JP2016093006A - 回転子の製造方法 - Google Patents

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亮 長井
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Abstract

【課題】樹脂材料の歩留まりを向上させて、材料費を低減するとともに、余剰樹脂の廃棄に係る費用を低減する。【解決手段】回転子コア7に形成された磁石挿入孔9に挿入される永久磁石8を回転子コア7に対して位置決めする位置決め部材11と、磁石挿入孔9に充填されて永久磁石8を磁石挿入孔9に固定する樹脂材料13を備える回転子の製造方法において、回転子コア7を挟持して、回転子コア7を押圧する上金型15から磁石挿入孔9に、液化された樹脂材料13を導く樹脂流路の途中に成形型24を設け、樹脂材料13を磁石挿入孔9に充填すると同時に、成形型24を使って、別の回転子の製造に使用される位置決め部材11を成形する。【選択図】図4

Description

本発明は、永久磁石を備える回転子の製造方法、特に、回転子コアに形成された磁石挿入孔に永久磁石を挿入して、永久磁石を回転子コアに固定する回転子の製造方法に関する。
永久磁石を備える回転子の製造方法において、回転子コアに形成された磁石挿入孔に永久磁石を挿入して、永久磁石を回転子コアに固定することが知られている。例えば、特許文献1には、複数の磁石挿入孔(磁石挿入部)を有する回転子コア(鉄心本体)の各磁石挿入孔に永久磁石を挿入した後、磁石挿入孔に液状の樹脂材料を加圧注入して、その後、樹脂材料を硬化させて、永久磁石を固定することが開示されている。
また、本願の出願人らは、回転子コアの一方端から磁石挿入孔に位置決め部材を挿入して、回転子コアに結合する位置決め部材結合工程と、回転子コアの他方端から磁石挿入孔に永久磁石を挿入して、先に固定された位置決め部材と嵌合させて、永久磁石を前記回転子コアに結合する永久磁石結合工程と、磁石挿入孔に樹脂材料を注入して、前記磁石挿入孔と永久磁石の間の隙間に充填させて、その後、硬化させる充填硬化工程とを、有することを特徴とする回転子の製造方法の発明(以下、「先願発明」と言う)を特許出願している(特願2014−215034号)。
特許第4414417号公報
特許文献1によれば、樹脂溜め部から磁石挿入孔に注入される樹脂材料の一部は、樹脂溜め部から磁石挿入孔に至る樹脂流路に残留して樹脂流路内で硬化する。このように、樹脂流路内で硬化した樹脂材料は、「余剰樹脂」と呼ばれ、除去・廃棄される(特許文献1、第0028段落、図1)。そのため、特許文献1に記載の製造方法には、樹脂材料の歩留まりが悪く、材料費が嵩むという問題があった。また、余剰樹脂の廃棄費用が発生するという問題もあった。
また、先願発明においては、位置決め部材を事前に製造する必要があって、そのための成形型を別途用意する必要があった。そのため、位置決め部材の製造に係る設備コストが増加するという問題があった。また、位置決め部材を製造(成形)する工程においても、余剰樹脂が形成されるので、特許文献1に記載の製造方法と同様に、材料費と廃棄費用が嵩むという問題もあった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、樹脂材料の歩留まりを向上させて、材料費を低減するとともに、余剰樹脂の廃棄費用を低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係る回転子の製造方法は、回転子コアに形成された磁石挿入孔に挿入される永久磁石と、前記磁石挿入孔に挿入されて、前記永久磁石を前記回転子コアに対して位置決めする位置決め部材と、前記磁石挿入孔に充填されて前記永久磁石を前記磁石挿入孔に固定する樹脂材料を備える回転子の製造方法において、前記回転子コアの上方又は下方に成形型を設けて、前記樹脂材料を前記磁石挿入孔に充填すると同時に、前記成形型を使って、別の回転子の製造に使用される前記位置決め部材を成形することを特徴とする。
前記回転子コアを上金型と下金型で挟持するとともに、前記上金型あるいは前記下金型と前記回転子コアの間に、前記磁石挿入孔に前記樹脂材料を注入する樹脂流路が形成される樹脂充填装置に、前記回転子コアを装着して、前記樹脂材料を前記磁石挿入孔に充填するようにしても良い。
前記成形型は、前記樹脂流路の途中に設けられても良い。
前記成形型は、前記樹脂流路から分岐した分岐路の先に設けられても良い。
前記成形型は、前記磁石挿入孔の更に先に設けられていて、前記樹脂材料は前記磁石挿入孔を経由して前記成形型に注入されるようにしても良い。
前記回転子コアを治具の上に載置して、前記樹脂充填装置に装着して、前記治具を前記下金型と前記回転子コアの間で挟持するようにしても良い。
前記回転子コアに、前記回転子コアの上方又は下方において前記回転子コアに接するダミー板を装着して、前記回転子コアを前記樹脂充填装置に装着するようにしても良い。
前記成形型は、前記上金型、前記下金型、前記ダミー板、前記治具のいずれかに形成された凹凸から、あるいは前記凹凸を組み合わせて構成されるようにしても良い。
本発明によれば、余剰樹脂の一部を位置決め部材として再利用するので、樹脂材料の歩留まりが向上し、材料費を節減することができる。また、余剰樹脂の廃棄コストを削減することができる。さらに、充填硬化工程にて位置決め部材を同時に成形するので、位置決め部材を成形する工程を別途設ける必要がない。そのため、設備コストおよびランニングコストが削減される。
本発明の実施形態に係る回転子を備える電動機を回転軸に垂直な平面で切断した平断面図である。 回転子を、回転軸を含む平面で切断した、模式的な縦断面図である。 回転子に取り付けられる位置決め部材の外形を示す斜視図である。 回転子に樹脂材料を充填する装置の構成を示す説明図であって、(a)は該装置の要部の縦断面図であり、(b)は成形型の外形を示す斜視図である。 回転子に樹脂材料を充填する装置の変形例の構成を示す、該装置の要部の縦断面図である。なお、(a)〜(e)は、それぞれ別の変形例を示している。 位置決め部材の変形例を示す斜視図であり、(a)〜(e)は、それぞれ別の変形例を示している。 永久磁石を位置決め部材に取り付けた状態を示す斜視図である。 位置決め部材の変形例を示す斜視図であり、(a)、(b)は、それぞれ別の変形例を示している。 回転子に樹脂材料を充填する装置の変形例の構成を示す、該装置の要部の縦断面図である。なお、(a)〜(c)は、それぞれ別の変形例を示している。
以下、本発明の実施形態に係る回転子の製造方法について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る回転子を備える電動機1の平断面図である。図1に示すように、電動機1は、固定子2と回転子3を備えている。固定子2は複数のティース5を備えていて、各ティース5には巻き線6が巻き回されている。回転子3は回転軸4を介して、図示しないブラケットに回転自在に支持されていて、回転中心X回りに自在に回転する。また、回転子3は回転子コア7と複数の永久磁石8とから構成されている。回転子コア7には複数の磁石挿入孔9が形成されていて、永久磁石8は磁石挿入孔9のそれぞれに挿入されている。
回転子3を回転軸4の回転中心Xを含む平面で切断した断面、つまり図1のA−A線で切断した断面を模式化して、図2に示す。図2に示すように、回転子コア7は多数の鉄心片10を積層して構成されている。なお、各鉄心片10は打ち抜き加工されて、同形の透孔が形成されている。図2に示す状態において、鉄心片10は前記透孔を同じ位置に合わせて積層されている。その結果、回転子コア7には磁石挿入孔9が形成される。磁石挿入孔9は回転子コア7を上下に貫通している。磁石挿入孔9の下端部には、位置決め部材11が、その下面が回転子コア7の下面と同じ高さになるように配置されていて、磁石挿入孔9と嵌合している。永久磁石8は回転子コア7の上面から磁石挿入孔9に挿入され、磁石挿入孔9の下端部において、位置決め部材11と嵌合している。また、磁石挿入孔9と永久磁石8の間の隙間には樹脂材料13が充填されていて、永久磁石8を磁石挿入孔9の中に固定している。なお、樹脂材料13の種類は特に限定されない。電動機1の用途や使用条件に応じて、最適な樹脂を選択することができる。ここでは、エポキシ系の熱硬化性樹脂を使用している。
図3に示すように、位置決め部材11の平面外形は磁石挿入孔9の断面形(図1に現れる形状)と実質的に同一にされているので、位置決め部材11を磁石挿入孔9に嵌合させると、位置決め部材11は回転子コア7に対して、水平方向において所定の位置に位置決めされる。また、位置決め部材11は、位置決め部材11の下面を回転子コア7の下面と同じ高さに揃えると、高さ方向において正しく位置決めされるように設計されている。位置決め部材11の上面には凹所12が形成されている。凹所12は永久磁石8が嵌合する形状寸法を有していて、永久磁石8を凹所12に挿入して、その先端が凹所12の底面に当たるまで押し込むと、永久磁石8が、水平方向及び高さ方向において、位置決め部材11に対して正しく位置決めされるように設計されている。
したがって、位置決め部材11を回転子コア7の下面から、磁石挿入孔9に挿入して、その下面を回転子コア7の下面と同じ高さに揃え、永久磁石8を回転子コア7の上面から、磁石挿入孔9に挿入して、磁石挿入孔9の下端部において、位置決め部材11の凹所12に挿入して、永久磁石8の先端を凹所12の底面に当接させると、永久磁石8は、回転子コア7に対して正しく位置決めされる。
回転子3は、概略、次のような手順で製造される。まず、電磁鋼板を打ち抜いて鉄心片10を製造する。磁石挿入孔9もこの時に形成される。そして、複数の鉄心片10を積層して回転子コア7を形成する。鉄心片10は相互に接合されるが、その方法は限定されない。例えば、「ダボ」をかしめても良いし、接着や溶接による接合であっても良い。回転子コア7が形成されたら、回転子コア7の一方の面から、磁石挿入孔9に位置決め部材11を挿入する。この時、回転子コア7と位置決め部材11を定盤等に押し当てて、位置決め部材11の底面が回転子コア7の前記一方の面と同じ高さになるように揃える。その後、回転子コア7の他方の面から、磁石挿入孔9に永久磁石8を挿入して、永久磁石8の先端が位置決め部材11の凹所12の底面に当たるまで、永久磁石8を凹所12に挿入する。
上記の手順で、全ての位置決め部材11と永久磁石8を回転子コア7に組み付けたら、磁石挿入孔9に樹脂材料13を充填して、硬化させて、永久磁石8を回転子コア7に固定する。樹脂材料13の充填は、図4(a)に示すような装置を使って、回転子コア7を、金型、つまり上金型15と下金型16で挟んで押圧して行う。なお、回転子コア7を押圧する装置を含む樹脂充填装置は公知であるので、その詳細な機構の説明は省略する。必要ならば、例えば、特開2014−7899号公報、特開2014−96942号公報等を参照されたい。
さて、図4(a)に示すように、回転子コア7と下金型16の間には治具17が配置され、上金型15と回転子コア7の間には、ダミー板18が挟まれている。治具17は回転子コア7を搬送するための一種の搬送トレイである。ダミー板18は回転子コア7の上面を覆うカバーであって、「カルプレート」とも呼ばれる。また、ダミー板18を平面視する場合に回転子コア7の磁石挿入孔9と重なる領域には、ダミー板18を貫通する樹脂注入孔19が形成されている。なお、治具17の上面(回転子コア7と接する面)と、ダミー板18の上面と下面は、樹脂材料13の付着を妨げるコーティング材(例えば、シリコン系の離型剤)で被覆されている。
上金型15には、樹脂溜めポッド20が、回転子コア7の磁石挿入孔9のそれぞれに対応して配置されている。つまり、上金型15には、回転子コア7の磁石挿入孔9と同数の樹脂溜めポッド20が形成されていて、各樹脂溜めポッド20は各磁石挿入孔9に対応する位置に配置されている。また、上金型15には、樹脂溜めポッド20と樹脂注入孔19を連絡する樹脂注入溝21が形成されている。前述したように、樹脂注入孔19はダミー板18を貫通して回転子コア7の磁石挿入孔9と連通している。そのため、樹脂注入溝21と樹脂注入孔19は、樹脂溜めポッド20から送出される液状の樹脂材料13を磁石挿入孔9に導く樹脂流路として機能する。
また、ダミー板18には凸部22が、樹脂注入溝20には凹部23が、それぞれ形成されている。凸部22と凹部23は、図4(b)に示すような形状を備えていて、凸部22と凹部23を重ねると、位置決め部材11を成形する成形型24として機能するように設計されている。つまり、成形型24は、位置決め部材11を成形する型であって、前記樹脂流路の途中に配置された型である。
樹脂材料13の充填は、樹脂溜めポッド20に液状の樹脂材料13を注入して行う。樹脂溜めポッド20に液状の樹脂材料13を注入したら、図示しないシリンダーで駆動されて樹脂溜めポッド20内を昇降するプランジャー25で液状の樹脂材料13を加圧する。加圧された液状の樹脂材料13は、樹脂注入溝21と樹脂注入孔19、つまり樹脂流路を通って、磁石挿入孔9内に流入する。なお、この時、磁石挿入孔9内にあった空気は積層された鉄心片10の間を通って外部に逃げる。そして、磁石挿入孔9内に樹脂材料13が行き渡ったら、回転子コア7を加温して、樹脂材料13を硬化させる。樹脂材料13が硬化したら、回転子コア7と治具17及びダミー板18を上金型15と下金型16の間から取り出し、ダミー板18を回転子コア7から取り外す。この時、樹脂流路内で硬化した余剰樹脂も、回転子コア7から分離される。そして、この余剰樹脂の内、成形型24の内部にある部分を取り出して、必要な加工、例えば、ゲートの切断等をすれば、新たな位置決め部材11が得られる。新たな位置決め部材11は、次回の回転子3の製造の際に磁石挿入孔9に取り付けて使用することができる。つまり、余剰樹脂の一部を位置決め部材11として再利用することができる。
余剰樹脂から取り出された位置決め部材11は、樹脂材料13と「なじみ」が良いので、樹脂材料13は位置決め部材11に対して一種の「接着剤」として作用する。また、位置決め部材11と樹脂材料13の熱膨張係数は同等なので、温度変化による膨張、収縮に差異がない。そのため、製造中または使用中の温度変化に起因する位置決め部材と樹脂材料の剥離が生じない。そのため、位置決め部材11は回転子コア3に強固に固定される。
成形型24の形状は、図4に示されたものには限定されない。図5(a)に示すように、ダミー板18に凹部26、上金型15に凸部27をそれぞれ形成して、凹部26と凸部27を組み合わせて成形型24を構成しても良い。あるいは、図5(b)に示すように、ダミー板18に凹部28と凸部29、上金型15に凹部30をそれぞれ形成して、凹部28、凸部29および凹部30を組み合わせて成形型24を構成しても良い。また、図5(c)に示すように、ダミー板18を省いて、上金型15に凹部31を形成して、成形型24を構成しても良い。図5(d)に示すように、上金型15に凹部31を設けずに、ダミー板18に凹部31を形成して、成形型24を構成しても良い。
また、図5(e)に示すように、治具17に凹部31を設けて成形型24を構成しても良い。この構成を選べば、これにより、ダミー板18に成形型を設けるスペースがない場合でも、位置決め部材11を成形することが可能となる。あるいは、回転子コア7と治具17の間にダミー板を配置して、該ダミー板に凹部31を形成して、成形型24を構成しても良い。該ダミー板に成形型24を設けると、治具17に成形型24を設ける場合と比較して、位置決め部材11を成形型24から取り外す作業が容易になる。
なお、この場合、位置決め部材11と磁石挿入孔9の間に隙間を設けて、治具17又はダミー板に設けられた成形型24に樹脂が流れるようにする必要があるが、該隙間を形成する位置決め部材11については後述する。
あるいは、図5(a)ないし図5(d)のいずれかに示す構成と図5(e)に示す構成を組み合わせても良い。つまり、回転子コア7の上方と下方に成形型24を設けて、1回の充填硬化工程で2つの位置決め部材11を成形するようにしても良い。
また、位置決め部材11の形状は、図3に示したものには限定されない。例えば、永久磁石8を磁石挿入孔9の内側又は外側にオフセットして配置したい場合には、図6(a)に示すような位置決め部材11を使用すれば良い。また、内側又は外側方向のオフセットに加えて、永久磁石8の平断面形(つまり図1に現れる断面形状)の長手方向にオフセットして配置したい場合には、図6(b)に示すような位置決め部材11を使用すれば良い。また、位置決め部材11の寸法及び形状は磁石挿入孔9と嵌合するようなものであれば十分であり、磁石挿入孔9の全体を塞ぐような寸法及び形状を備える必要はない。したがって、位置決め部材11は、例えば、図6(c)に示すように、磁石挿入孔9の平断面形(つまり図1に現れる断面形状)の長手方向長さに比べて短いものであっても良い。この位置決め部材11を磁石挿入孔9と嵌合させると、位置決め部材11と磁石挿入孔9との間に隙間が生じるので、図5(e)に示したような、治具17に凹凸を設けて成形型24を構成する場合に好適である。なお、図6(c)に示した位置決め部材11を使用する場合は、位置決め部材11の磁石挿入孔9の長手方向への移動を拘束するような形状(例えば、突起あるいは段差)を磁石挿入孔9に備えれば良い。
位置決め部材11は、底部がない形状であっても良い。つまり、図6(d)や、図6(e)に示すような、フレームだけがあって、中央部が上下に突き抜けた形状であっても良い。このような形状を選ぶと、永久磁石8と位置決め部材11の嵌合具合を回転子コア7の外側から視認することができる。また、先に位置決め部材11を磁石挿入孔9に挿入・嵌合させて、位置決め部材11の中央部の開口を通して永久磁石8を挿入することができる。
さて、上記において、上金型15に樹脂溜めポッド20を備えて、樹脂溜めポッド20にプランジャー25を取り付けて、樹脂材料13を回転子コア7の磁石挿入孔9に注入する例を示した。つまり、上金型15から樹脂材料13を注入する例を示したが、下金型16から樹脂材料13を注入するようにしても良い。例えば、図9(a)に示すように、下金型16に樹脂溜めポッド20を備えて、樹脂溜めポッド20にプランジャー25を取り付けるとともに、治具17に成形型24を備えるようにしても良い。
また、上記において、樹脂注入孔19又は樹脂注入溝21の途中、つまり樹脂流路の途中に成形型24を備える例を示したが、成形型24は樹脂流路から分岐した分岐路の先に形成されても良い。例えば、図9(b)に示すように、樹脂注入溝21と樹脂注入孔19の境界において、分岐路34を分岐させて、分岐路34の先に成形型24を備えるようにしても良い。
あるいは、樹脂溜めポッド20から見て、磁石挿入孔9の先に成形型24を備えて、磁石挿入孔9を経由して、成形型24に樹脂材料13が注入されるようにしても良い。例えば、図9(c)に示すように、上金型15に樹脂溜めポッド20を備えて、樹脂溜めポッド20にプランジャー25を取り付けて、上金型15から回転子コア7の磁石挿入孔9に樹脂材料13を注入する場合に、回転子コア7の下方に配置されたダミー板18、つまり回転子コア7と治具17の間に配置されたダミー板18に成形型24を備えるようにしても良い。なお、ダミー板18は治具17に比べて軽量なので、ダミー板18に成形型24を備えると、治具17に成形型24を備える場合(例えば、図9(a)に示す場合)に比べて作業性が良い。
なお、上記の実施形態は本発明の具体的実施態様を例示するものであって、本発明の技術的範囲を画すものではない。本発明は特許請求の範囲に記述された技術的思想の限りにおいて、自由に変形、応用あるいは改良して実施することができる。
本発明において、「嵌合」は「緩みや、隙間が全くない状態で嵌め合わされた状態」には、限定されない。「嵌合」は、より広義に解釈されるべきである。永久磁石について要求される位置決め精度の範囲内で、多少の緩みや遊びがあっても、本発明の目的は達成されるから、このような状態も「嵌合」に該当する。
また、図2及び図4、5において、位置決め部材11を回転子コア7の下面から磁石挿入孔9に挿入し、永久磁石8を回転子コア7の上面から磁石挿入孔9に挿入する例を示したが、その逆であっても良い。つまり、位置決め部材11を回転子コア7の上面から挿入し、永久磁石8を回転子コア7の下面から挿入するようにしても良い。また、上記実施形態においては、樹脂材料13を回転子コア7の上面から加圧注入する例を示したが、回転子コア7の下面から加圧注入するようにしても良い。つまり、下金型16に樹脂溜めポッド20等を配置して樹脂材料13を加圧注入するようにしても良い。この場合、ダミー板18を搬送トレイとして機能させることができるから、治具17は不要になる。あるいは、治具17がダミー板18として機能するように設計して、ダミー板18を省くこともできる。要するに、回転子コア7の下面から樹脂材料13を加圧注入する場合は、1個の部材で、治具17とダミー板18を兼用させる設計が可能である。
上記において、磁石挿入孔9の内部で永久磁石8と位置決め部材11を互いに嵌合させる例を示したが、永久磁石8と位置決め部材11を互いに嵌合させて、図7に示すような、永久磁石8と位置決め部材11の組14を形成して、組14を磁石挿入孔9に挿入して、位置決め部材11を磁石挿入孔9と嵌合させるようにしても良い。また、1個の位置決め部材11に嵌合される永久磁石8は1個には限定されない。図7に示すように複数の永久磁石8を1個の位置決め部材11に嵌合させる場合もある。
また、上記実施形態において、回転子コア7の位置決め部材11を取り付けた面の反対側の面(図4,5において、回転子コア7の上面)から、樹脂材料13を注入する例を示したが、本発明は、これには限定されない。回転子コア7の位置決め部材11を取り付けた面から樹脂材料13を注入することもできる。つまり、図4,5に記載の装置において、回転子コア7の下面から樹脂材料13を注入することもできる。この場合、例えば、図6(c)に示すような位置決め部材11を使用して、位置決め部材11と磁石挿入孔9の間に出来る隙間から樹脂材料13を加圧注入すれば良い。
なお、本明細書において、「上面」及び「下面」は、回転子コア7を図2及び図4、5に示す状態に置いたときの上下関係に基づく表現であって、絶対的な上下関係を示すものではない。つまり、回転子コア7を反転させれば、「上面」及び「下面」が入れ替わるし、横転させれば、「上面」あるいは「下面」は、例えば「左端」あるいは「右端」と表現される。
また、上記実施形態では、位置決め部材11の下面を回転子コア7の下面と同じ高さに揃えることによって、位置決め部材11を回転子コア7に対する高さ方向の位置決めをする例を示したが、位置決め部材11を高さ方向に位置決めする手段は、これには限らない。例えば図8(a)に示すように、位置決め部材11の側面に位置決めマーク32を描いて、位置決めマーク32と回転子コア7の下面が重なる深さまで、位置決め部材11を磁石挿入孔9に挿入すると、高さ方向に位置決めされるように設計することもできる。あるいは、位置決め部材11の側面に突起33を設けて、突起33が回転子コア7の下面に当たる深さまで、位置決め部材11を磁石挿入孔9に挿入すると、高さ方向に位置決めされるように設計することもできる。
上記実施形態では、樹脂材料13にエポキシ樹脂を選択した場合を例示したが、前述したように、樹脂材料13はエポキシ樹脂あるいは熱硬化性樹脂には限定されない。例えば、回転子3の温度がさほど上昇しないような用途や使用条件であれば、樹脂材料13に熱可塑性樹脂を選ぶこともできる。
上記実施形態では、液状のエポキシ樹脂を樹脂溜めポッド20に注入する例を示したが、エポキシ樹脂の性状によっては、ペレット状(固形)のエポキシ樹脂を樹脂溜めポッド20に投入して、加温して液化させ、加圧注入後、再度加温してエポキシ樹脂を硬化させるプロセスを選択することもできる。
上記実施形態では、上金型15に回転子コア7の磁石挿入孔9と同数の樹脂溜めポッド20が形成されている例を示したが、1つの樹脂溜めポッド20から複数の磁石挿入孔9に樹脂材料が注入されるように配置されても良い。
また、図1に示した電動機1の構成や形態、例えば、固定子2のティース5の数や形状、回転子3の磁石挿入孔9の数や形状や配置は例示である。
なお、上記実施形態では、電動機1を構成する回転子3を例示したが、本発明は発電機に用いる回転子についても適用可能である。
1 電動機
2 固定子
3 回転子
4 回転軸
5 ティース
6 巻き線
7 回転子コア
8 永久磁石
9 磁石挿入孔
10 鉄心片
11 位置決め部材
12 凹所
13 樹脂材料
14 永久磁石と位置決め部材の組
15 上金型
16 下金型
17 治具
18 ダミー板
19 樹脂注入孔
20 樹脂溜めポッド
21 樹脂注入溝
22 凸部
23 凹部
24 成形型
25 プランジャー
26 凹部
27 凸部
28 凹部
29 凸部
30 凹部
31 凹部
32 位置決めマーク
33 突起
34 分岐路

Claims (8)

  1. 回転子コアに形成された磁石挿入孔に挿入される永久磁石と、前記磁石挿入孔に挿入されて、前記永久磁石を前記回転子コアに対して位置決めする位置決め部材と、前記磁石挿入孔に充填されて前記永久磁石を前記磁石挿入孔に固定する樹脂材料を備える回転子の製造方法において、
    前記回転子コアの上方又は下方に成形型を設けて、前記樹脂材料を前記磁石挿入孔に充填すると同時に、前記成形型を使って、別の回転子の製造に使用される前記位置決め部材を成形する
    ことを特徴とする回転子の製造方法。
  2. 前記回転子コアを上金型と下金型で挟持するとともに、前記上金型あるいは前記下金型と前記回転子コアの間に、前記磁石挿入孔に前記樹脂材料を注入する樹脂流路が形成される樹脂充填装置に、前記回転子コアを装着して、前記樹脂材料を前記磁石挿入孔に充填する
    ことを特徴とする請求項1に記載の回転子の製造方法。
  3. 前記成形型は、前記樹脂流路の途中に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転子の製造方法。
  4. 前記成形型は、前記樹脂流路から分岐した分岐路の先に設けられている
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転子の製造方法。
  5. 前記成形型は、前記磁石挿入孔の更に先に設けられていて、前記樹脂材料は前記磁石挿入孔を経由して前記成形型に注入される
    ことを特徴とする請求項2に記載の回転子の製造方法。
  6. 前記回転子コアを治具の上に載置して、前記樹脂充填装置に装着して、前記治具を前記下金型と前記回転子コアの間で挟持する
    ことを特徴とする請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載の回転子の製造方法。
  7. 前記回転子コアに、前記回転子コアの上方又は下方において前記回転子コアに接するダミー板を装着して、前記回転子コアを前記樹脂充填装置に装着する
    ことを特徴とする請求項6に記載の回転子の製造方法。
  8. 前記成形型は、前記上金型、前記下金型、前記ダミー板、前記治具のいずれかに形成された凹凸から、あるいは前記凹凸を組み合わせて構成される
    ことを特徴とする請求項7に記載の回転子の製造方法。
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