JP2016113365A - ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法 - Google Patents

ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2016113365A
JP2016113365A JP2013074781A JP2013074781A JP2016113365A JP 2016113365 A JP2016113365 A JP 2016113365A JP 2013074781 A JP2013074781 A JP 2013074781A JP 2013074781 A JP2013074781 A JP 2013074781A JP 2016113365 A JP2016113365 A JP 2016113365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dimethylaluminum
hydride
reaction
alkali metal
halide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013074781A
Other languages
English (en)
Inventor
考記 福村
Takanori Fukumura
考記 福村
雅則 奥谷
Masanori Okutani
雅則 奥谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Chemicals Inc filed Critical Mitsui Chemicals Inc
Priority to JP2013074781A priority Critical patent/JP2016113365A/ja
Priority to PCT/JP2014/057298 priority patent/WO2014156821A1/ja
Priority to TW103111559A priority patent/TW201444856A/zh
Publication of JP2016113365A publication Critical patent/JP2016113365A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F5/00Compounds containing elements of Groups 3 or 13 of the Periodic Table
    • C07F5/06Aluminium compounds
    • C07F5/061Aluminium compounds with C-aluminium linkage
    • C07F5/065Aluminium compounds with C-aluminium linkage compounds with an Al-H linkage

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)

Abstract

【課題】副生成物の生成を抑制でき、収率の向上を図ることができ、さらには、ジメチルアルミニウムハイドライドを工業的に安価かつ容易に製造できるジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法を提供すること。【解決手段】ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法に、80℃以上130℃以下の温度範囲で、ジメチルアルミニウムハライドにアルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加して、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物とを反応させる工程を含める。【選択図】なし

Description

本発明は、各種重合反応の触媒、各種合成反応の反応試剤および半導体材料などに用いられるジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法に関する。
近年、ジアルキルアルミニウムハイドライドは、高分子重合の助触媒や有機合成における反応試剤として、さらには、半導体製造におけるAl(アルミニウム)配線用のMOCVD(metal organic chemical vapor deposition)原料として需要が増加している。
このようなジアルキルアルミニウムハイドライドの製造方法として、例えば、トリメチルアルミニウムと水素化アルミニウムリチウムとを反応させ、ジメチルアルミニウムハイドライドを調製する方法が知られている(例えば、特許文献1および特許文献2参照。)。
しかし、このような方法では、一般的に高価な水素化アルミニウムリチウムが使用される上、ジメチルアルミニウムハイドライドの収率が低いこと、さらには、反応によって生成する残渣の処理に多くの手間がかかるなどの不具合があり、工業的に満足できない場合がある。
そこで、例えば、下記式(1)に示すように、ジアルキルアルミニウムハライドと、アルカリ金属水素化物とを反応させて、ジアルキルアルミニウムハイドライドを調製する方法が知られている。このような方法では、水素化アルミニウムリチウムと比較して、一般的に安価なアルカリ金属水素化物が使用されるので、コストの低減を図ることができ、かつ、反応で生じる残渣が、主にハロゲン化アルカリ金属の塩類であるので、後処理が容易である。
式(1):
AlX +MH → RAlH + MX (1)
(式(1)中、Rはアルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、Mはアルカリ金属を示す。)
このようなジアルキルアルミニウムハイドライドの製造方法としては、例えば、水素化ナトリウムのオイルスラリー中に、ジメチルアルミニウムハライドを30〜50℃で添加し、それらを反応させるジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法(例えば、特許文献3参照。)や、例えば、ヘキサン溶媒中で、水素化ナトリウムとジメチルアルミニウムクロリドとを、ガラスビーズなどの研磨媒体の存在下において反応させるジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法(例えば、特許文献4参照。)、例えば、水素化ナトリウムの1.3−ジイソプロピルベンゼン溶液中に、ジエチルアルミニウムクロリドを滴下し、それらを反応させるジエチルアルミニウムハイドライドの製造方法が提案されている(例えば、特許文献5参照。)。
特開平10−96079号公報 特開2000−072780号公報 米国特許第2915542号明細書 特開2000−256367号公報 特開2013−49648号公報
しかるに、特許文献3および特許文献4に記載のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法では、反応の経過に伴って、副生成物が生じる場合がある。そうすると、ジメチルアルミニウムハイドライドの収率が低下し、また、副生成物が反応器内に固着して、撹拌が困難となる。また、特許文献5の実施例には、ジメチルアルミニウムハイドライドの記載はなく、実際に特許文献5に記載の方法で、ジメチルアルミニウムハイドライドを製造すると、副生成物が生じ、ジメチルアルミニウムハイドライドの収率が低下するとともに撹拌が困難となる問題が、同様に生じる。
さらに、特許文献3に記載のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法では、使用する水素化ナトリウムが、金属ナトリウムおよび水素にメチルボレートを添加して合成されたものである必要があり、製造工程の円滑化および製造コストの低減を図ることが困難である。また、特許文献4に記載のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法では、ガラスビーズなどの研磨媒体の存在下において、水素化ナトリウムとジメチルアルミニウムクロリドとを反応させるので、研磨媒体を収容する特殊な反応器を準備する必要がある。そのため、工業的にスケールアップすることが困難である。
そこで、本発明の目的は、副生成物の生成を抑制でき、収率の向上を図ることができながら、さらには、ジメチルアルミニウムハイドライドを工業的に安価かつ容易に製造できるジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法は、80℃以上130℃以下の温度範囲で、ジメチルアルミニウムハライドにアルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加して、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物とを反応させる工程を含むことを特徴としている。
また、本発明では、前記温度範囲が、85℃以上125℃以下であることが好適である。
また、本発明では、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物とを、生成するジメチルアルミニウムハイドライドよりも沸点の高い炭化水素系の溶媒中で反応させることが好適である。
また、本発明では、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物との反応により得られる反応混合物を、蒸留することにより、ジメチルアルミニウムハイドライドを分離精製する工程を含むことが好適である。
また、本発明では、ジメチルアルミニウムハライドが、ジメチルアルミニウムクロリドであり、アルカリ金属水素化物が、水素化ナトリウムであることが好適である。
本発明のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法によれば、80℃以上130℃以下の温度範囲で、ジメチルアルミニウムハライドにアルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加して、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物とを反応させるので、副生成物の生成を抑制でき、ジメチルアルミニウムハイドライドの収率の向上を図ることができる。
また、本発明のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法では、一般的なアルカリ金属水素化物およびジメチルアルミニウムハライドを原料とすることができ、また、特殊な反応器を用いる必要がないので、ジメチルアルミニウムハイドライドを工業的に安価かつ容易に製造できる。
従って、副生成物の生成を抑制でき、収率の向上を図ることができながら、ジメチルアルミニウムハイドライドを工業的規模で安価かつ容易に製造できる。
本発明のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法は、少なくとも、ジメチルアルミニウムハライドにアルカリ金属水素化物を添加する添加工程を含み、必要により、反応混合物中の原料成分を反応させる熟成工程と、反応混合物を精製する精製工程とを含む。
1.添加工程
添加工程では、ジメチルアルミニウムハライド(原料)に、アルカリ金属水素化物(原料)を連続的または断続的に添加する。
ジメチルアルミニウムハライドは、アルミニウム原子、アルミニウム原子に結合する2つのメチル基と、アルミニウム原子に結合するハロゲン原子とを含有する化合物である。
ジメチルアルミニウムハライドのハロゲン原子としては、例えば、塩素、臭素、フッ素、ヨウ素などが挙げられ、好ましくは、塩素が挙げられる。
このようなジメチルアルミニウムハライドとしては、経済的な観点から、好ましくは、ジメチルアルミニウムクロリドが挙げられる。また、このようなジメチルアルミニウムハライドは、単独で使用してもよく、併用することもできる。
このようなジメチルアルミニウムハライドは、公知の方法により調製することができ、例えば、ジメチルアルミニウムハライドは、トリメチルアルミニウムとハロゲン化アルミニウムとから容易に合成できる。
アルカリ金属水素化物は、水素原子がアルカリ金属原子に結合した化合物であって、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウム、水素化ルビジウム、水素化セシウムが挙げられる。このようなアルカリ金属水素化物のなかでは、経済的な観点から、好ましくは、水素化ナトリウムが挙げられる。また、このようなアルカリ金属水素化物は、単独で使用してもよく、併用することもできる。
アルカリ金属水素化物は、工業的に入手できる市販品(例えば、ケイ・アイ化成社製、商品名:SHなど)をそのまま用いてもよく、また、必要により精製してもよい。
アルカリ金属水素化物の添加割合は、特に制限されないが、ジメチルアルミニウムハライド1molに対して、例えば、1mol以上、例えば、1.5mol以下、経済的な観点から好ましくは、1.1mol以下である。
アルカリ金属水素化物の添加割合が、ジメチルアルミニウムハライド1molに対して、1mol以上であれば、後述する反応混合物中のジメチルアルミニウムハライドの残存量の低減を図ることができ、高純度のジメチルアルミニウムハイドライドを得ることができる。
より具体的には、添加工程では、まず、反応器に、上記のジメチルアルミニウムハライドと、必要により、溶媒とを仕込む。
反応器としては、特に制限されず、例えば、縦型または横型の公知の反応器が挙げられる。
溶媒は、特に使用しなくともよいが、スラリー反応の流動性向上や反応熱の除熱の観点から使用することが好ましい。
溶媒としては、原料および反応生成物に対して反応不活性な溶媒であれば、特に制限されず、公知の溶媒が挙げられ、例えば、炭化水素類が挙げられる。炭化水素類としては、例えば、脂肪族飽和炭化水素類(例えば、ヘプタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、ウンデカン、ドデカン、トリデカン、テトラデカンなど)、芳香族炭化水素類(トルエン、キシレン、メシチレン、クメン、サイメン、テトラリンなど)、流動パラフィン、鉱油などが挙げられる。
このような溶媒のなかでは、好ましくは、大気圧(標準気圧)下での沸点または留出開始温度が、130℃以上の溶媒が挙げられ、蒸留時の分離精製の容易さの観点から、さらに好ましくは、生成するジメチルアルミニウムハイドライドの沸点(154℃)よりも沸点が高く、それらの差が大きい溶媒が挙げられる。具体的には、脂肪族飽和炭化水素類としては、ドデカン(沸点:214〜216℃)、トリデカン(沸点:234℃)、テトラデカン(沸点:253〜255℃)などが挙げられ、芳香族炭化水素類としては、テトラリン(沸点:206〜208℃)などが挙げられ、鉱油としては、出光興産社製のダフニーオイルKP−15(10mmHgでの留出開始温度:158℃)などが挙げられる。また、このような溶媒は、単独で使用してもよく、併用することもできる。
溶媒の仕込割合は、特に制限されないが、ジメチルアルミニウムハライド100質量部に対して、例えば、10質量部以上、好ましくは、50質量部以上、例えば、500質量部以下、好ましくは、300質量部以下、さらに好ましくは、200質量部以下である。溶媒の仕込割合が、上記下限値以上であれば、反応で生成する固形分(アルカリ金属ハロゲン化物)の流動性を確保でき、容易に撹拌できる。
また、反応器に、ジメチルアルミニウムハライドと溶媒とを仕込む場合、撹拌機によって攪拌しながら、所定の温度に加熱する。
撹拌機としては、特に制限されず、例えば、三日月、アンカー、プロペラ、パドル、タービン型、マックスブレンド型、フルゾーン型などの公知の撹拌翼を備える撹拌機が挙げられる。
所定の温度としては、例えば、80℃以上、好ましくは、85℃以上、例えば、130℃以下、好ましくは、125℃以下、さらに好ましくは、120℃以下である。
次いで、ジメチルアルミニウムハライドが仕込まれた反応器に、上記のアルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加する。
アルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加する方法としては、特に制限されず、例えば、アルカリ金属水素化物を溶媒中に分散させたスラリーを連続的または断続的に添加(滴下)する方法や、アルカリ金属水素化物の粉体を連続的または断続的に添加する方法が挙げられる。
このような添加方法のなかでは、好ましくは、アルカリ金属水素化物を溶媒中に分散させたスラリーを連続的または断続的に添加(滴下)する方法が挙げられる。
この場合、まず、アルカリ金属水素化物が溶媒に分散され、スラリーが調製される。スラリーを調製するための溶媒としては、上記した溶媒と同様の溶媒が挙げられる。また、反応器に予め溶媒が仕込まれている場合、予め仕込まれている溶媒と、スラリーを調製するための溶媒とは同一であることが好ましい。
このようなスラリーにおけるアルカリ金属水素化物の含有割合は、溶媒100質量部に対して、例えば、3質量部以上、好ましくは、5質量部以上、例えば、50質量部以下、好ましくは、30質量部以下である。
そして、そのスラリーを、例えば、撹拌機で撹拌しながら、または、窒素などの不活性ガスにより流動させながら、反応器内に滴下する。
添加(滴下)時間は、反応温度およびその他の条件に応じて適宜決定することができるが、例えば、0.3時間以上、好ましくは、0.5時間以上、例えば、24時間以下、好ましくは、10時間以下である。
また、アルカリ金属水素化物の添加中において、反応器内は所定の温度範囲(以下、反応温度とする。)に維持され、かつ、上記の撹拌機により、原料成分および反応生成物が撹拌される。
反応温度は、80℃以上、好ましくは、85℃以上、さらに好ましくは、90℃以上、130℃以下、好ましくは、125℃以下、さらに好ましくは、120℃以下である。
反応温度が、上記の下限値以上であると、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物との反応速度の向上を図ることができ、確実に反応を完結することができる。つまり、反応温度が、80℃未満であると、ジメチルアルミニウムハライドにアルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加しても反応速度が遅く、それらの反応を完結することは困難である。
また、反応温度が、上記の上限値以下であると、生成するジメチルアルミニウムハイドライドが熱により分解することを抑制できる。
なお、このような添加工程は、好ましくは、不活性ガス(窒素ガス、アルゴンガス)雰囲気において実施する。
以上によって、添加工程が完了する。これによって、下記式(2)に示すように、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物とが反応し、ジメチルアルミニウムハイドライド(反応生成物)が生成する。
式(2):
MeAlX +MH → MeAlH + MX (2)
(式(2)中、Meはメチル基を示し、Xはハロゲン原子を示し、Mはアルカリ金属を示す。)
2.熟成工程
添加工程に続いて、好ましくは、熟成工程を実施し、反応混合物(原料および反応生成物)中に残存するジメチルアルミニウムハライドを、ジメチルアルミニウムハイドライドに変換させる。これによって、ジメチルアルミニウムハイドライドの収率および品質の向上を図ることができる。
より具体的には、反応器内の反応混合物を、上記の撹拌機により攪拌しながら、温度を所定の温度範囲に維持し、所定の熟成時間静置する。
所定の温度範囲としては、例えば、上記した反応温度と同様の温度範囲が挙げられ、好ましくは、85℃以上、さらに好ましくは、90℃以上、好ましくは、130℃以下、さらに好ましくは、125℃以下、とりわけ好ましくは、120℃以下である。また、所定の温度範囲は、反応温度と同一の温度であることが好ましい。
所定の熟成時間としては、例えば、0.5時間以上、好ましくは、1時間以上、例えば、24時間以下、好ましくは、10時間以下である。
以上によって、熟成工程が完了する。
熟成工程後において、ジメチルアルミニウムハライドの転化率は、例えば、80%以上、好ましくは、90%以上、例えば、100%以下である。なお、転化率は、後述する実施例に記載の方法により測定できる。
また、ジメチルアルミニウムハイドライドの反応収率は、例えば、60%以上、好ましくは、70%以上、例えば、100%以下、好ましくは、90%以下である。なお、反応収率は、後述する実施例に記載の方法により測定できる。
3.精製工程
添加工程または熟成工程に続いて、好ましくは、精製工程を実施し、反応混合物を精製する。これによって、高純度のジメチルアルミニウムハイドライドを得ることができる。
反応混合物の精製方法としては、特に制限されず、例えば、蒸留、濾過、デカンテーションなどの公知の方法が挙げられる。また、反応に溶媒を用いた場合、反応混合物の精製方法としては、溶媒との分離の観点から、好ましくは、蒸留が挙げられる。
蒸留方法としては、例えば、公知の蒸留方法が挙げられ、好ましくは、蒸留塔を用いる回分式蒸留および連続式蒸留などが挙げられる。蒸留塔としては、例えば、充填塔、棚段塔など公知の蒸留塔が挙げられる。
蒸留により反応混合物を精製する場合、反応混合物を直接蒸留してもよく、また、反応により生成したアルカリ金属ハロゲン化物などの固形分を予め濾過やデカンテーションなどで除去した後、蒸留してもよい。
とりわけ、上記の添加工程において、生成するジメチルアルミニウムハイドライドよりも沸点が高い溶媒を使用している場合、反応混合物を直接蒸留することが好ましい。これによって、溶媒留去の必要がなく、製造プロセスの簡略化を図ることができ、また、蒸留後の釜残液(固形分を含む)が溶媒を含むので、釜残液が蒸留塔に固着や団結することを抑制でき、釜残液を容易に蒸留塔から排出することができる。
つまり、上記の添加工程および/または熟成工程により、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物との反応が完結していれば、簡単な蒸留精製により、高純度のジメチルアルミニウムハイドライドが得られる。
このようにして得られるジメチルアルミニウムハイドライドの純度は、例えば、90.0%以上、好ましくは、95.0%以上、例えば、100%以下、好ましくは、99.8%以下である。
4.作用効果
このようなジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法では、添加工程において、80℃以上130℃以下の温度範囲で、ジメチルアルミニウムハライドにアルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加する。
これによって、上記式(2)に示すように、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物とが反応し、ジメチルアルミニウムハイドライドが生成する。
一方、添加工程において、80℃以上130℃以下の温度範囲で、アルカリ金属水素化物に、ジメチルアルミニウムハライドを連続的または断続的に添加する場合(後述する比較例1参照)、下記式(3)に示すように、生成したジメチルアルミニウムハイドライドと、過剰に存在するアルカリ金属水素化物とがさらに反応し、副生成物としてアルミニウム錯体が生成する。
式(3):
MeAlH +MH → MAlMe (3)
(式(3)中、Meは、メチル基を示し、Mはアルカリ金属を示す。)
そうすると、アルミニウム錯体が反応器内に固着し、撹拌が困難となり反応継続できない。また、ジメチルアルミニウムハイドライドの収率が低下する。
これに対して、本発明のように、添加工程において、80℃以上130℃以下の温度範囲で、ジメチルアルミニウムハライドにアルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加する場合、添加されたアルカリ金属水素化物は、過剰のジメチルアルミニウムハライドと反応し、ジメチルアルミニウムハイドライドを生成して、消費される。
そのため、添加されたアルカリ金属水素化物と、生成したジメチルアルミニウムハイドライドとが反応することを抑制でき、副生成物としてのアルミニウム錯体が生成することを抑制できる。
その結果、副生成物が反応器に固着することを抑制でき、確実に反応を完結できる。また、収率の向上を図ることができる。
また、上記のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法では、一般的なアルカリ金属水素化物およびジメチルアルミニウムハライドを原料とすることができ、かつ、特殊な反応器を用いる必要がないので、ジメチルアルミニウムハイドライドを工業的に安価かつ容易に製造できる。
次に、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明は下記の実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中、配合割合を示される部および%は質量基準によるものである。また、実施例中の配合割合などの数値は、上記の実施形態において記載される対応箇所の上限値または下限値に代替することができる。
[実施例1]
三日月翼の攪拌機、温度計、還流冷却器および滴下ロートを備え、よく乾燥された300mLのガラスフラスコ(反応器)に、窒素雰囲気下、ジメチルアルミニウムクロリド(ジメチルアルミニウムハライド)19.7部と、鉱油(溶媒、出光興産社製、商品名:ダフニーオイルKP−15)52.2部とを仕込み、撹拌しながら120℃まで加熱した。
次いで、滴下ロートに、60%水素化ナトリウム(アルカリ金属水素化物、ケイ・アイ化成社製、商品名:SH(白油含浸品))9.2部と、上記の鉱油65.8部とを仕込み、そのスラリーを窒素で流動させながら、反応器に、1.5部/分の滴下速度で、50分間連続的に滴下した(添加工程)。これによって、ジメチルアルミニウムクロリドと水素化ナトリウムとが反応し、ジメチルアルミニウムハイドライドが生成された。なお、滴下中の反応器内の反応温度は、120〜125℃に調整した。また、水素化ナトリウムのジメチルアルミニウムクロリドに対するモル比は、1.07であった。
以上により、反応器内に、ジメチルアルミニウムハイドライドを含む反応混合液(反応混合物)を得た。
滴下終了後、反応器内の反応温度を128〜130℃の温度範囲に維持し、反応混合液を1時間撹拌した(熟成工程)。これによって、反応混合液中に残存するジメチルアルミニウムクロリドと水素化ナトリウムとを十分に反応(熟成反応)させた。
滴下中および熟成反応中において、反応混合液中の固形分は、撹拌によって問題なく流動しており、固着や固結の問題は生じなかった。
上記の撹拌終了後、反応混合液の一部を抜出して、濾過により固形分を除き、濾液を得た。そして、濾液中の塩素濃度を測定し、反応開始時(滴下開始前)における、ジメチルアルミニウムクロリド溶液中の塩素濃度と比較することでジメチルアルミニウムクロリドの転化率を算出した。ジメチルアルミニウムクロリドの転化率は、90.5%であった。なお、塩素濃度は、硝酸銀溶液による電位差滴定法により測定し、転化率は、測定した塩素濃度から残存するジメチルアルミニウムクロリドのモル数を求め、それを反応前のジメチルアルミニウムクロリドのモル数を100として百分率することにより算出した。
また、濾液中のアルミニウム濃度を測定し、反応開始時(滴下開始前)における、ジメチルアルミニウムクロリド溶液中のアルミニウム濃度と比較することで、ジメチルアルミニウムハイドライドの反応収率を算出した。ジメチルアルミニウムハイドライドの反応収率は、79.4%であった。なお、アルミニウム濃度は、エチレンジアミンテトラ酢酸ジナトリウム(EDTA)溶液を用いたキレート滴定法により測定し、反応収率は、アルミニウム濃度から算出されるアルミニウムのモル数から塩素濃度より求めた残存するジメチルアルミニウムクロリドのモル数を差引いた値を反応で生成したジメチルアルミニウムハイドライドのモル数として、それを反応前のジメチルアルミニウムクロリドのモル数を100として百分率することにより算出した。
[実施例2]
タービン翼の攪拌機、温度計、還流冷却器および滴下ロートを備え、よく乾燥された0.5Lのガラスフラスコ(反応器)に、窒素雰囲気下、ジメチルアルミニウムクロリド(ジメチルアルミニウムハライド)78.6部と、上記の鉱油(溶媒)89.1部とを仕込み、撹拌しながら90℃まで加熱した。
次いで、滴下ロートに、60%水素化ナトリウム(アルカリ金属水素化物、ケイ・アイ化成社製、商品名:SH(白油含浸品))36.8部と、上記の鉱油(溶媒)103.2部とを仕込み、そのスラリーを窒素で流動させながら、反応器に、3.5部/分の滴下速度で、40分間連続的に滴下した(添加工程)。これによって、ジメチルアルミニウムクロリドと水素化ナトリウムとが反応し、ジメチルアルミニウムハイドライドが生成された。なお、滴下中の反応器内の反応温度は、88〜91℃に調整した。また、水素化ナトリウムのジメチルアルミニウムクロリドに対するモル比は、1.07であった。
以上により、反応器内に、ジメチルアルミニウムハイドライドを含む反応混合液(反応混合物)を得た。
滴下終了後、反応器内の反応温度を88〜91℃の温度範囲に維持しながら、反応混合液を20時間撹拌した後、さらに、反応器内の反応温度を120℃に維持しながら、反応混合液を5時間撹拌した(熟成工程)。これによって、反応混合液中に残存するジメチルアルミニウムクロリドと水素化ナトリウムとを十分に反応(熟成反応)させた。
滴下中および熟成反応中において、反応液中の固形分は、撹拌によって問題なく流動しており、固着や固結の問題は生じなかった。
上記の撹拌終了後、上記の実施例1と同様に、ジメチルアルミニウムクロリドの転化率を算出したところ、ジメチルアルミニウムクロリドの転化率は、98.8%であった。
また、上記の実施例1と同様に、ジメチルアルミニウムハイドライドの反応収率を算出したところ、ジメチルアルミニウムハイドライドの反応収率は、84.0%であった。
[実施例3]
マックスブレンド翼の攪拌機、温度計、還流冷却器および滴下ロートを備え、よく乾燥された1Lのガラスフラスコ(反応器)に、窒素雰囲気下、ジメチルアルミニウムクロリド(ジメチルアルミニウムハライド)102.2部と、上記の鉱油(溶媒)110.3部とを仕込み、撹拌しながら110℃まで加熱した。
次いで、滴下ロートに、60%水素化ナトリウム(アルカリ金属水素化物、ケイ・アイ化成社製、商品名:SH(白油含浸品))47.9部と、上記の鉱油(溶媒)137.8部とを仕込み、そのスラリーを窒素で流動させながら、反応器(ガラスフラスコ)に、3.7部/分の滴下速度で、50分間連続的に滴下した(添加工程)。これによって、ジメチルアルミニウムクロリドと水素化ナトリウムとが反応し、ジメチルアルミニウムハイドライド(反応生成物)が生成した。
なお、滴下中の反応器内の反応温度は、110〜123℃に調整した。また、水素化ナトリウムのジメチルアルミニウムクロリドに対するモル比は、1.07であった。
以上により、反応器内に、ジメチルアルミニウムハイドライドを含む反応混合液(反応混合物)を得た。
滴下終了後、反応器内の反応温度を110〜123℃の温度範囲に維持しながら、反応混合液を5時間撹拌した(熟成工程)。これによって、反応混合液中に残存するジメチルアルミニウムクロリドと水素化ナトリウムとを十分に反応(熟成反応)させた。
滴下中および熟成反応中において、反応混合液中の固形分は、撹拌によって問題なく流動しており、固着や固結の問題は生じなかった。
上記の撹拌終了後、上記の実施例1と同様に、ジメチルアルミニウムクロリドの転化率を算出したところ、ジメチルアルミニウムクロリドの転化率は、100%であった。
また、上記の実施例1と同様に、ジメチルアルミニウムハイドライドの反応収率を算出したところ、ジメチルアルミニウムハイドライドの反応収率は、76.0%であった。
得られた反応混合液を、ろ過せずにそのまま蒸留器に移して減圧蒸留し、初期留出分の一部をカットした後、ジメチルアルミニウムハイドライドを蒸留収率75%で得た(精製工程)。得られたジメチルアルミニウムハイドライドの純度は、99.4%であった。なお、純度は、アルミニウム濃度から算出した。
また、留出液において、ジメチルアルミニウムクロリドは、その濃度が0.01%未満であり、実質的に含有されていなかった。また蒸留後の釜残液は、蒸留器に固着しておらず、容易に蒸留器から排出できた。
[比較例1]
三日月翼の攪拌機、温度計、還流冷却器および滴下ロートを備え、よく乾燥された300mLのガラスフラスコに、窒素雰囲気下、60%水素化ナトリウム9.2部と、上記の鉱油52.2部とを仕込み、そのスラリーを撹拌しながら120℃まで加熱した。
次いで、滴下ロートに、ジメチルアルミニウムクロリド19.7部と、上記の鉱油65.8部とを仕込み、そのスラリーを窒素で流動させながら、反応器に、1.5部/分の滴下速度で連続的に滴下した。なお、滴下中の反応器内の反応温度は、120〜125℃に調整した。また、水素化ナトリウムのジメチルアルミニウムクロリドに対するモル比は、1.07であった。
滴下開始10分後、反応器内に大きな固形物ができ撹拌が困難になったため、反応を中止した。
[比較例2]
鉱油をn−ヘキサンに変更した点、水素化ナトリウム溶液の滴下中における反応温度を120〜125℃から22〜40℃に変更した点、熟成反応時の反応温度を128〜130℃から40℃に変更した点、および、熟成反応の反応時間を1時間から12時間に変更した点以外は、実施例1と同様にして、ジメチルアルミニウムハイドライドを生成した。上記と同様に、ジメチルアルミニウムクロリドの転化率を算出したところ、ジメチルアルミニウムクロリドの転化率は20.3%であった。
次いで、反応液温度を50℃に加熱し、再度、6時間熟成反応させた。この熟成反応後のジメチルアルミニウムクロリドの転化率は22.7%であった。
次いで、反応液温度を60℃に加熱し、再度、4時間熟成反応させた。この熟成反応後のジメチルアルミニウムクロリドの転化率は24.4%であった。そのため、比較例2において反応を完結することは困難であった。

Claims (5)

  1. 80℃以上130℃以下の温度範囲で、ジメチルアルミニウムハライドにアルカリ金属水素化物を連続的または断続的に添加して、ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物とを反応させる工程を含むことを特徴とする、ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法。
  2. 前記温度範囲が、85℃以上125℃以下であることを特徴とする、請求項1に記載のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法。
  3. ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物とを、ジメチルアルミニウムハイドライドよりも沸点の高い炭化水素系の溶媒中で反応させることを特徴とする、請求項1または2に記載のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法。
  4. ジメチルアルミニウムハライドとアルカリ金属水素化物との反応により得られる反応混合物を、蒸留することにより、ジメチルアルミニウムハイドライドを分離精製する工程を含むことを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法。
  5. ジメチルアルミニウムハライドが、ジメチルアルミニウムクロリドであり、
    アルカリ金属水素化物が、水素化ナトリウムであることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載のジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法。
JP2013074781A 2013-03-29 2013-03-29 ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法 Pending JP2016113365A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013074781A JP2016113365A (ja) 2013-03-29 2013-03-29 ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法
PCT/JP2014/057298 WO2014156821A1 (ja) 2013-03-29 2014-03-18 ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法
TW103111559A TW201444856A (zh) 2013-03-29 2014-03-27 氫化二甲基鋁之製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013074781A JP2016113365A (ja) 2013-03-29 2013-03-29 ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016113365A true JP2016113365A (ja) 2016-06-23

Family

ID=51623801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013074781A Pending JP2016113365A (ja) 2013-03-29 2013-03-29 ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP2016113365A (ja)
TW (1) TW201444856A (ja)
WO (1) WO2014156821A1 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0322155A1 (en) * 1987-12-21 1989-06-28 Morton International, Inc. Synthesis of high purity dimethylaluminum hydride
JP2913583B2 (ja) * 1996-09-24 1999-06-28 株式会社トリケミカル研究所 Al膜形成材料及びAl膜形成方法
JP2000072780A (ja) * 1998-09-01 2000-03-07 Sumitomo Chem Co Ltd ジアルキルアルミニウムハイドライドの製造方法
JP2000256367A (ja) * 1999-03-09 2000-09-19 Nippon Alkyl Alum Kk ジヒドロカルビルアルミニウムハイドライドの新製造方法。

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014156821A1 (ja) 2014-10-02
TW201444856A (zh) 2014-12-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2016026991A (ja) 錯体中心形成剤、イオン性錯体及びこれらの製造方法
JP2015134755A (ja) 環状シラン中性錯体の製造方法および環状水素化シランもしくは環状有機シランの製造方法
FI74934C (fi) Foerfarande foer framstaellning av silan.
EP0083374B1 (en) Novel process for producing silicon hydride
US3285947A (en) Process for the conversion of complex aluminum-organic and boron-organic compounds of sodium into those of potassium
JPH02221110A (ja) ケイ素、ゲルマニウム及び錫のハロゲン化物の還元方法
JP2016141631A (ja) トリメチルアルミニウム−ジメチルアルミニウムハイドライド組成物の製造方法
US8236981B2 (en) Method for manufacturing dialkylzinc and dialkylaluminum monohalide
US3998941A (en) Preparation of alkali metal hydrides
JPS64324B2 (ja)
JP2016113365A (ja) ジメチルアルミニウムハイドライドの製造方法
JP2021091592A (ja) 水素化ポリシラン化合物の製造方法
JP2009126835A (ja) 高純度トリアルキルガリウム及びその製法
CN105473599B (zh) 用于生产烷基铟化合物的方法及其用途
US3397038A (en) Manufacture of a reactive trisodium phosphide
JP4593622B2 (ja) トリヒドロカルビルボランの製造方法
JP5121245B2 (ja) ボラジン化合物の製造方法
JP7229817B2 (ja) 環状水素化シラン化合物の製造方法
US3324159A (en) Process for the production of aluminum trialkyls and alkoxy aluminum dialkyls
WO2018003389A1 (ja) 触媒の製造方法
JP2024020874A (ja) ジアルキル亜鉛の製造方法およびジアルキル亜鉛
JP5213408B2 (ja) 水素化ホウ素アルカリの取扱方法及びボラジン化合物の製造法
JP2001019418A (ja) モノシラン及びテトラアルコキシシランの製造方法
JP5761401B2 (ja) 高純度トリアルキルガリウム及びその製法
US3103416A (en) Preparation of boranes