JP2016087894A - 包埋カセット用感熱転写記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリアセタール、又はポリプロピレン製の包埋カセットの表示記入部分の凹凸面に対して、印字したインクを十分に固着させるために高圧接かつ高温の印字条件で印字を行っても、印字汚れの無い良好なカラーの重ね印字が可能で、かつ病理検査用の生体標本を作製する際に使用されるホルマリン、エタノール、アセトン、キシレン、溶融パラフィン等に対する耐溶剤性が良好な感熱転写記録媒体を提供する。【解決手段】基材上に、着色インク層、オーバーコート層をこの順に積層してなり、ワックスを主成分とする着色インク層がイエローインク層、マゼンタインク層、シアンインク層、および必要によりブラックインク層の面順次方式で設けられており、前記オーバーコート層がポリエチレンワックス、硬化性樹脂および硬化剤を主成分とすることを特徴とする包埋カセット用の感熱転写記録媒体。【選択図】図2

Description

本発明は病理組織検査等の標本作製に使用される、包埋カセット用の感熱転写記録媒体に関する。
従来から、人体や実験動物等から取り出した生体試料を検査する、病理組織検査等を行う際の方法として、該生体試料を極薄に薄切した後、各種の染色を施して生体標本を作製し、顕微鏡観察によって検査する方法が知られている。
この検査の際の生体標本はおおよそ以下のような手順にて作製される。
手順1.生体より取り出した試料をホルマリンに浸漬して、生体試料を固定し包埋カセットに入れる、又は試料を包埋カセットに入れた状態で、包埋カセットごとホルマリンに浸漬して、試料を固定する。
手順2.試料を包埋カセットごとアルコール(メタノール、又はエタノール)に浸漬し、試料内部の水分、ホルマリンをアルコールに置換する。
手順3.試料を包埋カセットごとキシレン、アセトン、又はクロロホルムの何れかに浸漬し、試料内部のアルコールをキシレン、アセトン、又はクロロホルムに置換する。
手順4.試料を包埋カセットごと溶融したパラフィン(融点約50℃〜約60℃)に浸漬し、試料内部のキシレン、アセトン、又はクロロホルムをパラフィンと置換する。
手順5.試料内部をパラフィンに置換した後、試料を包埋カセットごと浸漬している溶融パラフィンを冷却することで、試料は固体のパラフィンに包埋された包埋ブロックとなる。最初水分で満たされていた空隙も固体化したパラフィンで充填される。
手順6.この包埋ブロックを顕微鏡観察に適した2μm〜5μm程度の厚さに切って薄切片を作製し、染色して生体標本を作製する。
この標本作製方法では、生体試料をパラフィンで埋包することで生体試料が軟らかい組織であっても、その形態を壊さずに顕微鏡観察に適する極薄に薄切りすることができる。ただし溶融パラフィンはホルマリンと相溶しないため、ホルマリンで固定された生体試料をそのまま溶融パラフィンに浸漬しても、生体試料中に溶融パラフィンは浸透しない。そのため、上記のような手順にて生体標本の作製を行っている。
この生体標本作製に使用される包埋カセットは、標本作成中に試料の散逸、破損を防ぐことと、生体標本作成中の試料の取扱いを容易にする為に使用されており、上記手順にてホルマリン、アルコール、キシレン、アセトン、クロロホルム、溶融パラフィン等と接触するために、前記各有機溶剤に対する耐性が必要である。一般的にはポリアセタール、またはポリプロピレンが素材として用いられる。
また一度に数百個の生体試料を処理する場合も有り、試料の内容確認、管理のために包埋カセット本体に情報を記入する事が行われている。一般的な包埋カセットは、情報を記入する為に包埋カセット前面部におおよそ45度の角度を持ってなる表示記入部分を設けている。この表示記入部分の表面には、パラフィンを冷却固化した後に包埋カセット表面に付着しているパラフィンを剥離する際、パラフィンを剥離しやすくし、また記入された情報が剥離したパラフィンに付着して脱落しないようにするために、細かな凹凸を設けてある。
包埋カセット本体は上記手順にてホルマリン、アルコール、キシレン、アセトン、クロロホルム、溶融パラフィンと接触するため、記入された情報は前記各有機溶剤に対する耐性が必要である。また、パラフィンを冷却固化後、パラフィンを剥離する際に脱落しない様にしっかりと前記表示記入部分に固着している必要がある。
前記表示記入部分に情報を記入する方法としては、ラベルに印字してそのラベルを貼り付ける方法が紹介されている。(特許文献1)しかしながらこの方法では標本作製中、保管中にラベルが剥れる可能性がある。また、インクジェットプリンターを用いて前記表示記入部分に直接印字を行う方法も紹介されている。(特許文献2)この方法では、耐溶剤性の必要から紫外線硬化型のインクが使用されるが、十分な耐溶剤性を持たせるために紫外線でインクの硬化処理を行うと、インク自体は強固になるが表示記入部分との密着性が低下し、パラフィンを剥離する際に印字が脱落することがあった。
また、感熱転写インクを塗布した感熱転写記録媒体を用いて、感熱転写プリンターにて包埋カセットの表示記入部分に直接印字する方法がある。この印字方式で前記表示記入部分の凹凸に対して印字したインクを十分に固着させる為には高圧接かつ高温の条件で転写する必要がある。そのような印字条件において面順次方式でイエロー、マゼンタ、シアンのインク層、および必要によりブラックのインク層を設けた感熱転写記録媒体を用いて重ね印字を行うと、先に印字したインクが半溶融の状態のまま2色以上の重ね印字が行われるため、感熱転写記録媒体の着色インク層をワックスを主成分として構成した場合、熱転写ヘッドの上げ下げや、カセットや感熱転写記録媒体の移動に伴う、印字部分と感熱転写記録媒体との摩擦等により印字汚れが発生してしまう問題があった。
特開2007−46988号公報 特開2002−365184号公報
本発明は、感熱転写記録媒体の着色インク層がワックスを主成分とする構成であっても、オーバーコート層をポリエチレンワックス、硬化性樹脂および硬化剤を主成分として構成することにより、ポリアセタール、又はポリプロピレン製の包埋カセットの表示記入部分表面の凹凸面に対して印字したインクを十分に固着させる為に高圧接かつ高温の条件で印字を行っても、印字汚れのない良好なカラーの2色以上の重ね印字が可能かつ、ホルマリン、アルコール、アセトン、キシレン、溶融パラフィン等に対する耐溶剤性の良好な感熱転写記録媒体を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、感熱転写記録媒体の構成を、基材上に、着色インク層、オーバーコート層をこの順に積層して、ワックスを主成分とする着色インク層をイエローインク層、マゼンタインク層、シアンインク層、および必要によりブラックインク層の面順次方式で設け、前記オーバーコート層の主成分をポリエチレンワックス、硬化性樹脂および硬化剤とすることで、感熱記録媒体の着色インク層がワックスを主成分とする構成であっても、ポリアセタール、又はポリプロピレン製の包埋カセットの表示記入部分表面の凹凸面に、高圧接かつ高温の印字条件において印字汚れのない良好なカラーの重ね印字が可能となり、かつホルマリン、エタノール、アセトン、キシレン等に対する耐溶剤性の良好な印字が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
第1発明は、病理検査等で生体標本を作製する際に用いられる包埋カセット用の感熱転写記録媒体であって、基材上に、着色インク層、オーバーコート層をこの順に積層してなり、ワックスを主成分とする着色インク層がイエローインク層、マゼンタインク層、シアンインク層、および必要によりブラックインク層の面順次方式で設けられており、前記オーバーコート層がポリエチレンワックス、硬化性樹脂および硬化剤を主成分とすることを特徴とする包埋カセット用の感熱転写記録媒体である。
第2発明は、前記オーバーコート層の厚みが1.5〜3.5μmであり、オーバーコート層中に硬化性樹脂および硬化剤を20〜65重量%含有し、かつポリエチレンワックスを10〜65重量%含有することを特徴とする第1発明に記載の包埋カセット用の感熱転写記録媒体である。
第3発明は前記硬化性樹脂が可溶性セルロース系樹脂であることを特徴とする第1発明または第2発明に記載の包埋カセット用の感熱転写記録媒体である。
感熱記録媒体の着色インク層がワックスを主成分とする構成であっても、オーバーコート層をポリエチレンワックス、硬化性樹脂および硬化剤を主成分として構成することにより、ポリアセタール、又はポリプロピレン製の包埋カセットの表示記入部分表面の凹凸面に対して、印字したインクを十分に固着させる為に高圧接かつ高温の条件にて印字を行っても、印字汚れのない良好なカラーの重ね印字が可能かつ、ホルマリン、エタノール、アセトン、キシレン、溶融パラフィン等に対する耐溶剤性の良好な印字を得ることが可能となった。
前記包埋カセット用の感熱転写記録媒体は、構成として基材上に、着色インク層、オーバーコート層をこの順に積層して、ワックスを主成分とする着色インク層をイエローインク層、マゼンタインク層、シアンインク層および必要によりブラックインク層の面順次方式で設け、前記オーバーコート層の主成分をポリエチレンワックス、硬化性樹脂および硬化剤としたものを用いる。
基材としては、従来の感熱転写記録媒体用の基材として公知の種々の基材が使用されるが、耐久性、熱伝導性、コストの点から2〜10μmのポリエステルフィルムが特に好ましい。
本発明の着色インク層は、ワックスを主成分とし着色剤を添加してなる。前記ワックスとしては、例えば木ろう、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス、セレシンワックスなどの天然ワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス、酸化ワックス、エステルワックス、ポリエチレンワックスなどの合成ワックス、高級脂肪酸などが使用できる。また、必要に応じて熱可塑性樹脂を添加してもよい。熱可塑性樹脂としては、例えばエチレン酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、天然ゴム、石油樹脂、ロジン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂などがあげられる。
前記着色インク層の着色剤としては、種々の公知の顔料、および公知の染料が使用でき、例えばアゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、チオインジゴ系、アンスラキノン系、イソインドリン系、カーボンブラックなどの顔料があげられる。これらは、2種類以上組み合わせて使用することも可能である。着色剤の量としては、着色インク層全体の10〜25重量%が転写性と印字濃度の点から好適である。また、前記着色インク層には、顔料の分散剤等の添加剤を本発明の目的を損なわない範囲内で適宜配合することが出来る。
前記着色インク層の厚みとしては、1.0〜4.0μmが良好な印字と感度の面で好ましい。厚みが1.0μm未満であると、画像濃度が不足する。厚みが4.0μmを超えると熱感度が低下し良好な印字が妨げられる。
また、本発明の包埋カセット用の感熱転写記録媒体においては、本発明の目的を損なわない限り、着色インク層と基材との間に様々な機能を持った層を設けても良い。様々な機能を持った層としては、着色インク層の剥れを防止するプライマー層や、転写後の印字表面を保護する保護層、転写性を向上させ、着色インク層の基材からの剥離を助ける剥離層等があげられる。なお、これらの層を複数積層して設けても良い。
本発明のプライマー層は、基材と着色インク層の剥れを防止する点から、基材と着色インク層に対する接着性をもち、柔軟な樹脂を主成分とするのが良い。前記の特徴を有する樹脂としては、例えばウレタン樹脂、ウレタン変性ポリエステル樹脂、酢酸ビニル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂、エチレン酢酸エチル共重合樹脂、スチレン―イソプレン樹脂等の合成ゴム系樹脂などが上げられる。なお、これらの樹脂を複数組み合わせて使用しても良い。
本発明のオーバーコート層はポリエチレンワックス、硬化性樹脂および硬化剤を主成分とする。硬化性樹脂としては、例えば可溶性セルロース樹脂、エポキシ樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ポリアミド樹脂などがあげられるが、印字汚れ防止、表示記入部分へ転写性の観点から可溶性セルロース樹脂が好適に用いられる。
本発明で使用される可溶性セルロース樹脂としては、メチルセルロース、エチルセルローズ、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ニトロセルロース、酢酸セルロース、CAP(セルロースアセテートプロピオネート)、CAB(セルロースアセテートブチレート)等があげられる。これらの可溶性セルロース樹脂は、硬化剤で硬化させるためにセルロースの水酸基を全て置換せず、水酸基が残っているものが用いられる。これらの可溶性セルロース樹脂の中でも、塗布作業時の取り扱い性の良さや、良好な印字が得られる点からニトロセルロースが好適に用いられる。
本発明で使用される硬化剤としては、イソシアネート系、メラミン系、エポキシ系等、公知の硬化剤を用いることができるが、塗布作業時の取り扱い性の良さからイソシアネート系の硬化剤が好適に用いられる。イソシアネート系の硬化剤としては、例えばTDI(トリレンジイソシアネート)、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)、XDI(キシレンジイソシアネート)、IPDI(イソホロンジイソシアネート)や、これらの重合体からなる一般的な公知のイソシアネートを用いることができる。
前記オーバーコート層のポリエチレンワックスの含有量は、10〜65重量%が好ましい。ポリエチレンワックスの含有量が10重量%未満であると転写性が低下する。また、転写性が低下することで、包埋カセットの表示記入部分へのインクの固着力が低下し、耐溶剤性が低下する傾向にある。逆にポリエチレンワックスの含有量が65重量%より多くなると、相対的に硬化性樹脂および硬化剤の比率が低下し、印字汚れを防止する効果が発揮しづらくなる。
前記オーバーコート層の硬化性樹脂および硬化剤の含有量は、20〜65重量%が好ましい。硬化性樹脂および硬化剤の含有量が20重量%未満になると重ね印字時の印字汚れを防止する効果が発揮しづらくなる。逆に硬化性樹脂および硬化剤の含有量が65重量%より多くなると、転写性が低下する。また、転写性が低下することで、包埋カセットの表示記入部分へのインクの固着力が低下し、耐溶剤性が低下する傾向にある。
また、前記オーバーコート層には必要に応じて熱可塑性樹脂を添加してもよい。熱可塑性樹脂としては、エチレン酢酸ビニル共重合体などのオレフィン系共重合体、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、天然ゴム、石油樹脂、ロジン系樹脂、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂が上げられるが、包埋カセットの素材であるポリアセタール樹脂やポリプロピレン樹脂への転写性や高温印字時の耐熱性、耐溶剤性から、アクリル系樹脂、メタクリル系樹脂が好適に用いられる。
前記オーバーコート層の塗布厚みとしては、1.5〜3.5μmの範囲であることが好ましい。厚みが1.5μm未満ではオーバーコート層の強度が不足し、印字汚れを防止する機能が発揮しづらくなる。3.5μmより厚くなると、転写性が低下する。
本発明の感熱転写記録媒体をサーマルヘッドを使用したプリンターにて使用する場合には、サーマルヘッドと摺動する基材背面側にシリコーン樹脂、フッ素樹脂、ニトロセルロース樹脂、あるいはこれらによって変性された、例えばシリコーン変性ウレタン樹脂、シリコーン変性アクリル樹脂等の各種耐熱層、あるいはこれら耐熱性樹脂に滑剤を混合した物からなる、従来から知られているスティック防止層を設けてもよい。
また、本発明の感熱転写記録媒体は、感熱転写用の熱源としてサーマルヘッド以外のものを用いる場合にも適応できる。例えば熱源として加熱した活字(ホットスタンプ)なども使用できる。
以下、実施例と比較例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、各実施例中の「部」は特に断ることの無い限り重量部を示したものである。
(実施例1〜9、比較例1〜3)
厚さ6.0μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に、下記処方のシリコーンアクリル系樹脂からなるスティック防止層インクをグラビアコーターにて塗工し、98℃の温風で10秒間乾燥して乾燥後の厚さが0.2μmになるように調整して、スティック防止層を設けた。
(スティック防止層インク)
シリコーン変性アクリル樹脂(東亜合成(株)製サイマック290)15.0部
ポリイソシアネート(三井化学(株)製タケネートD−110N) 0.3部
メチルエチルケトン 54.7部
トルエン 30.0部
(実施例1〜9、比較例1〜3)
前記スティック防止層を設けたポリエチレンテレフタレートフィルムのスティック防止層と反対側の面に下記プライマー層インクをグラビアコーターにて塗工し、60℃の温風で1分間乾燥して乾燥後の厚さが0.3μmになる様調整してプライマー層を設けた。
(プライマー層インク)
ウレタン変性ポリエステル樹脂
(分子量:32000、Tg:−22℃、破断伸度:1000%、固形分30%)
18.0部
トルエン 41.0部
メチルエチルケトン 41.0部
(実施例1〜9、比較例1〜3)
前記プライマー層の上に下記着色インク層用インクをホットメルトコーターにて、インクを130℃で溶解して面順次に塗工し、厚さ1.8μmのイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの着色インク層をそれぞれ形成した。
(着色インク層用インク:ブラック)
カルナバワックス 28.0部
ポリエチレンワックス(融点約110℃) 49.0部
カーボンブラック 20.0部
分散剤 3.0部

(着色インク層用インク:イエロー)
カルナバワックス 35.0部
ポリエチレンワックス(融点約110℃) 46.0部
ジスアゾイエロー 16.0部
(C.I.PigmentYellow−14)
分散剤 3.0部

(着色インク層用インク:マゼンタ)
カルナバワックス 35.0部
ポリエチレンワックス(融点約110℃) 49.0部
ブリリアントカーミン6B 14.0部
(C.I.PigmentRed−57:1)
分散剤 2.0部

(着色インク層用インク:シアン)
カルナバワックス 31.5部
ポリエチレンワックス(融点約110℃) 52.5部
フタロシアニンブルー 14.0部
(C.I.PigmentBlue−15:3)
分散剤 2.0部
(実施例1〜9、比較例1〜3)
前記着色インク層の上に、表1に記載の組成にて作成したオーバーコート塗工液を、グラビアコーターにて塗工して、60℃の温風で1分間乾燥させ、乾燥後の厚みが表1に記載の厚みになるように調整して各実施例および比較例のオーバーコート層を形成し、45℃で48時間加熱硬化させて各実施例および比較例の感熱転写記録媒体を得た。
Figure 2016087894
各実施例および比較例の評価結果を表2に、各評価方法を下記に示す。
Figure 2016087894
(転写性評価)
包埋カセット専用の感熱転写プリンター(米国PRIMERA社製SCP-M型)にてポリアセタール製包埋カセットの表示記入部分に、各実施例および比較例の感熱転写記録媒体のブラックインク部分で印字を行い、その結果を目視で判定した。判定基準は以下の通り。
○:印字が良好である。
×:印字が良好ではなく、実用上問題がある。
(印字汚れ評価)
包埋カセット専用の感熱転写プリンター(米国PRIMERA社製SCP-M型)にてポリアセタール製包埋カセットの表示記入部分に、各実施例および比較例の感熱転写記録媒体のブラックインク部分にて印字を行い、その結果を目視で判定した。判定基準は以下の通り。
◎:印字汚れが無い。
○:微小な印字汚れがあるが、実用上問題無い。
×:印字汚れがあり、実用上問題がある。
(印字重ね性評価)
包埋カセット専用の感熱転写プリンター(米国PRIMERA社製SCP-M型)にてポリアセタール製包埋カセットの表示記入部分に、各実施例および比較例の感熱転写記録媒体のマゼンタインク部分にて印字を行った。その後、マゼンタインク印字部分の上にシアンインク部分で重ね印字を行い、その結果を目視で判定した。判定基準は以下の通り。
◎:印字が重なって乱れが無く、重ね印字が良好である。
○:印字の重なりに微小な乱れがあるが、実用上問題無い。
×:重ねた印字が乱れて、実用上問題がある。
(耐溶剤性評価)
包埋カセット専用の感熱転写プリンター(米国PRIMERA社製SCP-M型)にてポリアセタール製包埋カセットの表示記入部分に、各実施例および比較例の感熱転写記録媒体のブラックインク部分にて印字を行い、印字した包埋カセットをキシレン、アセトン、エタノール、ホルマリン、溶融パラフィンの各溶剤に各々1分間浸漬した。その後、浸漬した各溶剤から包埋カセットを取り出して5秒以内に、ゴム手袋をはめた指で表示記入部分を3回こすり、印字の変化を目視で判定した。判定基準は以下の通り。
◎:印字が変化しない。
○:印字が多少溶解するが、実用上問題ない。
×:印字が溶解し、実用上問題がある。
(印字固着性評価)
包埋カセット専用の感熱転写プリンター(米国PRIMERA社製SCP-M型)にてポリアセタール製包埋カセットの表示記入部分に、各実施例および比較例の感熱転写記録媒体のブラックインク部分にて印字を行い、印字した包埋カセットを80℃の溶解パラフィンに浸漬し、そのまま常温で6時間冷却してパラフィンを固化させた。その後、包埋カセットを固化したパラフィンから取り出し、表示記入部分に付着したパラフィンを指で剥離した際の、印字の変化を目視で判定した。判定基準は以下の通り。
◎:印字が変化しない。
○:印字が固化したパラフィンに付着してカセット表示記入部分から多少脱落するが、実用上問題ない。
×:印字が固化したパラフィンに付着してカセット表示記入部分から脱落し、実用上問題がある。
本発明の感熱転写記録媒体の実施例の平面図である。 本発明の感熱転写記録媒体の実施例の断面図である。 本発明の感熱転写記録媒体(プライマー層あり)の実施例の断面図である。
1 オーバーコート層
2 着色インク層:イエロー
3 着色インク層:マゼンタ
4 着色インク層:シアン
5 着色インク層:ブラック
6 基材
7 スティック防止層
8 プライマー層

Claims (3)

  1. 病理検査等で生体標本を作製する際に用いられる包埋カセット用の感熱転写記録媒体であって、基材上に、着色インク層、オーバーコート層をこの順に積層してなり、ワックスを主成分とする着色インク層がイエローインク層、マゼンタインク層、シアンインク層、および必要によりブラックインク層の面順次方式で設けられており、前記オーバーコート層がポリエチレンワックス、硬化性樹脂および硬化剤を主成分とすることを特徴とする包埋カセット用の感熱転写記録媒体。
  2. 前記オーバーコート層の厚みが1.5〜3.5μmであり、オーバーコート層中に硬化性樹脂および硬化剤を20〜65重量%含有し、かつポリエチレンワックスを10〜65重量%含有することを特徴とする請求項1記載の包埋カセット用の感熱転写記録媒体。
  3. 前記硬化性樹脂が、可溶性セルロース系樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の包埋カセット用の感熱転写記録媒体。
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