JP2002261308A - 薄膜光電変換モジュール - Google Patents

薄膜光電変換モジュール

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JP2002261308A
JP2002261308A JP2001057056A JP2001057056A JP2002261308A JP 2002261308 A JP2002261308 A JP 2002261308A JP 2001057056 A JP2001057056 A JP 2001057056A JP 2001057056 A JP2001057056 A JP 2001057056A JP 2002261308 A JP2002261308 A JP 2002261308A
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thin
film photoelectric
separation groove
electrode layer
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JP2001057056A
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Tomomi Meguro
智巳 目黒
Katsuhiko Hayashi
克彦 林
Akihiko Nakajima
昭彦 中島
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】中間反射層を有するハイブリッド型構造を採用
し且つ高い出力特性を容易に実現し得る薄膜光電変換モ
ジュールを提供すること。 【解決手段】本発明の薄膜光電変換モジュール1は、透
明基板2上で互いに直列接続された複数のハイブリッド
型薄膜光電変換セル10を有し、それらセル10は透明
前面電極層3、非晶質光電変換層を備えた薄膜光電変換
ユニット4a、導電性・光透過性・光反射性を有する中
間反射層5、結晶質光電変換層を備えた薄膜光電変換ユ
ニット4b、及び裏面電極層6で構成され、中間反射層
5の上面に開口を有し且つ底面が透明前面電極層3の上
面で構成された分離溝24が、分離溝21と接続溝23
との間に分離溝24が位置するように或いは接続溝23
と分離溝24との間に分離溝21が位置するように設け
られ、この分離溝24は薄膜光電変換ユニット4bを構
成する材料で埋め込まれたことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薄膜光電変換モジ
ュールに係り、特には、ハイブリッド型構造を採用し且
つ中間反射層を有する薄膜光電変換モジュールに関す
る。
【0002】
【従来の技術】通常、薄膜光電変換モジュールは、複数
の薄膜光電変換セルをガラス基板上で相互に直列接続し
た構造を有している。それぞれの薄膜光電変換セルは、
一般的には、ガラス基板上への前面透明電極層、薄膜光
電変換ユニット、及び裏面電極層の成膜とパターニング
とを順次行うことにより形成されている。
【0003】このような薄膜光電変換モジュールには、
光電変換効率を向上させることが求められている。タン
デム型構造は、前面透明電極層と裏面電極層との間に吸
収波長域が互いに異なる複数の薄膜光電変換ユニットを
積層するものであり、入射光をより有効に利用可能とす
る構造として知られている。
【0004】タンデム型構造の1種であるハイブリッド
型構造では、それら薄膜光電変換ユニット間で、薄膜光
電変換ユニットの主要部である光電変換層の結晶性が異
なっている。例えば、ハイブリッド型構造の薄膜光電変
換モジュールにおいては、光入射側(または前面側)の
薄膜光電変換ユニットの光電変換層としてより広いバン
ドギャップを有する非晶質シリコン層が使用され、裏面
側の薄膜光電変換ユニットの光電変換層としてより狭い
バンドギャップを有するポリシリコン層が使用される。
【0005】ところで、タンデム型の薄膜光電変換モジ
ュールでは、積層された複数の薄膜光電変換ユニットの
間に光透過性及び光反射性の双方を有し且つ導電性の中
間反射層を介在させることがある。この中間反射層を設
けた場合、前面側の光電変換層に入射した光を中間反射
層で反射させることができるため、前面側の光電変換層
の実効的な膜厚を増大させること、換言すれば、前面側
の薄膜光電変換ユニットの出力電流密度を増大させるこ
とができる。
【0006】したがって、上述したハイブリッド型の薄
膜光電変換モジュールで中間反射層を用いた場合、膜厚
の増加に応じて光劣化が顕著となる非晶質シリコン層を
十分に薄く形成しつつ、非晶質シリコン層を有する薄膜
光電変換ユニットとポリシリコン層を有する薄膜光電変
換ユニットとの間で出力電流密度をバランスさせること
ができる。すなわち、モジュールの出力特性を向上させ
ることが可能であると考えられる。
【0007】しかしながら、中間反射層を有するハイブ
リッド型の薄膜光電変換モジュールでは、以下に説明す
るように必ずしも期待されるほどの出力特性が実現され
ている訳ではない。
【0008】タンデム型の薄膜光電変換モジュールにお
いて、ある薄膜光電変換セルの裏面電極層とそれに隣接
する薄膜光電変換セルの透明前面電極層との電気的接続
は、複数の薄膜光電変換ユニット及びそれらの間に介在
する中間反射層を貫通する接続溝を設け、この接続溝に
裏面電極層を構成する材料を埋め込むことによって実現
されている。すなわち、接続溝に埋め込む金属と中間反
射層とは接触することとなる。
【0009】この中間反射層は上述のように導電性を有
しており、したがって、電極層の役割も果たしている。
また、タンデム型構造において、単一の薄膜光電変換セ
ルを構成する複数の薄膜光電変換ユニットは互いに直列
接続されているとみなすことができる。そのため、上記
の構造では、裏面電極層と中間反射層との間に介在する
薄膜光電変換ユニットで生じた電力を有効に取り出すこ
とができない。
【0010】このような問題は、本出願人による特開平
9−129903号公報及び特開平9−129906号
公報に記載された構造を採用することにより解決され得
るものと考えられる。それら公報が開示する構造を図5
(a),(b)にそれぞれ示す。
【0011】図5(a),(b)は、それぞれ、タンデ
ム型構造を採用した従来の薄膜光電変換モジュールを概
略的に示す断面図である。図5(a),(b)に示す薄
膜光電変換モジュール101は、ガラス基板202上
に、透明前面電極層103、薄膜光電変換ユニット10
4a、中間反射層105、薄膜光電変換ユニット104
b、及び裏面電極層106を順次積層した構造を有して
いる。
【0012】図5(a)に示す薄膜光電変換モジュール
101では、透明前面電極層103は、中間反射層10
5と薄膜光電変換ユニット104bとの界面に開口を有
する分離溝121によってそれぞれの薄膜光電変換セル
110に対応して分割されている。すなわち、この分離
溝121は透明前面電極層103だけでなく中間反射層
105をも分割しており、したがって、中間反射層10
5の薄膜光電変換セル110内に位置する部分は、それ
以外の領域内に位置する部分から離間されている。
【0013】一方、図5(b)に示す薄膜光電変換モジ
ュール101では、透明前面電極層103は、透明前面
電極層103と薄膜光電変換ユニット104aとの界面
に開口を有する分離溝121によってそれぞれの薄膜光
電変換セル110に対応して分割されている。また、中
間反射層105は、中間反射層105と薄膜光電変換ユ
ニット104bとの界面に開口を有し且つ底面が分離溝
121内に露出したガラス基板202の表面で構成され
た分離溝124によって分割されている。すなわち、図
5(a)に示したのと同様に、図5(b)に示す薄膜光
電変換モジュール101においても、中間反射層105
の薄膜光電変換セル110内に位置する部分は、それ以
外の領域内に位置する部分から離間されている。
【0014】このように、図5(a),(b)に示す薄
膜光電変換モジュール101では、中間反射層105の
セル110内に位置する部分とそれ以外の領域内に位置
する部分とは離間されているため、中間反射層105の
セル110内に位置する部分と裏面電極層106との間
で、接続溝123内を埋め込む金属を介して電流がリー
クするのを防止することができると考えられる。実際、
薄膜光電変換ユニット104a,104bの光電変換層
としてそれぞれ非晶質半導体層を用いた場合には、その
ようなリーク電流の発生が防止され、十分な出力特性を
実現し得ることが確認されている。したがって、同様
に、図5(a),(b)に示す薄膜光電変換モジュール
101をハイブリッド型構造とした場合においても、十
分な出力特性を実現可能となることが期待される。
【0015】しかしながら、図5(a),(b)に示す
薄膜光電変換モジュール101をハイブリッド型構造と
して実際に製造したところ、必ずしも期待されるほどの
出力特性が実現される訳ではないことが判明した。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
に鑑みてなされたものであり、中間反射層を有するハイ
ブリッド型構造を採用し且つ高い出力特性を容易に実現
し得る薄膜光電変換モジュールを提供することを目的と
する。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するに当
たり、本発明者らは、図5(a),(b)に示す薄膜光
電変換モジュール101によるとハイブリッド型構造と
した場合に高い出力特性が実現され難い理由について調
べた。その結果、以下の事実が主な理由であることを見
出した。
【0018】図5(a),(b)に示す薄膜光電変換モ
ジュール101をハイブリッド型構造とした場合、薄膜
光電変換ユニット104bは結晶質光電変換層を有して
いるので、図5(a)の分離溝121及び図5(b)の
分離溝124は結晶質で埋め込まれるはずである。しか
しながら、分離溝121及び124の底面は非晶質であ
るガラス基板の表面で構成されているため、実際には、
薄膜光電変換ユニット104bの成膜の初期には非晶質
層が形成され、その後、結晶質層が成長する。すなわ
ち、図5(a)の分離溝121及び図5(b)の分離溝
124は、非晶質で覆われた後に結晶質で埋め込まれ
る。
【0019】シリコンのような材料では、結晶質層は非
晶質層に比べて遥かに大きな残留応力を有している。分
離溝121及び124のようにその周囲と異なる結晶の
成長が極狭い領域で起こると、その部分は非常に脆くな
る。そのため、図5(a),(b)に示す薄膜光電変換
モジュール101では、薄膜光電変換ユニット104b
の成膜工程または後工程の際に、薄膜光電変換ユニット
104bの一部が薄膜104a,105を伴って分離溝
121,124及び周囲の領域とともに剥離してしまう
のである。
【0020】このような剥離が裏面電極層106の成膜
前に生じた場合には、当然、剥離が生じた領域は金属で
埋め込まれることとなる。この場合、もはや、中間反射
層105と裏面電極層106との間でリーク電流が発生
するのを防止することはできない。図5(a),(b)
に示す薄膜光電変換モジュール101をハイブリッド型
構造とした場合に高い出力特性が実現されないのは、1
つには以上の事実に基づいている。
【0021】図5(a),(b)に示す薄膜光電変換モ
ジュール101をハイブリッド型構造とした場合に上述
した問題が生じる他の理由は、隣り合う透明前面電極1
03間に結晶質が介在していることにある。シリコンの
ような材料は、結晶質である場合、非晶質である場合に
比べて遥かに導電性が高い。そのため、図5(a),
(b)に示す薄膜光電変換モジュール101をハイブリ
ッド型構造とした場合、隣り合う透明前面電極103間
で電気的短絡が生じ、高い出力特性が実現されないので
ある。
【0022】本発明者らは、これら事実から、中間反射
層と裏面電極層との間におけるリーク電流を防止するた
めの分離溝を、透明前面電極層を分割する分離溝から離
間して設けることにより、隣り合う透明電極間に非晶質
のみを介在させてそれらの間の電気的短絡を防止するこ
とができ、特に、中間反射層と裏面電極層との間におけ
るリーク電流を防止するための分離溝の底面を、一般に
は結晶質である透明前面電極層の上面で構成することに
より、その分離溝を結晶質のみで埋め込んで上述した剥
離を防止することができると考え、本発明を為すに至っ
たものである。
【0023】すなわち、本発明によると、透明基板と前
記透明基板の一方の主面上に並置され且つ互いに直列接
続された複数のハイブリッド型薄膜光電変換セルとを具
備し、前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の
一方の主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質
光電変換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニット、導電
性を有するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有
する中間反射層、結晶質光電変換層を備えた第2の薄膜
光電変換ユニット、及び裏面電極層で構成され、前記複
数の薄膜光電変換セルのそれぞれの隣り合う2つの間
で、前記透明前面電極層は第1の分離溝によって分割さ
れ、この第1の分離溝は前記第1の薄膜光電変換ユニッ
トを構成する材料で埋め込まれ、前記第1の分離溝から
離れた位置に、前記裏面電極層の上面に開口を有し且つ
底面が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜光電変換ユ
ニットとの界面で構成された第2の分離溝が設けられ、
前記第1の分離溝と前記第2の分離溝との間に、前記第
2の薄膜光電変換セルと前記裏面電極層との界面に開口
を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜
光電変換ユニットとの界面で構成された接続溝が設けら
れ、この接続溝は前記裏面電極層を構成する材料で埋め
込まれることによって前記隣り合う2つの薄膜光電変換
セルの一方の裏面電極層と他方の透明前面電極層とを電
気的に接続し、前記中間反射層と前記第2の薄膜光電変
換ユニットとの界面に開口を有し且つ底面が前記透明前
面電極層と前記第1の薄膜光電変換ユニットとの界面で
構成された第3の分離溝が、前記第1の分離溝と前記接
続溝との間に前記第3の分離溝が位置するように或いは
前記接続溝と前記第3の分離溝との間に前記第1の分離
溝が位置するように設けられ、この第3の分離溝は前記
第2の薄膜光電変換ユニットを構成する材料で埋め込ま
れたことを特徴とする薄膜光電変換モジュールが提供さ
れる。
【0024】また、本発明によると、透明基板と前記透
明基板の一方の主面上に並置され且つ互いに直列接続さ
れた複数のハイブリッド型薄膜光電変換セルとを具備
し、前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の一
方の主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質光
電変換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニット、導電性
を有するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有す
る中間反射層、結晶質光電変換層を備えた第2の薄膜光
電変換ユニット、及び裏面電極層で構成され、前記複数
の薄膜光電変換セルのそれぞれの隣り合う2つの間で、
前記透明前面電極層は互いに離間された第1及び第4の
分離溝によって分割され、これら第1及び第4の分離溝
は前記第1の薄膜光電変換ユニットを構成する材料で埋
め込まれ、前記裏面電極層の上面に開口を有し且つ底面
が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜光電変換ユニッ
トとの界面で構成された第2の分離溝が、前記第1の分
離溝と前記第2の分離溝との間に前記第4の分離溝が位
置するように設けられ、前記第4の分離溝と前記第2の
分離溝との間に、前記第2の薄膜光電変換セルと前記裏
面電極層との界面に開口を有し且つ底面が前記透明前面
電極層と前記第1の薄膜光電変換ユニットとの界面で構
成された接続溝が設けられ、この接続溝は前記裏面電極
層を構成する材料で埋め込まれることによって前記隣り
合う2つの薄膜光電変換セルの一方の裏面電極層と他方
の透明前面電極層とを電気的に接続し、前記第1の分離
溝と前記第4の分離溝との間に、前記中間反射層と前記
第2の薄膜光電変換ユニットとの界面に開口を有し且つ
底面が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜光電変換ユ
ニットとの界面で構成された第3の分離溝が設けられ、
この第3の分離溝は前記第2の薄膜光電変換ユニットを
構成する材料で埋め込まれたことを特徴とする薄膜光電
変換モジュールが提供される。
【0025】さらに、本発明によると、透明基板と前記
透明基板の一方の主面上に並置され且つ互いに直列接続
された複数のハイブリッド型薄膜光電変換セルとを具備
し、前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の一
方の主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質光
電変換層を有する第1の薄膜光電変換ユニット、導電性
を有するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有す
る中間反射層、結晶質光電変換層を有する第2の薄膜光
電変換ユニット、及び裏面電極層で構成され、前記複数
の薄膜光電変換セルのそれぞれの隣り合う2つの間で、
前記透明前面電極層は第1の分離溝によって分割され、
この第1の分離溝は前記第1の薄膜光電変換ユニットを
構成する材料で埋め込まれ、前記第1の分離溝から離れ
た位置に、前記裏面電極層の上面に開口を有し且つ底面
が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜光電変換ユニッ
トとの界面で構成された第2の分離溝が設けられ、前記
第1の分離溝と前記第2の分離溝との間に、前記第2の
薄膜光電変換セルと前記裏面電極層との界面に開口を有
し且つ底面が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜光電
変換ユニットとの界面で構成された接続溝が設けられ、
この接続溝は前記裏面電極層を構成する材料で埋め込ま
れることによって前記隣り合う2つの薄膜光電変換セル
の一方の裏面電極層と他方の透明前面電極層とを電気的
に接続し、前記中間反射層と前記第2の薄膜光電変換ユ
ニットとの界面に開口を有し且つ底面が前記透明基板と
前記透明前面電極層との界面で構成された第3の分離溝
が、前記第1の分離溝と前記接続溝との間に前記第3の
分離溝が位置するように或いは前記接続溝と前記第3の
分離溝との間に前記第1の分離溝が位置するように設け
られ、この第3の分離溝は前記第2の薄膜光電変換ユニ
ットを構成する材料で埋め込まれたことを特徴とする薄
膜光電変換モジュールが提供される。
【0026】なお、ここで使用する用語「結晶質」は、
多結晶及び微結晶を包含する。また、用語「多結晶」及
び「微結晶」は、部分的に非晶質を含むものをも意味す
るものとする。
【0027】本発明の薄膜光電変換モジュールが第4の
分離溝を有していない場合、複数の薄膜光電変換セルの
それぞれの隣り合う2つの間で、第3の分離溝は第1の
分離溝と接続溝との間に設けられることが好ましい。
【0028】本発明において、透明基板としては、ガラ
ス基板のように非晶質の透明基板を用いることが好まし
い。また、中間反射層としては、例えば、1.0×10
-3Ωcm〜1.0×10-2Ωcmの比抵抗を有する薄
膜、特には実質的にZnOなどのような酸化物からなる
薄膜を用いることができる。さらに、非晶質光電変換層
としては非晶質シリコン層などを用いることができ、結
晶質光電変換層としてはポリシリコン層などを用いるこ
とができる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、本発明について図面を参照
しながらより詳細に説明する。なお、各図において同様
の部材には同一の参照符号を付し、重複する説明は省略
する。
【0030】図1は、本発明の第1の実施形態に係る薄
膜光電変換モジュールを概略的に示す平面図である。図
1に示す薄膜光電変換モジュール1は、透明基板2上に
複数の薄膜光電変換セル10を集積した構造を有してい
る。これら薄膜光電変換セル10は帯状の形状を有して
おり、互いに直列接続されて直列アレイ11を構成して
いる。なお、この直列アレイ11の両端には、リボン状
の銅箔等からなる一対の電極バスバー12が取り付けら
れている。
【0031】図1に示すモジュール1について、図2を
参照しながら、さらに詳しく説明する。図2は、図1に
示す薄膜光電変換モジュール1のA−A線に沿った断面
図である。なお、図2には、モジュール1の一部のみが
描かれている。
【0032】図2に示すように、モジュール1の薄膜光
電変換セル10は、透明基板2上に、透明前面電極層
3、非晶質光電変換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニ
ット4a、中間反射層5、結晶質光電変換層を備えた第
2の薄膜光電変換ユニット4b、及び裏面電極層6を順
次積層した構造を有している。すなわち、このモジュー
ル1は、透明基板2側から入射する光を、ハイブリッド
型構造を形成する光電変換ユニット4a,4bによって
光電変換するものである。
【0033】本実施形態において、薄膜光電変換モジュ
ール1には、上記薄膜を分割する第1〜第3の分離溝2
1,22,24と接続溝23とが設けられている。これ
ら第1〜第3の分離溝21,22,24及び接続溝23
は、互いに平行であって、紙面に対して垂直な方向に延
在している。なお、隣り合うセル10間の境界は、第1
及び第2の分離溝21,22によって規定されている。
【0034】第1の分離溝21は、透明前面電極層3を
それぞれのセル10に対応して分割しており、透明前面
電極層3と薄膜光電変換ユニット4aとの界面に開口を
有し且つ基板2の表面を底面としている。この第1の分
離溝21は、薄膜光電変換ユニット4aを構成する非晶
質によって埋め込まれており、隣り合う透明前面電極層
3同士を電気的に絶縁している。
【0035】第2の分離溝22は、第1の分離溝21か
ら離れた位置に設けられている。第2の分離溝22は、
薄膜光電変換ユニット4a,4b、中間反射層5、及び
裏面電極層6をそれぞれのセル10に対応して分割して
おり、裏面電極層6の露出面に開口を有し且つ透明前面
電極層3の表面を底面としている。この第2の分離溝2
2は、隣り合うセル10間で裏面電極層6同士を及び中
間反射層5同士を電気的に絶縁している。
【0036】接続溝23は、第1の分離溝21と第2の
分離溝22との間に設けられている。接続溝23は、薄
膜光電変換ユニット4a,4b及び中間反射層5を分割
しており、薄膜光電変換ユニット4bと裏面電極層6と
の界面に開口を有し且つ透明前面電極層3の表面を底面
としている。この接続溝23は、裏面電極層6を構成す
る金属などの導電性材料で埋め込まれており、隣り合う
セル10の一方の裏面電極層6と他方の透明前面電極層
3とを電気的に接続している。すなわち、接続溝23及
びそれを埋め込む金属などの導電性材料は、基板2上に
並置されたセル10同士を直列接続する役割を担ってい
る。
【0037】第3の分離溝24は、第1の分離溝21と
接続溝23との間に設けられている。第3の分離溝24
は、薄膜光電変換ユニット4a及び中間反射層5を分割
しており、中間反射層5と薄膜光電変換ユニット4bと
の界面に開口を有し且つ透明前面電極層3の表面を底面
としている。この第3の分離溝24は、薄膜光電変換ユ
ニット4bを構成する結晶質で埋め込まれており、中間
反射層5のセル10内に位置する部分を接続溝23を埋
め込む金属などの導電性材料から電気的に絶縁してい
る。なお、第3の分離溝24は、第1の分離溝21が第
3の分離溝24と接続溝23との間に位置するように設
けられてもよい。但し、図2に示すように、第3の分離
溝を第1の分離溝21と接続溝23との間に設けたほう
が、発電に有効な面積を広くすることが容易である。
【0038】次に、上述したモジュール1の各構成要素
について説明する。
【0039】透明基板2としては、例えば、ガラス板や
透明樹脂フィルムなどを用いることができる。これらは
いずれも結晶質ではないので、透明基板2としてガラス
板などを用いた場合、図2に示す構造を採用することに
よって得られる効果がより顕著となる。
【0040】透明前面電極層3は、ITO膜、SnO2
膜、或いはZnO膜のような透明導電性酸化物層等で構
成することができ、通常、これらの膜は多結晶体として
成膜される。透明前面電極層3は単層構造でも多層構造
であってもよい。透明前面電極層3は、蒸着法、CVD
法、或いはスパッタリング法等それ自体既知の気相堆積
法を用いて形成することができる。
【0041】透明前面電極層3の表面には、微細な凹凸
を含む表面テクスチャ構造を形成することが好ましい。
透明前面電極層3の表面にこのようなテクスチャ構造を
形成することにより、光電変換ユニット4への光の入射
効率を向上させることができる。表面テクスチャ構造を
形成する方法に特に制限はなく、公知の様々な方法を用
いることができる。
【0042】薄膜光電変換ユニット4aは非晶質光電変
換層を備えており、例えば、透明前面電極層3側からp
型シリコン系半導体層、シリコン系光電変換層、及びn
型シリコン系半導体層を順次積層した構造を有する。こ
れらp型半導体層、非晶質光電変換層、及びn型半導体
層はいずれもプラズマCVD法により形成することがで
きる。
【0043】一方、薄膜光電変換ユニット4bは結晶質
光電変換層を備えており、例えば、中間反射層5側から
p型シリコン系半導体層、シリコン系光電変換層、及び
n型シリコン系半導体層を順次積層した構造を有する。
これらp型半導体層、結晶質光電変換層、及びn型半導
体層はいずれもプラズマCVD法により形成することが
できる。
【0044】これら薄膜光電変換ユニット4a,4bを
構成するp型半導体層は、例えば、シリコンまたはシリ
コンカーバイドやシリコンゲルマニウム等のシリコン合
金に、ボロンやアルミニウム等のp導電型決定不純物原
子をドープすることにより形成することができる。ま
た、非晶質光電変換層及び結晶質光電変換層は、非晶質
シリコン系半導体材料及び結晶質シリコン系半導体材料
でそれぞれ形成することができ、そのような材料として
は、真性半導体のシリコン(水素化シリコン等)やシリ
コンカーバイド及びシリコンゲルマニウム等のシリコン
合金等を挙げることができる。また、光電変換機能を十
分に備えていれば、微量の導電型決定不純物を含む弱p
型もしくは弱n型のシリコン系半導体材料も用いられ得
る。さらに、n型半導体層は、シリコンまたはシリコン
カーバイドやシリコンゲルマニウム等のシリコン合金
に、燐や窒素等のn導電型決定不純物原子をドープする
ことにより形成することができる。
【0045】以上のように構成される薄膜光電変換ユニ
ット4aと薄膜光電変換ユニット4bとでは互いに吸収
波長域が異なっている。例えば、薄膜光電変換ユニット
4aの薄膜光電変換層を非晶質シリコンで構成し、薄膜
光電変換ユニット4bの薄膜光電変換層を結晶質シリコ
ンで構成した場合には、前者に550nm程度の光成分
を最も効率的に吸収させ、後者に900nm程度の光成
分を最も効率的に吸収させることができる。
【0046】薄膜光電変換ユニット4aの厚さは、0.
01μm〜0.5μmの範囲内にあることが好ましく、
0.1μm〜0.3μmの範囲内にあることがより好ま
しい。本実施形態に係るモジュール1では、外部から薄
膜光電変換ユニット4aに入射した光を中間反射層5で
反射させることができるため、薄膜光電変換ユニット4
aの実効的な膜厚を増大させることができる。したがっ
て、光劣化を抑制するために薄膜光電変換ユニット4a
の膜厚を薄くしたとしても、十分に高い出力電流密度を
維持することができる。
【0047】一方、薄膜光電変換ユニット4bの厚さ
は、0.1μm〜10μmの範囲内にあることが好まし
く、0.1μm〜5μmの範囲内にあることがより好ま
しい。すなわち、薄膜光電変換ユニット4bの厚さは、
薄膜光電変換ユニット4aの厚さの数倍から10倍程度
であることが好ましい。これは、非晶質光電変換層に比
べ、結晶質光電変換層は光吸収係数が小さいためであ
る。
【0048】中間反射層5は、ZnO膜、SiO2膜、
SnO2膜、InO2膜、Al23膜、Y23膜、及びT
iO2膜のような透明酸化物層等で構成することがで
き、好ましくはZnO膜のような透明導電性酸化物層で
構成され、これらの膜は多結晶体として成膜されること
が多い。中間反射層5は、蒸着法、CVD法、或いはス
パッタリング法等それ自体既知の気相堆積法を用いて形
成することができる。なお、中間反射層5の比抵抗は、
不純物をドープすることや酸化度を変化させることなど
によって調節可能であり、好ましくは、1.0×10-3
Ωcm〜1.0×10-2Ωcmの範囲内にある。
【0049】中間反射層5の厚さは、10nm〜100
nmの範囲内にあることが好ましく、20nm〜70n
mの範囲内にあることがより好ましい。これは、中間反
射層5が過剰に薄い場合には十分な光反射性が得られ
ず、過剰に厚い場合には十分な光透過性が得られないこ
とがあるためである。
【0050】裏面電極層6は電極としての機能を有する
だけでなく、透明基板2から光電変換ユニット4a,4
bに入射し裏面電極層6に到達した光を反射して光電変
換ユニット4a,4b内に再入射させる反射層としての
機能も有している。裏面電極層6は、銀やアルミニウム
等の金属材料を用いて、蒸着法やスパッタリング法等に
より、例えば200nm〜400nm程度の厚さに形成
することができる。また、裏面電極層6は、光電変換ユ
ニット4b側の面に、例えば金属からなる導電性薄膜と
光電変換ユニット4bとの間の接着性を向上させるため
に、ZnOのような非金属材料からなる透明導電性薄膜
(図示せず)をさらに有することができる。
【0051】本発明の第1の実施形態によると、上述し
たモジュール1は、例えば以下に示す方法により製造す
ることができる。まず、透明基板2の一方の主面上に、
透明前面電極層3を連続膜として成膜する。次に、連続
膜として形成した透明前面電極層3にYAGレーザ等を
用いたレーザスクライブによって第1の分離溝21を形
成し、透明前面電極層3を各セル10に対応して分割す
る。透明前面電極層3のレーザスクライブに伴って生じ
る導電性の微細粉は、超音波洗浄などによって必要に応
じて除去する。
【0052】次いで、透明前面電極層3上に薄膜光電変
換ユニット4aを連続膜として成膜する。この薄膜光電
変換ユニット4aの成膜に伴い、透明前面電極層3に形
成した第1の分離溝21は、薄膜光電変換ユニット4a
を構成する非晶質材料で埋め込まれる。続いて、薄膜光
電変換ユニット4a上に中間反射層5を連続膜として成
膜する。
【0053】以上のようにして薄膜光電変換ユニット4
a及び中間反射層5をそれぞれ連続膜として形成した
後、YAGレーザ等を用いたレーザスクライブにより光
電変換ユニット4a及び中間反射層5に第3の分離溝2
4を形成する。中間反射層5のレーザスクライブに伴っ
て生じる導電性の微細粉は、超音波洗浄などによって必
要に応じて除去する。
【0054】次に、中間反射層5上に薄膜光電変換ユニ
ット4bを連続膜として成膜する。この薄膜光電変換ユ
ニット4bの成膜に伴い、第3の分離溝24は、薄膜光
電変換ユニット4bを構成する結晶質材料で埋め込まれ
る。
【0055】その後、薄膜光電変換ユニット4a,4b
及び中間反射層5に、YAGレーザ等を用いたレーザス
クライブによって接続溝23を形成する。次に、光電変
換ユニット4b上に裏面電極層6を形成する。この裏面
電極層6の形成に伴い、接続溝23は金属のような導電
性材料で埋め込まれ、接続溝23を埋め込む導電性材料
を介して裏面電極層6と透明前面電極層3とが電気的に
接続される。
【0056】次に、薄膜光電変換ユニット4a,4b、
中間反射層5、及び裏面電極層6に、YAGレーザ等を
用いたレーザスクライブによって第2の分離溝22を形
成する。さらに、YAGレーザ等を用いたレーザスクラ
イブによって発電領域を確定し、セル10が形成する列
の両端部に一対の電極バスバー12を設ける。以上のよ
うにして、図1及び図2に示す構造を得る。
【0057】なお、以上の方法によって作製したモジュ
ール1には、通常、その裏面側に封止樹脂層(図示せ
ず)を介して有機保護フィルム(図示せず)を設ける。
この封止樹脂層は、透明基板2上に形成された各薄膜光
電変換セル10を封止するものであり、有機保護フィル
ムをこれらセル10に接着することが可能な樹脂が用い
られる。そのような樹脂としては、例えば、EVA(エ
チレン・ビニルアセテート共重合体)等を用いることが
できる。また、有機保護フィルムとしては、ポリフッ化
ビニルフィルム(例えば、テドラーフィルム(登録商標
名))等が用いられる。これら封止樹脂/有機保護フィ
ルムは、真空ラミネート法により薄膜光電変換モジュー
ル1の裏面側に同時に貼着することができる。
【0058】以上説明した第1の実施形態に係るモジュ
ール1では、分離溝24が設けられているため、中間反
射層5のセル10内に位置する部分と接続溝23を埋め
込む金属との間にリーク電流が発生するのを防止するこ
とができる。
【0059】また、この分離溝24は透明前面電極層3
を分割する分離溝21から独立して設けられているた
め、分離溝21は薄膜光電変換ユニット4aを構成する
非晶質材料のみで埋め込まれる。薄膜光電変換ユニット
4aを構成する非晶質材料は、薄膜光電変換ユニット4
bを構成する結晶質材料と比較すると遥かに電気的に絶
縁性である。それゆえ、第1の実施形態によると、隣り
合う透明前面電極層3間の電気的短絡を効果的に防止す
ることができる。
【0060】さらに、第1の実施形態において、分離溝
24の底面は透明前面電極層3の表面で構成されてい
る。通常、透明前面電極層3は結晶質であるので、薄膜
光電変換ユニット4bの成膜の初期から分離溝24の側
壁及び底面には結晶質材料が成長し、それゆえ、分離溝
24は結晶質材料で埋め込まれる。中間反射層5は、通
常、多結晶として成膜されるので、分離溝24及びその
周囲で薄膜光電変換ユニット4bを構成する材料は初期
から結晶質として成長し、構成が同じなので膜剥離が発
生することはない。
【0061】このように、第1の実施形態によると、所
定の位置に分離溝24を設けるという極めて簡便な方法
で、モジュール1の出力特性を向上させるという中間反
射層5の効果を十分に引き出すことができる。すなわ
ち、第1の実施形態によると、高い出力特性を容易に実
現することが可能である。
【0062】次に、本発明の第2の実施形態について説
明する。上述した第1の実施形態では、分離溝24を形
成する際に、中間反射層5から生じる導電性の微細粉が
分離溝24の側壁に付着することがある。そのような場
合、隣り合う2つのセル10の一方の中間反射層5から
分離溝24の側壁に付着した導電性微細粉を介して他方
の透明前面電極層3に至る導電パスが形成される。ま
た、上述した第1の実施形態では、分離溝24に埋め込
まれる結晶質材料,すなわちp層若しくはi層,を介し
て透明前面電極層3に至る導電パスが形成されることが
ある。これらの結果、サイドリークを生ずる。薄膜光電
変換ユニット4bで生じた電力をより有効に取り出すた
めには、このような導電パスが形成されることによるサ
イドリークは排除されるべきである。
【0063】第1の実施形態で説明した構造において、
分離溝24を形成する際に導電性微細粉が分離溝24の
側壁に付着した場合、例えば、薄膜光電変換ユニット4
bの成膜前に超音波洗浄などを行うことによってサイド
リークの発生を防止することができる。しかしながら、
このような方法では、分離溝24を形成する工程と薄膜
光電変換ユニット4bの成膜工程との間に、洗浄工程及
び乾燥工程が必要となる。以下に説明する第2の実施形
態では、工程数を増加させることなく上述したサイドリ
ークの発生を防止する。
【0064】図3は、本発明の第2の実施形態に係る薄
膜光電変換モジュールを概略的に示す断面図である。図
3に示すモジュール1は、透明前面電極層3に第4の分
離溝25が形成されていること以外は、図2に示すモジ
ュール1と同様の構造を有している。
【0065】第4の分離溝25は、第3の分離溝24が
第1の分離溝21と第4の分離溝25との間に位置する
ように設けられており、透明前面電極層3と薄膜光電変
換ユニット4aとの界面に開口を有し且つ基板2の表面
を底面としている。また、第4の分離溝25は、第1の
分離溝21と同様に、薄膜光電変換ユニット4aを構成
する非晶質によって埋め込まれている。
【0066】このような構造によると、例え、セル側中
間層5から透明前面電極層3に至る導電パスが形成され
たとしても、分離溝24と接続溝23との間に分離溝2
5が形成されているので、隣り合う2つのセル10の一
方の中間反射層5から他方の透明前面電極層3に至る導
電パスが形成されることはない。したがって、図3に示
すモジュール1によると、導電パスが形成されることに
よるサイドリークが防止され、より高い出力特性を実現
することが可能である。
【0067】また、分離溝24の形成は分離溝21を形
成する工程において行えばよいので、工程数が増加する
ことはない。すなわち、第2の実施形態によると、第1
の実施形態で得られたのと同様の効果が得られるのに加
え、工程数を増加させることなくより高い出力特性を容
易に実現することが可能である。
【0068】次に、本発明の第3の実施形態について説
明する。上述した第2の実施形態では工程数を増加させ
ることなくサイドリークを防止可能としているが、第1
の実施形態と比較すると、形成する溝の数は分離溝25
の分だけ増加する。以下に説明する第3の実施形態で
は、形成する溝の数を増加させることなくサイドリーク
を防止する。
【0069】図4は、本発明の第3の実施形態に係る薄
膜光電変換モジュールを概略的に示す断面図である。図
4に示すモジュール1は、第3の分離溝24が薄膜光電
変換ユニット4a及び中間反射層5だけでなく透明前面
電極層3をも分割していること以外は、図2に示すモジ
ュール1と同様の構造を有している。
【0070】このような構造では、分離溝24を挟んで
両側に位置する透明前面電極層3同士は電気的に絶縁さ
れているので、例え、分離溝24の側壁に導電性微細粉
が付着していたとしても、隣り合う2つのセル10の一
方の中間反射層5から他方の透明前面電極層3に至る導
電パスが形成されることはない。したがって、図4に示
すモジュール1によると、溝内を経由するサイドリーク
が防止され、より高い出力特性を実現することが可能で
ある。すなわち、第3の実施形態では、形成する溝の数
を増加させることなく上述したサイドリークを防止する
ことができる。
【0071】また、第3の実施形態では、第1の実施形
態と同様に、分離溝24が設けられているため、中間反
射層5のセル10内に位置する部分と接続溝23を埋め
込む金属との間にリーク電流が発生するのを防止するこ
とができる。さらに、第3の実施形態では、第1の実施
形態と同様に、分離溝24は分離溝21から独立して設
けられているため、隣り合うセル10間で透明前面電極
層3同士が電気的に短絡されるのを効果的に防止するこ
とができる。
【0072】なお、図4に示す構造では、分離溝24の
底面は基板2の表面で構成されるため、薄膜光電変換ユ
ニット4bの成膜初期において、分離溝24内に薄い非
晶質層が形成されることがある。この場合、先に説明し
たように薄膜光電変換ユニット4bの一部が分離溝24
から剥離することがある。そのような剥離を生じた場
合、例えば、図5(a)に示すモジュール101におい
ては、裏面電極層106の成膜の際に分離溝121が金
属のような導電性材料で埋め込まれるため、単一のセル
110内で裏面電極層106と透明前面電極層とが短絡
し、その結果、出力特性は著しく低下する。それに対
し、図4に示すモジュール1においては、分離溝24は
分離溝21から独立して設けられているため、そのよう
な剥離を生じたとしても出力特性が著しく低下すること
はない。
【0073】すなわち、第3の実施形態によると、第1
及び第2の実施形態と同様に、高い出力特性を容易に実
現することが可能である。
【0074】
【実施例】以下に本発明の実施例について説明する。
【0075】(実施例1)以下に示す方法により、図1
及び図2に示す薄膜光電変換モジュール1を作製した。
まず、一方の主面にSnO2膜3を有する127mm×
127mmのガラス基板を準備した。次に、YAG I
Rパルスレーザを用いて基板2の一辺に平行にレーザス
キャンすることによりSnO2膜3をスクライブして、
SnO2膜3を複数の帯状パターンへと分割する幅40
μmの分離溝21を形成した。
【0076】その後、超音波洗浄及び乾燥を行い、さら
に、プラズマCVD法により、SnO2膜3上に薄膜光
電変換ユニット4aを成膜した。なお、この光電変換ユ
ニット4aは、光電変換層としてノンドープの非晶質シ
リコン層を有しており、p−i−n接合を形成してい
る。続いて、スパッタリング法により、薄膜光電変換ユ
ニット4a上にZnO層5を成膜した。
【0077】次に、YAG SHGパルスレーザを用い
て基板2の一辺に平行にレーザスキャンすることによ
り、これら薄膜光電変換ユニット4a及びZnO膜5の
スクライブを行い、それらを複数の帯状パターンへと分
割する幅60μmの分離溝24を形成した。なお、分離
溝21と分離溝24との中心間距離は100μmとし
た。
【0078】次いで、プラズマCVD法により、ZnO
層5上に薄膜光電変換ユニット4bを成膜した。なお、
この光電変換ユニット4bは、光電変換層としてノンド
ープの多結晶シリコン層を有している。
【0079】続いて、YAG SHGパルスレーザを用
いて基板2の一辺に平行にレーザスキャンすることによ
り、これら薄膜光電変換ユニット4a,4b及びZnO
膜5のスクライブを行い、それらを複数の帯状パターン
へと分割する幅60μmの接続溝23を形成した。な
お、接続溝23と分離溝24との中心間距離は100μ
mとした。
【0080】その後、薄膜光電変換ユニット4b上に、
スパッタリング法により、ZnO膜及びAg膜を順次成
膜して裏面電極層6を形成した。次いで、YAG SH
Gパルスレーザを用いて基板2の一辺に平行にレーザス
キャンすることにより、薄膜光電変換ユニット4a,4
b、ZnO膜5、及び裏面電極層6を複数の帯状パター
ンへと分割する幅60μmの分離溝22を形成した。な
お、分離溝22と接続溝23との中心間距離は100μ
mとした。
【0081】続いて、YAG パルスレーザを用いて基
板2の周囲に沿ってレーザスキャンすることにより、S
nO2膜3、薄膜光電変換ユニット4a,4b、ZnO
膜5、及び裏面電極層6に溝を形成して発電領域を確定
した。以上のようにして、それぞれ100mm×100
mmのサイズを有し且つ互いに直列接続された11段の
薄膜光電変換セル10を形成した。
【0082】さらに、セル10が形成する直列アレイ1
1の両端部に一対の電極バスバー12を設けることによ
り、図1及び図2に示すモジュール1を得た。なお、本
実施例では、薄膜光電変換ユニット4a,4b及びZn
O膜5の膜厚が異なる複数種のモジュール1を作製し
た。
【0083】次に、上述した方法で作製したモジュール
1のそれぞれについて、測定温度を25℃として、AM
1.5のスペクトルを有する放射照度100mW/cm
2のソーラーシュミレータにより出力特性を調べた。な
お、光源としては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、
及びフィルタを組み合わせたものを用いた。それら結果
を、以下の表1に実施例として示す。
【0084】また、分離溝24を有していないこと以外
は上述したのと同様の構造を有する薄膜光電変換モジュ
ールを、薄膜光電変換ユニット4aの膜厚を250n
m、薄膜光電変換ユニット4bの膜厚を3000nm、
及びZnO膜5の膜厚を30nmとして作製し、このモ
ジュールについても出力特性を調べた。その結果を以下
の表1に比較例として併せて示す。
【0085】
【表1】
【0086】上記表1に示すように、本実施例に係るモ
ジュール1のいずれにおいても、比較例に係るモジュー
ルよりも遥かに高い光電変換効率Eff.が得られてい
る。これは、本実施例に係るモジュール1では、分離溝
24が設けられているため、短絡電流JSCは殆ど変化し
ていないものの、開放電圧VOCが増加するのとともにフ
ィルファクタF.F.が著しく増加したからである。
【0087】なお、上述したのとほぼ同様の方法で図5
(a)に示す薄膜光電変換モジュール101を作製し、
このモジュール101についても出力特性の測定を行っ
た。しかしながら、図5(a)に示すモジュール101
で得られた各出力特性は、本実施例に係るモジュール1
で得られた特性と比較すると、いずれも極めて不十分な
値であった。
【0088】(実施例2)実施例1で説明したのとほぼ
同様の方法により、図1及び図3に示す薄膜光電変換モ
ジュール1を作製した。すなわち、本実施例では、分離
溝21を形成する工程で、分離溝21に加えて幅40μ
mの分離溝25も形成した。また、分離溝21と分離溝
24との中心間距離を100μm、分離溝24と分離溝
25との中心間距離を100μm、分離溝25と接続溝
23との中心間距離を100μm、及び接続溝23と分
離溝22との中心間距離を100μmとした。なお、本
実施例でも、薄膜光電変換ユニット4a,4bの膜厚及
びZnO膜5の膜厚が異なる複数のモジュール1を作製
した。
【0089】次に、これらモジュール1のそれぞれにつ
いて、実施例1で説明したのと同条件下で出力特性を調
べた。それら結果を、以下の表2に示す。
【0090】
【表2】
【0091】上記表2に示すように、実施例2に係るモ
ジュール1のいずれにおいても、表1に比較例として示
したモジュールよりも遥かに高い光電変換効率Eff.
が得られている。これは、本実施例に係るモジュール1
では、分離溝24が設けられているため、短絡電流JSC
は殆ど変化していないものの、開放電圧VOCが増加する
のとともにフィルファクタF.F.が著しく増加したか
らである。
【0092】また、上記表1及び表2のデータの比較か
ら明らかなように、実施例2に係るモジュール1では、
実施例1に係るモジュールよりも高いフィルファクタ
F.F.が得られる傾向にある。これは、分離溝25を
設けることにより、隣り合う2つのセル10の一方のZ
nO膜5から他方のSnO2膜3への電流のリークが防
止されたためである。
【0093】(実施例3)幅40μmの分離溝24によ
ってSnO2膜3も分割したこと以外は実施例1で説明
したのと同様の方法により、図1及び図4に示す薄膜光
電変換モジュール1を作製した。なお、本実施例では、
薄膜光電変換ユニット4a,4bの膜厚をそれぞれ25
0nm及び3000nmとして、ZnO膜5の膜厚が異
なる複数のモジュール1を作製した。
【0094】次に、これらモジュール1のそれぞれにつ
いて、実施例1で説明したのと同条件下で出力特性を調
べた。それら結果を、以下の表3に示す。
【0095】
【表3】
【0096】上記表3に示すように、実施例3に係るモ
ジュール1のいずれにおいても、表1に比較例として示
したモジュールよりも遥かに高い光電変換効率Eff.
が得られている。これは、本実施例に係るモジュール1
では、分離溝24が設けられているため、短絡電流JSC
は殆ど変化していないものの、開放電圧VOCが増加する
のとともにフィルファクタF.F.が著しく増加したか
らである。
【0097】また、上記表1及び表3のデータの比較か
ら明らかなように、実施例3に係るモジュール1では、
実施例1に係るモジュールよりも高いフィルファクタ
F.F.が得られる傾向にある。これは、分離溝24で
SnO2膜3を分割することにより、隣り合う2つのセ
ル10の一方のZnO膜5から他方のSnO2膜3への
電流のリークが防止されたためである。
【0098】
【発明の効果】以上説明したように、本発明において
は、中間反射層から各セルを直列接続する接続部へのサ
イドリークを防止する分離溝が、透明前面電極層を各セ
ルに対応して分割する分離溝から独立して設けられる。
そのため、後者の分離溝を非晶質のみで埋め込んで、隣
り合うセル間で透明前面電極同士が短絡するを防止する
ことが可能である。
【0099】また、本発明において、上記サイドリーク
を防止する分離溝の底面を透明前面電極層の上面で構成
する場合、その分離溝から結晶質光電変換層を備えた薄
膜光電変換ユニットの一部が剥離するのを防止すること
ができる。
【0100】さらに、本発明においては、それぞれのセ
ルについて、透明前面電極層を分割する分離溝を2つ形
成した場合、それら分離溝の間に上記サイドリークを防
止する分離溝を設けるか或いはそれら分離溝の一方とし
て上記サイドリークを防止する分離溝を設けることによ
り、上記サイドリークを防止する分離溝の側壁を介した
リークを防止することができる。
【0101】すなわち、本発明によると、中間反射層を
有するハイブリッド型構造を採用し且つ高い出力特性を
容易に実現し得る薄膜光電変換モジュールが提供され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る薄膜光電変換モ
ジュールを概略的に示す平面図。
【図2】図1に示す薄膜光電変換モジュールのA−A線
に沿った断面図。
【図3】本発明の第2の実施形態に係る薄膜光電変換モ
ジュールを概略的に示す断面図。
【図4】本発明の第3の実施形態に係る薄膜光電変換モ
ジュールを概略的に示す断面図。
【図5】(a),(b)は、それぞれ、タンデム型構造
を採用した従来の薄膜光電変換モジュールを概略的に示
す断面図。
【符号の説明】
1,101…薄膜光電変換モジュール 2,102…透明基板 3,103…透明前面電極層 4a,4b,104a,104b…薄膜光電変換ユニッ
ト 5,105…中間反射層 6,106…裏面電極層 10,110…薄膜光電変換セル 11…直列アレイ 12…電極バスバー 21,22,24,25,121,122,124…分
離溝 23,123…接続溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5F051 AA03 AA04 AA05 CA15 CB12 CB15 DA04 DA16 DA18 EA11 EA16 FA02 FA03 FA04 FA19 JA04 JA05

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板と前記透明基板の一方の主面上
    に並置され且つ互いに直列接続された複数のハイブリッ
    ド型薄膜光電変換セルとを具備し、 前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の一方の
    主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質光電変
    換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニット、導電性を有
    するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有する中
    間反射層、結晶質光電変換層を備えた第2の薄膜光電変
    換ユニット、及び裏面電極層で構成され、 前記複数の薄膜光電変換セルのそれぞれの隣り合う2つ
    の間で、 前記透明前面電極層は第1の分離溝によって分割され、
    この第1の分離溝は前記第1の薄膜光電変換ユニットを
    構成する材料で埋め込まれ、 前記第1の分離溝から離れた位置に、前記裏面電極層の
    上面に開口を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記
    第1の薄膜光電変換ユニットとの界面で構成された第2
    の分離溝が設けられ、 前記第1の分離溝と前記第2の分離溝との間に、前記第
    2の薄膜光電変換セルと前記裏面電極層との界面に開口
    を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜
    光電変換ユニットとの界面で構成された接続溝が設けら
    れ、この接続溝は前記裏面電極層を構成する材料で埋め
    込まれることによって前記隣り合う2つの薄膜光電変換
    セルの一方の裏面電極層と他方の透明前面電極層とを電
    気的に接続し、 前記中間反射層と前記第2の薄膜光電変換ユニットとの
    界面に開口を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記
    第1の薄膜光電変換ユニットとの界面で構成された第3
    の分離溝が、前記第1の分離溝と前記接続溝との間に前
    記第3の分離溝が位置するように或いは前記接続溝と前
    記第3の分離溝との間に前記第1の分離溝が位置するよ
    うに設けられ、この第3の分離溝は前記第2の薄膜光電
    変換ユニットを構成する材料で埋め込まれたことを特徴
    とする薄膜光電変換モジュール。
  2. 【請求項2】 透明基板と前記透明基板の一方の主面上
    に並置され且つ互いに直列接続された複数のハイブリッ
    ド型薄膜光電変換セルとを具備し、 前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の一方の
    主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質光電変
    換層を備えた第1の薄膜光電変換ユニット、導電性を有
    するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有する中
    間反射層、結晶質光電変換層を備えた第2の薄膜光電変
    換ユニット、及び裏面電極層で構成され、 前記複数の薄膜光電変換セルのそれぞれの隣り合う2つ
    の間で、 前記透明前面電極層は互いに離間された第1及び第4の
    分離溝によって分割され、これら第1及び第4の分離溝
    は前記第1の薄膜光電変換ユニットを構成する材料で埋
    め込まれ、 前記裏面電極層の上面に開口を有し且つ底面が前記透明
    前面電極層と前記第1の薄膜光電変換ユニットとの界面
    で構成された第2の分離溝が、前記第1の分離溝と前記
    第2の分離溝との間に前記第4の分離溝が位置するよう
    に設けられ、 前記第4の分離溝と前記第2の分離溝との間に、前記第
    2の薄膜光電変換セルと前記裏面電極層との界面に開口
    を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜
    光電変換ユニットとの界面で構成された接続溝が設けら
    れ、この接続溝は前記裏面電極層を構成する材料で埋め
    込まれることによって前記隣り合う2つの薄膜光電変換
    セルの一方の裏面電極層と他方の透明前面電極層とを電
    気的に接続し、 前記第1の分離溝と前記第4の分離溝との間に、前記中
    間反射層と前記第2の薄膜光電変換ユニットとの界面に
    開口を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記第1の
    薄膜光電変換ユニットとの界面で構成された第3の分離
    溝が設けられ、この第3の分離溝は前記第2の薄膜光電
    変換ユニットを構成する材料で埋め込まれたことを特徴
    とする薄膜光電変換モジュール。
  3. 【請求項3】 透明基板と前記透明基板の一方の主面上
    に並置され且つ互いに直列接続された複数のハイブリッ
    ド型薄膜光電変換セルとを具備し、 前記複数の薄膜光電変換セルは、前記透明基板の一方の
    主面上に順次積層された透明前面電極層、非晶質光電変
    換層を有する第1の薄膜光電変換ユニット、導電性を有
    するのとともに光透過性及び光反射性の双方を有する中
    間反射層、結晶質光電変換層を有する第2の薄膜光電変
    換ユニット、及び裏面電極層で構成され、 前記複数の薄膜光電変換セルのそれぞれの隣り合う2つ
    の間で、 前記透明前面電極層は第1の分離溝によって分割され、
    この第1の分離溝は前記第1の薄膜光電変換ユニットを
    構成する材料で埋め込まれ、 前記第1の分離溝から離れた位置に、前記裏面電極層の
    上面に開口を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記
    第1の薄膜光電変換ユニットとの界面で構成された第2
    の分離溝が設けられ、 前記第1の分離溝と前記第2の分離溝との間に、前記第
    2の薄膜光電変換セルと前記裏面電極層との界面に開口
    を有し且つ底面が前記透明前面電極層と前記第1の薄膜
    光電変換ユニットとの界面で構成された接続溝が設けら
    れ、この接続溝は前記裏面電極層を構成する材料で埋め
    込まれることによって前記隣り合う2つの薄膜光電変換
    セルの一方の裏面電極層と他方の透明前面電極層とを電
    気的に接続し、 前記中間反射層と前記第2の薄膜光電変換ユニットとの
    界面に開口を有し且つ底面が前記透明基板と前記透明前
    面電極層との界面で構成された第3の分離溝が、前記第
    1の分離溝と前記接続溝との間に前記第3の分離溝が位
    置するように或いは前記接続溝と前記第3の分離溝との
    間に前記第1の分離溝が位置するように設けられ、この
    第3の分離溝は前記第2の薄膜光電変換ユニットを構成
    する材料で埋め込まれたことを特徴とする薄膜光電変換
    モジュール。
  4. 【請求項4】 前記複数の薄膜光電変換セルのそれぞれ
    の隣り合う2つの間で、前記第3の分離溝は前記第1の
    分離溝と前記接続溝との間に設けられたことを特徴とす
    る請求項1または請求項3に記載の薄膜光電変換モジュ
    ール。
  5. 【請求項5】 前記中間反射層は1.0×10-3Ωcm
    〜1.0×10-2Ωcmの比抵抗を有することを特徴と
    する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の薄膜
    光電変換モジュール。
  6. 【請求項6】 前記中間反射層は実質的にZnOからな
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1
    項に記載の薄膜光電変換モジュール。
  7. 【請求項7】 前記非晶質光電変換層は非晶質シリコン
    層であり、前記結晶質光電変換層はポリシリコン層であ
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1
    項に記載の薄膜光電変換モジュール。
  8. 【請求項8】 前記透明基板はガラス基板であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載
    の薄膜光電変換モジュール。
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