JP2016075818A - 情報表示装置および情報表示方法 - Google Patents
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Abstract
Description
A.装置構成 :
図1には、情報表示装置100を搭載した車両1が示されている。図示されるように車両1には、情報表示装置100に加えて、車両1の前方に存在する対象物(車両や歩行者など)を検出するレーダー10と、各種の情報を表示する表示領域20aに表示する表示装置20とが搭載されている。
レーダー10は、ミリ波と呼ばれる周波数領域のパルス状の電波を所定周期で出射し、出射した電波が対象物で反射して戻ってきた反射波を検出することによって対象物を検出するミリ波レーダーである。パルス状の電波を出射してから反射波を検出するまでの経過時間が分かれば、対象物までの距離を求めることができる。また、反射波は、対象物との速度差によって生じるドップラー効果の分だけ電波に含まれる周波数がシフトしているから、出射した電波の周波数に対する反射波の周波数のシフト量が分かれば、対象物に対する車両1の相対速度を求めることができる。尚、図1では、レーダー10は車両1の前方に向けて出射されているものとしているが、車両1の側方や後方に向けて出射しても構わない。
情報表示装置100は、CPUを中心として、メモリーや、タイマー、入出力周辺装置などが、バスを介して相互にデータを通信可能に接続されたマイクロコンピューターである。情報表示装置100は、レーダー10を用いて車両1の前方に存在する対象物(例えば車両や障害物)を検出すると、対象物までの距離や、対象物に対する車両1の相対速度を検出して、距離を相対速度で除算することによって衝突時間を算出する。そして、衝突時間に応じて、対象物の接近や、対象物に衝突する虞がある旨の警告などの各種の情報を、表示装置20に出力する。
尚、これら8つの「部」は、情報表示装置100が、衝突時間に応じて運転者に対する警告を表示装置20に出力する機能に着目して、便宜的に情報表示装置100の内部構成を分類したものに過ぎず、情報表示装置100が物理的に7つの部分に区分されることを表すものではない。従って、これらの「部」は、CPUで実行されるコンピュータープログラムとして実現することもできるし、LSIやメモリーを含む電子回路として実現することもできるし、更にはこれらを組合せることによって実現することもできる。
対象物検出部102は、レーダー10が受信した反射波を検出することによって、車両1の前方に存在する対象物(車両など)を検出する。そして、対象物を検出した場合には、レーダー10がパルス状の電波を出射してから反射波を検出するまでの経過時間の情報を距離取得部103に出力し、また、出射した電波に対する反射波の周波数のシフト量の情報を相対速度取得部104に出力する。
また、相対速度取得部104は、対象物検出部102で対象物が検出されると、対象物検出部102から受け取った周波数のシフト量の情報に基づいて、対象物に対する車両1の相対速度を取得する。
衝突時間取得部105は、距離取得部103で取得した距離を、相対速度取得部104で取得した相対速度で除算することによって、衝突時間を算出する。
そして、文字情報出力部108は、警告生成部106で生成された文字情報を表示装置20に出力する。その結果、表示装置20の表示領域20aに文字情報が表示される。
また、「文字情報」とは、少なくとも文字を含んだ情報であればよい。例えば、もっぱら文字で表示された情報でも良いし、文字と画像とが混在した情報でも良く、更には、画像の一部に文字が含まれるような情報でも良い。更に、「文字」とは、仮名文字や、漢字、数字、アルファベットなどのように、文章を記述するために用いられる記号あるいは図形を指す。従って、本明細書中では、ギリシャ文字や、アラビア文字、ロシア文字、ハングルなどはもちろんのこと、感嘆符や、疑問符、絵文字、アイコンなども、文字に含まれる。
図3には、情報表示装置100が、衝突時間に基づいて表示領域20aに表示される警告を設定する警告表示設定処理のフローチャートが示されている。
図示されるように警告表示設定処理では、先ず始めにレーダー10を駆動することによってパルス状の電波を出射する(S100)。
続いて、レーダー10で反射波が検出されたか否かを判断する(S101)。その結果、反射波が検出されていない場合は(S101:no)、対象物は存在しないと考えられるので、次の電波の出射タイミングに達したか否かを判断する(S109)。すなわち、レーダー10は一定の周期で電波を出射しているので、次の出射タイミングに達したか否かを判断する。
このように本実施例の情報表示装置100は、対象物からの反射波が検出されるまで、パルス状の電波を一定周期で出射する。
電波を出射してから反射波が検出されるまでの経過時間は、情報表示装置100がレーダー10を駆動してから反射波を検出するまでの経過時間を、情報表示装置100に内蔵された図示しないタイマーで計測することで得ることができる。あるいは、レーダー10側にタイマーを内蔵しておき、情報表示装置100に駆動されて電波を出射してから、反射波が検出されるまでの経過時間を計測することとしてもよい。
また、反射波に含まれる周波数のシフト量は、干渉を利用することによって検出することができる。この周波数のシフト量についても、情報表示装置100あるいはレーダー10の何れで検出しても良い。
尚、車両1から対象物までの距離は、経過時間(および空気中での電波の進行速度)から算出しても良いが、経過時間に対して予め算出しておいた距離をテーブルとして記憶しておき、このテーブルを参照することによって、経過時間に対応する距離を取得することとしても良い。
尚、対象物に対する車両1の相対速度は、周波数のシフト量(および空気中での電波の進行速度)から算出しても良いが、周波数のシフト量に対して予め算出しておいた距離をテーブルとして記憶しておき、このテーブルを参照することによって、シフト量に対応する相対速度を取得することとしても良い。
次に、電波の出射タイミングに達したか否かを判断し(S109)、出射タイミングに達したと判断したら(S109:yes)、処理の先頭に戻って、パルス状の電波を出射する(S100)。
以上のようにして、通常警告または緊急警告を設定したら(図3のS107またはS108)、次の電波の出射タイミングに達したか否かを判断する(S109)。次の出射タイミングに達していない場合は(S109:no)、警告表示処理を終了するか否かを判断し(S110)、処理を終了しない場合は(S110:no)、再び、電波の出射タイミングに達したか否かを判断する(S109)。このような判断を繰り返しているうちに、電波の出射タイミングに達したと判断したら(S109:yes)、再び処理の先頭に戻って、レーダー10からパルス状の電波を出射する(S100)。
図4には、情報表示装置100が、警告表示設定処理によって設定された態様の警告表示を、表示領域20aに表示させる警告表示実行処理のフローチャートが示されている。警告表示実行処理は、図3に示した警告表示設定処理と並行して情報表示装置100によって実行されている。
図示されるように警告表示実行処理では、先ず始めに車両情報を取得する(S150)。車両情報としては、例えば、車載ネットワーク上に出力されている自車両の走行速度情報や、警告表示設定処理において取得された対象物までの距離情報および対象物に対する相対速度等を取得する。
その結果、警告表示条件が成立していない場合は(S151:no)、警告の必要がない場合と考えられるので、処理の先頭に戻って、再び車両情報を取得する(S150)。
これに対して、警告表示条件が成立した場合には(S151:yes)、警告の必要がある場合と考えられるので、図3の警告表示設定処理によって設定されている警告表示データを表示装置20に出力する(S152)。そして、警告表示データを出力した後は、再び処理の先頭に戻って、再び車両情報を取得する(S150)。
これに対して、先行車両までの距離が小さくなり、その結果、警告表示条件が成立すると、図5(b)に示したように、前方を撮影した画像の上に、通常警告の画像が上書きされた状態で表示される。図示した例では、通常警告の画像中には、運転者に車間を空けるように促す内容の文章が表示されている。
尚、本実施例では、通常警告の画像は、表示領域20aに表示された後、所定時間が経過すると、画像が消えるようになっている。もちろん、これに限らず、警告表示条件が成立している場合は、表示領域20aに通常警告の画像が継続して表示されるようにしても良い。
これに対して、先行車両の走行速度よりも自車両の走行速度が速く、先行車両の近付き過ぎてしまった結果、衝突時間が緊急警告時間よりも小さくなった場合は(S106:yes)、緊急警告が表示領域20aに表示される。
図6には、表示領域20a上に緊急警告の画像が表示される様子が例示されている。図示した例では、前方を撮影した画像の上に、緊急警告の画像が上書きされて表示される。また、緊急警告の画像も、上述した通常警告の画像と同様に、文字を含んだ画像である。
加えて、緊急警告の画像中の文字は、通常警告の画像中の文字よりも大きく表示されている。このため、緊急警告が表示されると、運転者がより一層速やかに表示の内容を理解することができる。
また、緊急警告では通常警告よりも文字数が少ないので、文字を大きく表示しても、緊急警告の画像が背景の画像(図6に示した例では先行車両の画像)を覆い隠してしまうことがない。このため、緊急警告が表示されることで、他の必要な情報を運転者が把握できなくなる事態を回避することができる。
また、文字数が多くなる分だけ、緊急警告よりも細かな内容を表現することができるので、運転者に対して有益な情報を提示することができる。加えて、通常警告の画像中では、緊急警告の画像中よりも文字が小さく表示されるので、文字数が多いにも拘わらず通常警告の画像が背景の画像を覆い隠してしまうことはない。
上述した実施例では、衝突時間が低下すると、情報表示装置100の警告生成部106が、衝突時間に応じた文字情報(通常警告または緊急警告)を読み出すことによって、文字情報出力部108から出力される警告に含まれる文字数が変更されるものとして説明した。しかし、衝突時間が低下するほど、結果的に表示される文字数が少なくなれば十分であり、必ずしも衝突時間に応じた文字情報を読み出して出力する必要はない。以下では、このような変形例について、本実施例との相違点を中心として説明する。
この追従走行情報生成部109も、前述した警告生成部106と同様に、運転者に対する文字情報を生成して文字情報出力部108に供給する。しかし、警告生成部106が先行車両との衝突を回避するために、車間を空けるように促したり、衝突の危険を知らせたりする警告を生成するのに対して、追従走行情報生成部109は、先行車両への追従走行に関する文字情報(追従走行情報)を生成する。すなわち、追従走行情報生成部109は、距離取得部103や、相対速度取得部104から、先行車両の追従走行に関する情報(先行車両までの距離や、先行車両との相対速度)を取得して、これらに応じた追従走行情報を生成する。
また、追従走行情報生成部109は、衝突時間取得部105から衝突時間も取得しており、衝突時間が前述した警告時間よりも小さくなると、追従走行情報の生成を中止する。
また、第1変形例の情報表示装置100が備える警告生成部206は、前述した本実施例の情報表示装置100が備える警告生成部106と同様に動作する。
また、第1変形例の警告時間は、本発明の「閾値時間」に対応し、第1変形例の追従走行情報生成部109は、本発明の「第1供給部」に対応し、追従走行情報生成部109によって生成される追従走行情報は、本発明の「第1文字情報」に対応する。更に、第1変形例の警告生成部206は、本発明の「第2供給部」に対応し、警告生成部206によって生成される警告(通常警告あるいは緊急警告)は、本発明の「第2文字情報」に対応する。
図10には、車両制御装置200の内部構成が示されている。車両制御装置200は、レーダー駆動部101、対象物検出部102、距離取得部103、相対速度取得部104に加えて、情報出力部205を備えている。情報出力部205は、演算した衝突時間に加えて、対象物までの距離及び対象物に対する相対速度等の情報を車載ネットワークに出力する。
また、情報表示装置100は、衝突時間取得部105、警告生成部106、文字情報記憶部107、文字情報出力部108、追従走行情報生成部109、および追従走行情報記憶部110を備えている。衝突時間取得部105は、車載ネットワークを通じて、車両制御装置200から出力された衝突時間等を取得する。
更に、第2変形例では、表示装置20として、フロントガラスに規定された表示領域20aに画像の光を投影するヘッドアップディスプレイ装置が用いられている。運転席に着座する視認者は、表示領域20aに投影された画像の虚像を、この表示領域20aを通して視認することができる。尚、表示領域20aが規定される部材は、フロントガラスの内側に貼り付けられたコンバイナ、及びインスツルメントパネルの上面に設置されたコンバイナ等とすることも可能である。
以上のような第2変形例の情報表示装置100で追従走行情報の画像が表示されている状態で、警告の画像を更に重ねて表示させる場合について説明する。
割り込んできた車両の走行速度が自車両の走行速度と同程度以上であれば、衝突時間は警告時間を下回らない。その結果、「割り込み車両が発生しました」又は「車間距離を調整します」等の通常警告を行なう文字情報が追従走行情報の画像に重ねて、フロントガラスの表示領域20aに虚像表示されることになる。
一方で、割り込んできた車両の走行速度が自車両の走行速度よりも低い場合、衝突時間は警告時間を下回る。その結果、図13(b)に例示したように、追従走行情報の画像に重ねて、警告(図示した例では緊急警告)を行う文字情報の画像が表示されることになる。従って、表示領域20a上で追従走行情報の画像が表示されている位置と、警告の画像が表示される位置との関係によっては、警告の画像が表示された状態でも、追従走行情報の画像の文字が可読となることがある。
20a…表示領域、 100…情報表示装置、 101…レーダー駆動部、
102…対象物検出部、 103…距離取得部、 104…相対速度取得部、
105…衝突時間取得部、 106…警告生成部、 107…文字情報記憶部、
108…文字情報出力部、 109…追従走行情報生成部、
110…追従走行情報記憶部。
Claims (6)
- 運転者によって視認される表示領域(20a)に情報を表示する表示装置(20)を搭載した車両(1)に適用されて、該表示領域に少なくとも文字を含んだ文字情報を表示させる情報表示装置(100)であって、
前記車両の周囲に存在する対象物までの距離を前記対象物に対する前記車両の相対速度で除算した衝突時間を取得する衝突時間取得部(105)と、
前記衝突時間が短くなるほど少ない文字数の前記文字情報を前記表示装置に出力する文字情報出力部(108)と
を備える情報表示装置。 - 請求項1に記載の情報表示装置であって、
前記衝突時間が短くなるほど少ない文字数の前記文字情報を出力データとして設定する警告生成部(106)を備え、
前記文字情報出力部は、予め設定された警告表示条件が成立した場合に、前記警告生成部によって前記衝突時間が短くなるほど少ない文字数の前記文字情報となるよう設定された出力データを、前記表示装置に出力する出力部である情報表示装置。 - 請求項2に記載の情報表示装置であって、
前記衝突時間に応じて前記文字情報が記憶された文字情報記憶部(107)を備え、
前記文字情報記憶部は、前記衝突時間が短くなるほど少ない文字数の前記文字情報が記憶された記憶部であり、
前記警告生成部は、前記文字情報記憶部から前記衝突時間に応じた前記文字情報を読み出す生成部である
情報表示装置。 - 請求項1に記載の情報表示装置であって、
前記衝突時間が所定の閾値時間よりも長い場合には、第1文字情報を前記文字情報出力部に供給する第1供給部(109)と、
前記衝突時間が前記閾値時間よりも短い場合には、前記第1文字情報よりも文字数が少ない所定の第2文字情報を前記文字情報出力部に供給する第2供給部(206)と
を備え、
前記文字情報出力部は、前記第1文字情報または前記第2文字情報を前記表示装置に出力する出力部である
情報表示装置。 - 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の情報表示装置であって、
前記文字情報出力部は、前記文字情報を出力する際に、既に表示済みの前記文字情報が前記表示領域に表示されており、且つ、新たな前記文字情報が表示された後も該表示済みの文字情報の少なくとも一部が可読な状態のまま残る場合でも、前記衝突時間に応じた文字数の前記文字情報を出力する出力部である
情報表示装置。 - 運転者によって視認される表示領域に情報を表示する表示装置(20)を搭載した車両に適用されて、少なくとも文字を含んだ文字情報を該表示領域に表示させる情報表示方法であって、
前記車両の周囲に存在する対象物までの距離を前記対象物に対する前記車両の相対速度で除算した衝突時間を取得する衝突時間取得工程(S105)と、
前記衝突時間が短くなるほど少ない文字数の前記文字情報を前記表示装置に出力する文字情報出力工程(S152)と
を備える情報表示方法。
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