JP2007120063A - 建物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数の部屋の天井部付近に溜まる暖かい空気を外部へと排出するに際し、下階10の部屋から上階30の部屋を経て外部に向かう連続的な排気経路を有する排気設備1を備えたものであり、
下階10の床10aの一部の上に中間床2aが設けられ、この中間床2aと下階10の床10aとの間が低天井室2とされており、
前記下階10の部屋には、前記低天井室2の出入り口3が面しているとともに、前記排気設備1の下端部が設けられ、
前記低天井室2には、建物Aの外部へ通じる開口部4が前記出入り口3と対向する壁2bに設けられていることを特徴とする建物Aの提供を上記課題の解決手段とする。
【選択図】図1
Description
下階10の床10aの一部の上に中間床2aが設けられ、この中間床2aと下階10の床10aとの間が低天井室2とされており、
前記下階10の部屋には、前記低天井室2の出入り口3が面しているとともに、前記排気設備1の下端部が設けられ、
前記低天井室2には、建物Aの外部へ通じる開口部4が前記出入り口3と対向する壁2bに設けられていることを特徴とする。
しかも、前記低天井室2は前記中間床2aと下階10の床10aとの間とされ、前記下階10の部屋よりも低い位置にあるので、この低天井室2から前記下階10の部屋へと吹き込む外部の空気は、下階10の部屋の低い位置にある暖かい空気を押し上げて上昇させることができる。これによって、前記下階10の部屋の暖かい空気を天井部11a付近に溜めて、前記排気設備1によって排気しやすくなるので、より効率良く自然換気を行うことが可能となる。
前記低天井室2に設けられた開口部4は地窓であり、前記下階10の床10aに近い高さに設けられ、室内側からのみ開閉可能となっていることを特徴とする。
また、前記低天井室2に設けられた開口部4が地窓であり、室内側からのみ開閉可能となっていることから、屋外側から開閉することができず、外部からの人の侵入を防止することができるので防犯上優れる。
前記排気設備1は、前記下階10の部屋の天井部11aに設けられ、上端部が前記上階30の部屋の天井部31aに連通する風洞部6と、
前記上階30の部屋の天井部31aに設けられ、上端部が外部に連通する排気塔7とからなることを特徴とする。
これによって、複数の部屋の天井部付近に溜まる暖かい空気を外部へと排出するに際して、前記風洞部6から排気塔7へ、延いては外部へと連続的な排気経路を確保することができるので、自然換気を効率良く行うことが可能となる。
前記下階10の部屋は、前記風洞部6の下端部が設けられる第1部屋11と、この第1部屋11に隣接するとともに、第1部屋11よりも天井高の低い第2部屋12とを備えていることを特徴とする。
そして、上端部が前記上階30の部屋の天井部31aに連通する風洞部6が、前記第1部屋11の天井部11aに設けられているので、この風洞部6の下端部から前記第1部屋11の天井部11a付近に溜まった暖かい空気を、前記風洞部6を通じて第3部屋31の天井部31aへと排気することが可能となる。したがって、自然換気を効率良く行うことができる。
前記上階30の部屋は、前記第2部屋12の上部に位置し、かつ前記排気塔7の下端部が設けられる第3部屋31と、前記第1部屋11の上部に位置するとともに前記第3部屋31に隣接する第4部屋32とを備えており、
前記第4部屋32の天井部32aは、前記第3部屋31の天井部31aよりも若干低い位置に設けられていることを特徴とする。
そして、上端部が外部に連通する前記排気塔7が、前記第3部屋31の天井部31aに設けられていることによって、この排気塔7の下端部から前記第3部屋31の天井部31a付近に溜まった暖かい空気を、前記排気塔7を通じて外部へと排気することが可能となる。したがって、自然換気を効率良く行うことができる。
しかも、前記風洞部から排気塔を経て、外部へと連続的な排気経路を確保することができるので、天井高の高い第1部屋の天井部付近に溜まった下階の部屋の暖かい空気を、前記風洞部を通じて上階の第3部屋へと排気することが可能となり、天井高の高い前記第3部屋の天井部付近に溜まった下階の部屋の暖かい空気および上階の部屋の暖かい空気を、前記排気塔を通じて外部へと排気することが可能となる。したがって、より一層効率良く自然換気を行うことが可能となる。
また、前記低天井室に設けられた開口部が地窓であり、室内側からのみ開閉可能となっていることから、屋外側から開閉することができず、外部からの人の侵入を防止することができるので防犯上優れる。
なお、本実施の形態の建物Aは、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場にてパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、従来の軸組工法や壁式工法の木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造等の建物にも適用することができる。
下階10の床10aの一部の上に中間床2aが設けられ、この中間床2aと下階10の床10aとの間が低天井室2とされており、
前記下階10の部屋には、前記低天井室2の出入り口3が面しているとともに、前記排気設備1の下端部が設けられ、
前記低天井室2には、建物Aの外部へ通じる開口部4が前記出入り口3と対向する壁2bに設けられている。
一方、前記上階30の部屋は、図3および図5、図6に示すように、前記第2部屋12の上部に位置し、かつ前記排気塔7の下端部が設けられる第3部屋31と、前記第1部屋11の上部に位置するとともに前記第3部屋31に隣接する第4部屋32とを備えており、前記第4部屋32の天井部32aは、前記第3部屋31の天井部31aよりも若干低い位置に設けられている。
このように上方に向かって開ける窓4bの場合、窓4bを設けるための土台を設けなければならない。本実施の形態においては、図2(b)に示すように、複数の枠部材4cを室内側に突出させて土台を形成している。
なお、本実施の形態の地窓は以上のような態様のものが用いられているが、これに限るものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
また、前記低天井室2に設けられた地窓が、室内側からのみ開閉可能となっていることから、屋外側から開閉することができず、外部からの人の侵入を防止することができるので防犯上優れる。
このように前記低天井室2の天井高を0.9m〜1.4mに設定することによって、居住者が低天井室2に入って、何とか作業ができる最低限の高さを確保でき、また、このように天井高を必要最低限に押さえることで、建物Aの高さが高くなることによって隣接する建物に及ぼす日照現象等の影響を極力少なくすることができるようになっている。
また、前記低天井室2の出入り口3が前記第1部屋11に面して設けられており、物品の収納がしやすくなっている。
また、冬場においては、前記開口部4を閉じて空気の流入を防ぐことができるので、室内温度を極端に低下させることはない。さらに、前記低天井室2自体が収納空間となっており、居住者が積極的に足を運ぶスペースではないので、冬場における居住者の生活に与える影響は少ない。
前記第1部屋11は、リビングとなっており、前記第2部屋12は、ダイニングおよびキッチンを備えた構成となっている。すなわち、これら第1部屋11および第2部屋12は、居住者が集う共用居住空間となっている。
そして、前記第1部屋11と第2部屋12との天井高に高低差が生じているとともに、前記第1部屋11とその他の1階10の部屋との天井高に高低差が生じているので、前記第1部屋11の暖かい空気と、前記第2部屋12の天井部12a付近に溜まった暖かい空気とが、次第に天井高の高い前記第1部屋11の天井部11a付近に集まって溜まるようになる。
これによって、上端部が前記第3部屋31の天井部31aに連通する風洞部6が、前記第1部屋11の天井部11aに設けられているので、この風洞部6の下端部から前記第1部屋11の天井部11a付近に溜まった暖かい空気を、前記風洞部6を通じて第3部屋31の天井部31aへと排気することができるようになっている。したがって、自然換気を効率良く行うことができる。
そして、上端部が外部に連通する前記排気塔7が、前記第3部屋31の天井部31aに設けられていることによって、この排気塔7の下端部から前記第3部屋31の天井部31a付近に溜まった暖かい空気を、前記排気塔7を通じて外部へと排気することが可能となる。したがって、自然換気を効率良く行うことができるようになっている。
なお、本実施の形態の建物Aの間取りは以上のように構成されているが、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。
すなわち、前記排気設備1は、前記第1部屋11の天井部11aに設けられ、上端部が前記第3部屋31の天井部31aに連通する風洞部6と、前記第3部屋31の天井部31aに設けられ、上端部が外部に連通する排気塔7とからなる。
これによって、前記風洞部6から排気塔7へ、延いては外部へと連続的な排気経路を確保することが可能となる。すなわち、前記第1部屋11の天井部11aに溜まった暖かい空気が上方の第3部屋31に向かって排気されやすくなるとともに、第3部屋31の天井部31a付近に溜まった暖かい空気が外部へと排気されやすくなるので、自然換気を効率良く行うことができるようになっている。
なお、図1に示すように、この排気塔7の周囲に、空気が外部から建物A内へと侵入することを防ぐための外壁7cを設けることが望ましい。
このように、それぞれ開口部6a、7aを設けることによって、前記第1部屋11の天井部11a付近に溜まった暖かい空気を前記風洞部6へと確実に排気することができるとともに、前記第3部屋31の天井部31a付近に溜まった暖かい空気を前記排気塔7へと確実に排気することができので、前記風洞部6から排気塔7へ、延いては外部へと開放された排気経路を確保することが可能となり、自然換気を効率良く行うことができるようになっている。
そして、このように前記開口部7aを開閉する開閉部材7bを設けることによって、前記開口部7aを開いた状態にすると、排気経路が開放されて自然換気を効率良く行うことができ、前記開口部7aを閉めた状態にすると、排気経路が閉塞されて建物A内の気密性を向上することができるようになっている。
すなわち、例えば夏場においては、前記開口部7aを開いた状態にすることによって、建物A内の暖かい空気を効率良く排気することができるとともに、冬場においては、前記開口部7aを閉めた状態することによって、建物A内の暖かい空気を逃がさないようにすることができるので、居住性の向上を図ることが可能となる。
また、このように夏場において暖かい空気を効率良く排気することができるとともに、冬場において建物A内の暖かい空気を逃がさないようにすることができるので、従来とは異なり、空調機器や換気装置等に係るコストを抑えることが可能となり、その上、多くのエネルギー消費を抑制することが可能となっている。
すなわち、このように前記排気塔7に代わり、開閉機能を有するトップライトを設けることによって、前記筒体を通じて、前記第3部屋31の天井部31a付近に溜まった暖かい空気を外部へと排出することが可能となる。したがって、前記排気塔7を設けた場合と略同等の効果を得ることができるようになっている。
また、前記トップライトを閉めておけば建物Aの気密性が高まるので、上述のように夏場だけでなく、冬場における居住性の向上を図ることができるようになっている。
さらには、以上のように、前記排気塔7に代わってトップライトを設けることによって、採光性の向上を図ることができるので、建物A内により多くの光を採り込むことが可能となるので好ましい。
また、上述したが、前記低天井室2の床10aの一部を土間床5とすることによって、前記地窓を通じて外部から空気を流入させた場合に、前記土間床5の付近の冷たい空気が一緒に建物A内へと吹き込むようになるので、建物A内の暖かい空気を排気する際に補助の役割を果たすことができるようになっている。
この第3部屋31には、前記第1部屋11の天井部11a付近に溜まった暖かい空気だけでなく、前記中間階20および2階30の各部屋から集まるようになっている。すなわち、前記第3部屋31が前記中間階20および2階30で最も天井が高く設定されていることによる。
また、冬場においても、前記サンルーム16から積極的に太陽熱を取り込んだり、建物Aの気密性、断熱性を向上させたり等、様々な方法で寒さ対策を行うことができる。
しかも、前記風洞部6から排気塔7を経て、外部へと連続的な排気経路を確保することができるので、天井高の高い第1部屋11の天井部11a付近に溜まった1階10の部屋の暖かい空気を、前記風洞部6を通じて2階30の第3部屋31へと排気することが可能となり、天井高の高い前記第3部屋31の天井部31a付近に溜まった1階10の部屋の暖かい空気および2階30の部屋の暖かい空気を、前記排気塔7を通じて外部へと排気することが可能となる。したがって、より一層効率良く自然換気を行うことが可能となる。
また、前記低天井室2に設けられた開口部4が地窓であり、室内側からのみ開閉可能となっていることから、屋外側から開閉することができず、外部からの人の侵入を防止することができるので防犯上優れる。
1 排気設備
2 低天井室
3 出入り口
4 開口部
6 風洞部
7 排気塔
10 下階(1階)
11 第1部屋
12 第2部屋
20 中間階
30 上階(2階)
31 第3部屋
32 第4部屋
Claims (5)
- 複数の部屋の天井部付近に溜まる暖かい空気を外部へと排出するに際し、下階の部屋から上階の部屋を経て外部に向かう連続的な排気経路を有する排気設備を備えた建物において、
下階の床の一部の上に中間床が設けられ、この中間床と下階の床との間が低天井室とされており、
前記下階の部屋には、前記低天井室の出入り口が面しているとともに、前記排気設備の下端部が設けられ、
前記低天井室には、建物の外部へ通じる開口部が前記出入り口と対向する壁に設けられていることを特徴とする建物。 - 請求項1に記載の建物において、
前記低天井室に設けられた開口部は地窓であり、前記下階の床に近い高さに設けられ、室内側からのみ開閉可能となっていることを特徴とする建物。 - 請求項1または2に記載の建物において、
前記排気設備は、前記下階の部屋の天井部に設けられ、上端部が前記上階の部屋の天井部に連通する風洞部と、
前記上階の部屋の天井部に設けられ、上端部が外部に連通する排気塔とからなることを特徴とする建物。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の建物において、
前記下階の部屋は、前記風洞部の下端部が設けられる第1部屋と、この第1部屋に隣接するとともに、第1部屋よりも天井高の低い第2部屋とを備えていることを特徴とする建物。 - 請求項1〜4のいずれか一項に記載の建物において、
前記上階の部屋は、前記第2部屋の上部に位置し、かつ前記排気塔の下端部が設けられる第3部屋と、前記第1部屋の上部に位置するとともに前記第3部屋に隣接する第4部屋とを備えており、
前記第4部屋の天井部は、前記第3部屋の天井部よりも若干低い位置に設けられていることを特徴とする建物。
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Citations (1)
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- 2005-10-26 JP JP2005310994A patent/JP4542497B2/ja active Active
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JP2008082025A (ja) * | 2006-09-27 | 2008-04-10 | Misawa Homes Co Ltd | 収納室の換気構造 |
JP2010138594A (ja) * | 2008-12-11 | 2010-06-24 | Toyota Motor Corp | 建物 |
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