JP2016046212A - 押しボタン構造およびこれを備えた電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】操作面の端部が押下されても、ボタン本体が傾かずかつ押しボタンの占有空間を小さくできる押しボタン構造およびこれを備えた電子機器を提供する。
【解決手段】押しボタン4が、撓んだばね部材から構成されて、ボタン本体4bを押下方向とは反対方向に付勢する第1および第2の弾性形状部4d,4eを備える。第1の弾性形状部4dは、ボタン本体4bの裏面における操作面4aの長手方向の一端に対応する端部から、この端部に対向する他端部へ延びて前面パネル2の裏面側に取り付けられる。第2の弾性形状部4eは、第1の弾性形状部4dとは反対に、ボタン本体4bの裏面における他端部から、この他端部に対向する端部へ延びて前面パネル2の裏面側に取り付けられる。
【選択図】図2

Description

この発明は、押しボタン構造およびこれを備えた電子機器に関する。
従来の押しボタンには、操作面の押下操作に応じてボタン本体が沈んでスイッチを押圧し、スイッチの反力でボタン本体が元の位置に復帰するものがある。
例えば、特許文献1には、ボタン本体(押しボタン操作子)を両側から挟むような状態で支持する一対の支持部を備える押しボタンスイッチ装置が開示されている。この装置において、支持部は、弾性機能を有しており、さらにスイッチ側の基部から押しボタン操作子の胴部に向かって湾曲したアーチ形状を有している。
特開2010−272484号公報
上述した押しボタンにおいて操作面が横長形状である場合、操作面の長手方向の端部が局所的に押下されると、ボタン本体が傾いた状態で沈んでいく。このとき、操作面が露出するパネルの開口部の内壁とボタン本体が当接してボタン本体の摺動摩擦が大きくなり、スイッチの反力だけではボタン本体が元の位置に復帰しなくなるという課題があった。
一方、特許文献1の押しボタンでは操作面の長手方向の端部が局所的に押下されても、支持部からの反力によってボタン本体が傾くことはない。
しかしながら、支持部はボタン本体の外側に延び出しているので、この支持部を含めた押しボタンの占有空間は常に大きくなる。このため、特許文献1に記載される押しボタンを採用した電子機器では小型化が制限されるという課題があった。
この発明は上述のような課題を解決するためになされ、操作面の端部が押下されても、ボタン本体が傾かずかつ押しボタンの占有空間を小さくできる押しボタン構造およびこれを備えた電子機器を得ることを目的とする。
この発明に係る押しボタン構造は、ボタン取り付け面の開口部に操作面を露出させて取り付けられるボタン本体を備え、操作面の押下操作でボタン本体が押下方向に移動してボタン本体の裏面に設けたスイッチボスがスイッチを押圧する押しボタン構造において、撓んだばね部材から構成され、ボタン本体を押下方向とは反対方向に付勢する第1および第2の弾性形状部を備え、第1の弾性形状部は、ボタン本体の裏面における操作面の長手方向の一端に対応する端部から、この端部に対向する他端部へ延びてボタン取り付け面の裏面側に取り付けられ、第2の弾性形状部は、ボタン本体の裏面における他端部から、この他端部に対向する端部へ延びてボタン取り付け面の裏面側に取り付けられることを特徴とする。
この発明によれば、操作面の端部が押下されても、ボタン本体が傾かずかつ押しボタンの占有空間を小さくできるという効果がある。
この発明に係る電子機器を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る押しボタン構造の斜視図である。 図1(b)のB−B線に沿った断面図である。 実施の形態1における押しボタンを示す図である。 図4の押しボタンを前面パネルに取り付けた状態を示す図である。 実施の形態1に係る押しボタン構造の変形例を示す図である。
実施の形態1.
図1は、この発明に係る電子機器を示す図である。図1(a)は電子機器の前面パネルを示す正面図であり、図1(b)は、図1(a)の部分Aを拡大した部分拡大図である。
この発明に係る電子機器1は、例えば、車両に搭載されるナビゲーション装置であり、前面パネル2を備えており、前面パネル2には、図1(a)に示すように、表示画面3と押しボタン4とが設けられている。すなわち、前面パネル2は、押しボタン4が取り付けられるボタン取り付け面である。この発明に係る押しボタン構造では、図1(b)に示すように、押しボタン4の操作面4aが前面パネル2の開口部2aから露出するように取り付けられる。なお、操作面4aは、ユーザの指で押下操作される面であり、C方向に長い横長形状を有する。
従来の一般的な押しボタン構造において、横長形状の操作面の長手方向の端部が局所的に押下されると、ボタン本体が傾いた状態となって押下方向に沈む。この状態では、押しボタンを組み付けた開口部の内壁とボタン本体とが当接してボタン本体の摺動摩擦が大きくなり、スイッチの反力だけではボタン本体が元の位置に復帰しなくなる場合があった。そこで、本発明では、以下のような押しボタン構造を採用することにより、操作面の端部が押下されてもボタン本体が傾くことを防止している。
図2は、この発明の実施の形態1に係る押しボタン構造の斜視図である。また図3は、図1(b)のB−B線に沿った断面図である。図2に示すように、押しボタン4は、前面パネル2の開口部2aから操作面4aを露出させて取り付けられ、ボタン本体4bの裏面には、スイッチボス4c、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eが設けられている。ユーザに操作面4aが押下操作されると、ボタン本体4bが押下方向に移動してボタン本体4bの裏面に設けたスイッチボス4cが内部の基板5に実装されたスイッチ6を押圧する。これにより、スイッチ6がオンオフされる。
第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは、ボタン本体4bの裏面に一体に形成されたばね部材であり、ボタン本体4bを押下方向とは反対方向に付勢する。
なお、図4(b)を用いて後述するように、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは、ボタン本体4bの裏面かた延びる2本のばね部材が1つに繋がれたU字状のばね部材である。
また、第1の弾性形状部4dは、図3に示すようにボタン本体4bの裏面における操作面4aの長手方向(C方向)の一端に対応する端部(C方向の右側の端部)から、この端部に対向する他端部(C方向の左側)へ延びて前面パネル2の裏面側に取り付けられる。
第2の弾性形状部4eは、第1の弾性形状部4dとは反対に、ボタン本体4bの裏面における他端部(C方向の左側の端部)から、この他端部に対向する端部(C方向の右側)へ延びて前面パネル2の裏面側に取り付けられる。
前面パネル2の裏面側には、ボタン固定爪部2bが設けられており、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは、このボタン固定爪部2bに係合固定される。
また、前面パネル2の開口部2aの周縁には、図3に示すように、スイッチ6側に立設された壁部からなるボタンガイド部2cが形成されている。ボタンガイド部2cは、前面パネル2の裏面側に開口部2aよりも大きく開口している。さらに、フランジ部4fは、ボタン本体4bの外周から開口部2aよりも外側に張り出した部分である。
押しボタン4は前面パネル2の裏面側から組み付けられ、フランジ部4fが開口部2aとボタンガイド部2cとの段差に当接することにより、ボタン本体4bの上方向の動きが規制される。なお、ボタン本体4bのフランジ部4fは、操作面4aの押下操作に応じてボタンガイド部2cの内壁に沿って押下方向に移動する。
このように、本発明では、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eが操作面4aの長手方向の両端でボタン本体4bを付勢している。これにより、操作面4aの長手方向(C方向)の端部が局所的に押下操作されても、ボタン本体4bが傾かずに押下方向に沿って移動することができる。
従って、ボタン本体4bは、押下方向に滑らかに移動するので、スイッチ6からの反力でボタン本体4bは容易に押下方向とは反対方向に移動でき、復帰不良を低減させることが可能である。
なお、ボタン本体4bのフランジ部4fがボタンガイド部2cの内壁に沿って押下方向に移動するので、これによってもボタン本体4bの傾きをある程度抑えることはできる。
しかしながら、フランジ部4fの外周とボタンガイド部2cの内壁との間の距離を短く設計すると、その分だけ寸法公差が厳しくなり製造精度を向上させなければ、製品ごとの寸法ばらつきによって押しボタン4を前面パネル2に組み込めない不良が発生する可能性が高くなる。そこで、本発明では、ボタン本体4bのフランジ部4fがある程度の遊びを持ってボタンガイド部2cに嵌め込まれる。このため、本発明におけるボタン本体4bの傾きを抑制する効果は、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eによるところが大きい。
一方、ばね部材で押下操作に抗する付勢力を得るには、撓んだ帯状のばね部材を十分に長くして弾性を確保する必要がある。例えば、特許文献1に記載される押しボタンでは、ボタン本体の外側に張り出した長いばね部材を用いていた。このため、特許文献1に代表される従来の技術では、押しボタンの占有空間が常に大きくなる。
これに対し、本発明では、図3に示すように、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eが、ボタン本体4bの長手方向(C方向)の側方から見て交差している。
すなわち、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eのそれぞれを、ボタン本体4bの長手方向に長くすることができるので、押下操作に抗する付勢力を与える十分な弾性を確保できる。
また、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは、ボタン本体4bの外側に延び出しておらず、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eがボタン本体4bの外側に突出する空間を削減でき、押しボタン4が占有する空間を小さくできる。
図4は、実施の形態1における押しボタンを示す図である。図4(a)は押しボタン4を側方から見た図であり、図4(b)は押しボタン4の下方からの斜視図である。
第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは、図4(a)に示すように、ボタン本体4bの長手方向の側方から見て交差していればよいが、例えば、図4(b)のように構成することもできる。
すなわち、第1の弾性形状部4dを、ボタン本体4bの裏面における端部(図4(b)の右側の端部)の2箇所から、これに対向する他端部(図4(b)の左側)へそれぞれ延びた2つのばね部材が、前面パネル2の裏面側に取り付ける部分である係合固定部4d−1で一つに繋がるU字状のばね部材とする。同様に、第2の弾性形状部4eを、ボタン本体4bの裏面における他端部(図4(b)の左側の端部)の2箇所から、これに対向する端部(図4(b)の右側)へそれぞれ延びた2つのばね部材が、前面パネル2の裏面側に取り付ける部分である係合固定部4e−1で一つに繋がるU字状のばね部材とする。
図5は図4の押しボタンを前面パネルに取り付けた状態を示す図であり、前面パネル2の裏面側からの押しボタン4の斜視図である。
押しボタン4を前面パネル2に組み付ける際に、まず、ボタン本体4bを操作面4a側からボタンガイド部2cに挿入する。そして、ボタン本体4bのフランジ部4fがボタンガイド部2cに嵌まった状態で、係合固定部4d−1,4e−1をボタン固定爪部2bの係合爪2b−1にそれぞれ引っ掛ける。これにより、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eが前面パネル2の裏面側に固定されて、押しボタン4の前面パネル2への組み付けが完了する。
図5に示すように、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは、ボタン本体4bの裏面の四隅部分からそれぞれ延びるばね部材である。従って、ボタン本体4bは、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eによって四隅部分から付勢される。
これにより、操作面4aの四隅部分が局所的に押下操作されても、ボタン本体4bは、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eの付勢力によって傾かずに押下方向に沿って移動することができる。
図6は、実施の形態1に係る押しボタン構造の変形例を示す図であり、ボタン本体4bの裏面側から見た図である。これまでに説明した第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは、図4(b)に示したようにU字状のばね部材であったが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、図6に示すように1本のばね部材をボタン本体4bの両端からそれぞれ延ばした第1の弾性形状部4gおよび第2の弾性形状部4hであってもよい。
第1の弾性形状部4gは、ボタン本体4bの裏面に一体に形成された1本のばね部材であり、ボタン本体4bを押下方向とは反対方向に付勢する。
また、第1の弾性形状部4gは、図6に示すようにボタン本体4bの裏面における操作面4aの長手方向(C方向)の一端に対応する端部(C方向の右側の端部)から、この端部に対向する他端部(C方向の左側)へ延びている。
第1の弾性形状部4gの先端部には、前面パネル2の裏面側に取り付けるための係合固定部4g−1が設けられる。第1の弾性形状部4gは、係合固定部4g−1をボタン固定爪部2bの係合爪2b−1に引っ掛けることで前面パネル2の裏面側に固定される。
同様に、第2の弾性形状部4hは、第1の弾性形状部4gとは反対に、ボタン本体4bの裏面における他端部(C方向の左側の端部)から、この他端部に対向する端部(C方向の右側)へ延びている。また、第2の弾性形状部4hの先端部には、前面パネル2の裏面側に取り付けるための係合固定部4h−1が設けられる。第2の弾性形状部4hは、係合固定部4h−1をボタン固定爪部2bの係合爪2b−1に引っ掛けることで前面パネル2の裏面側に固定される。
このように構成することでも、操作面4aの端部が押下されても第1の弾性形状部4gおよび第2の弾性形状部4hからの付勢力によってボタン本体4bが傾かない。
また、第1の弾性形状部4gおよび第2の弾性形状部4hは、ボタン本体4bの長手方向の側方から見て交差しているので、ばね部材がボタン本体4bの外側に張り出すことがなく、押しボタン4の占有空間を小さくできる。
以上のように、この実施の形態1によれば、押しボタン4が、撓んだばね部材から構成されて、ボタン本体4bを押下方向とは反対方向に付勢する第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eを備えており、第1の弾性形状部4dは、ボタン本体4bの裏面における操作面4aの長手方向の一端に対応する端部から、この端部に対向する他端部へ延びて前面パネル2の裏面側に取り付けられる。また、第2の弾性形状部4eは、第1の弾性形状部4dとは反対に、ボタン本体4bの裏面における他端部から、この他端部に対向する端部へ延びて前面パネル2の裏面側に取り付けられる。
このように構成することで、操作面4aの端部が押下されても、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eからの付勢力によってボタン本体4bが傾かない。
また、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは、ボタン本体4bの長手方向の側方から見て交差しているので、ばね部材がボタン本体4bの外側に張り出すことがなく、押しボタン4の占有空間を小さくできる。
また、この実施の形態1によれば、第1の弾性形状部4dは、ボタン本体4bの裏面における端部の2箇所から他端部へそれぞれ延びたばね部材が前面パネル2の裏面側に取り付ける部分で一つに繋がるU字状のばね部材である。第2の弾性形状部4eは、第1の弾性形状部4dとは反対に、ボタン本体4bの裏面における他端部の2箇所から端部へそれぞれ延びたばね部材が、前面パネル2の裏面側に取り付ける部分で一つに繋がるU字状のばね部材である。このように構成することで、操作面4aの四隅部分が局所的に押下操作されてもボタン本体4bが傾かずに押下方向に沿って移動させることができる。
さらに、この実施の形態1に係る電子機器1が、上述の押しボタン構造を備える。
これにより、第1の弾性形状部4dおよび第2の弾性形状部4eは押しボタン4の占有空間を大きくしないため、押しボタン4の占有空間に起因した寸法制限が緩和されて、電子機器1を小型化することが可能である。
なお、本発明はその発明の範囲内において、実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは実施の形態の任意の構成要素の省略が可能である。
1 電子機器、2 前面パネル、2a 開口部、2b ボタン固定爪部、2b−1 係合爪、2c ボタンガイド部、3 表示画面、4,4A 押しボタン、4a 操作面、4b ボタン本体、4c スイッチボス、4d,4g 第1の弾性形状部、4d−1,4e−1,4g−1,4h−1 係合固定部、4e,4h 第2の弾性形状部、4f フランジ部。

Claims (3)

  1. ボタン取り付け面の開口部に操作面を露出させて取り付けられるボタン本体を備え、前記操作面の押下操作で前記ボタン本体が押下方向に移動して前記ボタン本体の裏面に設けたスイッチボスがスイッチを押圧する押しボタン構造において、
    撓んだばね部材から構成され、前記ボタン本体を前記押下方向とは反対方向に付勢する第1および第2の弾性形状部を備え、
    前記第1の弾性形状部は、前記ボタン本体の裏面における前記操作面の長手方向の一端に対応する端部から、この端部に対向する他端部へ延びて前記ボタン取り付け面の裏面側に取り付けられ、
    前記第2の弾性形状部は、前記ボタン本体の裏面における前記他端部から、この他端部に対向する前記端部へ延びて前記ボタン取り付け面の裏面側に取り付けられることを特徴とする押しボタン構造。
  2. 前記第1の弾性形状部は、前記ボタン本体の裏面における前記端部の2箇所から前記他端部へそれぞれ延びたばね部材が前記ボタン取り付け面の裏面側に取り付ける部分で一つに繋がるU字状のばね部材であり、
    前記第2の弾性形状部は、前記ボタン本体の裏面における前記他端部の2箇所から前記端部へそれぞれ延びたばね部材が前記ボタン取り付け面の裏面側に取り付ける部分で一つに繋がるU字状のばね部材であることを特徴とする請求項1記載の押しボタン構造。
  3. 請求項1または請求項2記載の押しボタン構造を備えた電子機器。
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