JP2016079708A - 改修方法及び玄関構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の建物において、玄関土間の冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを抑制し、建物の室内空間の温熱環境を向上させる。
【解決手段】仕切り部14の建具15を閉じることで、玄関土間3の冷気が玄関ホール4へ流入することを抑制できる。これにより、当該冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを抑制し、室内空間の温熱環境を向上させることができる。また、仕切り部14が玄関土間3と玄関ホール4との境界10に沿って設けられているため、玄関土間3及び玄関ホール4が、仕切り部14を設けることにより狭くなることを抑制できる。これにより、玄関土間3と玄関ホール4との使い勝手に影響が出ることを抑制できる。
【選択図】図4

Description

本発明は、建物の室内空間の温熱環境を向上させる改修方法及び玄関構造に関する。
地球温暖化抑制の観点により、最近の新築建物においては高断熱化が推進されている。その一方で、既存の建物においては、断熱性が新築の建物より低い場合が多く、改修等により断熱性を向上させることが望まれている。
そこで、例えば下記特許文献1では、建物の室内側の壁や天井を撤去することなく、断熱パネルを重ね貼りして建物の断熱性を向上させる断熱リフォーム方法が開示されている。
特開2013−124490号公報
しかしながら、上記特許文献1では、建物の壁や天井の断熱性を向上させる改修方法について言及されているものの、玄関の断熱性を向上する改修方法については記載されていない。一般に建物に設けられた玄関ドアは壁や天井に比べて断熱性が低く、また玄関土間の床面は一般に断熱性の低いタイルで仕上げられている。これらにより、玄関土間は他の室内空間に比べて室温が下がりやすく、特に冬場においては、玄関土間の冷気が屋内側の他の室内空間に流入して温熱環境が損なわれるという問題がある。
本発明は、以上の課題を解決することを目的としており、既存の建物において、玄関土間の冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを抑制し、建物の室内空間の温熱環境を向上させることを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明は、建物の温熱環境を向上させる改修方法であって、玄関土間と玄関土間よりも高い床面を有する玄関ホールとの境界に沿うように開閉自在な仕切り部を設けることを特徴とする。
また、本発明は、玄関土間と、玄関土間よりも高い床面を有する玄関ホールとを備え、建物の温熱環境を向上させた玄関構造であって、玄関土間と玄関ホールとの境界に沿って、開閉自在な仕切り部が設けられたことを特徴とする。
本発明に係る改修方法及び玄関構造によれば、仕切り部を閉じることで、玄関土間の冷気が玄関ホールへ流入することを抑制できる。これにより、当該冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを抑制し、室内空間の温熱環境を向上させることができる。また、仕切り部が玄関土間と玄関ホールとの境界に沿って設けられているため、玄関土間及び玄関ホールが、仕切り部を設けることにより狭くなることを抑制できる。これにより、玄関土間と玄関ホールとの使い勝手に影響が出ることを抑制できる。
また、玄関ホールは、玄関土間との境界に沿った上がり框を備え、仕切り部は、懸垂式の引き戸であり、引き戸の室内側面の少なくとも一部を、上がり框の見付け面に当接させると好適である。この場合、上がり框の見付け面の上下寸法を、引き戸の厚みよりも大きくすることで、引き戸の下面を上がり框の踏面に当接させる場合と比べて、引き戸と上がり框とを当接させる部位において、冷気が通過する経路を長くし易い。これにより、玄関土間の冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを更に抑制できる。また、懸垂式の引き戸の室内側面の少なくとも一部を上がり框の見付け面に当接させるので、玄関ドアを開いたときに屋外から玄関土間へ風が吹き込んでも、当該風によって懸垂式の引き戸が上がり框に押し付けられるため、懸垂式の引き戸がばたつくことを抑制できる。
また、上がり框に対して引き戸のスライド方向に延在するレール部を設け、引き戸に対してレール部に係止される係止部を設けると好適である。この場合、レール部に係止される係止部によって、引き戸がレール部の延在方向と直交する方向にばたつく動きが規制される。これにより、引き戸と上がり框とを当接させる部位に隙間が発生することが防止され、冬場の玄関土間の冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを抑制できる。
また、玄関土間の壁面に発熱装置を設けると好適である。この場合、仕切り部によって仕切られた玄関土間の室温の低下を防止して、玄関土間における結露の発生を抑制できる。しかも、床面等に比べて壁面は発熱装置の後付け工事が比較的容易にできる。
また、玄関土間の壁面または天井面に吸放湿材を設けると好適である。この場合、仕切り部によって仕切られた玄関土間において湿度が高くなった際に、吸放湿材が湿気を吸収して、玄関土間に結露が発生することを抑制できる。
本発明によれば、建物において、玄関土間の冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを抑制し、建物の室内空間の温熱環境を向上させることができる。
本発明を適用可能な建物の一例を示す部分平面図である。 図1におけるII−II線に沿った断面図である。 本発明の実施形態に係る玄関構造を示す平面図である。 図3におけるIV−IV線に沿った断面図である。 図4におけるV−V線に沿った断面図である。 仕切り部及び上がり框を示す拡大断面図である。 仕切り部及び上がり框を示す拡大平面図である。 発熱装置の配置の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は適宜に省略する。
まず、図1、図2を参照して、既存の建物1について説明する。本実施形態において、建物1は鉄骨造の工業化住宅である。建物1は、外壁として例えば軽量気泡コンクリートパネルが用いられ、断熱材として、例えばポリスチレンフォームやフェノールフォームが外壁内側面に沿って設けられている。なお、建物1としては、鉄骨造に限定されず、例えば木造、鉄筋コンクリート造等の各種工法によって建設されたものであってもよい。また、建物1の用途は、住宅に限定されず、例えばオフィス、店舗等として使用されるものであってもよい。
建物1の間取りの概略について説明する。建物1は、玄関土間3と、玄関ホール4と、を有する玄関2を備えている。図1に示す例では、玄関2は、建物1の1階の南東に設けられている。
玄関土間3は、靴を履いたまま通行する領域であり、玄関土間3の床面8は、建物1の1階の床面よりも一段低く、建物1の屋外の玄関ポーチ(図示省略)と同程度の高さに形成されている。玄関土間3は、一例として、幅1700mm×奥行1300mm程度の広さを有している。また、玄関土間3は、南側の壁部30aにおける左右方向の中央付近に玄関ドア31が設けられ、玄関ドア31の両脇の袖壁には、採光のため、単板網入ガラスを使用した嵌め殺し窓7が設けられている。また、玄関土間3は、東側の壁部30bに沿って玄関収納6が設けられている。
玄関土間3の床面8は、タイルで仕上げられている。玄関土間3の壁部30は、幅木11の上方と下方とで構成が異なる。幅木11の上方の壁部30は、軽鉄または木製の壁下地と、壁下地に固定された石膏ボードと、石膏ボードに貼られたクロスと、からなる。幅木11の下方の壁部30は、モルタル下地と、床面8と同様の意匠となるようにタイルと、からなる。また、玄関土間3の天井部32は、軽鉄または木製の天井下地と、天井下地に固定された石膏ボードと、石膏ボードに貼られたクロスと、からなる。なお、玄関土間3の床面8、壁部30、天井部32の材質は、上述したものに限定されない。
玄関ドア31は、建物1の屋外と屋内との間の出入り口を開閉するためのものであり、扉面材や骨組み等の主構成部材に鋼材が使用された鋼製のドアである。玄関ドア31が開くと、建物1の屋外と屋内とが連通される。
玄関ホール4は、靴を脱いで通行する領域であり、玄関土間3の北側に隣接して設けられている。玄関ホール4は、玄関土間3よりも一段高い床面を有しており、建物1の1階の床面と連続して形成されている。玄関土間3と玄関ホール4との床面の段差は約170mmである。玄関ホール4は、玄関土間3との段差となる境界10に沿って、上がり框13が横設されている。
玄関ホール4は、幅1700mm程度×奥行1300mm程度の広さを有しており、玄関ホール4の床面9は、例えばフローリングで仕上げられている。また、玄関ホール4の床面9と壁部40との見切りとして幅木11が設けられており、幅木11は、玄関土間3の領域まで延設されている。また、玄関ホール4は、玄関2の西側に設けられた居間5と片開きドア12によって接続されている。
上がり框13は、玄関ホール4と玄関土間3との境界10に沿って設けられている。上がり框13は、玄関ホール4の床面と玄関土間3のタイルの立ち上がり面との間の見切り材として機能しており、見栄えに配慮して所定の厚みを有している。本実施形態では、上がり框13は木製であり、踏面は幅1700mm×奥行150mm程度、見付け面は幅1700mm×高さ80mm程度である。上がり框13は、玄関ホール4から玄関土間3側に突出した突出部13aを有している。突出部13aの下面(裏面)には、第1レール21A及び第2レール21Bを備えた金属製のレール部21がビス等で取り付けられている。第1レール21A及び第2レール21Bは、それぞれ上がり框13の長手方向に沿って、第1レール21Aが玄関土間3側、第2レール21Bが玄関ホール4側となるように並設されている。
次に、図3、図4、図5を参照して、改修工事によって、既存の建物1の玄関土間3と玄関ホール4との境界10に沿って、開閉自在な仕切り部14が設けられた玄関構造について説明する。仕切り部14は、引違いの二枚の建具15と、上枠16及び一対の縦枠17からなる建具枠18と、によって構成されている。建具15は、引き戸であり、玄関ホール4側に配置された第1建具15A、及び玄関土間3側に配置された第2建具15Bからなる。
上枠16は、玄関土間3の天井部32に、玄関2の左右にわたって設けられている。一対の縦枠17は、玄関ホール4の床面9から立ち上がるように壁部30に沿って設けられ、上端で上枠16の下面に当接する。上枠16には第1建具15A及び第2建具15Bをそれぞれ吊る為の金属製の二本の懸垂レール19A,19Bが設けられている。第1建具15A及び第2建具15Bの上部にそれぞれ取り付けられた吊り金物20A,20Bが上枠16の二本の懸垂レール19A,19Bに嵌め込まれることで、上枠16は、第1建具15A及び第2建具15Bを吊り下げた状態で支持する。上枠16は、天井部32に固定されることで建具15の荷重を支持する。これと共に、上枠16は、縦枠17によって下方から支持されることで建具15の荷重を支持してもよい。具体的には、上枠16と縦枠17との取り合い部において上枠16が縦枠17に勝つように納められ、上枠16の両端は、一対の縦枠17の各上端によってそれぞれ下方から支持される。なお、上枠16の厚みは約30mm、縦枠17の厚みは約35mmである。縦枠17の下部は、幅木11に対して勝ち納まりとなっている。
建具15は、基本的に木製であり、一枚当たり幅850mm×高さ2500mm×厚み35mm程度である。建具15は建具枠18から着脱自在であるので、夏場等、建具15を設けておく必要がなくなった場合には、建具15を取り外して他の場所に保管しておいてもよい。なお、建具15は、上記の材質、大きさ、形状等に限定されるものではなく、玄関土間3と玄関ホール4との間の空気の流れを妨げることができればよい。また、玄関土間3と玄関ホール4との間の空気の流れを略完全に遮断してもよく、完全には遮断せずに妨げるだけでもよい。
建具15は、玄関土間3と玄関ホール4との境界10に沿うように開閉自在に設けられている。具体的には、建具15を形成する第1建具15A及び第2建具15Bは、上枠16に設けられた懸垂レール19A,19Bに案内されて、玄関土間3と玄関ホール4との境界10の段差に沿うように開閉する。また、建具15は、玄関土間3と玄関ホール4との境界10の段差の側面に対して、玄関土間3側から第1建具15Aの室内側面25の少なくとも一部が当接するように設けられている。特に、本実施形態において、第1建具15Aは、後述する第1モヘア部28Aが上がり框13の見付け面13bに当接する。
第1建具15A及び第2建具15Bを、玄関収納6側又は玄関収納6とは反対側の何れかに寄せることで、玄関土間3と玄関ホール4との間を人が行き来することができる。なお、本実施形態においては、図3に示すように、玄関土間3の東側の壁部30bに沿って玄関収納6が設けられている。このため、第2建具15Bを玄関収納6側に寄せたまま、図中に矢印Aで示すように第1建具15Aを開閉することで、玄関収納6によって動線が妨げられることなく、玄関土間3と玄関ホール4との間をスムーズに人が行き来することができる。
次に、図6、図7を参照して、建具15と上がり框13との取り合い部について説明する。建具15は、その下端位置が上がり框13の下端位置よりも下方となるように設けられている。第1建具15Aと上がり框13との間に隙間が生じないよう、第1建具15Aは、室内側面25の下部に、上がり框13の見付け面13bに対向する位置の全幅にわたって第1モヘア部28Aを備えている。これにより、第1建具15Aの第1モヘア部28Aが上がり框13の見付け面13bに当接されるため、第1建具15Aと上がり框13との隙間を介して玄関土間3の冷気が玄関ホール4側に流入することを抑制できる。また、二枚の建具15の召合わせ部分にも隙間が生じないよう、第2建具15Bは、室内側面26に、召し合わせ部分の全高にわたって第2モヘア部28Bを備えている。これにより、第2建具15Bの第2モヘア部28Bが第1建具15Aに当接されるため、第1建具15Aと第2建具15Bとの隙間を介して玄関土間3の冷気が玄関ホール4側に流入することを抑制できる。
建具15の厚みは35mm程度であるため、仮に建具15の下面を上がり框13の踏面13cに当接させた場合、建具15と上がり框13とが当接する部位において、玄関土間3から玄関ホール4へ流入しようとする冷気が通過する経路は35mm程度である。これに対し、本実施形態では、建具15が当接する上がり框13の見付け面13bの高さ(上下寸法)は80mm程度であるため、建具15と上がり框13とが当接する部位において、冷気が通過する経路は80mm程度である。従って、本実施形態では、建具15を上がり框13の見付け面13bに当接させることで、建具15と上がり框13とが当接する部位において冷気が通過する経路をより長くできるため、冷気を遮断する効果が高い。
第1建具15Aの下面には、第1水平片22Aと第1垂直片23Aとを有する第1L形状金物24A(係止部)がビス等で取り付けられている。第1L形状金物24Aは、第1建具15Aのスライド方向に垂直な断面がL形状をなしており(図6参照)、第1建具15Aの全幅にわたって設けられている。第1水平片22Aは、第1建具15Aの下面から玄関ホール4側に、玄関土間3と玄関ホール4との境界10の段差までは到達しない位置まで、略水平に延びている。第1垂直片23Aは、第1水平片22Aの玄関ホール4側の端部から上方に、上がり框13の突出部13aの下面付近まで延びている。第1垂直片23Aの上端部は、上がり框13の突出部13aの下面に取り付けられた第1レール21Aに係止され、第1建具15Aが前後にばたつく動きを規制する。第1垂直片23Aの上端部は、第1建具15Aの開閉に伴って第1レール21Aを第1建具15Aのスライド方向に摺動する。
第2建具15Bの下面には、スペーサー27を挟んで、第2水平片22Bと第2垂直片23Bとを有する第2L形状金物24B(係止部)がビス等で取り付けられている。スペーサー27は、第2水平片22Bが第1水平片22Aと接触しないように、第2水平片22Bの取り付け位置を下方にオフセットさせるためのものである。第2L形状金物24Bは、第2建具15Bのスライド方向に垂直な断面がL形状をなしており(図6参照)、第2建具15Bの全幅にわたって設けられている。第2水平片22Bは、第2建具15Bの下面から玄関ホール4側に、玄関土間3と玄関ホール4との境界10の段差までは到達しない位置であって、第1水平片22Aの玄関ホール4側の端部よりも玄関ホール4側の位置まで、略水平に延びている。第2垂直片23Bは、第2水平片22Bの玄関ホール4側の端部から上方に、上がり框13の突出部13aの下面付近まで延びている。第2垂直片23Bの上端部は、上がり框13の突出部13aの下面に取り付けられた第2レール21Bに係止され、第2建具15Bが前後にばたつく動きを規制する。第2垂直片23Bの上端部は、第2建具15Bの開閉に伴って第2レール21Bを第2建具15Bのスライド方向に摺動する。
第2L形状金物24Bは、第2建具15Bの室内側面26と上がり框13との間に形成される空隙部29を下方から塞いでいる。これにより、空隙部29を介して玄関土間3の冷気が玄関ホール4側に流入することを抑制できる。
次に、図8を参照して、発熱装置33及び吸放湿材34について説明する。発熱装置33は、温水循環式のパネル型暖房器具であり、玄関土間3の壁部30に設けられている。発熱装置33の厚みは約20mmである。発熱装置33は、パネル内部に仕込まれた配管を温水が循環することで輻射熱を発生し、玄関土間3における結露の発生を抑制することができる。なお、発熱装置33としては特に限定されず、玄関土間3の室温を上げることができればよく、例えば、オイルヒーター、蓄熱暖房機(レンガ等の蓄熱体を組み込んだもの)、電気式ヒーター等を適用してもよい。
吸放湿材34は、水蒸気を吸着する材料であって、例えば多数の細孔部を有した珪藻土である。吸放湿材34は、5mm〜10mm程度の厚みを有する。吸放湿材34は、玄関土間3の湿度が上がると湿気を吸収し、且つ、玄関土間3の湿度が下がると吸い込んだ湿気を放出する。吸放湿材34は、玄関土間3の壁部30のうち幅木11よりも上部において、クロスを剥がし、露出した石膏ボードに対して下地処理をした後に塗り付けられている。また、意匠的な連続性を考慮して玄関ホール4の壁部40も同一の吸放湿材34で仕上げられていてもよい。なお、吸放湿材34としては、珪藻土に限定されず、例えば、セラミック系、ケイ酸カルシウム系、木質系の材料等を適用してもよい。
以上、本実施形態に係る改修方法及び玄関構造によれば、仕切り部14の建具15を閉じることで、玄関土間3の冷気が玄関ホール4へ流入することを抑制できる。これにより、当該冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを抑制し、室内空間の温熱環境を向上させることができる。また、仕切り部14が玄関土間3と玄関ホール4との境界10に沿って設けられているため、玄関土間3及び玄関ホール4が、仕切り部14を設けることにより狭くなることを抑制できる。これにより、玄関土間3と玄関ホール4との使い勝手に影響が出ることを抑制できる。
また、本実施形態に係る改修方法によれば、仕切り部14は、懸垂式の引き戸である建具15を備え、玄関ホール4は、玄関土間3との境界10に沿った上がり框13を備え、建具15の室内側面25の少なくとも一部を、上がり框13の見付け面13bに当接させる。この場合、上がり框13の見付け面13bの上下寸法を、建具15の厚みよりも大きくすることで、建具15の下面を上がり框13の踏面13cに当接させる場合と比べて、建具15と上がり框13とを当接させる部位において、冷気が通過する経路を長くし易い。これにより、玄関土間3の冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを更に抑制できる。また、建具15の室内側面25の少なくとも一部を上がり框13の見付け面13bに当接させるので、玄関ドア31が開いたときに屋外から玄関土間3へ風が吹き込んでも、当該風によって建具15が上がり框13に押し付けられるため、建具15がばたつくことを抑制できる。
また、本実施形態に係る改修方法によれば、上がり框13に対して建具15のスライド方向に延在するレール部21を設け、建具15に対してレール部21に係止される係止部24を設ける。この場合、レール部21及び係止部24によって、建具15がレール部21の延在方向と直交する方向にばたつく動きが規制される。これにより、建具15と上がり框13とを当接させる部位に隙間が発生することが防止され、冬場の玄関土間3の冷気が屋内側の他の室内空間に流入することを抑制できる。
また、本実施形態に係る改修方法によれば、玄関土間3の壁部30に発熱装置33を設ける。玄関土間3は、玄関ドア31や床面8のタイル等の断熱性が低く室温が下がり易い。また、建具15によって玄関土間3と玄関ホール4とを仕切った場合、室内の温かい空気が循環しないため、玄関土間3は、更に室温が下がり易い。このため、玄関土間3は、結露が発生し易い環境となるが、発熱装置33を設けることで仕切り部14によって仕切られた玄関土間3の室温の低下を防止して、玄関土間3における結露の発生を抑制できる。しかも、床面8等に比べて壁部30は発熱装置33の後付け工事が比較的容易にできる。
また、本実施形態に係る改修方法によれば、玄関土間3の壁部30に吸放湿材34を設ける。この場合、仕切り部14によって仕切られた玄関土間3において湿度が高くなった際に、吸放湿材34が湿気を吸収して、玄関土間3に結露が発生することを抑制できる。
以上、本発明の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態のみに限定されない。例えば、上記実施形態における仕切り部14は、引違いの二枚の建具15としたが、三枚以上の建具や折れ戸であってもよい。この場合、建具を片側に寄せることで人が行き来するための通路部を広く確保することができる。
また、上がり框13に沿って、玄関収納6側の略半分の範囲に間仕切り壁を新設して、残りの範囲に仕切り部14である片引き戸を設けても良い。
また、建具15の面材の一部にガラスを用いても良い。この場合、建具15を閉めた状態であっても、玄関土間3側から玄関ホール4側への採光を確保したり、玄関ホール4側から玄関土間3側を視認したりすることができる。
また、建具15の上枠16を固定する天井部32の下地材が、建具15の荷重を支持するのに必要な強度を有している場合には、縦枠17を設けることなく、上枠16のみを設けても良い。
また、本実施形態では、レール部21及び係止部24として、第1建具15Aのばたつく動きを規制する第1レール21A及び第1L形状金物24Aと、第2建具15Bのばたつく動きを規制する第2レール21B及び第2L形状金物24Bと、を有することとしたが、第2レール21B及び第2L形状金物24Bのみを有することとしてもよい。この場合であっても、第1建具15Aは、第2建具15Bによって玄関ホール4側に押されることで、上がり框13の見付け面13bに押し付けられるため、ばたつく動きが規制される。
1…建物、3…玄関土間、4…玄関ホール、10…境界、13…上がり框、14…仕切り部、15A…第1建具、15B…第2建具、16…上枠、21…レール部、24…係止部、33…発熱装置、34…吸放湿材。

Claims (6)

  1. 建物の温熱環境を向上させる改修方法であって、
    玄関土間と前記玄関土間よりも高い床面を有する玄関ホールとの境界に沿うように開閉自在な仕切り部を設けることを特徴とする改修方法。
  2. 前記玄関ホールは、前記玄関土間との前記境界に沿った上がり框を備え、
    前記仕切り部は、懸垂式の引き戸であり、
    前記引き戸の室内側面の少なくとも一部を、前記上がり框の見付け面に当接させることを特徴とする請求項1に記載の改修方法。
  3. 前記上がり框に対して前記引き戸のスライド方向に延在するレール部を設け、
    前記引き戸に対して前記レール部に係止される係止部を設けることを特徴とする請求項2に記載の改修方法。
  4. 前記玄関土間の壁部に発熱装置を設けることを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の改修方法。
  5. 前記玄関土間の壁部または天井部に吸放湿材を設けることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の改修方法。
  6. 玄関土間と、前記玄関土間よりも高い床面を有する玄関ホールとを備え、建物の温熱環境を向上させた玄関構造であって、
    前記玄関土間と前記玄関ホールとの境界に沿って、開閉自在な仕切り部が設けられたことを特徴とする玄関構造。
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Citations (10)

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