JP5431229B2 - 筆記具のクリップ構造 - Google Patents

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Description

本発明は、筆記具のクリップ構造に関するものである。
従来、このような分野の技術として、下記特許文献1に記載の筆記具のクリップ構造が知られている。このクリップ構造は、筆記具の軸筒との間に物品を挟むクリップ本体部を有し、クリップ本体部と軸筒とを挟み込むように板バネを配設している。この板バネの弾性力によってクリップ本体部の先端を軸筒の外壁面側に付勢することで、物品を挟み込むための狭持力を発揮させている。このクリップ構造では、軸筒側に設けられた回転軸をクリップ本体部に形成された受容孔に受容させることで、クリップ本体部が軸筒に対して揺動可能に連結されている。上記受容孔が長孔であるためにクリップ本体部が軸筒に対して移動可能であり、クリップ本体部が軸筒との間の間隔を広げるように移動することで、クリップ本体部と軸筒との間に厚い物を挟むことを可能にする提案がなされている。
特開2007−253329号公報
弾性部材で狭持力を発生させるこの種のクリップ構造では、厚い物を挟むと弾性部材の変形量が大きいので、弾性部材の疲労や破損により狭持力が低下又は喪失しクリップの機能が損なわれるおそれもある。ところが、上記特許文献1のクリップ構造では、厚い物を挟む場合にも板バネの変形量が緩和されるわけではないので、板バネの疲労や破損の可能性は特に低減されない。
そこで、本発明は、狭持力を発生させる弾性部材の疲労や破損を抑制することができる筆記具のクリップ構造を提供することを目的とする。
本発明の筆記具のクリップ構造は、クリップ本体部と、クリップ本体部を支持するクリップ支持体との間で被狭持物を挟み込むようにした筆記具のクリップ構造であって、クリップ支持体に支持された台座部と、台座部をクリップ支持体に対して係止させる係止手段と、台座部に揺動自在に支持されたクリップ本体部と、台座部とクリップ本体部との間に介装され、クリップ本体部の先端側をクリップ支持体に向けて付勢する弾性部材と、を備え、台座部は、クリップ支持体に対して直線移動可能であり、台座部が直線移動したとき、クリップ本体部は、クリップ支持体との距離を変化させる方向に平行移動することを特徴とする。
このクリップ構造では、クリップ本体部の先端側が弾性部材で付勢されて、クリップ本体部とクリップ支持体との間に被狭持物を挟み込む。このクリップ本体部を支持する台座部は、クリップ支持体に対して移動可能である。台座部の移動により、クリップ本体部が平行移動し、クリップ本体部とクリップ支持体との距離が変更可能である。このとき、台座部とクリップ本体部とが一緒に移動することで、両者の間に介装された弾性部材も変形する必要がない。従って、このクリップ構造では、被狭持物の厚さに応じて、弾性部材の変形量を変更することなく、クリップ本体部とクリップ支持体との間隔を変化させることができる。よって、厚い被狭持物を挟む場合には、クリップ本体部とクリップ支持体との間隔を広げることで、弾性部材の変形量が緩和され、その結果、弾性部材の疲労や破損を抑制することができる。
また、係止手段は、台座部の係止位置を変更可能であることとしてもよい。この構成によれば、クリップ本体部とクリップ支持体との間隔を調整することができるので、種々の被狭持物の厚さに応じて適切な狭持力を発生させながら、弾性部材の変形量も適切な範囲に設定することができる。
また、クリップ支持体には、クリップ本体部側に突出すると共に、クリップ本体部の先端がクリップ支持体から離れる方向にクリップ本体部を揺動させたときにクリップ本体部の後端部が当接する突起部が形成されていることとしてもよい。
この構成によれば、クリップ本体部の先端がクリップ支持体から持ち上げられることにより、クリップ本体部の後端部がクリップ支持体の突起部に当接する。この状態から、更にクリップ本体部の先端を持ち上げようとすれば、クリップ本体部の先端を力点とし、上記突起部を支点とし、クリップ本体部と台座部との連結部を作用点とする梃子の原理で、台座部をクリップ本体部側に引っ張る力が発生する。すなわち、台座部をクリップ支持体に対して移動させる力が発生する。以上のように、上記突起部を形成することにより、クリップ本体部の先端がクリップ支持体から持ち上げられる力を利用して、台座部を移動させることができる。
具体的な構成として、係止手段は、クリップ支持体に設けられ、台座部の移動方向に交差する方向に向けて台座部の表面に押し当てられるボールと、台座部の表面で当該台座部の移動方向に配列されて形成され、ボールが嵌り込む複数の凹部と、を有することとしてもよい。
この構成によれば、ボールが台座部表面の凹部に嵌り込んで押し当てられることにより、台座部がクリップ支持体に係止される。また台座部の移動に伴って、ボールが嵌り込む凹部が推移することにより、台座部の係止位置を段階的に設定することができる。
また他の具体的な構成として、係止手段は、クリップ支持体に設けられ、台座部の移動方向に交差する方向に向けて台座部の表面に押し当てられるピンと、台座部の表面で当該台座部の移動方向に配列されて形成され、ピンの先端が嵌り込む複数の凹部と、を有することとしてもよい。
この構成によれば、ピンの先端が台座部表面の凹部に嵌り込んで押し当てられることにより、台座部がクリップ支持体に係止される。また台座部の移動に伴って、ピンの先端が嵌り込む凹部が推移することにより、台座部の係止位置を段階的に設定することができる。
また更に他の具体的な構成として、係止手段は、台座部の表面に設けられ当該台座部の移動方向に延びるラックと、クリップ支持体に設けられラックに噛み合う歯車と、を備えてもよい。
この構成によれば、歯車の回転に抵抗力を持たせることにより、台座部をクリップ支持体に対して係止させることができる。
また、本発明の筆記具のクリップ構造は、クリップ支持体に設けられ、クリップ支持体とクリップ本体部と近づける方向に台座部を付勢する付勢手段を備えてもよい。
この構成によれば、付勢手段の付勢力により、被狭持物を挟み込んだ状態でクリップ本体部を停止させることができ、被狭持物を取り去ったときにはクリップ本体部の位置を復帰させることができる。
本発明のクリップ構造によれば、狭持力を発生させる弾性部材の疲労や破損を抑制することができる。
本発明のクリップ構造を有する筆記具の第1実施形態を示す斜視図である。 図1の筆記具の分解斜視図である。 図1の筆記具の要部を示す断面図である。 図1の筆記具において、台座が第2ポジションにある状態を示す要部の断面図である。 図1の筆記具において、台座が第3ポジションにある状態を示す要部の断面図である。 図1の筆記具において、台座が第1ポジションにある状態でクリップ本体部を持ち上げた様子を示す要部の断面図である。 図1の筆記具において、台座が第2ポジションにある状態でクリップ本体部を持ち上げた様子を示す要部の断面図である。 本発明のクリップ構造を有する筆記具の第2実施形態を示す分解斜視図である。 (a)は、図8の筆記具の要部を示す断面図であり、(b)は、台座が最上位置に移動した様子を示す断面図である。 本発明のクリップ構造を有する筆記具の第3実施形態を示す分解斜視図である。 (a)は、図10の筆記具の要部を示す断面図であり、(b)は、台座が最上位置に移動した様子を示す断面図である。 本発明のクリップ構造を有する筆記具の第3実施形態を示す分解斜視図である。 (a)は、図12の筆記具の要部についてキャップ本体の一部を破断して示す一部破断側面図であり、(b)は、台座が最上位置に移動した様子を示す一部破断側面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明に係るクリップ構造を備える筆記具の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、ペン先側を「前方側」或いは「先端側」として以下説明する。また、以下の説明で便宜的に「上」、「下」等の語を用いる場合があるが、これは図1に示す状態の筆記具の上下に対応するものである。
(第1実施形態)
図1〜図3に示すように、キャップ式の筆記具1は、軸筒2と軸筒2の先端に設けられた筆記芯3とを有するペン本体5を備え、更に軸筒2の先端側に嵌め込まれるキャップ7を備えている。
キャップ7は、樹脂(例えばPET)からなる円筒状のキャップ本体9を有し、このキャップ本体9の先端部には、例えば書類やクリップボードや衣服のポケット等に筆記具1を係止するためのクリップ機構が設けられている。クリップ機構は、キャップ本体(クリップ支持体)9に対して可動のクリップ組立体10を備えている。
図2及び図3にも示すように、クリップ組立体10は、キャップ本体9の外周面に沿って軸線Lに略平行に設置されるクリップ本体部11と、クリップ本体部11の下方に連結される台座(台座部)13と、クリップ本体部11と台座13とを連結するU字状の金属製板バネ(弾性部材)15と、を備えている。なお、軸線Lは、筆記芯3のペン先を通り筆記具1の長手方向に延在する仮想的な軸線である。クリップ本体部11は、キャップ本体9の外周面に向けて書類等の被狭持物Yを押さえ込むための長板状の部材である。板バネ15は、クリップ本体部11先端側をキャップ本体9に向けて付勢する。すなわち、板バネ15の弾性力によって、クリップ本体部11先端のクリップ玉部11bがキャップ本体9のキャップ玉部9bに向けて押し当てられる。クリップに挟まれる被狭持物は、クリップ本体部11の先端側によりキャップ本体9に向けて押圧され、クリップ本体部11とキャップ本体9との間に挟み込まれる。
クリップ本体部11の下面には、略半円形断面をなす凸条部11aが形成されており、台座13の上面にはU溝13aが形成されている。凸条部11aがU溝13aに嵌り込んだ状態で、板バネ15の一端が台座13に固定され、板バネ15の他端がクリップ本体部11を台座13側に押さえ込む構造により、クリップ本体部11と台座13とが板バネ15で連結されている。そして、クリップ本体部11が台座13に対して姿勢又は位置を変更するときに、クリップ本体部11と台座13とを連結する板バネ15が弾性変形する。
このようなクリップ組立体10の構造によれば、クリップ本体部11が台座13に対して揺動可能である。すなわち、図6にも示されるように、板バネ15の弾性力に逆らってクリップ本体部11の先端を持ち上げると、凸条部11aを回転軸としU溝13aを軸受けとして、クリップ本体部11が台座13に対して回転移動する。また、クリップ本体部11の先端を持ち上げる力を更に強く加えれば、例えば図7に示されるように、凸条部11aがU溝13aから浮き上がるようにクリップ本体部11が移動することも可能である。なお、この場合も、板バネ15の変形量は弾性変形領域を超えることはなく、上記の力を解除すれば、凸条部11aがU溝13aに嵌り込んだ初期状態に復帰する。このように、U字状の板バネ15を採用することにより、凸条部11aがU溝13aから浮き上がる動きが可能であり、クリップ本体部11の可動範囲が大きい。
台座13は、図3〜図5に示すように、キャップ本体9に対して上下方向に直線的に平行移動可能に支持されている。具体的には、台座13は、キャップ本体9の上面に形成されたガイド穴21に挿入されている。ガイド穴21の内側面には、上下方向に延びるガイド溝21b,21bが形成されている。台座13の両側面には、ガイド溝21b,21bに係合するガイドレール13b,13bが形成されている。この構成により、台座13は、ガイド溝21b,21bに案内されながら、キャップ本体9に対して上下方向に直線軌道で移動可能である。そして、クリップ組立体10が、一体として上下に平行移動可能である。また、台座13には、抜け防止用の爪13cが形成されており、キャップ本体9からのクリップ組立体10の抜け落ちが防止されている。
厳密には、ガイド溝21b,21b及びガイドレール13b,13bの延在方向が上下方向に対して15°前方に傾いているので、台座13の移動方向(矢印A方向)は、上下方向に対して前方に15°傾いている。なお、台座13の移動方向は、矢印A方向には限られず、軸線Lに交差する方向であれば自由に設定することができる。
更に、キャップ本体9には、当該キャップ本体9に対して台座13を係止する係止機構(係止手段)25が設けられている。具体的には、キャップ本体9の上部において台座13の後方に、軸線Lと平行に延在する圧縮コイルバネ23が内蔵されている。圧縮コイルバネ23と台座13との間には、圧縮コイルバネ23の前端に取り付けられたピン27とピン27の前方に位置するボール29とが位置している。圧縮コイルバネ23の後端にはピン37が取り付けられている。キャップ本体9に差し込まれた板部材39に、ピン37の後端面が当たることで、圧縮コイルバネ23の後端位置が規制される。そして、ボール29は、圧縮コイルバネ23の弾性力によって台座13の後端面13dに押し当てられる。更に、台座13の後端面13dには、上下方向に配列された3つの凹部13hが形成されている。
前方に向けて付勢されたボール29が3つの凹部13hの何れかに嵌り込むことにより、台座13はある程度の力でキャップ本体9に対して係止される。そして、台座13が所定以上の上下方向の力を受けた場合には台座13が上下移動し、ボール29の嵌り込み位置が隣接する凹部13hに推移する。このように、係止機構25によって台座13が係止されることで、クリップ組立体10がキャップ本体9に係止され、板バネ15の弾性力を被狭持物の狭持力として作用させることができる。その結果、クリップ本体部11とキャップ本体9の外周面との間に書類等の被狭持物を挟み込む狭持力が適切に発生し、クリップ機能が適切に達成される。なお、係止機構25では、ボール29が台座13に押し当てられる方向は、軸線Lと平行な方向としているが、これには限られず、台座13の移動方向(矢印A方向)に交差する方向であればよい。
また、上記のような凹部13hが上下方向に複数存在することにより、台座13の係止位置を選択的に複数段階に変化させることができる。例えばここでは、凹部13hが3つ形成されているので、台座13の位置を、図3に示す第1ポジション、図4に示す第2ポジション、及び図5に示す第3ポジションといった3通りのポジションに設定することができ、クリップ本体部11とキャップ本体9との距離を3通りに変化させることが可能である。なお、凹部13hの数を変更すれば、台座13が係止され得るポジションの数を変更することが可能である。
更に、キャップ本体9の先端上部には、円筒外周面から上方に2段階に突出した階段状の突起部31が形成されている。突起部31は、円筒外周面よりも高い位置にある水平面31hと、更に高い位置にある水平面31jとを有している。水平面31h,31jとクリップ組立体10との位置関係は次の通りである。台座13の位置が第1ポジション(図3)にあるときに、図6に示すように、クリップ本体部11の先端を持ち上げれば、クリップ本体部11が軸線Lに対して15°傾いたときに、クリップ本体部11の後端部11cが水平面31hに当接する。また、台座13の位置が第2ポジション(図4)にあるときに、図7に示すように、クリップ本体部11の先端を持ち上げれば、クリップ本体部11が軸線Lに対して15°傾いたときに、クリップ本体部11の後端部11cが水平面31jに当接する。
この突起部31が存在することにより、以下のようなクリップの動作が可能である。まず、台座13の位置が第1ポジション(図3)にあるときに、図6に示すように、ユーザがクリップ本体部11の先端を持ち上げれば、クリップ本体部11の後端部11cが水平面31hに当接する。この状態から、ユーザが更にクリップ本体部11の先端を持ち上げる力を加えれば、クリップ本体部11の先端を力点とし、水平面31hを支点とし、クリップ本体部11の板バネ15に押さえられた部分を作用点とする梃子の原理により、板バネ15を上方に引っ張る力が発生する。そして、この力が板バネ15を介して台座13に伝わり、台座13が上方に引っ張られる。また、このとき、クリップ本体部11は軸線Lに対して15°傾いていることから、台座13に作用する力Fの方向は、台座13の平行移動方向(図4の矢印A方向)に一致する。従って、上記の力Fにより、台座13がキャップ本体9に対して矢印A方向に円滑に平行移動し、第2ポジションに円滑に移動する。
まったく同様の原理で、台座13を第2ポジションから第3ポジションに移動する場合にも、水平面31jを利用して円滑な移動が可能である。この場合、図7に示されるように、クリップ本体部11の凸条部11aがU溝13aから浮き上がることになるが、力Fは板バネ15を介して台座13に伝わり、台座13が上方に引っ張られる。
以上のように、突起部31を形成することにより、クリップ本体部11の先端が持ち上げられる力を利用して、台座13を上方に移動させる力Fを発生させ、台座13の位置を円滑に矢印A方向に移動することができる。
また、上記のようなユーザの意識的な操作ばかりではなく、クリップ玉部11bとキャップ玉部9bとの間に過剰に厚い被狭持物を無理に挿入しようとする場合にも、上記のようなクリップ本体部11の先端を持ち上げる力が発生する。従って、ユーザが、筆記具1のクリップに過剰に厚い被狭持物を挟もうとした場合には、上述のような第1ポジションから第2ポジションへ、或いは第2ポジションから第3ポジションへ、といった台座13の移動が自動的に行われることになる。すなわち、被狭持物の厚さに追従してクリップ本体部11とキャップ本体9との間隔が自動的に広げられる。
以上説明したように、筆記具1においては、台座13がキャップ本体9に対して上下に平行移動可能であり、クリップ本体部11と台座13と板バネ15との位置関係を変更することなく、クリップ組立体10を全体として上下させることが可能である。従って、このクリップ構造では、被狭持物の厚さに応じて、板バネ15の変形量を変更することなく、クリップ本体部11とキャップ本体9との間隔dを変化させることができる。よって、厚い被狭持物を挟む場合には、クリップ本体部11とキャップ本体9との間隔dを広げることで、板バネ15に要求される変形量が緩和され、その結果、板バネ15の疲労や破損を抑制することができる。
また、台座13はキャップ本体9に対して平行移動することから、台座13の位置が変わっても、クリップ本体部11を軸線Lと略平行の姿勢に維持することができる。従って、被狭持物の厚さが変わっても、クリップ本体部11は略同一の姿勢で被狭持物を押圧することができる。その結果、被狭持物の厚さに関わらず、クリップ本体部11が被狭持物に及ぼす狭持力の方向を略一定にすることができる。また、被狭持物の厚さに関わらず板バネ15の変形量も略一定にすることができるので、種々の厚さの被狭持物に対して略一定の適切な狭持力を発揮することができる。また、係止機構25によって台座13の係止位置が変更可能であることから、適切な狭持力と適切な板バネ15の弾性変形量とを実現するような台座13の係止位置を、被狭持物の厚さに合わせて選択することができる。
(第2実施形態)
図8及び図9(a)に示す筆記具201の係止機構225は、筆記具1の係止機構25におけるピン27に代えてピン227を備え、ボール29を省略したものである。ピン227の先端は丸められているので、ボール29の代わりに台座13の凹部13hに嵌り込む。そして、ピン227の先端が嵌り込む凹部13hが推移することで、図9(b)に示すように台座13の上下移動が可能であり、台座13の係止が可能であり、係止位置の変更も可能である。このような筆記具201によっても、筆記具1と同様の作用効果が得られる。なお、筆記具201において、前述の筆記具1と同一又は同等な構成部分には同一符号を付し重複する説明を省略する。
(第3実施形態)
図10及び図11(a)に示す筆記具301は、筆記具1における台座13に代えて台座313を備えている。台座313の後端面には、ガイドレール13bに平行に延在するラック313aが形成されている。また、キャップ本体9には、台座313の後方に位置しラック313aに噛み合う歯車353が設けられている。歯車353は、キャップ本体9に固定される軸351を中心に回転可能である。このような構成により、図11(b)に示すように、台座313の上下移動が可能であり、台座313の上下移動に伴って歯車353が回転する。すなわち、筆記具1と同様に、ユーザがクリップ本体部11の先端を持ち上げた場合や、クリップに過剰に厚い被狭持物を挟もうとした場合には、台座313が上方に平行移動し、歯車353が回転する。
筆記具301の係止機構325は、歯車353の回転抵抗によって台座313を係止することができる。例えば、歯車353と軸351との間に高粘性のグリースを介在させれば、グリースの粘性抵抗によって台座313を係止することができる。また、歯車353の厚さを大きくしたり軸351の径を大きくしたりすることで、摩擦抵抗によって台座313を係止することができる。これらの構成によれば、台座313の係止位置を任意の位置に無段階に設定することができる。そして、クリップ組立体10が係止されることにより、板バネ15の弾性力を被狭持物の狭持力として作用させることができる。
また、歯車353の歯に接触し回転の抵抗となる爪をキャップ本体9に形成してもよい。この場合、歯車353の回転をピッチごと係止することができるので、歯車のピッチに対応する幅で段階的に台座313の係止位置を設定することができる。このような筆記具301によっても、筆記具1と同様の作用効果が得られる。なお、筆記具301において、前述の筆記具1と同一又は同等な構成部分には同一符号を付し重複する説明を省略する。
(第4実施形態)
図12及び図13に示す筆記具401は、筆記具1における台座13に代えて台座413を備えている。台座413の側面下端には、ガイド溝21bに係合するガイド用突起413bが側方に突出して形成されている。更にガイド用突起413bの上面のピン413cには、ガイド溝21b内に設置される圧縮コイルバネ(付勢手段)451が取り付けられている。圧縮コイルバネ451の上端がキャップ本体9に差し込まれた板部材453に当接することで、圧縮コイルバネ451の上端位置が固定される。この構造により、台座413は圧縮コイルバネ451の弾性力によって下向きに付勢されている。そして、図13(a),(b)に示すように、圧縮コイルバネ451の弾性力に逆らって台座413の平行移動が可能であり、クリップ組立体10を上方に引き上げることができる。
また、係止機構425では、ピン413cが板部材453に突き当たることにより、台座413が上限位置で係止される。このように台座413が係止されることで、クリップ組立体10が上限位置でキャップ本体9に係止され、板バネ15の弾性力を被狭持物の狭持力として作用させることができる。
筆記具1と同様に、ユーザがクリップ本体部11の先端を持ち上げた場合や、クリップに過剰に厚い被狭持物を挟もうとした場合には、図13(a),(b)に示すように、圧縮コイルバネ451が圧縮されながら、クリップ本体部11が上方に平行移動する。そして、このクリップに被狭持物を挟んだときに、台座413が停止する。また、被狭持物を取り除くと圧縮コイルバネ451の作用により、クリップ本体部11が初期位置に復帰する。
このような筆記具401によっても、筆記具1と同様の作用効果が得られる。なお、筆記具401において、前述の筆記具1と同一又は同等な構成部分には同一符号を付し重複する説明を省略する。
本発明は、前述した第1〜第4実施形態に限定されるものではない。例えば、筆記具301や筆記具401に、筆記具1が備える突起部31を組み合わせるといったように、各実施形態の筆記具1,201,301,401が備える種々の要素は、組み合わせて採用することが可能である。
また、第1〜第4実施形態では、筆記具1のキャップ7に構成されたクリップに本発明のクリップ構造を適用している。これらの実施形態の場合、キャップ本体9が本発明のクリップ構造におけるクリップ支持体に相当する。本発明のクリップ構造はこれに限定されず、筆記具の軸筒の後端部に構成されたクリップに適用してもよい。この場合、軸筒を含む筆記具本体部が本発明のクリップ構造におけるクリップ支持体に相当する。さらに、いわゆるサイドノック式の多芯筆記具において、任意の筆記体を選択する際に押圧操作されるノック部材をクリップ支持体として構成することもできる。
1,201,301,401…筆記具、9…キャップ本体(クリップ支持体)、11…クリップ本体部、13,313,413…台座(台座部)、13h…凹部、15…板バネ、25,225,325,425…係止機構(係止手段)、29…ボール、31…突起部、227…ピン、313a…ラック、353…歯車、413c…ピン、451…圧縮コイルバネ(付勢手段)、A…台座の移動方向、L…軸線、Y…被狭持物。

Claims (7)

  1. クリップ本体部と、前記クリップ本体部を支持するクリップ支持体との間で被狭持物を挟み込むようにした筆記具のクリップ構造であって、
    前記クリップ支持体に支持された台座部と、
    前記台座部を前記クリップ支持体に対して係止させる係止手段と、
    前記台座部に揺動自在に支持された前記クリップ本体部と、
    前記台座部と前記クリップ本体部との間に介装され、前記クリップ本体部の先端側を前記クリップ支持体に向けて付勢する弾性部材と、を備え、
    前記台座部は、前記クリップ支持体に対して直線移動可能であり、
    前記台座部が直線移動したとき、前記クリップ本体部は、前記クリップ支持体との距離を変化させる方向に平行移動することを特徴とする筆記具のクリップ構造。
  2. 前記係止手段は、前記台座部の係止位置を変更可能であることを特徴とする請求項1に記載のクリップ構造。
  3. 前記クリップ支持体には、前記クリップ本体部側に突出すると共に、前記クリップ本体部の先端が前記クリップ支持体から離れる方向に前記クリップ本体部を揺動させたときに前記クリップ本体部の後端部が当接する突起部が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のクリップ構造。
  4. 前記係止手段は、
    前記クリップ支持体に設けられ、前記台座部の移動方向に交差する方向に向けて前記台座部の表面に押し当てられるボールと、
    前記台座部の前記表面で当該台座部の移動方向に配列されて形成され、前記ボールが嵌り込む複数の凹部と、を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のクリップ構造。
  5. 前記係止手段は、
    前記クリップ支持体に設けられ、前記台座部の移動方向に交差する方向に向けて前記台座部の表面に押し当てられるピンと、
    前記台座部の前記表面で当該台座部の移動方向に配列されて形成され、前記ピンの先端が嵌り込む複数の凹部と、を有することを特徴とする請求項2又は3に記載のクリップ構造。
  6. 前記係止手段は、
    前記台座部の表面に設けられ当該台座部の移動方向に延びるラックと、
    前記クリップ支持体に設けられ前記ラックに噛み合う歯車と、を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載のクリップ構造。
  7. 前記クリップ支持体に設けられ、前記クリップ支持体に前記クリップ本体部を近づける方向に前記台座部を付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のクリップ構造。
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