JP2016055445A - 液体供給システム - Google Patents

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祐二 宮本
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壮志 大川
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Abstract

【課題】液体に含まれる沈降成分の沈降抑制を図る上での装置の複雑化、大型化を抑制する。【解決手段】液体供給装置20は、沈降成分としての顔料を含むインクを液体収容部52に収容し、この液体収容部52に収容済みのインクを把持部54の液体供給部からプリンターに導く。液体収容体50は、液体収容部52を把持部54に固定して構成され、着脱ユニット30に着脱可能に装着される。着脱ユニット30は、液体収容部52が露出した状態で、液体収容体50をその把持部54で支持し、こうして支持された液体収容体50の液体収容部52に、例えば、X軸に沿ったX軸往復動XMを伝える。【選択図】図22

Description

本発明は、液体供給システムに関する。
液体を液体消費装置に供給可能な液体供給システムとしては、従来から、液体消費装置の一例であるプリンターにインクを供給する形態が知られている。近年では、大容量のインク収容が求められている。このため、インクを収容する大容量の収容袋をプリンター側面のケースに収容し、チューブを介してキャリッジ上のヘッド付きカートリッジにインクを供給することが提案されている(例えば、特許文献1)。また、インクには沈降成分が含まれていることがあるため、インクを収容したインクパックを筐体に収容し、筐体ごとインクパックを振動或いは回転させて沈降成分を攪拌させることも提案されている(例えば、特許文献2)。
国際公開番号WO97/42035号公報 特開2012−139852号公報
特許文献1では、収容袋に収容されるインクが沈降成分を含むインクであると、沈降成分の攪拌がなされないため、液体消費装置の一例であるプリンターに適切な濃度状況でインクを提供できないことが危惧される。特許文献2で提案された手法を適用すれば、沈降成分の攪拌により濃度状況を改善できるものの、インクパック収容用の筐体たるインクカートリッジを磁気振動子と発電コイルを用いて振動または回転させるため、装置が複雑化するという課題があった。そこで、本発明は上記課題の少なくとも一部を扱うものであり、その目的は、装置の複雑化、大型化を抑制し、効率よく沈降成分の沈降を抑制可能なシステムを提供することにある。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、液体を供給可能な液体供給システムが提供される。この液体供給システムは、沈降成分を含む液体を収容する液体収容部と、該液体収容部に収容済みの前記液体を前記液体収容部から外部に導く液体供給部とを備える液体収容体と、該液体収容体が着脱可能に装着される液体収容体装着部とを備える。そして、前記液体収容体装着部は、前記液体収容体の装着に際して、前記液体収容部が露出した状態で、前記液体収容体の一部を支持する支持部と、該支持部により支持された前記液体収容体の前記液体収容部に動きを与える稼動部とを備える。この形態の液体供給システムは、液体収容体を、筐体を用いることなく液体収容体装着部の支持部にて支持すると共に、その支持に際しては、液体収容体の全体でなく一部を支持する。よって、液体収容体の支持構成の簡略化が可能となり、こうした構成の簡略化を通して、部材の少数化が可能となるほか、システムの大型化の抑制や複雑化の抑制も可能となる。また、この形態の液体供給システムは、液体収容部が露出した状態で、液体収容体を支持して液体収容体装着部に装着すれば足りるので、液体収容部をケースで覆うような液体収容体に比べ、液体収容部に容易に動きを加えて、液体収容部に収容済み液体を容易且つ確実に攪拌でき、稼動部にかかる負荷を低減できる。この結果、稼動部の機器構成の簡略化が可能となり、システムの簡易化や小型化も可能となる。また、液体収容部をケースで覆うような液体収容体に比べ、液体収容部に動きを直接加え易くなり、この点からも、稼動部の機器構成の簡略化や、システムの簡易化或いは小型化に有益となる。
(2)上記形態の液体供給システムにおいて、前記稼動部は、直線軌跡に沿って前記液体収容部に動きを与えるようにしてもよい。これによれば、直線軌跡に沿って稼動部が駆動すれば良いので、機器構成をより簡略化できると共に、機器設置スペースの自由度も高まる。
(3)上記いずれかの形態の液体供給システムにおいて、前記支持部は、前記稼動部により前記液体収容部に動きが加わる箇所から前記液体収容体の前記液体供給部が離れるようにして、前記液体収容体を支持するようにしてもよい。これによれば、次の利点がある。仮に、液体供給部が稼動部により液体収容部に動きが加わる箇所(以下、便宜上、この箇所を動き作用箇所と称する)に近いと、この液体供給部には、稼動部により液体収容部に加わった動きに伴い即座に液体圧力が直接掛かり得る。こうなると、液体供給部からの液漏れや破損が危惧される。これに対し、この形態の液体供給システムでは、動き作用箇所から液体供給部を離しているので、稼動部により液体収容部に加わった動きに伴う液体圧力は、動き作用箇所と液体供給部との間における液体収容部の拡張を起こしてから、液体供給部に掛かることになる。よって、動き作用箇所から離れた液体供給部には、動き作用箇所に近い液体供給部に比して、液体圧力が掛かりにくくなる。この結果、この形態の液体供給システムによれば、液体供給部からの液漏れや液体供給部の破損を抑制できる。この場合、液体供給部が液体収容部より上側に位置して動き作用箇所から離れていれば、液体の重力も、動き作用箇所から離れた液体供給部に対して液体圧力が掛かりにくく作用するので、液体供給部からの液漏れや液体供給部の破損抑制に対して有益となる。
(4)上記いずれかの形態の液体供給システムにおいて、前記稼動部は、前記支持部を動かすことにより前記液体収容部に動きを与えるようにしてもよい。これによれば、液体収容部を効率よく振動させ、液体収容部に収容済み液体を容易且つ確実に攪拌できる。
(5)上記いずれかの形態の液体供給システムにおいて、前記稼動部は、前記液体収容部の底部に当接して前記液体収容部に上下の動きを与える当接部を備えるようにしてもよい。これによれば、沈降成分が沈降して溜まる底部に上下の動きが加わるため、効率よく沈降成分を液体収容部の上方側にも拡散させることができる。例えば、液体収容部の底部にマチがある場合、当接部はマチを折り目に沿って内方に折り畳む作用を果たすので、液体収容部の底部の側における残存液体の低減化にも有益となる。
(6)上記いずれかの形態の液体供給システムにおいて、前記稼動部は、前記液体収容部が有する可撓性部において所定の軌跡に沿って動くローラーを備えるようにしてもよい。これによれば、液体収納部に動きが加わる箇所がローラー駆動により所定軌跡に沿って移動するので、効率よく沈殿成分を攪拌して拡散できる。この場合、ローラーが上下方向の所定の軌跡に沿って動くようにすれば、ローラーの動きと沈降成分の沈降方向とが一致するので、沈降成分の上方への拡散も確実となる。
(7)上記いずれかの形態の液体供給システムにおいて、前記支持部は、前記液体収容部を下支えするようにして下方側から支持し、前記稼動部は、前記液体収容部を上部から押圧する押圧部材を備えるようにしてもよい。これによれば、支持部と、これに支持された液体収容部と稼動部の押圧する押圧部材とが、平面視において重なるので、平面視方向の機器配置スペースを低減でき、システムの大型化を抑制できる。
(8)上記形態の液体供給システムにおいて、前記押圧部材は、前記液体収容部に沿って複数配置され、前記複数の押圧部材は動作タイミングをずらして動作するようにしてもよい。これによれば、効率よく沈殿成分を攪拌して拡散できる。
(9)上記いずれかの形態の液体供給システムにおいて、前記液体を前記液体収容部の前記液体供給部から外部に導出する流路の途中に配設され、該流路を開閉するバルブと、前記稼動部が動作する前に前記バルブを閉じ、前記稼動部の動作完了後に前記バルブを開けるバルブ開閉部とを備えるようにしてもよい。これによれば、液体収容部に稼動部により動きが加わっても、バルブ以降の流路およびこの流路から流体の供給を受ける液体消費装置の側に液体が漏れることが防止されると共に、流体収容部内の液体の動きが液体消費装置に伝わることが抑制される。また、液体収容部は、バルブにて閉鎖されるので、沈降成分の攪拌と拡散が活発となり、沈降成分の沈降抑制の実効性が高まる。
上述した本発明の各形態の有する複数の構成要素は全てが必須のものではなく、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部または全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部または全部を達成するために、上述した本発明の一形態に含まれる技術的特徴の一部または全部を上述した本発明の他の形態に含まれる技術的特徴の一部または全部と組み合わせて、本発明の独立した一形態とすることも可能である。
また、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、液体供給システムから液体の供給を受ける液体消費装置、液体供給システムと液体消費装置とを備えたシステム等の形態で実現することができる。
第1実施形態の液体消費システム1000の概略構成を示す第1の斜視図である。 液体消費システム1000の概略構成を示す第2の斜視図である。 液体供給装置20を説明するための第1の図である。 液体供給装置20を説明するための第2の図である。 着脱ユニット30を説明するための第1の斜視図である。 着脱ユニット30を説明するための第2の斜視図である。 液体収容体50の第1の斜視図である。 液体収容体50の第2の斜視図である。 液体収容体50の一部分を示す第1の斜視図である。 液体収容体50の一部分を示す第2の斜視図である。 液体収容体50の一部分を示す第3の斜視図である。 液体収容体50の一部分を示す第4の斜視図である。 液体収容体50の一部分の正面図である。 液体収容体50の一部分の背面図である。 液体収容体50の一部分の上面図である。 液体収容体50の一部分の右側面図である。 図13のF13−F13線断面図である。 回路基板582の正面図である。 図17Bの矢視F17Bである。 液体収容体50が着脱ユニット30にセットされた時の図である。 図18のF18−F18部分断面図である。 液体収容体50が着脱ユニット30に装着された時の図である。 図20のF20−F20部分断面図である。 液体収容体50にインク攪拌をもたらす攪拌機構の概略を示す説明図である。 インク攪拌に関与する電気的な構成を概略的に示す機器ブロック図である。 インク攪拌を起こす攪拌処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の液体供給装置20S1を説明するための説明図である。 液体供給装置20S1の要部をY軸方向から正面視して示す説明図である。 着脱ユニット30に支持された液体収容体50とアシストリブ80との関係およびアシストリブ80の第1の駆動の様子を示す説明図である。 アシストリブ80の第2の駆動の様子を示す説明図である。 第3実施形態の液体供給装置20S2を説明するための説明図である。 液体供給装置20S2の要部をZ軸方向から正面視してローラー220Rと液体収容部52との位置関係を示す説明図である。 ローラー220Rと液体収容部52との他の位置関係を示す説明図である。 第4実施形態の液体供給装置20S3を備えたプリンター10Aの概略構成を示す斜視図である。 液体供給装置20S3での液体収容体50の収容の様子を示す斜視図である。 図33におけるF33−F33線に沿って断面視して液体収容体50の収容の様子とローラー220Rと液体収容部52との位置関係を模式的に示す説明図である。 ローラー220Rと液体収容部52との他の位置関係を模式的に示す説明図である。 第5実施形態の液体供給装置20S4を備えたプリンター10Bの概略構成を示す斜視図である。 装置第1面102を取り除いて液体供給装置20S4の攪拌駆動機構230を概略的に示す説明図である。 スキャナー部13を取り除いて液体供給装置20S4の機器配置の要部を概略的に示す説明図である。 液体供給装置20S4の第1押圧部材231aと第2押圧部材231bによる液体収容部52の押圧の様子を概略的に示す説明図である。 液体収容部52を別に備える変形例を説明するための図である。
次に、本発明の実施の形態を以下の順序で説明する。
A〜E.第1〜第5実施形態:
F.各種変形例:
A.第1実施形態:
A−1.液体消費システムの構成:
図1は第1実施形態の液体消費システム1000の概略構成を示す第1の斜視図である。図2は液体消費システム1000の概略構成を示す第2の斜視図である。図3は液体供給装置20を説明するための第1の図である。図4は液体供給装置20を説明するための第2の図である。なお、図3および図4では、後述する液体収容体が取り外された状態を示している。図1〜図4には、互いに直交するXYZ軸が描かれている。
図1に示すように、液体消費システム1000は、液体消費装置としてのプリンター10と、2つの液体供給装置20とを備える。液体消費システム1000の使用状態では、プリンター10はX軸方向とY軸方向によって規定される水平な面に設置される。すなわち、Z軸方向が鉛直方向(上下方向)となる。また、−Z軸方向が鉛直下方向となり、+Z軸方向が鉛直上方向となる。液体供給装置20は、プリンター10に液体としてのインクを供給する液体供給システムを構築する。液体供給装置20が備える液体収容体50は、プリンター10に対して着脱可能に接続(装着)できる。
プリンター10は、インクジェットプリンターである。プリンター10は、記録機構11と、給紙トレイ16と、排出トレイ17とを備える。給紙トレイ16は、鉛直方向の異なる高さ位置に複数設けられている。給紙トレイ16は、プリンター10の装置第1面(装置前面)102に設けられている。給紙トレイ16には、プリンター10によって文字等の画像が印刷(記録)される記録媒体(例えば、用紙)が収容される。
記録機構11は、インクを吐出する記録ヘッド(図示せず)を備える。記録ヘッドは、チューブ等の流通管を介して液体供給装置20と連通している。記録ヘッドは、液体供給装置20から供給されたインクを用いて記録媒体上にインクを吐出することで記録(印刷)を行う。記録された記録媒体は排出トレイ17に排出される。
2つの液体供給装置20は、プリンター10の装置第1面(装置前面又は装置前壁とも呼ぶ)102と交差する装置第2面(装置第1側面又は装置第1側壁とも呼ぶ)104および装置第3面(装置第2側面又は装置第2側壁とも呼ぶ)106に設けられている。装置第1面102〜装置第3面106はそれぞれ、プリンター10の使用状態において設置面に対して略垂直な面である。装置第2面104と装置第3面106とは対向する。ここで、装置第2面104に設けられた液体供給装置20を第1の液体供給装置20Aとも呼び、装置第3面106に設けられた液体供給装置20を第2の液体供給装置20Bとも呼ぶ。なお、第1と第2の液体供給装置20A,20Bを区別することなく用いる場合は、単に液体供給装置20と呼ぶ。
図1に示すように、第1の液体供給装置20Aは、1つのカバー部材22と1つの液体収容体50と、1つの着脱ユニット30(図3)とを備える。図2に示すように、第2の液体供給装置20Bは、1つのカバー部材22と3つの液体収容体50と、各液体収容体50に対応した3つの着脱ユニット30(図4)とを備える。ここで、2つのカバー部材22を区別して用いる場合は、符号「22A」,「22B」を用いる。また、4つの液体収容体50を区別して用いる場合は、符号「50K」,「50C」,「50M」,「50Y」を用いる。また、4つの着脱ユニット30を区別して用いる場合は符号「30K」,「30C」,「30M」,「30Y」を用いる。なお、カバー部材22、液体収容体50、着脱ユニット30の個数は上記に限定されるものではない。例えば、液体収容体50は3つ以下であっても良いし、5つ以上であっても良い。また、着脱ユニット30は、液体収容体50の個数に対応して設けられても良い。また、カバー部材22は、1つであっても良いし、3つ以上であっても良い。
4つの液体収容体50には、相互に異なる種類のインクが収容(充填)されている。本実施形態では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)のインクが、それぞれ異なる液体収容体50に収容されている。液体収容体50Kはブラックのインクを収容した液体収容部を有し、液体収容体50Cはシアンのインクを収容した液体収容部を有し、液体収容体50Mはマゼンタのインクを収容した液体収容部を有し、液体収容体50Yはイエローのインクを収容した液体収容部を有する。図3および図4に示すように、液体収容体50は、カバー部材22で区画される収容空間部26に収容される。具体的には、液体収容体50Kは収容空間部26A(図3)に収容され、液体収容体50C,50M,50Yは収容空間部26B(図4)に収容される。
本実施形態において、液体収容体50K、液体収容体50C、液体収容体50Mおよび液体収容体50Yに収容される上記の各色のインクは、顔料を含むインクであり、各色のインクに含まれる顔料は、その自重により、各収容体において沈降する。つまり、液体収容体50は、沈降成分たる顔料を含むインクを液体収容部52に収容する。
図3および図4に示す着脱ユニット30は、液体収容体50を着脱自在に装着する。着脱ユニット30Kはカバー部材22Aの内側に配置され、着脱ユニット30C,30M,30Yはカバー部材22Bの内側に配置されている。図3に示すように、着脱ユニット30Kは、プリンター10の装置第2面104に設けられている。図4に示すように、着脱ユニット30C,30M,30Yは、プリンター10の装置第3面106に設けられている。着脱ユニット30に液体収容体50が装着された場合、プリンター10が備えるポンプ機能を有する供給機構(図示せず)によって液体収容体50に収容されたインクがプリンター10の記録ヘッドに供給される。
図3および図4に示すように、カバー部材22は、鉛直下方向側の一端部23を支点として鉛直上方向側の他端部24を回転させることで開閉自在に構成されている。液体収容体50が収容するインクが消費された後は、利用者は、カバー部材22を開いて消費された液体収容体50を着脱ユニット30から取り外す。そして、利用者は、新たな液体収容体50を着脱ユニット30に装着した後にカバー部材22を閉じる。
A−2.着脱ユニット30の構成:
図5は着脱ユニット30を説明するための第1の斜視図である。図6は着脱ユニット30を説明するための第2の斜視図である。図5は、可動部材40が固定部材35に対し外方に突出した第1の状態(セット時状態)を示している。図6は、可動部材40が固定部材35に収容された第2の状態(装着時状態)を示している。図5および図6では、着脱ユニット30Cを例に構成についての説明を行うが、他の着脱ユニット30K,30M,30Yについても着脱ユニット30Cと同様の構成を有する。図5に示すように、着脱ユニット30は、固定部材35と、可動部材40とを備える。
液体収容体50は、以下の2つの操作を実行することで着脱ユニット30に着脱可能に装着される。液体収容体50が着脱ユニット30に装着された状態を「装着状態(接続状態)」とも呼ぶ。装着状態(接続状態)とは、後述する液体収容体50の液体供給部57が着脱ユニット30の液体導入部(液体導入針)362に接続され、かつ、液体収容体50の回路基板582が着脱ユニット30の電気接続部(装置側電気接続部)382と電気的に接続された状態である。装着状態では、液体収容体50に収容されているインクがプリンター10側に流通可能な状態となる。
・第1の操作:
利用者は、着脱ユニット30を第1の状態(図5参照)にした後に、液体収容体50を可動部材40にセットする。
・第2の操作:
第1の操作後に、利用者は液体収容体50を介して可動部材40を固定部材35側に押し進めることで着脱ユニット30を第2の状態(図6参照)にする。
着脱ユニット30の第2の状態では、可動部材40はロック機構によって固定部材35に対する+K1軸方向側への移動が規制されている。なお、第2の状態において、可動部材40を固定部材35に対して内側方向(−K1軸方向)に押し付けることでロック機構によるロックが解除される。これにより、可動部材40を固定部材35に対して外方(+Z軸方向)に突出するように移動させて、着脱ユニット30の状態を第1の状態から第2の状態に切り替えることができる。
固定部材35は、固定部である複数のネジ302によってプリンター10の装置第2面104,装置第3面106(図3および図4)に固定されている。詳細には、着脱ユニット30K(図3)は、複数のネジ302によって第2面104に固定され、着脱ユニット30C,30M、30Y(図4)は、複数のネジ302によって装置第3面106に固定されている。
固定部材35は、液体導入機構36と、接点機構38とを備える。液体導入機構36は、液体導入部362を有する。液体導入部362には、液体収容体50が備える後述する液体供給部(詳しくは、後述の液体供給ユニット55)が接続されることで、液体収容体50に収容されたインクが流通する。液体導入部362は、プリンター10の記録ヘッドと連通している。
液体導入部362は、内部にインクが流通できる針状である。液体導入部362は中心軸CLに沿って延びる。この中心軸CLに沿った方向(液体導入部362が延びる方向)をK1軸方向とする。K1軸方向はZ軸方向と直交する。K1軸方向とZ軸方向に直交する方向をK2軸方向とする。K1軸方向とK2軸方向とによって規定される面と、図1に示すX軸方向とY軸方向とによって規定される面とは平行である。K1軸方向のうち、プリンター10の外方へ向かう方向が+K1軸方向であり、プリンター10の内方に向かう方向が−K1軸方向である。
液体導入機構36と、接点機構38とはK2軸方向に沿って並んで配置されている。K2軸方向のうち、液体導入機構36から接点機構38に向かう方向が+K2軸方向であり、接点機構38から液体導入機構36に向かう方向が−K2軸方向である。また、着脱ユニット30において、Z軸方向を「高さ方向」とも呼び、K1軸方向を「幅方向」とも呼び、K2軸方向を「奥行き方向」とも呼ぶ。
図5および図6に示すように、接点機構38は、複数(本実施形態では9つ)の装置側端子381を有する電気接続部(装置側電気接続部)382と、複数(本実施形態では2つ)の装置側基板位置決め部384、385とを備える。液体収容体50の装着状態において、電気接続部382の装置側端子381は、液体収容体50の回路基板と接触(電気的に接続)する。これにより、液体収容体50の回路基板と、プリンター10との間で各種情報(例えば、液体収容体50のインク色や製造年月日)が通信可能となる。装置側端子381は、弾性変形可能な金属製の板バネによって形成されている。装置側基板位置決め部384,385は、電気接続部382のK2軸方向(液体導入機構36と接点機構38とが並ぶ方向)における両側に配置されている。装置側基板位置決め部384、385は、液体収容体50が着脱ユニット30に装着される時に、電気接続部382に対する液体収容体50の回路基板の最終的な位置決めを行う。装置側基板位置決め部384,385は、K1軸方向に沿って延びる部材である。
可動部材40は、固定部材35に対してK1軸方向に沿って移動可能に構成される。可動部材40は、基部41と、供給部支持部42と、基板支持部48とを備える。供給部支持部42および基板支持部48はそれぞれ、基部41に接続されている。供給部支持部42および基板支持部48はそれぞれ、基部41から+Z軸方向側(上側)に延びる部材である。
供給部支持部42は、液体導入部362に対する液体収容体50(詳細には液体供給部)の位置を決定するための部材である。着脱ユニット30をK1軸方向に沿って見た時に、供給部支持部42は液体導入部362と重なる位置に設けられている。供給部支持部42は、−Z軸方向に向かって凹形状を形成するように設けられている。供給部支持部42は、K2軸方向における両側に溝部407が形成されている。溝部407に、液体収容体50の後述する位置決め部が入り込むことによって、液体収容体50が備える液体供給部の動きが規制される。すなわち、供給部支持部42を区画形成する複数の面部(例えば、第1支持面部402、第2支持面部403、第3支持面部404)によって、液体収容体50が備える液体供給部の動きが規制され、液体収容体50の着脱ユニット30に対するある程度の位置決めが行われる。供給部支持部42のうち、液体導入部362側に位置する第1支持面部402には、切欠部406が形成されている。切欠部406は、+Z軸方向側が開口する凹形状である。着脱ユニット30をK1軸方向に沿って見た時に、切欠部406は、液体導入部362と重なる位置に設けられている。可動部材40を固定部材35に対して最も+K1軸方向に移動させた第1の状態において、切欠部406は液体導入部362よりも+K1軸方向側に位置する。また、図6に示すように、第2の状態では切欠部406内に液体導入部362の先端が位置する。
基板支持部48は、接点機構38に対する液体収容体50(詳細には回路基板)の位置を決定するための部材である。着脱ユニット30をK1軸方向に沿って見た時に、基板支持部48は接点機構38と重なる位置に設けられている。基板支持部48は、−Z軸方向に向かって凹形状を形成するように設けられている。基板支持部48を区画形成する複数の面部(例えば、第1基板支持面部482)によって、液体収容体50の回路基板の動きが規制される。
A−3.液体収容体50の構成:
図7は液体収容体50の第1の斜視図である。図8は液体収容体50の第2の斜視図である。図7および図8には、液体収容体50が着脱ユニット30に装着された状態(装着状態)におけるZ軸、K1軸、K2軸を示している。また、図7および図8は、液体としてのインクが充填され、かつ、着脱ユニット30に装着される前の状態(未使用状態)における液体収容体50を示している。なお、後述する液体収容体50を説明するための図についても必要に応じて互いに直交するZ軸、K1軸、K2軸を示している。図7以降の図面では、液体収容体50Cを例に構成についての説明を行うが、液体収容体50K,50M,50Yについても液体収容体50Cと同様の構成である。
図7に示すように、液体収容体50は、液体収容部52と、操作部材(ハンドル部)53とを備える。操作部材53は、液体収容部52に取り付けられている。操作部材53は、把持部54と、液体供給ユニット55と、基板ユニット(収容体側電気接続部)58と、押圧部545(図8)とを備える。把持部54は、利用者が液体収容体50を把持するための部分である。液体供給ユニット55は、着脱ユニット30が備える液体導入部362および供給部支持部42(図6)に対応する部分である。基板ユニット58は、着脱ユニット30が備える電気接続部382および基板支持部48(図6)に対応する部分である。なお、操作部材53の把持部54は、本実施形態では「ロ」の字状に形成されているが、「C」字状や、「T」字状に形成してもよい。
液体収容部52は、液体としてのインクを収容可能である。液体収容部52は、袋面(外表面)が露出した状態で操作部材53に取り付けられている。すなわち、液体収容部52は、ケースなどに収容されることなく外部から視認可能に構成されている。液体収容部52は、収容されたインクの減少に伴って内容積が減少する。
液体収容部52は、第1のフィルム521と、第2のフィルム522と、第3のフィルム523とを有する。第1〜第3のフィルム521〜523は、内側にインクを収容するための空間部を区画する。ここで、液体収容部52のうち、操作部材53が取り付けられた側を一端部(上端部)501側とし、一端部501と対向する側を他端部(底端部)502側とする。また、液体収容部52のうち、一端部側(+K2軸方向側)を第1側端部503側とし、他端部側(−K2軸方向側)を第2側端部504側とする。底端部502は、第3のフィルム523に折癖として設けられた折り目523mにより第1のフィルム521と第2のフィルム522とが重なるように、内方に折り畳み可能なマチとなる。
液体収容体50の装着状態において、第1のフィルム521および第2のフィルム522は液体収容部52の側面を構成する。また、液体収容体50の装着状態において、第3のフィルム523は液体収容部52の底面を構成する。第1のフィルム521および第2のフィルム522は、向かい合って配置されている。第1のフィルム521および第2のフィルム522は、互いの周縁領域51Wの一部が溶着されている。詳細には、周縁領域51Wのうち、一端部501側部分と、第1側端部503側部分と、第2側端部504側部分とが溶着されている。理解の容易のために、図7および図8において、第1と第2のフィルム521,522が溶着された部分にはクロスハッチングを付している。また、液体収容部52の一端部501(詳細には、第1と第2のフィルム521,522の一端部)には操作部材53が溶着されている。すなわち、操作部材53は、液体収容部52の一端部501に位置する部材である。理解の容易のために、図7および図8において、操作部材53と第1および第2のフィルム521,522との溶着部分には実線のシングルハッチングを付している。
第3のフィルム523は、第3のフィルム523の周縁領域51Yと、第1のフィルム521および第2のフィルム522の周縁領域51Wの一部とが溶着されている。第3のフィルム523が第1および第2のフィルム521,522に溶着された部分には一点鎖線のシングルハッチングを付している。このように、本実施形態の液体収容部52は、3つのフィルム521,522,523を溶着等によって接着したタイプ(いわゆる、底面を有するパウチタイプ)である。
第1〜第3のフィルム521〜523はそれぞれ、可撓性を有する部材である。第1〜第3のフィルム521〜523の材料(材質)としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET),ナイロン,ポリエチレンなどが用いられる。また、これらの材料で構成されたフィルムを複数積層した積層構造を用いて第1〜第3のフィルム521〜523を形成しても良い。このような積層構造では、例えば、外層を耐衝撃性に優れたPET又はナイロンによって形成し、内層を耐インク性に優れたポリエチレンによって形成しても良い。さらに、アルミニウムなどを蒸着した層を有するフィルムを積層構造の1つの構成部材としても良い。これにより、ガスバリア性を高めることができるので、例えば液体収容部52に収容されたインクの濃度変化を抑制できる。このように、液体収容部52の材質は任意に設定できる。
また、液体収容部52の形状と大きさとはそれぞれ任意に設定できる。例えば、ブラックのインクを収容する液体収容部52Kは、他の色(例えば、シアン)のインクを収容する液体収容部52Cよりも容積(大きさ)を大きくしても良い。また例えば、液体収容部52は、本実施形態では第1〜第3のフィルム521〜523を溶着等によって接着したタイプであったが、第3のフィルム523を省略し、第1と第2のフィルム521,523を溶着等によって接着したタイプ(いわゆる、ピロータイプ)としても良い。ここで、上述のごとく、液体収容部52と操作部材53とは別部材である。よって、操作部材53は同じ部品を用いつつ、容易に液体収容部52の種類(形状と大きさと材質)を変更できる。すなわち、液体収容部52に収容される液体の特性や量等に応じて液体収容部52の形状と大きさと材質とを設定できるため、設計の自由度が向上できる。
液体収容体50は、さらに、液体収容部52に収容されたインクを液体供給ユニット55(詳細には後述する液体供給部)に流通させるための流路部材70を有する。本実施形態において、流路部材70はチューブである。流路部材70は、液体収容部52の内側に配置されている。
図9は液体収容体50の一部分を示す第1の斜視図である。図10は液体収容体50の一部分を示す第2の斜視図である。図11は液体収容体50の一部分を示す第3の斜視図である。図12は液体収容体50の一部分を示す第4の斜視図である。図13は液体収容体50の一部分の正面図である。図14は液体収容体50の一部分の背面図である。図15は液体収容体50の一部分の上面図である。図16は液体収容体50の一部分の右側面図である。図17Aは図13のF13−F13線断面図である。図17Bは回路基板582の正面図である。図17Cは図17Bの矢視F17Bである。図9〜図17Aにおいて、液体収容体50が備える液体収容部52の図示は省略している。
図9および図10に示すように、操作部材53は、把持部54と、第1の接続部546と、第2の接続部547と、基部548と、取付部549とを備える。ここで、操作部材53について、Z軸方向を「高さ方向」とも呼び、K1軸方向を「厚み方向」とも呼び、K2軸方向を「幅方向」とも呼ぶ。
把持部54と、第1の接続部546と、第2の接続部547と、基部548とはそれぞれ棒状である。把持部54と、第1の接続部546と、第2の接続部547と、基部548とによって枠状の部材が形成される。これにより、操作部材53には、利用者の手を受け入れるための略矩形状の受入空間部542が区画形成される。
把持部54は、利用者が液体収容体50を把持する部分である。把持部54は、K2軸方向に沿って延びる。図11に示すように、把持部54は、受入空間部542と接する把持面(支持面)541を有する。把持面541は、利用者によって直接に支持(把持)される部分である。把持面541は、装着状態においてZ軸方向に略垂直な平面である。
図9に示すように、第1の接続部546は、把持部54のうちK2軸方向における一端部から基部548側(−Z軸方向側、図7に示す液体収容部52側)に延びる部材である。第2の接続部547は、把持部54のうちK2軸方向における他端部から基部548側(−Z軸方向側、図7に示す液体収容部52側)に延びる部材である。基部548は、受入空間部542を挟んで把持部54と対向する部分である。基部548は、K2軸方向に沿って延びる。基部548には、後述する位置決め部56と、回路基板保持部(接触部配置部)59と、押圧部545(図12)とが取り付けられている。
取付部549は、基部548を挟んで把持部54が位置する側とは反対側に位置する。取付部549は、基部548と隣接する。取付部549は、K2軸方向に沿って延びる。取付部549は、液体収容部52の一端部501(図7)が溶着等によって取り付けられる部分である。また、図13および図17Aに示すように、取付部549は液体収容部52に収容されたインクを液体供給部57に流通させるための導出部550を有する。導出部550に流路部材70が接続されることで、流路部材70を流れたインクが導出部550を介して液体供給部57に流通する。なお、理解の容易の為に、図13および図14には、取付部549のうち液体収容部52が取り付けられる部分にはシングルハッチングを付している。
図9および図10に示すように、液体供給ユニット55は、液体供給部57と位置決め部56とを備える。但し、位置決め部56は液体供給部57とは別体で構成され、液体供給部57との間に僅かな隙間が形成されている。液体供給ユニット55は、操作部材53から外方(−K1軸方向)に突出して設けられている。
液体供給部57は、一端である液体供給口572と、他端である供給接続部573とを有する。液体供給口572は、液体収容部52の内部と連通し、液体収容部52に収容されたインクを外部(プリンター10)に導く。液体供給口572は、把持面541に垂直な平面(Z軸方向とK2軸方向によって規定される面)を規定する。供給接続部573は操作部材53に接続されている。液体供給部57は、K1軸方向(中心軸CT方向)に沿って延びる筒状部材(環状部材)である。液体供給部57は、操作部材53より外方(−K1軸方向)に突出して設けられている。
液体供給部57は、中心軸CTを備える。中心軸CTは、K1軸方向と平行である。ここで、K1軸方向のうち、液体供給口572から供給接続部573に向かう方向が+K1軸方向であり、供給接続部573から液体供給口572に向かう方向が−K1軸方向である。こうした構成の液体供給ユニット55は、液体収容体50に収容済みのインクを、流路部材70と共同して、液体収容体50から外部に導く。
図15に示すように、把持面541は、液体供給部57の中心軸CT方向(K1軸方向)に垂直な方向(+Z軸方向)側に配置されている。把持面541を含む操作部材53は、液体供給口572に対し中心軸CT方向にオフセットするように設けられている。言い換えれば、把持面541と直交する方向で、且つ、液体供給部57から把持面541に向かう方向(+Z軸方向)側から液体収容体50を見たときに、液体供給口572は把持面541(操作部材53)と重ならない位置に配置されている。すなわち、液体収容体50を把持面541に垂直な面に投影した時に、把持面541と液体供給口572とは重ならない位置関係にある。
図9に示すように、未使用状態の液体収容体50では、液体供給口572がフィルム99によって塞がれている。これにより、液体収容体50が着脱ユニット30(図5)に装着される前において、液体供給口572からインクが外部に漏れ出すことを抑制できる。フィルム99は、液体収容体50が着脱ユニット30に装着する際に液体導入部362(図5)によって破られる。
図17Aに示すように、液体供給部57の内部には、液体供給部57によって形成された液体流路を開閉するための弁機構551が配置されている。弁機構551は、弁座552と、弁体554と、バネ556とを備える。液体供給部57の液体供給口572から供給接続部573に向かって、弁座552、弁体554、バネ556の順に液体供給部57内に収容されている。
弁座552は、略円環状の部材である。弁座552は、例えば、ゴムやエラストマー等の弾性体によって構成されている。弁座552は、液体供給部57の内部に圧入されている。弁体554は、略円柱状の部材である。弁体554は、液体収容体50が着脱ユニット30に装着される前の状態において弁座552に形成された孔(弁孔)を塞ぐ。バネ556は、圧縮コイルバネである。バネ556は、弁体554を弁座552側に向かう方向に付勢する。液体収容体50の装着状態では、液体導入部362(図5)が弁体554を供給接続部573側に押すことで、弁体554が供給接続部573側に移動する。これにより、弁体554が弁座552から離れて弁機構551が開状態になる。弁機構551が開状態の時に、液体収容部52(図7)に収容されたインクは、流路部材70、操作部材53の内部流路558および液体供給部57を流れて外部に流出可能となる。
図9に示すように、位置決め部56は、液体収容体50(液体収容体)がプリンター10に接続されるときに、液体供給口572を含めた液体収容体50のプリンター10に対するある程度の位置決めを行う。位置決め部56は、操作部材53に一体的に設けられている。本実施形態では、位置決め部56は、操作部材53と一体成形により作成されることで、操作部材53と一体的に設けられる。ここで、「一体的に設けられる」とは、位置決め部56が操作部材53の動きに連動するように操作部材53に設けられていることを意味する。他の実施形態では、操作部材53に対し位置決め部56を溶着等により取り付けることで、位置決め部56を操作部材53に一体的に設けても良い。また、位置決め部56は液体供給口572の近傍に液体供給口572の上方を除く周方向を囲むような形態で設けられているが、操作部材53が変形しにくい材料から成る場合は、操作部材53のうち、液体供給口572から多少離れた位置に設けてもよい。位置決め部56は、操作部材53から−K1軸方向に突出する。
図9および図10に示すように、位置決め部56は、液体供給口572の近傍に配置されている。また、図13に示すように、位置決め部56の少なくとも一部は、液体供給口572の液体収容部52(図7)側(−Z軸方向側)に設けられている。本実施形態では、中心軸CTを中心とした液体供給部57の周囲に位置決め部56は配置されている。詳細には、位置決め部56は、液体供給部57の周囲のうち、把持部54側の除く周囲に配置されている。位置決め部56は、液体収容体50をプリンター10に接続するときに、着脱ユニット30(図5)が備える供給部支持部42の内側に配置される。これにより、供給部支持部42を区画形成する複数の面部(例えば、図5に示す第1支持面部402、第2支持面部403、第3支持面部404)と、位置決め部56とが当たることによって、液体供給部57の動きが規制され、液体収容体50がある程度位置決めされる。その後、液体供給口572は収容体側位置決め部としての突起577a〜577d(図9〜図11)により位置決めされた状態で液体導入部362に接続される。突起577a〜577dは、液体供給部57のうち、中心軸CTを中心とした外周に設けられている。突起577a〜577dは、液体供給口572の上下左右の位置で液体供給部57に設けられている。詳細には、図9に示すように第1の突起577aは、液体供給部57のうち重力上方向側(+Z軸方向側)の部分に配置されている。第2の突起577bは、液体供給部57のうち−K2軸方向側の部分に配置されている。図10に示すように第3の突起577cは、液体供給部57のうち+K2軸方向側の部分に配置されている。図11に示すように第4の突起577dは、液体供給部57のうち重力下方向側(−Z軸方向側)の部分に配置されている。なお、第1〜第4の突起577a〜577dを区別すること無く用いる場合は、符号「577」を用いる。
液体供給ユニット55は、液体収容部52(図7)に収容されたインクをプリンター10に供給する機能を有する。よって、液体供給ユニット55は、「液体供給部」として捉えることもできる。この場合、液体供給部としての液体供給ユニット55は、一端に液体供給口572を有する液体供給部57と、位置決め部56とを備える。
図9および図10に示すように、基板ユニット(収容体側電気接続部)58は、回路基板582と、回路基板保持部59とを備える。基板ユニット58は、操作部材53から外方(−K1軸方向)に突出して設けられる。基板ユニット58の突出方向は、液体供給部57の突出方向(−K1軸方向)と同じである。なお、基板ユニット58の突出方向と、液体供給部57の突出方向とは、同じでなくても良く、略平行であれば良い。また、基板ユニット58と液体供給部57とは、操作部材53に対して同じ側(−K1軸方向側)に向かって操作部材53から突出している。
図15に示すように、基板ユニット58は、把持面541と平行な方向に液体供給ユニット55と並んで設けられている。具体的には、基板ユニット58と液体供給ユニット55とは、把持面541と平行な方向であって、且つ、中心軸CTと直交する方向であるK2軸方向に並んで設けられている。
図9に示すように、回路基板保持部59は、液体収容体50がプリンター10に接続されるときに、プリンター10に対して回路基板582を位置決めする。回路基板保持部59は、操作部材53に一体的に設けられている。本実施形態では、回路基板保持部59は、操作部材53と一体成形により作成されることで、操作部材53と一体的に設けられる。ここで、「一体的に設けられる」とは、回路基板保持部59が操作部材53の動きに連動するように操作部材53に設けられていることを意味する。なお、他の実施形態では、操作部材53に対し回路基板保持部59を溶着等により取り付けることで、回路基板保持部59を操作部材53に一体的に設けても良い。
回路基板保持部59は、+Z軸方向側(把持部54が位置する側)が開口する凹形状である。凹形状の底部594は、把持面541(図11)に対して傾斜している。底部594に回路基板582が取り付けられることで、回路基板582は回路基板保持部59に上記のように傾斜して保持される。回路基板保持部59の少なくとも一部(底部594)は、回路基板582の液体収容部52(図7)側(−Z軸方向側)に設けられている。すなわち、基板ユニット(収容体側電気接続部)58のうち、接触部cp(図17B)と異なる少なくとも一部(底部594)は、接触部cpの液体収容部52側に設けられている。
回路基板保持部59は、底部594のK2軸方向の両側からそれぞれ+Z軸方向側に延びる第1の側壁部592および第2の側壁部593を有する。図10に示すように、第1の側壁部592は溝部593tを有する。図9に示すように、第2の側壁部593は溝部592tを有する。液体収容体50がプリンター10に接続されるときに、回路基板保持部59は、まず基板支持部48(図5)によって支持される。これにより、装置側端子381(図5)に対する回路基板保持部59および回路基板582のある程度の位置決めが行われる。そして、図5に示す着脱ユニット30の可動部材40を−K1軸方向に移動させることで、図5に示す装置側位置決め部385が回路基板保持部59の溝部593t(図9)に入り込み、また、図6に示す装置側基板位置決め部384(図6)が回路基板保持部59の溝部592t(図10)に入り込む。これにより、装置側端子381に対する回路基板保持部59および回路基板582の位置決めが行われる。
図13に示すように回路基板582は、表面に複数の端子581を有する。本実施形態では、端子581は装置側端子381の数(9つ)に対応して9つ配置されている。本実施形態では、端子581の外形は略矩形状である。また、回路基板582の裏面には記憶装置583(図17C)が配置されている。記憶装置583は、液体収容体50に関する情報(例えば、インク残量、インク色)を格納する。記憶装置583と複数の端子581とは電気的に接続されている。装着状態において、複数の端子581はそれぞれ、プリンター10が備える電気接続部382の対応する装置側端子381(図6)と電気的に接続される。
図17Bに示すように、回路基板582の+Z軸方向側の上側端部586にはボス溝584が形成され、回路基板582の−Z軸方向側の下側端部587にはボス孔585が形成されている。回路基板582は、ボス溝584およびボス孔585を用いて底部(配置部)594に固定されている。
図17Bおよび図17Cに示すように、回路基板582は、表面582faに設けられた液体収容体側端子群580と、裏面582fbに設けられた記憶装置583とを有する。表面582faおよび裏面582fbは平面である。
液体収容体側端子群580は、9つの端子581A〜581Iからなる。記憶装置583は、液体収容体50に関する情報(例えば、インク残量、インク色)等を格納する。
図17Bに示すように、9つの液体収容体側端子581A〜581Iはそれぞれ略矩形状に形成され、Z軸方向の異なる位置に2つの列Ln1,Ln2を形成するように配置されている。列Ln1,Ln2はK2軸方向に平行である。
液体収容体側端子581A〜581Iのそれぞれの中央部には、対応する装置側端子381(図6)に接触する接触部cpを有する。上記の列Ln1,Ln2は複数の接触部cpによって形成される列であると考えることもできる。なお9つの液体収容体側端子581A〜581Iを区別することなく用いる場合は符号「581」を用いる。
このように、収容体側電気接続部58は、装置側電気接続部382と接触可能な接触部cpを有する。また、収容体側電気接続部58は、図9に示すように、操作部材53に一体的に設けられている。
図15に示すように、把持面541は、液体供給部57の中心軸CT方向に垂直な方向(+Z軸方向)側に配置されている。収容体側電気接続部としての基板ユニット58は、把持面541を含む操作部材53に対し中心軸CT方向にオフセットするように設けられている。言い換えれば、把持面541と直交する方向で、且つ、液体供給部57から把持面541に向かう方向(+Z軸方向)側から液体収容体50を見たときに、基板ユニット58は、把持面541(操作部材53)と重ならない位置に配置されている。すなわち、液体収容体50を把持面541に垂直な面に投影した時に、把持面541と基板ユニット58とは重ならない位置関係にある。この場合、基板ユニット58のうち少なくとも回路基板582が把持面541(操作部材53)と重ならない位置に配置されていれば良い。
図9および図12に示すように、操作部材53のうち−K1軸方向側を第1側53faとし、操作部材53のうち第1側53faとは反対側である+K1軸方向側を第2側53fbとする。図9に示すように、回路基板保持部59(基板ユニット58)と位置決め部56とは同じ側である第1側53faに設けられている。
図12に示すように、押圧部545は、操作部材53を挟んで位置決め部56および回路基板保持部59(基板ユニット58)と対向する第2側53fbに設けられている。すなわち、図11に示すように、位置決め部56および回路基板保持部59は、基部548のうち第1側53faの表面に設けられているのに対し、図12に示すように、押圧部545は、基部548のうち第2側53fbの表面に設けられている。また、図15および図16に示すように、押圧部545の少なくとも一部は、位置決め部56および回路基板保持部59と操作部材53を挟んで対向する。
押圧部545は、液体収容体50をプリンター10に接続するときに、利用者によって押圧される部分である。すなわち、押圧部545は手動で押圧される部分である。押圧部545を−K1軸方向側に押すことで、液体収容体50がセットされた可動部材40(図6)を−K1方向側に移動させる。
押圧部545は、操作部材53から+K1軸方向に突出して設けられている。これにより、押圧部545と他の部分とを識別し易くでき、液体収容体50をプリンター10に接続する際に、押圧部545を押圧する操作を利用者に対し促すことができる。また、図14に示すように、押圧部545は、K1軸方向に沿った方向から操作部材53を見たときに、押圧部545の外形の一部は、基部548よりも外側にはみ出している。これにより、押圧部545の表面積を大きくできるため、利用者は押圧部545を押圧し易くできる。
操作部材53、回路基板保持部59、位置決め部56、液体供給部57、押圧部545は同一材料によって形成しても良いし、用途に応じて異なる材料によって形成しても良い。操作部材53の材料としては、例えば、ポリエチレン(PE)やポリプロピレン(PP)やABS樹脂などの合成樹脂を用いることができる。
A−4.液体収容体50の着脱ユニット30への装着方法:
図18は液体収容体50が着脱ユニット30にセットされた時の図である。図19は図18のF18−F18部分断面図である。図20は液体収容体50が着脱ユニット30に装着された時の図である。図21は図20のF20−F20部分断面図である。図18および図19に示す着脱ユニット30の状態は、図5と同様に第1の状態である。図20および図21に示す着脱ユニット30の状態は、図6と同様に第2の状態である。
図19に示すように、液体収容体50を着脱ユニット30に装着する際には、液体収容体50をセット方向に移動させる操作(セット操作又は第1の操作)と、接続方向に移動させる操作(接続操作又は第2の操作)との2つの操作が行われる。セット方向は、鉛直下方向(−Z軸方向)成分を含む方向である。本実施形態では、セット方向は、鉛直下方向である。
利用者は、第1の状態にある着脱ユニット30に対して、液体収容体50を着脱ユニット30の可動部材40にセットする。具体的には、利用者は、操作部材53が液体収容部52よりも鉛直上方向になる状態で把持部54を把持する。そして、図18および図19に示すように、液体収容体50の位置決め部56を供給部支持部42内に配置させると共に、基板支持部48内に回路基板保持部59を配置させる。
液体収容体50が可動部材40にセットされた後に、図19の矢印Fに示すように、利用者は押圧部545を、可動部材40に向けて−K軸方向側に押す。これにより、液体収容体50および可動部材40は接続方向(−K1軸方向)に移動する。
図21に示すように、可動部材40が固定部材35に収容された着脱ユニット30の第2の状態では、液体供給部57内に液体導入部362(図19)が挿入(接続)される。また、第2の状態では、回路基板582の端子581(図13)と電気接続部382の装置側端子381(図6)とが接触することで、回路基板582と電気接続部382とが電気的に接続される。
上記した液体収容体50の液体供給部57への着脱ユニット30の液体導入部362の接続と、液体収容体50の回路基板582と着脱ユニット30の電気接続部382との電気的な接続とは、液体収容体50の装着に伴い同時になされる。そして、液体収容体50の装着に際して、着脱ユニット30は、図20および図21に示すように、液体収容体50が露出した状態で、この液体収容体50の一部、即ち上端を支持する。
A−5.液体収容体50の収容インク攪拌構成:
図22は液体収容体50にインク攪拌をもたらす攪拌機構の概略を示す説明図、図23はインク攪拌に関与する電気的な構成を概略的に示す機器ブロック図である。
図22に示すように、着脱ユニット30C、着脱ユニット30Mおよび着脱ユニット30Yは、収容空間部26(図4参照)のバックボード26BVに、それぞれネジ302(図5、図6参照)にて固定されている。バックボード26BVは、X軸方向、Y軸方向或いはZ軸方向のいずれかの軸方向に往復駆動可能に、収容空間部26Bに組込装着されている。そして、このバックボード26BVは、軸方向駆動ユニット200と連結シャフト202にて連結されている。軸方向駆動ユニット200は、ピストン、モーター等の駆動源と、その駆動をバックボード26BVの軸方向往復動作に変換する変換機構とを内蔵し、後述の制御装置MCにより駆動して、軸方向往復動を連結シャフト202を経てバックボード26BVに伝達する。例えば、軸方向駆動ユニット200がX軸方向の往復動する構成であれば、バックボード26BVは、軸方向駆動ユニット200の駆動により、X軸方向の直線軌跡に沿ってX軸往復動XMを起こす。同様に、軸方向駆動ユニット200がY軸方向或いはZ軸方向の往復動する構成であれば、バックボード26BVは、Y軸方向の直線軌跡に沿ったY軸往復動YM、或いはZ軸方向の直線軌跡に沿ったZ軸往復動ZMを起こす。図3に示した着脱ユニット30Kについても同様である。
図22に示すように、上記した各着脱ユニット30には、液体収容体50C、液体収容体50Mおよび液体収容体50Yが既述したように液体収容部52を露出した状態で支持、いわゆる吊り下げ支持されている。よって、着脱ユニット30とこれに装着される液体収容体50とを含む液体供給装置20は、軸方向駆動ユニット200と連結シャフト202およびバックボード26BVを、各着脱ユニット30により支持された液体収容体50の液体収容部52に動きを与える稼動部として機能させる。
図23に示すように、液体消費システム1000は、液体供給装置20におけるバックボード26BVの駆動に関与する電気的な構成として、制御装置MCと、ヘッドコントローラーPHCと、給排紙コントローラーPCと、印刷データーコントローラーPDCとを備える。これらは、CPU、ROM、RAM等を備えるコンピューターとして構成され、制御装置MCは、液体消費システム1000の全体を統括制御する。ヘッドコントローラーPHCは、印字ヘッドPHの往復動作の他、各色の印字ヘッドからのインク吐出制御を行う。印刷データーコントローラーPDCは、利用者の所望する印刷データーの図示しない記録媒体からの読み取りや色変換等の印刷に必要なデーター処理並びにデーター管理を行う。給排紙コントローラーPCは、印刷用紙Pの送りや給排に関与する。そして、制御装置MCは、着脱ユニット30Kや着脱ユニット30C等に既述した往復動をバックボード26BVを介して起こす軸方向駆動ユニット200を駆動制御すると共に、各色インクごとの給排バルブ210を開閉制御する。給排バルブ210は、着脱ユニット30Kに対応した給排バルブ210Kと着脱ユニット30Cに対応した給排バルブ210Cと着脱ユニット30Mに対応した給排バルブ210Mと着脱ユニット30Yに対応した給排バルブ210Yとされ、それぞれの着脱ユニット30に組み込まれて、液体収容体50からのインク流路を着脱ユニット30にて開閉する。
A−6.液体収容体50のインク攪拌制御:
図24はインク攪拌を起こす攪拌処理を示すフローチャートである。図示する攪拌処理は、制御装置MCにて繰り返し実行される。制御装置MCは、まずプリンター10により印刷が実行されているか否かを判定し(ステップS100)、印刷実行中であれば、それ以降の処理を行うことなく、一旦、処理を終了する。これにより、印刷中は後述するような軸方向駆動ユニット200の駆動が起きないので、軸方向駆動ユニット200の駆動に伴う振動が印刷品質に及ぼす影響を排除できる。ステップS100にて印刷中ではないと判定すると、制御装置MCは、インクの攪拌タイミングであるか否かを、液体収容体50の交換後からの経過時間やインク使用量、インク残量等に基づいて判定する(ステップS105)。ここで、攪拌タイミングではないと否定判定すると、制御装置MCは、それ以降の処理を行うことなく、一旦、処理を終了する。ステップS105における判定は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色のインクごとに行うようにしてもよいほか、インク色を問わず、一律に行うようにしてもよい。
ステップS105で攪拌タイミングであると肯定判定すると、制御装置MCは、それぞれの給排バルブ210を閉弁駆動する(ステップS110)。次いで、制御装置MCは、それぞれの軸方向駆動ユニット200を所定時間に亘って駆動制御した後、停止制御する(ステップS120)。既述したように各色のインクごとに本ルーチンの攪拌処理を行う場合には、攪拌タイミングだと判定した色のインク、例えばブラックインクの液体収容体50Kに対応する給排バルブ210Kを閉弁駆動し(ステップS110)、液体収容体50Kに対応する軸方向駆動ユニット200を所定時間に亘って駆動制御した後、停止制御する(ステップS120)。この軸方向駆動ユニット200の駆動により、着脱ユニット30自体が図22に示すようにX軸往復動XM、Y軸往復動YM或いはZ軸往復動ZMを起こす。よって、着脱ユニット30は、上端にて支持済みの液体収容体50の液体収容部52を往復動させるので、液体収容部52では、インクの攪拌が起きて顔料が拡散し、顔料の沈降が起きない。
制御装置MCは、軸方向駆動ユニット200の停止制御に続いて、給排バルブ210を開弁制御して(ステップS130)、本ルーチンを終了する。
A−7.効果:
以上説明した構成を備える本実施形態の液体消費システム1000は、液体収容体50の装着に着脱ユニット30を用いる液体供給装置20を備える。この液体供給装置20は、液体収容体50を、筐体を用いることなく着脱ユニット30の固定部材35にて支持すると共に、その支持に際しては、液体収容体50の全体でなく一部、より具体的には液体収容体50をその上端で支持する。よって、本実施形態の液体供給装置20によれば、筐体を用いて液体収容部を支持する構成に比して、液体収容体50の支持構成の簡略化が可能となり、こうした構成の簡略化を通して、部材の少数化が可能となるほか、システムの大型化を抑制でき、複雑化も抑制できる。
本実施形態の液体供給装置20は、液体収容体50をその液体収容部52が露出した状態で着脱ユニット30に支持するよう装着して、軸方向駆動ユニット200を往復駆動すれば足りる。よって、本実施形態の液体供給装置20によれば、液体収容部52を筐体で覆うような液体収容体に比べ、液体収容部52に容易に往復動を加えて、液体収容部52に収容済みインクを容易且つ確実に攪拌できるので、着脱ユニット30やバックボード26BVおよび軸方向駆動ユニット200にかかる負荷を低減できる。この結果、本実施形態の液体供給装置20によれば、液体収容部52におけるインク攪拌に関与する機器構成の簡略化が可能となり、システムの簡易化や小型化も可能となる。また、液体収容部を筐体で覆うような液体収容体に比べ、液体収容部52に動きを直接伝え易くなるので、この点からも、本実施形態の液体供給装置20によれば、軸方向駆動ユニット200を構成する機器の簡略化や、システムの簡易化或いは小型化を促進できる。
本実施形態の液体供給装置20は、液体収容体50の液体収容部52におけるインク攪拌をもたらすに当たり、軸方向駆動ユニット200により、着脱ユニット30を、X軸方向の直線軌跡に沿ったX軸往復動XM、Y軸方向の直線軌跡に沿ったY軸往復動YM或いはZ軸方向の直線軌跡に沿ったZ軸往復動ZMを起こせば足りる。こうした直線軌跡に沿った往復動は、簡素な機器構成で起きるので、本実施形態の液体供給装置20によれば、機器構成の簡素化や簡略化により、機器設置スペースの省略や機器配置の自由度向上が可能となる。また、本実施形態の液体供給装置20によれば、液体収容体50を上端で支持する着脱ユニット30に上記の往復動を起こすことで、液体収容部52を効率よく振動させ、液体収容部52に収容済みインクを容易且つ確実に攪拌できる。上記した往復動の動作スピード、即ち往復動を振動と仮定した場合の周波数は、インク攪拌が起きるよう、液体収容部52のインク最大収容量やインク残量に応じて適宜決定すればよい。なお、液体供給装置20は、液体収容体50の位置決め部56を着脱ユニット30の供給部支持部42に入り込ませた上で、液体収容体50の液体供給部57に着脱ユニット30の液体導入部362を入り込ませているので、着脱ユニット30が振動しても液体供給部57からのインク漏れを回避できる。
この他、本実施形態の液体供給装置20によれば次の利点もある。本実施形態の液体供給装置20は、位置決め部56と収容体側電気接続部58とを操作部材53に一体的に備える。よって、本実施形態の液体供給装置20によれば、プリンター10に液体収容体50を接続するときに、操作部材53を把持して液体収容体50を操作できるため、操作部材53が無いものに比べて操作性が良い。しかも、液体収容体50の液体供給部57への着脱ユニット30の液体導入部362の入り込みと、液体収容体50の回路基板582の各端子と着脱ユニット30の接点機構38の電気接続部382との電気的な接続とを、同時に達成でき、簡便となる。
B.第2実施形態:
B−1.液体供給装置の構成:
図25は第2実施形態の液体供給装置20S1を説明するための説明図、図26は液体供給装置20S1の要部をY軸方向から正面視して示す説明図、図27は着脱ユニット30に支持された液体収容体50とアシストリブ80との関係およびアシストリブ80の第1の駆動の様子を示す説明図、図28はアシストリブ80の第2の駆動の様子を示す説明図である。以下、既述した液体供給装置20と同じ部材については同一の符号を付し、その詳細な説明については省略する。
図25と図26に示すように、本実施形態の液体供給装置20S1は、収容空間部26における底板26DBに、アシストリブ80を備える。このアシストリブ80は、各色のインクごとに用意され、着脱ユニット30に上端で支持された液体収容体50の底面をなす第3のフィルム523に当接する。また、アシストリブ80は、図27に示すように、底板26DBを挟んで軸方向駆動ユニット200Aと連結シャフト202にて連結されている。本実施形態の液体供給装置20S1では、軸方向駆動ユニット200Aを、図27に示すように上下動する機器構成と、図28に示すように揺動する機器構成のいずれかとした。軸方向駆動ユニット200Aは、既述した液体供給装置20と同様、制御装置MCの制御を受けて図24に示した手順で駆動し、アシストリブ80を液体収容部52に対して上下動、もしくは揺動させる。これにより、液体収容部52は、インクの攪拌タイミングにおいて、アシストリブ80の上下動もしくは揺動を第3のフィルム523を通して受け、収容済みインクを攪拌する。以上のように、本実施形態では、アシストリブ80、軸方向駆動ユニット200A、連結シャフト202等が液体収容部に52に動きを与える稼動部として機能する。
B−2.効果:
本実施形態の液体供給装置20S1は、アシストリブ80を液体収容部52の底部をなす第3のフィルム523に当接させ、このアシストリブ80の上下動を液体収容部52の底部に伝える。ところで、インクにおける沈降成分たる顔料は、往々にしてその自重により沈降して底部に溜まりがちとなる。本実施形態の液体供給装置20S1によれば、顔料が溜まりがちな底部に上下動を直接与えるので、顔料を液体収容部52の上方側にも効率よく拡散させることができる。また、第3のフィルム523は、その折り目523m(図7参照)により液体収容部52の底部にマチを形成し、このマチは、インク消費と共に折り目523mに沿って内方に折り畳まれる。よって、液体収容部52に何らの動きも加わらなければ、マチの折り畳み箇所に沈降成分たる顔料がインクと共に残存することが危惧される。しかしながら、本実施形態の液体供給装置20S1によれば、マチに直接上下動を与えるので、攪拌に伴う顔料の拡散に加え、液体収容部52の底部の側におけるインク残存の低減も可能とする。アシストリブ80を揺動させる液体供給装置20S1であっても、上記の効果を奏することができる。
本実施形態の液体供給装置20S1は、図27に示すように、液体収容体50をその上端側で着脱ユニット30に支持した上で、液体収容部52の底部に上下動や揺動を伝える。よって、本実施形態の液体供給装置20S1では、アシストリブ80により液体収容部52に動きが加わる箇所を、液体収容体50の液体供給部57(図9参照)から離間させる。よって、アシストリブ80の上下動や揺動が液体収容部52に加わり、この上下動や揺動に伴ってインク圧力が高まっても、このインク圧力は、液体供給部57に到るまでの液体収容部52の拡張を起こしてから、液体供給部57に加わる。こうしたことから、液体収容部52に動きが加わる箇所を液体供給部57から離間させた本実施形態の液体供給装置20S1によれば、液体供給部57の破損や液体供給部57からのインク漏れを抑制できる。
C.第3実施形態:
C−1.液体供給装置の構成:
図29は第3実施形態の液体供給装置20S2を説明するための説明図、図30は液体供給装置20S2の要部をZ軸方向から正面視してローラー220Rと液体収容部52との位置関係を示す説明図、図31はローラー220Rと液体収容部52との他の位置関係を示す説明図である。
図示するように、本実施形態の液体供給装置20S2は、収容空間部26にローラー機構220を備える。このローラー機構220は、各色のインクごとに用意され、カバー部材22(図2参照)に装着設置されている。そして、ローラー機構220は、カバー部材22が閉じられた状態において、ローラー220Rをそれぞれの液体収容体50の液体収容部52に押し当てて接触させる。この場合、ローラー機構220は、図30に示すように、液体収容部52に対してY軸方向から斜めにローラー220Rを押し当て、図31では、既述したK1軸方向から液体収容部52に正対するようにローラー220Rを押し付ける。こうしたローラー機構220は、ローラーごとにローラーホルダRHを備え、ローラー220Rを軸支するシャフト220Sを上下、即ちZ軸方向に案内することで、ローラー220RをZ軸方向に沿って上下動可能とする。この他、ローラー機構220は、軸方向駆動ユニット200Bと当該ユニットから伸びた連結シャフト202とを備え、軸方向駆動ユニット200Bにて、ローラー220Rを連結シャフト202を介して上下動させる。軸方向駆動ユニット200Bは、既述した液体供給装置20と同様、制御装置MCの制御を受けて図24に示した手順で駆動し、ローラー220Rを液体収容部52に接触させたまま、Z軸方向に沿った直線軌跡で上下動させる。これにより、可撓性を有する液体収容部52は、インクの攪拌タイミングにおいて、ローラー220Rの上下動を受け、収容済みインクを攪拌する。以上のように、本実施形態では、ローラー機構220、連結シャフト202、軸方向駆動ユニット200B等が、液体収容部52に動きを与える稼動部として機能する。
C−2.効果:
本実施形態の液体供給装置20S2は、可撓性を有する液体収容部52にローラー220Rを直接押し当てて接触させ、このローラー220Rを鉛直方向のZ軸方向に沿った直線軌跡で上下動させ、この上下動を、液体収容部52に直接伝える。よって、本実施形態の液体供給装置20S2によれば、液体収容部52にローラー220Rの動きが加わる箇所をローラー駆動により直線軌跡に沿って上下に移動させるので、沈殿成分たる顔料を効率よく攪拌して拡散できる。しかも、ローラー220Rの軌跡がZ軸方向に沿った上下の直線軌跡であることから、ローラー220Rの動きを沈降成分たる顔料の沈降方向に一致させることで、顔料を液体収容部52における上方へも確実に拡散できる。
D.第4実施形態:
D−1.液体供給装置の構成:
図32は第4実施形態の液体供給装置20S3を備えたプリンター10Aの概略構成を示す斜視図、図33は液体供給装置20S3での液体収容体50の収容の様子を示す斜視図、図34は図33におけるF33−F33線に沿って断面視して液体収容体50の収容の様子とローラー220Rと液体収容部52との位置関係を模式的に示す説明図、図35はローラー220Rと液体収容部52との他の位置関係を模式的に示す説明図である。なお、既述した実施形態の液体供給装置20と同一の機能を果たす部材については、その形状に相違があっても同一の符号を付して説明する。
図示するように、本実施形態では、プリンター10Aは、給紙部16Aから続く装置第1面102と装置第2面104と装置第3面106と図示しない底面を有する底部筐体10ABと、上部筐体12とを備える。上部筐体12は、記録機構11を内蔵し、図示しないロック機構により、底部筐体10ABに固定され、液体収容体50の交換の際には、ロック機構解除を経て、底部筐体10ABから取り外される。上部筐体12が取り外された状態が、図33に概略的に示されている。プリンター10Aは、底部筐体10ABで液体供給装置20S3を取り囲んで備え、液体供給装置20S3は、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色の液体収容体50を総て収容する。そして、液体供給装置20S3は、各色のインクを液体収容体50から記録機構11に供給する。給紙部16Aは、開閉自在なカバーを開くことで、既述した給紙トレイ16としての機能を果たす。排出部17Aは、装置第1面102のほぼ中央に形成され、開閉自在なカバーを開くことで、既述した排出トレイ17としての機能を果たす。
各色ごとの液体収容体50は、可撓性を有するピロータイプの液体収容部52の一端を、把持部54に固定して備える。本実施形態では、把持部54は、長尺のバー構造をなすが、長手方向一端側に、既述した実施形態と同様の、液体供給部57や基板ユニット58を備える。本実施形態では、ブラック、シアン、マゼンタ、イエローの各色の液体収容体50を総て液体供給装置20に収容し、把持部54の一端側(図33におけるY軸の−Y方向)において、着脱ユニット30に把持部54を支持する。また、把持部54の他端側(図33におけるY軸の+Y方向)において、把持部54の他端を補助的に支持する。着脱ユニット30は、各色ごとの液体収容体50における把持部54が有する液体供給部57と接続される液体導入機構36と、基板ユニット58と電気的に接続される接点機構38と備える。
本実施形態の液体供給装置20S3にあっても、上記した液体供給装置20S2と同様のローラー機構220を備える。図34では、ローラー機構220のうち、ローラー220Rがその移動の様子と共に図示されており、このローラー220Rは、隣り合う液体収容体50の間において、図示するXZ平面において斜めの直線軌跡で液体収容部52と接触しながら往復動する。図35では、ローラー220Rは、各色の液体収容体50ごとに用意されて、液体収容体50の底部の側で液体収容部52と接触し、図面手前側から奥側のY軸に沿った直線軌跡で往復動する。液体供給装置20S3は、図34または図35のいずれの形態であってもよい。そして、既述した液体供給装置20S2と同様、ローラー220Rは、制御装置MCの制御を受けて図24に示した手順で駆動し、液体収容部52に接触したまま、上記の直線軌跡で往復動する。これにより、可撓性を有する液体収容部52は、インクの攪拌タイミングにおいて、ローラー220Rの往復動を受け、収容済みインクを攪拌する。以上のように、本実施形態では、ローラー機構220、制御装置MC等が、液体収容部52に動きを与える稼動部として機能する。
D−2.効果:
本実施形態の液体供給装置20S3にあっても、可撓性を有する液体収容部52にローラー220Rを直接押し当てて接触させ、このローラー220Rを上記した直線軌跡で往復動させ、この往復動を、液体収容部52に直接伝えるので、既述した液体供給装置20S2と同様の効果を奏することができる。
E.第5実施形態:
E−1.液体供給装置の構成:
図36は第5実施形態の液体供給装置20S4を備えたプリンター10Bの概略構成を示す斜視図、図37は装置第1面102を取り除いて液体供給装置20S4の攪拌駆動機構230を概略的に示す説明図、図38はスキャナー部13を取り除いて液体供給装置20S4の機器配置の要部を概略的に示す説明図である。なお、既述した実施形態の液体供給装置20と同一の機能を果たす部材については、その形状に相違があっても同一の符号を付して説明する。
図示するように、本実施形態では、プリンター10Bは、給紙トレイ16と排出トレイ17を鉛直方向に重ねて備え、その上部に、記録機構11とスキャナー部13とを備える。スキャナー部13は、開閉操作される蓋13Fにて通常は塞がれている。スキャナー部13が取り外された状態が図38に示されており、プリンター10Bは、スキャナー部13の下方側に、液体供給装置20S4を、記録機構11および給紙トレイ16と干渉しないようにして備える。なお、スキャナー部13については、本願の要旨と直接関係しないので、その説明は省略する。
この実施形態のプリンター10Bは、ブラックインクのみを用いて白黒印刷を図る構成とされている。液体供給装置20S4は、図38に示すように、その中央領域に、凹状の収容空間部26を形成し、この収容空間部26に入り込んだブラックインクの液体収容体50を支持する。収容空間部26は、凹状であることから、液体供給装置20S4は、収容空間部26の底板26DBにて、液体収容体50の液体収容部52を下支えするように下方側から支持する。そして、液体供給装置20S4は、ブラックインクを液体収容体50から着脱ユニット30を経て記録機構11に供給する。
液体収容体50は、可撓性を有するピロータイプの液体収容部52の一端を、把持部54に固定して備える。本実施形態では、把持部54は、長尺のバー構造をなすが、長手方向一端側に、既述した実施形態と同様の、液体供給部57や基板ユニット58を備える。着脱ユニット30は、液体収容体50における把持部54が有する液体供給部57と接続される液体導入機構36と、基板ユニット58と電気的に接続される接点機構38と備える。
本実施形態の液体供給装置20S4は、着脱ユニット30と攪拌駆動機構230に加え、ワンウェイクラッチ237と、タイムラグ機構238と、駆動モーター239と、給排バルブ機構240とを備える。給排バルブ機構240は、駆動モーター239の駆動力を受けて駆動し、着脱ユニット30から記録機構11に到る間のインク流路を開閉する。駆動モーター239の駆動に伴う給排バルブ機構240による流路開閉の様子については、後述する。
液体供給装置20S4を構成する攪拌駆動機構230は、図38に示すように、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bの他、第1カム232aと第2カム232b、第1〜第4歯車233〜236、第1駆動伝達歯車237aと、二つの第2駆動伝達歯車237bを繋ぐ駆動シャフト237cとを備える。そして、この攪拌駆動機構230は、上記の両押圧部材と駆動シャフト237cおよび第1駆動伝達歯車237aを除き、収容空間部26を挟んで+X方向と−X方向に配設されている。以下、+X方向と−X方向とで区別して説明する際には、+X方向の攪拌駆動機構230を第1攪拌駆動機構230Aと称し、−X方向の攪拌駆動機構230を第2攪拌駆動機構230Bと称することとする。
攪拌駆動機構230は、第1〜第4歯車233〜236を噛み合わせて軸支し、第1カム232aを第1歯車233と同軸で且つ第1歯車233と同回転するよう軸支する。また、攪拌駆動機構230は、第2カム232bを第4歯車236と同軸で且つ第4歯車236と同回転するよう軸支する。こうした構成は、第1攪拌駆動機構230Aと第2攪拌駆動機構230Bとにおいて同様であり、駆動シャフト237cは、その両端の第2駆動伝達歯車237bを、第1攪拌駆動機構230Aと第2攪拌駆動機構230Bの上記歯車群に噛み合わせる。この場合、第1カム232aと第2カム232bは、カムプロフィールがずれて形成されているが、第1攪拌駆動機構230Aの第1カム232aと第2攪拌駆動機構230Bの第1カム232aとは、X軸方向から正面視した際に、同じカムプロフィールとなる。第1攪拌駆動機構230Aの第2カム232bと第2攪拌駆動機構230Bの第2カム232bについても同様である。なお、第1カム232aと第2カム232bのカムプロフィールのずれについては後述する。
第1駆動伝達歯車237aは、第2攪拌駆動機構230Bの側において、
第1歯車233とワンウェイクラッチ237とに噛み合い、ワンウェイクラッチ237の回転を第2攪拌駆動機構230Bの第1歯車233に伝達する。これにより回転した第1歯車233の回転は、第2攪拌駆動機構230Bの側の第2歯車234、第3歯車235および第4歯車236に順次伝達されると共に、第2攪拌駆動機構230Bの側の駆動シャフト237cの第2駆動伝達歯車237bにも伝達される。そうすると、この駆動シャフト237cは、第1攪拌駆動機構230Aの側の第2駆動伝達歯車237bの回転を、第1攪拌駆動機構230Aの第2歯車234と第3歯車235に伝達するので、第1攪拌駆動機構230Aの各歯車は、第2攪拌駆動機構230Bと同期しつつ回転する。これにより、第1攪拌駆動機構230Aの第1カム232aと第2攪拌駆動機構230Bの第1カム232aにあっても、カムプロフィールで同期して回転し、第1攪拌駆動機構230Aの第2カム232bと第2攪拌駆動機構230Bの第2カム232bとにあっても、カムプロフィールで同期して回転する。
第1押圧部材231aは、X軸に沿った両端において、第1攪拌駆動機構230Aの第1カム232aと第2攪拌駆動機構230Bの第1カム232aに図示しないスプリングで押し付けられている。第2押圧部材231bにあっては、第1攪拌駆動機構230Aの第2カム232bと第2攪拌駆動機構230Bの第2カム232bに図示しないスプリングで押し付けられている。よって、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bとは、それぞれのカムのカムプロフィールに倣いつつ、図38におけるZ軸方向に上下動を繰り返す。この第1押圧部材231aと第2押圧部材231bは、収容空間部26に支持された液体収容体50の液体収容部52の上方に位置することから、上記したZ軸方向に沿った上下動に伴い、液体収容部52を上部から押圧する。上記の両押圧部材による液体収容部52の押圧については、後述する。
ワンウェイクラッチ237は、タイムラグ機構238と噛み合い、このタイムラグ機構238を介して伝わる駆動モーター239の正方向回転のみを、第2攪拌駆動機構230Bの第1駆動伝達歯車237aに伝達する。タイムラグ機構238は、バネを内蔵し、駆動モーター239の回転を受けて回転する。駆動モーター239が正方向回転すれば、タイムラグ機構238は、内蔵するバネがフリーの状態から図示しない回転軸周りに巻回される所定の時間だけ遅延して、駆動モーター239の正方向回転をワンウェイクラッチ237に伝達する。よって、第2攪拌駆動機構230Bと第1攪拌駆動機構230Aは、タイムラグ機構238で規定された所定の時間だけ遅延して、駆動モーター239の正方向回転が開始されてから動作し、既述したように第1押圧部材231aおよび第2押圧部材231bを上下動させる。駆動モーター239の逆方向回転は、タイムラグ機構238を経てワンウェイクラッチ237にも伝達されるが、ワンウェイクラッチ237により、駆動モーター239の逆方向回転は、第2攪拌駆動機構230Bには伝達されない。
給排バルブ機構240は、駆動モーター239の正方向回転を受けると、着脱ユニット30から記録機構11に到る間のインク流路を閉鎖し、液体収容体50に収容済みインクを記録機構11の側に流れないようにする。また、給排バルブ機構240は、駆動モーター239の逆方向回転を受けると、それまで閉鎖していた上記のインク流路を開放し、液体収容体50から記録機構11への供給を可能とする。
E−2.液体収容体50のインク攪拌制御:
本実施形態の液体供給装置20S4でのインク攪拌は、既述した駆動モーター239の正逆回転にて次のようになされる。まず、液体供給装置20S4の制御装置MC(図視略)は、先の実施形態の図24で示した処理と同様、印刷中か否かの判定(ステップS100)と、攪拌タイミングか否かの判定(ステップS105)とを行う。そして、攪拌タイミングであれば、制御装置MCは、駆動モーター239を正方向に回転駆動する。この正方向の回転駆動は、第1の駆動時間に亘って継続される。この継続時間については、後述する。
こうして駆動モーター239が正方向に回転すると、その正方向回転を受けて、給排バルブ機構240は、既述したようにインク流路を閉鎖する。また、タイムラグ機構238は、既述した遅延時間の経過後に、ワンウェイクラッチ237に正方向回転を伝達するので、第2攪拌駆動機構230Bと第1攪拌駆動機構230Aとは、第2押圧部材231bと第1押圧部材231aとを、それぞれ液体収容体50の液体収容部52に対して上下動させる。図39は液体供給装置20S4の第1押圧部材231aと第2押圧部材231bによる液体収容部52の押圧の様子を概略的に示す説明図である。
攪拌駆動機構230の駆動前において、図示するように、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bとは、液体収容部52の上方に位置して液体収容部52には接触していない(図39(A))。このポジションが両押圧部材のホームポジションである。そして、攪拌駆動機構230の第1カム232aと第2カム232b(図38参照)は、攪拌駆動機構230の駆動前において両押圧部材がホームポジションを採るカムプロフィールを有する。タイムラグ機構238の規定する遅延時間が経過すると、ワンウェイクラッチ237を経て駆動モーター239の正方向回転が攪拌駆動機構230に伝達され、この攪拌駆動機構230は、第1押圧部材231aのみを降下させて液体収容部52を押圧し、第2押圧部材231bについては、ホームポジションに留まったままとする(図39(B))。つまり、攪拌駆動機構230の第1カム232aと第2カム232bは、攪拌駆動機構230の駆動当初の第1段階において、第1押圧部材231aのみが降下して、第2押圧部材231bはホームポジションに留まるカムプロフィールを有する。
攪拌駆動機構230への駆動モーター239の正方向回転の伝達が継続されると、攪拌駆動機構230は、第1押圧部材231aをホームポジションに復帰させ、第2押圧部材231bについては、ホームポジションから降下させて、液体収容部52を押圧する(図39(C))。つまり、攪拌駆動機構230の第1カム232aと第2カム232bは、攪拌駆動機構230の駆動が継続した第2段階において、第1押圧部材231aのホームポジションへの復帰と第2押圧部材の降下とを起こすカムプロフィールを有する。攪拌駆動機構230への駆動モーター239の正方向回転の伝達が更に継続されると、攪拌駆動機構230は、第2押圧部材231bについてもこれをホームポジションに復帰させ、両押圧部材が共にホームポジションを採るようにし(図39(A))、上記の両カムは、このような押圧部材の上下動をもたらすカムプロフィールを有する。そして、攪拌駆動機構230は、駆動モーター239の正方向回転が伝達される期間、即ち、制御装置MCが駆動モーター239を正方向回転を継続する第1の駆動時間において、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bとの上記した交互の上下動を繰り返す。本実施形態では、第1の駆動時間の経過時点において、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bが共にホームポジションを採るように(図39(A))、カムプロフィールおよび第1の経過時間が規定されている。
制御装置MCは、第1の駆動時間が経過すると、駆動モーター239を逆方向に回転駆動する。この逆方向回転を受けて、給排バルブ機構240は、既述したようにインク流路を開放し、給排バルブ機構240の流路開放が終了すると、制御装置MCは、駆動モーター239を停止制御する。また、駆動モーター239の逆方向回転は、タイムラグ機構238にも伝達されるので、このタイムラグ機構238は、内蔵するバネをフリーの状態に復帰させる。制御装置MCは、給排バルブ機構240による流路開放とタイムラグ機構238のバネフリー復帰とが完了すると、駆動モーター239を停止制御し、攪拌制御を終了する。なお、駆動モーター239の逆方向回転は、ワンウェイクラッチ237により攪拌駆動機構230に伝達されることはない。以上のように、本実施形態では、制御装置MC、駆動モーター239、タイムラグ機構238、撹拌駆動機構230、第1押圧部材231a、第2押圧部材231b等が、液体収容部52に動きを与える稼動部として機能する。
E−3.効果:
本実施形態の液体供給装置20S4は、図38に示すように、液体収容体50を液体収容部52の下部で収容空間部26で支持する。その上で、本実施形態の液体供給装置20S4は、攪拌駆動機構230にて第1押圧部材231aと第2押圧部材231bとを液体収容部52に対して上下動させ、図39に示すように、液体収容部52を上部から押圧する。よって、本実施形態の液体供給装置20S4によれば、収容空間部26と、これに支持された液体収容部52と、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bの両押圧部材とを、Z軸方向からの平面視において重ねるようにして、平面視方向の機器配置スペースの低減化を図ると共に、システムの大型化を抑制する。
本実施形態の液体供給装置20S4は、図39に示すように、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bとを液体収容部52に沿って並べて配置し、この両押圧部材を異なるタイミングで上下動させる。よって、本実施形態の液体供給装置20S4によれば、液体収容部52に収容済みのインクの沈殿成分の例である顔料を効率よく攪拌して拡散できる。
本実施形態の液体供給装置20S4は、駆動モーター239の正方向回転に伴い、給排バルブ機構240にて着脱ユニット30からのインク流路を閉鎖し、タイムラグ機構238が規定する遅延時間を確保して、攪拌駆動機構230にて第1押圧部材231aと第2押圧部材231bとを上下動させる。その上で、本実施形態の液体供給装置20S4は、上記の両押圧部材の上下動完了後に、駆動モーター239の逆方向回転に伴って給排バルブ機構240にてインク流路を開放する。よって、本実施形態の液体供給装置20S4によれば、液体収容部52に上記両押圧部材の上下動が加わっても、給排バルブ機構240より下流側のインク流路およびこの流路から流体の供給を受ける記録機構11の側にインクが漏れ出ないようにできる。また、こうしたインク漏洩回避に伴い、本実施形態の液体供給装置20S4によれば、液体収容部52に収容済みインク動きがインク流路を経て記録機構11に伝わらないようにする。この他、本実施形態の液体供給装置20S4によれ、液体収容部52を、給排バルブ機構240による流路閉鎖により独立した領域とするので、収容済みインクの顔料たる沈降成分を活発に攪拌して拡散するので、沈降成分の沈降を高い実効性で抑制できる。
本実施形態の液体供給装置20S4は、給排バルブ機構240やタイムラグ機構238、ワンウェイクラッチ237を用いることで、インク流路閉鎖と、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bの上下動に伴うインク攪拌、インク流路開放を、一連の動作として実行する。よって、本実施形態の液体供給装置20S4によれば、攪拌タイミングの検知とこれに伴う駆動モーター239の正逆転制御を行えば足りるので、簡便となる。
F.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
F−1.第1変形例:
上記した第1実施形態と第2実施形態では、液体収容部52はその全域が可撓性を有する部材によって形成されていたが、これに限定されるものではなく、液体を内部に収容可能な液体収容部として機能できれば良い。例えば、液体収容部52は一部が可撓性を有する部材によって形成されていても良いし、液体の消費量に拘わらず容積が変化しない硬質な部材によって形成されていても良い。第3実施形態以降では、液体収容部52は一部が可撓性を有する部材によって形成されていても良い。
F−2.第2変形例:
上記実施形態では、操作部材53は枠状であったが(図13)、形状はこれに限定されるものではなく、利用者によって把持できる形状であれば良い。例えば、操作部材53は、Z軸方向に沿って延びる棒状(板状)であっても良い。
F−3.第3変形例:
本発明は、インクジェットプリンターおよびその液体収容体50に限らず、インク以外の他の液体を噴射する任意の印刷装置(液体消費装置)およびその液体を収容するための液体収容体にも適用することができる。例えば、以下のような各種の液体消費装置およびその液体収容体に適用可能である。
(1)ファクシミリ装置等の画像記録装置
(2)液晶ディスプレイ等の画像表示装置用のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射装置
(3)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイや、面発光ディスプレイ (Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材噴射装置
(4)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体を噴射する液体消費装置
(5)精密ピペットとしての試料噴射装置
(6)潤滑油の噴射装置
(7)樹脂液の噴射装置
(8)時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体消費装置
(9)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体消費装置
(10)基板などをエッチングするために酸性又はアルカリ性のエッチング液を噴射する液体消費装置
(11)他の任意の微小量の液滴を吐出させる液体噴射ヘッドを備える液体消費装置
なお、「液滴」とは、液体消費装置から吐出される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体消費装置が噴射させることができるような材料であれば良い。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高い又は低い液状態の材料、および、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。また、液体の代表的な例としては上記実施形態で説明したようなインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。また、紫外線を照射して硬化可能なUVインクをこの液体収容体に収容してプリンターに接続した場合は、設置面から液体収容部が浮くため、設置面の熱が液体収容部に伝って硬化する可能性が低減する。
F−4.第4変形例:
上記した第3実施形態では、ローラー機構220をカバー部材22(図2参照)に装着設置したが、着脱ユニット30が設けられたバックボード26BVの側に設置しても良い。この他、第3〜第5実施形態において、ローラー機構220や第1押圧部材231a、第2押圧部材231bに代え、バルーンを配設しても良い。バルーンを配設すれば、エアーの給排によりバルーンの拡張・収縮が起きるので、バルーンの拡張により液体収容部52が押される。こうした動作は、ローラー220Rによる液体収容部52の押圧や、第1押圧部材231aと第2押圧部材231bの上下動による押圧と同じように、収容済みインクの攪拌をもたらす。
F−5.第5変形例:
図40は液体収容部52を別に備える変形例を説明するための図である。上記実施形態では、液体収容体50は、液体収容部52を操作部材53(把持部54)に固定していたが(図7、図9)、液体収容部52をホース900を介して把持部54と接続し、この液体収容部52を、例えば図1に示すプリンター10の底部の収容部ケースに設置する。そして、この収容部ケースにおいて、例えばローラー220Rにて液体収容部52を押圧する。このようにしても、上記実施形態と同様に沈降成分の拡散と云った効果を奏する。
F−6.第6変形例:
上記実施形態では、収容体側電気接続部58は回路基板582を備えていたが、これに限定されるものではなく、装置側電気接続部382と接触可能な接触部cpを有していれば良い。例えば、回路基板582は記憶装置583を備えていなくても良い。例えば、収容体側電気接続部58は、液体収容体50の着脱検出に用いられる端子の接触部を備えていても良い。また、収容体側電気接続部58は、フレキシブルプリント基板(FPC)のようなフレキシブルなケーブルを含む回路基板全般を備えていても良い。この回路基板は装置側電気接続部382と接触可能な接触部を一端側に有する。他端側は例えばリセット装置につながる。上記の変形例は、回路基板582に代えて採用しても良いし、回路基板582と共に採用しても良い。
本発明は、上述の実施形態や実施例、変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態、実施例、変形例中の技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
10…プリンター
10A…プリンター
10B…プリンター
10AB…底部筐体
11…記録機構
12…上部筐体
13…スキャナー部
13F…蓋
16…給紙トレイ
16A…給紙部
17…排出トレイ
17A…排出部
20…液体供給装置
20A…第1の液体供給装置
20B…第2の液体供給装置
20S1〜20S4…液体供給装置
22…カバー部材
22A…カバー部材
22B…カバー部材
23…一端部
24…他端部
26…収容空間部
26A…収容空間部
26B…収容空間部
26DB…底板
26BV…バックボード
30…着脱ユニット
30C…着脱ユニット
30K…着脱ユニット
30M…着脱ユニット
30Y…着脱ユニット
35…固定部材
36…液体導入機構
38…接点機構
40…可動部材
41…基部
42…供給部支持部
48…基板支持部
50…液体収容体
50C…液体収容体
50K…液体収容体
50M…液体収容体
50Y…液体収容体
51W…周縁領域
51Y…周縁領域
52…液体収容部
52C…液体収容部
52K…液体収容部
53…操作部材
53fa…第1側
53fb…第2側
54…把持部
55…液体供給ユニット
56…位置決め部
57…液体供給部
58…基板ユニット(収容体側電気接続部)
59…回路基板保持部
70…流路部材
80…アシストリブ
99…フィルム
102…装置第1面
104…装置第2面
106…装置第3面
200…軸方向駆動ユニット
200A…軸方向駆動ユニット
200B…軸方向駆動ユニット
202…連結シャフト
210…給排バルブ
210C…給排バルブ
210K…給排バルブ
210M…給排バルブ
210Y…給排バルブ
220…ローラー機構
220R…ローラー
220S…シャフト
230…攪拌駆動機構
230A…第1攪拌駆動機構
230B…第2攪拌駆動機構
231a…第1押圧部材
231b…第2押圧部材
232a…第1カム
232b…第2カム
233〜236…第1〜第4歯車
237…ワンウェイクラッチ
237a…第1駆動伝達歯車
237b…第2駆動伝達歯車
237c…駆動シャフト
238…タイムラグ機構
239…駆動モーター
240…給排バルブ機構
302…ネジ
362…液体導入部
381…装置側端子
382…電気接続部(装置側電気接続部)
384…装置側基板位置決め部
385…装置側位置決め部
402…第1支持面部
403…第2支持面部
404…第3支持面部
406…切欠部
407…溝部
482…第1基板支持面部
501…一端部
502…底端部
503…第1側端部
504…第2側端部
521〜523…第1〜第3のフィルム
523m…折り目
541…把持面
542…受入空間部
545…押圧部
546…第1の接続部
547…第2の接続部
548…基部
549…取付部
550…導出部
551…弁機構
552…弁座
554…弁体
556…バネ
558…内部流路
572…液体供給口
573…供給接続部
577a〜577d…第1〜第4の突起
580…液体収容体側端子群
581…端子
581A…端子(液体収容体側端子)
582…回路基板
582fa…表面
582fb…裏面
583…記憶装置
584…ボス溝
585…ボス孔
586…上側端部
587…下側端部
592…第1の側壁部
592t…溝部
593…第2の側壁部
593t…溝部
594…底部
900…ホース
1000…液体消費システム
P…印刷用紙
MC…制御装置
PC…給排紙コントローラー
PH…印字ヘッド
RH…ローラーホルダ
CL…中心軸
XM…X軸往復動
YM…Y軸往復動
ZM…Z軸往復動
CT…中心軸
cp…接触部
PDC…印刷データーコントローラー
PHC…ヘッドコントローラー

Claims (9)

  1. 液体供給システムであって、
    沈降成分を含む液体を収容する液体収容部と、該液体収容部に収容済みの前記液体を前記液体収容部から外部に導く液体供給部とを備える液体収容体と、
    該液体収容体が着脱可能に装着される液体収容体装着部とを備え、
    前記液体収容体装着部は、
    前記液体収容体の装着に際して、前記液体収容部が露出した状態で、前記液体収容体の一部を支持する支持部と、
    該支持部により支持された前記液体収容体の前記液体収容部に動きを与える稼動部とを備える、液体供給システム。
  2. 請求項1に記載の液体供給システムであって、
    前記稼動部は、直線軌跡に沿って前記液体収容部に動きを与える、液体供給システム。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体供給システムであって、
    前記支持部は、前記稼動部により前記液体収容部に動きが加わる箇所から前記液体収容体の前記液体供給部が離れるようにして、前記液体収容体を支持する、液体供給システム。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の液体供給システムであって、
    前記稼動部は、前記支持部を動かすことにより前記液体収容部に動きを与える、液体供給システム。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の液体供給システムであって、
    前記稼動部は、前記液体収容部の底部に当接して前記液体収容部に上下の動きを与える当接部を備える、液体供給システム。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の液体供給システムであって、
    前記稼動部は、前記液体収容部が有する可撓性部において所定の軌跡に沿って動くローラーを備える、液体供給システム。
  7. 請求項1または請求項2に記載の液体供給システムであって、
    前記支持部は、前記液体収容部を下支えするようにして下方側から支持し、
    前記稼動部は、前記液体収容部を上部から押圧する押圧部材を備える、液体供給システム。
  8. 請求項7に記載の液体供給システムであって、
    前記押圧部材は、前記液体収容部に沿って複数配置され、前記複数の押圧部材は動作タイミングをずらして動作する、液体供給システム。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の液体供給システムであって、
    前記液体供給部が前記液体を前記液体収容部から外部に導く流路の途中に配設され、該流路を開閉するバルブと、
    前記稼動部が動作する前に前記バルブを閉じ、前記稼動部の動作完了後に前記バルブを開けるバルブ開閉部とを備える、流体供給システム。
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