JP2015021360A - 通風建物 - Google Patents

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誠一郎 土屋
Seiichiro Tsuchiya
誠一郎 土屋
吉克 西本
Yoshikatsu Nishimoto
吉克 西本
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Abstract

【課題】小屋裏納戸を通過する通風を天窓から排出させることで、小屋裏納戸の室温の上昇を抑制でき、且つ天窓に対するメンテナンスを簡便に行うことのできる通風建物を提供する。
【解決手段】天窓17と、吹抜け部15と、2階部分12から昇降器具18を介して出入り可能な小屋裏納戸13とを備え、天窓17は、傾斜する屋根部14bに設けられおり、2階部分12には、吹抜け部15と連通して、勾配天井19を有する勾配天井居室部20が設けられ、小屋裏納戸13は、屋根裏領域に形成されており、天窓17よりも屋根部14bの傾斜方向下方側に設けた通風仕切り壁21を介して勾配天井居室部20に面し、1階部分11から吹抜け部15を経て2階部分12に流れ、勾配天井居室部20から勾配天井19に至り、勾配天井19により誘導されて通風仕切り壁21を通過し、小屋裏納戸13を経て天窓17から排気される空気の流れを生じさせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、開閉可能な天窓と、下階部分から上階部分の床部を貫通して設けられた吹抜け部と、上階部分の床部から昇降器具を介して出入り可能な小屋裏納戸とを備える通風建物に関する。
気温や湿度などの外部の気候要素は季節や時刻とともに大きく変動するものであり、外部の気候要素のままでは住宅の屋内環境は快適とはいえず、何等かの対策が必要である。電気による冷暖房設備のなかった時代の日本の伝統的な民家では、特に夏場における過し易さに配慮して、日射を遮る厚い屋根や、深い軒や庇を設けると共に、開口を大きく形成して容易に通風が得られるようにするといった工夫がなされていた。
一方、近年の住宅では、充実した冷暖房設備によって、夏は涼しく、冬は暖かい快適な屋内環境が得られるようになっており、さらに住宅の高断熱化や高気密化を図ることによって、エネルギー消費を削減する工夫もなされている。
また、近年の住宅では、高断熱化や高気密化を図った場合でも、冷暖房設備の稼動によるエネルギー消費は年々増加の傾向にあり、地球温暖化などの環境問題を引き起こす要因の一つにもなっている。このようなことから、高断熱化や高気密化が図られた住宅等の建物においても、風による自然の恵みを利用して、より一層の省エネルギー化に寄与できるようにする工夫がなされている(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。これらの特許文献に記載の建物では、上階部分の屋根の上方に、排気塔や通風採光塔を設けることで、上昇気流による縦方向の通風を促進するとともに、人体や家電製品、照明機器等の建物の内部の熱源により加温されて天井付近に溜まりやすくなった温かい空気を、通風によって排気塔や通風採光塔から効率良く屋外に排出することを可能にして、重力換気による排熱機能を発揮させることで、建物の内部の温度の上昇を効果的に抑制できるようになっている。
特開2007−120063号公報 特開2007−132154号公報 特開2009−197460号公報
しかしながら、特許文献1や特許文献3の建物では、排気塔や通風採光塔の下方に適当な足場がないため、開閉可能な上端部分の通気口や採光窓に対する開閉操作及びメンテナンスを、手作業によって簡便に行うことが難しく、機械や動力に頼ることになって不便である。また、特許文献2の建物では、屋根裏に設けた0.5層分の高さのロフトを足場として、排気塔の上端部分の通気口に対する開閉操作及びメンテナンスを、手作業によって簡便に行うことが可能であるが、ロフトは、居室部に面して設ける必要があると共に、昇降のための高さの確保が必要であり、また人の出入口と風の出入口とを同一箇所に設けることが合理的、且つ実用的であることから、建物のプランニングに多くの制約が課せられることになる。
一方、屋根裏部分に設けられる0.5層分の高さの収納庫として、小屋裏納戸が知られている。小屋裏納戸は、使用時にのみ設置される梯子等の昇降器具を介して出入りするものなので、居室部に面して設ける必要がなく、また人の出入口と風の出入口とを分離して設けることができるので、フレキシブルな建物のプランニングを行うことが可能になるが、小屋裏納戸は室温の上昇が激しくなるため、室温の上昇に影響されない物を選択して収納する必要を生じて不便である。
本発明は、小屋裏納戸を通過する通風を積極的に生じさせて、屋内の温かい空気を屋根部に設けた天窓から効率良く屋外に排出することができると共に、小屋裏納戸の室温の上昇を効果的に抑制することができ、且つ天窓に対する開閉操作やメンテナンスを、手作業によって簡便に行うことのできる通風建物を提供することを目的とする。
本発明は、開閉可能な天窓と、下階部分から上階部分の床部を貫通して設けられた吹抜け部と、上階部分の床部から昇降器具を介して出入り可能な小屋裏納戸とを備える通風建物であって、前記天窓は、傾斜する屋根部に設けられていると共に、上階部分には、前記吹抜け部と隣接して、前記天窓が設けられた傾斜する屋根部に沿った勾配天井を有する勾配天井居室部が、前記吹抜け部と連通して設けられており、前記小屋裏納戸は、前記天窓が設けられた部分を含む屋根裏領域に形成されていると共に、前記天窓よりも傾斜方向下方側に設けられた通風仕切り壁を介して前記勾配天井居室部に面しており、下階部分から前記吹抜け部を経て上階部分に流れて、前記勾配天井居室部から前記勾配天井に至り、前記勾配天井により誘導されて前記通風仕切り壁を通過した後に、前記小屋裏納戸を経て前記天窓から排気される空気の流れを生じさせる通風建物を提供することにより、上記目的を達成したものである。
そして、本発明の通風建物は、前記天窓が設けられた前記傾斜する屋根部が、北側に面した屋根部となっていることが好ましい。
また、本発明の通風建物は、前記小屋裏納戸に設けられた前記通風仕切り壁が、格子スクリーンによって形成されていることが好ましい。
さらに、本発明の通風建物は、前記小屋裏納戸の床部の少なくとも一部が、上階部分との間で空気を流通させる通気床部となっていることが好ましい。
そして、本発明の通風建物によれば、開閉可能な天窓と、下階部分から上階部分の床部を貫通して設けられた吹抜け部と、上階部分の床部から昇降器具を介して出入り可能な小屋裏納戸とを備える通風建物であって、天窓は、傾斜する屋根部に設けられていると共に、上階部分には、吹抜け部と隣接して、天窓が設けられた屋根部に沿った勾配天井を有する勾配天井居室部が、吹抜け部と連通して設けられている。また、小屋裏納戸は、天窓が設けられた部分を含む屋根裏領域に形成されていると共に、天窓よりも傾斜方向下方側に設けられた通風仕切り壁を介して勾配天井居室部に面している。
したがって、本発明の通風建物によれば、風は下から上の方へ流れ、空気は暖かい方へ移動するといった、重力換気式の通風作用によって、屋内の温かくなった空気による、建物の下階部分から、吹抜け部を経て上階部分に流れ、さらに吹抜け部と隣接する勾配天井居室部を介して勾配天井に至り、勾配天井の傾斜によって横方向に誘導されつつ通風仕切り壁を通過することで、小屋裏納戸に流入した後に、小屋裏納戸の上方の屋根部に設けられた天窓から排気される空気の流れを、容易に生じさせることができるので、例えば春季や秋季において、エアコンを使用することなく、自然の涼風や温もりを感じながら快適に暮らすことのできる、省エネ効果にも優れた優しい屋内環境を、効果的に形成することが可能になる。
また、小屋裏納戸を通過させて天窓から排気される空気の流れにより、小屋裏納戸に温かい空気が長時間滞留するのを効果的に回避させて、小屋裏納戸の室温の上昇を抑制することで、小屋裏納戸に収納する物の選択幅を広げることが可能になると共に、小屋裏納戸の床部を足場として、天窓の開閉操作やメンテナンスを、手作業によって簡便に行うことが可能になる。
さらに、屋根裏部分に小屋裏納戸を設けたことで、屋根裏部分にロフトを設けた場合と比較して、人の出入口と風の出入口とを分離して設けることができるので、フレキシブルな建物のプランニングを行うことが可能になると共に、利便性に富んだ0.5層分の高さの収納庫を、屋内に効率良く配置して使用することが可能になる。
また、本発明の通風建物によれば、天窓が設けられた傾斜する屋根部を、北側に面した屋根部とすることにより、特に夏季において、天窓から差し込む太陽光によって小屋裏納戸や勾配天井居室部の温度が過度に上昇するのを回避できると共に、太陽光を、通風仕切り壁を通過させて勾配天井居室部の奥深くまで効率良く差し込ませることが可能になる。
さらに、本発明の通風建物によれば、小屋裏納戸に設けられた通風仕切り壁を、格子スクリーンによって形成することにより、勾配天井居室部から見上げた際に、格子スクリーンにより目隠しされた優れた美観が得られると共に、格子の隙間を介して、十分な通風や採光を得ることが可能になる。
さらにまた、本発明の通風建物によれば、小屋裏納戸の床部の少なくとも一部を、上階部分との間で空気を流通させる通気床部とすることにより、当該通気床部を介して上階部分から小屋裏納戸に至り、さらに屋根部に設けられた天窓から排気される空気の流れを生じさせて、自然の涼風や温もりを感じながら快適に暮らすことのできる優しい屋内環境を、さらに効果的に形成することが可能になる。
本発明の通風建物によれば、小屋裏納戸を通過する通風を積極的に生じさせて、屋内の温かい空気を屋根部に設けた天窓から効率良く屋外に排出することができると共に、小屋裏納戸の室温の上昇を効果的に抑制することができ、且つ天窓に対する開閉操作やメンテナンスを、手作業によって簡便に行うことができる。
本発明の好ましい一実施形態に係る通風建物の要部を説明する、図2、図3、図4のA−Aに沿った断面図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る通風建物の構成を説明する、図1のB−Bに沿った断面による1階部分の間取り図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る通風建物の構成を説明する、図1のC−Cに沿った断面による2階部分の間取り図である。 本発明の好ましい一実施形態に係る通風建物の構成を説明する、図1のD−Dに沿った断面による小屋裏納戸部分の間取り図である。
本発明の好ましい一実施形態に係る通風建物10は、図1〜図4に示すように、例えば寄棟屋根14の屋根裏部分に小屋裏納戸13を備える2階建ての木造住宅建築物であって、寄棟屋根14の主棟14aを略東西方向に延設させた状態で設けられている。本実施形態の通風建物10は、建物の北側部分に、1階部分(下階部分)11の床部11aから2階部分(上階部分)12の天井部12aに至る空間となっている吹抜け部15及び階段部16が設けられており、これらによって、風は下から上の方へ流れ、空気は暖かい方へ移動するといった重力換気式の通風作用を利用して、屋内の温かくなった空気を1階部分11から2階部分12に上昇させると共に、上昇させた空気を、北側に面した屋根部14bに設けられた天窓17に導いて排出させることで、スムーズな空気の流れを生じさせて、例えば春季や秋季において、エアコンを使用することなく、自然の涼風や温もりを感じながら快適に暮らすことのできる、優しい屋内環境を形成することを可能にする機能を備えている。
そして、本実施形態の通風建物10は、開閉可能な天窓17と、1階部分11から2階部分12の床部12bを貫通して設けられた吹抜け部15と、2階部分12の床部12bから昇降器具18を介して出入り可能な小屋裏納戸13とを備える例えば2階建ての住宅建築物であって、天窓17は、傾斜する北側の屋根部14bに設けられていると共に、2階部分12には、吹抜け部15と隣接して、天窓17が設けられた傾斜する屋根部14bに沿った勾配天井19を有する勾配天井居室部20が、吹抜け部15と連通して設けられている。小屋裏納戸13は、天窓17が設けられた部分を含む寄棟屋根14の屋根裏領域に形成されていると共に、天窓17よりも屋根部14bの傾斜方向下方側に設けられた通風仕切り壁21を介して勾配天井居室部20に面しており、1階部分11から吹抜け部15を経て2階部分12に流れて、勾配天井居室部20から勾配天井19に至り、勾配天井19により横方向に誘導されて通風仕切り壁21を通過した後に、小屋裏納戸11を経て天窓17から排気される空気の流れを生じさせるようになっている。
本実施形態の通風建物10の1階部分11の間取りとしては、図2に示すように、建物10の北西の角部に位置して、玄関22が玄関ポーチ23から出入り可能に設けられている。玄関22の南側には、玄関ホール24が設けられており、玄関22及び玄関ホール24の西側には、吹抜け部15、階段部16、及び通路部25を挟んで、リビングダイニング26が設けられている。リビングダイニング26の東側には、キッチン27が設けられており、キッチン27の東側は、トイレ28a、洗面室28b、浴室28c等が設けられた水回り領域28となっている。リビングダイニング26、キッチン27、及び水回り領域28の南側には、ウッドデッキ29が設けられている。階段部16の南側の通路部25のさらに南側には、リビングダイニング26の西側に隣接して、和室30が設けられており、和室30のさらに南側には、縁側31が設けられている。
階段下にクローク16a等が設けられた折返し階段となっている階段部16を介して、1階部分12から昇降する通風建物10の2階部分12の間取りとしては、図3に示すように、吹抜け部15及び階段部16の東側に隣接して、2階ホール20が設けられている。この2階ホール20は、これの北側領域の天井部が、傾斜する北側の屋根部14bに沿った勾配天井19となっていると共に、ソファやテーブル等が設置されていて、勾配天井居室部20を形成している。2階ホール20の東側には、北側部分にウォークインクローゼット32aや書斎32bを備える寝室32が設けられており、寝室32の南側には、第1バルコニー33が設けられている。2階ホール20の南側には、第1洋室34が、第1バルコニー33の西側に配置されて設けられており、第1洋室34の西側には、第2洋室35が、第1洋室34と並ぶように隣接して設けられている。第1洋室34及び第2洋室35の南側には、第2バルコニー36が設けられている。
2階ホール20の南側端部領域から西側に折れ曲がるように延設して、階段部16と第1洋室34や第2洋室35との間に、通路部37が設けられており、通路部37の西側の突当り部分には、トイレ付洗面室38が設けられている。トイレ付洗面室38の北側には、吹抜け部15及び階段部16の西側に隣接すると共に、建物10の北西の角部に位置して、第3洋室39が、通路部37から出入り可能に設けられている。
2階部分においては、吹抜け部15は、吹抜け部袖壁15aによって仕切られた状態で設けられており、階段部16もまた、昇降口部分を除いて、階段部袖壁16aによって仕切られた状態で設けられている。吹抜け部15及び階段部16の天井高さは、勾配天井居室部20の勾配天井19を除いた2階部分12の天井部12aと同様に、2層分の天井高さとなっている。通路部37の西側端部領域の天井部12aには、昇降器具18として例えば伸縮式の梯子を上面側に取り付けた開閉扉40が設けられている。この開閉扉40を下方に開放して、昇降器具18を通路部37の床部12bまで降ろすことにより、2階部分12の床部12bから屋根裏部分の小屋裏納戸13に、人が昇降できるようになっている。
昇降器具18を介して2階部分12の床部12bから昇降可能な小屋裏納戸13は、図1及び図4に示すように、0.5層分の高さを有する例えば10畳程度の広さの収納庫として、寄棟屋根14の主棟14aを含む中央領域の屋根裏部分に設けられると共に、2階部分12における、勾配天井19の部分を除く2階ホール20の領域と、階段部16の略全域と、通路部37の全域とに跨る領域の直上部分に配置されて設けられている。また、小屋裏納戸13には、主棟14aを挟んだ北側の傾斜する屋根部14bに、開閉可能な天窓17が設けられていると共に、天窓17よりも屋根部14bの傾斜方向下方側に、勾配天井居室部20の勾配天井19が設けられた部分に面して、好ましくは格子スクリーンによって形成された通風仕切り壁21が設けられている。さらに、本実施形態では、小屋裏納戸13の床部13aの一部が、2階部分との間で空気を流通させる、好ましくは格子スクリーンからなる通気床部41となっている。
そして、上述の構成を備える本実施形態に通風建物10によれば、小屋裏納戸13を通過する通風を積極的に生じさせて、屋内の温かい空気を屋根部14bに設けた天窓17から効率良く屋外に排出することが可能になると共に、小屋裏納戸13の室温の上昇を効果的に抑制することが可能になり、且つ天窓17に対する開閉操作やメンテナンスを、手作業によって簡便に行うことが可能になる。
すなわち、本実施形態の通風建物10によれば、開閉可能な天窓17と、1階部分11から2階部分12の床部12bを貫通して設けられた吹抜け部15と、2階部分12の床部12bから昇降器具18を介して出入り可能な小屋裏納戸13とを備えており、天窓17は、傾斜する屋根部14bに設けられていると共に、2階部分12には、吹抜け部15と隣接して、天窓17が設けられた屋根部14bに沿った勾配天井19を有する勾配天井居室部20が、吹抜け部15と連通して設けられている。また、小屋裏納戸13は、天窓17が設けられた部分を含む屋根裏領域に形成されていると共に、天窓17よりも傾斜方向下方側に設けられた通風仕切り壁21を介して勾配天井居室部20に面している。
したがって、本実施形態の通風建物10によれば、風は下から上の方へ流れ、空気は暖かい方へ移動するといった、重力換気式の通風作用によって、屋内の温かくなった空気による、建物10の下階部分11から、吹抜け部15を経て上階部分12に流れ、さらに吹抜け部15と隣接する勾配天井居室部20を介して勾配天井19に至り、勾配天井19の傾斜によって横方向に誘導されつつ通風仕切り壁21を通過することで、小屋裏納戸13に流入した後に、小屋裏納戸13の上方の屋根部12bに設けられた天窓17から排気される空気の流れを、容易に生じさせることができるので、例えば春季や秋季において、エアコンを使用することなく、自然の涼風や温もりを感じながら快適に暮らすことのできる、省エネ効果にも優れた優しい屋内環境を、効果的に形成することが可能になる。
また、小屋裏納戸13を通過させて天窓17から排気される空気の流れにより、小屋裏納戸13に温かい空気が長時間滞留するのを効果的に回避させて、小屋裏納戸13の室温の上昇を抑制することで、小屋裏納戸13に収納する物の選択幅を広げることが可能になると共に、小屋裏納戸13の床部13bを足場として、天窓17の開閉操作やメンテナンスを、手作業によって簡便に行うことが可能になる。
さらに、屋根裏部分に小屋裏納戸13を設けたことで、屋根裏部分にロフトを設けた場合と比較して、人の出入口と風の出入口とを分離して設けることができるので、フレキシブルな建物のプランニングを行うことが可能になると共に、利便性に富んだ0.5層分の高さの収納庫を、屋内に効率良く配置して使用することが可能になる。
また、本実施形態の通風建物10によれば、天窓17が設けられた傾斜する屋根部14bが、北側に面した屋根部となっているので、特に夏季において、天窓17から差し込む太陽光によって小屋裏納戸13や勾配天井居室部20の温度が過度に上昇するのを回避できると共に、太陽光を、通風仕切り壁21を通過させて勾配天井居室部20の奥深くまで効率良く差し込ませることが可能になる。
さらに、本実施形態の通風建物10によれば、小屋裏納戸13に設けられた通風仕切り壁21を、格子スクリーンによって形成したので、勾配天井居室部20から見上げた際に、格子スクリーンにより目隠しされた優れた美観が得られると共に、格子の隙間を介して、十分な通風や採光を得ることが可能になる。
さらにまた、本実施形態の通風建物10によれば、小屋裏納戸13の床部13bの少なくとも一部が、上階部分12との間で空気を流通させる通気床部41となっているので、当該通気床部41を介して上階部分12から小屋裏納戸13に至り、さらに屋根部14bに設けられた天窓17から排気される空気の流れを生じさせて、自然の涼風や温もりを感じながら快適に暮らすことのできる優しい屋内環境を、さらに効果的に形成することが可能になる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、天窓が設けられた傾斜する屋根部は、北側に面した屋根部である必要は必ずしも無く、その他の方向に面した屋根部であっても良い。また、本発明は、木造の住宅建築物に限定されることなく、その他の種々の建物に適用することができ、2階建ての建物に限定されることなく、1階部分を2階部分以上の部分に置き換えて、例えば3階建て以上の建物に適用することもできる。
10 通風建物
11 1階部分(下階部分)
11a 床部
12 2階部分(上階部分)
12a 天井部
12b 床部
13 小屋裏納戸
14 寄棟屋根
14a 主棟
14b 北側に面した傾斜する屋根部
15 吹抜け部
16 階段部
17 天窓
18 昇降器具(梯子)
19 勾配天井
20 勾配天井居室部
21 通風仕切り壁(格子スクリーン)
40 開閉扉
41 通気床部

Claims (4)

  1. 開閉可能な天窓と、下階部分から上階部分の床部を貫通して設けられた吹抜け部と、上階部分の床部から昇降器具を介して出入り可能な小屋裏納戸とを備える通風建物であって、
    前記天窓は、傾斜する屋根部に設けられていると共に、上階部分には、前記吹抜け部と隣接して、前記天窓が設けられた傾斜する屋根部に沿った勾配天井を有する勾配天井居室部が、前記吹抜け部と連通して設けられており、
    前記小屋裏納戸は、前記天窓が設けられた部分を含む屋根裏領域に形成されていると共に、前記天窓よりも傾斜方向下方側に設けられた通風仕切り壁を介して前記勾配天井居室部に面しており、
    下階部分から前記吹抜け部を経て上階部分に流れて、前記勾配天井居室部から前記勾配天井に至り、前記勾配天井により誘導されて前記通風仕切り壁を通過した後に、前記小屋裏納戸を経て前記天窓から排気される空気の流れを生じさせる通風建物。
  2. 前記天窓が設けられた前記傾斜する屋根部は、北側に面した屋根部となっている請求項1記載の通風建物。
  3. 前記小屋裏納戸に設けられた前記通風仕切り壁は、格子スクリーンによって形成されている請求項1又は2記載の通風建物。
  4. 前記小屋裏納戸の床部の少なくとも一部が、上階部分との間で空気を流通させる通気床部となっている請求項1〜3のいずれか1項記載の通風建物。
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