で目的とするE−オレフィン誘導体が得られる。
【選択図】 なし

Description

本願発明は医薬、農薬、液晶材料等の化成品の製造中間体及び原体として有用なE−オレフィン構造を有する化合物の製造方法に関する。
E−オレフィン誘導体は、医薬、農薬、液晶材料の分野において優れた特性を示すことが多く、有用な化合物である。特に、液晶材料に於いては、E−オレフィン誘導体は対応する飽和化合物よりも高い透明点、比較的低い粘度及び大きな弾性定数を示すことが知られており、極めて重要な化合物である。一般的にE−オレフィン誘導体は、E−オレフィン誘導体及び対応するZ−オレフィン誘導体の組成物(以下、「E/Z−オレフィン組成物」という。)を、アリールスルフィン酸類を触媒として用いた異性化反応により、E/Z−オレフィン組成物中のE−オレフィン誘導体の比率を高める工程を経て製造されている(非特許文献1,2)。また、アリールスルフィン酸は不安定であることが知られているため、一般的には対応するアリールスルフィン酸塩として購入・保管し、使用する際に反応系内にて塩酸等の酸と反応させ、新鮮なアリールスルフィン酸を生成させて使用している。この際、E/Z−オレフィン組成物、スルフィン酸塩、酸及び溶媒を室温にて混合した後、所定の反応温度に加熱するという工程が一般的に用いられている(特許文献1、非特許文献1及び非特許文献2)。
Figure 2016121076
現行法に於いてもZ−オレフィン誘導体に対するE−オレフィン誘導体の比率(E体/Z体)を、比較的高い比率で異性化することが可能であるが、異性化反応後にE/Z−オレフィン組成物中に残存するZ−オレフィン誘導体を除去するために、多くの精製操作を繰り返し行うことが必要になるため、歩留まりが悪化し、ひいてはコスト高となっていた。したがって、資源の有効利用及びコストダウンの為には、より高い比率でE−オレフィン誘導体が得られる製造方法の開発が求められている。
特表2012−528798号公報
H. Nozaki, Y. Nishikawa, M. Kawanishi, R. Noyori, Tetrahedron, 23, 2173 (1967) T. W. Gibson, P.Strassburger, J. Org. Chem., 41, 791 (1976)
本発明の課題は、E/Z−オレフィン誘導体組成物のスルフィン酸を作用させる異性化反応に於いて、Z−オレフィン誘導体に対するE−オレフィン誘導体の比率(E体/Z体)のより高いE/Z−オレフィン誘導体組成物が得られる製造方法を提供することにある。
本願発明者らは、上記課題を解決するために種々の反応条件について検討した結果、アリールスルフィン酸をE/Z−オレフィン誘導体組成物に作用させる温度が極めて重要である事を見出し、本願発明の完成に至った。
すなわち、本発明はE−オレフィン誘導体及びZ−オレフィン誘導体を含有する組成物に対してアリールスルフィン酸を加熱下で作用させ、オレフィン誘導体におけるE−オレフィン誘導体の含有量が80質量%以上であるオレフィン誘導体組成物の製造方法を提供する。
本願発明の製造方法を用いて、E/Z−オレフィン誘導体組成物にアリールスルフィン酸を作用させて異性化することにより、Z−オレフィン誘導体に対するE−オレフィン誘導体の比率(E体/Z体)のより高い組成物が得られ、従来法よりも高い比率で目的とするE−オレフィン誘導体が得られる為、非常に有用である。
本願発明の製造方法は、E/Z−オレフィン誘導体組成物にアリールスルフィン酸を作用させて異性化する反応において、加熱下でアリールスルフィン酸を作用させる事を特徴とする、オレフィン誘導体製造方法である。
構造中に「−CH=CH−」を有するオレフィン誘導体は、E体及びZ体の立体異性体が存在し、通常、オレフィン誘導体を製造すると、E体及びZ体が混合した組成物として得られる。本発明における「E/Z−オレフィン組成物」とは、E−オレフィン誘導体、及び該E−オレフィン誘導体の異性体であるZ−オレフィン誘導体を含有する組成物である。
使用するアリールスルフィン酸は、
Figure 2016121076
(式中、Rは水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基又はニトロ基を表す)で表される化合物が好ましく、中でもRが水素原子であることが特に好ましい。また、購入したアリールスルフィン酸をそのままE/Z−オレフィン誘導体組成物に作用させても良いが、対応するアリールスルフィン酸塩に酸を作用させて発生させたアリールスルフィン酸を速やかにE/Z−オレフィン誘導体組成物に作用させることが好ましい。
アリールスルフィン酸塩は、
Figure 2016121076
(式中、Rは水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基又はニトロ基を表し、Xはナトリウムイオン、カリウムイオン又はリチウムイオンを表す)で表される化合物が好ましく、中でもRが水素原子であることが特に好ましい。
アリールスルフィン酸塩に酸を作用させる際に使用する酸としては、塩化水素、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸又はそれらの水溶液である事が好ましく、塩酸、酢酸であることが更に好ましい。また、アリールスルフィン酸を生成及び作用させる方法として、1.E/Z−オレフィン誘導体組成物、アリールスルフィン酸塩及び溶媒を混合しておき、加熱下酸を加えて生成したアリールスルフィン酸を作用させる方法、2.E/Z−オレフィン誘導体組成物、酸及び溶媒を混合しておき、加熱下アリールスルフィン酸塩水溶液を加えて生成したアリールスルフィン酸を作用させる方法、又は3.E/Z−オレフィン誘導体組成物を溶媒に溶解させ加熱しておき、別の反応容器にてアリールスルフィン酸塩に酸を加えて生成したアリールスルフィン酸を含む水溶液を、先の溶液に加熱下加えて作用させる方法、又は、E/Z−オレフィン誘導体組成物を溶媒に溶解させ加熱しておき、加熱下アリールスルフィン酸塩水溶液及び酸を同時に加えてアリールスルフィン酸を生成させて作用させる方法のいずれかであることが好ましい。上記1.〜3.の方法において、加熱下で酸、アリールスルフィン酸水溶液、又はアリールスルフィン酸塩に酸を加えた水溶液を加える際、これらを一度に加えても、複数回に分けて少しずつ加えてもよい。
また、反応基質がカルボキシル基等の酸性の官能基を有する場合においては、酸を作用させる際に、酸を別途添加することは必須ではない。反応基質が酸性の官能基を有する場合は、例えば、酸性の官能基を有するE/Z−オレフィン誘導体組成物を溶媒に溶解させ加熱しておき、加熱下アリールスルフィン酸塩水溶液を加えてアリールスルフィン酸を生成させて作用させる。
本願発明では、アリールスルフィン酸をE/Z−オレフィン誘導体組成物に加熱下で作用させるため、温度としては、室温より高い温度であることが好ましい。具体的には、30℃以上が好ましく、40℃以上が好ましく、45℃から溶媒が還流するまでの温度が更に好ましく、70℃から溶媒が還流するまでの温度が特に好ましい。温度条件は、アリールスルフィン酸をE/Z−オレフィン誘導体組成物に作用させるときに加熱下で行い、室温より高い温度であればよいので、例えば温度を徐々に高くしたり、一定時間経過後に温度を高くしたりして、温度条件を変化させてもよい。
本願発明の製造方法は、反応系内で、異性化されるZ−オレフィン誘導体とアリールスルフィン酸とが初めて接触するときの反応を、加熱下で行うことが重要である。従来の方法では、E/Z−オレフィン組成物、スルフィン酸塩、酸及び溶媒を室温にて混合するため、Z−オレフィン誘導体とアリールスルフィン酸とが接触するときの反応が非加熱状態の下で行われるが、本願発明では、非加熱状態ではZ−オレフィン誘導体とアリールスルフィン酸とは接触しない。
使用する溶媒としては、反応を好適に進行させるものであればいずれでも構わないが、トルエン、ベンゼン、キシレン等の芳香族系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の飽和炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、1,1,2,2−テトラクロロエタン等の塩素系溶媒、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、t−ブチルメチルエーテル等のエーテル系溶媒が好ましく、トルエン、キシレン、ヘキサン、1,2−ジクロロエタンが特に好ましい。これらの溶媒は必要に応じて混合して使用しても良い。
オレフィン誘導体は、構造中に「−CH=CH−」を有する化合物であれば特に限定されるものではないが、例えば、アルキル基(該アルキル基中の1つ又は2つ以上のCH基は、酸素原子が直接隣接しないように、−O−、−CH=CH−、−CO−、−OCO−、−COO−又は−C≡C−で置換されてよく、該アルキル基中の1つ又は2つ以上の水素原子は任意にハロゲン原子に置換されていてもよい。)等の炭素骨格を基本とした鎖状構造を有する化合物、又は、シクロへキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−又は−S−に置き換えられても良い。)、フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良く、この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)、ナフチル基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良く、この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)等の炭素骨格を基本とした環状構造を有する化合物であることが好ましい。オレフィン誘導体中に、1つの「−CH=CH−」を有していてもよく、2つ以上の「−CH=CH−」を有していてもよい。
オレフィン誘導体は、E体及びZ体の立体異性体が存在する。本発明において、オレフィン誘導体中に2つ以上の「−CH=CH−」を有している場合、例えば「−CH=CH−」が全てE体を表すオレフィン誘導体、「−CH=CH−」がE体及びZ体を表すオレフィン誘導体、及び「−CH=CH−」が全てZ体を表すオレフィン誘導体のように、「−CH=CH−」がE体を表すかZ体を表すかによって、複数の異性体が存在する。本発明においては、E−オレフィン誘導体とは、オレフィン誘導体中の「−CH=CH−」が全てE体を表す化合物を表し、Z−オレフィン誘導体は、オレフィン誘導体中の1つ以上の「−CH=CH−」がZ体を表す化合物を表す。
化合物中に一つ以上の環状構造を有するZ−オレフィン誘導体は、一般式(1)
Figure 2016121076
(式中、R及びRは各々独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシ基又は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−により置き換えられても良く、あるいは−S−Rを表し、
は、単結合又は炭素原子数1〜4のアルキレン基からなる群から選択される少なくとも1種の連結基であり、
は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシ基、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表し、
及びAは各々独立して
(a)1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−又は−S−に置き換えられても良い。)
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良く、この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)
(c)ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良く、これらの基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)
からなる群より選ばれる基であり、
及びZは各々独立して単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−により置き換えられても良く、Z及びZ中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
及びnは各々独立して0から5の整数を表すが、m+nは1から5を表し、
Figure 2016121076
(式中の黒点はA,A,Z,Z,R及びR中のYと直接結合する原子を表す。)
構造を有し、
及びAが複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、Z及びZが複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)で表される化合物であることが好ましい。
一般式(1)で表される化合物は、例えば液晶表示素子用の液晶組成物として用いられる化合物及び該化合物を合成するための中間体として有用である。一般式(1)において、A及びAは各々独立して、液晶組成物の粘度を低下させるためにはトランス−1,4−シクロヘキシレン基、無置換のナフタレン−2,6−ジイル基又は無置換の1,4−フェニレン基であることが好ましく、他の液晶成分との混和性を高くする為には、トランス−1,4−シクロヘキシレン基又は無置換の1,4−フェニレン基である事が好ましい。
一般式(1)で表される化合物を用いてΔεが正の化合物を製造する場合、A及びAは各々独立して、Δεを大きくするためには
Figure 2016121076
が好ましく、
Figure 2016121076
が更に好ましい。
一般式(1)で表される化合物を用いてΔεが負の化合物を製造する場合、A及びAはそれぞれ独立して下記の構造が好ましい。
Figure 2016121076
液晶表示素子とした際の長期信頼性を向上させるには窒素原子を含有しないことが好ましい。
一般式(1)においてR及びRは、液晶組成物の粘度を低下させる為には、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数2〜12のアルケニル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基又は炭素原子数2〜12のアルケニルオキシ基を表すことが好ましく、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数2〜8のアルケニル基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数2〜5のアルケニル基であることが特に好ましい。また、直鎖状であることが好ましい。また、R及びRの少なくとも一方は、はメタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基、ヒドロキシル基、トリフルオロメトキシ基、カルボキシ基であることが好ましい。
Δεが正の化合物を製造する場合、R又はRのいずれか一方は、Δεを大きくするためにはフッ素原子、シアノ基、−CF又は−OCFであることが好ましく、粘度を低下させるためにはフッ素原子であることが好ましい。
一般式(1)においてZ及びZは、各々独立して、粘度の低下及び他の液晶成分との混和性を高くするためには−CHO−、−OCH−、−CFO−、−OCF−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合であることが好ましく、−CFO−、−OCF−、−CHCH−又は単結合であることが更に好ましく、単結合である事が特に好ましく、大きなΔεを示す為には単結合又は−CFO−である事が好ましい。Yと直接結合するZ及びZは、炭素原子数1〜10の直鎖状のアルキレン基又は単結合を表すことが好ましく、炭素原子数1〜4の直鎖状のアルキレン基又は単結合を表すことが好ましい。
一般式(1)で表される化合物の中で、以下の一般式(1a)、一般式(1b)、一般式(1c)、一般式(1d)又は一般式(1e)で表される化合物からなる群より選ばれる化合物であることが好ましい。
Figure 2016121076
(式中、A1a2及びZ1a2は前記一般式(1)における、A及びZと同じ意味を表し、
1a1は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−により置き換えられても良く、
1a2は炭素原子数1から8のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−により置き換えられても良く、
1a1は単結合又は炭素原子数1から4の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、又は−C≡C−により置き換えられても良く、W1a1中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良く、
1a2は単結合又は−CH=CH−を表し、
1a1は1から5の整数を表す。)
Figure 2016121076
(式中、A1b1、A1b2、Z1b1及びZ1b2は前記一般式(1)における、A、A、Z及びZと同じ意味を表し、
1b1及びR1b2は各々独立して炭素原子数1から8のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−により置き換えられても良く、
1b1及びW1b2は各々独立して単結合又は炭素原子数1から4の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、又は−C≡C−により置き換えられても良く、W1b1及びW1b2中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良く、
1b2及びY1b3は各々独立して単結合又は−CH=CH−を表し、
1b1及びn1b1は各々独立して0から5の整数を表すが、m1b1+n1b1は1から5を表す。)
Figure 2016121076
(式中、A1c2及びZ1c2は前記一般式(1)におけるA及びZと同じ意味を表し、
1c3
Figure 2016121076
から選ばれる基を表し、
1c1は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−により置き換えられても良く、
1c2はフッ素原子、トリフルオロメトキシ基又はシアノ基を表し、
1c1は1から5の整数を表す。)
Figure 2016121076
(式中、A1d2及びA1d3は一般式(1)におけるAと同じ意味を表し、Z1d2、Z1d3及びZ1d4は一般式(1)におけるZと同じ意味を表し、
1d1は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−により置き換えられても良く、
1d2は炭素原子数1から8のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−により置き換えられても良く、
1d1は単結合又は炭素原子数1から4の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、又は−C≡C−により置き換えられても良く、W1d1中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良く、
1d2は単結合又は−CH=CH−を表し、
1d1及びn1d2は各々独立して0から4の整数を表す。)
Figure 2016121076
(式中、A1e2及びZ1e2は前記一般式(1)における、A及びZと同じ意味を表し、
1e1は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−により置き換えられても良く、
1e2はヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、ブロモメチル基、クロロメチル基、メタンスルホニルオキシメチル基、トルエンスルホニルオキシメチル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基又は
Figure 2016121076
(式中の黒点はA1e2の炭素原子を表し、R1e3は炭素原子数1から5のアルキル基又は水素原子を表す。)を表し、
1e1は1から4の整数を表す。)
好ましい化合物の具体例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。 一般式(1a)の中では以下の一般式(1a−1)〜一般式(1a−23)で表される各化合物が好ましい。
Figure 2016121076
(式中、R1a1、Z1a2及びR1a2は前記一般式(1a)における、R1a1、Z1a2及びR1a2と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1a1、Z1a2及びR1a2は前記一般式(1a)における、R1a1、Z1a2及びR1a2と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1a1、Z1a2及びR1a2は前記一般式(1a)における、R1a1、Z1a2及びR1a2と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1a1、Z1a2及びR1a2は前記一般式(1a)における、R1a1、Z1a2及びR1a2と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1a1、Z1a2及びR1a2は前記一般式(1a)における、R1a1、Z1a2及びR1a2と同じ意味を表す。)
一般式(1b)の中では以下の一般式(1b−1)〜一般式(1b−10)で表される各化合物が好ましい。
Figure 2016121076
(式中、R1b1及びR1b2は前記一般式(1b)における、R1b1及びR1b2と同じ意味を表す)
Figure 2016121076
(式中、R1b1及びR1b2は前記一般式(1b)における、R1b1及びR1b2と同じ意味を表す)
一般式(1c)の中では以下の一般式(1c−1)〜一般式(1c−65)で表される各化合物が好ましい。
Figure 2016121076
(式中、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3は前記一般式(1c)における、R1c1、R1c21c1及びA1c3と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3は前記一般式(1c)における、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3は前記一般式(1c)における、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3は前記一般式(1c)における、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3は前記一般式(1c)における、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3は前記一般式(1c)における、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3は前記一般式(1c)における、R1c1、R1c2、Z1c2及びA1c3と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1c1、R1c2及びA1c3は前記一般式(1c)における、R1c1、R1c2及びA1c3と同じ意味を表す。)
一般式(1d)の中では以下の一般式(1d−1)〜一般式(1d−35)で表される各化合物が好ましい。
Figure 2016121076
(式中、R1d1、R1d2及びZ1d2は前記一般式(1d)における、R1d1、R1d2及びZ1d2と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
(式中、R1d1、R1d2及びZ1d2は前記一般式(1d)における、R1d1、R1d2及びZ1d2と同じ意味を表す。)
Figure 2016121076
Figure 2016121076
(式中、R1d1、R1d2及びZ1d2は前記一般式(1d)における、R1d1、R1d2及びZ1d2と同じ意味を表す。)
一般式(1e)の中では以下の一般式(1e−1)〜一般式(1e−13)で表される各化合物が好ましい。
Figure 2016121076
(式中、R1e1、R1e2及びZ1e2は前記一般式(1e)における、R1e1、R1e2及びZ1e2と同じ意味を表す。)
E−オレフィン誘導体として一般式(1)で表されるZ−オレフィン誘導体の異性体は、一般式(1)中のY
Figure 2016121076
(式中の黒点はA,A,Z,Z,R及びR中のYと直接結合する原子を表す。)
構造を表すものである。また、一般式(1)において、R、R、Z及びZが「−CH=CH−」を有する基である場合は、当該R、R、Z及びZ中の「−CH=CH−」は全てE体を表す。
本発明の方法により、Z−オレフィン誘導体の質量に対するE−オレフィン誘導体の質量比率(E体/Z体)を、80/20以上、すなわち、オレフィン誘導体におけるE−オレフィン誘導体の含有量を80質量%以上に高めることができる。Z−オレフィン誘導体の質量に対するE−オレフィン誘導体の質量比率は、より高いことが好ましく、(E体/Z体)=85/15以上であることが好ましく、90/10以上であることがより好ましい。Z−オレフィン誘導体の質量に対するE−オレフィン誘導体の質量比率(E体/Z体)は、ガスクロマトグラフィーにより定量可能である。
異性化反応後のE/Z−オレフィン誘導体組成物に残存したZ−オレフィン誘導体を除去し、目的とするE−オレフィン誘導体を得るために、E/Z−オレフィン誘導体組成物の精製を行ってもよい。精製方法としてはクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華、再沈殿、吸着、分液処理等が挙げられる。精製剤を用いる場合、精製剤としてシリカゲル、アルミナ、活性炭、活性白土、セライト、ゼオライト、メソポーラスシリカ、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、備長炭、木炭、グラフェン、イオン交換樹脂、酸性白土、二酸化ケイ素、珪藻土、パーライト、セルロース、有機ポリマー、多孔質ゲル等が挙げられる。このような精製を繰り返すと、E−オレフィン誘導体の単離収率が低下するという問題があるが、本願発明の方法によれば、異性化反応によりZ−オレフィン誘導体の質量に対するE−オレフィン誘導体の質量比率をより高めることができるため、精製の回数を減らすことができ、E−オレフィン誘導体の収率を向上することができる。
以下、例を挙げて本願発明を更に詳述するが、本願発明はこれらによって限定されるものではない。
以下、下記の略語を使用する。
Et:エチル基
Pr:n−プロピル基
Br:ブロモ基
ガスクロマトグラフィー分析については、以下の条件にて実施した。
サンプル調製:1質量%アセトン溶液
カラム導入量:1μL
装置:GC2010(島津製作所)
カラム: J&W DB-17MS(30m×0.25μm×0.25mm)
キャリアーガス:窒素
カラム圧力:(122 kPa)、カラム流量: 1.06 mL/min、平均速度: 30.0 cm/sec
スプリット比: 50:1
インジェクション温度: 300℃、検出器温度:(FID) 320℃
カラム昇温設定: 100℃(1 min)→10℃/min→300℃(14 min)
(実施例1)酸に塩酸を用いる1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−[trans−4−((E)−1−プロペニル)シクロヘキシルメトキシ]ベンゼンの製造
Figure 2016121076
1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−[trans−4−(1−プロペニル)シクロヘキシルメトキシ]ベンゼンのE/Zオレフィン組成物(81.5g、E体/Z体=6/94)、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム(6.5g)及びトルエン(200mL)を室温にて混合した後、内温45℃に加熱した。内温45℃にて10質量%塩酸(28.7g)を加えた後、15分かけて内温85℃まで加熱した。反応液をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、E体/Z体=87/13であった。反応液を室温まで冷却した後、水(100mL)を加えて分液し、有機層を水(100mL)、飽和炭酸ナトリウム水溶液(100mL)及び飽和食塩水(100mL)の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別した後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−[trans−4−(1−プロペニル)シクロヘキシルメトキシ]ベンゼンのE/Zオレフィン組成物(76.2g、収率93%、E体/Z体=87/13)を得た。
(比較例1)従来法による1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−[trans−4−((E)−1−プロペニル)シクロヘキシルメトキシ]ベンゼンの製造
Figure 2016121076
1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−[trans−4−(1−プロペニル)シクロヘキシルメトキシ]ベンゼンのE/Zオレフィン組成物(1.0g、E体/Z体=6/94)、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム(78mg)、トルエン(2.5mL)及び10質量%塩酸(360mg)を室温にて混合した後、内温85℃に加熱し、さらに3時間撹拌した。反応液をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、E体/Z体=78/22であった。
(実施例2)酸に酢酸を用いる1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−[trans−4−((E)−1−プロペニル)シクロヘキシルメトキシ]ベンゼンの製造
Figure 2016121076
1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−[trans−4−(1−プロペニル)シクロヘキシルメトキシ]ベンゼンのE/Zオレフィン組成物(89.7g、E体/Z体=6/94)、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム(7.1g)及びトルエン(225mL)を室温にて混合した後、内温95℃に加熱した。内温95℃にて酢酸(45mL)をゆっくりと加え、95℃にてさらに3時間撹拌した。室温まで冷却した後、水(225mL)を加えて分液し、有機層を水(225mL)、飽和炭酸ナトリウム水溶液(225mL)及び飽和食塩水(225mL)の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別した後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−[trans−4−(1−プロペニル)シクロヘキシルメトキシ]ベンゼンのE/Zオレフィン組成物(87.4g、収率97%、E体/Z体=90/10)を得た。
(実施例3)trans,trans−4−(4−エトキシ−2,3―ジフルオロフェニルオキシメチル)―4‘―((E)―1―プロペニル)ビシクロヘキシルの製造
Figure 2016121076
実施例2と同様な条件にて異性化反応を実施したところ、trans,trans−4−(4−エトキシ−2,3―ジフルオロフェニルオキシメチル)―4’―(1―プロペニル)ビシクロヘキシルのE/Zオレフィン組成物(48.6g、収率98%、E体/Z体=83/17)を得た。
(実施例4)1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−((E)−2−(trans−4−プロピルシクロヘキシル)ビニル)−ベンゼンの製造
Figure 2016121076
1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−((E)−2−(trans−4−プロピルシクロヘキシル)ビニル)−ベンゼンのE/Zオレフィン組成物(14.3g、E体/Z体=23/77)、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム(1.1g)及びトルエン(45mL)を混合し、溶媒が還流する温度まで加熱した。還流下、酢酸(10mL)を加えた後、さらに2時間撹拌した。反応液をガスクロマトグラフィーにて分析したころ、E体/Z体=92/8であった。以降の処理は実施例2と同様にして実施し、1−エトキシ−2,3−ジフルオロ−4−((E)−2−(trans−4−プロピルシクロヘキシル)ビニル)−ベンゼンのE/Zオレフィン組成物(13.4g、収率94%、E体/Z体=92/8)を得た。
(実施例5) trans−4−((E)−2−(trans−4−プロピルシクロヘキシル)ビニル)プロピルシクロヘキサンの製造
Figure 2016121076
trans−4−(2−(trans−4−プロピルシクロヘキシル)ビニル)プロピルシクロヘキサンのE/Zオレフィン組成物(10.0g、E体/Z体=12/88)、酢酸(10mL)及びトルエン(30mL)を混合し、75℃に加熱した。加熱下、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム(0.59g)を水(3mL)に溶解させた水溶液を滴下した後、有機溶媒が還流する温度にて5時間撹拌した。反応液をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、E体/Z体=92/8であった。以降の処理は実施例2に記載の方法と同様にして実施し、trans−4−((E)−2−(trans−4−プロピルシクロヘキシル)ビニル)プロピルシクロヘキサンのE/Zオレフィン体組成物(9.6g、収率96%、E体/Z体=92/8)を得た。
(実施例6) 1,4−ビス(4−(3−(E)−ペンテン−1−イル)フェニル)−2,3−ジフルオロベンゼンの製造
Figure 2016121076
1,4−ビス(4−(3−ペンテン−1−イル)フェニル)−2,3−ジフルオロベンゼンのE/Zオレフィン組成物(95.3g、E,E体/E,Z体/Z,Z体=8/40/52)、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム11.7g及びトルエン(475mL)を混合し、95℃に加熱した。加熱下、酢酸(45mL)を加え、95℃にてさらに5時間撹拌した。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、E,E体/E,Z体/Z,Z体=74/25/1であった。以降の処理は実施例2に記載の方法と同様に実施し、1,4−ビス(4−(3−(E)−ペンテン−1−イル)フェニル)−2,3−ジフルオロベンゼンのE/Zオレフィン体組成物(96.7g、収率定量的、E,E体/E,Z体/Z,Z体=74/25/1)を得た。
(実施例7) 2−(4−(3−(E)−ペンテン−1−イル)フェニル)−5,6,7−トリフルオロナフタレンの製造
Figure 2016121076
2−(4−(3−ペンテン−1−イル)フェニル)−5,6,7−トリフルオロナフタレン(5g、E体/Z体=13/87)を出発原料に用い、以降の工程は実施例6と同様に実施した。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、E体/Z体=90/10であった。
(実施例8)trans−4−(1−(E)−プロペニル)シクロヘキサンカルボン酸の製造
Figure 2016121076
trans−4−(1−プロペニル)シクロヘキサンカルボン酸(15g、E体/Z体=3/97)をトルエン(60mL)に溶解させ、90℃にてベンゼンスルフィン酸ナトリウム(9.5g)を水(20mL)に溶解させた水溶液をゆっくりと加えた。90℃にて3時間撹拌したのち、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、E体/Z体=82/18であった。
(実施例9) 4−(3−(E)−ペンテン−1−イル)ブロモベンゼンの製造
Figure 2016121076
4−(3−ペンテン−1−イル)ブロモベンゼン(10g、E体/Z体=7/93)を出発原料に用い、以降の工程は実施例1と同様に実施した。反応液をガスクロマトグラフィーにより分析したところ、E体/Z体=82/18であった。

Claims (9)

  1. E−オレフィン誘導体及びZ−オレフィン誘導体を含有する組成物にアリールスルフィン酸を加熱下で作用させ、オレフィン誘導体におけるE−オレフィン誘導体の含有量が80質量%以上であるオレフィン誘導体組成物の製造方法。
  2. アリールスルフィン酸を作用させる温度が45℃以上である、請求項1に記載の製造方法。
  3. E−オレフィン誘導体及びZ−オレフィン誘導体を含有する組成物、アリールスルフィン酸塩及び溶媒を混合し、加熱下酸を加えてアリールスルフィン酸を生成、作用させる、請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. E−オレフィン誘導体及びZ−オレフィン誘導体を含有する組成物、酸及び溶媒を混合し、加熱下アリールスルフィン酸塩水溶液を加えてアリールスルフィン酸を生成、作用させる、請求項1又は2に記載の製造方法。
  5. E−オレフィン誘導体及びZ−オレフィン誘導体を含有する組成物及び溶媒を混合し、加熱下アリールスルフィン酸塩水溶液及び酸から生成したアリールスルフィン酸を加えるか、又は加熱下アリールスルフィン酸塩水溶液及び酸を同時に加えてアリールスルフィン酸を生成させて、アリールスルフィン酸を作用させる、請求項1又は2に記載の製造方法。
  6. 酸性官能基を有するE−オレフィン誘導体及びZ−オレフィン誘導体を含有する組成物及び溶媒を混合し、加熱下アリールスルフィン酸塩水溶液を加えてアリールスルフィン酸を生成、作用させる、請求項1又は2に記載の製造方法。
  7. 使用するスルフィン酸塩が、
    Figure 2016121076
    (式中、Rは水素原子、塩素原子、臭素原子、メチル基、メトキシ基又はニトロ基を表し、Xはナトリウムイオン、カリウムイオン又はリチウムイオンを表す)で表される、請求項3から6のいずれか一項に記載の製造方法。
  8. 使用する酸が、塩化水素、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸又はそれらの水溶液である、請求項3から5のいずれか一項に記載の製造方法。
  9. Z−オレフィン誘導体として一般式(1)
    Figure 2016121076
    (式中、R及びRは各々独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシ基又は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−により置き換えられても良く、あるいは−S−Rを表し、
    は、単結合又は炭素原子数1〜4のアルキレン基からなる群から選択される少なくとも1種の連結基であり、
    は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシ基、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表し、
    及びAは各々独立して
    (a)1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は−O−又は−S−に置き換えられても良い。)
    (b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良く、この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)
    (c)ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられても良く、これらの基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されても良い。)
    からなる群より選ばれる基であり、
    及びZは各々独立して単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH−又は隣接していない2個以上の−CH−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−により置き換えられても良く、Z及びZ中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
    及びnは各々独立して0から5の整数を表すが、m+nは1から5を表し、

    Figure 2016121076
    (式中の黒点はA,A,Z,Z,R及びR中のYと直接結合する原子を表す。)
    を表し、
    及びAが複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良く、Z及びZが複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていても良い。)で表される化合物を少なくとも一種以上含有する、請求項1から8のいずれか一項に記載のオレフィン誘導体の製造方法。
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