JP2016063921A - ミシン - Google Patents

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上田 大輔
Daisuke Ueda
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    • D05B65/00Devices for severing the needle or lower thread
    • D05B65/02Devices for severing the needle or lower thread controlled by the sewing mechanisms

Abstract

【課題】切断機構及びピッカーに関する構成を良好に簡略化する。
【解決手段】本発明のミシンは、切断機構と、ピッカーと、駆動部とを備えている。切断機構は、下糸を供給するように設けられた釜の近傍にて、上糸及び下糸を切断可能に設けられている。ピッカーは、作用位置と非作用位置とにわたって移動可能に設けられている。ここで、作用位置は、ピッカーが釜に近接する位置である。また、非作用位置は、ピッカーが作用位置よりも釜から離隔した位置である。ピッカーは、作用位置にて上糸を保持可能に構成されている。駆動部は、切断機構における切断動作とピッカーの移動との、共通の駆動源として設けられている。
【選択図】図3

Description

本発明は、ミシンに関する。
切断機構とピッカーとを備えたミシンが、従来知られている(例えば、下記特許文献1参照)。切断機構は、上糸の交換時及び/又は縫製終了時に、上糸と下糸とを切断するように構成されている。また、ピッカーは、上糸を保持可能に構成されている。切断機構は、糸切りモータにより駆動される。ピッカーは、ピッカー駆動モータにより駆動される。
特開2004−290293号公報
この種のミシンにおいて、切断機構及びピッカーに関する構成を、従来よりもさらに簡略化する要求がある。本発明の目的は、切断機構及びピッカーに関する構成を、良好に簡略化することにある。
本発明のミシンは、切断機構と、ピッカーと、駆動部とを備えている。前記切断機構は、釜の近傍にて、上糸及び下糸を切断可能に設けられている。前記釜は、下糸を供給するように設けられている。前記ピッカーは、作用位置と非作用位置とにわたって移動可能に設けられている。前記作用位置は、前記ピッカーが前記釜に近接する位置である。前記非作用位置は、前記ピッカーが前記作用位置よりも前記釜から離隔した位置である。前記ピッカーは、前記作用位置にて前記上糸を保持可能に構成されている。前記駆動部は、前記切断機構における切断動作と前記ピッカーの移動との、共通の駆動源として設けられている。
かかる構成においては、前記上糸及び下糸を切断する前記切断機構と、前記上糸を保持する前記ピッカーとが、共通の前記駆動部により駆動される。したがって、前記切断機構及び前記ピッカーに関する構成を、従来よりもさらに簡略化することが可能になる。
実施形態のミシンの全体構成を示す斜視図である。 図1に示された針棒ケースを拡大した正面図である。 図1に示されたシリンダベッドの内部構造を示す平面図である。 図3に示された上糸保持機構及び伝達機構の要部を拡大した側面図である。 図3に示された上糸保持機構及び伝達機構の要部を拡大した底面図である。 図3に示された切断機構、上糸保持機構及び伝達機構の要部を拡大した斜視図である。 図3に示された上糸保持機構の要部を拡大した正面図である。 図3に示された切断機構、上糸保持機構及び伝達機構の動作の概要を示す平面図である。 図4に示された上糸保持機構及び伝達機構の動作の概要を示す側面図である。 図5に示された上糸保持機構及び伝達機構の動作の概要を示す底面図である。 図6に示された切断機構、上糸保持機構及び伝達機構の動作の概要を示す斜視図である。 図3に示された切断機構、上糸保持機構及び伝達機構の動作の概要を示す平面図である。 図4に示された上糸保持機構及び伝達機構の動作の概要を示す側面図である。 図5に示された上糸保持機構及び伝達機構の動作の概要を示す底面図である。 図6に示された切断機構、上糸保持機構及び伝達機構の動作の概要を示す斜視図である。
<全体構成>
以下、一実施形態のミシン1について、図面を参照しつつ説明する。なお、図1における上方、下方、右下方、左上方、左下方、及び右上方が、各々、ミシン1の上方、下方、右方、左方、前方、及び後方である。
図1及び図2を参照すると、本実施形態のミシン1は、複数本の針棒(図示せず)を備える多針ミシンである。複数本の針棒のそれぞれには、縫針N(図2参照)が装着可能である。すなわち、本実施形態のミシン1は、複数本の針棒を選択的に駆動することで、互いに異なる色を有する複数種類の上糸Yuからなる刺繍模様を、刺繍枠Fに保持された加工布Cに形成可能に構成されている。具体的には、ミシン1は、本体部2と、刺繍枠移動機構3と、針棒ケース4と、上糸供給部5と、糸調子機構6と、操作パネル7と、シリンダベッド8とを備えている。
本体部2は、脚部21と、脚柱部22と、アーム部23とを備えている。ミシン1の基礎部分を構成する脚部21は、平面視にてほぼ逆U字状に形成されている。脚柱部22は、脚部21の後端部から上方に立設されている。アーム部23は、脚柱部22の上端部から前方に延設されている。
刺繍枠移動機構3は、アーム部23の下方に配置されている。刺繍枠移動機構3は、刺繍枠Fを着脱可能に装着する。刺繍枠移動機構3は、装着された刺繍枠Fを、前後方向及び左右方向に移動させるように構成されている。
針棒ケース4は、アーム部23の前端に設けられている。図2を参照すると、針棒ケース4には、複数本の針棒が、上下方向に沿って移動可能に支持されている。針棒の下端は、縫針Nを着脱可能に構成されている。
上糸供給部5は、脚柱部22の上端部に装着されている。上糸供給部5は、糸駒台51と、糸立棒52と、糸案内53とを備えている。糸駒台51には、複数本の針棒における本数と同数の、複数本の糸立棒52が立設されている。糸立棒52は、上糸Yuが巻回された糸駒Rを支持するように設けられている。糸案内53は、糸駒Rから引き出された上糸Yuを糸調子機構6に向けて案内するように構成されている。
糸調子機構6は、針棒ケース4の上部に設けられている。糸調子機構6は、上糸Yuの張力を調整可能に構成されている。操作パネル7は、詳しい説明は省略するが、液晶タッチパネルとスイッチ類とを備えている。操作パネル7は、ユーザに各種情報を表示すると共に、ユーザからの指示を受け付けるように構成されている。操作パネル7は、アーム部23から水平方向に延設された支持ビーム71の一端に固定されている。
アーム部23の下方には、シリンダベッド8が設けられている。シリンダベッド8は、刺繍枠Fに支持された加工布Cを挟んで針棒ケース4(縫針N)と対向するように配置されている。シリンダベッド8におけるほぼ角筒状のケーシング80は、本体部2から前方に向かってほぼ水平に延設されている。シリンダベッド8の先端部における上面には、針板80aが固定されている。針板80aには、縫針N(図2参照)を挿通可能な貫通孔である針孔80bが形成されている。
<シリンダベッド内部構成>
次に、図3〜図15を参照しつつ、シリンダベッド8の内部構成について説明する。シリンダベッド8の先端部には、釜81が設けられている。すなわち、釜81は、下糸(図示せず)を供給するように、シリンダベッド8の内部に設けられている。具体的には、釜81は、下糸が巻回されたボビン(図示せず)を収容したボビンケース81aを着脱可能に構成されている。
シリンダベッド8には、切断機構82と、上糸保持機構83と、伝達機構84とが設けられている。これらは、ベッドフレーム85に装着されている。ベッドフレーム85は、メインフレーム85aと、サブフレーム85bと、サブフレーム85cとを備えている。メインフレーム85aは、本体部2における金属製のフレーム90から前方に突設されている。メインフレーム85aは、金属製であって、フレーム90と一体的に形成されている。サブフレーム85bは、平面視にてほぼU字状に形成された金属製の部材であって、メインフレーム85aの先端部における上面に固定されている。サブフレーム85c(図4及び図5参照)は、平面視にてほぼL字状に形成された金属製の板状部材であって、メインフレーム85aの先端部における底面に固定されている。
切断機構82は、釜81の近傍にて、上糸Yu(図1参照:以下同様)及び下糸を切断可能に設けられている。上糸保持機構83は、縫製開始時、及び切断機構82による切断動作時に、上糸Yuを保持可能に構成されている。伝達機構84は、本体部2側に固定された駆動部としての駆動モータ91にて生じた駆動力を、切断機構82及び上糸保持機構83に伝達するように構成されている。すなわち、駆動モータ91は、切断機構82における上糸Yu及び下糸の切断動作と、上糸保持機構83における上糸Yuの保持動作との、共通の駆動源として設けられている。駆動モータ91は、いわゆるパルスモータであって、複数のギヤからなるギヤ機構92を介して伝達機構84に駆動力を出力する。ギヤ機構92は、駆動モータ91により出力された回転運動を、伝達機構84に伝達するための前後方向に沿った往復運動に変換するように構成されている。
<切断機構>
固定刃821は、ベッドフレーム85によって固定的に支持されている。具体的には、固定刃821における基端部821aは、ネジによりサブフレーム85bに固定されている。固定刃821の、釜81側に向かって左斜め前方に向けて突出する先端には、刃部である第一刃部821bが形成されている。
可動刃822は、基端部822a側の揺動中心Aを中心として揺動(回転)可能に、サブフレーム85bによって支持されている。可動刃822における遠位端部である揺動端部822bには、引掛部822cが形成されている。引掛部822cは、可動刃822が図12で示されている最大離間位置(第二位置)から図3で示されているイニシャル位置(第一位置)に向かって揺動する際に、上糸Yu及び下糸を引っ掛ける。すなわち、可動刃822は、駆動モータ91によりイニシャル位置と最大離間位置とにわたって揺動可能に設けられている。
可動刃822の引掛部822cには、第二刃部822dが形成されている。第二刃部822dは、上下方向に沿って形成された円筒形状の貫通孔における上端の、ほぼ円形のエッジにより形成された刃部である。第二刃部822dは、イニシャル位置(第一位置)からピッキング位置(第三位置)を揺動する間は、固定刃821の第一刃部821bとは接触しない位置に設けられている。イニシャル位置とピッキング位置の詳細については、後述する。
可動刃822には、操作部822eが形成されている。操作部822eは、基端部822aと揺動端部822bとの間の位置(具体的には基端部822aと揺動端部822bとの中間位置よりも基端部822a寄りの位置)から後方に延設されている。操作部822eは、連結ピン822fを介して伝達機構84と連結されている。すなわち、可動刃822は、伝達機構84によって操作部822eが前後方向に操作されることで、揺動中心Aを中心として揺動可能に構成されている。なお、上述のような、固定刃821と可動刃822とを備えた切断機構82の構成については、特開平9−239173号公報(米国特許第5,784,990号明細書)及び特開2004−290293号公報(米国特許第6,860,213号明細書)に、同様の構成が開示されている。
<上糸保持機構>
上糸保持機構83(ピッカー機構とも称される)は、主としてピッカー831を備えている。ピッカー831における先端部831aは、一対の突起831bを有している。一対の突起831bのそれぞれは、釜81側に向かって突設されている。ピッカー831は、作用位置と非作用位置とにわたって移動可能に設けられている。ここで、作用位置は、一対の突起831bが釜81に近接(具体的には、釜81に装着されたボビンケース81aに収容されたボビンにほぼ当接)する位置である(図8〜図11参照)。また、非作用位置は、一対の突起831bが作用位置よりも釜81から離隔した位置である(図3〜図6参照)。ピッカー831は、上述の作用位置にて上糸Yuを保持可能に構成されている。なお、上述のようなピッカー831の構成については、特開2004−290293号公報(米国特許第6,860,213号明細書)に、同様の構成が開示されている。
本実施形態においては、ピッカー831における基端部831cは、支持シャフト832を介して、サブフレーム85cによって揺動可能に支持されている。支持シャフト832は、左右方向と平行に設けられている。また、支持シャフト832の周囲には、付勢バネ833が設けられている。付勢バネ833は、具体的には、ねじりコイルバネである。すなわち、支持シャフト832は、付勢バネ833のコイル状部分の内側に挿入されている。付勢バネ833の一端は、サブフレーム85cに係止されている。付勢バネ833の他端は、釜81から離間する方向にピッカー831(先端部831a)を付勢するように、ピッカー831に係止されている。
<伝達機構>
以下、伝達機構84の構成の詳細について説明する。作動レバー841は、前後方向に沿った長手方向を有する平面視にて棒状の部材であって、一端がギヤ機構92に連結されている。すなわち、作動レバー841は、駆動モータ91の回転によって、前後方向に沿って移動するように設けられている。作動レバー841の他端は、連結ピン822fを介して、可動刃822における操作部822eに連結されている。
伝達シャフト842は、丸棒状のシャフト部材であって、可動刃822の揺動中心Aと同軸上に設けられている。伝達シャフト842の一端は、可動刃822の揺動に伴って回転するように、可動刃822における基端部822aと結合されている。すなわち、可動刃822と伝達シャフト842とは、一体的に固着されている。
伝達シャフト842の他端部には、カム部材843が装着されている。カム部材843は、可動刃822の揺動に伴って回転(揺動)するように、伝達シャフト842と結合されている。すなわち、カム部材843は、伝達シャフト842に対して相対的に回転しないように、伝達シャフト842に固定されている。
カム部材843は、カム面843aを有している。このカム面843aは、伝達シャフト842の中心軸線(図6における揺動中心Aを通る上下方向と平行な一点鎖線参照)と直交する方向にて、所定のカム形状を有している(図3における破線参照)。具体的には、図6を参照すると、カム部材843は、円柱状部843bと突出部843cとを有している。突出部843cは、円柱状部843bから後方に向かって突設された部分である。突出部843cは、平面視にて中心軸線から最も離隔した外縁が円弧状となるような外形形状を有している。カム面843aは、円柱状部843b及び突出部843cの外表面によって形成されている。
カム部材843の下方には、移動部材844が、カム部材843の回転位相に応じて前後方向に移動可能に設けられている。具体的には、移動部材844は、ベース部844aと、フランジ部844bと、接続部844cと、連結ピン844dと、カム従動ピン844eと、ガイドピン844fとを有している。
ベース部844aは、カム部材843とサブフレーム85cとの間に配置された平板状の部分であって、ほぼ水平に設けられている。フランジ部844bは、ベース部844aの左右方向における一端から下方に向かって突設された部分である。フランジ部844bは、サブフレーム85cの左右方向における一方(ピッカー831における基端部831cが設けられている側)の外縁に対向するように設けられている。接続部844cは、フランジ部844bからピッカー831における基端部831cに向かって延設された部分である。ベース部844aとフランジ部844bと接続部844cとは、一体的に形成されている。
接続部844cの先端部(前方側の端部)は、連結ピン844dを介して、ピッカー831における基端部831c近傍(支持シャフト832よりも僅かに上方且つ後方の位置)に連結されている。すなわち、移動部材844は、その前後方向の移動に伴ってピッカー831を前後方向に沿って揺動させるように構成されている。サブフレーム85cにおける前方側の端部であるシャフト支持部851には、ピッカー831を揺動可能に支持するための支持シャフト832が挿通されている。すなわち、ピッカー831は、移動部材844の近傍にて、回転可能に支持されるとともに移動部材844と連結されている。
カム従動ピン844eは、カム面843aと対向するように、ベース部844aから上方に向けて突設されている。移動部材844は、付勢バネ833によって常時前方に付勢されているピッカー831と連結ピン844dを介して連結されることで、カム部材843の回転位相にかかわらず、カム従動ピン844eが常時カム面843aと接触するように構成されている。すなわち、移動部材844は、カム部材843の回転に伴って、カム面843aに接触しつつ前後方向に移動するように設けられている。
ガイドピン844fは、ベース部844aから下方に向けて突設されている。ガイドピン844fは、円柱状の部材であって、サブフレーム85cにおけるガイド孔852に挿通されている。ガイド孔852は、上下方向に沿ってサブフレーム85cを貫通する貫通孔であって、平面視にて前後方向に長手方向を有する長円状に形成されている。ガイドピン844fは、ガイド孔852の内壁と摺動しつつ、前後方向に移動可能に設けられている。すなわち、ガイドピン844f及びガイド孔852は、移動部材844の前後方向の移動をガイドするように構成されている。上述のようにして、ピッカー831は、移動部材844の移動に伴って作用位置と非作用位置との間で揺動可能に構成されている。
本実施形態においては、伝達機構84は、可動刃822がイニシャル位置(第一位置:図3〜図6参照)からピッキング位置(第三位置:図8〜図11参照)に移動する際に、ピッカー831が非作用位置から作用位置に移動するように構成されている。ここで、「ピッキング位置」とは、可動刃822がイニシャル位置(第一位置)から最大離間位置(第二位置:図12〜図15参照)に向かって移動を開始することでピッカー831が非作用位置から釜81に向かって移動を開始した後に、ピッカー831が作用位置に最初に到達した時点での、可動刃822の揺動位置(回転位相)をいう。また、伝達機構84は、上述のような動作が実現されるように、可動刃822とカム部材843との位相関係が設定されている。
<動作>
以下、本実施形態のミシン1(特にシリンダベッド8における切断機構82、上糸保持機構83及び伝達機構84)の動作、及び上記構成による効果について説明する。
図3〜図7に示されているように、切断機構82及び上糸保持機構83の動作開始前においては、可動刃822がイニシャル位置に位置している。このイニシャル位置においては、第二刃部822dは、第一刃部821bよりも基端部821a寄りの位置にて、固定刃821の下方に位置している。このとき、カム部材843は、カム面843aにおける円柱状部843bに対応する部分がカム従動ピン844eに対向するような回転位相となっている。また、ピッカー831は、釜81から離隔した非作用位置に位置している。この図3〜図7に示されている状態を、以下「初期状態」という。初期状態が維持されている間は、駆動モータ91は通電されない。
駆動モータ91に所定の順回転駆動パルスが入力されて駆動モータ91が順回転で駆動されると、作動レバー841が前方に移動する。駆動モータ91への駆動パルスの入力が停止すると、作動レバー841が停止する。駆動モータ91に所定の逆回転駆動パルスが入力されて駆動モータ91が逆回転で駆動されると、作動レバー841が後方に移動する。
作動レバー841が前後方向に沿って移動すると、可動刃822が揺動(回転)する。可動刃822の揺動に伴って、可動刃822における基端部822aに固着された伝達シャフト842が回転する。伝達シャフト842の回転に伴って、カム部材843が回転する。カム部材843の回転位相に応じて、カム面843aに常時当接するカム従動ピン844eが前後方向に沿って移動する。カム従動ピン844eの前後方向の移動に伴って、移動部材844における接続部844cが前後方向に移動する。これにより、ピッカー831が、支持シャフト832を中心として、前後方向に沿って揺動する。
切断機構82及び上糸保持機構83の動作が開始されると、可動刃822が、イニシャル位置から揺動(図3における揺動中心Aを中心とする時計回り方向の回転)を開始する。すると、可動刃822における第二刃部822dは、平面視にて固定刃821における第一刃部821bに向かって移動する。第二刃部822dが第一刃部821bに到達する直前のピッキング位置(図8参照)まで可動刃822が揺動した時点で、図8及び図11に示されているように、カム従動ピン844eが、カム面843aにおける突出部843cに対応する部分に乗り上げる。すると、付勢バネ833の付勢力に抗して移動部材844が後方に移動する。これにより、図8〜図11に示されているように、ピッカー831が作用位置まで揺動する。
或る1本の上糸Yuを用いた縫製(刺繍模様形成)の開始時における上糸Yuの保持のための、上糸保持機構83の動作の場合は、図8〜図11に示されている状態が最初の縫目が形成される直前まで維持される。すなわち、当該期間は、ピッカー831が作用位置に維持される。その後、駆動モータ91が逆回転駆動されて、切断機構82及び上糸保持機構83の状態が図3〜図7に示されている初期状態に復帰する。この場合、切断機構82及び上糸保持機構83の動作が開始されてから初期状態に復帰するまでの間、可動刃822における第二刃部822dは、固定刃821における第一刃部821bと接触することはない。すなわち、切断機構82による切断動作が行われない場合には、可動刃822が揺動しても、可動刃822における第二刃部822dと、固定刃821における第一刃部821bとの接触が回避される。
或る1本の上糸Yuを用いた縫製(刺繍模様形成)の終了後の、上糸Yu及び下糸の切断動作の場合は、図8〜図11に示されている状態から、可動刃822が、図12に示されている最大離間位置まで、さらに揺動(図8における時計回り方向に回転)する。この間も、カム従動ピン844eがカム面843aにおける突出部843cに対応する部分に乗り上げた状態が、維持されている。すなわち、この間も、ピッカー831が作用位置に維持されている。
図12〜図15に示されている状態から、駆動モータ91の回転方向が逆転されることで、可動刃822は、最大離間位置からイニシャル位置に向かっての揺動(回転)が開始する。これにより、上糸Yu及び下糸が引掛部822cに良好に引っ掛けられる。このときも、ピッカー831は作用位置に維持されている。
その後も、ピッカー831が作用位置に維持されたまま、可動刃822における第二刃部822dが平面視にて第一刃部821bに向かって移動する。そして、図8の状態に達する直前にて、可動刃822における第二刃部822dが、固定刃821における第一刃部821bと交差する。これにより、可動刃822における引掛部822cに引っ掛かっている上糸Yu及び下糸が切断される。図8〜図11に示されている状態から、可動刃822が僅かでもイニシャル位置に向かって揺動すると、ピッカー831が作用位置から非作用位置に移動する。そして、可動刃822がイニシャル位置に到達すると、切断機構82及び上糸保持機構83が初期状態に復帰する。
本実施形態の構成においては、上糸Yu及び下糸を切断する切断機構82と、上糸Yuを保持する上糸保持機構83(ピッカー831)とが、伝達機構84を介して、共通の駆動源である駆動モータ91により駆動される。かかる構成によれば、切断機構82を駆動するための駆動源及び駆動力伝達機構と、上糸保持機構83(ピッカー831)を駆動するための駆動源及び駆動力伝達機構とを、別々に設ける必要がない。これにより、切断機構82及び上糸保持機構83(ピッカー831)に関する構成を、従来よりもさらに簡略化することが可能になる。具体的には、例えば、部品点数及び製造工数の低減による良好なコスト削減が図られ得る。また、シリンダベッド8の内部機構の簡略化及び小型化、並びにこれらによるミシン1の設計自由度の向上が図られる。
本実施形態の構成においては、可動刃822がイニシャル位置から最大離間位置まで移動した後にイニシャル位置に復帰する間に、上糸Yu及び下糸が切断される。一方、可動刃822がイニシャル位置から最大離間位置に向かって移動する途中のピッキング位置に移動する際に(より具体的には可動刃822がピッキング位置に到達する際に)、ピッカー831が非作用位置から作用位置に移動する。したがって、かかる構成によれば、共通の駆動源を用いて、切断機構82とピッカー831とを動作させることが可能になる。
本実施形態の構成においては、可動刃822がイニシャル位置からピッキング位置に移動する間、すなわち、ピッカー831が非作用位置から作用位置に移動する間に、第一刃部821bと第二刃部822dとが接触しない。特に、ピッカー831による上糸Yuの保持動作のみが行われるだけで切断機構82による切断動作が行われない場合、第一刃部821bと第二刃部822dとが接触することなく、上糸Yuの保持動作が完了する。したがって、かかる構成によれば、第一刃部821b及び第二刃部822dにおける摩耗が、良好に軽減され得る。
<変形例>
なお、本発明は、上記の実施形態に限定されるものではない。すなわち、上記の実施形態に対しては、種々の変更が可能である。以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部分に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が適宜援用され得るものとする。もっとも、言うまでもなく、変形例も、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、上述の実施形態の一部と、複数の変形例の全部又は一部とが、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わされ得る。
例えば、本発明は、多針ミシン以外のミシンにも好適に適用可能である。また、本発明は、刺繍ミシン以外のミシンにも好適に適用可能である。
切断機構82、上糸保持機構83、及び伝達機構84の細部の構成も、上記の実施形態に限定されるものではない。具体的には、例えば、切断機構82と上糸保持機構83とが共通の駆動源を有することは、必ずしも、当該駆動源が単一の駆動力発生装置(モータ等)であることを意味するものではない。具体的には、例えば、作動レバー841の前進用モータと、作動レバー841の後退用モータとが、別々に設けられていてもよい。
可動刃822は、作動レバー841を介さずに、シリンダベッド8側に設けられたモータを介して直接的に駆動されてもよい。可動刃822における刃部等の構成も、上記の実施形態にて開示されているものから適宜変更され得る。上糸保持機構83は、ピッカー831を前後方向に沿って揺動させる構成に代えて、ピッカー831を前後方向に平行移動させる構成を有していてもよい。
1 ミシン
2 本体部
8 シリンダベッド
80a 針板
81 釜
82 切断機構
821 固定刃
821a 基端部
821b 第一刃部
822 可動刃
822a 基端部
822b 揺動端部
822d 第二刃部
822f 連結ピン
83 上糸保持機構
831 ピッカー
832 支持シャフト
833 付勢バネ
84 伝達機構
841 作動レバー
842 伝達シャフト(シャフト部材)
843 カム部材
843a カム面
844 移動部材
844e カム従動ピン
85 ベッドフレーム
91 駆動モータ(駆動部)
92 ギヤ機構
A 揺動中心
Yu 上糸

Claims (5)

  1. 下糸を供給するように設けられた釜の近傍にて、上糸及び前記下糸を切断可能に設けられた切断機構と、
    前記釜に近接する作用位置と当該作用位置よりも前記釜から離隔した非作用位置とにわたって移動可能に設けられていて、前記作用位置にて前記上糸を保持可能に構成されたピッカーと、
    前記切断機構における切断動作と前記ピッカーの移動との、共通の駆動源として設けられた駆動部と、
    を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 請求項1に記載のミシンにおいて、
    前記駆動部にて生じた駆動力を前記切断機構及び前記ピッカーに伝達するように構成された伝達機構をさらに備えたことを特徴とするミシン。
  3. 請求項2に記載のミシンであって、
    前記切断機構は、
    前記釜側に向かって突出する先端に、刃部である第一刃部が形成された固定刃と、
    前記駆動部により第一位置と第二位置とにわたって揺動可能に設けられていて、揺動端側に刃部である第二刃部が形成された可動刃と、
    を備え、
    前記伝達機構は、前記可動刃が前記第一位置から前記第一位置と前記第二位置との間の第三位置に移動する際に、前記ピッカーが前記非作用位置から前記作用位置に移動するように構成されたことを特徴とするミシン。
  4. 請求項3に記載のミシンであって、
    前記伝達機構は、前記第一刃部と前記第二刃部とが接触しない状態で、前記可動刃を前記第一位置から前記第三位置に移動させるように構成されたことを特徴とするミシン。
  5. 請求項3又は4に記載のミシンであって、
    前記伝達機構は、
    前記可動刃の揺動中心側に設けられていて、前記可動刃の揺動に伴って回転するように一端が前記可動刃と結合したシャフト部材と、
    前記シャフト部材の中心軸線と直交する方向にて所定のカム形状を有するカム面を有するカム部材であって、前記可動刃の揺動に伴って回転するように前記シャフト部材の他端と結合したカム部材と、
    前記カム部材の回転に伴って前記カム面に接触しつつ移動するように設けられた移動部材と、
    を備え、
    前記ピッカーは、前記移動部材の近傍にて、回転可能に支持されるとともに前記移動部材と連結されることで、前記移動部材の移動に伴って前記作用位置と前記非作用位置との間で揺動可能に構成されたことを特徴とするミシン。
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