JP2016065587A - 自動変速機の制御装置及び制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の発進時に変速ショックの発生や発進応答性の低下を抑制することができる自動変速機の制御装置を提供する。【解決手段】車両に搭載され、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素を備えた変速機構とを有する自動変速機の制御装置は、車両の発進時に、ロックアップクラッチを変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ所定の摩擦締結要素を締結するように制御する制御手段を備えている。【選択図】図6

Description

本発明は、車両に搭載される自動変速機の制御装置及び制御方法に関し、車両用自動変速機の技術分野に属する。
車両に搭載される自動変速機として、エンジンの出力軸に連結されたトルクコンバータと、該トルクコンバータの出力側に連結されると共にクラッチ及びブレーキ等の複数の摩擦締結要素を備えた変速機構とを有し、該複数の摩擦締結要素を選択的に締結して減速比の異なる複数の変速段を達成するようにしたものが一般に知られている。
また、前記自動変速機のトルクコンバータに、エンジンの出力軸に連結される入力側と変速機構に連結される出力側とを直結するロックアップクラッチが備えられ、エンジンの燃費性能を向上させるようにしたものも一般に知られている。
例えば特許文献1には、このようなロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと摩擦締結要素を備えた変速機構とを有する自動変速機において、車両の発進時にロックアップクラッチをスリップ制御した状態で所定の摩擦締結要素を締結する技術が開示されている。
特開2004−150531号公報
しかしながら、ロックアップクラッチのスリップ制御のばらつき(油圧供給制御のばらつき)に起因して、自動変速機の変速機構の入力トルクの変動が発生する。
そのため、車両の発進時に、摩擦締結要素を締結するときの変速機構の入力トルクが変動するため、急激に締結されることによる変速ショックの発生や、変速ショックの発生を抑制するために前記摩擦締結要素への油圧の供給を緩やかにすると前記摩擦締結要素の締結が遅れることによる発進応答性の低下を引き起こし得る。
そこで、本発明は、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと車両の発進時に締結される摩擦締結要素を備えた変速機構とを有する自動変速機において、車両の発進時に変速ショックの発生や発進応答性の低下を抑制することができる自動変速機の制御装置及び制御方法を提供することを課題とする。
前記課題を解決するため、本発明は次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車両に搭載され、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素を備えた変速機構とを有する自動変速機の制御装置であって、車両の発進時に、前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ前記所定の摩擦締結要素を締結するように制御する制御手段を備えていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の自動変速機の制御装置において、前記制御手段は、車両の発進時に、前記ロックアップクラッチに供給される油圧を一定圧に保持することにより前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御することを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記請求項2に記載の自動変速機の制御装置において、前記制御手段は、車両の停車中に、前記ロックアップクラッチが半締結状態に制御されるときは、車両の発進時に、前記ロックアップクラッチに供給される油圧をその直前の停車中の油圧を維持して一定圧に保持することにより前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御することを特徴とする。
ここで、ロックアップクラッチの半締結状態とは、エンジンが回転しているときはスリップ制御状態をいい、エンジンが停止しているときはスリップ制御に相当する油圧を供給する油圧供給状態をいうものとする。
また、請求項4に記載の発明は、前記請求項1から請求項3の何れか1項に記載の自動変速機の制御装置において、前記制御手段は、車両の停車中、前記自動変速機がDレンジにおいて所定のエンジン停止条件の成立によりエンジンが自動停止されたとき、前記自動変速機がNレンジにあるとき、又は、前記自動変速機がDレンジにおいてニュートラル状態にあるとき、のいずれかである場合であって、その後、前記自動変速機がDレンジにおいて車両が発進する時に、前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ前記所定の摩擦締結要素を締結するように制御することを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記請求項1から請求項4の何れか1項に記載の自動変速機の制御装置において、前記ロックアップクラッチは、締結用油圧の非供給時にクラッチクリアランスがほぼゼロとされるものであることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、車両に搭載され、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素を備えた変速機構とを有する自動変速機の制御方法であって、車両の発進時に、前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ前記所定の摩擦締結要素を締結するように制御することを特徴とする。
上記の構成により、本願の請求項1に記載の発明によれば、自動変速機において、車両の発進時に、ロックアップクラッチを変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素を締結するように制御する。これにより、車両の発進時に、前記所定の摩擦締結要素を締結する際の変速機構の入力トルクの変動による変速ショックの発生や、この変速ショックを回避するために前記所定の摩擦締結要素への締結用油圧の供給を緩やかにすることによる発進応答性の低下を抑制することができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、車両の発進時に、ロックアップクラッチに供給される油圧を一定圧に保持することによりロックアップクラッチを変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御する。これにより、ロックアップクラッチの締結用油圧より低い一定圧に保持して、車両の発進時にアクセルペダルの踏込みに応じてエンジン回転数が過剰に上昇することを抑制することができ、前記効果をより有効に奏することができる。
また、請求項3に記載の発明によれば、車両の停車中に、ロックアップクラッチが半締結状態に制御されるときは、車両の発進時に、ロックアップクラッチに供給される油圧をその直前の停車中の油圧を維持して一定圧に保持することによりロックアップクラッチを変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御する。これにより、車両の発進時に、変速機構の入力トルクの変動をさらに抑制することができ、前記効果をより有効に奏することができる。
また、請求項4に記載の発明によれば、車両の停車中、自動変速機がDレンジにおいて所定のエンジン停止条件の成立によりエンジンが自動停止されたとき、自動変速機がNレンジにあるとき、又は、自動変速機がDレンジにおいてニュートラル状態にあるとき、のいずれかである場合であって、その後、自動変速機がDレンジにおいて車両が発進する時に、ロックアップクラッチを変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ所定の摩擦締結要素を締結するように制御することにより、前記効果を具体的に実現することができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、ロックアップクラッチは、締結用油圧の非供給時にクラッチクリアランスがほぼゼロとされるものであることにより、締結用油圧が供給されたときに応答性良く締結されるロックアップクラッチを用いる場合に、変速ショックが生じることを抑制することができ、前記効果を有効に奏することができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、車両の発進時に、ロックアップクラッチを変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素を締結するように制御する。これにより、車両の発進時に、前記所定の摩擦締結要素を締結する際の変速機構の入力トルクの変動による変速ショックの発生や、この変速ショックを回避するために前記所定の摩擦締結要素への締結用油圧の供給を緩やかにすることによる発進応答性の低下を抑制することができる。
本発明の実施形態に係る自動変速機の骨子図である。 前記自動変速機のLRブレーキを示す断面図である。 前記自動変速機のロックアップクラッチを示す断面図である。 前記自動変速機の摩擦締結要素の締結表である。 前記自動変速機及びエンジンの制御システム図である。 本発明の第1実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第1実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第2実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第3実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第4実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第4実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。 本発明の第5実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る自動変速機の骨子図であって、この自動変速機1は、エンジンの出力軸2に連結されたトルクコンバータ3と、トルクコンバータ3の出力側に入力軸4を介して連結され、トルクコンバータ3からの動力が入力される変速機構9とを有し、これらが入力軸4の軸心上に配置されて変速機ケース5に収容されている。
トルクコンバータ3は、エンジンの出力軸2に連結されたケース3aと、ケース3a内に固設されたポンプ3bと、ポンプ3bに対向配置されてポンプ3bにより作動油を介して駆動されるタービン3cと、ポンプ3bとタービン3cとの間に介設され、かつ、変速機ケース5にワンウェイクラッチ3dを介して支持されてトルク増大作用を行うステータ3eと、ケース3aとタービン3cとの間に設けられ、ケース3aを介してエンジンの出力軸2とタービン3cとを直結するロックアップクラッチ90とによって構成されている。そして、タービン3cの回転が入力軸4を介して変速機構9側に伝達されるようになっている。
また、トルクコンバータ3と変速機構9との間には、トルクコンバータ3を介してエンジンにより駆動される機械式オイルポンプ6が配置されると共に、変速機構9には、変速機構9からの動力を駆動輪(図示せず)側へ出力する出力ギヤ7が入力軸4の軸心上に配置されている。
変速機構9は、該変速機構9を構成する摩擦締結要素として、ロークラッチ40、ハイクラッチ50、LRブレーキ60、26ブレーキ70及びR35ブレーキ80を有し、出力ギヤ7の駆動源側であるトルクコンバータ3側に、ロークラッチ40及びハイクラッチ50が配置され、出力ギヤ7の反駆動源側である反トルクコンバータ3側にLRブレーキ60、26ブレーキ70及びR35ブレーキ80がトルクコンバータ3側からこの順序で配置されている。
変速機構9はまた、入力軸4の軸心上に、第1、第2、第3プラネタリギヤセット(以下、「第1、第2、第3ギヤセット」という)10、20、30を有し、これらが変速機ケース5内における出力ギヤ7の反トルクコンバータ3側において、トルクコンバータ3側からこの順序で配置されている。
第1、第2、第3ギヤセット10、20、30のうち、第1ギヤセット10と第2ギヤセット20はシングルピニオン型であって、サンギヤ11、21と、これらのサンギヤ11、21に噛み合った各複数のピニオン12、22と、これらのピニオン12、22をそれぞれ支持するキャリヤ13、23と、ピニオン12、22に噛み合ったリングギヤ14、24とで構成されている。
また、第3ギヤセット30はダブルピニオン型であって、サンギヤ31と、サンギヤ31に噛み合った複数の第1ピニオン32aと、第1ピニオン32aに噛み合った第2ピニオン32bと、これらのピニオン32a、32bを支持するキャリヤ33と、第2ピニオン32bに噛み合ったリングギヤ34とで構成されている。
そして、第3ギヤセット30のサンギヤ31に入力軸4が直接連結されていると共に、第1ギヤセット10のサンギヤ11と第2ギヤセット20のサンギヤ21とが結合されて、ロークラッチ40の出力部材41に連結されており、また、第2ギヤセット20のキャリヤ23にハイクラッチ50の出力部材51が連結されている。
また、第1ギヤセット10のリングギヤ14と第2ギヤセット20のキャリヤ23とが結合されて、これらと変速機ケース5との間にLRブレーキ60が配設され、第2ギヤセット20のリングギヤ24と第3ギヤセット30のリングギヤ34とが結合されて、これらと変速機ケース5との間に26ブレーキ70が配設され、さらに、第3ギヤセット30のキャリヤ33と変速機ケース5との間にR35ブレーキ80が配設されている。そして、第1ギヤセット10のキャリヤ13に、出力ギヤ7が連結されている。
ここで、本実施形態に係る自動変速機1のLRブレーキ60及びロックアップクラッチ90について説明する。
LRブレーキ60は、図2に示すように、LRブレーキ60の締結時における応答性を向上させるため、クラッチクリアランス(締結用ピストンとリテーニングプレートとの間の寸法から全摩擦板の厚さの総和を減じた値)を調整する機能を有するタンデム式の油圧アクチュエータ61を備えている。
LRブレーキ60は、外周部が変速機ケース5の内周面に形成されたスプライン5aに係合された複数枚の固定側摩擦板62aと、内周部が回転部材としてのハブ部材85の外周面に形成されたスプライン85aに係合された複数枚の回転側摩擦板62bとが交互に配置されてなる摩擦板セット62を有し、ハブ部材85は、図1に示す第1ギヤセット10のリングギヤ14と第2ギヤセット20のキャリヤ23とに結合されている。
摩擦板セット62の反トルクコンバータ側(以下、反トルクコンバータ側(図の左側)を「後方」、トルクコンバータ側(図の右側)を「前方」とする)には、固定側摩擦板62aと同様に変速機ケース5のスプライン5aに係合され、スナップリング86により後方に対して抜け止めされたリテーニングプレート63が配設されている。
摩擦板セット62の前方には、LRブレーキ60、具体的には固定側摩擦板62aと回転側摩擦板62bとを締結するための締結用ピストン64と、締結用ピストン64を摩擦板セット62側へ移動させてクラッチクリアランスを調整するためのクリアランス調整用ピストン65とが順に配設されている。
クリアランス調整用ピストン65は、変速機ケース5に設けられたシリンダ5b内にシール部材87a、87b、87cを介して軸方向に移動可能に嵌合され、締結用ピストン64は、クリアランス調整用ピストン65の内側に設けられたシリンダ65a内にシール部材88a、88bを介してクリアランス調整用ピストン65に対して軸方向に相対移動可能に嵌合されている。
変速機ケース5のシリンダ5b内におけるクリアランス調整用ピストン65の背部には、前記シリンダ5bとクリアランス調整用ピストン65とによってクリアランス調整用油圧室(以下、「クリアランス調整室」という)66が油密的に形成され、クリアランス調整用ピストン65のシリンダ65a内における締結用ピストン64の背部には、前記シリンダ65aと締結用ピストン64とによって締結用油圧室(以下、「締結室」という)67が油密的に形成されている。
クリアランス調整室66には、変速機ケース5に設けられた油路5cが接続されており、該油路5cは、変速機ケース5の下方に配設されたコントロールバルブユニット(不図示)に通じている。前記コントロールバルブユニットは、前記油路5cを通じてクリアランス調整室66に所定の油圧を供給できるようになっている。
締結室67には、クリアランス調整用ピストン65の外周面部65bに設けられた開口部65cを介して、変速機ケース5に設けられた油路5dが接続されており、該油路5dは、前記コントロールバルブユニットに通じている。前記コントロールバルブユニットはまた、前記油路5dを通じて締結室67に所定の油圧を供給できるようになっている。なお、前記油路5dと開口部65cとの接続部はシール部材87b、87cによってシールされている。
LRブレーキ60ではまた、クリアランス調整用ピストン65における外周面部65bの周方向の複数箇所に径方向外方へ延びる前側ばね受け部65dが設けられると共に、これと対向するように、リテーニングプレート63の外周部の前面に周方向の複数箇所に後側ばね受け部89が別部材を固着することにより設けられており、互いに対向する前側、後側ばね受け部65d、89間に、クリアランス調整用ピストン65のリターンスプリング68が装着されている。
また、LRブレーキ60には、変速機ケース5に、クリアランス調整室66に油圧が供給されたときにクリアランス調整用ピストン65の摩擦板セット62側への移動を所定位置で規制してクラッチクリアランスがほぼゼロとされるゼロクリアランス状態にするためのストッパとしてのスナップリング69が設けられている。
LRブレーキ60は、解放状態では、締結室67及びクリアランス調整室66から油圧が排出されてクリアランス調整用ピストン65が締結用ピストン64と共にリターンスプリング68の付勢力により反摩擦板セット62側に移動されている。
そして、LRブレーキ60の締結時、解放状態でクリアランス調整室66に油圧を供給すると、図2に示すように、クリアランス調整用ピストン65がリターンスプリング68の付勢力に抗してスナップリング69に当接するまで摩擦板セット62側に移動すると共に、クリアランス調整用ピストン65のシリンダ65a内でシール部材88a、88b等の摩擦等により締結用ピストン64も摩擦板セット62側に移動する。
クリアランス調整用ピストン65がスナップリング69に当接すると、締結用ピストン64は締結のためのストロークが終了して、摩擦板セット62、具体的には固定側摩擦板62a及び回転側摩擦板62bを押圧することなく該摩擦板62a、62bに接した状態もしくはほぼ接した状態であるゼロクリアランス状態となる。
さらに、図2に示すゼロクリアランス状態で締結室67に油圧を供給すると、締結用ピストン64が摩擦板セット62、具体的には固定側摩擦板62a及び回転側摩擦板62bを押し付けて、変速機ケース5に固定されたリテーニングプレート63と締結用ピストン64との間に摩擦板62a、62bが挟み込まれて相対回転不能になることで、LRブレーキ60が締結された締結状態となる。
一方、LRブレーキ60の解放時には、締結状態で締結室67から油圧を排出すると、締結用ピストン64が摩擦板62a、62bに接した状態もしくはほぼ接した状態で締結用ピストン64による押圧力が解除されて、LRブレーキ60がゼロクリアランス状態となる。
さらに、図2に示すゼロクリアランス状態でクリアランス調整室66からも油圧を排出すると、クリアランス調整用ピストン65がリターンスプリング68の付勢力により反摩擦板セット62側に移動する。このとき、シール部材88a、88b等の摩擦等により、締結用ピストン64は、クリアランス調整用ピストン65との位置関係を保持したまま、該クリアランス調整用ピストン65と共に右側に移動して、LRブレーキ60が解放状態となる。
したがって、次にLRブレーキ60を締結するときには、クリアランス調整室66に油圧を供給すれば、締結用ピストン64はゼロクリアランス状態となり、ゼロクリアランス状態で締結室67に油圧を供給すれば、油圧の供給とほぼ同時に摩擦板62a、62bを押圧し、LRブレーキ60が応答性良く締結されることとなる。
ロックアップクラッチ90は、図3に示すように、同心状に配置されたクラッチハブ91及びクラッチドラム92と、該ハブ91とドラム92との間に配設され、これらに交互に係合された複数の摩擦板93と、複数の摩擦板93を押圧するピストン94とを有している。
クラッチドラム92は、摩擦板93が係合されて軸方向に延びる外側円筒部92aと、外側円筒部92aのエンジン側から径方向に延びる底部92bと、底部92bの内方側から反エンジン側に軸方向に延びる内側円筒部92cとを備え、底部92bがフロントカバー11の内面に溶接により固着されてケース3aに結合されている。
ピストン94は、クラッチドラム92の内側円筒部92cの内周面に嵌合され、クラッチドラム92の内側円筒部92cとピストン94との間に環状のシール部材95aが介装されている。
ピストン94は、クラッチドラム92の内側円筒部92cに嵌合される軸方向に延びる円筒部94aと、該円筒部94aのエンジン側から径方向の内方側に延びる油圧受け部94bとを備えると共に、円筒部94aの反エンジン側に径方向の外方側に延びる押圧部94cを備えている。
ピストン94の背部、すなわちピストン94とケース3aとの間には、ロックアップクラッチの締結用油圧が供給される油圧室96が形成されている。油圧室96に所定の締結用油圧が供給されたとき、ピストン94により複数の摩擦板93がリテーナ97側に押し付けられ、ロックアップクラッチ90が締結される。
ロックアップクラッチ90はまた、ピストン94の反エンジン側に配設されたプレート部材98を備えており、プレート部材98は、ピストン94との間に遠心バランス室99を形成している。プレート部材98は、ケース3aに固定されており、径方向の外周側の端部にシール部材95bを備えている。このシール部材95bは、ピストン94の円筒部94aとプレート部材98との間をシールする。
プレート部材98とピストン94との間に形成された遠心バランス室99に作動油を導入することで、遠心バランス室99内の作動油に作用する遠心力によって、油圧室96内の作動油に作用する遠心力をキャンセルして、ロックアップクラッチ90の解放状態においてピストン94が締結方向に移動することを抑制することができる。
遠心バランス室99は、ポンプ3bとタービン3cとの間で動力を伝達するための動力伝達用作動油が充填されたケース内圧室と連通し、遠心バランス室99には、前記ケース内圧室から作動油の一部が導入されるようになっている。
ロックアップクラッチ90の締結時には、油圧室96に所定の締結用油圧を供給すれば、締結用油圧によりピストン94が押圧されてロックアップクラッチ90が締結され、ケース3aを介してエンジンの出力軸2とタービン3cとが直結される。
また、ロックアップクラッチ90では、該ロックアップクラッチ90の締結時に摩擦板93及びリテーナ97等がピストン94による押圧力を受けて弾性変形した状態で摩擦板93が締結されており、該ロックアップクラッチ90が解放されるときに油圧室96からロックアップクラッチの締結用油圧が排出されると摩擦板93及びリテーナ97等の弾性復元力によってピストン94が解放方向に移動し、ピストン94による押圧力がほぼゼロとなる位置、すなわちクラッチクリアランスがほぼゼロとなる位置にシール部材95a等によって保持されるようになっている。
ロックアップクラッチ90は、該ロックアップクラッチ90の解放状態においてクラッチクリアランスがほぼゼロとなる位置にピストン94が保持されることにより、該ロックアップクラッチ90の締結時に応答性良く締結することができるようになっている。
以上の構成によって、前記自動変速機1は、ロークラッチ40、ハイクラッチ50、LRブレーキ60、26ブレーキ70及びR35ブレーキ80の締結状態の組み合わせにより、図4に示すように、N(ニュートラル)、D(前進)、R(後退)の各レンジと、Dレンジでの1〜6速とが形成されるようになっている。
図4では、ロークラッチ40、ハイクラッチ50、26ブレーキ70及びR35ブレーキ80について締結状態を〇印で示し、LRブレーキ60についてクリアランス調整室66及び締結室67に油圧が供給された油圧供給状態を〇印で示している。
また、図4では、本実施形態に係る自動変速機1のアイドルストップ制御時、及び、ニュートラルアイドル制御時の摩擦締結要素の締結状態の組み合わせについても示している。Dレンジで1速の変速段での停車時に所定のエンジン停止条件の成立によりエンジンが自動停止されるアイドルストップ制御時には、ロークラッチ40及びLRブレーキ60が締結される1速の状態から、LRブレーキ60の締結室67から油圧が排出された状態とされる。また、Dレンジで1速の変速段での停車時に所定のニュートラル条件の成立により変速機構5がニュートラル状態とされるニュートラルアイドル制御時にも、ロークラッチ40及びLRブレーキ60が締結される1速の状態から、LRブレーキ60の締結室67から油圧が排出された状態とされる。
また、自動変速機1は、図5に示すように、ロークラッチ40、ハイクラッチ50、LRブレーキ60、26ブレーキ70及びR35ブレーキ80に油圧を選択的に供給して各変速段を形成するための油圧制御回路100を有し、油圧制御回路100は、ロークラッチ40、ハイクラッチ50、LRブレーキ60、26ブレーキ70及びR35ブレーキ80の各摩擦締結要素の締結制御を行うための摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101、ロックアップクラッチ90の締結制御を行うためのロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102等を備えている。
以上の構成に加えて、自動変速機1は、油圧制御回路100における各ソレノイドバルブを制御して運転状態に応じた変速段を形成する制御装置としてのコントロールユニット150を備えており、コントロールユニット150には、当該車両の車速を検出する車速センサ151からの信号、運転者のアクセルペダルの踏込量(アクセル開度)を検出するアクセル開度センサ152からの信号、運転者のブレーキペダルの踏込みを検出するブレーキスイッチ153からの信号、運転者の選択により選択されたレンジを検出するレンジセンサ154からの信号、油圧制御回路100における各油圧を検出する各油圧センサ155からの信号、タービン3cの回転数を検出するタービン回転数センサ156からの信号、及びエンジンの回転数を検出するエンジン回転数センサ157からの信号等が入力されるようになっている。
そして、コントロールユニット150は、これらの信号に基づいて、エンジンン160を制御すると共に、油圧制御回路100における摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101、ロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102及び該油圧制御回路100に含まれるその他のソレノイドバルブに制御信号を出力して、所定の摩擦要素に選択的に油圧を供給して運転状態に応じた変速段を形成するようになっている。なお、コントロールユニット150は、マイクロコンピュータを主要部として構成されている。
また、コントロールユニット150は、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90を解放状態又は半締結状態に制御すると共に車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素を解放状態又は半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ前記所定の摩擦締結要素を締結するように制御する。
図6は、本発明の第1実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。図6に示すタイムチャートでは、車両の停車中に、Dレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つアイドルストップ制御が行われてエンジンが自動停止され、自動変速機1についてはロークラッチ40が締結されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90に油圧が供給されていない状態から、車両が発進する状態を示している。
図6に示すように、コントロールユニット150は、時間t1においてエンジン停止条件であるブレーキペダルの踏込みが解除されてブレーキがONからOFFにされると、アイドルストップ制御を終了してエンジンを再始動させると共に、LRブレーキ60の締結室67に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了するまでに、時間t2においてアクセルペダルが踏み込まれて、アクセルがOFFからONになる車両の発進時に、変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるようにロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。これにより、図6において符号アで示すようにアクセルペダルの踏込みに応じてエンジン回転数が過剰に上昇することを抑制することができる。
時間t3においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90の通常制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。
このように、コントロールユニット150は、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90に油圧を供給することなくロックアップクラッチ90を解放状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧を供給してLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60の締結室67に油圧を供給してLRブレーキ60を締結するように制御する。
図7は、本発明の第1実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。図7に示すように、車両の停車中に、Dレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つアイドルストップ制御が行われてエンジンが自動停止され、自動変速機1についてロークラッチ40が締結されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90に油圧が供給されていない状態で、コントロールユニット150では、各種信号に基づいて、エンジンの再始動条件が成立したか否かが判定され(ステップS1)、ブレーキペダルの踏込みが解除されてブレーキがONからOFFにされたか否かが判定される。
ステップS1での判定結果がNOの場合、すなわちエンジンの再始動条件が成立していない場合、ステップS1が繰り返されるが、ステップS1での判定結果がYESになると、すなわちエンジンの再始動条件が成立してエンジン停止条件が成立しなくなると、アイドルストップ制御を終了してエンジンが再始動される(ステップS2)。
そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を開始するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する(ステップS3)。LRブレーキ60の締結室67に供給される油圧は、締結用油圧まで時間と共に油圧が高くなるように設定されている。
ステップS3においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が開始されると、アクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONであるか否かが判定される(ステップS4)。ステップS4での判定結果がYESの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行う(ステップS5)。
ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力し、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を継続するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS6)。
一方、ステップS4での判定結果がNOの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれずにアクセルがOFFである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御中であるか否かが判定される(ステップS7)。
ステップS7での判定結果がYESの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90から油圧を排出して油圧を供給しないようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する(ステップS8)。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS6)。
一方、ステップS7での判定結果がNOの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行うことなく、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS6)。
ステップS6での判定結果がNOの場合、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了していない場合、ステップS4〜S8が繰り返されるが、ステップS6での判定結果がYESになると、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ90の通常制御を行う(ステップS9)。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。一方、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
このように、本実施形態では、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90を解放状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60を締結するように制御する。これにより、車両の発進時に、ロックアップクラッチ60をスリップ制御する場合に比して、LRブレーキ60を締結する際の変速機構9の入力トルクの変動による変速ショックの発生や、この変速ショックを回避するためにLRブレーキ60への締結用油圧の供給を緩やかにすることによる発進応答性の低下を抑制することができる。
また、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90に供給される油圧を一定圧に保持することによりロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御する。これにより、ロックアップクラッチ90の締結用油圧より低い一定圧に保持して、車両の発進時にアクセルペダルの踏込みに応じてエンジン回転数が過剰に上昇することを抑制することができ、前記効果をより有効に奏することができる。
また、ロックアップクラッチ90は、締結用油圧の非供給時にクラッチクリアランスがほぼゼロとされるものであることにより、締結用油圧が供給されたときに応答性良く締結されるロックアップクラッチを用いる場合に、変速ショックが生じることを抑制することができる。
図8は、本発明の第2実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。図8に示すタイムチャートでは、車両の停車中に、ニュートラルレンジ(Nレンジ)が選択される共にブレーキがONにされ、且つエンジンがアイドリング状態とされ、自動変速機1についてはロークラッチ40が解放されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90に油圧が供給されていない状態から、車両が発進する状態を示している。
図8に示すように、コントロールユニット150は、時間t11においてNレンジからDレンジが選択されると共にブレーキペダルの踏込みが解除されてブレーキがONからOFFにされると、ロークラッチ40に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
そして、時間t12においてロークラッチ40への油圧供給が完了すると、LRブレーキ60の締結室67に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了するまでに、時間t13においてアクセルペダルが踏み込まれて、アクセルがOFFからONになる車両の発進時に、変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるようにロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。これにより、アクセルペダルの踏込みに応じてエンジン回転数が過剰に上昇することを抑制することができる。
時間t14においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90の通常制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。
図8では、車両の発進時に、ロークラッチ40への油圧供給が完了した後にLRブレーキ60の締結室67に油圧を供給しているときに、アクセルがOFFからONになると、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているが、ロークラッチ40に油圧を供給しているときに、アクセルがOFFからONになる場合についても同様に、ロックアップクラッチ一定圧保持制御が行われる。
このように、コントロールユニット150は、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90に油圧を供給することなくロックアップクラッチ90を解放状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧を供給してLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60の締結室67に油圧を供給してLRブレーキ60を締結するように制御する。
図9は、本発明の第2実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。図9に示すように、車両の停車中に、Nレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つエンジンがアイドリング状態とされ、自動変速機1についてはロークラッチ40が解放されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90に油圧が供給されていない状態で、コントロールユニット150では、各種信号に基づいて、発進要求が有るか否かが判定され(ステップS11)、NレンジからDレンジが選択されると共にブレーキがONからOFFにされたか否かが判定される。
ステップS11での判定結果がNOの場合、すなわち発進要求がない場合、ステップS11が繰り返されるが、ステップS11での判定結果がYESになると、すなわち発進要求が有ると、ロークラッチ40への油圧供給を開始するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する(ステップS12)。
ステップS12においてロークラッチ40への油圧供給が開始されると、アクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONであるか否かが判定される(ステップS13)。ステップS13での判定結果がYESの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行う(ステップS14)。
ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力し、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を継続するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。そして、ロークラッチ40への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS15)。
一方、ステップS13での判定結果がNOの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれずにアクセルがOFFである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御中であるか否かが判定される(ステップS16)。
ステップS16での判定結果がYESの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧制御を終了してロックアップクラッチ90から油圧を排出して油圧を供給しないようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する(ステップS17)。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS16)。
一方、ステップS16での判定結果がNOの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行うことなく、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS15)。
ステップS15での判定結果がNOの場合、すなわちロークラッチ40への油圧供給が完了していない場合、ステップS13〜S17が繰り返されるが、ステップS15での判定結果がYESになると、すなわちロークラッチ40への油圧供給が完了すると、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を開始するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する(ステップS18)。
ステップS18においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が開始されると、またアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONであるか否かが判定される(ステップS19)。ステップS19での判定結果がYESの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行う(ステップS20)。
ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力し、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を継続するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS21)。
一方、ステップS19での判定結果がNOの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれずにアクセルがOFFである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御中であるか否かが判定される(ステップS22)。
ステップS22での判定結果がYESの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧制御を終了してロックアップクラッチ90から油圧を排出して油圧を供給しないようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する(ステップS23)。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS21)。
一方、ステップS22での判定結果がNOの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行うことなく、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS21)。
ステップS21での判定結果がNOの場合、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了していない場合、ステップS19〜S23が繰り返されるが、ステップS21での判定結果がYESになると、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ90の通常制御を行う(ステップS24)。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。一方、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
このように、本実施形態においても、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90を解放状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60を締結するように制御する。これにより、車両の発進時に、ロックアップクラッチ60をスリップ制御する場合に比して、LRブレーキ60を締結する際の変速機構9の入力トルクの変動による変速ショックの発生や、この変速ショックを回避するためにLRブレーキ60への締結用油圧の供給を緩やかにすることによる発進応答性の低下を抑制することができる。
図10は、本発明の第3実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。図10に示すタイムチャートでは、車両の停車中に、Nレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つエンジンがアイドリング状態とされ、自動変速機1についてはロークラッチ40が解放されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90がスリップ制御されている状態から、車両が発進する状態を示している。ロックアップクラッチ90のスリップ制御は、エンジン回転数とタービン回転数との差回転を目標値に維持するようにフィードバック制御によって行われる。
図10に示すように、コントロールユニット150は、時間t21においてNレンジからDレンジが選択されると共にブレーキペダルの踏込みが解除されてブレーキがONからOFFにされると、ロークラッチ40に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
そして、時間t22においてロークラッチ40への油圧供給が完了すると、LRブレーキ60の締結室67に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了するまでに、時間t23においてアクセルペダルが踏み込まれて、アクセルがOFFからONになる車両の発進時に、ロックアップクラッチスリップ制御を終了して変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるようにロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、その直前の停車中の油圧を維持してロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。これにより、アクセルペダルの踏込みに応じてエンジン回転数が過剰に上昇することを抑制することができる。
時間t24においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90の通常制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。
図10では、車両の発進時に、ロークラッチ40への油圧供給が完了した後にLRブレーキ60の締結室67に油圧を供給しているときに、アクセルがOFFからONになると、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているが、ロークラッチ40に油圧を供給しているときに、アクセルがOFFからONになる場合についても同様に、ロックアップクラッチ一定圧保持制御が行われる。
このように、コントロールユニット150は、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90をスリップ制御してロックアップクラッチ90を半締結状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧を供給してLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60の締結室67に油圧を供給してLRブレーキ60を締結するように制御する。
図11は、本発明の第3実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。図11に示すように、車両の停車中に、Nレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つエンジンがアイドリング状態とされ、自動変速機1についてはロークラッチ40が解放されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90がスリップ制御されている状態で、コントロールユニット150では、各種信号に基づいて、発進要求が有るか否かが判定され(ステップS31)、NレンジからDレンジが選択されると共にブレーキがONからOFFにされたか否かが判定される。
ステップS31での判定結果がNOの場合、すなわち発進要求がない場合、ステップS31が繰り返されるが、ステップS31での判定結果がYESになると、すなわち発進要求が有ると、ロークラッチ40への油圧供給を開始するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する(ステップS32)。
ステップS32においてロークラッチ40への油圧供給が開始されると、アクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONであるか否かが判定される(ステップS33)。ステップS33での判定結果がYESの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行う(ステップS34)。
ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチスリップ制御を終了してロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、その直前の停車中の油圧を維持してロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力し、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を継続するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。そして、ロークラッチ40への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS35)。
一方、ステップS33での判定結果がNOの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれずにアクセルがOFFである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御中であるか否かが判定される(ステップS36)。
ステップS36での判定結果がYESの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチスリップ制御を行うようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する(ステップS37)。そして、ロークラッチ40への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS35)。
一方、ステップS36での判定結果がNOの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行うことなく、ロークラッチ40への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS35)
ステップS35での判定結果がNOの場合、すなわちロークラッチ40への油圧供給が完了していない場合、ステップS33〜S37が繰り返されるが、ステップS35での判定結果がYESになると、すなわちロークラッチ40への油圧供給が完了すると、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を開始するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する(ステップS38)。
ステップS38においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が開始されると、またアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONであるか否かが判定される(ステップS39)。ステップS39での判定結果がYESの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行う(ステップS40)。
ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチスリップ制御を終了してロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、その直前の停車中の油圧を維持してロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力し、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を継続するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS41)。
一方、ステップS39での判定結果がNOの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれずにアクセルがOFFである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御中であるか否かが判定される(ステップS42)。
ステップS42での判定結果がYESの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチスリップ制御を行うようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する(ステップS43)。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS41)。
一方、ステップS42での判定結果がNOの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行うことなく、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS41)。
ステップS41での判定結果がNOの場合、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了していない場合、ステップS39〜S43が繰り返されるが、ステップS41での判定結果がYESになると、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ90の通常制御を行う(ステップS44)。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。一方、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチスリップ制御を終了してロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
このように、本実施形態では、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90を半締結状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60を締結するように制御する。これにより、車両の発進時に、ロックアップクラッチ60をスリップ制御する場合に比して、LRブレーキ60を締結する際の変速機構9の入力トルクの変動による変速ショックの発生や、この変速ショックを回避するためにLRブレーキ60への締結用油圧の供給を緩やかにすることによる発進応答性の低下を抑制することができる。
また、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90が半締結状態に制御されるときは、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90に供給される油圧をその直前の停車中の油圧を維持して一定圧に保持することによりロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御する。これにより、車両の発進時に、変速機構9の入力トルクの変動をさらに抑制することができる。
図12は、本発明の第4実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。図12に示すタイムチャートでは、車両の停車中に、Dレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つエンジンがアイドリング状態とされ、自動変速機1についてはニュートラルアイドル制御が行われてロークラッチ40が締結されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90に油圧が供給されていない状態から、車両が発進する状態を示している。
図12に示すように、コントロールユニット150は、時間t31においてブレーキペダルの踏込みが解除されてブレーキがONからOFFにされると、ニュートラルアイドル制御を終了し、LRブレーキ60の締結室67に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了するまでに、時間t32においてアクセルペダルが踏み込まれて、アクセルがOFFからONになる車両の発進時に、変速機構9の入力トルクが抑制されるようにロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。これにより、アクセルペダルの踏込みに応じてエンジン回転数が過剰に上昇することを抑制することができる。
時間t33においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90の通常制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。
このように、コントロールユニット150は、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90に油圧を供給することなくロックアップクラッチ90を解放状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧を供給してLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60の締結室67に油圧を供給してLRブレーキ60を締結するように制御する。
図13は、本発明の第4実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。図13に示すように、車両の停車中に、Dレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つエンジンがアイドリング状態とされ、自動変速機1についてはニュートラルアイドル制御が行われてロークラッチ40が締結されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90に油圧が供給されていない状態で、コントロールユニット150では、各種信号に基づいて、発進要求が有るか否かが判定され(ステップS51)、ブレーキがONからOFFにされたか否かが判定される。
ステップS51での判定結果がNOの場合、すなわち発進要求がない場合、ステップS51が繰り返されるが、ステップS51での判定結果がYESになると、すなわち発進要求が有ると、ニュートラルアイドル制御を終了し、LRブレーキ60の締結室67に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する(ステップS52)。
ステップS52においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が開始されると、アクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONであるか否かが判定される(ステップS53)。ステップS53での判定結果がYESの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行う(ステップS54)。
ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力し、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を継続するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS55)。
一方、ステップS53での判定結果がNOの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれずにアクセルがOFFである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御中であるか否かが判定される(ステップS56)。
ステップS56での判定結果がYESの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧制御を終了してロックアップクラッチ90から油圧を排出して油圧を供給しないようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する(ステップS57)。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS55)。
一方、ステップS56での判定結果がNOの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行うことなく、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS55)。
ステップS55での判定結果がNOの場合、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了していない場合、ステップS53〜S57が繰り返されるが、ステップS55での判定結果がYESになると、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ90の通常制御を行う(ステップS58)。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。一方、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
このように、本実施形態においても、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90が解放状態に制御されると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60が半締結状態に制御され、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60を締結するように制御する。これにより、車両の発進時に、ロックアップクラッチ60をスリップ制御する場合に比して、LRブレーキ60を締結する際の変速機構9の入力トルクの変動による変速ショックの発生や、この変速ショックを回避するためにLRブレーキ60への締結用油圧の供給を緩やかにすることによる発進応答性の低下を抑制することができる。
図14は、本発明の第5実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御を説明するためのタイムチャートである。図14に示すタイムチャートでは、車両の停車中に、Dレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つエンジンがアイドリング状態とされ、自動変速機1についてはニュートラルアイドル制御が行われてロークラッチ40が締結されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90がスリップ制御されている状態から、車両が発進する状態を示している。ロックアップクラッチ90のスリップ制御は、エンジン回転数とタービン回転数との差回転を目標値に維持するようにフィードバック制御によって行われる。
図14に示すように、コントロールユニット150は、時間t41においてブレーキペダルの踏込みが解除されてブレーキがONからOFFにされると、ニュートラルアイドル制御を終了し、LRブレーキ60の締結室67に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了するまでに、時間t42においてアクセルペダルが踏み込まれて、アクセルがOFFからONになる車両の発進時に、ロックアップクラッチスリップ制御を終了して変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるようにロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、その直前の停車中の油圧を維持してロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。これにより、アクセルペダルの踏込みに応じてエンジン回転数が過剰に上昇することを抑制することができる。
時間t43においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90の通常制御を行い、ロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。
このように、コントロールユニット150は、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90をスリップ制御してロックアップクラッチ90を半締結状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧を供給してLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60の締結室67に油圧を供給してLRブレーキ60を締結するように制御する。
図15は、本発明の第5実施形態に係る自動変速機の車両発進時における制御動作を示すフローチャートである。図15に示すように、車両の停車中に、Dレンジが選択されると共にブレーキがONにされ、且つエンジンがアイドリング状態とされ、自動変速機1についてはニュートラルアイドル制御が行われてロークラッチ40が締結されると共にLRブレーキ60のクリアランス調整室66にのみ油圧が供給され、ロックアップクラッチ90がスリップ制御されている状態で、コントロールユニット150では、各種信号に基づいて、発進要求が有るか否かが判定され(ステップS61)、ブレーキがONからOFFにされたか否かが判定される。
ステップS61での判定結果がNOの場合、すなわち発進要求がない場合、ステップS61が繰り返されるが、ステップS61での判定結果がYESになると、すなわち発進要求が有ると、ニュートラルアイドル制御を終了し、LRブレーキ60の締結室67に油圧を供給するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する(ステップS62)。
ステップS62においてLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が開始されると、アクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONであるか否かが判定される(ステップS63)。ステップS63での判定結果がYESの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれてアクセルがONである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行う(ステップS64)。
ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチスリップ制御を終了してロックアップクラッチ一定圧保持制御を行い、その直前の停車中の油圧を維持してロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力し、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を継続するようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS65)。
一方、ステップS63での判定結果がNOの場合、すなわちアクセルペダルが踏み込まれずにアクセルがOFFである場合、ロックアップクラッチ一定圧保持制御中であるか否かが判定される(ステップS66)。
ステップS66での判定結果がYESの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチスリップ制御を行うようにロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ102に制御信号を出力する(ステップS67)。そして、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS65)。
一方、ステップS66での判定結果がNOの場合、すなわちロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときは、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行うことなく、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了したか否かが判定される(ステップS65)。
ステップS65での判定結果がNOの場合、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了していない場合、ステップS63〜S67が繰り返されるが、ステップS65での判定結果がYESになると、すなわちLRブレーキ60の締結室67への油圧供給が完了すると、ロックアップクラッチ90の通常制御を行う(ステップS68)。
LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っているときはロックアップクラッチ一定圧保持制御を終了してロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。一方、LRブレーキ60の締結室67への油圧供給を完了したときに、ロックアップクラッチ一定圧保持制御を行っていないときはロックアップクラッチスリップ制御を終了してロックアップクラッチ90に締結用油圧を供給してロックアップクラッチ90を締結するように摩擦締結要素用ソレノイドバルブ101に制御信号を出力する。
このように、本実施形態では、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90を半締結状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60を締結するように制御する。これにより、車両の発進時に、ロックアップクラッチ60をスリップ制御する場合に比して、LRブレーキ60を締結する際の変速機構9の入力トルクの変動による変速ショックの発生や、この変速ショックを回避するためにLRブレーキ60への締結用油圧の供給を緩やかにすることによる発進応答性の低下を抑制することができる。
また、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90が半締結状態に制御されるときは、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90に供給される油圧をその直前の停車中の油圧を維持して一定圧に保持することによりロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御する。これにより、車両の発進時に、変速機構9の入力トルクの変動をさらに抑制することができる。
本実施形態では、車両の停車中に、ロックアップクラッチ90を解放状態又は半締結状態に制御すると共に車両の発進時に締結されるLRブレーキ60を半締結状態に制御し、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60を締結するように制御しているが、車両の停車中に、車両の発進時に締結されるLRブレーキ60を解放状態に制御する場合についても同様に、車両の発進時に、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキ60を締結するように制御することが可能である。
かかる場合においても、車両の発進時に、LRブレーキ60を締結する際の変速機構9の入力トルクの変動による変速ショックの発生や、この変速ショックを回避するためにLRブレーキ60への締結用油圧の供給を緩やかにすることによる発進応答性の低下を抑制することができる。
本実施形態では、車両の発進時に、アクセルがOFFからONにされるときにロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給しているが、アクセル開度センサからの信号に代えて、車速センサ、エンジン回転数センサ、及びタービン回転数センサなどの信号を用いて、ロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給するようにしてもよい。
また、本実施形態では、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるようにロックアップクラッチ90に締結用油圧よりも低い一定圧を供給しているが、ロックアップクラッチ90を変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように、ロックアップクラッチに油圧を供給することなくロックアップクラッチを解放するようにしてもよく、またロックアップクラッチに締結用油圧よりも低い一定圧に対して油圧の変化量が所定範囲内となるようにしてもよく、またロックアップクラッチに供給する油圧の変化の勾配が所定範囲内にするようにしてもよい。
前記第3及び第5実施形態では、車両の停車中に、エンジンが回転しているときにロックアップクラッチ90がスリップ制御されてロックアップクラッチ90が半締結状態とされているが、前記第1実施形態において、車両の停車中に、エンジンが停止しているときにロックアップクラッチにスリップ制御に相当する油圧、例えば第3及び第5実施形態に係るロックアップクラッチのスリップ制御時の平均油圧を供給してロックアップクラッチ90を半締結状態にすることも可能である。
また、本実施形態では、LRブレーキ60が、2つのピストンを有するタンデム式の油圧アクチュエータ61を備えてクリアランス調整室66と締結室67を有するように構成され、車両の停車中に、クリアランス調整室66にのみ油圧が供給されてLRブレーキ60が半締結状態とされているが、LRブレーキを、1つのピストンのみを有すると共に油圧室のみを有するように構成し、車両の停車中に、LRブレーキをスリップ制御してLRブレーキを半締結状態にすることも可能である。前記LRブレーキのスリップ制御は、変速機ケース5と回転部材85との差回転を目標値に維持するようにフィードバック制御によって行われる。この場合においても、車両の発進時に、ロックアップクラッチを変速機構9の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつLRブレーキを締結するように制御する。
なお、前述した実施形態では、本発明に係る車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素として、図1に骨子を示す自動変速機1のLRブレーキ60に適用したものであるが、その他の摩擦締結要素にも適用することができ、また変速機構の構成の異なる自動変速機にも同様に適用することができる。
本発明は、例示された実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計上の変更が可能である。
以上のように、本発明によれば、車両の発進時に変速ショックの発生や発進応答性の低下を抑制することが可能となるから、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと車両の発進時に締結される摩擦締結要素を備えた変速機構とを有する自動変速機ないしこれを搭載する車両の製造技術分野において好適に利用される可能性がある。
1 自動変速機
3 トルクコンバータ
9 変速機構
10、20、30 プラネタリギヤセット
40、50、60、70、80 摩擦締結要素
90 ロックアップクラッチ
100 油圧制御回路
101 摩擦締結要素用ソレノイドバルブ
102 ロックアップクラッチ用ソレノイドバルブ
150 コントロールユニット

Claims (6)

  1. 車両に搭載され、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素を備えた変速機構とを有する自動変速機の制御装置であって、
    車両の発進時に、前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ前記所定の摩擦締結要素を締結するように制御する制御手段を備えている、
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 前記制御手段は、車両の発進時に、前記ロックアップクラッチに供給される油圧を一定圧に保持することにより前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
  3. 前記制御手段は、車両の停車中に、前記ロックアップクラッチが半締結状態に制御されるときは、車両の発進時に、前記ロックアップクラッチに供給される油圧をその直前の停車中の油圧を維持して一定圧に保持することにより前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の自動変速機の制御装置。
  4. 前記制御手段は、車両の停車中、前記自動変速機がDレンジにおいて所定のエンジン停止条件の成立によりエンジンが自動停止されたとき、前記自動変速機がNレンジにあるとき、又は、前記自動変速機がDレンジにおいてニュートラル状態にあるとき、のいずれかである場合であって、その後、前記自動変速機がDレンジにおいて車両が発進する時に、前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ前記所定の摩擦締結要素を締結するように制御する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか1項に記載の自動変速機の制御装置。
  5. 前記ロックアップクラッチは、締結用油圧の非供給時にクラッチクリアランスがほぼゼロとされるものである、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4の何れか1項に記載の自動変速機の制御装置。
  6. 車両に搭載され、ロックアップクラッチを備えたトルクコンバータと車両の発進時に締結される所定の摩擦締結要素を備えた変速機構とを有する自動変速機の制御方法であって、
    車両の発進時に、前記ロックアップクラッチを前記変速機構の入力トルクの変動が抑制されるように制御しつつ前記所定の摩擦締結要素を締結するように制御する、
    ことを特徴とする自動変速機の制御方法。
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