JP6805698B2 - E−オレフィン化合物の製造方法 - Google Patents
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Description
・偏光顕微鏡
・METTLER TOLEDO FP82HT Hot Stage
・METTLER TOLEDO FP90 Central Processor
<器具>
・スライドガラス
・カバーガラス
<サンプル調整>
・試料を約10mgスライドガラスにサンプリングし、カバーガラスを被せる。
<測定>
・昇温速度(1.0℃/min)
・ネマチック相から等方相になる温度の測定を、同一サンプルで2回行い、その平均値を融点(ネマチック相から等方相になる温度)とする。
[式中、R1及びR2は各々独立してフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシ基、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基、炭素原子数1から15のアルキル基(当該アルキル基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−に置き換えられてもよく、アルキル基中の1又は2以上の水素原子はフッ素原子で置換されていてもよい。)又は−S1−R3を表し、
S1は炭素原子数1〜4のアルキレン基であり、
R3は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、ヒドロキシル基、シアノ基、カルボキシ基、メタンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基又はトリフルオロメタンスルホニルオキシ基を表し、
A1及びA2は各々独立して
(a)1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよく、この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよい。)
(c)ナフタレン−2,6−ジイル基、1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基又はデカヒドロナフタレン−2,6−ジイル基(ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよく、ナフタレン−2,6−ジイル基又は1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−2,6−ジイル基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基であり、
Z1及びZ2は各々独立して単結合又は炭素原子数1〜10の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、−CH=CH−又は−C≡C−に置き換えられてもよく、Z1及びZ2中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
m1及びn1は各々独立して0から5の整数を表すが、m1+n1は1から5を表し、
Y1は
(式中の黒点はA1、A2、Z1、Z2、R1及びR2中のY1と直接結合する原子を表す。)
を表し、
A1及びA2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよく、Z1及びZ2が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。]
で表される化合物であることが好ましい。
(式中の黒点はA1、A2、Z1、Z2、R1及びR2中のY1と直接結合する原子を表す。)
を表すものである。
R1及びR2は各々独立してフッ素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数2〜12のアルケニル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基又は炭素原子数2〜12のアルケニルオキシ基を表し、
A1及びA2は各々独立して
(a)1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよく、この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基であり、
Z1及びZ2は各々独立して−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合であり、
m1及びn1は各々独立して0から4の整数を表すが、m1+n1は1から4である;
であると好ましく、以下の組み合わせ:
R1及びR2は各々独立してフッ素原子、炭素原子数1〜8のアルキル基又は炭素原子数1〜8のアルコキシ基を表し、
A1は
(a)1,4−シクロへキシレン基
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基であり、
Z1は−CH2O−、−OCH2−、−CF2O−、−OCF2−、−CH2CH2−又は単結合であり、
A2及びZ2は存在せず、すなわちn1は0を表し、
m1は1から4の整数である;
であるとより好ましく、以下の組み合わせ:
R1及びR2は各々独立してフッ素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基又は炭素原子数1〜5のアルコキシ基を表し、
A1は
(a)1,4−シクロへキシレン基
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基であり、
Z1は−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−又は単結合であり、
A2及びZ2は存在せず、すなわちn1は0を表し、
m1は1から3の整数である;
であると更に好ましい。
[式中、A1a2及びZ1a2は前記一般式(1)における、A2及びZ2と同じ意味を表し、
R1a1は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−に置き換えられてもよく、
R1a2は炭素原子数1から8のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−に置き換えられてもよく、
W1a1は単結合又は炭素原子数1から4の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、又は−C≡C−に置き換えられてもよく、W1a1中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
Y1a2は単結合又は−CH=CH−を表し、
n1a1は1から5の整数を表す。]
[式中、A1b1、A1b2、Z1b1及びZ1b2は前記一般式(1)における、A1、A2、Z1及びZ2と同じ意味を表し、
R1b1及びR1b2は各々独立して炭素原子数1から8のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−に置き換えられてもよく、
W1b1及びW1b2は各々独立して単結合又は炭素原子数1から4の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、又は−C≡C−に置き換えられてもよく、W1b1及びW1b2中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
Y1b2及びY1b3は各々独立して単結合又は−CH=CH−を表し、
m1b1及びn1b1は各々独立して0から5の整数を表すが、m1b1+n1b1は1から5を表す。]
[式中、A1c2及びZ1c2は前記一般式(1)におけるA2及びZ2と同じ意味を表し、
A1c3は
から選ばれる基を表し、
R1c1は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−に置き換えられてもよく、
R1c2はフッ素原子、トリフルオロメトキシ基又はシアノ基を表し、
n1c1は1から5の整数を表す。]
[式中、A1d2及びA1d3は一般式(1)におけるA2と同じ意味を表し、Z1d2、Z1d3及びZ1d4は一般式(1)におけるZ2と同じ意味を表し、
R1d1は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−に置き換えられてもよく、
R1d2は炭素原子数1から8のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−に置き換えられてもよく、
W1d1は単結合又は炭素原子数1から4の直鎖状のアルキレン基を表し、該アルキレン基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して−O−、−S−、−COO−、−OCO−、−CO−、又は−C≡C−に置き換えられてもよく、W1d1中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよく、
Y1d2は単結合又は−CH=CH−を表し、
n1d1及びn1d2は各々独立して0から4の整数を表す。]
[式中、A1e2及びZ1e2は前記一般式(1)における、A2及びZ2と同じ意味を表し、
R1e1は炭素原子数1から15のアルキル基を表し、当該アルキル基中に存在する1個の−CH2−又は隣接していない2個以上の−CH2−は各々独立して、−CH=CH−、−C≡C−、−O−、−S−、−COO−、−OCO−又は−CO−に置き換えられてもよく、
R1e2はヒドロキシル基、ヒドロキシメチル基、ブロモメチル基、クロロメチル基、メタンスルホニルオキシメチル基、トルエンスルホニルオキシメチル基、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基又は
(式中の黒点はA1e2中のR1e2と直接結合する炭素原子を表し、R1e3は炭素原子数1から5のアルキル基又は水素原子を表す。)を表し、
n1e1は1から4の整数を表す。]
一般式(1a)の中では以下の一般式(1a−1)〜一般式(1a−23)で表される各化合物が好ましい。
[式中、R1e1、R1e2及びZ1e2は前記一般式(1e)における、R1e1、R1e2及びZ1e2と同じ意味を表す。]
[式中、Ra及びRbは各々独立して置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置換の炭素原子数1から8のアルキル基、置換又は無置換の炭素原子数2から8のアルケニル基及び水素原子から選ばれる基を表す。]
Ra及び/又はRbがフェニル基である場合、該フェニル基は、無置換であるか、又は直鎖状又は分岐状の炭素原子数1から8のアルキル基、直鎖状又は分岐状の炭素原子数1から8のアルコキシ基、直鎖状又は分岐状の炭素原子数2から8のアルケニル基、塩素原子、アミノ基あるいはヒドロキシ基等で置換されていることが好ましい。
Ra及び/又はRbがアルキル基又はアルケニル基である場合、該アルキル基又はアルケニル基は直鎖状であっても分岐状であってもよい。また、Ra及び/又はRbがアルキル基又はアルケニル基である場合、該アルキル基又はアルケニル基は、無置換であるか、又は塩素原子、アミノ基あるいはヒドロキシ基等で置換されていることが好ましい。
サンプル調製:1質量%アセトン溶液
カラム導入量:1μL
装置:GC2010(島津製作所)
カラム: J&WDB-17MS(30m×0.25μm×0.25mm)
キャリアーガス:窒素
カラム圧力:(226 kPa)、カラム流量: 3.19 mL/min、平均速度:58.8 cm/sec
スプリット比: 50:1
インジェクション温度: 300℃、検出器温度:(FID) 320℃
カラム昇温設定: 100℃(1 min)→10℃/min→300℃(14 min)
式(1)のE/Zオレフィン組成物(50g、E体/Z体=4/96)、ジフェニルジスルフィド(347mg)及びエタノール(125mL)を室温にて、窒素で置換した反応容器で混合した後、内温47℃に加熱した。内温47℃にて2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(395mg)を加えた後、酸素濃度3%以下(約1%)の窒素雰囲気下で12時間攪拌した。なお、反応の途中で、析出物の生成が確認された。反応液をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、E体/Z体=97/3であった。反応液を10℃まで冷却した後、メタノールを50mL加えた。その後、析出物をろ取し、メタノール(50mL)で上掛け洗浄した。得られた析出物をトルエン及びヘキサンの混合溶媒に溶解させた後、水(150mL)を加えて分液し、有機層を水(150mL)、飽和食塩水(150mL)の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、式(2)のE/Zオレフィン組成物(39.7g、E体/Z体=99/1)を得た。
式(1)のE/Zオレフィン組成物(45g、E体/Z体=4/96)、ジフェニルジスルフィド(312mg)及びエタノール(113mL)を室温にて、窒素で置換した反応容器で混合した後、内温47℃に加熱した。内温47℃にて2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(356mg)を加えた後、酸素濃度7%以下(約5%)の窒素雰囲気下で20時間攪拌した。なお、反応の途中で、析出物の生成が確認された。反応液をガスクロマトグラフィーにて分析したところ、E体/Z体=95/5であった。この反応溶液にトルエン(135mL)及び水(135mL)を加え、分液し、有機層を水(135mL)、飽和食塩水(135mL)の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、式(2)のE/Zオレフィン組成物(37.9g、E体/Z体=95/5)を得た。
式(1)のE/Zオレフィン組成物(3g、E体/Z体=4/96)、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム(190mg)及びトルエン(7.5mL)を室温にて混合した後、内温95℃に加熱した。内温95℃にて酢酸(1.5mL)をゆっくりと加え、95℃にて更に3時間撹拌した。なお、反応の途中で、析出物の生成は確認されなかった。室温まで冷却した後、水(7.5mL)を加えて分液し、有機層を水(7.5mL)、飽和炭酸ナトリウム水溶液(7.5mL)及び飽和食塩水(7.5mL)の順に洗浄し、無水硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。硫酸ナトリウムをろ別した後、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することで、式(2)のE/Zオレフィン組成物(2.9g、E体/Z体=83/17)を得た。
Claims (2)
- 分子中に1つ又は2つ以上のZ体を表すオレフィン構造を有するオレフィン誘導体を溶媒存在下で、硫黄化合物及びラジカル開始剤を作用させることにより異性化させて、前記Z体を表すオレフィン構造の少なくとも1つがE体を表すオレフィン構造に異性化した異性化体を得る、異性化体の製造方法であって、
前記硫黄化合物が、一般式(A):
[式中、R a 及びR b は各々独立して置換又は無置換のフェニル基、置換又は無置換の炭素原子数1から8のアルキル基、置換又は無置換の炭素原子数2から8のアルケニル基及び水素原子から選ばれる基を表す。]
で表される化合物であり、
前記ラジカル開始剤がアゾ化合物であり、
前記分子中に1つ又は2つ以上のZ体を表すオレフィン構造を有するオレフィン誘導体が一般式(1):
[式中、R 1 及びR 2 は各々独立してフッ素原子、炭素原子数1〜12のアルキル基、炭素原子数2〜12のアルケニル基、炭素原子数1〜12のアルコキシ基又は炭素原子数2〜12のアルケニルオキシ基を表し、
A 1 及びA 2 は各々独立して
(a)1,4−シクロへキシレン基(この基中に存在する1個の−CH 2 −又は隣接していない2個以上の−CH 2 −は−O−又は−S−に置き換えられてもよい。)
(b)1,4−フェニレン基(この基中に存在する1個の−CH=又は隣接していない2個以上の−CH=は−N=に置き換えられてもよく、この基中に存在する水素原子はフッ素原子に置換されてもよい。)
からなる群より選ばれる基であり、
Z 1 及びZ 2 は各々独立して−CH 2 O−、−OCH 2 −、−CF 2 O−、−OCF 2 −、−CH 2 CH 2 −、−CF=CF−、−C≡C−又は単結合であり、
m1及びn1は各々独立して0から4の整数を表すが、m1+n1は1から4であり、
Y 1 は
(式中の黒点はA 1 、A 2 、Z 1 、Z 2 、R 1 及びR 2 中のY 1 と直接結合する原子を表す。)を表し、
A 1 及びA 2 が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよく、Z 1 及びZ 2 が複数存在する場合は、それらは同一であっても異なっていてもよい。]
で表されるオレフィン誘導体であり、
前記異性化体を選択的に析出させながら異性化を行う製造方法。 - 前記異性化体の融点が、前記分子中に1つ又は2つ以上のZ体を表すオレフィン構造を有するオレフィン誘導体の融点よりも10℃以上高い、請求項1に記載の製造方法。
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