JP3410585B2 - 水溶きタイプのカラ揚げ粉 - Google Patents

水溶きタイプのカラ揚げ粉

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は水溶きタイプのカラ揚げ
粉に関する。より詳細には、本発明は、からっとした揚
げ上がりで、衣はサクサクした歯もろさのある良好な食
感と良好な外観を有し、具材部分も味がよく染み込んで
ジューシーで良好な食感を有し、しかも揚げてから時間
が経過しても前記した優れた特性がそのまま良好に保た
れるカラ揚げをつくることのできる水溶きタイプのカラ
揚げ粉に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カラ揚げの製造に当たっては、食
肉などの具材を調味液に漬け込んで具材に調味料を浸み
込ませた後に穀粉等の衣を付着させて油で揚げる方法が
一般に採用されてきた。この方法による場合は、具材を
調味液に漬け込むことで具材の保水力が高まり、油で揚
げた際に食感の良好なカラ揚げを得ることが可能であ
る。しかしながら、この方法による場合は、調味液の調
製および調味液への具材の漬け込みが必要であり、手間
および時間がかかる。
【0003】そこで、上記した従来法の欠点を解消する
ために、具材を調味液などに予め漬け込んでおかなくて
も簡単に使用できるカラ揚げ粉が色々開発されており、
そのようなカラ揚げ粉は、粉末状または顆粒状のカラ揚
げ粉を具材にそのまま直接まぶして揚げるドライタイプ
のカラ揚げ粉と、カラ揚げ粉を水に溶いて液状またはペ
ースト状の衣液(バッター)をつくりそれに具材を浸し
て具材の表面に衣液を付着させて揚げる水溶きタイプの
カラ揚げ粉に大別される。一般に、ドライタイプのカラ
揚げ粉を用いた場合には衣の薄いサッパリとした食感の
カラ揚げが得られ、一方水溶きタイプのカラ揚げを用い
た場合には衣の比較的厚いコクのある重量感に富むカラ
揚げが得られ、そのいずれもが消費者のその時々の好み
や嗜好などに応じて広く利用されている。
【0004】水溶きタイプのカラ揚げ粉は、従来、多量
の小麦粉と、コーンスターチや小麦澱粉などの澱粉類か
らなる穀粉類に香辛料や砂糖、グルタミン酸ソーダ、粉
末醤油などの粉末調味料を混合して製造されている。し
かしながら、そのような従来の水溶きタイプのカラ揚げ
粉の場合、それを用いて得られるカラ揚げは、衣がベタ
ついて、サクサク感のない不良な食感および外観となり
易く、しかも具材への味の染み込みが悪くてジューシー
感のない不良な食感になり易いという欠点がある。
【0005】また、カラ揚げ粉を水で溶いて調製した衣
液(バッター)を長時間放置した場合の粘度の上昇を抑
制したり、揚げ色の改善を目的として、馬鈴薯澱粉やタ
ピオカ澱粉などの地下系澱粉および化工澱粉を主原料と
して用いる水溶きタイプのカラ揚げ粉が提案されている
(特開平6−98705号公報)。このカラ揚げ粉の場
合は、カラ揚げ粉を水で溶いて調製した衣液(バッタ
ー)の時間の経過に伴う粘度の上昇がある程度抑制で
き、また揚げ色の改善もある程度達成できるが、化工澱
粉を多量に使用しているために、衣液(バッター)の付
着性が劣り、しかも衣はベタついて、サクサク感のない
不良な食感および外観となり易く、更には具材への味の
染み込みも悪く、具材もジューシー感のない不良な食感
になり易い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、から
っとした揚げ上がりで、サクサクした歯もろさのある良
好な食感と良好な外観を有する衣を有し、肉などの具材
も味がよく染み込んでジューシー感に優れる良好な食感
を有し、しかも揚げてから時間が経ってもそのような優
れた食感や外観が良好な状態に保たれているカラ揚げを
製造することのできる、水溶きタイプのカラ揚げ粉を提
供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明者らは、水溶きタイプのカラ揚げ粉に関し
て、カラ揚げ粉の原料である穀粉類の種類、その他の配
合成分の種類、その配合組成などについて色々検討を重
ねてきた。その結果、穀粉類として主として馬鈴薯澱粉
を用い、しかも少量の粉末酒および/または粉末アルコ
ールを同時に含有させると、上記の優れた特性を有する
水溶きタイプのカラ揚げ粉が得られることを見出して本
発明を完成した。
【0008】 すなわち、本発明は、馬鈴薯澱粉の含量
がカラ揚げ粉の全重量に基づいて60〜90重量%であ
る、馬鈴薯澱粉から主としてなる化工澱粉を含まない穀
粉類と共に粉末酒および/または粉末アルコールを含有
することを特徴とする水溶きタイプのカラ揚げ粉であ
る。
【0009】以下に本発明について詳細に説明する。こ
こで、本発明でいう“水溶きタイプのカラ揚げ粉”は、
カラ揚げ粉を水などの液体で溶いて液状またはペースト
状の衣液(バッター)をつくり、その衣液を具材に付着
させて油で揚げてカラ揚げを製造するのに用いるカラ揚
げ粉をいう。そして、本発明では“水溶きタイプのカラ
揚げ粉”と称しているが、カラ揚げ粉を溶く液体は必ず
しも水に限定されるものではなく、水以外の他の液体
(例えば牛乳、出し汁、煮汁など)をそれぞれ単独でま
たは2種以上を併用してもよい。
【0010】そして、本発明の水溶きタイプのカラ揚げ
粉(以下単に「カラ揚げ粉」ということがある)は、使
用する穀粉類が主として馬鈴薯澱粉であることが必要で
ある。その場合に、本発明のカラ揚げ粉で用いる馬鈴薯
澱粉の調製法などは特に制限されず、従来既知の馬鈴薯
澱粉のいずれもが使用できる。本発明のカラ揚げ粉で
は、カラ揚げ粉の全重量に基づいて、馬鈴薯澱粉の含量
が60〜90重量%であり、60〜70重量%であるの
好ましい。カラ揚げ粉の全重量に基づいて、馬鈴薯澱
粉の含量が60重量%よりも少ないと、カラ揚げ粉を水
で溶いて調製した衣液(バッター)を具材に付着させて
油で揚げたときに、からっとした揚げ上がりのサクサク
感のある良好な食感を有し且つ良好な外観を有する衣が
形成されにくくなり、また吸油が多くなり、しかもカラ
揚げを製造してから時間が経つと衣がベタついてサクサ
ク感のない不良な食感および張りのない不良な外観にな
る。一方、カラ揚げ粉の全重量に基づいて馬鈴薯澱粉の
含量が90重量%を超えると、カラ揚げ粉を水で溶いて
調製した衣液(バッター)の付着性が低下し、得られる
揚げ衣もサクサク感のない不良な食感となる。また、本
発明のカラ揚げ粉では、馬鈴薯澱粉をも含めた全穀粉類
の割合が、カラ揚げ粉の全重量に基づいて、約70〜9
8重量%程度であるのが、得られる揚げ衣がより良好な
食感となる点から好ましい。
【0011】そして、本発明のカラ揚げ粉は、上記した
馬鈴薯澱粉と共に、さらに粉末酒および/または粉末ア
ルコールを含有することが必要である。本発明のカラ揚
げ粉は粉末酒および粉末アルコールの一方のみを含有し
ていても、または両方を含有していてもよい。いずれの
場合も、粉末酒および/または粉末アルコールの形態で
カラ揚げ粉中に配合されるエタノール分の含量(粉末酒
と粉末アルコールの両方を含有する場合は両者に含まれ
るエタノールの合計含量)が、カラ揚げ粉の全重量に基
づいて0.05〜0.5重量%の範囲になるようにする
のが好ましく、0.1〜 0.25重量%であるのがよ
り好ましい。カラ揚げ粉における粉末酒および/または
粉末アルコールの含量が、エタノール分の含量で、カラ
揚げ粉の重量に基づいて0.05重量%未満であると、
具材への味の染み込みが不足し、しかも衣および具材の
うまみが低減して、ジューシーで良好な食感を有するカ
ラ揚げが得られにくくなり、その上カラ揚げを製造して
から時間が経過すると、カラ揚げの食感が一層低下した
ものとなり易い。一方、カラ揚げ粉における粉末酒およ
び/または粉末アルコールの含量が、エタノール分の含
量で、カラ揚げ粉の重量に基づいて0.5重量%を超え
ると、アルコール臭が強く感じられるようになってカラ
揚げの風味および食味が低下したものとなり易くなり、
さらに製造後時間の経過とともにジューシー感のないも
のとなり易い。
【0012】本発明で使用する粉末酒および/または粉
末アルコールはいずれも従来から知られているものが使
用でき、例えば粉末酒は、ワイン、種々の果実酒、ラム
酒、ブランデー、ウイスキー、日本酒などのアルコール
含有液にゼラチン、粉末水飴、デキストリン、澱粉類な
どの賦形剤を加えて膨潤または溶解させて溶液をつく
り、これを噴霧乾燥や凍結乾燥などの適当な手段で乾燥
して乾燥粉末とすることにより製造することができる。
また、粉末アルコールは、例えばエタノールとソルビッ
ト、マンニットなどの糖アルコールとを加熱下に溶融混
合して両者の混合物をつくり、それを冷却後粉砕した
り、粉末状に冷却固化することにより製造することがで
きる。しかしながら、本発明で用いる粉末酒および粉末
アルコールは、上記のものに限定されず、食品に使用可
能な粉末酒および粉末アルコールである限りいずれも使
用できる。
【0013】 また、本発明のカラ揚げ粉は、上記した
馬鈴薯澱粉、粉末酒および/または粉末アルコール以外
にも、必要に応じて、小麦粉などの穀粉;馬鈴薯澱粉以
外の澱粉(但し化工澱粉は除く);卵黄粉;膨張剤;食
塩、粉末醤油、食塩、糖類、粉末味噌、アミノ酸やその
他の調味料;香辛料;香料;ビタミン等の栄養成分;乳
化剤;着色料などの1種または2種以上を含有していて
もよく、カラ揚げ粉のタイプ(例えば中華風、和風、洋
風などのタイプ)などに応じて、配合する調味料、香辛
料、その他の成分の種類や含有量を調節するとよい。特
に、本発明のカラ揚げ粉では、カラ揚げ粉の全重量に基
づいて、小麦粉(薄力粉)を10〜25重量%の割合で
含有させておくと、サクサク感のあるジューシーなカラ
揚げが得られるので好ましい。そして、本発明のカラ揚
げ粉は粉末状または顆粒状の形態にしておくとよい。
【0014】本発明のカラ揚げ粉は、鶏、アヒル、カ
モ、七面鳥などのトリ肉、豚、牛、羊、ヤギなどの畜
肉、魚介類、畜肉や魚介類を用いて得られる加工食品
(例えばハム、ソーセージ、チクワ、ハンペンなど)、
野菜類などの種々の具材のカラ揚げに使用することがで
き、特に肉類や魚介類のカラ揚げ粉として適している。
【0015】本発明のカラ揚げ粉を用いてカラ揚げをつ
くるに当たっては、カラ揚げ粉を溶くために使用する水
などの液体の量は具材の種類などに応じて調節できる
が、一般にはカラ揚げ粉の約1〜1.5倍量(容量)の
液体で溶いて、液状またはペースト状の衣液(バッタ
ー)を形成するとよい。衣液の製造に用いる液体として
は、水や上記したような水以外の液体をそれぞれ単独で
または組み合わせて用いることができる。カラ揚げ粉を
溶く液体の温度は、約25℃以下であればよく、15℃
以下であるのが好ましい。次いで、そのようにして形成
した衣液中に適当な大きさにした具材を浸して具材の表
面に衣液を付着させる。その場合に、衣液に浸した具材
を衣液から直ちに引き上げて油で揚げてもよいが、衣液
中に約5〜10分程度具材を浸しておいてから油で揚げ
るようにすると、衣液が具材に浸透して、食感の一層良
好なカラ揚げが得られるようになる。
【0016】そして、衣液の付着した具材は常法にした
がって油で揚げればよい。揚げる際の油の温度は具材の
種類や大きさなどに応じて調節し得るが、通常約160
〜170℃程度の温度で揚げると、カラ揚げの衣はから
っとした揚げ上がりで、サクサクした歯もろさのある良
好な食感と張りのある良好な外観を有するようになり、
しかも具材には味がよく染み込んでジューシーで良好な
食感となり、そしてそのような良好な衣および具材の状
態は揚げてから時間が経過してもそのまま良好に保たれ
て、冷めても美味しいカラ揚げが得られる。
【0017】
【実施例】以下に実施例等により本発明を具体的に説明
するが、本発明はそれに限定されない。以下の実施例お
よび比較例において、カラ揚げの品質の評価[衣の外
観、衣の食感および肉(具)の食感の評価]は次のよう
にして行った。
【0018】カラ揚げの衣の外観、衣の食感および肉
(具)の食感の評価:揚げたてのカラ揚げ、および揚げ
てから室温(約25℃)に1時間放置した後のカラ揚げ
を、10名のパネラーに食してもらって、カラ揚げの衣
の外観および食感並びに肉(具材)の食感を下記の表1
に示した評価基準にしたがって点数評価してもらい、そ
の平均値を採った。
【0019】
【表1】 カラ揚げの品質の評価基準 衣の外観: 5点:油切れが非常によく、色調が優れ、張りがあり、極めて良好 4点:油切れがよく、色調が良好で、ほぼ張りがあり、良好 3点:油切れがやや悪く、色調がやや劣り、張りが少ない 2点:油切れが悪く、色調が不良で、張りがない 1点:油切れが非常に悪く張りがなく潰れており、色調も悪く、極めて不良 衣の食感: 5点:油切れが非常によく、サクサクとして歯もろさに富み極めて良好 4点:油切れがよく、サクサクとしており、良好 3点:油切れがやや悪く、ややサクサク感に欠ける 2点:油切れが悪く、ベタついており、サクサク感に乏しい 1点:油切れが非常に悪くてベタつきが大きく、サクサク感がなく、不良 肉の食感: 5点:肉が極めてソフトでジューシー感に優れ、味が肉に良く染み込んで おり、極めて良好 4点:肉がソフトでジューシーであり、味が肉に染み込んでおり、良好 3点:肉がややソフトであるが少しジューシーさに欠け、肉への味の染み 込みがやや劣る 2点:肉がやや硬く、ジューシーさに欠け、肉への味の染み込みが悪い 1点:肉が硬く、ジューシーさが全くなく、肉への味の染み込みが極めて 悪く、極めて不良
【0020】《実施例1および比較例1〜9》 (1) 下記の表2に示す原料を均一に混合して、実施
例1および比較例1〜9の水溶きタイプのカラ揚げ粉を
それぞれ製造した。 (2) 上記(1)で製造した各々のカラ揚げ粉90g
を水(温度約20℃)110ccで溶いてそれぞれの衣
液をつくり、それぞれの衣液に約25g/個に切断した
鶏肉細片(モモ肉)100gずつを入れて10分間浸漬
した。 (3) 次いで、衣液から鶏肉細片を取り出して衣液の
付着した該鶏肉細片を170℃に熱したサラダ油で4分
間揚げて、鶏肉のカラ揚げをつくった。 (4) 上記(3)で得られた揚げたてのカラ揚げ、お
よび揚げたカラ揚げを室温(約25℃)に1時間放置し
たカラ揚げの品質を上記した方法で評価したところ、下
記の表2に示すとおりであった。
【0021】
【表2】
【0022】上記の表2の結果から、馬鈴薯澱粉から主
としてなる穀粉類と共に粉末酒を含有する実施例1の本
発明のカラ揚げ粉を用いて得られるカラ揚げは、からっ
とした揚げ上がりで、衣は油切れがよく、張りのある、
色調の良好な外観を有し且つサクサク感に優れる良好な
食感を有すること、しかも肉の部分はソフトでジューシ
ー感に優れ、味が肉に良く染み込んで食感が良好である
こと、そしてカラ揚げのそのような優れた品質が揚げて
から時間が経過しても低下せずに良好に保たれて、冷め
てからでも美味しいことがわかる。
【0023】それに対して、小麦粉と馬鈴薯澱粉以外の
他の澱粉(コーンスターチ、小麦澱粉、タピオカ澱粉ま
たはカタクリ粉)から主としてなる穀粉類を用いて製造
された比較例1〜4および比較例7〜8のカラ揚げ粉、
穀粉類として小麦粉のみを使用して製造された比較例6
のカラ揚げ粉、並びに馬鈴薯澱粉と共に多量の化工澱粉
を併用して製造された比較例5および9のカラ揚げ粉を
用いてカラ揚げをつくった場合には、からっとした揚げ
上がりにならず、衣は、油切れが悪く、色調に劣り、張
りがなくて外観が不良であり、しかもサクサク感に欠け
ていて食感が不良であり、そして肉の部分はソフトさお
よびジューシー感に欠け、味が肉に良く染み込んでおら
ず、食感が不良であることがわかる。
【0024】《実施例 2》 (1) 下記の表3に示す原料を均一に混合して、水溶
きタイプのカラ揚げ粉をそれぞれ製造した。 (2) 上記(1)で製造した各々のカラ揚げ粉90g
を水(温度約20℃)110ccで溶いてそれぞれの衣
液をつくり、各衣液に約25g/個に切断した鶏肉細片
(モモ肉)100gずつを入れて10分間浸漬した。 (3) 次いで、衣液の付着した鶏肉細片を衣液から取
り出して170℃に熱したサラダ油で4分間揚げて、鶏
のカラ揚げをつくった。その揚げたてのカラ揚げ、およ
び揚げてから室温に1時間放置したときのカラ揚げの品
質を上記した方法にしたがって評価したところ、下記の
表3に示すとおりであった。
【0025】
【表3】
【0026】上記の表3の結果から、カラ揚げ粉におけ
る粉末酒の含量が、エタノール分の含量でカラ揚げ粉の
重量に基づいて、0.05〜0.5重量%であるのが、
衣の外観および食感が良好で、具材(鶏肉)がジューシ
ー感に富み、しかも揚げてから時間が経過してもそれら
の品質の低下のないカラ揚げが得られる点で好ましく、
0.1〜0.25重量%であるのが一層好ましいことが
わかる。
【0027】《実施例 3》粉末酒の代わりに、粉末ア
ルコール[佐藤食品工業株式会社製(エタノール含量3
5重量%)]を用いて、下記の表4に示すカラ揚げ粉配
合によって、実施例1と同様にして水溶きタイプのカラ
揚げ粉の製造、カラ揚げの製造およびカラ揚げの品質の
評価を行ったところ、下記の表4に示すとおりであっ
た。
【0028】
【表4】 実 験 番 号 カラ揚げ粉の配合(重量%): 馬鈴薯澱粉 58 67.5 80 90 92 薄力小麦粉 32.6 23.1 10.6 0.6 0.6 卵黄粉 1.3 1.3 1.3 1.3 1.0 膨張剤 1.3 1.3 1.3 1.3 1.0 食塩 3.2 3.2 3.2 3.2 2.6 調味料 1.3 1.3 1.3 1.3 1.0 香辛料 2.0 2.0 2.0 2.0 1.5 粉末アルコール1) 0.3 0.3 0.3 0.3 0.3 (エタノール含量)2) (0.11) (0.11) (0.11) (0.11) (0.11) カラ揚げの品質: ○揚げ立て直後 衣の外観 3.4 4.7 4.6 4.3 3.6 衣の食感 3.6 4.7 4.5 4.2 3.5 肉の食感 3.7 4.6 4.5 4.5 3.6 ○1時間放置後 衣の外観 2.8 4.4 4.2 4.1 3.2 衣の食感 2.7 4.4 4.3 4.0 3.3 肉の食感 2.7 4.2 4.1 4.2 3.2 1) 佐藤食品工業株式会社製(エタノール含量35重量%) 2) カラ揚げ粉の重量に対するエタノール含量(重量%)
【0029】
【発明の効果】本発明のカラ揚げ粉を水などの液体で溶
いて液状またはペースト状の衣液(バッター)を形成
し、これを肉やその他の具材に付着させて油で揚げてカ
ラ揚げを製造すると、からっとした揚げ上がりで、衣は
サクサクした歯もろさのある良好な食感と張りのある色
調の良好な外観を有し、しかも具材部分は味がよく染み
込んでジューシーで良好な食感を有するカラ揚げが得ら
れる。そして、本発明のカラ揚げ粉を用いて得られるそ
のような優れた品質を有するカラ揚げは、揚げてから時
間が経過しても前記した良好な品質が保たれるので、冷
めても美味しく食することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−98705(JP,A) 特開 昭57−33561(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/176 A23L 1/01

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】馬鈴薯澱粉の含量がカラ揚げ粉の全重量に
    基づいて60〜90重量%である、馬鈴薯澱粉から主と
    してなる化工澱粉を含まない穀粉類と共に粉末酒および
    /または粉末アルコールを含有することを特徴とする水
    溶きタイプのカラ揚げ粉。
  2. 【請求項2】 カラ揚げ粉の全重量に基づいて、粉末酒
    および/または粉末アルコールの含量がエタノール含量
    として0.05〜0.5重量%である請求項1のカラ揚
    げ粉。
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