図1は、画像形成装置1の外観の例を示す図である。図2は、画像形成装置1の機能的構成の例を示す図である。図3は、プリントユニット10jの構成の例を示す図である。
図1に示す画像形成装置1は、コピー、PCプリント、ファックス、スキャナ、およびボックスなどの機能を集約した装置である。一般に、「複合機」または「MFP(Multi Function Peripherals)」などと呼ばれることがある。
PCプリント機能は、端末装置から受信した画像データに基づいて画像を用紙またはOHP(Overhead Projector)フィルムなどのシートに印刷する機能である。「ネットワークプリンティング」または「ネットワークプリント」などと呼ばれることもある。
ボックス機能は、ユーザごとに「ボックス」または「パーソナルボックス」などと呼ばれる記憶領域を与えておき、各ユーザが自分の記憶領域によって画像データなどを保存し管理するための機能である。グループごとにボックスを設けておき、グループのメンバで共用することもできる。ボックスは、パーソナルコンピュータにおける「フォルダ」または「ディレクトリ」に相当する。
画像形成装置1は、図2に示すように、CPU(Central Processing Unit)10a、RAM(Random Access Memory)10b、ROM(Read Only Memory)10c、補助記憶装置10d、タッチパネルディスプレイ10e、操作キーパネル10f、NIC(Network Interface Card)10g、モデム10h、スキャンユニット10i、プリントユニット10j、およびセンサ10kなどによって構成される。
タッチパネルディスプレイ10eは、ユーザに対するメッセージを示す画面、ユーザがコマンドまたは情報を入力するための画面、およびCPU10aが実行した処理の結果を示す画面などを表示する。また、タッチパネルディスプレイ10eは、タッチされた位置を示す信号をCPU10aへ送る。
操作キーパネル10fは、いわゆるハードウェアキーボードであって、テンキー、スタートキー、ストップキー、およびファンクションキーなどによって構成される。
NIC10gは、TCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)などのプロトコルで端末装置などとの通信を行う。
モデム10hは、ファックス端末との間でG3などのプロトコルで画像データをやり取りする。
スキャンユニット10iは、プラテンガラスの上にセットされたシートに記されている画像を読み取って画像データを生成する。
プリントユニット10jは、図3に示すように、画像形成部21、給紙部22、定着ユニット24、および印刷物搬送路25などによって構成される。このような構成により、スキャンユニット10iによって読み取られた画像のほか、NIC10gまたはモデム10hによって他の装置から受信した画像をシートに印刷する。
プリントユニット10jは、画像を、その画像の品質または印刷先のシートのタイプなどに応じた速度で印刷する。例えば、画像を標準的な品質でコピー用紙に印刷する場合は、標準的な速度(以下、「標準印刷速度S0」と記載する。)で印刷する。または、画像を粗い品質でコピー用紙に印刷する場合は、標準印刷速度S0よりも速い速度で印刷する。または、画像を標準的な品質で厚紙に印刷する場合は、標準印刷速度S0よりも遅い速度で印刷する。
画像形成部21は、タンデム方式および電子写真方式のカラーの印刷エンジンであって、感光体ドラム31a、31b、31c、31d、帯電ローラ32a、32b、32c、32d、露光走査ユニット33a、33b、33c、33d、現像ローラ34a、34b、34c、34d、トナーボトル35a、35b、35c、35d、転写ベルト36、およびクリーニングブレード37a、37b、37c、37dなどによって構成される。
感光体ドラム31a、31b、31c、31dは、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、黒に対応する感光体ドラムである。
帯電ローラ32a、32b、32c、32dは、それぞれ、感光体ドラム31a、31b、31c、31dを、マイナスの所定の電位に一様に帯電する。
露光走査ユニット33a、33b、33c、33dは、それぞれ、CPU10aからの信号に基づいて印刷の対象の画像に応じて感光体ドラム31a、31b、31c、31dへ露光することによって、感光体ドラム31a、31b、31c、31dに静電潜像を作像する。
現像ローラ34a、34b、34c、34dは、それぞれ、感光体ドラム31a、31b、31c、31dと逆方向に回転しながら、イエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナーを感光体ドラム31a、31b、31c、31dに形成された静電潜像の部分に供給する。これにより、感光体ドラム31a、31b、31c、31dにトナー像を形成する。
トナーボトル35a、35b、35c、35dは、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、黒のトナーを現像ローラ34a、34b、34c、34dへ供給する。
転写ベルト36には、感光体ドラム31a、31b、31c、31dのそれぞれに形成された各色のトナー像が転写ローラによって重ねられる。これにより、フルカラーのトナー像が転写ベルト36に形成される。
転写ベルト36上のトナー像は、後述するように、印刷物搬送路25に沿って搬送されるシートに転写される。
クリーニングブレード37a、37b、37c、37dは、それぞれ、感光体ドラム31a、31b、31c、31dの表面に残存するトナーをクリーニングする。
給紙部22は、転写ベルト36へシートを供給するためのユニットである。給紙部22は、1つまたは複数の給紙カセット22aおよびピックアップローラー22bなどによって構成される。給紙カセット22aには、シートが収納される。ピックアップローラー22bは、給紙カセット22aからシートを1枚ずつピックアップして転写ベルト36へ搬出する。そして、トナー像が転写ベルト36からシートへ転写される。
定着ユニット24は、2つの加熱ローラなどによって構成され、シートに転写されたトナー像を定着させる。
図2に戻って、センサ10kは、画像形成装置1の周囲の状況または画像形成装置1のハードウェアモジュールの状況を検知する。センサ10kとして、次のセンサが設けられている。
温度センサ10k1、湿度センサ10k2、および気圧センサ10k3は、それぞれ、画像形成装置1が設置されている場所の気温、湿度、および気圧を計測する。
トルクセンサ10k4は、感光体ドラム31a、31b、31c、31dそれぞれを回転させるモータが回転した力の大きさつまりトルクを計測する。感光体ドラム31a、31b、31c、31dごとに1つずつ、トルクを計測するセンサを設けてもよい。
電流センサ10k5は、感光体ドラム31a、31b、31c、31dそれぞれを帯電ローラ32a、32b、32c、32dが帯電させた際に感光体ドラム31a、31b、31c、31dを流れる電流の値(帯電電流)を計測する。帯電ローラ32a、32b、32c、32dごとに1つずつ、帯電電流を計測するセンサを設けてもよい。
トナーセンサ10k6は、イエロー、マゼンタ、シアン、黒それぞれのトナーの使用された量(以下、「トナー使用量」と記載する。)を検出する。本実施形態では、1枚のシートへの印刷が行われるごとに、トナー使用量が検出される。トナー使用量は、トナーボトル35a、35b、35c、35dから現像ローラ34a、34b、34c、34dへ供給されるトナーの量を測定することによって検出すればよい。または、印刷する画像を構成する画素の色に基づいて算出することによって検出してもよい。トナーボトル35a、35b、35c、35dごとに1つずつ、トナー使用量を検出するセンサを設けてもよい。
ROM10cまたは補助記憶装置10dには、上述のコピーなどの各機能を実現するためのプログラムが記憶されている。さらに、寿命推測プログラム10P(図4参照)が記憶されている。寿命推測プログラム10Pの詳細については、後に説明する。
これらのプログラムは、必要に応じてRAM10bにロードされ、CPU10aによって実行される。補助記憶装置10dとして、ハードディスクドライブまたはSSD(Solid State Drive)などが用いられる。
寿命推測プログラム10Pは、画像形成装置1の消耗品がどれくらいで尽きるかつまり消耗品の残りの寿命をユーザへ通知するためのプログラムである。以下、寿命推測プログラム10Pについて、説明する。
図4は、画像形成装置1の機能的構成の例を示す図である。図5は、印刷ログデータ6Aの例を示す図である。図6は、特徴データ6Dの例を示す図である。図7は、寿命推測データ6Eの例を示す図である。図8は、ランクテーブル70の例を示す図である。図9は、推測方法決定処理の流れの例を説明するフローチャートである。図10は、推測方法決定処理の結果の例を示す図である。図11は、第一の推測処理の流れの例を説明するフローチャートである。図12は、帯電電流と膜厚との関係の例を示す図である。図13は、第二の推測処理の流れの例を説明するフローチャートである。図14は、各回の推測処理による結果の例を示す図である。
寿命推測プログラム10Pによると、図4に示す印刷ログデータ生成部101、印刷ログデータ記憶部102、特徴データ生成部103、特徴データ記憶部104、第一の寿命推測部105、第二の寿命推測部106、寿命データ記憶部107、ランクテーブル記憶部108、推測方法決定部109、および推測寿命表示部121などの機能が実現される。
画像形成装置1の消耗品の残りの寿命は、その消耗品ごとに設定されている所定の条件が満たされたときに推測(予測)される。以下、感光体ドラム31dの寿命を推測する場合を例に、説明する。
感光体ドラム31dには、所定の条件として、新品の状態で感光体ドラム31dを使用し始めてから(1万×N)枚目のシートへの印刷が行われた、という条件が設定されている。つまり、シート1万枚分の印刷が実行されるごとに、感光体ドラム31dの寿命が推測される。
印刷ログデータ生成部101は、プリントユニット10jによって1枚のシートへの印刷が実行されると、その印刷に関する印刷ログデータ6Aを生成し、印刷ログデータ記憶部102に記憶させる。
印刷ログデータ6Aには、図5のように、次の情報が示されている。「印刷日時」は、その印刷が実行された日時である。「サイズ」は、そのシートのサイズである。「印刷速度」は、その印刷の速度である。「イエロードット数」、「マゼンタドット数」、「シアンドット数」、および「黒ドット数」は、その印刷においてシートに表われたイエロー、マゼンタ、シアン、および黒それぞれのドット(画素)の数である。
印刷ログデータ生成部101は、印刷ログデータ6Aを次のように生成する。印刷日時、サイズ、および印刷速度の各情報を、画像形成装置1のオペレーティングシステムまたはジョブマネージャなどに問い合わせることによって取得する。
さらに、印刷ログデータ生成部101は、その印刷における黒のトナー使用量をトナーセンサ10k6へ問い合わせる。すると、トナーセンサ10k6は、そのトナー使用量を回答する。そして、印刷ログデータ生成部101は、トナーの量とドットの数との関係およびそのトナー使用量に基づいて黒ドット数を算出する。または、その印刷の対象の画像のビットマップデータより黒ドット数を算出してもよい。なお、イエロードット数、マゼンタドット数、およびシアンドット数についても、同様に取得される。
そして、印刷ログデータ生成部101は、上述の通りの方法で取得された印刷日時、サイズ、印刷速度、イエロードット数、マゼンタドット数、シアンドット数、および黒ドット数を示すデータを生成し、印刷ログデータ6Aとして印刷ログデータ記憶部102に記憶させる。
特徴データ生成部103は、所定の条件が満たされるごとに、環境特徴データ6Bおよび印刷特徴データ6Cを生成し、図6に示すように、これらを1組の特徴データ6Dとして特徴データ記憶部104に記憶させる。
ここで、N回目に所定の条件が満たされたときの環境特徴データ6Bおよび印刷特徴データ6Cそれぞれの生成の処理および環境特徴データ6Bおよび印刷特徴データ6Cそれぞれの内容について、説明する。なお、以下、N回目に所定の条件が満たされたときの環境特徴データ6B、印刷特徴データ6C、および特徴データ6Dをそれぞれ単に「N回目の環境特徴データ6B」、「N回目の印刷特徴データ6C」、および「N回目の特徴データ6D」と記載する。
環境特徴データ6Bには、次の情報が示されている。「累計印刷枚数」は、感光体ドラム31dが使用され始めてから印刷されたシートの累計の枚数である。
「温度」、「湿度」、および「気圧」は、それぞれ、N回目に所定の条件が満たされた時点における温度、湿度、および気圧である。
「気圧増加率」は、(N−1)回目に所定の条件が満たされた時点からN回目に所定の条件が満たされた時点までの気圧の増加率である。つまり、(N−1)回目に所定の条件が満たされた時点の気圧を気圧Qaとし、N回目に所定の条件が満たされた時点の気圧を気圧Qbとすると、気圧増加率は、(Qb−Qa)/Qa、である。ただし、N=1、の場合は、気圧Qaとして、後述する標準的な気圧が用いられる。
「トルク」は、N回目に所定の条件が満たされた時点における、感光体ドラム31dを回転させるのに必要なトルクである。
「トルク増加率」は、(N−1)回目に所定の条件が満たされた時点からN回目に所定の条件が満たされた時点までのトルクの増加率である。つまり、(N−1)回目に所定の条件が満たされた時点のトルクをトルクWaとし、N回目に所定の条件が満たされた時点のトルクをトルクWbとすると、トルク増加率は、(Wb−Wa)/Wa、である。ただし、N=1、の場合は、トルクWaとして、後述する、感光体ドラム31dが新品の状態である場合でのトルクが用いられる。
特徴データ生成部103は、N回目の環境特徴データ6Bを次のように生成する。所定の条件が満たされると、温度センサ10k1、湿度センサ10k2、気圧センサ10k3、およびトルクセンサ10k4に現在の状況を問い合わせる。
すると、温度センサ10k1、湿度センサ10k2、および気圧センサ10k3は、それぞれ、画像形成装置1が設置されている場所の気温、湿度、および気圧を計測し、特徴データ生成部103へ通知する。
トルクセンサ10k4は、感光体ドラム31a、31b、31c、31dそれぞれのトルクを計測し、特徴データ生成部103へ通知する。
なお、トルクセンサ10k4は、特徴データ生成部103からの問合せを待たず、所定の条件が満たされた際のトルクを計測しておき、通知してもよい。または、問合せがあった後にモータを回転させて計測し、通知してもよい。
特徴データ生成部103は、温度センサ10k1、湿度センサ10k2、気圧センサ10k3、およびトルクセンサ10k4それぞれから温度、湿度、気圧、およびトルクを通知されると、通知された気圧および特徴データ記憶部104に記憶されている(N−1)回目の環境特徴データ6Bに示される気圧に基づいて気圧増加率を算出する。さらに、通知されたトルクおよび(N−1)回目の環境特徴データ6Bに示されるトルクに基づいてトルク増加率を算出する。
そして、特徴データ生成部103は、N回目に所定の条件を満たした時点における累計印刷枚数(つまり、10000×N)、通知された温度、湿度、気圧、およびトルク、ならびに算出した気圧増加率およびトルク増加率を示すデータをN回目の環境特徴データ6Bとして生成する。
一方、印刷特徴データ6Cには、次の情報が示されている。「印字面積率平均」は、所定の期間にプリントユニット10jが印刷したシート1枚当たりの印字面積率である。
なお、印字面積率は、1枚のシートの全体の面積に対する、印字された(つまり、トナーが定着された)領域の面積の比率である。所定の期間は、(N−1)回目に所定の条件を満たした直後からN回目に所定の期間を満たした時点までの期間である。ただし、N=1、の場合は、感光体ドラム31dがプリントユニット10jにセットされた直後からN回目に所定の期間を満たした時点までの期間である。
「標準速度印字率」は、所定の期間にプリントユニット10jが印刷したシートの全枚数に対する、標準印刷速度S0で印刷したシートの枚数の比率である。
特徴データ生成部103は、印字面積率平均および標準速度印字率を次のように取得する。
特徴データ生成部103は、所定の期間に属する日時を印刷日時として示す印刷ログデータ6Aを印刷ログデータ記憶部102から読み出す。
特徴データ生成部103は、読み出した印刷ログデータ6Aそれぞれに示されるサイズの合計(サイズ合計)および黒ドット数の合計(黒ドット数合計)を算出する。そして、黒ドット数合計をサイズ合計で割った値を印字面積率平均として算出する。
さらに、特徴データ生成部103は、読み出した印刷ログデータ6Aの個数つまり所定の期間における印刷の枚数(全枚数)を計数する。これらの印刷ログデータ6Aのうちの印刷速度として標準印刷速度S0を示すものの個数つまり標準印刷速度S0で印刷した枚数(標準速度枚数)を計数する。そして、標準速度枚数を全枚数で割った値を標準速度印字率として算出する。
特徴データ生成部103は、このようにして取得(算出)した印字面積率平均および標準速度印字率を示すデータを印刷特徴データ6Cとして生成する。
そして、特徴データ生成部103は、環境特徴データ6Bおよび印刷特徴データ6Cの組合せを特徴データ6Dとして特徴データ記憶部104に記憶させる。
ところで、特徴データ記憶部104には、特徴データ6Dとして、感光体ドラム31dを使用し始める前の特徴データ6Dが予め記憶されている。
この特徴データ6Dの環境特徴データ6Bには、温度、湿度、および気圧として、それぞれ、感光体ドラム31dを使用する標準的な環境(以下、「標準環境」と記載する。)における温度、湿度、気圧、および気圧増加率が示される。標準環境は、画像形成装置1のメーカまたは販売会社が任意に設定したものでよい。例えば、日本の平均の温度、平均の湿度、平均の気圧、および平均の気圧増加率を設定してもよい。さらに、トルクおよびトルク増加率として、感光体ドラム31dの、新品の状態におけるトルクおよびトルク増加率が示される。累計印刷枚数として「0枚」が示される。
この特徴データ6Dの印刷特徴データ6Cには、感光体ドラム31dを標準的な使い方(以下、「標準使用態様」と記載する。)で使用した場合の印字面積率平均および標準速度印字率が示される。
以下、この特徴データ6Dを「0回目の特徴データ6D」と記載する。この特徴データ6Dに含まれる環境特徴データ6Bおよび印刷特徴データ6Cについても同様に記載する。
さらに、所定の条件が満たされると、第一の寿命推測部105および第二の寿命推測部106のいずれか一方が、感光体ドラム31dの寿命を推測する処理を実行する。そして、図7のように、推測の結果を示すデータが寿命推測データ6Eとして寿命データ記憶部107に記憶される。
つまり、所定の条件が満たされるごとに寿命推測データ6Eが生成され、寿命データ記憶部107に記憶される。以下、N回目に所定の条件が満たされたときに生成された寿命推測データ6Eを「N回目の寿命推測データ6E」と記載する。なお、第一の寿命推測部105および第二の寿命推測部106それぞれによる推測の処理については、後に順次、説明する。
N回目の寿命推測データ6Eには、次の情報が示されている。「推測膜厚」は、N回目に所定の条件が満たされた時点における、感光体ドラム31dの表面の膜の厚さである。「減耗傾き」は、この時点における、シート1000枚当たりの膜厚の減少率つまり膜の減耗のペースを表わす値である。
「残寿命」は、この時点における、感光体ドラム31dの残りの寿命である。つまり、余命である。本実施形態では、残寿命を示す値として、この時点以降に感光体ドラム31dによって印刷することができると推定される、シートの枚数が用いられる。
「平均寿命」は、この時点における、未使用であったと仮定した場合の、感光体ドラム31dの余命である。
さらに、寿命データ記憶部107には、感光体ドラム31dを使用し始める前の寿命推測データ6Eが予め記憶されている。
この寿命推測データ6Eには、次の情報が示されている。推測膜厚として、感光体ドラム31dを使用し始める前の膜厚が示されている。さらに、減耗傾き、残寿命、および平均寿命として、それぞれ、0回目の環境特徴データ6Bに示される環境(つまり、標準環境)の下で、0回目のジョブ態様データ6Cに示される態様(つまり、標準使用態様)で感光体ドラム31dが使用された場合に推測される、膜厚の変化率(膜の減耗のペース)、残りの寿命、および平均寿命が示される。これらの情報は、実験によって予め取得しておくことができる。以下、この寿命推測データ6Eを「0回目の寿命推測データ6E」と記載する。
ランクテーブル記憶部108には、図8(A)〜(F)に示すような、温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率それぞれのランクテーブル70(70A〜70F)が記憶されている。
ランクテーブル70には、複数の所定の範囲ごとのランクが定義されている。例えば、温度のランクテーブル70であるランクテーブル70Aには、15℃未満、15℃以上30℃未満、および30℃以上の3つの所定の範囲それぞれのランクとして「ランク_1」、「ランク_2」、および「ランク_3」が定義されている。ランクテーブル70の使い方については、後述する。
推測方法決定部109は、N回目に所定の条件が満たされると、感光体ドラム31dの残りの寿命を推測する方法(寿命推測方法)を、図9に示す手順で決定する。
推測方法決定部109は、N回目の特徴データ6Dを特徴データ記憶部104から読み出す(図9の#801)。そして、N回目の特徴データ6Dに示される温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率それぞれのランクを、ランクテーブル70A〜70F(図8参照)に基づいて判別する(#802)。
ステップ#801〜#802の処理と並行してまたは前後して、推測方法決定部109は、(N−1)回目の特徴データ6Dを特徴データ記憶部104から読み出す(#803)。そして、(N−1)回目の特徴データ6Dに示される温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率それぞれのランクを、ランクテーブル70A〜70Fに基づいて判別する(#804)。
推測方法決定部109は、温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率それぞれの、ステップ#802で決定したランクおよびステップ#804で決定したランク同士を比較し、一致しない組合せの個数を計数する(#805)。
そして、一致しない個数が所定の個数以上である場合は(#806でYes)、推測方法決定部109は、寿命推測方法を第一の推測方法に決定する(#807)。所定の個数未満である場合は(#806でNo)、第二の推測方法に決定する(#808)。
ステップ#805〜#808の処理によると、所定の個数が「2」である場合に、1回目ないし10回目それぞれの結果として、図10に示す結果が得られる。つまり、1回目、5回目、6回目、および7回目は寿命推測方法が第一の推測方法に決定される。2回目、3回目、4回目、8回目、9回目、および10回目は寿命推測方法が第二の推測方法に決定される。
N回目に所定の条件が満たされ、推測方法決定部109によって寿命推測方法が第一の推測方法に決定されると、寿命を推測する処理が第一の寿命推測部105によって図11に示す手順で実行される。
第一の寿命推測部105は、感光体ドラム31dを帯電させるために帯電ローラ32dに所定の電圧を印加し(図11の#811)、印加によって感光体ドラム31dの表面に流れる電流(帯電電流)の値を電流センサ10k5に測定させる(#812)。ところで、膜厚および帯電電流の間には、図12に示すような一定の関係性がある。第一の寿命推測部105は、電流センサ10k5によって測定された帯電電流の値およびこの関係性に基づいて、感光体ドラム31dの膜厚を算出する(#813)。以下、算出した膜厚を「膜厚Hb」と記載する。
さらに、第一の寿命推測部105は、(N−1)回目の寿命推測データ6Eを読み出し、この寿命推測データ6Eに示される推測膜厚を取得する(#814)。以下、この推測膜厚を「膜厚Ha」と記載する。
そして、第一の寿命推測部105は、次の(1)式によって減耗傾きPbを算出する(#815)。
Pb=(Hb−Ha)/(Mb−Ma) …… (1)
ただし、Mbは、N回目に所定の条件を満たした時点での累計印刷枚数の1000分の1である。Maは、(N−1)回目に所定の条件を満たした時点での累計印刷枚数の1000分の1である。
さらに、第一の寿命推測部105は、残寿命Lrおよび平均寿命Lvを次の(2)式および(3)式によって算出する(#816)。
Lr=((Hb−Hn)/|Pb|)×1000 …… (2)
Lv=((Hm−Hn)/|Pb|)×1000 …… (3)
ただし、Hnは、感光体ドラム31dの寿命が訪れたときの膜厚である。つまり、感光体ドラム31dの使用が保証される膜の最薄の厚さである。Hmは、感光体ドラム31dの未だ使用されていないときの膜厚である。
そして、第一の寿命推測部105は、膜厚、減耗傾き、残寿命、および平均寿命としてそれぞれ膜厚Hb、減耗傾きPb、残寿命Lr、および平均寿命Lvを示すデータを生成し、N回目の寿命推測データ6Eとして寿命データ記憶部107に記憶させる(#817)。
このように、第一の推測方法によると、第一の寿命推測部105は、感光体ドラム31dに負荷を与え感光体ドラム31dを減耗させることによって寿命推測データ6Eを生成する。
または、N回目に所定の条件が満たされ、推測方法決定部109によって寿命推測方法が第二の推測方法に決定されると、寿命を推測する処理が第二の寿命推測部106によって図13に示す手順で実行される。
第二の寿命推測部106は、(N−1)回目の寿命推測データ6Eを読み出し、この寿命推測データ6Eに示される推測膜厚および減耗傾きを取得する(図13の#821、#822)。以下、この推測膜厚を「膜厚Hj」と記載し、この減耗傾きを「減耗傾きPj」と記載する。
そして、第二の寿命推測部106は、この時点における膜厚Hkを次の(4)式を用いて推測する(#823)。
Hk=Hj−|Pj|×(Mk−Mj) …… (4)
ただし、Mkは、N回目に所定の条件を満たした時点での累計印刷枚数の1000分の1である。Mjは、(N−1)回目に所定の条件を満たした時点での累計印刷枚数の1000分の1である。
さらに、第二の寿命推測部106は、残寿命Lrおよび平均寿命Lvを上述の(2)式および(3)式によって算出する(#824)。ただし、膜厚Hbの代わりに膜厚Hjが用いられ、減耗傾きPbの代わりに減耗傾きPjが用いられる。
そして、第二の寿命推測部106は、膜厚、減耗傾き、残寿命、および平均寿命としてそれぞれ膜厚Hk、減耗傾きPj、残寿命Lr、および平均寿命Lvを示すデータを生成し、N回目の寿命推測データ6Eとして寿命データ記憶部107に記憶させる(#825)。
このように、第二の推測方法によると、第二の寿命推測部106は、感光体ドラム31dに負荷を与えて減耗傾きを推測する代わりに、過去に推測した減耗傾きを過去の寿命推測データ6Eから取得し、それを用いて寿命推測データ6Eを生成する。
寿命推測方法の決定の結果として、図10に示すような結果が得られ、その結果に基づいて第一の寿命推測部105および第二の寿命推測部106によって推測の処理が行われると、平均寿命として図14に示すような結果が得られる。
平均寿命は、第二の寿命推測部106によって推測された場合は、図14において白丸で示すように、前回に推測されたものと同じになる。
なお、第二の寿命推測部106は、(3)式を用いず、(N−1)回目の寿命推測データ6Eに示される平均寿命をN回目の平均寿命として推測してもよい。
推測寿命表示部121は、第一の寿命推測部105または第二の寿命推測部106によって算出されまたは推測された減耗傾き、残寿命、および平均寿命を、タッチパネルディスプレイ10eに表示するなどして出力する。
図15は、感光体ドラム31dの寿命を推測するための全体的な処理の流れの例を説明するフローチャートである。
次に、画像形成装置1の全体的な処理の流れを、図15を参照しながら説明する。画像形成装置1は、寿命推測プログラム10Pに基づいて、図15に示す手順で処理を実行する。
画像形成装置1は、感光体ドラム31dによって1枚のシートに画像を印刷するごとに(図15の#851でYes)、印刷ログデータ6A(図5参照)を生成し記憶する(#852)。
所定の条件が満たされるごとに、すなわち本実施形態では印刷したシートの枚数が1万枚に達するごとに(#853でYes)、画像形成装置1は、特徴データ6D(図6参照)を生成し記憶する(#854)。さらに、寿命推測方法を決定する処理を行う(#855)。この処理の手順は、前に図9で説明した通りである。
画像形成装置1は、寿命推測方法を第一の推測方法に決定した場合は(#856でYes)、感光体ドラム31dに負荷を掛け感光体ドラム31dを減耗させることによって寿命の推測の処理を行う(#857)。この処理の手順は、前に図11で説明した通りである。
一方、寿命推測方法を第二の推測方法に決定した場合は(#856でNo)、画像形成装置1は、感光体ドラム31dに負荷を掛けず、1回前に推測した推測膜厚および減耗傾きを用いることによって寿命の推測の処理を行う(#858)。この処理の手順は、前に図11で説明した通りである。
そして、画像形成装置1は、ステップ#857または#858での推測の結果を表示するなどして出力する(#859)。
画像形成装置1は、サービスの提供を継続している間(#860でYes)、ステップ#851〜#859の処理を適宜、実行する。
本実施形態によると、正確性をなるべく保ちつつ、減耗を従来よりも低減させて感光体ドラム31dの寿命を予め推測することができる。
図16は、パラメータごとの重みの点数の例を示す図である。図17は、推測方法決定処理の結果の変形例を示す図である。
本実施形態では、特徴データ生成部103は、N回目の特徴データ6Dを、(N−1)回目に所定の条件が満たされた際に感光体ドラム31dを減耗させることによって寿命推測データ6Eが生成されたか否かに関わらず、(N−1)回目に所定の条件が満たされた時点の温度、湿度、および気圧などに基づいて生成した。しかし、感光体ドラム31dを減耗させることによって寿命推測データ6Eが生成されなかった場合は、感光体ドラム31dを減耗させることによって寿命推測データ6Eが生成された最近(直近)の回の温度、湿度、および気圧などに基づいて生成してもよい。以下、この回を「直近負荷回」と記載する。
同様に、第一の寿命推測部105および第二の寿命推測部106は、N回目の寿命推測データ6Eを、(N−1)回目が直近負荷回でない場合は、(N−1)回目の寿命推測データ6Eの代わりに直近負荷回の寿命推測データ6Eを用いて生成してもよい。
例えば、N=7、であり、かつ、感光体ドラム31dを減耗させることによって寿命推測データ6Eが生成された回が2回目、4回目、および5回目である場合は、特徴データ生成部103、推測方法決定部109、第一の寿命推測部105、および第二の寿命推測部106は、次のように処理を行う。
特徴データ生成部103は、7回目の環境特徴データ6Bの気圧増加率として、5回目に所定の条件が満たされた時点から7回目に所定の条件が満たされた時点までの気圧の増加率を算出する。同様に、7回目の環境特徴データ6Bのトルク増加率として、5回目に所定の条件が満たされた時点から7回目に所定の条件が満たされた時点までのトルクの増加率を算出する。
推測方法決定部109は、図9のステップ#803において(N−1)回目の特徴データ6Dの代わりに直近負荷回の特徴データ6Dを特徴データ記憶部104から読み出す。そして、ステップ#804において、これに示される温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率それぞれのランクを判別する。
第一の寿命推測部105は、図11のステップ#814において、(N−1)回目の寿命推測データ6Eの代わりに直近負荷回の寿命推測データ6Eを読み出し、これに示される推測膜厚を膜厚Haとして取得する。ステップ#815において、Maとして、直近負荷回に所定の条件を満たした時点での累計印刷枚数の1000分の1の値を使用する。
第二の寿命推測部106は、図13のステップ#821、#822において、(N−1)回目の寿命推測データ6Eの代わりに直近負荷回の寿命推測データ6Eを読み出し、これに示される推測膜厚および減耗傾きをそれぞれ膜厚Hjおよび減耗傾きPjとして取得する。ステップ#823において、Mjとして、直近負荷回に所定の条件を満たした時点での累計印刷枚数の1000分の1の値を使用する。
本実施形態では、寿命推測方法を決定する際のパラメータ(因子)として温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率を用いたが、他のパラメータを用いてもよい。
例えば、感光体ドラム31dの非画像部(帯電したが光が当たらなかった部分)の電位と現像ローラ34dの電位との差を用いてもよい。または、感光体ドラム31dの画像部(帯電した後、光が当たった部分)と非画像部との差を用いてもよい。または、クリーニングブレード37dの当接圧(感光体ドラム31dに対する当接の圧力)を用いてもよい。または、一次転写電流値(感光体ドラム31dから転写ベルト36へトナー像を転写する際の電流値)を用いてもよい。
本実施形態では、感光体ドラム31dの寿命を推測する場合を例に説明したが、イエロー、マゼンタ、およびシアンそれぞれの感光体ドラム31a、31b、および31cの寿命を推測する場合にも、本発明を適用することができる。
または、他の用途の消耗品、例えば、帯電ローラ32a、32b、32c、32d、露光走査ユニット33a、33b、33c、33d、現像ローラ34a、34b、34c、34d、トナーボトル35a、35b、35c、35d、転写ベルト36、およびクリーニングブレード37a、37b、37c、37dなどの寿命を推測する場合にも、本発明を適用することができる。寿命推測方法を決定する際に使用するパラメータは、消耗品に応じて適宜、変更すればよい。
転写ベルト36の寿命を推測する場合は、寿命推測方法を決定する際のパラメータとして一次転写電流値を用いればよい。または、トナー像を感光体ドラム31dから転写ベルト36へ転写する転写ローラの抵抗値を用いてもよい。または、転写ベルト36の抵抗値を用いてもよい。
本実施形態では、所定の条件として、シート1万枚分の印刷が実行される、という条件を用いたが、他の条件を用いてもよい。例えば、所定の日時(例えば、日曜日の午後1時)を経過する、という条件を用いてもよい。または、ユーザが所定のコマンドを入力する、という条件を用いてもよい。または、(1万×N)枚目のシートへの印刷を含むジョブが完了した、という条件を用いてもよい。または、トナーが所定の量、使用される、という条件を用いてもよい。
または、第二の推測方法による寿命の推測が所定の回数(例えば、3回)連続した場合は、その次に所定の条件が満たされた際には、画像形成装置1は、ランクが一致しない組合せの個数に関わらず、第一の推測方法によって寿命を推測してもよい。
第二の推測方法による寿命の推測の後、または、第二の推測方法による寿命の推測が所定の回数(例えば、3回)連続した後、画像形成装置1は、次の推測する時期が早く訪れるように、所定の条件として他の条件を用いてもよい。例えば、シート5000枚分の印刷が実行される、という条件を用いてもよい。そして、第一の推測方法によって推測を行った後、元の条件を再び用いればよい。
または、第二の推測方法による寿命の推測の後、または、第二の推測方法による寿命の推測が所定の回数(例えば、3回)連続した後、特定のパラメータの値が所定の値以上変化し、または、そのランクが変化したら、画像形成装置1は、次回は、一致しないランクの個数に関わらず、第一の推測方法によって寿命を推測してもよい。
本実施形態では、消耗品の寿命の推測を画像形成装置1自らが行ったが、サーバが行ってもよい。この場合は、画像形成装置1は、印刷ログデータ6Aおよび特徴データ6Dをサーバへ送信する。サーバは、図9、図11、および図13などに示した手順で処理を実行することによって、消耗品の寿命を推測する。そして、その結果を画像形成装置1へ送信する。
本実施形態では、画像形成装置1は、ランクが一致しない組合せの個数が所定の個数以上であるか否かによって、寿命推測方法を決定したが、次のように決定してもよい。
図16に示すように、温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率ごとに点数を予め設定しておく。重要度が高いものほど、大きな点数を設定しておく。つまり、重要度に応じて重み付けしておく。
画像形成装置1は、ランクが一致しない組合せに対応する点数の合計を算出する。そして、合計が所定の値以上であれば、寿命推測方法を第一の推測方法に決定する。所定の値未満であれば、第二の推測方法に決定する。
例えば、一致/不一致の結果が図10に示した通りであり所定の値が「1.5」である場合に、図16に示す点数に基づいて寿命推測方法を決定する処理を行うと、図17に示すような結果が得られる。
本実施形態では、画像形成装置1は、第二の推測方法によってN回目の寿命推測データ6Eを生成する際に、過去の1つの減耗傾きをN回目の減耗傾きとして用いた。しかし、過去の複数の減耗傾きを用いてN回目の減耗傾きを算出してもよい。例えば、直近の複数の減耗傾きの平均値をN回目の減耗傾きとして算出してもよい。または、直近の複数の減耗傾きの変化を表わす関数y=F(x)を求め、xにN回目における累計印刷枚数を代入することによって、N回目の減耗傾きを算出してもよい。直近の複数の減耗傾きとして、消耗品に負荷を掛けることによって得られたものを使用するのが望ましい。
本実施形態では、温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率を示すデータを特徴データ6Dとして生成したが、温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率のランクをランクテーブル70A〜70Fより求め、これらのランクを示すデータを特徴データ6Dとして生成してもよい。
本実施形態では、画像形成装置1は、(N−1)回目の特徴データ6DおよびN回目の特徴データ6Dの共通性を、(N−1)回目の温度、湿度、気圧増加率、トルク増加率、印字面積率平均、および標準速度印字率のランクとN回目のこれらのランクとの一致する個数によって求めた。しかし、(N−1)回目の値とN回目の値との差の大きさが所定の値以上である属性の個数が所定の個数以上であれば両特徴データ6Dが共通でないと判別し、所定の個数未満であれば共通であると判別してもよい。つまり、所定の個数以上であれば第一の推測方法によって寿命を推測し、所定の個数未満であれば第二の推測方法によって寿命を推測してもよい。
その他、画像形成装置1の全体または各部の構成、処理の内容、処理の順序、データの構成などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することができる。