JP6816637B2 - フィラメントワインディング装置 - Google Patents
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Description
この形態によれば、制御部は、繊維案内部のライナの軸方向と平行な方向の移動や回転によって張力センサに影響を与える慣性力が生じても、張力センサによる測定値から慣性力を除いた値に基づいて繊維の張力指令値を設定して張力を制御するので、ライナに巻き付ける繊維の張力を適切に制御できる。
図1は、フィラメントワインディング装置1000の概略構成を示す説明図である。フィラメントワインディング装置1000は、ライナ100に繊維束10を巻き付ける装置である。フィラメントワインディング装置1000は、巻出しボビン12a〜12dと、中継ローラ14a〜14d,16,17と、ニップローラ18と、ダンサ19と、繊維案内部30と、制御部200と、を備える。
F1=m×α×cosφ= …(1)
ここでmは、張力センサ35の質量、αは、トラバース方向の加速度である。制御部200は、トラバース方向の加速度αを、繊維案内部30に加速度センサを設けて測定する。なお、繊維案内部30をトラバース方向に移動させる案内部移動装置60にエンコーダを設け、制御部200は、そのエンコーダの値を測定し、そのエンコーダの値を2階微分してトラバース方向の加速度αを取得しても良い。制御部200は、角φの値を、回転部41に設けられたエンコーダの値を測定し、そのエンコーダの値から算出する。角φを算出するためのエンコーダは、回転モータ36、あるいは伝達プーリ37、39に設けられていても良い。
F2=M×r×ω2 …(2)
ここでMは、張力センサ35の質量であり、ωは、繊維案内部30が回転するときの角速度である。角速度ωは、回転部41に設けられたエンコーダの値を測定し、そのエンコーダの値の変化から算出できる。なお、エンコーダは、回転モータ36、あるいは伝達プーリ37、39に設けられていても良い。
Tr=Tm−(F1+F2) …(3)
制御部200は、ライナ100に巻かれる繊維束10の張力がこの真の張力Trになるように、ニップローラ18とダンサ19を制御する。
第1に制御では、制御部200は、繊維案内部30のトラバース方向の加速度αを、トラバース方向の加速度センサ44を用いて取得し、回転角θを、エンコーダ45を用いて取得したが、3次元センサを用いて繊維案内部30のx、y、z方向の動きを測定し、加速度α、回転角θ(φ)を算出しても良く、繊維案内部30のx、y、z方向の動きから加速度α、回転角θ(φ)を算出せずに、直接慣性力を算出しても良い。
上記実施形態では、制御部200は、繊維案内部30の動き、具体的には慣性力を測定して、制御しているが、以下に説明するように、慣性力を直接測定せずに制御しても良い。図13は、第2の制御を示す説明図である。通常、ライナ100に繊維束10を巻く時には、繊維案内部30をどのように動作させるかは、プログラムにより予め決まっている。したがって、制御部200は、そのプログラムにより予め定められた繊維案内部30の動作状態から慣性力を算出し、若しくは予め測定された張力指令値を設定する。制御部200は、繊維巻き付けプログラム格納部202と、慣性力算出部203と、張力指令値設定部204とを備える。繊維巻き付けプログラム格納部202は、繊維案内部30をどのように動作させるかを規定するプログラムを格納している。慣性力算出部203は、繊維巻き付けプログラム格納部202から繊維案内部30の制御状態を取得し、その動作状態に対応する慣性力を算出する。張力指令値設定部204は、算出された慣性力と、張力目標値Ttとを用いて、張力指令値Tcを算出する。その後のニップローラ18とダンサ19を用いた制御は、第1の実施形態と同一である。このように、制御しても、ライナ100に巻き付ける繊維束10の張力を適切に制御できる。この制御方法の場合、慣性力を先んじて取得して制御するので、制御の遅れが生じにくい。
10a〜10d…プリプレグ繊維
12a〜12d…ボビン
14a〜14d…中継ローラ
16,17…中継ローラ(収束ローラ)
18…ニップローラ
19…ダンサ
20,21…ダンサローラ
22…シリンダ
23…角度センサ
30…繊維案内部
31…支持台
32〜34…ローラ
35…張力センサ
36…回転モータ
37、39…伝達プーリ
38、40…ベルト
41…回転部
42…ローラ支持部
43…張力伝達部
44…加速度センサ
45…エンコーダ
60…案内部移動装置
100…ライナ
102…円筒部
104…ドーム部
105…ライナ支持装置
110…ライナ支持軸
120…ライナ回転装置
130…支持台
200…制御部
201…慣性力算出部
202…繊維巻き付けプログラム格納部
203…慣性力算出部
204…張力指令値設定部
1000…フィラメントワインディング装置
F1、F2…慣性力
Tc…張力指令値
Tm…測定値
Tr…真の張力
Tt…張力目標値
Tψ…目標角度
θ…回転角
φ…トラバース方向と、張力センサの検知方向との為す角
ψ…角度
Claims (1)
- フィラメントワインディング装置であって、
ライナを回転させるライナ回転装置と、
前記ライナに向けて繊維を巻き出す繊維案内部と、
前記繊維案内部を前記ライナの軸方向と平行な方向に移動させる案内部移動装置と、
前記繊維の向きを前記ライナの形状と合致させるように前記繊維案内部を回転させる案内部回転装置と、
前記繊維案内部に設けられ、前記繊維の張力を測定する張力センサと、
前記繊維案内部の前記ライナの軸方向と平行な方向の移動及び回転を含む前記繊維案内部の動作に起因して生じる慣性力であって、前記張力センサの測定値に影響を与える慣性力を算出する慣性力算出部と、
前記張力センサによる測定値から前記慣性力を除いた値に基づいて前記繊維の張力指令値を設定して張力を制御する制御部と、
を備える、フィラメントワインディング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017096297A JP6816637B2 (ja) | 2017-05-15 | 2017-05-15 | フィラメントワインディング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017096297A JP6816637B2 (ja) | 2017-05-15 | 2017-05-15 | フィラメントワインディング装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2018192652A JP2018192652A (ja) | 2018-12-06 |
JP6816637B2 true JP6816637B2 (ja) | 2021-01-20 |
Family
ID=64569715
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2017096297A Active JP6816637B2 (ja) | 2017-05-15 | 2017-05-15 | フィラメントワインディング装置 |
Country Status (1)
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2017
- 2017-05-15 JP JP2017096297A patent/JP6816637B2/ja active Active
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