JP2019028309A - 画像形成装置、画像形成システム及び画像形成条件の制御方法 - Google Patents

画像形成装置、画像形成システム及び画像形成条件の制御方法 Download PDF

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北島 健一郎
Kenichiro Kitajima
健一郎 北島
雅美 羽野
Masami Uno
雅美 羽野
布施 貴史
Takashi Fuse
貴史 布施
正史 福田
Masashi Fukuda
正史 福田
将太 曽田
Shota Soda
将太 曽田
英隆 中原
Hidetaka Nakahara
英隆 中原
博之 天野
Hiroyuki Amano
博之 天野
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Abstract

【課題】画像形成装置の設置場所と消耗品の保管場所との環境が異なることによる画像形成条件の制御のミスマッチによる不具合を抑制することのできる画像形成装置、画像形成システム及び画像形成条件の制御方法を提供する。
【解決手段】消耗品の交換又は補給が可能な画像形成装置100は、画像形成装置の内部又は周囲の環境を検知する第1の環境検知手段402と、画像形成装置の設置場所とは異なる消耗品の保管場所の環境を検知する第2の環境検知手段801〜803の経時的な検知結果に関する情報である環境履歴情報を、画像形成装置の外部に設けられた環境履歴情報を記憶する記憶手段601から取得する取得手段430と、第1の環境検知手段の検知結果に基づいて画像形成条件を制御する制御手段200と、を有し、制御手段は、取得手段によって取得された環境履歴情報を、画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行する構成とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を用いた複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置、並びに、画像形成システム及び画像形成条件の制御方法に関するものである。
画像形成装置は、様々な環境(温度や湿度)で使用される。画像形成装置で使用される部材(交換又は補給される消耗品を含む。)には、環境によって状態や特性(温度、含水量、表面の結露、電気抵抗など)が変わるものがある。そのため、環境に応じて画像形成条件を制御することが望まれることがある。画像形成条件としては、各種のバイアス条件や記録材の搬送条件などが挙げられる。そこで、画像形成装置に設けられた環境センサーによって画像形成装置の内部や周囲の温度や湿度を検知して、画像形成条件を制御することが行われている。
しかし、画像形成装置に設けられた環境センサーは、画像形成装置の主電源がOFFされている期間の環境変化を検知することはできない。また、画像形成装置に対し交換又は補給される消耗品は、画像形成装置と同じ環境に保管されていない場合もある。消耗品としては、各種のローラやベルトといった交換パーツや、現像剤や記録材(紙など)といった補給材が挙げられる。そのため、例えば、画像形成装置の設置場所の環境と消耗品の保管場所の環境との間に差がある場合、画像形成条件の制御のミスマッチにより、画像不具合や動作不具合が発生することがある。このような問題は、消耗品の保管場所の環境、その保管場所での消耗品の放置時間などの影響で、消耗品を画像形成装置にセットした後、消耗品の状態や特性が画像形成装置の内部の環境に十分に馴染んでいない期間に発生しやすい。
そこで、特許文献1では、画像形成装置に設けられたセンサーによって、画像を形成する用紙の1枚ごとの含水量を検知して、その結果に応じて画像形成条件を制御する方法が開示されている。また、特許文献2では、画像形成装置の位置情報に基づいてインターネットを介して取得した、公表されている地域の環境情報を、画像形成装置の主電源がOFFされていた期間の環境情報として用いて画像形成条件を制御する方法が開示されている。
特許第5211821号公報 特開2016−31485号公報
しかしながら、特許文献1に記載されるように用紙の1枚ごとに含水量を検知できるような高速応答性を備えたセンサーは高価であり、画像形成装置のコストが高くなる原因となる。
また、特許文献2に記載の方法は、主電源がOFFされていた期間の画像形成装置の設置場所の環境、消耗品の保管場所の環境が、その地域の外気に近い環境になる場合には、有効であると言える。しかし、画像形成装置の設置場所の環境や消耗品の保管場所の環境が建屋外の環境と異なる場合には、公表された環境情報では対応できないことがある。特に、画像形成装置の設置場所と消耗品の保管場所とが異なり、画像形成装置の設置場所の環境と消耗品の保管場所の環境とが異なる場合への対応は難しい。
したがって、本発明の目的は、画像形成装置の設置場所と消耗品の保管場所との環境が異なることによる画像形成条件の制御のミスマッチによる不具合を抑制することのできる画像形成装置、画像形成システム及び画像形成条件の制御方法を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置、画像形成システム及び画像形成条件の制御方法にて達成される。要約すれば、本発明は、消耗品の交換又は補給が可能な画像形成装置において、前記画像形成装置の内部又は周囲の環境を検知する第1の環境検知手段と、前記画像形成装置の設置場所とは異なる前記消耗品の保管場所の環境を検知する第2の環境検知手段の経時的な検知結果に関する情報である環境履歴情報を、前記画像形成装置の外部に設けられた前記環境履歴情報を記憶する記憶手段から取得する取得手段と、前記第1の環境検知手段の検知結果に基づいて画像形成条件を制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記取得手段によって取得された前記環境履歴情報を、前記画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行することを特徴とする画像形成装置である。
本発明の他の態様によると、消耗品の交換又は補給が可能な画像形成装置と、前記画像形成装置に設けられ前記画像形成装置の内部又は周囲の環境を検知する第1の環境検知手段と、前記画像形成装置の設置場所とは異なる前記消耗品の保管場所の環境を検知する第2の環境検知手段と、前記画像形成装置の外部に設けられ前記第2の環境検知手段の経時的な検知結果に関する情報である環境履歴情報を記憶する記憶手段と、前記画像形成装置に設けられ前記環境履歴情報を前記記憶手段から取得する取得手段と、前記画像形成装置に設けられ前記第1の環境検知手段の検知結果に基づいて画像形成条件を制御する制御手段であって、前記取得手段によって取得された前記環境履歴情報を、前記画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行する制御手段と、を有することを特徴とする画像形成システムが提供される。
本発明の更に他の態様によると、消耗品の交換又は補給が可能な画像形成装置における画像形成条件の制御方法において、第1の環境検知手段によって前記画像形成装置の内部又は周囲の環境を検知する工程と、第2の環境検知手段によって前記画像形成装置の設置場所とは異なる前記消耗品の保管場所の環境を検知する工程と、前記第2の環境検知手段の経時的な検知結果に関する情報である環境履歴情報を前記画像形成装置の外部に設けられた記憶手段に記憶させる工程と、前記記憶手段から取得した前記環境履歴情報を画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行する工程と、を有することを特徴とする画像形成条件の制御方法が提供される。
本発明によれば、画像形成装置の設置場所と消耗品の保管場所との環境が異なることによる画像形成条件の制御のミスマッチによる不具合を抑制することができる。
画像形成装置の概略断面図である。 画像形装置の要部の制御態様を示すブロック図である。 環境情報の記録管理態様を示すブロック図である。 2次転写電圧の制御方法を説明するためのグラフ図である。 2次転写電圧の設定の補正方法を説明するためのグラフ図である。 補正量の有効期間を説明するためのグラフ図である。 保管環境履歴情報の取得動作を含む手順のフローチャート図である。 図7の手順におけるSUB−Aの処理のフローチャート図である。 図7の手順におけるSUB−Bの処理のフローチャート図である。 図7の手順におけるSUB−Cの処理のフローチャート図である。 図7の手順におけるSUB−Dの処理のフローチャート図である。 環境履歴情報の記録形態の一例を示す模式図である。 記録材設定画面の一例を示す模式図である。 補正設定画面の一例を示す模式図である。
以下、本発明に係る画像形成装置、画像形成システム及び画像形成条件の制御方法を図面に則して更に詳しく説明する。
[実施例1]
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本実施例の画像形成装置100の概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、電子写真方式を用いてフルカラー画像を形成することのできる、中間転写方式を採用したタンデム型のカラー画像形成装置(複写機、プリンタ、ファクシミリ装置の機能を有する複合機)である。
画像形成装置100は、複数の画像形成部として、それぞれイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像を形成する第1、第2、第3、第4の画像形成部SY、SM、SC、SKを有する。各色用に設けられた同一又は対応する機能あるいは構成を有する要素については、いずれかの色用の要素であることを表す符号の末尾のY、M、C、Kを省略して、総括的に説明することがある。本実施例では、画像形成部Sは、後述する感光ドラム1、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、1次転写ローラ53、ドラムクリーニング装置6を有して構成される。
画像形成装置100は、第1の像担持体としてのドラム型(円筒形)の感光体(電子写真感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1は、アルミニウムなどの導電性材料で形成された導電性基体の外周に光導電層(感光層)が形成されて構成されている。本実施例では、感光ドラム1は、帯電極性が負極性の有機感光体(OPC)ドラムである。また、本実施例では、感光ドラム1の感光層の厚さは30μmであり、感光ドラム1の外径は30mmである。感光ドラム1は、駆動手段としてのドラム駆動モーター(図示せず)によって図中矢印方向(反時計回り)に所定の周速度(プロセススピード)で回転駆動される。
回転する感光ドラム1の表面は、帯電手段としてのローラ型の帯電部材である帯電ローラ2によって所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に帯電させられる。帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に所定の圧力で接触している。帯電ローラ2は、導電性の芯金(支持部材)の外周に、半導電性の弾性層(抵抗層)が形成されて構成されている。帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転に伴って従動して回転する。帯電工程時に、帯電ローラ2には、帯電電源(図示せず)から所定の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。
帯電処理された感光ドラム1の表面は、露光装置3によって走査露光され、感光ドラム1上に静電像(静電潜像)が形成される。本実施例では、露光装置3は、レーザースキャナである。露光装置3は、画像情報に基づいてレーザー光をOFF/ONしながら走査して、感光ドラム1上を露光する。
感光ドラム1上に形成された静電像は、現像手段としての現像装置4によって現像剤を用いて現像(可視化)され、感光ドラム1上にトナー像が形成される。本実施例では、現像装置4は、現像剤として、非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)とを含む2成分現像剤を用いる。現像装置4は、現像剤を収容した現像容器を有する。現像容器には、現像剤担持体としての現像スリーブが回転可能に設けられている。現像スリーブの内部(中空部)には、磁界発生手段としてのマグネットローラが、現像容器に対して回転しないように固定して配置されている。現像剤は、マグネットローラの形成する磁界によって現像スリーブ上に担持され、現像スリーブの回転に伴って感光ドラム1との対向部(現像領域)へと搬送される。感光ドラム1との対向部に搬送された現像剤は、マグネットローラの形成する磁界により穂立ちして磁気ブラシを形成し、感光ドラム1の表面に近接又は接触させられる。また、現像工程時に、現像スリーブには、現像電源(図示せず)から所定の現像電圧(現像電圧)が印加される。これにより、感光ドラム1上の静電像に応じて現像スリーブから感光ドラム1の表面にトナーが移動して、感光ドラム1上にトナー像が形成される。本実施例では、感光ドラム1上の、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した露光部に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーが付着する(反転現像)。
各感光ドラム1Y、1M、1C、1Kと対向するように、第2の像担持体としての無端状のベルトで構成された中間転写体である中間転写ベルト51が配置されている。中間転写ベルト51は、複数の張架ローラとしての駆動ローラ55、ステアリングローラ52、2次転写対向ローラ56、上流規制ローラ58に掛け渡されて、所定の張力で張架されている。中間転写ベルト51は、駆動手段としてのベルト駆動モーター(図示せず)によって駆動ローラ55が回転駆動されることによって、図中矢印方向(時計回り)に回転(周回移動)する。本実施例では、中間転写ベルト51は、基層となる導電性の樹脂ベルト上に、弾性体層としてのゴム層を設け、ゴム層の上に表層としてのコート層を設けた3層構成の弾性ベルトである。本実施例では、中間転写ベルト51は、厚さが400μm、周長が1200mm、幅が360mmである。また、本実施例では、中間転写ベルト51は、体積抵抗率が10〜1012Ωcm、表面抵抗率が1011〜1013Ω/□である。なお、中間転写ベルト51は、本実施例のものに限定されず、例えば弾性体層のない導電性の樹脂フィルムシートを用いてもよい。
中間転写ベルト51の内周面側には、各感光ドラム1に対応して、1次転写手段としてのローラ型の1次転写部材である1次転写ローラ53が配置されている。1次転写ローラ53は、中間転写ベルト51を介して感光ドラム1に向けて付勢され、感光ドラム1と中間転写ベルト51とが接触する1次転写部(1次転写ニップ)N1を形成する。1次転写ローラ53は、中間転写ベルト51の回転に伴って従動して回転する。1次転写ローラ53は、芯金(支持部材)の外周面に導電層が形成されて構成されている。上述のように感光ドラム1上に形成されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写ローラ53の作用によって中間転写ベルト51上に1次転写される。1次転写工程時に、一次転写ロ−ラ53には、1次転写電源(図示せず)から、現像時のトナーの帯電極性(トナーの正規の帯電極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である1次転写電圧(1次転写バイアス)が印加される。例えば、フルカラー画像の形成時には、各感光ドラム1上に形成されたイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナー像が、中間転写ベルト51上に重ね合わされるようにして順次1次転写される。
中間転写ベルト51の外周面側において、2次転写対向ローラ56と対向する位置には、2次転写手段としてのローラ型の2次転写部材である2次転写ローラ57が配置されている。2次転写ローラ57は、中間転写ベルト51を介して2次転写対向ローラ56に向けて付勢され、中間転写ベルト51と2次転写ローラ57とが接触する2次転写部(2次転写ニップ)N2を形成する。2次転写ローラ57は、中間転写ベルト51の回転に伴って従動して回転する。2次転写対向ローラ56は、電気的に接地されている。2次転写ローラ57には、印加手段としての2次転写電源(高圧電源回路)HV2が接続されている。上述のように中間転写ベルト51上に形成されたトナー像は、2次転写部N2において、2次転写ローラ57の作用により、中間転写ベルト51と2次転写ローラ57とに挟持されて搬送される記録用紙などの記録材Pに2次転写される。2次転写工程時に、2次転写ローラ57には、2次転写電源HV2から、トナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である2次転写電圧(2次転写バイアス)が印加される。本実施例では、2次転写電源HV2には、電流検知手段としての電流計(電流検知回路)Aが接続されている。記録材Pは、給送部10から2次転写部N2へと搬送される。給送部10は、記録材Pを収納する収納部としてのカセット11、給送部材としての給送ローラ12、搬送部材としての搬送ローラ13などを有する。記録材Pは、カセット11から給送ローラ11などによって1枚ずつ給送され、搬送ローラ13などによってレジストローラ12へと搬送される。そして、この記録材Pが、レジストローラ12によって、中間転写ベルト51上のトナー像とタイミングが合わされて2次転写部N2へと供給される。
トナー像が転写された記録材Pは、定着手段としての定着装置8へと搬送される。そして、この記録材Pは、定着装置8によって加熱及び加圧されることによってトナー像が定着(固着)された後に、画像形成装置100の装置本体110の外部へと排出(出力)される。
一方、1次転写工程時に中間転写ベルト51に転写されずに感光ドラム1上に残留したトナー(1次転写残トナー)は、感光体クリーニング手段としてのドラムクリーニング装置6によって感光ドラム1上から除去されて回収される。ドラムクリーニング装置6は、クリーニング部材としてのクリーニングブレードによって、回転する感光ドラム1の表面から1次転写残トナーを掻き取って、クリーニング容器内に収容する。また、2次転写工程時に記録材Pに転写されずに中間転写ベルト51上に残留したトナー(2次転写残トナー)は、中間転写体クリーニング手段としてのベルトクリーニング装置60によって中間転写ベルト51上から除去されて回収される。ベルトクリーニング装置60は、クリーニング部材としてのクリーニングブレードによって、回転する中間転写ベルト51の表面から2次転写残トナーを掻き取って、クリーニング容器内に収容する。
画像形成装置100は、画像形成装置100の設置場所(画像形成装置100の内部又は周囲)の環境(ここでは「設置環境」ともいう。)として画像形成装置100の内部の環境(ここでは「内部環境」ともいう。)を検知する第1の環境検知手段を有する。本実施例では、画像形成装置100は、この第1の環境検知手段として、装置本体110の内部の温度及び湿度を検知する第1、第2、第3の装置環境センサー401、402、403を有する。第1の装置環境センサー401は、画像形成部Sの下方の中間転写ベルト51の近傍に配置されている。また、第2の装置環境センサー402は、給送部10のカセット11の近傍に配置されている。また、第3の装置環境センサー403は、画像形成部Sの上方の装置本体110内の上部に配置されている。
また、画像形成装置100は、装置本体110の内部、特に給送部10の温度及び湿度を調整するために、送風手段としてのファンFを有する。ファンFは、給送部10のカセット11に収納された記録材Pに送風できるように、給送部10のカセット11の近傍に配置されている。また、画像形成装置100は、装置本体110の内部の相対湿度を低減するために、加熱手段としてのヒーターHを有する。ヒーターHは、中間転写ベルト51の近傍、及び給送部10のカセット11の近傍(カセット11に設けられていてよい。)に配置されている。
また、画像形成装置100は、装置本体110の外部に設けられた操作部300を有する。操作部300には、各種の設定や指示などを入力するための入力手段としてのキーや、ユーザーや管理者(サービス担当者)などの操作者に情報を表示するための表示手段としての表示パネルなどが設けられている。本実施例では、操作部300の表示パネルは、タッチパネルとされており、入力手段の機能も有する。
なお、画像形成装置100に設ける環境センサーは、本実施例における箇所に設けることに限定されるものではない。また、本実施例では、画像形成装置100に設ける環境センサーは、3箇所に設けることに限定されるものではない。画像形成装置100に設ける環境センサーの配置や個数は、画像形成装置100の構成や制御内容に応じて任意に設定することができる。画像形成装置100には、画像形成装置100の設置場所(画像形成装置100の内部又は周囲)の環境を検知する第1の環境検知手段が少なくとも1つ設けられていればよい。また、ファンFやヒーターHも、画像形成装置100の内部の環境を制御するためには設けられていることが好ましいが、必ずしも必要ではない。
2.画像形成装置の制御態様
本実施例では、画像形成装置100は、画像形成条件としての2次転写電圧の設定を、原則として、画像形成装置100の内部環境に基づいて制御する。そして、本実施例では、画像形成装置100は、消耗品としての記録材Pの保管場所の環境(ここでは「保管環境」ともいう。)の経時的な検知結果に関する情報である「保管環境履歴情報」に基づいて、2次転写電圧の設定を補正することが可能とされている。このように、本実施例では、保管環境履歴情報の記録管理対象である消耗品は、画像形成装置100に補給されて画像が形成される記録材Pである。
ここで、本実施例は、画像形成装置100の設置場所と記録材Pの保管場所とが異なる場合に顕著な効果が得られるものである。画像形成装置100の設置場所と記録材Pの保管場所とが異なる場合としては、典型的には次のような場合が含まれる。画像形成装置100が設置された部屋とは異なる部屋や倉庫に記録材Pが保管されている場合や、画像形成装置100が設置された部屋に設けられた収納庫に記録材Pが保管されている場合などである。画像形成装置100の設置場所と記録材Pの保管場所とが異なることに含まれる態様は、本発明の目的、及びここで説明される本発明の効果に照らして当業者には自明である。換言すれば、本発明が有効である態様で、画像形成装置100の設置場所と記録材Pの保管場所とが異なっていればよく、必ずしも画像形成装置100の設置場所と記録材Pの保管場所とが壁や扉などの仕切り手段で仕切られている必要はない。
図2は、本実施例における画像形成装置100の要部の制御態様及び画像形成装置100と通信可能に接続された外部機器を示すブロック図である。
画像形成装置100は、装置本体110に、画像形成装置100の全体の動作を統括的に制御する制御手段としてのCPU(本体制御部)200を有する。CPU200には、操作部300、記憶部310、高圧制御部320、給送制御部330、通信部340、タイマー350などが接続されている。また、CPU200には、第1〜第3の装置環境センサー401〜403、ヒーター制御部360、モーター制御部361、電池380、主電源制御部370などが接続されている。
操作部300は、CPU200に各種の設定や指示などを入力するための入力手段として機能すると共に、操作者に情報を表示するための表示手段として機能する。記憶部310は、画像形成装置100の動作に係るプログラムや画像形成動作の制御に必要なデータなどを記憶するROM、及び各種の取得したデータや各種の設定の情報などを記憶するRAMを有して構成されている。高圧制御部320は、帯電電源、現像電源、1次転写電源、2次転写電源HV2などの高圧電源回路や、ドラム駆動モーター、ベルト駆動モーターなどの駆動モーターなどの制御を行う。特に、本実施例との関係では、高圧制御部320は、CPU200の制御のもとで、2次転写電圧の制御を行う。給送制御部330は、給送部10の制御を行う。本実施例では、給送制御部330には、給送部10に設けられた、開閉センサー331、残量センサー332、及びサイズセンサー333が接続されている。開閉センサー331は、カセット11の開閉を検知する。残量センサー332は、カセット11内に収納されている記録材Pの残量を検知する。サイズセンサー333は、カセット11内に収納されている記録材Pのサイズを検知する。通信手段としての通信部340は、通信回線Lを介したCPU200と外部機器との間での通信の制御を行う。タイマー350は、日付、時刻、経過時間の計測を行う。第1〜第3の装置環境センサー401〜403は、装置本体110の内部の温度及び湿度を検知する。ヒーター制御部360は、ヒーターHの制御を行う。モーター制御部361は、ファンFの制御を行う。電池380は、記憶部310のRAMのバックアップ電源などとして用いられる。主電源制御部370は、画像形成装置100の外部電源(商用電源)700と接続され、画像形成装置100の各部への電力供給の制御を行う。CPU200は、記憶部310に記憶されているプログラムや画像形成動作の制御に必要なデータ、各種のセンサーの検知結果を用いて、画像形成条件を制御して、画像形成動作の制御を行う。
CPU200は、通信回線(通信ネットワーク)Lを介して画像形成装置100の外部の通信手段を備えた機器(外部機器)との間でデータの送受信を行うことが可能とされている。本実施例では、CPU200と外部機器との間でのデータの通信動作は、ユーザーや管理者などの操作者が、認証・許可した通信手段を備えた機器との間で行うことができるようになっている。特に、本実施例では、図2に示すように、CPU200は、通信部340を用いて、通信回線Lに接続されたPC(パーソナルコンピュータ)500やサーバー600との間での通信を行う。PC500、サーバー600は、それぞれ画像形成装置100の外部の通信手段を備えた機器(外部機器)の一例である。CPU200は、PC500やサーバー600との間で、印刷する画像の情報、各種の設定値の情報、画像形成動作の制御に必要なデータなどの送受信を行い、画像形成動作の制御を行うことができる。特に、本実施例では、CPU200は、通信部340を用いて、後述するようにサーバー600に設けられた記憶手段に記録された保管環境履歴情報を取得する。本実施例では、通信部340が、保管環境履歴情報を取得する取得手段を構成する。
なお、画像形成装置100と外部機器との間の通信方法は、特に限定されるものではなく、例えば有線のLANや無線Wi−Fiなど、利用可能な任意の方法を用いることができる。本実施例では、画像形成装置100と外部機器との間で、保管環境履歴情報の送受信ができればよい。画像形成装置100と外部装置との間の通信方法としては、例えば、特開2016−38723号公報や特開2016−39566号公報などに開示されている方法を用いることができる。また、本実施例では、PC500、サーバー600は、画像形成装置100のユーザーの会社などの事業所に配置されており、該事業所に設けられた通信回線Lを介して、画像形成装置100と通信可能に接続されているものとする。ただし、サーバー600は、該事業所に配置されたサーバーに代えて又は加えて、画像形成装置100の提供者のサービス拠点などの、該事業所の外部に配置されたサービス用のサーバーであってよい。この場合、画像形成装置100は、該事業所に設けられた通信回線及び公衆回線を介して、そのサービス用のサーバーと通信可能に接続されてよい。
3.環境情報の記録管理
次に、本実施例における環境情報の記録管理方法について説明する。図3は、画像形成装置100の内部の環境(内部環境)及び消耗品の保管場所の環境(保管環境)の記録管理態様を示すブロック図である。
3−1.内部環境の記録管理態様
まず、内部環境の記録管理態様について説明する。上述のように、画像形成装置100は、CPU200を有する。CPU200は、入出力部(I/O)201介して画像形成装置100内の制御対象との間での情報の入出力を行う。また、CPU200は、インターフェース部(I/F)202を介して接続された通信部340によって外部機器との間で情報の送受信を行う。また、CPU200には、ROM311及びRAM312を備えた記憶部310、第1〜第3の装置環境センサー401〜403が接続されている。
CPU200は、所定の時間間隔で第1〜第3の装置環境センサー401〜403により検知(測定)された内部環境としての温度及び湿度の情報を記憶部310のRAM312に記録する。また、CPU200は、タイマー350(図2)が生成する現在の日付及び時刻の情報を取得する。そして、CPU200は、内部環境の情報を日付及び時刻の情報と関係付けて、内部環境の経時的な検知結果に関する情報である「内部環境履歴情報」として記憶部310のROM311に記録する。図12は、内部環境履歴情報の記録形態の一例を示す。本実施例では、画像形成装置100が起動した(主電源がONされた)時刻を基準として10分ごとに検知された温度及び湿度の情報が、記憶部310のROM311に記録される。また、本実施例では、記憶部310のROM311には、それぞれ最大512個の温度及び湿度の情報を記録することが可能とされている。つまり、内部環境が10分間隔で検知される場合は、最大2日分の内部環境の検知結果を記憶部310のROM311に記録することが可能とされている。
また、本実施例では、CPU200は、記憶部310のROM311に記録された内部環境の検知結果が512個に到達する前の所定のタイミングで、送信部340を用いて、内部環境履歴情報をサーバー600に送信する。サーバー600は、送信された内部環境履歴情報を、サーバー600に設けられた記憶手段としてのハードディスクドライブ601に記録するようになっている。本実施例では、内部環境履歴情報をサーバー600に送信する所定のタイミングは、画像形成装置100の主電源がONの場合は、1時間ごと及び主電源がOFFされるときである。
なお、内部環境の検知間隔、記憶部310に記録可能な内部環境履歴情報の数、内部環境履歴情報をサーバー600に送信するタイミングなどは、特に限定されるものではなく、任意に設定することができる。例えば、画像形成装置100の印刷速度、消耗品の消費速度、消耗品の交換頻度などに合わせて、適宜変更することができる。
また、本発明では、内部環境の情報を取得できればよく、内部環境履歴情報を画像形成装置100の記憶部310に記録したり、サーバー600に送信して記録したりすることは、必ずしも必要ではない。また、内部環境履歴情報を記録する場合でも、これをサーバー600に送信することは必ずしも必要ではなく、画像形成装置100の記憶部310に記録すればよい。そして、記憶部310の記憶容量に応じて、不用な記録を逐次消去するなどの方法を用いることができる。また、本実施例では、サーバー600に設けられた記憶手段に内部環境履歴情報を記録したが、PC500に設けられた記憶手段に内部環境履歴情報を記録してもよい。
3−2.保管環境の記録管理態様
次に、保管環境の記録管理態様について説明する。本実施例では、画像形成装置100のユーザーの会社などの事業所における、画像形成装置100の設置場所とは異なる複数の保管場所(保管エリア1〜3)に、消耗品としての記録材Pが保管される場合を例として説明する。本実施例では、特に、保管エリア1〜3は、それぞれ画像形成装置100が設置された部屋とは異なるA室、B室、倉庫であるものとする。保管エリア1〜3には、それぞれ記録材Pの保管場所の環境を検知する第2の環境検知手段が配置されている。本実施例では、保管エリア1〜3には、この第2の環境検知手段として、それぞれ保管エリア1〜3の保管環境としての温度及び湿度を検知する第1、第2、第3の外部環境センサー801、802、803が配置されている。第1〜第3の外部環境センサー801〜803は、それぞれ画像形成装置100の外部の通信手段を備えた機器(外部機器)の一例である。第1〜第3の外部環境センサー801〜803は、ユーザーの会社などの事業所に設けられた通信回線(通信ネットワーク)Lに接続されている。以下、簡単のため、保管環境の記録管理態様は、保管エリア1を例として説明する。保管環境の記録管理態様は、他の保管エリア2、3についても同様である。
外部環境センサー801は、センサー制御部811、センサー通信部812、測定部813、センサータイマー814、センサー記憶部815、センサー電池816などを有して構成されている。センサー制御部811は、外部環境センサー801の全体の動作を統括的に制御する。通信手段としてのセンサー通信部812は、通信回線Lを介した外部環境センサー801と当該外部環境センサー801以外の機器との通信の制御を行う。測定部813は、温度及び湿度を検知する。センサータイマー814は、日付、時刻、経過時間の計測を行う。センサー記憶部815は、外部環境センサー801の動作に係るプログラムなどを記憶するROM、及び各種の取得したデータなどを記憶するRAMを有して構成されている。センサー電池816は予備電源、センサー記憶部815のRAMのバックアップ電源などとして用いられる。
なお、外部環境センサー801と当該外部環境センサー801以外の機器との間の通信方法は、特に限定されるものではなく、例えば有線のLANや無線Wi−Fiなど、利用可能な任意の方法を用いることができる。本実施例では、外部環境センサー801と当該外部環境センサー801以外の機器との間で保管環境履歴情報の送受信ができればよい。
センサー制御部811は、所定の時間間隔で測定部813により検知(測定)された温度及び湿度の情報を、センサータイマー814が生成する現在の日付及び時刻の情報と関係付けて、保管環境履歴情報としてセンサー記憶部815に記録する。本実施例では、10分ごとに検知された温度及び湿度の情報が、センサー記憶部815に記録される。また、センサー制御部811は、所定のタミングで、センサー通信部812を用いて、センサー記憶部815に記録された保管環境履歴情報をサーバー600に送信する。サーバー600は、送信された保管環境履歴情報を、サーバー600に設けられた記憶手段としてのハードディスクドライブ601に記録するようになっている。ここで、画像形成装置100の外部に設けられ保管環境履歴情報を記憶する記憶手段は、ハードディスクドライブ(HDD)などの磁気的な記憶手段に限定されるものではない。例えば、この記憶手段は、ソリッドステートドライブ(SSD)、読み書き可能なROM、電池によりバックアップされたRAMなどの電子的な記憶手段など、利用可能な任意の記憶手段であってよい。本実施例では、保管環境履歴情報がサーバー600に送信される所定のタミングは1時間ごととした。本実施例では、サーバー600に送信された保管環境履歴情報は、図12に示した内部環境履歴情報と同様の記録形態で記録される。
なお、本実施例では、サーバー600に設けられた記憶手段に保管環境履歴情報を記録したが、PC500に設けられた記憶手段に保管環境履歴情報を記録してもよい。また、消耗品の保管場所の環境を検知する環境センサーは、専用の環境センサーでなくてもよい。例えば、通信手段を備えており、画像形成装置100と通信可能に接続されたPC500やサーバー600に保管環境履歴情報を送信ができれば、市販されている一般的な環境センサーを用いてもよい。市販されている環境センサー(測定器、ロガー)の一例としては、HIOKI製のLR5001などがある。また、画像形成装置100は、PC500やサーバー600を介して保管環境履歴情報を取得することに限定されるものではない。画像形成装置100と外部環境センサー801との間で、それぞれに設けられた通信手段を用いて直接データの送受信を行うようにしてもよい。
また、消耗品と保管環境との関係を特定することができれば、保管場所の数、保管場所(部屋や倉庫など)のサイズ、保管場所の環境条件などに応じて、画像形成装置100に登録することが可能な消耗品の保管場所の数などは適宜変更することができる。一の部屋や倉庫などに複数の環境センサーを配置してもよい。
4.環境に基づく2次転写電圧の設定の制御
4−1.2次転写電圧の設定の制御
本実施例における2次転写対向ローラ56、2次転写ローラ57、中間転写ベルト51は、環境によって特性(主に電気抵抗値)が変化する。そのため、本実施例では、所定のタイミングで、非画像形成時に、予め実験などにより求められた目標転写電流値が得られるように2次転写電圧の設定を調整する制御を行う。
本実施例では、CPU200は、所定のタイミングで、非画像形成時(2次転写部N2に記録材Pが無い時)に、2次転写電源HV2から2次転写ローラ57に試験電圧を印加し、その時に流れる電流を電流計Aにより検知する。これにより、CPU200は、図4に示すような電圧−電流特性(V−I特性)を取得する。また、CPU200は、取得した電圧−電流特性に基づいて、記録材Pの種類や環境などに応じて予め設定されて記憶部310のROM311に記憶されている目標電流Itが得られる電圧を制御電圧Vtとして求める。そして、CPU200は、2次転写時には、上記制御電圧Vtに、後述する記録材Pの分担電圧を加えた電圧を、2次転写電源HV2から2次転写ローラ57に印加させる。
なお、非画像形成時としては、一の開始指示により開始される単数又は複数の記録材Pに画像を形成して出力する一連の動作であるジョブにおける、画像形成前の準備動作である前回転工程が挙げられる。また、複数の記録材Pに画像を形成するジョブにおける紙間工程(画像間工程)が挙げられる。また、ジョブにおける画像形成後の整理動作(準備動作)である後回転工程が挙げられる。また、2次転写電圧の設定の制御は、所定のタイミングとして、例えば毎回のジョブごと又は複数回のジョブごとに行うことができる。
図5は、本実施例における環境水分量Mと2次転写部N2における2次転写時の記録材Pの分担電圧Vmとの関係を示すグラフ図である。環境の水分量によって記録材Pの電気抵抗値が変化するため、環境の水分量Mによって記録材Pの分担電圧Vmが変わる。図5に示すように、環境の水分量が相対的に大きい場合には、記録材Pの電気抵抗値が相対的に小さくなるため、記録材Pの分担電圧は相対的に小さくなる。そのため、本実施例では、図5に示すような環境の水分量Mと記録材Pの分担電圧Vmとの関係を示す情報(テーブルデータ)が、予め記録材Pの種類ごとに実験などにより求められて、記憶部310のROM311に記憶されている。
なお、記録材Pの種類とは、普通紙、厚紙、光沢紙、コート紙などの属性、メーカー、銘柄、品番、坪量、サイズなど、記録材Pを区別可能な任意の情報を包含するものである。本実施例では、特に、雰囲気の環境(本実施例では特に水分量)による含水量の違い(換言すれば電気抵抗値の違い)に影響する任意のパラメータの違いにより記録材Pを区別可能であることが好ましい。
CPU200は、画像形成装置100の内部の給送部10の近傍に設けられた第2の装置環境センサー402により検知された温度及び湿度から水分量M1を求める。また、CPU200は、記憶部310のROM311に記憶されている図5に示すような関係に基づいて、求めた水分量M1に対応する記録材Pの分担電圧V1を求める。そして、CPU200は、下記式(1)で示すように、上述した制御電圧Vtに分担電圧V1を加算した電圧の値を、2次転写時に2次転写電源HV2から2次転写ローラ57に印加する2次転写電圧Vの値として記憶部310のRAM312に記憶させる。
V=Vt+Vm ・・・式(1)
このように、本実施例では、2次転写電圧の設定は、原則として、内部環境に基づいて制御される。
4−2.保管環境履歴情報を用いた補正
本実施例では、上述のようにして求められる2次転写電圧の設定は、保管環境履歴情報に基づいて補正することが可能とされている。
図5中の符号「M1」は、画像形成装置100の内部の現在の水分量を示している。また、図5中の符号「M2」は、一例として、記録材Pの保管場所(例えば保管エリア1)の過去12時間の平均の水分量を示している。また、図5中の符号「ΔM」は、画像形成装置100の内部の現在の水分量と、記録材Pの保管場所の過去12時間の平均の水分量との差分を示している。また、図5中の符号「ΔVm」は、上記水分量の差分ΔMに対応する記録材Pの分担電圧の差分を示している。画像形成装置100の内部の現在の水分量M1は、CPU200が画像形成装置100の内部の現在の温度及び湿度から求める。また、保管場所の過去の水分量の平均値は、CPU200が記録材Pの保管場所の過去の温度の平均値及び湿度の平均値から求める。
図5に示すように、画像形成装置100の内部と異なる水分量の保管場所で保管されていた記録材Pを画像形成装置100にセットした直後は、分担電圧の差分ΔVm分の2次転写電圧の制御誤差が発生することが分かる。そこで、本実施例の画像形成装置100では、記録材Pを画像形成装置100にセットしたタイミングで、2次転写電圧の設定の補正を行うことができるようになっている。これにより、上記分担電圧の差分ΔM分の2次転写電圧の制御誤差を低減することができる。
なお、記録材Pを画像形成装置100(より詳細にはカセット11)にセットするとは、セット前の空になるか又は量が減った記録材Pと同じ種類の記録材Pを補給することや、セット前の記録材Pとは異なる種類の記録材Pに交換することが含まれる。
本実施例では、画像形成装置100の内部の給送部10の近傍に設けられた第2の環境センサー402により検知された水分量M1を、2次転写電圧の設定の補正量の基準とする。そして、CPU200は、下記式(2)で示すように、この水分量M1と、画像形成装置100にセットされた記録材Pの保管場所の外部環境センサー(例えば第1の外部環境センサー801)により検知された水分量の平均値M2との差分を求める。このとき、CPU200は、記録材Pが画像形成装置100にセットされた際にサーバー600から取得した、画像形成装置100にセットされた記録材Pの保管環境履歴情報に基づいて、上記水分量の平均値M2を求める。そして、CPU200は、この差分を、2次転写電圧の設定の補正量の候補とする。
補正量ΔM=M2−M1(g) ・・・式(2)
ここで、本実施例では、詳しくは後述するように、上記式(2)によって求めた補正量の候補は、記録材Pが画像形成装置100にセットされた際に操作部300に表示される設定画面に表示される。そして、ユーザーや管理者などの操作者が、その補正量の候補を参照して、設定画面から補正量ΔMを設定できるようになっている。このとき、本実施例では、CPU200は、サーバー600から取得した保管環境履歴情報に基づいて、複数の時間幅(本実施例では過去6時間、過去12時間、過去24時間)の水分量の平均値M2に対する補正量の候補を求めて、設定画面に表示させる。これにより、操作者が、例えば記録材Pの保管場所への搬入時期、ファンFやヒーターHの設定状況との関係などを考慮して、最適な補正量を設定できるようになっている。CPU200は、操作者により設定された補正量ΔMを記憶部310に記憶させる。
CPU200は、上述のようにして設定された補正量ΔMを用いて、下記式(3)で示すように、補正後の分担電圧V2を求めるための補正後の水分量を求める。
補正後の水分量=M1+ΔM ・・・式(3)
そして、CPU200は、2次転写電圧の設定の制御において、記憶部310に記憶されている図5に示すような関係に基づいて、補正後の水分量に対応する補正後の分担電圧V2を求める。また、CPU200は、上記式(1)における分担電圧V1の代わりにその補正後の分担電圧V2を用いて、2次転写時に2次転写電源HV2から2次転写ローラ57に印加する2次転写電圧Vの値を求め、記憶部310のRAM312に記憶させる。これにより、分担電圧の差分ΔVm分の2次転写電圧の補正が行われ、2次転写電圧の制御誤差を低減することができる。
なお、ここでは、簡単のため、補正量ΔMは現在の内部環境を用いて求めるものとして説明したが、内部環境履歴情報を用いて求めてもよい。例えば、画像形成装置100の過去の水分量の平均値と、記録材Pの保管場所の過去の水分量の平均値との差分から、補正量ΔMを求めることができる。
4−3.補正量の有効期間の設定
保管場所の環境に馴染んでいた記録材Pの状態や特性は、画像形成装置100にセットしたタイミングからの時間経過に伴って、画像形成装置100の内部の環境に徐々に馴染んでいく。そのため、保管場所の環境に応じた記録紙Pの含水量は、徐々に画像形成装置100の内部の環境に応じた記録材Pの含水量に変化していく。そこで、本実施例の画像形成装置100では、上述のようにして設定された補正量ΔMの有効期間を設定できるようになっている。
図6は、補正量ΔMの補正方法を説明するためのグラフ図である。図6において、縦軸は、補正量ΔMの設定値を示し、横軸は、記録材Pを画像形成装置100にセットしたタイミング(補正量ΔMを設定したタイミング)を基準とした経過時間を示している。本実施例では、図6に示すように、補正量ΔMを設定したタイミングから有効期間ΔTに到達するまで、補正量ΔMを時間経過に伴って略線形に減少させる。なお、補正量ΔMは、時間経過に伴って略線形に減少させることに限定されるものではなく、所望により、曲線的に減少させてもよいし、段階的に減少させてもよい。
ここで、本実施例では、詳しくは後述するように、補正量ΔMの有効期間ΔTは、記録材Pが画像形成装置100にセットされた際に操作部300に表示される設定画面から操作者が選択できるようになっている。本実施例では、補正量ΔMの有効期間ΔTは、常時ON、12時間、24時間の3段階で設定できるようになっている。つまり、例えば画像形成装置100の使用状況(印刷物の量など)に応じて記録材Pの補給頻度が変わるため、本実施例では補正量ΔMの有効期間ΔTを可変としている。例えば、記録材Pの消費が速い場合は、補正量ΔMを常時ONにすることで、比較的短い時間間隔で繰り返し画像形成装置100にセットされる記録材Pに対して、補正量ΔMが変更しないようにして、2次転写電圧の制御を安定化することができる。逆に、記録材Pの消費が遅い場合は、記録材Pは画像形成装置100にセットされた後に長い時間画像形成装置100内に収容されて、記録材Pの状態や特性は、いずれ画像形成装置100の内部の環境に十分に馴染む。そのため、この場合には、補正量ΔMを時間経過に伴って徐々に自動的に減少させるようにすることができる。
本実施例では、CPU200は、カセット11に記録材Pをセットした際に日付及び時刻を記憶部310に記録する。CPU200は、その後、所定の時間間隔ごとに、上記セットした際の日付及び時刻と現在の日付及び時刻とに基づいて、記録材Pを該カセット11にセットしてからの経過時間を求める。そして、CPU200は、上記常時ONに設定されていない場合は、求めた経過時間に応じて補正量ΔMを調整し、記憶部310に更新して記憶させる。本実施例では、詳しくは後述するように、CPU200は、1時間ごとに補正量ΔMを更新する。
本実施例では、カセット11に記録材Pをセットした際の日付及び時刻の情報は、読み書き可能なROM311(又は電池によりバックアップされたRAM312)に記憶され、画像形成装置100の主電源がOFFの期間も保持される。別法として、カセット11に記録材Pをセットした際の日付及び時刻の情報を、サーバー600の記憶手段に記憶させ、画像形成装置100の起動時にその記憶手段から取得するようにしてもよい。
4−4.設定画面
次に、保管環境履歴情報に基づく制御の設定方法について説明する。
図13は、画像形成装置100のカセット11に収納される記録材Pの種類や保管場所の情報(ここでは「記録材情報」ともいう。)を登録するための設定画面である記録材設定画面800の一例の模式図である。種類設定部801において、画像形成装置100に2個設けられているカセット11のそれぞれについて、収納される記録材Pの種類(属性、坪量、サイズ)、その記録材Pの保管場所(保管エリア1〜3)を設定できるようになっている。また、保管場所設定部802において、保管エリア1〜3を特定する情報(A室、B室、倉庫)を設定できるようになっている。
CPU200は、カセット11に記録材Pがセットされたことが検知された場合に、現在登録されている情報を含む記録材設定画面800を操作部300に表示させる。そして、CPU200は、記録材設定画面800においていずれかの設定が変更された場合には、変更後の設定を記憶部310に記憶させる。なお、CPU200が、操作部300における所定の操作による呼び出し指示に応じて、記録材設定画面800を操作部300に表示させることができるようにしてもよい。
図14は、保管環境履歴情報に基づく2次転写電圧の設定の補正に関する情報(ここでは「補正情報」ともいう。)を登録するための設定画面である補正設定画面900の一例の模式図である。本実施例では、画像形成装置100に2個設けられているカセット11ごとに、補正設定画面900が表示される。種類表示部901には、該当するカセット11、該カセット11に収納される記録材Pの種類を特定する情報が表示される。また、ヒーター設定部902において、カセット11の近傍に配置されたヒーターHのON/OFFを設定できるようになっている。また、ファン設定部903において、ファンFのON/OFFを設定できるようになっている。また、補正量設定部904で前述した補正量ΔMを設定できるようになっている。本実施例では、補正量設定部904において、補正量ΔMは、0、プラスの値、又は負の値で設定する。この値は、前述の補正量ΔM自体を直接指定する値であっても、前述の補正量ΔMが所定の刻み幅で対応させられた指標値であってもよい。また、有効期間設定部905において、補正量ΔMの有効期間ΔTを、常時ON、12時間、又は24時間の中から選択できるようになっている。
また、環境表示部906において、現在の画像形成装置100の内部の環境、該当する記録材Pの保管環境履歴情報、保管環境履歴情報に基づく補正量ΔMの候補(目安)、及び通知情報を確認できるようになっている。現在の画像形成装置100の内部の環境としては、現在の時刻と関係付けて、第2の装置環境センサー402により検知された温度及び湿度、並びに、その温度及び湿度から算出された水分量が表示される。また、保管環境履歴情報としては、過去6時間、過去12時間、過去24時間のそれぞれにおける、平均温度及び平均湿度、並びに、その平均温度及び平均湿度から算出された平均水分量が表示される。補正量ΔMの候補としては、過去6時間、過去12時間、過去24時間のそれぞれの平均水分量に基づいて算出された補正量ΔMの候補が表示される。また、通知情報は、例えば、現在の画像形成装置100の内部の環境と保管環境履歴情報とに基づく、予め設定された推奨動作や推奨操作設定などの、任意の情報であってよい。例えば、通知情報としては、環境差(水分量差)に応じたヒーターHやファンFの推奨されるON/OFF設定、許容範囲以上に環境差(水分量差)がある場合に該当する記録材Pのセットを控えるべき旨や保管場所の環境を変更すべき旨の情報などが挙げられる。
CPU200は、カセット11に記録材Pがセットされたことが検知された場合に、現在登録されている情報を含む補正設定画面900を操作部300に表示させる。操作者は、環境表示部906を参照して、ヒーター設定部902、ファン設定部903、補正量設定部904、有効期限設定部906における設定を変更することができる。そして、CPU200は、補正設定画面900においていずれかの設定が変更された場合には、変更後の設定を記憶部310に記憶させる。なお、CPU200が、操作部300における所定の操作による呼び出し指示に応じて、補正設定画面900を操作部300に表示させることができるようにしてもよい。
本実施例では、上述のように設定される記録材情報及び補正情報は、読み書き可能なROM311(又は電池によりバックアップされたRAM312)に記憶され、画像形成装置100の主電源がOFFの期間も保持される。別法として、記録材情報及び補正情報を、サーバー600の記憶手段に記憶させ、画像形成装置100の起動時にその記憶手段から取得するようにしてもよい。
5.制御手順
次に、本実施例における保管環境履歴情報の取得動作、保管環境履歴情報に基づく制御の設定動作について更に説明する。図7〜11は、これらを含む動作の手順の概略を示すフローチャート図である。
5−1.画像形成装置の起動後の処理
まず、図7を参照して、画像形成装置100の起動後の処理の全体的な手順について説明する。CPU200は、画像形成装置100の主電源がONされると、画像形成装置100の立ち上げ動作を開始させて、画像形成装置100を起動させる。そして、CPU200は、画像形成装置100が起動した後、タイマー350が生成する現在の日付及び時刻を読み込むと共に、第1〜第3の装置環境センサー401〜403の検知結果を取得して内部環境を記憶部301に記録する(S101)。その後、CPU200は、手順を「SUB−A」の処理に進める(S102)。「SUB−A」の処理については後述する。S102の「SUB−A」の処理が終了した後、CPU200は、タイマー350による時間Tの計測を開始させる(S103)。
次に、CPU200は、主電源がOFFされたか否かを判断し(S104)、OFFされたと判断した場合は手順をS105の「SUB−B」の処理に進め、OFFされていないと判断した場合は手順をS106の処理に進める。「SUB−B」の処理については後述する。S105の「SUB−B」の処理が終了した後、CPU200は画像形成装置100の主電源をOFFする。
次に、CPU200は、カセット11への記録材Pのセットが行われたか否かを判断し(S106)、セットされたと判断した場合は手順をS107の「SUB−C」の処理に進め、セットされていないと判断した場合は手順をS108の処理に進める。「SUB−C」の処理については後述する。CPU200は、カセット11に記録材Pがセット(補給又は交換)されたことを、給送部10に設けられた開閉センサー331、残量センサー332、サイズセンサー333の検知結果などによって検知することができる。
次に、CPU200は、タイマー350により計測されている時間Tが10×N(Nは1〜5の整数)分に達したか否かを判断する(S108)。そして、S108で達したと判断した場合、CPU200は、タイマー350が生成する現在の日付及び時刻を読み込むと共に、第1〜第3の装置環境センサー401〜403の検知結果を取得して内部環境を記憶部301に記録する(S109)。S108で達していないと判断した場合、CPU200は、タイマー350により計測されている時間Tが1時間に達したか否かを判断する(S110)。そして、CPU200は、S110で達したと判断した場合は手順を「SUB−B」の処理に進め、達していないと判断した場合は手順をS104の処理に戻す。
このように、CPU200は、画像形成装置100の起動後に、S104〜S110の手順を繰り返す。
5−2.SUB−Aの処理
次に、図8を参照して、「SUB−A」の処理について説明する。CPU200は、現在登録されている記録材情報及び補正情報を読み込む(S201)。記録材情報は、図13に示す記録材設定画面で設定した情報であり、補正情報は、図14に示す補正設定画面で設定した情報である。次に、CPU200は、現在登録されている記録材情報に対応する保管環境履歴情報をサーバー600から取得する(S202)。次に、CPU200は、取得した環境履歴情報を、図12を参照して説明した形態で記憶部310のROM311に記録(本実施例では過去24時間分を更新)する(S203)。このとき、サーバー600に内部環境履歴情報、記録材Pをカセット11にセットした際の日付及び時刻、記録材情報、補正情報などが記録されている場合、CPU200は、これらのうち少なくとも1つをサーバー600から取得してもよい。次に、CPU200は、補正情報に含まれる補正量ΔMの設定値を記録材Pがカセット11にセットされてからの経過時間に応じて更新する(S204)。CPU200は、記録材Pがカセット11にセットされてからの経過時間を、そのカセット11に記録材Pがセットされた際の日付及び時刻と、タイマー350が生成する現在の日付及び時刻と、に基づいて求めることができる。
この「SUB−A」の処理により、画像形成装置100が起動された際に、補正量ΔMが更新される。また、本実施例では、この「SUB−A」の処理により、画像形成装置100が起動された際に、保管環境履歴情報がサーバー600から取得される。
なお、画像形成装置100が起動された際に保管環境履歴情報をサーバー600から取得することで、例えばその後所定時間内に記録材Pがセットされた場合に改めてサーバー600から保管環境履歴情報を取得することを省略することなどが可能である。これにより、画像形成装置100に記録材Pをセットした際の処理にかかる時間を短縮して操作性を向上することなどが可能となる。また、例えば記録材Pをセットした際に何らかの理由でサーバー600から保管環境履歴を取得できない場合に、画像形成装置100の起動時に取得した保管環境履歴情報を用いることができ、制御の安定化を図ることができる。同様の理由で、例えば1時間ごとなどの所定のタイミングで(すなわち、後述するS111のSUB−Bの処理において)、保管環境履歴をサーバー600から取得するようにしてもよい。ただし、保管環境履歴情報は、画像形成装置100に記録材Pがセットされた際にサーバー600から取得できればよく、画像形成装置100が起動された際に取得することは必ずしも必要ではない。
5−3.SUB−Bの処理
次に、図9を参照して、「SUB−B」の処理について説明する。CPU200は、タイマー350が生成する現在の日付及び時刻を読み込むと共に、第1〜第3の装置環境センサー401〜403の検知結果を取得して内部環境を記憶部301に記録する(S301)。次に、CPU200は、現在登録されている記録材情報及び補正情報を読み込むと共に、補正情報に含まれる補正量ΔMの設定値を、記録材Pがカセット11にセットされてからの経過時間に応じて更新する(S302)。次に、CPU200は、記憶部310に図12を参照して説明した形態で記録されている内部環境履歴情報をサーバー600に送信する(S303)。次に、CPU200は、タイマー350により計測されている時間Tを初期値(本実施例では0)にリセットする(S304)。
この「SUB−B」の処理により、画像形成装置100の主電源がOFFされる際、又は1時間ごとに、補正量ΔMが更新される。また、本実施例では、この「SUB−B」のよりにより、画像形成装置100の主電源がOFFされる際、又は1時間ごとに、内部環境履歴情報がサーバー600に送信される。ただし、前述のように、補正量ΔMを現在の内部環境と保管環境履歴情報とに基づいて求める場合には、内部環境履歴を画像形成装置100やサーバー600において記録することは必ずしも必要ではない。
5−4.SUB−Cの処理
次に、図10を参照して、「SUB−C」の処理について説明する。CPU200は、現在の記録材情報及び補正情報を読み込み、記録材設定画面800(図13)を操作部300に表示させる(S401)。次に、CPU200は、記録材情報が変更されたか否かを判断し(S402)、変更されたと判断した場合は手順をS403の処理に進め、変更が無いと判断した場合は手順をS404に進める。なお、CPU200は、記録材情報が変更されずに、操作部300に表示させた「次へ」などの所定のボタン(表示領域)(図示せず)が操作者によって操作されたことを検知することなどによって、記録材情報に変更が無いと判断することができる。S402で変更されたと判断した場合、CPU200は、変更された記録材情報を記憶部310に記憶させる(S403)。また、S402で変更が無いと判断した場合、又はS403の処理の後に、CPU200は、タイマー350が生成する現在の日付及び時刻を、今回カセット11に記録材Pがセットされた際の日付及び時刻として記憶部310に記憶させる(S404)。
次に、CPU200は、現在登録されている記録材情報(今回セットされた記録材Pに関する情報を含む。)に対応する保管環境履歴情報をサーバー600から取得する(S405)。次に、CPU200は、取得した環境履歴情報を、図12を参照して説明した形態で記憶部310のROM311に記録(本実施例では過去24時間分を更新)する(S406)。次に、CPU200は、今回記録材Pがセットされたカセット11に対応する補正設定画面900(図14)を操作部300に表示させる(S407)。次に、CPU200は、補正情報の変更の要否を判断する(S408)。なお、CPU200は、操作部300に表示させた、補正情報の変更の要否を選択するための所定のボタン(表示領域)(図示せず)が操作者により操作されたことを検知することなどによって、補正情報の変更を行うか否かを判断することができる。S408で変更が無いと判断した場合、CPU200は、「SUB−C」の処理を終了させる。また、S408で変更があると判断した場合、CPU200は、手順をS409の「SUB−D」の処理に進める。「SUB−D」の処理については後述する。S409の「SUB−D」の処理が終了した後、CPU200は「SUB−C」の処理を終了させる。
この「SUB−C」の処理により、記録材Pがカセット11にセットされた際に、保管環境履歴情報がサーバー600から取得される。
5−5.SUB−Dの処理
次に、図11を参照して、「SUB−D」の処理について説明する。CPU200は、S501〜504に示すように、補正設定画面900に表示したヒーター設定部902、ファン設定部903、補正量設定部904、有効期間設定部905の設定が変更されると、変更後の補正情報を記憶部310に記憶させる。
6.効果
上述のように、本実施例の画像形成装置100は、画像形成装置100の内部又は周囲の環境を検知する第1の環境検知手段(装置環境センサー402)を有する。また、画像形成装置100は、保管環境履歴情報を画像形成装置100の外部に設けられた環境履歴情報を記憶する記憶手段から取得する取得手段(通信部340)を有する。保管環境履歴情報は、画像形成装置100の設置場所とは異なる消耗品(記録材P)の保管場所の環境を検知する第2の環境検知手段(外部環境センサー801〜803)の経時的な検知結果に関する情報である。また、画像形成装置100は、第1の環境検知手段402の検知結果に基づいて画像形成条件を制御する制御手段(CPU200)を有する。そして、制御手段200は、取得手段340によって取得された保管環境履歴情報を、画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行する。本実施例では、取得手段340は、消耗品Pの交換又は補給が行われたタイミングで保管環境履歴情報を取得する。また、本実施例では、取得手段340は、第2の環境検知手段801〜803と通信可能に接続された機器(サーバー600)と通信可能に接続されている。そして、本実施例では、取得手段340は、該機器600に設けられた記憶手段(ハードディスクドライブ601)に記憶された保管環境履歴情報を取得する。取得手段340は、第2の環境検知手段801〜803と通信可能に接続されており、第2の環境検知手段801〜803に設けられた記憶手段に記憶された保管環境履歴情報を取得するようになっていてもよい。
上記処理は、第1の環境検知手段402の検知結果に基づく画像形成条件の制御値を保管環境履歴情報に基づく補正量で補正することを含むものであってよい。本実施例では、上記処理は、上記制御値を保管環境履歴情報に基づいて補正する補正量の候補を表示すること、上記制御値の補正量を指定する情報を受け付けること、及び該指定された補正量で上記制御値を補正することを含むものである。また、本実施例では、上記処理は、上記制御値を保管環境履歴情報に基づいて補正することを有効にする、消耗品Pの交換又は補給が行われてからの期間を指定する情報を受け付けることを含むものである。また、本実施例では、上記処理は、消耗品Pの交換又は補給が行われてから上記期間の終期まで、時間が経過するにつれて、上記制御値を補正する補正量を減少させることを含むものである。特に、本実施例では、消耗品は、収納部11に収納される記録材Pである。また、本実施例では、制御対象の画像形成条件は、像担持体(中間転写ベルト51)から記録材Pにトナー像を転写のために印加手段(2次転写電源HV2)が転写手段(2次転写ローラ57)に印加する電圧の設定である。
換言すると、本実施例では、画像形成装置100と、第1の環境検知手段402と、第2の環境検知手段801〜803と、外部の記憶手段601と、取得手段340と、制御手段200と、を有して、画像形成システムが構成される。また、換言すると、本実施例によれば、消耗品の交換又は補給が可能な画像形成装置における画像形成条件の制御方法が提供される。この画像形成条件の制御方法は、次の各工程を有して構成される。第1の環境検知手段402によって画像形成装置の内部又は周囲の環境を検知する工程。第2の環境検知手段801〜803によって画像形成装置100の設置場所とは異なる消耗品の保管場所の環境を検知する工程。第2の環境検知手段801〜803の経時的な検知結果に関する情報である保管環境履歴情報を画像形成装置100の外部に設けられた記憶手段601に記憶させる工程。記憶手段601から取得した保管環境履歴情報を画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行する工程。
以上説明したように、本実施例によれば、画像形成装置100に記録材Pがセットされた場合に、その記録材Pの保管環境履歴情報を取得して、その保管環境履歴情報に基づいて2次転写電圧の設定を補正することが可能となる。これにより、画像形成装置100の設置場所と記録材Pの保管場所との環境が異なることによる画像形成条件の制御のミスマッチによる画像不具合や動作不具合の発生を抑制することができる。
[その他]
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、消耗品としての記録材の保管環境履歴情報に基づいて制御する画像形成条件は2次転写電圧の設定であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、記録材の搬送速度、定着装置における加熱温度など他の画像形成条件であってもよい。記録材の含水量によって、良好な搬送性や定着性が得られる搬送速度や定着温度が変わることがあるからである。
また、上述の実施例では、消耗品は記録材であったが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、感光体、帯電部材、現像剤、これらを備えたカートリッジ、ローラやベルトなどの画像形成に関わるその他の部材などであってもよい。カートリッジとしては、感光体と、感光体に作用するプロセス手段としての帯電手段、現像手段又はクリーニング手段のうちの少なくとも1つと、を有するプロセスカートリッジ、補給用の現像剤が収納された現像剤カートリッジなどが挙げられる。そして、これらの消耗品が関わるプロセスの任意の画像形成条件に、その消耗品の保管環境履歴情報を反映させることができる。例えば、内部環境に基づいて制御される帯電電圧、現像電圧、転写電圧などの設定を、交換されたプロセスカートリッジの状態や特性が画像形成装置の内部環境に馴染むまでの間、プロセスカートリッジの保管環境履歴情報に基づいて補正することができる。感光体、帯電部材、現像剤などの含水量や結露などによって、良好な画像が得られる帯電電圧、現像電圧、あるいは転写電圧の設定などが変わることがあるからである。
また、上述の実施例では、保管環境履歴に基づく画像形成条件の補正量の候補を表示し、その補正量の候補に基づいて操作者が補正量を設定できるようにしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、所定の時間幅における保管環境履歴情報、更にはファンやヒーターの設定状況に基づく補正量で、自動的に画像形成条件が補正されるようになっていてもよい。この場合も、補正量の有効期間を設けることができる。
また、上述の実施例において画像形成装置の主電源のON/OFFのタイミングとして説明したタイミングは、画像形成装置のスリープ状態などの任意の待機モードのON/OFFのタイミングであってもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、上記プロセッサーがプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現される場合だけではなく、次の場合も含まれる。つまり、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
51 中間転写ベルト
57 2次転写ローラ
200 CPU
340 通信部
401〜403 装置環境センサー
600 サーバー
801〜803 外部環境センサー

Claims (12)

  1. 消耗品の交換又は補給が可能な画像形成装置において、
    前記画像形成装置の内部又は周囲の環境を検知する第1の環境検知手段と、
    前記画像形成装置の設置場所とは異なる前記消耗品の保管場所の環境を検知する第2の環境検知手段の経時的な検知結果に関する情報である環境履歴情報を、前記画像形成装置の外部に設けられた前記環境履歴情報を記憶する記憶手段から取得する取得手段と、
    前記第1の環境検知手段の検知結果に基づいて画像形成条件を制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記取得手段によって取得された前記環境履歴情報を、前記画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記取得手段は、前記消耗品の交換又は補給が行われたタイミングで前記環境履歴情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記取得手段は、前記第2の環境検知手段と通信可能に接続されており、前記第2の環境検知手段に設けられた前記記憶手段に記憶された前記環境履歴情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記取得手段は、前記第2の環境検知手段と通信可能に接続された機器と通信可能に接続されており、前記機器に設けられた前記記憶手段に記憶された前記環境履歴情報を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  5. 前記処理は、前記第1の環境検知手段の検知結果に基づく前記画像形成条件の制御値を前記環境履歴情報に基づく補正量で補正することを含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記処理は、前記第1の環境検知手段の検知結果に基づく前記画像形成条件の制御値を前記環境履歴情報に基づいて補正する補正量の候補を表示すること、前記制御値の補正量を指定する情報を受け付けること、及び該指定された補正量で前記第1の環境検知手段の検知結果に基づく前記画像形成条件の制御値を補正することを含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記処理は、前記第1の環境検知手段の検知結果に基づく前記画像形成条件の制御値を前記環境履歴情報に基づいて補正することを有効にする、前記消耗品の交換又は補給が行われてからの期間を指定する情報を受け付けることを含むことを特徴とする請求項5又は6に記載の画像形成装置。
  8. 前記処理は、前記消耗品の交換又は補給が行われてから前記期間の終期まで、時間が経過するにつれて、前記第1の環境検知手段の検知結果に基づく前記画像形成条件の制御値を補正する補正量を減少させることを含むことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記消耗品は、画像が形成される記録材であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. トナー像を担持する像担持体と、前記像担持体から記録材にトナー像を転写させる転写手段と、前記転写手段に前記転写のための電圧を印加する印加手段と、を有し、前記画像形成条件は、前記転写のために前記印加手段が前記転写手段に印加する電圧の設定であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 消耗品の交換又は補給が可能な画像形成装置と、
    前記画像形成装置に設けられ前記画像形成装置の内部又は周囲の環境を検知する第1の環境検知手段と、
    前記画像形成装置の設置場所とは異なる前記消耗品の保管場所の環境を検知する第2の環境検知手段と、
    前記画像形成装置の外部に設けられ前記第2の環境検知手段の経時的な検知結果に関する情報である環境履歴情報を記憶する記憶手段と、
    前記画像形成装置に設けられ前記環境履歴情報を前記記憶手段から取得する取得手段と、
    前記画像形成装置に設けられ前記第1の環境検知手段の検知結果に基づいて画像形成条件を制御する制御手段であって、前記取得手段によって取得された前記環境履歴情報を、前記画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行する制御手段と、
    を有することを特徴とする画像形成システム。
  12. 消耗品の交換又は補給が可能な画像形成装置における画像形成条件の制御方法において、
    第1の環境検知手段によって前記画像形成装置の内部又は周囲の環境を検知する工程と、
    第2の環境検知手段によって前記画像形成装置の設置場所とは異なる前記消耗品の保管場所の環境を検知する工程と、
    前記第2の環境検知手段の経時的な検知結果に関する情報である環境履歴情報を前記画像形成装置の外部に設けられた記憶手段に記憶させる工程と、
    前記記憶手段から取得した前記環境履歴情報を画像形成条件の制御に反映させるための処理を実行する工程と、
    を有することを特徴とする画像形成条件の制御方法。
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