JP2016056551A - 車両用ドアラッチ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な手段で、補助カバーを開放位置に停止させて保持しうるようにした車両用ドアラッチ装置を提供する。
【解決手段】ケーシング19にヒンジ軸222bを、補助カバー42に枢支部425をそれぞれ設け、ヒンジ軸222bに、枢支部425を、補助カバー42が連結領域部221を閉塞する閉塞位置及び開放する開放位置に回転しうるように枢支し、さらに枢支部425に、補助カバー42を開放位置まで回転させた場合に、ケーシング19に当接することにより、補助カバー42が開放位置を超えて回転するのを阻止する回転規制部425aを設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両用ドアラッチ装置に関する。
従来の車両用ドアラッチ装置には、ケーシング(ハウジング)内に回動可能に収容された操作レバーの端部を、ケーシングに設けた開口より露出させて、操作レバーの端部に、操作力伝達部材である操作ケーブルの端末部を連結した後、それらの連結部と操作ケーブルの端部を、補助カバー(カバー)により覆ったものがある(例えば特許文献1参照)。
また、補助カバーは、操作レバーと操作ケーブルとの連結部及び操作ケーブルの端部を閉塞する閉塞位置と、その部分を開放する開放位置とに回動しうるように、ケーシングに回転可能かつ着脱可能に枢支されている。
さらに、開放位置にある補助カバーが自由に回転して、操作レバーと操作ケーブルとの連結作業に支障を来さないように、補助カバーを開放位置に仮保持するための仮止め手段が設けられている。
特開2014−62441号公報
上記特許文献1に記載のドアラッチ装置においては、補助カバーに設けられたアームとロッドとからなるヒンジ部が、補助カバーの一側部の偏った位置に設けられているので、ケーシングに補助カバーを安定よく枢支し得ないだけでなく、補助カバーを閉塞位置に回動させたとき、ヒンジ部が設けられていない補助カバーの他側部とケーシングとの対向面に隙間が形成され、その隙間から、ドア内に入り込んだ雨水がケーシング内に浸入するおそれがある。
また、ケーシングと補助カバーには、補助カバーを閉塞位置に保持するための保持手段が設けられているが、補助カバーの保持手段(係止突部)は、ヒンジ部と反対側の両側部に2個設けられているのみであるため、ケーシングに対し補助カバーを閉塞位置に確実に保持することができず、ケーシングと補助カバーとの対向面に隙間が形成されて、ドア内に入り込んだ雨水がケーシング内に浸入するおそれがある。
さらに、ヒンジ部の構造が複雑であるとともに、補助カバーを開放位置に仮保持するための仮止め手段が、ケーシング側とカバー側の両方に設けられているので、仮止め手段の構造も複雑となり、ケーシングや補助カバーを成形する際のコストが増大するという問題がある。
本発明は、上記問題点に鑑み、簡単な手段で、補助カバーを開放位置に停止させて保持しうるようにするとともに、ケーシングに補助カバーを安定よく枢支した状態で、補助カバーを閉塞位置に確実に保持することにより、ケーシング内への雨水の浸入を防止しうるようにした車両用ドアラッチ装置を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
第1の発明は、操作装置の操作力を伝達可能な操作力伝達部材の連結領域部を有するケーシングと、前記ケーシング内に設けられ、前記操作力伝達部材の端末である連結部を、前記連結領域部に設けた開口部を介して連結可能な被連結部を有する操作レバーと、前記操作レバーの前記被連結部に前記操作力伝達部材の前記連結部を連結した後、前記連結領域部を閉塞可能な、前記ケーシングとは別体の補助カバーとを備える車両用ドアラッチ装置において、
前記ケーシングと前記補助カバーとのいずれか一方にヒンジ軸を、同じく他方に枢支部をそれぞれ設け、前記ヒンジ軸に、前記枢支部を、前記補助カバーが前記連結領域部を閉塞する閉塞位置及び前記連結領域部を開放する開放位置に回転しうるように枢支し、さらに前記枢支部に、前記補助カバーを前記開放位置まで回転させた場合に、前記いずれか一方に当接することにより、前記補助カバーが前記開放位置を超えて回転するのを阻止する回転規制部を設けたことを特徴としている。
第2の発明は、上記第1の発明において、前記ヒンジ軸と前記枢支部を、前記補助カバーの回転軸方向に離間させて複数設けたことを特徴としている。
第3の発明は、上記第1または第2の発明において、前記補助カバーにおける前記ヒンジ軸または前記枢支部を設けた側の端部と、その反対側の端部とに、複数の係合部を互いに離間させて設け、前記補助カバーを前記閉塞位置まで回転させた場合に、前記係合部が前記ケーシングに設けた複数の被係合部に係合することにより、前記補助カバーを前記閉塞位置に固定するようにしたことを特徴としている。
第4の発明は、上記第1〜第3のいずれかの発明において、前記操作力伝達部材は、アウタチューブ内にインナケーブルが挿通されたボーデンケーブルであり、前記補助カバーにおける前記連結領域部と対向する裏面に、前記連結部を前記被連結部に連結する前において前記アウタチューブの端部を保持しうる保持部を設けたことを特徴としている。
第5の発明は、上記第1〜第4のいずれかの発明において、前記補助カバーの表面に、滑り止め用の多数の突条を設けたことを特徴としている。
本発明によると、ケーシングと補助カバーとのいずれか一方に設けたヒンジ軸に、同じく他方に設けた枢支部を回転可能に枢支し、補助カバーを開放位置まで回転させた場合に、枢支部に設けた回転規制部がケーシングと補助カバーとのいずれか一方に当接することにより、補助カバーが開放位置に停止して保持されるようにしているので、補助カバーを開放位置に保持する手段の構成が、従来のドアラッチ装置の仮止め手段に比して簡単であり、ケーシングや補助カバーを成形する際のコストが低減される。
本発明に係るドアラッチ装置と、それが取付けられるドアを、車内側の斜め後方より見た斜視図である。 噛合ユニットと操作ユニットとを一体化する前のドアラッチ装置の後面図である。 噛合ユニットと操作ユニットとを一体化した後のドアラッチ装置の後面図である。 同じくドアラッチ装置を、斜め後方より見た斜視図である。 補助カバーと、補助カバー取付け前のドアラッチ装置の下部とを、車内側より見た斜視図である。 補助カバーをカバーに取付けた状態のドアラッチ装置を、車内側から見た側面図である。 同じく、補助カバーを閉じた状態のドアラッチ装置を、車内側から見た側面図である。 噛合ユニットを前方より見た正面図である。 ハウジングとボディとを、後方より見た斜視図である。 図7のX−X線における拡大断面図である。 図1のXI−XI線における拡大断面図である。 補助カバーの変形例を、裏面側より見た背面図である。 カバーへの補助カバーの取付部の変形例を示す、図10と同部位の拡大断面図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1〜図4に示すように、本発明に係るドアラッチ装置1は、例えば車両の右側のフロントドア(以下、ドアと略称する)D内において、ドアDのインナパネルD1の後端部に固定されるもので、ドアDを閉状態に保持するための噛合ユニット2と、この噛合ユニット2を操作するための操作ユニット3とからなり、これら噛合ユニット2と操作ユニット3とを一体化することにより構成されている。
噛合ユニット2は、合成樹脂製の箱状のボディ4と、ボディ4の後面に固定され、かつ3本のボルト5により、ボディ4と共にドアD内のインナパネルD1の後部に固定される金属製のカバープレート6とを有し、ボディ4とカバープレート6との間の内部空間には、ドアを閉状態に拘束する噛合機構8が収容されている。カバープレート6の車内側の側縁の上下方向の中間部には、前方(ボディ4側)に向かってほぼ直角に折曲され、ボディ4の車内側の側面に当接する内側折曲部6aが形成されている(図1参照)。また、カバープレート6における後述するストライカ進入溝9の進入口の反対側である車外側の側縁の上下方向の中間部には、前方(ボディ4側)に向かってほぼ直角に折曲され、ボディ4の車外側の側面に当接する短寸の外側折曲部6bが形成されている(図2、図4、図8参照)。なお、内側折曲部6aを省略し、外側折曲部6bのみ有するカバープレート6とすることもある。ボディ4とカバープレート6には、ドアDを閉めるのに応じてストライカ7が進入するほぼ同形のストライカ進入溝9がそれぞれ形成されている。
カバープレート6におけるストライカ進入溝9の上側には、1個の雌ねじ孔10aが、また同じく下側には、2個の雌ねじ孔10b、10cがバーリング加工により前方に向かってそれぞれ形成されている。雌ねじ孔10a、10bは、当該雌ねじ孔10a、10bに螺合されるボルト5が、噛合機構8を構成する後述のラッチ14及びラチェット16と干渉しないように、それらの回動領域から離間する位置に設けられている。すなわち、上部の雌ねじ孔10aは、カバープレート6における外側折曲部6bの反対側である車内方向の側端部寄りに位置するように、下部の2個の雌ねじ孔10b、10cは、カバープレート6の下端部における車内側と車外側の両端部付近に、ストライカ7の進入方向に離間するように、それぞれ設けられ、これらの各雌ねじ孔10a,10b,10cにボルト5を螺合することにより、噛合ユニット2はインナパネルD1に固定される(図1参照)。
図2及び図3に示すように、カバープレート6におけるストライカ進入溝9を挟む上方と下方には、それぞれ、長孔である位置決め孔11と、円形孔である位置決め孔12が穿設されている。上方の位置決め孔11は、上方の雌ねじ孔10aの近傍の斜め下方において、カバープレート6の車内側の側端部寄りに、また、下方の位置決め孔12は、下方の2個の雌ねじ孔10b、10c間において、車内側の雌ねじ孔10bの近傍にそれぞれ設けられている。また、長孔である上方の位置決め孔11の長径方向は、両位置決め孔11、12の中心同士を結ぶ直線と同方向とされ、かつその短径方向の寸法は、上下の位置決め孔11、12に同寸法の位置決め用突部を挿入しうるように、下方の位置決め孔12の直径と同径とされている。位置決め孔11、12の大きさは、カバープレート6の強度を低下させないように、可能な限り小さくしてある。なお、上方の位置決め孔11の位置は、例えば上方の雌ねじ孔10aの近傍の車外側寄りか、またはカバープレート6の車内外方向の中央部付近に設けてもよい。また、この実施例とは反対に、上方の位置決め孔11を円形孔とし、下方の位置決め孔12を長孔としてもよい。
上下の位置決め孔11、12は、噛合ユニット2を自動組立ライン等において自動的に組立てる場合に、カバープレート6を位置決め用治具により位置決めして固定するために使用される。すなわち、この際の位置決めは、一般的には、カバープレート6に設けられる3個のボルト挿通孔を利用して行われるが、上記のように、3個のボルト挿通孔に雌ねじ孔10a,10b,10cを形成すると、雌ねじ孔10a,10b,10cに位置決め用治具の突部を嵌合した際、雌ねじ孔10a,10b,10cの雌ねじが損傷するおそれがあるため、上記のような位置決め孔11、12を別途設けてある。なお、上方の位置決め孔11を長孔としてあるのは、この位置決め孔11に嵌合される位置決め用治具の突部が、挿脱し易いようにするためである。また、位置決め孔11の長径方向を、両位置決め孔11、12の中心同士を結ぶ直線方向としてあるのは、上下の位置決め孔11、12に、同外径の位置決め用突部を挿入した際に、カバープレート6が下方の位置決め孔12を中心として回動して、位置ずれするのを防止するためである。
上方の位置決め孔11は、カバープレート6の車内方向の側端部寄りに、下方の位置決め孔12は、下方の2個の雌ねじ孔10b、10c間にそれぞれ設け、両位置決め孔11、12を、カバープレート6の外側折曲部6bから大きく離間させてあるので、位置決め孔11、12を穿設した後、外側折曲部6bをプレス加工により折り曲げる際に、位置決め孔11、12が変形して、位置決め用治具の突部が挿入不能となるおそれはない。なお、内側折曲部6aには、ストライカ進入溝9が形成されており、外側折曲部6bをプレス加工により折り曲げる場合に比して曲げ剛性が小さいので、内側折曲部6aをプレス加工により容易に折り曲げることができる。従って、上方の位置決め孔11を、内側折曲部6aに近い位置に設けてあっても、位置決め孔11が変形することはない。
噛合機構8は、ボディ4内に枢軸13により枢支されるとともに、図示しないばねによりオープン方向(図2において時計方向)に付勢され、車体側のストライカ7と係合可能なラッチ14と、ボディ4内に枢軸15により枢支され、ラッチ14の外周縁に係合可能なラチェット16とを有している。ドアDが閉じられると、ストライカ7がラッチ14に係合するとともに、ラチェット16がラッチ14の外周縁に係合し、ラッチ14のオープン方向への回動を阻止することにより、ドアDが閉状態に保持される。
また、操作ユニット3の後述するロッキングレバー24がアンロック位置にある場合に、ドアDの車外側に設けられたアウトサイドハンドル、または車内側に設けられたインサイドハンドル(いずれも図示略)の開操作に基づいて、後述するアウトサイドレバー29またはインサイドレバー26が回動させられると、アウトサイドレバー29に連係された後述するオープンレバー27により、ラッチ14の外周縁に係合しているラチェット16がリリース作動させられて、解除方向へ回動することにより、ドアDを開けることができる。
図8に示すように、枢軸13、15の前端部は、ボディ4を貫通して、その前面(裏面)に固定される上下方向を向く金属製のバックプレート17に、かしめによって固着されている。これにより、ボディ4は、カバープレート6とバックプレート17とにより強固に挟持されている。なお、ボディ4の下端より下方に突出するバックプレート17の下端部は、後述するケーシング19における第2ケーシング192の後面下部に、第2ケーシング192の前面側から挿入されるボルト18により固定される。
操作ユニット3は、平面視ほぼL字状をなす合成樹脂製のケーシング19を備えている(図9参照)。ケーシング19は、ドアD内においてインナパネルD1の車内側の側面に近接して配置され、車内側が開口する操作機構収容部20を有する合成樹脂製の第1ケーシング191と、この第1ケーシング191における上下方向の中間部の後端部から、車外方向に向かってほぼ直角に延出し、後面側が開口するボディ収容部21を有する合成樹脂製の第2ケーシング192と、第1ケーシング191の操作機構収容部20の開口部を、噛合ユニット2におけるボディ4のストライカ進入溝9付近を露出させて閉塞する合成樹脂製のカバー22とを備えている。なお、ケーシング19及びカバー22は、例えばポリアセタール樹脂(POM)により成形されている。図4に示すように、第1ケーシング191における操作機構収容部20の車外側の側面には、ドアラッチ装置1を把時してドアDに組み付ける際に滑り止めを図る網目状の突条201が形成されている。また、図1に示すように、カバー22における車内側の側面の上部にも、滑り止め用の網目状の突条224が形成されている。
第1ケーシング191の操作機構収容部20とカバー22との間に形成される収容空間には、噛合ユニット2の噛合機構8を操作することにより、噛合機構8を、ストライカ7との係合状態を解除可能とするアンロック状態、及び解除不能とするロック状態に切り替え可能な操作機構が収容されている。操作機構は、ロック・アンロック操作を自動で行うモータを含むアクチュエータ(図示略)と、キーシリンダの操作に連動するキーレバー(いずれも図示略)と、ドアDの車内側に設けられるロックノブ(図示略)に、操作力伝達部材である第1ボーデンケーブル23(図6参照)を介して連係され、ロックノブの操作またはアクチュエータによりロック位置とアンロック位置とに作動させられる、施解錠手段の一部を構成するロッキングレバー24と、ドアDの車内側に設けられるインサイドハンドル(図示略)に、操作力伝達部材である第2ボーデンケーブル25(図6参照)を介して連係され、インサイドハンドルの開操作に連動して回動させられるインサイドレバー26と、ドアDの車外側に設けられるアウトサイドハンドル(図示略)の開操作に連動する後述のアウトサイドレバー29の車内側の端部に連結されるとともに、キーレバー及びロッキングレバー24に連係され、ロック位置とアンロック位置とに移動可能なオープンレバー27(図2参照)等とからなっている。なお、操作機構の構成部品は、本発明とは直接関係せず、また、通常のドアラッチ装置に組み込まれる公知のものであるので、その詳細な説明は省略する。
図3に示すように、噛合ユニット2をボディ収容部21に組み付けた状態において、第2ケーシング192の基部193の下端部は、噛合ユニット2よりも下方に突出している。図9にも示すように、基部193の後面には、前後方向の支持軸28が後向きに一体的に突設され、この支持軸28には、車内外方向を向くアウトサイドレバー29の中間部が、車外側の端部が第2ケーシング192より突出するようにして、上下方向に回動可能に枢支されている。第2ケーシング192におけるアウトサイドレバー29の取付部付近、すなわち、ボディ4よりも下方においてドアDのインナパネルD1と対向する面は、アウトサイドレバー29が車内側の端部を除いて露出するように開放されている。
図2及び図3に示すように、第2ケーシング192におけるボディ収容部21の外周壁部21aの下端部には、アウトサイドレバー29の車外側の後面に近接する振れ止め片21bが、一体的に連設されている。この振れ止め片21bと、第2ケーシング192の基部193とにより、アウトサイドレバー29の車外側の端部を挟むことにより、アウトサイドレバー29の前後方向へのぐらつきが防止されるようになっている。なお、振れ止め片21bは、ドアD内に差し込まれた不正手段が操作機構収容部20内に侵入されるのを防止する防護壁としての作用も有している。
図3に示すように、支持軸28の後面及びアウトサイドレバー29の中間部付近の後面は、噛合ユニット2をボディ収容部21に組み付けた際に、噛合ユニット2の下方に突出しているバックプレート17の下端部により覆われるようになっている。支持軸28と対向するバックプレート17の下端部には、雌ねじ孔30が形成され、この雌ねじ孔30に、第2ケーシング192の前面側から挿入した前述のボルト18を、支持軸28を貫通させて螺合することにより、アウトサイドレバー29の中間部が、第2ケーシング192とバックプレート17との対向面に回動可能に保持されている。アウトサイドレバー29の車内側の端部は、ケーシング19における噛合ユニット2よりも下方に形成された、第1ケーシング191の操作機構収容部20と第2ケーシング192とを連通させる開口部192a(図4、図9参照)を介して、操作機構収容部20内に収容された操作機構の一部をなすオープンレバー27に連結されている。
図2、図8及び図9に示すように、ボディ4における車外側の側面の下方寄りには、車外方向に突出する板状の係合片31が一体的に設けられている。また、第2ケーシング192のボディ収容部21における車外側の側壁部の内面に形成された厚肉部211には、噛合ユニット2を操作ユニット3に結合して一体化する際に、係合片31が車内方向より係合可能な、ドアDのインナパネルD1方向(車内方向)に開口する係合溝32が形成されている。この係合片31と係合溝32とにより、噛合ユニット2を第2ケーシング192のボディ収容部21に位置決めして固定するための位置決め手段が構成されている。
図2〜図4及び図9に示すように、ボディ4の下面における車内外方向の中間部には、アウトサイドレバー29の中間部において、その後面に近接する防護壁33が、上述した噛合機構収容部20に連通する開口部192aと近接するようにして下向きに一体的に設けられ、この防護壁33により、開口部192aが車外方向から覆われている。このような防護壁33を設けると、特殊な工具等の不正手段が、例えばドアのアウタパネルとドアガラスとの間の隙間から、ケーシング19におけるアウトサイドレバー29の取付部に向かって差し込まれても、防護壁33によりブロックされるので、不正手段が、開口部192aを介して操作機構収容部20の内部までは侵入されることはない。従って、操作機構収容部20内に収容されているオープンレバー27等の施解錠手段が、不正手段によりアンロック方向に移動させられて、ドアが開放されてしまうというおそれがなくなる。
また、防護壁33を、合成樹脂よりなるボディ4に一体的に設けてあるので、金属製のバックプレート17に防護壁33を設ける場合に比して、バックプレート17の小型化と軽量化が図れ、ドアラッチ装置1の小型化と軽量化も図ることができる。しかも、上述したように、位置決め手段である係合片31も、金属製のバックプレート17ではなく、合成樹脂よりなるボディ4に一体的に設けてあるので、ドアラッチ装置1を、より軽量化することができる。
図5及び図6に示すように、カバー22における車内側を向く側面の下部には、車内方向に突出し、かつ後下がりに傾斜する庇状の上部雨水誘導突部34と下部雨水誘導突部35が形成されている。この上部雨水誘導突部34と下部雨水誘導突部35は、カバー22の表面を伝って流れ落ちる雨水を後下方に誘導し、後述するケーブル連結領域部221に向かって流れるのを防止するためのものである。
カバー22における下部雨水誘導突部35の下方には、第1、第2ボーデンケーブル23、25を、それぞれロッキングレバー24とインサイドレバー26に連結するためのケーブル連結領域部221が、後下がりに傾斜するようにして形成されている。このケーブル連結領域部221は、下部雨水誘導突部35と、カバー22の前縁に沿って設けられ、車内側へ突出する斜め上下方向の前壁部36と、カバー22の後下がりに傾斜する下縁に沿って設けられ、車内側へ突出する前後方向の下壁部37とにより囲まれて形成されている。
ケーブル連結領域部221には、前壁部36と対向し、車内方向に突出する上下方向の中間壁部38と、この中間壁部38のやや後方においてそれと対向し、車内方向に突出する上下方向のケーブル保持部39と、ケーシング19の操作機構収容部20の内部に連通するように開口し、ロッキングレバー24の下端部の回動軌跡に沿う形状の長孔40と、同じく操作機構収容部20の内部に連通し、インサイドレバー26の下端部がケーブル連結領域部221側に突出するとともに、その下端部の回動軌跡に沿う形状の切欠き41とが形成されている。前壁部36には、第1、第2ボーデンケーブル23、25のアウタチューブ231、251の端部がそれぞれ嵌合される2個の嵌合溝36a、36aが形成され、中間壁部38には、第1、第2ボーデンケーブル23、25の大径端部232、252がそれぞれ嵌合される2個の嵌合溝38a、38aが形成されている。また、ケーブル保持部39には、第1、第2ボーデンケーブル23、25の大径端部232、252の先端部に形成されたそれぞれの環状溝を嵌合することにより、両大径端部232、252を軸方向に移動不能に保持する保持溝39a、39aが形成されている。
第1ボーデンケーブル23におけるインナケーブル233の端末部の球形をなす連結部233aは、ロッキングレバー24の下端部に形成された車内側が開口する半球面状の凹部241に、長孔40を介して嵌合されている。また、第2ボーデンケーブル25におけるインナケーブル253の端末部の軸状をなす連結部253aは、インサイドレバー26における切欠き41より突出する下端部に形成された嵌合孔261に嵌合されている。なお、両連結部233a、253aは、ケーブル連結領域部221を閉塞する後述の補助カバー42により、凹部241及び嵌合孔261から離脱するのが防止される。なお、上記ロッキングレバー24の凹部241とインサイドレバー26の嵌合孔261は、被連結部に相当する。
ケーブル連結領域部221は、第1、第2ボーデンケーブル23、25をそれぞれロッキングレバー24とインサイドレバー26に連結した後、カバー22と別体をなすポリプロピレン等の合成樹脂よりなる補助カバー42により閉塞されるようになっている。
図5に示すように、補助カバー42は、ケーブル連結領域部221とほぼ同形をなし、前縁には、ケーブル連結領域部221を閉塞した状態において、カバー22の前壁部36の前面と接触する側壁部421が、ケーブル連結領域部221方向に向かって突出されている。また、補助カバー42には、ケーブル連結領域部221を閉塞した状態において、カバー22の下部雨水誘導突部35と近接する下方において車内側の側面に当接可能な上壁部422が、側壁部421と連続するようにして、ケーブル連結領域部221方向に向かって突出されている。側壁部421には、ケーブル連結領域部221を閉塞した状態において、第1、第2ボーデンケーブル23、25のアウタチューブ231、251を車内側から押さえて保持可能な押え溝421a、421aが形成されている。
さらに、補助カバー42の裏面(ケーブル連結領域部221を閉塞した状態において、それと対向する面)の前部には、ケーブル連結領域部221を閉塞した状態において、カバー22の前壁部36と中間壁部38間に位置する第1中間側壁部423と、カバー22の中間壁部38とケーブル保持部39間に位置する第2中間側壁部424とが、それぞれケーブル連結領域部221方向に向かって突出されている。第1中間側壁部423と第2中間側壁部424には、ケーブル連結領域部221を閉塞した状態において、第1、第2ボーデンケーブル23、25の大径端部232、252を車内側から押えて保持可能な上下2個ずつの押え溝423a、424aが形成されている。
補助カバー42の上縁(ケーブル連結領域部221を閉塞した状態においては下縁)の前部と後部には、図10の断面図にも示すように、ケーブル連結領域部221を閉塞した状態において車内方向に開口するU字形断面をなす1対の枢支部425、425が一体的に形成されている。両枢支部425の遊端(先端)には、ケーブル連結領域部221を閉塞した状態では下方を向くとともに、ケーブル連結領域部221を開いた状態では上方を向き、カバー22に連結された補助カバー42が、開放位置を超えて回転するのを阻止する回転規制部425aが設けられている(詳細は後述する)。
図5に示すように、カバー22におけるケーブル連結領域部221の下端の前部と後部には、取付部222、222が下向きに突設され、両取付部222には、補助カバー42の枢支部425を挿入可能な開口部222aと、この開口部222aの下方において枢支部425のU字状折曲部の内面を回転自在に枢支可能な前後方向のヒンジ軸222bとが設けられている。
補助カバー42の上縁と近接する裏面の前端部と後部には、ケーブル連結領域部221を閉塞した状態では車外方向を向き、かつ先端部に係合爪426aを有する係合片426、426が突設されている。
また、補助カバー42の上壁部422における枢支部425、425と反対側の前後両端部の下面(ケーブル連結領域部221を閉塞した状態においては上面)には、係合爪部427、427が突設されている(図10参照)。なお、上記係合片426と係合爪部427は、補助カバー42を閉塞位置に固定する本発明の係合部に相当する。
上記の両係合片426は、ケーブル連結領域部221を補助カバー42により閉塞した際に、カバー22におけるケーブル連結領域部221の下端部の前端部と後部に設けられた係合孔223、223に嵌合されて、それらの奥端の開口縁に、両係合片426の係合爪426aが係合するようになっている。
また、上記の両係合爪部427は、図10に示すように、ケーブル連結領域部221を補助カバー42により閉塞した際に、カバー22における下部雨水誘導突部35の下面の前後両端部に設けられた被係合爪部351に係合するようになっている。これら前後2個ずつの係合爪426aと係合爪部427により、補助カバー42の4箇所が、カバー22のケーブル連結領域部221に、がたなく安定的に固定される。なお、上記係合孔223と被係合爪部351は、補助カバー42を閉塞位置に固定する本発明の被係合部に相当する。
図7に示すように、補助カバー42の表面(ケーブル連結領域部221を閉塞した状態において、車内側の側面)には、滑り止め用の網目状の多数の突条428が形成され、ドアラッチ装置1をドアDに組み付ける際に、カバー22の突条224形成部と補助カバー42の突条428形成部、及び第1ケーシング191における操作機構収容部20の突条201形成部を手で把持することにより、ドアラッチ装置1を、滑り止めを図りながらドアDに効率よく組み付けることができる。
補助カバー42をカバー22に取付けるには、カバー22の両取付部222に設けた開口部222aに、補助カバー42に設けた両枢支部425の回転規制部425aを、カバー22の車内側の面とほぼ直交する方向から挿入しつつ、補助カバー42全体を下向きに回転させ、枢支部425の内周面を取付部222のヒンジ軸222bに嵌合させる。これにより、補助カバー42は、図6及び図10に示すように、ケーブル連結領域部221の下端の各取付部222に、ケーブル連結領域部221を開放する開放位置(図10の2点鎖線の位置)と、ケーブル連結領域部221を閉塞する閉塞位置(図10の実線位置)とに、ヒンジ軸222bを中心として上下方向に回転自在に枢支される。
補助カバー42が開放位置にあるときには、各枢支部425の先端部の回転規制部425aが、図10の2点鎖線で示すように、取付部222の基端部の車外側の面に当接することにより、補助カバー42は、開放位置を超えて車外方向へ回転するのが阻止される。これにより、補助カバー42が開放位置に保持されるので、ケーブル連結領域部221に第1、第2ボーデンケーブル23、25を取り付けたり、それらのインナケーブル233、253をロッキングレバー24及びインサイドレバー26に連結したりする際に、補助カバー42が妄りに回転して邪魔になるというおそれが小さくなる。
ケーブル連結領域部221に第1、第2ボーデンケーブル23、25を取り付け、インナケーブル233、253をロッキングレバー24及びインサイドレバー26に連結した後、補助カバー42を閉塞位置まで回転させると、補助カバー42の係合片426と係合爪部427が、それぞれカバー22側の係合孔223と被係合突部351に係合し、補助カバー42が閉塞位置に保持される(図7、図10参照)。これにより、ケーブル連結領域部221は補助カバー42により覆われ、ケーブル連結領域部221内に雨水が浸入するのが防止される。また、補助カバー42の前後と上下の4箇所が、カバー22のケーブル連結領域部221に安定よく固定されるので、補助カバー42のがたつきが防止される。なお、ケーブル連結領域部221を補助カバー42により閉塞した状態において、補助カバー42の上方は、カバー22の表面を伝って流れ落ちる雨水を後下方に誘導する上下2条の庇状の上部雨水誘導突部34と下部雨水誘導突部35により覆われているので、雨水がケーブル連結領域部221内に浸入するおそれは、さらに小さくなる。
図12は、補助カバーの変形例を示すもので、この補助カバー50は、基本形状が上述した補助カバー42と同形をなし、裏面の形状のみを変更したものである。補助カバー50の裏面の前部には、第1中間側壁部423と第2中間側壁部424とは別に、第1、第2ボーデンケーブル23、25における大径端部232、252を移動不能に保持する保持溝501a、501aを有するケーブル保持部501が、一体的に形成されている。
このように、補助カバー50の裏面にケーブル保持部501を設けると、第1、第2ボーデンケーブル23、25を補助カバー50に仮組みした状態で、一つに梱包することができるので、第1、第2ボーデンケーブル23、25を別梱包にして運搬する必要がなくなる。その結果、ドアDへのドアラッチ装置の組付工程において、補助カバー50と第1、第2ボーデンケーブル23、25の組付効率が向上する。なお、補助カバー50に、第1、第2ボーデンケーブル23、25の連結部233a、253aを、ロッキングレバー24の凹部241とインサイドレバー26の嵌合孔261に対し位置決めして保持する保持手段を設けてもよい。このようにすると、ケーブル連結領域部221を補助カバー50により閉塞するのと同時に、補助カバー50に仮組みした第1、第2ボーデンケーブル23、25の連結部233a、253aを、それぞれロッキングレバー24の凹部241とインサイドレバー26の嵌合孔261に嵌合することができ、組付効率を向上させることができる。
以上説明したように、上記実施形態のドアラッチ装置においては、補助カバー42に設けた2個の枢支部425の先端部に、回転規制部425aを一体的に形成し、補助カバー42を開放位置まで回転させた場合に、両回転規制部425aが、カバー22に一体的に形成された取付部222の裏面に当接することにより、補助カバー42が開放位置に停止して保持されるようになっているので、補助カバー42を開放位置に保持する手段の構成が、従来のドアラッチ装置の仮止め手段に比して簡単であり、カバー22や補助カバー42を成形する際のコストが低減される。
また、2個の枢支部425を、補助カバー42の回転軸方向に互いに離間するように、補助カバー42の前後両端部に設けてあるので、カバー22に対し、補助カバー42が安定よく回転することができ、補助カバー22を閉塞位置に回転させた際に、カバー22に対し補助カバー42の下端部が浮き上がり、カバー22と補助カバー42との対向面に形成された隙間から、ドアD内に入り込んだ雨水がケーシング19内に浸入するというおそれはない。
さらに、補助カバー22における枢支部425を設けた側とその反対側には、それぞれ前後2個の係合片426と係合爪部427が設けられ、補助カバー22を閉塞位置に回転させたとき、それら2個ずつの係合片426と係合爪部427とが、カバー22に設けた係合孔223と被係合突部351にそれぞれ係合し、補助カバー22の四隅部付近が、カバー22に安定よく固定されるので、カバー22と補助カバー42との対向面に隙間が形成されることはない。従って、ドアD内に入り込んだ雨水がケーシング19内に浸入するおそれは、極めて小さくなる。
補助カバー42の表面には、滑り止め用の網目状の多数の突条428が形成されているので、ドアラッチ装置1をドアDに組み付ける際に、補助カバー42の突条428形成部を手で把持することにより、ドアラッチ装置1を、滑り止めを図りながらドアDに効率よく組み付けることができる。
補助カバー42は、カバー22と別体をなしているので、補助カバー42を、ドアラッチ装置及びボーデンケーブル23、25とは別に梱包して単体で納入することができ、従ってドアラッチ装置梱包時の荷姿が小さくなり、輸送効率が向上する。また、ドアDへのドアラッチ装置の組付工程において、単体で納入されたボーデンケーブル23、25をカバー22のケーブル連結領域部221に取付けた後、単体で納入された補助カバー42をカバー22に取付け、ケーブル連結領域部221を補助カバー42により閉塞した後、最後に、ドアD内にドアラッチ装置を組み付けることができるので、組付作業性が向上する。なお、先に補助カバー42をカバー22に取付けてから、ケーブル連結領域部221にボーデンケーブル23、25を取付けてもよい。この場合は、補助カバー42を開放位置に保持しておくことができるので、ボーデンケーブル23、25を取付ける際に補助カバー42が邪魔になることはない。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、本実施形態に対して、例えば次のような種々の変形や変更を施すことが可能である。
上記実施形態では、カバー22に設けたヒンジ軸222bに、補助カバー42に設けたU字状断面をなす枢支部425を、着脱可能かつ回転自在に枢支しているが、図13に示すように、カバー22側に枢支部225を、補助カバー42側にヒンジ軸429と開口部429aを設けてもよい。この際には、枢支部225を、上記とは反対に、車外方向に開口するほぼU字形断面とし、その下端部に連設された下方を向く回転規制部225aの車内側の側面に、補助カバー42におけるヒンジ軸429を設けた側の基端部の車外側の面が当接するようにすれば、上記実施例と同様に、補助カバー42は開放位置に停止して保持される。
また、図示は省略するが、カバー22と補助カバー42とのいずれか一方に、前方または後方に向かって突出するヒンジ軸を設け、このヒンジ軸に、カバー22と補助カバー42とのいずれか他方に設けた筒状の枢支部を、前方または後方より、着脱可能かつ回転自在に嵌合して枢支するようにしてもよい。この場合も、筒状の枢支部の外周面に、上記実施例のような回転規制部を突設することにより、補助カバー42を開放位置に停止させて保持することができる。
1 ドアラッチ装置
2 噛合ユニット
3 操作ユニット
4 ボディ
5 ボルト
6 カバープレート
6a 内側折曲部
6b 外側折曲部
7 ストライカ
8 噛合機構
9 ストライカ進入溝
10a、10b、10c 雌ねじ孔
11、12 位置決め孔
13 枢軸
14 ラッチ
15 枢軸
16 ラチェット
17 バックプレート
18 ボルト
19 ケーシング
20 操作機構収容部
21 ボディ収容部
21a 外周壁部
21b 振れ止め片
22 カバー
23 第1ボーデンケーブル(操作力伝達部材)
24 ロッキングレバー(操作レバー)
25 第2ボーデンケーブル(操作力伝達部材)
26 インサイドレバー(操作レバー)
27 オープンレバー
28 支持軸
29 アウトサイドレバー
30 雌ねじ孔
31 係合片
32 係合溝
33 防護壁
34 上部雨水誘導突部
35 下部雨水誘導突部
36 前壁部
36a 嵌合溝
37 下壁部
38 中間壁部
38a 嵌合溝
39 ケーブル保持部
39a 保持溝
40 長孔(開口部)
41 切欠き(開口部)
42、50 補助カバー
191 第1ケーシング
192 第2ケーシング
192a 開口部
193 基部
201 突条
211 厚肉部
221 ケーブル連結領域部
222 取付部
222a 開口部
222b ヒンジ軸
223 係合孔(被係合部)
224 突条
225 枢支部
225a 回転規制部
231、251 アウタチューブ
232、252 大径端部
233、253 インナケーブル
233a、253a 連結部
241 凹部(被連結部)
261 嵌合孔(被連結部)
351 被係合爪部(被係合部)
421 側壁部
421a 押え溝
422 上壁部
423 第1中間側壁部
424 第2中間側壁部
423a、424a 押え溝
425 枢支部
425a 回転規制部
426 係合片(係合部)
426a 係合爪
427 係合爪部(係合部)
428 突条
429 ヒンジ軸(ヒンジ部)
429a 開口部
501 ケーブル保持部
501a 保持溝
D ドア
D1 インナパネル

Claims (5)

  1. 操作装置の操作力を伝達可能な操作力伝達部材の連結領域部を有するケーシングと、
    前記ケーシング内に設けられ、前記操作力伝達部材の端末である連結部を、前記連結領域部に設けた開口部を介して連結可能な被連結部を有する操作レバーと、
    前記操作レバーの前記被連結部に前記操作力伝達部材の前記連結部を連結した後、前記連結領域部を閉塞可能な、前記ケーシングとは別体の補助カバーとを備える車両用ドアラッチ装置において、
    前記ケーシングと前記補助カバーとのいずれか一方にヒンジ軸を、同じく他方に枢支部をそれぞれ設け、前記ヒンジ軸に、前記枢支部を、前記補助カバーが前記連結領域部を閉塞する閉塞位置及び前記連結領域部を開放する開放位置に回転しうるように枢支し、さらに前記枢支部に、前記補助カバーを前記開放位置まで回転させた場合に、前記いずれか一方に当接することにより、前記補助カバーが前記開放位置を超えて回転するのを阻止する回転規制部を設けたことを特徴とする車両用ドアラッチ装置。
  2. 前記ヒンジ軸と前記枢支部を、前記補助カバーの回転軸方向に離間させて複数設けたことを特徴とする請求項1に記載の車両用ドアラッチ装置。
  3. 前記補助カバーにおける前記ヒンジ軸または前記枢支部を設けた側の端部と、その反対側の端部とに、複数の係合部を互いに離間させて設け、前記補助カバーを前記閉塞位置まで回転させた場合に、前記係合部が前記ケーシングに設けた複数の被係合部に係合することにより、前記補助カバーを前記閉塞位置に固定するようにしたことを特徴とする請求項1または2に記載の車両用ドアラッチ装置。
  4. 前記操作力伝達部材は、アウタチューブ内にインナケーブルが挿通されたボーデンケーブルであり、前記補助カバーにおける前記連結領域部と対向する裏面に、前記連結部を前記被連結部に連結する前において前記アウタチューブの端部を保持しうる保持部を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両用ドアラッチ装置。
  5. 前記補助カバーの表面に、滑り止め用の多数の突条を設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の車両用ドアラッチ装置。
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