JP2016043817A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Tomohiro Hiraishi
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Abstract

【課題】本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであり、印刷層の耐剥離性及び耐久性を向上させることのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
【解決手段】本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部の外表面上に印刷層が形成され、該印刷層の周囲に突起が形成され、前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした、基準状態における、タイヤ幅方向断面視にて、前記突起の頂点から前記サイドウォール部の仮想外輪郭線におろした垂線と前記突起の側壁とがなす傾斜角度は、前記印刷層に隣接する側の前記側壁の傾斜角度の方が、前記印刷層に隣接しない側の前記側壁の傾斜角度より大きいことを特徴とするものである。
【選択図】図3

Description

本発明は、空気入りタイヤに関するものである。
従来、空気入りタイヤ(以下、単にタイヤともいう)のサイドウォール部に印刷層を設ける技術が種々提案されている(例えば、特許文献1参照)。このようなタイヤは、出荷時の搬送や店頭での保管時等において積み重ねられることがあり、その際にタイヤのサイドウォール部同士が擦れあって印刷層が剥離する場合があった。これに対し、サイドウォール部に突起を設けて印刷層を保護することが考えられる。
特開2013−086769号公報
しかしながら、上記のようなタイヤにあっては、タイヤが縁石やその他の障害物と接触した際に、突起を設けた箇所付近の局所的な歪みを増大させることが考えられ、その場合、印刷層のクラックの発生を招いてしまい、印刷層の耐久性が低下することが懸念される。
本発明は、上記の課題を解決すべくなされたものであり、印刷層の耐剥離性及び耐久性を向上させることのできる空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の要旨構成は、以下の通りである。
本発明の空気入りタイヤは、サイドウォール部の外表面上に印刷層が形成され、該印刷層の周囲に突起が形成され、
前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした、基準状態における、タイヤ幅方向断面視にて、
前記突起の頂点から前記サイドウォール部の仮想外輪郭線におろした垂線と前記突起の側壁とがなす傾斜角度は、前記印刷層に隣接する側の前記側壁の傾斜角度の方が、前記印刷層に隣接しない側の前記側壁の傾斜角度より大きいことを特徴とするものである。
本発明の空気入りタイヤによれば、印刷層の耐剥離性及び耐久性を向上させることができる。
ここで、「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association, Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている、適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。また、「規定内圧」とは、上記のJATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に対応する空気圧をいう。
また、「仮想外輪郭線」とは、印刷層及び突起がない場合に、サイドウォール部の外表面を滑らかに形成する線をいうものとする。
さらに、「側壁の傾斜角度」は、側壁の傾斜角度が一定でない場合には、頂点と、突起と上記仮想外輪郭線が交差する点と、を結んだ直線が上記垂線となす角度をいうものとする。ただし、上記の構成において、「突起の頂点」が複数ある場合には、タイヤ径方向外側の側壁の傾斜角度の場合は、タイヤ径方向最外側の頂点を意味し、タイヤ径方向内側の側壁の傾斜角度の場合は、タイヤ径方向最内側の頂点を意味するものとする。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、前記突起は、前記印刷層のタイヤ径方向の少なくとも一方側に形成されてなることが好ましい。
この構成によれば、突起により印刷層を十分に保護することができる。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、前記突起は、前記印刷層のタイヤ径方向両側に形成され、
前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした、基準状態における、タイヤ幅方向断面視にて、タイヤ径方向外側の前記突起とタイヤ径方向内側の前記突起との間の前記サイドウォール部の外表面は、タイヤ外側に曲率中心を有する円弧状の形状をなすことが好ましい。
この構成によれば、印刷層の耐久性をより一層向上させることができる。
さらにまた、本発明の空気入りタイヤにおいては、上記の場合において、前記外表面上の一点が前記仮想外輪郭線と同位置にあることが好ましい。
この構成によれば、サイドゴム(あるいは、後述するバリアゴム)の厚さを略一定にすることができ、サイドゴム(あるいはバリアゴム)の耐久性や、タイヤの性能を確保することができる。
ここで、本発明の空気入りタイヤは、前記突起の前記印刷層に隣接する側の前記側壁の傾斜角度は、40°〜80°であることが好ましい。
上記の範囲とすることにより、印刷層の耐久性をより一層向上させることができるからである。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、前記印刷層上に、保護層をさらに備え、前記保護層の貯蔵弾性率は、前記印刷層の貯蔵弾性率より大きいことが好ましい。
この構成によれば、印刷層の耐剥離性をさらに向上させることができる。
ここで、本明細書において、「貯蔵弾性率」とは、JIS K7244に準拠し、温度25℃で測定したものをいうものとする。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、前記保護層は、前記印刷層の形成範囲より広範囲に形成され、前記保護層のタイヤ径方向の端部は、前記突起の前記印刷層に隣接する側の前記側壁に位置するか、あるいは、それより前記印刷層と離間してなることが好ましい。
この構成によれば、印刷層の耐剥離性及び耐久性をさらに向上させることができる。
さらにまた、本発明の空気入りタイヤにおいては、前記突起の頂点部分は、面取りがなされていることが好ましい。
この構成によれば、突起の頂点部分の欠落を抑制することができる。
本発明によれば、印刷層の耐剥離性及び耐久性を向上させることのできる空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのタイヤ幅方向部分断面図である。 本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤをリムに組み付けた、タイヤ・リム組み立て体の側面図である。 本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのサイドウォール部を示す、タイヤ幅方向部分断面図及びその部分拡大図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのタイヤ幅方向部分断面図である。図1では、タイヤ赤道面CLを境界とするタイヤ幅方向一方の半部のみを図示しているが、図示しないタイヤ幅方向他方の半部についても同様の構成である。図1に示すように、この空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に連続する環状のトレッド部2と、トレッド部2の両側部のそれぞれに連続してタイヤ径方向内側へ延びる一対(図1では片側のみ図示している)のサイドウォール部3と、該サイドウォール部3のタイヤ径方向内側に連なる一対(図1では片側のみ図示している)のビード部4とを備えている。ここで、タイヤの内部構造については、特には限定しないが、図1に示す例では、このタイヤ1は、ビード部4に埋設された一対(図1では片側のみ図示している)のビードコア4aにトロイダル状に跨るカーカス5のタイヤ径方向外側に、この例で2層のベルト層からなるベルト6を有している。
図1に示すように、本実施形態のタイヤ1は、サイドウォール部3に、サイドゴムの老化防止剤の透過を防止するバリアゴム7が配置されている。このバリアゴム7は、老化防止剤を含まないゴムで構成することができる。バリアゴム7は、例えばブチルゴムを含むものとすることが好ましく、この場合、バリアゴム7は、ゴム成分100重量部に対してブチルゴムを50重量部以上、より好ましくは80重量部以上含有することが好ましい。老化防止剤による印刷層8の変色を効果的に抑制することができるからである。また、バリアゴム7を、クレーを含むものとすることにより、変色をより確実に防止することができる。
さらに、図1に示すように、本実施形態のタイヤにおいては、バリアゴム7の外表面上上に、印刷層8が形成されている。すなわち、図1に示すように、印刷層8がバリアゴム7のタイヤ幅方向外側に積層されて配置されている。また、図示例では、印刷層8は、タイヤ径方向においてバリアゴム7の一部の領域の外表面上に形成されており、換言すれば、バリアゴム7は、印刷層8の形成範囲よりも、タイヤ径方向内側及び外側に広範囲に形成されている。ここで、図2は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤをリムに組み付けた、タイヤ・リム組み立て体の側面図である。図2においては、タイヤ1は、適用リムRに組み付けられている。本実施形態では、バリアゴム7、印刷層8、及び後述の突起9a、9bは、タイヤ1の周上に連続して設けられており、一方で、本発明では、バリアゴム7、印刷層8、及び後述の突起9a、9bは、タイヤ1の周上に断続的に設けることもできる。
図3は、本発明の一実施形態にかかる空気入りタイヤのサイドウォール部を示す、タイヤ幅方向部分断面図及びその部分拡大図である。
図1〜図3に示すように、本実施形態のタイヤは、印刷層8の周囲に突起9を有しており、具体的には、印刷層8のタイヤ径方向外側に1つの突起9aを有し、印刷層8のタイヤ径方向内側に1つの突起9bを有している。図示例では、突起9a、9bは、バリアゴム7の外表面上に形成されている。なお、図面上、印刷層8及び突起9a、9bは、その大きさを誇張して描かれている。
さて、本実施形態の空気入りタイヤは、図3に示すように、上記基準状態における、タイヤ幅方向断面視にて、突起9の頂点からサイドウォール部3の仮想外輪郭線におろした垂線と突起9の側壁とがなす傾斜角度について、印刷層8に隣接する側の側壁の傾斜角度の方が、印刷層8に隣接しない側の側壁の傾斜角度より大きいものである。
以下、本実施形態の空気入りタイヤの作用効果について説明する。
本実施形態の空気入りタイヤによれば、まず、2つの突起9a、9bが印刷層8のタイヤ径方向外側及び内側にそれぞれ形成されているため、印刷層8を縁石等による外部接触から保護することができ、印刷層8の剥離を抑制することができる。さらに、突起9a、9bは、印刷層8に隣接する側の側壁の傾斜角度の方が、印刷層8に隣接しない側の側壁の傾斜角度より大きいことから、印刷層8側の剛性が相対的に高く、印刷層8に隣接しない側の剛性が相対的に低いため、印刷層8に隣接しない側の方が歪みにより変形しやすくなり、これによって印刷層8側の変形を抑制して、印刷層8の耐久性を高めることができる。
以上のように、本実施形態の空気入りタイヤによれば、印刷層8の耐剥離性及び耐久性を向上させることができる。
ここで、具体的には、突起9の印刷層8に隣接する側の側壁の傾斜角度は、40〜80°とすることが好ましい。上記傾斜角度を40°以上とすることにより、突起9の側壁の剛性を確保することができ、一方で、上記傾斜角度を80°以下とすることにより、突起9を不必要に大きくしないようにすることができるからである。同様の理由により、上記傾斜角度は、50°以上であることがより好ましい。
また、本発明の空気入りタイヤにあっては、突起9は、印刷層8のタイヤ径方向の少なくとも一方側に形成されてなることが好ましい。このような配置とすることにより、印刷層8のタイヤ周方向の延在領域を十分に確保しつつも(例えば、本実施形態のように、タイヤの周上に連続して設けることができる)、印刷層8を外部接触から保護して印刷層8の剥離を抑制することができるからである。なお、突起9は、本実施形態のように、印刷層8のタイヤ径方向外側及び内側の両方に設けることにより、印刷面8を外部接触からより一層保護することができる。一方で、突起9は、印刷層8のタイヤ径方向一方側のみに設けることもでき、この場合、印刷層8のタイヤ径方向の延在範囲も確保することができる。なお、突起9を、印刷層8のタイヤ径方向一方側に設ける場合には、タイヤ径方向外側に設けることが、外部接触から印刷層8を保護する上でより好ましい。
さらに、本発明の空気入りタイヤにおいては、図3に示すように、突起9a、9bが、印刷層8のタイヤ径方向両側に形成され、上記基準状態における、タイヤ幅方向断面視にて、タイヤ径方向外側の突起9aとタイヤ径方向内側の突起9bとの間のサイドウォール部3の外表面(図3に示す例では、バリアゴム7の外表面)は、タイヤ外側に曲率中心を有する円弧状の形状をなすことが好ましい(図3においては、曲率半径をR1として示している)。これにより、サイドウォール部3(本実施形態ではバリアゴム7)の突起9a、9b間の領域の剛性が高まり、この領域が、歪みによって撓みにくくなり、印刷層8の耐久性を向上させることができるからである。
さらに、この場合において、タイヤ径方向外側の突起9aとタイヤ径方向内側の突起9bとの間のサイドウォール部3の外表面上の一点が上記仮想外輪郭線と同位置にあることが、バリアゴム7(バリアゴム7を配置しない場合にあってはサイドゴム)の厚さを略一定にして、バリアゴム7(サイドゴム)の厚さが局所的に薄くなる部分が生じないようにし、バリアゴム7(サイドゴム)の耐久性を確保する上で好ましく、また、タイヤの性能を確保する上でも好ましい。
そして、本発明の空気入りタイヤでは、印刷層8上に、保護層(図示せず)をさらに備え、当該保護層の貯蔵弾性率は、印刷層8の貯蔵弾性率より大きいことが好ましい。貯蔵弾性率が大きい保護層により印刷層8を保護することにより、印刷層8の耐剥離性をさらに向上させることができるからである。保護層は、透明のものとすることができる。
また、上記のように保護層を配置する場合にあって、該保護層は、印刷層8の形成範囲より広範囲に形成され、保護層のタイヤ径方向の端部は、突起9a、9bの印刷層8に隣接する側の側壁に位置するか、あるいは、それより前記印刷層と離間してなることが好ましい。印刷層8の端部まで保護することができるからである。ここで、保護層を設ける場合にあっては、突起9の側壁にも保護層が例えば塗布等で設けられることとなり、保護層の材料が側壁の傾斜によって突起9の底部付近に流れてたまり、それが固まった際に応力が集中し、クラックの発生を生じさせることが考えられるが、本実施形態では、突起9a、9bの印刷層8と隣接する側の側壁の傾斜角度を、印刷層8と隣接しない側の側壁の傾斜角度より大きくしているため、設けられる保護層の材料が突起9a、9bの底部に流れるのを有効に抑制することができる。
さらに、本発明の空気入りタイヤにおいては、突起9の頂点部分は、面取りがなされていることが好ましい。突起9の頂点部分の欠落を抑制することができるからである。
ここで、本発明にあっては、本実施形態のように、サイドウォール部3に、サイドゴムの老化防止剤の透過を防止するバリアゴム7が配置されていることが好ましい。これにより、印刷層の外表面(印刷面)の変色を防止することができるからである。
また、その場合において、図3に拡大して示すように、バリアゴム7の厚さをd1、突起9の高さをd2とするとき、関係式、d1>d2、を満たすことが好ましい。すなわち、本実施形態のタイヤでは、2つの突起9a、9bの高さを、それぞれ、d2a、d2bとするとき、関係式、d1>d2a、且つ、d1>d2b、を満たすことが好ましい。上記の関係式、d1>d2を満たすことにより、バリアゴム7が突起9a、9b付近で生じる局所的な歪みに対して十分耐え得る厚さを有するため、バリアゴム7とサイドゴムとの界面等でのクラックの発生を抑制して、タイヤの耐久性を確保することができるからである。すなわち、d1≦d2である場合(本実施形態では、d1≦d2a、又は、d1≦d2b、である場合)、突起9付近に発生する局所的な歪みに対して、バリアゴム7は、薄いため大きく歪み、界面クラック等が発生しやすくなる。
ここで、「バリアゴムの厚さd1」とは、タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした、基準状態において、タイヤ幅方向断面視で、当該バリアゴムの表面上の一点から、該点での接線の法線方向に測った厚さのうち、最大厚さをいうものとする。
また、「突起の高さd2」とは、上記基準状態において、タイヤ幅方向断面視で、該突起の頂点からサイドウォール部の仮想外輪郭線(印刷層及び突起がない場合に、サイドウォール部の外表面を滑らかに形成する線)におろした垂線の長さをいうものとする。ここで、「突起の頂点」とは、上記基準状態におけるタイヤ幅方向断面視にて、突起の外表面上の各点からサイドウォール部の仮想外輪郭線に垂線をおろしたとき、当該垂線の長さが最大となる当該突起の外表面上の点をいう。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、突起9aは、少なくとも印刷層8のタイヤ径方向外側に形成され、上記基準状態において、突起9aの高さをd2aとし、バリアゴム7の外表面におけるタイヤ径方向最外側位置と、印刷層8のタイヤ径方向外側に形成された突起9aの頂点とのタイヤ径方向距離をd3とするとき、関係式、
d3≧d2a
を満たすことが好ましい。
距離d3を上記の範囲に確保することにより、局所的歪みによる、バリアゴム7とサイドゴムとの界面でのクラックの発生をより一層抑制してタイヤの耐久性を向上させることができるからである。
なお、上記の構成において、「突起の頂点」は、それが複数ある場合には、タイヤ径方向最外側の頂点をいうものとする。
また、本発明の空気入りタイヤでは、突起9bは、少なくとも印刷層8のタイヤ径方向内側に形成され、上記基準状態において、突起9bの高さをd2bとし、バリアゴム7の外表面におけるタイヤ径方向最内側位置と、印刷層8のタイヤ径方向内側に形成された突起9bの頂点とのタイヤ径方向距離をd4とするとき、関係式、
d4≧d2b
を満たすことが好ましい。
距離d4を上記の範囲に確保することにより、局所的歪みによる、バリアゴム7とサイドゴムとの界面でのクラックの発生をより一層抑制して、タイヤの耐久性をより一層向上させることができるからである。
なお、上記の構成において、「突起の頂点」は、それが複数ある場合には、タイヤ径方向最内側の頂点をいうものとする。
さらにまた、本発明の空気入りタイヤでは、上記基準状態において、バリアゴム7のタイヤ径方向最外側位置は、タイヤ最大幅位置よりもタイヤ径方向内側に位置することが好ましい。タイヤ最大幅位置よりタイヤ径方向外側の領域は、大きな歪みが発生しやすい領域であるため、上記の配置とすることにより、バリアゴム7とサイドゴムとの界面でのクラックの発生をより一層抑制してタイヤの耐久性をより一層向上させることができるからである。
なお、「タイヤ最大幅位置」とは、上記基準状態において、空気入りタイヤのタイヤ幅方向の幅が最大となる位置をいうものとする。
そして、本発明の空気入りタイヤでは、上記基準状態において、バリアゴム7のタイヤ径方向最内側位置は、リム離反点よりもタイヤ径方向外側に位置することが好ましい。リム離反点よりタイヤ径方向内側の領域は、リムとの接触による大きな歪みが発生しやすい領域であるため、上記の配置とすることにより、バリアゴム7とサイドゴムとの界面でのクラックの発生をより一層抑制してタイヤの耐久性をより一層向上させることができるからである。
なお、「リム離反点」とは、上記基準状態において、タイヤの外表面がリムフランジから離れる点のことをいう。
ここで、本発明にあっては、図1等に示すように、印刷層8のタイヤ径方向両側に1つずつの突起9a、9bを有する場合、上記基準状態における、突起9a、9b間のタイヤ径方向距離は、5mm〜20mmとすることが好ましい。上記距離を5mm以上とすることにより、印刷層8の形成領域を確保することができ、一方で、上記距離を20mm以下とすることにより、縁石等の異物が突起9a、9b間に入り込みにくくすることができるからである。
また、本発明では、図1等に示すように、バリアゴム7は、そのタイヤ径方向外側端近傍及び内側端近傍において、厚さが漸減する部分を有することが好ましい。バリアゴム7とサイドゴムとの接触面積が増大し、接着性が向上するからである。さらに、本発明においては、図3に示すように、印刷層8のタイヤ径方向外側端及び内側端が、突起9a、9bの側壁部分に位置することが好ましい。突起9a、9bの端部がタイヤ外側から見えづらくなるため、外観性が向上するからである。
さらにまた、本発明にあっては、突起9の側壁は、サイドウォール部3の表面に滑らかに接続されていることが好ましい。歪みが生じた際に、応力が集中する部分を有しないようにして、クラックの発生を抑制することができるからである。
ここでまた、本発明では、印刷層8は、UV硬化型インクを用いて、インクジェットにより形成することが好ましい。一方で、本発明にあっては、スクリーン印刷、凸版印刷、その他の印刷を用いることもできる。
また、本発明においては、上記基準状態において、カーカス5の折り返し端部は、印刷層8の外表面とタイヤ径方向の異なる位置にあることが好ましく、バリアゴム7の位置とも異なる位置にあることがさらに好ましい。バリアゴム7や印刷層8が、カーカス5の折り返し端部付近で発生する歪みの影響を受けにくくなるからである。
さらに、本発明にあっては、上記基準状態において、突起9の高さd2は、0.3mm〜5mmとすることが好ましく、3mm以下とすることがより好ましく、0.5mm以下とすることもできる。印刷層8を保護する効果は、突起9の高さが0.3mm以上あれば得ることができるからである。また突起9の高さが低い方が歪みを生じさせにくいからである。
さらにまた、本発明では、上記基準状態において、突起9のタイヤ径方向の幅(突起9の2つの側壁が仮想外輪郭線と交わる2つの点間の幅)(最大幅)は、バリアゴム7のタイヤ径方向の長さ(最大長さ)の20%以下とすることが好ましく、10%以下とすることがより好ましい。具体的には、突起9のタイヤ径方向の幅(最大幅)は、5mm以下とすることが好ましい。
本発明の効果を確かめるため、発明例1〜4及び比較例にかかるタイヤを試作して、印刷層の耐剥離性及び耐久性を評価する試験を行った。各タイヤの諸元は、以下の表1に示している。
<印刷層の耐剥離性>
上記各タイヤについて、印刷層を、1200gfの荷重条件下にて、コインでスクラッチする試験を行い、印刷層の剥離が発生したときの回数により、印刷層の耐剥離性を評価した。評価は、比較例にかかるタイヤを100とした際の指数で表し、数値が大きいほど印刷層の耐剥離性に優れている(剥離するまでの回数が多い)ことを示す。
<印刷層の耐久性>
上記各タイヤを適用リムに組み込み、規定内圧を充填して、車両に装着した。そして、実車で5万km走行した後に印刷層に発生するクラック延在長さを測定する試験を行い、印刷層の耐久性を評価した。評価は、比較例にかかるタイヤを100とした際の指数で表し、数値が大きいほど印刷層の耐久性に優れている(クラック延在長さが短い)ことを示す。
これらの評価結果を、タイヤの諸元と共に以下の表1に示している。
Figure 2016043817
表1に示すように、発明例1〜4にかかるタイヤは、いずれも比較例にかかるタイヤより、印刷層の耐剥離性及び耐久性に優れていることがわかる。
また、表1に示すように、発明例1と発明例2との比較により、貯蔵弾性率が印刷層より高い保護層を有する発明例2は、発明例1より、印刷層の耐剥離性に優れていることがわかる。加えて、発明例2と発明例3との比較により、保護層の形成範囲を好適化した発明例3は、発明例2よりさらに印刷層の耐剥離性及び耐久性に優れていることがわかる。そして、発明例4は、最も印刷層の耐剥離性及び耐久性に優れていることがわかる。
1 空気入りタイヤ
2 トレッド部
3 サイドウォール部
4 ビード部
4a ビードコア
5 カーカス
6 ベルト
7 バリアゴム
8 印刷層
9、9a、9b 突起
CL タイヤ赤道面

Claims (8)

  1. サイドウォール部の外表面上に印刷層が形成され、該印刷層の周囲に突起が形成され、
    前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした、基準状態における、タイヤ幅方向断面視にて、
    前記突起の頂点から前記サイドウォール部の仮想外輪郭線におろした垂線と前記突起の側壁とがなす傾斜角度は、前記印刷層に隣接する側の前記側壁の傾斜角度の方が、前記印刷層に隣接しない側の前記側壁の傾斜角度より大きいことを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記突起は、前記印刷層のタイヤ径方向の少なくとも一方側に形成されてなる、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. 前記突起は、前記印刷層のタイヤ径方向両側に形成され、
    前記タイヤを適用リムに装着し、規定内圧を充填し、無負荷とした、基準状態における、タイヤ幅方向断面視にて、
    タイヤ径方向外側の前記突起とタイヤ径方向内側の前記突起との間の前記サイドウォール部の外表面は、タイヤ外側に曲率中心を有する円弧状の形状をなす、請求項1又は2に記載の空気入りタイヤ。
  4. 前記外表面上の一点が前記仮想外輪郭線と同位置にある、請求項3に記載の空気入りタイヤ。
  5. 前記突起の前記印刷層に隣接する側の前記側壁の傾斜角度は、40°〜80°である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 前記印刷層上に、保護層をさらに備え、
    前記保護層の貯蔵弾性率は、前記印刷層の貯蔵弾性率より大きい、請求項1〜5のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 前記保護層は、前記印刷層の形成範囲より広範囲に形成され、
    前記保護層のタイヤ径方向の端部は、前記突起の前記印刷層に隣接する側の前記側壁に位置するか、あるいは、それより前記印刷層と離間してなる、請求項6に記載の空気入りタイヤ。
  8. 前記突起の頂点部分は、面取りがなされている、請求項1〜7のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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WO2018155441A1 (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ

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WO2018155441A1 (ja) * 2017-02-21 2018-08-30 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
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