JP5277103B2 - ステアリングコラム装置 - Google Patents

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本発明は、ステアリングシャフトを回動可能に支承するジャケットを備えたステアリングコラム装置に関する。
従来、ステアリングコラム装置として、ステアリングシャフトを回動可能に支承するジャケット、このジャケットを案内するジャケットガイド、およびクランプ用ボルトを締込むことでジャケットブラケットとジャケットガイドをマウントブラケットに締結、固持するロック機構とを備えたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
このステアリングコラム装置100は、図12に示すように、軸方向上端にステアリングホイール(図示せず)が固定されるアッパーシャフト102と、このアッパーシャフト102に嵌合するロアシャフト101と、このアッパーシャフト102とロアシャフト101に装着されるジャケットブラケット103と、このジャケットブラケット103とマウントブラケット108の間に配置され、ジャケットブラケット103を案内するジャケットガイド104と、クランプ用ボルト105を締込むことでジャケットブラケット103とジャケットガイド104をマウントブラケット108に締結、固持するロック機構106とを備えている。
ジャケットブラケット103およびジャケットガイド104は互いに対向する斜面103a,104aを有し、クランプ用ボルト105の締込み時に斜面103a,104aが密着して互いに圧接することによりロック状態となる。
上記構成では、操作レバー107をロック方向に回動させると、ロック機構106の作動によりボルト105が図12の右側に引張られて斜面103a,104aが密着して互いに圧接することによりジャケットブラケット103がジャケットガイド104に対してテレスコ方向のロックがされる。また、ジャケットガイド104はマウントブラケット108に圧接することでチルト方向のロックがされる。次いで、操作レバー107をロック解除方向に回動させると、ロック機構106のロック解除によりボルト105を介して斜面103a,104aが圧接する状態が解除されるので、ジャケットブラケット103がジャケットガイド104に対してロックされた状態が解除される。同様にジャケットガイド104とマウントブラケット108が圧接する状態が解除されるので、ジャケットガイド104がマウントブラケット108に対してロックされた状態が解除される。これによって、ステアリングシャフト101のチルト・テレスコ位置調整が可能となる。
特開2002−46623号公報
ところで、特許文献1に記載の技術にあって図12に示す構成では、操作レバー107をロック方向に回動させると、ロック機構106の作動によりボルト105が図12の右側に駆動されて斜面103a,104aが密着して互いに圧接することにより、ジャケットブラケット103を介してジャケットガイド104に締付け荷重を付与するので、斜面103a,104aの角度や寸法(ボルト105と直交する方向の寸法)の精度誤差によって斜面103a,104aが密着する位置が異なり、その位置によってジャケットガイド104に付与する締付け荷重、ジャケットブラケット103のジャケットガイド104に対する保持力、および操作レバー107の操作力にばらつきが生じるという問題があった。また、ロック解除時に剛体であるジャケットブラケット103およびジャケットガイド104間に隙間が生じて、ジャケットブラケット103が自重で下がりながら傾くので、ジャケットブラケット103のガタ付きや、テレスコ方向の摺動抵抗の増加が生じ、上記のチルト・テレスコ位置調整を円滑に行なうことが難しいという問題もあった。
本発明は、上記事情を考慮し、ジャケットブラケットのジャケットガイドへの押付力を安定した状態で付与でき、かつ操作レバーを円滑に操作できるともに、ロック解除時にステアリングシャフトのチルト・テレスコ位置調整を円滑に行なうことができるステアリングコラム装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、車体に固定される固定部と、固定部から垂下する懸架部とからなるマウントブラケットと、軸方向上端にステアリングホイールが固定されるステアリングシャフトと、該ステアリングシャフトを回動可能に支承するジャケットと、該ジャケットの外周面に平坦部を形成して軸方向に沿って一体的に形成されたジャケットブラケットと、該マウントブラケットと該ジャケットの間で、該ジャケットブラケットに対向配置され、該ジャケットブラケットの軸方向に沿った両縁部に形成された一対の弾性部と、該弾性部の間に形成され、該ジャケットブラケットに形成された平坦部と当接する受圧面とを具備するジャケットガイドと、該マウントブラケットに支持され、且つ該ジャケットブラケット、および該ジャケットガイドを貫通する軸部を有するクランプ用ボルトとを有し、該クランプ用ボルトを締込むことで、該ジャケットを該ジャケットガイドを介して該マウントブラケットに締結、固持するとともに、該一対の弾性部のうち車両上方に位置する上側弾性部が車両下方に位置する下側弾性部より大きな押付力を備え、ロック時に該上側弾性部が弾性変形することで、該ジャケットブラケットに上方から比較的大きな押付力を付与し、ロック解除時に該下側弾性部が弾性変形することで、該ジャケットブラケットに下方から比較的小さな押付力を付与することを特徴としている。
請求項2の発明は、請求項1に記載のステアリングコラム装置であって、前記ジャケットガイドが、前記ジャケットブラケットの軸方向に沿った上側縁部より前記ジャケットブラケットの方向に突出する突出部と、該突出部より折曲げられた折曲部とを有し、且つ前記ジャケットの軸方向に延設されつつ、該ジャケットガイドへ向かうに従って該ジャケットブラケットの軸方向に沿った下側縁部へ傾斜する傾斜部を有し、該折曲部が、該傾斜部に当接することにより、該ジャケットブラケットに上方から押付力を付与することを特徴としている。
請求項3の発明は、請求項2に記載のステアリングコラム装置であって、前記突出部および前記折曲部間に、前記ジャケットの軸方向へ延びる切欠が設けられたことを特徴としている。
請求項4の発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、前記下側弾性部は、前記ジャケットブラケットが摺接する保持部材と、該保持部材を介して該ジャケットブラケットを下方から付勢する板バネとから構成されたことを特徴としている。
請求項1の発明において、ロック解除時に下側弾性部が弾性変形してジャケットブラケットを下方から押付けることにより、ジャケットの上下左右方向のガタ付きを抑制できる。これにより、ステアリングシャフトのチルト・テレスコ位置調整を円滑に行なえる。また、操作レバーをロック方向へ回動操作するとき、上側弾性部が弾性変形しつつジャケットブラケットに形成された平坦部とジャケットガイドに形成された受圧面とが圧接することでロックするため、従来のように剛体の斜面同士が密着して互いに圧接することによりジャケットブラケットに押付力を付与してロックする場合に比べて、斜面同士の密着による影響を受けないため、ジャケットブラケットを介してジャケットへ安定した状態で押付力を付与することにより、操作レバーを円滑に回動操作できるとともに、ジャケットを保持する性能の向上を図ることもできる。
請求項2の発明において、ジャケットガイドの突出部より折曲部が折曲げられてジャケットブラケットの傾斜部に当接し、傾斜部はジャケットガイドへ向かうに従ってジャケットブラケットの軸方向に沿った下側縁部へ傾斜するので、傾斜部を介してジャケットブラケットに上下方向および左右方向(クランプ用ボルトの軸方向)の押付力を付与することができる。
請求項3の発明において、ジャケットガイドの突出部および折曲部間に、ジャケットの軸方向へ延びる切欠が設けられているので、ロック時に折曲部の一部がジャケットブラケットの傾斜部と当接して弾性変形することで、ジャケットブラケットに上方から押付力を付与する。これにより、折曲部の弾性変形量を調整することができ、ジャケットブラケットに適度な押付力を付与することができる。
請求項4の発明において、下側弾性部が保持部材を介してジャケットブラケットの下面に当接するので、ロック解除時にジャケットの自重を受けるともに、ジャケットブラケットの擦動抵抗を抑制でき、ステアリングシャフトのチルト・テレスコ調整を円滑に行なうことができる。
本発明の第1実施形態を示し、ステアリングコラム装置の断面図である。 本発明の第1実施形態を示し、下側弾性部の無負荷状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態を示し、下側弾性部の負荷状態を示す断面図である。 本発明の第1実施形態を示し、プレートと板バネを組立てる状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態を示し、プレートと板バネを取付ける状態を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態を示し、カムストロークおよび押付力の関係を示す特性図である。 本発明の第2実施形態を示し、ステアリングコラム装置の要部を示す斜視図である。 ジャケットガイドの変形例を示す断面図である。 本発明の第3実施形態を示し、ステアリングコラム装置の要部を示す斜視図である。 本発明の第4実施形態を示し、ステアリングコラム装置の分解斜視図である。 本発明の第4実施形態を示し、ステアリングコラム装置の断面図である。 ステアリングコラム装置の従来例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1〜図5に示すように、第1実施形態のステアリングコラム装置1は、後述するアッパーシャフト50とロアシャフト51からなるステアリングシャフト5を回動可能に支承するジャケット2と、このジャケット2を案内するジャケットガイド3と、ジャケット2を車体(図示せず)に固定されるマウントブラケット6に対してロックするロック機構4とを備えている。
ジャケットガイド3は、マウントブラケット6とジャケット2の間で、後述するジャケットブラケット40に対向配置されつつ、ステアリングシャフト5およびジャケット2の軸方向に沿って延設されるとともに、ジャケットガイド3の長手方向下端部側は、チルト軸(図示せず)を介して車体に支持されている。これにより、ジャケットガイド3およびジャケット2の全体がチルト軸の周りに回動可能となっている。また、ジャケットガイド3は、マウントブラケット6と摺接する摺接部材30と、後述するジャケットブラケット40をガイドするガイド部材31からなる断面略凹字形状を具備し、これらの摺接部材30およびガイド部材31には、後述するクランプ用ボルト42の軸方向と直交し、互いに当接する受圧面としての平坦部30a,31aがそれぞれ形成されるとともに、これら平坦部30a,31aには、クランプ用ボルト42が挿通される丸孔30b,31bが設けられている。
摺接部材30は、短手方向(すなわち図1の上下方向)の上端(ジャケットブラケット40の軸方向に沿った上側縁部)よりジャケットブラケット40の方向へ突出する突出部30cと、この突出部30cより短手方向の下方へ折曲げられ、外面がジャケットブラケット40の後述する上側傾斜部40aとに対向して、上側縁部に車両上方から傾斜して当接する折曲部30d(上側弾性部)とを有し、このように折曲部30dが上方から上側傾斜部40aに当接することにより、ジャケットブラケット40に図1の上下方向および左右方向の押付力が付与される。ガイド部材31の下側(ジャケットブラケットの軸方向に沿った下側縁部)には、クランプ用ボルト42の軸方向と平行に突出してジャケット2およびジャケットブラケット40の下方に位置する突出部31cが形成されている。この突出部31c上には、ジャケットブラケット40に対して車両下方から当接する下側弾性部32が設けられ、突出部31cの所定の複数個所には、下側弾性部32の後述する脚部34bが係止される係止穴31dが形成されている。なお、下側弾性部32は、突出部31cのジャケット2軸の直下付近に、例えば2個配置されている。これにより、突出部31cおよび下側弾性部32でジャケットブラケット40を介してジャケット2の自重を受けることができる。
また、折曲部30dは下側弾性部32より大きな押付力を備えており、ロック機構4の操作レバーの回動操作時に、図6に示すように、ロック機構4のカムストロークSが比較的小さい領域A1では、下側弾性部32のみが弾性変形し、ロック機構4のカムストロークSが比較的大きい領域A2では、折曲部30dのみが弾性変形する。その結果、ロック機構4のカムストロークSに応じてジャケット2に付与される押付力Lが図6に示すように推移し、折曲部30dおよび下側弾性部32により2段バネ特性を有している。
下側弾性部32は、図2に示す無負荷状態から図3に示す負荷状態へ弾性変形する板バネ33と、この板バネ33上に装着され、ジャケットブラケット40の下面に当接する保持部材としてのプレート34とから構成されている。例えば、このプレート34として、平板状のポリアセタール樹脂材が用いられる。
図4に示すように、板バネ33は、中央部に貫通穴33aが形成され、両側が下方に傾斜するように折曲げられている。また、図5に示すように、プレート34は、基部34aと、この基部34aより下方に突出する一対の脚部34bとを備えている。各脚部34bは、図2、図3に示すように、長手方向に延びるスリット34cと、先端近傍より両側に突出する係止爪34dとを有している。下側弾性部32をガイド部材31の下側の突出部31cに装着する際、プレート34の脚部34bを板バネ33の貫通穴33aに挿通するとともに、基部34aを貫通穴33aに嵌入させることにより、板バネ33およびプレート34からなる下側弾性部32を組立てる。次いで、下側弾性部32の脚部34bを突出部31cの係止穴31dに挿入すると、各脚部34bは弾性樹脂材からなりスリット34cを有するので、係止爪34dの先端側傾斜面にそって各脚部34bが弾性変形して係止爪34dが係止穴31dに挿通された後、係止爪34dが突出部31cの下側に突出すると、各脚部34b自体の弾性力により当初の形状に戻るので係止爪34dが突出部31cの下側に係止される。
ロック機構4は、ジャケット2に溶接付けされ、ジャケット2の軸方向へ延びるジャケットブラケット40と、このジャケットブラケット40に形成されたスリット41とジャケットガイド3に回動自在に支承された軸部42aを有するクランプ用ボルト42と、後述するこのクランプ用ボルト42を作動させる操作レバー45とを有し、この操作レバー45の回動操作によりクランプ用ボルト42を締込むことで、ジャケットガイド3およびジャケットブラケット40を介してジャケット2をマウントブラケット6に締結、固持するようになっている。
ジャケットブラケット40は、ジャケット2の近傍に配置されるとともに、ジャケットガイド3に向かうに従って互いに近づく方向へ傾斜する一対の傾斜部40a,40bと、これらの傾斜部40a,40bよりジャケットガイド3側に配置され、ガイド部材31間の凹溝内に配置されてガイド部材31の平坦部31aと所定距離をおいて対向する平坦部40cとを有し、この平坦部40cには、ジャケット2の軸方向に延びるスリット41が形成されている。スリット41には、樹脂製のガイド板43と、保持板44とからなる離脱部材としての離脱カプセルが装着されている。
なお、マウントブラケット6は図1、図10に示すように、車体に固定される固定部から垂下され、ジャケットガイド3の摺接部材30と当接するチルトブラケット61(懸架部)を備え、このチルトブラケット6は、車両上下方向に沿った円弧形状を有し、クランプ用ボルト42の軸部42aが挿通されるクランプ用チルト長孔62を備えている。
上記構成では、車両の運転者が操作レバー45をロック方向に回動させて、クランプ用ボルト42を締上げる(ロック状態)と、クランプ用ボルト42の頭部42bがジャケット2から離れる方向(図1の左方向)に移動して保持板44に圧接して、ジャケットブラケット40はジャケットガイド3およびチルトブラケット61に対して締結、固持(ロック)されるので、ジャケット2の上下方向(チルト)、および軸方向(テレスコ)の移動が規制される。また、操作レバーをロック解除方向に回動させて、クランプ用ボルト42を緩める(ロック解除状態)と、クランプ用ボルト42の頭部42bがジャケット2の方向に移動してジャケットブラケット40の締結、固持が解除されるので、ジャケット2は上下方向(チルト)、および軸方向(テレスコ)に移動可能となる。
図6に示すように、ロック機構4がアンロック領域のカムストロークS1に位置するとき、ジャケットブラケット40を介してジャケット2へ押付力L1が負荷される。次いで、操作レバーをロック方向へ回動操作すると、ロック機構4のクランプ用ボルト42が図1の左方向へ移動して図6に示すようにジャケットブラケット40を介してジャケット2への押付力Lが増加し、ロック機構4がロック領域のカムストロークS2に位置することにより折曲部30dよりジャケットブラケット40を介してジャケット2へ押付力L2が負荷される。その際に、ロック機構4のカムストロークSが比較的小さい領域A1では、下側弾性部32のみが弾性変形することから、ジャケット2への押付力Lが比較的小さな割合で変化する。一方、ロック機構4のカムストロークSが比較的大きい領域A2では、折曲部30dが弾性変形することから、ジャケット2への押付力Lが比較的大きな割合で変化する。
そのため、ロック時には、ガイド部材31の平坦部31a、ジャケットブラケット40の平坦部40cが支持されるとともに、摺接部材30の上側の折曲部30dおよびガイド部材31の下側の突出部31cに設けられた下側弾性部32によりジャケットブラケット40の傾斜部40a,40bに上下方向から押付力が作用している。したがって、ジャケットブラケット40はジャケットガイド3に対し、上下方向、および左右方向に圧接している。さらに、ジャケットブラケット40の曲げ荷重は、平坦部31aの外周に位置する折曲部31eにジャケットブラケット40が当接することにより支持される。
この第1実施形態によれば、ロック解除時に摺接部材30の上側の折曲部30dにジャケットブラケット40の上側傾斜部40aが当接し、ジャケットガイド3の下側弾性部32が弾性変形してジャケットブラケット40を下方から付勢することにより、ジャケット2の図1の上下方向および左右方向のガタ付きを抑制でき、しかも、下側弾性部32からジャケットブラケット40に付与する押付力が比較的小さくプレート34に対するジャケットブラケット40の擦動抵抗を抑制できるので、ステアリングシャフトのチルト・テレスコ位置調整を円滑に行なえる。また、操作レバーをロック方向へ回動操作するとき、折曲部30dが弾性変形しつつクランプ用ボルト42が円滑に移動するので、従来のように剛体の斜面同士が密着して互いに圧接することによりジャケットブラケット40を介してジャケット2に押付力を付与してロックする場合に比べて、操作レバーを円滑に回動操作できるとともに、ジャケットブラケット40を介してジャケット2へ安定した状態で押付力を付与することによりジャケット2を保持する性能の向上を図ることもできる。
さらに、第1実施形態によれば、ガイド部材31がクランプ用ボルト42の軸方向と直交する平坦部31aの表面(受圧面)とジャケットブラケット40に形成された平坦部40cにて、ジャケットブラケット40の押付力を受けてロックするので、従来のように剛体の斜面でジャケットブラケットの押付力を受けてロックする場合に比べて斜面同士の密着による影響を受けないため、ジャケットブラケット40で上記押付力を安定した状態で確実に受けることができ、ロック時にジャケット2を保持する性能の向上を図ることができる。
また、第1実施形態によれば、下側弾性部32が、ガイド部材31の下側の突出部31c上に設けられ、平板状のポリアセタール樹脂材などのプレート34を介してジャケットブラケット40の下面に当接するので、この点でもロック解除時にプレート34に対するジャケットブラケット40の擦動抵抗を抑制でき、ステアリングシャフトのチルト・テレスコ位置調整を円滑に行なうことができる。
図7は本発明の第2実施形態を示している。なお、図7において前述した図1〜図6に示すものと同様のものには同一符号を付してある。
図7に示すように、第2実施形態のステアリングコラム装置1Aでは、ジャケットガイド3の摺接部材30が、突出部30cおよび折曲部(上側弾性部)30dを有するとともに、この折曲部30dよりジャケットブラケット40に向かって突出する複数の凸部30eが一体に設けられている。例えば、凸部30eは、折曲部30dとジャケットブラケット40の上側傾斜部40aとの当接部分Aのうち、ジャケット2の軸方向の両端にそれぞれ配置されている。
上記構成では、ロック時に折曲部30dの凸部30eがジャケットブラケット40の上側傾斜部40aに積極的に当接して折曲部30dが弾性変形することで、ジャケットブラケット40に上方から押付力を付与する。
この第2実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、第2実施形態では、操作レバーの回動操作時にクランプ用ボルト42の移動ストロークが小さい範囲であっても折曲部30dの凸部30eが積極的にジャケットブラケット40の上側傾斜部40aと当接するので、折曲部30dを確実に弾性変形させることができる。
なお、上記第2実施形態にあっては、ジャケットガイド3の折曲部30dに複数の凸部30eを一体に設けた場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、折曲部30dに平板状のポリアセタール樹脂材などのプレートを装着して、このプレートを介してジャケットブラケット40に当接することもできる。これにより、ロック解除時にジャケット2の擦動抵抗を抑制できるので、ステアリングシャフトのチルト・テレスコ位置調整を円滑に行なうことができる。また、上記第2実施形態にあっては、摺接部材30の折曲部30dを突出部30cより下方へ折曲げた場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、折曲部30dのみを樹脂材から構成することや、図8に示すように、摺接部材30の折曲部30dを突出部30cより斜め上方へ折曲げて、上側傾斜部40aとの対向面を上側傾斜部40aと当接させても、ジャケットブラケット40に図8の上下方向および左右方向の押付力が付与されるので同様の効果が得られる。
図9は本発明の第3実施形態を示している。なお、図9において前述した図1〜図8に示すものと同様のものには同一符号を付してある。
図9に示すように、第3実施形態のステアリングコラム装置1Bでは、ジャケットガイド3の摺接部材30が、突出部30cおよび折曲部(上側弾性部)30dを有するとともに、これらの突出部30cおよび折曲部30d間の折曲端30fに、ジャケット2の軸方向へ延びるスリット30g(切欠)が設けられている。このスリット30gは、折曲部30dとジャケットブラケット40の上側傾斜部40aとの当接部分Aのうち、ジャケット2の軸方向の中間部に配置されている。
上記構成では、ロック時に折曲端30fのうちスリット30gの両側に位置する縁部がジャケットブラケット40の上側傾斜部40aと当接して折曲部30dが弾性変形することで、ジャケットブラケット40に上方から押付力を付与する。
この第3実施形態によれば、前述した第1の実施形態と同様の効果が得られる。さらに、第3実施形態では、突出部30cおよび折曲部30d間の折曲端30fに所定長さのスリット30gを設けることにより、折曲部30dの弾性変形量を調整することができ、ジャケットブラケット40に適度な押付力を付与することができる。
なお、上記第3実施形態にあっては、摺接部材30の折曲部30dを突出部30cより下方へ折曲げた場合を例示したが、本発明はこれに限定されず、折曲部30dのみを樹脂材から構成することや、図8に示すように、摺接部材30の折曲部30dを突出部30cより斜め上方へ折曲げて、上側傾斜部40aとの対向面を上側傾斜部40aと当接させても、ジャケットブラケット40に図8の上下方向および左右方向の押付力が付与されるので同様の効果が得られる。
図10および図11は本発明の第4実施形態を示している。なお、図10および図11において前述した図1〜図9に示すものと同様のものには同一符号を付してある。
図10および図11に示すように、第4実施形態のステアリングコラム装置1Cでは、ジャケット2によりステアリングシャフト5が回動可能に支承されるとともに、車体(図示せず)に固定されるマウントブラケット6が設けられている。
ステアリングシャフト5は、軸方向上端(図10の右端)にステアリングホイール(図示せず)が固定されるアッパシャフト50と、このアッパシャフト50に軸方向に相対摺動可能に嵌合されるロアシャフト51とを備えている。
また、ガイド部材31の下側およびジャケットブラケット40の下側傾斜部40bと間に、ポリアセタール樹脂材からなり、下側傾斜部40bに当接するシート部材35aと、シート部材35aを介して下側傾斜部40bを付勢するバネ部材35bとから構成される下側弾性部35が設けられている。そして、バネ部材35bがシート部材35aを介して下側傾斜部40bに当接することにより、ジャケットブラケット40に図11の上下方向および左右方向の押付力が付与される。
マウントブラケット6は、車体に固定される固定部60から懸架されるチルトブラケット61(懸架部)が垂下され、チルトブラケット61は、車両上下方向に沿った円弧形状を有するチルト用長孔62を備え、ジャケットガイド3と当接する。
ロック機構4は、クランプ用ボルト42を作動させる操作レバー45を有している。クランプ用ボルト42の軸部42aは、操作レバー45に装着されるレバーカム46と、このレバーカム46およびチルトブラケット61間に介設されるスライドカム47と、ニードルベアリング48とに挿通され、クランプ用ボルト42の先端42cに螺合するナット49によりニードルベアリング48がクランプ用ボルト42の軸方向に付勢される。
上記構成では、ロック解除時に下側弾性部35のバネ部材35bが弾性変形することでジャケットブラケット40を下方から付勢し、ステアリングシャフトおよびジャケット2の上下方向のガタ付きを抑制する。一方、ロック時に折曲部30dが弾性変形することで、ジャケットブラケット40に上方から比較的大きな押付力を付与する。
この第4実施形態によれば、ロック解除時に摺接部材30の上側の折曲部30dにジャケットブラケット40の上側傾斜部40aが当接し、ジャケットガイド3の下側弾性部35が弾性変形してジャケットブラケット40を下方から付勢することにより、ステアリングシャフトおよびジャケット2の上下方向のガタ付きを抑制でき、しかも、下側弾性部35からジャケットブラケット40に付与する押付力が比較的小さく、プレート34に対するジャケットブラケット40の擦動抵抗を抑制できるので、ステアリングシャフトのチルト・テレスコ位置調整を円滑に行なえる。また、操作レバーをロック方向へ回動操作するとき、折曲部30dが弾性変形しつつクランプ用ボルト42が円滑に移動するので、従来のように剛体の斜面同士が密着して互いに圧接することによりジャケットブラケットを介してジャケットに押付力を付与してロックする場合に比べて、操作レバー45を円滑に回動操作できるとともに、ジャケットブラケット40を介してジャケット2へ安定した状態で押付力を付与することによりジャケット2を保持する性能の向上を図ることもできる。
さらに、第4実施形態によれば、ガイド部材31がクランプ用ボルト42の軸方向と直交する平坦部31aの表面(受圧面)にて、ジャケットブラケット40の押付力を受けてロックするので、従来のように剛体の斜面でジャケットブラケットの押付力を受けてロックする場合に比べて、ジャケットブラケット40で上記押付力を安定した状態で確実に受けることにより、ロック時にジャケット2を保持する性能の向上を図ることができる。
また、第4実施形態によれば、下側弾性部35のバネ部材35bがポリアセタール樹脂材などのシート部材35aを介して下側傾斜部40bに当接するので、この点でもロック解除時にジャケットブラケット40の擦動抵抗を抑制でき、ステアリングシャフトのチルト・テレスコ位置調整を円滑に行なうことができる。
さらに、上記実施の形態では、ステアリングシャフトのチルト、およびテレスコ調整が可能な構造であるが、テレスコ調整のみの場合、チルト調整のみの場合、あるいはテレスコ、およびチルト調整が無い場合でも同様の作用効果を得ることができる。
1,1A,1B,1C ステアリングコラム装置
2 ジャケット
3 ジャケットガイド
4 ロック機構
5 ステアリングシャフト
6 マウントブラケット
30c 突出部
30d 折曲部(上側弾性部)
30g スリット(切欠)
31a 平坦部(受圧面)
32 下側弾性部
33 板バネ
34 プレート(保持部材)
35 下側弾性部
40 ジャケットブラケット
40a 上方傾斜部(傾斜部)
40c 平坦部
41 スリット
42 クランプ用ボルト
42a 軸部
60 固定部
61 チルトブラケット(懸架部)

Claims (4)

  1. 車体に固定される固定部と、固定部から垂下する懸架部とからなるマウントブラケットと、
    軸方向上端にステアリングホイールが固定されるステアリングシャフトと、
    該ステアリングシャフトを回動可能に支承するジャケットと、
    該ジャケットの外周面に平坦部を形成して軸方向に沿って一体的に形成されたジャケットブラケットと、
    該マウントブラケットと該ジャケットの間で、該ジャケットブラケットに対向配置され、該ジャケットブラケットの軸方向に沿った両縁部に形成された一対の弾性部と、該弾性部の間に形成され、該ジャケットブラケットに形成された平坦部と当接する受圧面とを具備するジャケットガイドと、
    該マウントブラケットに支持され、且つ該ジャケットブラケット、および該ジャケットガイドを貫通する軸部を有するクランプ用ボルトとを有し、
    該クランプ用ボルトを締込むことで、該ジャケットを該ジャケットガイドを介して該マウントブラケットに締結、固持するとともに、
    該一対の弾性部のうち車両上方に位置する上側弾性部が車両下方に位置する下側弾性部より大きな押付力を備え、
    ロック時に該上側弾性部が弾性変形することで、該ジャケットブラケットに上方から比較的大きな押付力を付与し、
    ロック解除時に該下側弾性部が弾性変形することで、該ジャケットブラケットに下方から比較的小さな押付力を付与することを特徴とするステアリングコラム装置。
  2. 請求項1に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記ジャケットガイドが、
    前記ジャケットブラケットの軸方向に沿った上側縁部より前記ジャケットブラケットの方向に突出する突出部と、
    該突出部より折曲げられた折曲部とを有し、
    且つ前記ジャケットの軸方向に延設されつつ、該ジャケットガイドへ向かうに従って該ジャケットブラケットの軸方向に沿った下側縁部へ傾斜する傾斜部を有し、
    該折曲部が、該傾斜部に当接することにより、該ジャケットブラケットに上方から押付力を付与することを特徴とするステアリングコラム装置。
  3. 請求項2に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記突出部および前記折曲部間に、前記ジャケットの軸方向へ延びる切欠が設けられたことを特徴とするステアリングコラム装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のステアリングコラム装置であって、
    前記下側弾性部は、
    前記ジャケットブラケットが摺接する保持部材と、
    該保持部材を介して該ジャケットブラケットを下方から付勢する板バネとから構成されたことを特徴とするステアリングコラム装置。
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