JP2017065570A - ステアリング装置 - Google Patents

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Yoshiaki Takahashi
良亮 高橋
智也 石川
Tomoya Ishikawa
智也 石川
勲 藤生
Isao Fujio
勲 藤生
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Abstract

【目的】チルト調整において、締付状態をより一層強固にすると共に、締付解除したときのチルト調整における動作を円滑にすることができ、特に衝突時における二次衝突に対してチルトにおける締付状態を維持することステアリング装置とすること。【構成】固定ブラケットAと、アウターコラムBと、摩擦側板5と、軸貫通孔66を有する摩擦座金6と、固定ブラケットAとアウターコラムBとの締付及び締付解除を行う締付具7とを備えること。摩擦側板5には、舌状板片52が一体形成され、舌状板片52にはチルト孔56及び固定側係止部54が形成され、摩擦座金6には固定側係止部54と噛み合う可動側係止部64が形成されること。締付時には固定側係止部54と可動側係止部64とは噛合い、締付解除時には離間すること。【選択図】 図1

Description

本発明は、チルト調整において、締付状態をより一層強固にすると共に、締付解除したときのチルト調整における動作を円滑にすることができ、特に衝突時における二次衝突に対してチルトにおける締付状態を維持することができるステアリング装置に関する。
従来、チルト・テレスコ調整機構を備えたステアリング装置が存在している。この種のステアリング装置の一般的な構造は、車体側に装着される固定ブラケットと、ステアリングコラムが設けられたアウターコラムとから構成され、前記固定ブラケットにアウターコラムが揺動且つ前後方向に移動且つ固定自在に装着されたものである。
その固定ブラケットは、一般的にはアウターコラムを挟持する構成である。また、ステアリングホィールに乗員が衝突する二次衝突において、衝突荷重がステアリングホィールに作用しても、アウターコラムやコラムが移動せずに安定して変位する機構を設けたステアリング装置が存在する。
なお、特許文献1の概略について、符号は特許文献1の符号をそのまま使用し、括弧付とする。特許文献1(特開2007−83852)では、車体取付けブラケット(2)の右側の側板(23)に形成されたチルト用長溝(25)に固定側チルトロック歯部(61)が取り付けられ、対向する側に可動側チルトロック歯部(63)を設けている。
チルト位置固定時には、固定側チルトロック歯部(61)と可動側チルトロック歯部(63)の歯が噛み合うことで、二次衝突時にコラムの上方への移動を規制する。チルト位置調整時には、歯部の噛み合いを確実に解除する必要がある。締付けロッド(5)の軸心から離間された位置に、固定側チルトロック歯部(61)と可動側チルトロック歯部(63)の歯部の間に介挿された複数の圧縮ばね(67)により、噛み合い解除方向に付勢している。
また、圧縮ばね(67)と固定側チルトロック歯部(61)の間には、固定側チルトロック歯部(61)に接触しないよう、矩形平板状のばね受け部材(62)が設けられ、チルト調整時にはばね受け部材(62)の幅広部(623)が固定側チルトロック歯部(61)に沿って摺動することで、円滑なチルト調整を行うことができる。
特開2007−83852号公報
特許文献1に見られるような従来技術においては、以下の問題点が存在する。まず、チルトロックを成立させるために、固定チルトロック歯部(61)、可動チルトロック歯部(63)、ばね受け部材(62)、複数の圧縮ばね(67)を追加する必要があり、部品点数増加・組付工数増加によるコストアップにつながる。
さらに、可動チルトロック歯部(63)には、圧縮ばね(67)を装着するためのばね受け孔(633)が形成され、該ばね受け孔(633)に複数の圧縮ばね(67)を装着する構造であり、組付作業が困難であり、作業効率が低下するおそれがある。
また、チルト調整時において、圧縮ばね(67)は圧縮方向に対して交差する方向で可動することになり、チルト調整時のフィーリングが悪化する懸念がある。
そして、チルト調整時、ばね受け部材(62)が固定チルトロック歯部(61)に沿って摺動するため、ばね受け部材(62)の端部が歯部に引っ掛かり、フィーリングが悪化する懸念がある。
そこで、本発明の目的は、極めて簡単な構造にて、通常の締付トルクにて十分に強固な締付を実現でき、二次衝突時においてコラムの上方への移動することを防止でき、円滑なエネルギー吸収を行うことができるチルトロック機能を備えたステアリングコラムを提供することにある。
そこで、発明者は上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、請求項1の発明を、固定側部を幅方向両側に有する固定ブラケットと、両前記固定側部間に配置されるアウターコラムと、両前記固定側部の少なくとも一方に所定間隔を設けて対向するように固着される摩擦側板と、前記固定側部と前記摩擦側板との間に挿入配置され且つ軸貫通孔を有する摩擦座金と、前記固定ブラケットと前記アウターコラムとの締付及び締付解除を行う締付具とを備え、前記摩擦側板には、舌状板片が一体形成され、該舌状板片にはチルト孔が形成されると共に内面側且つチルト方向と異なる方向を長手方向とする複数の歯形突起条からなる固定側係止部が形成され、前記摩擦座金には前記固定側係止部と噛み合う可動側係止部が形成され、締付時には前記固定側係止部と前記可動側係止部とは噛合い、締付解除時には離間してなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項2の発明を、請求項1に記載のステアリング装置において、前記舌状板片は、前記摩擦側板にU字状のスリット部が形成され、U字状の該スリット部によって包囲された部位を前記舌状板片としてなるステアリング装置としたことにより上記課題を解決した。
請求項3の発明を、請求項1又は2に記載のステアリング装置において、前記摩擦座金の幅方向両側には、ガイド突起部が形成され、該ガイド突起部は前記U字状のスリット部の平行する直線状スリット領域に摺動可能に嵌合する構成としてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項4の発明を、請求項3に記載のステアリング装置において、前記摩擦座金は座金板部と突出板部を有し、前記座金板部の幅方向両側に前記可動側係止部のそれぞれの歯形突起条の先端を越える位置に前記突出板部が形成され、両該突出板部の頂面に前記ガイド突起部が形成されてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。請求項5の発明を、請求項3又は4に記載のステアリング装置において、前記固定側係止部の歯形突起条は、前記チルト方向に直交してなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項6の発明を、請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記固定側係止部と、前記可動側係止部の歯形突起条は上辺と下辺が等しい二等辺三角形としてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項7の発明を、請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記固定側係止部の歯形突起条の下面と、前記可動歯列部の歯形突起条の上面は共に水平状としてなるステアリング装置としたことにより、上記課題を解決した。
請求項1の発明は、締付時、摩擦側板の舌状板片が締付具のボルトによる締付力によって舌状板片が押圧されることで摩擦側板の内方側に撓み、舌状板片の固定側係止部と、摩擦座金の可動側係止部6とが係合することで、強固な締付(ロック)状態となり二次衝突時にコラムの上方への移動を規制でき、安定したエネルギー吸収が可能となる。
また、締付(ロック)解除時には、弾性復元力によって、舌状板片が固定ブラケットの固定側部から弾性的に離間するので、舌状板片の固定側係止部と、摩擦座金の可動側係止部との噛み合いが解除され、円滑なチルト調整を行うことができる。そして、従来品の摩擦側板と摩擦座金に加工をするのみで、新たな部品を追加することなく二次衝突時にコラムの上方への移動を規制する機能を持たせることができる。歯部の離間のための構成部品(圧縮ばね、ばね受け部材、ばね受け孔)が不要となり、コスト削減及び組み付け性が向上する。
請求項2の発明では、前記舌状板片は、前記摩擦側板にU字状のスリット部が形成され、U字状の該スリット部によって包囲された部位を前記舌状板片とした構成により、舌状板片を摩擦側板から極めて簡単に形成することできる。
請求項3の発明では、摩擦座金の幅方向両側には、ガイド突起部が形成され、該ガイド突起部は前記U字状のスリット部の平行する直線状スリット領域に摺動可能に嵌合する構成としたことにより、締付(ロック)解除時におけるチルト調整において固定側部と摩擦座金との間の隙間内における摩擦座金の上下方向移動を円滑にできる。
請求項4の発明では、前記座金板部の幅方向両側に前記可動側係止部のそれぞれの歯形突起条の先端を越える位置に突出板部が形成され、両該突出板部の頂面に前記ガイド突起部が形成される構成としたことにより、ガイド突起部は、U字状のスリット部の平行する直線状スリット領域に確実に挿通される。これによって、締付具による締付解除状態のときには、座金板部は、摩擦側板に対して上下方向の移動がガイド突起部と直線状スリットとによって良好な案内が行われ、また締付時にはより一層安定した締付(ロック)状態にすることができる。
請求項5の発明では、固定側係止部の歯形突起条は、前記チルト方向に直交する構成としたことにより、係合状態を最も強固にできる。請求項6の発明では、固定側係止部と、前記可動側係止部の歯形突起条は上辺と下辺が等しい二等辺三角形としたことにより、固定側係止部と可動側係止部とは極めて高い精度で噛合うことができる。請求項7の発明では、固定側係止部の歯形突起条の下面と、前記可動歯列部の歯形突起条の上面は共に水平状としたことにより、上下方向に強固な噛合い状態にできる。
(A)は本発明を備えたステアリング装置の側面図、(B)は(A)のY1−Y1矢視拡大断面図、(C)は(A)の(α)部拡大図、(D)は(B)の(β)部拡大図である。 (A)は摩擦側板の内方側から見た側面図、(B)は(A)のY2−Y2矢視断面図、(C)は舌状板片に締付力が掛っている状態における(A)のY2−Y2矢視断面図、(D)は(A)のX1−X1矢視断面図、(E)は摩擦側板の斜視図である。 (A)は摩擦座金の第1実施形態の正面図、(B)は(A)のY3−Y3矢視拡大断面図、(C)は(A)のX2−X2矢視拡大断面図、(D)は摩擦座金の第1実施形態の斜視図である。 (A)は本発明の摩擦側板及び摩擦座金の装着箇所における一部断面にした拡大側面図、(B)は(A)において摩擦側板及び摩擦座金を内方側から見た図、(C)は(B)のX3−X3矢視拡大断面図である。 (A)は摩擦座金の第2実施形態の正面図、(B)は摩擦座金の第2実施形態の斜視図である。 (A)乃至(C)はチルト調整を行う行程を示す要部拡大断面図である。 (A)は固定側係止部及び可動側係止部の歯形突起条の形状の第1実施形態を示す要部拡大断面図、(B)は固定側係止部及び可動側係止部の歯形突起条の形状の別の第2実施形態を示す要部拡大断面図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず本発明の主要な構成は、図1(A)乃至(C)等に示すように、主に、固定ブラケットAと、アウターコラムBと、摩擦側板5と、摩擦座金6と、締付具7等から構成される。まず固定ブラケットAは、幅方向に対向する固定側部1,1と、取付頂部2とから構成されている。その固定側部1は、略板片状に形成され、対向する両固定側部1,1の上端に取付頂部2が固着されている。
さらに、両固定側部1には、図1(B),(C)等に示すように、調整用長孔11が形成されている。該調整用長孔11は、上下方向且つ傾斜状に形成されている。また必要に応じて、その長手方向を緩やかな円弧形状としている。この調整用長孔11は、アウターコラムBと共にチルト調整を行うものである。
アウターコラムBは、抱持本体部3と締付部4とから構成されている。前記抱持本体部3は、略円筒状に形成され、具体的にはその内部が中空形状に形成されている。前記抱持本体部3の直径方向下部側には、離間部3aが形成されている。該離間部3aは、前記抱持本体部3の軸方向の前方側から後方側に沿って幅方向に非連続となる離間した部分である。前記離間部3aの幅方向両側で対向する縁部分が相互に近接することによって、前記抱持本体部3の内径が小さくなり、前記抱持本体部3内に収納装着されたコラムパイプ8を締め付けてロック(固定)することができる。
抱持本体部3の抱持内周面部31は、ロック解除状態のときには、コラムパイプ8が摺動し易いように、該コラムパイプ8の外径よりも僅かに大きくなるように形成されている。また、抱持本体部3は、コラムパイプ8の軸方向の略中間箇所を安定した状態で支持することができる程度の長さに形成されている。抱持本体部3の軸方向の前方端部及び後方端部から前記コラムパイプ8がそれぞれ突出するようになっている。
前記アウターコラムBの下部には、締付部4,4が一体形成されている。両締付部4,4は、左右対称の形状であり、前記離間部3aの幅方向両側端の位置にそれぞれ一体的に形成され、具体的には、前記離間部3aの幅方向両端又はその付近から略垂下状に形成された厚肉板状の部分である。
締付部4,4が前記固定ブラケットAの両固定側部1,1にて挟持される。前記両締付部4,4には、前記アウターコラムBの軸方向に直交する方向で且つ抱持本体部3の水平直径方向に対して平行となる方向に沿って締付用貫通孔41,41が形成されている。前記抱持本体部3の前後方向の前方側には、アーム部32が形成されている。コラムパイプ8には、ハンガーブラケット81が形成され、該ハンガーブラケット81にテレスコ調整用長孔82,82が形成されている。
前記固定ブラケットAの両固定側部1,1の調整用長孔11,11とアウターコラムBのテレスコ調整用長孔82,82と位置合わせされ、締付具7の締付ボルト71が挿通され、ロックレバー部72が装着され、該ロックレバー部72の回動操作によりチルト・テレスコ調整時における締付(ロック)をしたり、又はその締付(ロック)を解除する操作を行うものである。
摩擦側板5は、固定ブラケットAの両固定側部1,1の少なくとも一方に対向させて適宜の間隔をおいて固着されるものである(図1参照)。実際には摩擦側板5は、両固定側部1,1の何れか一方のみに装着されることが多い。その摩擦側板5は、金属材から形成されたものであり、ベース板部51,舌状板片52とを備えている(図1,図2参照)。
前記ベース板部51は、取付部51aと屈曲片51bを有する。また、ベース板部51の内面とは、摩擦側板5が固定ブラケットAの固定側部1に装着された状態において、該固定側部1に対向する面のことを言う。また、外面とは、前記内面とは反対側の面のことを言う。
ベース板部51の上端箇所に前記取付部51aが形成されている。また前記ベース板部51と取付部51aとの間には屈曲片51bが形成されている。その取付部51aと屈曲片51bは、前記ベース板部51の上端から略L字形状に屈曲形成されたもので、具体的には前記ベース板部51の上端から上向き傾斜状となるように、ベース板部51の内面側5a1方向に折曲されて前記屈曲片51bが形成される。
さらに、その屈曲片51bの端部から略垂直状に取付部51aが形成される。そして、垂直状の取付部51aに対して前記ベース板部51は、傾斜状をなしており、ベース板部51の下端に向かうに従い前記取付部51aから次第に離間する構成となっている〔図2(B),(C)参照〕。
取付部51aは、前記固定ブラケットAの固定側部1に摩擦側板5を固着させる役目をなす部位であり、その取付部51aによる固着手段としては、溶接又はリベット等である。実施例では、摩擦側板5の突出片状の取付部51aを前記固定側部1に当接させて、スポット溶接にて固着されるものである。
前記固定ブラケットAの固定側部1と、該固定側部1に固着された摩擦側板5との間には、隙間tが形成される。この隙間tに、後述する摩擦座金6が挿入される。その隙間tの寸法は、前記屈曲片51bの大きさによって決定されるものであるが前記摩擦座金6が円滑に挿入される程度であればよい。また、前記屈曲片51bによって、ベース板部51は、上端から下端に向かって、前記固定側部1から次第に離間距離が大きくなるように構成される〔図1(D)参照〕。
ベース板部51には、舌状板片52が形成されている。該舌状板片52は、ベース板部51に対して、切り抜きによって形成されたものである。ベース板部51と舌状板片52とは一つの部材から一体的に形成されており、舌状板片52の一部は、ベース板部51に連続する構造となっている。
具体的には、ベース板部51に屈曲形成されたスリット部53が設けられ、該スリット部53によって包囲された部分が舌状板片52としたものである〔図1(C),図2(A),(D),(E),図4等参照〕。舌状板片52の形状は、スリット部53の形状によって決定される。スリット部53は、略U字形状としたり、略逆Ω形状及び略逆門形状に形成されたものである。
舌状板片52は、前述したように、一部がベース板部51と連続する構造であり、この連続する部分を連続部52aと称する。舌状板片52は、前記連続部52aを介して、ベース板部51に対して弾性復元力を有して折曲自在である。具体的には、舌状板片52は、外部からの押圧力つまり締付具7による締付力Fによって摩擦側板5の内面側5a1方向に折曲される〔図2(C)参照〕。また、締付力Fから解除されることによって舌状板片52はベース板部51と同一面上に揃うように構成されている〔図2(B)参照〕。
舌状板片52には、チルト孔56が形成されている。該チルト孔56は、前記固定ブラケットAの調整用長孔11と共にチルト調整を行う役目をなすものである。チルト孔56は、調整用長孔11と略同一形状の孔として形成され、具体的には、上下方向に延びる長孔である〔図2(A)参照〕。
舌状板片52の内面側5a1には、固定側係止部54が形成されている。該固定側係止部54は、後述する摩擦座金6の可動側係止部64と噛み合う構成である。固定側係止部54は、断面略鋸歯形状であり、複数の歯形突起条541,541,…から構成される。該歯形突起条541は、断面略三角形状に形成されたものである。そして、歯形突起条541の長手方向は、前記チルト孔56のチルト方向と異なる方向を長手方向としている。そして、歯形突起条541の長手方向は、前記チルト孔56のチルト方向と略直交する構成とすることが好ましい。
次に、摩擦座金6は、座金板部61と突出板部63,63とからなり、座金板部61の中心に軸貫通孔66が形成されている。また、突出板部63,63は、座金板部61の外周で前記軸貫通孔66を中心として左右対称となるように突出形成されている。両突出板部63,63には、ガイド突起部63a,63aが形成されている。前記軸貫通孔66は、左右方向に長辺となる楕円状として形成される。座金板部61の形状は、正方形又は長方形等の略方形状に形成されたもの(図3参照)及び円形状に形成されたものが存在する(図5参照)。
突出板部63,63は平坦面であり、ガイド突起部63a,63aは、前記スリット部53に挿入可能な部位である。そして、前記スリット部53は、U字形状,又は角U字形状である。そして、該スリット部53には、2本のスリットが平行(略平行も含む)となる直線状スリット領域が存在する。この直線状スリット領域を直線状部53a,53aと称する。スリット部53の両直線状部53a,53aに前記ガイド突起部63a,63aが挿入可能としたものである。これによって、摩擦座金6は回転することなく、安定した状態で上下方向に摺動することができ、安定したチルト調整が可能となる。
また、軸貫通孔66を左右方向に長辺となる楕円状とすることで、締付具7の締付ボルト71は、軸貫通孔66内で水平方向に動くことができ、摩擦座金6の突出板部63と摩擦側板5のU字形状のスリット部53の係合状態を保持したまま上下移動できる。摩擦座金6の外面には前記摩擦側板5の内面側5a1に形成された固定側係止部54と係合する可動側係止部64が形成される。
歯形突起条541及び歯形突起条641の形状の第1実施形態としては、断面略三角形状に形成されたものである〔図7(A)参照〕。そして、歯形突起条641の歯形形状は、固定側係止部54の歯形突起条541の形状と同一であり、間隔も同一である。固定側係止部54の歯形突起条541と、可動側係止部64の歯形突起条641とは、上辺と下辺が等しい二等辺三角形としたものであり、固定側係止部54と可動側係止部64とは正確に噛み合うことができる構成である。
前記突出板部63は、座金板部61上において、前記可動側係止部64の幅方向両側に形成される。そして、突出板部63の頂部は、可動側係止部64のそれぞれの歯形突起条641,641,…の先端を越える位置となるように形成される。さらに、両該突出板部63の頂面に前記ガイド突起部63aが形成されている。つまり、摩擦座金6は、前記摩擦側板5に対する当接側面において、歯形突起条641の先端の位置よりも突出板部63の頂部が高い位置に存在している。
また、該突出板部63上にガイド突起部63aが形成されており、ガイド突起部63aは、前記歯形突起条641の先端位置及び突出板部63の頂部よりも高い位置に存在している〔図3(B),(C)参照〕。このよう構成によって、ガイド突起部63aは、前記U字状のスリット部53の平行する直線状部53a領域に確実に挿通することができる。
これによって、締付具7による締付解除状態のときには、ガイド突起部63aがU字状のスリット部53の平行な直線状部53a,53aに確実に挿通する摩擦座金6を摩擦側板5に対して上下方向に移動させる場合においても、ガイド突起部63aがスリット部53から外れ難く、また、締付時にはより一層安定した締付(ロック)状態にすることができる。
また、歯形突起条541及び歯形突起条641の形状の第2実施形態としては、固定側係止部54の歯形突起条541の下面と、可動側係止部64の歯形突起条641の上面は共に水平状とするものである〔図7(B)参照〕。これによって、上下方向に係る荷重に対して極めて強固な噛合構造にすることができる。
次に、本発明における組付けについて説明する。固定ブラケットAの固定側部1の調整用長孔11と、摩擦側板5のチルト孔56との位置が一致するようにして、前記固定側部1に摩擦側板5が溶接等の固着手段にて固着される。さらに、前記固定側部1と前記摩擦側板5との隙間tに、摩擦座金6が挿入される。これらの固定ブラケットA,アウターコラムB及び摩擦側板5と摩擦座金6に締付具7の締付ボルト71を貫通させ、該締付ボルト71のロック(締付)をロックレバー部72の回動操作を介して、チルト・テレスコ調整における固定ブラケットAとアウターコラムBとをロックしたり又はロック解除を行うものである。
締付ボルト71のロックレバー部72が装着されている側の軸方向反対側で且つ前記固定ブラケットAの摩擦側板5の外面側5a2には締付座金74を介して締付ナット73が螺合されている〔図1(B),(C)参照〕。該締付座金74は、摩擦側板5の舌状板片52のみを押圧する。
具体的には、締付座金74は、摩擦側板5のスリット部53の両直線状部53a,53aの内側端縁の間隔よりも小さい直径の円形座金である。これによって、締付座金74は、舌状板片52のみを押圧できる。また、締付ナット73と締付座金74との間には、小座金75が装着されている〔図1(D)参照〕。舌状板片52には、締付具7の締付座金74が当接し、該締付座金74から締付力Fを受けるものである〔図1(D),図6(A),(C)参照〕。
前記摩擦側板5のベース板部51には、その内面(固定側部1に対向する面)に突起部55が形成されている。その突起部55は、組み付け時に固定側部1と摩擦側板5との間の隙間tに前記摩擦座金6を適正位置に収まるように挿入する役目をなすものである。前記突起部55によって、摩擦座金6は、隙間t内に挿入するのみで、適正な位置で留めさせることができる。
その摩擦座金6の適正位置とは、該摩擦座金6の軸貫通孔66が、前記固定側部1の調整用長孔11と、前記ベース板部51のチルト孔56に一致する位置である。前記両長孔の領域内に前記摩擦座金6の貫通孔52が納まるようになっている。前記突起部55は、具体的には前記ベース板部51に3つ形成されており、この3つの突起部55,55,…によって、落とし込まれた前記摩擦座金6は、その外周が3点にて支持される状態となり、締付ボルト71を固定側部1,摩擦側板5及び摩擦座金6に貫通させる作業が容易にでき、ひいては組立効率を向上させることができる。
前記突起部55は、膨出による塑性変形プレス加工にて施されたり、或いは金属の肉盛等により施される。また、突起部55は、ドット状の形状とする以外にも、前記摩擦座金6の外周形状に沿って円弧状に形成されることもある。なお、この摩擦座金6を固定側部1と摩擦側板5との間に挿入する行程は、本発明のステアリング装置を自動車に組み込む前の組立工程に行われるものであり、固定ブラケットAを逆さま状態にして、その摩擦側板5の取付部5bが下方に位置した状態で、摩擦座金6を上方から落とし込むようにするものである。
次に、前記摩擦側板5の内板部は前記固定側部1に対して、前記取付部51aから弾性的に離間するように構成される。上記の構成において、締付(ロック)された状態〔図6(A)参照〕から、締付(ロック)が解除された状態では、内板部は、屈曲部51bによって取付部51aを中心として固定側部1から下方に向かうに従い次第に離間距離が大きくなるように開いて離間した状態となる。これは、金属材の弾性復元力を利することによってできるものである〔図6(B)参照〕。
締付(ロック)時、締付具7によって舌状板片52に入力された締付力Fにより舌状板片52は内方へ弾性的に撓んだ状態となり、固定側係止部54は、摩擦座金6の可動側係止部64と噛み合い、二次衝突時にコラムの上方への移勤を規制することができる〔図6(C)参照〕。この時、締付具7による締付力Fは舌状板片52のみにかかり、ベース板部51には締付具7の締付力Fがかからず、その位置は不動である。
締付(ロック)解除時、舌状板片52は、弾性復元力により連続部52を中心として固定側部1から離間した状態となるため、摩擦側板5の固定側係止部54と、摩擦座金6の可動側係止部64とは離間する。これによって、舌状板片52と摩擦座金6の固定側係止部54と可動側係止部64との係合は解除され、摩擦座金6は隙間t内を摺動し、円滑なチルト調整を行うことができる〔図6(B)参照〕。
締付(ロック)解除時、摩擦座金6のガイド突起部63a,63aは摩擦側板5のスリット部53の直線状部53a,53a内に係合しており、摩擦座金6の位置ずれ、回転を防止している。二つの前記直線状部53a,53aは、平行又は略平行に形成されている。さらに、摩擦座金6の突出板部63,63は、摩擦側板5のベース板部51の内面側5a1側と摺動し、チルト摺動時の案内面となり、良好なチルト調整が行われる。
本発明は、以上のような構成にしたことによりロック時には摩擦側板5の舌状板片52のみが内方に撓み、舌状板片52の固定側係止部54と、摩擦座金6の可動側係止部64が係合することで、二次衝突時にアウターコラムB及びコラムパイプ8が上方に移動することを防止でき、円滑なエネルギー吸収を行うことができる。
締付(ロック)解除には、弾性復元力により舌状板片52の撓みが戻り、ベース板部51の固定側係止部54と、摩擦座金6の可動側係止部64との係合が解除されることで円滑なチルト講整を行うことができる。さらに、固定側係止部54と可動側係止部64との係合を解除するためのばねや、ばね受け部等の部材が不要であり、構造を極めて簡単にし、コスト削減を実現できる。
A…固定ブラケット、B…アウターコラム、1…固定側部、5…摩擦側板、
52…舌状板片、53…スリット部、54…固定側係止部、541…歯形突起条、
56…チルト孔、6…摩擦座金、61…座金板部、63…突出板部、
63a…ガイド突起部、64…可動側係止部、641…歯形突起条、
66…軸貫通孔、7…締付具。

Claims (7)

  1. 固定側部を幅方向両側に有する固定ブラケットと、両前記固定側部間に配置されるアウターコラムと、両前記固定側部の少なくとも一方に所定間隔を設けて対向するように固着される摩擦側板と、前記固定側部と前記摩擦側板との間に挿入配置され且つ軸貫通孔を有する摩擦座金と、前記固定ブラケットと前記アウターコラムとの締付及び締付解除を行う締付具とを備え、前記摩擦側板には、舌状板片が一体形成され、該舌状板片にはチルト孔が形成されると共に内面側且つチルト方向と異なる方向を長手方向とする複数の歯形突起条からなる固定側係止部が形成され、前記摩擦座金には前記固定側係止部と噛み合う可動側係止部が形成され、締付時には前記固定側係止部と前記可動側係止部とは噛合い、締付解除時には離間してなることを特徴とするステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のステアリング装置において、前記舌状板片は、前記摩擦側板にU字状のスリット部が形成され、U字状の該スリット部によって包囲された部位を前記舌状板片としてなることを特徴とするステアリング装置。
  3. 請求項1又は2に記載のステアリング装置において、前記摩擦座金の幅方向両側には、ガイド突起部が形成され、該ガイド突起部は前記U字状のスリット部の平行する直線状スリット領域に摺動可能に嵌合する構成としてなることを特徴とするステアリング装置。
  4. 請求項3に記載のステアリング装置において、前記摩擦座金は座金板部と突出板部を有し、前記座金板部の幅方向両側に前記可動側係止部のそれぞれの前記歯形突起条の先端を越える位置に前記突出板部が形成され、両該突出板部の頂面に前記ガイド突起部が形成されてなることを特徴とするステアリング装置。
  5. 請求項3又は4に記載のステアリング装置において、前記固定側係止部の前記歯形突起条は、前記チルト方向に直交してなることを特徴とするステアリング装置。
  6. 請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記固定側係止部と、前記可動側係止部の前記歯形突起条は上辺と下辺が等しい二等辺三角形としてなることを特徴とするステアリング装置。
  7. 請求項1,2,3,4又は5の何れか1項に記載のステアリング装置において、前記固定側係止部の前記歯形突起条の下面と、前記可動歯列部の前記歯形突起条の上面は共に水平状としてなることを特徴とするステアリング装置。
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