JP2017122072A - 化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
X1は脱離基を表す。)
で表される化合物と一般式(2)
X21及びX22はそれぞれ独立して水酸基又はアルコキシ基を表し、該アルコキシ基は直鎖状、分枝状を表し、X21及びX22は互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
で表されるホウ素化合物を一般式(3)
で示されるニッケル触媒を用いてカップリング反応させる、一般式(4)
で表される化合物の製造方法を提供する。
置換もしくは無置換のアルケニル基としては、以下の基であることが好ましい。
アルキル基中の1個又は2個以上の水素原子がフッ素原子により置換されたアルキル基の炭素原子数は1〜30が好ましく、1〜20が好ましく、1〜10が好ましく、該アルキル基は直鎖状であっても分枝状であっても環状構造であってもよい。
A1a1は1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基(1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基はそれぞれ独立してフッ素原子又はシアノ基で置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)を表し、
A1a2は
(a) 1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基(これらの基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置換されてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(これらの基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してフッ素原子又はシアノ基で置換されていてもよく、
Z1aは単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は隣接していない2個以上の−CH2−はそれぞれ独立して−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF2−、−CF2O−、又は−C≡C−で置換されてもよく、
m1aは0,1,2又は3を表すが、m1aが2又は3を表しA1a2及び/又はZ1aが複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよく、
X1は一般式(1)中のX1と同じ意味を表す。)
一般式(1−a)中のR1aは粘度を低下させる為には、炭素原子数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、アルケニルオキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、又は炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であることが特に好ましい。また、直鎖状であっても分枝状であってもよい。
一般式(2)で表される化合物において、X21及びX22はそれぞれ独立して水酸基又はアルコキシ基を表す。アルコキシ基は、炭素原子数1〜20であることが好ましく、炭素原子数1〜10であることが好ましく、1〜5であることが好ましく、直鎖状であっても分枝状であってもよく、また、X21及びX22が互いに結合して環を形成していてもよい。より具体的には、以下の一般式(B−1)又は(B−2)で表す置換基を表すことが好ましい。
Eは基中に存在する一つ以上の水素原子が各々独立してメチル基に置換されていても良い−(CH2)p−を表し、pは2、3又は4を表す。)
R2は上述した一般式(1)中のR1と同様の基を表すことが好ましい。
A2a1は1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基(1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基はそれぞれ独立してフッ素原子又はシアノ基で置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)を表し、
A2a2は
(a) 1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基(これらの基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置換されてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(これらの基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してフッ素原子又はシアノ基で置換されていてもよく、
Z2aは単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は隣接していない2個以上の−CH2−はそれぞれ独立して−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF2−、−CF2O−、又は−C≡C−で置換されてもよく、
m2aは0,1,2又は3を表すが、m2aが2又は3を表しA2a2及び/又はZ2aが複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよく、
X21及びX22は一般式(2)中のX21及びX22と同じ意味を表す。)
一般式(2−a)中のR2aは粘度を低下させる為には、炭素原子数1〜8のアルキル基、アルコキシ基、炭素原子数2〜8のアルケニル基、アルケニルオキシ基であることが好ましく、炭素原子数1〜5のアルキル基、アルコキシ基、又は炭素原子数2〜5のアルケニル基、アルケニルオキシ基であることが特に好ましい。また、直鎖状であっても分枝状であってもよい。
一般式(3)で表される化合物において、X3は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子であることが好ましく、塩素原子、臭素原子がより好ましく、塩素原子であることがより好ましい。
で表されるような、一般式(1)中のR1が表す基と異なる基が付加したニッケル触媒を用いると、一般式(2)で表される化合物と一般式(A)で表される化合物の反応により、R’−R2で表される化合物が副生成物として生成される。当該副生成物の生成により、一般式(2)で表されるホウ素化合物を無駄に消費する結果となる。また、反応終了後には、R’−R2で表される化合物が不純物として含まれるため、純度の高い一般式(4)で表される化合物を得るためには、再結晶等の精製を繰り返す必要があり、精製の工程で一般式(4)で表される化合物も除かれてしまうため、結果として収率が低下してしまう。これに対し本発明では、反応基質が付加した一般式(3)で表されるニッケル触媒を用いることで、前記の副生成物の生成を抑えられ、一般式(4)で表される化合物を効率的に得ることができる。
(a1)使用する原料及び溶媒を全て混合しておき加熱する。
(b1)一般式(2)で表されるホウ素化合物以外の原料及び溶媒を混合しておき、必要に応じて加熱しながら、一般式(2)で表されるホウ素化合物を加える。
のどちらの方法で行っても良く、(a1)及び(b1)共に反応温度は0℃から溶媒が還流する範囲までの温度が好ましく、40℃から110℃までが更に好ましい。
(a2)混合物(i)に、一般式(1)で表される化合物、一般式(2)で表されるホウ素化合物及び塩基、必要に応じて配位子を混合して加熱する。
(b2)混合物(i)に、一般式(2)で表されるホウ素化合物以外の原料を混合しておき、必要に応じて加熱しながら、一般式(2)で表されるホウ素化合物を加える。
のどちらの方法で行っても良く、(a2)及び(b2)共に反応温度は0℃から溶媒が還流する範囲までの温度が好ましく、40℃から110℃までが更に好ましい。混合物(i)に原料を混合する際、原料を含む溶媒に溶解した後混合することが好ましい。
得られた一般式(4)で表される化合物の精製を行ってもよい。精製方法としてはクロマトグラフィー、再結晶、蒸留、昇華、再沈殿、吸着、分液処理等が挙げられる。精製剤を用いる場合、精製剤としてシリカゲル、アルミナ、活性炭、活性白土、セライト、ゼオライト、メソポーラスシリカ、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、備長炭、木炭、グラフェン、イオン交換樹脂、酸性白土、二酸化ケイ素、珪藻土、パーライト、セルロース、有機ポリマー、多孔質ゲル等が挙げられる。
THF:テトラヒドロフラン
PPh3:トリフェニルホスフィン
1−naph:1−ナフチル基
(実施例1)
アルゴン雰囲気下、撹拌装置、温度計、滴下ロート、冷却管を備えた反応容器に、化合物1−1(0.92g)、塩化ニッケル(1.00g)、トリフェニルホスフィン(5.07g)および亜鉛(0.25g)を加え、窒素フローした。THF(20ml)を加え55℃に昇温し、1.5時間攪拌した。反応混合物にあらかじめ水(60ml)に溶解しておいたりん酸三カリウム(32.81g)を加え、続いてあらかじめトルエン(100ml)に溶解しておいた化合物1−1(17.38g)をさらに加えた。反応混合物を65℃に昇温し、あらかじめTHF(51ml)に溶解しておいた4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニルボロン酸(17.17g)を滴下した。3時間攪拌後、反応混合物を室温まで放冷し、10%塩酸(100ml)を加えた。1時間攪拌後、有機層を分けとり、さらに水層をトルエン(50ml)で抽出した。得られた有機層を合わせた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)と飽和食塩水(100ml)で洗浄し、得られた溶液を濃縮して、化合物4−1の粗体(40.19g)を得た。50℃に保温したカラムクロマトグラフィー(シリカゲル40g)に対し、あらかじめヘキサン(80ml)に溶解しておいた粗体を通し、さらにヘキサン(240ml)で溶出させた。得られた溶液を濃縮・乾燥し、化合物4−1(34.20g)を得た。得られた化合物4−1の純度83.73%。収率=得量×純度/理論収量と考えると、本反応の収率は103.34%、すなわち定量的に反応が進行したといえる。
(実施例2)
アルゴン雰囲気下、撹拌装置、温度計、滴下ロート、冷却管を備えた反応容器に、化合物1−2(4.60g)、塩化ニッケル六水和物(368mg)、トリフェニルホスフィン(1.02g)および亜鉛(51mg)を加え、窒素フローした。THF(5ml)を加え55℃に昇温し、1時間攪拌した。反応混合物にあらかじめ水(15ml)に溶解しておいたりん酸三カリウム(6.58g)を加え、続いてトルエン(25ml)を加えた。あらかじめTHF(7ml)に溶解しておいた4−プロピルフェニルボロン酸(2.79g)を滴下した。65℃で2.5時間攪拌後、反応混合物を室温まで放冷し、10%塩酸(25ml)およびトルエン(25ml)を加えた。1時間攪拌後、有機層を分けとり、さらに水層をトルエン(25ml)で抽出した。得られた有機層を合わせた後、15%過酸化水素水(2ml)を加えた。室温で1時間攪拌後、10%亜硫酸ナトリウム水溶液(40ml)を加え有機層を分けとった。飽和食塩水(40ml)で洗浄し、得られた溶液を濃縮して、化合物4−2の粗体(9.50g)を得た。ジャケットを50℃に保温したカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g)に対し、あらかじめヘキサン(60ml)に50℃で溶解しておいた粗体を通し、さらにヘキサン(80ml)で溶出させた。得られた溶液を濃縮・乾燥し、化合物4−2(5.89g)を得た。得られた化合物4−2の純度87.60%。収率=得量×純度/理論収量と考えると、本反応の収率は87.45%である。
(実施例3)
アルゴン雰囲気下、撹拌装置、温度計、滴下ロート、冷却管を備えた反応容器に、化合物1−3(0.37g)、塩化ニッケル(178mg)、トリフェニルホスフィン(1.80g)および亜鉛(179mg)を加え、窒素フローした。THF(5ml)を加え60℃に昇温し、1時間攪拌した。反応混合物にあらかじめ水(22ml)に溶解しておいたりん酸三カリウム(32.8g)を加え、続いてあらかじめトルエン(44ml)に溶解しておいた化合物1−3(7.00g)をさらに加えた。あらかじめTHF(18ml)に溶解しておいた4−プロピルフェニルボロン酸(4.94g)を滴下した。70℃で7時間攪拌後、反応混合物を室温まで放冷し、10%塩酸(100ml)およびトルエン(50ml)を加えた。1時間攪拌後、有機層を分けとり、さらに水層をトルエン(50ml)で抽出した。得られた有機層を合わせた後、飽和食塩水(100ml)で洗浄し、得られた溶液を濃縮して、化合物4−3の粗体(15.16g)を得た。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g)に対し、あらかじめトルエン(120ml)に溶解しておいた粗体を通し、さらにトルエン(100ml)で溶出させた。得られた溶液を濃縮・乾燥し、化合物4−3(16.26g)を得た。得られた化合物4−3の純度は82.64%、収率は定量的であった。続いて、アセトン溶媒を用いて再結晶を1回行い、乾燥することで再結晶後の化合物4−2を得た。再結晶後の純度は99.30%、収率は91%であった。
(実施例4)
アルゴン雰囲気下、撹拌装置、温度計、滴下ロート、冷却管を備えた反応容器に、化合物1−4(1.0g)、塩化ニッケル(1.0g)、トリフェニルホスフィン(5.1g)および亜鉛(253mg)を加え、窒素フローした。THF(20ml)を加え55℃に昇温し、1.5時間攪拌した。反応混合物にあらかじめ水(60ml)に溶解しておいたりん酸三カリウム(32.8g)を加え、続いてあらかじめトルエン(100ml)に溶解しておいた化合物1−1(19.0g)をさらに加えた。反応混合物を65℃に昇温し、あらかじめTHF(51ml)に溶解しておいた4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニルボロン酸(17.2g)を滴下した。3時間攪拌後、反応混合物を室温まで放冷し、10%塩酸(100ml)を加えた。1時間攪拌後、有機層を分けとり、さらに水層をトルエン(50ml)で抽出した。得られた有機層を合わせた後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(100ml)と飽和食塩水(100ml)で洗浄し、得られた溶液を濃縮して、化合物4−4(42.7g)を得た。続いて、50℃に保温したカラムクロマトグラフィー(シリカゲル40g)に対し、あらかじめヘキサン(80ml)に溶解しておいた粗体を通し、さらにヘキサン(240ml)で溶出させた。得られた溶液を濃縮・乾燥し、化合物4−4の粗体(36.3g)を得た。続いて、アセトン/メタノール混合溶媒を用いて再結晶を1回行い、ヘキサン/トルエン混合溶媒を用いて再結晶を1回行い、乾燥することで化合物4−4(20.0g)を得た。再結晶後の純度は99.99%、収率は68%であった。
(比較例1)
窒素雰囲気下、撹拌装置、温度計、滴下ロート、冷却管を備えた反応容器に、化合物1−1(13.97g)、ニッケル−ナフチル錯体(Ni(PPh3)2(1−naph)Cl)(1.30g)、りん酸三カリウム(50.00g)、20%トリシクロヘキシルホスフィン/トルエン溶液(7.8ml)、トルエン(70ml)および水(40ml)を加え、窒素フローした。80℃に昇温し、反応混合物にあらかじめTHF(45ml)に溶解しておいた4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニルボロン酸(13.13g)を滴下した。ディーンスタークでTHFを抜き取りながら1時間攪拌後、反応混合物を室温まで放冷し、水(50ml)およびトルエン(50ml)を加えた。ガスクロマトグラフィーにより反応をチェックしたところ、副生成物の1−(4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニル)ナフタレンが0.9%生成していた。該副生成物は、ニッケル−ナフチル錯体と4−エトキシ−2,3−ジフルオロフェニルボロン酸との反応物である。その後、有機層を分けとり、さらに水層をトルエン(50ml)で抽出した。得られた有機層を合わせた後、水(100ml)と飽和食塩水(100ml)で洗浄し、得られた溶液を濃縮して、化合物4−1の粗体(39.96g)を得た。カラムクロマトグラフィー(シリカゲル40g)に対し、あらかじめヘキサン/トルエン混合溶媒(ヘキサン/トルエン=1/3)(160ml)に溶解しておいた粗体を通し、さらにヘキサン/トルエン混合溶媒(ヘキサン/トルエン=1/3)(250ml)で溶出させた。得られた溶液を濃縮・乾燥し、化合物4−1(20.81g)を得た。得られた化合物4−1の純度94.85%。収率=得量×純度/理論収量と考えると、本反応の収率は93.33%であり、実施例1の収率には劣る結果となった。
(比較例2)
窒素雰囲気下、撹拌装置、温度計、滴下ロート、冷却管を備えた反応容器に、化合物1−2(18.40g)、ニッケル−ナフチル錯体(Ni(PPh3)2(1−naph)Cl)(1.4g)、りん酸三カリウム(26.3g)、トリフェニルホスフィン(1.5g)、トルエン(100ml)および水(60ml)を加え、窒素フローした。70℃に昇温し、反応混合物にあらかじめTHF(27ml)に溶解しておいた4−プロピルフェニルボロン酸(11.19g)を滴下した。4.5時間攪拌後、反応混合物を室温まで放冷し、10%塩酸(100ml)を加えた。ガスクロマトグラフィーにより反応をチェックしたところ、副生成物の1−(4−プロピルフェニル)ナフタレンが1.1%生成していた。該副生成物は、ニッケル−ナフチル錯体と4−プロピルフェニルボロン酸との反応物である。その後、1時間攪拌後、トルエン(100ml)を加えた。有機層を分けとり、さらに水層をトルエン(50ml)で抽出した。得られた有機層を合わせた後、15%過酸化水素水(10ml)を加えた。室温で1時間攪拌後、10%亜硫酸ナトリウム水溶液(90ml)を加え有機層を分けとった。飽和食塩水(100ml)で洗浄し、得られた溶液を濃縮して、化合物4−2の粗体(35.19g)を得た。ジャケットを50℃に保温したカラムクロマトグラフィー(シリカゲル10g)に対し、あらかじめヘキサン(140ml)に50℃で溶解しておいた粗体を通し、さらにヘキサン(210ml)で溶出させた。得られた溶液を濃縮・乾燥し、化合物4−2(19.40g)を得た。純度92.99%。収率=得量×純度/理論収量と考えると、本反応の収率は76.47%であり、実施例1の収率には劣る結果となった。
Claims (9)
- 一般式(1)
X1は脱離基を表す。)
で表される化合物と一般式(2)
X21及びX22はそれぞれ独立して水酸基又はアルコキシ基を表し、該アルコキシ基は直鎖状、分枝状を表し、X21及びX22は互いに結合して環構造を形成していてもよい。)
で表されるホウ素化合物を一般式(3)
で表されるニッケル触媒を用いてカップリング反応させる、一般式(4)
で表される化合物の製造方法。 - 請求項1に記載の一般式(1)で表される有機化合物とニッケルハロゲン化物を配位子と金属還元剤の存在下で反応させて、請求項1に記載の一般式(3)で表されるニッケル触媒を発生させる請求項1に記載の一般式(4)で表される化合物の製造方法。
- 請求項1に記載の一般式(1)で示される化合物、ニッケルハロゲン化物、配位子及び金属還元剤を用いて請求項1に記載の一般式(3)で示されるニッケル触媒を発生させた後、該混合液に請求項1に記載の一般式(2)で表されるホウ素化合物を加える請求項1に記載の一般式(4)で表される化合物の製造方法。
- 一般式(1)が一般式(1−a)
A1a1は1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基(1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基はそれぞれ独立してフッ素原子又はシアノ基で置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)を表し、
A1a2は
(a) 1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基(これらの基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置換されてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(これらの基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してフッ素原子又はシアノ基で置換されていてもよく、
Z1aは単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は隣接していない2個以上の−CH2−はそれぞれ独立して−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF2−、−CF2O−、又は−C≡C−で置換されてもよく、
m1aは0,1,2又は3を表すが、m1aが2又は3を表しA1a2及び/又はZ1aが複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよく、
X1は一般式(1)中のX1と同じ意味を表す。)
である請求項1〜3のいずれか一項に記載の一般式(4)で表される化合物の製造方法。 - 一般式(2)が一般式(2−a)
A2a1は1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基(1,4−フェニレン基又はナフタレン−2,6−ジイル基はそれぞれ独立してフッ素原子又はシアノ基で置換されていてもよく、また、これらの基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)を表し、
A2a2は
(a) 1,4−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキセニレン基(これらの基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−に置換されてもよい。)
(b) 1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)及び
(c) ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(これらの基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基を表し、上記の基(a)、基(b)及び基(c)はそれぞれ独立してフッ素原子又はシアノ基で置換されていてもよく、
Z2aは単結合又は炭素原子数1〜10のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個又は隣接していない2個以上の−CH2−はそれぞれ独立して−O−、−S−、−CO−、−CO−O−、−O−CO−、−CO−S−、−S−CO−、−O−CO−O−、−CO−NH−、−NH−CO−、−CH=CH−COO−、−CH=CH−OCO−、−COO−CH=CH−、−OCO−CH=CH−、−CH=CH−、−CF=CF−、−OCF2−、−CF2O−、又は−C≡C−で置換されてもよく、
m2aは0,1,2又は3を表すが、m2aが2又は3を表しA2a2及び/又はZ2aが複数存在する場合にはそれらは同一であっても異なっていてもよく、
X21及びX22は一般式(2)中のX21及びX22と同じ意味を表す。)
である請求項1〜4のいずれか一項に記載の一般式(4)で表される化合物の製造方法。 - 一般式(1)中のX1がハロゲン原子、スルホナト基、又は−OCO−RX1(Rx1はアルキル基を表す。)である請求項1〜5のいずれか一項に記載の一般式(4)で表される化合物の製造方法。
- 一般式(3)中のY1がリン系配位子又は含窒素配位子である請求項1〜6のいずれか一項に記載の一般式(4)で表される化合物の製造方法。
- 金属還元剤として銅、亜鉛、マグネシウム、マンガンから選ばれる少なくとも一種を用いる請求項1〜7のいずれか一項に記載の一般式(4)で表される化合物の製造方法。
- 塩基、配位子及び式(3)で表されるニッケル触媒の存在下でカップリング反応させる請求項1〜8のいずれか一項に記載の一般式(4)で表される化合物の製造方法。
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