JP2016073214A - ゲル状調味料粒含有調理済み食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】調味料の含有量を減量しても十分な味を呈する調理済み食品の提供。
【解決手段】ゲル状調味料粒含有調理済み食品の製造方法であって、第1の調味料を用いて製造された調理済み食品を準備すること;第2の調味料をゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドを用いてゲル化したゲル状調味料粒を準備すること;及び、該ゲル状調味料粒と該調理済み食品とを混合することを含み、かつ該第2の調味料中の塩分及び/又は糖分の濃度は、該調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い、方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゲル状調味料粒を含有する調理済み食品に関する。
従来ゲル状の調味料が知られている。特許文献1には、液体及びペースト状調味料を寒天を使うことでゲル化させた後、破砕成形したゲル状調味料が記載されている。特許文献2には、寒天水溶液中に食塩を加え加熱溶解後に冷却固化させて製造した寒天ゲルを粒状に成形した寒天塩調味料が記載されている。特許文献3には、調味液と熱可逆性ゲル化剤からなるゲル状の調味液に調味油が含有されているあわせ調味料が記載されている。特許文献4には、呈味物質及び水を含む液体が、キサンタンガム、ローカストビーンガム及び水溶性ヘミセルロースとでゲル化されたゲル状調味料が記載されている。特許文献5には、キサンタンガム、ローカストビーンガム、ジェランガム及びιタイプのカラギーナンガムを含むゲル化剤を水に加えて加熱、溶解させて得た溶液と調味料成分を混ぜ合わせて製造されたゲル状調味液が記載されている。これらのゲル状調味料は、通常、調理の際の味付けに使用されるか、あるいは料理を食する際に適用されるいわゆるかけるタイプの調味料又はソースとして提供されるものであって、予め料理と混合されているものではない。
予めゲル状調味料を添加した状態で提供される調理済み食品も知られている。特許文献6には、惣菜、丼物、サンドイッチ、寿司、麺類等の調理済み食品に、水とゲル化剤と調味成分からなる煮凝り状調味料を混ぜ合わせることによって、移送や保存中における調味液の漏れ出しや食材への染み込みによる該調理済み食品の品質劣化を防ぐことができることが記載されている。
一方、健康上の観点から、又は一部の疾病の患者においては、塩分や糖分の摂取量を減量するため、調味料の使用量を控えた食品を摂取することが求められている。しかしながら、そのような食品は味が薄く好ましいものではない。
特開2007−014323号公報 特開2007−014324号公報 特開2001−120217号公報 特開平8−308527号公報 特開2006−230330号公報 特開2001−017118号公報
食品の味や美味しさを低下させることなく、その塩分や糖分の含有量を減量するための手段が望まれている。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、通常よりも薄味に味付けした調理済み食品に対して、濃い味の調味料をゼラチン又はコラーゲンペプチドでゲル化した粒状のゲル状調味料を混ぜ合わせることによって、調味料の含有量を減量しても十分な味を呈する調理済み食品を得ることができることを見出した。
すなわち本発明は、ゲル状調味料粒含有調理済み食品の製造方法であって、
第1の調味料を用いて製造された調理済み食品を準備すること;
第2の調味料をゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドを用いてゲル化したゲル状調味料粒を準備すること;及び
該ゲル状調味料粒と該調理済み食品とを混合すること、
を含み、かつ
該第2の調味料中の塩分及び/又は糖分の濃度は、該調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い、方法を提供する。
また本発明は、調理済み食品における塩分及び/又は糖分の低減方法であって、
第1の調味料を用いて製造された調理済み食品を準備すること;
第2の調味料をゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドを用いてゲル化したゲル状調味料粒を準備すること;及び
該ゲル状調味料粒と該調理済み食品とを混合すること、
を含み、かつ
該第2の調味料中の塩分及び/又は糖分の濃度は、該調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い、方法を提供する。
本発明により製造されるゲル状調味料粒含有調理済み食品は、塩分及び/又は糖分濃度の高いゲル状調味料を含有することにより、通常よりも少量の調味料を用いて製造されたものであるにもかかわらず十分な味を呈することができる、健康的かつ嗜好性の高い食品である。
本明細書において、「調味料」とは、呈味成分を含有し、食品の味付けに一般的に使用される材料をいう。「調味料」としては、例えば、塩、醤油、味噌、砂糖、水飴、甘味料、酢、果汁、果肉、果皮、油脂、だし、コンソメ、ブイヨン、スープストック、ルウ、ソース類、たれ、胡椒、唐辛子、カレー粉、その他スパイス、酒やアルコール、香料、ハーブやそれらの抽出物、及びそれらの混合物などが挙げられるが、これらに限定されない。また本明細書における「調味料」は、通常の調味料に添加され得る他の成分、例えば、穀粉類、澱粉類、増粘多糖類、タンパク質、乳化剤、香料、色素、油脂などをさらに含んでいてもよい。
本明細書において、「呈味成分」とは、食したときに、塩味、甘味、酸味、苦味、辛味、うま味から選択される味覚のいずれか1つ以上を生じさせる成分をいう。
本発明により提供されるゲル状調味料粒含有調理済み食品は、ゲル化した調味料の粒状物であるゲル状調味料粒を含有する調理済み食品である。本発明により提供される「調理済み食品」としては、味付けがなされていてそのまま食することができる食品、例えば、惣菜(煮物、和え物、炒め物など)、飯物(味付け飯、おこわ、寿司、チャーハン、ピラフ、リゾット、雑炊など)、麺類、汁物、カレー、シチューなどが挙げられ、好ましくは惣菜及び飯物が挙げられる。好ましくは、該「調理済み食品」には、ソース類、例えば、ドレッシングソース、ディップソース、スプレッド、フィリング用ソース、パスタや麺用のソース又はカレー、シチュー、スープ等のベースソース(例えば、カレーソース、ホワイトソース、ブラウンソース、オイルソース、クリームソース、トマトソース、チーズソース、ウスターソース、チリソース、バーベキューソース、醤油又は味噌ベースのソース、めんつゆ、中華スープ)、チョコレートソース、フルーツソース、ナッツソース、フレーバーソース、クリーム、シロップなどは含まれない。
また、本発明により提供されるゲル状調味料粒含有調理済み食品に含まれるゲル状調味料粒は、冷蔵又は凍結後に加熱融解させた場合でも好ましい口溶けや食感を維持することができることから、上記「調理済み食品」は、冷蔵食品、チルド食品、又は冷凍食品であってもよい。
本発明のゲル状調味料粒含有調理済み食品は、ゲル状調味料粒と薄味の調理済み食品とを混合することによって製造される。本明細書において、「薄味の調理済み食品」とは、当該調理済み食品の一般的な味付けよりも薄味に味付けされた食品である。好ましくは、「薄味の調理済み食品」は、当該調理済み食品の一般的な塩分又は糖分濃度よりも低い塩分又は糖分濃度を有する調理済み食品である。
上記薄味の調理済み食品は、例えば、当該調理済み食品の調理に通常使用される量よりも減量された量の調味料を使用して調理された食品、当該調理済み食品の調理に通常使用される調味料の一部を水(だし汁、スープストック等を含む)や酒などに代替したものを用いて調理された食品、あるいは、塩分又は糖分が無添加の調味料や、塩分又は糖分の含有量が低い調味料を用いて調理された食品であり得る。
より詳細には、上記薄味の調理済み食品は、例えば下記手順で準備することができる:
a)通常の調理法(上記ゲル化調味料を使用しない場合)で調理済み食品に十分な味を与える調味料の種類及び量を決定し、これを標準の調味料とする;
b)該a)で決定した標準の調味料よりも塩分又は糖分の濃度が低い第1の調味料を作製する。
c)該第1の調味料を用いて調理済み食品を製造し、薄味の調理済み食品を得る。
上記a)において、標準の調味料は、一般的な料理本等を参考にして、又は管理栄養士等の専門家の指導に基づいて決定することができる。
上記b)の手順としては、例えば、以下が挙げられる:
上記a)で決定した標準の調味料の一部を水(だし汁、スープストック等を含む)及び/又は酒などで代替したものを、第1の調味料とする;
上記a)で決定した標準の調味料の使用量を減量したものを、第1の調味料とする;あるいは
上記a)で決定した標準の調味料に対して塩分又は糖分の含有量がより少ない調味料を、第1の調味料とする。
上記標準の調味料及び上記第1の調味料は、上述した調味料をいずれか単独で又はいずれか2種以上の組み合わせで含んでいればよいが、好ましくは、上述した調味料の2種以上を組み合わせて含んでいる。また好ましくは、上記b)で決定した第1の調味料は、上記a)で決定した標準の調味料に対して、塩分又は糖分の濃度が20〜40質量%低減されている。したがって好ましくは、該第1の調味料を用いて製造された薄味の調理済み食品は、該標準の調味料を用いて製造された同じ調理済み食品に対して、塩分又は糖分の含有量が20〜40質量%低減されている。
本発明により提供されるゲル状調味料粒含有調理済み食品に含まれるゲル状調味料粒は、液状の調味料をゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドを用いてゲル化することによって製造することができる。以下の本明細書において、該ゲル状調味料粒の製造に使用される液状の調味料を第2の調味料と称する。
上記第2の調味料は、上述した調味料をいずれか単独で又はいずれか2種以上の組み合わせで含んでいればよいが、好ましくは、上述した調味料の2種以上を組み合わせて含んでいる。該第2の調味料は、上記第1の調味料と同じ種類のものであっても異なる種類のものであってもよい。好ましくは、該第第2の調味料は、第1の調味料に含まれる調味料のうちの2種類以上を含有する。より好ましくは、該第2の調味料は、上記第1の調味料と同じ種類のものである。ただし、該第2の調味料中の塩分及び/又は糖分の濃度は、上記第1の調味料を用いて製造された薄味の調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い。好ましくは、該第2の調味料中の塩分及び/又は糖分の濃度は、上記標準の調味料を用いて製造された調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い。
上記ゲル状調味料粒は、上記第2の調味料を、ゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドをゲル化剤として用いてゲル化させることにより生成される。したがって、上記ゲル状調味料粒は、好ましくは下記手順で準備することができる:
d)第2の調味料を調製する。このとき、該第2の調味料の塩分及び/又は糖分の濃度は、上記第1の調味料を用いて製造される薄味の調理済み食品の塩分及び/又は糖分濃度よりも高い濃度に調整する。好ましくは、上記標準の調味料及びその使用量を用いて製造される調理済み食品の塩分及び/又は糖分濃度よりも高い濃度に調整する。
e)該第2の調味料をゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドを用いてゲル化し、ゲル状調味料粒を生成する。
より詳細には、上記ゲル状調味料粒は、液状の該第2の調味料にゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドを加熱溶融させ、次いでこれを冷却してゲル化させ、必要に応じて破砕成形することにより生成することができる。
上記ゲル化に使用されるゼラチン及びコラーゲンペプチドは、食品に一般的に使用されるゼラチン及びコラーゲンペプチドであればよい。ゼラチンとしては、例えば、牛骨、牛皮、サメ軟骨、豚骨、豚皮等から調製した動物由来のゼラチン、又は市販されている食用のゼラチンを用いることができる。コラーゲンペプチドとしては、例えば、牛骨、牛皮、サメ軟骨、豚骨、豚皮等から調製した動物由来のゼラチンやコラーゲンの加水分解物、又は市販されている食用のコラーゲンペプチドを用いることができる。ゼラチンやコラーゲンの加水分解物の方法としては、パパインなどの酵素を用いる方法、酸やアルカリで処理する方法、加熱する方法などが挙げられる。ただし、ゼラチンやコラーゲンを加水分解し続けると最終的にアミノ酸(分子量100程度)にまで分解されるが、本発明で使用されるコラーゲンペプチドは、平均分子量2,000以上のものが好ましい。なお、コラーゲンペプチドやゼラチンの平均分子量は、写真用ゼラチン試験法(PAGI法:写真用ゼラチン試験法第10版、2006年)に従って測定することができる。
上記第2の調味料に対するゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドの添加量は、添加後の液中におけるゼラチンとコラーゲンペプチドの合計量として、好ましくは1〜12質量%、より好ましくは1〜5質量%、さらに好ましくは1〜3質量%である。したがって、得られたゲル状調味料粒におけるゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドの濃度は、好ましくは1〜12質量%、より好ましくは1〜5質量%、さらに好ましくは1〜3質量%である。
ゲル化した第2の調味料は、必要に応じてフードカッターやチョッパー、裁断機などにより破砕して粒状化することができる。好ましくはゲル状調味料粒の最長径を10mm以下、より好ましくは5mm以下、さらに好ましくは3mm以下にすると、最終的に得られたゲル状調味料粒含有調理済み食品の食感が向上する。
上記の手順で得られたゲル状調味料粒中の塩分及び/又は糖分の濃度は、上記第1の調味料を用いて製造した薄味の調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い。例えば、該ゲル状調味料粒中の塩分及び/又は糖分の濃度は、該薄味の調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度に対して、質量比で1.3〜4.0倍程度が好ましく、1.5〜3.0倍程度がより好ましい。
また好ましくは、上記の手順で得られたゲル状調味料粒中の塩分及び/又は糖分の濃度は、上記標準の調味料を用いて製造した通常の調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い。例えば、該ゲル状調味料粒中の塩分及び/又は糖分の濃度は、該通常の調理済み食品の塩分及び/又は糖分の濃度に対して、質量比で1.1〜2.5倍程度が好ましい。
上記ゲル状調味料粒を、上記薄味の調理済み食品と混合することによって、ゲル状調味料粒含有調理済み食品を製造することができる。該ゲル状調味料粒は、該薄味の調理済み食品100質量部に対して、好ましくは7〜25質量部未満、より好ましくは9〜20質量部の量で混合される。ゲル状調味料粒の添加量が少ないと得られた調理済み食品に十分な味が付与されない場合があり、一方、ゲル状調味料粒の添加量が多いと、ゲル粒のために得られた調理済み食品の食感が低下する。
以上の手順で得られたゲル状調味料粒含有調理済み食品中における塩分及び/又は糖分の含有量(すなわち、上記ゲル状調味料粒の塩分及び/又は糖分量と上記薄味の調理済み食品中における塩分及び/又は糖分量との合計)は、同じ調理済み食品における通常の塩分及び/又は糖分の含有量よりも低減されている。
例えば、該ゲル状調味料粒含有調理済み食品中における塩分及び/又は糖分の含有量は、上述した手順a)で決定された標準の調味料を用いて製造される同じ調理済み食品の塩分及び/又は糖分の含有量よりも低減されており、好ましくは、98〜80質量%、より好ましくは94〜84質量%に低減されている。
したがって、本発明の一態様は、調理済み食品における塩分及び/又は糖分の低減方法であり得る。
本発明で得られたゲル状調味料粒含有調理済み食品は、塩分及び/又は糖分濃度の高いゲル状調味料粒を含有することにより、局所的に塩分及び/又は糖分の濃度の高い部分を含むため、食すると十分な味を感じることができる。
好ましくは、本発明のゲル状調味料粒含有調理済み食品は、食したときに、塩分及び/又は糖分の含有量が同じでかつゲル状調味料粒を使用せずに製造した調理済み食品と比べて、より強い塩味及び/又は甘味を呈することができる。
あるいは、本発明のゲル状調味料粒含有調理済み食品は、食したときに、塩分及び/又は糖分の含有量が該ゲル状調味料粒含有調理済み食品に対して好ましくは102〜125質量%、より好ましくは106〜119質量%であってかつゲル状調味料粒を使用せずに製造した調理済み食品と同等以上の強さの塩味及び/又は甘味を呈することができる。
したがって、本発明で得られたゲル状調味料粒含有調理済み食品は、全体としては減塩又は低糖の食品であるにもかかわらず十分な味を呈することができる、健康的かつ嗜好性の高い食品である。日常食する調理済み食品を、本発明のゲル状調味料粒含有調理済み食品と置き換えることにより、食品から得られる味や美味しさを損なうことなく、塩分及び/又は糖分の摂取を控えることが可能になる。
以下、実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例にのみ限定されるものではない。
(実施例1 ひじき煮の製造)
(1)ひじき煮標準品
ひじき、にんじん、油揚げを具材とし、これに表1記載の調味料を加えてひじき煮標準品を製造した。なお、使用する調味料やその量、及び調理の手順は、「決定版 小林カツ代の基本のおかず」(株式会社 主婦の友社)に準拠した。手順は以下のとおりである。
ひじきは水につけてもどし、熱湯でさっとゆでた。
にんじんは細切り、油揚げはお湯で洗ってから、水をきり、細切りにした。
表1記載の調味料から煮汁を作製した。だしは、「ほんだし こんぶだし」(味の素株式会社)を水300gに対して2g添加したものを用いた。
上記煮汁中で、煮汁がほぼなくなるまで具材を煮詰めた。
Figure 2016073214
(2)薄味ひじき煮
上記表1記載の各調味料の3割をそれぞれ水に代替して、上記(1)と同じ手順でひじき煮を調理し、これを薄味ひじき煮とした。
(3)ゲル状調味料粒
上記(1)の標準品のレシピの具材を同重量の水に代替し、標準品のあがり重量の5/6倍の重さになるまで(1.2倍の濃度になるまで)煮詰めた。これにゼラチン(GBL−200 新田ゼラチン)を2質量%加えてゲル化させ、ゲル状調味料粒を製造した。
(4)ゲル状調味料粒含有ひじき煮
上記(2)で製造した薄味ひじき煮の表面に、上記(3)で製造したゲル状調味料粒を分散させた。ゲル状調味料粒の量を表2のとおりに変更し、4種類のゲル状調味料粒含有ひじき煮(製造例1〜4)を製造した。
(5)評価
上記(4)で製造した製造例1〜4のゲル状調味料粒含有ひじき煮の味を、上記(1)で製造した標準品と比較して、下記基準にて評価した。
×:標準品より薄い
△:標準品よりやや薄い
〇:標準品と同等以上
また、標準品での調味料の使用量を100とした場合の製造例1〜4での調味料の使用量(質量%)を計算した。製造例1〜4で、調味料の使用量が標準品よりも下回り、かつ、標準品と同等以上の味を感じることができれば、調味料の減量に成功したことになる。
結果を表2に示す。薄味ひじき煮100質量部に対するゲル状調味料粒の添加質量(ゲル比率)が25%未満のときに、ゲル状調味料粒含有ひじき煮は、調味料を減量しつつ、標準品と同等以上の濃さの味を呈することができた。
Figure 2016073214
(実施例2 ひじき煮の製造)
実施例1(2)と同様の手順で、ただし各調味料の量を表1記載の量に対して表4記載の割合に減量し、残りを水に代替して、薄味ひじき煮を製造した。製造した薄味ひじき煮の表面に、実施例1(3)と同様の手順で製造したゲル状調味料粒を分散させ、調味料相当量の異なるゲル状調味料粒含有ひじき煮(製造例5〜8)を製造した。製造例5〜8のゲル状調味料粒含有ひじき煮の味を、実施例1と同様の基準で評価した。結果を表4に示す。なお、表4には製造例2の結果を再掲する。
Figure 2016073214
(実施例3 切干大根煮の製造)
(1)切干大根煮標準品
切干大根、油揚げ、ちくわ、にんじんを具材とし、これに表4記載の調味料を加えて切干大根煮標準品を製造した。なお、使用する調味料やその量、及び調理の手順は、「決定版 旬たっぷりの簡単ごはん」(株式会社 主婦の友社)に準拠した。手順は以下のとおりである。
切干大根は水につけてもどし、水気を絞り、5〜6cm長にカットした。
油揚げは熱湯を回しかけて油抜きし、縦半分に切って細切りにした。ちくわは半月切りにした。にんじんは皮をむき千切りにした。
鍋に油を熱して、切干大根をいため、具材と表4の調味液を加えて煮立たせ、煮汁がほぼなくなるまで具材を煮詰めた。だしは、「ほんだし こんぶだし」(味の素株式会社)を水300gに対して2g添加したものを用いた。
Figure 2016073214
(2)薄味切干大根煮
上記表4記載の各調味料の3割をそれぞれ水に代替して、上記(1)と同じ手順で切干大根を調理し、これを薄味切干大根煮とした。
(3)ゲル状調味料粒
上記(1)の標準品のレシピの具材を同重量の水に代替し、標準品のあがり重量の1/2倍の重さになるまで(2倍の濃度になるまで)煮詰めた。これにゼラチン(GBL−200 新田ゼラチン)を2質量%加えてゲル化させ、ゲル状調味料粒を製造した。
(4)ゲル状調味料粒含有切干大根煮
上記(2)で製造した薄味切干大根煮の表面に、上記(3)で製造したゲル状調味料粒を分散させた。薄味切干大根煮100質量部に対するゲル状調味料粒の添加質量(ゲル比率)を表5記載の値になるよう変更し、4種類のゲル状調味料粒含有切干大根煮(製造例9〜12)を製造した。
(5)評価
上記(4)で製造した製造例9〜12のゲル状調味料粒含有切干大根煮の味を、実施例1と同様の基準で評価した。結果を表5に示す。
Figure 2016073214

Claims (10)

  1. ゲル状調味料粒含有調理済み食品の製造方法であって、
    第1の調味料を用いて製造された調理済み食品を準備すること;
    第2の調味料をゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドを用いてゲル化したゲル状調味料粒を準備すること;及び
    該ゲル状調味料粒と該調理済み食品とを混合すること、
    を含み、かつ
    該第2の調味料中の塩分及び/又は糖分の濃度は、該調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い、
    方法。
  2. 前記第2の調味料が、前記第1の調味料に含まれる調味料のうちの2種類以上を含有する、請求項1記載の方法。
  3. 前記ゲル状調味料粒中の塩分及び/又は糖分の濃度が、前記調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度に対して質量比で1.3〜4.0倍である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 前記ゲル状調味料粒と前記調理済み食品との混合が、該ゲル状調味料粒を、該調理済み食品100質量部に対して7〜25質量部未満の量で混合することである、請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
  5. 前記ゲル状調味料粒におけるゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドの濃度が1〜12質量%である、請求項1〜4のいずれか1項記載の方法。
  6. 調理済み食品における塩分及び/又は糖分の低減方法であって、
    第1の調味料を用いて製造された調理済み食品を準備すること;
    第2の調味料をゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドを用いてゲル化したゲル状調味料粒を準備すること;及び
    該ゲル状調味料粒と該調理済み食品とを混合すること、
    を含み、かつ
    該第2の調味料中の塩分及び/又は糖分の濃度は、該調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度よりも高い、
    方法。
  7. 前記第2の調味料が、前記第1の調味料に含まれる調味料のうちの2種類以上を含有する、請求項6記載の方法。
  8. 前記ゲル状調味料粒中の塩分及び/又は糖分の濃度が、前記調理済み食品中の塩分及び/又は糖分の濃度に対して質量比で1.3〜4.0倍である、請求項6又は7記載の方法。
  9. 前記ゲル状調味料粒と前記調理済み食品との混合が、該ゲル状調味料粒を、該調理済み食品100質量部に対して7〜25質量部未満の量で混合することである、請求項6〜8のいずれか1項記載の方法。
  10. 前記ゲル状調味料粒におけるゼラチン及び/又はコラーゲンペプチドの濃度が1〜12質量%である、請求項6〜9のいずれか1項記載の方法。
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