JP2016049886A - ステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【目的】チルト・テレスコ調整時における部材同士の当接による衝撃や摩擦及びそのときに発生する衝突音を減少させ、良好な操作感触を得ることができるステアリング装置を提供すること。【構成】コラムパイプ6と、アウターコラムAと、固定ブラケット4と、コラムパイプ6に固着されるハンガーブラケット7と、コラムパイプ6を上方に弾性付勢する付勢部材9と、締付具5と、合成樹脂からなり緩衝突出部82とボルト軸孔84とが設けられたスライド側部81と、スライド側部81の下端に形成されるスライド底部83とを有するガイド部材8とを備えること。ハンガーブラケット7は、テレスコ長孔73に、ガイド部材8の緩衝突出部82が挿通され、ハンガーブラケット7の下端にスライド底部83が当接し、スライド底部83には付勢部材9の一部が当接すること。【選択図】 図1

Description

本発明は、チルト・テレスコ調整機能を備えたものであって、チルト・テレスコ調整時における部材同士の当接による衝撃や摩擦及びそのときに発生する衝突音を減少させ、良好な操作感触(操作フィーリング)を得ることができるステアリング装置に関する。
チルト・テレスコ調整機構を備えたステアリング装置において、手動タイプのものが種々開発且つ実用されている。この種の物では、チルト・テレスコ調整時における部材同士のスライド及び当接による衝撃や摩擦及び衝突音の発生を抑えるために、種々の工夫がなされている。
その種々の具体例として、特許文献1及び特許文献2が存在する。以下、特許文献1及び特許文献2の概略を説明する。また、説明に当たって、特許文献1及び特許文献2に使用されている符号をそのまま使用する。まず、特許文献1(特開2007-302117号公報)では、テレスコ長孔(1b)の両端に円形開口(凹部)(1c,1c)が形成され、該円形開口(1c)内には、円筒状の緩衝部材(6)が嵌合されている。
ゴム又は樹脂から形成される緩衝部材(6)は、円形開口(1c)の内径より若干大きな外径を有し、円形開口(1c)に圧入されて組み付けられた後に、自身の弾性変形に起因する弾性力で、円形開口(1c)内に固定保持されるようになっている。このような構成により特許文献1では、クランプボルト(5)をテレスコ長孔(1b)の端面ではなく緩衝部材(6)に衝接させることで、衝撃力を緩和している。
次に特許文献2(特開2004-9796号公報)では、バランス又は跳ね上げ用バネ(20)の付勢端部(折り返し部)(22)がコラム側アッパーブラケット5と接触している。テレスコ調整時には、付勢端部(22)がコラム側アッパーブラケット5との接触箇所を摺動する。摺動の際の消音と滑り性向上のため、前記付勢端部22に、合成樹脂製の摺動部材(30)が装着されている。
該摺動部材(30)は、略コ字状に形成されたものであり、クリップ本体部(31)(収納スライド底部)と接触部(32)と案内部(33,33)を有している。クリップ本体部(31)は、それ自身が有する弾性復帰力(クリップ力)に抗して拡幅し、バネ(20)の他方側の付勢端部(22)(折り返し部)が収納される。付勢端部(22)が拡幅した摺動部材(30)に収納された後、該摺動部材(30)は弾性復帰力(クリップ力)により縮幅して、バネ(20)の付勢端部(22)(折り返し部)を保持する。曲面凸状の接触部(32)はコラム側ブラケット(4)に接触し、バネ(20)の他方の付勢端部(22)(折り返し部)が案内部(33,33)によって固着される。
特開2007−302117号公報 特開2004−9796号公報
特許文献1では、緩衝部材(6)を円形開口(1c)に略圧入状態で装着されている。そのために、緩衝部材(6)の円形開口(1c)への組み付け性は良好なものとはいえない。また、緩衝部材(6)は、それ自身の弾性変形に起因する弾性力で、円形開口(1c)内に固定保持されている。そのために、該緩衝部材(6)にクランプボルト(5)が繰り返し当接することで、脱落するおそれもある。
特許文献2では、テレスコ調整時、摺動部材(30)によって、バネ(20)の付勢端部(22)とコラム側アッパーブラケット(5)との接触部における消音と滑り性は向上されているが、テレスコピック調整用長孔(7)と、締付ボルト(8)との摺動箇所に、別途、摺動部材や緩衝部材を設ける必要がある。これにより部品点数及び組み付け工数が増加する。
本発明の目的(解決しようとする技術的課題)は、チルト・テレスコ調整時における部材同士の当接による衝撃や摩擦及びそのときに発生する衝突音を減少させ、良好な操作感触(操作フィーリング)を得ることができ、これらを極めて簡単な構成にてまとめることができるステアリング装置を提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意、研究を重ねた結果、請求項1の発明を、シャフトを回転自在に支持するコラムパイプと、該コラムパイプを前後方向に移動及び固定自在とする抱持本体部と該抱持本体部を直径方向に拡縮する締付部とを有するアウターコラムと、該アウターコラムの幅方向両側を挟持する固定側部を有する固定ブラケットと、前記コラムパイプに固着され且つテレスコ長孔を有するハンガーブラケットと、前記コラムパイプを上方に弾性付勢する付勢部材と、前記締付部と前記固定側部と前記テレスコ長孔とに挿通するボルト軸を有する締付具と、合成樹脂からなり緩衝突出部と該緩衝突出部に形成されるボルト軸孔とが設けられたスライド側部と該スライド側部の下端に形成されるスライド底部とを有するガイド部材とを備え、前記ハンガーブラケットは、前記両締付部間に配置され、前記テレスコ長孔に、前記ガイド部材の緩衝突出部が挿通され、前記ハンガーブラケットの下端に前記スライド底部が当接し、該スライド底部には前記付勢部材の一部が当接してなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1において、前記ガイド部材の前記緩衝突出部は、軸方向に延長する長円形状としてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項3の発明を、請求項1又は2において、前記ガイド部材の前記緩衝突出部の外周で且つ前記テレスコ調整長孔の軸方向両端部と当接する部分にはリブが形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項1又は2において、前記ガイド部材の前記緩衝突出部には、空隙部が形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項1,2,3又は4の何れか1項の記載において、前記ガイド部材の前記緩衝突出部で且つ前記ボルト軸孔の内周には弾性部材が介在されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項6の発明を、請求項1,2,3,4又は5の何れか1項の記載において、前記ガイド部材の前記スライド底部の下面には、凹部が形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項7の発明を、請求項1,2,3,4,5又は6の何れか1項の記載において、前記スライド底部には上方へ向かって延設する係止立上り片が形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項8の発明を、請求項1,2,3,4,5又は6の何れか1項の記載において、前記緩衝突出部には上下方向に延出する係止突起が形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明では、ガイド部材は、合成樹脂製で且つスライド側部及びスライド底部が一体的に形成され、さらにスライド側部には、緩衝突出部と該緩衝突出部を貫通するボルト軸孔が形成されている。前記緩衝突出部がボルト軸と共にハンガーブラケットのテレスコ長孔に挿入さると共にスライド側部とスライド底部が、ハンガーブラケットに接するようにしてガイド部材が装着されるものである。これによって、テレスコ調整時の滑り性を向上させ、テレスコ長孔の端部との衝突音を防止することができる。
また、コラムパイプを常時上方に弾性付勢する付勢部材は、その一部(押圧軸部)がガイド部材のスライド底部の下面を上方へ弾性的に押圧することになる。これによって、ガイド部材は上方に押圧され、ハンガーブラケットが固着されているコラムパイプがアウターコラムに押し付けられ、コラムパイプのガタつきが防止される。
さらに、付勢部材によってガイド部材が上方へ押圧されることで、ボルト軸孔の下方がボルト軸に押し付けられる状態となり、ボルト軸のガタつきを防止できる。また、ガイド部材は、緩衝突出部,スライド側部及びスライド底部を有し、且つ合成樹脂にて一体的に形成された部材である。そして、ハンガーブラケットのテレスコ長孔とボルト軸との摺動に対する緩衝部材と、ハンガーブラケット下端と付勢部材との摺動に対する緩衝部材は、一部材で構成されている。これによって、部品点数・組み付け工数が削減され、ハンガーブラケットとガイド部材との組付け作業が簡単にできる。
さらに、ガイド部材は、前述したように、合成樹脂にて形成され、付勢部材とハンガーブラケットとの間にガイド部材が配置される構成となるので、金属部品同士の接触がなくなる。これによって、金属部品同士のこすれ合う不快な音を生じさせないようにすることができ、テレスコ調整時の滑り性が向上する。
請求項2の発明では、ガイド部材の前記緩衝突出部は、軸方向に延長する長円形状としたことにより、緩衝突出部とテレスコ長孔とは共に上下両面で当接可能となり、相互の接触面積を大きくすることができる。これによって緩衝突出部はテレスコ長孔内を安定した状態を保持しつつ、移動可能とすることができ、ガイド部材のガタの発生を防止できる。
請求項3の発明では、ガイド部材の前記緩衝突出部の外周で且つ前記テレスコ調整長孔の軸方向両端部と当接する部分にはリブが形成されたことにより、テレスコ調整時におけるテレスコ長孔の端部とガイド部材の緩衝突出部との当接時では、リブが先に当接し変形することで、当接時の衝撃を緩和し、衝突音をより一層小さくすることができる。
請求項4の発明では、ガイド部材の前記緩衝突出部には、空隙部が形成されたことにより、テレスコ調整時におけるテレスコ長孔の端部とガイド部材の緩衝突出部との当接時では、空隙部が変形して緩衝突出部の外形が変形することにより、衝撃を吸収することができ、テレスコ調整時におけるテレスコ長孔の端部とガイド部材の緩衝突出部との当接時の衝撃を緩和し、衝突音をより一層小さくすることができる。
請求項5の発明では、ガイド部材の前記緩衝突出部で且つ前記ボルト軸孔の内周には弾性部材が介在されたことにより、ボルト軸のガタつきを防止することができる。また、テレスコ調整時におけるテレスコ長孔の端部とガイド部材の緩衝突出部との当接時では、弾性部材が衝撃を吸収することができ、テレスコ調整時におけるテレスコ長孔の端部とガイド部材の緩衝突出部との当接での衝突音をより一層小さくすることができる。
請求項6の発明では、前記ガイド部材の前記スライド底部の下面には、凹部が形成されたことにより、付勢部材の一部が前記凹部によって保持されると共に、付勢部材が直接ハンガーブラケットに当接して不快な音を生じることを防止できる。
請求項7の発明では、前記スライド底部から上方へ向かって延設する係止立上り片が形成されており、前記スライド側部、前記スライド底部及び前記係止立上り片にてハンガーブラケットの略全面を抱持することができる。これによって、前記ハンガーブラケットへの幅方向に対するガイド部材の装着においてガタの生じないものにでき、前記テレスコ長孔に挿入された緩衝突出部が外れることを防止でき、極めで安定した状態で、外れ難い構成にできる。
請求項8の発明では、前記緩衝突出部に、上下方向へ向かって延設する係止突起が形成されたものであり、ハンガーブラケットのテレスコ長孔に挿入された緩衝突出部が、前記係止突起によって外れることを防止でき且つ、ハンガーブラケットの幅方向に対するガタツキがなく極めて安定した状態で且つ外れ難い構成にできる。
(A)は本発明における側面図、(B)は(A)のY1−Y1矢視拡大図、(C)は(B)の(α)部拡大図、(D)は(C)のY2−Y2矢視断面図、(E)は(A)のX1−X1矢視拡大図である。 (A)は本発明におけるアウターコラムと、ハンガーブラケットが装着されたコラムパイプとが組み付けられた要部斜視図、(B)はコラムパイプとハンガーブラケットとの要部側面図、(C)は(B)とは反対側に位置する垂下板状部の一部断面にした側面図である。 (A)は第1実施形態におけるガイド部材の斜視図、(B)は(A)のY3−Y3矢視断面図、(C)はガイド部材の側面図、(D)は(C)のX2−X2矢視拡大図、(E)は緩衝突出部に緩衝補助部が具備されない実施形態の斜視図である。 (A)は第1実施形態のガイド部材をハンガーブラケットのテレスコ長孔に装着した状態で且つ前方側端部に当接した状態の要部拡大断面図、(B)は(A)のX3−X3矢視断面図、(C)は(A)の(β)部拡大図、(D)は(C)のX4−X4矢視断面図、(E)はガイド部材が被圧潰部を圧潰している状態を示す要部拡大図である。 ハンガーブラケットとガイド部材とを分離した状態の拡大縦断正面図。 付勢部材の押圧軸部によってガイド部材とボルト軸のガタつきが防止される状態を示す要部拡大断面図である。 (A)はガイド部材の第2実施形態の斜視図、(B)は(A)の緩衝突出部箇所の要部側面図、(C)はガイド部材の第2実施形態によるテレスコ調整における衝撃吸収状態を示す要部拡大側面図、 (A)はガイド部材の第2実施形態の変形例の斜視図、(B)は(A)の緩衝突出部箇所の要部側面図、(C)はガイド部材の第2実施形態の変形例によるテレスコ調整における衝撃吸収状態を示す要部拡大側面図、 (A)はガイド部材の第3実施形態の斜視図、(B)は(A)の緩衝突出部箇所の要部側面図、(C)はガイド部材の第3実施形態によるテレスコ調整における衝撃吸収状態を示す要部拡大側面図である。 (A)はガイド部材の第4実施形態の斜視図、(B)は(A)のY4−Y4矢視断面図、(C)は(B)のY5−Y5矢視図、(D)はガイド部材の第4実施形態をハンガーブラケットに装着した断面図、(E)は(D)のY6−Y6矢視断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明において、方向を示す文言として、前後方向,前方側,後方側及び幅方向が存在する。前後方向とは、自動車の車体を基準とて前後方向のことである。そして、前方側及び後方側とは、本発明のステアリング装置を自動車に装着した状態で、自動車の前輪側を前方側とし、ハンドル(ステアリングホィール)W側を後方側とする。幅方向とは、前後方向に直交する左右方向である。また、ステアリング装置の前後方向を、軸方向と称することもある。
本発明の主要な構成は、図1に示すように、アウターコラムAと、固定ブラケット4と、締付具5と、コラムパイプ6と、ハンガーブラケット7と、ガイド部材8と、付勢部材9から構成される。アウターコラムAは、抱持本体部1と締付部2とから構成されている〔図1(A),(B),(E)参照〕。
前記抱持本体部1は、略円筒状に形成され、具体的にはその内部が中空形状に形成された抱持内周面部1aを有している。前記抱持本体部1の直径方向下部側には、スリット部11が形成されている〔図1(B),(E)及び図2(A)参照〕。
該スリット部11は、前記抱持本体部1の軸方向の前方側から後方側に沿って幅方向に非連続となる離間した部分である。前記スリット部11の幅方向両側で対向する縁部分が相互に近接することによって、前記抱持内周面部1aの直径が小さくなり、前記抱持本体部1内に収納装着されたコラムパイプ6を締め付けてロック(固定)することができる。
抱持本体部1の抱持内周面部1aは、ロック解除状態のときには、コラムパイプ6が摺動し易いように、該コラムパイプ6の外径よりも僅かに大きくなるように形成されている。また、抱持本体部1は、コラムパイプ6の軸方向の略中間箇所を安定した状態で支持することができる程度の長さに形成されている。抱持本体部1の軸方向の前方端部及び後方端部から前記コラムパイプ6がそれぞれ突出するようになっている。
前記アウターコラムAの下部には、図1(B),(E),図2(A)等に示すように、締付部2,2が一体形成されている。両締付部2,2は、左右対称の形状であり、前記スリット部11の幅方向両側端の位置にそれぞれ一体的に形成され、具体的には、前記スリット部11の幅方向両端又はその付近から略垂下状に形成された厚肉板状の部分である。
締付部2,2が後述する固定ブラケット4の両固定側部41,41にて挟持される。前記両締付部2,2には、前記アウターコラムAの軸方向に直交する方向で且つ抱持本体部1の水平直径方向に対して平行となる方向に沿って締付用貫通孔22,22が形成されている。
前記抱持本体部1の前後方向の前方側には、図1(E)に示すように、アーム部3が形成されている。アーム部3は、2本の腕状部31,31からなり、両腕状部31,31が二股状となるように配置され、両腕状部31,31の前方側端寄りの位置に両腕状部31,31間を橋状となるように連結部32が形成されている。該連結部32は、略円形状であり、コラムパイプ6が挿通される。
次に、固定ブラケット4は、幅方向両側に形成された固定側部41,41と取付頂部42とから構成されている。両固定側部41,41には、略上下方向又は縦方向に長孔とした調整孔43,43が形成されている〔図1(A),(B)参照〕。固定ブラケット4の取付頂部42は、車内の所定位置にボルト等によって固定されることによって、固定ブラケット4と共にステアリング装置が車体に装着される。
締付具5は、ボルト軸51とロックレバー部52と締付カム53とナット54とから構成されている〔図1(B),(E)参照〕。コラムパイプ6は、その内部にステアリングシャフトが内装され、コラムパイプ6の後方側から突出するステアリングシャフトの先端にはステアリングホィール(ハンドル)Wが装着されている。
次に、ハンガーブラケット7は、2つの垂下板状部71,71と底板部72とから構成される。ハンガーブラケット7の垂下板状部71,71は、前記コラムパイプ6の前後方向(軸方向)に沿って延長し、且つコラムパイプ6の直径方向下方側で所定間隔をおいて平行となるように配置され、両垂下板状部71,71の上端が固着される。両垂下板状部71,71の下端には、前記底板部72が形成され、両垂下板状部71,71と、底板部72とによって、長手方向に直交する断面は、略逆門形状或いは角U字形状に形成されている。
垂下板状部71には、テレスコ長孔73と衝撃吸収長孔74とが形成されている(図2参照)。テレスコ長孔73は、テレスコ調整に使用される部位であり、衝撃吸収長孔74は、二次衝突時にステアリングコラムが前方側に向かって移動する際に使用される部位である。
衝撃吸収長孔74には、二次衝突時に締付具5のボルト軸51が衝突することによって、潰されつつ衝撃を吸収する被圧潰部75を有している。被圧潰部75は、前記テレスコ長孔73と前記衝撃吸収長孔74との間に形成されたものである(図4参照)。被圧潰部75は、軸状又は棒状をなしており、衝撃吸収長孔74の上下方向(長手方向に直交する方向)の一端側から他端側に向かって突出状に形成されている。
具体的には衝撃吸収長孔74の下端側から上端側に向かって突出形成されたものである〔図4(A),(B),(C)参照〕。或いは、図示しないが、その反対に衝撃吸収長孔74の上端側から下端側に向けて突出形成されることもあり、また、その長手方向両端が衝撃吸収長孔74の下端側と上端側に繋がるように連続形成されることもある。
被圧潰部75は、二次衝突時においてボルト軸51の衝突時の押圧力にて圧潰され、その圧潰状態は、被圧潰部75の付け根部から倒れる状態となる。つまり、ボルト軸51が被圧潰部75を倒す行程で衝撃が吸収される。したがって、衝撃吸収長孔74の被圧潰部75が形成されている部分の後方側には、該被圧潰部75を収納する凹み部74aが形成されている〔図2(B),図4(A),(E)参照〕。
ハンガーブラケット7は、前述したように、コラムパイプ6に固着されるものであるが、その固着手段としては溶接が用いられる。この溶接は、前記垂下板状部71,71の上端と、コラムパイプ6の直径方向下端側との間で行われる。この溶接は、それぞれの垂下板状部71,71の上端で且つコラムパイプ6の軸方向に沿って全体に亘って行われても良いが、垂下板状部71の軸方向の略中間位置から後方側に亘って溶接を行うことが好ましい〔図2(B)参照〕。
次に、ガイド部材8は、前記締付具5のボルト軸51と共にハンガーブラケット7に装着される。ガイド部材8は、複数の実施形態が存在する。ガイド部材8は全実施形態で、全て合成樹脂により形成されたものであり、基本的にはスライド側部81と緩衝突出部82とスライド底部83とから構成される〔図1(C),図3等参照〕。そして、ガイド部材8の幅方向は、該ガイド部材8がハンガーブラケット7に装着された状態で、該ハンガーブラケット7の前後方向に直交する左右方向と同じである。
まず、第1実施形態では、前記スライド側部81は、略長方形の板片状に形成されている。該スライド側部81の一方側の面より緩衝突出部82がスライド側部81の面に対して直交方向に突出形成されている。つまり、緩衝突出部82は、スライド側部81からガイド部材8の幅方向に突出形成されたものである〔図3(A),(B)及び(E)等参照〕。
さらに、スライド側部81には、緩衝突出部82箇所に、該緩衝突出部82を貫通するボルト軸孔84が形成されている。緩衝突出部82は、略長円形状に形成されており、長円形状は前後方向を長手方向として延長形成されている。
その前後方向両端に二つの半円形状の前方先端縁82a及び後方先端縁82bが形成されている。前方先端縁82aと後方先端縁82bとの間には、長方形状の部位が形成され、その上面82c,下面82dが相互に平行な水平面として形成されている。
また、前記ボルト軸孔84は、前記スライド側部81と緩衝突出部82とを共に貫通するようにして形成されたものであり、ボルト軸孔84は、前記緩衝突出部82の前後方向中心位置に直径中心が位置するように形成されたものである(図3参照)。ボルト軸孔84の直径は、緩衝突出部82の上面82cと下面82dとの間隔と同等である。
そして、緩衝突出部82の上面82c及び下面82dは、それぞれが前後方向に離間する部位が生じる〔図3(A),(C)参照〕。また、特に図示しないが、ボルト軸孔84の直径は、緩衝突出部82の上面82cと下面82dとの間隔よりも小さく形成されることもあり、この場合は、上面82cと下面82dとは、それぞれが一つの平坦状面として形成され、前後方向に離間する部位は生じない。
スライド底部83は、ガイド部材8を前記ハンガーブラケット7に装着したときに、該ハンガーブラケット7の底板部72に当接する。スライド底部83はスライド側部81に対して直角(略直角も含む)となるように形成されている。また、スライド底部83には、前記スライド側部81とは反対側の端縁に係止立上り片83bが形成されている。該係止立上り片83bは、スライド底部83に対して上方に垂直(略垂直も含む)であり、前記スライド側部81に対しては平行(略平行も含む)となるように形成されている〔図3(A),(B)参照〕。
ガイド部材8がハンガーブラケット7に装着される構造は、ガイド部材8の緩衝突出部82がテレスコ長孔73に挿入され、スライド側部81が垂下板状部71に当接され、スライド底部83が底板部72に当接される(図5参照)。そして、係止立上り片83bは、スライド側部81が当接する垂下板状部71とは反対側に位置するもう一つの垂下板状部71に係止するようにして当接する〔図1(C),図2(A),図5等参照〕。
つまり、スライド側部81と、スライド底部83の底板片83aと係止立上り片83bとによってハンガーブラケット7の一方の垂下板状部71と底板部72とを抱持するように装着される〔図1(C)参照〕。これにより、ガイド部材8がハンガーブラケット7に対して幅方向に動くことを防止し、ガタツキがなく安定した状態で装着することができる。また、ガイド部材8には、前記係止立上り片83bが形成されない実施例も存在する(10図参照)。
緩衝突出部82がハンガーブラケット7のテレスコ長孔73に挿入された状態で、緩衝突出部82の上面82cと下面82dとは、テレスコ長孔73の上内周縁73aと下内周縁73bと当接又は近接する構成となる。ガイド部材8は、テレスコ調整時において、ハンガーブラケット7のテレスコ長孔73の範囲を前後方向に移動する。そして、緩衝突出部82がテレスコ長孔73に対して相対的に前端部に位置するときには、テレスコ長孔73の前端部に緩衝突出部82の前方先端縁82aが当接する〔図3(A),(C),図4(A),(C)参照〕。
また、緩衝突出部82がテレスコ長孔73に対して相対的に後端部に位置するときには、テレスコ長孔73の後方側端部に緩衝突出部82の後方先端縁82bが当接することになる。ここで、テレスコ長孔73の前後方向の後端部とは、前記被圧潰部75の位置のことであり、緩衝突出部82の後方先端縁82bは被圧潰部75に当接することになる。
そして、ガイド部材8のボルト軸孔84に挿入された締付具5のボルト軸51は、テレスコ長孔73に挿入されている状態では、ボルト軸51とテレスコ長孔73との間に緩衝突出部82が存在する〔図4(A),(C)参照〕。ガイド部材8は、テレスコ調整時における、ボルト軸51とテレスコ長孔73との相対移動を円滑に行わせるための案内の役目と、ボルト軸51がテレスコ長孔73の前後方向の前端部及び後端部にそれぞれ当接するときの衝突音を軽減して衝撃を緩衝させる役目を有している。
ガイド部材8の緩衝突出部82には、緩衝補助部85が形成される。該緩衝補助部85には、複数の実施形態が存在し、その第1実施形態では、前記緩衝突出部82にリブ85aが形成されたものである〔図3(A),(C),(D)参照〕。リブ85aは、合成樹脂製で、変形可能であり、細い線形膨出形状に形成された部位である。
そして、リブ85aは、緩衝突出部82の前方先端縁82aと後方先端縁82bにそれぞれ形成される〔図3(A),(C),(D)参照〕。緩衝突出部82が、テレスコ長孔73の前後方向の前端部及び後端部に当接するときには、リブ85aが先に当接し、該リブ85aが変形する。このように、緩衝突出部82のリブ85aが、まず最初にテレスコ長孔73の前後方向の前端部及び後端部に当接してから緩衝突出部82全体が当接することから、2段階で当接時の衝撃の吸収ができ、衝突音を小さくすることができる。
ガイド部材8の第2実施形態としては、前記緩衝補助部85として空隙部85bが形成されたものである〔図7(A),(B)参照〕。空隙部85bは、緩衝突出部82において、ボルト軸孔84を中心とし前後方向両側に形成されたもので、ボルト軸孔84が形成されている内周側に切欠き溝状として形成されたものである。緩衝突出部82の前後方向両側に空隙部85bが形成されることにより、緩衝突出部82は前後及び上下両方向に伸縮可能となる。
これによって、テレスコ長孔73に緩衝突出部82が挿入されたときに、緩衝突出部82の上面82cと下面82dとが、テレスコ長孔73の上内周縁73aと下内周縁73bに当接した状態であっても、両者は強く当接することなく、緩衝突出部82がテレスコ長孔73を円滑に前後方向に移動することができる〔図7(C)参照〕。
また、第2形態の変形例では、緩衝突出部82においてボルト軸孔84を中心として、前後方向両側に空洞状の空隙部85cが形成されたものである〔図8(A),(B)参照〕。該空隙部85cの具体的形状は、三日月状であり、ボルト軸孔84を中心として点対称となるように形成されている。緩衝突出部82は、空洞状の空隙部85cが収縮することによって、衝突による衝撃が吸収され衝突音を小さくすることができる〔図8(C)参照〕。
ガイド部材8の第3実施形態では、緩衝補助部85としてボルト軸孔84の内周とボルト軸51との間に、弾性を有する弾性部材85dが介在されたものである〔図9(A),(B)参照〕。弾性部材85dは、具体的にはゴムや樹脂或いは柔軟性且つ伸縮性を有する材質からなる略シート状の部材である。該弾性部材85dは、たとえば、ウレタンシートやシリコン等が使用される。
ボルト軸孔84内において、その内周に装着された前記弾性部材85dによって、締付具5のボルト軸51の外周が、ボルト軸孔84の内周面に直接、接触することなく支持される。そして、緩衝突出部82は、テレスコ長孔73の前後方向の前端又は後端に当接するときに、略シート状の弾性部材85dが厚さ方向に収縮することによって衝突による衝撃が吸収され、衝突音を小さくできる〔図9(C)参照〕。また、ボルト軸51のガタつきをより一層、抑えることができる。
また、ガイド部材8の緩衝突出部82には、前述したリブ85a,空隙部85a等の緩衝補助部85が設けられない実施形態も存在する〔図3(E)参照〕。この実施形態では、緩衝突出部82が、テレスコ長孔73の前後方向の前端又は後端に当接するときに、緩衝突出部82が変形することによって、衝突による衝撃が吸収され、衝突音を小さくできる。
ガイド部材8の第4実施形態としては、緩衝突出部82に係止突起87が形成されたものである(図10参照)。具体的には、該係止突起87は、緩衝突出部82がスライド側部81からの突出する方向(ガイド部材8の幅方向に等しい)の先端箇所で、且つ上下方向へ向かって延設するように形成されている〔図10(A),(B)参照〕。
該係止突起87は、具体的には、緩衝突出部82の突出方向先端部分の上面82cから上方へ向かって延出し、また、下面82dから下方へ向かって延出する突起であり、全体としては、略扁平状の円錐台形状(或いは裁頭円錐形状)に形成されている。そして、係止突起87は、割り溝形状のスリット状部87a,87a,…が複数形成されている〔図10(A),(C)参照〕。
スリット状部87a,87a,…は4個形成されており、これらのスリット状部87a,87a,…は、係止突起87全体に対して、略十字形状を構成するように形成されている〔図10(C)参照〕。スリット状部87a,87a,…は、係止突起87のみならず緩衝突出部82の一部にも形成されている〔図10(A),(B)参照〕。
複数のスリット状部87a,87a,…によって、係止突起87は、上下方向に対して弾性的に拡縮することができるようになっている。そして、前記緩衝突出部82を前記ハンガーブラケット7のテレスコ長孔73に挿入するときには、係止突起87が上下方向に弾性的に縮まり、テレスコ長孔73に挿入することができる。
その挿入が完了すると同時に、係止突起87は再び元の状態に復元するように上下方向に弾性的に開き、テレスコ長孔73への装着を容易に完了することができる〔図10(D),(E)参照〕。係止突起87が、前記垂下板状部71の内側面に当接することで、し、ガイド部材8が幅方向に動くことを防止し、ガタツキがなく極めて安定した状態で且つ外れ難い構成にできる。
この第4実施形態のガイド部材8では、係止突起87によって、ハンガーブラケット7に安定した状態で装着できるものであり、そのために、第1乃至第3実施形態における前記スライド底部83の幅方向端部に形成されている係止立上り片83bは、無くても良い〔図10(A),(B),(D)参照〕。
また、係止突起87は、緩衝突出部82の上面82c,下面82dから上下方向に延在するように形成されたものであり、緩衝突出部82の水平方向においては、係止突起87が存在しない構成とすることで〔図10(E)参照〕、緩衝突出部82がテレスコ長孔73の前後方向両端に当接するときには、緩衝突出部82のみが当接し、係止突起87は当接しない。
ガイド部材8のスライド底部83の下面には、凹部86が形成されることもある〔図1(C)乃至(E),図2(A),図3(A)乃至(C)等参照〕。該凹部86は、後述する付勢部材9の押圧軸部91がスライド底部83の下面に当接した状態を保持すると共に、押圧軸部91が下面から外れないようにするためのストッパとしての役目をなすものである。凹部86は、スライド底部83の下面の前後方向中間箇所に窪みが形成されたものである〔図1(D),図2(A),図3(A),(C)等参照〕。
凹部86は、換言するとスライド底部83の下面の前後方向両端箇所に、前後方向に直交する壁状片86a,86aが形成されたものである。両壁状片86a,86aは、下面の前後方向両端箇所に形成されたり、或いは図示しないが下面の前後方向中間箇所に形成される。いずれの場合においても、両壁状片86a,86aは、前後方向に適宜の間隔をおいて形成されることが好ましい〔図1(D),図4(A)参照〕。
これは、前記付勢部材9の押圧軸部91は、常時ガイド部材8を介してアウターコラムAを常時、上方に弾性付勢するものであり、そのために押圧軸部91が上下動するときには、該押圧軸部91は前後方向にずれるものである。その押圧軸部91の前後方向のズレ幅が考慮されて、ズレ幅と同等又は僅かに大きい間隔となるように両壁状片86a,86aの位置が決定される。
次に、付勢部材9は、押圧軸部91の幅方向両側にスプリング部9A,9Aが形成されたものである(図1参照)。付勢部材9は、前述したように、アウターコラムAを常時上方に弾性付勢し、チルト・テレスコ調整においてロック解除したときにアウターコラムAが下方に急激に落下することを防止する役目をなすものである。
付勢部材9の両スプリング部9A,9Aは、前記押圧軸部91を常時、上方に弾性付勢する役目をなすものである。付勢部材9は、金属製の軸材から形成されたものであり、押圧軸部91とスプリング部9Aとは、一体的に形成される。
該スプリング部9Aは、前記押圧軸部91の前方側より後方に向かって第1弾性軸部92,92が形成され、両第1弾性軸部92,92の前方側軸端に捩りコイルバネ部93,93が左右対称に形成され、両捩りコイルバネ部93,93から後方側で且つ前記押圧軸部91側に向かって第2弾性軸部94,94がそれぞれ形成され、両第2弾性軸部94,94の後方側軸端より上方に向かってそれぞれ係止軸部95,95が形成される。
付勢部材9は、固定ブラケット4に装着され、押圧軸部91が前記アウターコラムAの両締付部2,2に対して略橋渡し状態又は跨る構成とし、前記第1弾性軸部92,92及び第2弾性軸部94,94、両捩りコイルバネ部93,93は、両締付部2,2の幅方向において外方側に位置し、係止軸部95,95が前記固定ブラケット4の固定側部41,41に係止固定される〔図1(A),(B),(E)参照〕。
そして、押圧軸部91は、ハンガーブラケット7に装着されたガイド部材8のスライド底部83の下面に当接され、コラムパイプ6を上方に押圧し、且つチルト操作時のステアリングホイールWの自重による落下を防止する。図1(C)では、押圧軸部91に前記両捩りコイルバネ部93,93により上方に付勢する力Fが作用していることが記載されている。
付勢部材9の押圧軸部91には、上方に向かって弾性的に付勢する力Fを有する。そして、該押圧軸部91は、ガイド部材8,ハンガーブラケット7及びコラムパイプ6を上方に押圧するように作用する〔図1(C)参照〕。これによって、アウターコラムAの両締付部2,2の締付用貫通孔22,22に支持されたボルト軸51に対して、ガイド部材8のボルト軸孔84の下端面部分が押し付けられる。そして、ボルト軸51の下端面部分と、ボルト軸孔84の下端面部分とが相互に押圧するように反対方向となる分力f,f,…がかかる状態となり(図6参照)、ボルト軸51及びガイド部材8のガタつきを防止することができる。
次に、本発明の主な構成部材の組み付けについて説明する。アウターコラムAの抱持本体部1の抱持内周面部1aにコラムパイプ6が抱持される。該コラムパイプ6には、その直径方向下端箇所にハンガーブラケット7が固着されている。ハンガーブラケット7のテレスコ長孔73に、ガイド部材8の緩衝突出部82が挿入され、スライド側部81はハンガーブラケット7の一方側の垂下板状部71に当接され、スライド底部83がハンガーブラケット7の底板部72に当接し、ガイド部材8がハンガーブラケット7に装着される。
そして、固定ブラケット4の両固定側部41,41との間に前記アウターコラムAの両締付部2,2が挟持され、両固定側部41,41の調整孔43,43と、両締付部2,2に形成された両締付用貫通孔22,22と、ハンガーブラケット7のテレスコ長孔73と、ガイド部材8のボルト軸孔84とに締付具5のボルト軸51が貫通され、ロックレバー部52及び締付カム53と共にナット54によって装着される〔図1(B),(E)参照〕。
前記締付カム53は、前記ロックレバー部52の回動操作により、前記ボルト軸51の軸方向において厚さが変化する構造となっている。前記ロックレバー部52の回動操作により、締付具5全体に締付による荷重が生じて、前記固定ブラケット4の両固定側部41,41が相互に狭まるように押圧される。両固定側部41,41によって、前記締付部2,2が押圧され、両方が締付具5によって締め付けられる。
これによって、前記アウターコラムAの抱持本体部1のスリット部11の間隔が狭まり、アウターコラムAに装着されたコラムパイプ6が軸方向にロック(固定)される。このとき、アウターコラムAの抱持内周面部1aと、コラムパイプ6の外周側面とは接触状態であり、コラムパイプ6との摩擦力を大きくすることで、コラムパイプを軸方向に固定する。
さらに、締付具5の締付の解除を行うと、前記両固定側部41,41の間隔が開き、同時に両締付部2,2の間隔も開き、アウターコラムAのコラムパイプ6のロックが解除されコラムパイプ6の前後方向(軸方向)への移動が行えるようになり、テレスコ調整が可能となる。
テレスコ調整が行われるときには、コラムパイプ6と共にハンガーブラケット7が前後方向(軸方向)に移動し、ガイド部材8は、アウターコラムAと共に不動である。ハンガーブラケット7のテレスコ長孔73に挿入されている緩衝突出部82は、ハンガーブラケット7の前後方向(軸方向)の移動により、相対的にテレスコ長孔73を摺動する。そして、テレスコ長孔73の前後方向に移動して、前端部又は後端部に当接するときには、ガイド部材8の前方先端縁82a又は後方先端縁82bが当接し、そのときの衝突音を極めて小さくすることができる。
また、ガイド部材8のスライド底部83の上面がハンガーブラケット7の底板部72と当接することで、ハンガーブラケット7のテレスコ操作性(滑り性)が向上し、下面ではテレスコ調整時のハンガーブラケット7と付勢部材9の押圧軸部91との滑り性向上や摩耗、音の防止をすることができる。
さらに、スライド底部83は付勢部材9によって上方へ弾性付勢されることにより、ハンガーブラケット7及びコラムパイプ6が上方へ付勢され、コラムパイプ6のガタつきが防止される。また、ガイド部材8は一体に形成されていることから緩衝突出部82も同時に上方へ付勢され、ボルト軸51と緩衝突出部82のボルト軸孔84との隙間が狭まり、ボルト軸のガタつきも防止できる。コラムパイプ6とボルト軸51のガタつきを1つの部材で同時に防止することができる。
A…アウターコラム、1…抱持本体部、2…締付部、4…固定ブラケット、
41…固定側部、5…締付具、51…ボルト軸、6…コラムパイプ、
7…ハンガーブラケット、73…テレスコ長孔、8…ガイド部材、
81…スライド側部、82…緩衝突出部、83…スライド底部、
83b…係止立上り片、84…ボルト軸孔、85…緩衝補助部、85a…リブ、
85b…空隙部、85c…弾性部材、86…凹部、87…係止突起、
87a…スリット状部、9…付勢部材、91…押圧軸部。

Claims (8)

  1. シャフトを回転自在に支持するコラムパイプと、該コラムパイプを前後方向に移動及び固定自在とする抱持本体部と該抱持本体部を直径方向に拡縮する締付部とを有するアウターコラムと、該アウターコラムの幅方向両側を挟持する固定側部を有する固定ブラケットと、前記コラムパイプに固着され且つテレスコ長孔を有するハンガーブラケットと、前記コラムパイプを上方に弾性付勢する付勢部材と、前記締付部と前記固定側部と前記テレスコ長孔とに挿通するボルト軸を有する締付具と、合成樹脂からなり緩衝突出部と該緩衝突出部に形成されるボルト軸孔とが設けられたスライド側部と該スライド側部の下端に形成されるスライド底部とを有するガイド部材とを備え、前記ハンガーブラケットは、前記両締付部間に配置され、前記テレスコ長孔に、前記ガイド部材の緩衝突出部が挿通され、前記ハンガーブラケットの下端に前記スライド底部が当接し、該スライド底部には前記付勢部材の一部が当接してなることを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1において、前記ガイド部材の前記緩衝突出部は、軸方向に延長する長円形状としてなることを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1又は2において、前記ガイド部材の前記緩衝突出部の外周で且つ前記テレスコ調整長孔の軸方向両端部と当接する部分にはリブが形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項1又は2において、前記ガイド部材の前記緩衝突出部には、空隙部が形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項1,2,3又は4の何れか1項の記載において、前記ガイド部材の前記緩衝突出部で且つ前記ボルト軸孔の内周には弾性部材が介在されてなることを特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1,2,3,4又は5の何れか1項の記載において、前記ガイド部材の前記スライド底部の下面には、凹部が形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項1,2,3,4,5又は6の何れか1項の記載において、前記スライド底部には上方へ向かって延設する係止立上り片が形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  8. 請求項1,2,3,4,5又は6の何れか1項の記載において、前記緩衝突出部には上下方向に延出する係止突起が形成されることを特徴とするステアリング装置。
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