JP2003294884A - 給水制御装置 - Google Patents

給水制御装置

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JP2003294884A
JP2003294884A JP2002094109A JP2002094109A JP2003294884A JP 2003294884 A JP2003294884 A JP 2003294884A JP 2002094109 A JP2002094109 A JP 2002094109A JP 2002094109 A JP2002094109 A JP 2002094109A JP 2003294884 A JP2003294884 A JP 2003294884A
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flow rate
feed water
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JP2002094109A
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Toshio Aoki
俊夫 青木
Jun Ito
潤 伊藤
Yutaka Tokiwa
豊 常盤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】高速増殖炉発電プラントの起動初期段階で給水
流量を低流量域で制御しているときに、万一給水流量に
過渡変動等が発生しても、給水加熱のために補助ボイラ
ーの定格容量以上の補助蒸気の供給が要求されプラント
の運転継続に支障をきたすような事象が発生すること
を、補助ボイラーの容量を必要以上に大きくすることな
く回避する。 【解決手段】プラント起動の初期の段階では関数発生器
44から出力される開度指令信号は、補助蒸気による給
水加熱時の開度指令信号上限値に固定する。このため低
直選択回路45から給水調節弁18に出力される開度指
令信号も、補助蒸気による給水加熱時の開度指令信号以
上になることはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高速増殖炉発電プ
ラントの給水制御装置に係り、特にプラントの起動初期
における給水流量制御及び給水加熱器器内圧力制御を行
う給水制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】通常、高速増殖炉発電プラントにおける
蒸気発生にかかる水・蒸気系は図20の系統構成図に示す
ようになっている。プラントの定格運転時においては、
給水は蒸発器1において図示していない2次主冷却系と
熱交換して蒸気となり、気水分離器2において水分を分
離して、さらに過熱器3で再び2次主冷却系と熱交換し
て高温の過熱蒸気となる。
【0003】この高温の過熱蒸気は蒸気加減弁4を介し
てタービン5に送られ、タービン5を回転させて発電機
6を駆動し発電する。タービン5の回転に供せられた蒸
気は復水器7において復水となり、ついで復水ポンプ
8、低圧給水加熱器9,脱気器10、給水ポンプ11及び高
圧給水加熱器12を経由して蒸発器1へ還流される。
【0004】また、定格運転時は、図示しないタービン
抽器ラインからタービン抽気を前記低圧給水加熱器9と
脱気器10及び高圧給水加熱器12に送り込んで熱回収(給
水の予熱)を行っている。
【0005】プラントの起動過程においては、蒸発器1
からの発生蒸気の一部を気水分離器2から気水分離器ド
レン弁13を介して、フラッシュタンク14へ送り込んでフ
ラッシュさせる。このフラッシュタンク14でフラッシュ
された蒸気は、フラッシュタンク発生蒸気止め弁15を開
くことにより、低圧給水加熱器9と脱気器10及び高圧給
水加熱器12に送り込まれて熱回収が行われる。
【0006】すなわち、起動過程ではタービン抽気を熱
回収用として使用することができず、また蒸発器1から
蒸気が発生するようになった時点では、補助ボイラーか
らの補助蒸気による熱回収の必要もなくなるので、この
ような熱回収の方法をとっている。
【0007】これらの運転時において、気水分離器2の
出口圧力は、気水分離器2からフラッシュタンク14へ連
通しているラインに設置された気水分離器ドレン弁13
を、気水分離器出口圧力検出器56からのフィードバック
信号に基づいて開閉動作させることによって制御され
る。また、フラッシュタンク14内の圧力は、フラッシュ
タンク14から復水器7へ連通されているラインに設置さ
れたフラッシュタンク圧力調節弁16を、フラッシュタン
ク圧力検出器17からのフィードバック信号に基づいて開
閉動作させることによって制御し、余剰蒸気は復水器7
へ回収される。
【0008】高速増殖炉では、2次主冷却系の冷却材で
あるナトリウムの過冷却を防止するため、蒸発器1への
通水開始時点より常時給水温度を所定値以上に保持する
必要がある。また、蒸発器1への通水開始は原子炉起動
前に実施する運用としていることから、蒸発器1で発生
した蒸気をフラッシュタンク14を介して給水系へ熱回収
用として供給することができるようになるまでの起動初
期段階では、図示しない補助ボイラーからの補助蒸気を
低圧給水加熱器9と脱気器10及び高圧給水加熱器12に供
給して給水温度を所定値以上に保持することになる。
【0009】起動初期段階における蒸発器通水開始時の
系統構成は図21に示すようになっている。すなわち、復
水ポンプ8から供給される復水は、低圧給水加熱器9と
脱気器10を通過し給水ポンプ11により昇圧され、起動用
給水調節弁21,高圧給水加熱器12,給水調節弁18を介し
て蒸発器1へ通水される。
【0010】このとき、起動用給水調節弁21では、高圧
給水加熱器入口圧力検出器20からのフィードバック信号
により高圧給水加熱器入口圧力一定制御が行われ、また
給水調節弁18は、給水流量検出器19からのフィードバッ
ク信号に基づく開閉動作が行われる。また、給水ポンプ
11の入口には給水ポンプ入口流量検出器32が設置され、
給水ポンプ入口流量が所定値以下に低下した際には、図
示していない給水ポンプミニマムフロー弁が開動作して
最低流量が確保され、給水ポンプ11が保護される。
【0011】一方、蒸発器1の出口から送出される流体
は、この段階では全量気水分離器2及び気水分離器ドレ
ン弁13を介してフラッシュタンク14へ流入するが、気水
分離器ドレン弁13では気水分離器出口圧力検出器56から
のフィードバック信号による気水分離器出口圧力一定制
御が行われる。
【0012】フラッシュタンク14へ流入した流体は、フ
ラッシュタンク水位検出器22の信号をフィードバックし
てフラッシュタンク水位調節弁23を開閉操作することに
よって水位制御され、余剰ドレンは復水器7へ回収され
る。また、この時フラッシュタンク14内のエンタルピは
高くならず発生する蒸気量が少ないために、フラッシュ
タンク圧力調節弁16及びフラッシュタンク発生蒸気止め
弁15は全閉状態としている。
【0013】この時点での給水への熱回収は、図示しな
い補助ボイラーから補助蒸気ヘッダ24に送り込まれた補
助蒸気を補助蒸気ヘッダ出口逆止弁31を経てから、低圧
給水加熱器圧力調節弁25を介して低圧給水加熱器9へ、
脱気器圧力調節弁26を介して脱気器10へ、また高圧給水
加熱器圧力調節弁27を介して高圧給水加熱器12へ順次供
給し、低圧給水加熱器器内圧力検出器28、脱気器器内圧
力検出器29及び高圧給水加熱器器内圧力検出器30からの
信号をフィードバックして、対応する前記各圧力調節弁
25,26,27を開閉操作することによりそれぞれ圧力を制
御することで実施する。
【0014】核加熱を開始して、フラッシュタンク14内
のエンタルピが上昇していくと、フラッシュタンク圧力
調節弁16はフラッシュタンク圧力検出器17からの信号に
より圧力上昇を検出して自動制御により開動作を開始
し、また適切なタイミングでフラッシュタンク発生蒸気
止め弁15が全開される。これによって、フラッシュタン
ク14内で発生した蒸気を低圧給水加熱器圧力調節弁25を
介して低圧給水加熱器9へ、脱気器圧力調節弁26を介し
て脱気器10に、また高圧給水加熱器圧力調節弁27を介し
て高圧給水加熱器12へ順次供給し、低圧給水加熱器器内
圧力検出器28、脱気器器内圧力検出器29、高圧給水加熱
器器内圧力検出器30からの信号をフィードバックして対
応する前記各圧力調節弁25,26,27を開閉操作すること
によりそれぞれの圧力を制御して、給水加熱源を補助蒸
気からフラッシュタンク14で発生した蒸気に切り替え
る。
【0015】補助ボイラー廻りの系統構成は図22のよう
になっており、図示していない補助ボイラー給水タンク
からの給水が補助ボイラー給水ポンプ33により昇圧さ
れ、補助ボイラー給水調節弁34を介して補助ボイラー35
へ送給され、補助ボイラー35で加熱された蒸気は補助蒸
気ヘッダ24等の使用先へ供給される。
【0016】補助ボイラー給水調節弁34は、補助ボイラ
ードラム水位検出器36,補助ボイラー給水流量検出器3
7,補助ボイラー出口蒸気流量検出器38からのフィード
バック信号に基づき3要素制御が実施され、補助ボイラ
ードラム水位が一定となるように開閉動作する。なお、
補助ボイラー35は、補助ボイラードラム水位検出器36か
らの信号が一定値以下になると、図示していない燃料遮
断弁が自動インタロックにより全閉しトリップ状態とな
る。
【0017】蒸発器への通水移行時の蒸発器廻りのヒー
トマスバランスの推移の一例を図23に示す。すなわち、
核加熱開始と同時に、2次系ナトリウム温度及び蒸発
器出口水側温度は上昇していくが、蒸発器出口水側温
度が所定値以上になるまでは、補助蒸気による給水加
熱が行われている()。なお、本推移図では、初期段
階での給水流量は10%であるが、この給水流量が小さ
いほど給水加熱に必要な補助ボイラーからの補助蒸気量
が少なくなるため、補助ボイラーの容量を小さく抑える
ことができる。一方、給水流量は、蒸発器の流動不安定
現象の発生を回避するために、蒸発器出口の流体が圧縮
水から蒸気に変化する前に増大させる運用上の要求があ
る。よって、本推移図では、蒸発器出口水側温度が30
0℃から320℃に上昇する過程で、給水流量を10%から
40%まで増大させている。なお、蒸発器出口水側温度
が300℃到達時点では、フラッシュタンク発生余剰蒸気
流量が充分あるため、フラッシュタンク発生蒸気止め
弁15を全開し、給水加熱源が補助蒸気からフラッシュタ
ンク発生蒸気に切り替わる。
【0018】高圧給水加熱器圧力調節弁27の制御回路の
ブロック図を図24に示す。すなわち、高圧給水加熱器器
内圧力検出器30からのフィードバック信号と設定器39の
信号を減算器40aにて偏差演算してその偏差信号をPI
制御器41aへ出力し、制御演算された開度指令信号を高
圧給水加熱器圧力調節弁27に出力して開閉操作する。本
制御ブロック図の構成は、脱気器圧力調節弁制御回路及
び低圧給水加熱器圧力調節弁制御回路も同様である。
【0019】図25は、給水調節弁18の制御回路のブロッ
ク図であり、給水流量検出器19からのフィードバック信
号と、蒸発器出口水側温度検出器42からの信号を関数発
生器43を介して設定値に変換した信号を減算器40bにて
偏差演算し、その偏差信号をPI制御器41bへ出力し、
制御演算された操作指令信号を給水調節弁18に出力して
開閉操作する。
【0020】図26は、給水調節弁18の制御回路における
関数発生器43の設定の一例を示したものであり、蒸発器
出口水側温度の300℃から320℃までの上昇に対応して、
給水流量設定値が10%から40%に自動変更されるように
設定している。
【0021】図27は、一般的な差圧式流量測定における
ローカット機能の説明図である。差圧式流量測定では、
フローノズルやオリフィスの差圧を検出し、開平演算し
て流量を算出することから、低流量域では検出器の測定
スパンに対して微小な差圧を流量変換することになる。
よって、ノイズ等の影響を受けて実際の流量と大きく異
なる測定がなされてしまうことを回避するため、ローカ
ット設定値以下の流量測定値を強制的に0%とする機能
を付与することが多い。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】高速増殖炉発電プラン
トにおいては、プラント起動初期の蒸発器への通水時点
で所定の給水温度を確保するためには、上述のように補
助ボイラーからの補助蒸気による熱回収が必要である
が、補助蒸気供給量を抑えて補助ボイラーの容量を小さ
くするためには、この時点での給水流量を可能な限り絞
り込むことが有効である。
【0023】しかし、給水流量を絞り込んで運用するた
めには、測定スパンに対して微小な流量測定子前後差圧
を正確に検出して給水流量を測定する必要があるが、万
一、低給水流量域で自動制御中に流量測定子前後差圧の
過渡変動などが発生し、給水流量の測定信号がローカッ
ト設定値に抵触して0%となったような場合には、従来
の給水制御装置では、給水調節弁の開動作により給水流
量が大きく増加する。それに伴い高圧給水加熱器,脱気
器、低圧給水加熱器の各器内圧力が低下するために、高
圧給水加熱器圧力調節弁,脱気器圧力調節弁、低圧給水
加熱器圧力調節弁も自動制御により開動作して、計画値
以上の補助蒸気を熱回収用として供給するように動作す
る。この時に、補助ボイラーの定格流量以上の補助蒸気
が必要になると、補助ボイラーのドラム水位が低下し、
自動インタロックにより補助ボイラーがトリップし、プ
ラント運転継続に支障をきたすような事象につながるこ
とも否定できない。
【0024】そこで本発明は、高速増殖炉発電プラント
の起動初期段階で給水流量を低流量域で制御していると
きに、万一給水流量に過渡変動等が発生しても、給水加
熱のために補助ボイラーの定格容量以上の補助蒸気の供
給が要求されプラントの運転継続に支障をきたすような
事象が発生することを、補助ボイラーの容量を必要以上
に大きくすることなく回避することのできる給水制御装
置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1の発明の給水制御装置は、高速増殖炉の2次
主冷却系と熱交換して蒸気を発生する蒸発器と、気水分
離器および過熱器を介して前記蒸発器に接続されたター
ビンと、このタービンにおいて仕事した前記蒸気の復水
を給水ポンプによって送り込まれ加熱して給水調節弁を
介して前記蒸発器へ給水を供給する給水加熱器と、ドレ
ン弁を介して前記気水分離器に接続され発生蒸気止め弁
を介して前記給水加熱器に接続されたフラッシュタンク
と、起動時に前記給水加熱器へ補助蒸気を供給する補助
ボイラーとを備えた高速増殖炉発電プラントにおいて、
前記蒸発器への給水流量を測定して給水流量信号を発生
する給水流量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度
を検出して蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出
口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を0
より大きい値から増大して所定の値に変化する給水流量
設定値に変換する第1の関数発生器と、前記蒸発器出口
水側温度信号を給水調節弁の補助蒸気による給水加熱時
の上限開度値から100%開度値に変化する開度指令信号
に変換する第2の関数発生器と、前記給水流量検出器か
ら出力される給水流量信号と前記第1の関数発生器から
出力される給水流量設定値信号とを偏差演算する減算器
と、この減算器から出力される偏差信号を制御演算して
前記給水調節弁の開度指令信号を出力するPI制御器
と、このPI制御器から入力される開度指令信号と前記
第2の関数発生器から入力される開度指令信号を比較し
低値を選択して前記給水調節弁に開度指令信号として出
力する低値選択回路とを備えた構成とする。
【0026】本発明の給水制御装置によれば、プラント
起動初期段階で給水加熱に補助ボイラーからの補助蒸気
を使用して給水流量を低流量域で自動制御している際、
給水流量がローカット設定値に抵触して見かけ上0%に
なってしまうような過渡変動が発生した場合にも、給水
調節弁が自動制御により開方向に動作して給水流量が増
大し、その結果、給水加熱器の器内圧力が低下し、補助
ボイラーから定格値以上の補助蒸気流量が流出し、補助
ボイラーが水位の低下による自動インタロックでトリッ
プしてしまう事象につながることを回避することができ
る。
【0027】また、第1の関数発生器の設定によると、
蒸発器出口水側温度が所定値以上になると給水流量設定
値が所定の変化率で増加を開始するが、この時点では第
2の関数発生器から出力される開度指令信号は100%に
固定され、PI制御器から出力される開度指令信号が、
そのまま低値選択回路から給水調節弁に出力されること
になるため、給水調節弁は開度制限を受けることなく安
定して給水流量増大制御に移行することができる。
【0028】請求項2の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記蒸発器
への給水流量を測定して給水流量信号を発生する給水流
量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出して
蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温度
検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を0より大きい
値から増大して所定の値に変化する給水流量設定値に変
換する関数発生器と、前記補助ボイラーからの定格補助
蒸気流量で所定の給水温度に加熱可能な給水流量を流す
開度に充分余裕をもたせた一定値の給水調節弁開度を設
定する設定器と、前記給水流量検出器から出力される給
水流量信号と前記関数発生器から出力される給水流量設
定値信号とを偏差演算する減算器と、この減算器から出
力される偏差信号を制御演算して前記給水調節弁の開度
指令信号を出力するPI制御器と、このPI制御器から
入力される開度指令信号と前記設定器から入力される開
度指令信号を比較し高値を選択して前記給水調節弁に開
度指令信号として出力する高値選択回路とを備えた構成
とする。
【0029】本発明の給水制御装置によれば、プラント
起動初期段階で給水加熱に補助ボイラーからの補助蒸気
を使用して給水流量を低流量域で運転している際、給水
流量がローカット設定値に抵触して見かけ上0%になっ
てしまうような過渡変動が発生した場合にも、給水調節
弁は一定開度に固定されているため、給水流量が自動制
御により増大し、その結果、給水加熱器の器内圧力が低
下し、補助ボイラーから定格値以上の補助蒸気流量が流
出し、補助ボイラーが水位の低下による自動インタロッ
クでトリップしてしまう事象につながることを回避する
ことができる。
【0030】また、関数発生器の設定によると、蒸発器
出口水側温度が所定値以上になると給水流量設定値が所
定の変化率で増加を開始するが、PI制御器から出力さ
れる開度指令信号が設定器の開度指令信号以上になる
と、そのまま高値選択回路から給水調節弁に出力される
ことになるため、給水調節弁は開度制限を受けることな
く安定して給水流量増大制御に移行することができる。
【0031】請求項3の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記蒸発器
への給水流量を測定して給水流量信号を発生する給水流
量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出して
蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温度
検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を0より大きい
値から増大して所定の値に変化する給水流量設定値に変
換する関数発生器と、給水調節弁の補助蒸気による給水
加熱時の開度指令信号上限値と100%値を出力する設定
器と、前記フラッシュタンクの発生蒸気止め弁全開の信
号あるいは前記気水分離器のドレン弁全閉の信号を受け
て前記設定器からの入力を上限値から100%値に切り替
える切替器と、前記給水流量検出器から出力される給水
流量信号と前記関数発生器から出力される給水流量設定
値信号とを偏差演算する減算器と、この減算器から出力
される偏差信号を制御演算して前記給水調節弁の開度指
令信号を出力するPI制御器と、このPI制御器から入
力される開度指令信号と前記切替器から入力される開度
指令信号を比較し低値を選択して前記給水調節弁に開度
指令信号として出力する低値選択回路とを備えた構成と
する。
【0032】本発明の給水制御装置によれば、プラント
起動初期段階で給水加熱に補助ボイラーからの補助蒸気
を使用して給水流量を低流量域で自動制御している際、
給水流量がローカット設定値に抵触して見かけ上0%に
なってしまうような過渡変動が発生した場合にも、給水
調節弁が自動制御により開方向に動作して給水流量が増
大し、その結果、給水加熱器の器内圧力が低下し、補助
ボイラーから定格値以上の補助蒸気流量が流出し、補助
ボイラーが水位の低下による自動インタロックでトリッ
プしてしまう事象につながることを回避することができ
る。
【0033】また、関数発生器の設定によると、蒸発器
出口水側温度が所定値以上になると給水流量設定値が所
定の変化率で増加を開始するが、この時点ではフラッシ
ュタンク発生蒸気止め弁を全開操作し、フラッシュタン
ク発生蒸気止め弁全開信号が切替器に入力されるため、
切替器から出力される開度指令信号は設定器による100
%固定値に切り替えられる。よって、PI制御器から出
力される開度指令信号が、そのまま低値選択回路から給
水調節弁に出力されることになるため、給水調節弁は開
度制限を受けることなく安定して給水流量増大制御に移
行することができる。
【0034】さらに、給水流量増大後に、気水分離器ド
レン弁を経由してフラッシュタンクへ送出していた流体
は原子炉核加熱とともに全量過熱器側に通気し、気水分
離器ドレン弁は全閉する。この時点でフラッシュタンク
発生蒸気止め弁も全閉操作するが、切替器に気水分離器
ドレン弁全閉信号を入力して開度指令信号を設定器から
の100%固定値に切り替えているため、給水調節弁の制
御が開度制限を受けることはない。
【0035】請求項4の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記蒸発器
への給水流量を測定して給水流量信号を発生する給水流
量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出して
蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温度
検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を0より大きい
値から増大して所定の値に変化する給水流量設定値に変
換する関数発生器と、前記補助ボイラーからの定格補助
蒸気流量で所定の給水温度に加熱可能な給水流量を流す
開度に充分余裕をもたせた一定値の給水調節弁開度を設
定する設定器と、前記給水流量検出器から出力される給
水流量信号と前記関数発生器から出力される給水流量設
定値信号とを偏差演算する減算器と、この減算器から出
力される偏差信号を制御演算して前記給水調節弁の開度
指令信号を出力するPI制御器と、前記フラッシュタン
クの発生蒸気止め弁全開の信号あるいは前記気水分離器
のドレン弁全閉の信号を受けて前記設定器から入力され
る開度指令信号から前記PI制御器から入力される開度
指令信号へ切り替えて前記給水調節弁に開度指令信号と
して出力する切替器とを備えた構成とする。
【0036】本発明の給水制御装置によれば、プラント
起動初期段階で給水加熱に補助ボイラーからの補助蒸気
を使用して給水流量を低流量域で運転している際、給水
流量がローカット設定値に抵触して見かけ上0%になっ
てしまうような過渡変動が発生した場合にも、給水調節
弁が自動制御により開方向に動作して給水流量が増大
し、その結果、給水加熱器の器内圧力が低下し、補助ボ
イラーから定格値以上の補助蒸気流量が流出し、補助ボ
イラーが水位の低下による自動インタロックでトリップ
してしまう事象につながることを回避することができ
る。
【0037】また、関数発生器の設定によると、蒸発器
出口水側温度が所定値以上になると給水流量設定値が所
定の変化率で増加を開始するが、この時点ではフラッシ
ュタンク発生蒸気止め弁を全開操作し、フラッシュタン
ク発生蒸気止め弁全開信号が切替器に入力されるため、
切替器からはPI制御器から出力される開度指令信号
が、そのまま給水調節弁に出力されることになるため、
安定して給水流量増大制御に移行することができる。
【0038】さらに、給水流量増大後に、気水分離器ド
レン弁を経由してフラッシュタンクへ送出していた流体
は原子炉核加熱とともに全量過熱器側に通気し、気水分
離器ドレン弁は全閉し、この時点でフラッシュタンク発
生蒸気止め弁も全閉操作するが、切替器に気水分離器ド
レン弁全閉信号を入力してPI制御器からの開度指令信
号に切り替えているため、給水調節弁の自動制御はその
まま継続される。
【0039】請求項5の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記蒸発器
への給水流量を測定して給水流量信号を発生する給水流
量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出して
蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温度
検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を所定の給水流
量設定値に変換する第1の関数発生器と、前記補助ボイ
ラーの出口蒸気流量信号を給水調節弁開度指令信号の10
0%値から補助蒸気による給水加熱時の上限値に変化す
る信号に変換する第2の関数発生器と、前記給水流量検
出器から出力される給水流量信号と前記第1の関数発生
器から出力される給水流量設定値信号とを偏差演算する
減算器と、この減算器から出力される偏差信号を制御演
算して前記給水調節弁の開度指令信号を出力するPI制
御器と、このPI制御器から入力される開度指令信号と
前記第2の関数発生器から入力される開度指令信号を比
較し低値を選択して前記給水調節弁に開度指令信号とし
て出力する低値選択回路とを備えた構成とする。
【0040】本発明の給水制御装置によれば、プラント
起動初期段階で給水加熱に補助ボイラーからの補助蒸気
を使用して給水流量を低流量域で自動制御している際、
給水流量がローカット設定値に抵触して見かけ上0%に
なってしまうような過渡変動が発生した場合、給水調節
弁が自動制御により開方向に動作して給水流量が増大
し、その結果、給水加熱器の器内圧力が低下し、補助ボ
イラーからの補助蒸気流量が増大するが、補助蒸気流量
の増大に伴い給水調節弁への開度指令信号の開方向動作
が制限されるため、補助ボイラーからの補助蒸気流量が
定格値以上になり、補助ボイラーが水位の低下による自
動インタロックでトリップしてしまう事象につながるこ
とを回避することができる。
【0041】請求項6の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記蒸発器
への給水流量を測定して給水流量信号を発生する給水流
量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出して
蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温度
検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を0より大きい
値から増大して所定の値に変化する給水流量設定値に変
換する第1の関数発生器と、前記給水流量検出器から出
力される給水流量信号と前記第1の関数発生器から出力
される給水流量設定値信号とを偏差演算する第1の減算
器と、この第1の減算器から出力される偏差信号を制御
演算して前記給水調節弁の開度指令信号を出力する第1
のPI制御器と、前記給水加熱器の器内圧力の測定値と
所定の設定値との偏差を演算する第2の減算器と、この
第2の減算器から出力される偏差信号を制御演算して前
記給水加熱器の圧力調節弁の開度指令信号を出力する第
2のPI制御器と、この第2のPI制御器の出力信号を
前記給水調節弁の100%開度値から補助蒸気による給水
加熱時の上限開度値に変化する開度指令信号に変換する
第2の関数発生器と、前記フラッシュタンクの発生蒸気
止め弁全開の信号を受けて前記第2の関数発生器の出力
値から100%開度指令値に切り替える切替器と、前記第
1のPI制御器から入力される開度指令信号と前記切替
器から入力される開度指令信号を比較し低値を選択して
前記給水調節弁に開度指令信号として出力する低値選択
回路とを備えた構成とする。
【0042】本発明の給水制御装置によれば、プラント
起動初期段階で給水加熱に補助ボイラーからの補助蒸気
を使用して給水流量を低流量域で自動制御している際、
給水流量がローカット設定値に抵触して見かけ上0%に
なってしまうような過渡変動が発生した場合、給水調節
弁が自動制御により開方向に動作して給水流量が増大
し、その結果、給水加熱器の器内圧力が低下し、補助ボ
イラーからの補助蒸気流量が増大するが、給水加熱器圧
力調節弁の開度指令信号の増大に伴い、給水調節弁への
開度指令信号の開方向動作が制限されるため、給水加熱
器圧力調節弁の開度指令信号が増大して補助ボイラーか
らの補助蒸気流量が定格値以上になり、補助ボイラーが
水位の低下による自動インタロックでトリップしてしま
う事象につながることを回避することができる。
【0043】また、第1の関数発生器の設定によると、
蒸発器出口水側温度が所定値以上になると給水流量設定
値が所定の変化率で増加を開始するが、この時点ではフ
ラッシュタンク発生蒸気止め弁を全開操作し、フラッシ
ュタンク発生蒸気止め弁全開信号が切替器に入力される
ため、切替器からは100%開度指令信号が出力される。
よって、低値選択回路ではPI制御器からの開度指令信
号がそのまま給水調節弁に出力されることになるため、
安定して給水流量増大制御に移行することができる。
【0044】請求項7の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記蒸発器
への給水流量を測定して給水流量信号を発生する給水流
量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出して
蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温度
検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を0より大きい
値から増大して所定の値に変化する給水流量設定値に変
換する関数発生器と、前記給水流量検出器から出力され
る給水流量信号と前記関数発生器から出力される給水流
量設定値信号とを偏差演算する第1の減算器と、この第
1の減算器から出力される偏差信号を制御演算して前記
給水調節弁の開度指令信号を出力するPI制御器と、前
記給水ポンプの入口流量の測定値を所定の定数で除算す
る除算器と、この除算器の出力と前記給水流量検出器の
測定値との偏差を求める第2の減算器と、この第2の減
算器の出力値が一定値以上になったときに接点信号を出
力する警報設定器と、前記PI制御器の出力側に接続さ
れ前記接点信号によって開する常閉の開閉器と、この開
閉器に接続され前記PI制御器の出力を記憶するメモリ
ーと、このメモリーの出力及び前記PI制御器の出力を
入力され前記接点信号によって前記PI制御器から入力
される信号から前記メモリーから入力される信号へ切り
替えて前記給水調節弁に開度指令信号として出力する切
替器とを備えた構成とする。
【0045】本発明の給水制御装置によれば、給水調節
弁は、PI制御器からの開度指令信号により開閉動作し
ていても、警報設定器からの接点信号が出力されると開
閉動作が停止し、開度指令信号は警報設定器からの接点
信号が出力される直前の値に固定される。つまり、プラ
ント起動初期段階で給水加熱に補助ボイラーからの補助
蒸気を使用して給水流量を低流量域で自動制御している
際、給水流量がローカット設定値に抵触して見かけ上0
%になってしまうような過渡変動が発生した場合、給水
調節弁が自動制御から切り離されて開度が固定されるた
め、給水流量が自動制御により増大することがなくな
る。
【0046】さらに、給水加熱器の器内圧力が低下し、
補助ボイラーからの補助蒸気流量が定格値以上になり、
補助ボイラーが水位の低下による自動インタロックでト
リップしてしまう事象につながることを回避することが
できる。
【0047】請求項8の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記蒸発器
への給水流量を測定して給水流量信号を発生する給水流
量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出して
蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温度
検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を0より大きい
値から増大して所定の値に変化する給水流量設定値に変
換する第1の関数発生器と、前記給水流量検出器から出
力される給水流量信号と前記第1の関数発生器から出力
される給水流量設定値信号とを偏差演算する第1の減算
器と、この第1の減算器から出力される偏差信号を制御
演算して前記給水調節弁の開度指令信号を出力するPI
制御器と、前記給水調節弁の開度検出値を給水の流量係
数CV値に変換する第2の関数発生器と、この第2の関
数発生器の出力及び前記給水調節弁の前後差圧の検出値
を入力されて給水流量を算出する開平演算器と、この開
平演算器の出力と前記給水流量検出器の測定値との偏差
を求める第2の減算器と、この第2の減算器の出力値が
一定値以上になったときに接点信号を出力する警報設定
器と、前記PI制御器の出力側に接続され前記接点信号
によって開する常閉の開閉器と、この開閉器に接続され
前記PI制御器の出力を記憶するメモリーと、このメモ
リーの出力及び前記PI制御器の出力を入力され前記接
点信号によって前記PI制御器から入力される信号から
前記メモリーから入力される信号へ切り替えて前記給水
調節弁に開度指令信号として出力する切替器とを備えた
構成とする。
【0048】本発明の給水制御装置によれば、給水調節
弁は、PI制御器からの開度指令信号により開閉動作し
ていても、警報設定器からの接点信号が出力されると開
閉動作が停止し、開度指令信号は警報設定器からの接点
信号が出力される直前の値に固定される。
【0049】したがって、プラント起動初期段階で給水
加熱に補助ボイラーからの補助蒸気を使用して給水流量
を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカッ
ト設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような
過渡変動が発生した場合、給水調節弁が自動制御から切
り離されて開度が固定されるため、給水流量が自動制御
により増大することがなくなる。
【0050】さらに、給水加熱器の器内圧力が低下し、
補助ボイラーからの補助蒸気流量が定格値以上になり、
補助ボイラーが水位の低下による自動インタロックでト
リップしてしまう事象につながることを回避することが
できる。
【0051】請求項9の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記給水加
熱器の器内圧力の測定値と所定の設定値との偏差を演算
する減算器と、この減算器から出力される偏差信号を制
御演算して前記給水加熱器の圧力調節弁の開度指令信号
を出力するPI制御器と、前記蒸発器出口水側温度信号
を補助ボイラー蒸気流量定格値に相当する開度値から10
0%開度値に変化する給水加熱器圧力調節弁開度指令信
号に変換する関数発生器と、前記PI制御器から入力さ
れる開度指令信号と前記関数発生器から入力される給水
加熱器圧力調節弁開度指令信号を比較し低値を選択して
前記給水加熱器圧力調節弁に開度指令信号として出力す
る低値選択回路とを備えた構成とする。
【0052】本発明の給水制御装置によれば、蒸発器へ
の通水開始時から蒸発器出口水側温度が所定値に上昇す
るまでのプラント起動初期の段階では、補助ボイラーか
らの補助蒸気により熱回収を実施するが、この時点では
関数発生器から出力される給水加熱器圧力調節弁開度指
令信号は、補助ボイラーからの補助蒸気流量定格値に相
当する開度に固定されていることから、低値選択回路か
ら給水加熱器圧力調節弁に出力される開度指令信号も補
助ボイラーからの補助蒸気流量定格値に相当する開度以
上になることはない。
【0053】すなわち、プラント起動初期段階で給水加
熱に補助ボイラーからの補助蒸気を使用して給水流量を
低流量域で自動制御している際、給水流量がローカット
設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような過
渡変動が発生した場合、給水調節弁が自動制御により開
方向に動作して給水流量が過渡的に増大し、その結果、
給水加熱器の器内圧力が低下するが、給水加熱器圧力調
節弁の開度が制限されていることから、補助ボイラーか
ら定格値以上の補助蒸気流量が流出し、補助ボイラーが
水位の低下による自動インタロックでトリップしてしま
う事象につながることを回避することができる。
【0054】また、蒸発器出口水側温度が所定値以上に
なると給水流量増大制御が開始され、補助蒸気にかわっ
てフラッシュタンクからの発生蒸気が給水加熱に使用さ
れるが、この時点では関数発生器から出力される開度指
令信号は100%に固定され、PI制御器から出力される
開度指令信号が、そのまま低値選択回路から給水加熱器
圧力調節弁に出力されることになるため、給水加熱器圧
力調節弁の開度制限を受けることなく給水加熱を行うこ
とができる。
【0055】請求項10の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記給水加
熱器の器内圧力の測定値と所定の設定値との偏差を演算
する減算器と、この減算器から出力される偏差信号を制
御演算して前記給水加熱器の圧力調節弁の開度指令信号
を出力するPI制御器と、給水加熱器圧力調節弁の補助
ボイラー蒸気流量定格値に相当する開度値と100%開度
値を出力する設定器と、前記フラッシュタンクの発生蒸
気止め弁全開の信号あるいは前記気水分離器のドレン弁
全閉の信号を受けて前記設定器からの入力を補助ボイラ
ー蒸気流量定格値に相当する開度値から100%開度値に
切り替える切替器と、前記PI制御器から入力される開
度指令信号と前記切替器から入力される設定値を比較し
低値を選択して前記給水加熱器圧力調節弁に開度指令信
号として出力する低値選択回路とを備えた構成とする。
【0056】本発明の給水制御装置によれば、蒸発器へ
の通水開始時から蒸発器出口水側温度が所定値に上昇し
てフラッシュタンク発生蒸気止め弁を全開するまでのプ
ラント起動初期の段階では、補助ボイラーからの補助蒸
気により熱回収を実施するが、この時点では切替器から
出力される開度指令信号は、フラッシュタンク発生蒸気
止め弁全開信号及び気水分離器ドレン弁全閉信号が切替
器に入力されていないことから、補助ボイラーからの補
助蒸気流量定格値に相当する設定器による開度になって
おり、低値選択回路から給水加熱器圧力調節弁に出力さ
れる開度指令信号は補助ボイラーからの補助蒸気流量定
格値に相当する開度以上になることはない。
【0057】すなわち、プラント起動初期段階で給水加
熱に補助ボイラーからの補助蒸気を使用して給水流量を
低流量域で自動制御している際、給水流量がローカット
設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような過
渡変動が発生した場合、給水調節弁が自動制御により開
方向に動作して給水流量が過渡的に増大し、その結果、
給水加熱器の器内圧力が低下するが、高圧給水加熱器圧
力調節弁の開度が制限されていることから、補助ボイラ
ーから定格値以上の補助蒸気流量が流出し、補助ボイラ
ーが水位の低下による自動インタロックでトリップして
しまう事象につながることを回避できる。
【0058】また、蒸発器出口水側温度が所定値以上に
なると給水流量増大制御が開始され、補助蒸気にかわっ
てフラッシュタンクからの発生蒸気が給水加熱に使用さ
れるが、この時点ではフラッシュタンク発生蒸気止め弁
を全開操作し、フラッシュタンク発生蒸気止め弁全開信
号が切替器に入力されるため、切替器から出力される開
度指令信号は設定器による100%固定値に切り替えられ
る。よって、PI制御器から出力される開度指令信号
が、そのまま低値選択回路から給水加熱器圧力調節弁に
出力されることになるため、給水加熱器圧力調節弁の開
度制限を受けることなく給水加熱を行うことができる。
【0059】さらに、給水流量増大後に、気水分離器ド
レン弁を経由してフラッシュタンクへ送出していた流体
は、原子炉核加熱とともに全量過熱器側に通気し、気水
分離器ドレン弁は全閉し、この時点でフラッシュタンク
発生蒸気止め弁も全閉操作するが、切替器に気水分離器
ドレン弁全閉信号を入力して切替器からの開度指令信号
を設定器からの100%固定値に切り替えているため、給
水加熱器圧力調節弁による自動制御が開度制限を受ける
ことはない。
【0060】請求項11の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記給水加
熱器の器内圧力の測定値と所定の設定値との偏差を演算
する減算器と、この減算器から出力される偏差信号を制
御演算して前記給水加熱器の圧力調節弁の開度指令信号
を出力するPI制御器と、前記補助ボイラーの出口蒸気
流量検出器から入力される補助ボイラー蒸気流量信号を
給水加熱器圧力調節弁の100%開度値から補助蒸気によ
る給水加熱時の上限開度値に変化する開度指令信号に変
換する関数発生器と、前記PI制御器から入力される開
度指令信号と前記関数発生器から入力される開度指令信
号を比較し低値を選択して前記給水加熱器圧力調節弁に
開度指令信号として出力する低値選択回路とを備えてい
る構成とする。
【0061】本発明の給水制御装置によれば、蒸発器へ
の通水開始時から蒸発器出口水側温度が所定値に上昇す
るまでのプラント起動初期の段階では、補助ボイラーか
らの補助蒸気により熱回収を実施するが、関数発生器か
ら出力される開度指令信号は補助ボイラーからの補助蒸
気流量の上昇に従って減少し、定格値以上では補助ボイ
ラーからの補助蒸気流量定格値に相当する開度に固定さ
れている。
【0062】したがって、低値選択回路から給水加熱器
圧力調節弁に出力される開度指令信号は、補助ボイラー
からの補助蒸気流量が定格値に至った場合に、補助ボイ
ラーからの補助蒸気流量定格値に相当する開度以上にな
ることはない。
【0063】こうして、プラント起動初期段階で給水加
熱に補助ボイラーからの補助蒸気を使用して給水流量を
低流量域で自動制御している際、給水流量がローカット
設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような過
渡変動が発生した場合、給水調節弁が自動制御により開
方向に動作して給水流量が増大し、その結果、給水加熱
器の器内圧力が低下し、補助ボイラーからの補助蒸気流
量が増大するが、補助蒸気流量の増大に伴い給水加熱器
圧力調節弁への開度指令信号の開方向動作が制限される
ため、補助ボイラーからの補助蒸気流量が定格値以上に
なり、補助ボイラーが水位の低下による自動インタロッ
クでトリップしてしまう事象につながることを回避する
ことができる。
【0064】請求項12の発明の給水制御装置は、請求項
1記載の高速増殖炉発電プラントにおいて、前記給水加
熱器の器内圧力の測定値と所定の設定値との偏差を演算
する第1の減算器と、この第1の減算器から出力される
偏差信号を制御演算して前記給水加熱器の圧力調節弁の
開度指令信号を出力する第1のPI制御器と、前記蒸発
器への給水流量を測定して給水流量信号を発生する給水
流量検出器と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出し
て蒸発器出口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温
度検出器と、前記蒸発器出口水側温度信号を0より大き
い値から増大して所定の値に変化する給水流量設定値に
変換する第1の関数発生器と、前記給水流量検出器から
出力される給水流量信号と前記第1の関数発生器から出
力される給水流量設定値信号とを偏差演算する第2の減
算器と、この第2の減算器から出力される偏差信号を制
御演算して前記給水調節弁の開度指令信号を出力する第
2のPI制御器と、この第2のPI制御器の出力信号を
前記給水加熱器圧力調節弁の100%開度値から補助ボイ
ラー蒸気流量定格値に相当する開度値に変化する開度指
令信号に変換する第2の関数発生器と、前記フラッシュ
タンクの発生蒸気止め弁全開の信号を受けて前記第2の
関数発生器の出力値から100%開度指令値に切り替える
切替器と、前記第1のPI制御器から入力される開度指
令信号と前記切替器から入力される開度指令信号を比較
し低値を選択して前記給水加熱器圧力調節弁に開度指令
信号として出力する低値選択回路とを備えた構成とす
る。
【0065】本発明の給水制御装置によれば、給水流量
が過渡変動によりローカット設定値に抵触して0%とな
った場合に、給水流量検出器からのフィードバック信号
と第1の関数発生器から出力される給水流量設定値に対
して第2の減算器により偏差演算された偏差信号が+側
に大きくなり第2のPI制御器からの開度指令信号が増
大する。
【0066】一方、蒸発器への通水開始時から蒸発器出
口水側温度が所定値に上昇してフラッシュタンク発生蒸
気止め弁を全開するまでのプラント起動初期の段階で
は、補助ボイラーからの補助蒸気により熱回収を実施す
るが、第2の関数発生器から出力される給水加熱器圧力
調節弁の開度指令信号は給水調節弁開度指令信号の増加
に従って減少し、補助蒸気による給水加熱時の給水調節
弁開度指令信号上限値以上では補助蒸気流量定格値に対
応した開度に固定されている。
【0067】さらに、この時点では、切替器にはフラッ
シュタンク発生蒸気止め弁全開信号が入力されていない
ため、切替器からは第2の関数発生器からの開度指令信
号が低値選択回路に出力される。よって、低値選択回路
から給水加熱器圧力調節弁に出力される開度指令信号
は、給水調節弁の開度指令信号が、給水加熱時の給水調
節弁の開度指令信号上限値に至った場合に、補助ボイラ
ーからの補助蒸気流量定格値に相当する開度以上になる
ことはない。
【0068】このようにして、プラント起動初期段階で
給水加熱に補助ボイラーからの補助蒸気を使用して給水
流量を低流量域で自動制御している際、給水流量がロー
カット設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうよ
うな過渡変動が発生した場合、給水調節弁が自動制御に
より開方向に動作して給水流量が増大し、その結果、給
水加熱器の器内圧力が低下し、補助ボイラーからの補助
蒸気流量が増大するが、給水調節弁の開度指令信号の増
大に伴い、給水加熱器圧力調節弁への開度指令信号の開
方向動作が制限されるため、補助ボイラーからの補助蒸
気流量が定格値以上になり、補助ボイラーが水位の低下
による自動インタロックでトリップしてしまう事象につ
ながることを回避することができる。
【0069】また、第1の関数発生器の設定によると、
蒸発器出口水側温度が所定値以上になると給水流量設定
値が所定の変化率で増加を開始するが、この時点ではフ
ラッシュタンク発生蒸気止め弁を全開操作し、フラッシ
ュタンク発生蒸気止め弁全開信号が切替器に入力される
ため、切替器からは100%開度指令信号出力される。よ
って、低値選択回路では第1のPI制御器からの開度指
令信号がそのまま給水加熱器圧力調節弁に出力されるこ
とになるため、給水加熱器圧力調節弁による自動制御が
開度制限を受けることはない。
【0070】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る給水制御装置
の実施の形態について添付図面を参照して説明する。な
お、上記した従来の技術と同じ構成部分には同一符号を
付して詳細な説明は省略する。
【0071】第1の実施の形態の給水制御装置は、図1
の制御ブロック図に示すように、蒸発器出口水側温度検
出器42からの信号を給水流量設定値に変換する関数発生
器43と、給水流量検出器19からのフィードバック信号と
前記給水流量設定値を入力してその偏差を演算する減算
器40bと、この減算器40bからの偏差信号を制御演算し
て給水調節弁18の開度指令信号を出力するPI制御器41
bを備える。
【0072】さらに、蒸発器出口水側温度検出器42から
の信号を給水調節弁開度指令信号に変換して出力する関
数発生器44と、前記PI制御器41bと関数発生器44のそ
れぞれから出力された給水調節弁開度指令信号を比較し
て、低値を選択出力する低値選択回路45を設ける。
【0073】関数発生器44における関数設定例を図2に
示す。すなわち、縦軸で示した給水調節弁開度指令信号
は、横軸の蒸発器出口水側温度が300℃になるまでは、
補助蒸気による給水加熱時の開度指令信号上限値(MV
1%)一定で、300℃以上では100%一定になるように設
定している。ここで、補助蒸気による給水加熱時の開度
指令信号上限値(MV1%)は、補助ボイラー35からの
定格補助蒸気流量で所定の給水温度に加熱可能な給水流
量を流す給水調節弁18開度に対応した開度値である。
【0074】関数発生器43の設定は、図26に示した従来
例の関数設定図に準じるものであり、蒸発器出口水側温
度の300℃から320℃までの上昇に対応して給水流量設定
値が10%から40%に自動変更されるように設定してい
る。
【0075】上記のような本実施の形態の給水制御装置
の制御ブロックの構成及び関数設定によれば、給水流量
検出器19における給水流量測定値が過渡変動によりロー
カット設定値に抵触して0%となった場合に、給水流量
検出器19からのフィードバック信号(0%)と関数発生
器43から出力される給水流量設定値に対して減算器40b
により偏差演算された偏差信号が+側に大きくなり、P
I制御器41bからの開度指令信号が増大する。
【0076】一方、図23のヒートマスバランス推移図に
示したように、蒸発器1への通水開始時から蒸発器出口
水側温度が300℃に上昇するまでのプラント起動初期
の段階では、補助ボイラー35からの補助蒸気により熱
回収を実施する。これに対して、この時点では関数発生
器44から出力される開度指令信号は補助蒸気による給水
加熱時の開度指令信号上限値(MV1%)に固定されて
いることから、低値選択回路45から給水調節弁18に出力
される開度指令信号も補助蒸気による給水加熱時の開度
指令信号上限値(MV1%)以上になることはない。
【0077】したがって、プラント起動初期段階で給水
加熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流
量を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカ
ット設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうよう
な過渡変動が発生した場合にも、給水調節弁18が自動制
御により開方向に動作して給水流量が増大し、その結
果、高圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の
器内圧力が低下し、各圧力調節弁27,26,25を介して補
助ボイラー35から定格値以上の補助蒸気流量が流出し、
補助ボイラー35が補助ボイラードラム水位の低下による
自動インタロックでトリップしてしまう事象につながる
ことを回避することができる。
【0078】また、関数発生器43の設定によると、蒸発
器出口水側温度が300℃以上になると給水流量設定値が
所定の変化率で増加を開始するが、この時点では関数発
生器44から出力される開度指令信号は100%に固定さ
れ、PI制御器41bから出力される開度指令信号が、そ
のまま低値選択回路45から給水調節弁18に出力されるこ
とになるため、給水調節弁18は開度制限を受けることな
く安定して給水流量増大制御に移行することができる。
【0079】次に第2の実施の形態の給水制御装置は、
図3の制御ブロック図に示すように、蒸発器出口水側温
度検出器42からの信号を給水流量設定値に変換する関数
発生器43aと、給水流量検出器19からのフィードバック
信号と前記給水流量設定値を入力してその偏差を演算す
る減算器40bと、この減算器40bからの偏差信号を制御
演算して給水調節弁18の開度指令信号を出力するPI制
御器41bを備え、給水調節弁開度指令信号の固定値を出
力する設定器39aと、前記PI制御器41bと設定器39a
のそれぞれから出力された給水調節弁開度指令信号を比
較して、高値を選択出力する高値選択回路46を設ける。
【0080】関数発生器43aにおける関数設定例を図4
に示す。すなわち、横軸の蒸発器出口水側温度が300℃
になるまでは、給水流量設定値は0%一定で、蒸発器出
口水側温度の300℃から320℃までの上昇に対応して給水
流量設定値が10%から40%に自動変更されるように設定
している。
【0081】上記のような本実施の形態の給水制御装置
の制御ブロックの構成及び関数設定によれば、図23のヒ
ートマスバランス推移図に示したように、蒸発器1への
通水開始時から蒸発器出口水側温度が300℃に上昇する
までのプラント起動初期の段階では、補助ボイラー35か
らの補助蒸気により熱回収を実施するが、この時点では
関数発生器43aから出力される給水流量設定値は0%で
あり、給水流量検出器19からのフィードバック信号と減
算器40bにより偏差演算された偏差信号が−側に大きく
なりPI制御器41bからの開度指令信号は0%となる。
【0082】一方、設定器39aから出力される開度指令
信号は、補助ボイラー35からの定格補助蒸気流量で所定
の給水温度に加熱可能な給水流量を流す給水調節弁18開
度に充分余裕を持たせた一定値(10%給水流量相当)で
ある。よって、高値選択回路46から給水調節弁18に出力
される開度指令信号は、蒸発器出口水側温度が300℃に
到達するまでは10%給水流量相当の一定開度に固定され
ることになる。
【0083】したがって、プラント起動初期段階で給水
加熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流
量を低流量域で運転している際、給水流量がローカット
設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような過
渡変動が発生した場合にも、給水調節弁18は一定開度に
固定されているため、給水流量が自動制御により増大
し、その結果、高圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水
加熱器9の器内圧力が低下し、各圧力調節弁27,26,25
を介して補助ボイラー35から定格値以上の補助蒸気流量
が流出し、補助ボイラー35が補助ボイラードラム水位の
低下による自動インタロックでトリップしてしまう事象
につながることを回避することができる。
【0084】また、関数発生器43aの設定によると、蒸
発器出口水側温度が300℃以上になると給水流量設定値
が所定の変化率で増加を開始するが、PI制御器41bか
ら出力される開度指令信号が設定器39aの開度指令信号
以上になると、そのまま高値選択回路46から給水調節弁
18に出力されることになるため、給水調節弁18は開度制
限を受けることなく安定して給水流量増大制御に移行す
ることができる。
【0085】次に、第3の実施の形態の給水制御装置
は、図5の制御ブロック図に示すように、蒸発器出口水
側温度検出器42からの信号を給水流量設定値に変換する
関数発生器43と、給水流量検出器19からのフィードバッ
ク信号と前記給水流量設定値を入力してその偏差を演算
する減算器40bと、この減算器40bからの偏差信号を制
御演算して給水調節弁18の開度指令信号を出力するPI
制御器41bを備える。
【0086】さらに、給水調節弁開度指令信号の固定値
MV1%あるいは100%を出力する2つの設定器39b,3
9cと、これら2つの設定器39b,39cから出力される
開度指令信号をフラッシュタンク発生蒸気止め弁15全開
信号あるいは気水分離器ドレン弁13全閉信号をに基づい
て切り替える切替器47と、前記PI制御器41bと切替器
47のそれぞれから出力された給水調節弁開度指令信号を
比較して、低値を選択出力する低値選択回路45を設け
る。
【0087】ここで、関数発生器43の設定は、図26に示
した従来例の関数設定図に準じるものであり、蒸発器出
口水側温度の300℃から320℃までの上昇に対応して給水
流量設定値が10%から40%に自動変更されるように設定
している。
【0088】上記のような本実施の形態の給水制御装置
の制御ブロックの構成及び関数設定によれば、給水流量
検出器19における給水流量測定値が過渡変動によりロー
カット設定値に抵触して0%となった場合に、給水流量
検出器19からのフィードバック信号と関数発生器43から
出力される給水流量設定値に対して減算器40bにより偏
差演算された偏差信号が+側に大きくなりPI制御器41
bからの開度指令信号が増大する。
【0089】一方、図23のヒートマスバランス推移図に
示したように、蒸発器1への通水開始時から蒸発器出口
水側温度が300℃に上昇してフラッシュタンク発生蒸気
止め弁15を全開するまでのプラント起動初期の段階で
は、補助ボイラー35からの補助蒸気により熱回収を実施
するが、この時点では切替器47から出力される設定器39
bまたは39cによる開度指令信号は、フラッシュタンク
発生蒸気止め弁15全開信号及び気水分離器ドレン弁13全
閉信号が切替器47に入力されていないことから、設定器
39bからの補助蒸気による給水加熱時の開度指令信号上
限値(MV1%)であり、低値選択回路45から給水調節
弁18に出力される開度指令信号は補助蒸気による給水加
熱時の開度指令信号上限値(MV1%)以上になること
はない。
【0090】ここで、補助蒸気による給水加熱時の開度
指令信号上限値(MV1%)は、補助ボイラー35からの
定格補助蒸気流量で所定の給水温度に加熱可能な給水流
量を流す給水調節弁18開度に対応したものである。
【0091】したがって、プラント起動初期段階で給水
加熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流
量を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカ
ット設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうよう
な過渡変動が発生した場合にも、給水調節弁18が自動制
御により開方向に動作して給水流量が増大し、その結
果、高圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の
器内圧力が低下し、各圧力調節弁27,26,25を介して補
助ボイラー35から定格値以上の補助蒸気流量が流出し、
補助ボイラー35が補助ボイラードラム水位の低下による
自動インタロックでトリップしてしまう事象につながる
ことを回避することができる。
【0092】また、関数発生器43の設定によると、蒸発
器出口水側温度が300℃以上になると給水流量設定値が
所定の変化率で増加を開始するが、この時点ではフラッ
シュタンク発生蒸気止め弁15を全開操作し、フラッシュ
タンク発生蒸気止め弁15全開信号が切替器47に入力され
るため、切替器47から出力される開度指令信号は設定器
39cによる100%固定値に切り替えられる。よって、P
I制御器41bから出力される開度指令信号が、そのまま
低値選択回路45から給水調節弁18に出力されることにな
るため、給水調節弁18は開度制限を受けることなく安定
して給水流量増大制御に移行することができる。
【0093】さらに、給水流量増大後に、気水分離器ド
レン弁13を経由してフラッシュタンク14へ送出していた
流体は原子炉核加熱とともに全量過熱器3側に通気し、
気水分離器ドレン弁13は全閉する。この時点でフラッシ
ュタンク発生蒸気止め弁15も全閉操作するが、切替器47
に気水分離器ドレン弁13全閉信号を入力して開度指令信
号を設定器39cからの100%固定値に切り替えているた
め、給水調節弁18による自動制御が開度制限を受けるこ
とはない。
【0094】次に、第4の実施の形態の給水制御装置
は、図6の制御ブロック図に示すように、蒸発器出口水
側温度検出器42からの信号を給水流量設定値に変換する
関数発生器43と、給水流量検出器19からのフィードバッ
ク信号と前記給水流量設定値を入力してその偏差を演算
する減算器40bと、この減算器40bからの偏差信号を制
御演算して給水調節弁18の開度指令信号を出力するPI
制御器41bを備える。
【0095】さらに、給水調節弁開度指令信号の固定値
を出力する設定器39aと、この設定器39aおよび前記P
I制御器41bのそれぞれから出力された給水調節弁開度
指令信号をフラッシュタンク発生蒸気止め弁15全開信号
あるいは気水分離器ドレン弁13全閉信号をに基づいて切
り替える切替器47を設ける。
【0096】ここで、関数発生器43の設定は、図26に示
した従来例の関数設定図に準じるものであり、蒸発器出
口水側温度の300℃から320℃までの上昇に対応して給水
流量設定値が10%から40%に自動変更されるように設定
している。
【0097】上記のような本実施の形態の給水制御装置
の制御ブロックの構成及び関数設定によれば、給水流量
検出器19における給水流量測定値が過渡変動によりロー
カット設定値に抵触して0%となった場合に、給水流量
検出器19からのフィードバック信号と関数発生器43から
出力される給水流量設定値に対して減算器40bにより偏
差演算された偏差信号が+側に大きくなりPI制御器41
bからの開度指令信号が増大する。
【0098】一方、図23のヒートマスバランス推移図に
示したように、蒸発器1への通水開始時から蒸発器出口
水側温度が300℃に上昇してフラッシュタンク発生蒸気
止め弁15を全開するまでのプラント起動初期の段階で
は、補助ボイラー35からの補助蒸気により熱回収を実施
するが、この時点では、フラッシュタンク発生蒸気止め
弁15全開信号及び気水分離器ドレン弁13全閉信号が切替
器47に入力されていないことから、切替器47からは設定
器39aによる開度指令信号が給水調節弁18に出力され
る。
【0099】ここで、設定器39aから出力される開度指
令信号は、前記第2の実施の形態の場合と同様に、補助
ボイラー35からの定格補助蒸気流量で所定の給水温度に
加熱可能な給水流量を流す給水調節弁18開度に充分余裕
を持たせた一定値(10%給水流量相当)である。よっ
て、切替器47から給水調節弁18に出力される開度指令信
号は、蒸発器出口水側温度が300℃に到達してフラッシ
ュタンク発生蒸気止め弁15が全開操作されるまでは、10
%給水流量相当の一定開度値に固定されることになる。
【0100】したがって、プラント起動初期段階で給水
加熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流
量を低流量域で運転している際、給水流量がローカット
設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような過
渡変動が発生した場合にも、給水調節弁18が自動制御に
より開方向に動作して給水流量が増大し、その結果、高
圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の器内圧
力が低下し、各圧力調節弁27,26,25を介して補助ボイ
ラー35から定格値以上の補助蒸気流量が流出し、補助ボ
イラー35が補助ボイラードラム水位の低下による自動イ
ンタロックでトリップしてしまう事象につながることを
回避することができる。
【0101】また、関数発生器43の設定によると、蒸発
器出口水側温度が300℃以上になると給水流量設定値が
所定の変化率で増加を開始するが、この時点ではフラッ
シュタンク発生蒸気止め弁15を全開操作し、フラッシュ
タンク発生蒸気止め弁15全開信号が切替器47に入力され
るため、切替器47からはPI制御器41bから出力される
開度指令信号が、そのまま給水調節弁18に出力されるこ
とになるため、安定して給水流量増大制御に移行するこ
とができる。
【0102】さらに、給水流量増大後に、気水分離器ド
レン弁13を経由してフラッシュタンク14へ送出していた
流体は原子炉核加熱とともに全量過熱器3側に通気し、
気水分離器ドレン弁13は全閉する。この時点でフラッシ
ュタンク発生蒸気止め弁15も全閉操作するが、切替器47
に気水分離器ドレン弁13全閉信号を入力してPI制御器
41bからの開度指令信号に切り替えているため、給水調
節弁18の自動制御はそのまま継続される。
【0103】次に第5の実施の形態の給水制御装置を図
7の制御ブロック図を参照して説明する。すなわち、蒸
発器出口水側温度検出器42からの信号を給水流量設定値
に変換する関数発生器43と、給水流量検出器19からのフ
ィードバック信号と前記給水流量設定値を入力してその
偏差を演算する減算器40bと、この減算器40bからの偏
差信号を制御演算して給水調節弁18の開度指令信号を出
力するPI制御器41bを備える。
【0104】さらに、補助ボイラー出口蒸気流量検出器
38からの信号を給水調節弁18の開度指令信号に変換して
出力する関数発生器44aと、前記PI制御器41bと関数
発生器44aのそれぞれから出力された給水調節弁開度指
令信号を比較して、低値を選択出力する低値選択回路45
を設ける。
【0105】関数発生器44aにおける関数設定例を図8
に示す。すなわち、横軸の補助ボイラー蒸気流量が定格
値(F1%)近傍に至るまでは、縦軸で示した給水調節
弁開度指令信号は100%一定で、定格値になる直前から
定格値までランプ状に減少し、定格値以上では補助蒸気
による給水加熱時の開度指令信号上限値(MV1%)一
定になるように設定している。 ここで、補助蒸気によ
る給水加熱時の開度指令信号上限値(MV1%)は、補
助ボイラー35からの定格補助蒸気流量で所定の給水温度
に加熱可能な給水流量を流す給水調節弁18開度に対応し
たものである。
【0106】関数発生器43の設定は、図26に示した従来
例の関数設定図に準じるものであり、蒸発器出口水側温
度の300℃から320℃までの上昇に対応して給水流量設定
値が10%から40%に自動変更されるように設定してい
る。
【0107】上記のような本実施の形態の給水制御装置
の制御ブロックの構成及び関数設定によれば、給水流量
検出器19における給水流量測定値が過渡変動によりロー
カット設定値に抵触して0%となった場合に、給水流量
検出器19からのフィードバック信号と関数発生器43から
出力される給水流量設定値に対して減算器40bにより偏
差演算された偏差信号が+側に大きくなりPI制御器41
bからの開度指令信号が増大する。
【0108】一方、図23のヒートマスバランス推移図に
示したように、蒸発器1への通水開始時から蒸発器出口
水側温度が300℃に上昇するまでのプラント起動初期の
段階では、補助ボイラー35からの補助蒸気により熱回収
を実施するが、関数発生器44aから出力される開度指令
信号は補助ボイラー35からの補助蒸気流量の上昇に従っ
て減少し、定格値以上では給水加熱時の開度指令信号上
限値(MV1%)に固定されている。よって、低値選択
回路45から給水調節弁18に出力される開度指令信号は、
補助ボイラー35からの補助蒸気流量が定格値に至った場
合に、給水加熱時の開度指令信号上限値(MV1%)以
上になることはない。
【0109】したがって、プラント起動初期段階で給水
加熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流
量を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカ
ット設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうよう
な過渡変動が発生した場合、給水調節弁18が自動制御に
より開方向に動作して給水流量が増大し、その結果、高
圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の器内圧
力が低下し、各圧力調節弁27,26,25を介して補助ボイ
ラー35からの補助蒸気流量が増大するが、補助蒸気流量
の増大に伴い給水調節弁18への開度指令信号の開方向動
作が制限されるため、補助ボイラー35からの補助蒸気流
量が定格値以上になり、補助ボイラー35が補助ボイラー
ドラム水位の低下による自動インタロックでトリップし
てしまう事象につながることを回避することができる。
【0110】次に、第6の実施の形態の給水制御装置を
図9の制御ブロック図を参照して説明する。すなわち、
蒸発器出口水側温度検出器42からの信号を給水流量設定
値に変換する関数発生器43と、給水流量検出器19からの
フィードバック信号と前記給水流量設定値を入力してそ
の偏差を演算する減算器40bと、この減算器40bからの
偏差信号を制御演算して給水調節弁18の開度指令信号を
出力するPI制御器41bを備える。
【0111】また、高圧給水加熱器器内圧力検出器30か
らのフィードバック信号と設定器39からの設定値を入力
してその偏差を演算する減算器40aと、この減算器40a
からの偏差信号を制御演算して高圧給水加熱器圧力調節
弁27の開度指令信号を出力するPI制御器41aを備え
る。
【0112】さらに、PI制御器41aから出力される高
圧給水加熱器圧力調節弁27開度指令信号を給水調節弁18
開度指令信号に変換して出力する関数発生器44bと、こ
の関数発生器44bと設定器39cのそれぞれから出力され
る給水調節弁18開度指令信号をフラッシュタンク発生蒸
気止め弁15全開信号の入力によって切り替える切替器47
と、前記PI制御器41bと切替器47のそれぞれから入力
される給水調節弁18開度指令信号を比較して、低値を選
択出力する低値選択回路45を設ける。
【0113】関数発生器44bにおける関数設定例を図10
に示す。すなわち、縦軸で示した給水調節弁18開度指令
信号は、横軸の高圧給水加熱器圧力調節弁27開度指令信
号が補助ボイラー35からの補助蒸気流量定格値に対応し
た開度(MV2(%))近傍に至るまでは、100%一定
で、横軸の高圧給水加熱器圧力調節弁27開度指令信号が
補助蒸気流量定格値に対応した開度(MV2(%))に
なる直前から定格値までランプ状に減少し、MV2
(%)値以上では補助蒸気による給水加熱時の開度指令
信号上限値(MV1%)一定になるように設定してい
る。
【0114】ここで、補助蒸気による給水加熱時の給水
調節弁開度指令信号上限値(MV1%)は、補助ボイラ
ー35からの定格補助蒸気流量で所定の給水温度に加熱可
能な給水流量を流す給水調節弁18開度に対応したもので
ある。
【0115】関数発生器43の設定は、図26に示した従来
例の関数設定図に準じるものであり、蒸発器出口水側温
度の300℃から320℃までの上昇に対応して給水流量設定
値が10%から40%に自動変更されるように設定してい
る。
【0116】本実施の形態の上記のような制御ブロック
の構成及び関数設定によれば、給水流量検出器19におけ
る給水流量測定値が過渡変動によりローカット設定値に
抵触して0%となった場合に、給水流量検出器19からの
フィードバック信号と関数発生器43から出力される給水
流量設定値に対して減算器40bにより偏差演算された偏
差信号が+側に大きくなりPI制御器41bからの開度指
令信号が増大する。
【0117】一方、図23のヒートマスバランス推移図に
示したように、蒸発器1への通水開始時から蒸発器出口
水側温度が300℃に上昇してフラッシュタンク発生蒸気
止め弁15を全開するまでのプラント起動初期の段階で
は、補助ボイラー35からの補助蒸気により熱回収を実施
するが、関数発生器44bから出力される給水調節弁18の
開度指令信号は高圧給水加熱器圧力調節弁27開度指令信
号の増加に従って減少し、補助蒸気流量定格値に対応し
た開度(MV2(%))以上では給水加熱時の開度指令
信号上限値(MV1%)に固定されている。
【0118】さらに、この時点では、切替器47にはフラ
ッシュタンク発生蒸気止め弁15全開信号が入力されてい
ないため、切替器47からは関数発生器44bからの開度指
令信号が低値選択回路45に出力される。
【0119】よって、低値選択回路45から給水調節弁18
に出力される開度指令信号は、高圧給水加熱器圧力調節
弁27の開度指令信号が、補助ボイラー35からの補助蒸気
流量定格値に相当する開度に至った場合に、給水加熱時
の給水調節弁18の開度指令信号上限値(MV1%)以上
になることはない。
【0120】したがって、プラント起動初期段階で給水
加熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流
量を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカ
ット設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうよう
な過渡変動が発生した場合、給水調節弁18が自動制御に
より開方向に動作して給水流量が増大し、その結果、高
圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の器内圧
力が低下し、各圧力調節弁27,26,25を介して補助ボイ
ラー35からの補助蒸気流量が増大するが、高圧給水加熱
器圧力調節弁27の開度指令信号の増大に伴い、給水調節
弁18への開度指令信号の開方向動作が制限されるため、
高圧給水加熱器圧力調節弁27の開度指令信号が増大して
補助ボイラー35からの補助蒸気流量が定格値以上にな
り、補助ボイラー35が補助ボイラードラム水位の低下に
よる自動インタロックでトリップしてしまう事象につな
がることを回避することができる。
【0121】また、関数発生器43の設定によると、蒸発
器出口水側温度が300℃以上になると給水流量設定値が
所定の変化率で増加を開始するが、この時点ではフラッ
シュタンク発生蒸気止め弁15を全開操作し、フラッシュ
タンク発生蒸気止め弁15全開信号が切替器47に入力され
るため、切替器47からは設定器39cからの100%開度指
令信号が出力される。よって、低値選択回路45ではPI
制御器41bからの開度指令信号がそのまま給水調節弁18
に出力されることになるため、安定して給水流量増大制
御に移行することができる。
【0122】次に、本発明の第7の実施の形態の給水制
御装置を説明する。すなわち、図11の制御ブロック図に
示すように、蒸発器出口水側温度検出器42からの信号を
給水流量設定値に変換する関数発生器43と、給水流量検
出器19からのフィードバック信号と前記給水流量設定値
を入力してその偏差を演算する減算器40bと、この減算
器40bからの偏差信号を制御演算して給水調節弁18の開
度指令信号を出力するPI制御器41bを備える。
【0123】また、給水ポンプ入口流量検出器32からの
信号を定数にて除算する除算器50と、給水流量検出器19
からの信号と除算器50からの信号を入力してその偏差を
演算する減算器40cと、減算器40cからの出力信号が一
定値以上になった場合に接点信号を出力する警報設定器
51を備える。
【0124】さらに、前記PI制御器41bより出力され
る給水調節弁18開度指令信号をメモリーするアナログメ
モリー48と、このアナログメモリー48の入力側に警報設
定器51からの接点出力を入力して信号ラインを開する常
閉の開閉器49と、警報設定器51からの接点出力を入力し
て前記PI制御器41b及び前記アナログメモリー48から
出力される開度指令信号を切り替えて給水調節弁18に出
力する切替器47を設ける。
【0125】関数発生器43の設定は、図26に示した従来
例の関数設定図に準じるものであり、蒸発器出口水側温
度の300℃から320℃までの上昇に対応して給水流量設定
値が10%から40%に自動変更されるように設定してい
る。
【0126】本実施の形態の上記のような制御ブロック
の構成及び関数設定によれば、給水流量検出器19におけ
る給水流量測定値が過渡変動によりローカット設定値に
抵触して0%となった場合に、給水流量検出器19からの
フィードバック信号と関数発生器43から出力される給水
流量設定値に対して減算器40bにより偏差演算された偏
差信号が+側に大きくなりPI制御器41bからの開度指
令信号が増大する。
【0127】一方、一般的に給水ポンプ11は定格運転時
には複数台で運転するが、起動初期の低流量域では1台
で運転される。よって、給水ポンプ入口流量検出器32の
測定スパンは、給水流量検出器19の測定スパンより小さ
いため、同一の給水流量測定時における測定子前後差圧
は給水ポンプ入口流量検出器32の方が大きくなり過渡変
動の影響を受けにくい。また、ローカット設定値も給水
流量検出器19よりも小さい流量で設定されることにな
る。
【0128】よって、給水ポンプ入口流量検出器32から
の信号を除算器50により適切にゲイン変更し、給水流量
検出器19からの信号と減算器40cにて偏差演算すると、
給水流量検出器19からの信号がローカット機能により0
%となっても、給水ポンプ入口流量検出器32からの信号
がローカット設定値に抵触していない場合には、減算器
40cからは+側の偏差信号が出力され、所定値以上にな
ると警報設定器51から接点信号が出力される。
【0129】アナログメモリー48では、PI制御器41b
から出力される開度指令信号が常時上書きされるが、上
述したように警報設定器51から接点信号が出力される
と、開閉器49にて信号ラインが切り離され、アナログメ
モリー48からの出力信号は警報設定器51から接点信号が
出力される直前の値に保持される。さらに、警報設定器
51から接点信号が出力されると、切替器47では、給水調
節弁18に出力される開度指令信号が、PI制御器41bか
らの出力信号からアナログメモリー48からの出力信号に
切り替えられる。
【0130】以上のようにして、給水調節弁18は、PI
制御器41bからの開度指令信号により開閉動作していて
も、警報設定器51からの接点信号が出力されると開閉動
作が停止し、開度指令信号は警報設定器51からの接点信
号が出力される直前の値に固定される。つまり、プラン
ト起動初期段階で給水加熱に補助ボイラー35からの補助
蒸気を使用して給水流量を低流量域で自動制御している
際、給水流量がローカット設定値に抵触して見かけ上0
%になってしまうような過渡変動が発生した場合、給水
調節弁18が自動制御から切り離されて開度が固定される
ため、給水流量が自動制御により増大することがなくな
る。
【0131】さらに、高圧給水加熱器12,脱気器10,低
圧給水加熱器9の器内圧力が低下し、各圧力調節弁27,
26,25を介して補助ボイラー35からの補助蒸気流量が定
格値以上になり、補助ボイラー35が補助ボイラードラム
水位の低下による自動インタロックでトリップしてしま
う事象につながることを回避することができる。
【0132】次に本発明の第8の実施の形態の給水制御
装置を説明する。すなわち、図12の制御ブロック図に示
すように、蒸発器出口水側温度検出器42からの信号を給
水流量設定値に変換する関数発生器43と、給水流量検出
器19からのフィードバック信号と前記給水流量設定値を
入力してその偏差を演算する減算器40bと、この減算器
40bからの偏差信号を制御演算して給水調節弁18の開度
指令信号を出力するPI制御器41bを備える。
【0133】また、給水調節弁18の開度を検出する給水
調節弁開度検出器52からの信号を関数にて流量係数CV
値に変換する関数発生器53と、給水調節弁18における前
後差圧を検出する給水調節弁差圧検出器54からの信号及
び前記関数発生器53からの信号を入力して開平演算して
給水流量を算出する開平演算器55と、給水流量検出器19
からの信号と開平演算器55からの信号を入力してその偏
差を演算する減算器40dと、この減算器40dからの出力
信号が一定値以上になった場合に接点信号を出力する警
報設定器51を備える。
【0134】さらに、前記PI制御器41bより出力され
る給水調節弁18開度指令信号をメモリーするアナログメ
モリー48と、このアナログメモリー48の入力側に接続さ
れ警報設定器51からの接点出力を入力して信号ラインを
開する常閉の開閉器49と、警報設定器51からの接点出力
を入力して前記PI制御器41b及び前記アナログメモリ
ー48から出力される開度指令信号を切り替えて給水調節
弁18に出力する切替器47を設ける。
【0135】関数発生器43の設定は、図26に示した従来
例の関数設定図に準じるものであり、蒸発器出口水側温
度の300℃から320℃までの上昇に対応して給水流量設定
値が10%から40%に自動変更されるように設定してい
る。
【0136】このような制御ブロックの構成及び関数設
定によれば、給水流量検出器19における給水流量測定値
が過渡変動によりローカット設定値に抵触して0%とな
った場合に、給水流量検出器19からのフィードバック信
号と関数発生器43から出力される給水流量設定値に対し
て減算器40bにより偏差演算された偏差信号が+側に大
きくなりPI制御器41bからの開度指令信号が増大す
る。
【0137】一方、一般的に流量調節弁を流れる流体が
圧縮水の場合の流量は、開度及び前後差圧に基づき以下
の式により計算される。
【0138】Q=Cv×K√△P/√G Q:流量,Cv:CV値,K:定数,△P:調節弁前後
差圧, G:比重(=1)
【0139】よって、給水調節弁開度検出器52からの信
号を関数発生器53に入力して、その時の給水調節弁開度
に対応したCV値を算出し、さらに給水調節弁差圧検出
器54からの信号とCV値を開平演算器55に入力して演算
することで、給水調節弁18を流れる流量が計算される。
開平演算器55から出力される流量計算結果と、給水流量
検出器19からの信号を減算器40dにて偏差演算すると、
給水流量検出器19からの信号がローカット機能により0
%となった場合には、減算器40dからは+側の偏差信号
が計算され、所定値以上になると警報設定器51から接点
信号が出力される。
【0140】アナログメモリー48では、PI制御器41b
から出力される開度指令信号が常時上書きされるが、上
述したように警報設定器51から接点信号が出力される
と、開閉器49にて信号ラインが切り離され、アナログメ
モリー48からの出力信号は警報設定器51から接点信号が
出力される直前の値に保持される。さらに、警報設定器
51から接点信号が出力されると、切替器47では、給水調
節弁18に出力される開度指令信号が、PI制御器41bか
らの出力信号からアナログメモリー48からの出力信号に
切り替えられる。
【0141】以上のようにして、給水調節弁18は、PI
制御器41bからの開度指令信号により開閉動作していて
も、警報設定器51からの接点信号が出力されると開閉動
作が停止し、開度指令信号は警報設定器51からの接点信
号が出力される直前の値に固定される。
【0142】したがって、プラント起動初期段階で給水
加熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流
量を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカ
ット設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうよう
な過渡変動が発生した場合、給水調節弁18が自動制御か
ら切り離されて開度が固定されるため、給水流量が自動
制御により増大することがなくなる。
【0143】さらに、高圧給水加熱器12,脱気器10,低
圧給水加熱器9の器内圧力が低下し、各圧力調節弁27,
26,25を介して補助ボイラー35からの補助蒸気流量が定
格値以上になり、補助ボイラー35が補助ボイラードラム
水位の低下による自動インタロックでトリップしてしま
う事象につながることを回避することができる。
【0144】次に本発明の第9の実施の形態の給水制御
装置を説明する。すなわち、図13の制御ブロック図に示
すように、高圧給水加熱器器内圧力検出器30からのフィ
ードバック信号と設定器39からの高圧給水加熱器器内圧
設定値を入力してその偏差を演算する減算器40aと、こ
の減算器40aからの偏差信号を制御演算して高圧給水加
熱器圧力調節弁27の開度指令信号を出力するPI制御器
41aを備える。
【0145】さらに、蒸発器出口水側温度検出器42から
の信号を高圧給水加熱器圧力調節弁27開度指令信号に変
換して出力する関数発生器44cと、前記PI制御器41a
と前記関数発生器44cのそれぞれから出力された高圧給
水加熱器圧力調節弁開度指令信号を比較して、低値を選
択出力する低値選択回路45を設ける。
【0146】関数発生器44cにおける関数設定例を図14
に示す。すなわち、横軸の蒸発器出口水側温度が300℃
になるまでは、縦軸で示した高圧給水加熱器圧力調節弁
開度指令信号は、補助ボイラー35からの補助蒸気流量定
格値に相当する開度(MV2%)一定で、300℃以上で
は100%一定になるように設定している。
【0147】このような制御ブロックの構成及び関数設
定によれば、図23のヒートマスバランス推移図に示した
ように、蒸発器1への通水開始時から蒸発器出口水側温
度が300℃に上昇するまでのプラント起動初期の段階で
は、補助ボイラー35からの補助蒸気により熱回収を実施
するが、この時点では関数発生器44cから出力される高
圧給水加熱器圧力調節弁開度指令信号は、補助ボイラー
35からの補助蒸気流量定格値に相当する開度(MV2
%)に固定されていることから、低値選択回路45から高
圧給水加熱器圧力調節弁27に出力される開度指令信号も
補助ボイラー35からの補助蒸気流量定格値に相当する開
度(MV2%)以上になることはない。
【0148】すなわち、プラント起動初期段階で給水加
熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流量
を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカッ
ト設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような
過渡変動が発生した場合、給水調節弁18が自動制御によ
り開方向に動作して給水流量が過渡的に増大し、その結
果、高圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の
器内圧力が低下するが、高圧給水加熱器圧力調節弁27の
開度が制限されていることから、補助ボイラー35から定
格値以上の補助蒸気流量が流出し、補助ボイラー35が補
助ボイラードラム水位の低下による自動インタロックで
トリップしてしまう事象につながることを回避すること
ができる。
【0149】また、蒸発器出口水側温度が300℃以上に
なると給水流量増大制御が開始され、補助蒸気にかわっ
てフラッシュタンク14からの発生蒸気が給水加熱に使用
されるが、この時点では関数発生器44cから出力される
開度指令信号は100%に固定され、PI制御器41aから
出力される開度指令信号が、そのまま低値選択回路45か
ら高圧給水加熱器圧力調節弁27に出力されることになる
ため、高圧給水加熱器圧力調節弁27の開度制限を受ける
ことなく給水加熱を行うことができる。
【0150】次に本発明の第10の実施の形態の給水制御
装置を説明する。すなわち、図15の制御ブロック図に
示すように、高圧給水加熱器器内圧力検出器30からのフ
ィードバック信号と設定器39からの高圧給水加熱器器内
圧設定値を入力してその偏差を演算する減算器40aと、
この減算器40aからの偏差信号を制御演算して高圧給水
加熱器圧力調節弁27の開度指令信号を出力するPI制御
器41aを備える。
【0151】さらに、高圧給水加熱器圧力調節弁27開度
指令信号の固定値MV2%あるいは100%を出力する2
つの設定器39d,39eと、これら2つの設定器39d,39
eから出力される開度指令信号をフラッシュタンク発生
蒸気止め弁15全開信号あるいは気水分離器ドレン弁13全
閉信号をに基づいて切り替える切替器47と、前記PI制
御器41aと前記切替器47のそれぞれから出力された高圧
給水加熱器圧力調節弁27開度指令信号を比較して低値を
選択出力する低値選択回路45を設ける。
【0152】このような制御ブロックの構成によれば、
図23のヒートマスバランス推移図に示したように、蒸発
器1への通水開始時から蒸発器出口水側温度が300℃に
上昇してフラッシュタンク発生蒸気止め弁15を全開する
までのプラント起動初期の段階では、補助ボイラー35か
らの補助蒸気により熱回収を実施するが、この時点では
切替器47から出力される開度指令信号は、フラッシュタ
ンク発生蒸気止め弁15全開信号及び気水分離器ドレン弁
13全閉信号が切替器47に入力されていないことから、補
助ボイラー35からの補助蒸気流量定格値に相当する設定
器39dによる開度(MV2%)になっており、低値選択
回路45から高圧給水加熱器圧力調節弁27に出力される開
度指令信号は補助ボイラー35からの補助蒸気流量定格値
に相当する開度(MV2%)以上になることはない。
【0153】すなわち、プラント起動初期段階で給水加
熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流量
を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカッ
ト設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような
過渡変動が発生した場合、給水調節弁18が自動制御によ
り開方向に動作して給水流量が過渡的に増大し、その結
果、高圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の
器内圧力が低下するが、高圧給水加熱器圧力調節弁27の
開度が制限されていることから、補助ボイラー35から定
格値以上の補助蒸気流量が流出し、補助ボイラー35が補
助ボイラードラム水位の低下による自動インタロックで
トリップしてしまう事象につながることを回避すること
ができる。
【0154】また、蒸発器出口水側温度が300℃以上に
なると給水流量増大制御が開始され、補助蒸気にかわっ
てフラッシュタンク14からの発生蒸気が給水加熱に使用
されるが、この時点ではフラッシュタンク発生蒸気止め
弁15を全開操作し、フラッシュタンク発生蒸気止め弁15
全開信号が切替器47に入力されるため、切替器47から出
力される開度指令信号は設定器39eによる100%固定値
に切り替えられる。よって、PI制御器41aから出力さ
れる開度指令信号が、そのまま低値選択回路45から高圧
給水加熱器圧力調節弁27に出力されることになるため、
高圧給水加熱器圧力調節弁27の開度制限を受けることな
く給水加熱を行うことができる。
【0155】さらに、給水流量増大後に、気水分離器ド
レン弁13を経由してフラッシュタンク14へ送出していた
流体は、原子炉核加熱とともに全量過熱器3側に通気し
気水分離器ドレン弁13は全閉する。この時点でフラッシ
ュタンク発生蒸気止め弁15も全閉操作するが、切替器47
に気水分離器ドレン弁13全閉信号を入力して切替器47か
らの開度指令信号を設定器39eからの100%固定値に切
り替えているため、高圧給水加熱器圧力調節弁27による
自動制御が開度制限を受けることはない。
【0156】次に本発明の第11の実施例の形態の給水制
御装置を説明する。すなわち、図16の制御ブロック図に
示すように、高圧給水加熱器器内圧力検出器30からのフ
ィードバック信号と設定器39からの高圧給水加熱器器内
圧設定値を入力してその偏差を演算する減算器40aと、
この減算器40aからの偏差信号を制御演算して高圧給水
加熱器圧力調節弁27の開度指令信号を出力するPI制御
器41aを備える。
【0157】さらに、補助ボイラー出口蒸気流量検出器
38からの信号を高圧給水加熱器圧力調節弁27の開度指令
信号に変換して出力する関数発生器44dと、前記PI制
御器41aと前記関数発生器44dのそれぞれから出力され
た高圧給水加熱器圧力調節弁27開度指令信号を比較して
低値を選択出力する低値選択回路45を設ける。
【0158】関数発生器44dにおける関数設定例を図17
に示す。すなわち、横軸の補助ボイラー蒸気流量が定格
値(F1%)近傍に至るまでは、縦軸で示した高圧給水
加熱器圧力調節弁27開度指令信号は100%一定で、定格
値になる直前から定格値までランプ状に減少し、定格値
以上では補助ボイラー35からの補助蒸気流量定格値に相
当する開度(MV2%)一定になるように設定してい
る。
【0159】このような制御ブロックの構成及び関数設
定によれば、図23のヒートマスバランス推移図に示した
ように、蒸発器1への通水開始時から蒸発器出口水側温
度が300℃に上昇するまでのプラント起動初期の段階で
は、補助ボイラー35からの補助蒸気により熱回収を実施
するが、関数発生器44dから出力される開度指令信号は
補助ボイラー35からの補助蒸気流量の上昇に従って減少
し、定格値(F1%)以上では補助ボイラー35からの補
助蒸気流量定格値に相当する開度 (MV2%)に固定
されている。
【0160】したがって、低値選択回路45から高圧給水
加熱器圧力調節弁27に出力される開度指令信号は、補助
ボイラー35からの補助蒸気流量が定格値に至った場合
に、補助ボイラー35からの補助蒸気流量定格値に相当す
る開度(MV2%)以上になることはない。
【0161】こうして、プラント起動初期段階で給水加
熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給水流量
を低流量域で自動制御している際、給水流量がローカッ
ト設定値に抵触して見かけ上0%になってしまうような
過渡変動が発生した場合、給水調節弁18が自動制御によ
り開方向に動作して給水流量が増大し、その結果、高圧
給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の器内圧力
が低下し、各圧力調節弁27,26,25を介して補助ボイラ
ー35からの補助蒸気流量が増大するが、補助蒸気流量の
増大に伴い高圧給水加熱器圧力調節弁27への開度指令信
号の開方向動作が制限されるため、補助ボイラー35から
の補助蒸気流量が定格値以上になり、補助ボイラー35が
補助ボイラードラム水位の低下による自動インタロック
でトリップしてしまう事象につながることを回避するこ
とができる。
【0162】次に、本発明の第12の実施の形態の給水制
御装置は、図18の制御ブロック図に示すように、高圧給
水加熱器器内圧力検出器30からのフィードバック信号と
設定器39からの設定値を入力してその偏差を演算する減
算器40aと、この減算器40aからの偏差信号を制御演算
して高圧給水加熱器圧力調節弁27の開度指令信号を出力
するPI制御器41aを備える。
【0163】また、蒸発器出口水側温度検出器42からの
信号を給水流量設定値に変換する関数発生器43と、給水
流量検出器19からのフィードバック信号と前記給水流量
設定値を入力してその偏差を演算する減算器40bと、こ
の減算器40bからの偏差信号を制御演算して給水調節弁
18の開度指令信号を出力するPI制御器41bを備えてい
る。
【0164】さらに、前記PI制御器41bから出力され
た給水調節弁18開度指令信号を高圧給水加熱器圧力調節
弁27開度指令信号に変換して出力する関数発生器44e
と、この関数発生器44eからの入力と設定器39eから出
力される高圧給水加熱器圧力調節弁27開度の100%値
を、フラッシュタンク発生蒸気止め弁15全開信号を入力
して切り替える切替器47と、前記PI制御器41aと切替
器47のそれぞれから出力される高圧給水加熱器圧力調節
弁27開度指令信号を比較して、低値を選択出力する低値
選択回路45を設ける。
【0165】関数発生器44eの関数設定例を図19に示
す。すなわち、横軸の給水調節弁18開度指令信号が、補
助蒸気による給水加熱時の開度指令信号上限値(MV1
(%))近傍に至るまでは、縦軸で示した高圧給水加熱
器圧力調節弁27開度指令信号は100%一定で、給水調節
弁の開度指令信号が上限値(MV1(%))になる直前
から補助ボイラー蒸気流量定格値に相当する開度までラ
ンプ状に減少し、MV1(%)値以上では補助ボイラー
35からの補助蒸気流量定格値に対応した開度(MV2
(%))一定になるように設定している。ここで、補助
蒸気による給水加熱時の開度指令信号上限値(MV1
(%))は、補助ボイラー35からの定格補助蒸気流量で
所定の給水温度に加熱可能な給水流量を流す給水調節弁
18開度に対応したものである。
【0166】関数発生器43の設定は、図26に示した従来
例の関数設定図に準じるものであり、蒸発器出口水側温
度の300℃から320℃までの上昇に対応し、設定値が10%
から40%に自動変更されるように設定している。
【0167】このような制御ブロックの構成及び関数設
定によれば、給水流量が過渡変動によりローカット設定
値に抵触して0%となった場合に、給水流量検出器19か
らのフィードバック信号と関数発生器43から出力される
給水流量設定値に対して減算器40bにより偏差演算され
た偏差信号が+側に大きくなりPI制御器41bからの開
度指令信号が増大する。
【0168】一方、図23のヒートマスバランス推移図に
示したように、蒸発器1への通水開始時から蒸発器出口
水側温度が300℃に上昇してフラッシュタンク発生蒸気
止め弁15を全開するまでのプラント起動初期の段階で
は、補助ボイラー35からの補助蒸気により熱回収を実施
するが、関数発生器44eから出力される高圧給水加熱器
圧力調節弁27の開度指令信号は給水調節弁18開度指令信
号の増加に従って減少し、補助蒸気による給水加熱時の
給水調節弁18開度指令信号上限値(MV1(%))以上
では補助蒸気流量定格値に対応した開度(MV2
(%))に固定されている。
【0169】さらに、この時点では、切替器47にはフラ
ッシュタンク発生蒸気止め弁15全開信号が入力されてい
ないため、切替器47からは関数発生器44eからの開度指
令信号が低値選択回路45に出力される。よって、低値選
択回路45から高圧給水加熱器圧力調節弁27に出力される
開度指令信号は、給水調節弁18の開度指令信号が、給水
加熱時の給水調節弁18の開度指令信号上限値(MV1
(%))に至った場合に、補助ボイラー35からの補助蒸
気流量定格値に相当する開度(MV2(%))以上にな
ることはない。
【0170】このようにして、プラント起動初期段階で
給水加熱に補助ボイラー35からの補助蒸気を使用して給
水流量を低流量域で自動制御している際、給水流量がロ
ーカット設定値に抵触して見かけ上0%になってしまう
ような過渡変動が発生した場合、給水調節弁18が自動制
御により開方向に動作して給水流量が増大し、その結
果、高圧給水加熱器12,脱気器10,低圧給水加熱器9の
器内圧力が低下し、各圧力調節弁27,26,25を介して補
助ボイラー35からの補助蒸気流量が増大するが、給水調
節弁18の開度指令信号の増大に伴い、高圧給水加熱器圧
力調節弁27への開度指令信号の開方向動作が制限される
ため、補助ボイラー35からの補助蒸気流量が定格値以上
になり、補助ボイラー35が補助ボイラードラム水位の低
下による自動インタロックでトリップしてしまう事象に
つながることを回避することができる。
【0171】また、関数発生器43の設定によると、蒸発
器出口水側温度が300℃以上になると給水流量設定値が
所定の変化率で増加を開始するが、この時点ではフラッ
シュタンク発生蒸気止め弁15を全開操作し、フラッシュ
タンク発生蒸気止め弁15全開信号が切替器47に入力され
るため、切替器47からは設定器39eからの100%開度指
令信号出力される。よって、低値選択回路45ではPI制
御器41aからの開度指令信号がそのまま高圧給水加熱器
圧力調節弁27に出力されることになるため、高圧給水加
熱器圧力調節弁27による自動制御が開度制限を受けるこ
とはない。
【0172】
【発明の効果】本発明によれば、高速増殖炉発電プラン
トの起動初期段階で給水流量を低流量域で制御している
ときに万一給水流量に過渡変動等が発生しても、給水加
熱のために補助ボイラーの定格容量以上の補助蒸気が供
給されプラントの運転継続に支障をきたすような事象が
発生することを回避することのできる給水制御装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の給水制御装置の制
御ブロック図。
【図2】上記第1の実施の形態の給水制御装置における
関数発生器(44)の設定図。
【図3】本発明の第2の実施の形態の給水制御装置の制
御ブロック図。
【図4】上記第2の実施の形態の給水制御装置における
関数発生器(43a)の設定図。
【図5】本発明の第3の実施の形態の給水制御装置の制
御ブロック図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の給水制御装置の制
御ブロック図。
【図7】本発明の第5の実施の形態の給水制御装置の制
御ブロック図。
【図8】上記第5の実施の形態の給水制御装置における
関数発生器(44a)の設定図。
【図9】本発明の第6の実施の形態の給水制御装置の制
御ブロック図。
【図10】上記第6の実施の形態の給水制御装置におけ
る関数発生器(44b)の設定図。
【図11】本発明の第7の実施の形態の給水制御装置の
制御ブロック図。
【図12】本発明の第8の実施の形態の給水制御装置の
制御ブロック図。
【図13】本発明の第9の実施の形態の給水制御装置の
制御ブロック図。
【図14】上記第9の実施の形態の給水制御装置におけ
る関数発生器(44c)の設定図。
【図15】本発明の第10の実施の形態の給水制御装置の
制御ブロック図。
【図16】本発明の第11の実施の形態の給水制御装置の
制御ブロック図。
【図17】上記第11の実施の形態の給水制御装置におけ
る関数発生器(44d)の設定図。
【図18】本発明の第12の実施の形態の給水制御装置の
制御ブロック図。
【図19】上記第12の実施の形態の給水制御装置におけ
る関数発生器(44e)の設定図。
【図20】高速増殖炉発電プラントの蒸気発生器回り水
・蒸気系の系統構成図。
【図21】高速増殖炉発電プラントの蒸発器通水開始時
の系統構成図。
【図22】補助ボイラー廻り系統構成図。
【図23】蒸発器通水移行の蒸発器廻りのヒートマスバ
ランス推移図。
【図24】従来の給水制御装置における高圧給水加熱器
圧力調節弁の制御ブロック図。
【図25】従来の給水制御装置における給水調節弁の制
御ブロック図。
【図26】従来の給水制御装置における関数発生器(4
3)の設定図。
【図27】差圧式流量測定器に設けられるローカット機
能の説明図。
【符号の説明】
1…蒸発器、2…気水分離器、3…過熱器、4…蒸気加
減弁、5…タービン、6…発電機、7…復水器、8…復
水ポンプ、9…低圧給水加熱器、10…脱気器、11…給水
ポンプ、12…高圧給水加熱器、13…気水分離器ドレン
弁、14…フラッシュタンク、15…フラッシュタンク発生
蒸気止め弁、16…フラッシュタンク圧力調節弁、17…フ
ラッシュタンク圧力検出器,18…給水調節弁、19…給水
流量検出器、20…高圧給水加熱器入口圧力検出器、21…
起動用給水調節弁、22…フラッシュタンク水位検出器、
23…フラッシュタンク水位調節弁、24…補助蒸気ヘッ
ダ、25…低圧給水加熱器圧力調節弁、26…脱気器圧力調
節弁、27…高圧給水加熱器圧力調節弁、28…低圧給水加
熱器器内圧力検出器、29…脱気器器内圧力検出器、30…
高圧給水加熱器器内圧力検出器、31…補助蒸気ヘッダ出
口逆止弁、32…給水ポンプ入口流量検出器、33…補助ボ
イラー給水ポンプ、34…補助ボイラー給水調節弁、35…
補助ボイラー、36…補助ボイラードラム水位検出器、37
…補助ボイラー給水流量検出器、38…補助ボイラー出口
蒸気流量検出器、39,39a,39b,39c,39d,39e…
設定器、40a,40b,40c,40d…減算器、41a,41b
…PI制御器、42…蒸発器出口水側温度検出器、43,43
a…関数発生器、44,44a,44b,44c,44d,44e…
関数発生器、45…低値選択回路、46…高値選択回路、47
…切替器、48…アナログメモリー、49…開閉器、50…除
算器、51…警報設定器、52…給水調節弁開度検出器、53
…関数発生器、54…給水調節弁差圧検出器、55…開平演
算器、56…気水分離器出口圧力検出器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 常盤 豊 神奈川県横浜市磯子区新杉田町8番地 株 式会社東芝横浜事業所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高速増殖炉の2次主冷却系と熱交換して
    蒸気を発生する蒸発器と、気水分離器および過熱器を介
    して前記蒸発器に接続されたタービンと、このタービン
    において仕事した前記蒸気の復水を給水ポンプによって
    送り込まれ加熱して給水調節弁を介して前記蒸発器へ給
    水を供給する給水加熱器と、ドレン弁を介して前記気水
    分離器に接続され発生蒸気止め弁を介して前記給水加熱
    器に接続されたフラッシュタンクと、起動時に前記給水
    加熱器へ補助蒸気を供給する補助ボイラーとを備えた高
    速増殖炉発電プラントにおいて、前記蒸発器への給水流
    量を測定して給水流量信号を発生する給水流量検出器
    と、前記蒸発器の出口の流体の温度を検出して蒸発器出
    口水側温度信号を発生する蒸発器出口水側温度検出器
    と、前記蒸発器出口水側温度信号を0より大きい値から
    増大して所定の値に変化する給水流量設定値に変換する
    第1の関数発生器と、前記蒸発器出口水側温度信号を給
    水調節弁の補助蒸気による給水加熱時の上限開度値から
    100%開度値に変化する開度指令信号に変換する第2の
    関数発生器と、前記給水流量検出器から出力される給水
    流量信号と前記第1の関数発生器から出力される給水流
    量設定値信号とを偏差演算する減算器と、この減算器か
    ら出力される偏差信号を制御演算して前記給水調節弁の
    開度指令信号を出力するPI制御器と、このPI制御器
    から入力される開度指令信号と前記第2の関数発生器か
    ら入力される開度指令信号を比較し低値を選択して前記
    給水調節弁に開度指令信号として出力する低値選択回路
    とを備えたことを特徴とする給水制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラント
    において、前記蒸発器への給水流量を測定して給水流量
    信号を発生する給水流量検出器と、前記蒸発器の出口の
    流体の温度を検出して蒸発器出口水側温度信号を発生す
    る蒸発器出口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水側温
    度信号を0より大きい値から増大して所定の値に変化す
    る給水流量設定値に変換する関数発生器と、前記補助ボ
    イラーからの定格補助蒸気流量で所定の給水温度に加熱
    可能な給水流量を流す開度に充分余裕をもたせた一定値
    の給水調節弁開度を設定する設定器と、前記給水流量検
    出器から出力される給水流量信号と前記関数発生器から
    出力される給水流量設定値信号とを偏差演算する減算器
    と、この減算器から出力される偏差信号を制御演算して
    前記給水調節弁の開度指令信号を出力するPI制御器
    と、このPI制御器から入力される開度指令信号と前記
    設定器から入力される開度指令信号を比較し高値を選択
    して前記給水調節弁に開度指令信号として出力する高値
    選択回路とを備えたことを特徴とする給水制御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラント
    において、前記蒸発器への給水流量を測定して給水流量
    信号を発生する給水流量検出器と、前記蒸発器の出口の
    流体の温度を検出して蒸発器出口水側温度信号を発生す
    る蒸発器出口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水側温
    度信号を0より大きい値から増大して所定の値に変化す
    る給水流量設定値に変換する関数発生器と、給水調節弁
    の補助蒸気による給水加熱時の開度指令信号上限値と10
    0%値を出力する設定器と、前記フラッシュタンクの発
    生蒸気止め弁全開の信号あるいは前記気水分離器のドレ
    ン弁全閉の信号を受けて前記設定器からの入力を上限値
    から100%値に切り替える切替器と、前記給水流量検出
    器から出力される給水流量信号と前記関数発生器から出
    力される給水流量設定値信号とを偏差演算する減算器
    と、この減算器から出力される偏差信号を制御演算して
    前記給水調節弁の開度指令信号を出力するPI制御器
    と、このPI制御器から入力される開度指令信号と前記
    切替器から入力される開度指令信号を比較し低値を選択
    して前記給水調節弁に開度指令信号として出力する低値
    選択回路とを備えたことを特徴とする給水制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラント
    において、前記蒸発器への給水流量を測定して給水流量
    信号を発生する給水流量検出器と、前記蒸発器の出口の
    流体の温度を検出して蒸発器出口水側温度信号を発生す
    る蒸発器出口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水側温
    度信号を0より大きい値から増大して所定の値に変化す
    る給水流量設定値に変換する関数発生器と、前記補助ボ
    イラーからの定格補助蒸気流量で所定の給水温度に加熱
    可能な給水流量を流す開度に充分余裕をもたせた一定値
    の給水調節弁開度を設定する設定器と、前記給水流量検
    出器から出力される給水流量信号と前記関数発生器から
    出力される給水流量設定値信号とを偏差演算する減算器
    と、この減算器から出力される偏差信号を制御演算して
    前記給水調節弁の開度指令信号を出力するPI制御器
    と、前記フラッシュタンクの発生蒸気止め弁全開の信号
    あるいは前記気水分離器のドレン弁全閉の信号を受けて
    前記設定器から入力される開度指令信号から前記PI制
    御器から入力される開度指令信号へ切り替えて前記給水
    調節弁に開度指令信号として出力する切替器とを備えた
    ことを特徴とする給水制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラント
    において、前記蒸発器への給水流量を測定して給水流量
    信号を発生する給水流量検出器と、前記蒸発器の出口の
    流体の温度を検出して蒸発器出口水側温度信号を発生す
    る蒸発器出口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水側温
    度信号を所定の給水流量設定値に変換する第1の関数発
    生器と、前記補助ボイラーの出口蒸気流量信号を給水調
    節弁開度指令信号の100%値から補助蒸気による給水加
    熱時の上限値に変化する信号に変換する第2の関数発生
    器と、前記給水流量検出器から出力される給水流量信号
    と前記第1の関数発生器から出力される給水流量設定値
    信号とを偏差演算する減算器と、この減算器から出力さ
    れる偏差信号を制御演算して前記給水調節弁の開度指令
    信号を出力するPI制御器と、このPI制御器から入力
    される開度指令信号と前記第2の関数発生器から入力さ
    れる開度指令信号を比較し低値を選択して前記給水調節
    弁に開度指令信号として出力する低値選択回路とを備え
    たことを特徴とする給水制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラント
    において、前記蒸発器への給水流量を測定して給水流量
    信号を発生する給水流量検出器と、前記蒸発器の出口の
    流体の温度を検出して蒸発器出口水側温度信号を発生す
    る蒸発器出口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水側温
    度信号を0より大きい値から増大して所定の値に変化す
    る給水流量設定値に変換する第1の関数発生器と、前記
    給水流量検出器から出力される給水流量信号と前記第1
    の関数発生器から出力される給水流量設定値信号とを偏
    差演算する第1の減算器と、この第1の減算器から出力
    される偏差信号を制御演算して前記給水調節弁の開度指
    令信号を出力する第1のPI制御器と、前記給水加熱器
    の器内圧力の測定値と所定の設定値との偏差を演算する
    第2の減算器と、この第2の減算器から出力される偏差
    信号を制御演算して前記給水加熱器の圧力調節弁の開度
    指令信号を出力する第2のPI制御器と、この第2のP
    I制御器の出力信号を前記給水調節弁の100%開度値か
    ら補助蒸気による給水加熱時の上限開度値に変化する開
    度指令信号に変換する第2の関数発生器と、前記フラッ
    シュタンクの発生蒸気止め弁全開の信号を受けて前記第
    2の関数発生器の出力値から100%開度指令値に切り替
    える切替器と、前記第1のPI制御器から入力される開
    度指令信号と前記切替器から入力される開度指令信号を
    比較し低値を選択して前記給水調節弁に開度指令信号と
    して出力する低値選択回路とを備えたことを特徴とする
    給水制御装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラント
    において、前記蒸発器への給水流量を測定して給水流量
    信号を発生する給水流量検出器と、前記蒸発器の出口の
    流体の温度を検出して蒸発器出口水側温度信号を発生す
    る蒸発器出口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水側温
    度信号を0より大きい値から増大して所定の値に変化す
    る給水流量設定値に変換する関数発生器と、前記給水流
    量検出器から出力される給水流量信号と前記関数発生器
    から出力される給水流量設定値信号とを偏差演算する第
    1の減算器と、この第1の減算器から出力される偏差信
    号を制御演算して前記給水調節弁の開度指令信号を出力
    するPI制御器と、前記給水ポンプの入口流量の測定値
    を所定の定数で除算する除算器と、この除算器の出力と
    前記給水流量検出器の測定値との偏差を求める第2の減
    算器と、この第2の減算器の出力値が一定値以上になっ
    たときに接点信号を出力する警報設定器と、前記PI制
    御器の出力側に接続され前記接点信号によって開する常
    閉の開閉器と、この開閉器に接続され前記PI制御器の
    出力を記憶するメモリーと、このメモリーの出力及び前
    記PI制御器の出力を入力され前記接点信号によって前
    記PI制御器から入力される信号から前記メモリーから
    入力される信号へ切り替えて前記給水調節弁に開度指令
    信号として出力する切替器とを備えたことを特徴とする
    給水制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラント
    において、前記蒸発器への給水流量を測定して給水流量
    信号を発生する給水流量検出器と、前記蒸発器の出口の
    流体の温度を検出して蒸発器出口水側温度信号を発生す
    る蒸発器出口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水側温
    度信号を0より大きい値から増大して所定の値に変化す
    る給水流量設定値に変換する第1の関数発生器と、前記
    給水流量検出器から出力される給水流量信号と前記第1
    の関数発生器から出力される給水流量設定値信号とを偏
    差演算する第1の減算器と、この第1の減算器から出力
    される偏差信号を制御演算して前記給水調節弁の開度指
    令信号を出力するPI制御器と、前記給水調節弁の開度
    検出値を給水の流量係数CV値に変換する第2の関数発
    生器と、この第2の関数発生器の出力及び前記給水調節
    弁の前後差圧の検出値を入力されて給水流量を算出する
    開平演算器と、この開平演算器の出力と前記給水流量検
    出器の測定値との偏差を求める第2の減算器と、この第
    2の減算器の出力値が一定値以上になったときに接点信
    号を出力する警報設定器と、前記PI制御器の出力側に
    接続され前記接点信号によって開する常閉の開閉器と、
    この開閉器に接続され前記PI制御器の出力を記憶する
    メモリーと、このメモリーの出力及び前記PI制御器の
    出力を入力され前記接点信号によって前記PI制御器か
    ら入力される信号から前記メモリーから入力される信号
    へ切り替えて前記給水調節弁に開度指令信号として出力
    する切替器とを備えたことを特徴とする給水制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラント
    において、前記給水加熱器の器内圧力の測定値と所定の
    設定値との偏差を演算する減算器と、この減算器から出
    力される偏差信号を制御演算して前記給水加熱器の圧力
    調節弁の開度指令信号を出力するPI制御器と、前記蒸
    発器出口水側温度信号を補助ボイラー蒸気流量定格値に
    相当する開度値から100%開度値に変化する給水加熱器
    圧力調節弁開度指令信号に変換する関数発生器と、前記
    PI制御器から入力される開度指令信号と前記関数発生
    器から入力される給水加熱器圧力調節弁開度指令信号を
    比較し低値を選択して前記給水加熱器圧力調節弁に開度
    指令信号として出力する低値選択回路とを備えたことを
    特徴とする給水制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラン
    トにおいて、前記給水加熱器の器内圧力の測定値と所定
    の設定値との偏差を演算する減算器と、この減算器から
    出力される偏差信号を制御演算して前記給水加熱器の圧
    力調節弁の開度指令信号を出力するPI制御器と、給水
    加熱器圧力調節弁の補助ボイラー蒸気流量定格値に相当
    する開度値と100%開度値を出力する設定器と、前記フ
    ラッシュタンクの発生蒸気止め弁全開の信号あるいは前
    記気水分離器のドレン弁全閉の信号を受けて前記設定器
    からの入力を補助ボイラー蒸気流量定格値に相当する開
    度値から100%開度値に切り替える切替器と、前記PI
    制御器から入力される開度指令信号と前記切替器から入
    力される設定値を比較し低値を選択して前記給水加熱器
    圧力調節弁に開度指令信号として出力する低値選択回路
    とを備えたことを特徴とする給水制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラン
    トにおいて、前記給水加熱器の器内圧力の測定値と所定
    の設定値との偏差を演算する減算器と、この減算器から
    出力される偏差信号を制御演算して前記給水加熱器の圧
    力調節弁の開度指令信号を出力するPI制御器と、前記
    補助ボイラーの出口蒸気流量検出器から入力される補助
    ボイラー蒸気流量信号を給水加熱器圧力調節弁の100%
    開度値から補助蒸気による給水加熱時の上限開度値に変
    化する開度指令信号に変換する関数発生器と、前記PI
    制御器から入力される開度指令信号と前記関数発生器か
    ら入力される開度指令信号を比較し低値を選択して前記
    給水加熱器圧力調節弁に開度指令信号として出力する低
    値選択回路とを備えたことを特徴とする給水制御装置。
  12. 【請求項12】 請求項1記載の高速増殖炉発電プラン
    トにおいて、前記給水加熱器の器内圧力の測定値と所定
    の設定値との偏差を演算する第1の減算器と、この第1
    の減算器から出力される偏差信号を制御演算して前記給
    水加熱器の圧力調節弁の開度指令信号を出力する第1の
    PI制御器と、前記蒸発器への給水流量を測定して給水
    流量信号を発生する給水流量検出器と、前記蒸発器の出
    口の流体の温度を検出して蒸発器出口水側温度信号を発
    生する蒸発器出口水側温度検出器と、前記蒸発器出口水
    側温度信号を0より大きい値から増大して所定の値に変
    化する給水流量設定値に変換する第1の関数発生器と、
    前記給水流量検出器から出力される給水流量信号と前記
    第1の関数発生器から出力される給水流量設定値信号と
    を偏差演算する第2の減算器と、この第2の減算器から
    出力される偏差信号を制御演算して前記給水調節弁の開
    度指令信号を出力する第2のPI制御器と、この第2の
    PI制御器の出力信号を前記給水加熱器圧力調節弁の10
    0%開度値から補助ボイラー蒸気流量定格値に相当する
    開度値に変化する開度指令信号に変換する第2の関数発
    生器と、前記フラッシュタンクの発生蒸気止め弁全開の
    信号を受けて前記第2の関数発生器の出力値から100%
    開度指令値に切り替える切替器と、前記第1のPI制御
    器から入力される開度指令信号と前記切替器から入力さ
    れる開度指令信号を比較し低値を選択して前記給水加熱
    器圧力調節弁に開度指令信号として出力する低値選択回
    路とを備えたことを特徴とする給水制御装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009168269A (ja) * 2008-01-11 2009-07-30 Chugoku Electric Power Co Inc:The 発電停止時の発電装置の制御方法
JP2011157905A (ja) * 2010-02-02 2011-08-18 Chugoku Electric Power Co Inc:The 発電設備におけるボイラの熱回収装置および熱回収方法

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