JP2016068365A - フィラメントワインディング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、フィラメントワインディング装置において、張力調整機構の小型化を図ることを目的とする。【解決手段】フィラメントワインディング装置は、繊維を巻き出す繊維巻出部と、繊維巻出部から供給される繊維をライナーの外表面に案内するアイクチ案内部と、を備え、アイクチ案内部は、偏心軸を有する偏心ローラであって、ライナーの外表面に案内される繊維と接触する偏心ローラと、偏心軸を回転させて、偏心ローラと繊維との接触角を変更することで、偏心ローラが繊維に付与する張力を調整する駆動部と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、フィラメントワインディング装置に関する。
従来から、高圧タンクの製造時にタンクのライナーに樹脂含浸繊維(繊維)を巻き付けるフィラメントワインディング装置が知られている。ライナーに繊維を巻き付ける際、巻き付けられる繊維の張力が十分でないと、繊維がライナーに緊密に巻き付けられず、タンクの強度が不十分となる場合がある。そのため、フィラメントワインディング装置おいて、シリンダによって伸縮するアームの先端にローラを備え、そのローラの位置を移動させることによって、ライナーに巻き付けられる繊維の張力を調整する張力調整機構(ダンサー)を備えたものが知られている(特許文献1)。
特開2011−245780号公報 特開2007−190697号公報 特開2014−079953号公報 特開2011−093276号公報
ライナーに巻き付けられる繊維の張力を正確に調整するためには、この張力調整機構はライナーにできるだけ近い位置において繊維の張力を調整することが好ましい。しかしながら、引用文献1の張力調整機構は、シリンダによって伸縮するアームの構造が大きいため、ライナーに近い位置に配置することが容易ではない。例えば、引用文献1の張力調整機構をアイクチ案内部に設置するとアイクチ案内部が大型化する問題がある。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、フィラメントワインディング装置が提供される。このフィラメントワインディング装置は、前記繊維を巻き出す繊維巻出部と、前記繊維巻出部から供給される前記繊維を前記ライナーの外表面に案内するアイクチ案内部と、を備え、前記アイクチ案内部は、偏心軸を有する偏心ローラであって、前記ライナーの外表面に案内される前記繊維と接触する偏心ローラと、前記偏心軸を回転させて、前記偏心ローラと前記繊維との接触角を変更した状態で前記偏心ローラを保持することで、前記偏心ローラが前記繊維に付与する張力を調整する駆動部と、を備えるように構成されている。この構成によれば、偏心軸の回転によって、ライナーに案内される繊維の張力を調整することができるため、シリンダによってアームを伸縮させて繊維の張力を調整する引用文献1の構成よりも、張力調整機構の大きさを抑制することができる。これにより、張力調整機構をアイクチ案内部に配置した場合でもアイクチ案内部の大型化を抑制することができる。
(2)上記形態のフィラメントワインディング装置は、さらに、前記偏心ローラと前記ライナーとの間に配置される張力測定ローラと、前記張力測定ローラに掛かる、水平方向荷重と、鉛直方向荷重と、トルクとを測定する測定部と、前記測定部によって測定された、前記水平方向荷重と、前記鉛直方向荷重と、前記トルクとを用いて、前記張力測定ローラと前記ライナーとの間における前記繊維の張力を推定するとともに、前記駆動部を制御することによって、推定した前記張力に基づいて、前記偏心ローラが前記繊維に付与する張力を調整する制御部と、を備えるフィラメントワインディング装置。この構成によれば、ライナーと張力測定ローラとの間における繊維の張力をより正確に推定することができる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、タンクの製造方法、繊維の張力調整装置、繊維の張力調整方法などの形態で実現することができる。
フィラメントワインディング装置を例示した説明図である。 張力調整部の構成を示す斜視図である。 第2のアイクチローラの動作を説明するための図である。 張力T1を推定する方法を説明するための図である。 トルク測定部の一例を示した説明図である。
A.第1実施形態:
図1は、フィラメントワインディング装置10を例示した説明図である。フィラメントワインディング装置10は、繊維巻出部20と、樹脂含浸部30と、アイクチ案内部40と、ライナー回転装置50と、制御部60と、を備える。繊維巻出部20は、繊維を巻き出す機構部であり、複数のボビン201〜204と、複数の搬送ローラ211〜214と、結束ローラ220と、を含んでいる。ボビン201〜204は、糸を巻き付ける筒状の部材であり、カーボン繊維700が巻き付けられている。カーボン繊維700としては、例えば、ポリアクリロニトリルの原糸を約3,000℃で焼成した糸を約24,000本程度撚って集め、バインダ樹脂によって軽く接着させた、厚さ約200μm、幅4mmから5mm程度の扁平なシートを例示することができる。搬送ローラ211〜214は、各ボビン201〜204に対応して設けられており、ボビン201〜204から巻き出されたカーボン繊維700を結束ローラ220に搬送する。結束ローラ220は、ボビン201〜204から巻き出された複数のカーボン繊維700を揃えて、樹脂含浸部30に巻き出す。
樹脂含浸部30は、カーボン繊維700に対してエポキシ樹脂の含浸をおこなう機構部であり、複数の搬送ローラ301〜305と、樹脂含浸槽310と、膜厚測定装置320と、を含んでいる。搬送ローラ301〜305は、樹脂含浸部30の内部において、カーボン繊維700を搬送する。樹脂含浸槽310には、40℃から50℃の範囲で加熱され、粘度管理が行われている液体状の熱硬化型エポキシ樹脂が収容されている。カーボン繊維700は、搬送ローラ302の下部を搬送されることにより、樹脂含浸槽310の熱硬化型エポキシ樹脂に浸される。ここでは、熱硬化型エポキシ樹脂に含浸されたカーボン繊維700を「樹脂含浸カーボン繊維710」とも呼ぶ。膜厚測定装置320は、樹脂含浸カーボン繊維710の熱硬化型エポキシ樹脂の厚さを測定する。
アイクチ案内部40は、樹脂含浸カーボン繊維710を揃えてライナー70の外表面に案内する機構であり、揃え口400と、搬送ローラ410と、張力調整部420と、を含んでいる。揃え口400は、複数本の樹脂含浸カーボン繊維710を集めて幅方向に並べて揃える。搬送ローラ410は、樹脂含浸カーボン繊維710を張力調整部420に搬送する。張力調整部420は、第1のアイクチローラ430と、第2のアイクチローラ440と、第3のアイクチローラ450とを含んでおり、3つのアイクチローラ430、440、450を用いて樹脂含浸カーボン繊維710をライナー70に搬送する。3つのアイクチローラ430、440、450は、搬送される樹脂含浸カーボン繊維710との接触によって自身は回転しないように構成されている。このとき、張力調整部420は、第3のアイクチローラ450に掛かる二方向荷重およびトルクを測定することができる。また、張力調整部420は、第2のアイクチローラ440の鉛直方向における位置を変化させることによって、第3のアイクチローラ450とライナー70との間の樹脂含浸カーボン繊維710の張力(後述する張力T1)を変化させることができる。張力調整部420による荷重やトルクの測定方法や張力T1を変化させる方法の具体例については後述する。
ライナー回転装置50は、巻付対象物であるライナー70を回転させことにより、樹脂含浸カーボン繊維710に張力を掛けつつ、ライナー70に樹脂含浸カーボン繊維710を巻き付ける。ライナー70は、成形製品の形状を形作る芯材となるもので、例えば、高圧タンクを成形する場合は、タンクの内径に対応する筒であってもよい。筒の材質は、例えば、硬質プラスチックとすることができる。ライナー70は、長手軸が回転可能に支持され、ライナー回転装置50によって長手軸周りに回転される。アイクチ案内部40から案内された樹脂含浸カーボン繊維710は、その端部がライナー70の図示しない巻始め部に固定され、ライナー70の回転によって、ライナー70の外周に巻き取られる。製品の形状が形作られると、その後硬化処理が行われ、エポキシ樹脂が硬化して、繊維強化樹脂複合製品が成形される。
制御部60は、張力調整部420によって測定された第3のアイクチローラ450に掛かる二方向荷重およびトルクを用いて、第3のアイクチローラ450とライナー70との間の樹脂含浸カーボン繊維710の張力T1の値を推定する。また、制御部60は、推定された張力T1の値が目標の値となるように第2のアイクチローラ440を移動させて張力T1を調整するフィードバック制御をおこなう。なお、制御部60は、膜厚測定装置320によって測定された樹脂含浸カーボン繊維710の熱硬化型エポキシ樹脂の厚さが一定になるように樹脂含浸槽310の温度制御をおこなうように構成されていてもよい。
図2は、張力調整部420の構成を示す斜視図である。本実施例では、樹脂含浸カーボン繊維710は、第1のアイクチローラ430側から入り込み、第1のアイクチローラ430の上側外周、第2のアイクチローラ440の下側外周、および、第3のアイクチローラ450の上側外周にそれぞれ接触してライナー70に案内される。このように、樹脂含浸カーボン繊維710は、3つのアイクチローラ430、440、450の外周を上下交互に接触して案内され、さらに、ライナー70によって巻き取られるため、アイクチローラ430、440、450間や第3のアイクチローラ450とライナー70との間において、樹脂含浸カーボン繊維710には適当な張力が生じている。また、各アイクチローラ430、440、450には、その張力の反力が作用している。ここでは、樹脂含浸カーボン繊維710において、ライナー70と第3のアイクチローラ450との間の張力を張力T1(または、第3ローラ出口張力T1)、第3のアイクチローラ450と第2のアイクチローラ440との間の張力を張力T2(または、第3ローラ入口張力T2、第2ローラ出口張力T2)、第2のアイクチローラ440と第1のアイクチローラ430との間の張力を張力T3(または、第2ローラ入口張力T3)とも呼ぶ。
張力調整部420は、樹脂含浸カーボン繊維710の第3ローラ出口張力T1および第3ローラ入口張力T2によって、第3のアイクチローラ450に掛かる水平方向荷重Fx、鉛直方向荷重Fy、および、摩擦トルクMを測定する。具体的には、張力調整部420は、上述した3つのアイクチローラ430、440、450に加えて、摩擦トルクMを測定するトルク測定部460と、水平方向荷重Fxを測定する水平方向荷重測定部470と、鉛直方向荷重Fyを測定する鉛直方向荷重測定部480とを備える。トルク測定部460、水平方向荷重測定部470、および、鉛直方向荷重測定部480は、それぞれ、制御部60に接続され、必要に応じて測定値を制御部60に送信する。
第2のアイクチローラ440は、略円筒形の外形を備えており、偏心軸441を介して、モータ442に接続されている。偏心軸441は、軸線が第2のアイクチローラ440の仮想の中心軸から所定の距離だけ平行にずれるようにして第2のアイクチローラ440の端部に接続されている。モータ442は、例えば、制御部60に接続されたステッピングモータにより構成され、制御部60によって、偏心軸441の回転角度を制御可能に構成され、また、偏心軸441の回転角度を変更した状態を保持可能に構成されている。第2のアイクチローラ440は、モータ442の駆動によって、他のアイクチローラ430、450に対する鉛直方向における相対的な位置を変更可能に構成されている。
図3は、第2のアイクチローラ440の動作を説明するための図である。図3(a)は、第2のアイクチローラ440の短半径側が樹脂含浸カーボン繊維710に接触した状態を示している。図3(b)は、第2のアイクチローラ440の長半径側が樹脂含浸カーボン繊維710に接触した状態を示している。第2のアイクチローラ440は、短半径側が樹脂含浸カーボン繊維710に接触した状態では、長半径側が接触した状態よりも、鉛直方向における位置が相対的に高くなり、第2のアイクチローラ440と樹脂含浸カーボン繊維710との接触角θが相対的に小さくなる。一方、短半径側が樹脂含浸カーボン繊維710に接触した状態では、鉛直方向における位置が相対的に低くなり、接触角θが相対的に大きくなる。第2のアイクチローラ440は、偏心軸441を中心にして回転することにより、接触角θを所定の範囲において連続的に変化可能に構成されている。以下で説明するように、接触角θが増大すると、第2ローラ出口張力T2が増大する。また、第2ローラ出口張力T2の増大によって第3ローラ出口張力T1も増大する。
第2ローラ出口張力T2と、第2ローラ入口張力T3と、接触角θとは、オイラーのベルト理論から式(1)の関係が成り立つ。
T2=T3×eμθ ・・・(1)
このとき、μは、第2のアイクチローラ440と樹脂含浸カーボン繊維710との間の摩擦係数である。式(1)から、接触角θを大きくなるほど、第2ローラ入口張力T3に対する第2ローラ出口張力T2の増加量が大きくなることがわかる。
制御部60は、後述の方法によって推定した張力T1の値が目標の値よりも小さい場合には、第2のアイクチローラ440の長半径側が樹脂含浸カーボン繊維710に接触するように偏心軸441を回転させ、その状態を保持する。これにより、接触角θが増大し、張力T1も増大する。
図4は、水平方向荷重Fx、鉛直方向荷重Fy、摩擦トルクMから張力T1の値を推定する方法を説明するための図である。まず、下記の式(2)を用いて、摩擦トルクMから第3のアイクチローラ450に掛かる回転方向荷重Fmを算出する。
Fm=M/r ・・・(2)
ここで、rは、第3のアイクチローラ450の半径である。
ここでは、ライナー70と第3のアイクチローラ450との間の樹脂含浸カーボン繊維710と、水平方向とのなす角を第3ローラ出口角度θ1、第3のアイクチローラ450と第2のアイクチローラ440との間の樹脂含浸カーボン繊維710と、水平方向とのなす角を第3ローラ入口角度θ2とも呼ぶ。第3ローラ入口角度θ2は、第2のアイクチローラ440と第3のアイクチローラ450との位置関係により決定するため、第2のアイクチローラ440の位置と相関するモータ442または偏心軸441の回転角度から一意に特定することができる。
水平方向荷重Fx、鉛直方向荷重Fy、回転方向荷重Fm、第3ローラ出口角度θ1、第3ローラ入口角度θ2、第3ローラ出口張力T1、第3ローラ入口張力T2について、下記の式(3)、(4)、(5)が成り立つ。
Fx=T1cosθ1+T2cosθ2 ・・・(3)
Fy=T1sinθ1+T2sinθ2 ・・・(4)
T1=T2+Fm ・・・(5)
式(3)〜(5)より、下記の式(6)を導くことができる。
T1={Fx+Fy−2×Fm(Fxcosθ2−Fysinθ2)+Fm}/−2(Fxcosθ2−Fysinθ2−Fm) ・・・(6)
ここで、水平方向荷重Fx、鉛直方向荷重Fy、回転方向荷重Fm、および、第3ローラ入口角度θ2は既知の値であるから、これらの値と式(6)から、張力T1を推定することができる。
なお、第3のアイクチローラ450と樹脂含浸カーボン繊維710との接触角θ1+θ2と、第3ローラ出口張力T1と、第3ローラ入口張力T2とは、オイラーのベルト理論から式(7)の関係が成り立つ。
T1=T2×eμ1(θ1+θ2) ・・・(7)
このとき、μ1は、第3のアイクチローラ450と樹脂含浸カーボン繊維710との間の摩擦係数である。式(7)から、第2のアイクチローラ440の第3のアイクチローラ450に対する相対的な移動によって、第2ローラ出口張力T2(第3ローラ入口張力T2)と、第3ローラ入口角度θ2とが大きくなると、第3ローラ出口張力T1が大きくなることがわかる。
図5は、トルク測定部460の一例を示した説明図である。トルク測定部460は、板バネ462、ピン464と、ギャップセンサ466とを含んでいてもよい。板バネ462は、平板状の部材であり、基端部が第3のアイクチローラ450に固定され、上端部がピン464と接触している。板バネ462は、このピン464によって、第3のアイクチローラ450を回転軸とした回動方向への移動が規制されている。ギャップセンサ466は、板バネ462と対向する位置に配置され、自身と板バネ462との間の距離の変化量を検出する。第3のアイクチローラ450に摩擦トルクが生じると、板バネ462の基端部は、第3のアイクチローラ450の回動にともなって回動方向に移動する。一方、板バネ462の上端部は、ピン464によって回動方向への移動が規制されているため、板バネ462が撓み、板バネ462とギャップセンサ466との間の距離が変化する。トルク測定部460は、ギャップセンサ466が検出したこの変化量から、第3のアイクチローラ450に生じた摩擦トルクの大きさを推定することができる。
以上説明した、本実施形態に係るフィラメントワインディング装置10によれば、張力調整部420の高さ方向の寸法を、偏伸ローラである第2のアイクチローラ440の鉛直方向における変位量に基づいて設定することができる。そのため、例えば、シリンダによってアームを伸縮させて繊維の張力を調整する張力調整機構と比べて、張力調整機構を小型化することができる。また、張力調整部420を配置したアイクチ案内部40の小型化を図ることができる。張力調整部420をアイクチ案内部40に配置することで、張力調整部がアイクチ案内部より上流側に配置されたフィラメントワインディング装置と比べて、ライナー70に巻き付けられる繊維の張力をより正確に調整することができる。これは、張力調整部によって繊維の張力が調整された後、ライナーに巻き付けられるまでの間における、繊維の張力の変化量を小さくすることができるためである。
また、実施形態に係るフィラメントワインディング装置10によれば、制御部60は、第3のアイクチローラ450に掛かる水平方向荷重Fxと、鉛直方向荷重Fyと、摩擦トルクMとを用いて、第3のアイクチローラ450とライナー70との間の張力T1を推定するため、張力T1の推定精度の向上を図ることができる。例えば、アイクチローラに掛かる一方向の荷重のみから張力を推定する場合、アイクチローラの出口側で繊維方向が変動したときにアイクチローラに掛かる荷重が変化するため、張力を正しく測定することが困難であった。一方、実施形態に係るフィラメントワインディング装置10によれば、式(6)に示すように、第3ローラ出口角度θ1によらず、張力T1を推定することができる。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施形態や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
B−1.変形例1:
本実施形態は、アイクチ案内部40が特定の体勢となっているときの一例を示しているだけであり、明細書中に「水平方向」、「鉛直方向」と記載されている部分は、アイクチ案内部40の体勢によっては、必ずしも、「水平方向」、「鉛直方向」とならなくてもよい。
B−2.変形例2:
本実施形態では、エポキシ樹脂が含浸されていないカーボン繊維700を用いるとして説明したが、カーボン繊維700の代わりに樹脂が含浸されたプリプレグを用いても良い。プリプレグは、炭素繊維に樹脂を含浸させたシート状の部材である。樹脂としては、例えばエポキシ樹脂を用いても良い。プリプレグの状態では、エポキシ樹脂は熱硬化していないので、プリプレグをライナー70に巻き付けることが可能である。なお、プリプレグを用いる場合には、樹脂含浸槽310は無くても良い。
B−3.変形例3:
制御部60は、樹脂含浸カーボン繊維710の張力に応じて、ライナー回転装置50の回転速度を制御するように構成されていてもよい。
B−4.変形例4:
トルク測定部460は、板バネ462、ピン464と、ギャップセンサ466とを含んでいてもよいと説明したが、ギャップセンサ466の代わりにひずみゲージを備えていてもよい。この場合、ひずみゲージを板バネ462に貼り付けられる。トルク測定部460は、板バネ462のひずみによる電気抵抗の変化から、第3のアイクチローラ450に生じた摩擦トルクの大きさを推定することができる。
10…フィラメントワインディング装置
20…繊維巻出部
30…樹脂含浸部
40…アイクチ案内部
50…ライナー回転装置
60…制御部
70…ライナー
201〜204…ボビン
211〜214…搬送ローラ
220…結束ローラ
301〜305…搬送ローラ
310…樹脂含浸槽
320…膜厚測定装置
400…揃え口
410…搬送ローラ
420…張力調整部
430…第1のアイクチローラ
440…第2のアイクチローラ
441…偏心軸
442…モータ
450…第3のアイクチローラ
460…トルク測定部
462…板バネ
464…ピン
466…ギャップセンサ
470…水平方向荷重測定部
480…鉛直方向荷重測定部
700…カーボン繊維
710…樹脂含浸カーボン繊維

Claims (1)

  1. ライナーの外表面に繊維を巻き付けるフィラメントワインディング装置であって、
    前記繊維を巻き出す繊維巻出部と、
    前記繊維巻出部から供給される前記繊維を前記ライナーの外表面に案内するアイクチ案内部と、を備え、
    前記アイクチ案内部は、
    偏心軸を有する偏心ローラであって、前記ライナーの外表面に案内される前記繊維と接触する偏心ローラと、
    前記偏心軸を回転させて、前記偏心ローラと前記繊維との接触角を変更した状態で前記偏心ローラを保持することで、前記偏心ローラが前記繊維に付与する張力を調整する駆動部と、を備えるフィラメントワインディング装置。
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