JP2016084190A - 印刷装置 - Google Patents

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    • B41J15/16Means for tensioning or winding the web
    • B41J15/165Means for tensioning or winding the web for tensioning continuous copy material by use of redirecting rollers or redirecting nonrevolving guides

Abstract

【課題】帯状の印刷基材を搬送しつつ印刷画像を形成する印刷装置において印刷画像を保護しつつ印刷基材の支持性を確保できる技術を提供する。
【解決手段】帯状の印刷基材11を、印刷基材の長手方向を搬送方向として搬送しつつ印刷する印刷装置10であって、円周側面に印刷基材を巻き掛けて回転して印刷基材を搬送方向に搬送可能な回転ドラム50と、円周側面50Sに対向する位置に配置され、印刷基材に対して印刷画像を形成可能な記録部32と、搬送方向において記録部よりも下流側に位置し、回転ドラムとともに回転可能な従動ローラー52と、を備え、従動ローラーは回転ドラムにおいて印刷基材が巻き掛かる搬送方向の終端位置を規定可能な位置に配置されており、従動ローラーは、記録部が前記印刷画像を形成可能な領域の搬送方向に交差する方向における両側の位置において印刷基材と接触する。
【選択図】図1

Description

本発明は、印刷装置に関する。
印刷装置には、ウェブとも呼ばれる帯状の印刷基材を搬送しつつ、連続的に印刷を実行
するものがある(例えば、下記特許文献1など)。特許文献1の印刷装置では、印刷基材
は搬送ベルトを駆動するローラーの駆動力によって搬送されている。また、搬送中の印刷
基材は、印刷面が押圧ローラーによって押圧されることによって支持されている。
特開平10−58661号公報
印刷画像が、例えば、水系のインクによって形成されている場合などには、印刷画像が
形成された後にインクが乾燥するまでに時間がかかる場合がある。そのため、特許文献1
の技術のように、印刷基材の幅方向にわたって押圧する押圧ローラーによって印刷基材を
支持している場合には、押圧ローラーの接触により未乾燥の印刷画像が劣化してしまう可
能性がある。これに対して、印刷基材に対する印刷面からの支持を簡略化すると、搬送中
の印刷基材に位置ずれが生じる可能性が高まり、印刷基材の損傷や印刷品質の劣化の原因
となる。水系のインクによって印刷画像を形成する印刷装置に限らず、帯状の印刷基材を
搬送しつつ印刷画像を形成する印刷装置においては、印刷画像を保護しつつ印刷基材の支
持性を確保することについて依然として改良の余地があった。
本発明は、少なくとも、印刷装置における上述の課題を解決するためになされたもので
あり、以下の形態として実現することが可能である。
[1]本発明の第1形態によれば、印刷装置が提供される。この印刷装置は、回転ドラム
と、記録部と、従動ローラーと、を備えて良い。前記回転ドラムは、円周側面に前記印刷
基材を巻き掛けて回転して前記印刷基材を前記搬送方向に搬送可能であって良い。前記記
録部は、前記円周側面に対向する位置に配置され、前記回転ドラム上の前記印刷基材に対
して印刷画像を形成可能であって良い。前記従動ローラーは、前記搬送方向において前記
記録部よりも下流側に位置し、前記回転ドラムとの間に前記印刷基材を挟み、前記回転ド
ラムとともに回転可能であって良い。前記従動ローラーは、前記回転ドラムにおいて前記
印刷基材が巻き掛かる前記搬送方向の終端位置を規定可能な位置に配置されて良い。前記
従動ローラーは、前記記録部が前記印刷画像を形成可能な領域の前記搬送方向に交差する
方向における両側の位置において前記印刷基材と接触して良い。この形態の印刷装置によ
れば、従動ローラーによって、回転ドラムに対して巻き掛かる印刷基材の長さを増大させ
ることができるため印刷基材の支持性が高められる。また、従動ローラーが印刷画像が形
成される領域の両側に位置しているため、印刷画像が従動ローラーの接触によって劣化し
てしまうことが抑制される。
[2]上記形態の印刷装置は、前記回転ドラムよりも前記搬送方向の下流側に配置され、
前記印刷基材を巻き掛けて回転し、前記印刷基材を前記搬送方向に送る駆動ローラーと、
前記回転ドラムと前記駆動ローラーとの間に設けられ、前記印刷基材を重力方向に垂下し
て撓んだ状態で搬送するローラー間搬送路と、を備えて良い。この形態の印刷装置によれ
ば、基材が撓んだ状態になるローラー間搬送路を有することによって、基材の搬送制御性
を高めることができる。また、駆動ローラーの下流側に位置する構成部のレイアウトの自
由度が高められる。
[3]上記形態の印刷装置において、前記回転ドラムおよび前記駆動ローラーは、前記印
刷基材を、第1搬送方向である前記搬送方向とは反対の第2搬送方向へと搬送可能なよう
に回転方向を反転可能であり、前記ローラー間搬送路には、前記印刷基材を前記第1搬送
方向へ搬送するときには第1位置に位置し、前記印刷基材を前記第2搬送方向へ搬送する
ときには第2位置に位置するように変位可能な変位ローラーが設けられて良い。前記変位
ローラーは、前記第1位置に位置するときには前記印刷基材から離間しており、前記第2
位置に位置するときには、前記印刷基材に接触して前記従動ローラーに前記印刷基材が巻
き掛かる範囲を規定して良い。この形態の印刷装置によれば、第2搬送方向へ搬送される
ときの印刷基材の支持性を高めることができる。
[4]上記形態の印刷装置において、前記変位ローラーは、前記第2位置にあるときに、
前記第2搬送方向に交差する方向において、前記記録部が前記印刷画像を形成可能な領域
にわたって前記印刷基材と接触して良い。この形態の印刷装置によれば、第2搬送方向へ
搬送されるときの印刷基材の支持性を、さらに高めることができる。
[5]上記形態の印刷装置は、さらに、前記印刷基材が前記第1搬送方向に搬送されると
きには、前記印刷基材から離間しており、前記印刷基材が前記第2搬送方向に搬送される
ときには、前記駆動ローラーと、前記第2位置に位置している前記変位ローラーと、の間
において、前記印刷基材に接触して張力を印加する張力調整ローラーを備えて良い。この
形態の印刷装置によれば、第2搬送方向へ搬送されるときの印刷基材の搬送速度を容易に
高めることができる。
[6]上記形態の印刷装置は、前記ローラー間搬送路における前記印刷基材の撓んでいる
部位を囲むように配置された壁部を有し、前記壁部に囲まれた空間に収容されている前記
印刷基材を重力方向に吸引して、前記印刷基材に張力を印加する張力印加部を備えて良い
。この形態の印刷装置によれば、ローラー間搬送路において印刷基材に張力が付与される
ことによって、印刷基材の支持性が高められる。
[7]上記形態の印刷装置は、前記記録部はインクを前記印刷基材に付着させて前記印刷
基材に印刷画像を形成し、前記搬送方向における前記駆動ローラーの下流側には、前記印
刷基材に付着している前記インクを乾燥させる乾燥部が設けられて良い。この形態の印刷
装置によれば、インクの未乾燥に起因する印刷画像の劣化が抑制される。
[8]上記形態の印刷装置において、前記従動ローラーを第1従動ローラーとして備え、
さらに、前記駆動ローラーとの間に前記印刷基材を挟み、前記駆動ローラーとともに回転
可能な第2従動ローラーと、を備え、前記第2従動ローラーは、前記記録部が前記印刷画
像を形成可能な領域の前記搬送方向に交差する方向における両側の位置において前記印刷
基材と接触して良い。この形態の印刷装置によれば、第2従動ローラーによって印刷基材
の支持性を高めることができるとともに、第2従動ローラーが印刷基材に接触することに
よる印刷画像の劣化を抑制することができる。
[9]上記形態の印刷装置において、前記駆動ローラーは、重力方向において、前記従動
ローラーよりも高い位置にあって良い。この形態の印刷装置によれば、駆動ローラーによ
る印刷基材の支持性がさらに高められる。
[10]上記形態の印刷装置は、前記ローラー間搬送路における前記印刷基材の撓みの頂
点と前記駆動ローラーとの間において、前記印刷基材の前記駆動ローラーと接触する側の
面であるローラー接触面側から前記印刷基材を吸引する吸引部を備えて良い。この形態の
印刷装置によれば、吸引部による印刷基材の吸引によって駆動ローラーによる印刷基材の
支持性が高められる。
[11]本発明の第2形態によれば、帯状の印刷基材の搬送方法が提供される。前記搬送
方法は、帯状の印刷基材を前記印刷基材の長手方向に搬送しつつ印刷する印刷装置におい
て前記印刷基材を搬送する方法であって良い。前記搬送方法は、第1搬送工程と、第2搬
送工程と、を備えて良い。前記第1搬送工程は、印刷画像が形成され、回転ドラムの円周
側面に巻き掛けられて第1搬送方向に送られていく前記印刷基材を、前記回転ドラムにお
いて前記印刷基材が巻き掛かる前記第1搬送方向における終端位置を規定可能に配置され
ている従動ローラーによって、前記印刷画像の前記第1搬送方向に交差する方向における
両側の位置において、前記印刷基材を前記回転ドラムに押し当てつつ送り出した後に、前
記印刷基材を重力方向に垂下して撓ませた状態で前記第1搬送方向の下流側に位置する駆
動ローラーまで搬送する工程であって良い。前記第2搬送工程は、前記駆動ローラーと前
記回転ドラムとの間で前記印刷基材に張力を印加することによって前記印刷基材が撓んで
いる状態を解消させた後に、前記回転ドラムの回転方向を前記第1搬送工程のときとは反
転させ、前記印刷基材を、前記回転ドラムと前記従動ローラーとによって挟んだ状態で、
前記第1搬送方向とは反対の第2搬送方向に搬送する工程であって良い。この形態の搬送
方法であれば、第1搬送方向に搬送されていく印刷基材の印刷画像を保護しつつ印刷基材
の支持性を確保することができるとともに、第2搬送方向に搬送されるときの印刷基材の
支持性を確保し、搬送速度を高めることができる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述
の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は
全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更
、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である
。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効
果の一部又は全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一
部又は全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わ
せて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
本発明は、印刷装置や搬送方法以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば
、帯状の基材に対する印刷方法や、帯状の基材の搬送装置、印刷装置や搬送装置の制御方
法、それらの方法を実現するコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラム
を記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
第1実施形態の印刷装置の構成を示す概略図。 回転ドラムと第1従動ローラーとを示す概略斜視図。 第1従動ローラーによって回転ドラムに印刷基材が巻き掛かけられている状態を示す概略図。 駆動ローラーと第2従動ローラーとを示す概略斜視図。 駆動ローラーに対する第2従動ローラーの配置位置を説明するための概略図。 基材収容部の内部に設けられているガイド板を説明するための概略図。 第1搬送方向に印刷基材を搬送しているときの第2実施形態の印刷部を示す概略図。 第2搬送方向に印刷基材を搬送しているときの第2実施形態の印刷部を示す概略図。 変位ローラーのローラー部が第2位置に位置するときの印刷基材の状態を示す概略図。 第3実施形態の印刷装置の構成を説明するための概略図。
A.第1実施形態:
[印刷装置の全体構成]
図1は、本発明の第1実施形態としての印刷装置10の構成を示す概略図である。図1
には、重力方向を示す矢印Gが図示されている。重力方向を示す矢印Gは、以下の説明に
おいて参照される各図においても同様に図示されている。なお、本明細書において、「上
方」と呼ぶときは重力方向を基準とする上方向を意味し、「下方」と呼ぶときは重力方向
を基準とする下方向を意味する。
本実施形態の印刷装置10は、帯状の印刷基材11をその長手方向を搬送方向として搬
送しつつ連続印刷を実行するインクジェット方式のラインプリンターである。本明細書に
おいて「搬送方向」とは、印刷装置10において印刷基材11に印刷画像が形成されると
きに印刷基材11が送られていく方向を意味する。また、本明細書において「上流」と呼
ぶときは当該搬送方向における起点側を意味し、「下流」と呼ぶときは当該搬送方向にお
ける終点側を意味する。図1には、搬送方向を示す矢印PDが複数箇所に適宜図示されて
いる。搬送方向を示す矢印PDは、以下の説明において参照される各図においても図示さ
れている。
印刷装置10は、制御部15と、基材繰出部20と、印刷部30と、乾燥部40と、基
材巻取部45と、を備えている。制御部15は、中央処理装置と主記憶装置とを備えるマ
イクロコンピューターによって構成されている。制御部15は、印刷装置10の各構成部
20,30,40,45を制御して、外部から受信した印刷データに基づく印刷処理を実
行する。本実施形態では、制御部15は、印刷部30における印刷基材11の弛みの度合
いを制御する弛み制御部16としての機能を有する(詳細は後述)。
基材繰出部20は、基材ローラー21を備えている。基材ローラー21には、印刷基材
11がロール状に巻かれている。基材ローラー21は制御部15によって回転速度が制御
されているモーター(図示は省略)によって回転する。基材繰出部20は、基材ローラー
21に巻かれている印刷基材11を印刷部30に繰り出す。印刷基材11の種類は特に限
定されず、例えば、光沢紙やコート紙、OHPフィルムなどが用いられても良い。また、
インクジェット用紙や普通紙、和紙、布地などが用いられても良い。
印刷部30は、基材搬送部31と、画像形成部32と、張力印加部35と、基材吸引部
36と、を備え、印刷基材11に対する印刷画像の形成を実行する。基材搬送部31は、
回転ドラム50と、入口補助ローラー51と、第1従動ローラー52と、駆動ローラー5
3と、第2従動ローラー54と、を印刷部30内における印刷基材11の搬送路を構成す
るローラーとして備えている。基材搬送部31によって構成されている印刷基材11の搬
送路の構成については後述する。
画像形成部32は、複数の印刷ヘッド33を有しており、各印刷ヘッド33からのイン
クの吐出によって印刷基材11の印刷面11pに印刷画像を形成する。画像形成部32は
記録部に相当する。本実施形態の印刷装置10では、水系のインクが用いられる。各印刷
ヘッド33には異なる色のインクが割り当てられている。各印刷ヘッド33は、いわゆる
ラインヘッドであり、印刷基材11の幅方向に配列されたインクの吐出のためのノズルを
有している。「印刷基材11の幅方向」とは、印刷基材11が帯状に延びている長手方向
に直交する方向であり、印刷基材11の搬送方向に交差する方向でもある。
画像形成部32は、回転ドラム50を、いわゆるプラテンとして印刷基材11に印刷画
像を形成する。本実施形態では、印刷基材11は回転ドラム50の円周側面50sに巻き
掛けられて搬送される(詳細は後述)。各印刷ヘッド33は、回転ドラム50の上方にお
いて、回転ドラム50の円周側面50sに沿って配列されており、回転ドラム50上の印
刷基材11に向かってインクを吐出する。
張力印加部35と基材吸引部36とはそれぞれ、基材搬送部31によって構成されてい
る印刷基材11の搬送路のうち印刷基材11が撓んだ状態にされている区間(後述)に設
けられている。張力印加部35と基材吸引部36とは、撓んだ状態の印刷基材11の支持
性を高めている。張力印加部35および基材吸引部36の詳細については後述する。印刷
部30において印刷画像が形成された印刷基材11は、乾燥部40に搬送される。
乾燥部40は、温風ヒーターなどの加熱装置を備える。上述したように、本実施形態の
印刷装置10では水系のインクによって印刷画像が形成されており、インクの乾燥に時間
を要する場合がある。乾燥部40は、印刷基材11に付着しているインクをより確実に乾
燥させるために搬送中の印刷基材11を加熱する。乾燥部40において乾燥された印刷基
材11は基材巻取部45へと搬送される。
基材巻取部45は、制御部15の指令に応じた所定の回転速度で回転駆動する巻取ロー
ラー46を備える。基材巻取部45は、乾燥部40から送り出されてきた印刷基材11を
巻取ローラー46によって巻き取る。
[印刷部における搬送機構]
(1)概要:
以下では、図1に加えて、図2〜図6を適宜参照して本実施形態の印刷部30における
印刷基材11の搬送機構を、回転ドラム50、入口補助ローラー51、第1従動ローラー
52、駆動ローラー53、第2従動ローラー54の順で説明する。本実施形態では、印刷
基材11が撓んだ状態で搬送される区間がある(図1)。その区間の機能を、駆動ローラ
ー53の説明において併せて説明する。張力印加部35および基材吸引部36については
それらの説明の後に説明する。
(2)回転ドラム
回転ドラム50(図1)は、上述したように画像形成部32のプラテンとして機能する
ため、他のローラー51〜54よりも大きな径を有している。また、回転ドラム50の回
転軸方向における長さは、印刷基材11の幅よりも大きい。回転ドラム50は、制御部1
5によって回転速度が制御されているモーター(図示は省略)によって回転する。
回転ドラム50は、その円周側面50sに印刷基材11の印刷面11pの反対側の裏面
11rが面接触し、円周側面50sに印刷基材11が巻き掛かった状態で回転することに
よって印刷基材11を搬送する。本明細書において帯状の基材が「巻き掛かる」とは、当
該基材が、ローラー等の側面などの対象物の表面に沿って曲がり、わずかながらでも面接
触している状態を意味する。
(3)入口補助ローラー
回転ドラム50の上流側には、入口補助ローラー51が配置されている。入口補助ロー
ラー51は、その回転軸が回転ドラム50の回転軸よりも重力方向下方に位置するように
配置されている。基材繰出部20から送り出されてきた印刷基材11は入口補助ローラー
51に巻き掛かった後に回転ドラム50に巻き掛かり、入口補助ローラー51と回転ドラ
ム50との間に張り渡された状態、つまりテンションがかけられた状態で搬送される。入
口補助ローラー51の回転軸方向における長さは、印刷基材11の幅よりも大きく、その
円周側面が印刷基材11における印刷面11pの全体と接触する。これによって、印刷基
材11が回転ドラム50に巻き掛かるときに印刷基材11にしわが生じることが抑制され
る。
(4)第1従動ローラー
図2は、回転ドラム50と第1従動ローラー52とを示す概略斜視図である。図2には
、印刷基材11の幅方向を示す矢印WDが図示されている。また、図2には、印刷基材1
1において画像形成部32が印刷画像を形成可能な領域(つまり、各印刷ヘッド33から
インクが吐出される領域)である印刷可能領域PAが印刷基材11の印刷面11pにハッ
チングを付すことによって図示されている。
第1従動ローラー52は、印刷基材11の幅方向に離間している2つのローラー部52
a,52bを有する。2つのローラー部52a,52bは、共通の回転軸部52c(便宜
上、破線で図示)によって連結されている。第1従動ローラー52は、回転ドラム50の
下流側において、回転ドラム50に隣り合う位置に配置されている。第1従動ローラー5
2の2つのローラー部52a,52bは、回転ドラム50との間に印刷基材11を挟んだ
状態で回転ドラム50とともに回転する。
第1従動ローラー52は、2つのローラー部52a,52bによって、回転ドラム50
の下流側において印刷基材11を押さえるニップローラーとして機能する。これによって
、回転ドラム50の円周側面50s上における印刷基材11の支持性が高められ、印刷基
材11にしわが生じてしまうことが抑制されている。特に、本実施形態では、第1従動ロ
ーラー52によって、回転ドラム50に対する印刷基材11の巻き掛かりの終端位置が規
定されていることによって、回転ドラム50による印刷基材11の支持性が高められてい
る(後述)。
本実施形態では、2つのローラー部52a,52bは、印刷基材11の幅方向における
印刷可能領域PAの両側に配置されている。これによって、印刷基材11の未乾燥のイン
クがローラー部52a,52bに付着し、印刷基材11の印刷面11pが汚損されてしま
うことが抑制される。また、ローラー部52a,52bの押圧(ニップ)によって印刷基
材11における印刷可能領域PAの表面に凹部(いわゆるニップ痕)が生じてしまうこと
が抑制される。
本実施形態では、印刷基材11の幅方向における2つのローラー部52a,52bの両
外側にガイド板56が設置されている。図2では一方のガイド板56は便宜上破線で図示
されている。印刷基材11は、ガイド板56によって、回転ドラム50と第1従動ローラ
ー52との間から印刷基材11が送り出される出口において印刷基材11が幅方向に位置
ずれしてしまうことが規制されるようにガイドされる。
図3は、第1従動ローラー52によって回転ドラム50に印刷基材11が巻き掛かけら
れている状態を示す概略図である。図3には、第1従動ローラー52の回転軸52xに平
行に見たときの第1従動ローラー52と、回転ドラム50と、入口補助ローラー51と、
印刷基材11と、が図示されている。また、図3には、回転ドラム50の回転軸50xを
通る水平線HLが一点鎖線によって図示され、回転ドラム50の回転軸50xと第1従動
ローラー52の回転軸52xとを通る仮想平面XPを表す直線が二点鎖線によって図示さ
れている。加えて、図3には、第1従動ローラー52が省略された場合に印刷基材11が
通る位置が破線で図示されている。
第1従動ローラー52の回転軸52xは回転ドラム50の回転軸50xよりも下方に位
置している。より具体的には、第1従動ローラー52の回転軸52xは、水平線HLに対
して、回転ドラム50の回転軸50xを中心とする右回りの方向において角度θ(θ>0
°)の位置にある。
後述するように、本実施形態では、第1従動ローラー52の下流において印刷基材11
に対する張力を一旦解除して印刷基材11を重力方向に弛ませている。そのため、上記の
位置に第1従動ローラー52が配置されていることによって、印刷基材11は、仮想平面
XP上における回転ドラム50と第1従動ローラー52との境界位置BPを起点として、
第1従動ローラー52における各ローラー部52a,52bの円周側面52sへと巻き掛
かり始める。
第1従動ローラー52が省略されている場合には、印刷基材11は、破線によって図示
されているように、回転ドラム50の円周側面50sの水平線HL方向における端部にお
いて回転ドラム50から離れ、重力方向に垂下することになる。このように、本実施形態
では、印刷基材11は回転ドラム50に対して第1従動ローラー52との接触位置まで巻
き掛かっている。つまり、第1従動ローラー52は、回転ドラム50における印刷基材1
1の搬送方向における巻き掛かりの終端位置を規定していると解釈することができる。
本実施形態では、第1従動ローラー52によって、回転ドラム50における印刷基材1
1の搬送方向における巻き掛かりの終端位置が回転ドラム50の回転軸50xよりも下側
に位置するように規定されている。これによって、印刷基材11が回転ドラム50に対し
て巻き掛かる長さが増大するため、回転ドラム50による印刷基材11の支持性が高めら
れている。また、回転ドラム50の円周側面50sにおいてプラテンとして利用できる領
域が確保されるため、回転ドラム50の小径化が容易になる。
(5)駆動ローラー
駆動ローラー53(図1)は、第1従動ローラー52の下流側に配置されている。駆動
ローラー53の回転軸方向における長さは印刷基材11の幅よりも十分に大きい。印刷基
材11は、駆動ローラー53によって、その幅方向全体にわたって支持される。駆動ロー
ラー53は、制御部15によって回転速度が制御されているモーター(図示は省略)によ
って回転する。駆動ローラー53は、印刷基材11の裏面11rに接触するように印刷基
材11を巻き掛けて印刷基材11を搬送する。
本実施形態では、制御部15は、駆動ローラー53の回転速度を回転ドラム50よりも
一時的に遅くするなどして、回転ドラム50と駆動ローラー53との間において、印刷基
材11を弛ませて、印刷基材11が重力方向に垂下して撓んだ状態にする。以下では、回
転ドラム50と駆動ローラー53との間において印刷基材11が弛んで重力方向に垂下し
て撓んだ状態で搬送される区間を、特に「ローラー間搬送路38」と呼ぶ。
印刷基材11を弛ませるローラー間搬送路38において、印刷基材11にかかるテンシ
ョンを切ることによって、駆動ローラー53より上流側において印刷基材11にかかる張
力が、駆動ローラー53より下流側において印刷基材11にかかる張力に影響することが
抑制される。従って、印刷部30における印刷基材11の搬送速度の制御と、印刷部30
の下流に位置している乾燥部40における印刷基材11の搬送速度の制御と、を切り離し
て実行することができ、印刷部30の下流側での印刷基材11の搬送制御が容易化される
また、印刷基材11を弛ませるローラー間搬送路38を有することによって、回転ドラ
ム50の下流側において印刷基材11が回転ドラム50から水平方向に離間した位置に導
かれるように搬送路を構成することが容易にできる。そのため、乾燥部40を、図1に図
示されているように、印刷部30の水平方向後段の位置に離間して設けることが容易にな
る。乾燥部40を印刷部30の水平方向後の位置に離間してレイアウトすることにより、
乾燥部40の熱から印刷部30を保護することができる。
本実施形態では、ローラー間搬送路38に印刷基材11の撓みの頂点の位置を検出する
検出センサー39が設けられている。検出センサー39は、例えば、発光素子と受光素子
とを備える光学的距離センサーによって構成される。検出センサー39は、印刷基材11
における撓みの頂点の重力方向における高さ位置の変動量を示す電気信号を制御部15に
送信する。制御部15の撓み制御部16は、検出センサー39の出力結果に基づいて、ロ
ーラー間搬送路38における印刷基材11の撓みの頂点の高さ位置が所定の位置になるよ
うに、駆動ローラー53の回転速度と、張力印加部35における吸引力と、を制御する(
後述)。
本実施形態では、駆動ローラー53は回転ドラム50および第1従動ローラー52より
も重力方向において高い位置に設けられている。これによって、駆動ローラー53に巻き
掛かっている印刷基材11の長さが、駆動ローラー53が低い位置にあるときよりも増大
している。また、印刷基材11の自重によって、印刷基材11が駆動ローラー53に巻き
掛かる方向に働く力が増大している。従って、駆動ローラー53による印刷基材11の支
持性が高められている。
また、駆動ローラー53を回転ドラム50よりも高い位置に配置することによって、乾
燥部40を回転ドラム50よりも高い位置に容易にレイアウトすることができる。乾燥部
40を高い位置にレイアウトすることによって、乾燥部40によって熱せられて上方に移
動する空気の熱から印刷部30を保護することができる。
(6)第2従動ローラー
図4,図5を参照して、第2従動ローラー54について説明する。図4は、駆動ローラ
ー53と第2従動ローラー54とを示す概略斜視図である。図4には、印刷基材11の幅
方向を示す矢印WDと、印刷基材11における印刷可能領域PAと、が図2と同様に図示
されている。図5は、駆動ローラー53に対する第2従動ローラー54の配置位置を説明
するための概略図である。図5には、第2従動ローラー54の回転軸54xに平行に見た
ときの駆動ローラー53と、第2従動ローラー54と、印刷基材11と、が図示されてい
る。
第2従動ローラー54は、印刷基材11の幅方向に離間している2つのローラー部54
a,54bを有する(図4)。2つのローラー部54a,54bは、共通の回転軸部54
c(破線で図示)によって連結されている。第2従動ローラー54の2つのローラー部5
4a,54bは、駆動ローラー53との間に印刷基材11を挟んだ状態で駆動ローラー5
3とともに回転する。第2従動ローラー54は、印刷基材11を駆動ローラー53上にお
いて押さえるニップローラーとして機能し、基材搬送部31における印刷基材11の支持
性を高めている。
加えて、本実施形態では、第2従動ローラー54は、その回転軸54xが駆動ローラー
53の回転軸53xよりも上方に位置するように配置されている(図5)。すなわち、第
2従動ローラー54は、2つのローラー部54a,54bが駆動ローラー53の円周側面
53sに印刷基材11が巻き掛かり始める位置SPよりも下流側の位置NPにおいて印刷
基材11と接触して印刷基材11を押圧する位置に配置されている。
これによって、ローラー間搬送路38において幅方向に揺動しやすい状態にあった印刷
基材11が駆動ローラー53によって幅方向に支持された後に、第2従動ローラー54に
よってニップされることになる。つまり、印刷基材11は駆動ローラー53によって位置
が安定した状態にされた上で、さらに、第2従動ローラー54によって駆動ローラー53
に押圧されることになる。
従って、印刷基材11が駆動ローラー53と第2従動ローラー54との間に繰り入れら
れるときに、印刷基材11にしわが発生するなどの不具合が抑制される。特に、本実施形
態のように、第2従動ローラー54が2つのローラー部54a,54bによって印刷基材
11を押圧する構成である場合には、2つのローラー部54a,54bの間において印刷
基材11が浮き上がってしわが生じてしまうことが抑制される。
本実施形態では、第2従動ローラー54の2つのローラー部54a,54bは、印刷基
材11の幅方向における印刷可能領域PAの両側に配置されている(図4)。これによっ
て、印刷基材11の未乾燥のインクがローラー部54a,54bに付着して、印刷基材1
1の印刷面11pが汚損されてしまうことや、ローラー部54a,54bによって印刷基
材11の表面にニップ痕が生じてしまうことが抑制される。
さらに、本実施形態では、印刷基材11の幅方向における2つのローラー部54a,5
4bの両外側にガイド板57が設置されている。図4では一方のガイド板57は便宜上破
線で図示されている。印刷基材11は、ガイド板57によって、駆動ローラー53と第2
従動ローラー54との間に印刷基材11が繰り入れられる入口において印刷基材11の幅
方向に位置ずれしてしまうことが抑制される。
(7)張力印加部
張力印加部35は、ローラー間搬送路38において撓んでいる印刷基材11の下方に配
置されている(図1)。張力印加部35は、基材収容部60と、負圧発生部61と、を備
えている。基材収容部60は、上方が開口している箱状体として構成されている。基材収
容部60の内部には、上方の開口部から印刷基材11の撓んでいる部位が収容される。負
圧発生部61は、基材収容部60の下方に設けられており、基材収容部60の内部に負圧
を発生させる。負圧発生部61は、例えば吸引ファンや吸引ブロワーによって構成される
基材収容部60の内部には、整流板62が配置されている。整流板62の印刷基材11
の裏面11rと対向する領域には、所定のパターンで分散して形成された微小な貫通孔で
あるシャワー孔62pが設けられている。整流板62は、以下に説明する基材収容部60
に収容されている印刷基材11の全体に負圧による吸引力が働くように、負圧発生部61
によって発生する空気の流れを印刷基材11の幅方向および搬送方向に万遍なく行き渡ら
せる。基材収容部60の内部には、さらに、可動式内部壁63が配置されている。可動式
内部壁63については後述する。
張力印加部35は、負圧発生部61によって基材収容部60の内部に負圧を発生させる
ことによって、印刷基材11の撓んでいる部位をその撓み方向である重力方向に吸引する
吸引力を発生させ、印刷基材11に対して非接触な状態で張力を印加する。張力の印加に
よって、印刷基材11の撓んでいる部位の揺動が抑制され、印刷基材11の位置ずれが抑
制される。加えて、印刷基材11に非接触の状態で張力が印加されるため、印刷基材11
の損傷が抑制される。
張力印加部35によって印刷基材11に印加される張力は、負圧発生部61における吸
引力によって規定される。負圧発生部61における吸引力は、制御部15の弛み制御部1
6によって制御されている。弛み制御部16は、ローラー間搬送路38における印刷基材
11の撓みの頂点が所定の高さの位置になるように、検出センサー39の検出結果に基づ
いて駆動ローラー53の回転速度と、負圧発生部61における吸引力と、を制御する。
弛み制御部16は、例えば、以下のように、駆動ローラー53の回転速度の制御と負圧
発生部61における吸引力の制御とを組み合わせて行っても良い。弛み制御部16は、印
刷基材11の撓みの頂点が規定の位置から所定の変動幅から外れた位置にある場合には、
駆動ローラー53の回転速度を制御して、印刷基材11の撓みの頂点を当該所定の変動幅
に収まる位置まで変位させる。そして、負圧発生部61における吸引力によって印刷基材
11の撓みの頂点が規定の高さ位置に来るように微調整する。
あるいは、弛み制御部16は、印刷基材11の撓みの頂点の位置の変動量に対して駆動
ローラー53の回転速度の調整量と、負圧発生部61における吸引力の調整量と、がそれ
ぞれ一義的に設定されているマップなどを用いて制御を行っても良い。また、弛み制御部
16は、印刷基材11の厚みや剛性、密度など、印刷基材11の撓みに影響するパラメー
ターに応じて、駆動ローラー53の回転速度や負圧発生部61の吸引力を制御する量を変
更しても良い。なお、負圧発生部61の吸引力は、基材吸引部36の吸引力より小さくな
らないように制御されることが望ましい(後述)。
このように、ローラー間搬送路38における印刷基材11の撓みの頂点の高さ位置が制
御されることによって、印刷基材11が過度に弛んでしまうことが抑制される。また、印
刷基材11の弛んでいる部位が張力印加部35に接触して損傷してしまうことが抑制され
る。
図6は、基材収容部60の内部に設けられている可動式内部壁63を説明するための概
略図である。図6の上段と下段とにはそれぞれ、図1のX−X切断に相当する位置におけ
る基材収容部60の概略断面が図示されている。図6の上段には印刷基材11の幅BWが
大きいときの基材収容部60の状態が図示されており、下段には印刷基材11の幅BWが
小さいときの基材収容部60の状態が図示されている。
基材収容部60の内部では、収容されている印刷基材11をその幅方向に挟むように2
つの可動式内部壁63が配置されている。2つの可動式内部壁63は、略L字状の断面を
有しており、重力方向に平行に延びる板状の側板部64と、整流板62の上面に水平に配
置されている底板部65と、を有している。各可動式内部壁63は、整流板62と底板部
65との間に設けられているレール部(図示は省略)上において印刷基材11の幅方向に
変位することができる。
各可動式内部壁63は、制御部15の制御下において、モーターなどによって構成され
る内部壁駆動部66から伝達される駆動力により、印刷基材11の幅BWに応じて印刷基
材11の幅方向に変位する。印刷基材11の幅BWが大きい場合には(図6の上段)、2
つの可動式内部壁63の間の距離が大きくなるように変位し、印刷基材11の幅BWが小
さい場合には(図6の下段)、2つの可動式内部壁63の間の距離が小さくなるように変
位する。
印刷基材11の幅BWに合わせて2つの可動式内部壁63の間の距離が調整されること
によって、印刷基材11の幅に対する基材収容部60の開口面積が適正化され、負圧発生
部61による吸引効率の低下が抑制される。また、各側板部64によって印刷基材11の
撓んでいる部位がより確実にガイドされ、ローラー間搬送路38における印刷基材11の
支持性が高められる。なお、2つの可動式内部壁63の間の距離は、各側板部64が印刷
基材11に接触しない程度のクリアランスが確保されていることが望ましい。
(8)基材吸引部
図1,図5を参照して基材吸引部36について説明する。基材吸引部36は、ローラー
間搬送路38における印刷基材11の撓みの頂点より下流側の位置において、印刷基材1
1の裏面11rに面する領域に配置されている(図1)。基材吸引部36は、送風部67
と、ノズル部68と、を備えている。送風部67は、例えば、送風ファンや送風ブロワー
によって構成される。送風部67による送風量は制御部15によって制御されている。ノ
ズル部68は、スリット状の開口部68pを有し、当該開口部から送風部67によって発
生する空気流を噴射する。
基材吸引部36は、ノズル部68の開口部68pが、ローラー間搬送路38における印
刷基材11の裏面11r側において斜め下方に開口するように配置されており、送風部6
7によって発生した空気流を印刷基材11の裏面11rに沿って流す。この空気流によっ
て、印刷基材11の裏面11rに面する領域には負圧が発生し、印刷基材11を基材吸引
部36側へと引き寄せる吸引力が発生する(ベンチュリー効果)。
これによって、印刷基材11は図5において破線で示されている位置へと変位し、駆動
ローラー53に対して巻き掛かり始める位置がより上流側(駆動ローラー53の下側)に
移動する。このように、基材吸引部36は、印刷基材11に接触することなく、吸引によ
って、印刷基材11が駆動ローラー53に対して巻き掛かる長さを増加させることができ
る。従って、駆動ローラー53における印刷基材11の支持性及び印刷基材11を搬送す
る搬送力が高められる。
また、本実施形態の基材吸引部36のように、ベンチュリー効果を利用する構成であれ
ば、印刷基材11が基材吸引部36のノズル部68に過度に接近してしまうことが抑制さ
れ、印刷基材11の保護性が確保される。加えて、基材吸引部36は、印刷基材11の裏
面11rに空気流を当てているため、その空気流によって印刷面11pの未乾燥のインク
が流れて印刷画像が劣化してしまうことが抑制される。
基材吸引部36による印刷基材11の吸引力は、張力印加部35による印刷基材11の
吸引力よりも小さいことが望ましい。これによって、基材吸引部36の吸引力によって、
印刷基材11が基材吸引部36に過度に接近してしまうことが抑制され、基材吸引部36
との接触による印刷基材11の損傷が抑制される。
[第1実施形態のまとめ]
以上のように、第1実施形態の印刷装置10によれば、回転ドラム50における印刷基
材11の支持性が第1従動ローラー52によって高められ、駆動ローラー53における印
刷基材11の支持性及び搬送力が第2従動ローラー54や基材吸引部36によって高めら
れている。また、第1従動ローラー52や第2従動ローラー54の接触による印刷画像の
劣化が抑制されている。さらに、ローラー間搬送路38を有することによって、印刷基材
11の搬送制御の制御性などが高められており、張力印加部35や基材吸引部36によっ
てローラー間搬送路38における印刷基材11の支持性や保護性などが高められている。
B.第2実施形態:
図7〜図9を参照して第2実施形態の印刷装置における印刷部30Aの構成を説明する
。第2実施形態の印刷装置では、印刷基材11を搬送方向に搬送するときと、印刷基材1
1を搬送方向とは逆の方向に搬送するときとで印刷部30Aにおける搬送機構の構成を変
化させる。以下では、便宜上、第1実施形態において説明したような印刷画像の形成時に
おける印刷基材11の搬送方向を「第1搬送方向」と呼び、第1搬送方向とは逆の方向を
「第2搬送方向」と呼ぶ。なお、以下の説明において、「上流」、「下流」と呼ぶときは
、特に明記しない限り、第1実施形態のときと同様に、第1搬送方向を基準とする方向を
意味している。
図7,図8にはそれぞれ、第2実施形態の印刷装置における印刷部30Aの構成が図示
されている。図7は第1搬送方向に印刷基材11を搬送しているときの印刷部30Aを示
しており、図8は第2搬送方向に印刷基材11を搬送しているときの印刷部30Aを示し
ている。第2実施形態の印刷装置は、印刷部30Aの基材搬送部31Aに、変位ローラー
70と、張力調整ローラー74と、が追加されている点以外は、第1実施形態の印刷装置
10(図1)とほぼ同じである。なお、図7,図8では、便宜上、検出センサー39およ
びガイド板56,57の図示は省略されている。
第2実施形態の印刷装置では、印刷基材11の印刷面11pに印刷画像が形成されると
きには、印刷基材11は第1搬送方向に搬送される。印刷基材11は、その位置を整えた
り、印刷装置に対するメンテナンスが実行されるときなどに、第2搬送方向に搬送される
場合がある。第2実施形態の印刷部30Aでは、印刷基材11が第2搬送方向に搬送され
るときの印刷基材11の支持性を高めるために、基材搬送部31Aに、変位ローラー70
と、張力調整ローラー74と、が設けられている。
変位ローラー70(図7)は、ローラー部71と、動力シリンダー部72と、を備える
。動力シリンダー部72は、例えば油圧機構あるいはソレノイド機構などによって直線状
に伸縮するアクチュエーターによって構成される。ローラー部71は動力シリンダー部7
2の先端において回転可能に取り付けられており、動力シリンダー部72の伸縮駆動によ
って直線的に変位する。ローラー部71の回転軸方向における長さは、印刷基材11の支
持性を確保するために、印刷基材11の幅よりも大きいことが望ましく、ローラー部71
は印刷基材11の幅方向における全域にわたって印刷基材11と接触することが望ましい
変位ローラー70は、ローラー間搬送路38における印刷基材11の撓みの頂点より上
流側の位置において、印刷基材11の印刷面11pに対向する位置に配置されている。本
実施形態では、変位ローラー70は、第1従動ローラー52の下方の位置においてローラ
ー部71が水平方向に変位可能なように配置されている。
制御部15は、動力シリンダー部72の伸縮駆動を制御することによって、ローラー部
71を第1位置と第2位置とに変位させる。印刷基材11が第1搬送方向に搬送される間
には、動力シリンダー部72は縮んだ状態となり、ローラー部71は印刷基材11から離
間した第1位置に位置する(図7)。一方、印刷基材11が第2搬送方向に搬送される間
には、動力シリンダー部72は伸びた状態となり、ローラー部71は印刷基材11の印刷
面11pに接触する第2位置に位置する(図8)。ローラー部71は、第2位置に位置す
るときには、印刷基材11の幅方向にわたって印刷基材11の全体と接触する。
図9は、変位ローラー70のローラー部71が第2位置に位置するときの印刷基材11
の状態を示す概略図である。図9には、第1搬送方向に搬送されているときの印刷基材1
1の位置が破線によって図示されている。また、図9では、便宜上、変位ローラー70の
動力シリンダー部72の図示は省略されている。上述したように、印刷基材11が第2搬
送方向に搬送されるときには変位ローラー70のローラー部71は第2位置に変位する。
このとき、印刷基材11は、ローラー部71によって押圧されて、回転ドラム50に近づ
く方向、すなわち、第1従動ローラー52から離間する方向に変位することになる。
これによって、第1従動ローラー52において印刷基材11が巻き掛かっている範囲が
変動し、第1従動ローラー52に巻き掛かっている印刷基材11の長さが、印刷基材11
が第1搬送方向に搬送されているときよりも低減される。本実施形態では、印刷基材11
が第1従動ローラー52にほとんど巻き掛からない状態になる。このように、印刷基材1
1が第2搬送方向に搬送されるときには、第1従動ローラー52に対して印刷基材11が
巻き掛かっている範囲が第2位置に位置する変位ローラー70のローラー部71によって
規定されていると解釈できる。
本第2実施形態では、印刷基材11が第2搬送方向に搬送されるときには、印刷基材1
1は変位ローラー70によって支持された上で、第1従動ローラー52と回転ドラム50
との間に繰り入れられる。従って、ローラー間搬送路38において撓んでいる状態から直
接的に第1従動ローラー52と回転ドラム50との間に繰り入れられる場合よりも印刷基
材11にしわが生じてしまうことが抑制される。特に、第1従動ローラー52の2つのロ
ーラー部52a,52bの間において印刷基材11が浮きあがった状態で回転ドラム50
と第1従動ローラー52との間に巻き込まれてしわが生じてしまうことが抑制される。
張力調整ローラー74(図7)は、ローラー間搬送路38において、変位ローラー70
の下流側に配置されている。張力調整ローラー74は、ローラー部75と、ローラー支持
部76と、を備える。ローラー部75は、回転軸方向における長さが印刷基材11の幅よ
り大きく、印刷基材11の幅方向における全域で印刷基材11と接触することが望ましい
。ローラー部75は、ローラー支持部76によって、印刷基材11の上方において印刷面
11pと対向する位置に保持されている。ローラー支持部76は、例えば、伸縮アームに
よって構成され、ローラー部71が外力を受けたときに重力方向に変位可能なように保持
している。
張力調整ローラー74のローラー部75は、変位ローラー70のローラー部71が第2
位置に変位して印刷基材11を押圧しているときに、印刷基材11の印刷面11pと接触
可能な位置に配置されている(図8)。ローラー部75は、印刷基材11の印刷面11p
に接触した状態では、自重によって印刷基材11を重力方向下方に押圧する。張力調整ロ
ーラー74は、印刷基材11が第2搬送方向に搬送されるときには、いわゆるダンサーロ
ーラーとして機能する。張力調整ローラー74のローラー部75の押圧によって、印刷基
材11は撓みが解消されてテンションがかかった状態となる。これによって、第2搬送方
向に搬送するときに印刷基材11の支持性が高められ、第2搬送方向に搬送されるときの
印刷基材11の搬送速度を高めることができる。
第2実施形態の印刷部30では、ローラー間搬送路38において印刷基材11が撓んだ
状態で第1搬送方向に搬送される第1搬送工程と、印刷基材11に張力が印加されてロー
ラー間搬送路38における印刷基材11の撓みが解消された状態で印刷基材11が第2搬
送方向に搬送される第2搬送工程と、が実行されていると解釈できる。第2実施形態の印
刷装置における印刷部30Aによれば、搬送方向を反転させたときに印刷基材11に張力
を印加可能な変位ローラー70や張力調整ローラー74を備えていることによって、第2
搬送工程のときの印刷基材11の支持性が効果的に高められている。その他に、第2実施
形態の印刷装置によれば、第1実施形態の印刷装置10と同様な作用効果を奏することが
できる。
C.第3実施形態:
図10は第3実施形態の印刷装置における印刷部30Bの構成を説明するための概略図
である。図10には便宜上、第3実施形態の印刷部30Bにおける回転ドラム50と第1
従動ローラー52の近傍の構成のみが抜き出されて図示されている。第3実施形態の印刷
装置は、ローラー間搬送路38における印刷基材11の撓みの頂点より上流側に基材吸引
部36が追加されている点以外は、第1実施形態の印刷装置10(図1)とほぼ同じ構成
を有している。以下では、第1実施形態で説明した印刷基材11の撓みの頂点より下流側
に配置されている基材吸引部36(図1)を「第1基材吸引部36d」と呼び、上流側に
配置されている基材吸引部36(図10)を「第2基材吸引部36u」と呼ぶ。
第2基材吸引部36uは、配置位置が異なっている点以外は、第1基材吸引部36dと
ほぼ同じ構成を有している。第2基材吸引部36uは、第1従動ローラー52の下流側の
隣り合う位置において、送風部67によって発生した空気流を印刷基材11の裏面11r
に沿って下方に流すことが可能なように配置されている。第2基材吸引部36uは、制御
部15によって制御されており、印刷基材11が第1搬送方向に搬送される場合には休止
しており、印刷基材11が第2搬送方向に搬送される場合に駆動する。
印刷基材11が第2搬送方向に搬送される場合には、第2基材吸引部36uが印刷基材
11の裏面11rに面する領域に発生させる負圧によって印刷基材11は第2基材吸引部
36u側へと引き寄せられる。これによって、印刷基材11は回転ドラム50の円周側面
50sに巻き掛かる方向へと変位し、回転ドラム50に巻き掛かって位置ずれが抑制され
た状態で、回転ドラム50と第1従動ローラー52との間に繰り入れられる。従って、第
2実施形態と同様に、印刷基材11にしわが発生してしまうことが抑制される。
以上のように、第3実施形態の印刷部30Bによれば、第2基材吸引部36uによって
、印刷基材11を第2搬送方向へ搬送する際の回転ドラム50による印刷基材11の支持
性を高めることができる。よって、第2搬送方向への搬送時に印刷基材11にしわが生じ
てしまうことが抑制される。その他に、第3実施形態の印刷装置によれば、第1実施形態
の印刷装置10と同様な作用効果を奏することができる。
D.変形例:
D1.変形例1:
上記各実施形態の印刷装置はラインプリンターとして構成されている。これに対して、
上記各実施形態の印刷装置はラインプリンターとして構成されていなくても良く、例えば
、印刷ヘッドを備えるキャリッジが往復移動してインク滴を吐出するシリアルタイプのプ
リンターとして構成されても良い。
D2.変形例2:
上記の各実施形態では、回転ドラム50と第1従動ローラー52との間から印刷基材1
1が繰り出される出口にはガイド板56が配置されており、駆動ローラー53と第2従動
ローラー54との間に印刷基材11が繰り入れられる入口にはガイド板57が配置されて
いる。これに対して、ガイド板56,57のいずれか一方が省略されても良いし、ガイド
板56,57の両方が省略されても良い。
D3.変形例3:
上記の各実施形態の印刷装置において乾燥部40は印刷部30,30A,30Bに対し
て水平方向に隣り合う位置に配置されている。これに対して、乾燥部40は印刷部30,
30A,30Bに対して水平方向に隣り合う位置以外の位置に配置されていても良い。乾
燥部40は印刷部30,30A,30Bの下方に配置されていても良い。上記の各実施形
態の印刷装置において乾燥部40は省略されても良い。
D4.変形例4:
上記各実施形態において説明した印刷部30,30A,30Bにおける印刷基材11の
搬送機構は、印刷装置に限らず、帯状の基材をその長手方向に搬送する搬送装置として、
種々の装置に適用可能である。例えば、帯状の繊維基材を巻き取る巻取装置に適用されて
も良いし、帯状の基材の表面に連続的に部品を配置する製造装置に適用されても良い。
D5.変形例5:
上記の各実施形態では、張力印加部35は、印刷基材11の撓んでいる部位を囲む壁部
を有する基材収容部60を備えている。これに対して、張力印加部35は、基材収容部6
0を備えていなくても良い。また、上記の各実施形態では、張力印加部35は、基材収容
部60内に整流板62や可動式内部壁63を備えている。これに対して、基材収容部60
内の整流板62や可動式内部壁63は省略されても良い。
D6.変形例6:
上記の各実施形態では、弛み制御部16は、検出センサー39によって、ローラー間搬
送路38における印刷基材11の撓みの頂点の高さ位置の変化量を、ローラー間搬送路3
8における印刷基材11の撓みの度合いを示す値として検出している。これに対して、弛
み制御部16は、検出センサー39以外のセンサーによって、他のパラメーターをローラ
ー間搬送路38における印刷基材11の撓みの度合いを示す値として検出しても良い。弛
み制御部16は、例えば、印刷基材11の撓んでいる部位における頂点以外の所定の部位
の高さ位置の変化量を、ローラー間搬送路38における印刷基材11の撓みの度合いを示
す値として検出して良い。あるいは、弛み制御部16は、印刷基材11が撓んでいる部位
の所定の位置における印刷基材11の傾斜角の変化量を、印刷基材11の撓みの度合いを
示す値として検出しても良い。弛み制御部16は、ローラー間搬送路38における印刷基
材11の搬送速度の計測値と、ローラー間搬送路38の上流側における印刷基材11の搬
送速度の計測値と、の差をローラー間搬送路38における印刷基材11の撓みの度合いを
示す値として検出して良い。
D7.変形例7:
上記の各実施形態では、制御部15は弛み制御部16として機能して、検出センサー3
9の検出結果に基づいて、駆動ローラー53の回転速度と、張力印加部35における吸引
力と、を制御している。これに対して、弛み制御部16は、検出センサー39の検出結果
に基づいて駆動ローラー53の回転速度のみを制御しても良い。この場合において、張力
印加部35は常に一定の吸引力を発生するように駆動されても良い。
D8.変形例8:
上記の各実施形態では、第2従動ローラー54は印刷基材11の幅方向に離間して配置
されている2つのローラー部54a,54bを有しており、2つのローラー部54a,5
4bは印刷基材11の幅方向における印刷可能領域PAの両側に位置している。第2従動
ローラー54は、印刷基材11の幅方向に離間して配置されている2つのローラー部54
a,54bを有していなくても良く、例えば、印刷基材11の幅方向全体にわたって接触
する単一のローラー部を有していても良い。また、第2従動ローラー54の2つのローラ
ー部54a,54bは、印刷可能領域PAの外側に配置されていなくても良く、印刷可能
領域PAと重なる位置に配置されていても良い。ただし、これらの場合に上記の各実施形
態と同じ画像品質を得るためには、印刷画像と第2従動ローラー54とが接触するまでに
、印刷画像が乾燥していることが望ましい。第2従動ローラー54の2つのローラー部5
4a,54bは、印刷基材11の幅方向以外の印刷基材11の搬送方向に交わる方向に離
間していても良い。
D9.変形例9:
上記の各実施形態では、第1従動ローラー52は印刷基材11の幅方向に離間して配置
されている2つのローラー部52a,52bを有しており、2つのローラー部52a,5
2bは印刷基材11の幅方向における印刷可能領域PAの両側に位置している。これに対
して、第1従動ローラー52の2つのローラー部52a,52bは、印刷基材11の幅方
向以外の印刷基材11の搬送方向に交わる方向に離間していても良い。
D10.変形例10:
上記の各実施形態では、駆動ローラー53は、第2従動ローラー54が印刷基材に接す
る位置よりも搬送方向の上流側において印刷基材11を巻き掛け始めている。これに対し
て、駆動ローラー53は、第2従動ローラー54が印刷基材11に接する位置よりも搬送
方向の上流側において印刷基材11を巻き掛け始めなくとも良く、例えば、第2従動ロー
ラー54が印刷基材11に接する位置において印刷基材11を巻き掛け始めても良い。
D11.変形例11:
上記の各実施形態では、ローラー間搬送路38に張力印加部35が配置されている。こ
れに対して張力印加部35は省略されても良い。
D12.変形例12:
上記の各実施形態では、ローラー間搬送路38に基材吸引部36が配置されている。こ
れに対して基材吸引部36は省略されても良い。また、基材吸引部36はベンチュリー効
果を利用することなく印刷基材11を直接的に吸引する構成であっても良い。
D13.変形例13:
上記の各実施形態では、制御部15は弛み制御部16として機能して、検出センサー3
9の検出結果に基づいて、駆動ローラー53の回転速度と、張力印加部35における吸引
力と、を制御している。これに対して、弛み制御部16は、検出センサー39の検出結果
に基づいて張力印加部35における吸引力のみを制御しても良い。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱
しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載
した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述
の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成す
るために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特
徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能で
ある。
10…印刷装置
11…印刷基材
11p…印刷面
11r…裏面
15…制御部
16…弛み制御部
20…基材繰出部
21…基材ローラー
30…印刷部
31…基材搬送部
32…画像形成部
33…印刷ヘッド
35…張力印加部
36…基材吸引部
36d…第1基材吸引部
36u…第2基材吸引部
38…ローラー間搬送路
39…検出センサー
40…乾燥部
45…基材巻取部
46…巻取ローラー
50…回転ドラム
50s…円周側面
50x…回転軸
51…入口補助ローラー
52…第1従動ローラー
52a,52b…ローラー部
52c…回転軸部
52s…円周側面
53…駆動ローラー
53s…円周側面
53x…回転軸
54…第2従動ローラー
54a,54b…ローラー部
54c…回転軸部
54x…回転軸
56,57…ガイド板
60…基材収容部
61…負圧発生部
62…整流板
62p…シャワー孔
63…可動式内部壁
64…側板部
65…底板部
66…内部壁駆動部
67…送風部
68…ノズル部
68p…開口部
70…変位ローラー
71…ローラー部
72…動力シリンダー部
74…張力調整ローラー
75…ローラー部
76…ローラー支持部

Claims (11)

  1. 帯状の印刷基材を、前記印刷基材の長手方向を搬送方向として搬送しつつ印刷する印刷
    装置であって、
    円周側面に前記印刷基材を巻き掛けて回転して前記印刷基材を前記搬送方向に搬送可能
    な回転ドラムと、
    前記円周側面に対向する位置に配置され、前記回転ドラム上の前記印刷基材に対して印
    刷画像を形成可能な記録部と、
    前記搬送方向において前記記録部よりも下流側に位置し、前記回転ドラムとの間に前記
    印刷基材を挟み、前記回転ドラムとともに回転可能な従動ローラーと、
    を備え、
    前記従動ローラーは、前記回転ドラムにおいて前記印刷基材が巻き掛かる前記搬送方向
    の終端位置を規定可能な位置に配置されており、
    前記従動ローラーは、前記記録部が前記印刷画像を形成可能な領域の前記搬送方向に交
    差する方向における両側の位置において前記印刷基材と接触する、印刷装置。
  2. 請求項1記載の印刷装置であって、
    前記回転ドラムよりも前記搬送方向の下流側に配置され、前記印刷基材を巻き掛けて回
    転し、前記印刷基材を前記搬送方向に送る駆動ローラーと、
    前記回転ドラムと前記駆動ローラーとの間に設けられ、前記印刷基材を重力方向に垂下
    して撓んだ状態で搬送するローラー間搬送路と、
    を備える、印刷装置。
  3. 請求項2記載の印刷装置であって、
    前記回転ドラムおよび前記駆動ローラーは、前記印刷基材を、第1搬送方向である前記
    搬送方向とは反対の第2搬送方向へと搬送可能なように回転方向を反転可能であり、
    前記ローラー間搬送路には、前記印刷基材を前記第1搬送方向へ搬送するときには第1
    位置に位置し、前記印刷基材を前記第2搬送方向へ搬送するときには第2位置に位置する
    ように変位可能な変位ローラーが設けられており、
    前記変位ローラーは、前記第1位置に位置するときには前記印刷基材から離間しており
    、前記第2位置に位置するときには、前記印刷基材に接触して前記従動ローラーに前記印
    刷基材が巻き掛かる範囲を規定する、印刷装置。
  4. 請求項3記載の印刷装置であって、
    前記変位ローラーは、前記第2位置にあるときに、前記第2搬送方向に交差する方向に
    おいて、前記記録部が前記印刷画像を形成可能な領域にわたって前記印刷基材と接触する
    、印刷装置。
  5. 請求項3または請求項4記載の印刷装置であって、さらに、
    前記印刷基材が前記第1搬送方向に搬送されるときには前記印刷基材から離間しており
    、前記印刷基材が前記第2搬送方向に搬送されるときには、前記駆動ローラーと、前記第
    2位置に位置している前記変位ローラーと、の間において、前記印刷基材に接触して張力
    を印加する張力調整ローラーを備える、印刷装置。
  6. 請求項2から請求項5のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記ローラー間搬送路における前記印刷基材の撓んでいる部位を囲むように配置された
    壁部を有し、前記壁部に囲まれた空間に収容されている前記印刷基材を重力方向に吸引し
    て、前記印刷基材に張力を印加する張力印加部を備える、搬送装置。
  7. 請求項2から請求項6のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記記録部はインクを前記印刷基材に付着させて前記印刷基材に印刷画像を形成し、
    前記搬送方向における前記駆動ローラーの下流側には、前記印刷基材に付着している前
    記インクを乾燥させる乾燥部が設けられている、印刷装置。
  8. 請求項2から請求項7のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記従動ローラーを第1従動ローラーとして備え、さらに、
    前記駆動ローラーとの間に前記印刷基材を挟み、前記駆動ローラーとともに回転可能な
    第2従動ローラーと、を備え、
    前記第2従動ローラーは、前記記録部が前記印刷画像を形成可能な領域の前記搬送方向
    に交差する方向における両側の位置において前記印刷基材と接触する、印刷装置。
  9. 請求項2から請求項8のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記駆動ローラーは、重力方向において、前記従動ローラーよりも高い位置にある、印
    刷装置。
  10. 請求項2から請求項9のいずれか一項に記載の印刷装置であって、
    前記ローラー間搬送路における前記印刷基材の撓みの頂点と前記駆動ローラーとの間に
    おいて、前記印刷基材の前記駆動ローラーと接触する側の面であるローラー接触面から前
    記印刷基材を吸引する吸引部を備える、印刷装置。
  11. 帯状の印刷基材を前記印刷基材の長手方向に搬送しつつ印刷する印刷装置において前記
    印刷基材を搬送する搬送方法であって、
    印刷画像が形成され、回転ドラムの円周側面に巻き掛けられて第1搬送方向に送られて
    いく前記印刷基材を、前記回転ドラムにおいて前記印刷基材が巻き掛かる前記第1搬送方
    向における終端位置を規定可能に配置されている従動ローラーによって、前記印刷画像の
    前記第1搬送方向に交差する方向における両側の位置において、前記印刷基材を前記回転
    ドラムに押し当てつつ送り出した後に、前記印刷基材を重力方向に垂下して撓ませた状態
    で前記第1搬送方向の下流側に位置する駆動ローラーまで搬送する第1搬送工程と、
    前記駆動ローラーと前記回転ドラムとの間で前記印刷基材に張力を印加することによっ
    て前記印刷基材が撓んでいる状態を解消させた後に、前記回転ドラムの回転方向を前記第
    1搬送工程のときとは反転させ、前記印刷基材を、前記回転ドラムと前記従動ローラーと
    によって挟んだ状態で、前記第1搬送方向とは反対の第2搬送方向に搬送する第2搬送工
    程と、
    を備える、搬送方法。
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