JP2016057403A - カットフィルムの製造方法、偏光板の製造方法及びフィルム - Google Patents

カットフィルムの製造方法、偏光板の製造方法及びフィルム Download PDF

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Abstract

【課題】環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムをレーザー光で切断してカットフィルムを製造する際、環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅を小さくできる、カットフィルムの製造方法を提供する。
【解決手段】環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、カットフィルムを得ることを含む、カットフィルムの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、カットフィルムの製造方法、偏光板の製造方法、及び、フィルムに関する。
樹脂フィルムは、所望の幅を有する長尺のフィルムとして、製造ラインにおいて連続的に製造されることがある。このような長尺のフィルムは、通常、用途に応じた寸法及び形状に切り出された後で、使用される。
長尺のフィルムを所望の形状に切り出す方法としては、例えば、ナイフを用いた機械的切断方法、及び、レーザー光を用いたレーザー切断方法が挙げられる。これらの中でも、レーザー切断方法は、切断カスが発生し難いことから、好ましい。このようなレーザー切断方法については、例えば特許文献1に説明が記載されている。
特開2011−53673号公報
樹脂フィルムをレーザー光によって切断すると、通常は、その切断面の周囲に、レーザー処理影響部が形成される。ここで、レーザー処理影響部とは、レーザー光によって切断された樹脂フィルムに含まれる樹脂層が切断時に発生した熱によって変形した部分をいい、前記の樹脂層の変形には、樹脂層の厚みが大きくなること、及び、樹脂層の厚みが小さくなることの両方が含まれる。このようなレーザー処理影響部の幅が大きいと、樹脂フィルムの端部の盛り上がり、寸法の変化、及び、シワの発生の原因となりうる。そのため、レーザー光を用いたフィルムの切断方法として、レーザー処理影響部の幅を小さくしながらフィルムを切断できる方法の開発が求められていた。
特に、樹脂として環状オレフィン樹脂を用いた樹脂フィルムは、従来の赤外線領域のレーザー光を用いた方法では吸収が弱く、低出力のレーザー光によって切断することが難しかった。そのため、環状オレフィン樹脂の層を備える樹脂フィルムは、切断のためにはレーザー光の出力を高めることが求められるので、切断時に生じる熱は大きくなる傾向があった。したがって、従来の技術で環状オレフィン樹脂を用いた樹脂フィルムを切断した場合、切断時に大きな熱が生じ、レーザー処理影響部の幅が特に大きくなる可能性が高かった。
本発明は前記の課題に鑑みて創案されたもので、環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムをレーザー光で切断してカットフィルムを製造する際、環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅を小さくできる、カットフィルムの製造方法;環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムをレーザー光で切断して、切断面を有する偏光板を製造する際、環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅を小さくできる、偏光板の製造方法;並びに、レーザー光によって切断された環状オレフィン樹脂の層を備えるフィルムであって、環状オレフィン樹脂の層におけるレーザー処理影響部の幅が小さい、フィルム;を提供することを目的とする。
本発明者は上述した課題を解決するべく鋭意検討した結果、環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムを波長360nm以下のレーザー光で切断した場合に、得られるカットフィルムにおいてレーザー処理影響部を小さくできることを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は以下の通りである。
〔1〕 環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、カットフィルムを得ることを含む、カットフィルムの製造方法。
〔2〕 偏光子層と、環状オレフィン樹脂の層とを積層して、原反フィルムを得る第1工程と、
前記原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、偏光板を得る第2工程とを有する、偏光板の製造方法。
〔3〕 環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、カットフィルムを得る第3工程と、
前記カットフィルムを、偏光子層と積層して、偏光板を得る第4工程とを有する、偏光板の製造方法。
〔4〕 レーザー光で切断された、環状オレフィン樹脂の層を備えるフィルムであって、
前記環状オレフィン樹脂の層の厚みD(μm)、及び、前記環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅L(μm)が、
L ≦ 0.8D + 70μm
を満たす、フィルム。
〔5〕 前記レーザー光の波長が、360nm以下である、請求項4記載のフィルム。
本発明のカットフィルムの製造方法によれば、環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムをレーザー光で切断してカットフィルムを製造する際、環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅を小さくできる。
本発明の偏光板の製造方法によれば、環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムをレーザー光で切断して、切断面を有する偏光板を製造する際、環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅を小さくできる。
本発明のフィルムは、レーザー光によって切断された環状オレフィン樹脂の層を備えるフィルムであって、環状オレフィン樹脂の層におけるレーザー処理影響部の幅が小さい。
図1は、本発明のカットフィルムの製造方法を説明するため、レーザー光を照射されるときの原反フィルムの一例を模式的に示す断面図である。 図2は、本発明のカットフィルムの製造方法を説明するため、原反フィルムを切断して得られたカットフィルムの一例を模式的に示す断面図である。 図3は、本発明の偏光板の製造方法で製造された偏光板の一例を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の偏光板の製造方法で製造された偏光板の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明について実施形態および例示物等を示して詳細に説明するが、本発明は以下に示す実施形態および例示物等に限定されるものではなく、本発明の特許請求の範囲およびその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
下記の説明において、フィルムの面内レターデーションは、別に断らない限り、(nx−ny)×dで表される値である。また、フィルムの厚み方向のレターデーションは、別に断らない限り、{(nx+ny)/2−nz}×dで表される値である。ここで、nxは、フィルムの厚み方向に垂直な方向(面内方向)であって最大の屈折率を与える方向の屈折率を表す。nyは、フィルムの前記面内方向であってnxの方向に垂直な方向の屈折率を表す。nzは、フィルムの厚み方向の屈折率を表す。dは、フィルムの厚みを表す。前記のレターデーションは、市販の位相差測定装置(例えば、王子計測機器社製、「KOBRA−21ADH」、フォトニックラティス社製、「WPA−micro」)あるいはセナルモン法を用いて測定できる。また、レターデーションの測定波長は、別に断らない限り、550nmである。
下記においては、原反フィルムを水平に載置し、これに対し垂直方向からレーザー光を照射する例を参照して説明を行う。したがって、別に断らない限り「水平方向」とは、原反フィルムの面に平行な方向を意味する。
〔1.カットフィルムの製造方法の概要〕
図1は、本発明のカットフィルムの製造方法を説明するため、レーザー光を照射されるときの原反フィルムの一例を模式的に示す断面図である。また、図2は、本発明のカットフィルムの製造方法を説明するため、原反フィルムを切断して得られたカットフィルムの一例を模式的に示す断面図である。
図1に示すように、本発明のカットフィルムの製造方法は、環状オレフィン樹脂の層110を備える原反フィルム100を、波長が360nm以下のレーザー光10で切断することを含む。原反フィルム100のレーザー光10を照射された領域101は、レーザー光10のエネルギーによって加熱されて、熱溶解又はアブレーションを生じる。これにより、原反フィルム100はレーザー光を照射された領域において切断されて、図2に示すように、カットフィルム200が得られる。
得られたカットフィルム200に含まれる環状オレフィン樹脂の層210には、切断時に発生した熱によって変形した部分として、レーザー処理影響部211が形成される。通常、環状オレフィン樹脂の層210のレーザー処理影響部211は、環状オレフィン樹脂の層210の切断面212と、環状オレフィン樹脂の層210の切断面212に隣接する領域において環状オレフィン樹脂の層210の厚みが切断前よりも厚くなった部分213とを含む。環状オレフィン樹脂の層210において、この環状オレフィン樹脂の層210の厚みが切断前よりも厚くなった部分213は、レーザー処理影響部211以外の部分214よりも盛り上がった部分として観察されることが多い。
従来、樹脂の加工で一般的に使用されるCOレーザー光(波長9.2μm〜10.8μm)によって環状オレフィン樹脂のフィルムを切断すると、レーザー処理影響部の幅が大きくなり、カットフィルムが意図しない寸法変化を生じたり、カットフィルムにシワが生じたりすることがあった。
これに対し、本発明のカットフィルムの製造方法では、図1に示すように、波長が360nm以下のレーザー光10を用いている。これにより、図2に示すように、レーザー処理影響部211の幅Lを小さくできる。
レーザー処理影響部の幅Lとは、カットフィルム中の環状オレフィン樹脂の層における、レーザー処理により影響を受けた部分の水平方向の幅であって、切断箇所の中心に最も近い部分の位置から、切断箇所の中心から最も遠い、レーザー処理により影響を受けた部分の位置までの距離である。図2の例においては、レーザー処理影響部211の幅Lは、環状オレフィン樹脂の層210の切断面212の、切断箇所の中心Xに最も近い部分の位置から、厚みが切断前よりも厚くなった部分213の切断面212とは反対側の端までの長さである。このようにレーザー処理影響部211の幅Lを小さくできるので、本発明の製造方法によれば、寸法変化及びシワの無いカットフィルム200を容易に製造できる。
このようにレーザー処理影響部211の幅Lを小さくできるのは、環状オレフィン樹脂が、COレーザー光のような赤外領域の光よりも、360nm以下の波長を有する光を効率的に吸収できるからと推察される。ただし、本発明はこの推察によって制限されるものでは無い。
〔2.原反フィルム〕
本発明のカットフィルムの製造方法では、原反フィルムを用意し、この原反フィルムをレーザー光によって切断して、カットフィルムを得る。
本発明において、原反フィルムは、環状オレフィン樹脂の層を備えるフィルムである。また、環状オレフィン樹脂は、環状オレフィン重合体を含む樹脂であり、通常、熱可塑性を有する。また、環状オレフィン重合体は、その重合体の構造単位が脂環式構造を有する重合体である。このような環状オレフィン重合体を含む樹脂は、通常、透明性、寸法安定性、位相差発現性、及び低温での延伸性等の特性に優れる。
環状オレフィン重合体は、主鎖に脂環式構造を有する重合体、側鎖に脂環式構造を有する重合体、主鎖及び側鎖に脂環式構造を有する重合体、並びに、これらの2以上の任意の比率の混合物としうる。中でも、機械的強度及び耐熱性の観点から、主鎖に脂環式構造を有する重合体が好ましい。
脂環式構造の例としては、飽和脂環式炭化水素(シクロアルカン)構造、及び不飽和脂環式炭化水素(シクロアルケン、シクロアルキン)構造が挙げられる。中でも、機械強度及び耐熱性の観点から、シクロアルカン構造及びシクロアルケン構造が好ましく、中でもシクロアルカン構造が特に好ましい。
脂環式構造を構成する炭素原子数は、一つの脂環式構造あたり、好ましくは4個以上、より好ましくは5個以上であり、好ましくは30個以下、より好ましくは20個以下、特に好ましくは15個以下である。脂環式構造を構成する炭素原子数がこの範囲であると、環状オレフィン樹脂の機械強度、耐熱性及び成形性が高度にバランスされる。
環状オレフィン重合体において、脂環式構造を有する構造単位の割合は、カットフィルムの使用目的に応じて選択しうる。環状オレフィン重合体における脂環式構造を有する構造単位の割合は、好ましくは55重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、特に好ましくは90重量%以上である。環状オレフィン重合体における脂環式構造を有する構造単位の割合がこの範囲にあると、環状オレフィン樹脂の透明性及び耐熱性が良好となる。
環状オレフィン重合体の中でも、シクロオレフィン重合体が好ましい。シクロオレフィン重合体とは、シクロオレフィン単量体を重合して得られる構造を有する重合体である。また、シクロオレフィン単量体は、炭素原子で形成される環構造を有し、かつ該環構造中に重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物である。重合性の炭素−炭素二重結合の例としては、開環重合等の重合が可能な炭素−炭素二重結合が挙げられる。また、シクロオレフィン単量体の環構造の例としては、単環、多環、縮合多環、橋かけ環及びこれらを組み合わせた多環等が挙げられる。中でも、得られる重合体の誘電特性及び耐熱性等の特性を高度にバランスさせる観点から、多環のシクロオレフィン単量体が好ましい。
上記のシクロオレフィン重合体の中でも好ましいものとしては、ノルボルネン系重合体、単環の環状オレフィン系重合体、環状共役ジエン系重合体、及び、これらの水素化物等が挙げられる。これらの中でも、ノルボルネン系重合体は、成形性が良好なため、特に好適である。
ノルボルネン系重合体の例としては、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体及びその水素化物;ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体及びその水素化物が挙げられる。また、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体の例としては、ノルボルネン構造を有する1種類の単量体の開環単独重合体、ノルボルネン構造を有する2種類以上の単量体の開環共重合体、並びに、ノルボルネン構造を有する単量体及びこれと共重合しうる他の単量体との開環共重合体が挙げられる。さらに、ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体の例としては、ノルボルネン構造を有する1種類の単量体の付加単独重合体、ノルボルネン構造を有する2種類以上の単量体の付加共重合体、並びに、ノルボルネン構造を有する単量体及びこれと共重合しうる他の単量体との付加共重合体が挙げられる。これらの中で、ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体の水素化物は、成形性、耐熱性、低吸湿性、寸法安定性、軽量性などの観点から、特に好適である。
ノルボルネン構造を有する単量体の例としては、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(慣用名:ノルボルネン)、トリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3,7−ジエン(慣用名:ジシクロペンタジエン)、7,8−ベンゾトリシクロ[4.3.0.12,5]デカ−3−エン(慣用名:メタノテトラヒドロフルオレン)、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン(慣用名:テトラシクロドデセン)、およびこれらの化合物の誘導体(例えば、環に置換基を有するもの)を挙げることができる。ここで、置換基の例としては、アルキル基、アルキレン基、及び極性基を挙げることができる。また、これらの置換基は、同一または相異なって、複数個が環に結合していてもよい。ノルボルネン構造を有する単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
極性基の例としては、ヘテロ原子、及びヘテロ原子を有する原子団が挙げられる。ヘテロ原子の例としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、ケイ素原子、及びハロゲン原子が挙げられる。極性基の具体例としては、カルボキシル基、カルボニルオキシカルボニル基、エポキシ基、ヒドロキシル基、オキシ基、エステル基、シラノール基、シリル基、アミノ基、ニトリル基、及びスルホン酸基が挙げられる。
ノルボルネン構造を有する単量体と開環共重合可能な単量体の例としては、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテンなどのモノ環状オレフィン類およびその誘導体;シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエンなどの環状共役ジエンおよびその誘導体が挙げられる。ノルボルネン構造を有する単量体と開環共重合可能な単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ノルボルネン構造を有する単量体の開環重合体は、例えば、単量体を開環重合触媒の存在下に重合又は共重合することにより製造しうる。
ノルボルネン構造を有する単量体と付加共重合可能な単量体の例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテンなどの炭素原子数2〜20のα−オレフィンおよびこれらの誘導体;シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセンなどのシクロオレフィンおよびこれらの誘導体;並びに1,4−ヘキサジエン、4−メチル−1,4−ヘキサジエン、5−メチル−1,4−ヘキサジエンなどの非共役ジエンが挙げられる。これらの中でも、α−オレフィンが好ましく、エチレンがより好ましい。また、ノルボルネン構造を有する単量体と付加共重合可能な単量体は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
ノルボルネン構造を有する単量体の付加重合体は、例えば、単量体を付加重合触媒の存在下に重合又は共重合することにより製造しうる。
上述した開環重合体及び付加重合体の水素添加物は、例えば、これらの開環重合体及び付加重合体の溶液において、ニッケル、パラジウム等の遷移金属を含む水素添加触媒の存在下で、炭素−炭素不飽和結合を、好ましくは90%以上水素添加することによって製造しうる。
ノルボルネン系重合体の中でも、構造単位として、X:ビシクロ[3.3.0]オクタン−2,4−ジイル−エチレン構造と、Y:トリシクロ[4.3.0.12,5]デカン−7,9−ジイル−エチレン構造とを有し、これらの構造単位の量が、ノルボルネン系重合体の構造単位全体に対して90重量%以上であり、かつ、Xの割合とYの割合との比が、X:Yの重量比で100:0〜40:60であるものが好ましい。このような重合体を用いることにより、当該ノルボルネン系重合体を含む環状オレフィン樹脂の層を、長期的に寸法変化がなく、光学特性の安定性に優れるものにできる。
単環の環状オレフィン系重合体の例としては、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン等の単環を有する環状オレフィン系モノマーの付加重合体を挙げることができる。
環状共役ジエン系重合体の例としては、1,3−ブタジエン、イソプレン、クロロプレン等の共役ジエン系モノマーの付加重合体を環化反応して得られる重合体;シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン等の環状共役ジエン系モノマーの1,2−または1,4−付加重合体;およびこれらの水素化物を挙げることができる。
環状オレフィン重合体の重量平均分子量(Mw)は、カットフィルムの使用目的に応じて適宜選定でき、好ましくは10,000以上、より好ましくは15,000以上、特に好ましくは20,000以上であり、好ましくは100,000以下、より好ましくは80,000以下、特に好ましくは50,000以下である。重量平均分子量がこのような範囲にあるときに、カットフィルムの機械的強度および成型加工性が高度にバランスされる。ここで、前記の重量平均分子量は、溶媒としてシクロヘキサンを用いて(但し、試料がシクロヘキサンに溶解しない場合にはトルエンを用いてもよい)ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレン又はポリスチレン換算の重量平均分子量である。
環状オレフィン重合体の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、好ましくは1.2以上、より好ましくは1.5以上、特に好ましくは1.8以上であり、好ましくは3.5以下、より好ましくは3.0以下、特に好ましくは2.7以下である。分子量分布を前記下限値以上にすることにより、重合体の生産性を高め、製造コストを抑制できる。また、上限値以下にすることにより、低分子成分の量が小さくなるので、高温曝露時の緩和を抑制して、カットフィルムの安定性を高めることができる。
環状オレフィン樹脂における環状オレフィン重合体の割合は、理想的には100重量%であり、好ましくは80重量%以上、より好ましくは90重量%以上、特に好ましくは99重量%以上である。環状オレフィン重合体の割合を前記範囲の下限値以上にすることにより、ヘイズの小さい環状オレフィン樹脂を得ることができる。
環状オレフィン樹脂は、環状オレフィン重合体に加えて、更に任意の成分を含みうる。任意の成分としては、例えば、環状オレフィン重合体以外の任意の重合体;顔料、染料等の着色剤;蛍光増白剤;分散剤;可塑剤;熱安定剤;光安定剤;紫外線吸収剤;耐電防止剤;酸化防止剤;微粒子;界面活性剤等の添加剤が挙げられる。これらの成分は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせて用いてもよい。
環状オレフィン樹脂のガラス転移温度は、好ましくは100℃以上、より好ましくは110℃以上、特に好ましくは120℃以上であり、好ましくは190℃以下、より好ましくは180℃以下、特に好ましくは170℃以下である。ガラス転移温度が前記範囲内であることにより、耐久性に優れるカットフィルムを容易に製造することができる。例えば、カットフィルムが位相差フィルムである場合、ガラス転移温度を前記範囲の下限値以上にすることにより、高温環境下における位相差フィルムの耐久性を高めることができる。また、上限値以下にすることにより、延伸処理を容易に行える。
環状オレフィン樹脂の光弾性係数の絶対値は、好ましくは10×10−12Pa−1以下、より好ましくは7×10−12Pa−1以下、特に好ましくは4×10−12Pa−1以下である。光弾性係数の絶対値が前記範囲内であることにより、高性能なカットフィルムを容易に製造することができる。例えば、カットフィルムが位相差フィルムである場合、その面内レターデーションのバラツキを小さくすることができる。ここで、光弾性係数Cは、複屈折をΔn、応力をσとしたとき、C=Δn/σで表される値である。
環状オレフィン樹脂の層の厚みは、好ましくは1μm以上、より好ましくは3μm以上、特に好ましくは5μm以上であり、また、好ましくは200μm以下、より好ましくは150μm以下、特に好ましくは100μm以下である。環状オレフィン樹脂の層の厚みを前記範囲の下限値以上にすることにより、原反フィルム及びカットフィルムのハンドリングが容易になる。また、上限値以下にすることにより、レーザー光での切断が容易になる。
原反フィルムは、1層のみを備える単層構造のフィルムであってもよいが、2以上の層を備える複層構造のフィルムであってもよい。原反フィルムが複層構造を有する場合、原反フィルムは、環状オレフィン樹脂の層に加えて任意の層を備えていてもよい。任意の層としては、例えば、任意の樹脂からなる層を用いうる。具体例を挙げると、異なる組成を有する環状オレフィン樹脂の層を2層以上備える複層フィルム、環状オレフィン樹脂の層及び環状オレフィン樹脂以外の樹脂の層を備える複層フィルム、などを原反フィルムとして用いうる。
また、原反フィルムは、延伸処理、収縮処理、表面処理等の任意の処理を施されたフィルムであってもよい。
原反フィルムの飽和吸水率は、好ましくは1.0%以下、より好ましくは0.5%以下、特に好ましくは0.2%以下であり、理想的にはゼロ%である。原反フィルムの飽和吸水率をこのように低くすることにより、原反フィルムを切断した時に断面におけるフィルムの変形及び樹脂の飛散を抑制できる。また、原反フィルムの光学特性の継時的な変化を抑制することができる。
ここで、あるフィルムの飽和吸水率は、JIS K7209に従い、下記の手順で測定しうる。
フィルムを50℃で24時間乾燥し、デシケータ中で放冷する。次いで、乾燥したフィルムの質量(M1)を測定する。
このフィルムを、温度23℃、相対湿度50%の室内で24時間水に浸漬しフィルムを水で飽和させる。その後、水からフィルムを取り出し、24時間浸漬後のフィルムの質量(M2)を測定する。
これらの質量の測定値から、次式により、フィルムの飽和吸水率を求めうる。
飽和吸水率(%)=[(M2−M1)/M1]×100(%)
原反フィルムの飽和吸水率を前記の範囲に収める方法としては、例えば、環状オレフィン重合体中の極性基を減らすことが挙げられる。
原反フィルムの全光線透過率は、当該原反フィルムから製造されるカットフィルムを光学フィルムとして用いる場合、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。光線透過率は、JIS K0115に準拠して、分光光度計(日本分光社製、紫外可視近赤外分光光度計「V−570」)を用いて測定しうる。
また、原反フィルムのヘイズは、当該原反フィルムから製造されるカットフィルムを光学フィルムとして用いる場合、好ましくは1%以下、より好ましくは0.8%以下、特に好ましくは0.5%以下である。ヘイズを低い値とすることにより、カットフィルムを組み込んだ表示装置の表示画像の鮮明性を高めることができる。ここで、ヘイズは、JIS K7361−1997に準拠して、日本電色工業社製「濁度計 NDH−300A」を用いて、5箇所測定し、それから求めた平均値である。
原反フィルムの面内レターデーションRe及び厚み方向のレターデーションRthは、原反フィルムから製造されるカットフィルムの用途に応じて任意に設定しうる。例えば、カットフィルムを位相差フィルムとして用いる場合、原反フィルムの面内レターデーションReの範囲は、好ましくは40nm以上、好ましくは200nm以下である。また、原反フィルムの厚み方向のレターデーションRthは、好ましくは50nm以上であり、好ましくは500nm以下である。
原反フィルムの残留揮発性成分の量は、好ましくは0.1重量%以下、より好ましくは0.05重量%以下、さらに好ましくは0.02重量%以下である。残留揮発性成分の量を前記範囲に収めることにより、当該原反フィルムから製造されるカットフィルムの経時的な光学特性の変化を安定して防止できる。また、カットフィルムの寸法安定性を向上させることができる。さらに、カットフィルムを備える部材及び装置の劣化を抑制でき、例えば表示装置の場合、長期間にわたりに表示品質を安定して良好に保つことができる。
ここで、揮発性成分は、層中に微量含まれる分子量200以下の物質であり、例えば、残留単量体及び溶媒などが挙げられる。揮発性成分の量は、フィルム中に含まれる分子量200以下の物質の合計として、測定対象となるフィルムをガスクロマトグラフィーにより分析することにより定量することができる。
原反フィルムは、長尺であることが好ましい。長尺とは、フィルムの幅方向に対し少なくとも5倍程度以上の長さを有するものをいい、好ましくは10倍もしくはそれ以上の長さを有し、具体的には巻回されて巻回体の形状とされ、保管または運搬される程度の長さを有するものを言う。
原反フィルムの幅は、好ましくは700mm以上、より好ましくは1000mm以上、特に好ましくは1200mm以上であり、好ましくは2500mm以下、より好ましくは2200mm以下、特に好ましくは2000mm以下である。
原反フィルムは、環状オレフィン樹脂、並びに、必要に応じて任意の層の材料となる樹脂を、フィルムの形状に成形することによって製造しうる。成形方法としては、例えば、溶融成形法及び溶液流延法が挙げられる。溶融成形法の例としては、溶融押し出しにより成形する溶融押出法、並びに、プレス成形法、インフレーション成形法、射出成形法、ブロー成形法、及び延伸成形法が挙げられる。これらの方法の中でも、機械強度及び表面精度に優れたフィルムを得る観点から、溶融押出法、インフレーション成形法及びプレス成形法が好ましい。その中でも特に、残留溶媒の量を減らせること、並びに、効率よく簡単な製造が可能なことから、溶融押出法が特に好ましい。
また、2層以上の層を備える原反フィルムを製造する場合、溶融押出法の中でも、共押出法が好ましい。共押出法としては、例えば、共押出Tダイ法、共押出インフレーション法、共押出ラミネーション法等が挙げられる。中でも、共押出Tダイ法が好ましい。共押出Tダイ法には、フィードブロック方式及びマルチマニホールド方式があり、厚みのばらつきを少なくできる点で、マルチマニホールド方式が特に好ましい。
さらに、2層以上の層を備える原反フィルムを製造する場合、環状オレフィン樹脂の層と任意の層とを別々に製造した後で、製造された環状オレフィン樹脂の層と任意の層とを貼り合わせて原反フィルムを製造してもよい。
また、原反フィルムの製造方法においては、必要に応じて前記以外の工程を行ってもよく、例えば、原反フィルムに延伸処理及び表面処理等の任意の処理を施す工程を行ってもよい。
〔3.切断方法〕
本発明のカットフィルムの製造方法では、前記のようにして用意した原反フィルムを、レーザー光によって切断する。原反フィルムにレーザー光を照射すると、原反フィルムに含まれる各層において、レーザー光を照射された領域がレーザー光のエネルギーによって加熱されて、熱溶解又はアブレーションを生じる。そのため、原反フィルムは、レーザー光を照射された領域において切断される。
本発明のカットフィルムの製造方法では、レーザー光として、通常360nm以下、好ましくは320nm以下、より好ましくは280nm以下の波長のレーザー光を用いる。このような波長範囲のレーザー光を用いることにより、カットフィルムに形成されるレーザー処理影響部の幅Lを小さくすることができる。また、レーザー光の波長の下限値に特に制限はないが、工業的に使用しうるレーザー光の波長としては、好ましくは150nm以上、より好ましくは180nm以上である。
前記のような波長を有するレーザー光としては、例えば、YAGレーザー光(イットリウム・アルミニウム・ガーネットレーザー光)の第4高調波(波長266nm);XeClレーザー光(波長308nm)、KrFレーザー光(波長249nm)及びArFレーザー光(波長193nm)等のエキシマレーザー光;などが挙げられる。
レーザー光の出力範囲は、好ましくは0.5W以上、より好ましくは0.7W以上、特に好ましくは1.0W以上であり、好ましくは3W以下、より好ましくは2.5W以下、特に好ましくは2.0W以下である。レーザー光の出力を前記範囲の下限値以上にすることにより、原反フィルムを速やかに切断できる。また、上限値以下にすることにより、カットフィルムにおけるレーザー処理影響部の幅Lを小さくできる。
レーザー光は、連続レーザー光でもよく、パルスレーザー光でもよい。中でも、パルスレーザー光が好ましい。パルスレーザー光を用いることにより、熱の発生を抑えて加工することができる。
パルスレーザー光を用いる場合、レーザー光の周波数は、好ましくは10kHz以上、より好ましくは15kHz以上、特に好ましくは20kHz以上であり、好ましくは80kHz以下、より好ましくは75kHz以下、特に好ましくは70kHz以下である。パルスレーザー光の周波数を前記範囲の下限値以上にすることにより、加工速度を速めることができる。また、上限値以下にすることにより、より熱の影響を抑えた加工ができる。
パルスレーザー光を用いる場合、パルス幅の範囲は、好ましくは10ナノ秒以上、より好ましくは12ナノ秒以上、特に好ましくは15ナノ秒以上であり、好ましくは30ナノ秒以下、より好ましくは28ナノ秒以下、特に好ましくは25ナノ秒以下である。パルスレーザー光のパルス幅を前記範囲の下限値以上にすることにより、加工速度を速めることができる。また、上限値以下にすることにより、より熱の影響を抑えた加工ができる。
原反フィルムを切断する場合、通常は、支持面を有する支持体の支持面で原反フィルムを支持した状態で、原反フィルムにレーザー光を照射する。支持体としては、板状の支持基板のように剛性を有する部材を用いてもよく、フィルム状の支持フィルムのような可撓性を有する部材を用いてもよい。
原反フィルムをレーザー光で切断する際、通常は、レーザー光が原反フィルムの表面を所望の線に沿って走査するように、レーザー光を原反フィルムに照射する。ここで、前記所望の線は、実際に描画された線でもよいが、通常は実際には描画されていない仮想の線を設定する。これにより、原反フィルムにレーザー光が当たる点が、原反フィルムの表面を所望の線に沿って移動するので、切断したい形状に原反フィルムを切断できる。この際、レーザー光に原反フィルムの表面を走査させるために、レーザー光の照射装置を移動させてもよく、原反フィルムを移動させてもよく、レーザー光と原反フィルムの両方を移動させてもよい。
原反フィルムにレーザー光が当たる点が原反フィルムの表面を移動する際の移動速度は、レーザー光の出力、原反フィルムの厚み等の条件に応じて、適切に設定しうる。前記の移動速度の具体的な範囲は、好ましくは5mm/秒以上、より好ましくは10mm/秒以上、特に好ましくは20mm/秒以上であり、好ましくは500mm/秒以下、より好ましくは450mm/秒以下、特に好ましくは400mm/秒以下である。前記の移動速度を前記範囲の下限値以上にすることにより、生じる熱を抑え良好な切断面を得ることができる。また、上限値以下にすることにより、レーザー光の走査回数を減らし効率的な切断ができる。
原反フィルムをある線に沿って切断するためにレーザー光を照射する際、その線に沿ったレーザー光の走査回数は、1回でもよく、2回以上でもよい。1回の走査で切断することにより、切断工程に要する時間を短くできる。また、2回以上にすることにより、1回当たりのレーザー光の照射で原反フィルムに生じる熱を小さくできるので、レーザー処理影響部の幅を更に低くすることができる。
〔4.カットフィルム〕
原反フィルムを切断することにより、カットフィルムが得られる。このカットフィルムは、切断面を有する。この切断面は、レーザー光の照射を受けた領域に形成され、カットフィルムの主面に平行でない面であり、通常は、レーザー光が走査した線に沿って形成される。
カットフィルムは、原反フィルムが切断されて得られるフィルムであるので、原反フィルムと同様の層を備える。したがって、カットフィルムは、環状オレフィン樹脂の層を備え、必要に応じて任意の層を備えうる。また、カットフィルムの環状オレフィン樹脂の層には、レーザー処理影響部が形成される。
一般に、レーザー光で切断された樹脂フィルムに含まれる樹脂層では、樹脂層の厚みが厚いほど、レーザー処理影響部の幅が広くなる傾向がある。しかし、図2に示すように、上述した製造方法で製造されたカットフィルム200においては、環状オレフィン樹脂の層210のレーザー処理影響部211の幅Lは、当該カットフィルム200の環状オレフィン樹脂の層210の厚みD(μm)に比して、小さい。具体的には、レーザー処理影響部211の幅L(μm)は、通常、下記式(1)を満たす。
L ≦ 0.8D + 70μm (1)
より詳しくは、前記の幅Lは、好ましくは「0.8D+70μm」以下、より好ましくは「0.5D+50μm」以下、特に好ましくは「0.3D+30μm」以下である。レーザー処理影響部211の幅Lを前記のように小さくできることで、意図しない寸法の変化及びシワの発生を抑制できる。さらに、通常は、カットフィルム200を別のフィルムと貼り合わせる際に、フィルム同士を隙間無く密着して貼り合わせることが可能となる。前記の幅Lの下限は、理想的にはゼロであるが、現実的には3μm以上である。
環状オレフィン樹脂の層210のレーザー処理影響部211の幅Lは、下記の方法により測定しうる。
カットフィルム200を、ミクロトームを用いて切断する。この際、ミクロトームを用いた切断は、レーザー光が原反フィルムの表面を走査した線に垂直な断面が得られるように行なう。その後、ミクロトームで切った断面を光学顕微鏡で観察することで、レーザー処理影響部の幅Lを測定しうる。
式(1)において、環状オレフィン樹脂の層210の厚みDは、環状オレフィン樹脂の層210のレーザー処理影響部211以外の部分214における環状オレフィン樹脂の層210の厚みを表す。通常、この厚みDの値は、レーザー光による切断前の原反フィルムの厚みの値に一致する。また、カットフィルム200が環状オレフィン樹脂の層210を2層以上備える場合、前記の厚みDは、2層以上の環状オレフィン樹脂の層210の合計厚みを表す。
レーザー処理影響部211には、通常は、環状オレフィン樹脂の層210の厚みが切断前よりも厚くなった部分213が含まれる。この部分213では、通常、切断前の環状オレフィン樹脂の層110の厚みよりも厚くなった分だけ、環状オレフィン樹脂の層210の表面が、レーザー処理影響部211以外の部分214よりも盛り上がっている。このとき、前記の部分213の高さHは、好ましくは10μm以下、より好ましくは8μm以下、特に好ましくは5μm以下である。前記の部分213の高さHを前記のように低くできることで、意図しない寸法の変化及びシワの発生を効果的に抑制できる。また、前記の高さHの下限は、特に制限はないが、通常0.1μm以上である。
カットフィルムは、原反フィルムを切断して得られるフィルムであるので、通常、原反フィルムと同様の物性を有する。具体例を挙げると、カットフィルムの飽和吸水率、全光線透過率、ヘイズ、面内レターデーションRe、厚み方向のレターデーションRth、残留揮発性成分の量は、原反フィルムと同様の範囲に収まり得る。
こうして得られたカットフィルムには、必要に応じて、任意の処理を施してもよい。このような任意の処理としては、例えば、延伸処理、表面処理、他のフィルムとの貼り合わせ処理等が挙げられる。
上述したカットフィルムは、任意の用途に用いうる。例えば、環状オレフィン樹脂の層の優れた透明性を利用して、カットフィルムを光学フィルムとして用いてもよい。また、カットフィルムは、それ単独で用いてもよく、他の任意の部材と組み合わせて用いてもよい。例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネッセンス表示装置、プラズマ表示装置、FED(電界放出)表示装置、SED(表面電界)表示装置等の表示装置に組み込んで用いてもよい。さらに、カットフィルムは、偏光子の保護フィルムとして用いてもよい。
〔5.偏光板の製造方法〕
上述したカットフィルムの製造方法を用いることにより、偏光板を製造しうる。
例えば、偏光子層と環状オレフィン樹脂の層とを積層して原反フィルムを得る第1工程と、この原反フィルムを波長が360nm以下のレーザー光で切断して偏光板を得る第2工程とを有する第一の製造方法により、偏光板を製造しうる。
偏光子層としては、例えば、ポリビニルアルコール、部分ホルマール化ポリビニルアルコール等の適切なビニルアルコール系重合体のフィルムに、ヨウ素及び二色性染料等の二色性物質による染色処理、延伸処理、架橋処理等の適切な処理を適切な順序及び方式で施したフィルムが挙げられる。中でも、ポリビニルアルコールを含むポリビニルアルコール樹脂フィルムからなる偏光子層が好ましい。このような偏光子層は、自然光を入射させると直線偏光を透過させうるものであり、特に、光透過率及び偏光度に優れるものが好ましい。偏光子層の厚さは、5μm〜80μmが一般的であるが、これに限定されない。
また、環状オレフィン樹脂の層としては、〔2.原反フィルム〕の項において説明した環状オレフィン樹脂の層を用いうる。この際、環状オレフィン樹脂の層は、通常は、環状オレフィン樹脂の層のみを備える単層構造のフィルムの状態で積層するが、環状オレフィン樹脂の層及び必要に応じて任意の層を備える複層構造のフィルムの状態で積層してもよい。
第1工程では、前記の偏光子層と環状オレフィン樹脂の層とを積層して、原反フィルムを得る。偏光子層と環状オレフィン樹脂の層との積層は、通常、貼り合わせ法により行う。貼り合わせの際には、必要に応じて、接着剤を用いてもよい。また、第1工程では、偏光子層及び環状オレフィン樹脂の層は、それぞれ、長尺のフィルムが好ましい。これにより、偏光板の製造効率を高めることができる。
第1工程で偏光子層と環状オレフィン樹脂の層とを積層することにより、偏光子層及び環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムが得られる。第2工程では、この原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、カットフィルムとして偏光板を得る。切断時の条件は、〔3.切断方法〕の項において説明したのと同様に設定しうる。
また、前記の偏光板の第一の製造方法は、前記の第1工程及び第2工程以外の工程を含んでいてもよい。例えば、前記の偏光板の第一の製造方法は、偏光子層の環状オレフィン樹脂の層とは反対側に、保護フィルム層を積層する工程を含みうる。保護フィルム層としては、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性等の性質に優れる樹脂フィルム層が好ましい。保護フィルム層を偏光子層に積層する工程を行う時期は任意であり、例えば、第1工程の前に行ってもよく、第1工程と同時に行ってもよく、第1工程の後に行ってもよい。
図3は、本発明の偏光板の製造方法で製造された偏光板の一例を模式的に示す断面図である。
図3に示すように、前記のような偏光板の第一の製造方法により、所望の寸法及び形状を有する偏光板300が得られる。偏光板300は、環状オレフィン樹脂の層310及び偏光子層320を備え、必要に応じて保護フィルム層330を備える。このような偏光板300では、偏光子層320が環状オレフィン樹脂の層310及び保護フィルム層330に保護されるので、偏光子層320が傷つくことを防止できる。
また、レーザー光を用いて切断されたことにより、この偏光板300の環状オレフィン樹脂の層310には、通常、環状オレフィン樹脂の層310の切断面312と、環状オレフィン樹脂の層310の切断面312に隣接する領域において環状オレフィン樹脂の層310の厚みが切断前よりも厚くなった部分313とを含むレーザー処理影響部311が形成される。偏光板の第一の製造方法では、波長が360nm以下のレーザー光を用いて切断を行ったので、レーザー処理影響部311の幅Lを、上述したように小さくできる。したがって、得られた偏光板300では、意図しない寸法の変化及びシワの発生を抑制できる。また、偏光板の第一の製造方法においては、上述した本発明のカットフィルムの製造方法と同様の利点を得ることが可能である。
さらに、上述した偏光板の第一の製造方法において、保護フィルム層として環状オレフィン樹脂の層を採用してもよい。図4は、本発明の偏光板の製造方法で製造された偏光板の一例を模式的に示す断面図である。図4に示すように、上述した偏光板の第一の製造方法において保護フィルム層として環状オレフィン樹脂の層430を採用した場合には、第一の環状オレフィン樹脂の層410、偏光子層420及び第二の環状オレフィン樹脂の層430をこの順に備える偏光板400が得られる。この場合、環状オレフィン樹脂の層410及び430のうちいずれにおいても切断時の熱による変形が生じ、レーザー処理影響部411が形成されうる。しかし、このように2層以上の環状オレフィン樹脂の層410及び430を備える偏光板400でも、波長が360nm以下のレーザー光を用いて切断を行うことにより、レーザー処理影響部411の幅Lを小さくでき、更に、上述したのと同様の利点を得ることができる。
また、例えば、環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、カットフィルムを得る第3工程と、前記カットフィルムを、偏光子層と積層して、偏光板を得る第4工程とを有する第二の製造方法により、偏光板を製造しうる。
偏光板の第二の製造方法において、原反フィルムとしては、上述した環状オレフィン樹脂の層を備えるフィルムを用いうる。このフィルムとしては、通常、環状オレフィン樹脂の層のみを備える単層構造のフィルムを用いるが、環状オレフィン樹脂の層及び必要に応じて任意の層を備える複層構造のフィルムを用いてもよい。また、第3工程では、原反フィルムとして、長尺のフィルムが好ましい。これにより、偏光板の製造効率を高めることができる。
第3工程では、この原反フィルムを波長が360nm以下のレーザー光で切断して、カットフィルムを得る。切断時の条件は、〔3.切断方法〕の項において説明したのと同様に設定しうる。
第3工程により、環状オレフィン樹脂の層を備えた、所望の寸法及び形状を有するカットフィルムが得られる。第4工程では、このカットフィルムと偏光子層とを積層して、偏光板を得る。偏光子層としては、偏光板の第一の製造方法において説明したのと同様のものを用いうる。ただし、この偏光子層は、予め、所望の寸法及び形状となるように切断されていることが好ましい。
偏光子層と環状オレフィン樹脂の層との積層は、通常、貼り合わせ法により行う。貼り合わせの際には、必要に応じて、接着剤を用いてもよい。
また、前記の偏光板の第二の製造方法は、前記の第3工程及び第4工程以外の工程を含んでいてもよい。例えば、前記の偏光板の第二の製造方法は、偏光子層の環状オレフィン樹脂の層とは反対側に、保護フィルム層を積層する工程を含みうる。保護フィルム層を偏光子層に積層する工程を行う時期は任意であり、例えば、第4工程の前に行ってもよく、第4工程と同時に行ってもよく、第4工程の後に行ってもよい。
前記のような偏光板の第二の製造方法により、偏光板の第一の製造方法で製造されたのと同様の偏光板を製造できる。よって、この第二の製造方法は、環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅Lを、上述したように小さくできる。したがって、得られた偏光板では、意図しない寸法の変化及びシワの発生を抑制できる。また、偏光板の第二の製造方法においては、上述した本発明のカットフィルムの製造方法と同様の利点を得ることが可能である。
こうして得られた偏光板は、例えば、液晶表示装置等の表示装置の構成要素として用いうる。当該液晶表示装置の例としては、各種の駆動方式の液晶セルを有するものを挙げることができる。液晶セルの駆動方式としては、例えば、インプレーンスイッチング(IPS)モード、バーチカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーチカルアラインメント(MVA)モード、コンティニュアスピンホイールアラインメント(CPA)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、オプチカルコンペンセイテッドベンド(OCB)モードなどが挙げることができる。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものでは無く、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において、任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、量を表す「%」及び「部」は、別に断らない限り、重量基準である。また、以下に説明する操作は、別に断らない限り、常温及び常圧の条件において行った。
[レーザー処理影響部の幅の測定方法]
切断面を有する試料フィルムを、ミクロトームを用いて切断した。この際、ミクロトームを用いた切断は、レーザー光が走査した線に垂直な断面が得られるように行った。この断面を光学顕微鏡で観察し、レーザー処理影響部の幅を測定した。
[実施例1]
(原反フィルムの製造工程)
ノルボルネン系重合体を含む環状オレフィン樹脂(日本ゼオン社製「ゼオノア」)を用意した。この環状オレフィン樹脂を、Tダイ式のフィルム溶融押出成形機を使用して、フィルム状に成形し、厚み13μmの環状オレフィン樹脂の層のみを備える原反フィルムを得た。成形時の条件は、ダイリップ800μm、Tダイの幅300mm、溶融樹脂温度270℃、キャストロール温度120℃であった。
(切断工程)
レーザー発振器として、YAGレーザー(イットリウム・アルミニウム・ガーネットレーザー)の第4高調波のレーザー光を照射しうる装置(COHERENT社「AVIA 266−3」)を用意した。このレーザー発振器から前記の原反フィルムに、波長266nm、出力1.5W、周波数60kHzのパルスレーザー光を照射した。この際、前記レーザー光は、原反フィルムの表面を直線状に走査させるように照射した。レーザー光が原反フィルムの表面を走査する際の走査速度は50mm/秒、走査回数は1回とした。原反フィルムは、照射されたレーザー光が走査した部分で切断された。これにより、切断面を有するカットフィルムが得られた。
こうして得られたカットフィルムでは、切断面側の端部に、それ以外の部分よりも厚くなるように変形した部分を含むレーザー処理影響部が形成されていた。このレーザー処理影響部の幅を、前記の測定方法によって測定した。
[実施例2]
原反フィルムを製造する際に使用するTダイのダイリップを変更することで、原反フィルムの厚みを50μmに変更した。以上の事項以外は実施例1と同様にして、カットフィルムを製造した。
こうして得られたカットフィルムでは、切断面側の端部に、それ以外の部分よりも厚くなるように変形した部分を含むレーザー処理影響部が形成されていた。このレーザー処理影響部の幅を、前記の測定方法によって測定した。
[実施例3]
原反フィルムを切断する際に、レーザー光の走査速度を150mm/秒、走査回数を2回に変更した。以上の事項以外は実施例1と同様にして、カットフィルムを製造した。
こうして得られたカットフィルムでは、切断面側の端部に、それ以外の部分よりも厚くなるように変形した部分を含むレーザー処理影響部が形成されていた。このレーザー処理影響部の幅を、前記の測定方法によって測定した。
[実施例4]
原反フィルムを製造する際に使用するTダイのダイリップを変更することで、原反フィルムの厚みを50μmに変更した。また、原反フィルムを切断する際に、レーザー光の走査速度を150mm/秒、走査回数を3回に変更した。以上の事項以外は実施例1と同様にして、カットフィルムを製造した。
こうして得られたカットフィルムでは、切断面側の端部に、それ以外の部分よりも厚くなるように変形した部分を含むレーザー処理影響部が形成されていた。このレーザー処理影響部の幅を、前記の測定方法によって測定した。
[実施例5]
(環状オレフィン樹脂の層の製造工程)
原反フィルムを製造する際に使用するTダイのダイリップを変更することで、原反フィルムの厚みを50μmに変更したこと以外は実施例1に係る(原反フィルムの製造工程)と同様にして、環状オレフィン樹脂の層を得た。
(第1工程)
ポリビニルアルコールにヨウ素が吸着配向している厚さ25μmのフィルムからなる偏光子層を用意した。この偏光子層の一方の面に、厚さ80μmのトリアセチルセルロースフィルムからなる偏光子保護フィルムを、接着剤を用いて貼り合わせた。また、偏光子層のもう一方の面に、前記の環状オレフィン樹脂の層を、接着剤を用いて貼り合わせた。接着剤としては、ポリビニルアルコール及び水溶性エポキシ樹脂を含む水溶液を使用した。これにより、環状オレフィン樹脂の層、接着剤の層、偏光子層、接着剤の層及びトリアセチルセルロースフィルムをこの順に備える、原反フィルムを得た。
(第2工程)
レーザー発振器として、YAGレーザー(イットリウム・アルミニウム・ガーネットレーザー)の第4高調波のレーザー光を照射しうる装置(COHERENT社「AVIA 266−3」)を用意した。このレーザー発振器から前記の原反フィルムに、波長266nm、出力1.5W、周波数60kHzのパルスレーザー光を照射した。この際、前記レーザー光は、原反フィルムの表面を直線状に走査させるように照射した。レーザー光が原反フィルムの表面を走査する際の走査速度は50mm/秒、走査回数は3回とした。原反フィルムは、照射されたレーザー光が走査した部分で切断された。これにより、切断面を有する偏光板が得られた。
こうして得られた偏光板では、環状オレフィン樹脂の層の切断面側の端部に、それ以外の部分よりも厚くなるように変形した部分を含むレーザー処理影響部が形成されていた。このレーザー処理影響部の幅を、前記の測定方法によって測定した。
[実施例6]
原反フィルムを切断する際に、レーザー光の走査速度を150mm/秒、走査回数を5回に変更した。以上の事項以外は実施例5と同様にして、偏光板を製造した。
こうして得られた偏光板では、環状オレフィン樹脂の層の切断面側の端部に、それ以外の部分よりも厚くなるように変形した部分を含むレーザー処理影響部が形成されていた。このレーザー処理影響部の幅を、前記の測定方法によって測定した。
[結果]
前記の実施例の結果を、下記の表1に示す。下記の表において、略称の意味は、下記の通りである。
COP:環状オレフィン樹脂
PVA:ポリビニルアルコール
TAC:トリアセチルセルロース
L:レーザー処理影響部の幅
Figure 2016057403
[検討]
表1から分かるように、実施例1〜4で得られたカットフィルム、並びに、実施例5及び6で得られた偏光板はいずれも、環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅Lが式(1)を満たしている。したがって、前記の実施例1〜6により、波長360nm以下のレーザー光で切断した場合、環状オレフィン樹脂の層におけるレーザー処理影響部の幅を小さくできることが確認された。
10 レーザー光
100 原反フィルム
101 原反フィルムのレーザー光を照射された領域
110 環状オレフィン樹脂の層
200 カットフィルム
210 環状オレフィン樹脂の層
211 レーザー処理影響部
212 環状オレフィン樹脂の層の切断面
213 環状オレフィン樹脂の層の厚みが切断前よりも厚くなった部分
214 環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部以外の部分
300 偏光板
310 環状オレフィン樹脂の層
311 レーザー処理影響部
312 環状オレフィン樹脂の層の切断面
313 環状オレフィン樹脂の層の厚みが切断前よりも厚くなった部分
320 偏光子層
330 保護フィルム層
400 偏光板
410 第一の環状オレフィン樹脂の層
411 レーザー光処理影響部
420 偏光子層
430 第二の環状オレフィン樹脂の層

Claims (5)

  1. 環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、カットフィルムを得ることを含む、カットフィルムの製造方法。
  2. 偏光子層と、環状オレフィン樹脂の層とを積層して、原反フィルムを得る第1工程と、
    前記原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、偏光板を得る第2工程とを有する、偏光板の製造方法。
  3. 環状オレフィン樹脂の層を備える原反フィルムを、波長が360nm以下のレーザー光で切断して、カットフィルムを得る第3工程と、
    前記カットフィルムを、偏光子層と積層して、偏光板を得る第4工程とを有する、偏光板の製造方法。
  4. レーザー光で切断された、環状オレフィン樹脂の層を備えるフィルムであって、
    前記環状オレフィン樹脂の層の厚みD(μm)、及び、前記環状オレフィン樹脂の層のレーザー処理影響部の幅L(μm)が、
    L ≦ 0.8D + 70μm
    を満たす、フィルム。
  5. 前記レーザー光の波長が、360nm以下である、請求項4記載のフィルム。
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