JPH09229160A - トルクコンバータのロックアップクラッチ - Google Patents
トルクコンバータのロックアップクラッチInfo
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- JPH09229160A JPH09229160A JP3626396A JP3626396A JPH09229160A JP H09229160 A JPH09229160 A JP H09229160A JP 3626396 A JP3626396 A JP 3626396A JP 3626396 A JP3626396 A JP 3626396A JP H09229160 A JPH09229160 A JP H09229160A
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- clutch
- piston
- lock
- lockup
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H41/00—Rotary fluid gearing of the hydrokinetic type
- F16H41/24—Details
- F16H2041/246—Details relating to one way clutch of the stator
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H45/00—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
- F16H45/02—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
- F16H2045/0273—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
- F16H2045/0278—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch comprising only two co-acting friction surfaces
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16H—GEARING
- F16H45/00—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches
- F16H45/02—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type
- F16H2045/0273—Combinations of fluid gearings for conveying rotary motion with couplings or clutches with mechanical clutches for bridging a fluid gearing of the hydrokinetic type characterised by the type of the friction surface of the lock-up clutch
- F16H2045/0284—Multiple disk type lock-up clutch
Landscapes
- Control Of Fluid Gearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 トルクコンバータのロックアップクラッチに
おいて、応答性改善とロックアップ締結ショックの両立
を図ること。 【解決手段】 インペラ翼124とタービン翼110を
回転一体に結合する方向に、ロックアップピストン15
9を付勢するスプリング158を設けた。
おいて、応答性改善とロックアップ締結ショックの両立
を図ること。 【解決手段】 インペラ翼124とタービン翼110を
回転一体に結合する方向に、ロックアップピストン15
9を付勢するスプリング158を設けた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、車両用自動変速
機に用いられるトルクコンバータのロックアップクラッ
チに関する。
機に用いられるトルクコンバータのロックアップクラッ
チに関する。
【0002】
【従来の技術】 図4に、特許出願公開公報昭58−1
31464号に記載のトルクコンバータのロックアップ
クラッチの構造を示す。図において左端の第1ケーシン
グ1と右の第2ケーシング2とがいくつかのボルト3に
より左右から互いに締着されて中空のハウジングHを作
る。両ケーシング1,2がボルト3で締着されるフラン
ジ部分間には、両ケーシング1,2と円径の環状加圧板
4が、同ボルトを共通に利用して両ケーシングに一体
に、締着されている。第1ケーシング1の中心部のハブ
5は図示のように第1ケーシング内に突出し、その外周
にはシール6によりシールされて、ピストン7がその中
心の孔によりはまる。ピストン7はその周縁をシール8
にシールされてケーシング1内に滑動可能にはまる。ピ
ン9はピストン7の回転を防ぐ。ハブ5のケーシング1
外部への突出部分は、図の左方から図示しないエンジン
クランクシャフトが、カップリングにより同心同軸に結
合される。従って、ハウジングHはクランクシャフトと
一体となり回転する。ハブ5は中空であって、その中に
ハウジングHの内方から、図示しないコンバータの出力
がはまり軸支回転される。この出力軸の外周スプライン
はタービン翼10の内周のスプライン12に係合する。
ハブ11は外周にもスプライン13があって、これがク
ラッチハブ14のスプラインと係合している。クラッチ
ハブ14はクラッチディスク15とサブプレート16と
にはさまれてこれらを相対回転可能に支えている。リベ
ット17はクラッチディスク15とサブプレートの両者
だけを一体回転可能に連結する。クラッチハブ14はコ
イルスプリングのダンパ18を介してクラッチディスク
15及びサブプレート16よりなる主動節側に対し、連
動する。19は摩擦材製のクラッチフェーシングであ
る。一方向クラッチ機構20はスリーブ21のスプライ
ン22によって図示しない中空固定軸とスプライン結合
する。この一方向クラッチ機構20により、ステータ翼
23を一方向に回転可能に支える。インペラ翼24は第
2ケーシング2の内周面に固定されている。第2ケーシ
ング2の右方中心部は中空のスリーブ25となってい
て、これが図示しない軸受にて軸支されている。このス
リーブ25の部分は、一方向クラッチ機構20とスプラ
イン結合の中空固定軸が貫通し、この中空固定軸の内部
をコンバータ出力軸(図示省略)がさらに貫通する。こ
の出力軸は図の左方にまで延びてタービン翼10のハブ
11とスプライン結合した後、さらに延びてハブ5内に
軸支される。この出力軸の軸心に沿い油の通路が延び、
ケーシング外周の加圧油源からの加圧油を、ハブ5の通
孔26を経て加圧室27内に導く。以上説明の構造はこ
の形式のトルクコンバータの周知の構造である。
31464号に記載のトルクコンバータのロックアップ
クラッチの構造を示す。図において左端の第1ケーシン
グ1と右の第2ケーシング2とがいくつかのボルト3に
より左右から互いに締着されて中空のハウジングHを作
る。両ケーシング1,2がボルト3で締着されるフラン
ジ部分間には、両ケーシング1,2と円径の環状加圧板
4が、同ボルトを共通に利用して両ケーシングに一体
に、締着されている。第1ケーシング1の中心部のハブ
5は図示のように第1ケーシング内に突出し、その外周
にはシール6によりシールされて、ピストン7がその中
心の孔によりはまる。ピストン7はその周縁をシール8
にシールされてケーシング1内に滑動可能にはまる。ピ
ン9はピストン7の回転を防ぐ。ハブ5のケーシング1
外部への突出部分は、図の左方から図示しないエンジン
クランクシャフトが、カップリングにより同心同軸に結
合される。従って、ハウジングHはクランクシャフトと
一体となり回転する。ハブ5は中空であって、その中に
ハウジングHの内方から、図示しないコンバータの出力
がはまり軸支回転される。この出力軸の外周スプライン
はタービン翼10の内周のスプライン12に係合する。
ハブ11は外周にもスプライン13があって、これがク
ラッチハブ14のスプラインと係合している。クラッチ
ハブ14はクラッチディスク15とサブプレート16と
にはさまれてこれらを相対回転可能に支えている。リベ
ット17はクラッチディスク15とサブプレートの両者
だけを一体回転可能に連結する。クラッチハブ14はコ
イルスプリングのダンパ18を介してクラッチディスク
15及びサブプレート16よりなる主動節側に対し、連
動する。19は摩擦材製のクラッチフェーシングであ
る。一方向クラッチ機構20はスリーブ21のスプライ
ン22によって図示しない中空固定軸とスプライン結合
する。この一方向クラッチ機構20により、ステータ翼
23を一方向に回転可能に支える。インペラ翼24は第
2ケーシング2の内周面に固定されている。第2ケーシ
ング2の右方中心部は中空のスリーブ25となってい
て、これが図示しない軸受にて軸支されている。このス
リーブ25の部分は、一方向クラッチ機構20とスプラ
イン結合の中空固定軸が貫通し、この中空固定軸の内部
をコンバータ出力軸(図示省略)がさらに貫通する。こ
の出力軸は図の左方にまで延びてタービン翼10のハブ
11とスプライン結合した後、さらに延びてハブ5内に
軸支される。この出力軸の軸心に沿い油の通路が延び、
ケーシング外周の加圧油源からの加圧油を、ハブ5の通
孔26を経て加圧室27内に導く。以上説明の構造はこ
の形式のトルクコンバータの周知の構造である。
【0003】次に従来の技術における作動を説明する。
図の左方中央のハブ5を介してハウジング出力軸の回転
が伝達される。ハウジングH内のインペラ翼24もハウ
ジングHと共に一体になって回転する。ハウジングH内
の油はインペラ翼24からタービン翼10を駆動した
後、ステータ翼23に移り案内されて再びインペラ翼2
4に戻る循環を続けて、タービン翼10が回転される。
タービン翼10の回転は以下、ハブ11出力軸に伝達さ
れる。上記は流体トルク変換装置を介するトルク伝達で
あるが、次にロックアップクラッチのトルク伝達を説明
する。図の左方の加圧室27内に図示しない出力軸の軸
心の通路及びハブ5の通孔26を介し、外部の油圧源か
ら加圧油が供給されると、ピストン7は図の右方に押さ
れて、それまで遊転していたクラッチディスク15のク
ラッチフェーシング19を、加圧板4とで挟圧する。そ
の結果クラッチディスク15は第1ケーシング1と一体
に結合される。従って、エンジン出力軸はハブ5から第
1ケーシング1、環状加圧板4、クラッチディスク1
5、ハブ11、スプライン12を介し、出力軸にクラッ
チ結合される。即ち、エンジンのクランク軸は上記の様
にロックアップクラッチ機構を介して出力軸にクラッチ
結合されて、動力が直接伝達される。車速やエンジン負
荷等を入力信号とするロックアップスケジュールに基づ
きロックアップの締結・非締結の要求をコンピュータ
(図示省略)が判断し、ロックアップソレノイドバルブ
(図示省略)へ信号を送り、加圧室27への圧力の調節
するのが一般的である。
図の左方中央のハブ5を介してハウジング出力軸の回転
が伝達される。ハウジングH内のインペラ翼24もハウ
ジングHと共に一体になって回転する。ハウジングH内
の油はインペラ翼24からタービン翼10を駆動した
後、ステータ翼23に移り案内されて再びインペラ翼2
4に戻る循環を続けて、タービン翼10が回転される。
タービン翼10の回転は以下、ハブ11出力軸に伝達さ
れる。上記は流体トルク変換装置を介するトルク伝達で
あるが、次にロックアップクラッチのトルク伝達を説明
する。図の左方の加圧室27内に図示しない出力軸の軸
心の通路及びハブ5の通孔26を介し、外部の油圧源か
ら加圧油が供給されると、ピストン7は図の右方に押さ
れて、それまで遊転していたクラッチディスク15のク
ラッチフェーシング19を、加圧板4とで挟圧する。そ
の結果クラッチディスク15は第1ケーシング1と一体
に結合される。従って、エンジン出力軸はハブ5から第
1ケーシング1、環状加圧板4、クラッチディスク1
5、ハブ11、スプライン12を介し、出力軸にクラッ
チ結合される。即ち、エンジンのクランク軸は上記の様
にロックアップクラッチ機構を介して出力軸にクラッチ
結合されて、動力が直接伝達される。車速やエンジン負
荷等を入力信号とするロックアップスケジュールに基づ
きロックアップの締結・非締結の要求をコンピュータ
(図示省略)が判断し、ロックアップソレノイドバルブ
(図示省略)へ信号を送り、加圧室27への圧力の調節
するのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 しかしながら、この
様なロックアップクラッチにおいては、非締結時に、加
圧室27の圧力がピストン右側の圧力室31よりも低く
なると、ピストン7が図左方へ移動し、クラッチディス
ク33と環状加圧板4、クラッチディスク33とピスト
ン7の間に隙間ができるようになっている。この様な、
非締結時の状態から、締結時の状態への移行するとき、
隙間が0になるまでは、動力伝達できず、その間制御的
な応答遅れが発生する。この様な応答遅れの結果、ロッ
クアップスケジュールに基づくロックアップの締結・非
締結の要求に対し、ロックアップの締結が遅れるため、
この分、ロックアップ時間が短くなり燃料消費を改善で
きないことになる。この様なロックアップ遅れは車両が
巡航している場合には余り問題とならないが、実走行で
は車両は加減速を繰り返しながら走行するのが一般的で
あり、車両の車速帯によっては大きく燃費向上の妨げに
なることがある。ロックアップのこの応答遅れを改善す
るために、加圧室27の圧力を高くして流入流量を増や
し移動速度を高め遅れ時間を短縮する手段を採ると、隙
間が0になった瞬間の圧力が高いわけであるから、大き
な伝達トルクを発生し、急激なトルク発生によるショッ
クが乗員に伝わり、乗員にとって不快な現象となるとと
もに、耐久性等の観点からも好ましくない。即ち、応答
性改善とロックアップ締結ショックは両立しないことに
なる。また、クラッチ隙間を組立時に0に作ることは、
寸法公差の点から難しく、また、使用している間にフェ
ーシング材の厚さは減少して行くのが一般的であるか
ら、クラッチ隙間を0に作ることはできない。
様なロックアップクラッチにおいては、非締結時に、加
圧室27の圧力がピストン右側の圧力室31よりも低く
なると、ピストン7が図左方へ移動し、クラッチディス
ク33と環状加圧板4、クラッチディスク33とピスト
ン7の間に隙間ができるようになっている。この様な、
非締結時の状態から、締結時の状態への移行するとき、
隙間が0になるまでは、動力伝達できず、その間制御的
な応答遅れが発生する。この様な応答遅れの結果、ロッ
クアップスケジュールに基づくロックアップの締結・非
締結の要求に対し、ロックアップの締結が遅れるため、
この分、ロックアップ時間が短くなり燃料消費を改善で
きないことになる。この様なロックアップ遅れは車両が
巡航している場合には余り問題とならないが、実走行で
は車両は加減速を繰り返しながら走行するのが一般的で
あり、車両の車速帯によっては大きく燃費向上の妨げに
なることがある。ロックアップのこの応答遅れを改善す
るために、加圧室27の圧力を高くして流入流量を増や
し移動速度を高め遅れ時間を短縮する手段を採ると、隙
間が0になった瞬間の圧力が高いわけであるから、大き
な伝達トルクを発生し、急激なトルク発生によるショッ
クが乗員に伝わり、乗員にとって不快な現象となるとと
もに、耐久性等の観点からも好ましくない。即ち、応答
性改善とロックアップ締結ショックは両立しないことに
なる。また、クラッチ隙間を組立時に0に作ることは、
寸法公差の点から難しく、また、使用している間にフェ
ーシング材の厚さは減少して行くのが一般的であるか
ら、クラッチ隙間を0に作ることはできない。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明は、応答性改善
とロックアップ締結ショックを両立させるために、クラ
ッチ非締結時のクラッチ隙間を常に0にする手法を提案
するものである。具体的には、スプリングにてロックア
ップピストンの締結方向に付勢する。
とロックアップ締結ショックを両立させるために、クラ
ッチ非締結時のクラッチ隙間を常に0にする手法を提案
するものである。具体的には、スプリングにてロックア
ップピストンの締結方向に付勢する。
【0006】
【発明の実施の形態】 図1は本発明の実施の形態1を
示す断面図である。まず、構成を説明する。図において
左端のトルコンカバー101と右のインペラ翼124の
カバーを溶接することにより、ハウジングHが構成され
ている。トルコンカバー101にはボス109が溶接さ
れており、図示しないボルトによって、図の左方の図示
しないエンジンクランクシャフトと同心同軸に結合され
る。従って、ハウジングHはクランクシャフトと一体と
なり回転する。
示す断面図である。まず、構成を説明する。図において
左端のトルコンカバー101と右のインペラ翼124の
カバーを溶接することにより、ハウジングHが構成され
ている。トルコンカバー101にはボス109が溶接さ
れており、図示しないボルトによって、図の左方の図示
しないエンジンクランクシャフトと同心同軸に結合され
る。従って、ハウジングHはクランクシャフトと一体と
なり回転する。
【0007】インナーカバー155は、トルコンカバー
101に157の部分で全周溶接され、トルク伝達が可
能となると共に溶接部の内周側と外周側の間のシール効
果も備えている。ハブ111にはタービン翼110をと
りつけているタービンシェル166とクラッチディスク
ハブ151とがリベット165にて締結されている。タ
ービンシェル166の内周には一方向クラッチ機構12
0のインナーレース121がシール164とともに、シ
ール性を持ちながら回転可能にはめあわされている。一
方向クラッチ機構120の外周にはステータ翼123が
設けられている。インナーレース121は図示しない中
空固定軸とスプライン結合する。この一方向クラッチ機
構120により、ステータ翼123を一方向に回転可能
に支える。
101に157の部分で全周溶接され、トルク伝達が可
能となると共に溶接部の内周側と外周側の間のシール効
果も備えている。ハブ111にはタービン翼110をと
りつけているタービンシェル166とクラッチディスク
ハブ151とがリベット165にて締結されている。タ
ービンシェル166の内周には一方向クラッチ機構12
0のインナーレース121がシール164とともに、シ
ール性を持ちながら回転可能にはめあわされている。一
方向クラッチ機構120の外周にはステータ翼123が
設けられている。インナーレース121は図示しない中
空固定軸とスプライン結合する。この一方向クラッチ機
構120により、ステータ翼123を一方向に回転可能
に支える。
【0008】ハブ111とインナーカバー155は相対
回転するため、ハブ111の外周にシール部材106が
設けられ、インナーカバー155がその中心の孔により
はまり、ハブ111とインナーカバー155はシール性
を保ちながら相対回転すると共に摺動可能となる。
回転するため、ハブ111の外周にシール部材106が
設けられ、インナーカバー155がその中心の孔により
はまり、ハブ111とインナーカバー155はシール性
を保ちながら相対回転すると共に摺動可能となる。
【0009】インナーカバー155の外周部はスプライ
ンのメスとなっている。ここに外周部をオススプライン
としたロックアップピストン159がはめあわされ相対
的な回転をしないようにしている。ロックアップピスト
ン159には、2箇所にシール160,156が焼き付
けてあり、どちらもインナーカバー155にはめ合わさ
れ、インナーカバー155とロックアップピストン15
9は、摺動可能となっている。このインナーカバー15
5とピストン159は互いに軸方向に離反する方向にス
プリング158が設けられている。
ンのメスとなっている。ここに外周部をオススプライン
としたロックアップピストン159がはめあわされ相対
的な回転をしないようにしている。ロックアップピスト
ン159には、2箇所にシール160,156が焼き付
けてあり、どちらもインナーカバー155にはめ合わさ
れ、インナーカバー155とロックアップピストン15
9は、摺動可能となっている。このインナーカバー15
5とピストン159は互いに軸方向に離反する方向にス
プリング158が設けられている。
【0010】インナーカバー155の外周部のスプライ
ンにはさらにドリブンプレート129、リテーナプレー
ト152がはめあわされており、これらの間にクラッチ
ディスク154が挟み込まれている。インナーカバー1
55の外周部のスプラインからこれらドリプンプレート
120、リテーナプレート152、クラッチディスク1
54が脱落しないようスナップリング153がはめあわ
されている。
ンにはさらにドリブンプレート129、リテーナプレー
ト152がはめあわされており、これらの間にクラッチ
ディスク154が挟み込まれている。インナーカバー1
55の外周部のスプラインからこれらドリプンプレート
120、リテーナプレート152、クラッチディスク1
54が脱落しないようスナップリング153がはめあわ
されている。
【0011】クラッチディスク154の内周部には切り
欠きがあり、クラッチディスクハブ151外周部の切り
欠きとはめあわされ、クラッチディスク154とクラッ
チディスクハブ151とは回転方向に拘束され、軸方向
には摺動可能になるようにしている。
欠きがあり、クラッチディスクハブ151外周部の切り
欠きとはめあわされ、クラッチディスク154とクラッ
チディスクハブ151とは回転方向に拘束され、軸方向
には摺動可能になるようにしている。
【0012】インペラカバーの右方中心部は中空のスリ
ーブ167となっていて、これが図示しない軸受にて軸
支されている。このスリーブ167の部分は、一方向ク
ラッチ機構120とスプライン結合の中空固定軸が貫通
し、この中空固定軸の内部をコンバータ出力軸(図示省
略)がさらに貫通する。この出力軸は図の左方にまで延
びてタービン翼110のハブ111とスプライン結合す
る。
ーブ167となっていて、これが図示しない軸受にて軸
支されている。このスリーブ167の部分は、一方向ク
ラッチ機構120とスプライン結合の中空固定軸が貫通
し、この中空固定軸の内部をコンバータ出力軸(図示省
略)がさらに貫通する。この出力軸は図の左方にまで延
びてタービン翼110のハブ111とスプライン結合す
る。
【0013】出力軸(図示省略)の軸心に沿い油の通路
が延び、加圧油源からの加圧油を、通孔161を経て加
圧室168内に導く。また、ハブ111には油路163
が設けられており、冷却油の上流通路を形成している。
さらに、スリーブ167とインナーレース121の間は
冷却油下流通路150を形成している。
が延び、加圧油源からの加圧油を、通孔161を経て加
圧室168内に導く。また、ハブ111には油路163
が設けられており、冷却油の上流通路を形成している。
さらに、スリーブ167とインナーレース121の間は
冷却油下流通路150を形成している。
【0014】次に、作用を説明する。インペラ翼124
はハウジングHとともに一体になって回転する。ハウジ
ングH内の油はインペラ翼124からタービン翼110
を駆動した後、ステータ翼123に移り案内されて再び
インペラ翼124に戻る循環を続けて、タービン翼11
0が回転される。タービン翼110の回転はハブ111
出力軸に伝達される。上記は流体トルク変換装置を介す
るトルク伝達である。
はハウジングHとともに一体になって回転する。ハウジ
ングH内の油はインペラ翼124からタービン翼110
を駆動した後、ステータ翼123に移り案内されて再び
インペラ翼124に戻る循環を続けて、タービン翼11
0が回転される。タービン翼110の回転はハブ111
出力軸に伝達される。上記は流体トルク変換装置を介す
るトルク伝達である。
【0015】次にロックアップクラッチのトルク伝達を
説明する。図の左方の加圧室168内に図示しない出力
軸の軸心の通路を介し、通孔161を通り、外部の油圧
源から加圧油が供給されると、ロックアップピストン1
59は図の右方に押されて、それまで遊転していたクラ
ッチディスク154のクラッチフェーシングを、ドリブ
ンプレート129、リテーナプレート152とで挟圧す
る。その結果クラッチディスク154はインナーカバー
155、そしてトルコンカバー101、さらにエンジン
と回転一体に結合される。従ってエンジン出力軸はクラ
ッチディスク154を介して、出力軸にクラッチ結合さ
れる。即ち、エンジンのクランク軸は上記の様にロック
アップクラッチ機構を介して出力軸にクラッチ結合され
て、動力が直接伝達される。
説明する。図の左方の加圧室168内に図示しない出力
軸の軸心の通路を介し、通孔161を通り、外部の油圧
源から加圧油が供給されると、ロックアップピストン1
59は図の右方に押されて、それまで遊転していたクラ
ッチディスク154のクラッチフェーシングを、ドリブ
ンプレート129、リテーナプレート152とで挟圧す
る。その結果クラッチディスク154はインナーカバー
155、そしてトルコンカバー101、さらにエンジン
と回転一体に結合される。従ってエンジン出力軸はクラ
ッチディスク154を介して、出力軸にクラッチ結合さ
れる。即ち、エンジンのクランク軸は上記の様にロック
アップクラッチ機構を介して出力軸にクラッチ結合され
て、動力が直接伝達される。
【0016】一方、車速やエンジン負荷等を入力信号と
するロックアップスケジュールに基づきロックアップの
非締結の要求をコンピュータ(図示省略)が判断し、ロ
ックアップソレノイドバルブ(図示省略)へ信号を送
り、加圧室168への圧力を落とすと、ロックアップピ
ストン159は図の右方に押される油圧の力は無くなる
ものの、スプリング158により小さな力ではあるが、
クラッチディスク154のクラッチフェーシングを、ド
リブンプレート129、リテーナプレート152とで挟
圧し続ける。
するロックアップスケジュールに基づきロックアップの
非締結の要求をコンピュータ(図示省略)が判断し、ロ
ックアップソレノイドバルブ(図示省略)へ信号を送
り、加圧室168への圧力を落とすと、ロックアップピ
ストン159は図の右方に押される油圧の力は無くなる
ものの、スプリング158により小さな力ではあるが、
クラッチディスク154のクラッチフェーシングを、ド
リブンプレート129、リテーナプレート152とで挟
圧し続ける。
【0017】しかしながらこのスプリング158の設定
荷重は油圧による締結力に比較すると非常に小さく設定
してあるため、クラッチ隙間は0にはできるものの、到
底エンジンの出力トルクを伝えるだけの締結力は発生し
得ない。この結果、クラッチディスク154は遊転する
こととなる。この様にして、クラッチ隙間を0とでき
る。
荷重は油圧による締結力に比較すると非常に小さく設定
してあるため、クラッチ隙間は0にはできるものの、到
底エンジンの出力トルクを伝えるだけの締結力は発生し
得ない。この結果、クラッチディスク154は遊転する
こととなる。この様にして、クラッチ隙間を0とでき
る。
【0018】さて、この実施の形態1における非締結状
態から締結状態への移行を考えてみよう。前述のように
非締結状態ではクラッチ隙間が0となっており、この状
態から加圧室168内に外部の油圧源から加圧油が供給
されると、ロックアップピストン159は図の右方に動
こうとする。しかし隙間が0であるため、瞬時に伝達ト
ルクが発生することになる。この様にして応答遅れを極
限まで小さくできる。一方、油圧の立ち上りを緩やかに
すれば、伝達トルクが発生するときの油圧は小さくて済
む。油圧を0から徐々に立ち上げることができれば、そ
れに応じて伝達トルクも徐々に立ち上がることになる。
即ちロックアップショックを回避できるわけである。こ
の様にして、応答遅れの改善とロックアップショックの
両立がはかれるわけである。
態から締結状態への移行を考えてみよう。前述のように
非締結状態ではクラッチ隙間が0となっており、この状
態から加圧室168内に外部の油圧源から加圧油が供給
されると、ロックアップピストン159は図の右方に動
こうとする。しかし隙間が0であるため、瞬時に伝達ト
ルクが発生することになる。この様にして応答遅れを極
限まで小さくできる。一方、油圧の立ち上りを緩やかに
すれば、伝達トルクが発生するときの油圧は小さくて済
む。油圧を0から徐々に立ち上げることができれば、そ
れに応じて伝達トルクも徐々に立ち上がることになる。
即ちロックアップショックを回避できるわけである。こ
の様にして、応答遅れの改善とロックアップショックの
両立がはかれるわけである。
【0019】別の解決手段として、この弾性体に相当す
る荷重の油圧をかける方法が考えられるが、油圧の場
合、多くの部品により油圧が決定されるため、寸法ばら
つき、油温ばらつきによる油圧ばらつきが大きくなると
いう欠点がある。それに引き換え本方式は、スプリング
158のセット長、スプリング158の自由長さ、スプ
リング158のバネ定数で決まるため、管理しやすく管
理項目が少ないため、結果として押し力はばらつきを少
なくできる。
る荷重の油圧をかける方法が考えられるが、油圧の場
合、多くの部品により油圧が決定されるため、寸法ばら
つき、油温ばらつきによる油圧ばらつきが大きくなると
いう欠点がある。それに引き換え本方式は、スプリング
158のセット長、スプリング158の自由長さ、スプ
リング158のバネ定数で決まるため、管理しやすく管
理項目が少ないため、結果として押し力はばらつきを少
なくできる。
【0020】次に、本発明の実施の形態2について説明
する。この例は、実施の形態1に対しより簡素な構成の
ロックアップクラッチに本発明を応用したものである
が、本質的に異なるものはない。実施の形態1との差異
の部分について、構成を説明する。図2において、トル
コンカバー101の内側にはクラッチディスクハブ20
0が溶接されている。ハブ211にはタービンシェル2
12がリベットにて締結されている。ハブ211の外周
にシール部材210が設けられ、ロックアップピストン
208の中心の孔がはまり、ハブ211とロックアップ
ピストン208はシール性を保ちながら摺動可能とな
る。クラッチドラム204の外周部はスプラインのメス
となっており、内周部はタービンシェル212に溶接さ
れている。ロックアップピストン208には、外径部に
シール207が焼き付けてあり、クラッチドラム204
にはめ合わされ、クラッチドラム204に対しロックア
ップピストン208は、シール性を保ちながら摺動可能
となっている。この様にしてロックアップピストン20
8とタービンシェル212で挟まれる空間が加圧室21
4を構成する。
する。この例は、実施の形態1に対しより簡素な構成の
ロックアップクラッチに本発明を応用したものである
が、本質的に異なるものはない。実施の形態1との差異
の部分について、構成を説明する。図2において、トル
コンカバー101の内側にはクラッチディスクハブ20
0が溶接されている。ハブ211にはタービンシェル2
12がリベットにて締結されている。ハブ211の外周
にシール部材210が設けられ、ロックアップピストン
208の中心の孔がはまり、ハブ211とロックアップ
ピストン208はシール性を保ちながら摺動可能とな
る。クラッチドラム204の外周部はスプラインのメス
となっており、内周部はタービンシェル212に溶接さ
れている。ロックアップピストン208には、外径部に
シール207が焼き付けてあり、クラッチドラム204
にはめ合わされ、クラッチドラム204に対しロックア
ップピストン208は、シール性を保ちながら摺動可能
となっている。この様にしてロックアップピストン20
8とタービンシェル212で挟まれる空間が加圧室21
4を構成する。
【0021】タービンシェル212とロックアップピス
トン208は互いに軸方向に離反する方向にスプリング
209が設けられている。クラッチドラム204の外周
部のスプラインにはさらにドリブンプレート206、リ
テーナプレート202がはめあわされており、これらの
間にクラッチディスク205が挟み込まれている。クラ
ッチドラム204の外周部のスプラインからこれらドリ
ブンプレート206、リテーナプレート202、クラッ
チディスク205が脱落しないようスナップリング20
3がはめあわされている。クラッチディスク205の内
周部には切り欠きがあり、クラッチディスクハブ201
外周部の切り欠きとはめあわされ、クラッチディスク2
05とクラッチディスクハブ201とは回転方向に拘束
され、軸方向には摺動可能になるようにしている。出力
軸(図示省略)の軸心に沿い油の通路が延び、通孔21
5が設けられており、冷却油の上流通路を形成してい
る。さらに、スリーブとインナーレースの間は冷却油の
下流通路を形成している。加圧油源からの加圧油を、ハ
ブ211の油路213を経て加圧室214内に導く。
トン208は互いに軸方向に離反する方向にスプリング
209が設けられている。クラッチドラム204の外周
部のスプラインにはさらにドリブンプレート206、リ
テーナプレート202がはめあわされており、これらの
間にクラッチディスク205が挟み込まれている。クラ
ッチドラム204の外周部のスプラインからこれらドリ
ブンプレート206、リテーナプレート202、クラッ
チディスク205が脱落しないようスナップリング20
3がはめあわされている。クラッチディスク205の内
周部には切り欠きがあり、クラッチディスクハブ201
外周部の切り欠きとはめあわされ、クラッチディスク2
05とクラッチディスクハブ201とは回転方向に拘束
され、軸方向には摺動可能になるようにしている。出力
軸(図示省略)の軸心に沿い油の通路が延び、通孔21
5が設けられており、冷却油の上流通路を形成してい
る。さらに、スリーブとインナーレースの間は冷却油の
下流通路を形成している。加圧油源からの加圧油を、ハ
ブ211の油路213を経て加圧室214内に導く。
【0022】次に実施の形態2における作用を説明す
る。図2の左方の加圧室214内に、油路213を通
り、外部の油圧源から加圧油が供給されると、ロックア
ップピストン208は図の左方に押されて、それまで遊
転していたクラッチディスク205のクラッチフェーシ
ングを、ドリブンプレート206、リテーナプレート2
02とで挟圧する。その結果、エンジンと回転一体に結
合されているクラッチディスク205はクラッチドラム
204、タービンシェル212、そしてハブ211を介
して出力軸(図示省略)と回転一体に結合される。即
ち、エンジンのクランク軸は上記の様にロックアップク
ラッチ機構を介して出力軸にクラッチ結合されて、動力
が直接伝達される。一方、車速やエンジン負荷等を入力
信号とするロックアップスケジュールに基づきロックア
ップの非締結の要求をコンピュータ(図示省略)が判断
し、ロックアップソレノイドバルブ(図示省略)へ信号
を送り、加圧室214への圧力を落とすと、ロックアッ
プピストン208は図の左方に押される油圧の力は無く
なるものの、スプリング209により小さな力ではある
が、クラッチディスク205のクラッチフェーシング
を、ドリブンプレート206、リテーナプレート202
とで挟圧し続ける。しかしながらこのスプリング209
の設定荷重は油圧による締結力に比較すると非常に小さ
く設定してあるため、クラッチ隙間は0にはできるもの
の、到底エンジンの出力トルクを伝えるだけの締結力は
発生し得ない。この結果、クラッチディスク205は遊
転することとなる。この様にして、クラッチ隙間を0と
しつつ、トルクの伝達は実質的に非締結とみなせる程度
の小さいレベルとできる。
る。図2の左方の加圧室214内に、油路213を通
り、外部の油圧源から加圧油が供給されると、ロックア
ップピストン208は図の左方に押されて、それまで遊
転していたクラッチディスク205のクラッチフェーシ
ングを、ドリブンプレート206、リテーナプレート2
02とで挟圧する。その結果、エンジンと回転一体に結
合されているクラッチディスク205はクラッチドラム
204、タービンシェル212、そしてハブ211を介
して出力軸(図示省略)と回転一体に結合される。即
ち、エンジンのクランク軸は上記の様にロックアップク
ラッチ機構を介して出力軸にクラッチ結合されて、動力
が直接伝達される。一方、車速やエンジン負荷等を入力
信号とするロックアップスケジュールに基づきロックア
ップの非締結の要求をコンピュータ(図示省略)が判断
し、ロックアップソレノイドバルブ(図示省略)へ信号
を送り、加圧室214への圧力を落とすと、ロックアッ
プピストン208は図の左方に押される油圧の力は無く
なるものの、スプリング209により小さな力ではある
が、クラッチディスク205のクラッチフェーシング
を、ドリブンプレート206、リテーナプレート202
とで挟圧し続ける。しかしながらこのスプリング209
の設定荷重は油圧による締結力に比較すると非常に小さ
く設定してあるため、クラッチ隙間は0にはできるもの
の、到底エンジンの出力トルクを伝えるだけの締結力は
発生し得ない。この結果、クラッチディスク205は遊
転することとなる。この様にして、クラッチ隙間を0と
しつつ、トルクの伝達は実質的に非締結とみなせる程度
の小さいレベルとできる。
【0023】さて、このような機構における非締結状態
から締結状態への移行を考えてみよう。前述のように非
締結状態ではクラッチ隙間が0となっており、この状態
から加圧室214内に外部の油圧源から加圧油が供給さ
れえと、ロックアップピストン208は図の左方に動こ
うとする。しかし隙間が0であるため、瞬時に伝達トル
クが発生することになる。この様にして応答遅れを極限
まで小さくできる。一方、油圧の立ち上りを緩やかにす
れば、伝達トルクが発生するときの油圧は小さくて済
む。油圧を0から徐々に立ち上げることができれば、そ
れに応じて伝達トルクも徐々に立ち上がることになる。
即ちロックアップショックを回避できるわけである。こ
の様にして、応答遅れの改善とロックアップショックの
両立がはかれるわけである。
から締結状態への移行を考えてみよう。前述のように非
締結状態ではクラッチ隙間が0となっており、この状態
から加圧室214内に外部の油圧源から加圧油が供給さ
れえと、ロックアップピストン208は図の左方に動こ
うとする。しかし隙間が0であるため、瞬時に伝達トル
クが発生することになる。この様にして応答遅れを極限
まで小さくできる。一方、油圧の立ち上りを緩やかにす
れば、伝達トルクが発生するときの油圧は小さくて済
む。油圧を0から徐々に立ち上げることができれば、そ
れに応じて伝達トルクも徐々に立ち上がることになる。
即ちロックアップショックを回避できるわけである。こ
の様にして、応答遅れの改善とロックアップショックの
両立がはかれるわけである。
【0024】次に、本発明の実施の形態3について説明
する。この例は、実施の形態2に対し、スプリング20
9の押し力を減らす工夫を付加したものである。実施の
形態2と異なる部分につき図3を基に構成を説明する。
ロックアップピストン208とトルコンカバー101で
挟まれる潤滑・冷却油の上流の部屋を2分するように、
遮蔽板217を設ける。遮蔽板217は、ハブにスナッ
プリング218にて軸方向に移動不能にはめあわされて
いる。
する。この例は、実施の形態2に対し、スプリング20
9の押し力を減らす工夫を付加したものである。実施の
形態2と異なる部分につき図3を基に構成を説明する。
ロックアップピストン208とトルコンカバー101で
挟まれる潤滑・冷却油の上流の部屋を2分するように、
遮蔽板217を設ける。遮蔽板217は、ハブにスナッ
プリング218にて軸方向に移動不能にはめあわされて
いる。
【0025】次に、実施の形態3における作用を説明す
る。この様に構成する前の状態を考えると、トルコンカ
バー101とロックアップピストン208にて挟まれる
部屋に充填される油にとって、左側はトルコンカバー1
01の回転速度を与えられ、右側はロックアップピスト
ン208の回転速度を与えられる。トルコンカバー10
1の回転速度は即ちエンジン速度であり、ロックアップ
ピストン208の回転速度は即ちタービン回転速度であ
る。非締結状態ではエンジン速度とタービン回転速度が
異なるのが一般的である。トルコンカバー101とロッ
クアップピストン208とにて挟まれる部屋に充填され
る油の平均回転速度は、エンジン速度+タービン回転速
度÷2と考えられる。一方、加圧室214はロックアッ
プピストン208とタービンシェル208とで囲まれて
いるため、加圧室214に充填された油は、タービンと
同じ回転速度となる。この結果、トルコンカバー101
とロックアップピストン208とにて挟まれる部屋に充
填される油と加圧室214に充填された油は異なる遠心
油圧を発生する。ロックアップピストン208の左右で
同じ遠心圧が発生しないためこれらはキャンセルされ
ず、ロックアップピストン208が左右に移動する力
に、遠心圧が影響する。即ち、回転速度に影響されるた
め、スプリング209の力は遠心油圧分を考慮してスプ
リングのセット荷重を設定する必要がある。
る。この様に構成する前の状態を考えると、トルコンカ
バー101とロックアップピストン208にて挟まれる
部屋に充填される油にとって、左側はトルコンカバー1
01の回転速度を与えられ、右側はロックアップピスト
ン208の回転速度を与えられる。トルコンカバー10
1の回転速度は即ちエンジン速度であり、ロックアップ
ピストン208の回転速度は即ちタービン回転速度であ
る。非締結状態ではエンジン速度とタービン回転速度が
異なるのが一般的である。トルコンカバー101とロッ
クアップピストン208とにて挟まれる部屋に充填され
る油の平均回転速度は、エンジン速度+タービン回転速
度÷2と考えられる。一方、加圧室214はロックアッ
プピストン208とタービンシェル208とで囲まれて
いるため、加圧室214に充填された油は、タービンと
同じ回転速度となる。この結果、トルコンカバー101
とロックアップピストン208とにて挟まれる部屋に充
填される油と加圧室214に充填された油は異なる遠心
油圧を発生する。ロックアップピストン208の左右で
同じ遠心圧が発生しないためこれらはキャンセルされ
ず、ロックアップピストン208が左右に移動する力
に、遠心圧が影響する。即ち、回転速度に影響されるた
め、スプリング209の力は遠心油圧分を考慮してスプ
リングのセット荷重を設定する必要がある。
【0026】さて、実施の形態3の構成で述べた遮蔽板
217を設けた場合には、次のようになる。新たにでき
た小部屋216は、ロックアップピストン208と遮蔽
板217にて挟まれることになる。遮蔽板217はスナ
ップリング218と軸方向に硬くはめあわされており、
スナップリング218はハブに対し緊迫して締め付けて
いるため、摩擦力により遮蔽板217はハブと同回転と
なる。ロックアップピストン208と遮蔽板217は共
にタービンと同じ回転速度となる。この結果、新たにで
きた小部屋216に充填された油は、タービンと同じ回
転速度となる。一方、加圧室214はロックアップピス
トン208とタービンシェル208とで囲まれているた
め、加圧室214に充填された油は、同じくタービンと
同じ回転速度となる。この結果、新たにできた小部屋2
16に充填された油と加圧室214に充填された油は同
じ遠心油圧を発生する。ロックアップピストン208の
左右で同じ遠心圧が発生するためこれらはキャンセルさ
れて、ロックアップピストン208が左右に移動する力
には、遠心圧が影響しない様にできる。即ち、回転速度
に影響されないようにできるため、スプリング209の
力は遠心油圧分をキャンセルするための力は考える必要
が無く、従って、より弱い力のセット荷重とできる。そ
の結果、ロックアップクラッチが非締結状態の時の引き
ずりトルクをより小さくでき、発熱をより抑えることが
可能となり耐久性が有利にできる。
217を設けた場合には、次のようになる。新たにでき
た小部屋216は、ロックアップピストン208と遮蔽
板217にて挟まれることになる。遮蔽板217はスナ
ップリング218と軸方向に硬くはめあわされており、
スナップリング218はハブに対し緊迫して締め付けて
いるため、摩擦力により遮蔽板217はハブと同回転と
なる。ロックアップピストン208と遮蔽板217は共
にタービンと同じ回転速度となる。この結果、新たにで
きた小部屋216に充填された油は、タービンと同じ回
転速度となる。一方、加圧室214はロックアップピス
トン208とタービンシェル208とで囲まれているた
め、加圧室214に充填された油は、同じくタービンと
同じ回転速度となる。この結果、新たにできた小部屋2
16に充填された油と加圧室214に充填された油は同
じ遠心油圧を発生する。ロックアップピストン208の
左右で同じ遠心圧が発生するためこれらはキャンセルさ
れて、ロックアップピストン208が左右に移動する力
には、遠心圧が影響しない様にできる。即ち、回転速度
に影響されないようにできるため、スプリング209の
力は遠心油圧分をキャンセルするための力は考える必要
が無く、従って、より弱い力のセット荷重とできる。そ
の結果、ロックアップクラッチが非締結状態の時の引き
ずりトルクをより小さくでき、発熱をより抑えることが
可能となり耐久性が有利にできる。
【0027】以上、本発明の実施の形態を図面により詳
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更等があっても、本発明に含まれる。
述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られ
るものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲におけ
る設計の変更等があっても、本発明に含まれる。
【0028】
【発明の効果】 以上説明したように、本発明では、ト
ルクコンバータのロックアップクラッチにおいて、イン
ペラ翼とタービン翼を回転一体に結合する方向にロック
アップピストンを付勢する弾性体を設けた構成としたた
め、非締結時にはクラッチ隙間を0としながらトルク伝
達がなされないようにして、締結時には瞬時にトルク伝
達がなされるようにでき、応答遅れの改善とロックアッ
プショックの両立が可能となる。さらに、請求項2記載
の発明では、ロックアップピストンの移動方向にロック
アップピストンと同じ回転速度を持つ遮蔽板を設けた構
成としたため、この遮蔽板により形成された小部屋に生
じる遠心油圧を利用してロックアップピストンの移動力
に遠心油圧が影響しないようにでき、これにより、スプ
リングの力として遠心油圧分をキャンセルするための力
を差し引いた弱いセット荷重とすることができ、その結
果、ロックアップクラッチの引きずりトルクを低減でき
る。
ルクコンバータのロックアップクラッチにおいて、イン
ペラ翼とタービン翼を回転一体に結合する方向にロック
アップピストンを付勢する弾性体を設けた構成としたた
め、非締結時にはクラッチ隙間を0としながらトルク伝
達がなされないようにして、締結時には瞬時にトルク伝
達がなされるようにでき、応答遅れの改善とロックアッ
プショックの両立が可能となる。さらに、請求項2記載
の発明では、ロックアップピストンの移動方向にロック
アップピストンと同じ回転速度を持つ遮蔽板を設けた構
成としたため、この遮蔽板により形成された小部屋に生
じる遠心油圧を利用してロックアップピストンの移動力
に遠心油圧が影響しないようにでき、これにより、スプ
リングの力として遠心油圧分をキャンセルするための力
を差し引いた弱いセット荷重とすることができ、その結
果、ロックアップクラッチの引きずりトルクを低減でき
る。
【図1】本発明の実施の形態1を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3を示す断面図である。
【図4】従来例を示す断面図である。
H ハウジング 110 タービン翼 120 一方向クラッチ機構 123 ステータ翼 124 インペラ翼 129 ドリブンプレート 150 潤滑・冷却油下流通路 151 クラッチディスクハブ 154 クラッチディスク 155 インナーカバー 158 スプリング(弾性体) 159 ロックアップピストン 161 通孔(油路) 163 油路(上流油路) 168 加圧室(油圧制御室) 205 クラッチディスク 208 ロックアップピストン 209 スプリング 214 加圧室(油圧制御室) 213 油路 215 通孔(油上流通路) 217 遮蔽板
Claims (2)
- 【請求項1】 エンジンの出力軸と一体に回転するトル
クコンバータハウジング、ハウジングと一体に回転する
インペラ翼、ハウジング内にありハウジング軸と同軸の
回転軸を持つタービン翼、同じくハウジング内にある一
方向クラッチを介して固定要素と結合されたステータ翼
を有するトルクコンバータのインペラ翼とタービン翼を
回転一体に結合、非結合を油圧制御により選択可能とす
るためのクラッチを制御する油圧制御室につながる油路
と、クラッチディスクの潤滑・冷却を行うための冷却油
の流れを構成する上流油路、下流油路の少なくとも3つ
の油路を有するトルクコンバータ内に、クラッチディス
クがインペラ翼とタービン翼の一方と一体に回転し、ク
ラッチディスクと擦り合わされるドリブンプレートとロ
ックアップピストンとクラッチハウジングがインペラ翼
とタービン翼の他方と一体に回転する様構成されたロッ
クアップクラッチにおいて、 インペラ翼とタービン翼を回転一体に結合する方向に、
ロックアップピストンを弾性体により付勢する構成とし
たことを特徴とするトルクコンバータのロックアップク
ラッチ。 - 【請求項2】 前記ロックアップピストンの回転一体に
結合する方向にロックアップピストンと同じ回転速度を
持つ遮蔽板を設けたことを特徴とする請求項1記載のト
ルクコンバータのロックアップクラッチ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3626396A JPH09229160A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | トルクコンバータのロックアップクラッチ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3626396A JPH09229160A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | トルクコンバータのロックアップクラッチ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09229160A true JPH09229160A (ja) | 1997-09-02 |
Family
ID=12464892
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3626396A Pending JPH09229160A (ja) | 1996-02-23 | 1996-02-23 | トルクコンバータのロックアップクラッチ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09229160A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11303971A (ja) * | 1998-04-23 | 1999-11-02 | Aisin Seiki Co Ltd | ロックアップ機構付トルクコンバータ |
JP2005083525A (ja) * | 2003-09-10 | 2005-03-31 | Mazda Motor Corp | ロックアップ機構付き流体伝達装置 |
JP2005521004A (ja) * | 2002-03-22 | 2005-07-14 | ヴァレオ アンブラヤージュ | 油圧式連結装置及びその組み立て方法 |
CN105443711A (zh) * | 2015-12-18 | 2016-03-30 | 陕西航天动力高科技股份有限公司 | 一种小吨位叉车用闭锁式液力变矩器 |
JP2016065587A (ja) * | 2014-09-24 | 2016-04-28 | マツダ株式会社 | 自動変速機の制御装置及び制御方法 |
-
1996
- 1996-02-23 JP JP3626396A patent/JPH09229160A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11303971A (ja) * | 1998-04-23 | 1999-11-02 | Aisin Seiki Co Ltd | ロックアップ機構付トルクコンバータ |
JP2005521004A (ja) * | 2002-03-22 | 2005-07-14 | ヴァレオ アンブラヤージュ | 油圧式連結装置及びその組み立て方法 |
JP2005083525A (ja) * | 2003-09-10 | 2005-03-31 | Mazda Motor Corp | ロックアップ機構付き流体伝達装置 |
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