JP2016103493A - 太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池の製造方法 - Google Patents

太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高光電変換効率の太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池の製造方法を提供する。【解決手段】実施形態によれば、基板と、積層体と、備えた太陽電池が提供される。基板は、上面を有する。積層体は、上面の上に設けられた下部電極と、下部電極の上に設けられ有機半導体を含む光電変換膜と、光電変換膜の上に設けられた上部電極と、を含む。積層体は、下部電極と光電変換膜との間に異物がある第1領域と、下部電極と光電変換膜との間に異物がない第2領域と、を有する。上面と平行な第1方向における異物の端部と上部電極との間の上面に対して交差する第2方向の距離は、第2領域における下部電極と上部電極との間の第2方向の距離よりも長い。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池の製造方法に関する。
導電性ポリマーやフラーレンなどを組み合わせた有機半導体を用いた太陽電池がある。複数の太陽電池を含む太陽電池モジュールがある。有機半導体を用いた太陽電池においては、塗布法や印刷法などの簡便な方法で光電変換膜を形成できる。有機半導体を用いた太陽電池において、光電変換効率の向上が求められている。
特開2011−243970号公報
本発明の実施形態は、高光電変換効率の太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池の製造方法を提供する。
本発明の実施形態によれば、基板と、積層体と、備えた太陽電池が提供される。前記基板は、上面を有する。前記積層体は、前記上面の上に設けられた下部電極と、前記下部電極の上に設けられ有機半導体を含む光電変換膜と、前記光電変換膜の上に設けられた上部電極と、を含む。前記積層体は、前記下部電極と前記光電変換膜との間に異物がある第1領域と、前記下部電極と前記光電変換膜との間に異物がない第2領域と、を有する。前記上面と平行な第1方向における前記異物の端部と前記上部電極との間の前記上面に対して交差する第2方向の距離は、前記第2領域における前記下部電極と前記上部電極との間の前記第2方向の距離よりも長い。
第1の実施形態に係る太陽電池を模式的に表す断面図である。 第1の実施形態に係る太陽電池を模式的に表す断面図である。 図3(a)〜図3(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。 図4(a)〜図4(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。 図5(a)〜図5(e)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。 図6(a)〜図6(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。 第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。 第1の実施形態に係る別の太陽電池の一部を模式的に表す断面図である。 図9(a)〜図9(d)は、第1の実施形態に係る太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。 図10(a)〜図10(d)は、第1の実施形態に係る太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。 図11(a)〜図11(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。 図12(a)〜図12(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。 図13(a)及び図13(b)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。 図14(a)及び図14(b)は、第2の実施形態に係る太陽電池モジュールを表す模式図である。 第3の実施形態に係る太陽光発電パネルを模式的に表す平面図である。
以下に、各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る太陽電池を模式的に表す断面図である。
図1に表したように、太陽電池110は、基板5と、積層体SBと、を備える。基板5は、上面5aと、下面5bと、を有する。下面5bは、上面5aに対して反対側の面である。この例では、下面5bが、上面5aに対して実質的に平行である。下面5bは、上面5aに対して非平行でもよい。
積層体SBは、下部電極10と、上部電極20と、光電変換膜30と、を含む。下部電極10は、上面5aの上に設けられる。光電変換膜30は、下部電極10の上に設けられる。上部電極20は、光電変換膜30の上に設けられる。
この例では、積層体SBが、下部中間層40と、上部中間層50と、をさらに含む。下部中間層40は、下部電極10と光電変換膜30との間に設けられる。上部中間層50は、光電変換膜30と上部電極20との間に設けられる。すなわち、この例では、下部電極10の上に下部中間層40が設けられ、下部中間層40の上に光電変換膜30が設けられ、光電変換膜30の上に上部中間層50が設けられ、上部中間層50の上に上部電極20が設けられる。
太陽電池110は、入射した光の光量に応じた電圧を下部電極10と上部電極20との間に生じさせる光電変換装置である。光電変換膜30は、有機半導体を含む。太陽電池110は、例えば、有機薄膜太陽電池である。なお、太陽電池110の発電に寄与する光は、太陽光に限らない。太陽電池110は、例えば、電球などの光源から発せられる光でも発電する。
この例では、基板5及び下部電極10が、光透過性を有する。基板5及び下部電極10は、例えば、透明である。下部電極10は、例えば、透明電極である。この例では、下面5bから入射した光が、基板5及び下部電極10を透過して光電変換膜30に入射する。なお、光は、上部電極20側から光電変換膜30に入射させてもよい。この場合には、上部電極20が、透明電極となる。ここで、光透過性とは、例えば、光電変換膜30が吸収することによってエキシトンを生じ得る各波長の光を70%以上の透過率で透過させる性質である。
ここで、上面5aと平行な1つの方向をX軸方向とする。上面5aと平行でX軸方向に対して垂直な方向をY軸方向とする。X軸方向及びY軸方向に対して垂直な方向をZ軸方向とする。Z軸方向は、換言すれば、上面5aに対して垂直な方向である。
基板5、下部電極10、下部中間層40、光電変換膜30、上部中間層50、及び、上部電極20は、例えば、Y軸方向に延在する。太陽電池110は、例えば、上面5aに対して平行な平面(X−Y平面)に投影したとき(Z軸方向に見たとき)に、矩形状である。太陽電池110のX−Y平面に投影した形状は、矩形状に限ることなく、任意の形状でよい。
基板5は、他の構成部材を支持する。基板5には、例えば、下部電極10などの形成にともなう熱や有機溶剤などにより、実質的に変質しない材料が用いられる。基板5の材料には、例えば、無アルカリガラスや石英ガラスなどの無機材料が用いられる。基板5の材料は、例えば、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、液晶ポリマー、または、シクロオレフィンポリマーなどの樹脂材料や高分子フィルムでもよい。基板5には、光透過性を有する材料が用いられる。上部電極20側から光を入射させる場合には、光透過性を有しない材料を基板5に用いてもよい。この場合、基板5の材料は、例えば、ステンレス鋼(SUS)やシリコンなどの金属基板でもよい。基板5の厚さ(Z軸方向に沿う長さ)は、特に限定されない。基板5の厚さは、その他の構成部材の支持に必要な強度を基板5に持たせることが可能な任意の厚さでよい。
下面5bの上や、基板5と下部電極10との間などに、入射光の反射を抑える反射防止層を設けてもよい。反射防止層には、例えば、反射防止コーティング、反射防止フィルムまたは反射防止シートなどを用いることができる。反射防止層の材料には、例えば、酸化チタンなどの無機材料が用いられる。反射防止層の材料は、例えば、アクリル樹脂やポリカーボネート樹脂などの有機材料でもよい。
この例において、下部電極10は、例えば、陽極である。下部電極10には、光透過性と導電性とを有する材料が用いられる。下部電極10には、例えば、導電性の金属酸化物膜や半透明の金属薄膜などが用いられる。金属酸化物膜には、例えば、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)、または、インジウム・亜鉛・オキサイドなどからなる導電性ガラスを用いて作製された膜(NESAなど)などが挙げられる。ITOは、酸化インジウム、酸化亜鉛及び酸化スズを含む化合物である。金属薄膜の材料には、例えば、金、白金、銀、または、銅などが挙げられる。下部電極10の材料は、ITOまたはFTOが特に好ましい。下部電極10の材料には、有機系の導電性ポリマーであるポリアニリン及びその誘導体や、ポリチオフェン及びその誘導体などを用いてもよい。
下部電極10にITOを用いた場合、下部電極10の厚さは、30nm〜300nmであることが好ましい。30nmよりも薄くすると、導電性が低下して抵抗が高くなり、光電変換効率の低下の原因となる。300nmよりも厚くすると、ITOの可撓性が低下し、応力が作用した際にひび割れ易くなってしまう。下部電極10のシート抵抗は、可能な限り低いことが好ましい。下部電極10のシート抵抗は、例えば、10Ω/square以下であることが好ましい。
下部電極10は、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法または塗布法などで上記の材料を成膜することにより、形成することができる。下部電極10は、単層でもよいし、異なる仕事関数の材料で構成される層を積層させた積層体でもよい。上部電極20側から光を入射させる場合、下部電極10の材料は、光透過性を有しなくてもよい。すなわち、下部電極10の材料としては、導電性を有していれば特に限定されない。
下部中間層40は、例えば、第1の電荷輸送層である。この例において、下部中間層40は、正孔輸送層である。下部中間層40は、例えば、正孔を効率的に輸送し、電子をブロッキングする。下部中間層40は、例えば、光電変換膜30の界面近傍で発生した励起子の消滅を抑制する。また、下部中間層40は、例えば、下部電極10の凹凸をレベリング(平滑化)して太陽電池110の短絡を防ぐ。
下部中間層40には、例えば、ポリチオフェン系ポリマー、ポリアニリンまたはポリピロールなどの有機導電性ポリマーが用いられる。ポリチオフェン系ポリマーには、例えば、PEDOT/PSS(ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)−ポリ(スチレンスルホネート))などが用いられる。ポリチオフェン系ポリマーの代表的な製品としては、例えば、スタルク社のClevios PH500(登録商標)、CleviosPH、CleviosPV P Al 4083、及び、CleviosHIL1.1などが挙げられる。無機物では、酸化モリブテンが好適な材料である。
下部中間層40の材料としてClevios PH500を用いる場合、下部中間層40の厚さは、例えば、20nm〜100nmであることが好ましい。薄すぎる場合は、下部電極10の短絡を防止する作用が低下し、ショートが発生し易くなってしまう。厚すぎる場合は、膜抵抗が大きくなり、光電変換膜30で発生した電流を制限してしまうため、光電変換効率が低下する。
下部中間層40の形成方法は、薄膜を形成できる方法であれば特に限定されない。下部中間層40は、例えば、スピンコート法などで塗布することができる。下部中間層40の材料を所望の厚さに塗布した後、ホットプレートなどで加熱乾燥する。例えば、140℃〜200℃で、数分〜10分間程度加熱乾燥することが好ましい。塗布する溶液は、予めフィルターでろ過したものを使用することが望ましい。
上部中間層50は、例えば、第2の電荷輸送層である。この例において、上部中間層50は、電子輸送層である。上部中間層50は、例えば、正孔をブロッキングし、電子を効率的に輸送する。また、上部中間層50は、例えば、光電変換膜30と上部中間層50との界面近傍で生じたエキシトンの消滅を抑制する。なお、下部中間層40を電子輸送層とし、上部中間層50を正孔輸送層としてもよい。
上部中間層50の材料には、例えば、金属酸化物が用いられる。金属酸化物としては、例えば、ゾルゲル法にてチタンアルコキシドを加水分解して得たアモルファス性の酸化チタンなどが挙げられる。上部中間層50の成膜方法は、薄膜を形成できる方法であれば特に限定されないが、例えば、スピンコート法が挙げられる。上部中間層50の材料として酸化チタンを使用する場合、上部中間層50の厚さは、例えば、5nm〜20nmの厚さに成膜することが望ましい。膜厚が上記範囲より薄い場合は、ホールブロック効果が減少してしまうため、発生したエキシトンが電子とホールに解離する前に失活してしまい、効率的に電流を取り出すことが難しくなってしまう。膜厚が厚すぎる場合は、膜抵抗が大きくなり、発生した電流を制限してしまうため光変換効率が低下する。塗布溶液は、あらかじめフィルターで濾過したものを使用することが望ましい。規定の膜厚に塗布した後、ホットプレートなどを用いて加熱乾燥する。50℃〜100℃で数分〜10分間程度、空気中にて加水分解を促進させながら加熱乾燥する。無機物では金属カルシウムなどが好適な材料である。
この例において、上部電極20は、例えば、陰極である。なお、下部電極10を陰極とし、上部電極20を陽極としてもよい。上部電極20の形成では、例えば、導電性を有する材料を真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法、または、塗布法などで成膜する。上部電極20の材料としては、例えば、導電性の金属薄膜、または、金属酸化物膜などが挙げられる。下部電極10に仕事関数の高い材料を用いた場合、上部電極20には仕事関数の低い材料を用いることが好ましい。仕事関数の低い材料としては、例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属などが挙げられる。具体的には、Li、In、Al、Ca、Mg、Sm、Tb、Yb、Zr、Na、K、Rb、Cs、及び、Baの少なくともいずれか、及び、これらの合金を挙げることができる。また、上部電極20側から光を光電変換膜30に入射させる場合、上部電極20には、導電性と光透過性とを有する材料が用いられる。
上部電極20は、単層でもよいし、異なる仕事関数の材料で構成される層を積層させた積層体でもよい。また、上部電極20の材料は、例えば、前記仕事関数の低い材料のうちの1つ以上と、他の金属材料との合金でもよい。添加する他の金属材料としては、例えば、金、銀、白金、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッケル、タングステン、または、錫などが挙げられる。合金の例としては、例えば、リチウム−アルミニウム合金、リチウム−マグネシウム合金、リチウム−インジウム合金、マグネシウム−銀合金、マグネシウム−インジウム合金、マグネシウム−アルミニウム合金、インジウム−銀合金、または、カルシウム−アルミニウム合金などが挙げられる。
上部電極20の厚さは、例えば、10nm〜300nmである。膜厚が上記範囲より薄い場合は、抵抗が大きくなりすぎ、発生した電荷を外部回路へ伝達することが難しくなる。膜厚が厚い場合には、上部電極20の成膜に長時間を要するため材料温度が上昇し、光電変換膜30(有機層)にダメージを与えて性能が劣化してしまう場合がある。さらに、材料を大量に使用するため、成膜装置の占有時間が長くなり、コストアップに繋がる。
図2は、第1の実施形態に係る太陽電池を模式的に表す断面図である。
図2に表したように、光電変換膜30は、第1導電形の第1半導体層30nと、第2導電形の第2半導体層30pと、を含む。第2半導体層30pは、下部中間層40と第1半導体層30nとの間に設けられる。すなわち、下部中間層40の上に第2半導体層30pが設けられ、第2半導体層30pの上に第1半導体層30nが設けられ、第1半導体層30nの上に上部中間層50が設けられる。例えば、第1導電形はn形であり、第2導電形はp形である。第1導電形がp形であり、第2導電形がn形でもよい。以下では、第1導電形がn形、第2導電形がp形である場合として説明を行う。
光電変換膜30は、例えば、第1半導体層30nと第2半導体層30pとがバルクヘテロ接合した構造の薄膜である。バルクへテロ接合型の光電変換膜30の特徴は、第1半導体層30n(n形半導体)と第2半導体層30p(p形半導体)とがブレンドされ、ナノオーダーのpn接合が光電変換膜30の全体に広がっていることである。この構造は、例えば、ミクロ層分離構造と呼ばれる。
バルクへテロ接合型の光電変換膜30では、混合されたp形半導体とn形半導体との接合面において生じる光電荷分離を利用して電流を得る。そして、バルクへテロ接合型の光電変換膜30では、従来の積層型有機薄膜太陽電池よりもpn接合領域が広く、実際に発電に寄与する領域も光電変換膜30の全体に広がっている。従って、バルクへテロ接合型有機薄膜太陽電池における発電に寄与する領域は、積層型有機薄膜太陽電池と比べて厚くなる。これにより、光子の吸収効率も向上し、取り出せる電流も増加する。
第1半導体層30nには、例えば、電子受容性の性質を有する材料が用いられる。第2半導体層30pには、例えば、電子供与性の性質を有する材料が用いられる。本実施形態に係る光電変換膜30においては、第1半導体層30n及び第2半導体層30pの少なくとも一方に有機半導体が用いられる。なお、光電変換膜30は、例えば、平面ヘテロ接合型などでもよい。
光電変換膜30では、例えば、第1半導体層30nまたは第2半導体層30pが光Linを吸収することにより、エキシトンEXが発生する。この発生効率をη1とする。発生したエキシトンEXは、pn接合面30f(第1半導体層30nと第2半導体層30pとの接合面)へ拡散により移動する。この拡散効率をη2とする。エキシトンEXには寿命があるため、拡散長程度しか移動できない。pn接合面30fに到達したエキシトンEXは、電子Ceと正孔Chとに分離される。このエキシトンEXの分離の効率をη3とする。正孔Chは、下部電極10に輸送される。電子Ceは、上部電極20に輸送される。これにより、電子Ce及び正孔Ch(光キャリア)が、外部に取り出される。この光キャリアの輸送効率をη4とする。
照射された光子に対する発生した光キャリアの外部取り出し効率ηEQEは、次の式で表すことができる。この値が太陽電池110の量子効率に相当する。
ηEQE=η1・η2・η3・η4
第1半導体層30nには、例えば、n形有機半導体が用いられる。第2半導体層30pには、例えば、p形有機半導体が用いられる。
p形有機半導体としては、例えば、ポリチオフェンおよびその誘導体、ポリピロールおよびその誘導体、ピラゾリン誘導体、アリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、トリフェニルジアミン誘導体、オリゴチオフェンおよびその誘導体、ポリビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリシランおよびその誘導体、側鎖または主鎖に芳香族アミンを有するポリシロキサン誘導体、ポリアニリンおよびその誘導体、フタロシアニン誘導体、ポルフィリンおよびその誘導体、ポリフェニレンビニレンおよびその誘導体、または、ポリチエニレンビニレンおよびその誘導体などを使用することができる。これらを併用してもよい。また、これらの共重合体を使用してもよい。共重合体としては、例えば、チオフェン−フルオレン共重合体や、フェニレンエチニレン−フェニレンビニレン共重合体などが挙げられる。
好ましいp形有機半導体は、π共役を有する導電性高分子であるポリチオフェンおよびその誘導体である。ポリチオフェンおよびその誘導体は、優れた立体規則性を確保することができ、溶媒への溶解性が比較的高い。ポリチオフェンおよびその誘導体は、チオフェン骨格を有する化合物であれば特に限定されない。ポリチオフェンおよびその誘導体の具体例としては、例えば、ポリアルキルチオフェン、ポリアリールチオフェン、ポリアルキルイソチオナフテン、及び、ポリエチレンジオキシチオフェンなどが挙げられる。ポリアルキルチオフェンとしては、例えば、ポリ3−メチルチオフェン、ポリ3−ブチルチオフェン、ポリ3−ヘキシルチオフェン、ポリ3−オクチルチオフェン、ポリ3−デシルチオフェン、及び、ポリ3−ドデシルチオフェンなどが挙げられる。ポリアリールチオフェンとしては、例えば、ポリ3−フェニルチオフェンや、ポリ3−(p−アルキルフェニルチオフェン)などが挙げられる。ポリアルキルイソチオナフテンとしては、例えば、ポリ3−ブチルイソチオナフテン、ポリ3−ヘキシルイソチオナフテン、ポリ3−オクチルイソチオナフテン、及び、ポリ3−デシルイソチオナフテンなどが挙げられる。
また近年では、カルバゾール、ベンゾチアジアゾールおよびチオフェンからなる共重合体であるPCDTBT(ポリ[N−9"−ヘプタ−デカニル−2,7−カルバゾール−アルト−5,5−(4',7'−ジ−2−チエニル−2',1',3'−ベンゾチアジアゾール)])などの誘導体が、優れた光電変換効率を得られる化合物として知られている。
これらの導電性高分子は、溶媒に溶解させた溶液を塗布することにより成膜可能である。従って、大面積の有機薄膜太陽電池を、印刷法などにより、安価な設備にて低コストで製造できるという利点がある。
n形有機半導体としては、フラーレンおよびその誘導体が好適に使用される。ここで、使用されるフラーレン誘導体は、フラーレン骨格を有する誘導体であれば特に限定されない。具体的には、C60、C70、C76、C78、及び、C84などを基本骨格として構成される誘導体が挙げられる。フラーレン誘導体は、フラーレン骨格における炭素原子が任意の官能基で修飾されていてもよく、この官能基同士が互いに結合して環を形成していてもよい。フラーレン誘導体には、フラーレン結合ポリマーも含まれる。また、フラーレン誘導体は、例えば、溶剤に親和性の高い官能基を有し、溶媒への可溶性が高いことが好ましい。
フラーレン誘導体における官能基としては、例えば、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、シアノ基、アルコキシ基、及び、芳香族複素環基などが挙げられる。ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子や塩素原子などが挙げられる。アルキル基としは、例えば、メチル基やエチル基などが挙げられる。アルケニル基としては、例えば、ビニル基などが挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基やエトキシ基などが挙げられる。芳香族複素環基としては、例えば、芳香族炭化水素基、チエニル基、及び、ピリジル基などが挙げられる。また、芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基やナフチル基などが挙げられる。
より具体的には、水素化フラーレン、オキサイドフラーレン、及び、フラーレン金属錯体などが挙げられる。水素化フラーレンとしては、例えば、C60H36やC70H36などが挙げられる。オキサイドフラーレンとしては、例えば、C60やC70などが挙げられる。
上述した中でも、フラーレン誘導体として、60PCBM([6,6]-フェニルC61酪酸メチルエステル)または70PCBM([6,6]-フェニルC71酪酸メチルエステル)を使用することが特に好ましい。
未修飾のフラーレンを使用する場合、C70を使用することが好ましい。フラーレンC70は、光キャリアの発生効率が高く、有機薄膜太陽電池に使用するのに適している。
p形半導体がP3AT系である場合、光電変換膜30におけるn形有機半導体とp形有機半導体との混合比率は、およそn:p=1:1とすることが好ましい。また、p形半導体がPCDTBT系である場合、混合比率は、およそn:p=4:1とすることが好ましい。
有機半導体を塗布するためには、溶媒に溶解する必要がある。塗布に用いる溶媒としては、例えば、不飽和炭化水素系溶媒、ハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒、ハロゲン化飽和炭化水素系溶媒、及び、エーテル類などが挙げられる。不飽和炭化水素系溶媒としては、例えば、トルエン、キシレン、テトラリン、デカリン、メシチレン、n−ブチルベンゼン、sec−ブチルベンゼン、及び、tert−ブチルベンゼンなどが挙げられる。ハロゲン化芳香族炭化水素系溶媒としては、例えば、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、及び、トリクロロベンゼンなどが挙げられる。ハロゲン化飽和炭化水素系溶媒としては、例えば、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロブタン、ブロモブタン、クロロペンタン、クロロヘキサン、ブロモヘキサン、及び、クロロシクロヘキサンなどが挙げられる。エーテル類としては、例えば、テトラヒドロフランやテトラヒドロピランなどが挙げられる。特に、ハロゲン系の芳香族溶剤が好ましい。これらの溶剤を単独、もしくは混合して使用してもよい。
溶液を塗布し成膜する方法としては、例えば、スピンコート法、ディップコート法、キャスティング法、バーコート法、ロールコート法、ワイアーバーコート法、スプレー法、スクリーン印刷、グラビア印刷法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、グラビア・オフセット印刷、ディスペンサー塗布、ノズルコート法、キャピラリーコート法、及び、インクジェット法などが挙げられる。これらの塗布法を単独、もしくは組み合わせて用いてもよい。
この例では、積層体SBが、導電層60と、絶縁層62と、絶縁部64と、をさらに含む。下部電極10は、第1部分10aと、第2部分10bと、を含む。第2部分10bは、X−Y平面と平行な第1方向において第1部分10aと並ぶ。第2部分10bは、例えば、X軸方向において第1部分10aと並ぶ。光電変換膜30は、第1部分10aの上に設けられる。
導電層60は、第2部分10bの上に設けられ、下部電極10と電気的に接続される。導電層60の導電率は、下部電極10の導電率よりも高い。導電層60には、例えば、金属材料が用いられる。より具体的には、例えば、Mo合金とAlとMo合金とをZ軸方向に積層させた積層膜(いわゆるMAM電極層)が導電層60として用いられる。第2部分10b及び導電層60は、例えば、Y軸方向に延びる。導電層60は、例えば、透明電極である下部電極10に電流を流し易くする。導電層60は、いわゆる補助配線である。
絶縁層62は、X−Y平面と平行な方向における下部電極10の端部10sの上、及び、X−Y平面と平行な方向における導電層60の端部60sの上に設けられる。この例において、絶縁層62は、下部電極10のX軸方向の一対の端部10sの上、及び、導電層60のX軸方向の一対の端部60sの上に設けられる。換言すれば、絶縁層62は、Z軸方向において、下部電極10の各端部10s及び導電層60の各端部60sのそれぞれを覆う。端部10s及び端部60sは、X軸方向の端部に限ることなく、X−Y平面と平行な任意の方向の端部でよい。
絶縁層62には、下部電極10の第1部分10aの少なくとも一部を露呈させる開口62aと、導電層60の少なくとも一部を露呈させる開口62bと、が設けられている。下部中間層40は、例えば、下部電極10のうちの開口62aで露呈された領域に接する。例えば、下部電極10のうちの開口62aで露呈された領域が、発電に寄与する領域となる。
絶縁層62には、例えば、感光性ポリイミドなどが用いられる。絶縁層62は、例えば、光透過性を有することが好ましい。絶縁層62は、例えば、透明であることが好ましい。これにより、例えば、発電に寄与する領域を広げることができる。
下部電極10の端部10sでは、下部電極10のX−Y平面に延在する部分(一対の端部10sの間の部分)に比べて、リーク電流が生じやすい。同様に、導電層60の端部60sでは、導電層60のX−Y平面に延在する部分(一対の端部60sの間の部分)に比べて、リーク電流が生じやすい。
そこで、各端部10s、60sの上に絶縁層62を設ける。これにより、例えば、各端部10s、60sでのリーク電流の発生を抑えることができる。例えば、直列抵抗Rshを下げ、曲線因子FFを高め、開放電圧Vocを高めることができる。例えば、絶縁層62を設けない場合に比べて、太陽電池110の光電変換効率を向上させることができる。
積層体SBは、第1領域R1と、第2領域R2と、を有する。第1領域R1は、積層体SBにおいて、下部電極10と光電変換膜30との間に異物66がある領域である。第2領域R2は、積層体SBにおいて、下部電極10と光電変換膜30との間に異物66がない領域である。
異物66は、太陽電池110の製造過程において積層体SBに混入した不要な物質である。異物66は、例えば、導電層60の形成時に生じた残渣や絶縁層62の形成時に生じた残渣などである。異物66が導電層60の残渣である場合、異物66は、導電層60と実質的に同じ材料を含む。異物66が絶縁層62の残渣である場合、異物66は、絶縁層62と実質的に同じ材料を含む。すなわち、異物66は、導電性の場合もあるし、絶縁性の場合もある。異物66は、例えば、積層体SBに複数含まれる。積層体SBは、例えば、複数の第1領域R1を含む。例えば、複数の第1領域R1が、X−Y平面と平行な面内に点在する。この例では、積層体SBが、2つの異物66及び第1領域R1を含む。積層体SBに含まれる異物66及び第1領域R1の数は、任意である。
第1領域R1は、例えば、X−Y平面に投影したときに、島状である。第2領域R2は、例えば、X−Y平面に投影したときに、第1領域R1を囲む連続した1つの領域である。第2領域R2は、例えば、X−Y平面に投影したときに、複数の第1領域R1のそれぞれを囲む。
異物66のZ軸方向の長さ(高さ)は、例えば、第2領域R2の平均の厚さ以下である。異物66のZ軸方向の長さは、例えば、1μm以下である。異物66のX−Y平面と平行な方向の長さは、例えば、10μm以下である。積層体SBをX−Y平面に投影したときの第1領域R1の面積は、例えば、積層体SBをX−Y平面に投影したときの第2領域R2の面積の5%以下である。積層体SBをX−Y平面に投影したときの複数の第1領域R1の面積の総和は、例えば、積層体SBをX−Y平面に投影したときの第2領域R2の面積の5%以下である。
絶縁部64は、異物66の端部66sと上部電極20との間に設けられる。この例において、絶縁部64は、端部66sと下部中間層40との間に設けられる。絶縁部64は、例えば、Z軸方向において端部66sを覆う。絶縁部64は、異物66が複数ある場合、複数の異物66のそれぞれに対応して複数設けられる。この例では、2つの異物66のそれぞれに対応して2つの絶縁部64が設けられる。
端部66sは、異物66のX−Y平面と平行な第1方向の端部である。端部66sは、例えば、異物66のX軸方向の端部である。この例では、絶縁部64が、異物66の全体の上に設けられる。絶縁部64は、異物66と光電変換膜30との間に設けられる。絶縁部64は、例えば、Z軸方向において絶縁部64の全体を覆う。絶縁部64は、例えば、X−Y平面に投影したときに、異物66の外縁全体に重なる。
絶縁部64には、例えば、ポリイミドなどの樹脂材料が用いられる。絶縁部64には、例えば、絶縁層62と実質的に同じ材料が用いられる。絶縁部64の電気抵抗率は、例えば、10×10Ω・m以上10×1017Ω・m以下である。
異物66の端部66sと上部電極20との間の距離D1は、第2領域R2における下部電極10と上部電極20との間の距離D2よりも長い。距離D1及び距離D2は、X−Y平面に対して交差する第2方向の距離である。距離D1及び距離D2は、例えば、Z軸方向の距離である。第2方向は、例えば、上面5aに対して垂直な方向である。第2方向は、上面5aに対して交差する任意の方向でよい。
この例では、端部66sと光電変換膜30との間に絶縁部64が設けられる。すなわち、この例では、距離D1が、絶縁部64の厚さ分だけ距離D2よりも長い。
積層体SBに異物66が含まれている場合、第2領域R2に比べて、異物66の端部66sにおいてリーク電流が生じやすくなる。これに対して、本実施形態に係る太陽電池110では、絶縁部64を設け、距離D1を距離D2よりも長くしている。すなわち、端部66sと上部電極20との間の抵抗を、第2領域R2における下部電極10と上部電極20との間の抵抗よりも高抵抗化させている。
これにより、例えば、異物66の端部66sでのリーク電流の発生を抑えることができる。例えば、直列抵抗Rshを下げ、曲線因子FFを高め、開放電圧Vocを高めることができる。例えば、距離D1が距離D2よりも短い場合に比べて、太陽電池110の光電変換効率を向上させることができる。
図3(a)〜図3(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。
図3(a)に表したように、太陽電池111では、絶縁部64が、異物66の上において、下部中間層40と光電変換膜30との間に設けられている。
図3(b)に表したように、太陽電池112では、絶縁部64が、異物66の上において、光電変換膜30と上部中間層50との間に設けられている。
図3(c)に表したように、太陽電池113では、絶縁部64が、異物66の上において、上部中間層50と上部電極20との間に設けられている。
このように、絶縁部64を設ける位置は、異物66の端部66sと上部電極20との間の任意の位置でよい。
図4(a)〜図4(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。
図4(a)に表したように、太陽電池121では、絶縁部64が省略されている。太陽電池121では、異物66の端部66sの上の光電変換膜30の厚さT1(Z軸方向の長さ)が、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT2よりも厚い(長い)。このように、絶縁部64を設ける代わりに、光電変換膜30の厚さを変化させて距離D1を距離D2より長くしてもよい。太陽電池121においても、異物66の端部66sでのリーク電流の発生を抑え、光電変換効率を向上させることができる。
図4(b)に表したように、太陽電池122では、異物66の端部66sの上の下部中間層40の厚さT3が、第2領域R2における下部中間層40の厚さT4よりも厚い。このように、絶縁部64を設ける代わりに、下部中間層40の厚さを変化させて距離D1を距離D2より長くしてもよい。太陽電池122においても、異物66の端部66sでのリーク電流の発生を抑え、光電変換効率を向上させることができる。
図4(c)に表したように、太陽電池123では、異物66の端部66sの上の上部中間層50の厚さT5が、第2領域R2における上部中間層50の厚さT6よりも厚い。このように、絶縁部64を設ける代わりに、上部中間層50の厚さを変化させて距離D1を距離D2より長くしてもよい。太陽電池123においても、異物66の端部66sでのリーク電流の発生を抑え、光電変換効率を向上させることができる。
図5(a)〜図5(e)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。
図5(a)に表したように、太陽電池131では、下部中間層40が省略されている。 図5(b)に表したように、太陽電池132では、上部中間層50が省略されている。 図5(c)に表したように、太陽電池133では、下部中間層40と上部中間層50とが省略されている。
図5(d)に表したように、太陽電池134では、絶縁層62がさらに省略されている。
図5(e)に表したように、太陽電池135では、導電層60がさらに省略されている。
このように、下部中間層40、上部中間層50、導電層60及び絶縁層62は、必要に応じて設けられ、省略可能である。太陽電池135のように、積層体SBは、下部電極10と、上部電極20と、光電変換膜30と、を少なくとも有していればよい。
図6(a)〜図6(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。
図6(a)に表したように、太陽電池141では、絶縁層62及び絶縁部64が省略されている。太陽電池141では、異物66の端部66sの上の下部中間層40の厚さT11が、第2領域R2における下部中間層40の厚さT12よりも厚い。太陽電池141では、下部電極10の端部10sの上の下部中間層40の厚さT13が、第2領域R2における下部中間層40の厚さT12よりも厚い。そして、太陽電池141では、導電層60の端部60sの上の下部中間層40の厚さT14が、第2領域R2における下部中間層40の厚さT12よりも厚い。
このように、絶縁層62を設ける代わりに、端部10sの上の下部中間層40の厚さを厚くすることによって、端部10sの上の部分を高抵抗化してもよい。端部60sの上の下部中間層40の厚さを厚くすることによって、端部60sの上の部分を高抵抗化してもよい。これにより、例えば、端部10s及び端部60sにおけるリーク電流の発生を抑制することができる。太陽電池141においても、光電変換効率を向上させることができる。
図6(b)に表したように、太陽電池142では、絶縁層62及び絶縁部64が省略されている。太陽電池142では、異物66の端部66sの上の光電変換膜30の厚さT21が、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚い。太陽電池142では、下部電極10の端部10sの上の光電変換膜30の厚さT23が、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚い。そして、太陽電池142では、導電層60の端部60sの上の光電変換膜30の厚さT24が、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚い。
これにより、太陽電池142においても、例えば、端部10s及び端部60sにおけるリーク電流の発生を抑制し、光電変換効率を向上させることができる。
図6(c)に表したように、太陽電池143では、絶縁層62及び絶縁部64が省略されている。太陽電池143では、異物66の端部66sの上の上部中間層50の厚さT31が、第2領域R2における上部中間層50の厚さT32よりも厚い。太陽電池143では、下部電極10の端部10sの上の上部中間層50の厚さT33が、第2領域R2における上部中間層50の厚さT32よりも厚い。そして、太陽電池143では、導電層60の端部60sの上の上部中間層50の厚さT34が、第2領域R2における上部中間層50の厚さT32よりも厚い。
これにより、太陽電池143においても、例えば、端部10s及び端部60sにおけるリーク電流の発生を抑制し、光電変換効率を向上させることができる。
図7は、第1の実施形態に係る別の太陽電池を模式的に表す断面図である。
図7に表したように、太陽電池151は、封止膜68をさらに備えている。封止膜68は、積層体SBの上に設けられる。すなわち、封止膜68は、上部電極20の上に設けられる。封止膜68は、例えば、熱硬化型や紫外線硬化型のエポキシ樹脂などによって、上部電極20に貼り付けられる。封止膜68は、例えば、酸素や水分などから光電変換膜30などを保護する。封止膜68を設けることにより、例えば、太陽電池151の耐久性を向上させることができる。
封止膜68には、例えば、金属板または樹脂フィルムの表面に無機物または金属からなる層を設けてなるフィルムを使用することができる。樹脂フィルムとしては、例えば、PET、PEN、PI、EVOH、CO、EVA、PC若しくはPESからなるフィルム、または、それらの2つ以上を含んだ多層フィルムを使用することができる。無機物または金属としては、例えば、シリカ、チタニア、ジルコニア、窒化珪素、窒化ホウ素及びAlの少なくともいずれかを使用することができる。例えば、乾燥剤や酸素吸収剤などを封止膜68にさらに含めてもよい。これにより、例えば、太陽電池151の耐久性をさらに向上させることができる。
図8は、第1の実施形態に係る別の太陽電池の一部を模式的に表す断面図である。
図8に表したように、この例では、絶縁部64が、異物66の上端66aの一部を覆っていない。このように、絶縁部64は、異物66の端部66sと上部電極20との間に設けられていればよい。但し、上記のように、異物66の全体の上に絶縁部64を設ける。これにより、異物66でのリーク電流の発生をより適切に抑制することができる。
なお、上記の各太陽電池110〜113、121〜123、131〜135、141〜143、151のそれぞれの構成は、任意に組み合わせてよい。例えば、絶縁部64を設け、さらに第1領域R1の光電変換膜30の厚さを第2領域R2の光電変換膜30の厚さより厚くしてもよい。光電変換膜30、下部中間層40及び上部中間層50のそれぞれの第1領域R1の厚さを、それぞれの第2領域R2の厚さより厚くしてもよい。
次に、太陽電池110の製造方法について説明する。ここでは、太陽電池110の製造方法について説明する。
図9(a)〜図9(d)及び図10(a)〜図10(d)は、第1の実施形態に係る太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。
図9(a)に表したように、太陽電池110の製造においては、まず、スパッタリング法などの成膜処理及びパターニング処理などにより、基板5の上面5aの上に下部電極10を形成する。
図9(b)に表したように、成膜処理及びパターニング処理などにより、下部電極10の第2部分10bの上に導電層60を形成する。導電層60を形成した後、光学センサ70によって下部電極10上の異物66の検出を行う。光学センサ70は、例えば、発光部71と、受光部72と、を有する。発光部71は、検査対象に向けて検査光を照射する。受光部72は、検査対象で反射した検査光を受光する。すなわち、光学センサ70は、例えば、反射型のセンサである。
光学センサ70は、例えば、図示を省略した制御部に電気的に接続されている。また、光学センサ70は、例えば、X軸方向及びY軸方向に移動可能な移動機構に取り付けられている。制御部は、例えば、光学センサ70と基板5との位置を相対的に変化させ、検査対象となる基板5の上面5aの全体の検出を行う。なお、上面5aの全体の検出は、基板5を移動させて行ってもよいし、基板5と光学センサ70との双方を移動させて行ってもよい。
制御部には、例えば、導電層60の設計パターンが予め記憶されている。前述のように、基板5及び下部電極10は、光透過性を有する。そこで、制御部は、受光部72の受光のデータと設計パターンのデータとを比較し、設計パターンに無い部分において受光部72が検査光を受光した場合に、その部分に異物66が有ると判定する。これにより、光学センサ70によって、異物66の有無を検出することができる。さらには、異物66の位置や大きさなどの情報も検出することができる。制御部は、例えば、検出した異物66の位置や大きさなどの検査情報をサーバなどに記憶させる。
図9(c)に表したように、液滴吐出部80により、検出した異物66の少なくとも端部66sの上に、補修液82を吐出する。液滴吐出部80には、例えば、インクジェットヘッドやディスペンサなどが用いられる。液滴吐出部80は、補修液82を吐出可能な任意の装置でよい。この例において、補修液82には、例えば、感光性ポリイミドなどの絶縁材料が用いられる。この例では、補修液82が、絶縁材料を含む。
液滴吐出部80は、例えば、図示を省略した制御部に電気的に接続されている。液滴吐出部80に接続される制御部は、光学センサ70に接続された制御部と同じ制御部でもよいし、異なる制御部でもよい。例えば、光学センサ70と液滴吐出部80とが同じ装置に組み込まれている場合には、光学センサ70と液滴吐出部80とのそれぞれが、同じ制御部に接続される。例えば、光学センサ70と液滴吐出部80とが異なる装置に組み込まれている場合には、光学センサ70と液滴吐出部80とのそれぞれが、異なる制御部に接続される。
また、液滴吐出部80も、移動機構などに取り付けられる。光学センサ70と同様に、液滴吐出部80も、X−Y平面と平行な方向において、基板5との相対的な位置を変化させる。
制御部は、例えば、ネットワークなどを介してサーバなどに記憶された検査情報を読み出す。光学センサ70と液滴吐出部80とのそれぞれに同じ制御部が接続されている場合には、制御部に検査情報を記憶させてもよい。
制御部は、読み出した検査情報を基に、検出した異物66の端部66sの上に、補修液82を吐出する。この例では、異物66の全体の上に補修液82を吐出する。これにより、異物66の上に絶縁部64を形成する。絶縁部64の形成において異物66の上に吐出する補修液82の数は、1滴に限ることなく数滴でもよい。制御部は、例えば、検査情報に含まれる異物66の大きさと、予め記憶された補修液82の1滴の液量と、を基に、絶縁部64の形成に必要な補修液82の数を算出し、算出結果に応じた数の補修液82の吐出を行う。また、複数の異物66が検出された場合には、複数の異物66のそれぞれの上に補修液82を吐出することにより、複数の異物66のそれぞれの上に絶縁部64を形成する。
図9(d)に表したように、成膜処理及びパターニング処理などにより、基板5、下部電極10及び導電層60の上に、絶縁層62を形成する。この例では、絶縁部64の形成の後に絶縁層62を形成している。これとは反対に、絶縁層62の形成の後に絶縁部64を形成してもよい。
図10(a)に表したように、成膜処理及びパターニング処理などにより、下部電極10、絶縁層62及び絶縁部64の上に、下部中間層40を形成する。
図10(b)に表したように、成膜処理及びパターニング処理などにより、下部中間層40の上に、光電変換膜30を形成する。
図10(c)に表したように、成膜処理及びパターニング処理などにより、光電変換膜30の上に、上部中間層50を形成する。
図10(d)に表したように、成膜処理及びパターニング処理などにより、上部中間層50の上に、上部電極20を形成する。
これにより、基板5の上面5aの上に積層体SBが形成され、太陽電池110が完成する。
例えば、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、絶縁層62を形成し、下部中間層40を形成する。そして、下部中間層40の上に、補修液82を吐出し、絶縁部64を形成する。
これにより、上記の太陽電池111を形成することができる。
例えば、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、絶縁層62を形成し、下部中間層40を形成し、光電変換膜30を形成する。そして、光電変換膜30の上に、補修液82を吐出し、絶縁部64を形成する。
これにより、上記の太陽電池112を形成することができる。
例えば、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、絶縁層62を形成し、下部中間層40を形成し、光電変換膜30を形成し、上部中間層50を形成する。そして、上部中間層50の上に、補修液82を吐出し、絶縁部64を形成する。
これにより、上記の太陽電池113を形成することができる。
図11(a)〜図11(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。
図11(a)に表したように、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、絶縁層62の形成、及び、下部中間層40の形成を行い、下部中間層40の上に実質的に均一な厚さの光電変換膜30を形成する。そして、液滴吐出部80により、光電変換膜30の上に、光電変換膜30と同じ材料を含む補修液82を吐出する。より詳しくは、第1半導体層30nと同じ材料を含む補修液82を光電変換膜30の上に吐出する。これにより、異物66の端部66sの上の光電変換膜30の厚さT1を、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT2よりも厚くする。
これにより、上記の太陽電池121を形成することができる。
図11(b)に表したように、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、絶縁層62の形成を行い、下部電極10の上に実質的に均一な厚さの下部中間層40を形成する。そして、液滴吐出部80により、下部中間層40の上に、下部中間層40と同じ材料を含む補修液82を吐出する。例えば、TiOxを含む補修液82を下部中間層40の上に吐出する。これにより、異物66の端部66sの上の下部中間層40の厚さT3を、第2領域R2における下部中間層40の厚さT4よりも厚くする。
これにより、上記の太陽電池122を形成することができる。
図11(c)に表したように、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、絶縁層62の形成、下部中間層40の形成、及び、光電変換膜30の形成を行い、光電変換膜30の上に実質的に均一な厚さの上部中間層50を形成する。そして、液滴吐出部80により、上部中間層50の上に、上部中間層50と同じ材料を含む補修液82を吐出する。例えば、PEDOT/PSSを含む補修液82を上部中間層50の上に吐出する。これにより、異物66の端部66sの上の上部中間層50の厚さT5を、第2領域R2における上部中間層50の厚さT6よりも厚くする。
これにより、上記の太陽電池123を形成することができる。
図12(a)〜図12(c)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。
図12(a)に表したように、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、下部電極10の上に実質的に均一な厚さの下部中間層40を形成する。そして、下部中間層40の上に、下部中間層40と同じ材料を含む補修液82を吐出する。これにより、異物66の端部66sの上の下部中間層40の厚さT11を、第2領域R2における下部中間層40の厚さT12よりも厚くする。下部電極10の端部10sの上の下部中間層40の厚さT13を、第2領域R2における下部中間層40の厚さT12よりも厚くする。そして、導電層60の端部60sの上の下部中間層40の厚さT14を、第2領域R2における下部中間層40の厚さT12よりも厚くする。
これにより、上記の太陽電池141を形成することができる。
図12(b)に表したように、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、下部中間層40の形成を行い、下部中間層40の上に実質的に均一な厚さの光電変換膜30を形成する。そして、液滴吐出部80により、光電変換膜30の上に、光電変換膜30と同じ材料を含む補修液82を吐出する。これにより、異物66の端部66sの上の光電変換膜30の厚さT21を、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚くする。下部電極10の端部10sの上の光電変換膜30の厚さT23を、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚くする。そして、導電層60の端部60sの上の光電変換膜30の厚さT24を、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚くする。
これにより、上記の太陽電池142を形成することができる。
図12(c)に表したように、上記と同様の手順で導電層60の形成及び異物66の検出まで行った後、下部中間層40の形成及び光電変換膜30の形成を行い、光電変換膜30の上に実質的に均一な厚さの上部中間層50を形成する。そして、液滴吐出部80により、上部中間層50の上に、上部中間層50と同じ材料を含む補修液82を吐出する。これにより、異物66の端部66sの上の上部中間層50の厚さT31を、第2領域R2における上部中間層50の厚さT32よりも厚くする。下部電極10の端部10sの上の上部中間層50の厚さT33を、第2領域R2における上部中間層50の厚さT32よりも厚くする。そして、導電層60の端部60sの上の上部中間層50の厚さT34を、第2領域R2における上部中間層50の厚さT32よりも厚くする。
これにより、上記の太陽電池143を形成することができる。
図13(a)及び図13(b)は、第1の実施形態に係る別の太陽電池の製造工程の一例を模式的に表す断面図である。
図13(a)に表したように、この例では、下部電極10の形成、導電層60の形成、下部中間層40の形成、及び、光電変換膜30の形成を行った後に、光学センサ70で異物66の検出を行う。この例において、受光部72は、検査対象を透過した検査光を受光する。すなわち、この例の光学センサ70は、透過型のセンサである。
制御部は、受光部72の受光のデータと設計パターンのデータとを比較し、設計パターンに無い部分において受光部72の検査光の受光が遮られた場合に、その部分に異物66が有ると判定する。
また、光電変換膜30の設計パターンも制御部に予め記憶させておく。制御部は、例えば、受光部72の受光のデータと設計パターンのデータとを比較し、設計パターンに無い部分において基準値よりも高い強度の光を検出した場合に、その部分に光電変換膜30の欠陥30dが有ると判定する。欠陥30dとは、例えば、光電変換膜30が部分的に欠損した、いわゆるピンホールである。
図13(b)に表したように、異物66の検出及び欠陥30dの検出を行った後、液滴吐出部80により、光電変換膜30の上に、光電変換膜30と同じ材料を含む補修液82を吐出する。これにより、異物66の端部66sの上の光電変換膜30の厚さT21を、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚くする。下部電極10の端部10sの上の光電変換膜30の厚さT23を、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚くする。導電層60の端部60sの上の光電変換膜30の厚さT24を、第2領域R2における光電変換膜30の厚さT22よりも厚くする。さらに、検出した欠陥30dの上に、補修液82を吐出する。例えば、欠陥30dを補修液82で埋める。
このように、異物66の検出は、光電変換膜30を形成した後に行ってもよい。そして、異物66の検出とともに、欠陥30dの検出を行い、欠陥30dの上に、補修液82を吐出する。これにより、例えば、欠陥30dの部分で生じるリーク電流も抑制することができる。例えば、太陽電池142の光電変換効率をより向上させることができる。
例えば、下部中間層40の上に補修液82を吐出する場合には、下部中間層40の形成の後に、異物66の検出を行ってもよい。上部中間層50の上に補修液82を吐出する場合には、上部中間層50の形成の後に、異物66の検出を行ってもよい。
光学センサ70は、透過型でもよいし、反射型でもよい。また、例えば、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの撮像素子を光学センサ70として用い、画像処理によって異物66の検出を行ってもよい。
(第2の実施形態)
図14(a)及び図14(b)は、第2の実施形態に係る太陽電池モジュールを表す模式図である。
図14(a)は、太陽電池モジュールを模式的に表す平面図であり、図14(b)は、太陽電池モジュールの一部を模式的に表す部分断面図である。図14(b)は、図14(a)のA1−A2線断面を模式的に表す。
図14(a)及び図14(b)に表したように、太陽電池モジュール210は、基板5と、複数の太陽電池160(いわゆるセル)と、を備える。基板5は、上面5aと下面5bとを有する。基板5(上面5a)のX−Y平面に投影した形状は、例えば、矩形状である。
複数の太陽電池160は、上面5aの上に並べて設けられる。この例において、太陽電池160のX−Y平面に投影した形状は、Y軸方向に延びる長方形状である。そして、この例では、複数の太陽電池160が、所定の間隔を空けてX軸方向に並べられている。太陽電池160のX軸方向の幅(X軸方向に沿う長さ)は、例えば、10mm〜15mm程度である。基板5の一辺の長さは、例えば、30cmである。この場合、例えば、20個程度の太陽電池160が、X軸方向に並べて設けられる。
複数の太陽電池160は、例えば、直列に接続される。上記第1の実施形態で説明しているように、太陽電池には、透明電極が用いられる。透明電極に用いられる材料の抵抗値は、金属などと比較すると高い。太陽電池モジュール210では、複数の太陽電池160を設け、それらを直列に接続する。これにより、例えば、透明電極の面積の増大にともなう透明電極の抵抗値の増加を抑えることができる。太陽電池モジュール210では、太陽電池160に透明電極を用いる場合、一般的に、10cm〜20cmの大きさの基板5に対して、10個〜15個ほどの太陽電池160を直列に接続している。
基板5の形状は、矩形状に限らず、任意の形状でよい。太陽電池160の形状及び配列は、上記に限らない。太陽電池160の形状及び配列は、例えば、基板5の形状などに合わせて適宜設定すればよい。太陽電池160の数は、例えば、基板5のサイズなどに応じた任意の数でよい。複数の太陽電池160の一部は、並列に接続してもよい。例えば、20個の太陽電池160を含む場合、10個ずつ直列に接続し、それらを並列に接続してもよい。太陽電池モジュール210は、直列に接続された少なくとも2つの太陽電池160を有していればよい。
複数の太陽電池160のうちの1つを第1太陽電池161とする。複数の太陽電池160のうちの別の1つを第2太陽電池162とする。第2太陽電池162は、第1太陽電池161と隣り合っている。
第1太陽電池161は、第1積層体SB1を含む。第1積層体SB1は、例えば、第1下部電極11と、第1上部電極21と、第1光電変換膜31と、第1下部中間層41と、第1上部中間層51と、を含む。
第2太陽電池162は、第2積層体SB2を含む。第2積層体SB2は、例えば、第2下部電極12と、第2上部電極22と、第2光電変換膜32と、第2下部中間層42と、第2上部中間層52と、を含む。
この例では、第2上部電極22が、第1太陽電池161の導電層60の上に延在している。例えば、第2上部電極22が、第1太陽電池161の導電層60に接している。これにより、第2上部電極22が、第1下部電極11と電気的に接続される。すなわち、第2太陽電池162が、第1太陽電池161と直列に接続される。
この例において、第1太陽電池161及び第2太陽電池162は、上記第1の実施形態で示している太陽電池110と実質的に同じである。第1太陽電池161及び第2太陽電池162は、例えば、2つの太陽電池110を並べて配置し、それぞれを直列に接続した構成ということもできる。第1太陽電池161及び第2太陽電池162の各部の機能や材料などは、第1の実施形態に関して説明している太陽電池110と実質的に同じとすることができる。従って、これらについての詳細な説明は省略する。
第1積層体SB1は、第1下部電極11と第1光電変換膜31との間に異物がある第1領域R1と、第1下部電極11と第1光電変換膜31との間に異物がない第2領域R2と、を有する。第1積層体SB1は、異物66の上に設けられた絶縁部64をさらに含む。第1積層体SB1では、絶縁部64により、異物66の端部66sと第1上部電極21との間の距離を、第2領域R2における第1下部電極11と第1上部電極21との間の距離よりも長くしている。
これにより、太陽電池モジュール210では、異物66の端部66sでのリーク電流の発生を抑え、光電変換効率を向上させることができる。
また、この例では、第2積層体SB2が、第2下部電極12と第2光電変換膜32との間に異物がある第3領域R3と、第2下部電極12と第2光電変換膜32との間に異物がない第4領域R4と、を有する。第2積層体SB2は、異物66の上に設けられた絶縁部64をさらに含む。第2積層体SB2では、絶縁部64により、異物66の端部66sと第2上部電極22との間の距離を、第4領域R4における第2下部電極12と第2上部電極22との間の距離よりも長くしている。
これにより、太陽電池モジュール210では、異物66の端部66sでのリーク電流の発生をより適切に抑え、光電変換効率をより向上させることができる。
この例では、第1積層体SB1及び第2積層体SB2のそれぞれが、2つの異物66を含む場合を示している。第2積層体SB2に含まれる異物66の数は、第1積層体SB1に含まれる異物66の数と必ずしも同じではない。例えば、第2積層体SB2は、異物66を含まない場合もある。
太陽電池モジュール210では、例えば、複数の太陽電池160のそれぞれについて異物66の検出を行い、異物66の検出された太陽電池160毎に絶縁部64の形成を行う。これにより、異物66の端部66sでのリーク電流の発生を適切に抑え、光電変換効率を向上させることができる。
太陽電池モジュール210に含まれる複数の太陽電池160の構成は、太陽電池110の構成に限ることなく、上記第1の実施形態で説明した各太陽電池111〜113、121〜123、131〜135、141〜143及び151のいずれの構成を用いてもよい。
(第3の実施形態)
図15は、第3の実施形態に係る太陽光発電パネルを模式的に表す平面図である。
図15に表したように、太陽光発電パネル310は、複数の太陽電池モジュール210を有する。この例において、太陽光発電パネル310は、X軸方向に3個ずつ、Y軸方向に4個ずつ並べられた計12個の太陽電池モジュール210を有する。太陽電池モジュール210の一辺の長さは、30cm程度である。太陽光発電パネル310の大きさは、例えば、1m×1.2m程度である。複数の太陽電池モジュール210は、直列または並列に接続される。これにより、太陽光発電パネル310が、所定の電圧及び電流を出力する。このように、太陽電池モジュール210は、複数の太陽電池モジュール210を電気的に接続した太陽光発電パネル310として用いてもよい。太陽光発電パネル310に含まれる太陽電池モジュール210の数及び配列は、任意に設定すればよい。
実施形態によれば、高光電変換効率の太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池の製造方法が提供される。
なお、本願明細書において、「垂直」及び「平行」は、厳密な垂直及び厳密な平行だけではなく、例えば製造工程におけるばらつきなどを含むものであり、実質的に垂直及び実質的に平行であれば良い。本願明細書において、「上に設けられる」状態は、直接接して設けられる状態の他に、間に他の要素が挿入されて設けられる状態も含む。「積層される」状態は、互いに接して重ねられる状態の他に、間に他の要素が挿入されて重ねられる状態も含む。「対向する」状態は、直接的に面する状態の他に、間に別の要素が挿入されて面する状態も含む。
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。
しかし、本発明の実施形態は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、太陽電池及び太陽電池モジュールに含まれる、基板、下部電極、下部中間層、光電変換膜、上部電極、上部中間層、第1下部電極、第1下部中間層、第1光電変換膜、第1上部電極、第2下部電極、第2下部中間層、第2光電変換膜、第2上部電極、導電層、絶縁層、絶縁部、積層体、第1積層体、第2積層体、光学センサ及び液滴吐出部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
その他、本発明の実施の形態として上述した太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池の製造方法を基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全ての太陽電池、太陽電池モジュール及び太陽電池の製造方法も、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
5…基板、 5a…上面、 5b…下面、 10…下部電極、 10a…第1部分、 10b…第2部分、 10s…端部、 11…第1下部電極、 12…第2下部電極、 20…上部電極、 21…第1上部電極、 22…第2上部電極、 30…光電変換膜、 30f…pn接合面、 30n…第1半導体層、 30p…第2半導体層、 31…第1光電変換膜、 32…第2光電変換膜、 40…下部中間層、 41…第1下部中間層、 42…第2下部中間層、 50…上部中間層、 51…第1上部中間層、 52…第2上部中間層、 60…導電層、 60s…端部、 62…絶縁層、 64…絶縁部、 66…異物、 66s…端部、 68…封止膜、 70…光学センサ、 71…発光部、 72…受光部、 80…液滴吐出部、 82…補修液、 110〜113、121〜123、131〜135、141〜143、151、160…太陽電池、 161…第1太陽電池、 162…第2太陽電池、 210…太陽電池モジュール、 310…太陽光発電パネル、 Ce…電子、 Ch…正孔、 EX…エキシトン、 Lin…光、 R1〜R4…領域、 SB…積層体、 SB1…第1積層体、 SB2…第2積層体

Claims (14)

  1. 上面を有する基板と、
    積層体であって、前記上面の上に設けられた下部電極と、前記下部電極の上に設けられ有機半導体を含む光電変換膜と、前記光電変換膜の上に設けられた上部電極と、を含む積層体と、
    を備え、
    前記積層体は、
    前記下部電極と前記光電変換膜との間に異物がある第1領域と、
    前記下部電極と前記光電変換膜との間に異物がない第2領域と、
    を有し、
    前記上面と平行な第1方向における前記異物の端部と前記上部電極との間の前記上面に対して交差する第2方向の距離は、前記第2領域における前記下部電極と前記上部電極との間の前記第2方向の距離よりも長い太陽電池。
  2. 前記積層体は、前記異物の前記端部と前記上部電極との間に設けられた絶縁部をさらに含む請求項1記載の太陽電池。
  3. 前記異物の前記端部の上の前記光電変換膜の前記第2方向の長さは、前記第2領域における前記光電変換膜の前記第2方向の長さよりも長い請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 前記積層体は、前記下部電極と前記光電変換膜との間に設けられた下部中間層をさらに含み、
    前記異物の前記端部の上の前記下部中間層の前記第2方向の長さは、前記第2領域における前記下部中間層の前記第2方向の長さよりも長い請求項1〜3のいずれか1つに記載の太陽電池。
  5. 前記積層体は、前記光電変換膜と前記上部電極との間に設けられた上部中間層をさらに含み、
    前記異物の前記端部の上の前記上部中間層の前記第2方向の長さは、前記第2領域における前記上部中間層の前記第2方向の長さよりも長い請求項1〜4のいずれか1つに記載の太陽電池。
  6. 前記下部電極は、第1部分と、前記第1方向において前記第1部分と並ぶ第2部分と、を含み、
    前記光電変換膜は、前記第1部分の上に設けられ、
    前記積層体は、前記第2部分の上に設けられ、前記下部電極と電気的に接続された導電層をさらに含み、
    前記導電層の導電率は、前記下部電極の導電率よりも高い請求項1〜5のいずれか1つに記載の太陽電池。
  7. 前記積層体は、前記第1方向における前記下部電極の端部の上及び前記第1方向における前記導電層の端部の上に設けられた絶縁層をさらに含む請求項6記載の太陽電池。
  8. 上面を有する基板と、
    前記上面の上に設けられた複数の太陽電池と、
    を備え、
    前記複数の太陽電池のうちの1つは、前記上面の上に設けられた第1下部電極と、前記第1下部電極の上に設けられ有機半導体を含む第1光電変換膜と、前記第1光電変換膜の上に設けられた第1上部電極と、を含む第1積層体と、を含み、
    前記複数の太陽電池のうちで前記1つの隣りの別の1つは、前記上面の上に設けられた第2下部電極と、前記第2下部電極の上に設けられ有機半導体を含む第2光電変換膜と、前記第2光電変換膜の上に設けられた第2上部電極と、を含む第2積層体と、を含み、
    前記第1積層体は、
    前記第1下部電極と前記第1光電変換膜との間に異物がある第1領域と、
    前記第1下部電極と前記第1光電変換膜との間に異物がない第2領域と、
    を有し、
    前記上面と平行な第1方向における前記異物の端部と前記第1上部電極との間の前記上面に対して交差する第2方向の距離は、前記第2領域における前記第1下部電極と前記第1上部電極との間の前記第2方向の距離よりも長い太陽電池モジュール。
  9. 上面を有する基板の上に、積層体を形成する工程であって、
    前記上面の上に下部電極を形成する工程と、
    前記下部電極の上に有機半導体を含む光電変換膜を形成する工程と、
    前記光電変換膜の上に上部電極を形成する工程と、
    を含む工程を備え、
    前記積層体を形成する前記工程は、
    光学センサで前記下部電極上の異物を検出する工程と、
    前記上面と平行な第1方向における前記異物の端部の上に、液滴吐出部によって補修液を吐出する工程と、
    をさらに含む太陽電池の製造方法。
  10. 前記補修液は、絶縁材料を含み、
    前記補修液を吐出する前記工程は、前記補修液の吐出により、前記異物の前記端部の上に絶縁部を形成する工程である請求項9記載の太陽電池の製造方法。
  11. 前記補修液は、前記光電変換膜と同じ材料を含み、
    前記補修液を吐出する前記工程は、前記補修液の吐出により、前記異物の前記端部の上の前記光電変換膜の厚さを、前記異物のない領域における前記光電変換膜の厚さよりも厚くする工程である請求項9記載の太陽電池の製造方法。
  12. 前記積層体を形成する前記工程は、前記光電変換膜の欠陥を前記光学センサで検出する工程をさらに含み、
    前記補修液を吐出する前記工程は、前記欠陥の上に前記補修液を吐出することをさらに含む請求項11記載の太陽電池の製造方法。
  13. 前記積層体を形成する前記工程は、前記下部電極と前記光電変換膜との間に下部中間層を形成する工程をさらに含み、
    前記補修液は、前記下部中間層と同じ材料を含み、
    前記補修液を吐出する前記工程は、前記補修液の吐出により、前記異物の前記端部の上の前記下部中間層の厚さを、前記異物のない領域における前記下部中間層の厚さよりも厚くする工程である請求項9記載の太陽電池の製造方法。
  14. 前記積層体を形成する前記工程は、前記光電変換膜と前記上部電極との間に上部中間層を形成する工程をさらに含み、
    前記補修液は、前記上部中間層と同じ材料を含み、
    前記補修液を吐出する前記工程は、前記補修液の吐出により、前記異物の前記端部の上の前記上部中間層の厚さを、前記異物のない領域における前記上部中間層の厚さよりも厚くする工程である請求項9記載の太陽電池の製造方法。
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