JP2016063403A - 印刷装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】キャリブレーションの実施に伴うトナーの消費や印刷処理の遅延を低減しつつ、必要な精度の階調補正を確保することのできる印刷装置を提供する。
【解決手段】パッチを画像形成しこれを濃度センサ18で読み取って高解像度用の階調補正データを生成する第1キャリブレーション実行部31と、パッチを画像形成しこれを濃度センサ18で読み取って低解像度用の階調補正データを生成する第2キャリブレーション実行部32と、低解像度用の階調補正データに基づいて高解像度用の階調補正データの推定値を導出する推定値導出部33とを備え、補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを更新する場合に、第1キャリブレーション実行部31と推定値導出部33のいずれかを選択して更新する。階調補正部30は補正データ保持部24に保持されている階調補正データを用いて階調補正する。
【選択図】図2

Description

本発明は、印刷データを階調補正するための階調補正データを、キャリブレーションを行って更新する印刷装置に関する。
印刷装置は、階調の再現性等を維持するために、印刷の開始時や一定枚数印刷する毎に、キャリブレーションを実行する。キャリブレーションは、パッチを転写ベルト上等に画像形成し、このパッチを光学的に読み取って得た測定データから階調補正データ等を生成して更新する処理である。
キャリブレーションを実行すると、パッチを画像形成するのでトナーなどの資源が消費されると共に、キャリブレーションを実行する分だけ本来の印刷処理の実行が遅滞する。
下記特許文献1には、フルキャリブレーションと、該フルキャリブレーションに比べて資源の消費量や処理時間の短い簡易キャリブレーションを設け、印刷する画像データの種類(イメージ、グラフィック、テキスト、カラー/モノクロ)に応じて、どちらのキャリブレーションを実行するかを選択したり、キャリブレーションの実行間隔を切り替えたりすることで、キャリブレーションの実行に伴う資源の消費や印刷処理の遅滞を低減する画像形成システムが開示されている。
特開2005−181534号公報
特許文献1では、印刷する画像データの種類に依存して、簡易キャリブレーションとフルキャリブレーションのいずれを実施するかが選択される。そのため、フルキャリブレーションを要する種類の画像データの印刷が増えると、フルキャリブレーションの実施回数が多くなり、トナーの消費量や印刷処理の遅延が増えてしまう。一方、フルキャリブレーションを実施すべき場面で、フルキャリブレーションに代えて簡易キャリブレーションを実施しても、適切な補正はできない。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、キャリブレーションの実施に伴うトナーの消費や印刷処理の遅延を低減しつつ、必要な精度の階調補正を確保することのできる印刷装置を提供することを目的としている。
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
[1]印刷データの階調補正を行う階調補正部と、
前記階調補正部で階調補正された印刷データに基づいて印刷する印刷部と、
前記階調補正部が階調補正に使用する第1種階調補正データを保持する保持部と、
前記印刷部が形成した画像を光学的に読み取る読み取り部と、
前記印刷部にパッチを画像形成させ、該パッチを前記読み取り部で光学的に読み取って得た測定データから第1種階調補正データを生成する第1キャリブレーションを実行する第1キャリブレーション実行部と、
前記印刷部にパッチを画像形成させ、該パッチを前記読み取り部で光学的に読み取って得た測定データから第2種階調補正データを生成する第2キャリブレーションを実行する第2キャリブレーション実行部と、
前記第2種階調補正データに基づいて前記第1種階調補正データの推定値を導出する推定値導出部と、
前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する際に、前記第1キャリブレーション実行部と前記推定値導出部のいずれを使用するかを決定し、前記第1キャリブレーション実行部を使用する場合は前記第1キャリブレーション実行部に前記第1キャリブレーションを実行させて得た第1種階調補正データで前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新し、前記推定値導出部を使用する場合は前記推定値導出部に導出させて得た前記推定値で前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する制御部と、
を有する
ことを特徴とする印刷装置。
上記発明では、第1種階調補正データを更新する場合に、実際にパッチを画像形成する第1キャリブレーションを実行して更新するか、実際にパッチを画像形成する第2キャリブレーションによって既に得ている第2種階調補正データから第1種階調補正データの推定値を導出して該推定値で更新するかのいずれかを選択して実行することができる。
[2]前記第1種階調補正データは、第1の解像度で印刷する場合に使用される階調補正データであり、
前記第2種階調補正データは、前記第1の解像度より低い第2の解像度で印刷する場合に使用される階調補正データである
ことを特徴とする[1]に記載の印刷装置。
上記発明では、第1種階調補正データは高解像度で印刷する場合に使用される高解像度用階調補正データであり、第2種階調補正データは低解像度で印刷する場合に使用される低解像度用階調補正データである。第1キャリブレーション実行部は高解像度用のキャリブレーションを実行して高解像度用階調補正データを生成し、第2キャリブレーション実行部は低解像度用のキャリブレーションを実行して低解像度用階調補正データを生成する。推定導出部は、低解像度用階調補正データに基づいて高解像度用階調補正データの推定値を導出する。
[3]印刷モードとして画質優先と速度優先を備え、
前記制御部は、前記決定において、前記印刷モードが画質優先に設定されている場合は前記第1キャリブレーション実行部の使用を選択し、前記印刷モードが速度優先に設定されている場合は前記推定値導出部の使用を選択する
ことを特徴とする[2]に記載の印刷装置。
上記発明では、画質優先の場合は、実際にパッチを画像形成する第1キャリブレーションを実行して階調補正データを求め、速度優先の場合は推定値で代用する。
[4]前記制御部は、前記第1の解像度で印刷する指示を受け、かつ、前記第1の解像度での印刷の履歴に基づく所定の加重条件が成立している場合に、前記更新を行う
ことを特徴とする[2]または[3]に記載の印刷装置。
上記発明では、加重条件は、前回の第1キャリブレーションの実行から、第1の解像度での印刷が一定枚数行われた、あるいは、一定時間が経過した等である。
[5]前記制御部は、最近の前記第2キャリブレーションで得た第2種階調補正データとその前回の前記第2キャリブレーションで得た第2種階調補正データとの差分、もしくは、最近の前記第2キャリブレーションでパッチを光学的に読み取って得た測定データとその前回の前記第2キャリブレーションでパッチを光学的に読み取って得た測定データとの差分に基づいて、前記決定を行う
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の印刷装置。
上記発明では、前回と今回の第2キャリブレーションの実施結果の差分の大小に基づいて、第1種階調補正データの更新に第1キャリブレーション実行部を使用するか推定値導出部を使用するかを決定する。
[6]前記制御部は、前記差分が第1閾値以上の場合は、前記保持部に保持されている第1種階調補正データの更新を要すると判定して前記決定を行うと共に、該決定においては、前記差分が前記第1閾値より大きい第2閾値未満の場合は前記推定値導出部の使用を選択し、前記差分が前記第2閾値以上の場合は前記第1キャリブレーション実行部の使用を選択する
ことを特徴とする[5]に記載の印刷装置。
上記発明では、[5]の発明に加えて、さらに、差分に基づいて、第1種階調補正データの更新の要否を判断する。すなわち、「差分>第2閾値」の場合は第1キャリブレーション実行部を使用し、「第2閾値≧差分>第1閾値」の場合は推定導出部を使用し、「第1閾値≧差分」の場合は第1種階調補正データを更新しない。
[7]前記制御部は、最近の前記第2キャリブレーションで得た第2種階調補正データとその前回の前記第2キャリブレーションで得た第2種階調補正データとの差分、もしくは、最近の前記第2キャリブレーションでパッチを光学的に読み取って得た測定データとその前回の前記第2キャリブレーションでパッチを光学的に読み取って得た測定データとの差分が所定値より大きい場合は、前記第1キャリブレーション実行部に前記第1キャリブレーションを実行させて得た第1種階調補正データで前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の印刷装置。
上記発明では、前回と今回の第2キャリブレーションの実施結果の差分が所定値を超える場合は、第1キャリブレーションを実行して第1種階調補正データを更新する。
[8]前記制御部は、最近の前記第1キャリブレーションの実行後に実行された前記第2キャリブレーションの実行回数に基づいて、前記決定を行う
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の印刷装置。
上記発明では、最近の第1キャリブレーションの実行後に実行された第2キャリブレーションの実行回数に基づいて、第1種階調補正データの更新に第1キャリブレーション実行部を使用するか推定値導出部を使用するかを決定する。
[9]前記制御部は、前記実行回数が第3閾値以上の場合は、前記保持部に保持されている第1種階調補正データの更新を要すると判定して前記決定を行うと共に、該決定においては、前記実行回数が前記第3閾値より大きい第4閾値未満の場合は前記推定値導出部の使用を選択し、前記実行回数が前記第4閾値以上の場合は前記第1キャリブレーション実行部の使用を選択する
ことを特徴とする[8]に記載の印刷装置。
上記発明では、[8]の発明に加えて、さらに、最近の第1キャリブレーションの実行後に実行された第2キャリブレーションの実行回数に基づいて、第1種階調補正データの更新の要否を判断する。すなわち、「実行回数>第4閾値」の場合は第1キャリブレーション実行部を使用し、「第4閾値≧実行回数>第3閾値」の場合は推定導出部を使用し、「第3閾値≧実行回数」の場合は第1種階調補正データを更新しない。
[10]前記制御部は、最近の前記第1キャリブレーションの実行後に実行された前記第2キャリブレーションの実行回数が所定回数より多い場合は、前記第1キャリブレーション実行部に前記第1キャリブレーションを実行させて得た第1種階調補正データで前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の印刷装置。
上記発明では、最近の第1キャリブレーションの実行後に実行された第2キャリブレーションの実行回数が所定回数より多い場合は、第1キャリブレーションを実行して第1種階調補正データを更新する。
[11]前記制御部は、前記第2キャリブレーションの実行間隔に基づいて、前記決定を行う
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の印刷装置。
上記発明では、第2キャリブレーションの実行間隔に基づいて、第1種階調補正データの更新に第1キャリブレーション実行部を使用するか推定値導出部を使用するかを決定する。
[12]前記制御部は、前記実行間隔が第5閾値以上の場合は、前記保持部に保持されている第1種階調補正データの更新を要すると判定して前記決定を行うと共に、該決定においては、前記実行間隔が前記第5閾値より大きい第6閾値未満の場合は前記推定値導出部の使用を選択し、前記実行間隔が前記第6閾値以上の場合は前記第1キャリブレーション実行部の使用を選択する
ことを特徴とする[11]に記載の印刷装置。
上記発明では、[11]の発明に加えて、さらに、第2キャリブレーションの実行間隔に基づいて、第1種階調補正データの更新の要否を判断する。すなわち、「実行間隔>第6閾値」の場合は第1キャリブレーション実行部を使用し、「第6閾値≧実行間隔>第5閾値」の場合は推定導出部を使用し、「第5閾値≧実行間隔」の場合は第1種階調補正データを更新しない。
[13]前記制御部は、第2キャリブレーションの実行間隔が所定時間より長い場合は、前記第1キャリブレーション実行部に前記第1キャリブレーションを実行させて得た第1種階調補正データで前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する
ことを特徴とする[1]または[2]に記載の印刷装置。
上記発明では、第2キャリブレーションとの実行間隔が所定時間より長い場合は、第1キャリブレーションを実行して第1種階調補正データを更新する。
本発明に係る印刷装置によれば、キャリブレーションの実施に伴うトナーの消費や印刷処理の遅延を低減しつつ、必要な制度の階調補正を確保することができる。
本発明の実施の形態に係る印刷装置の機械的構成の概略を示す図である。 本発明の実施の形態に係る印刷装置の概略構成を示すブロック図である。 高解像度での印刷要求に起因して高解像度用補正データを更新する場合の処理を示す流れ図である。 今回の低解像度キャリブレーションで得た低解像度用階調補正データと前回の低解像度キャリブレーションで得た低解像度用階調補正データとの差分に応じて高解像度用階調補正データを更新する場合の処理を示す流れ図である。 低解像度キャリブレーションの実施回数に応じて高解像度用階調補正データを更新する場合の処理を示す流れ図である。 前回の低解像度キャリブレーションからの経過時間に応じて高解像度用階調補正データを更新する場合の処理を示す流れ図である。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る印刷装置10の機械的構成の概略を示す図である。印刷装置10は、ネットワークなどを通じてクライアントPC等から受信した印刷データに基づく画像を用紙上に画像形成して出力する装置である。
印刷装置10は、カラー印刷が可能であり、カラー画像の画像形成方式として、所謂、タンデム方式を採用している。印刷装置10は、無端で環状に掛け渡された所定幅の中間転写ベルト11、この中間転写ベルト11上に、それぞれ単一色のトナー像を形成するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の色別の4つの像形成部12Y、12M、12C、12K、用紙を給紙する給紙部13、給紙された用紙を搬送する搬送部14、定着装置15などを備えて構成される。
像形成部12Y、12M、12C、12Kは、使用されるトナーの色が異なるが、構造は互いに同一である。像形成部12Y、12M、12C、12Kは、表面に静電潜像が形成される静電潜像担持体としての円筒状の感光体ドラム16を有し、その周囲に帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置などを配置して備える。またレーザーダイオード、ポリゴンミラー、各種レンズおよびミラー等で構成されたレーザーユニット17を備えている。
各像形成部12Y、12M、12C、12Kにおいて、感光体ドラム16は図示省略の駆動部に駆動されて一定方向に回転し、帯電装置は感光体ドラム16を一様に帯電させ、レーザーユニット17は対応する色の画像データに応じてオン/オフされたレーザー光で感光体ドラム16を走査することによって感光体ドラム16の表面に静電潜像を形成する。現像装置は、感光体ドラム16上の静電潜像をトナーによって顕像化する。感光体ドラム16の表面に形成されたトナー像は、中間転写ベルト11と接触する箇所で中間転写ベルト11に転写される。クリーニング装置は、転写後に感光体ドラム16の表面に残留するトナーをブレード等で擦って除去し回収する。
中間転写ベルト11は複数のローラに掛け渡すようにして巻回されて図中の矢印A方向に周回する。周回する過程で、Y、M、C、Kの順に各色の画像(トナー像)が像形成部12Y、12M、12C、12Kによって中間転写ベルト11上に重ね合わせるように形成されてカラー画像が合成される。このカラー画像は、二次転写位置Dで中間転写ベルト11から用紙に転写される。中間転写ベルト11の周回方向で二次転写位置Dの直前には、中間転写ベルト11上に形成されたパッチを読み取るための濃度センサ18が設けてある。
給紙部13は、画像形成に供される用紙を収納する複数の給紙トレイ13aを有し、選択された給紙トレイ13aから用紙を1枚ずつ搬送部14に向けて送り出す。搬送部14は、給紙トレイ13aから繰り出された用紙を搬送し、二次転写位置Dおよび定着装置15を通過させて排紙トレイに排出する機能を果たす。搬送部14は、搬送経路を構成する搬送ローラやガイドのほか、搬送ローラを駆動するモータなどで構成される。
印刷装置10は、複数種類の解像度で印刷することができる。具体的には、600dpi(Dot Per Inch)での印刷と、1200dpiでの印刷が可能である。また、印刷モードとして、速度優先と画質優先を備えている。速度優先では、印刷指示を受けてから1枚目の印刷が完了するまでの時間(ファーストプリントタイム)が、画質優先の場合より短くなる。一方、画質優先では、速度優先の場合よりも高画質の印刷が行われる。
印刷装置10は、装置の個体差や温度、湿度、印刷枚数等に起因する階調特性の変動を相殺して、印刷画像における階調の再現性を確保するために、印刷データの階調値を階調補正データで補正し、該補正後の印刷データを用いて画像を印刷するようになっている。
印刷装置10は、キャリブレーションあるいは推定キャリブレーションを行って階調補正データを生成する。キャリブレーションは、中間転写ベルト11上にパッチを画像形成し、このパッチの濃度を濃度センサ18で読み取り、該読み取り結果の測定データを元に階調補正データを生成する処理である。パッチは、スクリーンの種類毎、階調毎に形成される。なお、中間転写ベルト11に代えて、用紙にパッチを画像形成し、その濃度をセンサで読み取る構成でもかまわない。
階調補正データは、印刷の解像度別に用意される。印刷装置10は、1200dpiで印刷する場合は、高解像度用階調補正データ(第1種階調補正データ)を使用し、600dpiで印刷する場合は、低解像度用階調補正データ(第2種階調補正データ)を使用する。高解像度用階調補正データは、高解像度キャリブレーションを実施して生成される、あるいは推定キャリブレーションにより高解像度用階調補正データの推定値が生成される。低解像度用階調補正データは、低解像度キャリブレーションを実施して生成される。
推定キャリブレーションは、低解像度キャリブレーションで得た低解像度用階調補正データあるいは低解像度キャリブレーションを行う際にパッチを読み取って得た測定データに基づいて、高解像度階調補正データの推定値を演算で求める処理である。
高解像度キャリブレーションあるいは推定キャリブレーションによって高解像度用階調補正データを更新するタイミングは、印刷装置10の起動後の最初の1200dpiによる印刷ジョブを実行するとき(印刷の直前)、前回の更新から1200dpiで一定枚数印刷したとき、前回の更新から一定時間経過したとき、プリントエンジンから実施要求を受けたときなどである。高解像度用階調補正データを更新するタイミングの到来に関連する事象は第1制御部21や第2制御部27(図2参照)がチェックしており、高解像度用階調補正データを更新するタイミングが到来したとき、第1制御部21または第2制御部27により高解像度キャリブレーションの実施要求が生成される。
印刷装置10は、高解像度用階調補正データを更新する際に、高解像度キャリブレーションを実施して生成した高解像度用階調補正データで更新するか、推定キャリブレーションによって高解像度用階調補正データの推定値を求め、該推定値で更新するかを、印刷モード(速度優先、画質優先)やキャリブレーションの実施履歴等に基づいて決定し、その決定した方法で更新する。
低解像度キャリブレーションの実施タイミングは、前回の低解像度キャリブレーション実施から一定時間経過したとき、または前回の低解像度キャリブレーション実施から一定枚数印刷したとき、または装置の起動時、またはプリントエンジンから実施要求を受けたときなどである。低解像度用階調補正データを更新するタイミングの到来に関連する事象は第1制御部21や第2制御部27がチェックしており、低解像度キャリブレーションの実施タイミングが到来したとき、第1制御部21または第2制御部27により低解像度キャリブレーションの実施要求が生成される。
図2は、印刷装置10の概略構成を示すブロック図である。同図には、印刷装置10に対して印刷データを送信するクライアントPC5も記載してある。
クライアントPC5は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ハードディスク装置、液晶ディスプレイなどの表示装置、キーボード・マウスなどの入力装置、印刷装置10や外部装置と各種のデータを送受信するための送受信I/F部6等を備えて構成される。クライアントPC5のCPUがハードディスク装置やROMに格納されているプログラムを実行することで該クライアントPC5としての各種の機能が実現される。たとえば、クライアントPC5のCPUがハードディスク装置に格納されているプリントドライバプログラムを実行することでプリントデータ生成処理部7としての機能が実現される。
プリントデータ生成処理部7は、イメージデータやテキストデータから印刷データを生成する機能を果たす。生成された印刷データは送受信I/F部6から印刷装置10へ送信される。
ユーザはプリントドライバの設定画面で印刷の解像度や印刷モードを選択して設定することができる。解像度については、低解像度(600dpi:デフォルト値)と、高解像度(1200dpi)の選択肢があり、印刷モードについては速度優先と画質優先の選択肢がある。
プリントデータ生成処理部7は、印刷データを生成する際に、該印刷データに、プリントドライバで設定されている印刷の解像度や印刷モード(速度優先/画質優先)を示す印刷パラメータを付加する。なお、解像度や印刷モードなどの設定値を印刷装置10で保持する構成でもよい。
印刷装置10は、第1制御部21、送受信I/F部22、パッチ保持部23、補正データ保持部24、操作表示部25、印刷部26などを備えて構成される。
第1制御部21は、CPU、ROM、RAM、ハードディスク装置などで構成され、ROMやハードディスク装置に格納されているプログラムを実行することで印刷装置10の動作全体を制御する。
階調補正に関して第1制御部21は、階調補正部30、印刷部26を用いて高解像度キャリブレーションを実行する第1キャリブレーション実行部31、印刷部26を用いて低解像度キャリブレーションを実行する第2キャリブレーション実行部32、推定キャリブレーションを実行する推定値導出部33の機能を果たす。階調補正部30は、補正データ保持部24に保持されている階調補正データを参照し、該階調補正データで印刷データ(ラスタライズ後のイメージデータ)の階調値を補正する。
送受信I/F部22は、クライアントPC5等の外部装置との間で印刷データやその他の情報を送受信する。パッチ保持部23は、各種パッチの画像データを保持する。補正データ保持部24は、高解像度用階調補正データ、低解像度用階調補正データ、高解像度キャリブレーションを実行したときにパッチを光学的に読み取って得た測定データ、低解像度キャリブレーションを実行したときにパッチを光学的に読み取って得た測定データなどが保持される。
操作表示部25は、液晶ディスプレイや操作スイッチなどで構成され、設定画面や装置の状態を示す画面を表示したりユーザから各種の設定を受け付けたりする。
印刷部26は、用紙に画像形成する機能を果たす。印刷部26は、図1に示す機構とその制御や濃度センサ18の出力信号の取り込みを行う第2制御部27を備えている。第2制御部27は、CPU、ROM、RAM等を備えて構成される。第2制御部27は、印刷部26の状態等に応じて低解像度キャリブレーションの実施要求や高解像度キャリブレーションの実施要求を第1制御部21へ出力する。
印刷装置10は、クライアントPC5から印刷データを受信すると、第1制御部21にて該印刷データをラスタライズしてイメージデータを生成し、このイメージデータを、階調補正部30で階調補正したり、画像処理を施したりした後、印刷部26へ送出する。印刷部26は、受け取ったイメージデータに対応する画像を用紙上に形成して印刷出力する。
該印刷において、階調補正部30は、高解像度で印刷する場合は、印刷対象のイメージデータを補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを用いて階調補正する。また、階調補正部30は、低解像度で印刷する場合は、印刷対象のイメージデータを補正データ保持部24に保持されている低解像度用階調補正データを用いて階調補正する。
第1制御部21は、起動時や一定枚数印刷時等に低解像度キャリブレーションの実施要求が発生すると、第2キャリブレーション実行部32にて低解像度キャリブレーションを実行し、補正データ保持部24に保持されている低解像度階調補正データを、該低解像度キャリブレーションの実行結果として得た低解像度用階調補正データで更新する。
より詳細には、第2キャリブレーション実行部32は、パッチ保持部23に保持されている低解像度用パッチ(低解像度に対応したCMYK各色スクリーンパッチ)の画像データを印刷部26の第2制御部27に渡して、中間転写ベルト11上にこれらのパッチを画像形成させる。印刷部26の第2制御部27は、中間転写ベルト11上の各パッチの濃度を濃度センサ18を用いて読み取り、該読み取りで得た測定データを第1制御部21へ送信する。第1制御部21の第2キャリブレーション実行部32は第2制御部27から受け取った測定データから低解像度用階調補正データを生成し、これを補正データ保持部24に格納して保持させる。
第1制御部21は、高解像度用階調補正データの更新タイミングが到来したとき、高解像度キャリブレーションと推定キャリブレーションのいずれを行うかを選択して決定する。高解像度用階調補正データの更新要因には、(1)高解像度での印刷要求に起因したもの、(2)低解像度キャリブレーションの状況等に起因したもの、がある。詳細は後述する。
第1制御部21は、高解像度キャリブレーションを選択した場合は、第1キャリブレーション実行部31にて高解像度キャリブレーションを実行し、該高解像度キャリブレーションの実行結果として得た高解像度用階調補正データで補正データ保持部24に保持されている高解像度階調補正データを更新する。
より詳細には、第1キャリブレーション実行部31は、パッチ保持部23に保持されている高解像度用パッチ(高解像度に対応したCMYK各色スクリーンパッチ)の画像データを印刷部26の第2制御部27に渡して、中間転写ベルト11上にこれらのパッチを画像形成させる。印刷部26の第2制御部27は、中間転写ベルト11上の各パッチの濃度を濃度センサ18を用いて読み取り、該読み取りで得た測定データを第1制御部21へ送信する。第1制御部21の第1キャリブレーション実行部31は第2制御部27から受け取った測定データから高解像度用階調補正データを生成し、これを補正データ保持部24に格納して保持させる。
第1制御部21は、推定キャリブレーションを選択した場合は、推定値導出部33にて推定キャリブレーションを実行し、その実行結果として得た推定値で、補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを更新する。推定値導出部33は、補正データ保持部24に格納されている直近の低解像度用階調補正データに対して所定の推定アルゴリズムを適用して高解像度用階調補正データの推定値を求める。
推定キャリブレーションは、第1制御部21が印刷データをラスタライズする処理と並行して行われる。
図3は、高解像度での印刷要求に起因して高解像度用補正データを更新する場合の処理を示している。この処理は、クライアントPC5等から高解像度での印刷が指示されて、高解像度での印刷を開始する際に行われる。
第1制御部21は、高解像度での印刷の履歴に基づく所定の加重条件として高解像度キャリブレーションの実施要求が発生しているか否かを確認する(ステップS101)。高解像度キャリブレーションの実施要求は、高解像度での印刷枚数等に基づいて発生するので、高解像度での印刷の履歴に基づく所定の加重条件になっている。第1制御部21は、高解像度キャリブレーションの実施要求が発生していない場合は、補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データの更新は行わず(ステップS101;No)、ステップS106へ移行する。
第1制御部21は、高解像度キャリブレーションの実施要求が発生している場合は(ステップS101;Yes)、今回の印刷の印刷モードが速度優先か画質優先かを調べる(ステップS102)。
速度優先の場合(ステップS102;Yes)、第1制御部21は推定値導出部33に推定キャリブレーションを行わせて高解像度用階調補正データの推定値を求める(ステップS103)。そして、補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データをステップS103で求めた推定値で更新して(ステップS105)、ステップS106へ移行する。
画質優先の場合は(ステップS102;No)、第1制御部21は第1キャリブレーション実行部31に高解像度キャリブレーションを行わせて高解像度用階調補正データを新たに求める(ステップS104)。そして、補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データをステップS104で得た高解像度用階調補正データで更新して(ステップS105)、ステップS106へ移行する。
ステップS106では、階調補正部30が、補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを参照して印刷データ(ラスタライズ後のイメージデータ)の階調補正を行う。そして、第1制御部21は、階調補正後の印刷データを印刷部26へ送信して該印刷データに基づく印刷を印刷部26に行わせて(ステップS107)、本処理を終了する。
以上の処理では、印刷モードが画質優先の場合に高解像度キャリブレーションを実施して高解像度用階調補正データを更新するので、高い精度で階調補正が行われて高画質の印刷を行うことができる。一方、印刷モードが速度優先の場合は、推定キャリブレーションを実施するので、高解像度キャリブレーションを行う場合に比べて、印刷開始までの時間(ファーストプリントタイム)を短くすることができる。また、パッチを実際に画像形成する高解像度キャリブレーションに代えて、パッチを画像形成しない推定キャリブレーションを実施することで、トナーの消費を低減することができる。
次に、低解像度キャリブレーションの状況に基づいて高解像度用階調補正データを更新する場合について説明する。この処理は複数種類ある。以下、個々の処理について説明する。
図4は、今回の低解像度キャリブレーションで得た低解像度用階調補正データと前回の低解像度キャリブレーションで得た低解像度用階調補正データとの差分に応じて高解像度用階調補正データを更新する場合の処理を示している。
この処理は、第1制御部21あるいは第2制御部27により低解像度キャリブレーションの実施要求が発生した場合に実行される。まず、低解像度キャリブレーションの実施要求に応じて、第1制御部21は第2キャリブレーション実行部32に低解像度キャリブレーションを実行させる(ステップS201)。
次に、補正データ保持部24より前回の低解像度キャリブレーションの実施結果(低解像度用階調補正データ、または、低解像度キャリブレーションを行った際にパッチを読み取って得た測定データ)を読み込み(ステップS202)、前回の低解像度キャリブレーションの実施結果と今回の低解像度キャリブレーションの実施結果とを比較して、その差分を算出する(ステップS203)。差分は、階調差、あるいは、色差、階調差平均などである。
算出した差分が予め定めた第1閾値以下ならば(ステップS204;No)、ステップS209へ移行する。前回の低解像度キャリブレーションの実施結果と今回の低解像度キャリブレーションの実施結果の差分が第1閾値以下ならば、階調特性の変化は少ないので、高解像度においても同様に階調特性の変化が少ないと推定できる。そこで、高解像度用階調補正データを更新する必要はないと判断する。
算出した差分が第1閾値より大きい場合は(ステップS204;Yes)、高解像度で印刷する場合の階調特性にもある程度の変化が生じていると推定できるので。高解像度用階調補正データの更新が必要であると判断する。そして、該更新を高解像度キャリブレーションで行うか推定キャリブレーションで行うかを判定する。
具体的には、差分が第1閾値より大きい第2閾値を超えているか否かを判定し(ステップS205)、差分が第2閾値を超えている場合は(ステップS205;Yes)、高解像度キャリブレーションを実施し(ステップS207)、差分が第1閾値を超えているが第2閾値以下であれば(ステップS205;No)、推定キャリブレーションを実施する(ステップS206)。
前回と今回の低解像度キャリブレーションの実施結果の差分が第2閾値を超えるほど大きい場合は、高解像度の印刷においても階調特性が大きく変化していると推定できるので、パッチを実際に画像形成する高解像度キャリブレーションを実施する。一方、前回と今回の低解像度キャリブレーションの実施結果の差分が第2閾値以下であれば、高解像度の印刷における階調特性はそれほど大きく変化していないと推定できるので、推定キャリブレーションを行って高解像度用階調補正データを更新する。
ステップS207にて高解像度キャリブレーションを実施した場合は、該高解像度キャリブレーションで得た階調補正データで補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを更新して(ステップS208)、ステップS209へ移行する。ステップS206にて推定キャリブレーションを実施した場合は、該推定キャリブレーションで求めた階調補正データの推定値で補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを更新して(ステップS208)、ステップS209へ移行する。
ステップS209では今回の低解像度キャリブレーションの実施結果を補正データ保持部24に保存する。そして本処理を終了する。
このように前回と今回の低解像度キャリブレーションの実施結果の差分に基づいて、高解像度用階調補正データの更新の要否、および更新要の場合に高解像度キャリブレーションを行って更新するか推定キャリブレーションを行って更新するかを決定するので、印刷枚数や経過時間に基づいて高解像度用階調補正データの更新の要否を判断する場合に比べて、より高い精度で、高解像度用階調補正データの更新を判断することができ、無駄な更新を防ぐことができる。
また、通常の使用では、高解像度での印刷の頻度は少ないので、低解像度キャリブレーションの実施結果から高解像度用階調補正データの要否を判断する。
図5は、低解像度キャリブレーションの実施回数に応じて高解像度用階調補正データを更新する場合の処理を示している。この処理は、第1制御部21あるいは第2制御部27により低解像度キャリブレーションの実施要求が発生した場合に実行される。
まず。低解像度キャリブレーションの実施要求に応じて、第1制御部21は第2キャリブレーション実行部32に低解像度キャリブレーションを実行させる(ステップS301)。
次に、低解像度キャリブレーションの実施回数をカウントする実施回数カウンタの計数値Nを+1する(ステップS302)。実施回数カウンタは、高解像度キャリブレーションを行ってから実施された低解像度キャリブレーションの実施回数を計数する。実施回数カウンタの計数値Nが第3閾値以下ならば(ステップS303;No)、ステップS309へ移行する。
実施回数カウンタの計数値Nが第3閾値より大きい場合は(ステップS303;Yes)、高解像度で印刷する場合の階調特性にある程度の変化が生じていると推定し、高解像度用階調補正データの更新が必要であると判断する。そして、該更新を高解像度キャリブレーションで行うか推定キャリブレーションで行うかを判定する。
具体的には、実施回数カウンタの計数値Nが第3閾値より大きい第4閾値を超えているか否かを判定し(ステップS304)、計数値Nが第4閾値を超えている場合は(ステップS304;Yes)、高解像度キャリブレーションを実施し(ステップS306)、計数値Nが第3閾値を超えているが第4閾値以下であれば(ステップS304;No)、推定キャリブレーションを実施する(ステップS305)。
実施回数カウンタの計数値Nが第4閾値を超える場合には、高解像度の印刷において階調特性が大きく変化している可能性が高いので、パッチを実際に画像形成する高解像度キャリブレーションを実施する。一方、実施回数カウンタの計数値Nが第4閾値以下であれば、高解像度の印刷における階調特性はそれほど大きく変化していないと推定できるので、推定キャリブレーションを行って高解像度用階調補正データを更新する。
ステップS306にて高解像度キャリブレーションを実施した場合は、実施回数カウンタを0にリセットし(ステップS307)、高解像度キャリブレーションで得た階調補正データで補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを更新して(ステップS308)、ステップS309へ移行する。ステップS305にて推定キャリブレーションを実施した場合は、該推定キャリブレーションで求めた階調補正データの推定値で補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを更新して(ステップS308)、ステップS309へ移行する。
ステップS309では今回の低解像度キャリブレーションの実施結果を補正データ保持部24に保存する。そして本処理を終了する。
このように高解像度キャリブレーションを実施してからの低解像度キャリブレーションの実施回数に基づいて、高解像度用階調補正データの更新の要否、および更新要の場合に高解像度キャリブレーションを行って更新するか推定キャリブレーションを行って更新するかを決定するので、印刷枚数や経過時間に基づいて高解像度用階調補正データの更新の要否を判断する場合に比べて、より高い精度で、高解像度用階調補正データの更新を判断することができ、無駄な更新を防ぐことができる。
また、通常の使用では、高解像度での印刷の頻度は少ないので、低解像度キャリブレーションの実施結果から高解像度用階調補正データの要否を判断する。
図6は、前回の低解像度キャリブレーションからの経過時間に応じて高解像度用階調補正データを更新する場合の処理を示している。この処理は、第1制御部21あるいは第2制御部27により低解像度キャリブレーションの実施要求が発生した場合に実行される。
まず。低解像度キャリブレーションの実施要求に応じて、第1制御部21は第2キャリブレーション実行部32に低解像度キャリブレーションを実行させる(ステップS401)。
次に、前回の低解像度キャリブレーションを実施してからの経過時間Tを算出する(ステップS402)。経過時間Tが第5閾値以下ならば(ステップS403;No)、ステップS408へ移行する。
印刷の頻度や枚数が少ない場合、前回の低解像度キャリブレーションが実施されてから次の低解像度キャリブレーションが実施されるまでの経過時間(実行間隔)が長くなる。そこで、このような場合には、前回の低解像度キャリブレーションが実施されてからの経過時間、すなわち、低解像度キャリブレーションの実行間隔、に基づいて高解像度用階調補正データの更新の要否を判断する。
経過時間Tが第5閾値以下ならば、高解像度の印刷における階調特性の変化もまだ少ないと推定できるので、高解像度用階調補正データを更新する必要はないと判断する。
経過時間Tが第5閾値より大きい場合は(ステップS403;Yes)、高解像度で印刷する場合の階調特性にある程度の変化が生じている可能性があるので、高解像度用階調補正データの更新が必要であると判断する。そして、該更新を高解像度キャリブレーションで行うか推定キャリブレーションで行うかを判定する。
具体的には、経過時間Tが第5閾値より大きい第6閾値を超えているか否かを判定し(ステップS404)、経過時間Tが第6閾値を超えている場合は(ステップS404;Yes)、高解像度キャリブレーションを実施し(ステップS406)、経過時間Tが第5閾値を超えているが第6閾値以下であれば(ステップS404;No)、推定キャリブレーションを実施する(ステップS405)。
ステップS406にて高解像度キャリブレーションを実施した場合は、該高解像度キャリブレーションで得た階調補正データで補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを更新して(ステップS407)、ステップS408へ移行する。ステップS405にて推定キャリブレーションを実施した場合は、該推定キャリブレーションで求めた階調補正データの推定値で補正データ保持部24に保持されている高解像度用階調補正データを更新して(ステップS407)、ステップS408へ移行する。
ステップS408では、今回の低解像度キャリブレーションの実施時刻を保存する。その後、今回の低解像度キャリブレーションの実施結果を補正データ保持部24に保存して(ステップS409)、本処理を終了する。
このように、前回の低解像度キャリブレーションを実施してからの経過時間に基づいて、高解像度用階調補正データの更新の要否、および更新要の場合に高解像度キャリブレーションを行って更新するか推定キャリブレーションを行って更新するかを決定するので、印刷枚数が少なく、低解像度キャリブレーションの実施間隔が長くなるような使用状況においても、低解像キャリブレーションの実施状況から高解像度用階調補正データの更新の要否や更新方法を適切に判断することができ、無駄な更新を防ぐことができる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
印刷装置10において、図4〜図6の処理を重複して適用してもよい。
実施の形態では、パッチを画像形成してこれを読み取ることで階調補正データを生成するキャリブレーションとして高解像度キャリブレーションと低解像度キャリブレーションを備え、低解像度キャリブレーションの実施結果から高解像度キャリブレーションの実施結果の推定値を求めるよう例を示したが、パッチを画像形成するキャリブレーションは、高解像度と低解像度に限定されるものではない。たとえば、同じ解像度であっても、多数のパッチを用いて厳密な階調補正データを生成する第1キャリブレーションと、少数のパッチを用いて階調補正データを生成する第2キャリブレーションの機能を備え、推定キャリブレーションにて第2キャリブレーションの実施結果から第1キャリブレーションの実施結果の推定値を求めるような場合も本発明に含まれる。
実施の形態の図4〜図6の処理では、第1閾値、第3閾値、第5閾値を基準に、高解像度用階調補正データの更新の要否を判断し、第2閾値、第4閾値、第6閾値を基準に、高解像度キャリブレーションと推定キャリブレーションのいずれを使用するかを選択したが、たとえば、第1閾値、第3閾値、第5閾値による判断を省略し、第2閾値、第4閾値、第6閾値を超える場合には高解像度キャリブレーションを実施し、超えない場合には、何もしない(高解像度用階調補正データを更新しない)、としてもよい。
5…クライアントPC
6…送受信I/F部
7…プリントデータ生成処理部
10…印刷装置
11…中間転写ベルト
12…後処理装置
12Y、12M、12C、12K…像形成部
13…給紙部
13a…給紙トレイ
14…搬送部
15…定着装置
16…感光体ドラム
17…レーザーユニット
18…濃度センサ
21…第1制御部
22…送受信I/F部
23…パッチ保持部
24…補正データ保持部
25…操作表示部
26…印刷部
27…第2制御部
30…階調補正部
31…第1キャリブレーション実行部
32…第2キャリブレーション実行部
33…推定値導出部
A…回転方向を示す矢印
D…二次転写位置

Claims (13)

  1. 印刷データの階調補正を行う階調補正部と、
    前記階調補正部で階調補正された印刷データに基づいて印刷する印刷部と、
    前記階調補正部が階調補正に使用する第1種階調補正データを保持する保持部と、
    前記印刷部が形成した画像を光学的に読み取る読み取り部と、
    前記印刷部にパッチを画像形成させ、該パッチを前記読み取り部で光学的に読み取って得た測定データから第1種階調補正データを生成する第1キャリブレーションを実行する第1キャリブレーション実行部と、
    前記印刷部にパッチを画像形成させ、該パッチを前記読み取り部で光学的に読み取って得た測定データから第2種階調補正データを生成する第2キャリブレーションを実行する第2キャリブレーション実行部と、
    前記第2種階調補正データに基づいて前記第1種階調補正データの推定値を導出する推定値導出部と、
    前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する際に、前記第1キャリブレーション実行部と前記推定値導出部のいずれを使用するかを決定し、前記第1キャリブレーション実行部を使用する場合は前記第1キャリブレーション実行部に前記第1キャリブレーションを実行させて得た第1種階調補正データで前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新し、前記推定値導出部を使用する場合は前記推定値導出部に導出させて得た前記推定値で前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する制御部と、
    を有する
    ことを特徴とする印刷装置。
  2. 前記第1種階調補正データは、第1の解像度で印刷する場合に使用される階調補正データであり、
    前記第2種階調補正データは、前記第1の解像度より低い第2の解像度で印刷する場合に使用される階調補正データである
    ことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
  3. 印刷モードとして画質優先と速度優先を備え、
    前記制御部は、前記決定において、前記印刷モードが画質優先に設定されている場合は前記第1キャリブレーション実行部の使用を選択し、前記印刷モードが速度優先に設定されている場合は前記推定値導出部の使用を選択する
    ことを特徴とする請求項2に記載の印刷装置。
  4. 前記制御部は、前記第1の解像度で印刷する指示を受け、かつ、前記第1の解像度での印刷の履歴に基づく所定の加重条件が成立している場合に、前記更新を行う
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の印刷装置。
  5. 前記制御部は、最近の前記第2キャリブレーションで得た第2種階調補正データとその前回の前記第2キャリブレーションで得た第2種階調補正データとの差分、もしくは、最近の前記第2キャリブレーションでパッチを光学的に読み取って得た測定データとその前回の前記第2キャリブレーションでパッチを光学的に読み取って得た測定データとの差分に基づいて、前記決定を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  6. 前記制御部は、前記差分が第1閾値以上の場合は、前記保持部に保持されている第1種階調補正データの更新を要すると判定して前記決定を行うと共に、該決定においては、前記差分が前記第1閾値より大きい第2閾値未満の場合は前記推定値導出部の使用を選択し、前記差分が前記第2閾値以上の場合は前記第1キャリブレーション実行部の使用を選択する
    ことを特徴とする請求項5に記載の印刷装置。
  7. 前記制御部は、最近の前記第2キャリブレーションで得た第2種階調補正データとその前回の前記第2キャリブレーションで得た第2種階調補正データとの差分、もしくは、最近の前記第2キャリブレーションでパッチを光学的に読み取って得た測定データとその前回の前記第2キャリブレーションでパッチを光学的に読み取って得た測定データとの差分が所定値より大きい場合は、前記第1キャリブレーション実行部に前記第1キャリブレーションを実行させて得た第1種階調補正データで前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  8. 前記制御部は、最近の前記第1キャリブレーションの実行後に実行された前記第2キャリブレーションの実行回数に基づいて、前記決定を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  9. 前記制御部は、前記実行回数が第3閾値以上の場合は、前記保持部に保持されている第1種階調補正データの更新を要すると判定して前記決定を行うと共に、該決定においては、前記実行回数が前記第3閾値より大きい第4閾値未満の場合は前記推定値導出部の使用を選択し、前記実行回数が前記第4閾値以上の場合は前記第1キャリブレーション実行部の使用を選択する
    ことを特徴とする請求項8に記載の印刷装置。
  10. 前記制御部は、最近の前記第1キャリブレーションの実行後に実行された前記第2キャリブレーションの実行回数が所定回数より多い場合は、前記第1キャリブレーション実行部に前記第1キャリブレーションを実行させて得た第1種階調補正データで前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  11. 前記制御部は、前記第2キャリブレーションの実行間隔に基づいて、前記決定を行う
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
  12. 前記制御部は、前記実行間隔が第5閾値以上の場合は、前記保持部に保持されている第1種階調補正データの更新を要すると判定して前記決定を行うと共に、該決定においては、前記実行間隔が前記第5閾値より大きい第6閾値未満の場合は前記推定値導出部の使用を選択し、前記実行間隔が前記第6閾値以上の場合は前記第1キャリブレーション実行部の使用を選択する
    ことを特徴とする請求項11に記載の印刷装置。
  13. 前記制御部は、前記第2キャリブレーションの実行間隔が所定時間より長い場合は、前記第1キャリブレーション実行部に前記第1キャリブレーションを実行させて得た第1種階調補正データで前記保持部に保持されている第1種階調補正データを更新する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の印刷装置。
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