JP2016074941A - 高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法 - Google Patents
高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016074941A JP2016074941A JP2014205694A JP2014205694A JP2016074941A JP 2016074941 A JP2016074941 A JP 2016074941A JP 2014205694 A JP2014205694 A JP 2014205694A JP 2014205694 A JP2014205694 A JP 2014205694A JP 2016074941 A JP2016074941 A JP 2016074941A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- power generation
- blast furnace
- bypass valve
- valve
- flow rate
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Images
Landscapes
- Control Of Turbines (AREA)
- Blast Furnaces (AREA)
- Waste-Gas Treatment And Other Accessory Devices For Furnaces (AREA)
Abstract
Description
炉頂圧発電設備においては、高炉ガスは、炉頂から配管を通してダストキャッチャーに導かれ、粗いダストが除去される。続いて、集塵設備により、細かなダストが取り除かれる。集塵設備は、乾式と湿式の2種類があるが、例えば、湿式では、リングスリットウォッシャー(RSW:Ring Slit Washer)と呼ばれる設備が挙げられる。ここで、RSWには、リングスリットエレメント(RSE:Ring Slit Element)と呼ばれる機器が設けられており、高炉ガスを除塵するとともに、炉頂圧の圧力制御を行っている。
1つ目のルートは、炉頂ガスの圧力を利用してタービンを回し発電を行う炉頂圧発電機(TRT:Top Pressure Recovery Turbine)である。2つ目のルートは、TRTが動作しない場合のバイパスのルートである。
まず、1つ目のTRTのルートでは、高炉ガスによりタービンを駆動し、直結された発電機により発電を行う。この際に、タービンの最前段に設けられた静翼の翼形加減弁(翼弁)により、TRTの前圧を制御している。なお、タービンの前に調速弁が設けられることもある。
危急遮断弁は、TRTの上流側に設けられており、TRTの緊急停止信号により、弁が高速に動作し、TRTへの高炉ガスの流入を遮断する(なお、TRTのタービン自体は、急停止できないため、時間をかけて停止される。)。
しかし、バイパス弁の応答が遅い場合、TRTを流れていた高炉ガスの流量がバイパス弁のルートの流量より大きいこととなり、TRTまたはバイパス弁の前圧が一時的に上昇する。さらに、前圧が上昇することにより、RSEを通過する高炉ガス量が減少し、炉頂圧も一時的に上昇することとなる。炉頂圧の変動は、高炉の安定操業の妨げとなるため、TRT緊急停止時のバイパス弁の適切な制御は、重要な課題となっている。
このように、炉頂圧発電設備における弁の制御、それに伴う圧力の制御を行う技術としては、以下に示すものがある。
特許文献2には、高炉の炉頂圧制御方法が開示されており、調整弁の容量を表すCv値を利用して、レンジ弁の弁開度を制御する方法が記載されている。
特許文献4には、炉頂圧回収タービン設備の制御装置が開示されており、セプタム弁又はバイパス弁の最大のCv値と炉頂圧回収タービンの最大Cv値合わせを行わせて、圧力指示、定格出力制御、バンプレスバックアップを行う方法が記載されている。特に、特許文献3の3頁においては、「タービンの実際のCv値は静翼角度発信機により検出された静翼角度で計算される」旨が記載されている。
特許文献6には、高炉炉頂圧制御方法が開示されており、発電機緊急停止時に、弁を開放し、発電機で吸収していたガスを逃がすフィードフォワード制御を介在させると共に、差圧式除塵機でのフィードバック制御を一時停止させる方法が記載されている。
例えば、特許文献1では、圧力調節計の利得(ゲイン)を高くしてレンジ調整弁の開度を増大させており、フィードバック補償により制御を行っている。このため、フィードバックループが安定している場合には、応答を早くすることができるものの、フィードフォワード補償でないため、応答の遅れが生じる虞がある。
特許文献6に記載の発明は、フィードフォワード補償であるものの、差圧式除塵機のフィードバック補償を一時停止する処理が必要である。また、フィードフォワード補償量は、「ガス量の減少分をセプタム弁に流し込むための、該セプタム弁を開く度合いに対応したもの」と記載されているが、具体的な量や導出法は開示されていない。
本発明に係る高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法は、高炉の炉頂から排出される高炉ガスにより発電を行う発電部と、前記発電部のガス入側とガス出側とを結ぶバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられたバイパス弁とを備えた高炉の炉頂圧発電設備の制御方法であって、前記発電部を緊急停止するに際し、緊急停止前にバイパス流路を流れる高炉ガス流量が0の場合において、前記発電部を緊急停止する前の前記発電部内を流れる高炉ガスの流量を計算し、前記バイパス弁のフィードフォワード補償による流量が、計算して得られた前記発電部内を流れる高炉ガスの流量と等しくなるように、前記バイパス弁のCv値を用いて、前記バイパス弁の開度のフィードフォワード補償量を算出し、算出したフィードフォワード補償量を前記バイパス弁に適用する、ことを特徴とする。
高炉の炉頂と前記発電部との間の流路に、前記高炉ガスに含まれる粉塵を除去するためのリングスリットエレメントが設けられ、前記リングスリットエレメントは、当該リングスリットエレメント内を流れる高炉ガスの流量を調整可能とする弁機構を備えており、前記リングスリットエレメントの弁機構の開度とCv値とを基に、前記発電部を緊急停止する前の前記発電部内の高炉ガスの流量、又は、発電部内及び前記バイパス流路を流れる高炉ガスの流量それぞれを計算することを特徴とする。
まず、高炉の炉頂圧発電設備の概略について説明する。
図1に示すように、高炉の炉頂圧発電設備1は、高炉の炉頂で排出されたガス(高炉ガス)を回収し、回収した高炉ガスを用いて発電を行うもので、高炉ガスを回収する高炉ガス流路2を備えている。
図2に示すように、RSEは、高炉ガスが流れる円錐管10と、この円錐管10に挿入された移動自在なコーン状(円錐状)の可動部11とを備えている。可動部11は、図1に示す炉頂圧コントローラ12により制御される。具体的には、炉頂圧コントローラ12は、炉頂圧の実績値と、炉頂圧の目標値とに基づき、可動部11の操作量を求め、この操作量に基づいて可動部11を移動させる。即ち、炉頂圧コントローラ12は、円錐管10と可動部11との間隔を操作し、炉頂圧が目標値になるように、通過する高炉ガス流量を調整する。
図3に示すように、TRT(発電部)は、発電機14に直結するタービンの軸(ロータ)15に設けられた動翼16と、ケーシング側17に固定された静翼18とを備えている。
図4に示すように、バイパス弁5(5a、5b)は、バタフライ弁と呼ばれる弁であり、円状のディスクを軸芯周りで回動させて角度を変更することにより、当該バイバス弁5の開度(弁開度という)を変更することができる。バイパス弁5では、図1に示すバイバス弁前圧コントローラ20が、前圧の実績値と前圧の目標値とに基づき、バイパス弁5の操作量を求め、この操作量に基づいて弁開度を変更することによって、バイバス流路4を通過するガス流量を調整する、即ち、前圧を目標値に制御する。
そのため、本発明では、TRTを緊急停止した場合でも、前圧、即ち、炉頂圧の上昇を抑えて、緊急停止による炉頂圧の変動が発生しない対策を講じている。詳しくは、本発明では、緊急停止する前の高炉ガスの流量を計算する。そのうえで、緊急停止時には、バイパス弁5aのフィードフォワード補償による流量が、計算して得られた発電部内を流れる高炉ガスの流量と等しくなるように、バイパス弁5のCv値を用いて、バイパス弁5の開度のフィードフォワード補償量を算出し、算出したフィードフォワード補償量をバイパス弁5に適用することで、緊急停止時の高炉ガスをバイパス弁5側に逃がすこととしている。
まず、Cv値について説明する。
図5〜7は、それぞれ、TRT、バイパス弁、RSEのCv値またはCv値相当の値の例を示している。ここで、開度は、翼弁18aの角度、バタフライ弁5の角度、RSEにおける弁機構(可動部11及び円錐管10)における間隙(変位量)である。なお、開度は、TRT、バイパス弁5、RSEのそれぞれの角度や変位を正規化し、パーセント表示で表してもよい。
Cv値は、「改訂第2版 工業プロセス用調節弁の実技ハンドブック (株)山武 調節弁ハンドブック編纂委員会 日本工業出版 2012年」の公知文献にp.52に記載されているように、容量係数と呼ばれる値であり、比重1の水を弁差圧1psiとして通過する体積流量をUSgal/minであらわした数値である。なお、本発明でのCv値は、定義にかかわらず、少なくとも弁機構(翼弁18a、バタフライ弁5、RSE等)の開度と、入側の圧力と、弁機構を流れる流体の流量との関係を示し、開度から流量を求めることができ、あるいは、流量から開度を求めることができる値であればよい。すなわち、本発明でのCv値は、Cv値相当の値を含むものとする。弁機構の出側の圧力や、流体の温度等は、弁機構を流れる流体の流量との関係を示す式の中で、用いられても、用いられなくてもよい。以後の説明で、用いられない値の入力は不要となる。
続いて、従来の場合のTRT緊急停止時の制御の例を説明する。
次に、本発明おける緊急停止について説明する。
本発明では、従来と異なり、バイパス弁5へのフィードフォワード補償量を、TRTのCv値と、バイパス弁5のCv値とを用いて定量的に定めている。また、従来ではフィードフォワード補償量を1つのバイパス弁5のみに適用していたが、本発明では、複数のバイパス弁5に適用している。
TRTの緊急停止前は、バイパス弁5は閉鎖していて、高炉ガスの全量がTRT側に流れる状況である。本発明では、翼弁18aの開度(翼弁開度という)を取得し、図5により、翼弁18aのCv値(翼弁Cv値という)を計算する(S1)。
次に、翼弁Cv値(CvT)、入側圧力(P1)、出側圧力(P2)、温度(T)、比重(G)から、TRTを流れる高炉ガスの流量(QT)を計算する(S2)。具体的には、式(1)を用いて、高炉ガスの流量を求める。
次に、翼弁Cv値(CvT)及び高炉ガスの流量を算出した後、バイパス弁5(5a、5b)の開度を計算する(S3)。
さて、バイパス弁5の開度の計算方法は複数ある。
ここで、高炉ガスの流量については、式(3)が成立することから、第1バイパス弁5aの流量であるQB1と、予め得られた高炉ガスの流量QTとを用いて、第2バイパス弁5bの流量であるQB2を求める。
なお、この実施形態では、各流量は、標準状態での流量[Nm3/h]としている。このように、緊急停止前の高炉ガス流量と等しくすることによって、同じ状態での流量が等しいことを意味する。
この計算方法では、第1バイパス弁5aの開度と、第2バイパス弁5bの開度とを等しい値としている。また、この説明でも、第1バイパス弁5aの特性と第2バイパス弁5bの特性とは同じであって、図6に示す特性を有しているものとする。また、CvB(CvB1、CvB2)、T、P1、G、aBは、式(2)の関係式が成り立つとする。
なお、2つ以上の弁を1つの弁として扱うスプリットレンジ制御(例えば、改訂第2版 工業プロセス用調節弁の実技ハンドブック (株)山武 調節弁ハンドブック編纂委員会pp.237)を行っている場合には、1つの弁とみなした場合のCv値を求めることで、同様に計算することができる。
まず、バイパス弁5の開度の上限について説明する。
バイパス弁5として用いられるバタフライ弁は、開度が90度近くに大きくなると、バイパス弁5の入側の圧力を高く保つことができず、バイパス弁5の出側の圧力に近づいてしまう。これは、ディスクの面がガスの流れと平行に近くなり、弁の圧損が0に近づくからである。検証した結果、対象としたバイパス弁5では、開度が約50%が限界であることが判明した。
下限については、特開昭58−220929号公報のp.2に示されているように、制御性のよい30%程度を下限としている場合もある。したがって、下限がある場合には、下限のうち最も大きい開度が下限となる。バイパス弁5の開度は、これら上下限の範囲で求めればよい。
次に、RSEの開度を求める変形例について説明する。
変形例では、例えば、翼弁18のCv値が利用できない場合や、翼弁18のCv値と併用する場合が対象となる。なお、この変形例において、特に言及しない部分は、上述した実施形態と同じであるとして、説明を進める。
つまり、変形例では、RSEの弁機構(可動部11及び円錐管10)の開度とCv値(本例では相当値)とを基に、発電部を緊急停止する前の発電部内を流れる高炉ガスの流量を計算し、バイパス弁5のフィードフォワード補償による流量が、計算して得られた発電部内を流れる高炉ガスの流量と等しくなるように、バイパス弁5のCv値を用いて、バイパス弁5の開度のフィードフォワード補償量を算出し、算出したフィードフォワード補償量をバイパス弁5に適用している。
また、流量計算の精度に違いがある場合には、精度が高いと思われる流量を採用すればよい。TRT翼弁とRSEの場合には、RSEはガスと水の2相流であり、温度降下もあることから、TRT翼弁の方が高精度であるとして、TRT翼弁から計算される流量を採用することが考えられる。流量計算の精度が同程度である場合には、複数の流量を平均して、緊急停止前の高炉ガス流量とすることもできる。
例えば、バイパス弁5の出側にサイレンサが設置されていて、バイパス弁5の単体のCv値しか得られない場合は、バイパス弁5とサイレンサとを合わせたCv値は異なったものとなる。また、TRTのCv値、RSEのCv値、バイパス弁5のCv値(サイレンサを含めたCv値であっても)は、過去の実測値や計算値であっても、誤差を含むことから、適宜、バイパス弁5のCv値を補正する。
まず、緊急停止前のTRTを流れる高炉ガスの流量QTを、既述のように、TRTの翼弁18a、RSE等の開度等から求める(S20)。次に、緊急停止後の定常状態のバイパス弁5(第1バイパス弁5a、第2バイパス弁5b)の開度実績を取得する(S21)。ここで、定常状態とは、バイパス弁5の前圧の制御が整定した状態のことである。例えば、図8では、時間軸の右端のように、前圧、第1バイパス弁5aの開度、第2バイパス弁5bの開度がほぼ一定になった状態である。
次に、式(2)で得られるバイパス弁5のCvBにkを乗じた値をCvB’とし(S23)、式(4)を用いて、第1バイパス弁5aの開度実績による流量QB1を求める(S24)と共に、第2バイパス弁5bの開度実績による流量QB2を求める(S25)。
つまり、バイパス弁5のCv値を補正するにあたっては、緊急停止前における発電部(TRT)の弁機構の開度の実績値と、緊急停止後におけるバイパス弁5の開度の実績値とに基づいて、TRTの弁機構と、バイパス弁5とを通過する高炉ガスの流量が等しいとしている。或いは、バイパス弁5のCv値を補正するにあたっては、緊急停止前におけるRSEの弁機構の開度の実績値と、緊急停止後におけるバイパス弁5の開度の実績値とに基づいて、RSEの弁機構と、バイパス弁5とを通過する高炉ガスの流量が等しいとしている。
また、TRT緊急停止前に、バイパス流路4に流れる流量が0でない場合を説明する。
まず、TRTのCv値を利用する場合を図14を用いて説明する。図14において、図10と共通の手順(S1、S2、S5)については説明を省略する。なお、S2において計算されるTRTを流れていた高炉ガスの流量QTをQTbeforeと置き換える。
QALLbefore=QTbefore+QBbefore (5)
次に、バイパス弁5(5a、5b)の開度を計算する(S32)。
さて、バイパス弁5の開度の計算方法は複数ある。まず、バイパス弁5の開度の計算方法の1つ目の例について説明する。
例えば、第1バイパス弁5aの開度は40%とした場合について説明する。この説明では、第1バイパス弁5aの特性と第2バイパス弁5bの特性とは同じであって、図6に示す特性を有しているとする。
第1バイパス弁5aの開度は40%であるため、図6に示す開度及びCv値の関係から、第1バイパス弁5aのCv値であるCvB1を得ることができる。そして、図6により得られたCvB1と、T、P1、G、aBを用いて、式(2)から、第1バイパス弁5aの流量であるQB1を求めることができる。
QALLbefore=QB1+QB2 (6)
第2バイパス弁5bの特性は第1バイパス弁5aと同じ特性としており、QB2、T、P1、G、aBを式(2)に適用することにより、第2バイパス弁5bに対応するCv値であるCvB2を得ることができる。式(2)により得られたCvB2と、図6とを用いて、第2バイパス弁5bの開度を得ることができる。
ここで、TRTを流れていた高炉ガスの流量が少ない場合、第1バイパス弁5aのみのフィードフォワード補償で十分な場合があるが、これは、第2バイパス弁5bの開度を求める際に、開度の解が0〜100%の間で得られないという形で現れる。この場合は、例えば、仮決めした第1バイパス弁5aの開度を1%ずつ減らして(例:39%、38%、...)再度計算し、第2バイパス弁5bの開度が得られた場合の、第1バイパス弁5aの開度と第2バイパス弁5bの開度を用いればよい。
次に、バイパス弁5の開度の計算方法の2つ目の例について説明する。
この計算方法では、第1バイパス弁5aの開度と、第2バイパス弁5の開度とを等しい値としている。また、この説明でも、第1バイパス弁5aの特性と第2バイパス弁5bの特性とは同じであって、図6に示す特性を有しているものとする。また、CvB(CvB1、CvB2)、T、P1、G、aBは、式(2)の関係式が成り立つとする。
なお、2つ以上の弁を1つの弁として扱うスプリットレンジ制御(例えば、改訂第2版 工業プロセス用調節弁の実技ハンドブック (株)山武 調節弁ハンドブック編纂委員会pp.237)を行っている場合には、1つの弁とみなした場合のCv値を求めることで、同様に計算することができる。なお、ここで、バイパス弁5の開度については、既述のように、上下限を設けることができる。
第2の変形例では、例えば、翼弁18のCv値が利用できない場合や、翼弁18のCv値と併用する場合が対象となる。なお、この変形例において、特に言及しない部分は、上述した実施形態と同じであるとして、説明を進める。
図15に示すように、緊急停止前において、RSEの開度を検出して取得する(S40)。続いて、図7を用いて、高炉ガスの流量を計算する(S41)。RSEの高炉ガスの流量を求めた後は、翼弁18aの場合と同様に、バイパス弁5の開度の計算(S42)、バイパス弁5のフィードフォワード補償量の計算(S43)、フィードフォワード補償量の出力を行う(S44)。ここで、フィードフォワード補償量の計算(S43)では、TRT緊急停止前に、オフセット等によりバイパス弁5の開度が0でない場合や、バイパス弁5が開いている場合であり、バイパス弁の一部又は全部に開度初期値が存在するときには、開度初期値が存在するバイパス弁について、それぞれ「バイパス弁のフィードフォワード補償量=計算された開度−TRT緊急停止前の開度初期値」とすればよい。
2 高炉ガス流路
4 バイバス流路
5 バイパス弁
5a 第1バイパス弁
5b 第2バイパス弁
10 円錐管
11 可動部
12 炉頂圧コントローラ
15 タービンの軸(ロータ)
16 動翼
17 ケーシング
18 静翼
18a 翼弁(弁機構)
19 TRT前圧コントローラ
20 バイバス弁前圧コントローラ
RSE リングスリットエレメント
TRT 炉頂圧発電機
Claims (5)
- 高炉の炉頂から排出される高炉ガスにより発電を行う発電部と、前記発電部のガス入側とガス出側とを結ぶバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられたバイパス弁とを備えた高炉の炉頂圧発電設備の制御方法であって、
前記発電部を緊急停止するに際し、緊急停止前にバイパス流路を流れる高炉ガス流量が0の場合において、
前記発電部を緊急停止する前の前記発電部内を流れる高炉ガスの流量を計算し、
前記バイパス弁のフィードフォワード補償による流量が、計算して得られた前記発電部内を流れる高炉ガスの流量と等しくなるように、前記バイパス弁のCv値を用いて、前記バイパス弁の開度のフィードフォワード補償量を算出し、
算出したフィードフォワード補償量を前記バイパス弁に適用する、
ことを特徴とする高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法。 - 高炉の炉頂から排出される高炉ガスにより発電を行う発電部と、前記発電部のガス入側とガス出側とを結ぶバイパス流路と、前記バイパス流路に設けられたバイパス弁とを備えた高炉の炉頂圧発電設備の制御方法であって、
前記発電部を緊急停止するに際し、緊急停止前にバイパス流路を流れる高炉ガス流量が0でない場合において、
前記発電部を緊急停止する前の前記発電部内及び前記バイパス流路を流れる高炉ガスの流量それぞれを計算し、
前記バイパス弁のフィードフォワード補償による流量が、計算して得られた前記発電部内を流れる高炉ガスの流量と等しくなるように、前記バイパス弁のCv値を用いて、前記バイパス弁の開度のフィードフォワード補償量を算出し、
算出したフィードフォワード補償量を前記バイパス弁に適用する、
ことを特徴とする高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法。 - 前記発電部が、当該発電部内を流れる高炉ガスの流量を調整可能とする弁機構を備えており、
前記発電部の弁機構の開度とCv値とを基に、前記発電部を緊急停止する前の前記発電部内の高炉ガスの流量、又は、発電部内及び前記バイパス流路を流れる高炉ガスの流量それぞれを計算することを特徴とする請求項1又は2に記載の高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法。 - 高炉の炉頂と前記発電部との間の流路に、前記高炉ガスに含まれる粉塵を除去するためのリングスリットエレメントが設けられ、前記リングスリットエレメントは、当該リングスリットエレメント内を流れる高炉ガスの流量を調整可能とする弁機構を備えており、
前記リングスリットエレメントの弁機構の開度とCv値とを基に、前記発電部を緊急停止する前の前記発電部内の高炉ガスの流量、又は、発電部内及び前記バイパス流路を流れる高炉ガスの流量それぞれを計算することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法。 - 緊急停止前にバイパス流路を流れる高炉ガス流量が0の場合に、緊急停止前における発電部の弁機構の開度の実績値又は緊急停止前におけるリングスリットエレメントの弁機構の開度の実績値と、緊急停止後におけるバイパス弁の開度の実績値とに基づいて、前記発電部の弁機構又はリングスリットエレメントの弁機構と、前記バイパス弁とを通過する高炉ガスの流量が等しいとして、前記バイパス弁のCv値を補正しておき、次回以降の緊急停止時に、当該補正済みのCv値を用いることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014205694A JP6249920B2 (ja) | 2014-10-06 | 2014-10-06 | 高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2014205694A JP6249920B2 (ja) | 2014-10-06 | 2014-10-06 | 高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016074941A true JP2016074941A (ja) | 2016-05-12 |
JP6249920B2 JP6249920B2 (ja) | 2017-12-20 |
Family
ID=55949654
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2014205694A Active JP6249920B2 (ja) | 2014-10-06 | 2014-10-06 | 高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6249920B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107299168A (zh) * | 2017-08-04 | 2017-10-27 | 北京首钢股份有限公司 | 一种控制高炉顶压的方法及装置 |
CN107328248A (zh) * | 2017-07-06 | 2017-11-07 | 成都易态科技有限公司 | 工业窑炉控制方法及应用该方法的工业窑炉炉气净化系统 |
CN112094970A (zh) * | 2019-06-17 | 2020-12-18 | 宝钢集团新疆八一钢铁有限公司 | Trt控制高炉顶压方案及优化方法 |
JP7461201B2 (ja) | 2020-04-13 | 2024-04-03 | 三菱重工業株式会社 | ガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン制御プログラム |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102097570B1 (ko) * | 2018-08-22 | 2020-04-06 | 주식회사 포스코 | 발전 장치 |
Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5134803A (ja) * | 1974-09-19 | 1976-03-24 | Nippon Steel Corp | Korohaigasugenatsuenerugiikaishusochi |
JPS51144309A (en) * | 1975-05-24 | 1976-12-11 | Bischoff Gasreinigung | Throat gas purifier for highhpressure shaft furnace |
JPS53135804A (en) * | 1977-05-03 | 1978-11-27 | Bischoff Gasreinigung | Blast furnace gas purifying apparatus |
JPS6032942A (ja) * | 1983-07-30 | 1985-02-20 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | エネルギ回収タ−ビンプラントの制御方法およびその装置 |
JPS6062605A (ja) * | 1984-07-07 | 1985-04-10 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | タ−ビンプラントの制御方法 |
JPS6296610A (ja) * | 1985-10-22 | 1987-05-06 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 高炉々頂ガス回収タ−ビンの制御方法 |
JP2006213952A (ja) * | 2005-02-02 | 2006-08-17 | Jfe Steel Kk | 高炉炉頂圧制御方法 |
JP2006234736A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | スケール付着程度の評価方法 |
-
2014
- 2014-10-06 JP JP2014205694A patent/JP6249920B2/ja active Active
Patent Citations (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5134803A (ja) * | 1974-09-19 | 1976-03-24 | Nippon Steel Corp | Korohaigasugenatsuenerugiikaishusochi |
JPS51144309A (en) * | 1975-05-24 | 1976-12-11 | Bischoff Gasreinigung | Throat gas purifier for highhpressure shaft furnace |
JPS53135804A (en) * | 1977-05-03 | 1978-11-27 | Bischoff Gasreinigung | Blast furnace gas purifying apparatus |
JPS6032942A (ja) * | 1983-07-30 | 1985-02-20 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | エネルギ回収タ−ビンプラントの制御方法およびその装置 |
JPS6062605A (ja) * | 1984-07-07 | 1985-04-10 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | タ−ビンプラントの制御方法 |
JPS6296610A (ja) * | 1985-10-22 | 1987-05-06 | Nippon Kokan Kk <Nkk> | 高炉々頂ガス回収タ−ビンの制御方法 |
JP2006213952A (ja) * | 2005-02-02 | 2006-08-17 | Jfe Steel Kk | 高炉炉頂圧制御方法 |
JP2006234736A (ja) * | 2005-02-28 | 2006-09-07 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | スケール付着程度の評価方法 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107328248A (zh) * | 2017-07-06 | 2017-11-07 | 成都易态科技有限公司 | 工业窑炉控制方法及应用该方法的工业窑炉炉气净化系统 |
CN107328248B (zh) * | 2017-07-06 | 2023-12-08 | 成都易态科技有限公司 | 工业窑炉控制方法及应用该方法的工业窑炉炉气净化系统 |
CN107299168A (zh) * | 2017-08-04 | 2017-10-27 | 北京首钢股份有限公司 | 一种控制高炉顶压的方法及装置 |
CN112094970A (zh) * | 2019-06-17 | 2020-12-18 | 宝钢集团新疆八一钢铁有限公司 | Trt控制高炉顶压方案及优化方法 |
JP7461201B2 (ja) | 2020-04-13 | 2024-04-03 | 三菱重工業株式会社 | ガスタービン制御装置、ガスタービン制御方法、及び、ガスタービン制御プログラム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6249920B2 (ja) | 2017-12-20 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6249920B2 (ja) | 高炉の炉頂圧発電設備におけるバイパス弁の操作方法 | |
JP5916043B2 (ja) | 湿分分離再加熱器を制御する方法及び装置 | |
US10859087B2 (en) | Method for preventing surge in a dynamic compressor using adaptive preventer control system and adaptive safety margin | |
JP5868671B2 (ja) | 弁制御装置、ガスタービン、及び弁制御方法 | |
JP6223847B2 (ja) | ガスタービンの制御装置、ガスタービン、及びガスタービンの制御方法 | |
JP5495938B2 (ja) | ガスタービン燃料の制御機構及びガスタービン | |
KR101908200B1 (ko) | 증기 분사 기구를 갖는 2축식 가스 터빈 | |
WO2016035416A1 (ja) | 制御装置、システム及び制御方法、並びに動力制御装置、ガスタービン及び動力制御方法 | |
JP2010229962A (ja) | 水車またはポンプ水車用調速制御装置 | |
JP4158120B2 (ja) | 蒸気タービンプラント | |
US9719377B2 (en) | Operation of gas turbine power plant with carbon dioxide separation | |
JP6684453B2 (ja) | 蒸気タービン発電機の抽気制御方法及びその制御装置 | |
JP5641247B2 (ja) | セプタム弁の操作方法 | |
JP2007011717A (ja) | 流量制御装置及び弁開度補正装置 | |
JP2013204469A (ja) | 蒸気タービン、蒸気タービン制御装置 | |
JP6267087B2 (ja) | 動力制御装置、ガスタービン及び動力制御方法 | |
JP2017180134A (ja) | 圧縮機の修正回転数算出方法、圧縮機の制御方法、これらの方法を実行する装置、及びこの装置を備えるガスタービンプラント | |
JP2007046576A (ja) | 蒸気タービン発電プラントとその制御方法 | |
JP2006283563A (ja) | 炉頂圧回収タービンの制御システム | |
JP4589279B2 (ja) | 復水器の非凝縮性ガス排出装置及び復水器の非凝縮性ガス排出制御方法 | |
JP6516209B2 (ja) | 蒸気タービン発電機の抽気制御方法 | |
JP5895505B2 (ja) | 高炉の炉頂ガス圧力制御方法 | |
JP6477268B2 (ja) | 流量制御装置、流量制御システム、流量制御プログラム、及び流量制御方法 | |
JP5551645B2 (ja) | 炉頂圧回収タービンの静翼へのダスト付着防止装置 | |
JP2003294884A (ja) | 給水制御装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160901 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170621 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170704 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170818 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170905 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20171101 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20171121 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20171121 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6249920 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |