JP6410671B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、空気入りタイヤに関する。
従来、例えばタイヤを軽量化して環境負荷を低減させるために、タイヤのビード部の大きさを小さくした空気入りタイヤが種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の空気入りタイヤでは、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、カーカスのカーカス折返し部のタイヤ径方向外端を、適用リムのリムフランジのタイヤ径方向外端を通ってタイヤ幅方向に延びる第一仮想線からタイヤ径方向外方10mmに、またはタイヤ径方向外方10mmよりタイヤ径方向内方に位置させ、ビードフィラーのタイヤ径方向外端を、第一仮想線上に、または第一仮想線よりタイヤ径方向内方に位置させ、ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端を、第一仮想線よりタイヤ径方向外方に位置させること等により、ビード部の大きさを小さくしてタイヤの軽量化を行っている。
特開2013−141963号公報
ここで、上記のようにタイヤの軽量化を行ったタイヤにおいては、ゴムチェーファー外端のタイヤ径方向位置をタイヤ径方向外方に位置させているが、ゴムチェーファーに、その比較的低い耐オゾン性に起因してクラックが生じる虞があった。したがって、このようなタイヤでは、ゴムチェーファーのなかでもタイヤ径方向外端付近を保護するために、その外表面にカバーテープを貼り付けることがあった。即ち、このようなタイヤの製造においては、タイヤの外表面にカバーテープを貼り付ける工程があり、それ故に、タイヤの生産性の観点から改善の余地があった。また、かかるタイヤの生産性の向上を行うにあたっては、タイヤの諸性能(例えば耐久性など)も増大させ、または確保することが肝要であった。
そこで、本発明は、ビード部の十分な耐久性を確保しつつ、タイヤの生産性を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供することを目的とする。
本発明の空気入りタイヤは、トレッド部、該トレッド部の両側に連なる1対のサイドウォール部および各サイドウォール部に連なるビード部にわたってトロイド状に延在するカーカス本体部と、該カーカス本体部から延び、前記ビード部内に埋設されたビードコアの周りを折り返されてなるカーカス折返し部とを有する、少なくとも1プライからなるカーカスと、前記ビードコアのタイヤ径方向外方に配設されたビードフィラーと、前記ビードコアのタイヤ径方向内方からビードヒール部を介してタイヤ径方向外方に向かって延びるゴムチェーファーと、を備える空気入りタイヤであって、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端が、前記適用リムのリムフランジのタイヤ径方向外端を通ってタイヤ幅方向に延びる第1仮想線からタイヤ径方向外方15mmに、またはタイヤ径方向外方15mmよりタイヤ径方向内方に位置し、前記ビードフィラーのタイヤ径方向外端が、前記第1仮想線上に、または前記第1仮想線よりタイヤ径方向内方に位置し、前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端が、前記適用リムのリムフランジのタイヤ径方向外端を通る前記タイヤの外表面の垂線である第2仮想線と、前記タイヤの外表面が前記適用リムとの接触状態から離れる、当該タイヤの外表面上に位置する離反点でのタイヤの外表面の垂線である第3仮想線とに挟まれる範囲内に位置し、前記第2仮想線と前記第3仮想線とに挟まれる範囲内に位置するゴムチェーファーの厚さは、当該範囲外に位置するゴムチェーファーの厚さよりも薄い、ことを特徴とする。
この発明の空気入りタイヤによれば、ビード部の十分な耐久性を確保しつつ、タイヤの生産性を向上させることができる。
なお、本発明において、上記の「適用リム」とは、タイヤが生産され、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会)のJATMA YEAR BOOK、欧州ではETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)のSTANDARDS MANUAL、米国ではTRA(The Tire and Rim Association,Inc.)のYEAR BOOK等に記載されている適用サイズにおける標準リム(ETRTOのSTANDARDS MANUALではMeasuring Rim、TRAのYEAR BOOKではDesign Rim)を指す。また、適用リムに装着したタイヤに「所定内圧の空気圧を充填し」た状態とは、タイヤを上記の適用リムに装着し、JATMA YEAR BOOK等に記載されている、適用サイズ・プライレーティングにおける単輪の最大負荷能力に対応する空気圧(最高空気圧)とした状態を指す。なお、ここでいう空気は、窒素ガス等の不活性ガスその他に置換することも可能である。
以下、特に断りのない限り、タイヤの各要素の寸法等は、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態において、測定されるものとする。
また、本発明において、ゴムチェーファーなどのタイヤ構成部材についての「厚さ」とは、タイヤ幅方向断面視において、タイヤの外表面に垂直な方向に沿って測った長さを指す。
また、本発明において、「第2仮想線と前記第3仮想線とに挟まれる範囲内」とは、それぞれの仮想線上も含むものとする。
また、本発明において、「第2仮想線と前記第3仮想線とに挟まれる範囲外に位置するゴムチェーファーの厚さ」には、ビードベースラインから第1仮想線までをタイヤ径方向に沿って測った長さの40%の長さでビードベースラインからタイヤ径方向外方に離間したタイヤの外表面位置でのタイヤ外表面の垂線よりも、タイヤ径方向内方のゴムチェーファーの部分の厚さは含めなくてもよいものとする。
ここで、本発明の空気入りタイヤでは、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端は、前記第1仮想線と、前記第3仮想線とに挟まれる範囲内に位置することが好ましい。
この構成によれば、ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端付近にクラックが発生するのを十分に防ぐことができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端は、前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端よりもタイヤ径方向内方に位置することが好ましい。
この構成によれば、ビード部の耐久性をさらに十分確保することができる。
さらに、本発明の空気入りタイヤでは、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、前記第2仮想線と前記第3仮想線とに挟まれる範囲内に位置するゴムチェーファーの厚さは、当該範囲外に位置するゴムチェーファーの最大厚さの5〜60%であることが好ましい。
この構成によれば、ビード部の耐久性を効果的に確保することができる。
また、本発明の空気入りタイヤでは、タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端と、前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端との間の距離は3〜10mmであることが好ましい。
この構成によれば、ビード部の耐久性をさらに効果的に確保することができる。
本発明によれば、ビード部の十分な耐久性を確保しつつ、タイヤの生産性を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤのタイヤ半部を示す、タイヤ幅方向断面図である。 図1のタイヤのビード部の周辺を拡大して示す、タイヤ幅方向断面図である。
以下に、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について例示説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る空気入りタイヤ(以下、タイヤとも称す)1のタイヤ半部について、適用リムRに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態で示す、タイヤ幅方向断面図である。なお、図2に示すように、タイヤ1を適用リムRに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態とした場合(図2では適用リムRを二点鎖線で示している)において、適用リムRのリムフランジRfのタイヤ径方向外端Reを通ってタイヤ幅方向に沿って延びる仮想線を第1仮想線L1と称す。
図1に示すタイヤ1は、例えば乗用車に用いることができる空気入りタイヤであって、トレッド部2、トレッド部2の両側に連なる一対のサイドウォール部(片側のみ図示)3および各サイドウォール部3に連なるビード部(片側のみ図示)4を備えている。さらに、本実施形態の空気入りタイヤ1は、各ビード部4内に埋設されたビードコア(片側のみ図示)41の間を、トレッド部2、サイドウォール部3およびビード部4にわたってトロイド状に延在するカーカス本体部51と、カーカス本体部51のタイヤ幅方向外側に位置し、カーカス本体部51から延びビードコア41の周りをタイヤ径方向内方からタイヤ径方向外方へ向かって折り返されてなるカーカス折返し部52とを有する、少なくとも1プライからなるカーカス5を有している。
さらに、図1に示すように、トレッド部2のカーカス5のタイヤ径方向外方には、第1ベルト層(最内ベルト層)と、第2ベルト層と、第3ベルト層とを順次配設してなるベルト6が配設されている。また、ベルト6のタイヤ径方向外方には、トレッドゴム21が配設されており、トレッドゴム21の表面には、タイヤ周方向に延びる周方向溝等のトレッド溝が形成されている。なお、図1では、ベルト6が、合計3層のベルト層からなる場合を示しているが、本発明のタイヤ1では、ベルト層の層数や配設位置は、必要に応じて任意の層数や配設位置とすることができる。
また、タイヤ1の少なくともサイドウォール部3に対応する部分、具体的にはトレッド部2のタイヤ幅方端からビード部4にわたる領域のカーカス5のタイヤ幅方向外側には、サイドウォールゴム31が配設されている。サイドウォールゴム31のタイヤ径方向内端は、図2に示すように、カーカス折返し部52のタイヤ径方向外端(以下、カーカス折返し端とも称す)52eや、後述するゴムチェーファー7のタイヤ径方向外端7eよりもタイヤ径方向内方に位置しており、換言すれば、サイドウォールゴム31の少なくとも一部は、第一仮想線L1よりタイヤ径方向内方で、ゴムチェーファー7とカーカス折返し部52との間に挟み込まれている。
カーカス5は、例えばPET(ポリエチレンテレフタレート)などの有機繊維からなるコードで形成することができる、少なくとも1プライで構成されている。また、カーカス折返し端52eは、第1仮想線L1からタイヤ径方向外方に15mm隔てた位置に、または当該位置よりタイヤ径方向内方の位置に位置し、図示の例では、第1仮想線L1と、第1仮想線L1からタイヤ径方向外方15mmの位置との間、より具体的には、第1仮想線L1と、第2仮想線L2との間に位置している。
なお、図示のタイヤ1では、カーカス5は1プライからなっているが、必要に応じて任意に2プライ以上のプライ数に変えることができる。カーカス5が複数のプライから形成される場合には、カーカス折返し部52に含まれる複数のプライのなかで、最もタイヤ径方向外方に位置するプライ端をカーカス折返し端52eとする。
また、カーカス折返し端52eは、第1仮想線L1よりもタイヤ径方向外方に位置することが好ましく、これにより十分な耐久性を得ることができる。また、同様な観点から、カーカス折返し端52eは、ビードベースラインから第1仮想線L1までタイヤ径方向に沿って測った長さの111%の長さでビードベースラインからタイヤ径方向外方に離間する位置よりも、タイヤ径方向外方に位置することがより好ましい。
さらに、図2に示すように、ビード部4に埋設されたビードコア41のタイヤ径方向外方には、カーカス本体部51と、カーカス本体部51のタイヤ幅方向外側に位置するカーカス折返し部52とに挟まれるビードフィラー8が配設されている。また、図示の例では、ビードフィラー8は、カーカス5に沿ってタイヤ径方向外方に向けて厚みが漸減する断面略三角形となっている。
また、ビードフィラー8のタイヤ径方向外端(以下、ビードフィラー外端とも称す)は、第1仮想線L1上に、または第1仮想線L1よりタイヤ径方向内方に位置しており、図示の例では、第1仮想線L1よりタイヤ径方向内方に位置している。
なお、ビードフィラー外端は、ビードベースラインBLから第1仮想線L1までタイヤ径方向に沿って測った長さの80%の長さでビードベースラインからタイヤ径方向外方に離間する位置よりもタイヤ径方向外方に位置することが好ましく、これにより十分な耐久性を得ることができる。
また、ビードコア41のタイヤ径方向内方からビードヒール部を介してタイヤ径方向外方に向かって延びる、ゴムチェーファー7が配設されている。また、ゴムチェーファー7は、タイヤ1を適用リムRに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態において、少なくとも適用リムRと接触するように、タイヤ1の外表面の一部をなすよう配設されている。
また、図2に示すように、適用リムRのリムフランジRfのタイヤ径方向外端Reを通る、タイヤ1の外表面の垂線を第2仮想線L2とし、タイヤ1の外表面が適用リムRとの接触状態から離れる、当該タイヤ1の外表面上に位置する離反点でのタイヤ1の外表面の垂線を第3仮想線L3とするとき、ゴムチェーファー7のタイヤ径方向外端(以下、ゴムチェーファー外端とも称す)7eは、第2仮想線L2と、第3仮想線L3とに挟まれる範囲内に位置している。図示の例では、ゴムチェーファー7はそのタイヤ径方向内端からタイヤ径方向外端まで、タイヤ1の外表面を形成するように配設されている。また、図示の例では、ゴムチェーファー7のタイヤ径方向外端7eは、第2仮想線L2と、第3仮想線L3とに挟まれる範囲内、特には第1仮想線L1と第3仮想線L3とに挟まれる範囲内にある第1仮想線L1上に位置している。
この実施形態では、第2仮想線L2と第3仮想線L3とに挟まれる範囲内に位置するゴムチェーファー7の厚さは、当該範囲外(第3仮想線L3よりもタイヤ径方向内方)に位置するゴムチェーファー7の厚さよりも薄くなっている。
なお、以下、ゴムチェーファー7のうち、第2仮想線L2と第3仮想線L3とに挟まれる範囲内に位置する部分71を「ゴムチェーファー上方部分71」とも称し、ゴムチェーファー7のうち、第2仮想線L2と第3仮想線L3とに挟まれる範囲外に位置する部分72を「ゴムチェーファー下方部分72」とも称す。
ここで、この実施形態のタイヤ1の作用効果を説明する。
例えば特許文献1に示された従来のタイヤでは、ビード部を小さくして軽量化するために、タイヤを適用リムRに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、カーカス折返し端を、第1仮想線L1からタイヤ径方向外方15mmに、またはタイヤ径方向外方15mmよりタイヤ径方向内方に位置させ、ビードフィラー外端を、第1仮想線L1上に、または第1仮想線L1よりタイヤ径方向内方に位置させていた。そして、上記従来のタイヤでは、比較的高い剛性のゴムチェーファーのタイヤ径方向外端と、比較的低い剛性のサイドウォールゴムを介して配置される比較的高い剛性のカーカス折返し部のタイヤ径方向外端との距離が近いと剛性段差が大きくなることから、ゴムチェーファー外端のタイヤ径方向位置をタイヤ径方向外方に位置させ、さらに、ゴムチェーファーの比較的低い耐オゾン性に起因して生じやすいクラックの発生を防ぎゴムチェーファーを保護するためにゴムチェーファー外端付近のタイヤ表面にカバーテープを貼り付けていた。
これに対して、この実施形態では、ゴムチェーファー外端7eを、第2仮想線L2と、第3仮想線L3とに挟まれる範囲内に位置させることにより、ゴムチェーファー外端7eを、適用リムRのリムフランジRf付近に位置させて、クラックを発生しにくくし、それ故に上記のカバーテープが不要となり、その貼付工程をなくすことができるので生産性を向上させることができる。
ところで単に、ゴムチェーファー外端7eを、第2仮想線L2と、第3仮想線L3とに挟まれる範囲内に位置させた場合には、ゴムチェーファー外端7eと、カーカス折返し端52eとの間の距離が小さくなるので、剛性段差が大きくなり各端7e、52e付近に歪みが生じやすく、それ故にビード部4の耐久性が低下する虞があった。そこで、この実施形態では、第2仮想線L2と第3仮想線L3とに挟まれる範囲内に位置するゴムチェーファー7の厚さ(ゴムチェーファー上方部分71の厚さ)を、当該範囲外に位置するゴムチェーファー7の厚さ(ゴムチェーファー下方部分72の厚さ)よりも薄くしている。これにより、ゴムチェーファー外端7e付近の剛性が低下してゴムチェーファー外端7eとカーカス折返し端52eとの剛性段差を小さくすることができ、ビード部4の耐久性の低下を抑えることができる。さらに、単にゴムチェーファー7の全体の厚さを薄くした場合には、第2仮想線L2と第3仮想線L3とに挟まれる範囲外に位置するゴムチェーファー7が適用リムRとの摩擦により摩耗し易い傾向があるので、隣接するサイドウォールゴム31等の損傷等によりビード部4の耐久性が低下する虞があるが、ゴムチェーファー下方部分72の厚さを、相対的に厚くしているので、ビード部4の耐久性を依然として十分確保することができる。
ここで、この実施形態では、ゴムチェーファー外端7eを、第1仮想線L1と第3仮想線L3とに挟まれる範囲内に位置させることが好ましく、この構成によれば、ゴムチェーファー外端7e付近にクラックが発生するのを十分に防ぐことができる。また、仮にゴムチェーファー7にクラックが発生しても、ユーザーによる視認を防ぎ、タイヤ1の外観の悪化を十分に防ぐことができる。
また、この実施形態では、ゴムチェーファー外端7eを、カーカス折返し端52eよりもタイヤ径方向内方に位置させることが好ましく、この構成によれば、ゴムチェーファー外端7eとカーカス折返し端52eとの間にステップを設けることができるので、剛性段差が大きくなるのを防止してビード部4の耐久性をさらに十分確保することができる。
また、より好ましくは、タイヤ幅方向断面視で、カーカス折返し端52eとゴムチェーファー外端7eとの間の距離を3〜10mmとする。当該距離を3〜10mmとすることにより、剛性段差が大きくなるのを十分防止することができ、ビード部4の耐久性をさらに効果的に確保することができ、
なお、同様な観点から、カーカス折返し端52eとゴムチェーファー外端7eとの間の距離を5〜10mmとすることがさらに好ましい。
また、この実施形態では、ゴムチェーファー上方部分71の厚さが、ゴムチェーファー下方部分72の厚さよりも薄くなるところ、好ましくは、ゴムチェーファー上方部分71の厚さは、ゴムチェーファー下方部分72の最大厚さの5〜60%である。この構成によれば、ビード部4の耐久性を効果的に確保することができる。具体的には、ゴムチェーファー上方部分71の厚さを、ゴムチェーファー下方部分72の最大厚さの5%以上にすることにより、ゴムチェーファー7とリムフランジRfとが擦れ合い摩耗してもゴムチェーファー7が十分な厚さを有するのでビード部4の耐久性を効果的に確保することができる。また、ゴムチェーファー上方部分71の厚さをゴムチェーファー下方部分72の最大厚さの60%以下にすることにより、ゴムチェーファー外端7e付近で剛性段差が大きくなる虞を取除くことができるので、ビード部4の耐久性を効果的に確保することができる。
なお、同様な観点から、ゴムチェーファー上方部分71の厚さが、ゴムチェーファー下方部分72の最大厚さの10〜60%であることがより好ましい。
この実施形態では、少なくとも、ビードベースラインBLから第1仮想線L1までをタイヤ径方向に沿って測った長さの85%の長さでビードベースラインBLからタイヤ径方向外方に離間したタイヤ1の外表面位置でのタイヤ1の外表面の垂線と、長さの40%の長さでビードベースラインBLから離間したタイヤ1の外表面位置でのタイヤ1の外表面の垂線と、に挟まれる範囲内に位置するゴムチェーファー7の厚さは、少なくとも1.7mm以上であることが好ましく、より好ましくは2.0mm以上である。当該厚さを1.7mm以上にすることにより、ビード部4の耐久性を十分に確保することができる。
この実施形態では、ゴムチェーファー上方部分71の平均厚さは、0.3〜1.1mmであることが好ましい。ゴムチェーファー7とリムフランジRfとが擦れ合い摩耗してもゴムチェーファー7が十分な厚さを有するのでビード部4の耐久性を確保することができ、また、カーカス折返し端52eとの間で剛性段差が大きくなるのを防止することができる。
この実施形態では、ゴムチェーファー7のうち、ゴムチェーファー上方部分71の厚さは、当該厚さを測定した位置のタイヤ1の外表面から、当該外表面に垂直な方向に沿って測ったカーカス折返し部52の表面までの厚さの5〜26%であることが好ましく、より好ましくは5〜14%である。タイヤ1の耐久性を十分に確保しつつ、タイヤを軽量化することができる。
また、この実施形態では、ゴムチェーファー7のうち、ゴムチェーファー下方部分72の厚さは、当該厚さを測定した位置のタイヤ1の外表面から、当該外表面に垂直な方向に沿って測ったカーカス折返し部52の表面までの厚さの33〜64%であることが好ましく、より好ましくは48〜64%である。タイヤ1の耐久性を十分に確保しつつ、タイヤを軽量化することができる。
以上、図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明の空気入りタイヤは、上記一例に限定されることは無く、適宜変更を加えることができる。
本発明によれば、ビード部の十分な耐久性を確保しつつ、タイヤの生産性を向上させることが可能な空気入りタイヤを提供することができる。
1:タイヤ、 2:トレッド部、 21:トレッドゴム、 3:サイドウォール部、 31:サイドウォールゴム、 4:ビード部、 41:ビードコア、 5:カーカス、 51:カーカス本体部、 52:カーカス折返し部、 52e:カーカス折返し端、 6:ベルト、 7:ゴムチェーファー、 71:ゴムチェーファー上方部分、 72:ゴムチェーファー下方部分、 7e:ゴムチェーファー外端、 8:ビードフィラー、 BL:ビードベースライン、 L1:第1仮想線、 L2:第2仮想線、 L3:第3仮想線、 R:適用リム、 Rf:リムフランジ、 Re:リムフランジ外端

Claims (5)

  1. トレッド部、該トレッド部の両側に連なる1対のサイドウォール部および各サイドウォール部に連なるビード部にわたってトロイド状に延在するカーカス本体部と、該カーカス本体部から延び、前記ビード部内に埋設されたビードコアの周りを折り返されてなるカーカス折返し部とを有する、少なくとも1プライからなるカーカスと、
    前記ビードコアのタイヤ径方向外方に配設されたビードフィラーと、
    前記ビードコアのタイヤ径方向内方からビードヒール部を介してタイヤ径方向外方に向かって延びるゴムチェーファーと、を備える空気入りタイヤであって、
    タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、
    前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端が、前記適用リムのリムフランジのタイヤ径方向外端を通ってタイヤ幅方向に延びる第1仮想線からタイヤ径方向外方15mmに、またはタイヤ径方向外方15mmよりタイヤ径方向内方に位置し、
    前記ビードフィラーのタイヤ径方向外端が、前記第1仮想線上に、または前記第1仮想線よりタイヤ径方向内方に位置し、
    前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端が、前記適用リムのリムフランジのタイヤ径方向外端を通る前記タイヤの外表面の垂線である第2仮想線と、前記タイヤの外表面が前記適用リムとの接触状態から離れる、当該タイヤの外表面上に位置する離反点でのタイヤの外表面の垂線である第3仮想線とに挟まれる範囲内に位置し、
    前記第2仮想線と前記第3仮想線とに挟まれる範囲内に位置するゴムチェーファーの厚さは、当該範囲外に位置するゴムチェーファーの厚さよりも薄い、ことを特徴とする空気入りタイヤ。
  2. タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、
    前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端は、前記第1仮想線と、前記第3仮想線とに挟まれる範囲内に位置する、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
  3. タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、
    前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端は、前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端よりもタイヤ径方向内方に位置する、請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
  4. タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、
    前記第2仮想線と前記第3仮想線とに挟まれる範囲内に位置するゴムチェーファーの厚さは、当該範囲外に位置するゴムチェーファーの最大厚さの5〜60%である、請求項1〜3のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
  5. タイヤを適用リムに装着し、所定内圧を充填した無負荷状態のタイヤ幅方向断面視において、
    前記カーカス折返し部のタイヤ径方向外端と、前記ゴムチェーファーのタイヤ径方向外端との間の距離は3〜10mmである、請求項1〜4のいずれかに記載の空気入りタイヤ。
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