JP2016052620A - 金属−有機構造体とセルロースナノファイバーとの複合体 - Google Patents

金属−有機構造体とセルロースナノファイバーとの複合体 Download PDF

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Abstract

【課題】金属−有機構造体(MOF)を用いた高いガス分離性能を有する複合体を提供する。
【解決手段】平均繊維長0.1〜10μm、平均繊維径1〜100nmを、及び酸基量が0.2〜2.2mmol/gであるセルロースナノファイバーの水分散液に、MOFを形成するための金属イオンを生じる金属化合物を添加して、酸基に金属イオンを結合させ、次に、溶媒を、所望により有機溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)に置換し、分散、遠心分離、上清除去を繰り返して、金属イオン−セルロースナノファイバー複合体を得る。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属−有機構造体(Metal−Organic Framework: MOF)とセルロースナノファイバーとからなる複合体に関する。
近年、環境汚染の原因となる各種排出ガスの処理技術において、省エネルギーなガス分離技術が望まれており、その中でも気体を分子の大きさの違いで分離するゼオライト等の多孔性材料を分子ふるい膜として利用したガス分離技術の開発が進められている。
金属−有機構造体(Metal−Organic Framework: MOF)は、金属イオンと有機配位子との自己組織化反応により得られる多孔性材料である。MOFは、高い比表面積を有し、ゼオライトのようにガスを貯蔵・吸着する特性を有する。MOFの金属イオンと有機配位子との組み合わせを変えることにより、形状や孔径、化学的性質などにおいて、多彩な設計が可能である。近年、気体分子と同程度のサイズの孔径を持つMOFをポリマー支持体に分散担持させることでガス分離能を付与した複合化膜の開発が行われている。
非特許文献1には、金属−有機構造体(MOF)の一種であるZIF−90(zeolitic imidazolate framework−90)と、ポリイミドとの複合化膜を用いて、二酸化炭素ガスとメタンガスとの混合物からメタンを排除したことが記載されており、二酸化炭素ガスとメタンガスとの透過選択率(CO/CHselectivity)は、30〜40%程度であったことが示されている。
非特許文献1に示されるようなMOFをポリマー支持体に担持させた複合化膜では、ポリマー支持体とMOFとの間に生じる隙間部分や、ポリマー支持体自体から気体がリークすることがあるため、高いガス分離性能(気体選択性)が得られにくいという問題があった。
本発明は、高いガス分離性能を有する複合体を提供することを目的とする。
本発明者らは、鋭意検討した結果、特定の酸基量を有するセルロースナノファイバーをMOFの支持体として用いることにより、高いガス分離性能を有する複合体を得ることができることを見出した。本発明は、これに限定されないが、以下を含む。
(1)平均繊維長0.1〜10μm、平均繊維径1〜100nm、及び酸基量が0.2〜2.2mmol/gであるセルロースナノファイバーと、金属−有機構造体とからなる複合体。
(2)膜状に成形された(1)に記載の複合体。
(3)金属−有機構造体における金属イオンの一部が、セルロースナノファイバーの酸基に結合している、(1)または(2)に記載の複合体。
(4)金属−有機構造体が極性の有機配位子を含む、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の複合体。
(5)金属−有機構造体が、亜鉛と2−イミダゾールカルバルデヒドとからなる、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の複合体。
(6)(1)〜(5)のいずれか1項に記載の複合体に、気体透過性の基材を組み合せてなるフィルター。
(7)基材が、表面にポリアミドポリアミンエピクロロヒドリンを付与されたセルロース由来の紙である、請求項6に記載のフィルター。
酸基を有するセルロースナノファイバーを、MOFを担持する支持体とすることにより、高いガス分離性能を有する複合体を提供することができる。
セルロースナノファイバー単独からなる膜(支持体)は、非常に高いガスバリア性を示すが、ここに、分離する気体に応じた孔径を有するMOFを担持させて複合体とすることにより、セルロースナノファイバーの膜の緻密さを維持しつつ、MOFの孔径に応じたサイズの孔を形成させることができることを見出した。これにより、MOFの孔径よりも小さいサイズの気体分子のみが複合体を通過するようになり、一方、MOFの孔径よりも大きいサイズの気体分子は支持体の高いガスバリア性によって複合体を通過できないから、MOFの孔径に応じて、高い選択性でガスを分離することができるようになる。
また、セルロースナノファイバーの酸基とMOFの金属イオンとの相互作用でセルロースナノファイバー(支持体)とMOFとの間で高い密着性が得られることにより、従来のMOFを用いたガス分離膜に見られるような支持体とMOFとの間の隙間が生じにくくなり、隙間部分からの気体のリークが減少するので、高い選択性でガスを分離することができるようになる。
図1は、セルロースナノファイバー表面の酸基に結合した金属イオンを足場としてMOFが形成されているMOF−TOCN(TEMPO酸化セルロースナノファイバー)複合体の概略図である。 MOF結晶、TOCN膜、及び本発明のMOF−TOCN複合化膜のXRD分析結果を表したものである。 a)は、参考例1のMOF結晶のSEM画像である。b)及びe)は、MOF−TOCN複合化膜の表面のSEM画像である。c)は、MOF−TOCN複合化膜の断面のSEM画像である。d)は、比較例2のTOCN膜の表面のSEM画像である。 本発明のMOF−TOCN複合化膜のEDS分析の結果である。 ガス分離装置の概要図である。 比較例1(paper)、実施例2(MOF−TOCN@paper)、及び比較例2(TOCN@paper)のガス透過流量を比較したグラフである。
本発明の複合体は、特定の酸基量を有するセルロースナノファイバーと、金属−有機構造体(MOF)とからなる。
(1)セルロースナノファイバー
本発明に用いられるセルロースナノファイバーは、0.2〜2mmol/gの酸基量を有し、平均繊維長が0.1〜10μm、平均繊維径が1〜100nmである。ここで、「酸基」とは、カルボキシル基(−COOH)とカルボキシレート基(−COOR)を表し、「酸基量」とは、絶乾1gのセルロースナノファイバーに含まれるカルボキシル基とカルボキシレート基の合計の量を表す。このようなセルロースナノファイバーは、セルロース原料(以下、単に「セルロース」と呼ぶこともある)に酸基を導入した後に、解繊することにより、得ることができる。
酸基を導入するセルロース原料としては、グルコースがβ−1,4−グリコシド結合した多糖類であるセルロースまたはその誘導体のいずれも使用することができる。特に、結晶性のセルロースを用いると、セルロースナノファイバー支持体とした際の強度が高く、溶媒に溶解しにくく、またガスバリア性が高いといった利点が得られるので好ましい。結晶性のセルロースとしては、植物、バクテリア、藻類、および動物由来の天然セルロースを例示することができ、特に植物由来または動物由来(特にホヤ由来)の天然セルロースは好ましい。結晶性セルロースの結晶構造は、特に限定されず、例えば、天然セルロースであれば、セルロースI型(Iα型、Iβ型)の結晶構造を有している。
セルロース原料に酸基を導入する方法としては、公知の方法を用いればよい。例えば、N−オキシル化合物と、臭化物、ヨウ化物、又はこれらの混合物との存在下で、酸化剤を用いてセルロース原料を酸化することにより、セルロース原料に酸基を導入することができる。この酸化反応では、セルロース表面のグルコピラース環のC6位の一級水酸基が選択的にカルボキシル基またはカルボキシレート基へと酸化される。酸化反応時のセルロースの濃度は特に限定されないが、5質量%以下が好ましい。
N−オキシル化合物とは、ニトロキシラジカルを発生しうる化合物をいう。N−オキシル化合物としては、目的の酸化反応を促進できるN−オキシル化合物であれば、いずれを用いてもよい。例えば、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)や、その誘導体(例えば、4−ヒドロキシTEMPOなど)、またはアザアダマンタン型のニトロキシラジカルを用いることができる。N−オキシル化合物の使用量は、セルロースを酸化できる触媒量であれば特に制限されない。例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.01〜10mmolが好ましく、0.01〜1mmolがより好ましく、0.05〜0.5mmolがさらに好ましい。
臭化物とは、臭素を含む化合物をいい、ヨウ化物とは、ヨウ素を含む化合物をいう。それらの例には、水中で解離してイオン化することが可能な臭化アルカリ金属およびヨウ化アルカリ金属が含まれる。臭化物及び/またはヨウ化物の使用量は、酸化反応を促進できる範囲で選択すればよい。例えば、絶乾1gのセルロースに対して、臭化物およびヨウ化物の合計量で、0.1〜100mmolが好ましく、0.1〜10mmolがより好ましく、0.5〜5mmolがさらに好ましい。
酸化剤としては、公知のものを使用でき、例えば、ハロゲン、次亜ハロゲン酸、亜ハロゲン酸、過ハロゲン酸またはそれらの塩、ハロゲン酸化物、過酸化物などを使用できる。中でも、安価で環境負荷の少ない次亜塩素酸ナトリウムは好ましい。酸化剤の適切な使用量は、例えば、絶乾1gのセルロースに対して、0.5〜500mmolが好ましく、0.5〜50mmolがより好ましく、1〜25mmolがさらに好ましく、3〜10mmolが最も好ましい。また、例えば、N−オキシル化合物1molに対して1〜40molが好ましい。この酸化剤は酸化反応の開始前に系内に必要量をすべて添加してもよいが、酸化反応中に逐次添加する方が好ましい。
セルロースの酸化反応は、比較的温和な条件であっても効率よく進行するため、温度は4〜40℃が好ましく、また15〜30℃程度の室温であってもよい。反応の進行に伴ってセルロース中に酸基が生成するため、反応液のpHの低下が認められる。反応を効率よく進行させるためには、水酸化ナトリウム水溶液などのアルカリ性溶液を添加して、反応液のpHを8〜12、好ましくは10〜11程度に維持することが好ましい。反応媒体は、取扱い性の容易さや、副反応が生じにくいこと等から、水が好ましい。酸化反応時間は、酸化の進行の程度に従って適宜設定することができ、通常は0.5〜6時間、例えば、0.5〜4時間程度である。
酸化反応は、2段階に分けて実施してもよい。例えば、1段目の反応終了後に濾別して得られた酸化セルロースを、再度、同一または異なる反応条件で酸化させることにより、1段目の反応で副生する食塩による反応阻害を受けることなく、効率よく酸化させることができる。
セルロース原料への酸基の導入量(酸基量)は、上記した酸化剤の添加量、反応時間等をコントロールすることにより調整することができる。
このようにして得た酸化セルロースを、公知の方法で解繊することにより、セルロースナノファイバーを得ることができる。例えば、酸化セルロースを水等の媒体に懸濁し、ここに、高速回転式、コロイドミル式、高圧式、ロールミル式、超音波式などの装置を用いて強力なせん断力を印加することによって、酸化セルロースの繊維を、ナノオーダーの繊維幅を有するセルロースのミクロフィブリルへと解繊することができる。解繊時の懸濁液における酸化セルロースの濃度は、特に限定されないが、0.3%(w/v)以上が好ましく、1〜8%(w/v)程度がより好ましい。
本発明に用いるセルロースナノファイバーは、絶乾1gのセルロースナノファイバーに対して0.2〜2.2mmolの酸基量を有する。好ましくは0.2〜2mmol、さらに好ましくは0.5〜1.8mmol/gである。セルロースナノファイバーの酸基量は、酸化セルロースの酸基量と通常は等しいため、上述の通り、セルロース原料酸化時の酸化剤の添加量や反応時間等をコントロールすることにより、調整することができる。
セルロースナノファイバー又は酸化セルロースにおける酸基量は、次の方法で測定することができる:
セルロースナノファイバー又は酸化セルロース試料を乾燥して精秤し、0.5〜1質量%のスラリー60mLを調製する。スラリーのpHを、0.1mol/Lの塩酸水溶液によって約2.5に調整する。その後、0.05mol/Lの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して電気伝導度測定を行う。測定はpHが約11になるまで続ける。電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階を示すまでに消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下式を用いて酸基量Xを求める:
X(mmol/g)=V(mL)×0.05/試料の質量(g)
酸基量Xは、乾燥試料1gにおけるカルボキシル基量およびカルボキシレート基量の合計を示す。
セルロースナノファイバーの表面における酸基は、金属−有機構造体(MOF)の担持接点となるため、セルロースナノファイバー表面に酸基が高密度で存在することは好ましい。セルロースナノファイバーの表面における酸基の密度は、単位表面積あたりの酸基量で表すことができる。表面積は、BET法等の公知の方法で測定することができる。また、単位表面積あたりの酸基量は、単位表面積あたりの荷電量で表すこともでき、0.01〜0.6C/m程度の範囲が好ましい。荷電量は、セルロースナノファイバーの酸基量、表面積、およびファラデー定数により求めることができる。
本発明に用いるセルロースナノファイバーは、平均繊維長が0.1〜10μmであり、平均繊維径が1〜100nmである。セルロースナノファイバーの繊維長と繊維径は、酸化セルロースの酸基量、または酸化セルロースを解繊する際のせん断力の強さをコントロールすることによって、調整することができる。セルロースナノファイバーの平均繊維長及び平均繊維径は走査型または透過型電子顕微鏡像(SEMまたはTEM)、あるいは原子間力顕微鏡像(AFM)などを用いて求めることができる。
(2)金属−有機構造体(Metal−Organic Framework: MOF)
金属−有機構造体(Metal−Organic Framework: MOF)は、金属イオンと有機配位子との自己組織化反応により得られる多孔性材料である。有機配位子が金属イオンを連結することにより、内部に空間(細孔)を持つ結晶性の高分子構造が得られる。MOFは、結晶内に非常に大きな比表面積を有する。また、金属イオンと有機配位子をそれぞれ適宜選択して組み合わせることにより、孔径やトポロジーを調節することが可能である。
本発明に用いるMOFを形成するための金属イオンは、目標とする構造設計に応じて選択すればよい。一般的には、Co2+、Ni2+、Cu2+、Zn2+、Al3+、Mn2+、Fe2+、Fe3+、Cr3+、Cr6+等が多く用いられる。
MOFを形成するための有機配位子も、目標とする構造設計に応じて選択すればよい。一般的には、酸素ドナー性配位子および窒素ドナー性配位子が多く用いられ、代表的な配位子としては、テレフタル酸、4,4’−ビピリジル、イミダゾール、2−イミダゾールカルバルデヒド、1,4−ベンゼンジカルボキシレート、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2.]オクタン、ピラジン−2,3−ジカルボキシレート、イソフタレート、1,3,5−ベンゼントリカルボキシレート、2−メチルイミダゾール、プリン、2−アミノテレフタラート等が挙げられる。
これらの金属イオンと有機配位子は、MOFの結晶性構造を形成できる範囲で任意に選択することができる。1種類の金属イオンと1種類の有機配位子とを組み合せてMOFとしてもよいし、複数種類の金属イオン及び/または複数種類の有機配位子を含むMOFとしてもよい。
本発明の複合化膜を気体分離に用いる場合には、分離する気体分子の大きさに応じて、適切な孔径を有するMOFを用いればよい。なお、数千種類もの数のMOFが既に合成、報告されており、その数はいまだ増え続けている(非特許文献1)。
本発明の複合化膜に用いるMOFとしては、親水性のMOFが好ましい。親水性のMOFであると、複合化膜の支持体である極性のセルロースナノファイバーとの密着性が高まり、MOFと支持体との間隙からのガスのリークが減少する。ここで、親水性のMOFとは、極性有機配位子と金属イオンで構成されたMOFをいう。
MOFは従来知られる方法で製造することができる。特に本発明においては、後述するように、セルロースナノファイバーの酸基に金属イオンを導入し、これを足場として、MOFを合成すると、MOFとセルロースナノファイバー支持体との密着性がより高まるので好ましい。
(3)複合体
本発明の複合体は、上述の通り、0.2〜2.2mmol/gの酸基量、0.1〜10μmの平均繊維長、及び1〜100nmの平均繊維径を有するセルロースナノファイバーと、金属−有機構造体(MOF)とからなる。MOFは、セルロースナノファイバーの酸基に結合させた金属化合物を足場にしてセルロースナノファイバー上に合成すると、MOFとセルロースナノファイバー支持体との密着性が高まるので、好ましい。具体的には、まず、上述の方法により得られた酸基を有するセルロースナノファイバーの水分散液に、MOFを形成するための金属イオンを生じる金属化合物を添加して、酸基に金属イオンを結合させる。金属イオンは、セルロースナノファイバーの酸基とほぼ化学量論的に結合する(例えば、2価の金属イオンの場合、セルロースナノファイバーの酸基量に対してほぼ半分の量の金属イオンが結合する)ことを本発明者らは確認している。したがって、セルロースナノファイバー水分散液に対する金属イオンの添加量は、セルロースナノファイバーの酸基量と、金属イオンの価数に応じて、適宜決定すればよいと考えられる。次に、溶媒を、所望により有機溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)に置換し、分散、遠心分離、上清除去を繰り返して、金属イオン−セルロースナノファイバー複合体を得る。得られた複合体を、溶媒に分散し、MOFを形成するための金属イオンを生じる金属化合物と、MOFの有機配位子となる有機化合物とを添加して、加熱下で数時間撹拌した後に、室温まで冷却する。ここに貧溶媒(例えば、メタノール)を添加し、撹拌、遠心分離、上清の除去を繰り返して、溶媒を置換する。これにより、MOF−セルロースナノファイバー複合体の分散液が得られる。このようにして形成されたMOF−セルロースナノファイバー複合体は、セルロースナノファイバー表面の酸基に結合した金属イオンを足場として、MOFが形成されている。このようなMOF−セルロースナノファイバー複合体の概略図を図1に示す。図1は、MOFとして、ZIF−90(亜鉛と2−イミダゾールカルバルデヒドとからなるMOF)を用いた場合の例である。図1におけるTOCNは、TEMPO酸化されたセルロースナノファイバー(TEMPO−oxidizd cellulose nanofiber)である。
得られた複合体の分散液から、溶媒を除去することにより、膜を形成することができる。膜の形成方法は、これに限定されないが、例えば、目皿付きの漏斗(ブフナー漏斗など)に濾紙をセットし、複合体の分散液を注ぎいれて吸引濾過を行い、濾紙上に複合体を膜状に残存させ、乾燥させることにより、複合体の膜(複合化膜)を形成することができる。乾燥時には、例えば、金属プレート等を押し付けることにより圧力をかけながら乾燥させると、なめらかな膜が得られるので好ましい。複合化膜は、膜単独で得てもよいし、また、濾紙などの基材上に接着した形で得てもよい。
得られた複合化膜は、所望により強度を補強するための基材を片面または両面に配置するなどして、気体分離用のフィルターとして用いてもよい。強度を補強するための基材としては、気体透過性を有するものであればよく、例えば、これらに限定されないが、濾紙等の紙(セルロース)基材;ガラスフィルター;金属または金属酸化物のメッシュ、ハニカム、もしくは発泡体;または多孔性の高分子基材等を用いることができる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
(参考例1)金属−有機構造体(MOF)の合成
硝酸亜鉛(II)六水和物(Zn(NO・6HO)2.5mmolと、2−イミダゾールカルバルデヒド10mmolを、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)25mlに加えて撹拌し、さらにオイルバス(80℃)で4時間撹拌した。その後、オイルバスから取り出して、室温になるまで撹拌を続けた。メタノール25mlを添加して30分間撹拌した後、遠心分離(25℃、101,000rpm、60分)に供し、上清を除去した。全体量が50mlになるようにメタノールを添加した後、生じたMOFを、ボルテックスとソニケーションを用いて十分に分散させて遠心分離(同条件)に供し、上清を除去する操作を3回繰り返した。MOF中のDMFを除去するために、全体量が50mlとなるようにメタノールを添加して一日撹拌し、遠心分離(同条件)に供して上清を除去した。室温で乾燥させたあと、170℃でエバポレーションに供してMOFの粉末を得た。得られたMOFは、ZIF−90の名称で知られるMOFである。
(実施例1)MOF−TOCN複合化膜の製造
(1)金属−TOCN複合体の調製
日本製紙株式会社製のTEMPO酸化セルロースナノファイバー(TOCN)(酸基量1.18mmol/g、平均繊維長0.48μm、平均繊維径8nm)の水分散液50mlに、硝酸亜鉛(II)六水和物(Zn(NO・6HO)1mmolを加え、ボルテックスとソニケーションを用いて十分に分散させた後、遠心分離(同条件)にかえて上清を除去した。全体量が50mlとなるようにアセトンを添加し、ボルテックスとソニケーションを用いて分散させた後、遠心分離(同条件)に供し、上清を除去する操作を3回繰り返した。全体量が50mlとなるように、DMFを添加し、ボルテックスとソニケーションを用いて分散させた後、遠心分離(同条件)に供し、上清を除去する操作を3回繰り返して、金属−TOCN複合体を得た。
(2)MOF−TOCN複合体の調製
得られた金属−TOCN複合体、硝酸亜鉛(II)六水和物(Zn(NO・6HO)1.5mmol、2−イミダゾールカルバルデヒド10mmolをDMF25mlに加えて撹拌し、さらにオイルバス(80℃)で4時間撹拌した。その後、オイルバスから取り出して、室温になるまで撹拌を続けた。メタノール25mlを添加して30分間撹拌した後、遠心分離(同条件)に供し、上清を除去した。全体量が50mlになるようにメタノールを添加した後、ボルテックスとソニケーションを用いて十分に分散させて遠心分離(同条件)に供し、上清を除去する操作を3回繰り返した。DMFを除去するために、全体量が50mlとなるようにメタノールを添加して1日撹拌し、遠心分離(同条件)に供して上清を除去した。全体量が50mlとなるようにメタノールを添加して、MOF−TOCNメタノール分散液50mlを得た。複合体のMOFは、ZIF−90の名称で知られるMOFである。
(3)MOF−TOCN複合化膜の調製
得られたMOF−TOCNメタノール分散液を、ブフナー漏斗にセットした市販のセルロース濾紙(面積95cm)上に注ぎいれ、吸引濾過を行った。さらに、金属プレートで圧力をかけながら乾燥させた。濾紙上の複合化膜は濾紙に接着しておらず、濾紙からはがすことにより単独のMOF−TOCN複合化膜が得られた。
(実施例2)MOF−TOCN複合化膜の製造
市販のセルロース濾紙(面積95cm)をポリミドポリアミンエピクロロヒドリン(PAE、紙力増強剤)水溶液1.25wt%に15分間浸漬し、105℃で1時間乾燥させて、PAE浸漬濾紙を得た。実施例1の(1)、(2)にしたがって得たMOF−TOCNメタノール分散液を、ブフナー漏斗にセットしたPAE浸漬濾紙上に注ぎいれ、吸引濾過を行った。その後、別のPAE浸漬濾紙をさらに重ねて、アセトンで洗浄した後、40℃で4時間乾燥させた。得られたMOF−TOCN複合化膜は、膜両面のPAE浸漬濾紙に接着していた。これは、PAEの持つアゼチジニウム環が、加熱によりTOCN上の酸基と架橋したためと考えられる。このようにして、紙基材(濾紙)とMOF−TOCN複合化膜との積層体(MOF−TOCNフィルム@paper)が得られた。
(比較例1)
実施例2に記載の方法で得られたPAE浸漬濾紙を2枚重ねにしたものを比較例1とした。
(比較例2)
実施例2に記載の方法で得られたPAE浸漬濾紙上に、日本製紙株式会社製のTEMPO酸化セルロースナノファイバー(TOCN)(酸基量1.18mmol/g、平均繊維長0.48μm、平均繊維径8nm)の水分散液50mlを塗布した。その後、別のPAE浸漬濾紙をさらに重ねて、40℃で4時間乾燥させた。これにより、紙基材(濾紙)とTOCN膜との積層体(TOCN@paper)を得た。
<X線回折による構造解析(XRD)>
参考例1のMOF(ZIF−90)、実施例2のMOF−TOCN複合化膜、及び比較例2のTOCN膜を、XRD(株式会社島津製作所製XD−D1)により分析した。結果を図2に示す。
X線回折のプロファイルにより、TOCN膜にセルロースI型結晶の(1−10)面と(110)面、(200)面のピークが観察された。また、合成したMOF(ZIF−90)担体のピークと、TOCNの結晶ピークがMOF−TOCN複合化膜でも確認されたことから、TOCN結晶を維持したままでTOCN上にMOFが合成、複合化されていると考えられた。
<走査型電子顕微鏡による観察(SEM)>
参考例1のMOF(ZIF−90)、実施例2のMOF−TOCN複合化膜、及び比較例2のTOCN膜をカーボンコートし、SEM(JFEテクノリサーチ株式会社製Zeiss ULTRA55)により、各膜の表面を観察した。また、MOF−TOCN複合化膜の断面も観察した。SEM画像を図3に示す。図3のa)は、参考例1のMOF結晶であり、b)及びe)は、MOF−TOCN複合化膜の表面である。c)は、MOF−TOCN複合化膜の断面である。d)は、比較例2のTOCN膜の表面である。
図3b)において、TOCN表面上にもMOF結晶(図3a)と同様のキューブ状物質が見られたことから、TOCNをマトリックスとするMOF合成が確認された。MOF−TOCN複合化膜の断面図(図3c)より、MOFが複合化膜の内部にも多数存在していることが明らかとなった。
また、図3e)において、MOF−TOCN複合化膜上の固定化されたMOF結晶表面には、TOCNと思われるナノファイバー状の物質が絡んで密着している様子が観察された。MOFとTOCNの密着性には、アスペクト比の高いTOCNの物理的な絡み、また親水性のZIF−90と極性高分子であるTOCN間の静電的相互作用の存在も寄与していると考えられる。既報のMOF複合膜では、先に合成したMOFの結晶を疎水性高分子に分散させることにより膜を形成しており、MOF結晶と疎水性高分子支持体との親和性の低さによるMOF結晶と支持体との間に生じる隙間(例えば、非特許文献1の第9864頁の図2(c)参照。MOF(ZIF−90)と、ポリイミド支持体(6FDA−DAM)とからなる複合化膜のSEM画像において、MOFと支持体との間に隙間が生じている)や、支持体自体の気体透過性の高さにより、気体の選択透過率が低下している可能性があったが、実施例の複合化膜では、MOF(ZIF−90)の結晶を、TOCN界面上の酸基に導入した金属イオン(Zn2+)との配位結合を利用しつつ合成したために、よりMOF結晶と支持体との密着性が向上したと考えられる。
<エネルギー分散型X線解析(DES)>
MOF−TOCN複合化膜について、SEMの表面構造解析と同時に、Thermo ELECTRON社製のNSS300を用いて、表面の元素分析を行った。結果を図4に示す。
画像でMOF結晶が視認できない部分(図4aの1)においても、Znの特性X線が検出された(図4b)。MOF−TOCN複合化膜表面に粒径の小さなMOF結晶が存在するか、または複合化膜内部にMOF結晶が存在するものと考えられる。
<耐水性>
MOF−TOCN複合化膜に水を滴下したところ、膜表面に水滴を形成せずに容易に吸収したことから、複合化膜は親水性であることが確認できた。水に対する耐性は、比較例2のTOCN膜のみでは、水に浸して一定時間放置すると水を吸収してゲル状態となったが、MOF−TOCN複合化膜では、水に浸しても構造が崩れなかった。セルロース繊維同士の水素結合と物理的な絡みによって構成されている紙やTOCN膜とは異なり、MOF−TOCN複合化膜では、TOCN結晶界面上の酸基に存在している金属イオンがTOCNの繊維を架橋しているために、水中での繊維間の解離が抑制されている可能性が示唆される。
<ガス分離性能の試験>
マスフローコントローラMODEL8500(コフロック株式会社製)、マスフローメーターMODEL3810DS(コフロック株式会社製)、バキュームコントローラV−850(日本ビュッヒ株式会社製、GC−8A(島津製作所製)を組み立てた(図5に概要を示す)。比較例1のPAE浸漬濾紙(paper)、実施例2のPAE浸漬濾紙とMOF−TOCN複合化膜との積層体(MOF−TOCNフィルム@paper)、及び比較例2のPAE浸漬濾紙とTOCN膜との積層体(TOCN@paper)のそれぞれを分離膜として用い、CO:CH=1:1の割合で混合したガスを差圧0.1MPa、各ガス供給量100sccmで流して、ガス分離試験を行った。なお、MOF(ZIF−90)の孔径は0.35nm、二酸化炭素分子の大きさは0.33nm、メタン分子の大きさは0.38nmである。ガスの透過率は、次の式で表すことができる。
また、CO/CHの透過選択率は、透過率の比で表すことができる。
各ガスの透過流量の測定結果を図6に示す。比較例1の濾紙のみ(paper)に比べて、比較例2のTOCN単独膜(TOCN@paper)では、CH透過流量とCO透過流量がともに99%減少しており、TOCN支持体に高いガスバリア性があることがわかる。実施例2の複合化膜(MOF−TOCN@paper)では、比較例1の濾紙のみ(paper)に比べて、CH透過流量が99%減少したが、CO透過流量は67%を維持した。CH透過流量の減少は、TOCN支持体のガスバリア性に起因するものであると考えられる。一方、COは、TOCN支持体に導入されたMOFの孔径よりも分子サイズが小さく、複合化膜のMOF部分を通過したものと考えられる。
本発明のMOF−TOCN@paperにおける透過流量から計算したCOの透過率は、11800barrerであり、これは、非特許文献1の第9865頁の表1に記載のZIF−90とポリイミド支持体との複合化膜のCO透過流量720barrerの約16倍に相当し、本発明の複合化膜は、既報のMOF複合化膜に比べて、極めて高いCO透過性を示すことがわかる。上記の通り、TOCN支持体自体は、高いガスバリア性を有するから、TOCNにMOFを導入することにより、TOCNの緻密な膜に、MOFの孔径に応じた孔を形成することができたことが示唆される。
CO/CH透過選択率を計算すると、比較例1の濾紙のみではほぼ1であり、濾紙自体にはCO/CH分離能はないことがわかる。一方、実施例2のMOF(ZIF−90)−TOCN@paperでは68であった。これは、非特許文献1の第9865頁の表1に記載のZIF−90とポリイミド支持体との複合化膜のCO/CH(CO:CH=1:1)透過選択率37に比べて顕著に高い値であり、本発明のTOCNを支持体とするMOF複合化膜は、MOFとして同じ種類のもの(ZIF−90)を使用した場合でも、既報のMOF複合化膜に比べて、顕著に高いCO/CH透過選択率を示すことがわかる。既報のMOF複合化膜では、ポリイミド支持体部分または支持体とMOFとの隙間部分でCHが透過している可能性があり、これにより透過選択率が低下している可能性がある。一方、本発明のTOCNを支持体とするMOF複合化膜は、TOCN自体に高いガスバリア性があるため、TOCN支持体部分での気体のリークを防ぐことができ、また、MOFとTOCNとの親和性による密着性の向上により、MOF周囲の隙間から気体のリークも減少し、これにより、透過選択率が大幅に向上したと考えられる。

Claims (7)

  1. 平均繊維長0.1〜10μm、平均繊維径1〜100nm、及び酸基量が0.2〜2.2mmol/gであるセルロースナノファイバーと、金属−有機構造体とからなる複合体。
  2. 膜状に成形された請求項1に記載の複合体。
  3. 金属−有機構造体における金属イオンの一部が、セルロースナノファイバーの酸基に結合している、請求項1または2に記載の複合体。
  4. 金属−有機構造体が極性の有機配位子を含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の複合体。
  5. 金属−有機構造体が、亜鉛と2−イミダゾールカルバルデヒドとからなる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の複合体。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の複合体に、気体透過性の基材を組み合せてなるフィルター。
  7. 基材が、表面にポリアミドポリアミンエピクロロヒドリンを付与されたセルロース由来の紙である、請求項6に記載のフィルター。
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