JP2016061941A - 光ファイバ接続構造 - Google Patents

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修 島川
肇 荒生
Hajime Arao
肇 荒生
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Yuichi Mitose
雄一 水戸瀬
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Abstract

【課題】接続特性の変化を抑えつつ、マルチコアファイバと複数のシングルコアファイバとを互いに光結合させることができる光ファイバ接続構造を提供する。
【解決手段】光ファイバ接続構造1Aは、マルチコアファイバ10と、複数のシングルコアファイバ21が接着剤により互いに接合されて成るファイババンドル20と、マルチコアファイバ10の端面10aと光学的に結合された第1レンズ30と、ファイババンドル20の端面20aと光学的に結合された第2レンズ40とを備える。第1レンズ30と第2レンズ40とは互いに光学的に結合されている。第1レンズ30と第2レンズ40との間を伝搬する光の径は、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各端面10a,20aにおける光の径よりも大きい。
【選択図】図1

Description

本発明は、光ファイバ接続構造に関するものである。
特許文献1には、マルチコアファイバと複数のシングルコアファイバとを互いに光結合させるための光ファイバ端部構造が記載されている。この光ファイバ端部構造は、複数のシングルコアファイバの端部が凝集して成る光ファイバ束と、光ファイバ束が挿入及び固着された光ファイバ挿通孔を有するフェルールとを備える。
特開2013−125195号公報
マルチコアファイバを実用化するには、マルチコアファイバの複数のコアそれぞれをシングルコアファイバによって分岐する「ファンアウト」が不可欠である。ファンアウトとしては、例えば、複数のシングルコアファイバを束ねてファイババンドルとし、該ファイババンドルの先端部をフェルールの孔に挿入して接着固定するものがある。この方式では、マルチコアファイバの端面と、ファイババンドルの端面とを物理的に接触させることで、マルチコアファイバの各コアと各シングルコアファイバとを相互に結合させることができる。このような方式は、フィジカルコンタクト(PC)接続と呼ばれる。
フェルールに光ファイバを挿入してその隙間に接着剤を充填する場合、固化後の接着剤が周期的な湿度変化や温度変化等によって膨潤・膨張と収縮とを繰り返すことにより、光ファイバがフェルール端面から突き出して相手側の光ファイバを押し込んだり、光ファイバがフェルール端面から孔の内部へ引っ込んでしまうことがある。その結果、双方の光ファイバの間に隙間が生じてしまい、接続損失の増加や、反射戻り光の増大といった接続特性の変化を招くおそれがある。特に、ファイババンドルにおいては、シングルコアファイバとフェルールの孔の内面との間だけでなく、シングルコアファイバ間にも隙間が存在する。従って、この隙間に充填される接着剤の体積は、一般的な光コネクタのように1本のシングルコアファイバをフェルール孔に収納する場合と比べて大きいので、上記のような現象がより顕著となる。
本発明は、接続特性の変化を抑えつつ、マルチコアファイバ及び複数のシングルコアファイバ、又はマルチコアファイバ同士を互いに光結合させることができる光ファイバ接続構造を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明による第1の光ファイバ接続構造は、複数の第1コアと第1コアを包囲する第1クラッドとを含むマルチコアファイバと、単一の第2コアと第2コアを包囲する第2クラッドとを各々含んでおり複数の第1コアのそれぞれに対応する複数のシングルコアファイバを有し、該複数のシングルコアファイバが接着剤により互いに接合されて成るファイババンドルと、マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第1レンズと、ファイババンドルの端面と光学的に結合された第2レンズとを備える。第1レンズと第2レンズとは互いに光学的に結合され、第1レンズと第2レンズとの間を伝搬する光の径は、マルチコアファイバ及びファイババンドルの各端面における光の径よりも大きい。
また、本発明による第2の光ファイバ接続構造は、複数の第1コアと第1コアを包囲する第1クラッドとを含む第1マルチコアファイバと、複数の第1コアのそれぞれに対応する複数の第3コアと第3コアを包囲する第3クラッドとを含む第2マルチコアファイバと、第1マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第1レンズと、第2マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第2レンズとを備える。第1レンズと第2レンズとは互いに光学的に結合され、第1レンズと第2レンズとの間を伝搬する光の径は、第1マルチコアファイバ及び第2マルチコアファイバの各端面における光の径よりも大きい。第1マルチコアファイバの端面は第1レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜しており、第2マルチコアファイバの端面は第2レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜している。
本発明による光ファイバ接続構造によれば、接続特性の変化を抑えつつ、マルチコアファイバ及び複数のシングルコアファイバ、又はマルチコアファイバ同士を互いに光結合させることができる。
図1は、本発明の第1実施形態にかかる光ファイバ接続構造の構成を概略的に示す図である。 図2(a)は、マルチコアファイバの光軸方向に垂直な断面の構成を示す図である。図2(b)は、フェルールがスリーブに挿入された状態を示す図である。 図3(a)は、ファイババンドルの光軸方向に垂直な断面の構成を示す図である。図3(b)は、フェルールがスリーブに挿入された状態を示す図である。 図4は、マルチコアファイバの端面、第1レンズ、第2レンズ、及びファイババンドルの端面を拡大して示す図である。 図5は、第1変形例にかかる光ファイバ接続構造の構成を示す図である。 図6は、第2変形例にかかる光ファイバ接続構造の構成を示す図である。 図7は、第2変形例におけるアダプタ及びコネクタの構成を示す図である。 図8は、第3変形例にかかる光ファイバ接続構造の構成を示す図である。 図9は、第4変形例にかかる光ファイバ接続構造の構成を示す図である。 図10は、第5変形例及び第6変形例にかかる光ファイバ接続構造の構成を示す図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に、本願発明の実施形態の内容を列記して説明する。(1)一実施形態による光ファイバ接続構造は、複数の第1コアと第1コアを包囲する第1クラッドとを含むマルチコアファイバと、単一の第2コアと第2コアを包囲する第2クラッドとを各々含んでおり複数の第1コアのそれぞれに対応する複数のシングルコアファイバを有し、該複数のシングルコアファイバが接着剤により互いに接合されて成るファイババンドルと、マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第1レンズと、ファイババンドルの端面と光学的に結合された第2レンズとを備える。第1レンズと第2レンズとが互いに光学的に結合され、第1レンズと第2レンズとの間を伝搬する光の径は、マルチコアファイバ及びファイババンドルの各端面における光の径よりも大きい。
この光ファイバ接続構造では、マルチコアファイバの端面とファイババンドルの端面とを接触させるのではなく、第1レンズ及び第2レンズを介してこれらを光学的に結合させている。すなわち、これらの端面を互いに離間させているので、接着剤の膨潤・膨張並びに収縮によってシングルコアファイバの突き出しや引っ込みが生じたとしても、接続損失や反射戻り光の大きさは殆ど変化しない。従って、接続特性の変化を抑えることができる。また、これらの端面を単に離間させたのみでは、光軸合わせの精度が低下し、光結合効率が低下するおそれがある。上記の光ファイバ接続構造では、第1レンズ及び第2レンズを介してこれらの端面を結合させ、第1レンズと第2レンズとの間を伝搬する光の径を、これらの端面における光の径よりも大きいものとしている。これにより、マルチコアファイバ及び第1レンズの光軸と、ファイババンドル及び第2レンズの光軸とのずれ量の許容値が大きくなるので、光結合効率を保ち、マルチコアファイバと複数のシングルコアファイバとを好適に光結合させることができる。
(2)光ファイバ接続構造において、マルチコアファイバの端面は第1レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜しており、ファイババンドルの端面は第2レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜してもよい。これにより、反射戻り光を低減することができる。また、上記の光ファイバ接続構造によれば、このようにマルチコアファイバ及びファイババンドルの各端面を傾斜させた場合であっても、両者を好適に光結合することができる。
(3)光ファイバ接続構造において、マルチコアファイバの端面の傾斜方向と、ファイババンドルの端面の傾斜方向とが互いに逆向きであり、マルチコアファイバ及びファイババンドルの各中心軸線と、第1レンズ及び第2レンズの各光軸とが互いに一致してもよい。これにより、各端面を傾斜させた状態での光結合を好適に行うことができる。更に、マルチコアファイバとファイババンドルとの光軸調整に関しては、マルチコアファイバの中心と第1レンズの光軸との調整、並びにファイババンドルの中心と第2レンズの光軸との調整をそれぞれ行えばよい。従って、例えば画像を用いる方法により容易に光軸調整を行うことができる。(4)この場合、第1レンズ及び第2レンズの光軸は互いにオフセットしてもよい。これにより光損失を更に低減することができる。
(5)光ファイバ接続構造において、マルチコアファイバ及びファイババンドルの各中心軸線と、第1レンズ及び第2レンズの各光軸とが互いにオフセットされていることにより、各中心軸線上に位置する第1コア及び第2コアの間を伝搬する光の光軸が、第1レンズと第2レンズとの間において第1レンズ及び第2レンズの各光軸に対して平行となってもよい。これにより、各端面を傾斜させた状態での光結合を好適に行うことができる。更に、マルチコアファイバとファイババンドルとの光軸調整に関しては、マルチコアファイバ及びファイババンドルからそれぞれ光を出射させたとき、第1レンズ及び第2レンズの光軸と平行にこれらの光が出射されるので、アクティブ調芯を容易に行うことができる。(6)この場合、第1レンズ及び第2レンズの光軸は互いにオフセットしてもよい。これにより、光損失を更に低減することができる。(7)或いは、第1レンズ及び第2レンズの光軸は互いに一致してもよい。これにより、マルチコアファイバ及び第1レンズを一方の開口から収容し、ファイババンドル及び第2レンズを他方の開口から収容するアダプタの両開口の間にオフセットを設ける必要がないので、アダプタの構造を簡易にすることができる。
(8)光ファイバ接続構造は、マルチコアファイバ及び第1レンズがユニット化されてなる第1接続部と、ファイババンドル及び第2レンズがユニット化されてなる第2接続部とを備え、第1接続部と第2接続部とが互いに着脱可能に接続されてもよい。この場合、(9)光ファイバ接続構造は、両端に開口を有するアダプタを更に備え、第1接続部はアダプタの一方の開口に挿入され、第2接続部はアダプタの他方の開口に挿入され、第1接続部及び第2接続部は、第1レンズと第2レンズとが互いに空間的に離間するようにアダプタの内部において接続されてもよい。
(10)光ファイバ接続構造において、接着剤のショアD硬度が60以下であってもよい。これにより、ファイババンドルの光損失を低減しつつ、温度特性に優れた光ファイバ接続構造を提供することができる。
(11)光ファイバ接続構造において、複数の第1コア同士のピッチは30μm以上100μm以下であってもよい。これにより、第1レンズ及び第2レンズによって生じる収差の影響を抑え、光損失を低減することができる。
(12)別の実施形態による光ファイバ接続構造は、複数の第1コアと第1コアを包囲する第1クラッドとを含む第1マルチコアファイバと、複数の第1コアのそれぞれに対応する複数の第3コアと第3コアを包囲する第3クラッドとを含む第2マルチコアファイバと、第1マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第1レンズと、第2マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第2レンズとを備える。第1レンズと第2レンズとは互いに光学的に結合され、第1レンズと第2レンズとの間を伝搬する光の径は、第1マルチコアファイバ及び第2マルチコアファイバの各端面における光の径よりも大きい。第1マルチコアファイバの端面は第1レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜しており、第2マルチコアファイバの端面は第2レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜している。
この光ファイバ接続構造では、第1及び第2のマルチコアファイバの端面を互いに接触させるのではなく、第1レンズ及び第2レンズを介してこれらを光学的に結合させている。すなわち、これらの端面を互いに離間させているので、接着剤の膨潤・膨張並びに収縮によってマルチコアファイバの突き出しや引っ込みが生じたとしても、接続損失や反射戻り光の大きさは殆ど変化しない。従って、接続特性の変化を抑えることができる。また、これらの端面を単に離間させたのみでは、光軸合わせの精度が低下し、光結合効率が低下するおそれがある。上記の光ファイバ接続構造では、第1レンズ及び第2レンズを介してこれらの端面を結合させ、第1レンズと第2レンズとの間を伝搬する光の径を、これらの端面における光の径よりも大きいものとしている。これにより、第1マルチコアファイバ及び第1レンズの光軸と、第2マルチコアファイバ及び第2レンズの光軸とのずれ量の許容値が大きくなるので、光結合効率を保ち、これらのマルチコアファイバ同士を好適に光結合させることができる。また、上記の光ファイバ接続構造によれば、第1及び第2のマルチコアファイバの各端面を傾斜させた場合であっても、両者を好適に光結合することができる。そして、第1及び第2のマルチコアファイバの端面が傾斜していることにより、反射戻り光を低減することができる。
(13)光ファイバ接続構造において、第1マルチコアファイバの端面の傾斜方向と、第2マルチコアファイバの端面の傾斜方向とは互いに逆方向であり、第1マルチコアファイバ及び第2マルチコアファイバの各中心軸線と、第1レンズ及び第2レンズの各光軸とは互いに一致してもよい。これにより、各端面を傾斜させた状態での光結合を好適に行うことができる。更に、第1及び第2のマルチコアファイバの光軸調整に関しては、各マルチコアファイバの中心と各レンズ中心との光軸調整をそれぞれ行えばよい。従って、例えば画像を用いる方法により容易に光軸調整を行うことができる。
(14)光ファイバ接続構造において、第1マルチコアフサスンァイバ及び第2マルチコアファイバの各中心軸線と、第1レンズ及び第2レンズの各光軸とが互いにオフセットされていることにより、各中心軸線上に位置する第1コア及び第3コアの間を伝搬する光の光軸が、第1レンズと第2レンズとの間において第1レンズ及び第2レンズの各光軸に対して平行となってもよい。これにより、各端面を傾斜させた状態での光結合を好適に行うことができる。更に、第1及び第2のマルチコアファイバの光軸調整に関しては、各マルチコアファイバからそれぞれ光を出射させたとき、第1レンズ及び第2レンズの光軸と平行にこれらの光が出射するので、アクティブ調芯を容易に行うことができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
本発明の実施形態に係る光ファイバ接続構造の具体例を、以下に図面を参照しつつ説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。以下の説明では、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1実施形態にかかる光ファイバ接続構造の構成を概略的に示す図である。図1に示されるように、本実施形態の光ファイバ接続構造1Aは、マルチコアファイバ10と、ファイババンドル20と、第1レンズ30と、第2レンズ40と、アダプタ50Aとを備えている。
図2(a)は、マルチコアファイバ10の光軸方向に垂直な断面(図1のII−II断面)の構成を示す図である。図2(a)に示されるように、マルチコアファイバ10は、複数のコア11(第1コア)と、複数のコア11を包囲するクラッド12(第1クラッド)とを含む。クラッド12の断面は円形であり、一例では、複数のコア11のうち一つ(中心コア)は該円形の中心に位置し、他のコア(周辺コア)は該中心コアから等距離であり且つ互いに等ピッチとなる位置に配置されている。複数のコア11同士のピッチは、例えば30μm以上100μm以下である。マルチコアファイバ10の端部は、フェルール13の孔13aに収納されている。フェルール13は、略円柱形状といった外観を有しており、孔13aは、該円柱の中心軸線に沿って延びている。マルチコアファイバ10と孔13aの内面との間には、接着剤19が介在している。また、フェルール13の外周面の一部は、中心軸線に沿って切り欠かれ、平坦面13bとなっている。図1に示されるマルチコアファイバ10の端面10aには、反射戻り光を防ぐため、反射防止コートが設けられていると良い。
アダプタ50Aは、フェルール13が挿入されるスリーブを有する。図2(b)は、フェルール13がスリーブ14に挿入された状態を示す図である。図2(b)に示されるように、スリーブ14は円筒形状を有しており、その内部には、フェルール13に沿って延びる部材15が配置されている。部材15は、スリーブ14内においてフェルール13に沿うように設けられ、平坦面15aを有する。平坦面15aは、フェルール13の平坦面13bと当接する。このような構成により、フェルール13の中心軸まわりにおけるマルチコアファイバ10と平坦面15aとの相対角度が互いに固定される。
図3(a)は、ファイババンドル20の光軸方向に垂直な断面(図1のIII−III断面)の構成を示す図である。図3(a)に示されるように、ファイババンドル20は、複数のシングルコアファイバ21を有する。各シングルコアファイバ21は、単一のコア22(第2コア)と、コア22を包囲するクラッド23(第2クラッド)とを含む。複数のシングルコアファイバ21それぞれは、図2(a)に示された複数のコア11それぞれに対応して配置されている。一例では、複数のシングルコアファイバ21のうち一つ(中心ファイバ)はファイババンドル20の中心に位置し、他のシングルコアファイバ21(周辺ファイバ)は該中心から等距離であり且つ互いに等ピッチとなる位置に配置されている。複数のシングルコアファイバ21の端部は、フェルール24の孔24aに収納されている。フェルール24は、略円柱形状といった外観を有しており、孔24aは、該円柱の中心軸線に沿って延びている。複数のシングルコアファイバ21の間、及び複数のシングルコアファイバ21と孔24aの内面との間には、接着剤25が介在している。接着剤25は、複数のシングルコアファイバ21を互いに接合する。接着剤25のショアD硬度は、例えば60以下である。また、フェルール24の外周面の一部は、中心軸線に沿って切り欠かれ、平坦面24bとなっている。図1に示されるファイババンドル20の端面20aには、反射戻り光を防ぐため、反射防止コートが設けられていると良い。
図3(b)は、フェルール24がスリーブ14に挿入された状態を示す図である。図3(b)に示されるように、スリーブ14は円筒形状を有しており、その内部には、棒状の部材17が配置されている。部材17は、スリーブ14内においてフェルール24に沿うように設けられ、平坦面17aを有する。平坦面17aは、フェルール24の平坦面24bと当接する。このような構成により、フェルール24の中心軸まわりにおけるファイババンドル20と平坦面17aとの相対角度が互いに固定されるので、マルチコアファイバ10とファイババンドル20との周方向の位置合わせを容易にすることができる。なお、部材17は、上述した部材15と一体に構成されてもよい。
再び図1を参照する。第1レンズ30は、マルチコアファイバ10の端面10aと光学的に結合されている。第1レンズ30は、マルチコアファイバ10の複数のコア11に対応する単一のレンズであって、例えば両面が凸形状のレンズである。第1レンズ30及びマルチコアファイバ10は、コネクタ60(第1接続部)によってユニット化されている。すなわち、第1レンズ30は、マルチコアファイバ10のフェルール13を収容するコネクタ60のハウジング内に収容されており、マルチコアファイバ10の中心軸線上に位置する中心コアに対して光軸調整がなされている。
第2レンズ40は、ファイババンドル20の端面20aと光学的に結合されている。第2レンズ40は、ファイババンドル20の複数のシングルコアファイバ21に対応する単一のレンズであって、例えば両面が凸形状のレンズである。第2レンズ40及びファイババンドル20は、コネクタ70(第2接続部)によってユニット化されている。すなわち、第2レンズ40は、ファイババンドル20のフェルール24を収容するコネクタ70のハウジング内に収容されており、ファイババンドル20の中心軸線(すなわち中心に位置するシングルコアファイバ21)に対して光軸調整がなされている。第1レンズ30と第2レンズ40との距離は、第1レンズ30の焦点距離と第2レンズ40の焦点距離との和である。
アダプタ50Aは、開口51を一端側に有し、開口52を他端側に有する。コネクタ60はアダプタ50Aの一方の開口51に着脱可能に挿入され、コネクタ70はアダプタ50Aの他方の開口52に着脱可能に挿入される。コネクタ60及びコネクタ70は、第1レンズ30と第2レンズ40とが互いに空間的に離間するようにアダプタ50Aの内部において接続される。これにより、コネクタ60とコネクタ70とが互いに着脱可能に接続され、第1レンズ30と第2レンズ40とは互いに光学的に結合される。本実施形態では、第1レンズ30と第2レンズ40とは互いに対抗し、所定距離だけ離間して配置される。
この光ファイバ接続構造1Aにおいて、マルチコアファイバ10の中心コアとファイババンドル20の中心ファイバとを結ぶ光軸L1は、第1レンズ30及び第2レンズ40の中心軸線を通り、且つ、第1レンズ30と第2レンズ40との間の集光位置Pを通る直線となる。また、マルチコアファイバ10の周辺コアとファイババンドル20の周辺ファイバとを結ぶ光軸L2は、第1レンズ30の中心軸線からオフセットされた位置を通り、集光位置Pを通過したのち、第2レンズ40の中心軸線から第1レンズ30とは逆の方向にオフセットされた位置を通る。従って、マルチコアファイバ10の周辺コアは、ファイババンドル20において該周辺コアとは対称の位置にある周辺ファイバと光学的に結合される。
ここで、図4は、端面10a、第1レンズ30、第2レンズ40、及び端面20aを拡大して示す図である。図4に示されるように、第1レンズ30及び第2レンズ40は集光レンズであり、マルチコアファイバ10(またはファイババンドル20)から出射された光Lは、拡大しながら第1レンズ30(または第2レンズ40)に到達し、第1レンズ30(または第2レンズ40)によって平行化されたのち、第2レンズ40(または第1レンズ30)によって集光されつつファイババンドル20(またはマルチコアファイバ10)に入射する。従って、第1レンズ30と第2レンズ40との間を伝搬する光Lの径は、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各端面10a,20aにおける光Lの径よりも大きい。
以上に説明した本実施形態による光ファイバ接続構造1Aによって得られる効果について説明する。この光ファイバ接続構造1Aでは、マルチコアファイバ10の端面10aとファイババンドル20の端面20aとを接触させるのではなく、第1レンズ30及び第2レンズ40による空間光学系を介してこれらを光学的に結合させている。すなわち、これらの端面10a,20aを互いに離間させているので、接着剤25の膨潤・膨張並びに収縮によってシングルコアファイバ21の突き出しや引っ込みが生じたとしても、接続損失や反射戻り光の大きさは殆ど変化しない。従って、接続特性の変化を抑えることができる。また、これらの端面10a,20aを単に離間させたのみでは、光軸合わせの精度が低下し、光結合効率が低下するおそれがある。上記の光ファイバ接続構造1Aでは、レンズ30,40を介してこれらの端面10a,20aを結合させ、第1レンズ30と第2レンズ40との間を伝搬する光Lの径を、これらの端面10a,20aにおける光Lの径よりも大きいものとしている。これにより、マルチコアファイバ10及び第1レンズ30の光軸と、ファイババンドル20及び第2レンズ40の光軸とのずれ量の許容値が大きくなるので、光結合効率を保ち、マルチコアファイバ10と複数のシングルコアファイバ21とを好適に光結合させることができる。
また、ファイババンドル20においては多数のシングルコアファイバ21が集合して接着剤25により固定されているので、各シングルコアファイバ21に曲げ応力が加わり、光損失が生じることがある。曲げ応力を低減するために接着剤25として柔軟な性質のものを使うことが考えられるが、柔軟な接着剤ほど膨潤・膨張並びに収縮が顕著となるので、従来の光ファイバ接続構造では採用が困難であった。これに対し、本実施形態の光ファイバ接続構造1Aでは、接着剤の膨潤・膨張並びに収縮による影響を回避することができるので、曲げ損失を低減するために、接着剤25として柔軟なものを採用することができる。
また、本実施形態のように、接着剤25のショアD硬度は60以下であってもよい。これにより、ファイババンドル20の光損失を低減しつつ、温度特性に優れた光ファイバ接続構造1Aを提供することができる。
また、本実施形態のように、複数のコア11同士のピッチは30μm以上100μm以下であってもよい。コア11同士のピッチが30μm以上であることにより、第1レンズ30及び第2レンズ40によって生じる収差の影響を抑え、光損失を低減することができる。
(第1の変形例)
図5は、上記実施形態の第1変形例にかかる光ファイバ接続構造1Bの構成を示す図である。本変形例が上記実施形態と異なる点は、マルチコアファイバ10の端面10a、およびファイババンドル20の端面20aの形状である。すなわち、本変形例における端面10aは第1レンズ30の光軸B1と垂直な面に対して傾斜しており、端面20aは第2レンズ40の光軸B2と垂直な面に対して傾斜している。具体的には、端面10aは図中の矢印A1で示される方向に傾斜しており、端面20aは図中の矢印A2で示される方向に傾斜している。方向A1と方向A2とは、互いに逆の方向である。これらの傾斜は、反射戻り光を低減するための構造である。一例では、端面10aと端面20aとは互いに平行である。また、光軸B1,B2に垂直な面に対する端面10a及び20aの傾斜角は、例えば8度である。このような傾斜は、例えば端面10a及び20aを研磨することにより好適に形成される。
マルチコアファイバ10と第1レンズ30とを結ぶ光軸L1,L2は、端面10aの傾斜によって方向A1とは逆の方向(すなわち方向A2)に屈折する。同様に、ファイババンドル20と第2レンズ40とを結ぶ光軸L1,L2は、端面20aの傾斜によって方向A2とは逆の方向(すなわち方向A2)に屈折する。しかしながら本変形例では、マルチコアファイバ10の中心軸線と、第1レンズ30の光軸B1とが、互いに一致している。同様に、ファイババンドル20の中心軸線と、第2レンズ40の光軸B2とが互いに一致している。そして、第1レンズ30及び第2レンズ40の光軸B1,B2もまた互いに一致している。これにより、第1レンズ30と第2レンズ40との間の光軸L1,L2は、集光位置Pを通るように傾斜する。
本変形例に示されるように、光ファイバ接続構造1Bによれば、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各端面10a,20aが傾斜している場合であっても、各端面10a,20aを好適に光結合することができる。また、マルチコアファイバ10とファイババンドル20との光軸調整に関しては、マルチコアファイバ10の中心すなわちフェルール13の中心と第1レンズ30の光軸B1との調整、並びにファイババンドル20の中心すなわちフェルール24の中心と第2レンズ40の光軸B2との調整をそれぞれ行えばよい。従って、例えばレンズ越しにファイバまたはフェルールのエッジをカメラにより観察し、これらの中心軸線が一致するように相対位置の調整を行う調芯方式(光強度モニタが不要なパッシブ調芯方式)により容易に光軸調整を行うことができる。
(第2の変形例)
図6は、上記実施形態の第2変形例にかかる光ファイバ接続構造1Cの構成を示す図である。本変形例の構成は、第1レンズ30と第2レンズ40との位置関係を除き、前述した第1変形例と同様である。
本変形例では、第1レンズ30及び第2レンズ40の光軸B1,B2が互いにオフセットしている。具体的には、第1レンズ30の光軸B1が、第2レンズ40の光軸B2に対し、方向A1に距離D1だけ離れている。このような場合であっても、第1レンズ30と第2レンズ40との距離をこれらの焦点距離の和よりも小さくすることによって、第1レンズ30の光軸B1と第2レンズ40の光軸B2との中心において光を集光させ、各端面10a,20aを好適に光結合することができる。
図7は、本変形例におけるアダプタ50B、コネクタ60及び70の構成を示す図である。上記実施形態と同様に、コネクタ60は、マルチコアファイバ10及び第1レンズ30をユニット化して収容する。同様に、コネクタ70は、ファイババンドル20及び第2レンズ40をユニット化して収容する。マルチコアファイバ10と第1レンズ30とは互いに同軸に配置され、ファイババンドル20と第2レンズ40とは互いに同軸に配置される。この場合、アダプタ50Bの開口51と開口52とは、方向A1及びA2に沿って互いにオフセットされる。すなわち、開口51が開口52に対して方向A1に距離D1だけずれている。
本変形例に示されるように、光ファイバ接続構造1Cによれば、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各端面10a,20aが傾斜している場合であっても、各端面10a,20aを好適に光結合することができる。また、本変形例では第1レンズ30及び第2レンズ40の光軸B1,B2が、光軸L1,L2の傾斜する方向へ互いにオフセットしている。これにより、光軸L1,L2が第1レンズ30及び第2レンズ40の各光軸B1,B2に近い部分を通過するようにできるので、レンズ収差の影響を低減でき、光損失を更に低減することができる。
(第3の変形例)
図8は、上記実施形態の第3変形例にかかる光ファイバ接続構造1Dの構成を示す図である。本変形例の構成は、第1レンズ30及び第2レンズ40とマルチコアファイバ10及びファイババンドル20との位置関係、及び端面20aの傾斜方向を除き、前述した第1変形例と同様である。
本変形例では、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各中心軸線が互いに一致しており、第1レンズ30及び第2レンズ40の光軸B1,B2が互いに一致している。そして、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各中心軸線(図中の破線B3,B4)と、第1レンズ30及び第2レンズ40の各光軸B1,B2とが互いにオフセットされている。具体的には、第1レンズ30及び第2レンズ40の各光軸B1,B2が、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各中心軸線B3,B4に対し、方向A2に距離D2だけ離れている。また、第1変形例と異なり、端面20aは端面10aと同方向に傾斜している。一例では、端面10a,20aの傾斜角は互いに等しい。言い換えれば、各中心軸線に垂直な方向から見て、端面10a,20aは互いに対称である。
上記の構成の場合、マルチコアファイバ10と第1レンズ30とを結ぶ光軸は、端面10aの傾斜によって方向A1とは逆の方向(すなわち方向A2)に屈折する。同様に、ファイババンドル20と第2レンズ40とを結ぶ光軸は、端面20aの傾斜によって方向A2に屈折する。上述したように、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各中心軸線B3,B4と、第1レンズ30及び第2レンズ40の各光軸B2とは互いにオフセットされている。従って、中心軸線B3上に位置するマルチコアファイバ10の中心コアと、中心軸線B4上に位置するファイババンドル20の中心ファイバのコア22との間を伝搬する光の光軸L1は、第1レンズ30と第2レンズ40との間において各光軸B1,B2に対して平行となる。また、マルチコアファイバ10の周辺コアとファイババンドル20の周辺ファイバとを結ぶ光軸L2は、第1レンズ30において光軸L1からオフセットされた位置を通り、集光位置Pを通過したのち、第2レンズ40において光軸L1から第1レンズ30とは逆の方向にオフセットされた位置を通る。
本変形例に示されるように、光ファイバ接続構造1Dによれば、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各端面10a,20aが傾斜している場合であっても、各端面10a,20aを好適に光結合することができる。更に、マルチコアファイバ10とファイババンドル20との光軸調整に関しては、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20からそれぞれ光を出射させたとき、第1レンズ30及び第2レンズ40の光軸と平行にこれらの光が出射される。従って、各レンズ30,40から出射される光をビームプロファイラ等の受光装置により受光し、受光強度が最大となるようにレンズ30,40とマルチコアファイバ10及びファイババンドル20との相対位置関係を調整する、いわゆるアクティブ調芯を容易に行うことができる。また、本変形例では、第1レンズ30及び第2レンズ40の光軸が互いに一致している。これにより、アダプタ50Aの開口51,52の間にオフセットを設ける必要がないので、アダプタ50の構造を簡易にすることができる。
(第4の変形例)
図9は、上記実施形態の第4変形例にかかる光ファイバ接続構造1Eの構成を示す図である。本変形例の構成は、第1レンズ30と第2レンズ40との位置関係、及び端面20aの傾斜方向を除き、前述した第3変形例と同様である。
本変形例では、マルチコアファイバ10の中心軸線が第1レンズ30の光軸に対して方向A1に距離D3だけオフセットされており、ファイババンドル20の中心軸線が第2レンズ40の光軸に対して方向A2に距離D3だけオフセットされている。更に、第1レンズ30の光軸が第2レンズ40の光軸に対して方向A1に距離D4だけオフセットされている。また、本変形例では、第1変形例と同様に、端面10aは方向A1に傾斜しており、端面20aは方向A2に傾斜している。一例では、端面10aと端面20aとは互いに平行である。
上記の構成の場合、マルチコアファイバ10と第1レンズ30とを結ぶ光軸は、端面10aの傾斜によって方向A2に屈折する。また、ファイババンドル20と第2レンズ40とを結ぶ光軸は、端面20aの傾斜によって方向A1に屈折する。上述したように、マルチコアファイバ10の中心軸線は第1レンズ30の光軸に対して方向A1にオフセットされており、ファイババンドル20の中心軸線は第2レンズ40の光軸に対して方向A2にオフセットされている。従って、マルチコアファイバ10の中心コアと、ファイババンドル20の中心ファイバのコア22との間を伝搬する光の光軸L1は、第1レンズ30と第2レンズ40との間においてレンズ30,40の光軸に対して平行となる。また、マルチコアファイバ10の周辺コアとファイババンドル20の周辺ファイバとを結ぶ光軸L2は、第1レンズ30において光軸L1からオフセットされた位置を通り、集光位置Pを通過したのち、第2レンズ40において光軸L1から第1レンズ30とは逆の方向にオフセットされた位置を通る。
本変形例に示されるように、光ファイバ接続構造1Eによれば、マルチコアファイバ10及びファイババンドル20の各端面10a,20aが傾斜している場合であっても、各端面10a,20aを好適に光結合することができる。更に、第3変形例と同様に、マルチコアファイバ10とファイババンドル20との光軸調整に際して、アクティブ調芯を容易に行うことができる。また、本変形例では、第1レンズ30及び第2レンズ40の光軸が互いにオフセットしている。これにより、光損失を更に低減することができる。
(第5及び第6の変形例)
図10(a)は、上記実施形態の第5変形例にかかる光ファイバ接続構造1Fの構成を示す図である。光ファイバ接続構造1Fは、第1レンズ30に代えて第1レンズ31を備えており、また、第2レンズ40に代えて第2レンズ41を備えている。第1レンズ31では、第2レンズ41と対向する側の面31aは凸形状であり、マルチコアファイバ10の端面10aと対向する側の面31bは平坦である。そして、第1レンズ31の面31bは、接着剤を介して端面10aに接合されている。同様に、第2レンズ41では、第1レンズ31と対向する側の面41aは凸形状であり、ファイババンドル20の端面20aと対向する側の面41bは平坦である。そして、第2レンズ41の面41bは、接着剤を介して端面20aに接合されている。
図10(b)は、上記実施形態の第6変形例にかかる光ファイバ接続構造1Gの構成を示す図である。光ファイバ接続構造1Gは、第1レンズ30に代えて第1レンズ32を備えており、また、第2レンズ40に代えて第2レンズ42を備えている。第1レンズ32及び第2レンズ42はいわゆるGRINレンズである。第1レンズ32の一端面32bは、接着剤を介して端面10aに接合されている。同様に、第2レンズ42の一端面42bは、接着剤を介して端面20aに接合されている。
本発明における第1レンズおよび第2レンズの態様は上記実施形態及び第1〜第4変形例に限られず、例えば第5及び第6変形例のような様々な形態のレンズを利用することができる。
本発明による光ファイバ接続構造は、上述した実施形態に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。例えば、上記実施形態および各変形例では、マルチコアファイバとファイババンドルとの接続について説明したが、本発明は、2つのマルチコアファイバを相互に接続する場合にも適用され得る。その場合、光ファイバ接続構造は、第1マルチコアファイバ、第2マルチコアファイバ、第1レンズ、及び第2レンズを備えることとなる。第1マルチコアファイバは、複数の第1コアと第1コアを包囲する第1クラッドとを含む。第2マルチコアファイバは、複数の第1コアのそれぞれに対応する複数の第3コアと第3コアを包囲する第3クラッドとを含む。第1レンズは、第1マルチコアファイバの端面と光学的に結合される。第2レンズは、第2マルチコアファイバの端面と光学的に結合される。第1レンズと第2レンズとは互いに光学的に結合される。そして、第1レンズと第2レンズとの間を伝搬する光の径は、第1マルチコアファイバ及び第2マルチコアファイバの各端面における光の径よりも大きい。
この光ファイバ接続構造では、第1及び第2のマルチコアファイバの端面を互いに接触させるのではなく、第1レンズ及び第2レンズを介してこれらを光学的に結合させている。すなわち、これらの端面を互いに離間させているので、接着剤の膨潤・膨張並びに収縮によってマルチコアファイバの突き出しや引っ込みが生じたとしても、接続損失や反射戻り光の大きさは殆ど変化しない。従って、接続特性の変化を抑えることができる。また、これらの端面を単に離間させたのみでは、光軸合わせの精度が低下し、光結合効率が低下するおそれがある。上記の光ファイバ接続構造では、第1レンズ及び第2レンズを介してこれらの端面を結合させ、第1レンズと第2レンズとの間を伝搬する光の径を、これらの端面における光の径よりも大きいものとしている。これにより、第1マルチコアファイバ及び第1レンズの光軸と、第2マルチコアファイバ及び第2レンズの光軸とのずれ量の許容値が大きくなるので、光結合効率を保ち、これらのマルチコアファイバ同士を好適に光結合させることができる。また、上記の光ファイバ接続構造によれば、第1及び第2のマルチコアファイバの各端面を傾斜させた場合であっても、両者を好適に光結合することができる。そして、第1及び第2のマルチコアファイバの端面が傾斜していることにより、反射戻り光を低減することができる。
また、このような構成の場合、第1変形例のように、第1マルチコアファイバの端面の傾斜方向と、第2マルチコアファイバの端面の傾斜方向とが互いに逆方向であり、第1マルチコアファイバ及び第2マルチコアファイバの各中心軸線と、第1レンズ及び第2レンズの各光軸とが互いに一致していると良い。これにより、各端面を傾斜させた状態での光結合を好適に行うことができる。更に、第1及び第2のマルチコアファイバの光軸調整に関しては、各マルチコアファイバの中心と各レンズ中心との光軸調整をそれぞれ行えばよい。従って、例えばパッシブ調芯方式により容易に光軸調整を行うことができる。
或いは、第3変形例及び第4変形例のように、第1マルチコアファイバ及び第2マルチコアファイバの各中心軸線と、第1レンズ及び第2レンズの各光軸とが互いにオフセットされていることにより、各中心軸線上に位置する第1コア及び第3コアの間を伝搬する光の光軸が、第1レンズと第2レンズとの間において第1レンズ及び第2レンズの各光軸に対して平行とされてもよい。これにより、各端面を傾斜させた状態での光結合を好適に行うことができる。更に、第1及び第2のマルチコアファイバの光軸調整に関しては、各マルチコアファイバからそれぞれ光を出射させたとき、第1レンズ及び第2レンズの光軸と平行にこれらの光が出射するので、アクティブ調芯を容易に行うことができる。
1A〜1G…光ファイバ接続構造、10…マルチコアファイバ、10a…端面、11…コア、12…クラッド、13…フェルール、13a…孔、14…スリーブ、19…接着剤、20…ファイババンドル、20a…端面、21…シングルコアファイバ、22…コア、23…クラッド、24…フェルール、24a…孔、25…接着剤、30,31,32…第1レンズ、40,41,42…第2レンズ、50A,50B…アダプタ、51,52…開口、60,70…コネクタ、P…集光位置。

Claims (14)

  1. 複数の第1コアと前記第1コアを包囲する第1クラッドとを含むマルチコアファイバと、
    単一の第2コアと前記第2コアを包囲する第2クラッドとを各々含んでおり前記複数の第1コアのそれぞれに対応する複数のシングルコアファイバを有し、該複数のシングルコアファイバが接着剤により互いに接合されて成るファイババンドルと、
    前記マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第1レンズと、
    前記ファイババンドルの端面と光学的に結合された第2レンズと、
    を備え、
    前記第1レンズと前記第2レンズとが互いに光学的に結合され、
    前記第1レンズと前記第2レンズとの間を伝搬する光の径は、前記マルチコアファイバ及び前記ファイババンドルの各端面における光の径よりも大きい、光ファイバ接続構造。
  2. 前記マルチコアファイバの前記端面は前記第1レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜しており、
    前記ファイババンドルの前記端面は前記第2レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜している、請求項1に記載の光ファイバ接続構造。
  3. 前記マルチコアファイバの前記端面の傾斜方向と、前記ファイババンドルの前記端面の傾斜方向とが互いに逆向きであり、
    前記マルチコアファイバ及び前記ファイババンドルの各中心軸線と、前記第1レンズ及び前記第2レンズの各光軸とが互いに一致している、請求項2に記載の光ファイバ接続構造。
  4. 前記第1レンズ及び前記第2レンズの光軸が互いにオフセットしている、請求項3に記載の光ファイバ接続構造。
  5. 前記マルチコアファイバ及び前記ファイババンドルの各中心軸線と、前記第1レンズ及び前記第2レンズの各光軸とが互いにオフセットされていることにより、各中心軸線上に位置する前記第1コア及び前記第2コアの間を伝搬する光の光軸が、前記第1レンズと前記第2レンズとの間において前記第1レンズ及び前記第2レンズの各光軸に対して平行となる、請求項2に記載の光ファイバ接続構造。
  6. 前記第1レンズ及び前記第2レンズの光軸が互いにオフセットしている、請求項5に記載の光ファイバ接続構造。
  7. 前記第1レンズ及び前記第2レンズの光軸が互いに一致している、請求項5に記載の光ファイバ接続構造。
  8. 前記マルチコアファイバ及び前記第1レンズがユニット化されてなる第1接続部と、
    前記ファイババンドル及び前記第2レンズがユニット化されてなる第2接続部と、
    を備え、
    第1接続部と第2接続部とが互いに着脱可能に接続される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光ファイバ接続構造。
  9. 両端に開口を有するアダプタを更に備え、
    前記第1接続部は前記アダプタの一方の前記開口に挿入され、前記第2接続部は前記アダプタの他方の前記開口に挿入され、
    前記第1接続部及び前記第2接続部は、前記第1レンズと前記第2レンズとが互いに空間的に離間するように前記アダプタの内部において接続されている、請求項8に記載の光ファイバ接続構造。
  10. 前記接着剤のショアD硬度が60以下である、請求項1〜9のいずれか一項に記載の光ファイバ接続構造。
  11. 前記複数の第1コア同士のピッチは30μm以上100μm以下である、請求項1〜10のいずれか一項に記載の光ファイバ接続構造。
  12. 複数の第1コアと前記第1コアを包囲する第1クラッドとを含む第1マルチコアファイバと、
    前記複数の第1コアのそれぞれに対応する複数の第3コアと前記第3コアを包囲する第3クラッドとを含む第2マルチコアファイバと、
    前記第1マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第1レンズと、
    前記第2マルチコアファイバの端面と光学的に結合された第2レンズと、
    を備え、
    前記第1レンズと前記第2レンズとが互いに光学的に結合され、
    前記第1レンズと前記第2レンズとの間を伝搬する光の径は、前記第1マルチコアファイバ及び前記第2マルチコアファイバの各端面における光の径よりも大きく、
    前記第1マルチコアファイバの前記端面は前記第1レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜しており、
    前記第2マルチコアファイバの前記端面は前記第2レンズの光軸と垂直な面に対して傾斜している、光ファイバ接続構造。
  13. 前記第1マルチコアファイバの前記端面の傾斜方向と、前記第2マルチコアファイバの前記端面の傾斜方向とが互いに逆方向であり、
    前記第1マルチコアファイバ及び前記第2マルチコアファイバの各中心軸線と、前記第1レンズ及び前記第2レンズの各光軸とが互いに一致している、請求項12に記載の光ファイバ接続構造。
  14. 前記第1マルチコアファイバ及び前記第2マルチコアファイバの各中心軸線と、前記第1レンズ及び前記第2レンズの各光軸とが互いにオフセットされていることにより、各中心軸線上に位置する前記第1コア及び前記第3コアの間を伝搬する光の光軸が、前記第1レンズと前記第2レンズとの間において前記第1レンズ及び前記第2レンズの各光軸に対して平行となる、請求項12に記載の光ファイバ接続構造。
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