JP2019135918A - 甲殻類含有食品の製造方法及び甲殻類風味向上方法 - Google Patents

甲殻類含有食品の製造方法及び甲殻類風味向上方法 Download PDF

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Abstract

【課題】甲殻類の風味に優れ、甲殻類に特有の臭みが低減された甲殻類含有食品、甲殻類含有食品の製造方法及び甲殻類風味向上方法の提供。【解決手段】甲殻類を含有する原料食品100質量%に対して、アルギニンを0.01〜0.3質量%配合し、さらに、前記原料食品100質量%に対して、アラニン、グリシン及びグルタミン酸からなる群から選択される1種以上を0.014〜0.4質量%配合する。前記原料食品における前記甲殻類の身肉の含有量が、該原料食品100質量%に対して80質量%以下である。【選択図】なし

Description

本発明は、カニ類などの甲殻類を含有する甲殻類含有食品の製造方法、及び該甲殻類含有食品の甲殻類の風味を向上する方法に関する。
甲殻類は節足動物の1種であり、固い殻で覆われ、節のある肢を持つことが特徴である。食材として従来利用されている甲殻類としては、大型のカニやエビ、小型のオキアミなどが知られており、これらは固い殻に比べて身肉が柔らかく、そのまま食したり、料理材料としたり、殻ごと出汁を取るのに利用されている。食材としての甲殻類は、独特の甘い風味が魅力の1つであるが、時間が経過すると魚介類特有の臭みを生じて風味が低下することがあり、また、その臭みは、甲殻類をそのまま食する場合のみならず、甲殻類と他の食材とを含む調理済みの食品を食する場合にも感じられることがあり、斯かる甲殻類の臭みが原因で、甲殻類を含有する食品の風味を苦手とする人は少なくない。
そこで従来、食品における甲殻類の風味の向上を課題とする技術が種々提案されている。特許文献1には、紅ズワイガニのカニ身の加工方法として、該カニ身を殻付きの状態で半ボイルした後、殻から出してスチーム加熱する加工方法が記載されている。特許文献1によれば、斯かる加工方法によって得られた紅ズワイガニの半生カニ身は、完全ボイルした紅ズワイガニのカニ身には含まれていないトリプトファンを含んでおり、味が良いとされている。また特許文献2には、甲殻類の含有、非含有を問わず、種々の食品に適用され甲殻類の風味を付与ないし増強し得る甲殻類フレーバーとして、種々の香料の1種以上とアミノ酸類とが配合されたものが記載され、該アミノ酸類として、アルギニン、アラニン、グリシン、グルタミン酸などが多数例示されている。また特許文献3には、S−メチルメチオニンスルフォニウムクロライドを必須成分とするシーフードフレーバーが記載され、さらに、該シーフードフレーバーに任意成分としてアルギニンなどのアミノ酸類を配合してもよい旨記載されている。これらの従来技術は、食品における甲殻類の風味の向上に関して一定の効果を奏し得るものの、十分とは言えず、また、甲殻類に特有の臭みを低減するという点においても改善の余地があった。
特開2016−220561号公報 特開2005−160402号公報 特開2014−76010号公報
本発明の課題は、甲殻類の風味に優れ、甲殻類に特有の臭みが低減された甲殻類含有食品を提供し得る、甲殻類含有食品の製造方法及び甲殻類風味向上方法を提供することである。
本発明は、甲殻類を含有する原料食品100質量%に対して、アルギニンを0.01〜0.3質量%配合することを特徴とする、甲殻類含有食品の製造方法である。
また本発明は、甲殻類含有食品100質量%に対して、アルギニンを0.01〜0.3質量%配合することを特徴とする、甲殻類含有食品の甲殻類風味向上方法である。
本発明によれば、甲殻類の風味に優れると共に、甲殻類に特有の臭みが低減された高品質の甲殻類含有食品が提供される。
本発明の甲殻類含有食品の製造方法は、甲殻類を含有する原料食品(甲殻類含有食品)にアルギニンを配合する点で特徴付けられる。これにより、原料食品に含有されている甲殻類の風味が向上すると共に、該甲殻類に特有の臭みが低減される。本発明の製造結果物たる甲殻類含有食品は、原料食品として用いた甲殻類含有食品との対比において風味が向上していることから、「甲殻類風味が改善された甲殻類含有食品」ということができる。アルギニンは食用に供することができるものであれば特に制限は無く、市販のアルギニンを利用することができる。
本発明の甲殻類含有食品の製造方法において、アルギニンの配合量は、原料食品100質量%に対して0.01〜0.3質量%であり、好ましくは0.015〜0.1質量%である。アルギニンの配合量が0.01質量%未満であると、アルギニンによる作用効果が不十分で本発明の効果が得られず、アルギニンの配合量が0.3質量%を超えると、甲殻類含有食品を食した際にアルギニンに由来する異味(苦味など)が感じられるようになり、やはり本発明の効果が得られない。
本発明の甲殻類含有食品の製造方法において、甲殻類を含有する原料食品にアルギニンに加えてさらに、アラニン、グリシン及びグルタミン酸からなる群から選択される1種以上のアミノ酸を含有すると、甲殻類の風味向上効果、甲殻類の臭み低減効果がより一層高まるため好ましい。これらの3種のアミノ酸の中でも、アラニン及びグリシンの両方を配合することが好ましく、3種全部を配合することが特に好ましい。
本発明の甲殻類含有食品の製造方法において、アラニン、グリシン及びグルタミン酸の配合量は、各々の配合量の合計として原料食品100質量%に対して、好ましくは0.014〜0.4質量%、より好ましくは0.02〜0.14質量%である。
本発明の甲殻類含有食品の製造方法においては、甲殻類を含有する原料食品に、前記の特定アミノ酸(アルギニン、アラニン、グリシン、グルタミン酸)以外の他の成分を配合してもよい。そのような他の成分としては、食品に通常用いられる成分として、例えば、穀粉類、澱粉類、糖類、蛋白質類、油脂類、調味料、酸味料、保存料、乳化剤、増粘剤、ゲル化剤、酸化防止剤、酵素類、色素類、香料類等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
尤も、本発明の甲殻類含有食品の製造方法において、本発明の所定の効果を奏させるようにするためには、前述した通り、甲殻類を含有する原料食品(甲殻類含有食品)にアルギニンを特定量配合し、必要に応じさらに、アラニン、グリシン及びグルタミン酸からなる群から選択される1種以上を特定量配合すればよく、これら特定アミノ酸以外の他の成分は基本的に不要である。例えば特許文献2及び3に記載の甲殻類フレーバー(シーフードフレーバー)では、アミノ酸類と、炭化水素類、アルコール類、フェノール類、アルデヒド類、ケトン類、エステル類、ラクトン類、カルボン酸類、フラン化合物、含窒素化合物、含硫化合物類及び天然香料からなる群から選択される1種以上の香料とが併用されているが、本発明の甲殻類含有食品の製造方法では、斯かる香料の配合は基本的に不要であり、むしろ前記の特定アミノ酸による作用効果を阻害しないようにする観点から、斯かる香料は配合しないことが好ましい。
本発明で用いる原料食品は、甲殻類を含有する甲殻類含有食品である。甲殻類としては、通常食用に供される甲殻類であればよく、ズワイガニ、毛蟹、ワタリガニ、タラバガニ等のカニ類;クルマエビ、イセエビ、ブラックタイガー、シャコ、ザリガニ、オマールエビ等のエビ類を例示することができる。
また、前記の「甲殻類を含有する」は、「甲殻類に本来的に含まれている成分を含有する」という意味であり、該成分には、甲殻類の殻や身肉(甲殻類由来の固形分)のみならず、甲殻類の殻や身肉に含まれる水溶性成分などの非固形分も包含される。つまり、本発明において原料食品として用いる甲殻類含有食品は、甲殻類の殻又は身肉に本来的に含まれている成分を1種以上含有していればよく、甲殻類由来の固形分の含有、非含有は問わない。原料食品として使用可能な、甲殻類の身肉含有の甲殻類含有食品としては、例えば、カニの殻から身出ししたカニ身などの身肉又は該身肉を酵素分解して得られたエキスを含有する食品が挙げられる。また、原料食品として使用可能な、甲殻類の身肉非含有の甲殻類含有食品としては、例えば、甲殻類を煮て出した出汁(甲殻類由来の固形分を含まないスープ又はソース)、甲殻類の殻の粉砕物が挙げられる。
本発明で用いる原料食品の種類は特に制限されず、例えば、一切の調理が施されていない甲殻類の身肉(生身肉);該生身肉にたれなどの調味料が付着したもの;該生身肉又は該生身肉に調味料が付着したものに、焼き、茹で、蒸し、油ちょう等の加熱調理を施した加熱調理物が挙げられ、例えば、油ちょうによる加熱調理物として、から揚げ、フライ、てんぷら等の揚げ物を例示できる。また、本発明で用いる原料食品は、中華風に調理したエビチリやカニスープ等、洋食風に調理したカニクリームソース、アメリケーヌソース等、エスニック風に調理したシーフードカレーソース等であってもよい。原料食品がスープ又はソースの場合、甲殻類の出汁、甲殻類の殻の粉砕物が含有されていれば、甲殻類の身肉は含有されていなくてもよいが、甲殻類の身肉が含有されている方が、甲殻類の風味をより強く感じることができるため好ましい。
本発明で用いる原料食品における甲殻類の身肉(甲殻類由来の固形分のうち、殻以外の成分)の含有量は、該原料食品100質量%に対して、好ましくは80質量%以下、より好ましくは60質量%以下、さらに好ましくは30質量%以下、最も好ましくは3〜20質量%である。原料食品における甲殻類の身肉の含有量が80質量%超えるような多量であると、本発明の製造結果物たる甲殻類含有食品(甲殻類風味が改善された甲殻類含有食品)において、身肉そのものの食感が強くなりすぎるため、前記特定アミノ酸の配合によって向上された甲殻類の風味が実感し難くなるおそれがある。
本発明で用いる原料食品の好ましい一例として、甲殻類の身肉を含有するスープ又はソースが挙げられる。スープ及びソースは、何れも喫食可能な状態で液状(ペースト状)の食品であり、一般に、スープはそれ単独で食されるのに対し、ソースは飯類や麺類などの他の食材と組み合わせて食される。
本発明の甲殻類含有食品の製造方法は、甲殻類としてカニが含有されている原料食品、例えばカニ入りスープ又はソースを用いた場合に特に有用であり、カニ特有の臭みが感じられず、カニ風味に優れた甲殻類(カニ)含有食品を提供し得る。
本発明の甲殻類含有食品の製造方法において、原料食品にアルギニンを配合するタイミングは特に制限されず、原料食品の種類等に応じて適宜選択することができ、完成品としての原料食品にアルギニンを配合してもよく、あるいは原料食品の製造途中で配合してもよい。また、本発明の所定の効果を確実に奏させるためには、原料食品全体にアルギニンを均一に分布させることが好ましく、斯かるアルギニンの均一分布を実現する観点から、原料食品が液状食品の如き撹拌可能な食品である場合は、アルギニンの配合後に原料食品を攪拌することが好ましく、また、原料食品の製造途中でアルギニンを配合する場合には、その製造工程の初期段階で配合することが好ましい。尤も、原料食品がスープ又はソースのような液状食品の場合は、アルギニンをどの段階で配合してもその配合後に原料食品を攪拌すれば容易にアルギニンを均一分布させることができるため、アルギニンを配合するタイミングは特に考慮する必要はないとも言える。
また、原料食品にアラニン、グリシン及びグルタミン酸からなる群から選択される1種以上を配合するタイミングについては、前述したアルギニンの配合タイミングと同様に適宜選択し得る。また、本発明の甲殻類含有食品の製造方法においては、原料食品にアルギニンを配合した後に、アラニン、グリシン及びグルタミン酸からなる群から選択される1種以上を配合してもよく、これとは逆に、アラニン等を配合した後に、アルギニンを配合してもよい。
本発明には、甲殻類含有食品100質量%に対して、アルギニンを0.01〜0.3質量%、好ましくは0.015〜0.1質量%配合することを特徴とする、甲殻類含有食品の甲殻類風味向上方法が包含される。この本発明の甲殻類含有食品の甲殻類風味向上方法は、前述した本発明の甲殻類含有食品の製造方法と同一の技術思想に基づくものであり、特に断らない限り、該製造方法についての説明が適用される。即ち、本発明の甲殻類含有食品の甲殻類風味向上方法においては、風味向上の対象物たる甲殻類含有食品に対し、アルギニンに加えてさらに、アラニン、グリシン及びグルタミン酸からなる群から選択される1種以上のアミノ酸を含有してもよく、該アミノ酸の配合量は、各々の配合量の合計として該甲殻類含有食品100質量%に対して、好ましくは0.014〜0.4質量%、より好ましくは0.02〜0.14質量%である。
また、本発明の甲殻類含有食品の甲殻類風味向上方法は、甲殻類含有食品に甲殻類としてカニが含有されている場合に特に有用であり、その場合はカニ風味向上方法とも言える。尚、本発明の甲殻類含有食品の甲殻類風味向上方法において、風味向上の対象物たる甲殻類含有食品としては、前述した本発明の甲殻類含有食品の製造方法における原料食品と同様のものを用いることができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜15及び比較例1〜7〕
下記方法により製造した原料食品としてのカニクリームソースに、下記表1〜3のアミノ酸を適宜配合して、各実施例及び比較例のカニクリームソース(甲殻類含有食品)を製造した。カニクリームソースへのアミノ酸の配合は、該ソース100gを鍋にとり、該鍋を弱火にかけて、該ソースを加熱しながら行った。
(カニクリームソースの製造方法)
火にかけた深鍋にバター200gを入れて加熱し、バターが溶けたところでスライスした玉ねぎ5玉分を加え、中火でしんなりするまで炒めた。次いで、深鍋に小麦粉200gと牛乳2.2Lを入れて、始め強火、徐々に弱火にして、小麦粉がダマにならないよう、溶かすように加熱した後、深鍋の内容物に塩とコンソメを加えて味をととのえ、全量約2700gのクリームソースを製造した。次いで、市販のカニ缶詰からカニの身肉を取り出してほぐしながらクリームソースに加え、全量約3000gでカニの身肉を10質量%含有するカニクリームソース(原料食品)を製造した。
〔試験例〕
各実施例及び比較例のカニクリームソース(甲殻類含有食品)を訓練された10名の専門パネラーに食してもらい、下記評価基準に従って評価してもらった。その結果を10名それぞれの評価点(5点満点)の平均値として下記表1〜3に示す。
<カニクリームソースの風味の評価基準>
5点:カニの風味が十分にあり、臭みが全く感じられず、極めて良好。
4点:カニの風味が十分にあり、臭みがわずかに感じられるが、良好。
3点:カニの風味があり、臭みが感じられるが、問題ない風味。
2点:カニの風味が物足りず、臭みが感じられ、不良。
1点:カニの風味が物足りず、臭みが強く感じられ、極めて不良。
Figure 2019135918
表1に示す通り、各実施例で得られたカニクリームソース(甲殻類含有食品)は、原料食品にアルギニンを配合して得られたものであり、アルギニン非配合の各比較例で得られたカニクリームソースに比して、甲殻類特有の風味に優れ、臭みが感じられなかった。比較例1はアミノ酸非配合、比較例2〜5はアルギニン以外のアミノ酸が配合されているが、いずれもアルギニン配合の各実施例に劣る結果となった。以上のことから、甲殻類含有食品に適当なアミノ酸を配合しても甲殻類の風味向上は望めず、甲殻類の風味向上のためにはアルギニンの配合が必須であることが明白である。また、実施例1と実施例2〜4との対比から、甲殻類含有食品にアルギニンに加えてさらにアラニン、グリシン及びグルタミン酸からなる群から選択される1種以上を配合することの有効性が明白であり、特に実施例4のように、これら3種を全部を配合すると、甲殻類の風味向上効果が高いことがわかる。
Figure 2019135918
表2の各実施例及び比較例は、原料食品100質量%に対するアルギニンの配合量が互いに異なるところ、実施例と比較例との対比から、原料食品100質量%に対するアルギニンの配合量としては、実施例5〜9の範囲である0.01〜0.3質量%が適切であることが明白であり、特に、実施例6〜8の範囲である0.015〜0.1質量%が好ましいことがわかる。
Figure 2019135918
表3の各実施例は、原料食品100質量%に対するアラニンの配合量が互いに異なるところ、いずれの実施例もカニクリームソース(甲殻類含有食品)の風味は良好であるが、原料食品100質量%に対するアラニンの配合量としては、実施例7、11及び13〜14の範囲である0.014〜0.4質量%が好ましく、実施例7及び13の範囲である0.02〜0.14質量%がより好ましいことがわかる。グリシン及びグルタミン酸ナトリウムのうちの1種の配合量、並びにアラニン、グリシン及びグルタミン酸ナトリウムのうちの2種以上の組み合わせの配合量についても、それぞれ、表3と同様の傾向であると推察される。また、実施例7と実施例12との対比から、同量のアミノ酸をアラニン単独で配合するよりも、アラニン及びグリシンの両者を配合した方が、より風味が良好であることがわかる。このことは、アラニン、グリシン、グルタミン酸ナトリウムの任意の組合せでも同様の傾向であると推察される。
〔実施例16〜22〕
原料食品としてのカニクリームソースにおけるカニ身肉の含有量を適宜変更した以外は実施例7と同様にして、実施例16〜22のカニクリームソース(甲殻類含有食品)を製造した。これを前記と同様に10名の専門パネラーに食してもらい、下記評価基準で評価してもらった。その結果を10名それぞれの評価点(5点満点)の平均値として下記表4に示す。
<カニクリームソースのカニ身肉とソース風味の評価基準>
5点:カニ身肉の風味とソースの風味とが一体になって引立ち、極めて良好。
4点:カニ身肉の風味とソースの風味とが合っており、良好。
3点:カニ身肉の風味とソースの風味が感じられ、問題ない風味。
2点:カニ身肉の風味が強いか又は弱く、ソースの風味にやや合わず不良。
1点:カニ身肉の風味が強すぎるか又は弱すぎ、ソースの風味と合わず極めて不良。
Figure 2019135918
表4における各実施例どうしの対比から、原料食品(カニクリームソース)における甲殻類の身肉(甲殻類における殻以外の固形分)の含有量としては、実施例7及び17〜21の範囲である3〜80質量%が好ましく、とりわけ実施例7、17及び18の範囲である3〜20質量%が好ましいことがわかる。

Claims (6)

  1. 甲殻類を含有する原料食品100質量%に対して、アルギニンを0.01〜0.3質量%配合することを特徴とする、甲殻類含有食品の製造方法。
  2. さらに、前記原料食品100質量%に対して、アラニン、グリシン及びグルタミン酸からなる群から選択される1種以上を0.014〜0.4質量%配合する、請求項1に記載の甲殻類含有食品の製造方法。
  3. 前記原料食品における前記甲殻類の身肉の含有量が、該原料食品100質量%に対して80質量%以下である、請求項1又は2に記載の甲殻類含有食品の製造方法。
  4. 前記原料食品が、甲殻類の身肉を含有するスープ又はソースである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の甲殻類含有食品の製造方法。
  5. 前記原料食品に甲殻類としてカニが含有されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の甲殻類含有食品の製造方法。
  6. 甲殻類含有食品100質量%に対して、アルギニンを0.01〜0.3質量%配合することを特徴とする、甲殻類含有食品の甲殻類風味向上方法。
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