JP2016084862A - クラッチ装置及び自動変速機の制御装置 - Google Patents

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Takeshi Torii
武史 鳥居
加藤 博
Hiroshi Kato
博 加藤
中庸 服部
Nakayasu Hattori
中庸 服部
杉浦 伸忠
Nobutada Sugiura
伸忠 杉浦
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Abstract

【課題】2種類の長さのリターンスプリングを有しながら、小さいクリアランスの位置にピストンが位置する際にプレロードを付与できると共に、ピストンの傾斜を抑制できるクラッチ装置を提供する。【解決手段】シリンダ部22dに対して軸方向に位置決めされた支持部材40と、ピストン24をシリンダ部22dの側に付勢する第1のリターンスプリング41と、支持部材40とピストン24との間で軸方向に移動自在に配置された可動部材43と、ピストン24が完全解放位置と係合開始位置との間の待機位置からピストン24への付勢を開始する第2のリターンスプリング42と、を備え、可動部材43は、保持部43aと、摺動部43bと、保持部43aの位置が、ピストン24が待機位置になる位置よりもシリンダ部22dの側に移動することを規制する規制部43cと、を有する。【選択図】図3

Description

本発明は、例えば車両に搭載される変速装置に利用されるクラッチ装置に係り、詳しくは、2種類のリターンスプリングを有するクラッチ装置に関する。
従来、例えば、多段変速機を有する自動変速機において、油圧の供給により複数の変速段を形成するために、多板クラッチや多板ブレーキ(以下、クラッチ装置と呼ぶ)が使用されている。クラッチ装置としては、多板の摩擦板を係合するピストンと、ピストンを係合側に摺動させる油圧を供給するための作動油室と、油圧の供給が停止された時にピストンを作動油室側に移動させるリターンスプリングとを有したものが普及している。
近年では、リターンスプリングとして2種類の長さの複数のコイルばねを用いたクラッチ装置が開発されている(特許文献1参照)。このクラッチ装置では、2種類のリターンスプリングを使用することにより、ピストンの位置を油圧により制御する際に、クラッチ装置を係合する際の変速応答性を実現するための小さいクリアランスの位置と、動力損失低減を実現するための大きなクリアランスの位置との2つの位置に容易に制御できるようになっている。
特開2006−312956号公報
しかしながら、特許文献1に記載したクラッチ装置では、クラッチの完全解放時等にはピストンが短いリターンスプリングから離隔するため、短いリターンスプリングの自由端が開放されている。このため、クラッチの係合時にピストンが摩擦板に接近して短いリターンスプリングに接触する際に、短いリターンスプリングからのプレロードは無く、短いリターンスプリングによる付勢力は0から開始される。このため、短いリターンスプリングを設けても、変速応答性を実現するための小さいクリアランスの位置にピストンを正確に制御することは困難であった。
また、短いリターンスプリングの自由端の先端部には、各ばね間で軸方向に誤差があることがある。この場合、クラッチの係合時にピストンが摩擦板に接近して短いリターンスプリングに接触すると、複数の短いリターンスプリングの一部が最初に接触することから、ピストンが傾いて付勢されてしまう虞があった。
そこで、複数の長さのリターンスプリングを有しながら、小さいクリアランスの位置にピストンが位置する際にプレロードを付与できると共に、ピストンの傾斜を抑制できるクラッチ装置を提供することを目的とする。
本開示に係るクラッチ装置(C1〜C3,B1,B2)は(例えば、図3参照)、動力伝達を行う第1の動力伝達部材(34)の外周部に設けられた複数の内摩擦板(21b)と、
前記第1の動力伝達部材(34)の外周側に設けられた第2の動力伝達部材(22)の内周部に、前記複数の内摩擦板(21b)に係合自在に設けられた複数の外摩擦板(21a)と、
前記第1の動力伝達部材(34)及び前記第2の動力伝達部材(22)のいずれか一方の動力伝達部材(22)に設けられ、前記内摩擦板(21b)及び前記外摩擦板(21a)の軸方向一方側に配置されたストッパ(29)と、
前記いずれか一方の動力伝達部材(22)に設けられ、前記内摩擦板(21b)及び前記外摩擦板(21a)の軸方向他方側に配置されたシリンダ部(22d)と、
前記シリンダ部(22d)に軸方向に摺動自在に設けられ、前記シリンダ部(22d)との間で作動油室(27)を形成し、前記作動油室(27)に供給される油圧により摺動し、前記内摩擦板(21b)及び前記外摩擦板(21a)を前記ストッパ(29)との間で前記軸方向に押圧可能なピストン(24)と、
前記シリンダ部(22d)に対して軸方向に相対位置が位置決めされた支持部材(40)と、
前記支持部材(40)と前記ピストン(24)との間に設けられ、前記ピストン(24)を前記シリンダ部(22d)の側に前記ピストン(24)が完全解放となる位置まで付勢する複数の第1のリターンスプリング(41)と、
前記支持部材(40)と前記ピストン(24)との間で、前記第1のリターンスプリング(41)に干渉しないように軸方向に移動自在に配置された可動部材(43)と、
前記支持部材(40)と前記可動部材(43)との間に設けられ、前記ピストン(24)が完全解放となる位置より前記内摩擦板(21b)及び前記外摩擦板(21a)の側の待機位置から前記ピストン(24)への付勢を開始する複数の第2のリターンスプリング(42)と、を備え、
前記可動部材(43)は、前記第2のリターンスプリング(42)の前記ピストン(24)の側の端部を保持する保持部(43a)と、前記支持部材(40)に対して摺動自在に支持される摺動部(43b)と、前記保持部(43a)が、前記ピストン(24)が前記待機位置になる位置よりも前記シリンダ部(22d)の側に移動することを規制する規制部(43c)と、を有することを特徴とする。
なお、上記カッコ内の符号は、図面と対照するためのものであるが、これは理解を容易にするための便宜的なものであり、特許請求の範囲の構成に何等影響を及ぼすものではない。
本クラッチ装置によると、第2のリターンスプリングが可動部材により規制されることで待機位置、即ち小さいクリアランスの位置に保持されているので、待機位置にピストンが位置する際にプレロードを付与することができる。これにより、第2のリターンスプリングからの荷重が安定し、ピストンを待機位置に高精度に制御できるようになるので、変速応答性を向上することができる。また、複数の第2のリターンスプリングは可動部材により保持されているので、ピストンが可動部材から離隔している時でも第2のリターンスプリングの長さが一定に揃えられる。このため、ピストンが移動して可動部材に接触した際に、ピストンの傾斜を抑制することができる。
実施の形態に係る車両用駆動装置を示すスケルトン図。 実施の形態に係る自動変速機における係合表。 実施の形態に係るクラッチ装置を示す断面図。 実施の形態に係るクラッチ装置を示す説明図であり、(a)は完全解放状態、(b)は完全解放状態の第2のリターンスプリング、(c)は完全解放状態の第1のリターンスプリング、(d)は待機状態、(e)は係合開始状態。 実施の形態に係るクラッチ装置の第1のリターンスプリング及び第2のリターンスプリングの配置を示す説明図。 実施の形態に係るクラッチ装置の動作におけるピストンのストロークと作動油圧との関係を示すグラフ。
以下、本実施形態に係るクラッチ装置を備えた車両用駆動装置1を、図1乃至図6に沿って説明する。本実施の形態の車両用駆動装置1の概略構成について図1に沿って説明する。車両用駆動装置1は、自動変速機3と、制御装置(ECU)4と、油圧制御装置5とを備えている。尚、この車両用駆動装置1は、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジン等の内燃エンジンを駆動源とする車両に搭載されるものとする。
自動変速機3は、例えばFFタイプ(フロントエンジン、フロントドライブ)の車両に用いて好適であり、内燃エンジンに接続し得る自動変速機3の入力軸30と、第1クラッチC1と、第2クラッチC2と、第3クラッチC3と、第1ブレーキB1と、第2ブレーキB2と、ワンウェイクラッチF1とを備え、複数の係合要素の係合状態に基づき伝達経路を変更して複数の変速段を形成し、走行レンジと非走行レンジとに切り換え可能になっている。各クラッチC1〜C3及びブレーキB1〜B2は、いずれもクラッチ装置を構成している。尚、各クラッチC1〜C3及びブレーキB1〜B2は、いずれも油圧サーボを有しており、油圧サーボへの油圧の給排により係脱するようになっている。このため、各クラッチC1〜C3及びブレーキB1〜B2と、各油圧サーボとの組み合わせが、それぞれ本来のクラッチ装置を意味するが、本実施の形態では、便宜上、各クラッチC1〜C3及びブレーキB1〜B2をクラッチ装置と呼ぶ。
自動変速機3は、入力軸30上において、プラネタリギヤSPと、プラネタリギヤユニットPUとが備えられている。プラネタリギヤSPは、サンギヤS1、キャリヤCR1、及びリングギヤR1を備えており、該キャリヤCR1に、サンギヤS1及びリングギヤR1に噛合するピニオンP1を有している所謂シングルピニオンプラネタリギヤである。
また、プラネタリギヤユニットPUは、4つの回転要素としてサンギヤS2、サンギヤS3、キャリヤCR2、及びリングギヤR2を有し、該キャリヤCR2に、サンギヤS2及びリングギヤR2に噛合するロングピニオンPLと、サンギヤS3に噛合するショートピニオンPSとを互いに噛合する形で有している所謂ラビニヨ型プラネタリギヤである。
プラネタリギヤSPのサンギヤS1は、ミッションケース32に一体的に固定されているボス部に接続されて回転が固定されている。また、リングギヤR1は、入力軸30の回転と同回転(以下、「入力回転」という。)になっている。更に、キャリヤCR1は、固定されたサンギヤS1と入力回転するリングギヤR1とにより、入力回転が減速された減速回転になると共に、第1クラッチC1及び第3クラッチC3に接続されている。
プラネタリギヤユニットPUのサンギヤS2は、バンドブレーキからなる第1ブレーキB1に接続されてミッションケース32に対して固定自在となっていると共に、第3クラッチC3に接続され、該第3クラッチC3を介してキャリヤCR1の減速回転が入力自在となっている。また、サンギヤS3は、第1クラッチC1に接続されており、キャリヤCR1の減速回転が入力自在となっている。
更に、キャリヤCR2は、入力軸30の回転が入力される第2クラッチC2に接続され、該第2クラッチC2を介して入力回転が入力自在となっており、また、ワンウェイクラッチF1及び第2ブレーキB2に接続されて、ワンウェイクラッチF1を介してミッションケース32に対して一方向の回転が規制されると共に、第2ブレーキB2を介して回転が固定自在となっている。そして、リングギヤR2は、出力軸と同義となるカウンタギヤ33に接続されており、該カウンタギヤ33は、出力軸及びディファレンシャル装置を介して車輪に接続されている。
上記のように構成された自動変速機3は、図2に示す係合表のように前進1速段〜前進6速段及び後進段において、各クラッチC1〜C3、ブレーキB1〜B2、ワンウェイクラッチF1が作動することにより、良好なステップ比をもって変速段のギヤ比を形成する。また、これらの複数のクラッチC1〜C3、ブレーキB1〜B2同士を掴み換えすることで各変速制御が実行され、各変速段において前進1速段の駆動時(例えば発進時)を除き、各クラッチC1〜C3、ブレーキB1〜B2のうちの2つが係合されて各変速段が達成される。
ECU4は、例えば、CPUと、処理プログラムを記憶するROMと、データを一時的に記憶するRAMと、入出力ポートと、通信ポートとを備えており、油圧制御装置5の各ソレノイドバルブ等への制御信号等、各種の信号を出力ポートから出力するようになっている。尚、車両には運転者が走行レンジを選択操作可能なシフトレバー11と、シフトレバー11のシフトポジションを検出するシフトポジション検出部12とが設けられており、シフトポジション検出部12は検出したシフトポジションをECU4に入力ポートを介して入力するように接続されている。
ECU4は、後述するように、自動変速機3の制御において一部待機モード及び全待機モードを有している。一部待機モードでは、ECU4は、現在の変速段に対して1段違いの変速段を形成するためのクラッチ装置のうちの現在の変速段を形成するクラッチ装置以外のクラッチ装置に対して、当該クラッチ装置のピストン24を移動させて可動部材43に接触させ、当該クラッチ装置の可動部材43が待機位置に位置する待機状態になるように油圧p2〜p3(図6参照)を供給するよう指令を発する。全待機モードでは、ECU4は、現在の変速段を形成するクラッチ装置以外の全てのクラッチ装置に対して、当該クラッチ装置のピストン24を移動させて可動部材43に接触させ、当該クラッチ装置の可動部材43が待機位置に位置する待機状態になるように油圧p2〜p3(図6参照)を供給するよう指令を発する。
油圧制御装置5は、例えばバルブボディにより構成されている。油圧制御装置5は、不図示のオイルポンプから供給された油圧を、不図示のプライマリレギュレータバルブ、セカンダリレギュレータバルブ、モジュレータバルブ等により、スロットル開度に基づきライン圧及びモジュレータ圧に調圧するようになっている。また、油圧制御装置5は、複数のリニアソレノイドバルブを有し、各クラッチC1〜C3及びブレーキB1〜B2の油圧サーボに、油圧を給排可能になっている。ECU4が油圧制御装置5に制御信号を送信し、油圧制御装置5が適宜油圧を給排して各クラッチC1〜C3及びブレーキB1〜B2を係脱することにより、自動変速機3の変速段が形成されるようになっている。
次に、本自動変速機3の第1クラッチC1について、図3に沿って説明する。本実施の形態では、第1クラッチC1は湿式多板のクラッチとしている。
第1クラッチC1は、外摩擦板21a及び内摩擦板21bからなる摩擦板21と、この摩擦板21を接断させる油圧サーボ20とを備えている。内摩擦板21bは、ハブ部(第1の動力伝達部材)34のスプライン歯34sにスプライン係合されている。ハブ部34は、プラネタリギヤSPのキャリヤCR1に連結され、ハブ部34は、略中空円板状に形成された支持部材35の外径端部に固着されている。支持部材35は、内周側において、ベアリングb1を介して、後述する第1クラッチC1のクラッチドラム22の中空軸部22cに回転自在に支持されている。即ち、内摩擦板21bは、動力伝達を行うハブ部34の外周部に設けられている。
油圧サーボ20は、クラッチドラム(第2の動力伝達部材)22と、ピストン24と、キャンセルプレート25と、リターン部26とを有しており、これらにより作動油室27及びキャンセル油室28を構成している。
クラッチドラム22は、外周側部材22Aと内周側部材22Bとが固着されて一体に構成されており、前方側(図3中、右側)に向けて開口していると共に、内周側から外周側に延びるフランジ部22bと、フランジ部22bの外周側から前方側にハブ部34の外周側まで延びるドラム部22aと、フランジ部22bの内周側において、前方側に延びると共に中空軸状に形成された中空軸部22cとを有している。
フランジ部22bの前方側には、ピストン24と対向する部分に、作動油室27を構成するためのシリンダ部22dが形成されている。即ち、シリンダ部22dは、いずれか一方の動力伝達部材であるクラッチドラム22に設けられ、内摩擦板21b及び外摩擦板21aの軸方向他方側に配置されている。中空軸部22cは、スリーブ部材31に被嵌される形で配置されており、スリーブ部材31は、ベアリングb2によって入力軸30に対して回転自在となるように配置されている。つまり、中空軸部22cは、スリーブ部材31を介して入力軸30に対して回転自在に配置されている。
クラッチドラム22のドラム部22aは、ハブ部34の外周側において、内周面にスプライン歯22sを備えており、スプライン歯22sに外摩擦板21aがスプライン係合されている。即ち、外摩擦板21aは、ハブ部34の外周側に設けられたクラッチドラム22の内周部に、複数の内摩擦板21bに係合自在に設けられている。また、摩擦板21は、スプライン歯22sの前方側において嵌合されたスナップリング(ストッパ)29によって前方側への移動が規制されている。即ち、スナップリング29は、ハブ部34及びクラッチドラム22のいずれか一方の動力伝達部材であるクラッチドラム22に設けられ、内摩擦板21b及び外摩擦板21aの軸方向一方側に配置されている。
ピストン24は、クラッチドラム22のフランジ部22bの前方側にあって、中空軸部22cの前方側に嵌合する形でシリンダ部22dに対向して軸方向に移動自在に配置されている。また、ピストン24は、シールリング61及びシール部材62によってシールされることにより、クラッチドラム22との間に油密状の作動油室27を構成している。更に、ピストン24の外周側には、押圧部24aが延設されており、押圧部24aは、その前端が摩擦板21に対向配置されている。また、押圧部24aの外周端部には、スプライン歯が形成されており、クラッチドラム22のドラム部22aの内周側に形成されたスプライン歯22sにスプライン係合している。即ち、ピストン24は、シリンダ部22dに軸方向に摺動自在に設けられ、シリンダ部22dとの間で作動油室27を形成し、作動油室27に供給される油圧により摺動し、内摩擦板21b及び外摩擦板21aをスナップリング29との間で軸方向に押圧可能になっている。
本実施の形態では、ピストン24は、作動油室27の中に押し戻されて摩擦板21から大きなクリアランスを開け、第1クラッチC1を完全解放させた最も後端側の位置である完全解放位置と、作動油室27から押し出されて摩擦板21に接触して第1クラッチC1の係合を開始する位置である係合開始位置と、完全解放位置と係合開始位置との間で摩擦板21から小さなクリアランスを開けた位置である待機位置とに移動可能になっている。
尚、ピストン24が完全解放位置にある場合は、動力損失が小さくエネルギ効率が高く、ピストン24が待機位置にある場合は、変速応答性が高い。
本実施の形態では、待機位置は、内摩擦板21bと、外摩擦板21aと、ピストン24との間のクリアランスがゼロとなるピストン24の位置としている。この待機位置は、内摩擦板21bと外摩擦板21aとピストン24との間のクリアランスがゼロでありながらピストン24は摩擦板21a,21bを押圧はしておらず、第1クラッチC1の係合が開始されていない位置としている。即ち、ピストン24が各摩擦板21a,21bに向けて移動する際には、待機位置は係合開始位置の直前に位置している。尚、待機位置が係合開始位置に近い程、第1クラッチC1の変速応答性を高めることができ、待機位置が係合開始位置から遠い程、内摩擦板21b及び外摩擦板21aの引き摺りを低減して燃費を向上することができる。このため、待機位置は、変速応答性及び燃費を考慮して適宜設定することができる。
キャンセルプレート25は、中空軸部22cの前方側において嵌合されたスナップリング63によって前方側への移動が規制されている。キャンセルプレート25は、その後方側に配置されたピストン24との間で、キャンセルプレート25の外周部に配置されたシール部材64により油密状のキャンセル油室28を構成している。尚、リターン部26は、ピストン24を後方側に付勢するようになっている。リターン部26の詳細な構成については後述する。
上述した第1クラッチC1では、完全解放位置にあるピストン24は作動油室27に生じる油圧によって軸方向に移動され、摩擦板21を押圧することにより第1クラッチC1の係合を行う。作動油室27には、油圧制御装置5から第1クラッチC1用の作動油圧が供給される。また、作動油室27には遠心油圧が働くため、ピストン24を挟んで対向するキャンセル油室28にクラッチドラム22に形成された油路(不図示)を介して潤滑油が供給され、作動油室27に発生した遠心油圧と平衡させている。一方、油圧制御装置5から第1クラッチC1用の作動油圧が最低油圧p0(図6参照)に低減されると、リターン部26の付勢力によりピストン24は作動油室27に押し込まれ、完全解放位置に戻るようになっている。
次に、リターン部26の構成について、図4及び図5に沿って詳細に説明する。図4(a)に示すように、リターン部26は、略円板状の支持部材40と、圧縮コイルばねからなる第1のリターンスプリング41及び第2のリターンスプリング42と、略円筒形状の可動部材43と、を備えている。
支持部材40は、中央部に透孔40aを有し、透孔40aを中空軸部22cに嵌合して取り付けられている。支持部材40の前方側にはキャンセルプレート25が配置されており、支持部材40はキャンセルプレート25を介してスナップリング63によって前方側に移動できないように固定されている。これにより、支持部材40は、シリンダ部22dに対して軸方向に相対位置が位置決めされている。本実施の形態では、支持部材40はキャンセルプレート25の移動を規制するスナップリング63により位置決めされているが、これには限られず、支持部材40を位置決めする専用のスナップリングを設けたり、あるいは他の構成により支持部材40を中空軸部22cに固定するようにしてもよい。
第1のリターンスプリング41は、支持部材40とピストン24との間に複数設けられ、ピストン24をシリンダ部22dの側にピストン24が完全解放となる位置まで付勢するようになっている。第1のリターンスプリング41は、後述する可動部材43の保持部43aの貫通孔43dを貫通して、ピストン24に接触するようになっている(図4(c)参照)。
第2のリターンスプリング42は、支持部材40と可動部材43との間に複数設けられ、ピストン24が完全解放となる位置より内摩擦板21b及び外摩擦板21aの側の待機位置からピストン24への付勢を開始するようになっている(図4(b)参照)。尚、図5に示すように、第1のリターンスプリング41及び第2のリターンスプリング42は、いずれも複数設けられ、支持部材40の中心軸を中心に、それぞれ放射状かつ等間隔に配置されている。尚、第1のリターンスプリング41及び第2のリターンスプリング42の個数は特に限定されず、例えば同数としたり、あるいは第1のリターンスプリング41を第2のリターンスプリング42よりも少なく設けたり、その逆とすることも可能である。但し、配置としては、リターン部26の円周方向に均等に付勢力が付与されるように配置することが好ましい。
図4(a)に示すように、可動部材43は、支持部材40とピストン24との間で、第1のリターンスプリング41に干渉しないように軸方向に移動自在に配置されている。可動部材43は、略円環状の保持部43aと、略円筒状の摺動部43bと、フランジ状の規制部43cとを有している。
摺動部43bは、支持部材40の外周縁により内周面を軸方向に摺動可能に支持されている。摺動部43bの後端縁には保持部43aが連続して設けられ、摺動部43bの前端縁には規制部43cが連続して設けられている。尚、保持部43aと摺動部43bと規制部43cとは、一体的に構成されていればよく、複数の部材を溶接や接着等により一体化したり、あるいはスナップリング等の締結部材により一体化したり、設計により適宜な構成を選択することができる。
保持部43aは、第2のリターンスプリング42のピストン24の側の端部を保持するようになっている。これにより、第2のリターンスプリング42は、保持部43aと支持部材40との間で、支持部材40に対して可動部材43をピストン24の側にプレロードとして付勢するように保持されている。
規制部43cは、摺動部43bの前端縁で内周側に突出したフランジ状に形成されている。これにより、規制部43cは、可動部材43が所定の位置よりもピストン24の側に移動できないように規制する。規制部43cは、保持部43aの位置が、ピストン24が待機位置になる位置よりもシリンダ部22dの側に移動することを規制するようになっている。
尚、ここでは第1クラッチC1について詳細に説明したが、他のクラッチC2〜C3及びブレーキB1〜B2も同様の構成である。即ち、各クラッチC1〜C3及びブレーキB1〜B2ではいずれも係脱する対象部材が異なるが、係脱するための機構は同様であるため、上述した第1クラッチC1の構成を同様に適用することができる。
次に、自動変速機3のクラッチ装置の動作について、図4及び図6に沿って説明する。本実施の形態では、クラッチC1〜C3及びブレーキB1〜B2の全てがクラッチ装置であるが、ここでは代表して第1クラッチC1の動作について説明する。
図4(a)に示すように、第1クラッチC1が完全解放状態である場合は、ピストン24を押し出す作動油圧は最低油圧p0(図6参照)となり、ピストン24はリターン部26の第1のリターンスプリング41によりシリンダ部22dの側に付勢される。このため、ピストン24は、シリンダ部22dの側に最も押し戻された完全解放位置に位置している。この時、リターン部26の第2のリターンスプリング42は、支持部材40に対して可動部材43をピストン24の側に付勢するが、規制部43cが支持部材40に係合することで保持部43aは待機位置に位置する。
そして、ECU4の指令により油圧制御装置5から作動油圧が供給されると、図6に示すように、作動油圧が最低油圧p0から第1のリターンスプリング41の付勢力に打ち勝つ油圧p1まで上昇されることで、ピストン24が摺動を開始する。そして、作動油圧が第1のリターンスプリング41及び第2のリターンスプリング42の付勢力(合力)より小さい油圧p2まで上昇すると、ピストン24が待機位置で停止される。尚、第2のリターンスプリング42のプレロードと、第1のリターンスプリング41を待機位置まで圧縮した時の付勢力との合力が、油圧p2となる。
即ち、図4(d)に示すように、ピストン24が作動油圧により完全解放位置(図中、二点鎖線で示す)から摩擦板21の側に移動し可動部材43に当接すると、当接した時点の油圧p2では第1のリターンスプリング41及び第2のリターンスプリング42の付勢力より小さいので、ピストン24は待機位置(図中、実線で示す)から進めなくなる。ここで、第1のリターンスプリング41及び第2のリターンスプリング42の付勢力を油圧p3とすると、ピストン24は作動油圧がp2からp3の間であれば待機位置に位置したままとなる(図6参照)。
ここで、可動部材43を有していない場合は、ピストン24が完全解放位置にある時に第2のリターンスプリング42は解放されている。このため、ピストン24が摩擦板21に向けて摺動すると、ピストン24は第2のリターンスプリング42の付勢力が0から受けるようになる。このため、完全解放位置にあるピストン24は、最初は第1のリターンスプリング41のみの付勢力に抗して摺動し、第2のリターンスプリング42に達してからは第1のリターンスプリング41及び第2のリターンスプリング42の2本のばねの付勢力に抗して摺動するようになる。このため、ピストン24を待機位置に位置させる制御は複雑になるか、あるいは低精度になってしまう。
これに対し、本実施の形態では、可動部材43を有することで第2のリターンスプリング42は予め圧縮されておりプレロードを有している。このため、第1クラッチC1では、完全解放位置から移動して待機位置で停止するまでの間は、第1のリターンスプリング41のみの付勢力を受けるので、制御を容易にすることができる。
そして、図6に示すように、作動油圧がp3より大きくなると、ピストン24は摩擦板21の側に更に摺動する。作動油圧がエンド圧p4まで上昇すると、ピストン24は摩擦板21に達し、係合開始位置で停止される。これにより、摩擦板21同士が接触し、係合が開始される。即ち、図4(e)に示すように、ピストン24が作動油圧により待機位置(図中、二点鎖線で示す)から摩擦板21に当接するまで移動すると、エンド圧p4になった時点で係合開始位置(図中、実線で示す)に達する。この後、図6に示すように、油圧を更に上昇させることで、摩擦板21の係合力を更に大きくすることができる。
一方、完全係合した第1クラッチC1を解放する際は、図6に示すように、作動油圧をp4からp0まで徐々に下げることにより、第2のリターンスプリング42及び第1のリターンスプリング41の付勢力によってピストン24がシリンダ部22dに押し戻される。
次に、上述した自動変速機3のECU4の動作について説明する。
ECU4は、車速やアクセル開度等に応じて自動変速機3の変速段を設定し、当該変速段を形成するように、油圧制御装置5を作動させて各クラッチC1〜C3、ブレーキB1,B2の係脱を制御する。ここで、ECU4は、一部待機モード及び全待機モードを有している。
例えば、車両の走行モードが、運転者がシフトレバーを操作することで変速段を上下に変更可能なマニュアルモード等である場合は、ECU4は一部待機モードを選択するようにする。これにより、ECU4は、現在の変速段に対して1段違いの変速段を形成するためのクラッチ装置のうちの現在の変速段を形成するクラッチ装置以外のクラッチ装置に対して、当該クラッチ装置のピストン24を移動させて可動部材43に接触させ、当該クラッチ装置の可動部材43が待機位置に位置する待機状態になるように油圧p2〜p3(図6参照)を供給するよう指令を発する。このため、現在の変速段から変更される可能性が高い1段違いの変速段への変速については、当該変速段を形成するクラッチ装置が待機状態になっているので、変速応答性を高めると共に、それ以外のクラッチ装置については完全解放状態にして動力損失を低減することができる。尚、例えば、アクセル開度が大きくなっていれば、上側の変速段を形成するクラッチ装置のみを待機状態にするようにしてもよい。
例えば、車両の走行モードが、高い変速応答性が求められるスポーツモード等である場合は、ECU4は全待機モードを選択するようにする。これにより、ECU4は、現在の変速段を形成するクラッチ装置以外の全てのクラッチ装置に対して、当該クラッチ装置のピストン24を移動させて可動部材43に接触させ、当該クラッチ装置の可動部材43が待機位置に位置する待機状態になるように油圧p2〜p3(図6参照)を供給するよう指令を発する。このため、現在の変速段からどの変速段に変更される場合でも、当該変速段を形成するクラッチ装置が待機状態になっているので、変速応答性を高めることができ運転者の要求に対応することができる。
また、例えば、車両の走行モードが、エネルギ効率を優先するエコモード等である場合は、ECU4は一部待機モード及び全待機モードのいずれも選択しないようにする。これにより、ECU4は、現在の変速段を形成するクラッチ装置以外の全てのクラッチ装置に対して、当該クラッチ装置のピストン24を完全解放位置に位置するように油圧p0〜p1(図6参照)を供給するよう指令を発する。このため、現在の変速段を形成するクラッチ装置以外は全て完全解放状態であるので、動力損失を低減することができる。
以上説明したように、本実施の形態のクラッチ装置によれば、第2のリターンスプリング42が可動部材43により規制されることで待機位置、即ち小さいクリアランスの位置に保持されているので、待機位置にピストン24が位置する際にプレロードを付与することができる。これにより、第2のリターンスプリング42からの荷重が安定し、ピストン24を待機位置に高精度に制御できるようになるので、変速応答性を向上することができる。また、複数の第2のリターンスプリングは可動部材43により保持されているので、ピストン24が可動部材43から離隔している時でも第2のリターンスプリング42の長さが一定に揃えられる。このため、ピストン24が移動して可動部材43に接触した際に、ピストン24の傾斜を抑制することができる。
また、本実施の形態のクラッチ装置では、待機位置は、内摩擦板21bと、外摩擦板21aと、ピストン24との間のクリアランスがゼロとなるピストン24の位置であるようにしている。このため、ピストン24が待機位置にある場合に、クラッチ装置の変速応答性を高めることができる。
また、本実施の形態のクラッチ装置では、第1のリターンスプリング41及び第2のリターンスプリング42は、支持部材40の中心軸を中心に、それぞれ放射状かつ等間隔に配置されるようにしている。このため、リターン部26の円周方向の位置によらず均等な付勢力を付与することができるので、放射状かつ等間隔に配置しない場合に比べて、当接したピストン24の傾斜の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態の自動変速機3のECU4では、上述したクラッチ装置を複数備え、複数のクラッチ装置の係脱の組合せにより複数の変速段を形成可能な自動変速機3のECU4において、現在の変速段に対して1段違いの変速段を形成するためのクラッチ装置のうちの現在の変速段を形成するクラッチ装置以外のクラッチ装置に対して、クラッチ装置のピストン24を移動させて可動部材43に接触させ、クラッチ装置の可動部材43が待機位置に位置する待機状態になるように油圧を供給する一部待機モードを有するようにしている。
このため、本実施の形態の自動変速機3のECU4によれば、現在の変速段から変更される可能性高い1段違いの変速段への変速については、当該変速段を形成するクラッチ装置が待機状態になっているので、変速応答性を高めると共に、それ以外のクラッチ装置については完全解放状態にして動力損失を低減することができる。
また、本実施の形態の自動変速機3のECU4では、上述したクラッチ装置を複数備え、複数のクラッチ装置の係脱の組合せにより複数の変速段を形成可能な自動変速機3のECU4において、現在の変速段を形成するクラッチ装置以外の全てのクラッチ装置に対して、クラッチ装置のピストン24を移動させて可動部材43に接触させ、クラッチ装置の可動部材43が待機位置に位置する待機状態になるように油圧を供給する全待機モードを有するようにしている。
このため、本実施の形態の自動変速機3のECU4によれば、現在の変速段からどの変速段に変更される場合でも、当該変速段を形成するクラッチ装置が待機状態になっているので、変速応答性を高めることができ運転者の要求に対応することができる。
また、本実施の形態の自動変速機3のECU4では、上述したクラッチ装置を複数備え、複数のクラッチ装置の係脱の組合せにより複数の変速段を形成可能な自動変速機3のECU4において、上述した一部待機モードと、上述した全待機モードと、を有するようにしている。このため、例えば、マニュアルモードやスポーツモード等の相反する走行モードを有する車両であっても、各走行モードに適した待機モードを選択することができる。
尚、上述した本実施の形態においては、ECU4は、一部待機モードと全待機モードとを有しているが、これには限られず、いずれか一方のみを有するようにしてもよい。
1 車両用駆動装置
3 自動変速機
4 ECU(制御装置)
5 油圧制御装置
21a 外摩擦板
21b 内摩擦板
22 クラッチドラム(第2の動力伝達部材)
22d シリンダ部
24 ピストン
27 作動油室
29 スナップリング(ストッパ)
34 ハブ部(第1の動力伝達部材)
40 支持部材
41 第1のリターンスプリング
42 第2のリターンスプリング
43 可動部材
43a 保持部
43b 摺動部
43c 規制部
B1 第1ブレーキ(クラッチ装置)
B2 第2ブレーキ(クラッチ装置)
C1 第1クラッチ(クラッチ装置)
C2 第2クラッチ(クラッチ装置)
C3 第3クラッチ(クラッチ装置)

Claims (6)

  1. 動力伝達を行う第1の動力伝達部材の外周部に設けられた複数の内摩擦板と、
    前記第1の動力伝達部材の外周側に設けられた第2の動力伝達部材の内周部に、前記複数の内摩擦板に係合自在に設けられた複数の外摩擦板と、
    前記第1の動力伝達部材及び前記第2の動力伝達部材のいずれか一方の動力伝達部材に設けられ、前記内摩擦板及び前記外摩擦板の軸方向一方側に配置されたストッパと、
    前記いずれか一方の動力伝達部材に設けられ、前記内摩擦板及び前記外摩擦板の軸方向他方側に配置されたシリンダ部と、
    前記シリンダ部に軸方向に摺動自在に設けられ、前記シリンダ部との間で作動油室を形成し、前記作動油室に供給される油圧により摺動し、前記内摩擦板及び前記外摩擦板を前記ストッパとの間で前記軸方向に押圧可能なピストンと、
    前記シリンダ部に対して軸方向に相対位置が位置決めされた支持部材と、
    前記支持部材と前記ピストンとの間に設けられ、前記ピストンを前記シリンダ部の側に前記ピストンが完全解放となる位置まで付勢する複数の第1のリターンスプリングと、
    前記支持部材と前記ピストンとの間で、前記第1のリターンスプリングに干渉しないように軸方向に移動自在に配置された可動部材と、
    前記支持部材と前記可動部材との間に設けられ、前記ピストンが完全解放となる位置より前記内摩擦板及び前記外摩擦板の側の待機位置から前記ピストンへの付勢を開始する複数の第2のリターンスプリングと、を備え、
    前記可動部材は、前記第2のリターンスプリングの前記ピストンの側の端部を保持する保持部と、前記支持部材に対して摺動自在に支持される摺動部と、前記保持部が、前記ピストンが前記待機位置になる位置よりも前記シリンダ部の側に移動することを規制する規制部と、を有する、
    ことを特徴とするクラッチ装置。
  2. 前記待機位置は、前記内摩擦板と、前記外摩擦板と、前記ピストンとの間のクリアランスがゼロとなる前記ピストンの位置である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のクラッチ装置。
  3. 前記第1のリターンスプリング及び前記第2のリターンスプリングは、前記支持部材の中心軸を中心に、それぞれ放射状かつ等間隔に配置される、
    ことを特徴とする請求項1又は2記載のクラッチ装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクラッチ装置を複数備え、複数の前記クラッチ装置の係脱の組合せにより複数の変速段を形成可能な自動変速機の制御装置において、
    現在の変速段に対して1段違いの変速段を形成するためのクラッチ装置のうちの現在の変速段を形成するクラッチ装置以外の前記クラッチ装置に対して、前記クラッチ装置の前記ピストンを移動させて前記可動部材に接触させ、前記クラッチ装置の前記可動部材が前記待機位置に位置する待機状態になるように油圧を供給する一部待機モードを有する、
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクラッチ装置を複数備え、複数の前記クラッチ装置の係脱の組合せにより複数の変速段を形成可能な自動変速機の制御装置において、
    現在の変速段を形成するクラッチ装置以外の全ての前記クラッチ装置に対して、前記クラッチ装置の前記ピストンを移動させて前記可動部材に接触させ、前記クラッチ装置の前記可動部材が前記待機位置に位置する待機状態になるように油圧を供給する全待機モードを有する、
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載のクラッチ装置を複数備え、複数の前記クラッチ装置の係脱の組合せにより複数の変速段を形成可能な自動変速機の制御装置において、
    現在の変速段に対して1段違いの変速段を形成するためのクラッチ装置のうちの現在の変速段を形成するクラッチ装置以外の前記クラッチ装置に対して、前記クラッチ装置の前記ピストンを移動させて前記可動部材に接触させ、前記クラッチ装置の前記可動部材が前記待機位置に位置する待機状態になるように油圧を供給する一部待機モードと、
    現在の変速段を形成するクラッチ装置以外の全ての前記クラッチ装置に対して、前記クラッチ装置の前記ピストンを移動させて前記可動部材に接触させ、前記クラッチ装置の前記可動部材が前記待機位置に位置する待機状態になるように油圧を供給する全待機モードと、を有する、
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
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