JP2016039894A - 端まで切れる床敷物カッター - Google Patents

Abstract

【課題】従来の床敷物を壁面に沿って切断する床敷物切断具は切り始めと切り終わりに切れない部分があり、切り残った部分をフリーハンドで切るのは手間がかかる上、きれいに仕上げにくかった。また、壁紙に使用するシートカッターは板状のガイドの横に刃を備えた構造で、床敷物には使用できないという欠点があった。【解決手段】床敷物切断具の刃を出す両端部分のガイドに曲面を持たせ隙間を設ける。本体を傾け隙間より刃を出しガイド曲面を壁面に沿わせて床敷物の上を滑らせる。切り終わり部分も、傾け直して逆の端部の刃を出して滑らせることで、端から端まで床敷物を切断できる。以上のことを特徴とする、床敷物カッターである。【選択図】図２

Description

この発明は、床敷物の施工時など、床敷物の余分な部分を切り取る床敷物カッターに関する物である

従来の床敷物切断具（文献１）は壁際などの床敷物の余分な部分を切り取る際、壁に囲まれた場所で使用すると、切り始めと切り終わりの部分を端まで切ることができなかった。又、壁紙の入隅を切る物（文献２、文献３）で端から切れる物は床敷物には使用できない。

実開昭５９−０９８８６７号公報 特開２０１１−１６１１９３号公報 特開２０１３−２５５７７４号公報

これは次のような欠点があった。
従来の床敷物切断具は切断具の中央寄り一箇所に直刃を設ける構造になっていた。そのために、壁に囲まれた場所では切り始めと切り終わりとなる端部に切り残る部分ができるため、切り残った部分は、フリーハンドで切り取らなければならず、きれいに仕上げることができないだけでなく、手間と時間を要する。又、壁紙を端から端まで切れる物は、壁紙と接するガイド部分が薄い板状で、先端が鋭角である。これは壁紙を折り込んで切るためで、曲げて切断する床敷物では切断位置を特定できず使用できない。又、床敷物の壁際に沿っての切断時に重用となる切り取り部分の長さの調節ができない。
本発明は以上のような欠点をなくすためになされたものである。

床敷物カッターの本体両端部に刃を設け、本体を傾けることにより、左右どちらか一方の刃が、スライディングガイドの半円筒形端部の隙間より突出する。端部に刃を設けることで切り始め部分に切り残る部分がなく、切り終わり部分も、本体の傾きを逆にしてもう一方の端部隙間から刃を出し逆方向へ本体を戻すことで、床敷物を端から端まで切り取ることができる。本体及びスライディングガイドを前後に可動するように角度調整板と接合することで刃の出る角度が可変可能となり、床敷物の切断する端部の長さを変えることができる。又、突出させる刃を釣り針型にすることで硬質な床敷物の入隅の切断時に生じる床敷物からの押し上げる力を軽減し、本体端部に刃を設けても、力を床敷物の裏面まで伝達できる。以上の構造により端から端まで床敷物の切断を可能とする。

本体を左右に傾けることにより両端部に設けた刃をガイドの半円筒形部分の隙間より一方づつ突出させることで、ガイドの半円筒形外面に沿って曲げられた床敷物を壁面に沿って端から端まで切り残すことなく切ることができる。又、本体と角度調整板との角度を前後方向に変化させることで刃の突出する位置が変わり床敷物の厚みが変化しても切り残す長さを自由に調整できる。本体端部に刃を位置することでの力の伝達やバランスの取りにくさも釣り針型の刃を備えることで解消し、硬質な床材も切ることが可能となるため、様々な床敷物の種類に対応しつつ切り残しなく端部まで切断できることで作業効率及び仕上がりも向上する。

本発明の分解斜視図である。 本発明の斜視図である。 本発明の釣針形切断刃である。 本発明の高さ調整式の斜視図である。

以下図面を参照しながら、本発明を実施するための形態について説明する。
なお、本明細書及び図面においては、同一の符号が付された構成要素は実質的に同一の構造または機能を有するものとする。

図１は本発明にかかる床敷物カッターの一例として構成を示す分解斜視図である。１は本体を構成するスイングプレートで、両端部分に少なくとも一枚づつ、直刃や釣り針型フック刃などの切断刃２を備えることができる。前記切断刃は刃固定板３によりスイングプレート（本体）１と挟み込まれた形となり、刃固定ネジ５を締めることで、切断刃は固定される。一つの刃に対して二ヶ所以上刃固定ネジ５などで固定することで短い刃でも回転や抜け落ちを防げる。

スライディングガイド６の両端部、半円筒形部分に、前記切断刃を突出させるための隙間となる刃突出スリット４を設ける。板状のガイドの側面でなく、半円筒形の隙間から切断刃を突出させるガイド形状により床敷物を曲げて切断できる。

刃を突出させて床敷物を切断するときは、切断刃２を設けたスイングプレート１の弓形底部７をスライディングガイド６の弓形台８に沿わせ、左右にスイングさせることで、左または右、どちらか一方の刃を突出させ、床敷物の上を滑らせる。スイングさせるための円運動の中心を切断部分よりも下部に位置させることで、刃の突出をスムーズにでき、床敷物を端まで切ることができる。円運動を利用しないときは刃を押し出せばよい

床敷物の厚さの違いにより、突出する刃の長さを調整する時は、スイング調整ネジ９で行う。スイング調整ネジを回しスイングプレートの内部方向に入れ込んでいくと、スライディングガイド６の上部に設けたスイング調整突起１０との距離が小さくなり、スイング調整ネジ９先端と、スイング調整突起１０が接触することでスイングの幅が小さくなる。スイング幅を大きくし、刃を長く出したいときは、調整ネジを逆方向に回す。

壁面に沿って、床敷物を切断するときに重用となる、切り残す長さの調整は角度調整板１１とスライディングガイド６及びスイングプレート１との前後方向の角度で行う。角度調整板接続穴１３とスライディングガイド接続穴１４に角度ロックシャフト１２で接続する。

角度ロックシャフト１２の一部には雄ネジを設け、その他の一部分にロックシャフトテーパー部分２０を設ける。角度調整板接続穴１３の一部に雌ネジ、スライディングガイド接続穴１４にシャフトテーパー部分２０にテーパー角を合わせたテーパー穴部分を設ける。角度ロックシャフトを締め込むとテーパーシャンクにより角度を固定できる。このシャフトにより大きな可動域を得て、かつ微妙な角度設定での固定が可能となる。その他の方法として角度を大きく可変可能な物でウォームギアとウォームホイールが有るが、両端部分に突出させる刃を設けるため、ウォームギアを設けられない。また両端部分からネジなどの締め込みでの固定も、前記刃の位置によりできない。そのため軸径の小さな物でも、しっかり固定できるテーパーシャンクでの固定が有効となる。

スイングプレート１とスライディングガイド６を可動的に接続するため、弓形接続穴１５に接続ネジ１６を通しスイングプレートと接続する。

切断刃２は折り取り式のカッターなどの直刃を使用してもよいが、釣り針形のフック刃を使用することで硬質な床敷物でも裏面まで力を伝えやすくなる。図３、ａ、ｂ斜線部分のようにフック刃の外側にも刃を付けることで、フック刃であっても切り始めから切り終わりの端から端まで床敷物を切断できる。

スライディングガイド６からの刃の突出する角度と角度調整板１１底部を垂直に固定し調整板後部１７を壁面など、型取りする場所に沿わせ滑らせることで巾定規としての機能を持たせることができる。巾定規として使用するときも端から端まで切り残すことなく床敷物を切断できる。

図４は床敷物の切り残し部分の調整を、床敷物カッター本体底部に高さの調整機能を持たせた実施形態である。その他、壁面からの距離を調整することでも切り残し部分の調整ができる。図４の刃突出部分４を中心に調整板後部１７の高さを調整させることでも刃の出す角度を可変できる

以上図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上述した形態に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に記載でれた発明の範囲内で当業者が想到し得る他の形態または各種変更についても本発明の技術的範囲に属するものと理解される。

１ スイングプレート（本体）
２ 切断刃
３ 刃固定板
４ 刃突出スリット
５ 刃固定ネジ
６ スライディングガイド
７ 弓形底部
８ 弓形台
９ スイング調整ネジ
１０ スイング調整突起
１１ 角度調整板
１２ 角度ロックシャフト
１３ 角度調整板接続穴
１４ スライディングガイド接続穴
１５ 弓形接続穴
１６ 接続ネジ
１７ 角度調整板後部
１８ バネ
１９ 刃固定板接合ネジ
２０ シャフトテーパー部分
２１ 高さ調整ネジ
２２ スライディングベース

Claims (4)

1. 第１の刃と、
   第２の刃と、
   前記第１の刃と前記第２の刃を収納する本体と、
   前記本体と接続され、刃を突出する隙間と設けたガイドを有し、
   前記第１の刃または前記第２の刃が前記隙間より突出することを特徴とするカッター。
2. 前記ガイドの隙間の方向を変化させ、前記第１の刃と、
   前記第２の刃の突出する角度が変化することを特徴とする請求項１に記載のカッター。
3. 前記ガイドの隙間の高さを変化させ、前記第１の刃と前記第２の突出する高さが変化することを特徴とする請求項１に記載のカッター。
4. 前記本体は前記ガイド板に対し可動する部分を有し、
   少なくとも前記刃の収納部分が前記ガイド板に対して可動することにより、
   前記第１の刃または前記第２の刃の位置がガイド板に対して変化することを特徴とする請求項１に記載のカッター。

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