JP2016165951A - 車両用シートスライド装置 - Google Patents

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登美男 松藤
服部 隆
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隆 服部
星原 直明
Naoaki Hoshihara
直明 星原
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Abstract

【課題】より組み付け性に優れた車両用シートスライド装置を提供すること。
【解決手段】シートスライド装置10は、ロック機構30の操作ハンドル68をアッパレール6に支持する支持部材70を備える。また、ロック機構30は、アッパレール6に支持されて当該アッパレール6の延伸方向に沿った回動軸L周りに回動することによりロアレール5側の係合部(係合孔)に対して係脱するロック部材22と、このロック部材22をロック動作方向に付勢する付勢部材60と、を備える。そして、この付勢部材60は、線材を折り曲げてなるバネ部材80により支持部材70と一体に構成される。
【選択図】図7

Description

本発明は、車両用シートスライド装置に関するものである。
通常、車両用のシートスライド装置は、上方にシートを支持するアッパレールと、このアッパレールを延伸方向に沿って相対移動可能に支持するロアレールと、そのロアレールに対するアッパレールの相対移動を規制するロック機構と、を備えている。例えば、特許文献1に記載のシートスライド装置は、アッパレールに支持されて当該アッパレールの延伸方向に沿った回動軸周りに回動することによりロアレールの係合部に対して係脱するロック部材を備えている。このように、ロック部材の係合部がレール幅方向に移動する構成を採用することで、そのロック及びアンロック動作に必要なアッパレールの切欠きを小さく抑えることができる。そして、これにより、高い剛性を確保することができる。
また、この従来例では、そのロック部材をロック動作方向に付勢する付勢部材にトーションバーが用いられている。そして、これにより構成を簡素化することで、組み付け作業の効率化が図られている。
国際公開第2007/129435号公報
しかしながら、車両においては、あらゆる構成部品について、常に、その改善が進められている。そして、シートスライド装置についてもまた、必ずしも上記従来技術が完成形であるとは言い切れないことから、より一層、その組み付け性を改善し得る新たな技術の創出が望まれていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、より組み付け性に優れた車両用シートスライド装置を提供することにある。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、上方にシートを支持するアッパレールと、前記アッパレールを支持するとともに該アッパレールの相対移動を許容するロアレールと、前記ロアレールに対する前記アッパレールの相対移動を規制するロック機構と、前記アッパレールに前記ロック機構の操作ハンドルを支持する支持部材と、を備え、前記ロック機構は、前記アッパレールに支持されて該アッパレールの延伸方向に沿った回動軸周りに回動することにより前記ロアレールの係合部に対して係脱するロック部材と、前記ロック部材を回動付勢する付勢部材と、を備えるとともに、前記付勢部材は、前記アッパレールの延伸方向に延びるトーションバー部と、前記トーションバー部の一端側に設けられて前記アッパレールに係合する回り止め部と、前記トーションバー部の他端側に設けられて前記ロック部材を押圧する押圧部と、を備えるものであって、前記付勢部材及び前記支持部材が、線材を折り曲げてなるバネ部材により一体に構成されることが好ましい。
上記構成によれば、一つのバネ部材がロック部材の付勢部材及び操作ハンドルの支持部材として機能することで、その構成を簡素化することができる。また、弾性変形させることが可能なバネ部材を用いることで、容易に、その組み付け作業を行うことができる。その結果、より優れた組み付け性を確保することができる。そして、これにより、その作業効率を向上させることができる。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記アッパレールは、一対の側壁部と、該両側壁部間を接続する上壁部と、を備え、前記ロック部材及び前記バネ部材は、前記両側壁部及び前記上壁部に囲まれた前記アッパレールの内側に設けられることが好ましい。
即ち、バネ部材を用いて付勢部材及び支持部材を構成することにより、これらの付勢部材及び支持部材、並びにロック部材を、効率よく、コンパクトに、そのアッパレールの内側に配置することができる。そして、これにより、アッパレールの外側に配置される部位を減らすことで、車両への搭載性を向上させることができる。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記トーションバー部は、前記側壁部と前記上壁部とを接続するコーナー部に沿って延設されることが好ましい。
上記構成によれば、捩じれの力が加わるトーションバー部を安定的に保持することができる。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記トーションバー部は、前記アッパレールの延伸方向に延びる前記ロック部材と並行する位置に配置されることが好ましい。
上記構成によれば、効率よく、コンパクトに、付勢部材をアッパレールの内側に配置することができる。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記バネ部材が、複数の前記付勢部材を構成することが好ましい。
即ち、複数の付勢部材を用いることで、より大きな付勢力を発生させることができる。また、その付勢部材一つあたりの付勢力を小さくすることもできる。そして、これにより細い線材を用いてバネ部材を形成することが可能になることで、より容易に、そのバネ部材を形成することができる。更に、そのバネ部材が容易に弾性変形することで、より優れた組み付け性を確保することができる。そして、これにより、その作業効率を向上させることができる。
上記課題を解決する車両用シートスライド装置は、前記バネ部材が、前記付勢部材となる第1付勢部材及び第2付勢部材を構成するとともに、前記第1付勢部材と前記第2付勢部材とが、前記押圧部を共有することが好ましい。
上記構成によれば、その押圧部の両側に第1付勢部材及び第2付勢部材の各トーションバー部が形成される。そして、これにより、効率よく、コンパクトに、付勢部材をアッパレールの内側に配置することができる。また、より効率的にロック部材を回動付勢することができる。その結果、より円滑に、ロック機構をロック及びアンロック動作させることができる。
本発明によれば、より優れた組み付け性を確保することができる。
車両のシート及びシートスライド装置の概略構成を示す側面図。 シートスライド装置の斜視図。 (a)は、シートスライド装置の平面図、(b)は、シートスライド装置の側面図。 第1の実施形態におけるシートスライド装置の分解斜視図。 第1の実施形態におけるシートスライド装置の断面図(図3におけるV−V断面)。 ロック部材の斜視図。 (a)は、第1の実施形態におけるロック機構の側面図、(b)は、第1の実施形態におけるアッパレール及びロック機構の下面図。 第1の実施形態におけるシートスライド装置の断面図(図3におけるVIII−VIII断面)。 第1の実施形態におけるシートスライド装置の断面図(図3(a)におけるIX−IX断面)。 ロック部材の近傍におけるアッパレール及びロック機構の下面図。 第1の実施形態におけるシートスライド装置の断面図(図3(b)におけるXI−XI断面)。 (a)は、支持ブラケットの平面図、(b)は、支持ブラケットの側面図、(c)は、支持ブラケットの正面図。 (a)は、アッパレールに形成された支持部の正面図、(b)は、アッパレールに形成された支持部の断面図(図3(b)におけるXI−XI断面)。 アッパレールに対する支持ブラケットの固定構造を示す断面図(図3(a)におけるIX−IX断面)。 第1の実施形態におけるシートスライド装置の断面図(図3におけるXV−XV断面)。 第1の実施形態におけるシートスライド装置の断面図(図3におけるXVI−XVI断面)。 第1の実施形態におけるバネ部材の斜視図。 (a)は、アッパレールに形成されたバネ部材の係合孔を示す斜視図、(b)は、バネ部材が組み付けられた係合孔近傍の斜視図。 第2の実施形態におけるバネ部材の斜視図。 第2の実施形態におけるシートスライド装置の断面図(図21(a)におけるXX−XX断面)。 (a)は、第2の実施形態におけるアッパレール及びロック機構の下面図、(b)は、第2の実施形態におけるシートスライド装置の断面図(図20におけるXXIb−XXIb断面)。 (a)〜(c)は、アッパレールに設けられたバネ部材の係止部材を示す断面図(図21(a)におけるXXIIa−XXIIa断面、XXIIb−XXIIb断面及びXXIIc−XXIIc断面)。 (a)は、別例の支持部ブラケットを示す斜視図、(b)は、アッパレールに形成された位置調整孔及び支持部ブラケットに設けられた位置決め突部を示す斜視図、(c)は、別例のアッパレールに対する支持ブラケットの固定構造を示す断面図。
[第1の実施形態]
以下、車両用シートスライド装置に関する第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、車両用のシート1は、シートクッション2と、このシートクッション2の後端部に対して傾動自在に設けられたシートバック3と、を備えている。また、図1及び図2に示すように、車両の床部4には、車両前後方向に延びる左右一対のロアレール5が設けられている。尚、図2には、その片側が示されている。更に、これら各ロアレール5には、それぞれ、その延伸方向に沿って当該ロアレール5上を相対移動可能なアッパレール6が装着されている。そして、シート1は、これら各アッパレール6の上方に支持されている。
即ち、本実施形態では、これらのロアレール5及びアッパレール6によってシートスライド装置10が形成されている。そして、このシートスライド装置10の機能を利用することにより、その車両前後方向におけるシート1の位置調整を行うことが可能になっている。
詳述すると、図3(a)(b)、図4及び図5に示すように、ロアレール5は、車両の床部4(図1参照)との固定部となる平板状の底壁部11を備えている。また、底壁部11の幅方向(図5中、左右方向)両端には、それぞれ外壁部12が立設されている。更に、これら各外壁部12の上端(図5中、上側の端部)には、それぞれ幅方向内側に向かって延びるフランジ状の上壁部13が形成されている。そして、これら各上壁部13の先端には、それぞれ下側に向かって折り返された内壁部14が形成されている。
一方、アッパレール6は、幅方向に対向する一対の側壁部15を備えている。また、アッパレール6は、これらの両側壁部15間を接続する板状の上壁部16を備えている。そして、本実施形態のアッパレール6は、これらの両側壁部15及び上壁部16が形成する断面略コ字状のアッパレール本体17がロアレール5側の両内壁部14間に配置されるようにして当該ロアレール5に装着されている。
また、本実施形態のアッパレール6は、各側壁部15の下端から幅方向外側に向かって折り返された折返部18を備えている。そして、その折返部18が、ロアレール5を構成する外壁部12、上壁部13及び内壁部14に囲まれた空間内に配置されることにより、そのロアレール5に対する上方向及び幅方向の相対移動が規制されるようになっている。
尚、本実施形態では、上記のように幅方向に対向するロアレール5の外壁部12とアッパレール6の折返部18との間には、図示しないリテーナに保持されたボール状の転動体19が介在されている。そして、本実施形態では、これらの転動体がロアレール5の外壁部12及びアッパレール6の折返部18に摺接して転動することにより、そのロアレール5に対するアッパレール6の円滑な相対移動が確保されている。
また、図6に示すように、本実施形態のシートスライド装置10は、櫛歯状に並ぶ複数の係合爪21を有したロック部材22を備えている。尚、本実施形態のシートスライド装置10において、このロック部材22は、金属製の板材を塑性加工することにより形成されている。そして、図4、図6及び図7に示すように、このロック部材22は、アッパレール6の延伸方向に沿った回動軸L周りに回動可能な状態で当該アッパレール6に支持されている。
一方、図4に示すように、ロアレール5の内壁部14には、当該ロアレール5の延伸方向に沿って一列に並ぶ複数の係合孔23が形成されている。更に、本実施形態のロック部材22は、その回動軸L周りの回動によって、各係合爪21がロアレール5側の係合部を構成する各係合孔23に対して係脱するように構成されている。そして、本実施形態では、これにより、そのロアレール5に対するアッパレール6の相対移動を規制するロック状態と両者の間の相対移動を許容するアンロック状態とを切り替え可能なロック機構30が形成されている。
詳述すると、図6、図8及び図9に示すように、本実施形態のロック部材22は、アッパレール6に支持されることにより、その第1側壁部15aに沿うようにアッパレール本体17の内側に配置される本体部32を備えている。本実施形態では、このロック部材22の本体部32は、アッパレール6の延伸方向に延びる長尺略板状の外形を有している。また、ロック部材22の各係合爪21は、その本体部32の上端部分(図8中、上側の端部)をアッパレール6の第1側壁部15a側(同図中、左側)に折り曲げることにより形成されている。そして、アッパレール6の第1側壁部15a及び当該第1側壁部15a側の第1折返部18aには、それぞれ、そのロック部材22の各係合爪21が挿通される挿通孔33,34が形成されている。
即ち、本実施形態のロック部材22は、アッパレール6の延伸方向に延びる回動軸L周りに回動することによって、各係合爪21の先端部分がレール幅方向(図8中、左右方向)に移動するように構成されている。そして、本実施形態のロック機構30は、これにより、そのロック部材22の各係合爪21がアッパレール6の第1側壁部15aに形成された挿通孔33を介してロアレール5側の各係合孔23に係脱するように構成されている。
さらに詳述すると、図6、図10及び図11に示すように、本実施形態のロック部材22は、その本体部32の長手方向両端に、上記各係合爪21と同じくアッパレール6の第1側壁部15a側(図11中、下側)に向かって延びる一対のフランジ部35a,35bを有している。本実施形態では、これらの各フランジ部35a,35bは、ロック部材22(の本体部32)の下端部分に形成されている。また、図9〜図11に示すように、アッパレール6には、第1側壁部15aと第1折返部18aとの境界部分に形成された略U字状の折曲形状部36(図8参照)を切り欠くかたちで、そのロック部材22側の各フランジ部35a,35bが挿入される一対の孔部37a,37bが形成されている。そして、本実施形態のロック部材22は、これらの各フランジ部35a,35bが形成する第1及び第2の回動支点P1,P2を通る回動軸L周りに回動可能な状態でアッパレール6に支持される構成になっている。
具体的には、本実施形態のアッパレール6は、ロック部材22の第1フランジ部35aが挿入される第1孔部37a内に、その第1フランジ部35aが形成する第1の回動支点P1の支持部38を有している。また、本実施形態のシートスライド装置10は、アッパレール6に固定される支持ブラケット40を備えている。尚、本実施形態では、この支持ブラケット40は、金属製の板材を塑性加工することにより形成されている。そして、本実施形態のロック部材22は、この支持ブラケット40によって、そのアッパレール6の第2孔部37b内に挿入された第2フランジ部35bの形成する第2の回動支点P2が支持される構成になっている。
図9及び図12(a)〜図12(c)に示すように、本実施形態の支持ブラケット40は、アッパレール6の上壁部16に対する固定部41と、この固定部41の一端からアッパレール6の第1側壁部15aに沿って下方側に延びる延伸部42と、を有してアッパレール本体17内に配置される略L字状の断面(端面)形状を有している。また、図10〜図12に示すように、延伸部42の下端部分には、ロック部材22の第2フランジ部35bとともにアッパレール6の第2孔部37b内に挿入されるフランジ部43が形成されている。そして、図10及び図11に示すように、このフランジ部43とロック部材22の第2フランジ部35bとの間には、鋼球44が介在されている。
具体的には、アッパレール6の第2孔部37b内において、支持ブラケット40のフランジ部43は、ロック部材22の第2フランジ部35bに対して対向する位置に配置されている。また、図6、図11及び図12(c)に示すように、これらのフランジ部35b,43には、それぞれ、上記鋼球44の球面形状に対応した湾曲凹面35s,43sが形成されている。即ち、本実施形態のシートスライド装置10において、鋼球44は、これらの両湾曲凹面35s,43sに係合する状態で、その互いに対向するロック部材22の第2フランジ部35bと支持ブラケット40のフランジ部43との間に挟持されている。そして、本実施形態のロック部材22は、これにより、その挟持された鋼球44が第2の回動支点P2として機能する構成になっている。
また、本実施形態では、アッパレール6の第1孔部37a内に挿入されるロック部材22の第1フランジ部35aについても同様に、上記第2フランジ部35bと同じく湾曲凹面35sが形成されている。更に、図11及び図13(a)(b)に示すように、アッパレール6を構成する第1側壁部15a及び第1折返部18aには、その第1孔部37aに臨む側端面15s,18sに跨る態様で、この第2フランジ部35b側の湾曲凹面35sに対向する湾曲凹面6sが形成されている。尚、本実施形態では、この湾曲凹面6sは、第1側壁部15aと第1折返部18aとの境界部分に形成された略U字状の折曲形状部36にも跨るかたちで形成されている。そして、本実施形態のシートスライド装置10は、その互いに対向する両湾曲凹面35s,6sに係合する状態で、第1孔部37aに臨む第1側壁部15a及び第1折返部18aの両側端面15s,18sとロック部材22の第1フランジ部35aとの間に介在された鋼球44を備えている。
即ち、本実施形態では、その第1孔部37aに臨む第1側壁部15a及び第1折返部18aの両側端面15s,18sに形成された湾曲凹面6sがアッパレール6側の支持部38となっている。そして、本実施形態のロック部材22は、この支持部38と第1フランジ部35aとの間に挟持された鋼球44が、その第1の回動支点P1として機能する構成になっている。
また、図14に示すように、本実施形態の支持ブラケット40は、リベット46を用いることにより、その固定部41がアッパレール6の上壁部16に対して締結されている。ここで、本実施形態では、支持ブラケット40の固定部41に形成されたリベット挿通孔47の内径D1は、リベット46の軸径D0と略等しく設定されているのに対し、アッパレール6の上壁部16に形成されたリベット挿通孔48は、その内径D2がリベット46の軸径D0よりも大径となるように設定されている(D2>D1≒D0)。そして、本実施形態のシートスライド装置10は、これにより、ロック部材22の組み付け時、アッパレール6の延伸方向に沿って支持ブラケット40の固定位置を調整することが可能となっている。
即ち、本実施形態では、支持ブラケット40の締結部材を構成するリベット46の軸径D0よりもアッパレール6に形成されたリベット挿通孔48の内径D2を大径に設定することで、そのアッパレール6の延伸方向に沿った支持ブラケット40の固定位置調整を可能とする位置調整機構50が形成されている。そして、本実施形態のシートスライド装置10は、これにより、回動軸Lが形成されるアッパレール6の延伸方向において、容易に、そのアッパレール6側の支持部38と当該アッパレール6に固定された支持ブラケット40との間にロック部材22を挟み込むことが可能な構成になっている。
また、図7、図9及び図10に示すように、本実施形態のシートスライド装置10は、上記のようにアッパレール6に支持されたロック部材22をロック動作方向(図8参照、同図中、反時計周り方向)に付勢する付勢部材60を備えている。
詳述すると、本実施形態のシートスライド装置10において、この付勢部材60は、アッパレール6の延伸方向に延びるトーションバー部61を備えている。本実施形態では、この付勢部材60は、ロック部材22よりも車両後方側(図7及び図10中、右側、図9中、左側)の位置においてアッパレール本体17内に保持されている。具体的には、図5及び図7(b)に示すように、本実施形態の付勢部材60は、第1側壁部15aの下端部分に設けられた複数の係止部材63によって、その第1側壁部15aとの間にトーションバー部61が挟み込まれる態様で保持されている。また、図7(b)に示すように、トーションバー部61の一端側には、略コ字状の折曲形状を有してアッパレール6の第2側壁部15bに当接する回り止め部64が設けられている。そして、トーションバー部61の他端側には、クランク状の折曲形状を有してロック部材22に当接する押圧部65が設けられている。
図6、図7(a)及び図9に示すように、本実施形態のロック部材22は、第1フランジ部35aが形成された車両後方側の長手方向端部において、その本体部32の上端部分から上方に向かって延びる係合部66を有している。また、図7(a)、図9及び図15に示すように、本実施形態の付勢部材60は、その押圧部65の先端部分が第2側壁部15b側から(図15中、右側から)、この係合部66に当接するように構成されている。即ち、本実施形態の付勢部材60は、トーションバー部61が捩られることにより生ずる弾性力(弾性復元力)に基づいて、その押圧部65が当接するロック部材22の係合部66をレール幅方向内側から外側(図15中、右側から左側)に向かって押圧する。そして、本実施形態のロック機構30は、これにより、ロアレール5の各係合孔23に対してロック部材22の各係合爪21が係合する方向、即ちロック動作方向に、そのロック部材22が回動付勢される構成になっている。
また、図1〜図4、及び図7に示すように、本実施形態のシートスライド装置10は、シート1のスライド位置を調整すべく操作される上記ロック機構30の操作ハンドル68と、この操作ハンドル68をアッパレール6に支持する支持部材70と、を備えている。
詳述すると、本実施形態の操作ハンドル68は、アッパレール6の前端開口部6aを介してアッパレール本体17内に挿入される挿入部68aを備えている。具体的には、本実施形態では、この操作ハンドル68には、管材を略コ字状に折曲加工してなるループハンドルが用いられている。即ち、本実施形態の操作ハンドル68は、その並行する二本の延伸部分が、左右のアッパレール6内に挿入される挿入部68aとなっている。そして、アッパレール6の外側に露出した部分を把持部68bとして、その操作入力を行うことが可能な構成になっている。
また、図6、図9及び図16に示すように、本実施形態のロック部材22は、第2フランジ部35bが形成された車両前方側の長手方向端部において、その本体部32の上端部分から上記各係合爪21の反対側、即ちレール幅方向外側から内側(図16中、左側から右側)に向かって延びる操作入力部71を有している。また、図7(a)に示すように、この操作入力部71は、アッパレール6の長手方向、前端開口部6a側(同図中、右側から左側)に向かって延設されている。そして、図7(a)及び図16に示すように、本実施形態の支持部材70は、そのアッパレール本体17内に挿入された挿入部68aの先端部分が、この操作入力部71の上方に配置された状態で、操作ハンドル68をアッパレール6に支持する構成になっている。
具体的には、図7に示すように、本実施形態の支持部材70は、アッパレール本体17の内側において、そのアッパレール本体17内に挿入された操作ハンドル68の挿入部68aを下側から支持する。更に、本実施形態の支持部材70は、その挿入部68aの支持部に操作ハンドル68の回動支点P3を形成する。そして、本実施形態の操作ハンドル68は、この回動支点P3周りに回動することによって、その挿入部68aの先端部分が上下動する構成になっている。
即ち、本実施形態のシートスライド装置10は、操作ハンドル68の把持部68bを引き上げることにより、そのアッパレール本体17内に挿入された挿入部68aの先端部分が下方移動するように構成されている。更に、この挿入部68aの先端部分がロック部材22の操作入力部71を押し下げることにより、上記付勢部材60の付勢力に抗してロック部材22がアンロック動作方向(図8参照、同図中、時計回り方向)に回動する。そして、本実施形態のロック機構30は、これにより、ロック部材22の各係合爪21がロアレール5の各係合孔23から抜脱されることで、そのロアレール5に対するアッパレール6の相対移動を許容するアンロック状態に移行する構成になっている。
尚、本実施形態の操作ハンドル68は、その把持部68bに対する引き上げ操作を止めた場合、自重によって、図7(a)中、反時計回り方向に回動するように構成されている。即ち、本実施形態では、この回動によりロック部材22の操作入力部71に当接した挿入部68aの先端部分が上方移動することで、上記付勢部材60の付勢力に基づきロック部材22がロック動作方向に回動する。そして、本実施形態のロック機構30は、これにより、ロック部材22の各係合爪21がロアレール5の各係合孔23に対して係合することで、そのロアレール5に対するアッパレール6の相対移動を規制するロック状態に復帰する構成になっている。
また、図7(b)及び図17に示すように、本実施形態のシートスライド装置10において、この操作ハンドル68の支持部材70は、線材を折り曲げてなる一つのバネ部材80によって、上記ロック部材22の付勢部材60と一体に構成されている。
詳述すると、本実施形態のバネ部材80は、略コ字状の折曲形状を有した第1長手方向端部81を有している。また、このバネ部材80は、その第1長手方向端部81に連続して略平行に延びる第1延伸部82a及び第2延伸部82bを有している。更に、これら第1延伸部82a及び第2延伸部82bには、それぞれ、略コ字状の折曲形状を有してバネ部材80の幅方向外側に膨出する係合部83a,83bが形成されている。そして、本実施形態のバネ部材80は、これらの係合部83a,83bがアッパレール6に係合することにより、そのアッパレール6の長手方向に沿って延びる各係合部83a,83bから第1長手方向端部81側までの区間が、操作ハンドル68の支持部材70として機能する構成になっている。
具体的には、図4及び図18(a)(b)に示すように、本実施形態のアッパレール6には、その両側壁部15(15a,15b)と上壁部16との間のコーナー部に、それぞれ、そのアッパレール6の延伸方向に延びる長孔状の係合孔84a,84bが形成されている。そして、本実施形態のバネ部材80は、その第1延伸部82a及び第2延伸部82bに形成された各係合部83a,83bが、それぞれ、これらの係合孔84a,84bに対して係合することにより、そのアッパレール本体17の内側に保持される構成になっている。
図7(b)に示すように、本実施形態のバネ部材80は、その第1延伸部82aがアッパレール6の第1側壁部15aに沿って配置され、第2延伸部82bがアッパレール6の第2側壁部15bに沿って配置されている。また、図7(a)に示すように、操作ハンドル68の支持部材70を構成する区間については、そのアッパレール6に係止された各係合部83a,83bよりもアッパレール6の前端開口部6aに近い第1長手方向端部81の方が低い位置に配置されている。そして、本実施形態のバネ部材80は、これにより、その第1長手方向端部81が、操作ハンドル68の挿入部68aを下側から支える構成になっている。
即ち、図7(a)(b)に示すように、本実施形態の操作ハンドル68は、アッパレール6に対し、そのアッパレール本体17内に挿入された挿入部68aが、バネ部材80の第1延伸部82aと第2延伸部82bとの間に配置されるように組み付けられる。また、その挿入部68aの下端部分には、当該挿入部68aの延伸方向に直交する溝部85が形成されている。そして、本実施形態の操作ハンドル68は、この溝部85にバネ部材80の第1長手方向端部81が係合することにより、その係合部位に形成される回動支点P3周りに回動可能な状態で、アッパレール6に支持される構成になっている。
また、図7(b)及び図17に示すように、本実施形態のバネ部材80において、アッパレール6の第2側壁部15b側に配置される第2延伸部82bは、上記ロック部材22の保持位置を超えて後方側(図7中、右側)まで延設されている。尚、本実施形態のバネ部材80は、アッパレール6の第1側壁部15a側に配置される第1延伸部82aに形成された係合部83aの近傍に、その第1端末部87aを有している。更に、本実施形態のバネ部材80は、その第2延伸部82bに連続する略コ字状の折曲形状を有した第2長手方向端部88を備えている。そして、本実施形態のバネ部材80は、この第2長手方向端部88から第2端末部87bまでの区間がロック部材22の付勢部材60として機能する構成になっている。
具体的には、本実施形態のバネ部材80は、その第2長手方向端部88に連続して第2延伸部82bと平行に延びる第3延伸部82cを有している。また、この第3延伸部82cは、第1側壁部15aの下端部分に設けられた複数の係止部材63に係止されることにより、第1側壁部15aに沿って延設されている。更に、この第3延伸部82cの先端部分には、略クランク状の折曲形状部90が形成されている。そして、本実施形態のバネ部材80は、この折曲形状部90の先端が第2端末部87bとなっている。
即ち、図7(b)及び図9に示すように、本実施形態のバネ部材80は、その第1側壁部15aの下端部においてアッパレール6の延伸方向に延びる第3延伸部82cが、付勢部材60のトーションバー部61を構成する。また、この第3延伸部82cの先端部分に形成された折曲形状部90が、ロック部材22の係合部66に当接する付勢部材60の押圧部65を構成する。そして、第2長手方向端部88の近傍において第2延伸部82bがアッパレール6の第1側壁部15aに当接することにより、その第2長手方向端部88の略コ字形状部分が、付勢部材60の回り止め部64として機能する構成になっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)シートスライド装置10は、ロック機構30の操作ハンドル68をアッパレール6に支持する支持部材70を備える。また、ロック機構30は、アッパレール6に支持されて当該アッパレール6の延伸方向に沿った回動軸L周りに回動することによりロアレール5側の係合部(各係合孔23)に対して係脱するロック部材22と、このロック部材22をロック動作方向に付勢する付勢部材60と、を備える。更に、付勢部材60は、アッパレール6の延伸方向に延びるトーションバー部61と、このトーションバー部61の一端側に設けられてアッパレール6に係合する回り止め部64と、トーションバー部61の他端側に設けられてロック部材22を押圧する押圧部65と、を備える。そして、この付勢部材60は、線材を折り曲げてなるバネ部材80により支持部材70と一体に構成される。
上記構成によれば、一つのバネ部材80がロック部材22の付勢部材60及び操作ハンドル68の支持部材70として機能することで、その構成を簡素化することができる。また、弾性変形させることが可能なバネ部材80を用いることで、容易に、その組み付け作業を行うことができる。その結果、アッパレール6の延伸方向に沿った回動軸L周りに回動するロック部材22を有したロック機構30を採用することによる利点(高剛性)を損なうことなく、より優れた組み付け性を確保することができる。そして、これにより、その作業効率を向上させることができる。
(2)アッパレール6は、一対の側壁部15と、これらの両側壁部15間を接続する上壁部16と、を備える。また、ロック部材22及びバネ部材80は、その両側壁部15及び上壁部16に囲まれたアッパレール6(アッパレール本体17)の内側に設けられる。そして、そのバネ部材80が形成する支持部材70は、アッパレール6の内側において当該アッパレール6の開口端(前端開口部6a)から挿入された操作ハンドル68の挿入部68aを支持する。
即ち、線材を折り曲げてなるバネ部材80を用いて付勢部材60及び支持部材70を構成することにより、これらの付勢部材60及び支持部材70、並びにロック部材22を、効率よく、コンパクトに、そのアッパレール6の内側に配置することができる。そして、これにより、アッパレール6の外側に配置される部位を減らすことで、車両への搭載性を向上させることができる。
[第2の実施形態]
以下、車両用シートスライド装置に関する第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜上、上記第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略することとする。
図19〜図21(a)(b)に示すように、本実施形態のシートスライド装置10Bは、上記第1の実施形態との比較において、そのロック機構30Bの構成、詳しくは、操作ハンドル68の支持部材70と一体にロック部材22の付勢部材を構成するバネ部材80Bの構成が相違する。
詳述すると、図19及び図21に示すように、本実施形態のバネ部材80Bにおいてもまた、アッパレール6の第2側壁部15b側に配置される第2延伸部82bは、そのアッパレール6に対する係合部83bからロック部材22の保持位置を超えて後方側(図21(a)中、右側)まで延設されている。また、この第2延伸部82bに連続する第2長手方向端部88Bは、略L字状の折曲形状を有している。更に、本実施形態では、その略L字形状の先端がバネ部材80Bの第2端末部87bとなっている。そして、本実施形態のバネ部材80Bは、この第2長手方向端部88Bがアッパレール6の上壁部16に係合する状態で、そのアッパレール6(アッパレール本体17)の内側に配置される構成になっている。
また、本実施形態のバネ部材80Bは、そのアッパレール6に対する係合部83bから第2長手方向端部88Bまでの区間に、略U字状の折曲形状部91を有している。具体的には、図20及び図21に示すように、本実施形態のシートスライド装置10Bにおいて、バネ部材80Bの第2延伸部82bは、そのアッパレール6の第2側壁部15bと上壁部16とを接続するコーナー部92に沿って延設されている。更に、この第2延伸部82bの途中に形成された折曲形状部91は、その略U字形状の先端部分がロック部材22の本体部32に対して第2側壁部15b側(図20中、右側)から当接するようになっている。そして、本実施形態では、これにより、その折曲形状部91を押圧部65として共有する第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bが形成されている。
即ち、図19及び図21に示すように、本実施形態のバネ部材80Bは、その第2長手方向端部88Bと折曲形状部91との間の第1棒状部93aが第1付勢部材60Aのトーションバー部61を構成し、そのアッパレール6の上壁部16に係合する第2長手方向端部88Bが第1付勢部材60Aの回り止め部64を構成する。また、その折曲形状部91とアッパレール6に対する係合部83bとの間の第2棒状部93bが第2付勢部材60Bのトーションバー部61を構成し、そのアッパレール6に対する係合部83bが第2付勢部材60Bの回り止め部64を構成する。そして、本実施形態では、これにより、第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bの各トーションバー部61が、そのアッパレール6の延伸方向に延びるロック部材22の本体部32と並行する位置に配置されるようになっている。
更に、本実施形態のバネ部材80Bは、その第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bの各トーションバー部61を構成する第1棒状部93a及び第2棒状部93bが捩られた状態でアッパレール6の内側に組み付けられる。そして、本実施形態のロック機構30は、このバネ部材80Bが形成する第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bの弾性力(弾性復元力)に基づいて、そのロック部材22をロック動作方向に回動付勢する構成になっている。
また、本実施形態のシートスライド装置10Bは、このバネ部材80Bをアッパレール6に係止する複数の係止部材(63a〜63d)を備えている。具体的には、図22(a)に示すように、第1係止部材63aは、アッパレール6の第2側壁部15bに設けられることにより、第1付勢部材60Aのトーションバー部61となる第2延伸部82bの第1棒状部93aをアッパレール6の上壁部16との間に挟み込む。また、図22(b)に示すように、第2係止部材63bは、アッパレール6の上壁部16に設けられることにより、その第2延伸部82bの第1棒状部93aをアッパレール6の第2側壁部15bとの間に挟み込む。更に、図22(c)に示すように、第3係止部材63cは、アッパレール6の上壁部16に設けられることにより、当該上壁部16との間に第1付勢部材60Aの回り止め部64となるバネ部材80Bの第2長手方向端部88Bを挟み込む。そして、図21(a)に示すように、第4係止部材63dは、上記第1係止部材63aと同様、アッパレール6の第2側壁部15bに設けられることにより、第2付勢部材60Bのトーションバー部61となる第2延伸部82bの第2棒状部93bをアッパレール6の上壁部16との間に挟み込む構成になっている。
さらに詳述すると、図21(a)に示すように、本実施形態では、第1係止部材63aは、第1付勢部材60A(及び第2付勢部材60B)の押圧部65を構成する折曲形状部91の近傍において、その第2延伸部82bの第1棒状部93aを係止する。また、第2係止部材63bは、第1付勢部材60Aの回り止め部64を構成する第2長手方向端部88Bの近傍において、その第2延伸部82bの第1棒状部93aを係止する。更に、第4係止部材63dもまた、折曲形状部91の近傍において、その第2延伸部82bの第2棒状部93bを係止する。そして、本実施形態のシートスライド装置10Bは、これにより、そのバネ部材80Bが形成する第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bの各トーションバー部61となる第1棒状部93a及び第2棒状部93bを、安定的に保持することが可能な構成となっている。
以上、本実施形態によれば、上記第1の実施形態と同様の効果に加え、以下のような効果を得ることができる。
(1)バネ部材80Bは、その第2延伸部82bの途中に略U字状の折曲形状部91を有する。そして、バネ部材80Bは、アッパレール6に組み付けられることにより、その折曲形状部91を共有の押圧部65とした第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bを構成する。
上記構成によれば、押圧部65として共有する折曲形状部91の両側に、それぞれ、その第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bの各トーションバー部61が形成される。そして、これにより、効率よく、コンパクトに、これらの第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bをアッパレール6の内側に配置することができる。また、より効率的にロック部材22を回動付勢することができる。その結果、より円滑に、ロック機構30をロック及びアンロック動作させることができる。
更に、複数の付勢部材(60A、60B)を用いることで、より大きな付勢力を発生させることができる。また、その付勢部材一つあたりの付勢力を小さくすることもできる。そして、これにより、より細い線材を用いてバネ部材80Bを形成することが可能になることで、より容易に、そのバネ部材80Bを形成することができる。更に、そのバネ部材80Bが容易に弾性変形することで、より優れた組み付け性を確保することができる。そして、これにより、その作業効率を向上させることができる。
また、上記構成によれば、第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bの各トーションバー部61が、アッパレール6の延伸方向に延びるロック部材22と並行する位置に配置される。そして、これにより、効率よく、コンパクトに、その第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bをアッパレール6の内側に配置することができる。
(2)第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bの各トーションバー部61を構成するバネ部材80Bの第2延伸部82bは、アッパレール6を構成する第2側壁部15bと上壁部16とを接続するコーナー部92に沿って延設される。これにより、捩じれの力が加わるトーションバー部61を安定的に保持することができる。
(3)シートスライド装置10Bは、第1付勢部材60Aのトーションバー部61をアッパレール6の上壁部16との間に挟み込む第2側壁部15bに設けられた第1係止部材63aと、そのトーションバー部61を第2側壁部15bとの間に挟み込む上壁部16に設けられた第2係止部材63bと、を備える。これにより、より安定的に、トーションバー部61を保持することができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、バネ部材80(80B)により構成される操作ハンドル68の支持部材70は、操作ハンドル68の挿入部68aを下側から支持することにより、その支持部に操作ハンドル68の回動支点P3を形成することとした。しかし、これに限らず、支持部材70による操作ハンドル68の支持形態は任意に変更してもよい。そして、バネ部材80(80B)の形状についてもまた、どのようなものであってもよい。
・上記第1の実施形態では、第1側壁部15aの下端部においてアッパレール6の延伸方向に延びるバネ部材80の第3延伸部82cが、その付勢部材60のトーションバー部61として機能することとした。しかし、これに限らず、例えば、そのトーションバー部61が、アッパレール6の第1側壁部15a及び上壁部16のコーナー部に配置される構成としてもよい。そして、その押圧部65の形状についてもまた、任意に変更してもよい。
・上記第2の実施形態では、そのバネ部材80Bが押圧部65を共有する第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bを形成することとした。しかし、これに限らず、そのバネ部材が3つ以上の付勢部材を形成する構成であってもよい。例えば、そのトーションバー部61がアッパレール6の第2側壁部15bに沿って配置される第1付勢部材60A及び第2付勢部材60Bとともに、第1の実施形態における付勢部材60のような、そのトーションバー部61が第1側壁部15aに沿って配置される付勢部材を同時に形成する構成としてもよい。
・また、例えば、その押圧部65となる折曲形状部91の近傍に回り止め部64を形成することにより、そのアッパレール6の第2側壁部15bに沿って配置されるバネ部材80Bの第2延伸部82bが一つの付勢部材を形成する構成であってもよい。そして、その第1側壁部15aに沿って配置されるバネ部材80B(80)の第1延伸部82aが付勢部材を形成する構成であってもよい。
・上記各実施形態では、支持ブラケット40の締結部材を構成するリベット46の軸径D0よりもアッパレール6に形成されたリベット挿通孔48の内径D2を大径に設定することで、そのアッパレール6の延伸方向に沿った支持ブラケット40の固定位置調整を可能にすることとした。しかし、これに限らず、支持ブラケット40の位置調整機構50の構成については、任意に変更してもよい。
例えば、図23(a)〜図23(c)に示すように、アッパレール6Cの上壁部16Cには、そのアッパレール6Cの延伸方向において上記リベット挿通孔48と並ぶ位置に孔部95が形成される。また、この孔部95は、アッパレール6の延伸方向に延びる長孔形状を有する。そして、支持ブラケット40Cの固定部41Cには、この孔部95におけるレール幅方向(図23(c)中、紙面に直交する方向)の内径と略等しい直径を有して当該孔部95内に挿入される扁平略円柱状の突部(ボス)96が形成される。このような構成を採用することで、支持ブラケット40Cの固定位置調整時、リベット挿通孔47,48に挿通されたリベット46周りの傾動を抑えて、アッパレール6Cの延伸方向に延びる回動軸Lに沿った支持ブラケット40Cの姿勢を維持することができる。そして、これにより、その組み付け性を向上させることができる。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想を効果とともに記載する。
(イ)前記支持部材は、前記アッパレールの内側において該アッパレールの開口端から挿入された前記操作ハンドルの挿入部を支持すること、を特徴とする車両用シートスライド装置。これにより、アッパレールの外側に配置される部位を低減することで、車両への搭載性を向上させることができる。
(ロ)前記トーションバー部を前記上壁部との間に挟み込む前記側壁部に設けられた第1係止部材と、前記トーションバー部を前記側壁部との間に挟み込む前記上壁部に設けられた第2係止部材と、を備えること、を特徴とする車両用シートスライド装置。これにより、より安定的に、捩じれの力が加わるトーションバー部を保持することができる。
1…シート、5…ロアレール、6…アッパレール、6a…前端開口部、10,10B…シートスライド装置、15…側壁部、15a…第1側壁部、15b…第2側壁部、16…上壁部、17…アッパレール本体、21…係合爪(係合部)、22…ロック部材、23…係合孔、30,30B…ロック機構、32…本体部、60…付勢部材、60A…第1付勢部材、60B…第2付勢部材、61…トーションバー部、63…係止部材、63a…第1係止部材、63b…第2係止部材、63c…第3係止部材、63d…第4係止部材、64…回り止め部、65…押圧部、66…係合部、68…操作ハンドル、68a…挿入部、68b…把持部、70…支持部材、71…操作入力部、80,80B…バネ部材、81…第1長手方向端部、82a…第1延伸部、82b…第2延伸部、82c…第3延伸部、83a,83b…係合部、84a,84b…係合孔、87a,87b…第2端末部、88,88B…第2長手方向端部、90,91…折曲形状部、92…コーナー部、93a,93b…第2棒状部、L…回動軸。

Claims (6)

  1. 上方にシートを支持するアッパレールと、
    前記アッパレールを支持するとともに該アッパレールの相対移動を許容するロアレールと、
    前記ロアレールに対する前記アッパレールの相対移動を規制するロック機構と、
    前記アッパレールに前記ロック機構の操作ハンドルを支持する支持部材と、を備え、
    前記ロック機構は、
    前記アッパレールに支持されて該アッパレールの延伸方向に沿った回動軸周りに回動することにより前記ロアレールの係合部に対して係脱するロック部材と、
    前記ロック部材を回動付勢する付勢部材と、を備えるとともに、
    前記付勢部材は、
    前記アッパレールの延伸方向に延びるトーションバー部と、前記トーションバー部の一端側に設けられて前記アッパレールに係合する回り止め部と、前記トーションバー部の他端側に設けられて前記ロック部材を押圧する押圧部と、を備えるものであって、
    前記付勢部材及び前記支持部材が、線材を折り曲げてなるバネ部材により一体に構成された車両用シートスライド装置。
  2. 請求項1に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記アッパレールは、一対の側壁部と、該両側壁部間を接続する上壁部と、を備え、
    前記ロック部材及び前記バネ部材は、前記両側壁部及び前記上壁部に囲まれた前記アッパレールの内側に設けられること、を特徴とする車両用シートスライド装置。
  3. 請求項2に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記トーションバー部は、前記側壁部と前記上壁部とを接続するコーナー部に沿って延設されること、を特徴とする車両用シートスライド装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記トーションバー部は、前記アッパレールの延伸方向に延びる前記ロック部材と並行する位置に配置されること、を特徴とする車両用シートスライド装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記バネ部材が、複数の前記付勢部材を構成すること、
    を特徴とする車両用シートスライド装置。
  6. 請求項5に記載の車両用シートスライド装置において、
    前記バネ部材が、前記付勢部材となる第1付勢部材及び第2付勢部材を構成するとともに、
    前記第1付勢部材と前記第2付勢部材とが、前記押圧部を共有すること、
    を特徴とする車両用シートスライド装置。
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