JP2014148161A - 繊維の張力測定方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】繊維に掛かる張力をリアルタイムで測定する。
【解決手段】フィラメントワインディング装置は、繊維巻出部と、繊維を揃えて巻付対象物に案内する案内部と、繊維に張力を与えて巻付対象物に巻き付ける巻付対象物回転装置と、を備える。案内部は、巻付対象物の前段の第1のローラと、第1のローラの前段の第2のローラと、第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重を測定する荷重測定部と、第1のローラから巻付対象物へ送られる繊維の搬送方向と鉛直方向との為す第2の角度を測定する角度測定部を備える。第2のローラから第1のローラへ送られる繊維の搬送方向と鉛直方向との為す角は予め定められた第1の角度となるように設定されている。繊維の張力測定方法は、第1の角度と、第2の角度と、第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重と、の間の関係式を用いて、繊維に掛かる張力をリアルタイムで算出する。
【選択図】図3

Description

この発明は、繊維の張力測定方法に関し、特にフィラメントワインディング装置における樹脂が含浸された繊維の張力測定方法に関する。
高圧タンク(以下「タンク」と呼ぶ。)では、耐圧を向上させるために、タンクのライナーに樹脂含浸繊維が巻き付けられる。このライナーに樹脂含浸繊維を巻き付ける工程(以下「フィラメントワインディング工程)と呼ぶ。)において、樹脂含浸繊維の張力が十分でないと、ライナーに樹脂含浸繊維が緊密に巻きつけられず、タンクの強度が不十分となる場合がある。そこで、フィラメントワインディング工程においては、樹脂含浸繊維の張力が管理項目とされている。特許文献1には、専用の装置を用いることなく、樹脂含浸繊維の張力の測定することができるフィラメントワインディング装置が記載されている。このフィラメントワインディング装置は、カーボン繊維をセットし巻き出しを行うクリールスタンドと、巻き出されたカーボン繊維に樹脂を含浸させ、樹脂含浸繊維として供給するレジンバスと、樹脂含浸繊維を揃えてライナーに沿って巻き付けるアイクチ案内部とを含んで構成される。ここで、アイクチ案内部は、さらに、樹脂含浸繊維に張力を与える張力ローラが受ける反力を検出する機能を有する。
特開2007−190697号公報
従来技術では、3つあるアイクチローラの中央のローラにかかる荷重を測定して樹脂含浸繊維の張力を測定している。ここで、ライナーと中央のローラとの間の他のローラがあると、ライナーへの巻付部における樹脂含浸繊維の張力と、中央のローラにかかる荷重から得られる張力とが異なる値となる虞があった。また、従来技術では、アイクチ案内部の回転角度は、フィラメントワインディング装置の制御部が管理しているが、ライナーへ樹脂含浸繊維の巻き付けの進捗状態により、アイクチ案内部とライナーとの回転角度が変わるため、フィラメントワインディング装置の制御部が管理している値では、十分な精度が出せない場合があった。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、繊維を巻き出す繊維巻出部と、巻き出された繊維を揃えて巻付対象物に案内する案内部と、前記巻付対象物を回転させて前記繊維に張力を与えて前記巻付対象物に巻き付ける巻付対象物回転装置と、を備えたフィラメントワインディング装置における繊維の張力測定方法が提供される。この張力測定方法において、前記案内部は、前記巻付対象物の前段に設けられた第1のローラと、第2のローラであって、前記第2のローラから前記第1のローラへ送られる前記繊維の搬送方向と鉛直方向との為す角が予め定められた第1の角度となるように前記第1のローラの前段に設けられた前記第2のローラと、前記第1のローラに設けられ、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重を測定する荷重測定部と、前記第1のローラから前記前記巻付対象物へ送られる前記繊維の搬送方向と鉛直方向との為す第2の角度を測定する角度測定部と、を有しており、この形態の繊維の張力測定方法は、前記第1の角度と、前記第2の角度と、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重と、の間の関係式を用いて、前記繊維に掛かる張力をリアルタイムで算出する。この形態の繊維の張力測定方法によれば、巻付対象物に巻き付けられる直前の繊維に掛かる張力をリアルタイムで算出することが可能となる。
(2)本発明の一形態によれば、繊維を巻き出す繊維巻出部と、巻き出された繊維を揃えて巻付対象物に案内する案内部と、前記巻付対象物を回転させて前記繊維に張力を与えて前記巻付対象物に巻き付ける巻付対象物回転装置と、を備えたフィラメントワインディング装置における繊維の張力測定方法が提供される。前記案内部は、前記巻付対象物の前段に設けられた第1のローラと、前記繊維との水平距離を測定する距離測定装置であって、前記第1のローラの鉛直下方に配置された距離測定装置と、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重を測定する荷重測定部と、を有しており、前記繊維との水平距離と、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重と、を用いて、前記繊維に掛かる張力を算出する。この形態の繊維の張力測定方法によれば、巻付対象物と距離測定装置との干渉を抑制し、巻付対象物に巻き付けられる直前の繊維に掛かる張力をリアルタイムで算出することが可能となる。
(3)本発明の一形態によれば、 繊維を巻き出す繊維巻出部と、巻き出された繊維を揃えて巻付対象物に案内する案内部と、前記巻付対象物を回転させて、前記繊維に張力を与えて前記巻付対象物に巻き付ける巻付対象物回転装置と、を備えたフィラメントワインディング装置における繊維の張力測定方法が提供される。この張力測定方法において、前記案内部は、前記巻付対象物の前段に設けられた第1のローラと、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重を測定する第1の荷重測定部と、前記第1のローラに掛かる水平方向の荷重を測定する第2の荷重測定部と、を有しており、前記第2の荷重測定部は前記第1のローラを挟んで前記巻付対象物と反対側に位置し、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重と、前記第1のローラに掛かる水平方向の荷重と、を用いて、前記繊維に掛かる張力を算出する。この形態の繊維の張力測定方法によれば、巻付対象物と、第1、第2の荷重測定部との間の干渉を抑制し、巻付対象物に巻き付けられる直前の繊維に掛かる張力をリアルタイムで算出することが可能となる。
なお、本発明は種々の形態で実現することが可能であり、例えば、フィラメントワインディング装置における繊維の張力測定方法の他、フィラメントワインディング装置、張力測定装置等の形態で実現することができる。
フィラメントワインディング装置の一例示す説明図である。 樹脂含浸カーボン繊維に掛かる張力測定の原理を示す説明図である。 アイクチ案内部の構成を拡大して示す斜視図である。 樹脂含浸カーボン繊維に掛かる張力の算出アルゴリズムを示す説明図である。 第2の実施形態に係るフィラメントワインディング装置のアイクチ案内部構成を拡大して示す斜視図である。 第3の実施形態における張力測定の原理を示す説明図である。 第3の実施形態における樹脂含浸カーボン繊維の角度の測定結果の例を示すグラフである。 第3の実施形態の変形例を示す説明図である。 第4の実施形態における張力測定の原理を示す説明図である。 第4の実施形態における張力と荷重を示すグラフである。
第1の実施形態:
図1は、フィラメントワインディング装置の一例示す説明図である。フィラメントワインディング装置10は、繊維巻出部20と、樹脂含浸部30と、アイクチ案内部40と、ライナー回転装置50と、制御部60と、を備える。繊維巻出部20は、繊維を巻き出す装置であり、複数のボビン201〜204と、複数の搬送ローラ211〜214と、結束ローラ220と、を備える。ボビン201〜204は、糸を巻き付ける筒状の部材を意味し、本実施形態では、カーボン繊維700を巻きつけている。本実施形態では、カーボン繊維700として、ポリアクリロニトリルの原糸を約3,000℃で焼成したものが用いられる。これが約24,000本程度撚られて集められ、バインダ樹脂によって軽く接着されることにより、厚さ約200μm、幅4mmから5mm程度の扁平なシート状のカーボン繊維700が形成されている。本実施形態では、搬送ローラ211〜214は、各ボビン201〜204に対応して設けられており、ボビン201〜204から巻き出されたカーボン繊維700を結束ローラ220に搬送する。結束ローラ220は、ボビン201〜204から巻き出された複数のカーボン繊維700を揃えて、次工程であるカーボン繊維700に対してエポキシ樹脂の含浸を行う樹脂含浸部30に巻き出す。
樹脂含浸部30は、複数の搬送ローラ301〜305と、樹脂含浸槽310と、膜厚測定装置320と、を備える。搬送ローラ301〜305は、カーボン繊維700を搬送するためのローラである。樹脂含浸槽310は、液体状の熱硬化型エポキシ樹脂を満たしている。熱硬化型エポキシ樹脂は、40℃から50℃の範囲で加熱され、粘度管理が行われている。搬送ローラ302の一部は、樹脂含浸槽310に浸っている。カーボン繊維700は、搬送ローラ302の下部を搬送されることにより、樹脂含浸槽310の熱硬化型エポキシ樹脂に浸される。その結果、カーボン繊維700に熱硬化型エポキシ樹脂が含浸する。本実施形態では、熱硬化型エポキシ樹脂に含浸されたカーボン繊維700を「樹脂含浸カーボン繊維710」と呼ぶ。膜厚測定装置320は、樹脂含浸カーボン繊維710の熱硬化型エポキシ樹脂の厚さを測定する。制御部60は、熱硬化型エポキシ樹脂の膜厚が一定になるように、樹脂含浸槽310の温度を制御する。
なお、本実施形態では、エポキシ樹脂が含浸されていないカーボン繊維700を用いるとして説明したが、カーボン繊維700の代わりに樹脂が含浸されたプリプレグを用いても良い。プリプレグは、炭素繊維に樹脂を含浸させたシート状の部材である。樹脂としては、例えばエポキシ樹脂を用いても良い。プリプレグの状態では、エポキシ樹脂は熱硬化していないので、プリプレグをライナー70に巻き付けることが可能である。なお、プリプレグを用いる場合には、樹脂含浸槽310は無くても良い。
アイクチ案内部40は、樹脂含浸カーボン繊維710を揃えてライナー70に案内する機構である。ライナー70は、請求項の巻付対象物に対応する。アイクチ案内部40を単に「案内部」とも呼ぶ。アイクチ案内部40は、揃え口400と、搬送ローラ410と、荷重測定部420と、を備える。揃え口400は、樹脂含浸カーボン繊維710を集めて揃える。搬送ローラ410は、樹脂含浸カーボン繊維710を荷重測定部420に搬送する。荷重測定部420は、第1のアイクチローラ430と、第2のアイクチローラ440と、第3のアイクチローラ450とを備える。なお、第2のアイクチローラ440が請求項の「第2のローラ」に対応し、第3のアイクチローラが請求項の「第1のローラ」に対応する。荷重測定部420は、3つのアイクチローラ430、440、450を用いて樹脂含浸カーボン繊維710を、ライナー70に搬送するとともに、第2のアイクチローラ440に掛かる荷重を測定する。
ライナー回転装置50は、請求項の「巻付対象物回転装置」に対応し、巻付対象物であるライナー70を回転させことにより、樹脂含浸カーボン繊維710に張力を掛けると共に、ライナー70に樹脂含浸カーボン繊維710を巻き付ける。制御部60は、第2のアイクチローラ440に掛かる荷重を用いて、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力を測定する。また、制御部60は、樹脂含浸カーボン繊維710張力に応じて、ライナー回転装置50の回転速度を制御する。さらに、制御部60は、樹脂含浸カーボン繊維710の熱硬化型エポキシ樹脂の厚さを用いて樹脂含浸槽310の温度制御を行う。
図2は、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力測定の原理を示す説明図である。3つのアイクチローラ430、440、450は、第1のアイクチローラ430と第3のアイクチローラ450とは、第2のアイクチローラ440よりも高い位置に来るように配置される。樹脂含浸カーボン繊維710は、第1のアイクチローラ430の上を搬送され、第2のアイクチローラ440の下を搬送され、第3のアイクチローラ450の上を搬送され、ライナー70の下側に巻き付いている。
第2のアイクチローラ440と、第3のアイクチローラ450との間の樹脂含浸カーボン繊維710と、鉛直方向との為す角の大きさは、θ1であり、第2のアイクチローラ440と、第3のアイクチローラ450の配置場所が決まると、このθ1の大きさが決まる。第3のアイクチローラ450と、ライナー70との間の樹脂含浸カーボン繊維710と、鉛直方向との為す角の大きさは、θ2であり、ライナー70のどの部分を巻いているか、例えば、円筒部分に樹脂含浸カーボン繊維710を巻いているか、半球状のドーム部分に樹脂含浸カーボン繊維710を巻いているか、によりθ2の大きさは、変化する。また、ライナー70上に巻かれた樹脂含浸カーボン繊維710の厚さによってもこのθ2の大きさは、変化する。
ライナー回転装置50が回転し、ライナー70が回転すると、樹脂含浸カーボン繊維710がライナーに巻き付けられると共に、第3のアイクチローラ450と、ライナー70との間の樹脂含浸カーボン繊維710に張力T1が掛かる。また、第2のアイクチローラと、第3のアイクチローラ450との間の樹脂含浸カーボン繊維710に張力T2が掛かる。なお、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力T1と張力T2の大きさは、作用反作用の法則により、同じ大きさである。そこで、張力T1と張力T2の大きさをTとする。第3のアイクチローラ450には、張力T1と張力T2により、下向きの力Fが掛かる。
図3は、アイクチ案内部40の構成を拡大して示す斜視図である。アイクチ案内部40は、上述した3つのアイクチローラ430、440、450に加えて荷重測定部460と、角度測定部470と、を備える。荷重測定部460は、第3のアイクチローラ450に掛かる鉛直方向の荷重を測定する。荷重測定部460は、荷重伝達シリンダー461と、荷重伝達ピストン462と、荷重センサ463と、ベアリングボール464と、を備える。第3のアイクチローラ450に下向きの荷重がかかると、荷重伝達ピストン462に下向きの力が掛かる。荷重測定部460は、荷重センサ463を用いてこの下向きの力を測定する。ベアリングボール464は、荷重伝達シリンダー461と、荷重伝達ピストン462と、の間の摩擦を低減するとともに、荷重伝達ピストン462が鉛直方向に移動するように案内する。
角度測定部470は、角度測定エンコーダ471と、案内板472と、を備える。案内板472は、樹脂含浸カーボン繊維710と平行になるように回動する。角度測定エンコーダ471は、案内板472の鉛直方向からの角度を測定する。案内板472の鉛直方向からの角度は、上述したθ2と同じ大きさである。
図4は、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力の算出アルゴリズムを示す説明図である。樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力をT、第2のアイクチローラ440と第3のアイクチローラ450との間の樹脂含浸カーボン繊維710と、鉛直方向と、の為す角の大きさをθ1、第3のアイクチローラ450とライナー70との間の樹脂含浸カーボン繊維710と、鉛直方向との為す角の大きさをθ2、とすると、荷重測定部460が計測する荷重Fとの間には以下の式(1)に示す関係がある。
F=Tcos(θ1)+Tcos(θ2) …(1)
式(1)をTについて解くと式(2)が得られる。
T=F/[cos(θ1)+cos(θ2)] …(2)
制御部60は、張力Tが所定の範囲内に収まるように、ライナー回転装置50の回転速度を制御する。
以上、本実施形態によれば、フィラメントワインディング装置10の制御部60は、荷重測定部460を用いて荷重を測定し、角度測定部470を用いて樹脂含浸カーボン繊維710と鉛直方向との為す角を測定して、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力Tをリアルタイムで算出することか可能となる。制御部60は、張力Tが所定の範囲内に収まるように、ライナー回転装置50の回転速度を制御する。その結果、ライナー70に樹脂含浸カーボン繊維710を緊密に巻き付けることが可能となり、十分な強度のタンクを製造することが可能となる。
第2の実施形態:
図5は、第2の実施形態に係るフィラメントワインディング装置のアイクチ案内部40の構成を拡大して示す斜視図である。第2の実施形態のフィラメントワインディング装置について、アイクチ案内部40の角度測定部475以外の構成は、第1の実施形態の構成と同じである。角度測定部475は、発光装置476と、受光装置477とを備える。発光装置476は、鉛直方向に並べられた複数の光源を有している。受光装置477は、鉛直方向に並べられた複数の受光部478を有している。受光装置477から受光装置477への光の一部は、樹脂含浸カーボン繊維710により遮られる。したがって、制御部60は、どの受光部478への光が遮られたかを検知し、第3のアイクチローラ450とライナー70との間の樹脂含浸カーボン繊維710と、鉛直方向との為す角の大きさθ2を算出することができる。なお、第2の実施形態における荷重測定部460による測定は、第1の実施形態における測定と同様である。
以上、第2の実施形態によっても、フィラメントワインディング装置10の制御部60は、荷重測定部460を用いて荷重を測定し、角度測定部475を用いて樹脂含浸カーボン繊維710と鉛直方向との為す角を測定して、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力Tをリアルタイムで算出することが可能となる。制御部60は、張力Tが所定の範囲内に収まるように、ライナー回転装置50の回転速度を制御する。その結果、ライナー70に樹脂含浸カーボン繊維710を緊密に巻き付けることが可能となり、十分な強度のタンクを製造することが可能となる。
第3の実施形態:
図6は、第3の実施形態における張力測定の原理を示す説明図である。第3の実施形態は、第3のアイクチローラ450に掛かる鉛直方向の荷重Mを測定する荷重測定部480と、第3のアイクチローラ450の中心から樹脂含浸カーボン繊維710までの水平方向距離Lxを測定するレーザ変位計481と、を備える。レーザ変位計481は、第3のアイクチローラ450の鉛直下方に配置されるが、樹脂含浸カーボン繊維710の角度θが90°を越える場合を考慮して、レーザ変位計481とライナー70との間の距離が、第3のアイクチローラ450とライナー70との間の距離よりも遠くなるように、レーザ変位計481を配置してもよい。レーザ変位計481が第3のアイクチローラ450を挟んでライナー70と反対側にあるため、レーザ変位計481と、ライナー70とが干渉しない。
第3の実施形態において、先ず、水平方向距離Lxと荷重Mとを測定し、以下の式(3)を用いて樹脂含浸カーボン繊維710の角度θを算出する。水平方向がθ=0°、鉛直下方方向がθ=90°である。次いで、式(4)を用いることにより、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力Tを算出できる。
θ=atan(Ly/Lx) …(3)
T=M/sinθ …(4)
なお、式(3)において、長さLyは、第3のアイクチローラ450の頂部からレーザ変位計481までの鉛直方向距離であり、アイクチ案内部40の設計値から定まる既知の値である。
図7は、第3の実施形態における樹脂含浸カーボン繊維710の角度θの測定結果の例を示すグラフである。このグラフからわかるように、時間(ライナー70への樹脂含浸カーボン繊維710の巻き付け位置)により、角度θが大きく変動することがわかる。この角度θから、式(4)を用いて、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力Tを算出し、張力Tが一定の範囲内に収まるように、ライナー70への樹脂含浸カーボン繊維710の巻き付けが制御される。
以上、第3の実施形態においても、水平方向距離Lxと荷重Mとを測定することによって、樹脂含浸カーボン繊維710の角度θを算出し、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力Tをリアルタイムで算出することが出来る。
なお、第3のアイクチローラ450から鉛直下方に基準線を垂らしておき、レーザ変位計481は、基準線と樹脂含浸カーボン繊維710との間の距離を測定しても良い。レーザ変位計481を、ライナー70からの水平距離が第3のアイクチローラ450までの距離よりも大きい位置に配置でき、レーザ変位計481と、ライナー70との干渉をより抑制できる。
図8は、第3の実施形態の変形例を示す説明図である。この変形例では、第3のアイクチローラの半径をr、第3のアイクチローラ450の中心からレーザ変位計481までの鉛直方向距離をLy、第3のアイクチローラ450の中心から鉛直下方に降ろした垂線と樹脂含浸カーボン繊維710までの水平方向距離をLxとしている。この変形例では、樹脂含浸カーボン繊維710の角度θは、以下の式(5)で示される。
tanθ=(Ly+rcosθ)/(Lx−rsinθ) …(5)
上記式(5)において、距離Lxは測定値であり、距離Ly、rは既知であるので、θを算出できる。この結果を式(4)に適用することにより、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力Tをリアルタイムで算出することが出来る。
第3の実施形態の変形例によれば、より厳密に張力Tを算出し、張力Tが一定の範囲内に収まるように、ライナー70への樹脂含浸カーボン繊維710の巻き付けを制御できる。
第4の実施形態:
図9は、第4の実施形態における張力測定の原理を示す説明図である。第4の実施形態は、第3のアイクチローラ450に掛かる鉛直方向の荷重Fyを測定する荷重測定部480と、第3のアイクチローラ450に掛かる水平方向の荷重Fxを測定する荷重測定部482とを備える。荷重測定部482は、第3のアイクチローラ450を挟んでライナー70と反対側に位置していることが好ましい。
第4の実施形態では、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力T1、T2と、荷重Fx、Fyとの間には、以下の式(6)〜(8)に示す関係がある。
T1=T2×eμ(θ1+θ2) …(6)
Fx=−T1×cosθ1+T2×cosθ2 …(7)
Fy=T1×sinθ1+T2×sinθ2 …(8)
式(6)は、東海大学教授 橋本 巨著「ウェブハンドリングの基礎理論と応用」(2008年4月発行 加工技術研究会)に記載に基づく。上式(6)〜(8)において、T1は、ライナー70側の樹脂含浸カーボン繊維710の張力であり、T2は、ライナー70と反対側の樹脂含浸カーボン繊維710の張力である。θ1は、第3のアイクチローラ450の鉛直頂部からライナー70側において、樹脂含浸カーボン繊維710が第3のアイクチローラ450と接触する部分の扇の中心角であり、θ2は、第3のアイクチローラ450の鉛直頂部からライナー70と反対側において、樹脂含浸カーボン繊維710が第3のアイクチローラ450と接触する部分の扇の中心角である。なお、θ2は、アイクチ案内部40の設計値から定まる既知の値である。μは、樹脂含浸カーボン繊維710と第3のアイクチローラ450との摩擦係数である。
上記式(6)〜(8)において、未知な値は、張力T1、T2と、角度θ1の3つである。θ1の値を変化させて、上記式(6)〜(8)が成り立つように、収束計算を行うことにより、張力T1、T2を求めることができる。
図10は、第4の実施形態における張力と荷重を示すグラフである。このグラフからわかるように、時間(ライナー70への樹脂含浸カーボン繊維710の巻き付け位置)により、張力T1が大きく変動することがわかる。この張力T1が一定の範囲内に収まるように、ライナー70への樹脂含浸カーボン繊維710の巻き付けが制御される。
以上、第4の実施形態によっても、樹脂含浸カーボン繊維710に掛かる張力Tをリアルタイムで算出することが可能となる。第4の実施形態では、荷重測定部480は、第3のアイクチローラ450の鉛直下方にあり、荷重測定部482は、第3のアイクチローラ450を挟んで、ライナー70と反対側にあるので、荷重測定部480、荷重測定部482と、ライナー70とが干渉し難く出来る。
以上、いくつかの実施形態に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10…フィラメントワインディング装置
20…繊維巻出部
30…樹脂含浸部
40…アイクチ案内部
50…ライナー回転装置
60…制御部
70…ライナー
201…ボビン
211…搬送ローラ
220…結束ローラ
301…搬送ローラ
302…搬送ローラ
310…樹脂含浸槽
320…膜厚測定装置
400…揃え口
410…搬送ローラ
420…荷重測定部
430…第1のアイクチローラ
440…第2のアイクチローラ
450…第3のアイクチローラ
460…荷重測定部
461…荷重伝達シリンダー
462…荷重伝達ピストン
463…荷重センサ
464…ベアリングボール
470…角度測定部
471…角度測定エンコーダ
472…案内板
475…角度測定部
476…発光装置
477…受光装置
478…受光部
480…荷重測定部
481…レーザ変位計
482…荷重測定部
700…カーボン繊維
710…樹脂含浸カーボン繊維

Claims (3)

  1. 繊維を巻き出す繊維巻出部と、巻き出された繊維を揃えて巻付対象物に案内する案内部と、前記巻付対象物を回転させて前記繊維に張力を与えて前記巻付対象物に巻き付ける巻付対象物回転装置と、を備えたフィラメントワインディング装置における繊維の張力測定方法であって、
    前記案内部は、
    前記巻付対象物の前段に設けられた第1のローラと、
    第2のローラであって、前記第2のローラから前記第1のローラへ送られる前記繊維の搬送方向と鉛直方向との為す角が予め定められた第1の角度となるように前記第1のローラの前段に設けられた前記第2のローラと、
    前記第1のローラに設けられ、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重を測定する荷重測定部と、
    前記第1のローラから前記前記巻付対象物へ送られる前記繊維の搬送方向と鉛直方向との為す第2の角度を測定する角度測定部と、
    を有しており、
    前記第1の角度と、前記第2の角度と、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重と、の間の関係式を用いて、前記繊維に掛かる張力をリアルタイムで算出する、繊維の張力測定方法。
  2. 繊維を巻き出す繊維巻出部と、巻き出された繊維を揃えて巻付対象物に案内する案内部と、前記巻付対象物を回転させて前記繊維に張力を与えて前記巻付対象物に巻き付ける巻付対象物回転装置と、を備えたフィラメントワインディング装置における繊維の張力測定方法であって、
    前記案内部は、
    前記巻付対象物の前段に設けられた第1のローラと、
    前記繊維との水平距離を測定する距離測定装置であって、前記第1のローラの鉛直下方の位置に配置された距離測定装置と、
    前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重を測定する荷重測定部と、
    を有しており、
    前記繊維との水平距離と、前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重と、を用いて、前記繊維に掛かる張力を算出する、繊維の張力測定方法。
  3. 繊維を巻き出す繊維巻出部と、巻き出された繊維を揃えて巻付対象物に案内する案内部と、前記巻付対象物を回転させて前記繊維に張力を与えて前記巻付対象物に巻き付ける巻付対象物回転装置と、を備えたフィラメントワインディング装置における繊維の張力測定方法であって、
    前記案内部は、
    前記巻付対象物の前段に設けられた第1のローラと、
    前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重を測定する第1の荷重測定部と、
    前記第1のローラに掛かる水平方向の荷重を測定する第2の荷重測定部と、
    を有しており、
    前記第2の荷重測定部は前記第1のローラを挟んで前記巻付対象物と反対側に位置し、
    前記第1のローラに掛かる鉛直方向の荷重と、前記第1のローラに掛かる水平方向の荷重と、を用いて、前記繊維に掛かる張力を算出する、繊維の張力測定方法。
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