JP2016056064A - 多層ガラス - Google Patents

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聡史 上沢
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哲 菊地
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Abstract

【課題】強度の信頼性をより一層向上させた多層ガラスを提供することを目的とする。
【解決手段】第1のガラス板と、第2のガラス板と、第1のガラス板および第2のガラス板との間に配される中間ガラス板とを、中空層が形成されるように、少なくとも一部に乾燥剤が充填されたスペーサーを介し隔置して配し、第1のガラス板と第2のガラス板と中間ガラス板との周縁部をシール材により封着してなる多層ガラスにおいて、第1のガラス板の板厚をt、第2のガラス板の板厚をt、中間ガラス板の板厚をtとするとき、中間ガラス板の板厚をt<t、かつt<tとしたことを特徴とする多層ガラス。
【選択図】図2

Description

本発明は、強度信頼性が高められた、複数枚のガラス板を備えた多層ガラスに関する。
2枚のガラス板を、スペーサーを介して隔置し、中空層が形成されてなる複層ガラスは、断熱性及び防音性に優れており、住宅用、その他各種建造物の窓用として広く普及している。
又、3枚のガラス板を、乾燥剤が充填されたスペーサーを介してそれぞれ隔置して2層の中空層が形成された複層ガラスが、特許文献1として知られている。以下、2枚のガラス板および2枚のガラス板の間に少なくとも1枚以上の中間ガラス板をスペーサーを介してそれぞれ隔置して2層以上の中空層が形成された多層の中空層を有する複層ガラスを本明細書において多層ガラスと称する。
上記した特許文献1に記載の複層ガラスは、図4に示されるように、縦寸法および横寸法を合わせて3枚のガラス板100、101、102を用意し、それぞれのガラス板の周縁部に中空層110、111が形成されるようにそれぞれ乾燥剤115入りスペーサー120、121を配し、ガラス板100、101、102と、スペーサー120、121との間にブチルゴム系等の一次シール材130、131を塗工により形成するとともに、スペーサー120、121の外側のガラス板100、101、102の端部の間の溝部にポリサルファイド系接着剤やシリコーン系接着剤等の二次シール材140、141を充填し、封止したものである。この複層ガラスにおいては、3枚のガラス板100、101、102を同じ板厚とされている。
建造物の窓に使用される板ガラスにおける耐風圧設計においては、ガラスの許容風圧が、建造物の窓毎の設計風圧より上回る様に設計される。2枚のガラス板を、スペーサーを介して隔置し、中空層が形成されてなる複層ガラスにあっては、複層ガラスの耐風圧設計において、複層ガラスを構成している各板ガラスの種類、構成に応じて決められた係数を考慮して耐風圧強度が求められる。
上記した複層ガラスの設計荷重Pは、図5のようにガラス板20およびガラス板21にそれぞれ作用する分担荷重P´とP´とを足し合わせた値となる。そして、複層ガラスを構成する各ガラス板に、板厚の3乗に応じた分担荷重が作用するので、分担荷重P´とP´は、下式によって求められる。
P´=P・t /(t +t
P´=P・t /(t +t
図5において、ガラス板20は、建造物の室外側のガラス板を示し、ガラス板21は、建造物の室内側のガラス板を示した例であり、室外側のガラス板の外面側が荷重側となる例を示し、22は、複層ガラスのスペーサーを示し、23は、中空層(Lは層厚)を示している。
しかし、建造物の窓に使用される複層ガラスおいては、大気圧や気温などの環境変化により中空層内の圧力が変化し、その変化は、各ガラス板に分担される荷重を増加させることとなるので、その影響を考慮して、ガラス板20およびガラス板21にそれぞれ作用する分担荷重PとPは、下記式のように補正して算定される。
=P´/0.75
=P´/0.75
従って、複層ガラスの耐風圧設計は、複層ガラスに使用されるガラス板自身の許容風圧が、複層ガラスを構成する各ガラス板の分担風圧を上回る様にされる。
この場合、多層ガラスに加わる補正された全荷重Pは、P+Pとなる。
板厚がt、t、tの3枚のガラス板を、乾燥剤が充填されたスペーサーを介してそれぞれ隔置され、2層の中空層が形成された多層ガラスにおいても、上記した関係式を適用することによって、それぞれのガラス板の分担荷重を算出することができる。
一方、上記した多層ガラスにおける中間ガラス板は、その両面が中空層側に位置する。この中空層は、結露防止のためにスペーサーに充填された乾燥剤によって乾燥状態が維持されているので、水分の存在は微量である。一般に、ガラス板は、水分の存在下において、ガラス板表面に存在する微小なクラックの先端における応力腐食割れ等の静的疲労により、いわゆる強度疲労が生じるとされている。従って、多層ガラスの室外側および室内側のガラス板の外面は、大気に接することになり、水分の影響を受けて強度疲労が生じる。しかし、多層ガラスの中空層内は、乾燥状態であるため、多層ガラスの中間ガラス板の両面は、水分の存在による強度低下の影響を受けることがなく、強度疲労が生じることがない。
近年の3枚以上のガラス板を用いた多層ガラスの普及に伴い、強度の信頼性をより一層向上させた多層ガラスが要求されるようになってきた。
特開2010−6684号公報
本発明は、上記した点に着目し、強度の信頼性をより一層向上させた多層ガラスの提供を目的とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、本発明に至ったものであり、下記の多層ガラスを提供する。
(1)第1のガラス板と、第2のガラス板と、第1のガラス板および第2のガラス板との間に配される中間ガラス板とを、中空層が形成されるように、少なくとも一部に乾燥剤が充填されたスペーサーを介し隔置して配し、第1のガラス板と第2のガラス板と中間ガラス板との周縁部をシール材により封着してなる多層ガラスにおいて、第1のガラス板の板厚をt、第2のガラス板の板厚をt、中間ガラス板の板厚をtとするとき、中間ガラス板の板厚をt<t、かつt<tとしたことを特徴とする多層ガラス。
(2)第1のガラス板と、第2のガラス板と、第1のガラス板および第2のガラス板との間に配される少なくとも1枚の中間ガラス板とを、中空層が形成されるように、少なくとも一部に乾燥剤が充填されたスペーサーを介し隔置して配し、第1のガラス板と第2のガラス板と中間ガラス板との周縁部をシール材により封着してなる多層ガラスにおいて、第1のガラス板の板厚をt、第2のガラス板の板厚をt、少なくとも1枚の中間ガラス板の板厚をt(ここにおいて、mは、3、4、または5であり、tは、第1のガラス板側から数えて1番目の中間ガラス板の板厚を示し、tは、第1のガラス板側から数えて2番目の中間ガラス板の板厚を示し、tは、第1のガラス板側から数えて3番目の中間ガラス板の板厚を示す。)とするとき、少なくとも1枚の中間ガラス板の板厚をt<t、かつt<tとしたことを特徴とする多層ガラス。
なお、本明細書において示されているガラス板の板厚は、ガラス関連の日本工業規格で定められている厚さおよびその許容差の基準、ならびにその基準に準じて解釈されるものする。例えば、2mmの板厚のフロート板ガラスとは、1.9mm(板厚)±0.2mm(許容値)の板厚を指し、4mmの板厚のフロート板ガラスとは、4.0mm(板厚)±0.3mm(許容値)の板厚を指す。
(3)前記中間ガラス板として、板厚が1.7mm以上、7.4mm以下のガラス板を用いてなることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の多層ガラス。
(4)複数枚の中間ガラス板が、第1のガラス板および第2のガラス板との間に配され、3層以上の中空層が形成された多層ガラスであって、当該多層ガラスが建築物の窓部に施工した際に最も室外側に位置する中空層に面する中間ガラス板の板厚tを最も厚くしたことを特徴とする上記(2)または(3)に記載の多層ガラス。
(5)第1のガラス板の板厚をt、第2のガラス板の板厚をt、少なくとも1枚の中間ガラス板の板厚をtとするとき、t−t、およびt−tが、0.3mm以上であることを特徴とする上記(2)〜(4)のいずれかに記載の多層ガラス。
(6)前記した第1のガラス板、第2のガラス板、および中間ガラス板の少なくともいずれかの1枚のガラス板が、低放射ガラス板(Low−Eガラス板)または化学強化ガラスであることを特徴とする(1)乃至(5)のいずれかに記載の多層ガラス。
本発明の多層ガラスにおいては、分担荷重が大きくなる厚いガラス板を、両面側が乾燥状態の高い中空層に接する中間ガラス板として使用しているので、中間ガラス板の強度疲労による強度低下を防止することができ、多層ガラスの強度の信頼性をより高めることができる。すなわち、多層ガラスの大気に接する室外側および室内側のガラス板よりも分担荷重が大きい中間ガラス板の方の強度が高くなっており、強度の信頼性をより高めることができる。
4.0mm厚の第1のガラス板、4.0mm厚の中間ガラス板、4.0mmの第2のガラス板の構成の多層ガラス(多層ガラスの全体厚さは12.0mm)に比べ、本発明の一実施態様である、3.0mm厚の第1のガラス板、6.0mm厚の中間ガラス板、3.0mmの第2のガラス板の構成の多層ガラス(多層ガラスの全体厚さは12.0mm)は、前者の多層ガラスと全体厚さが同じ厚さであるが、中間ガラス板として分担荷重の高い、板厚が厚いガラス板を使用しているので、多層ガラスの強度信頼性を高めることができる。
本発明に係る多層ガラスの一部断面概略斜視図。 本発明の一実施形態に係わる多層ガラスの一部省略概略断面図。 本発明の他の実施形態に係わる多層ガラスの一部省略概略断面図。 従来例の三重タイプの複層ガラスの一部切欠き横断面図。 本発明の多層ガラスを説明するための参考図。
本発明の多層ガラスを図1〜図3の図面に基づいて具体的に説明する。図面は、本発明の好ましい実施形態を例示したものであり、本発明は、例示の図面とその説明に限定されない。
図1は、本発明に係る多層ガラスの一部断面概略斜視図であり、同図において、1は多層ガラス、2は第1のガラス板、3は第2のガラス板、4は第1のガラス板2および第2のガラス板3の間に当該ガラス板と隔置して配された中間ガラス板、5a、5bは中空層、6はスペーサー、7は一次シール材、8は二次シール材を示す。
図2は、第1のガラス板2と第2のガラス板3とを隔置し、かつ1枚の中間ガラス板4を前記した第1のガラス板2および第2のガラス板3との間に中空層5a、5bが形成さるように配してなる2枚のガラス板と1枚の中間ガラス板4とを合計3枚有する三重タイプの多層ガラス(2層の中空層5a、5bを有する多層ガラス)の断面の例を示したもので(図1におけるX−X線断面図。図3も同様)で、図3は、第1のガラス板2と第2のガラス板3とを隔置し、かつ2枚の中間ガラス板4a、4bを前記した第1のガラス板2および第2のガラス板3との間に配してなる2枚のガラス板と2枚の中間ガラス板とを合計4枚有する四重タイプの多層ガラス(3層の中空層5a、5b、5cを有する多層ガラス)の断面の例を示したものである。
図1〜3は、多層ガラス1を建築物の窓部に施工した際に、第1のガラス板2が室外側に位置し、第2のガラス板3が室内側に位置するようにした例である。
本発明の多層ガラスにおいては、第1のガラス板の板厚をt、第2のガラス板の板厚をt、中間ガラス板の板厚をtとするとき、中間ガラス板の板厚をt<t、かつt<tとなるように構成されている。
また、本発明の多層ガラスにおいては、第1のガラス板2の板厚をt、第2のガラス板3の板厚をt、少なくとも1枚の中間ガラス板4の板厚をt(ここにおいて、mは、3、4、または5であり、tは、第1のガラス板側から数えて1番目の中間ガラス板の板厚を示し、tは、第1のガラス板側から数えて2番目の中間ガラス板の板厚を示し、tは、第1のガラス板側から数えて3番目の中間ガラス板の板厚を示す。)とするとき、少なくとも1枚の中間ガラス板4の板厚tがt<t、かつt<tとなるように構成されている。
図2に示した三重タイプの多層ガラス1においては、第1のガラス板2の板厚t、第2のガラス板3の板厚t、中間ガラス板4の板厚tが、t<t、かつt<tの関係となっている。
図2の(a)に示した多層ガラスは、室外側の第1のガラス板2の板厚tと室外側の第2のガラス板の板厚tとを同一の設計板厚とした例であり、図2の(b)は、室外側の第1のガラス板2の板厚tと室外側の第2のガラス板の板厚tとを異なる設計板厚とした例である。
図2の(b)においては、室外側の第1のガラス板2の板厚tと室外側の第2のガラス板の板厚tと中間ガラス板4の板厚tとが、t<t<tの関係となっているが、t<t<tの関係となるようにしてもよい。
図3に示した四重タイプの多層ガラス1においては、第1のガラス板2の板厚t、第2のガラス板3の板厚t、中間ガラス板4aの板厚t、中間ガラス板4bの板厚tが、t<t、かつt<tの関係、またはt<t、かつt<tの関係となっている。
図3の(a)および(d)に示した多層ガラスは、室外側の第1のガラス板2の板厚tと室内側の第2のガラス板3の板厚tとを同一の設計板厚とした例であり、図3の(b)および(c)は、室外側の第1のガラス板2の板厚tと室内側の第2のガラス板3の板厚tとを異なる設計板厚とした例である。
図3の(a)においては、中間ガラス板4aの板厚tと中間ガラス板4bの板厚の板厚tとは、同一の設計板厚となっているが、tとtとが、上記したt<t、かつt<tの関係、またはt<t、かつt<tの関係を満たす範囲で、tとtの板厚が異なる設計板厚であってもよい。
また、図3の(d)のように、中間ガラス板4aの板厚tと中間ガラス板4bの板厚tとのいずれかが、t<t、かつt<tの関係、またはt<t、かつt<tの関係を満たしていれば、tとtとの一方が室外側の第1のガラス板2の板厚tと室内側の第2のガラス板3の板厚tと同一の設計板厚であってもよいし、またtとtとの一方が、室外側の第1のガラス板2の板厚tと室内側の第2のガラス板3の板厚tより薄い板厚であってもよい。
特に、tとtとのいずれも、上記したt<t、かつt<tの関係を有するとともに、t<t、かつt<tの関係を有するのが、強度の静的疲労が生じない中間ガラス板の荷重分担を高めることができ、強度信頼性向上の観点からは好ましい。
図2に示した三重タイプの多層ガラスの室外側の第1のガラス板2の板厚tと、室内側の第2のガラス板3の板厚tと、中間ガラス板4の板厚のtとの代表的な具体例を以下に例示する。なお、中空層の層厚SおよびSは、12mmとした。
(1)t(3mm)/t(4mm)/t(3mm)
(2)t(3mm)/t(4mm)/t(1.3mm)
(3)t(3mm)/t(6.5mm)/t(3mm)
(4)t(6mm)/t(6.5mm)/t(3mm)
図3に示した四重タイプの多層ガラスの室外側の第1のガラス板2の板厚tと、室内側の第2のガラス板3の板厚tと、中間ガラス板4aの板厚tと、中間ガラス板4bの板厚tの代表的な具体例を以下に例示する。なお、中空層の層厚S、SおよびSは、6〜16mmとした。
(1)t(3mm)/t(4mm)/t(4mm)/t(3mm)
(2)t(3mm)/t(4mm)/t(3mm)/t(3mm)
(3)t(3mm)/t(6.5mm)/t(3mm)/t(3mm)
(4)t(3mm)/t(6mm)/t(3mm)/t(3mm)
(5)t(6mm)/t(6.5mm)/t(3mm)/t(3mm)
上記した本発明の多層ガラスの例においては、中間ガラス板が1枚、または2枚の例について説明したが、中間ガラス板を3枚配して、ガラス板の枚数が合計5枚の五重タイプの多層ガラス(中空層が3層の多層ガラス)としてもよいし、また、中間ガラス板を4枚配して、ガラス板の枚数が合計6枚の六重タイプ多層ガラス(中空層が4層の多層ガラス)としてもよい。
上記した多層ガラスを構成する第1のガラス板2および第2のガラス板3の形状、板厚は、目的とされる多層ガラスの形状、寸法に応じて適宜、選ばれるが、通常の住宅用、その他建造物の窓に使用される場合には、一般的には、矩形の平板のガラス板であり、それぞれの板厚は、0.7mm〜10mmの範囲であり、複数枚のガラス板の矩形の寸法は、同一、又はほぼ同寸法であるのが好ましい。又、第1のガラス板2および第2のガラス板3は、板厚が異なっていてもよいし、種類が異なったガラス板であってもよい。又、ガラス板の種類としては、通常、建築用として用いられているフロートガラス板、普通ガラス板、熱線吸収ガラス板、紫外線吸収ガラス板、熱線反射ガラス板、低放射ガラス板(Low−E(Low−Emissivity)ガラス板)、型板ガラス、合わせガラス、線・網入りガラス板、倍強度ガラス、強化ガラス、化学強化ガラス(イオン交換強化ガラス)、耐熱強化ガラスや、これらの機能が複合化されたガラス板などを、目的とする要求仕様に応じて適宜使用することができる。
また、上記した中間ガラス板は、第1のガラス板および第2のガラス板の間の空間のガスの対流を少なくし、断熱性、防音性を高めるために配されるものである。かかる中間ガラス板は、第1のガラス板2および第2のガラス板3の形状、板厚に応じて、目的とされる多層ガラスの形状、寸法に応じて適宜、選ばれるが、通常の住宅用、その他建造物の窓に使用される場合には、一般的には、矩形の平板のガラス板である。そして、第1のガラス板2の板厚をt、第2のガラス板3の板厚をt、少なくとも1枚の中間ガラス板の板厚をt(ここにおいて、mは、3、4、または5であり、tは、室外側の第1のガラス板側から数えて1番目の中間ガラス板の板厚を示し、tは、室外側の第1のガラス板側から数えて2番目の中間ガラス板の板厚を示し、tは、第1のガラス板側から数えて3番目の中間ガラス板の板厚を示す。)とするとき、少なくとも1枚の中間ガラス板4の板厚tがt<t、かつt<tとなるような構成を満足する板厚とされるが、具体的には、多層ガラスの全体の厚さを考慮すると、1.3mm〜7.4mmの範囲が好ましい。
中間ガラス板を複数枚使用する場合には、同一の設計板厚であってもよいし、また異なる設計板厚であってもよいし、種類が異なるガラス板であってもよい。また、中間ガラス板の種類としては、第1のガラス板2および第2のガラス板3と同様に、建築用として用いられているフロートガラス板、普通ガラス板、熱線吸収ガラス板、紫外線吸収ガラス板、熱線反射ガラス板、低放射ガラス板(Low−Eガラス板)、型板ガラス、合わせガラス、線・網入りガラス板、倍強度ガラス、強化ガラス、化学強化ガラス、耐熱強化ガラスや、これらの機能が複合化されたガラス板などを、目的とする要求仕様に応じて適宜使用することができる。
前記した第1のガラス板、第2のガラス板、および中間ガラス板の少なくともいずれかのガラス板として、低放射ガラス板(Low−Eガラス板)を使用すれば、多層ガラスの断熱性および遮熱性を向上させることができる。
また、化学強化ガラスを使用すれば、化学強化ガラスは、板厚が2.0mm以下でも、充分に高い破壊強度を有するので、例えば0.7〜2.0mm程度の板厚とすることができ、フロートガラス板、普通ガラス板の場合のガラス板の板厚(例えば、3〜6mm)よりも薄板化が図ることができ、多層ガラスの軽量化及び薄板化をより図ることができる。
第1のガラス板2と中間ガラス板4、第2のガラス板3と中間ガラス板4、または中間ガラス板4a、4b同士を隔置し、中空層5a、5b、または中空層5a、5b、5cが形成されるように配するスペーサー6としては、通常の複層ガラスにおいて使用されている略角筒状のアルミニウム製のスペーサーや、合成樹脂製のスペーサーを使用することができる。略角筒状のアルミニウム製のスペーサーの場合には、このスペーサーの空間部に結露防止のための乾燥剤が充填されたものが使用でき、また合成樹脂製のスペーサーの場合には、合成樹脂の内部に結露防止のための乾燥剤が充填されたものが使用できる。また、略角筒状のアルミニウム製のスペーサーの場合には、中空層側の内面部には、図2に示されるような溝部9を設けることが好ましい。この溝部9は、スペーサー6の空間部と中空層5との間を通気可能にするように形成されたものであり、通気孔を通してスペーサー6の空間部に充填された乾燥剤により中空層の乾燥状態を維持し、結露を防止できる。図3に示したスペーサー6においても、同様な構造が採用される。
なお、乾燥剤は、例えば、矩形形状の多層ガラスのいずれか一辺のスペーサーに充填してもよいし、複数辺のスペーサーに充填してもよいし、また、一辺のスペーサーの一部に部分的に充填してもよい。
また、本発明の多層ガラスの中空層には、乾燥空気、あるいは不活性ガス(アルゴンガス、クリプトンガス等)の封入ガスが充填され、断熱性及び/又は防音性が高められる。
第1のガラス板2、第2のガラス板3および中間ガラス板4(4a、4b)が矩形状である場合、これら複数枚のガラス板は、その周縁の4辺(即ち、下辺側、左辺側、右辺側及び上辺側)において前記したスペーサー6により隔置されるが、下辺側、左辺側、右辺側及び上辺側のスペーサー6のそれぞれが突き合わされる4つの角のコーナーにおいては、コーナーブロックを差し込み、それぞれのスペーサー6が連結される。
本発明の多層ガラスは、第1のガラス板2と第2のガラス板3と中間ガラス板4(4a、4b)との周縁部がシール材により封着されている。このシール材は、通常、一次シール材と二次シール材とに機能分担されている構成とするのが好ましい。
より具体的には、多層ガラスの第1のガラス板2とスペーサー6の側面部、中間ガラス板4とスペーサー6の側面、および第2のガラス板3とスペーサー6の側面部の接着に一次シール材7が使用される。この一次シール材7としては、ガラス板とスペーサー部の側辺部との間の優れた接着強度、透湿防止性、耐久性、封着性、良好な接着面、塗工作業性等が得られるように、適宜の接着材が選択される。例えば、ブチルゴム系接着材などが好ましく使用できる。
また、第1のガラス板2および第2のガラス板3の周縁部であって、スペーサー6の外側の第1のガラス板2および第2のガラス板3の間の封着に二次シール材が使用される。この二次シール材としては、充分な封着性、気密性、耐久性、充填作業性等が得られるように、適宜のシール材が選択される。例えば、ポリサルファイド系接着剤、シリコーン系接着、ウレタン系接着剤などが好ましく使用できる。
(実施例)
図2の(a)に示した様に、第1のガラス板2と中間ガラス板4と第2のガラス板3とをスペーサー6、6により隔置し、2層の中空層5a、5bが形成された多層ガラスであって、ガラス板、中間ガラス板、第2のガラス板の各板厚を表1に示すようにした板厚構成の多層ガラスについて、分担荷重および強度信頼性を評価した結果を同表1に示した。
Figure 2016056064
表1に示されるように、中間ガラス板として、第1のガラス板および第2のガラス板よりも厚い中間ガラス板を用いた本発明の多層ガラスは、分担荷重が大きく、強度信頼性が高い。
本発明の多層ガラスによれば、分担荷重が大きくなる厚いガラス板を、両面側が乾燥状態の高い中空層に接する中間ガラス板として使用しているので、中間ガラス板の強度疲労による強度低下を防止することができ、多層ガラスの強度の信頼性をより高めることができ、建造物の窓部に使用される多層ガラスとして特に有用である。
1:多層ガラス、 2:第1のガラス板、 3:第2のガラス板、 4:中間ガラス板、 5(a)、5(b):中空層、 6:スペーサー、 7:一次シール材、 8:二次シール材、 9:溝部、 20:室外側のガラス板、 21:室内側のガラス板、 22:スペーサー、 23:中空層。

Claims (6)

  1. 第1のガラス板と、第2のガラス板と、第1のガラス板および第2のガラス板との間に配される中間ガラス板とを、中空層が形成されるように、少なくとも一部に乾燥剤が充填されたスペーサーを介し隔置して配し、第1のガラス板と第2のガラス板と中間ガラス板との周縁部をシール材により封着してなる多層ガラスにおいて、第1のガラス板の板厚をt、第2のガラス板の板厚をt、中間ガラス板の板厚をtとするとき、中間ガラス板の板厚をt<t、かつt<tとしたことを特徴とする多層ガラス。
  2. 第1のガラス板と、第2のガラス板と、第1のガラス板および第2のガラス板との間に配される少なくとも1枚の中間ガラス板とを、中空層が形成されるように、少なくとも一部に乾燥剤が充填されたスペーサーを介し隔置して配し、第1のガラス板と第2のガラス板と中間ガラス板との周縁部をシール材により封着してなる多層ガラスにおいて、第1のガラス板の板厚をt、第2のガラス板の板厚をt、少なくとも1枚の中間ガラス板の板厚をt(ここにおいて、mは、3、4、または5であり、tは、第1のガラス板側から数えて1番目の中間ガラス板の板厚を示し、tは、第1のガラス板側から数えて2番目の中間ガラス板の板厚を示し、tは、第1のガラス板側から数えて3番目の中間ガラス板の板厚を示す。)とするとき、少なくとも1枚の中間ガラス板の板厚をt<t、かつt<tとしたことを特徴とする多層ガラス。
  3. 前記中間ガラス板として、板厚が1.7mm以上、7.4mm以下のガラス板を用いてなることを特徴とする請求項1または2に記載の多層ガラス。
  4. 複数枚の中間ガラス板が、第1のガラス板および第2のガラス板との間に配され、3層以上の中空層が形成された多層ガラスであって、当該多層ガラスが建築物の窓部に施工した際に最も室外側に位置する中空層に面する中間ガラス板の板厚tを最も厚くしたことを特徴とする請求項2または3に記載の多層ガラス。
  5. 第1のガラス板の板厚をt、第2のガラス板の板厚をt、少なくとも1枚の中間ガラス板の板厚をtとするとき、t−t、およびt−tが、0.3mm以上であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の多層ガラス。
  6. 前記した第1のガラス板、第2のガラス板、および中間ガラス板の少なくともいずれか1枚のガラス板が、低放射ガラス板(Low−Eガラス板)または化学強化ガラスであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の多層ガラス。
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