JP2016061784A - 原発の重大事故時に発生する放射性廃液の処理方法 - Google Patents

原発の重大事故時に発生する放射性廃液の処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】原発重大事故発生時に急激に発生する大量の高放射性廃液を処理して、放射性廃液の環境露出、作業者の被曝を最小限に抑えるための処理方法を提供する。
【解決手段】放射性廃液から放射性廃液内のオイル成分または浮遊物を分離する工程110、オイル成分と浮遊物が分離された放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を吸着工程および沈殿工程を通じて除去する工程120、主要な核種が除去された放射性廃液内の残留核種を凝集工程および沈殿工程を通じて除去する工程130、残留核種が除去された放射性廃液内の微細粒子を除去する工程140とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、放射性廃液の処理方法に関するもので、詳細には、原発(原子力発電所)の重大事故発生時、急激に発生する大量の高放射性廃液を処理して、放射性廃液の環境への露出、作業者が放射能に被曝することを最小限に抑えるための方法に関するものである。
日本の福島のような原発の重大事故時に発生する放射性廃液を処理する方法を導出するために、まず廃液内に存在する対象核種を選定することが非常に重要である。原発重大事故時に発生する実際の場合の資料としては、日本の東京電力(TEPCO)が福島原発重大事故後に発表した資料が、原発重大事故時に発生する廃液に存在する放射性の主要な核種の種類とその濃度を決定することができる非常に重要な根拠資料となる。
下記の表1には、日本の東京電力が発表した放射性廃液に存在する主要な核種とその放射能量が示されており、また、その核種の半減期および溶液から化学的濃度が一緒に示されている。初期に海水冷却水を使用した場合に発生した廃液に存在する放射性核種は、Cs−134、Cs−137、Sr−90、I−131、Mn−54、Co−60、Sb−125、Ru−106などで、これらは半減期が約1年以上の比放射能が大きい核種である。廃液内には、超ウラン元素核種のU、Pu、Npはほとんど存在しないことが報告されている。I−131は、半減期が約8日程度と非常に短いが、比放射能が非常に大きく廃液発生初期にはCs−137と同程度の強さの放射能の大きさを示す。
福島原発重大事故の場合、事故後約3ヶ月が経過後、1次廃液処理装置が稼動して、その期間中に保存された約十万トンの廃液処理を開始した。1次緊急廃液処理設備は、セシウム(Cs)吸着塔と以後の残留核種の除去と脱塩のために凝集/逆浸透圧/蒸発濃縮装置で構成された。この工程では、ヨウ素(I)とストロンチウム(Sr)を処理するためのユニットはなかった、これは、対象となる処理廃液が数ヶ月以上経過してその間にヨウ素(I)は、半減期が短い特性によって著しく検出されなかったからである。また、海水と混合された保存廃液を処理する時に、ストロンチウム(Sr)処理設備がなかったのは、溶融した核燃料から溶出したストロンチウム(Sr)とバリウム(Ba)が一緒に、外部から供給された海水中に存在する硫酸イオン(SO 2−)と結合して原子炉建屋内の溶解度が非常に低い共沈殿物(異質同像沈殿物)として沈殿して、溶液中に有意な濃度で存在していないためと考えられる。
東京電力は、事故後約1年経過後から保存廃液内の大部分の核種を除去する目的で、二次廃液処理設備を設置/運営を開始した。前記2次廃液処理設備は、大きく分けて凝集装置と7種類の吸着塔で構成されている。福島の事故後に設置された1次設備と2次設備は、稼働中に複数回に渡って吸着塔および貯蔵槽から露出事故があり、吸着塔の目詰まり現象等により効率的に使用されていない。したがって、日本の福島原発事故の初期収拾過程に見られるように、非常時に吸着塔を用いた廃液処理の概念は、長い設置期間と運用障害の問題等により、原発重大事故時に発生する廃液初期対応の概念に問題があることを知ることができる。
それで、本発明者らは、原発重大事故発生時に急激に発生する大量の高放射性廃液を処理するための方法に対して研究中、放射性廃液を処理するためのいくつかの化学単位工程中で設置と操作が簡単な沈殿法を用いる一連の沈殿槽を利用して、原発重大事故時に発生する放射性廃液の主要核種と残留核種を除去した後、処理された水を再び冷却水として再循環させて放射性廃液の累積を基本的に遮断することにより、正常な廃液処理装置が設置運営されるまで、放射性廃液発生の最小化とそれに伴う放射性廃液の環境露出の可能性を低下させ、以後に設置される正常な廃液処理装置の規模を大幅に削減することができる処理方法を開発し、本発明を完成した。
本発明の目的は、原発重大事故発生時に急激に発生する大量の高放射性廃液を処理して、放射性廃液の環境露出、作業者の被曝を最小限に抑えるための処理方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明は、
放射性廃液から放射性廃液内のオイル成分または浮遊物を分離する工程(工程1)、
前記の工程1でオイル成分と浮遊物が分離された放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を吸着工程および沈殿工程を通じて除去する工程(工程2)、
前記の工程2で主要な核種が除去された放射性廃液内の残留核種を、凝集工程および沈殿工程を通じて除去する工程(工程3)、および
前記の工程3で残留核種が除去された放射性廃液内の微細粒子を除去する工程(工程4)とを含む放射性廃液の処理方法を提供する。
また、本発明は、
放射性廃液内のオイル成分と浮遊物を分離する分離部と、
前記分離部と連結され、放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を除去する第1撹拌槽、
前記第1撹拌槽と直列に連結されて除去された主な核種を沈殿させる第1静置槽、
前記第1静置槽と直列に連結されて残留放射性廃液内の残留核種を除去する第2撹拌槽、
前記第2撹拌槽と直列に連結されて除去された残留核種を沈殿させる第2静置槽、および
前記第2静置槽と連結されて、放射性廃液内の微細粒子を除去するマイクロフィルター部とを含む放射性廃液の処理装置を提供する。
本発明による放射性廃液の処理方法は、原発の冷却機能喪失のような重大事故時、外部から大量の冷却水が供給されなければならない場合に備えて、大量に発生する高放射性廃液を処理することができる処理方法であり、原発事故の初期に発生する大量の放射性廃液を速やかに冷却水として再循環させて、外部からの継続的な冷却水の供給を遮断することすることにより、原発重大事故後の放射性廃液の累積を根本的に遮断できる効果がある。また、原発事故後の放射性廃液の環境露出の可能性を低くすることができ、以後に設置される通常の廃液処理装置の規模を大幅に減らすことができ、原発内の作業員らの放射能被曝を軽減して、原発事故の収拾を円滑にする効果がある。さらに、本発明による放射性廃液の処理方法は、福島の事故のような災害的事故に備えるための安全措置の一環として、原発運営に関する国民の理解を高める効果を有する。
本発明による放射性廃液の処理装置および処理方法で原発重大事故時に発生する大量の放射性廃液を処理対応する概念図。 本発明による放射性廃液の処理装置を示す模式図。 本発明による放射性廃液の処理装置を示す模式図。 本発明によるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)を含む主要な核種各々の吸着工程時、各々の吸着工程での除染係数を示したグラフ。 本発明によるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)を含む主要な核種各々の吸着工程時、各々の吸着工程での吸着速度を示したグラフ。 本発明によるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)を含む主要な核種各々の吸着工程のすべてを実行した後、各主要核種の総除染係数を示したグラフ。 本発明によるセシウムの吸着工程の後、吸着剤の表面電荷の中和剤である3価の鉄イオン(Fe3+)投入時のセシウム吸着剤粉末の沈殿速度を示したグラフ。 本発明によるストロンチウムの吸着工程の後、吸着剤の表面電荷の中和剤である3価の鉄イオン(Fe3+)投入時のストロンチウム吸着剤粉末の沈殿速度を示したグラフ。 本発明によるヨウ素の吸着工程の後、吸着剤の表面電荷の中和剤である3価の鉄イオン(Fe3+)投入時のヨウ素吸着剤粉末の沈殿速度を示したグラフ。 本発明によるコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)を含む残留核種の共沈殿剤による共沈殿物の蒸留水または海水での表面ゼータ電位を示したグラフ。 本発明によるコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)を含む残留核種の共沈殿剤による共沈殿物と有機凝集剤の投入による有機・無機凝集体の沈殿速度を示したグラフ。 本発明による共沈殿剤である3価の鉄イオン(Fe3+)と陰イオン性ポリアクリルアミド(PAM)を使用してコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)を含む残留核種を凝集する場合、各々の残留核種と3価の鉄イオンの割合に応じた対象核種の総除染係数を示したグラフ。
本発明は、
放射性廃液から放射性廃液内のオイル成分または浮遊物を分離する工程(工程1)、
前記の工程1でオイル成分と浮遊物が分離された放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を吸着工程および沈殿工程を通じて除去する工程(工程2)、
前記の工程2で主要な核種が除去された放射性廃液内の残留核種を凝集工程および沈殿工程を通じて除去する工程(工程3)、および
前記の工程3で残留核種が除去された放射性廃液内の微細粒子を除去する工程(工程4)とを含む放射性廃液の処理方法を提供する。
以下、本発明による放射性廃液の処理方法について、各工程別に詳細に説明する。
本発明による放射性廃液の処理方法は、福島原発事故のように、冷却系統の故障により、外部から炉心冷却水を大量に供給する必要がある原発重大事故時に惹起される放射性廃液の大量発生に対応するための処理方法で、高除染効率を有しながら発生する放射性廃液の主要な核種を速やかに除去して再び炉心冷却水として循環させて、継続的な外部冷却水の注入を遮断することにより、原発重大事故時の日本のように膨大な量の放射性廃液を処理および管理する必要がある問題を根本的に除去し、事故収拾作業者の放射性被曝を低減させることができる処理方法である。
前記のように、本発明による放射性廃液の処理方法は、原発重大事故発生時、急激に発生する大量の高放射性廃液を処理するための処理方法であり、図1の概念図を通じて、本発明の原発重大事故時に発生する大容量高放射性廃液を処理するための全体的な概念を概略的に示した。
外部冷却水の供給が必要な原発重大事故発生時、事故の初期に供給される冷却水によって発生する廃液を直接処理することができる規模の廃液処理設備を、原発重大事故発生直後に速やかに設置または事故前に原発内の敷地に既設置するようにする処理方法で、事故後に発生する大量の放射性廃液を直接処理して処理した溶液を再び冷却水として循環させることで、継続的に外部冷却水を原子炉に供給しなくても事故原子炉を冷却することができるようにする。
これは、原発重大事故時に福島のように対処することが困難な程度の大量の放射性廃液の発生を遮断するとともに、原発事故が安定化した後に設置される事故原発内に蓄積した廃水を最終処理するための通常の放射性廃液処理設備の設置時に、その設備の規模の大幅削減を可能にし、原発重大事故収拾過程をより容易にする。
また、日本の福島での廃液処理の過程で見られるように、通常の廃液処理設備は、多くの吸着塔が組み合わされた複雑な構造を有しているが、これは設備の運転中に廃液貯蔵槽およびラインなどで廃液露出事故を引き起こす可能性があり、これらの事故は、別の形の放射性廃液が発生する緊急事故であり、その場合にも露出した放射性廃液を収拾する時間があまりなく露出した放射性廃液が、福島の場合と同様に外部環境に露出する可能性が大きい。
しかし、本発明による放射性廃液の処理方法を原発事故の初期収拾に用いた後に、通常の廃液処理設備の稼働時のバックアップシステム(緊急時対応設備)に役割を転換しておけば、通常の廃液処理設備の故障時に発生する放射性廃液露出事故にも備えることができる。
まず、本発明による放射性廃液の処理方法において、工程1は、放射性廃液から放射性廃液内のオイル成分または浮遊物を分離する工程である。
原発重大事故時に冷却水が外部から注入される場合、発生した廃液は、浮遊物や油などの油成分が混合されているので、これらを最初に分離することが必要である。
それで、前記の工程1では、放射性廃液から放射性廃液内のオイル成分または浮遊物を分離する。
具体的には、前記の工程1の油成分または浮遊物を分離する方法は、様々な方法を用いることができ、一例として、水と油または浮遊物の比重差を利用して、タンクなどのような場所にこれらの成分が混合された溶液を注入し、上部に浮遊しているオイルと浮遊成分を分離して、下部には、水を抜き出す方法を用いるオイル分離器を用いることができるが、これに限定されない。
次に、本発明による放射性廃液の処理方法において、工程2は、前記工程1でオイル成分と浮遊物が分離された放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を吸着工程および沈殿工程を通じて除去する工程である。
本発明では、原発重大事故時に冷却水として海水のほかに淡水を用いる場合に備えて、初期に発生する廃液を保存せずに、可能な限りすぐに処理して循環させる処理方法により、ストロンチウム(Sr)の共沈殿が起こらないことがあり得るので、溶融燃料から発生した放射性廃液に存在する表1に記載されたセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)などの主要な核種及びその他の微量の残留核種をすべて処理しなければならない。
それで、前記の工程2では、前記工程1でオイル成分と浮遊物が除去された放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)などの主要な核種を吸着工程および沈殿工程で除去する。
前記の工程2でセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)などの主要な核種を処理するための方法としては、沈殿法、イオン交換法、蒸発濃縮法、逆浸透法、限外ろ過法などがあり得るが、発生している放射性廃液の特徴である高放射性、海水による高塩、そして非常に速い発生速度を考慮すると、沈殿法が最も好ましい。前記沈殿法は、事故発生の初期の迅速な対応、簡単な操作と高い除染特性を有することができ、特に塩濃度が高い溶液を対象にする時、従来のイオン交換法に比べて効率的であるという利点がある。
ここで、最も放射能が強く発生する放射性廃液中で一次除去目標となる核種のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)などの主要な核種は、それぞれ化学的特性が異なり、一つの方法によって一度に除去することができない。今まで知られているこれらの核種を除去するために方法には、セシウム(Cs)はゼオライトまたはメタルフェロシアニド(K2−xMe1+x/2Fe(CN);M=Co、Cu、Ni、Znなど)による吸着またはイオン交換、ストロンチウム(Sr)はゼオライトまたは硫酸バリウム(BaSO)による吸着または沈殿、ヨウ素(I)は、活性炭や活性アルミナによる吸着方法が用いられており、一般的に、これらの主要な核種を除去するために、上述した吸着剤をペレットまたは顆粒状(granule)の形態で充填した吸着塔の運転方法を用いる。しかし、日本の福島の事故後の対応の過程から見たとき、放射性廃液の処理のために吸着塔を用いた放射性廃液の処理方法は、長い設備設置時間と運転操作の単純性欠如などの問題により、緊急時の対応に適していないことを知ることができる。
それで、本発明による放射性廃液の処理方法を実行するための放射性廃液の処理装置の一例を図2に模式図によって示し、図2に示すように、前記の工程2での吸着工程および沈殿工程は、吸着工程のための第1撹拌槽121と吸着粒子の沈殿のための第1静置槽122が直列を連結して実行することが好ましい。
具体的な一例として、前記の工程2は、主要な核種除去120の第1撹拌槽121と、第1静置槽122で吸着工程および沈殿工程が実行され得、前記の表1に示されたように、放射性廃液の全体放射能の大部分を占める核種であるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)などを含む主要な核種を除去するために、セシウム、ストロンチウム、およびヨウ素の吸着工程および沈殿工程を実行することができる吸着剤を用いることが好ましい。
ここで、前記の主要な核種を除去するための吸着剤は、広い比表面積と吸着内部での対象イオンの速い拡散のために、通常の吸着塔で用いるペレットや顆粒状の形態ではなく、粉末形態を用いることが好ましい。また、前記吸着剤粉末の大きさは、0.1μm〜100μmであることが好ましい。万一、前記吸着剤粉末の大きさが0.1μm未満の場合には、あまりにも微細な粒子の吸着剤によって吸着剤の沈降速度が遅くなって全体の処理速度が遅くなる問題があり、100μmを超過する場合には、比表面積が小さく、十分な吸着効率を得ることが難しいという問題がある。
さらに、前記の工程2で放射性廃液内のセシウム、ストロンチウム、およびヨウ素などの主要核種の吸着工程を実行するために、前記第1撹拌槽121は、セシウム吸着剤粉末、ストロンチウム吸着剤粉末およびヨウ素吸着剤粉末のすべてを含むことがことができる。
ここで、前記セシウム吸着剤粉末の一例として、チャバザイト(chabazite,Na11−x[(AlO11(SiO25]−40HO)、結晶性シリコチタネ−ト(crystalline silicotitanate,CST,NaSiTi)の単一ゼオライトおよび前記ゼオライトとメタルフェロシアニド(metal ferrocyanide,K2−xMex/2Fe(CN))が混合された複合ゼオライトなどを挙げることができ、前記物質はセシウムに非常に選択性の高いイオン交換体であって構造内に存在するナトリウム(Na)またはカリウム(K)とセシウムのイオン交換反応を通じてセシウムを除去することができる。
前記ストロンチウム吸着剤粉末は、ゼオライト4A(Na12[(AlO12(SiO12]−27HO)、チャバザイド型単一ゼオライト(X型)および、これらのゼオライトでナトリウム(Na)またはカリウム(K)がバリウム(Ba)に置換された複合ゼオライトなどを挙げることができ、前記ゼオライトは、ストロンチウムをイオン交換反応を通じて除去し、バリウム(Ba)を含有する複合ゼオライトの場合、溶液中に存在する硫酸イオン(SO 2−)がバリウムとストロンチウムと反応して(Ba、Sr)SO形態で異質同像沈殿する現象によってストロンチウムを除去することができる。
前記ヨウ素吸着剤粉末は、銀(Ag)が添着された活性炭、活性アルミナ、およびゼオライトなどを挙げることができ、前記物質中に存在する銀は溶液でヨウ素と一緒にヨウ化銀(AgI)の形態で反応することにより、ヨウ素を除去することができる。
前記セシウム、ストロンチウム、およびヨウ素などの主要な核種を吸着することができる吸着剤粉末であれば、制限なしに用いることができる。
また、前記の工程2の吸着工程および沈殿工程は、具体的な一例として、セシウム(Cs)を吸着撹拌するためのセシウム撹拌槽201、セシウム吸着粒子を沈殿させるためのセシウム静置槽202、ストロンチウム(Sr)を吸着撹拌するためのストロンチウム撹拌槽203、ストロンチウム吸着粒子を沈殿させるためのストロンチウム静置槽204、ヨウ素(I)を吸着撹拌するためのヨウ素撹拌槽205およびヨウ素吸着粒子を沈殿させるためのヨウ素静置槽206が直列に連結され、各々の主な核種(セシウム、ストロンチウム、およびヨウ素)を各々の撹拌槽で吸着させて、各々の静置槽で沈殿させることができる。
ここで、前記セシウム吸着剤粉末は、セシウムを吸着撹拌するためにセシウム撹拌槽201に含まれることが好ましく、前記ストロンチウム吸着剤粉末は、ストロンチウムを吸着撹拌するために、前記ストロンチウム撹拌槽203に含まれることが好ましく、前記ヨウ素吸着剤粉末は、ヨウ素を吸着撹拌するために、前記ヨウ素撹拌槽205に含まれることが好ましい。
また、前記セシウム撹拌槽201、ストロンチウム撹拌槽203およびヨウ素撹拌槽205のそれぞれに含まれる吸着剤粉末の含有量は、1g/l〜10g/lであることが好ましい。万一、前記吸着剤粉末の含有量が1g/l未満の場合には、撹拌槽内で核種の吸着速度が非常に遅くなる問題があり、10g/lを超える場合には、吸着速度は速くなるが2次廃棄物の発生量が増えるという問題がある。
さらに、前記セシウム撹拌槽201、ストロンチウム撹拌槽203およびヨウ素撹拌槽205は、吸着剤粒子の表面電荷の中和剤を含むことが好ましい。
セシウム、ストロンチウム、およびヨウ素を吸着するための吸着剤の粉末を放射性廃液に注入時、吸着剤粉末には非常にサイズが小さい粒子も含まれており、これらの吸着剤の粉末は、水溶液中で粒子表面が負電荷を帯び、これは粒子間相互の斥力として作用して粒子がかたまらずに浮遊し得るので、全体的な沈降速度が遅くなり得る。吸着剤粒子の沈殿速度を高めるために、吸着のために撹拌した後、それらの粒子の表面電荷を中和させて溶液の粒子の不安定性(destabilization)を高めることが好ましい。
ここで、前記吸着剤粒子の表面電荷中和剤としては、pHが中性領域部分で溶解度が非常に低くて環境的に毒性がなく、陽イオンを帯びる3価の鉄イオン(Fe3+)または3価のアルミニウムイオン(Al3+)などの金属イオンを用いることができる。
これらの撹拌槽で吸着撹拌が終わる時点に、前記吸着剤粒子の表面電荷の中和剤として3価の鉄イオン(Fe3+)を少量添加すると、pH中性領域で3価の鉄イオンは、Fe(OH)+とFe(OH)で存在して、それらは正電荷を有するので接触する負電荷の吸着剤粒子を中和させて、互いに衝突時の粒子間のファンデルワールス力(Van der Waals forces)によって結合され、粒子サイズの増加をもたらし、それにより、粒子は、静置槽で沈降速度を増大させることができる。
また、前記撹拌槽に含まれる吸着剤粒子の表面電荷中和剤の濃度は、10〜100ppmであることが好ましい。万一、前記撹拌槽に含まれる吸着剤粒子の表面電荷の中和剤の濃度が10ppm未満の場合には、対象粒子の表面電荷中和効果が低くなるという問題があり、100ppmを超える場合には、過度の使用による二次廃棄物はFe沈殿物の量が過度に増加するという問題がある。
次に、本発明による放射性廃液の処理方法において、工程3は、前記工程2での主要な核種が除去された放射性廃液内の残留核種を凝集工程および沈殿工程を通じて除去する工程である。
前記の工程3では、前記工程2での主要な核種であるセシウム、ストロンチウム、およびヨウ素などが除去された後、放射性廃液内の残留核種を凝集工程および沈殿工程を通じて除去する。
具体的には、前記の工程3の残留核種は、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)などであり得る。
また、前記の工程3の凝集工程および沈殿工程は、具体的な一例として、凝集撹拌のための第2撹拌槽131と凝集フロックの沈殿のための第2静置槽132を連結して実行することが好ましい。さらに、前記第2撹拌槽は、前記第1静置槽122と直列に連結して工程2で主要な核種が除去された放射性廃液内の残留核種を除去することが好ましい。
前記の工程3は、残留核種除去130の第2撹拌槽131と第2静置槽132で凝集工程および沈殿工程が実行され、前記の表1に示されたように、放射性廃液内核種であるコバルト、マンガン、アンチモン、およびルテニウムなどを含む残留核種を除去するために、前記第2撹拌槽は共沈殿剤を含むことが好ましく、前記第2撹拌槽は共沈殿剤と有機凝集剤を含むことがより好ましい。
前記の工程2でセシウム、ストロンチウム、およびヨウ素などの主要な核種を除去した後、溶液に残留する核種である残留核種(コバルト、マンガン、アンチモン、およびルテニウムなど)は、それぞれ核種の化学的特性が多様で、その濃度が非常に低く、個別分離より凝集工程および沈殿工程を通じて一度にできるだけ多くを除去するようにすることが好ましい。
一般的な凝集は、溶液中の表面に負電荷を帯びた粒子性で表面電荷によって粒子間の反発力で分散するものを、表面電荷を中和させて粒子の衝突による粒子成長を通じた沈殿を誘発させるものである。しかし、前記の表1に示されたように、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)、ルテニウム(Ru)などの残留性核種は、極めて低濃度およびイオン性で存在して粒子を対象とする一般凝集方法によって除去されにくく、これらの残留核種が同じ溶液に共存する物質が沈殿する相(phase)に混入されて共沈殿(co-precipitation)するようにして除去する方法を用いることが好ましい。
ここで、前記共沈殿剤は、pHが中性領域部分での溶解度が非常に低い金属水酸化物または環境的に毒性がない陽イオン性金属イオンで3価の鉄イオン(Fe3+)または3価のアルミニウムイオン(Al3+)などの金属イオンであり得るが、コバルト、マンガン、アンチモン、およびルテニウムなどを共沈殿させることができる物質であれば制限なしに用いることができる。
また、前記第2撹拌槽131に含まれる共沈殿剤の濃度は、10〜100ppmであることが好ましい。万一、前記第2撹拌槽含まれる吸着剤粒子の表面電荷の中和剤の濃度が10ppm未満の場合には、共沈殿剤であるFeやAlと対象核種が一緒に金属水酸化物で共沈殿して、効率が低くなるという問題があり、100ppmを超過する場合には、過度の沈殿物である2次廃棄物の発生量が増加する問題がある。
さらに、前記第2撹拌槽は、7〜9のpHが維持されることが好ましい。万一、前記第2撹拌槽のpH範囲が前記範囲を外れる場合には、残留核種の共沈殿が効果的に起こらない問題がある。
具体的な一例として、前記の工程3は、共沈殿を起こす共沈殿剤として3価の鉄イオン(Fe3+)を用いることができ、pHを8に調節して用いることができる。このように、3価の鉄イオンが含まれてpHが8に調節された第2撹拌槽でほとんどの3価の鉄イオンは、非常に低い溶解度を有するFe(OH)の水酸化沈殿物に変換され、この過程でFe水酸化構造内に溶液中に存在する様々な金属イオンがFeと一緒に咬合(occlusion)、挿入(inclusion)されてFeM(OH)(M=Co、Mn、SbおよびRuなどの金属)の形態で沈殿する。前記Fe沈殿物は、初期、非常に小さな粒子で溶液中に残留する金属イオンまたはこれらの沈殿物と続けて接触しながら、より大きなサイズを有する粒子、すなわち、フロック(floc)に成長して撹拌を停止した時に溶液中で沈殿することになる。
ここで、前記第2撹拌槽131は、残留核種とFe(OH)と共沈殿効率を高め、フロックをさらに成長させて沈降速度を高めるために、有機凝集剤を含むことができる。前記FeM(OH)沈殿物はまだサイズが小さく沈降速度が遅いので、凝集速度を増進させ、溶液中の対象残留核種とFe(OH)との共沈殿効率を高めるために、有機凝集剤を入れると、最終的に形成された無機・有機フロックの大きさは大きくなり、そこにはより多くの対象金属イオンを結合して沈降速度の増加とともに、核種除去率が増加する。このように、有機凝集剤によってFe(OH)の共沈殿物粒子の表面電荷が正の値を有するので無機固体粒子と有機凝集剤の効果的な結合、すなわち静電気的結合を誘導するために陰イオン性有機凝集剤を用いることができる。
前記有機凝集剤としては、ポリアクリルアミド(polyacrylamide,PAM)、ポリエチレンイミン(poly ethylenimine,PEI)、ポリジアリルジメチル塩化アンモニウム(poly diallyl-dimethyl ammonium chloride,poly DADMAC)を用いることができる。
次に、本発明による放射性廃液の処理方法において、工程4は、前記の工程3で残留核種が除去された放射性廃液内の微細粒子を除去する工程である。
前記の工程4では、前記工程2および工程3で吸着工程および沈殿工程と凝集工程および沈殿工程を経て、主要な核種と残留核種が除去された放射性廃液内で沈殿していないコロイド性粒子と極微細粒子を含む微細粒子を除去する。
これらの微細粒子は、放射性核種を含有しているので処理する溶液の効果的な除染のために溶液中の微粒子を除去することが好ましい。
ここで、前記の工程4の微細粒子を除去する方法は、様々な方法を用いることができ、具体的な一例として、マイクロフィルターを用いて除去することができるが、これに限定されない。
さらに、前記放射性廃液の処理方法は、前記第1の静置槽122および第2静置槽132に累積されている固体放射性核種スラッジを除去する工程(工程5)をさらに含むことが好ましい。放射性廃液の処理方法が連続的に作動するようになると、各静置槽には、放射性核種の沈殿物スラッジが蓄積されるので、過度の高放射性核種の累積による作業者の被曝を軽減し、スラッジの効率的な管理のために、これらのスラッジを定期的に除去することが必要である。
具体的な一例として、セシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)などを含む主要な核種の吸着工程および沈殿工程と残留核種の凝集工程および沈殿工程を実行することにより、第1静置槽122と第2静置槽132に沈殿した沈殿物を除去するための方法として真空チューブを通じて吸引し、フィルターを通じて粒子を分離した後、集められた固体放射性核種スラッジを高性能貯蔵容器、例えば、高健全性保存容器(HIC 、high integrity container)に保存して除去することができる。
また、本発明は、
放射性廃液内のオイル成分と浮遊物を分離する分離部と、
前記分離部と連結され、放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を除去する第1撹拌槽、
前記第1撹拌槽と直列に連結されて除去された主な核種を沈殿させる第1静置槽、
前記第1静置槽と直列に連結されて残留放射性廃液内の残留核種を除去する第2撹拌槽、
前記第2撹拌槽と直列に連結されて除去された残留核種を沈殿させる第2静置槽、および
前記第2静置槽と連結されて、放射性廃液内の微細粒子を除去するマイクロフィルター部とを含む放射性廃液の処理装置を提供する。
ここで、図2および図3を通じて、本発明による放射性廃液の処理装置の一例を示した模式図を示し、以下、図2及び図3を参照して、本発明による放射性廃液の処理装置について詳細に説明する。
本発明による放射性廃液の処理装置100は、放射性廃液内のオイル成分と浮遊物を分離するための分離部110、前記分離部と連結され、放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を除去する第1撹拌槽121と、前記第1撹拌槽と直列に連結されて除去された主な核種を沈殿させる第1静置槽122を含む主要な核種除去部120、前記第1静置槽と直列に連結されて残留放射性廃液内の残留核種を除去する第2撹拌槽131及び前記第2撹拌槽と直列に連結されて除去された残留核種を沈殿させる第2静置槽132を含む残留核種除去部130、前記第2静置槽と連結されて、放射性廃液内の微細粒子を除去するマイクロフィルター部140を含む。
本発明による放射性廃液の処理装置100において、前記第1撹拌槽121は、放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を除去するためのセシウム撹拌槽201、ストロンチウム撹拌槽203およびヨウ素撹拌槽205を含むことができる。
また、前記セシウム撹拌槽201、ストロンチウム撹拌槽203およびヨウ素撹拌槽205は、それぞれセシウム静置槽202、ストロンチウム静置槽204およびヨウ素静置槽206と連結されることが好ましい。
さらに、前記第1静置槽122と第2静置槽132に累積している固体放射性核種スラッジを除去するためのスラッジ除去部(図示せず)をさらに含むことができる。
ここで、前記スラッジ除去部は、
固体放射性核種スラッジを吸引するための真空チューブ、
前記真空チューブ内に位置し、固体放射性核種スラッジを分離するためのフィルター、および
前記分離された固体放射性核種スラッジを保存するための高健全性保存容器(high integrity container、HIC)を含むことができる。
以下、下記の実験例により本発明を詳細に説明する。
ただし、下記の実験例は、本発明を例示するものに過ぎず発明の範囲が実施例に限定されるものではない。
<製造例1>セシウム吸着剤粉末の製造
既合成されたチャバザイド粉末を、まず1Mコバルト(Co)溶液と固液比1:10(wt(g):vol(ml))となるようにして、一定時間反応させてコバルトがチャバザイド粉末に含浸されるように誘導した後、蒸留水で洗浄し、90℃の温度で乾燥させ、前記粉末を再び0.5Mフェロシアニド溶液に固液比1:10(wt(g):vol(ml))になるようにして順次反応させ、ここで、結晶するコバルトフェロシアニドがチャバザイドと混合した状態で共存できるようにした後、蒸留水で洗浄し、90℃の温度で乾燥して、セシウム吸着剤粉末としてチャバザイド(chabazite)ゼオライトとフェロシアニド(K2−xCo1+x/2Fe(CN))が複合されたCHA−CoFCを製造した。
<製造例2>ストロンチウム吸着剤粉末の製造
既合成されたゼオライト4A粉末を0.1Mのバリウム(Ba)溶液と固液比1:10(wt(g):vol(ml))となるようにして、一定時間反応させた後、蒸留水で洗浄し、40℃の温度で乾燥してストロンチウム吸着剤粉末としてゼオライト4A粉末にバリウムをイオン交換させたBa−4Aを製造した。
<製造例3>ヨウ吸着剤粉末の製造
既合成されたゼオライト13X粉末を銀(Ag)溶液と反応させた後、蒸留水で洗浄し、100℃以上の適温で乾燥してヨウ素吸着剤粉末としてゼオライト13X粉末に、銀をイオン交換させたAg−13Xを製造した。
<実験例1>主要核種の吸着効率分析
本発明による放射性廃液の処理方法がセシウム、ストロンチウム、およびヨウ素などを含む主要な核種を効果的に除去することができていることを確認するために、下記のような実験を行なった。
模擬放射性廃液として前記表1に示されたように、主な核種であるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)と残留核種のコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)とルテニウム(Ru)を実際の濃度は非常に低いが、分析の便宜のために海水(福島の初期の放射性廃液と同じ海水として韓国の東海岸から採取した後、フィルターを通した)にそれぞれ約10ppmの濃度に調節して使用した。
前記模擬放射性廃液に前記製造例1〜3で製造された吸着剤粉末を添加し、吸着剤粉末と模擬放射性廃液の混合比(吸着剤粉末の量(g)/溶液体積(l))を約10g/lにして吸着工程および沈殿工程を行った。
前記模擬放射性廃液とセシウム吸着剤を2時間撹拌して接触させた後、セシウム吸着剤を分離させ、同じ方法でストロンチウム吸着剤およびヨウ素吸着剤を用いて吸着工程を行ない、各吸着工程で時間によって溶液を採取して溶液中の各成分をICP−Mass(Inductively Coupled Plasma Mass Spectrometer:Aglient ICP/MS 7700X)を用いて分析し、主要な核種の挙動と除染係数(DF)を評価し、その結果を図4〜6に示した。
ここで、前記除染係数(DF)は、対象核種を除去する除去率(C初期−C最終)/C最終)で定義することができる。
図4に示すように、各々の主要な核種を除去する際に、各々の主要な核種吸着剤粉末が添加されている場合は、除去しようとする主要な核種が最も多く除去されますが、他の核種も一緒に除去される効果を確認することができた。
前記製造例1で製造したセシウム吸着剤粉末を用いて吸着工程を実行した場合には、セシウムの除染係数値が約1,000以上の高い効率で除去されることを確認し、ストロンチウムおよびヨウ素の場合にも非常に少ない量が、一部除去されることを確認することができた。
また、前記製造例2で製造したストロンチウム吸着剤粉末を用いて吸着工程を実行した場合には、ストロンチウムの除染係数値が約175程度で、大部分(初期注入濃度対比約99%以上の除去率)のストロンチウムが前記吸着工程をを通じて除去され、ヨウ素吸着剤粉末を用いて吸着工程を実行した場合には、ストロンチウムの吸着がほとんど示されないことを確認することができた。
さらに、前記製造例3で製造したヨウ素吸着剤粉末を用いて吸着工程を実行した場合には、セシウムとストロンチウムを除去した後に残留するセシウムおよびストロンチウムはほとんど吸着されないが、ヨウ素の除染係数値が約128程度で、初期残留濃度の99%以上が選択的に除去されていることを確認することができた。
これにより、セシウム、ストロンチウム、およびヨウ素の吸着工程が各々の吸着剤粉末を用いて、該当核種のみが選択的に吸着されることを確認することができた。
図5には、前記の実験を行った各々の吸着工程で対象核種の吸着除去時の時間変化に伴う溶液での各核種の濃度の変化を示した。図5に示したように、吸着剤粉末の量と溶液の混合比を10g/lで使用した場合、セシウム、ストロンチウム、およびヨウ素は、各吸着工程で1〜2分以内に吸着が完結される程度に吸着速度が非常に速いことが確認できた。一般的に、吸着剤粉末の量と溶液の混合比を下げると、吸着速度と吸着効率が低くなりますが、発生する吸着剤廃棄物の量は減ることになります。それで、本発明による放射性廃液の処理方法を通じた原発重大事故時に使用する吸着剤粉末の量と溶液の混合比の決定は、迅速な放射性廃液処理に伴う廃液の累積と環境への露出の最小化、以後に設置される正常廃液処理設備規模の減少、作業者の放射性被曝低減と事故収拾の効率化など、いくつかの要素とともに発生する凝集沈殿物による廃棄物発生量の観点から判断して決定することができ、2g/l〜10g/lであり得る。
図6には、前記の実験を行った後、主要な核種および残留核種の総除染係数の値を示した。図6に示したように、セシウム(Cs)は約1,160、ストロンチウム(Sr)は約246、ヨウ素(I)は約130、コバルト(Co)は約3,460、マンガン(Mn)は、約133,000、アンチモン(Sb)は約0.5、ルテニウム(Ru)は、約2.8程度の値を示した。
このように、吸着工程を実行することにより、主要な核種であるセシウム、ストロンチウム、およびヨウ素は約99%以上除去されたことを確認することができた。ここで、前記吸着工程を実行することにより、コバルトおよびマンガンに対して高い除染効果を有することを確認することができた。これは、陽イオンであるコバルトとマンガンがストロンチウム吸着工程で異質同像のBa−SrSO沈殿時にストロンチウムのように共沈するためとみられる。しかし、アンチモンは全体吸着工程で非常に低い吸着率を示すので、アンチモン除去のための凝集工程が必要であることが確認できた。ルテニウムの場合には、pHが約8の海水で大部分非常に低い溶解度を示し、初期濃度10ppmのルテニウム溶液をpH8に調整時、大部分RuOで沈殿し、約0.5ppmのみルテニウムイオンで残留し、前記吸着工程後の除染係数は約2.8で、約75%程度が吸着されることを確認した。
<実験例2>主要核種の吸着速度分析
本発明による放射性廃液の処理方法で、セシウム、ストロンチウム、およびヨウ素などを含む主要な核種の吸着速度を分析するために、下記のような実験を行った。
模擬放射性廃液として前記表1に示されたように、主な核種であるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)と残留核種のコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)とルテニウム(Ru)を実際の濃度は非常に低いが、分析の便宜のために海水(福島の初期の放射性廃液と同じ海水で、韓国東海岸から採取した後、フィルター済)にそれぞれ約10ppmの濃度に調節して使用した。
前記模擬放射性廃液に前記製造例1〜3で製造した吸着剤粉末を添加し、吸着剤粉末と模擬放射性廃液の混合比(吸着剤粉末の量(g)/溶液体積(l))を約10g/lにして吸着工程および沈殿工程を行った。
前記模擬放射性廃液とセシウム吸着剤を接触させて静置(settlement)時、これらの粒子の沈殿速度と模擬放射性廃液に吸着剤粒子の表面電荷の中和剤として、3価の鉄イオン(Fe3+)を100ppm投入後の沈殿速度をそれぞれ測定した。また、同じ方法でストロンチウム吸着剤およびヨウ素吸着剤を用いて沈殿速度を測定した。
ここで、前記模擬放射性廃液での粒子の沈殿速度を測定するために、各溶液で時間変化に伴う溶液の粒子による濁度値を示すNTU(Nepthelometric Turbidity Unit)を濁度計(HI 98703、Hanna)で測定し、その結果を図7〜9に示した。
また、前記の実験を行なった後、吸着剤粒子の表面電荷の中和剤の添加の有無による各沈殿物のゼータ電位(zeta potential)値と溶液中で最終沈殿物の粒子サイズをゼータ電位測定器(Zeta PALS、Brookhaven instrument)および粒度分析器(S3000、Microtrac)を用いて測定し、その結果を下記表2に示した。ここで、前記ゼータ電位は、粒子の表面電位値を示す。
原発重大事故時に発生する放射性廃液の主要な核種であるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)は、従来の吸着塔を使用しなくても、対象廃液にこれらを吸着する吸着剤粉末を用いる場合、高い除染効果を有し充分に速く、これらの核種を吸着することができることを確認した。
しかし、これらの吸着剤粉末には、サイズが非常に小さい微粒子等が溶液中で表面が負電荷を帯びており、溶液中で安定化して簡単に沈殿しない。したがって、これらの微細浮遊粒子の表面電荷を外部から正電荷を有する物質を注入して中和させると、粒子系の不安定性を高め、簡単に沈殿させることができる。
このように、吸着剤粒子の表面電荷の中和剤として3価の鉄イオンを少量添加するとpH中性領域で3価の鉄イオンは、Fe(OH)2+とFe(OH)で存在して、これらは正電荷を有するので接触する負電荷の吸着剤粒子を中和させて、互いに衝突時の粒子間のファンデルワールス力(Van der Waals force)によって結合され、粒子サイズの増加をもたらして粒子の沈殿速度を増大させることができる。一般的に、吸着剤粒子の表面電荷の中和剤として、環境的毒性がない3価のアルミニウムイオン(Al3+)または3価の鉄イオン(Fe3+)を用いることができるが、3価の鉄イオンは、中性領域で用いることができ、比重が大きくて沈殿速度も速く、Fe(OH)がAl(OH)より溶解度が低く、使用後の溶液に残留する濃度がより低いという点を考慮して3価の鉄イオンを使用した。
前記表2に示したように、ゼータ電位が0に近いほど溶液は不安定化され、粒子の沈殿がよくなることを意味するが、各吸着剤粒子は、3価の鉄イオン(Fe3+)の添加により、表面電位が減少して最終的な沈殿物の粒子の大きさが大きくなる傾向を見ることができ、特にセシウム(Cs)を除去するための製造例1の吸着剤粉末(CHA−CoFC)を使用する場合に、その変化幅が最も大きい。
したがって、図7〜9に示すように、3価の鉄イオンが添加されている場合、沈殿速度はセシウム(Cs)吸着剤粉末の製造例1およびヨウ素(I)吸着剤粉末の製造例3を使用した場合、沈殿速度が大幅に増加することを確認することができる。ストロンチウム(Sr)吸着剤粉末の製造例2を使用した場合には、ストロンチウム吸着剤粉末粒子自体の表面電位が低く、3価の鉄イオン添加の効果が明確には表われないが、原子量が大きいバリウム(Ba)が混入されており、粒子の密度が大きく沈殿速度は、製造例1および製造例3の吸着剤粉末を使用した場合よりも速く表われることが確認できた。
3価の鉄イオン(Fe3+)添加時、セシウム吸着剤粉末の製造例1を使用した場合には、粒子の99%以上が沈殿するのが約5分以内となり、ヨウ素吸着剤粉末の製造例3を使用した場合には、95%沈殿するのに約10分かかるが、その後は沈殿速度が遅くなることを確認した。
このように、吸着剤粒子の表面電荷の中和剤である3価の鉄イオンを添加した時、沈殿速度が非常に向上することが確認できた。
<実験例3>残留核種の凝集工程および沈殿工程分析
本発明による放射性廃液の処理方法で、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)などを含む残留核種の凝集工程および沈殿工程を下記のように実験を行ない、それを分析した。
原発重大事故時の放射性廃液の主要な核種であるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)などの主要な核種は、前記実験例1と実験例2で実行された吸着工程および沈殿工程を通じて、セシウムとストロンチウムは約99%以上、ヨウ素は約90%程度除去することができ、以後前記表1に示されたように、他の微量残留核種のコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)を一度に除去するために残留核種の凝集工程および沈殿工程を行なった。
コバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)を含む残留核種の凝集工程および沈殿工程を実行するためには、まず、各核種の化学的状態を知ることが重要である。中性の水溶液でコバルト(Co)は、Co2+、マンガン(Mn)は、Mn2+、アンチモン(Sb)はSbO 、ルテニウム(Ru)はRuOまたはRuO 形態で存在することが知られている。これらの核種は、放射性廃液でのその濃度が前記表1に示されたように非常に低く、pH調節による加水分解沈殿(Hydrolysis precipitation)で溶液から除去することができないので、共沈殿剤として3価の鉄イオン(Fe3+)を投入してpHを8に調節して形成されるFe(OH)の水酸化沈殿物内に、これらの核種が咬合(occlusion)、挿入(inclusion)されてFeM(OH)(M=Co、Mn、SbおよびRuなどの金属)で共沈させた。
ここで、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)、各核種を10ppmを有するpH8の蒸留水または海水を模擬放射性廃液として使用し、前記模擬放射性廃液の溶液系で残留核種が単一成分として存在する場合、および混合成分として存在する場合、それぞれに共沈殿剤として3価の鉄イオン(Fe3+)を100ppm投入して、各残留核種の沈殿率を測定して、その結果を下記の表3に示した。
ここで、3価の鉄イオンを投入する時、溶液に迅速かつ均一に混合されるようにするために、5分間、300rpmの回転速度で高速撹拌を行ない、その後、粒子形成のために15分間80rpmの回転速度で低速撹拌を行なった。
前記表3に示すように、ルテニウム(Ru)を除いて、pH8で加水分解沈殿率(単一核種系(蒸留水))は、10%未満で非常に低いが3価の鉄イオン(Fe3+)を投入してpH8でFe(OH)で沈殿する場合、各残留核種の沈殿率は急激に増加することを確認することができる。これは、3価の鉄イオンがpH8で約10−9Mの非常に低い溶解度を有し、Fe(OH)で沈殿時にコバルト(Co)イオン、マンガン(Mn)イオンおよびアンチモン(Sb)イオンが、Fe(OH)構造内に混入され、FeM(OH)(M=Co、Mn、およびSb)の形態で共沈殿するためである。ルテニウム(Ru)単一の成分は、pH8で非常に低い溶解度を示し、共沈殿の効果を明確に見ることができず、他の核種が共存すればするほど、多少沈殿率が低くなることを確認できた。
また、FeM(OH)の共沈殿物は、粒子が非常に小さく凝集撹拌が停止した後、静置時の沈殿速度が遅く微細残留粒子が溶液に長時間浮遊しており、沈殿を速めるために粒子を成長させることが必要である。FeM(OH)の無機沈殿物をより大きなフロック(floc)に成長させることが沈殿速度の向上とそれ以後の最終沈殿物の固液分離効率を高めることができる。
FeM(OH)粒子を成長させる方法として、有機凝集剤を使用し、有機凝集剤としてポリアクリルアミド(polyacrylamide,PAM)を使用した。ポリアクリルアミドは、陽イオン性と陰イオン性が存在をするので、最適のポリアクリルアミドを選択するために、まず、FeM(OH)沈殿物の表面電位を分析するために下記の実験を行なった。
pHによる蒸留水および海水でコバルト、マンガン、アンチモン、およびルテニウムが一緒に共沈したFeM(OH)と陽イオン性ポリアクリルアミド(C-611PH,OCI-SNF Co.)および陰イオン性ポリアクリルアミド(A-430P,OCI-SNF Co.)のゼータ電位を測定し、その結果を図10に示した。
図10に示したように、pH4〜pH9で陽イオン性ポリアクリルアミドは、正の電位を示し、陰イオン性ポリアクリルアミドは、全範囲で粒子の表面が負の電位を示すことを確認した。FeM(OH)共沈殿物は、海水では全範囲で約10mV程度以内の正電位値を示して、蒸留水ではpH9以前までは正電位の値を示す。表面が正電荷を有するFeM(OH)共沈殿物は、反対の電荷を有する陰イオン性ポリアクリルアミドと結合時により強い電気的結合を有し、堅固な有機・無機凝集体を形成して沈殿速度を増進させることができ、最終的に沈殿したフロックの体積も減るようになる。
ここで、Fe(OH)およびFeM(OH)の沈殿物とポリアクリルアミドと凝集した陽イオン性ポリアクリルアミド−FeM(OH)および陰イオン性ポリアクリルアミド−FeM(OH)の沈殿速度を確認するために、時間変化に伴う溶液の粒子による濁度値を示すNTU(Nepthelometric Turbidity Unit)を濁度計(HI 98703,Hanna)で測定し、その結果を図11に示した。
ここで、有機凝集剤の投入は、3価の鉄イオンを投入した後、高速撹拌し、pHを海水と同じpH8に調整した後、各々のポリアクリルアミドを0.1g/lを投入し、5分間の高速撹拌と、以後15分間の低速撹拌を行ない、撹拌を停止した状態で溶液のNTUを時間にしたがって測定した。
図11に示したように、Fe(OH)とFeM(OH)の沈殿物は、最初の約5分間は非常に遅い沈殿を見せるが急激に沈殿速度が増加し、その後に緩やかに沈殿することを確認することができた。陽イオン性ポリアクリルアミドを使用して凝集された陽イオン性ポリアクリルアミド−FeM(OH)の場合には、前記Fe(OH)およびFeM(OH)の沈殿物よりも多少沈殿速度が速いけれど明確には増加していないことを確認した。
一方、陰イオン性ポリアクリルアミドを使用して凝集された陰イオン性ポリアクリルアミド−FeM(OH)の場合には、撹拌が停止した後から、非常に高い沈殿速度を示し、約5分以内に初期NTU値の1%に減少することを確認した。400ml溶液から最終沈降したフロックの容積は、陽イオン性ポリアクリルアミドと陰イオン性ポリアクリルアミドを使用した場合、それぞれ38.0mlと15.1mlで、陰イオン性ポリアクリルアミドを使用する場合は、はるかに少ない沈殿物が発生することを確認することができた。
前記残留核種の凝集工程および沈殿工程の実験結果を通じて、原発重大事故時に発生する放射性廃液の主要な核種であるセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)を吸着工程および沈殿工程によって除去した後、残留核種のコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)を一度に凝集工程および沈殿工程を実行するためには、Fe(OH)による共沈殿と、以後、陰イオン有機凝集剤を使用した有機・無機凝集工程および沈殿工程が効果的な除染と凝集フロックの速い沈殿速度を有し得ることを確認できた。
一方、ポリアクリルアミド(PAM)有機凝集剤は、対象イオンとは結合するがフロック粒子は形成せず、FeM(OH)粒子が形成される時に、これらと結合して、非常に大きな有機・無機凝集フロックを形成し、FeM(OH)のみを用いる時は核種の除去率よりも核種イオンと反対の表面電荷を有するポリアクリルアミド有機凝集剤を用いる時、核種除去率が多少増加することを確認できた。
これらの結果から、溶液中に存在する微量の金属イオン核種は、3価の鉄イオン(Fe3+)がFe(OH)で沈殿する時に大部分が共沈され、これらの共沈殿物は表面が正電荷を帯びており、投入された陰イオン有機凝集剤の一部は、FeM(OH)の表面電荷の中和および静電気的結合によってよりサイズが大きい有機・無機フロックを形成し、FeM(OH)と結合されない有機凝集剤は、溶液中で共沈されずに存在する金属イオンと結合をするが、直接フロックを形成せずに、既に形成されたFeM(OH)の微細フロック、有機・無機フロックと継続的に結合され、より大きなフロックに形成され沈殿する凝集過程(Patching、bridging)を有するようになる。
金属イオンと3価鉄イオン(Fe3+)のFeM(OH)への共沈時、共沈殿剤である3価の鉄イオン(Fe3+)が対象の金属イオンの割合よりも高いほど共沈効率が高くなる。
最後に、pH8の海水から共沈殿剤である3価の鉄イオンを100ppmの濃度で固定して、対象残留核種のコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)、それぞれを初期濃度20ppm、10ppm、1ppmと0.1ppmに変化させた時、0.1g/lの陰イオン性ポリアクリルアミド(PAM)を使用して、5分間の高速撹拌と、以後15分間の低速撹拌を行ない、撹拌を停止した状態で溶液の除染係数を測定し、その結果を図12に示した。
図12に示したように、3価の鉄イオン共沈殿剤の共沈殿対象核種の濃度比率が低いほど総除去率が増加し、Fe:M(Co,Mn,Sb,およびRu)=100:1以下では、総核種除去率が約99.9%以上であることを確認することができる。
前記表1に示されたように、実際の放射性廃液のコバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)などの残留核種の濃度は、非常に低く、本発明の凝集工程および沈殿工程で、これらの残留核種を除去する場合は、除染係数(DF)の値は、充分に10以上に達すると予想することができる。
<実験例4>マイクロフィルターの使用による除染効果の分析
本発明による放射性廃液の処理方法において主要な核種の吸着工程および沈殿工程と、残留核種の凝集工程および沈殿工程を経た後の溶液をマイクロフィルターを通じて除染効果を向上させることができることを確認するために、下記の実験を行なった。
3価の鉄イオンを通じた共沈殿と陰イオンポリアクリルアミドを用いた凝集工程後、撹拌を30分間行ない、静置を30分間行ない、自然沈降、3,000rpmの回転速度で遠心分離および0.45μmフィルターを順次に経た後の溶液を用いて溶液の粒子による濁度値を示すNTU(Nepthelometric Turbidity Unit)を濁度計(HI 98703、Hanna)で測定し、その結果を下記の表4に示した。
下記の表4に示したように、自然沈降後にも微細粒子が残っていることを確認することができ、マイクロフィルターによって海水自体のNTU値(約0.09)に近接して溶液内の微細粒子を除去することができることを確認できた。
このように、主要な核種の吸着工程および沈殿工程と、残留核種の凝集工程および沈殿工程を経た溶液の大部分の沈殿物は、自然沈殿するが、これらの溶液にはコロイド性微細粒子が残留するので、処理された放射性廃液を循環させる前にこれらの放射性核種を含有した微粒子をフィルターを通じて除去することが必要であり、これを実行することにより、さらに溶液の除染効果を向上させることができることを確認した。
100:放射性廃液処理装置
110:分離部
120:主要核種除去部
121:第1撹拌槽
122:第1静置槽
130:残留核種除去部
131:第2撹拌槽
132:第2静置槽
140:マイクロフィルター部
201:セシウム撹拌槽
202:セシウム静置槽
203:ストロンチウム撹拌槽
204:ストロンチウム静置槽
205:ヨウ素撹拌槽
206:ヨウ素静置槽

Claims (19)

  1. 放射性廃液から放射性廃液内のオイル成分または浮遊物を分離する工程(工程1)、
    前記の工程1でオイル成分と浮遊物が分離された放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を吸着工程および沈殿工程を通じて除去するが、前記吸着工程および沈殿工程は、吸着撹拌のための第1撹拌槽と吸着粒子の沈殿のための第1静置槽を直列に連結して実行され、
    前記第1撹拌槽は、吸着剤粒子の表面電荷の中和剤を含むことを特徴とする工程(工程2)、
    前記の工程2で主要な核種が除去された放射性廃液内の残留核種を凝集工程および沈殿工程を通じて除去する工程(工程3)、および
    前記の工程3で残留核種が除去された放射性廃液内の微細粒子を除去する工程(工程4)を含む放射性廃液の処理方法。
  2. 前記放射性廃液の処理方法が、原発重大事故発生時に急激に発生する大量の放射性廃液を処理するための処理方法であることを特徴とする、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
  3. 前記の工程3の凝集工程および沈殿工程は、凝集撹拌のための第2撹拌槽と凝集フロックの沈殿のための第2静置槽を直列に連結して実行し、
    前記第1静置槽及び第2撹拌槽は、直列に連結されていることを特徴とする、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
  4. 前記の工程2の吸着工程および沈殿工程は、セシウム(Cs)を吸着撹拌するためのセシウム撹拌槽、セシウム吸着粒子を沈殿させるためのセシウム静置槽、ストロンチウム(Sr)を吸着撹拌するためのストロンチウム撹拌槽、ストロンチウム吸着粒子を沈殿させるためのストロンチウム静置槽、ヨウ素(I)を吸着撹拌するためのヨウ素撹拌槽およびヨウ素吸着粒子を沈殿させるためのヨウ素静置槽を直列に連結して実行することを特徴とする、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
  5. 前記セシウム撹拌槽はセシウム(Cs)吸着剤粉末を含み、前記ストロンチウム撹拌槽はストロンチウム(Sr)吸着剤粉末を含み、前記ヨウ素撹拌槽はヨウ素(I)吸着剤粉末を含むことを特徴とする、請求項4に記載の放射性廃液の処理方法。
  6. 前記吸着剤粉末の大きさは、0.1〜100μmであることを特徴とする、請求項5に記載の放射性廃液の処理方法。
  7. 前記セシウム(Cs)吸着剤粉末は、チャバザイド(chabazite)、結晶性シリコチタネート(crystalline silicotitanate,CST)の単一ゼオライト及び前記ゼオライトとメタルフェロシアニドが混合された複合ゼオライトからなる群から選択される1種以上の粉末であり、前記ストロンチウム(Sr)吸着剤粉末はゼオライト4A、チャバザイド型単一ゼオライト(X型)および、これらのゼオライトでナトリウム(Na)またはカリウム(K)がバリウム(Ba)に置換された複合ゼオライトからなる群から選択される1種以上の粉末であり、前記ヨウ素(I)吸着剤粉末は、銀(Ag)が添着された活性炭、活性アルミナ、およびゼオライトからなる群から選択される1種以上の粉末であることを特徴とする、請求項5に記載の放射性廃液の処理方法。
  8. 前記吸着剤粉末の含有量が、1g/l〜10g/lであることを特徴とする、請求項5に記載の放射性廃液の処理方法。
  9. 前記吸着剤粒子の表面電荷の中和剤が、3価の鉄イオン(Fe3+)または3価のアルミニウムイオン(Al3+)の金属イオンであることを特徴とする、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
  10. 前記撹拌槽に含まれる吸着剤粒子の表面電荷中和剤の濃度が、10〜100ppmであることを特徴とする、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
  11. 前記の工程3の残留核種が、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、アンチモン(Sb)およびルテニウム(Ru)からなる群から選択される1種以上であることを特徴とする、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
  12. 前記第2撹拌槽が、共沈殿剤を含むことを特徴とする、請求項3に記載の放射性廃液の処理方法。
  13. 前記共沈殿剤が、3価の鉄イオン(Fe3+)または3価のアルミニウムイオン(Al3+)の金属イオンであることを特徴とする、請求項12に記載の放射性廃液の処理方法。
  14. 前記第2撹拌槽に含まれる共沈殿剤の濃度が、10〜100ppmであることを特徴とする、請求項12に記載の放射性廃液の処理方法。
  15. 前記第2撹拌槽が、7〜9のpHに維持されることを特徴とする、請求項3に記載の放射性廃液の処理方法。
  16. 前記放射性廃液処理方法が、
    累積した固体放射性核種スラッジを除去する工程(工程5)をさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の放射性廃液の処理方法。
  17. 放射性廃液内のオイル成分と浮遊物を分離する分離部と、
    前記分離部と連結され、放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を除去する第1撹拌槽と、
    前記第1撹拌槽と直列に連結して除去された主要核種を沈殿させる第1静置槽と、
    前記第1静置槽と直列に連結して残留放射性廃液内の残留核種を除去する第2撹拌槽と、
    前記第2撹拌槽と直列に連結して除去された残留核種を沈殿させる第2静置槽と、
    前記第2静置槽と連結して、放射性廃液内の微細粒子を除去するマイクロフィルター部とを含み、
    前記第1撹拌槽が、吸着剤粒子の表面電荷の中和剤を含むことを特徴とする放射性廃液の処理装置。
  18. 前記第1撹拌槽が、放射性廃液内のセシウム(Cs)、ストロンチウム(Sr)およびヨウ素(I)からなる群から選択される1種以上の主要な核種を除去するためのセシウム撹拌槽、ストロンチウム撹拌槽およびヨウ素撹拌槽を含むことを特徴とする、請求項17に記載の放射性廃液の処理装置。
  19. 前記セシウム撹拌槽、ストロンチウム撹拌槽およびヨウ素撹拌槽が、それぞれセシウム静置槽、ストロンチウム静置槽及びヨウ素静置槽と連結されたことを特徴とする、請求項17に記載の放射性廃液の処理装置。
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