JP2010513197A - 断熱ガラス材およびその製造方法並びに用途 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】断熱ガラス材10は、第一外ガラス板1、第二内ガラス板2及びガラス板1、2間に位置する少なくとも一の第三ガラス板3を有するガラス板配列を有し、この際ガラス板が内部に位置する表面1−2,3−1,3−2,2−1を有し、ガラス板間の間隔を調整するために配設されたスペーサ装置5及びガラス板間の中空層3,3−1,3−2を周辺環境に対して密封するためのエッジ封止部6,6−1,6−2,601を有し、この際ガラス材10が中空層3,3−1,3−2内が外部大気圧に対して低圧となるように形成され、この際内部に位置する表面1−2,3−1,3−2,2−1の少なくとも一に少なくとも一の低放射率コーティング層が配設され、第一及び第二ガラス板1,2の太陽光吸収A1,A2が条件0.3≦A1/A2≦4を満たしており、ガラス板3が太陽光吸収A3≦0.17を有する。
【選択図】図1
Description
0.3≦(A1/A2)≦4 (1)
の条件を満たし、(常に第一及び第二ガラス板の間に位置する)第三ガラス板の太陽光吸収A3は、
A3≦0.17 (2)
の条件を満たす(好ましくはA3≦0.10)。本発明に係るガラス材のさらなる重要な特長は、ガラス板の少なくとも一の内側表面が低放射率コーティング層を有する点にある。この低放射率コーティング層は、好ましくは0.16以下、また特に好ましくは0.05等の、0.09以下となる放射率によって特徴づけられる。少なくとも一の低放射率コーティング層は、前述の条件(1)及び(2)に基づく太陽光吸収と共に、ガラス材の室外側上と室内側上の温度差が激しい場合に熱応力を回避するように有利に作用する。
図1A及び図1Bに、本発明に係るガラス材10の実施形態を概略断面図で示す(部分的に表示)。本発明に係る断熱ガラス材10は、少なくとも一の室外側に位置する第一のガラス板1と、少なくとも一の室内側に位置する第二ガラス板2と、第一及び第二ガラス板の間に配置された少なくとも一の第三ガラス板3とからなる。これらのガラス板1、2、3は大きさをほぼ同じとして、略平行な配列体を少なくとも一構成する。
太陽光吸収Aiは、本発明に係るガラス材の各ガラス板1、2、3で実際に存在する太陽エネルギー吸収に相当し、約280nmから2500nmの波長領域で規格(ISO/DIS 9050、DIN EN 410、ASTM E−424)に準拠して規定される。これらの太陽エネルギー吸収Aiの合計は、従来の分光光度計を用いたガラス材10全体の簡易なスペクトル計測によって決定できる。ただ最終的には、個々の太陽光吸収Aiを特定するものでない、断熱ガラス材全体での(総合)吸収Atotを与える。さらに考慮すべきは、個々のガラス板1、2、3のガラス材内での「光学的な結合」に基づいて(例えば複合反射及び複合吸収等を参照)、太陽光吸収Aiが各ガラス板で個別に測定される吸収値Ai,0とは一致しない点である。
a)NFRC 100−2001に準拠した標準テスト条件:
冬季における条件:
Tout=−18℃,Tin=21℃,Isol,0=0W/m2
夏季における条件:
Tout=32℃,Tin=24℃,Isol,0=783W/m2
b)温度を上昇させたテスト条件:
冬季における条件:
Tout=−25℃,Tin=21℃,Isol,0=500W/m2
夏季における条件:
Tout=40℃,Tin=24℃,Isol,0=1200W/m2
1つ目の実施例において製造されるガラス材は図1に基づく構造を有し、この例において内部表面1−2又は3−1、3−2、2−1は、ただ1つの低放射コーティング層を有する。それぞれ約50mm間隔で配置されガラス又はセラミックからなるスペーサ5は、直径約0.5mm、高さ約0.5mmの薄盤として形成される。この実施例において、ガラス材は約0.8m2から5.1m2の面積を有する。ガラス板1、2、3に対しては本発明に基づいて、算定された太陽光吸収が本発明に係る条件(1)、(2)を満たすような材料のみが使用される。このために、使用可能なガラス種やガラス板厚、色、デザイン、また最終的には適切な低放射率コーティング層の選択等に関しても、大きな制約が生じる。
さらに別の実施形態では、表面1−2、3−1、3−2、2−1に合計2つの低放射率コーティング層が施される。本発明に係るガラス材の実用性が大変著しく向上するため、この実施形態はさらに特別に大きな利点を有する。製造ならびに検査と測定の実施は、実施例1と同様に行う。この特殊な実施例においてもまた、関係(1)、(2)に基づくガラス板1、2、3の太陽光吸収の条件の順守が重要であり、これによってのみ完全に実用的な断熱ガラス材を得ることができた。
表面1−2、3−1、3−2、2−1に合計3つの低放射率コーティング層を配設することによって、さらに別の実施形態を得ることができる。この実施形態でも根拠に従って、コーティングに対して様々な組み合わせを選択できる。ただし既に示したように、さらなるコーティングの実装によって言及に値するほどのU値の改善には繋がらない。この実施例では実施例1、2と比較してより多くの破損及び破損が発生した点も、不利益と証明された。組み合わせ(1−2と3−1と3−2)での低放射層による表面コーティングにおいては特に、ガラス板3が急速に過熱するため、この組み合わせは実際の使用にはあまり適さない。この実施例では、考えうる様々な組み合わせを比較した結果、組み合わせ(1−2と3−2と2−1)でのコーティングが最も実用性を有すると証明された。
別の実施例では、スペーサ5は本発明に基づいて、ガラス板3の両面に固定して配設される。この場合、スペーサとガラス板1及び2の表面との固定した又は強力な結合が必要なく、またこれによって何より構成部分の実際の使用において、ガラス板1、2の機械的な移動及び変形に起因する破損の危険性が可能な限り回避できるため、この実施例は一層好ましい。特に好適には、スペーサ5のガラス板3への配設は、完全に分離された手順でかつガラス材の本来の取付けに左右されずに行われる。この方法によって、3.21x6.00m2まで及びそれ以上の寸法の工業規格でもガラス板3の使用が可能になる。両面にスペーサ5を配設した大型サイズのガラス板3は、大量生産が可能である。このガラス板は、通常のフロートガラスのように多数を保管して、その後状況に応じて具体的な需要が発生する際に適したサイズに断裁され、最終的にはガラス材の取付けに際して簡易的な中間層のように取り扱うことができる。これによって、複雑な手順の簡素化や製造コストの大幅な削減が可能となった。
さらなる実施例において、ガラス板1、2、3はわずかに異なる寸法を有する。図5Aではガラス板1、2、3が、組み立て時に端縁を可能な限り完全に取り囲み、通常それぞれ約5mmから20mm(図5AのXbを参照)の幅を有する張り出し又は突出部を備えるように、寸法が決定される。この張り出し上には、エッジ封止部6−1、6−2、601のための封止材が配設される。溶融状態では、材料が非常に良好に板端縁に沿って配設され、端縁部により良好で均一な粘着力が作用し、またガラス板間の空間(6−1、6−2を参照)にも毛管効果によって理想的に侵入する。このような好適な方法によって、本発明に係るガラス材の真空封止度及び長持ち度が改善される。その他の好ましい変形例を図5B、5Cに示す。これらの例では、内部ガラス板3は外側ガラス板1、2の端縁に対して相対的に突出しているか又は引っ込んでいる。
熱的にプレストレスした又は部分的にプレストレスしたガラスの表面が、強化処理後に均一でなく、ある程度の波形状としての平面度外れを有することは知られている。この種の平面度外れは工程又は方法に内在するもので、例えば600℃を超える高温で軟化させたガラス上にフィードロールで押圧を加えることによって発生する。刻み込まれた平面度外れは、その位置や形状、膨張、振幅に関して制御不可能であり、統計的に基板ごとまたチャージごとに異なる。化学的にプレストレスしたガラスでは、ガラスの変形温度より低い温度が適用できるため、このような問題は観察されない。
この手順には、まず選択的に物理的方法又はレーザ(例えばCO2レーザ、Nd−YAGレーザ)の使用によって実行する、個々のガラス板1、2の断裁が含まれる。その他の典型的な作業手順には、クリーニング、端縁加工、考えうる穿孔又は類似物の配設、例えばコーティングによる表面仕上げ加工、品質チェック等がある。
予め製造された、まだ水平な形状であるガラス板1、2をぴったりと重ね合わせ、ガラス板積層体11を形成する。場合によっては、ガラス板同士の相互の位置ずれを防ぐために、クリップその他の補助手段を取り付けることができる。熱的に応力を印加する際に両ガラス板1、2が互いに粘着接着しないように、好ましくは、両ガラス板間に可能な限り化学的に不活性な中間層又は分離手段301を挿入する。ここで重要な点は、301によって、両ガラス板における表面形状の一致した形成が妨げられないことである。ガラス板1、2の相互の位置の割り当てをより明確に示すため、図7bに特殊なマーク101、201を追加記載した。
熱的プレストレス処理後に得られるガラス板1、2は、既に述べたような波形形状を有する。好適には、両ガラス板の全ての表面における波形形状又は平面度外れは、図7Cに示されるように、完全に同一に形成される。ガラス板積層体11を一緒に急速冷却する場合にガラス表面で生じる圧縮応力(強化)は、冷気が表面1−2及び2−1には到達できないために、従来の方法で強化されたガラスと異なり対称的に記憶されない。これによって望ましい圧縮応力は、表面1−1及び2−2でのみ形成される。ガラス表面1−1、2−2に最低75MPaの圧縮応力が存在する場合、特に有利である。ガラス板1、2における非対称の圧縮応力分配によって独特の歪みが生じないように、寸法に従って、最低約3mmの板厚を有するようなガラス板を可能な限り使用するものとする。
プレストレストガラス板1、2の後処理(クリーニング、場合によってはコーティング、品質チェック等)に引き続いて、これらのガラス板を図7Dに示されるように場所を入れ替えて配置する。元は下側に位置していたガラス板2が、ここでは逆に上側のガラス板となる。この配置では表面形状が同一であるため、より好ましいことに、ガラス板1、2の間隔に関して公差Δは生じず、その結果、外部から作用する物理的な負荷がスペーサ5で均一に吸収できる。ここで非対称に応力を印加されたガラス板1、2は、特に好ましくは、強化された表面1−1、2−2が中空層4に接するように配置される。これによって、高い剪断作用及び摩擦作用によってスペーサ5とガラス板1、2の間に発生する危機的な微小欠陥及び破損を、可能な限り回避することが可能となった。
図8Aに、少なくとも2つの本発明に係るガラス材10が、少なくとも一の中間層21−1によって互いに1つの結合物体に組み合わされた、本発明に係る構造物要素20の好適な実施例を示す。図示される構造によって、断熱性及び防音性、また安全性もさらに向上させることが可能である。この結合体は現在の技術水準で既知の方法で形成できる。ガラス材10間に例えば箔又はサンドイッチ箔(foil sandwich)、フィルム等の形態の結合材(compound material)を挿入する、いわゆるラミネート方式が特に好適である。本発明で用いた結合材には好ましくは、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン(PU)、ポリプロピレン(PP)、ポリアクリル酸塩、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタート樹脂、シリコン構造、例えば塩化ビニル、エチレン又はアクリル酸塩で構成される共重合体、注型用樹脂及びUV樹脂、加熱によって又は大気中で硬化可能な接着剤を含むグループから選択される少なくとも一の合成物質が含まれる。コーティングされていない又はコーティングされたホイル、印刷されたホイル、又は切り替え可能な日光防止及び/又は目隠し機能を備えたホイル(例えばポリカーボネート(PC)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、又はポリエチレンテレフタレート(PET)等を基礎とする)、合成物質プレート、金属層等を直接中間層21−1に挿入することによって、本発明に係る実施形態の製品特性をさらに広範囲に変化させることも可能である。
寒冷地域での建造物の建築においては、今日、可能な限り完璧な断熱を実現することがより重要である。ここで、従来のガラス材では、外壁と比較して断熱が明らかに悪い点が、常に決定的な弱点として繰り返し挙げられる。しかしながら、例えば取付け奥行に関する基準の順守、窓枠の構造及び支持システム等の構造上及び建築技術的な条件も、しばしば重要な役割を担う。過去数十年間に幾つかの国では、取付け奥行を例えば約24mmとするような標準化されたフレーム構造が何度も提唱された。今日、このような標準フレームに対しては、基板間中空層SZRを備えた従来のガラス材が、典型的な設計法である「4mmガラス、コーティング有/16mmSZR/4mmガラス」又は約1.1W/(m2・K)から1.0W/(m2・K)までのU値を備える同等の設計構造が利用されており、標準フレームに挿入される。
「約8mmのガラス材10/8mmのSZR/約8mmのガラス材10」又は
「約10mmのガラス材10/6mmのSZR/約8mmのガラス材10」
に従って、例示に係るシステムの奥行24mmを問題なく達成できる。この実施例では、U値が0.3W/(m2・K)よりも低下する。
本発明に係るガラス材及び少なくとも一のそのような構造を含む構成部分の、例えば建築物、輸送機関、技術的設備等への取付けは、従来のフレーム構造によって実行できる。しかし、既知のフレームはしばしば望ましくない熱橋となる。これは、本発明に係るガラス材が有するような非常に小さいU値において、特に重大な影響を及ぼす。
Claims (33)
- 第一外ガラス板(1)と、
第二内ガラス板(2)と、
前記ガラス板(1,2)の間に配置された少なくとも一の第三ガラス板(3)と、
を備え、かつ前記ガラス板が内側に位置する面(1-2,3-1,3-2,2-1)を有するガラス板配列と、
前記ガラス板間の距離を規定するために設けられるスペーサ体(5)と、
周囲に対して密閉したガラス板間の封止隙間(3,3-1,3-2)を設けるためのエッジ封止部(6,6-1,6-2,601)と、
を備えており、
前記封止隙間(3,3-1,3-2)の圧力が、外部の気圧よりも低くなるよう構成された絶縁ガラス材(10)において、
前記内側に位置する面(1-2,3-1,3-2,2-1)の少なくとも一が、少なくとも一の低放射率コーティング層を有し、
前記第一及び第二ガラス板(1,2)の太陽光吸収A1,A2が、0.3≦(A1/A2)≦4の条件を満たし、
前記第三ガラス板(3)の太陽光吸収A3がA3≦0.17であることを特徴とする断熱ガラス材。 - 請求項1に記載のガラス材であって、さらに
低放射率コーティング層を1つ有しており、
前記低放射率コーティング層は、面(1-2)又は面(3-1)のいずれかに被覆されてなることを特徴とするガラス材。 - 請求項1に記載のガラス材であって、さらに
低放射率コーティング層を2つ有しており、
この内の一が前記第一外ガラス板(1)の内側に位置する面(1-2)上に被覆されてなることを特徴とするガラス材。 - 請求項1に記載のガラス材であって、さらに
低放射率コーティング層を3つ有することを特徴とするガラス材。 - 請求項1から4のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記内部に配置された少なくとも一の第三ガラス板(3)が非被覆状態であることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から5のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記低放射率コーティング層の放射率が0.16以下であることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から6のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記低放射率コーティング層が、銀を含むコーティングパッケージ、半透明金属コーティング、透明導電性酸化物、これらの混合物、又はこれらと等価な材質を含むことを特徴とするガラス材。 - 請求項1から7のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記第一及び第二ガラス板(1,2)の板厚が10mm以下であることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から8のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記内部に配置された少なくとも一の第三ガラス板(3)の板厚が、前記第一及び第二ガラス板(1,2)より小さいことを特徴とするガラス材。 - 請求項1から9のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記内部に配置された少なくとも一の第三ガラス板(3)の板厚が6mm以下であることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から10のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記ガラス板(1,2,3)が、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ又は無アルカリのシリカガラス、結晶化又は一部結晶化されたガラス、或いはこれらの組み合わせのいずれかを含む強化材料又は非強化材料で構成されてなることを特徴とするガラス材。 - 請求項11に記載のガラス材であって、
前記強化されたガラス板(1,2,3)が、少なくとも一のガラス面上の面圧縮応力が少なくとも75MPaあることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から12のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記内部に配置された少なくとも一の第三ガラス板(3)の両面(3-1,3-2)に、スペーサ体(5)が固定されてなることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から13のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記内部に配置された少なくとも一の第三ガラス板(3)が、少なくとも一の端縁に沿って、第一及び第二ガラス板(1,2)のエッジ封止部(6-1,6-2,601)と機械的に硬質な固定構造を有しないことを特徴とするガラス材。 - 請求項1から14のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記内部に配置された少なくとも一の第三ガラス板(3)が、両端の長さが前記第一及び第二ガラス板(1,2)よりも短く形成され、いずれの端縁においてもエッジ封止部(6-1,6-2,601)を介したガラス板(1,2)との間で機械的に硬質な固定構造を有しないことを特徴とするガラス材。 - 請求項1から15のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記スペーサ体(5)が、少なくとも一部を熱伝導率が25W/(m・K)以下の材質で構成され、かつ圧縮強度が少なくとも350MPaあることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から16のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記スペーサ体(5)の互いの平均間隔が25mmより大きく、平均直径が1.5mm以下で、高さが0.1mm〜1.5mmであることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から17のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記スペーサ体(5)が、球状、盤状、リング状、又は板状のガラス体であり、寸法が1.5mm以下であり、ソーダ石灰ガラス、低アルカリ又は無アルカリのシリカガラス、石英ガラス、結晶化又は一部結晶化されたガラス、又はこれらの組み合わせのいずれかを含む材質で構成されてなることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から18のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記エッジ封止部(6,6-1,6-2,6-3,601)が、真空封止部材を含み、周囲全体を囲む幅が少なくとも3mmあることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から19のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記エッジ封止部(6,6-1,6-2,6-3,601)が、(例えばスズ、鉛、インジウム、銅、スズ、亜鉛又は銀の金属、金属化合物又は合金である)ガラス−金属結合系又は半田ガラス、低融点ガラス又はこれに類するガラス様の材質、ガラスフリット、無機及び/又は有機複合材、ゾルゲル化合物、接着剤又は他の耐透過性ポリマー系よりなるグループから選択される少なくとも一の材質を含むことを特徴とするガラス材。 - 請求項1から20のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記エッジ封止部(6,6-1,6-2,6-3,601)が、アクリル酸塩、シアノアクリル酸塩、樹脂、エポキシ系、ポリウレタン、及び/又はシランの類に属する有機材料を少なくとも一部に含む接着剤及び/又は耐透過性ポリマー系を含むことを特徴とするガラス材。 - 請求項1から21のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記ガラス板(1,2,3)の角部が面取りされ、面取りされた角部の半径が少なくとも5mmであることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から22のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記ガラス板(1,2,3)の角部の好ましくは両側に、少なくとも1mmの継ぎ部が設けられてなることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から23のいずれか一に記載のガラス材であって、
前記ガラス板(1,2,3)の角領域が追加封止材によって構造的に補強されてなることを特徴とするガラス材。 - 請求項24に記載のガラス材であって、
対角線上で面取りされた前記エッジ封止部の幅(BD)が、少なくとも8mmであることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から25のいずれか一に記載のガラス材であって、
平面状から逸れるよう折曲又は湾曲された幾何学形状を有することを特徴とするガラス材。 - 請求項1から26のいずれか一に記載のガラス材であって、
熱貫流率(U値)が0.8W/(m2K)以下であることを特徴とするガラス材。 - 請求項1から27のいずれか一に記載のガラス材(10)を少なくとも一有する構造体(20)であって、
該少なくとも一のガラス材(10)の片面又は両面に、少なくとも一のガラス要素(22、23)を、結合材(21-1,21-2)を介して接合してなることを特徴とする構造体(20)。 - 請求項28に記載の構造体であって、
前記結合材(21-1,21-2)が、箔、サンドイッチ箔及び/又はフィルム状に構成され、ポリビニルブチラール(PVB)、ポリウレタン(PU)、ポリプロピレン(PP)、ポリアクリル酸塩、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエチレンテレフタレート、ポリアセタート樹脂、シリコン系、例えば塩化ビニルやエチレン、アクリル酸塩で構成される共重合体、注型用樹脂、及びUV照射又は加熱あるいは大気中で硬化可能な接着材を含むグループから選択された少なくとも一の合成材を含むことを特徴とする構造体。 - 請求項28又は29に記載の構造体であって、
結合材(21-1,21-2)が添加材、箔及び/又は金属製インサートを含むことを特徴とする構造体。 - 請求項1から請求項27のいずれか一に記載のガラス材(10)の製造方法であって、
ガラス板(1,2)で積層体を構成する工程と、
前記ガラス板(1,2)の各表面が、外側に配置される面に対して非対称に強化されるよう、前記ガラス板積層体を熱により強化する工程と、
前記強化された面(1-1)及び(2-2)が互いに向かい合い、中空層(4)に面するように、オフセット配置にガラス板(1,2)を組み合わせる工程と、
前記ガラス材(10)を得る工程と、
を含むことを特徴とするガラス材の製造方法。 - 請求項31に記載のガラス材の製造方法であって、
フレーム又はその他の熱的に相互に分離された機械的構造を用いて、該ガラス材の室外側及び/又は室内側を対象物に対して個別に機械的に装着することを特徴とする製造方法。 - 請求項1から請求項30のいずれか一に記載のガラス材(10)又は構造体の用途であって、
窓ガラス、ガラス屋根、ガラス壁、スクリーン、暖房要素等の建造物の部材としての用途、
自動車、船舶、航空機、鉄道用車両等の輸送機関の部材としての用途、
冷却又は加熱機器、又は冷却又は加熱を要する対象物等の輸送装置又は保管装置の部材としての用途、
防火、防音、盗難、防爆防弾対策、電磁遮断等の安全システム又は装置の部材としての用途、
冷蔵庫及び冷凍庫等の冷却ユニット、ソーラーパネル、暖房設備、熱シールド等の装置、システム、ユーティリティの部材としての用途、
のいずれかであることを特徴とする用途。
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