JP2016057580A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】DC帯電方式を採用した場合に、転写電圧の調整の精度を維持しつつ、その調整にかかる時間が長くなることを抑制することのできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】転写電源S3が転写手段5に電圧を印加した際の電圧値と電流値の情報を取得して転写電圧の値を調整する調整動作の制御を行う制御手段60を有する画像形成装置100は、制御手段60が、調整動作において、転写電源S3が転写手段5に印加する電圧を変化させている間に転写部dを通過した感光体1の表面を、帯電処理後の電位の変動を抑制するように帯電電源S1が帯電手段2に印加する電圧を変化させて帯電処理させると共に、その帯電処理された感光体1の表面が次に転写部dを通過している期間を含む期間に取得した上記情報に基づいて、転写電圧の値を調整する構成とする。
【選択図】図5

Description

本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ装置などの画像形成装置に関するものである。
近年、電子写真方式の画像形成装置において、ローラ型やブレード型などの帯電部材を電子写真感光体(感光体)に近接又は接触させて、感光体を帯電処理する方法が広く用いられている。この方式は、さらに2つの方法に大別される。1つ目は、帯電部材に帯電電圧として直流電圧と交流電圧との重畳電圧を印加して感光体を帯電させる「AC帯電方式」、2つ目は帯電部材に帯電電圧として直流電圧のみを印加して感光体を帯電させる「DC帯電方式」である。
DC帯電方式は、感光体の寿命と放電生成物の生成量を抑制できるという利点がある。DC帯電方式では、AC帯電方式と比べて感光体への放電量が少ないからである。しかし、DC帯電方式は、AC帯電方式と比べて、帯電処理後の感光体の表面電位の均一性(帯電均一性)が劣る。
具体的には、AC帯電方式では、ピーク間電圧値が直流電圧印加時の放電開始電圧の2倍を超えるAC電圧と、DC電圧と、を重畳した帯電電圧を印加することによって、感光体をDC電圧の電位に帯電させることができる。これに対し、DC帯電方式では、印加したDC電圧の電位に感光体を帯電させることはできない。これは、次の理由による。図7は、DC帯電方式における印加電圧と感光体の電位との関係の一例を示す。図7に示すように、DC帯電方式により感光体を帯電処理するためには、感光体と帯電部材との間の放電開始電圧を超えるDC電圧を印加する必要がある。そのため、DC帯電方式では、印加電圧よりも感光体の帯電電位が低くなる。
一方、電子写真方式の画像形成装置では、感光体から被転写体(受像体)にトナー像を転写させる方式としては、感光体に対向して配置されたローラ型やブレード型などの転写部材に転写電圧を印加して静電的に転写させる方式が広く用いられている。例えば、中間転写方式の画像形成装置を例に更に説明すると、この画像形成装置は、被転写体である中間転写体として、無端状のベルトで構成された中間転写ベルトを有する。中間転写ベルトが感光体と転写部材との間に挟持されることで、中間転写ベルトと感光体との接触部に転写部(転写ニップ)が形成される。そして、転写部材に印加される転写電圧によって、感光体上から中間転写ベルト上にトナー像が転写される。
このような画像形成装置において、転写部材や中間転写ベルトの電気的抵抗は、環境の温湿度や繰り返し使用により変動することが知られている。これらの電気的抵抗の変動によって、トナー像を転写するための最適な転写電圧の値が変化する。転写電圧として最適な電圧値よりも低い電圧値を印加すると、転写性が低下してしまうおそれがある。特に、カラー画像形成装置では、転写性の低下によって色安定性が損なわれるおそれがある。また、転写電圧として最適な電圧値よりも高い電圧値を印加すると、転写部で異常放電が発生し、放電による画像不良が発生してしまうおそれがある。
そこで、転写電圧値を最適な電圧値に調整する調整動作が行われている(特許文献1参照)。この調整動作は、簡単に説明すると、次のようなものである。画像形成を開始する前に、転写部材に定電流制御された電圧を印加し、その時の出力電圧値を求める。この電圧値と電流値の情報から、転写部材から感光体までの電気的抵抗を把握し、その結果に応じてその後の画像形成時に転写部材に印加する転写電圧の値を調整する。このような調整動作は、ATVC(Active Transfer Voltage Control)とも呼ばれるものである。
特開2001−125338号公報
しかしながら、上述のように、DC帯電方式では、AC帯電方式と比べて感光体の帯電均一性が劣る。そのため、帯電処理後の感光体の電位は転写部材に印加される電圧の影響を受けやすい。転写部を通過した後の感光体の表面電位によって、感光体の帯電電位が異なってしまうことがあり、感光体を目標の帯電電位へ集束させるために必要となる時間が異なってくる。
このことから、DC帯電方式では、転写電圧の調整動作において転写部材に印加する電圧を変化させると、転写部を通過した後の感光体の表面電位(帯電前電位)が変動し、帯電処理後の感光体の表面電位(帯電電位)も変動してしまうことがある。
ここで、転写電圧を精度よく調整するためには、感光体の表面電位が安定している領域が転写部を通過している際に転写部材に印加される電圧の電圧値と電流値の情報から画像形成時の転写電圧を決定することが望まれる。そのため、転写電圧を精度よく調整するためには、感光体の表面電位が安定するまで待機する必要があり、その分多くの時間が必要になる。例えば、変動する転写電流を受けた感光体上の領域の表面電位を安定させるために、感光体を複数回転させて複数回繰り返して帯電処理を行ってから、転写部材に印加される電圧の電圧値と電流値の情報を取得することが行われることがある。そのため、ATVCに要する時間が長くなることがある。
したがって、本発明の目的は、DC帯電方式を採用した場合に、転写電圧の調整の精度を維持しつつ、その調整にかかる時間が長くなることを抑制することのできる画像形成装置を提供することである。
上記目的は本発明に係る画像形成装置にて達成される。要約すれば、本発明は、回転可能な感光体と、電圧が印加されて帯電部において前記感光体の表面を帯電処理する帯電手段と、前記帯電手段に直流電圧を印加する帯電電源と、帯電処理された前記感光体を露光して前記感光体に静電像を形成する露光手段と、前記感光体にトナーを供給して静電像を現像する現像手段と、電圧が印加されて前記感光体から被転写体にトナー像を転写させる転写手段と、前記転写手段に電圧を印加する転写電源と、前記転写電源が前記転写手段に電圧を印加した際の電圧値と電流値の情報を取得して前記転写のために前記転写電源が前記転写手段に印加する転写電圧の値を調整する調整動作の制御を行う制御手段と、を有する画像形成装置において、前記制御手段は、前記調整動作において、前記転写電源が前記転写手段に印加する電圧を変化させている間に前記転写部を通過した前記感光体の表面を、帯電処理後の電位の変動を抑制するように前記帯電電源が前記帯電手段に印加する電圧を変化させて帯電処理させると共に、その帯電処理された前記感光体の表面が次に前記転写部を通過している期間を含む期間に取得した前記情報に基づいて、前記転写電圧の値を調整することを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、DC帯電方式を採用した場合に、転写電圧の調整の精度を維持しつつ、その調整にかかる時間が長くなることを抑制することができる。
画像形成装置の模式的な断面図である。 感光ドラムと帯電ローラの層構成を示す模式的な断面図である。 画像形成装置の動作シーケンス図である。 実施例1の調整動作の概略手順を示すフローチャート図である。 実施例1の電位関係を示すグラフ図である。 比較例の電位関係を示すグラフ図である。 DC帯電方式の印加電圧と感光体電位との関係を示すグラフ図である。
以下、本発明に係る画像形成装置を図面に則して更に詳しく説明する。
実施例1
1.画像形成装置の全体的な構成及び動作
図1は、本発明の一実施例に係る画像形成装置100の模式的な断面図である。本実施例の画像形成装置100は、転写方式電子写真プロセスを利用した、接触帯電方式、反転現像方式で、最大通紙サイズがA3サイズのレーザビームプリンタである。
画像形成装置100は、像担持体としての回転可能なドラム型(円筒形)の電子写真感光体(感光体)である感光ドラム1を有する。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って、次の各プロセス手段が配置されている。まず、帯電手段としてのローラ型の接触帯電部材である帯電ローラ2が配置されている。次に、露光手段としての露光装置3が配置されている。次に、現像手段としての現像装置4が配置されている。次に、転写手段としてのローラ型の接触転写部材である転写ローラ5が配置されている。次に、クリーニング手段としてのクリーニング装置7が配置されている。また、転写材Pの搬送方向において感光ドラム1と転写ローラ5との間に形成される転写部dの下流側には、定着手段としての定着装置6が配置されている。
感光ドラム1は、外径が30mm、長手方向(回転軸線方向)の長さが330mmの、負帯電性の有機感光体(OPC)である。感光ドラム1は、駆動装置(図示せず)の駆動によって135mm/secのプロセススピード(周速度)で図中矢印R1方向に回転駆動される。感光ドラム1は、図2に示すように、アルミニウム製のシリンダ(導電性ドラム基体)1aの表面に、光の干渉を抑え上層の接着性を向上させる下引き層1bと、光電荷発生層1cと、電荷輸送層1dと、の3層を下から順に塗布して構成されている。
帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に接触して配置されている。帯電ローラ2は、芯金(芯材)2aの長手方向(回転軸線方向)の両端部が、それぞれ軸受け部材(図示せず)により回転自在に保持されると共に、付勢手段としての押圧バネ2eによって感光ドラム1の中心方向に付勢されている。これにより、帯電ローラ2は、感光ドラム1の表面に所定の押圧力をもって圧接されている。そして、帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転に従動して図中矢印R2方向に回転する。
帯電ローラ2には、帯電電圧印加手段としての帯電電源S1から、所定の条件の帯電電圧(帯電バイアス)が印加される。帯電ローラ2には、芯金2aを介して帯電電圧が印加される。これにより、感光ドラム1の周面が所定の極性(本実施例では負極性)の所定の電位に帯電処理される。感光ドラム1と帯電ローラ2との接触部が帯電ニップaである。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上の帯電ローラ2によって帯電処理される位置が帯電部(帯電位置)である。帯電ローラ2は、感光ドラム1の回転方向における帯電ニップaの上流側及び下流側の帯電ローラ2と感光ドラム1との間に形成される空隙のうち少なくとも一方で生じる放電により、感光ドラム1の表面を帯電処理する。本実施例では、理解を容易とするために、帯電ニップにおいて感光ドラム1の表面の帯電処理が行われるものと擬制して、帯電ニップを帯電部aとして説明することがある。また、図1中の位置gは、感光ドラム1の回転方向における帯電部aの直前の位置である。本実施例では、帯電ローラ2には、帯電電圧として、直流電圧(直流成分)のみが印加される。そして、本実施例では、画像形成時に、感光ドラム1の周面は、−700Vの帯電電位(暗部電位)に一様に帯電処理される。
帯電ローラ2は、長手方向の長さが320mmであり、図2に示すように、芯金(支持部材)2aの外回りに、下層2bと、中間層2cと、表層2dと、の3層を下から順に積層して構成されている。下層2bは、帯電音を低減するための発泡スポンジ層であり、表層2dは、感光ドラム1上にピンホールなどの欠陥があってもリークが発生するのを防止するために設けている保護層である。より具体的には、本実施例における帯電ローラ2の仕様は、次の通りである。
芯金2a:直径6mmのステンレス丸棒
下層2b:カーボン分散の発泡EPDM、比重0.5g/cm、体積抵抗値10〜10Ωcm、層厚3.0mm
中間層2c:カーボン分散のNBR系ゴム、体積抵抗値10〜10Ωcm、層厚700μm
表層2d:フッ素化合物のトレジン樹脂に酸化錫とカーボンを分散、体積抵抗値10〜1010Ωcm、表面粗さ(JIS規格10点平均表面粗さRa)1.5μm、層厚10μm
また、本実施例では、帯電電源S1と帯電ローラ2との間に、電流検知手段としての帯電電流測定回路(以下「帯電電流計」ともいう。)40が設けられている。これにより、帯電電流計40は、帯電電源S1が帯電ローラ2に直流電圧を印加した際に帯電ローラ2に流れる直流電流値を検知することができる。なお、帯電電流計40は、感光ドラム1と帯電ローラ2との間の直流電流値を測定できればよいので、感光ドラム1とアースとの間に設けてもよい。ここで、本実施例では、帯電電源S1は、制御部60の制御により設定される電圧値の定電圧を出力できるように構成されている。そして、制御部60は、帯電電流計40により検知された電流値が所定の電流値となるように、帯電電源S1の出力の設定値を変化させることで、帯電電源S1から帯電ローラ2に所定の電流を供給する電圧を印加することができる。また、制御部60は、このときの帯電電源S1の出力の設定値と帯電電流計40の検知結果とから、それぞれ電圧値と電流値の情報を取得することができる。
露光装置3は、半導体レーザを用いたレーザビームスキャナである。露光装置3は、図示しない画像読み取り装置などのホスト処理から入力される画像信号に対応して変調されたレーザ光Lを出力して、一様に帯電処理された感光ドラム1の表面を画像情報に応じて走査露光する。本実施例では、露光装置3は、画像情報のイメージ部を走査露光する。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上の露光装置3により走査露光される位置が露光部(露光位置)bである。感光ドラム1の表面のレーザ光が照射されたところの電位の絶対値が低下することで、感光ドラム1の表面には画像情報に対応した静電潜像(静電像)が順次に形成される。
現像装置4は、2成分磁気ブラシ現像方式の現像装置であり、感光ドラム1に2成分現像剤のトナーを供給して、感光ドラム1上の静電潜像をトナー像として現像(可視化)する。現像装置4は、現像容器4aと、現像容器4aの開口部に設けられた、現像剤担持体としての固定マグネットローラ4cを内包した非磁性の現像スリーブ4bと、を有する。現像容器4aには、主に非磁性トナー粒子(トナー)と磁性キャリア粒子(キャリア)との混合物である2成分現像剤(現像剤)4eが収容されている。現像スリーブ4bは、現像剤4eを担持して搬送する。現像スリーブ4bに担持された現像剤4eは、規制ブレード4dによって規制されて現像スリーブ4b上に薄層状にコーティングされ、感光ドラム1と現像スリーブ4bとが対向する現像部(現像位置)cへと搬送される。現像部cにおいて、現像スリーブ4b上の現像剤4eは穂立ちして磁気ブラシ4hを形成し、感光ドラム1の表面に接触する。現像容器4a内の現像剤4eは、2つの現像剤攪拌部材4fの回転によって均一に攪拌されながら現像スリーブ4b側に搬送される。本実施例では、キャリアは、体積抵抗率が約1013Ωcm、粒径が40μmである。そして、トナーは、キャリアとの摺擦により負極性に摩擦帯電される。現像容器4a内のトナー濃度は、濃度センサ(図示せず)によって検知される。そして、この検知情報に基づいて、トナーホッパー4gから適正量のトナーが現像容器4aに補給されて、現像容器4a内のトナー濃度が一定に調整される。
現像スリーブ4bと感光ドラム1とが対向する現像部cにおいて、現像スリーブ4bと感光ドラム1との最近接距離は300μmに保持されている。また、現像スリーブ4bは、現像部cにおいてその表面の移動方向が感光ドラム1の表面の移動方向とは逆方向になるように、図中矢印R4方向に回転駆動される。現像スリーブ4bには、現像電圧印加手段としての現像電源S2から、所定の現像電圧(現像バイアス)が印加される。本実施例では、現像電圧は、直流電圧(Vdc)と交流電圧(Vac)とを重畳した振動電圧である。より具体的には、本実施例では、−320Vの直流電圧と、ピーク間電圧1800Vpp、周波数8kHzの交流電圧と、を重畳した振動電圧である。本実施例では、現像装置4は、反転現像方式により感光ドラム1上の静電潜像を現像する。すなわち、現像装置4は、一様に帯電処理された後に露光されることで電位の絶対値が低下した感光ドラム1上の露光部(明部)に、感光ドラム1の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)に帯電したトナーを付着させる。
転写ローラ5は、感光ドラム1に接触して配置されている。転写ローラ5は、図示しない付勢手段によって感光ドラム1に向けて付勢され、感光ドラム1に所定の押圧力をもって圧接されている。これによって、感光ドラム1と転写ローラ5との接触部に転写部(転写ニップ、転写位置)dが形成される。そして、転写ローラ5は、感光ドラム1の回転に従動して図中矢印R5方向に回転する。
転写ローラ5には、転写電圧印加手段としての転写電源S3から、現像時のトナーの帯電極性(正規の帯電極性)とは逆極性(本実施例では正極性)の直流電圧である転写電圧(転写バイアス)が印加される。これによって、感光ドラム1の表面のトナー像が、転写部dにおいて感光ドラム1と転写ローラ5とに挟持されて搬送される被転写体としての記録用紙などの転写材Pに静電的に転写される。
また、本実施例では、転写電源S3と転写ローラ5との間に、電流検知手段としての転写電流測定回路(以下「転写電流計」ともいう。)50が設けられている。これにより、転写電流計50は、転写電源S3が転写ローラ5に直流電圧を印加した際に転写ローラ5に流れる直流電流値を検知することができる。なお、転写電流計50は、感光ドラム1と転写ローラ5との間の直流電流値を測定できればよいので、感光ドラム1とアースとの間に設けてもよい。ここで、本実施例では、転写電源S3は、制御部60の制御により設定される電圧値の定電圧を出力できるように構成されている。そして、制御部60は、転写電流計50により検知された電流値が所定の電流値となるように、転写電源S3の出力の設定値を変化させることで、転写電源S3から転写ローラ5に所定の電流を供給する電圧を印加することができる。また、制御部60は、このときの転写電源S3の出力の設定値と転写電流計50の検知結果とから、それぞれ電圧値と電流値の情報を取得することができる。
定着装置6は、それぞれ図中矢印R6a、R6b方向に回転する定着ローラ6aと加圧ローラ6bとを有する。定着装置6は、定着ローラ6aと加圧ローラ6bとの接触部である定着部(定着ニップ)にて転写材Pを挟持して搬送しながら、転写材Pの表面に転写されたトナー像を加熱及び加圧して転写材Pに定着(固着)させる。
クリーニング装置7は、転写工程後の感光ドラム1の表面に残留したトナー(転写残トナー)を感光ドラム1の表面から除去して回収する。クリーニング装置7は、クリーニング部材としてのクリーニングブレード7aにより、回転する感光ドラム1の表面を摺擦して、転写残トナーを感光ドラム1の表面から掻き取る。感光ドラム1の回転方向において、感光ドラム1上のクリーニングブレード7aとの当接部がクリーニング部(クリーニング位置)eである。
2.動作シーケンス
図3は、画像形成装置100の動作シーケンス図である。
a.初期回転動作(前多回転工程)
初期回転動作は、画像形成装置100の起動時の準備動作期間(始動動作期間、起動動作期間、ウォーミング期間)である。初期回転動作では、画像形成装置100の電源スイッチのオンにより、感光ドラム1が回転駆動され、また定着装置6の所定温度への立ち上げなどの所定のプロセス機器の準備動作が実行される。
b.印字準備回転動作(前回転工程)
印字準備回転動作は、画像形成装置100にプリント信号(画像出力動作の開始信号)が入力されてから実際に印字工程が開始されるまでの間の準備動作期間である。初期回転動作中にプリント信号が入力されたときには、印字準備回転動作は初期回転動作に引き続いて実行される。プリント信号の入力がないときには、初期回転動作の終了後にメインモータの駆動が一旦停止されて、感光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置100はプリント信号が入力されるまでスタンバイ状態に保たれる。そして、プリント信号が入力されると、印字準備回転動作が実行される。
c.印字工程(画像形成工程、作像工程)
印字工程は、感光ドラム1へのトナー像の形成、転写材Pへのトナー像の転写、転写材Pへのトナー像の定着などが実際に行われている期間である。より詳細には、帯電、露光、現像、転写、定着の各工程がなされる各位置において印字工程のタイミングは異なる。連続印字(連続プリント)モードの場合は、上記の印字工程が所定の設定プリント枚数n(図3の例ではn=3)分繰り返して実行される。
d.紙間工程
紙間工程は、連続印字モードにおいて、一の転写材Pの後端部が転写位置を通過した後、次の転写材Pの先端部が転写位置に到達するまでの間の、転写位置における転写材Pが無い期間に対応する期間である。
e.後回転工程
後回転工程は、最後の転写材Pの印字工程が終了した後もしばらくの間メインモータの駆動を継続させて感光ドラム1を回転駆動させ、所定の後動作を実行させる期間である。
f.スタンバイ(待機)状態
所定の後回転工程が終了すると、メインモータの駆動が停止されて感光ドラム1の回転駆動が停止され、画像形成装置100は次のプリント信号が入力されるまでスタンバイ状態に保たれる。1枚だけのプリントの場合は、そのプリント終了後、画像形成装置100は後回転工程を経てスタンバイ状態になる。スタンバイ状態において、プリント信号が入力されると、画像形成装置100は印字準備回転動作に移行する。
上記cの印字工程が画像形成時であり、上記aの初期回転動作、上記bの印字準備回転動作、上記dの紙間工程、上記eの後回転工程が非画像形成時である。また、一のプリント信号による、単一又は複数の転写材Pに対する、上述の印字準備回転動作、印字工程、紙間工程、後回転工程などを含む一連の動作を画像出力動作(ジョブ)ともいう。
本実施例では、印字準備回転動作において、後続の画像形成時の転写電圧を調整する調整動作が実行される。
3.制御態様
本実施例では、画像形成装置100に設けられた制御手段としての制御部60が、画像形成装置100の全体的な制御を行う。制御部60は、演算処理を行う中心的素子であるCPU、記憶素子であるROM、RAMなどのメモリなどを有して構成される。RAMには、センサの検知結果、演算結果などが格納され、ROMには制御プログラム、予め求められたデータテーブルなどが格納されている。制御部60には、画像形成装置100における各制御対象が接続されている。特に、本実施例との関係で言えば、制御部60には、帯電電源S1、転写電源S3、帯電電流計40、転写電流計50が接続されており、制御部60は、転写電圧を調整する調整動作を実行させる。その際に、制御部60は、詳しくは後述するように、帯電電流計40、転写電流計50による検知結果を用いて、それぞれ帯電電源S1から帯電ローラ2に印加する電圧、転写電源S3から転写ローラ5に印加する電圧を制御する。
4.調整動作
次に、本実施例における転写電圧の調整動作について説明する。本実施例では、ジョブごとに、前回転工程において、そのジョブにおける画像形成時の転写電圧の目標電圧値を決定する調整動作を行う。この調整動作は、基本的には前述したATVCで構成されている。つまり、前回転工程において、転写部dに転写材Pがないときに、転写電源S3から転写ローラ5に、所定の目標電流値(第1目標電流値)で定電流制御された電圧を印加する。そして、そのときの発生電圧値に基づいて、転写時に転写電源S3から転写ローラ5に定電圧制御で印加する転写電圧の目標電圧値(第1目標電圧値)を求める。上述のように、本実施例では、制御部60は、転写電源S3の出力の設定値と転写電流計50の検知結果とから、それぞれ電圧値と電流値の情報を取得することができる。
画像形成時の転写電圧の目標電圧値は、調整動作における上記発生電圧値自体であってもよいし、該発生電圧値に基づいて予め設定されている所定の演算式やルックアップテーブルを用いて導かれた値であってもよい。本実施例では、調整動作における上記定電流制御の所定の目標電流値は、画像形成時の転写電流の目標値で設定されている。そして、調整動作における上記発生電圧値(より詳細には後述するように平均値)を画像形成時の転写電圧の目標電圧値として決定する。
ここで、本実施例では、調整動作において、転写電源S3が転写ローラ5に印加する電圧を、電流値が上記所定の目標電流値となるまで徐々に変化させる。これは、本実施例では、急激な電圧上昇による過電圧を抑制するなどのためである。
しかし、このように調整動作において転写ローラ5に印加する電圧を変化させると、前述のように、転写部dを通過した後の感光ドラム1の表面電位(帯電前電位)が変動し、帯電処理後の感光ドラム1の表面電位(帯電電位)も変動してしまうことがある。そして、精度よく転写電圧を調整するために、この帯電電位が変動した感光ドラム1の表面を繰り返し帯電処理するために感光ドラム1を長く回転させると、調整動作にかかる時間が長くなってしまう。
そこで、本実施例では、調整動作において、転写ローラ5に印加する電圧を変化させても帯電処理後の感光ドラム1の表面電位が一定となるように帯電ローラ2に印加する電圧を制御することで、調整動作にかかる時間の短縮を可能とする。
図4は、本実施例の調整動作の手順の概略を示すフローチャート図である。この調整動作は、制御部60の制御により実行される。
・S101:
前回転工程において、調整動作が開始される。
・S102:
調整動作が開始されると、帯電電源S1から帯電ローラ2に、画像形成時の所定の目標電圧値(第2目標電圧値)で定電圧制御された帯電電圧が印加されて、感光ドラム1が帯電処理される。また、転写電源S3から転写ローラ5に、直前の画像形成時に使用していた転写電圧の目標電圧値(第1目標電圧値)で定電圧制御された転写電圧が印加される。そして、上記転写電圧が転写ローラ5に印加されている際に転写部dを通過した感光ドラム1の表面を上記帯電電圧が印加された帯電ローラ2によって帯電処理している際に、帯電電流計40により帯電電流Icが検知される。検知された帯電電流Icは、制御部60のメモリに記憶される。この帯電電流Icは、後述する帯電電圧を定電流制御する際の目標電流値(第2目標電流値)Ictargetとなる。帯電電流Icが検知された後、感光ドラム1の回転駆動は継続され、定電圧制御での帯電電圧の印加も継続されるが、転写電圧の印加は一旦停止される。
なお、本実施例のように、上記第2目標電流値は、次のような電流値であることが好ましい。つまり、転写電源S3が転写ローラ5に定電圧制御された電圧を印加している際に転写部dを通過した感光ドラム1の表面を、帯電電源S1から定電圧制御された電圧が印加された帯電ローラ2で帯電処理している際に帯電電流計40で検知された電流値である。このとき、転写電源S3が転写ローラ5に印加する電圧は、第1目標電圧値で定電圧制御される。また、帯電電源S1が帯電ローラ2に印加する電圧は、第2目標電圧値で定電圧制御される。上記第1目標電圧値は、当該調整動作より前(典型的には直前)に行われた画像形成時に定電圧制御で印加された転写電圧の目標値であることが好ましい。また、上記第2目標電圧値は、画像形成時に感光ドラム1の帯電処理のために帯電電源S1が帯電ローラ2に定電圧制御で印加する電圧の目標値であることが好ましい。これにより、画像形成時の条件に対応した条件で、第2目標電流値を検知することができる。本実施例では、この第2目標電流値は、調整動作において、転写電源S3が転写ローラ5に印加する電圧が変化させられる前に帯電電流計40により検知される。つまり、本実施例では、調整動作において、その調整動作において帯電電圧を定電流制御するために用いる第2目標電流値を検知する。しかし、これに限定されるものではなく、第2目標電流値は、当該調整動作より前(典型的には直前)に行われた画像形成時に、帯電電流計40により検知されたものであってもよい。あるいは、一の調整動作において検知された第2目標電流値を、その後の単数又は複数の他の調整動作で用いるようにしてもよい。
・S103:
その後、転写電源S3から転写ローラ5への転写電圧の印加が開始される。このとき、転写電圧は、転写電流計50により検知される電流値が0μAから所定の目標電流値(第1目標電流値)Itargetに向けて徐々に変化するように、制御時間T1の間に徐々に変化させられる。制御時間T1は、急激な電圧上昇に伴う過電圧を抑制するのに十分な時間に適宜設定される。本実施例では、この制御時間T1の間に、転写電圧は、電流値の絶対値が線形的に大きくされ、これにより電圧値の絶対値が徐々に大きくされる。
また、転写電圧の印加開始から、感光ドラム1が転写部dから帯電部aまで移動するのにかかる時間Ta後に、定電圧制御で印加されていた帯電電圧が、次のように変化され始める。すなわち、帯電電源S1から帯電ローラ2に印加する電圧が、帯電電流計40で検知される電流値が0μAから所定の目標電流値(第2目標電流値)Ictargetに向けて徐々に変化するように、制御時間T1の間に徐々に変化させられる。この制御時間T1は、上記転写電圧が徐々に変化させられる制御時間T1と同じ長さである。本実施例では、この制御時間T1の間に、帯電電圧は、電流値の絶対値が線形的に大きくされる。このときの電圧値の変化については後述する。
なお、本実施例では、感光ドラム1の周方向に沿った感光ドラム1の回転方向における転写部dから帯電部aまでの距離は、約49mmである。したがって、転写部dにある感光ドラム1上の位置が、感光ドラム1の回転によって帯電部aに到達するまでの時間(帯電前移動時間)Taは、362msecである。また、感光ドラム1の周方向に沿った感光ドラム1の回転方向における帯電部aから転写部dまでの距離は約45mmである。したがって、帯電部aにある感光ドラム1上の位置が、感光ドラム1の回転によって転写部dに到達するまでの時間(転写前移動時間)Tbは、336msecである。
・S104:
転写電圧の印加開始から制御時間T1後に、電流値が目標電流値Itargetに達すると、転写電圧は目標電流値Itargetで定電流制御される。そして、この定電流制御を行っている際に、転写ローラ5の1周分の時間Trの間の転写電圧の電圧値の平均値が求められる。つまり、転写ローラ5の電気抵抗値の周方向におけるムラを平均化するために、転写ローラ5の1周分の時間にわたり転写電圧の電圧値のサンプリングが行われ、その平均値が求められる。
一方、帯電電圧を徐々に変化させ始めてから制御時間T1後に、電流値が目標電流値Ictargetに達すると、帯電電圧の印加は画像形成時の所定の目標電圧値での定電圧制御での印加に変更される。
そして、上記平均値Vaveが、画像形成時に定電圧制御で印加される転写電圧の目標電圧値として決定される。
・S105:
前回転工程における調整動作が終了する。その後、所定の前回転工程が終了すると、上記平均値Vaveを目標電圧値として定電圧制御で転写電圧が印加されて、画像形成工程が開始される。
本実施例における各パラメータの値は、次のとおりとした。
Vd=−700V
target=20μA
Ictarget=−20μA
Ta=362msec(帯電前移動時間)
Tb=336msec(転写前移動時間)
T1=500msec
Tr=372msec(φ16mm転写ローラ1周回転時間)
図5は、本実施例の調整動作における、感光ドラム1の表面電位の推移と、帯電電圧の電圧値及び電流値の推移と、転写電圧の電圧値及び電流値の推移とを示すグラフ図である。図5において、Vd1は、転写部dを通過した後で帯電部aに到達する前の感光ドラム1の表面電位の推移を測定した結果を示す。また、Vd2は、帯電部aを通過した後で転写部dに到達する前の感光ドラム1の表面電位を測定した結果を示す。また、Vcは、帯電電圧の電圧値の推移を測定した結果を示す。また、Icは、帯電電圧の電流値の推移を測定した結果を示す。また、Vtは、転写電圧の電圧値を測定した結果を示す。また、Itは、転写電圧の電流値の推移を測定した結果を示す。なお、Vcについては、目盛は設けられておらず、変化の傾向のみが示されている。
上記S102工程においては、感光ドラム1の表面電位は、Vd1=−700V、Vd2=−700Vで安定している。
次に、上記S103工程において、Itが0μAから20μAまで変更され、Vtが0Vから300Vまで変動する。一方、転写電圧の印加開始から時間Ta後に、転写電圧の変化に応じてVd1が−700Vから−300Vに変動するが、Icが0μAから−20μAまで変更されることで、Vd2は−700Vで安定している。このとき、Vcは、後述する比較例で起きるような電荷の供給不足を補うようにして、定電圧制御時の電圧よりも絶対値が大きくなるように変動する。
また、上記S103工程において、転写電圧の印加開始から制御時間T1の後に、Itが20μAで一定となるように転写電圧が定電圧制御されることで、Vtが−300Vで安定する。そして、この状態で時間Trの間の転写電圧の電圧値の平均値Vaveが求められて、画像形成時の転写電圧の目標電圧値として決定される。一方、上記S103工程において、帯電電圧を変化させ始めてから制御時間T1後に、帯電電圧の印加は定電圧制御に変更され、Vd1が−300Vで安定し、またVd2は−700Vで安定する。
ここで、帯電電圧を変化させ始めた際に帯電部aにあった感光ドラム1上の位置は、上記転写前移動時間Tb後に転写部dに到達する(図5中の矢印Aの時点)。したがって、帯電電圧を変化させている際に帯電部aを通過した感光ドラム1の表面が転写部dを通過する期間と、転写電圧の電圧値の平均値Vaveを求める時間Trの期間とは、少なくとも一部が重なる。本実施例では、時間Trの期間のうち、上記矢印Aで示す時点から後の期間が、帯電電圧を変化させている際に帯電部aを通過した感光ドラム1上の領域が転写部dを通過する期間と重なる。
このように、本実施例の調整動作では、転写電圧の変化に伴う感光ドラム1の帯電処理後の表面電位の変動が発生しないか又は無視できる程度に小さい。つまり、転写部dにおいて感光ドラム1と転写ローラ5との間で放電が発生し、転写ローラ5から正電荷が感光ドラム1に与えられる。これによって、転写部dを通過した後で帯電部aに到達する前の感光ドラム1の表面電位Vd1が、制御時間T1の間急激に変動する。しかし、このVd1の変動に合わせて、帯電電流Icを徐々に変化させて必要電荷量を感光ドラム1上に与えることで、帯電部aを通過した後で転写部dに到達する前の感光ドラム1の表面電位Vd2を変動させることなく一定にすることが可能となる。したがって、帯電電圧を変化させた際に帯電部aを通過した感光ドラム1の表面が転写部dを通過する期間と少なくとも一部が重なる期間に取得した、転写電圧の電圧値と電流値の情報を用いて、画像形成時の転写電圧の目標電圧値を決定することができる。これによって、調整動作にかかる時間を短縮することができる。なお、この効果は、帯電電圧を変化させた際に帯電部aを通過した感光ドラム1の表面が転写部dを通過する期間と、転写電圧の電圧値と電流値の情報を取得する期間と、の少なくとも一部が重なっていれば得られる。ただし、これら両期間は、完全に一致していたり、いずれか一方の期間に他方の期間が包含されていたりしてもよい。
5.比較例
次に、調整動作において帯電電圧を変化させる制御を行わない比較例について説明する。
図6は、比較例の調整動作における感光ドラム1の表面電位の推移と、転写電圧の電圧値及び電流値の推移とを示す。図6において、Vd1、Vd1、Vt、Itは、それぞれ図5のものと同様のものを表す。
調整動作が開始されると、帯電電源S1から帯電ローラ2に、画像形成時の所定の目標電圧値で定電圧制御された帯電電圧が印加されて、感光ドラム1が帯電処理される。次に、転写電源S3から転写ローラ5への転写電圧の印加が開始される。このとき、転写電圧は、転写電流計50により検知される電流値が0μAから所定の目標電流値Itargetに向けて徐々に変化するように、制御時間T1の間に徐々に変化させられる。
ここで、比較例では、転写電圧の印加開始から感光ドラム1が転写部dから帯電部aまで移動するのにかかる時間Taが経過しても、帯電電圧Vdは定電圧制御で印加され続けられる。
そして、転写電圧の印加開始から制御時間T1後に、電流値が目標電流値Itargetに達すると、転写電圧は目標電流値Itargetで定電流制御される。この定電流制御を行っている状態は、安定時間T2の間保持される。その後、安定時間T2の経過後に、転写ローラ5の1周分の時間Trの間の転写電圧の電圧値の平均値が求められる。そして、上記平均値Vaveが、画像形成時に定電圧制御で印加される転写電圧の目標電圧値として決定される。
その後、所定の前回転工程が終了すると、上記平均値Vaveを目標電圧値として定電圧制御で転写電圧が印加されて、画像形成工程が開始される。
本比較例における各パラメータの値は、次のとおりとした。
Vd=−700V
target=20μA
Ta=362msec(帯電前移動時間)
Tb=336msec(転写前移動時間)
T1=500msec
T2=1060msec
(φ30mm感光ドラム1周回転時間+転写部〜帯電部間時間)
Tr=372msec(φ16mm転写ローラ1周回転時間)
図6からわかるように、本比較例では、転写電圧の印加開始から時間Ta後に、転写電圧の変化に応じてVd1が−700Vから−300Vに変動し、このときVd2も−700Vから−670Vに変動する。そして、転写電圧の印加開始から制御時間T1の後に、Itが20μAで一定となるように定電流制御されるが、このときVtは300Vから330Vに変動する。その後、安定時間T2が経過すると、Vtは300Vで安定する。一方、Vd1は、変化し始めてから制御時間T1後に−300Vで安定するが、Vd2は、Vd1が安定した後も−670Vから−700Vに向けて変動し、その後−700Vで安定するようになる。
このように、本比較例の調整動作では、転写電圧の変化に伴って感光ドラム1の帯電処理後の表面電位が変動する。つまり、転写部dにおいて感光ドラム1と転写ローラ5との間で放電が発生し、転写ローラ5から正電荷が感光ドラム1に与えられる。これによって、転写部dを通過した後で帯電部aに到達する前の感光ドラム1の表面電位Vd1が、制御時間T1の間急激に変動する。そして、本比較例では、帯電電圧は制御時間T1の間も定電圧制御されているため、Vd1の変動に伴い、Vd2にも30V程度の変動が発生する。これは、DC帯電方式では、Vd1の電位変動に電荷供給が間に合わず、Vd2が不安定となってしまうことによるものである。その結果、このVd2が変動した感光ドラム1上の領域が転写部dを通過する際に、転写電圧に30V程度の変動が発生する。これは、転写部dでの転写電圧と感光ドラム1の表面電位との間のコントラストが変動したためである。
このように変動しているVtの値を用いて画像形成時の転写電圧の目標電圧値を決定すると(すなわちVaveを求めると)、転写電圧の調整の精度が低下し、正確な転写電圧の設定を行うことができなくなる。そのため、Vd2が変動した感光ドラム1上の領域を、再度帯電部aを通過させ、感光ドラム1の帯電処理後の表面電位を安定させる必要がある。したがって、本比較例では、転写電圧の印加開始から制御時間T1が経過した後に、更に安定時間T2だけ待機し、その後にVaveを求める必要があり、その分調整動作のための時間が長くなる。
このように、本実施例の画像形成装置100は、転写電源S3が転写ローラ5に電圧を印加した際の電圧値と電流値の情報を取得して転写のために転写電源S3が転写ローラ5に印加する転写電圧の値を調整する調整動作の制御を行う制御部60を有する。制御部60は、調整動作において、転写電源S3が転写ローラ5に印加する電圧を変化させている間に転写部dを通過した感光ドラム1の表面を、帯電処理後の電位の変動を抑制するように帯電電源S1が帯電ローラ2に印加する電圧を変化させて帯電処理させる。これと共に、制御部60は、その帯電処理された感光ドラム1の表面が次に転写部dを通過している期間を含む期間に取得した上記情報に基づいて、画像形成時の転写電圧の値を調整する。特に、本実施例では、制御部60は、調整動作において、転写電源S3が転写ローラ5に印加する電圧を、電流値が第1目標電流値に向けて徐々に変化するように変化させる。また、制御部60は、その変化させている間に転写部dを通過した感光ドラム1の表面を、帯電電源S1が帯電ローラ2に印加する電圧を、電流値が第2目標電流値に向けて徐々に変化するように変化させて帯電処理させる。また、制御部60は、その帯電処理された感光ドラム1の表面が次に転写部dを通過している期間を含む期間に取得した上記情報に基づいて、画像形成時の転写電圧の値を調整する。より詳細には、制御部60は、転写電源S3が転写ローラ5に印加する電圧を電流値が上記1目標電流値で一定となるように定電流制御している間に、上記情報を取得する。ここで、上記第1目標電流値は、典型的には、転写のための目標値である。
以上、本実施例によれば、比較例における安定化時間T2が不要であり、調整動作のための時間を短縮することが可能となる。
その他
以上、本発明を具体的な実施例に即して説明したが、本発明は上述の実施例に限定されるものではない。
上述の実施例では、調整動作は、ジョブごとに前回転工程において実行するものとして説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。調整動作は、毎回のジョブにおける前回転工程で実行せずに、複数回のジョブごとの前回転工程で実行してもよい。また、調整動作は、前回転工程で実行することに限定されるものではなく、紙間工程、後回転工程など、非画像形成時であれば任意のタイミングで実行することができる。
また、上述の実施例では、調整動作において、定電流制御された電圧を印加した際の発生電圧値に基づいて画像形成時の転写電圧の目標値(目標電圧値)を決定した。しかし、これに限定されるものではなく、転写部における電気的抵抗に係る情報が得られればよいので、定電圧制御された電圧を印加した際の供給電流値に基づいて画像形成時の転写電圧の目標値を決定してもよい。斯かる態様は、例えば、画像形成時に転写電圧が定電流制御され、転写電圧の目標電流値を求める場合などに適用できる。この場合も、調整動作において可変制御される転写電圧の影響を受けた感光体の表面を可変制御される帯電電圧により帯電処理する。そして、そのようにして帯電処理した感光体の表面が転写部を再度通過する期間と少なくとも一部が重なる期間に取得した転写電圧の電圧値と電流値の情報から、画像形成時の転写電圧を決定すればよい。
また、上述の実施例では、感光体の回転方向において転写部から帯電部までの間に、感光体の電荷の少なくとも一部を除去する除電手段としての、感光体に光(除電光)を照射する前露光装置などは設けられていなかった。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、そのような除電手段が設けられていてもよい。この場合も、調整動作において除電手段が動作しない場合、あるいは動作しても転写電圧の変動が帯電処理後の感光体の表面に影響する場合には、上述の実施例と同様の制御を適用することで、上述の実施例と同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例では、調整動作において、帯電電流測定回路によって検知された電流値を目標電流値として帯電電圧を変更する制御を行った。これにより、当該画像形成装置の構成や状況に即した、より精度のよい制御を行うことが可能となる。しかし、転写電圧の変動によって生じる帯電処理後の感光体の表面電位の変動を抑制するように、帯電電圧の電流値を変更させることができれば、目標値は当該画像形成装置において検知されることに限定されず、予め設定されたものであってもよい。
また、本発明は、感光体から被転写体に静電的にトナー像を転写させる画像形成装置であれば、タンデム型/1ドラム型、中間転写型/転写材搬送型の区別無く実施できる。当業者には周知のように、タンデム型とは、被転写体としての中間転写体や転写材担持体に担持された転写材の搬送方向に沿って複数の感光体が配置され、各感光体に形成されたトナー像が該被転写体上に順次に重ね合わせるように転写されるものである。この場合、各感光体から被転写体へのトナー像の転写部について、上述の実施例と同様の制御を適用すればよい。また、当業者には周知のように、1ドラム型とは、1個の感光体に繰り返しトナー像が形成され、そのトナー像が、被転写体としての中間転写体や転写材担持体上の転写材被転写体に順次に重ね合わせるように転写されるものである。
1 感光ドラム
2 帯電ローラ
5 転写ローラ
40 帯電電流計
50 転写電流計
60 制御部
S1 帯電電源
S3 転写電源

Claims (7)

  1. 回転可能な感光体と、
    電圧が印加されて帯電部において前記感光体の表面を帯電処理する帯電手段と、
    前記帯電手段に直流電圧を印加する帯電電源と、
    帯電処理された前記感光体を露光して前記感光体に静電像を形成する露光手段と、
    前記感光体にトナーを供給して静電像を現像する現像手段と、
    電圧が印加されて前記感光体から被転写体にトナー像を転写させる転写手段と、
    前記転写手段に電圧を印加する転写電源と、
    前記転写電源が前記転写手段に電圧を印加した際の電圧値と電流値の情報を取得して前記転写のために前記転写電源が前記転写手段に印加する転写電圧の値を調整する調整動作の制御を行う制御手段と、
    を有する画像形成装置において、
    前記制御手段は、前記調整動作において、前記転写電源が前記転写手段に印加する電圧を変化させている間に前記転写部を通過した前記感光体の表面を、帯電処理後の電位の変動を抑制するように前記帯電電源が前記帯電手段に印加する電圧を変化させて帯電処理させると共に、その帯電処理された前記感光体の表面が次に前記転写部を通過している期間を含む期間に取得した前記情報に基づいて、前記転写電圧の値を調整することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記調整動作において、
    前記転写電源が前記転写手段に印加する電圧を、電流値が第1目標電流値に向けて徐々に変化するように変化させ、
    その変化させている間に前記転写部を通過した前記感光体の表面を、前記帯電電源が前記帯電手段に印加する電圧を、電流値が第2目標電流値に向けて徐々に変化するように変化させて帯電処理させ、
    その帯電処理された前記感光体の表面が次に前記転写部を通過している期間を含む期間に、前記転写電源が前記転写手段に印加する電圧を電流値が前記1目標電流値で一定となるように定電流制御している間に取得した前記情報に基づいて、前記転写電圧の値を調整することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1目標電流値は、前記転写のための目標値であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記帯電電源が前記帯電手段に電圧を印加した際の電流値を検知する検知手段を有し、
    前記第2目標電流値は、前記転写電源が前記転写手段に印加する電圧が第1目標電圧値で定電圧制御されている際に前記転写部を通過した前記感光体の表面を、前記帯電電源から第2目標電圧値で定電圧制御された電圧が印加された前記帯電手段により帯電処理している際に、前記検知手段により検知された電流値であることを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
  5. 前記第1目標電圧値は、前記調整動作より前に行われた画像形成時に定電圧制御で印加された前記転写電圧の目標値であることを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
  6. 前記第2目標電圧値は、画像形成時に前記感光体の帯電処理のために前記帯電電源が前記帯電手段に定電圧制御で印加する電圧の目標値であることを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記第2目標電流値は、前記調整動作において、前記転写電源が前記転写手段に印加する電圧が変化させられる前に前記検知手段により検知されることを特徴とする請求項4〜6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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