JPWO2012157520A1 - 真空複層ガラス - Google Patents

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Abstract

第1および第2のガラス基板を間隙部を介して積層し、該間隙部を減圧状態にすることにより構成される真空複層ガラスであって、前記第1および第2のガラス基板は、0.05mm〜1.5mmの範囲の厚さを有し、前記第1および第2のガラス基板は、化学強化処理されていることを特徴とする真空複層ガラス。

Description

本発明は、例えば建築物の窓ガラス等に使用される真空複層ガラスに関する。
一対のガラス基板を間隙部を介して積層し、該間隙部を真空状態に保持して構成される、いわゆる「真空複層ガラス」は、優れた断熱効果を有するため、例えばビルおよび住宅等の建築物用の窓ガラス用途に広く利用されている。
このような「真空複層ガラス」において、最近では、ガラス基板に化学強化処理を適用することにより、強度を向上させる技術が開示されている(特許文献1)。
特開2003−137613号公報
前述のように、ガラス基板に化学強化処理を施すことにより、強度を高めた真空複層ガラスが提案されている。
ところで、従来の真空複層ガラスでは、真空状態の間隙部の形状を維持するため、間隙部には、柱状の多数のスペーサが配置されている。換言すれば、これらのスペーサの存在により、一対のガラス基板の間に、真空状態の間隙部を保持することができる。このようなスペーサの材料には、通常の場合、ステンレス鋼のような金属材料が使用される。
しかしながら、このような従来の真空複層ガラスでは、スペーサ自身が熱伝導体となるという問題がある。すなわち、真空複層ガラスでは、断熱層として真空状態の間隙部を形成しているにも関わらず、スペーサの存在のため、一方のガラス基板側から他方のガラス基板にわたって、熱伝導が生じてしまう。また、これにより、真空複層ガラスの断熱性が低下してしまう。
このような現状から、従来の真空複層ガラスに対しては、断熱性のさらなる向上が望まれている。
本発明は、このような背景に鑑みなされたものであり、本発明では、従来に比べて断熱性をより高めることが可能な真空複層ガラスを提供することを目的とする。
本発明では、
第1および第2のガラス基板を間隙部を介して積層し、該間隙部を減圧状態にすることにより構成される真空複層ガラスであって、
前記第1および第2のガラス基板は、0.05mm〜1.5mmの範囲の厚さを有し、
前記第1および第2のガラス基板は、化学強化処理されていることを特徴とする真空複層ガラスが提供される。
ここで、本発明による真空複層ガラスにおいて、前記間隙部には、複数のスペーサが配置されており、
隣接するスペーサ同士の間隔は、少なくとも20mmを超えても良い。
また、本発明による真空複層ガラスにおいて、前記スペーサは、透明部材で構成されても良い。
また、本発明による真空複層ガラスにおいて、前記透明部材は、樹脂およびガラスからなる群から選定された少なくとも一つであっても良い。
また、本発明による真空複層ガラスにおいて、前記第1および第2のガラス基板の少なくとも一方は、機能膜を有しても良い。
また、本発明による真空複層ガラスにおいて、前記機能膜は、低放射性膜、紫外線遮蔽性膜、熱線遮蔽性膜、低反射性膜、撥水性膜、防曇性膜、調光性膜、防眩性膜、遮音性膜、防汚性膜、導電性膜、および帯電防止性膜からなる群から選定された少なくとも一つであっても良い。
本発明では、従来に比べて断熱性をより高めることが可能な真空複層ガラスを提供することが可能となる。
従来の真空複層ガラスの一構成例を模式的に示した断面図である。 本発明による真空複層ガラスの一構成例を模式的に示した断面図である。 スペーサの配置形態を模式的に示した図である。 スペーサの別の配置形態を模式的に示した図である。 本発明による真空複層ガラスの一適用例を模式的に示した図である。
以下、図面を参照して、本発明について説明する。
(従来の真空複層ガラス)
本発明の特徴をより良く理解するため、まず、図1を参照して、従来の真空複層ガラスの構成について簡単に説明する。
図1には、従来の真空複層ガラスの構成断面図を模式的に示す。
図1に示すように、従来の真空複層ガラス10は、第1のガラス基板15および第2のガラス基板25を有する。第1のガラス基板15は、第1の表面17および第2の表面19を有する。第2のガラス基板25は、第1の表面27および第2の表面29を有する。第1および第2のガラス基板の厚さは、少なくとも2.8mm〜4.8mm以上である。
両ガラス基板15、25の間には、間隙部35が形成されている。間隙部35は、第1のガラス基板15の第1の表面17の外周上、および第2のガラス基板25の第1の表面27の外周上に配置された封止部材45によって両ガラス基板15、25を離間することにより構成される。
なお、間隙部35は、真空状態になっており、形状を維持するため、間隙部35には、第1のガラス基板15の第1の表面17から第2のガラス基板25の第1の表面27まで延在する、多数の円柱状のスペーサ40が配置されている。スペーサ40は、通常の場合、ステンレス鋼のような金属材料で構成される。各スペーサ40の長さは、通常の場合、0.15mm〜1.0mm程度であり、各スペーサ40の直径は、通常の場合、0.3mm〜1.0mm程度である。各スペーサ40は、約20mm間隔で配置される。
ここで、このような真空複層ガラス10の構成では、断熱層となるべき間隙部35に、多数の金属製のスペーサ40、すなわち熱伝導体が、両側のガラス基板15、25と接触して配置されることになる。このような熱伝導体の存在は、真空複層ガラス10の断熱性を低下させる要因となる。これは、スペーサ40の介在により、一方のガラス基板15の側から、他方のガラス基板25の側に熱伝導が生じ、このため、第1のガラス基板15の第2の表面19と、第2のガラス基板25の第2の表面29の間の温度差が小さくなってしまうからである。
なお、この問題に対処するため、スペーサ40の直径を小さくしたり、および/またはスペーサ40の配置ピッチを広くしたりして、スペーサ40に起因した熱伝導性を抑制することが検討され得る。しかしながら、従来の真空複層ガラス10の構成では、スペーサ40の太さを細くしたり、スペーサ40の本数を減らしたりすることは難しい。各スペーサ40の直径が小さくなり、および/またはスペーサ40の本数が少なくなると、両ガラス基板15および25が、外側からの圧力に耐えることができなくなり、ガラス基板15および25が破損してしまうためである。
このように、従来の真空複層ガラス10では、断熱性能の向上に限界がある。
(本発明による真空複層ガラスの構成)
次に、図2を参照して、本発明による真空複層ガラスの特徴的な構成について説明する。
図2には、本発明による真空複層ガラスの一構成例を模式的に示す。
図2に示すように、本発明による真空複層ガラス100は、前述の従来の真空複層ガラス10とほぼ同様の構成を有する。従って、図2において、図1と同様の構成部材には、図1の参照符号に100を加えた参照符号が付されている。
ただし、本発明による真空複層ガラス100は、従来の真空複層ガラス10に比べて、スペーサ140の数が有意に抑制されており、すなわち、スペーサ140は、間隙部135内で、「間引き」されて配置されているという特徴を有する。
なお、本発明による真空複層ガラス100において、このような構成が可能になるのは、以下の理由によるものである:
(i)本発明による真空複層ガラス100では、各ガラス基板115、125の厚さが有意に抑制されている。各ガラス基板の厚さは、0.05mm〜1.5mmの範囲にあり、これは、従来のガラス基板の厚さ(最低でも2.8mm〜4.8mm以上)に比べて有意に薄くなっている。
(ii)本発明による真空複層ガラス100では、両ガラス基板115、125は、化学強化処理されている。
(i)の特徴により、本発明による真空複層ガラス100は、従来の真空複層ガラス100に比べて、ある程度の弾性(変形能)を有するようになる。また、(ii)の特徴により、本発明による真空複層ガラス100は、通常の薄いガラスに比べて、高い強度を有するようになる。
従って、(i)および(ii)の特徴により、本発明による真空複層ガラス100は、高い強度および変形追従性を有するようになり、これにより、スペーサ140が「間引き」されて配置されても、ガラス基板115、125の破損を有意に抑制することができる。
例えば、両方のガラス基板(一方のガラス基板には、低放射性膜設置)の厚さを4mmとし、間隙部の厚さを0.2mmとし、間隙部の圧力を0.1Paとし、各スペーサ(ステンレス鋼:熱伝導率100W/mK)の直径を0.5mmとし、スペーサの配置間隔(ピッチ)を20mmとした場合(すなわち、従来の構成の場合)、両ガラス基板間の熱貫流率Uは、1.57W/mK程度と試算される。なお、熱貫流率Uは、熱の伝わりやすさを示す指標であり、この逆数は、断熱性の指標として使用することができる。
これに対して、両方のガラス基板(一方のガラス基板には、低放射性膜設置)の厚さを0.5mmとし、各スペーサの直径を0.5mmのまま、スペーサの配置間隔(ピッチ)を50mmとした場合、両ガラス基板間の熱貫流率Uは、0.55W/mK程度まで低下すると試算される。
なお、係る試算は、JISR−3107に基づくものである。また、真空複層ガラスにおける熱貫流率の計算方法は、以下の文献に詳しく示されている。

COLLINS and Al.,“Vacuum Glazing−A New Component for Insulating Windows”,Building and Environment,Vol.30−4,p.459−492,1995

このように、本発明による真空複層ガラス100では、間隙部135内に、スペーサ140を間引きして配置することができる。従って、従来のような、スペーサ40の介在により、一方のガラス基板15の側から、他方のガラス基板25の側に熱伝導が生じ、第1のガラス基板15の第2の表面19と、第2のガラス基板25の第2の表面29の間の温度差が小さくなってしまうという問題が有意に軽減される。また、これにより、本発明では、従来の真空複層ガラス10に比べて、高い断熱性を有する真空複層ガラス100を提供することが可能となる。
なお、以上の記載では、(i)および(ii)の特徴により、図2に示すように、間隙部135内に配置されるスペーサ140の数が低減され、これにより、真空複層ガラス100の断熱性が向上できることを説明した。しかしながら、本発明による真空複層ガラス100の構成は、図2のものに限られない。例えば、間隙部135内に配置されるスペーサ140の数は、従来と同様のまま、各スペーサ140の太さを従来のスペーサ40よりも細くして、これにより、真空複層ガラス100の断熱性を向上させても良い。あるいは、間隙部135内に配置されるスペーサ140の数を従来より減らした上で、さらに各スペーサ140の太さを従来のスペーサ40よりも細くして、これにより、真空複層ガラス100の断熱性を向上させても良い。
すなわち、本発明において重要なことは、(i)および(ii)の特徴により、各スペーサ140と第1または第2のガラス基板115、125との間の総接触面積Q、または第1のガラス基板115の第1の表面117(あるいは第2のガラス基板125の第1の表面127)の面積S(ただし、封止部材145に覆われている部分を除く)に対する前記総接触面積Qの割合R(R=Q/S)を、従来よりも低減することができることである。従って、本発明による真空複層ガラス100において、そのような効果が得られる限り、スペーサ140の配置形態および寸法形状等は、特に限られないことに留意する必要がある。
(本発明による真空複層ガラスの各構成部材)
以下、本発明による真空複層ガラス100を構成する各部材について、より詳しく説明する。
(ガラス基板)
以下、第1のガラス基板115の構成について説明する。ただし、同様の説明は、第2のガラス基板125の構成についても適用することができることは、当業者には明らかであろう。
第1のガラス基板115は、第1の表面(主表面)117および第2の表面(主表面)119を有する。第1のガラス基板115は、化学強化処理された、いかなる組成のガラス材で構成されても良い。
ここで、「化学強化処理(法)」とは、ガラス基板をアルカリ金属を含む溶融塩中に浸漬させ、ガラス基板の最表面に存在する原子径の小さなアルカリ金属(イオン)を、溶融塩中に存在する原子径の大きなアルカリ金属(イオン)と置換する技術の総称を言う。「化学強化処理(法)」では、処理されたガラス基板の表面には、元の原子よりも原子径の大きなアルカリ金属(イオン)が配置される。このため、ガラス基板の表面に圧縮応力を付与することができ、これによりガラス基板の強度(特にワレ強度)が向上する。
例えば、ガラス基板がナトリウム(Na)を含む場合、化学強化処理により、このナトリウムは、例えばカリウム(K)と置換される。あるいは、例えば、ガラス基板がリチウム(Li)を含む場合、化学強化処理により、このリチウムは、例えばナトリウム(Na)および/またはカリウム(K)と置換されても良い。
第1のガラス基板115の製造方法は、特に限られない。第1のガラス基板115は、例えば、フロート法、フュージョン法、およびリドロー法等の製法により製造されても良い。
前述のように、第1のガラス基板115は、0.05mm〜1.5mmの厚さを有する。この厚さは、0.2mm〜1.5mmの範囲であることが好ましく、0.5mm〜1.5mmの範囲であることがより好ましい。
また、第1のガラス層115の少なくとも一つの主表面には、機能膜が設置されていても良い。機能膜は、これに限られるものではないが、例えば、低放射性膜、紫外線遮蔽性膜、熱線遮蔽性膜、低反射性膜、撥水性膜、防曇性膜、調光性膜、防眩性膜、遮音性膜、防汚性膜、導電性膜、および帯電防止性膜等であっても良い。
(間隙部135)
第1のガラス基板115と第2のガラス基板125の間には、間隙部135が形成される。間隙部135内の圧力は、通常、0.133Pa以下である。また、間隙部135の厚さは、通常の場合、0.15mm〜1.0mm程度である。
間隙部は、外周に沿って配置された封止部材145と、内部に、所定の間隔で、規則的または不規則に配置された複数のスペーサ140とを有する。
(封止部材145)
封止部材145は、通常、20kg/cm以上の接着強度を有する。
封止部材145の材質は、間隙部145を外界から遮断し、真空または減圧状態を維持することができる限り、特に限られない。例えば、封止部材145の材質として、低融点のガラスフリットを使用しても良い。あるいは、封止部材145は、鉛、スズ、亜鉛、インジウム等を主成分とする金属ハンダが使用されても良い。特に、ガラス製の封止部材145を使用した場合、最終的に得られる複層ガラス100において、外枠に透明な美感を得ることができる。
(スペーサ140)
スペーサ140は、所定の圧縮強度(例えば4.9×10Pa以上の圧縮強度)を有する限り、いかなる材質で構成されても良い。スペーサ140は、例えば、鉄、ニッケル、クロム、銅、アルミニウム、およびチタンのような純金属、炭素鋼、クロム鋼、ニッケル鋼、ステンレス鋼、インコネル合金、およびジュラルミンのような合金材料、セラミックスおよびガラスのような無機材料、ならびに樹脂のような有機材料で構成されても良い。
特に、スペーサ140を透明な材料(例えば、ガラスおよび/または樹脂)で構成した場合、スペーサ140があまり目立たなくなり、真空複層ガラス100の美感が向上するという効果が得られる。
スペーサ140の配置形態は、特に限られない。スペーサ140は、例えば、縦横に一定の間隔で、規則的に配置されても良い。
図3および図4には、スペーサ140の配置形態の一例を概略的に示す。
図3において、各スペーサ140は、複数の行X〜X(ピッチP)および複数の列Y〜Y(ピッチP)を構成するように配置されている。ここで、隣接する行XとX(i+1)において、スペーサ140のX方向の座標は、等しくなっている(ここでiは1以上の整数。以下同じ)。同様に、隣接する列YとY(i+1)において、スペーサ140のY方向の座標は、等しくなっている。
一方、図4においても、各スペーサ140は、複数の行X〜Xおよび複数の列Y〜Yを構成するように配置されている。ただし、この例では、隣接する行XとX(i+1)において、スペーサ140のX方向の座標は、異なっており、スペーサ140は、一行置きに、すなわち行XとX(i+2)において、スペーサ140のX方向の座標が揃うようにして配置されている。また、隣接する列Yと列Y(i+1)において、スペーサ140のY方向の座標は、異なっており、スペーサ140は、一列置きに、すなわち列YとY(i+2)において、スペーサ140のY方向の座標が揃うようにして配置されている。
なお、スペーサ140の配置間隔PおよびPは、例えば20mmよりも広く、25mm〜50mmの範囲であっても良い。
この他にも様々な形態で、スペーサ140を配置しても良い。特に、本発明では、前述のように、スペーサ140は、従来のスペーサ40に比べて間引きして配置されても良いことに留意する必要がある。
スペーサ140の形状は、特に限られない。スペーサ140は、例えば、円柱状、楕円柱状、角柱状、球状、鼓状、樽状、および/またはソロバン玉状の形状を有しても良い。
スペーサ140の太さ(例えば直径)は、例えば、0.3mm〜1.0mm程度である。また、スペーサ140の高さは、例えば、0.15mm〜1.0mm程度である。ただし、これらの数値は、スペーサ140の材質(強度)および配置形態等に依存し、必要な強度確保の観点から定められる。
ここで、第1のガラス基板115の第1の表面117(または第2のガラス基板125の第1の表面127)のうち、封止部材145によって覆われている部分を除いた表面積をSとし、スペーサ140と第1のガラス基板115(または第2のガラス基板125)との間の総接触面積をQとしたとき、割合R(R=Q/S×100[%])は、0.003%〜0.2%の範囲であることが好ましく、0.0075%〜0.05%の範囲であることがより好ましい。割合Rを最大0.2%以下とすることにより、真空複層ガラス100の断熱性が向上する。また、割合Rを0.003%以上とすることにより、間隙部135の形状を適正に維持することができる。
(本発明による真空複層ガラスの適用例)
図5には、本発明による真空複層ガラス100の一適用例を示す。図5において、車両500は、いくつかの透明部材、例えば、フロントウィンドウ部材510、サイドウィンドウ部材520、ルーフ部材530、およびリアウィンドウ部材540を有する。
ここで、本発明による複層ガラス100は、これらの透明部材として使用することができる。
前述のように、本発明による複層ガラス100では、第1および第2のガラス基板115、125の厚さが有意に抑制されている。また、このため、本発明による複層ガラス100は、比較的薄くて軽いという性質を有する。
従って、図5に示した車両500の透明部材として、本発明による複層ガラス100を使用した場合、「高重量の」複層ガラスを支持する際に必要となるような補強部材を使用する必要性が回避される。また、車両500において、透明部材が顕著に突出して、美感が損なわれるという問題も有意に回避される。
さらに、本発明による真空複層ガラス100は、外側の2枚のガラス基板115、125がいずれも化学強化処理されている。このため、車両500において、透明部材を傷や摩耗から保護することができる。
(本発明の真空複層ガラスを応用した例)
上述の通り、本発明では、間隙部を減圧状態にした真空複層ガラスを前提としている。しかしながら、本発明では、ガラス基板を有意に薄くすることができるため、他の応用例として、間隙部を非減圧状態にしたり、間隙部にアルゴン等のガスを封入したり、シリカ微粒子が鎖状に繋がったエアロゾルを封入したりした構成などへの展開も考えられる。
以上、真空複層ガラスを実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内で種々の変形及び改良が可能である。
本出願は、2011年5月16日に日本国特許庁に出願された特願2011−109931に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願2011−109931号の全内容をここに本国際出願に援用する。
本発明による真空複層ガラスは、例えばルーフガラス、サイドガラス、リアガラス、およびフロントガラスのような車両の透明部材、ならびに建築物の窓ガラス等に適用することができる。
10 従来の真空複層ガラス
15 第1のガラス基板
17 第1の表面
19 第2の表面
25 第2のガラス基板
27 第1の表面
29 第2の表面
35 間隙部
40 スペーサ
45 封止部材
100 本発明による真空複層ガラス
115 第1のガラス基板
117 第1の表面
119 第2の表面
125 第2のガラス基板
127 第1の表面
129 第2の表面
135 間隙部
140 スペーサ
145 封止部材
500 車両
510 フロントウィンドウ部材
520 サイドウィンドウ部材
530 ルーフ部材
540 リアウィンドウ部材

Claims (6)

  1. 第1および第2のガラス基板を間隙部を介して積層し、該間隙部を減圧状態にすることにより構成される真空複層ガラスであって、
    前記第1および第2のガラス基板は、0.05mm〜1.5mmの範囲の厚さを有し、
    前記第1および第2のガラス基板は、化学強化処理されていることを特徴とする真空複層ガラス。
  2. 前記間隙部には、複数のスペーサが配置されており、
    隣接するスペーサ同士の間隔は、少なくとも20mmを超えることを特徴とする請求項1に記載の真空複層ガラス。
  3. 前記スペーサは、透明部材で構成されることを特徴とする請求項2に記載の真空複層ガラス。
  4. 前記透明部材は、樹脂およびガラスからなる群から選定された少なくとも一つであることを特徴とする請求項3に記載の真空複層ガラス。
  5. 前記第1および第2のガラス基板の少なくとも一方は、機能膜を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の真空複層ガラス。
  6. 前記機能膜は、低放射性膜、紫外線遮蔽性膜、熱線遮蔽性膜、低反射性膜、撥水性膜、防曇性膜、調光性膜、防眩性膜、遮音性膜、防汚性膜、導電性膜、および帯電防止性膜からなる群から選定された少なくとも一つであることを特徴とする請求項5に記載の真空複層ガラス。

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